以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。以下、効果に関する記載は、本発明の実施の形態の効果の一側面であり、ここに記載するものに限定されない。また、以下で説明するフローチャートを構成する各処理の順序は、処理内容に矛盾や不整合が生じない範囲で順不同である。
[第一の実施の形態]
まず、本発明の第一の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第一の実施の形態として、タッチパネルを備えるコンピュータ装置において実行されるプログラムを例示して説明をする。
図1は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。コンピュータ装置1は、決定部101、及び変化部102を少なくとも備える。
決定部101は、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する機能を有する。決定部101は、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する。
変化部102は、決定部101によって決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる機能を有する。
次に、本発明の第一の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図2は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
コンピュータ装置1は、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する(ステップS1)。ステップS1では、具体的には、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する。
次に、コンピュータ装置1は、ステップS1において決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させ(ステップS2)、終了する。
第一の実施の形態の一側面として、操作の継続時間に応じて所定のパラメータを変更する場合において、所定のパラメータの変化率が一定ではなく、ユーザの操作に基づいて決定されるものであることにより、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
第一の実施の形態において、「タッチパネル」とは、例えば、タッチセンサを有するパネルをいい、人の指やスタイラス等で画面に接触することで、コンピュータ装置に対して入力操作を行うことができるものをいう。「タッチパネル」は、表示機能を備えていなくても良いが、表示機能を備えていることが好ましい。「コンピュータ装置」とは、例えば、据置型ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ、又はウェアラブル型端末などのように、所定のプログラムの実行処理が可能なものをいう。ここで、「所定のプログラム」とは、例えば、ゲームの実行処理を行うプログラムが挙げられるが、その他にも、接触操作の継続時間に応じてパラメータを変更する機能を有するものであれば特に制限はされない。なお、「ゲーム」とは、例えば、コンピュータ装置においてプログラムを起動して実行するコンピュータゲームをいい、ゲーム内容のジャンルは問わない。
「所定のパラメータ」とは、例えば、接触操作の継続時間に応じて変化する数値のことをいう。「所定のパラメータ」は、例えば、ユーザから数値を確定させる操作入力を受け付けることで、コンピュータ装置への入力値として確定されるものであることが好ましい。「所定のパラメータ」としては、具体的には、ゲーム媒体のステータスを向上させるためにゲーム媒体に対して付与する経験値もしくはスキルポイント等や、ゲーム中に使用するアイテムの個数もしくは所定のポイントの量などが挙げられる。ここで、「ゲーム媒体」とは、例えば、ゲーム中に登場するオブジェクト、キャラクタ、アイテム等をいう。「変化率」とは、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量のことをいい、正の値であっても負の値であっても良い。「変化率」が正の値をとる場合は、例えば、接触操作の継続時間に応じて所定のパラメータが増加し、負の値をとる場合は、例えば、接触操作の継続時間に応じて所定のパラメータが減少する。
「接触操作が開始」とは、例えば、ユーザが指等でタッチパネルに触れた後に離すというタッチパネルへの接触に関する一連の動作において、タッチパネルが最初の接触操作を検出したことをいう。「接触操作が継続された状態」とは、例えば、ユーザが指等でタッチパネルに触れた後に離すというタッチパネルへの接触に関する一連の動作において、タッチパネルが接触を検出し続けている状態をいう。
「第1基準位置」とは、例えば、接触操作が開始された位置に基づいて決定される位置のことをいう。「第1基準位置」としては、具体的には、前記一連の動作における最初の接触位置や、最初の接触位置に表示されていたオブジェクトに関連付けられた位置(例えば、オブジェクトの中心点や端部の位置)等が挙げられる。「第2基準位置」とは、例えば、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される位置のことをいう。「第2基準位置」としては、具体的には、タッチパネルへの接触操作が継続された状態における現在の接触位置、又は接触操作が継続されている位置に加えて、他の位置でも接触操作が検出された場合における、他の接触位置等が挙げられる。
「接触位置」とは、例えば、接触操作が検出された位置のことをいう。また、「接触位置」には、接触操作が検出された位置から画面上において所定の距離にある領域も含まれる。「距離」とは、例えば、第1基準位置と第2基準位置とを結ぶ線分の長さ、すなわち、タッチパネルのXY座標系における第1基準位置と第2基準位置の直線距離や、第1基準位置と第2基準位置のそれぞれのX座標間もしくはY座標間における変位量、又は前記線分の長さや前記変位量に対応するピクセル数などをいう。
[第二の実施の形態]
次に、本発明の第二の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第二の実施の形態として、タッチパネルを備えるコンピュータ装置において実行されるプログラムを例示して説明をする。
第二の実施の形態におけるコンピュータ装置の構成は、図1のブロック図に示されるものを、必要な範囲で採用することができる。また、第二の実施の形態におけるプログラム実行処理のフローは、図2のフローチャートに示されるものを、必要な範囲で採用することができる。
第二の実施の形態において、第1基準位置は、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置である。また、第2基準位置は、第1基準位置への接触操作後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態で接触位置が移動した場合の現在の接触位置、又は、第1基準位置への接触操作が継続された状態で新たに検出された接触位置である。
第二の実施の形態の一側面として、操作の継続時間に応じて所定のパラメータを変更する場合において、所定のパラメータの変化率が一定ではなく、ユーザの操作に基づいて決定されるものであることにより、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
また、第二の実施の形態の一側面として、所定のパラメータの変化率が、接触操作が開始された位置である第1基準位置と、タッチパネルへの接触操作が継続された状態で接触位置が移動した場合の現在の接触位置、又は、第1基準位置への接触操作が継続された状態で新たに検出された接触位置である第2基準位置との距離に基づいて決定されることで、直感的な操作が可能になる。
第二の実施の形態において、「タッチパネル」、「コンピュータ装置」、「所定のプログラム」、「ゲーム」、「所定のパラメータ」、「ゲーム媒体」、「変化率」、「接触操作が開始」、「接触操作が継続された状態」、「第1基準位置」、「第2基準位置」、「接触位置」、及び「距離」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
また、第二の実施の形態において、「接触位置が移動」とは、例えば、接触している位置が変化することをいい、具体的には、スライド操作がされた場合等が挙げられる。「第1基準位置への接触操作が継続された状態で新たに検出された接触位置」とは、例えば、第1基準位置を含むタッチパネル上の2点において同時に接触操作が検出された場合における、第1基準位置とは異なる接触位置のことをいう。
[第三の実施の形態]
次に、本発明の第三の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第三の実施の形態として、タッチパネルを備えるコンピュータ装置において実行されるプログラムを例示して説明をする。
第三の実施の形態におけるコンピュータ装置の構成は、図1のブロック図に示されるものを、必要な範囲で採用することができる。また、第三の実施の形態におけるプログラム実行処理のフローは、図2のフローチャートに示されるものを、必要な範囲で採用することができる。
第三の実施の形態において、決定部101は、第1基準位置と第2基準位置との距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定する。また、第三の実施の形態において、ステップS1では、第1基準位置と第2基準位置との距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定する。
第三の実施の形態の一側面として、操作の継続時間に応じて所定のパラメータを変更する場合において、所定のパラメータの変化率が一定ではなく、ユーザの操作に基づいて決定されるものであることにより、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
また、第三の実施の形態の一側面として、第1基準位置と第2基準位置との距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定することにより、ユーザは、厳密に位置を指定するような接触操作をせずとも、意図する変化率を得ることが可能になる。
第三の実施の形態において、「タッチパネル」、「コンピュータ装置」、「所定のプログラム」、「ゲーム」、「所定のパラメータ」、「ゲーム媒体」、「変化率」、「接触操作が開始」、「接触操作が継続された状態」、「第1基準位置」、「第2基準位置」、「接触位置」、及び「距離」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
また、第三の実施の形態において、「閾値」とは、例えば、複数の変化率の候補の中から変化率を決定するための判断基準となる閾値のことをいう。
[第四の実施の形態]
次に、本発明の第四の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第四の実施の形態として、タッチパネルを備えるコンピュータ装置において実行されるプログラムを例示して説明をする。
第四の実施の形態におけるコンピュータ装置の構成は、図1のブロック図に示されるものを、必要な範囲で採用することができる。また、第四の実施の形態におけるプログラム実行処理のフローは、図2のフローチャートに示されるものを、必要な範囲で採用することができる。
第四の実施の形態において、決定部101は、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値以下の場合は、該距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率が段階的に変更されるよう変化率を決定する。また、決定部101は、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値を超える場合は、該距離の長さに比例して変化率が変更されるよう変化率を決定する。
第四の実施の形態において、ステップS1では、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値以下の場合は、該距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率が段階的に変更されるよう変化率を決定する。また、ステップS1では、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値を超える場合は、該距離の長さに比例して変化率が変更されるよう変化率を決定する。
第四の実施の形態の一側面として、操作の継続時間に応じて所定のパラメータを変更する場合において、所定のパラメータの変化率が一定ではなく、ユーザの操作に基づいて決定されるものであることにより、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
また、第四の実施の形態の一側面として、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値以下の場合は、距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を段階的に変更することにより、ユーザは、厳密に位置を指定するような接触操作をせずとも、意図する変化率を得ることが可能になる。また、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値を超える場合は、距離の長さに比例するように変化率を変更することにより、変化率を非常に大きくしたいというユーザの要求にも応えることが可能になる。
第四の実施の形態において、「タッチパネル」、「コンピュータ装置」、「所定のプログラム」、「ゲーム」、「所定のパラメータ」、「ゲーム媒体」、「変化率」、「接触操作が開始」、「接触操作が継続された状態」、「第1基準位置」、「第2基準位置」、「接触位置」、及び「距離」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。また、第四の実施の形態において、「閾値」は、第三の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
また、第四の実施の形態において、「段階的に変更」とは、例えば、距離が閾値を超える又は閾値未満になる毎に変化率を変更させることをいう。なお、変化率の変更幅は一定であっても良いし、一定でなくても良い。「距離の長さ」とは、例えば、第1基準位置と第2基準位置の距離全体の長さであっても良いし、第1基準位置と第2基準位置の距離の長さのうち、所定の値を超過した分の長さであっても良い。
「比例して変化率が変更」とは、例えば、距離の長さに応じて漸進的に変化率が変更されることをいい、具体的には、距離の長さに所定の定数を乗じた値を用いて変化率を変更することが挙げられる。なお、所定の定数は、一定であっても良いし、距離の長さに応じて変更しても良い。具体的には、距離が401〜500の範囲にある場合は、定数Aを用いた算出式により変化率を決定し、距離が501〜600の範囲にある場合は、定数Bを用いた算出式により変化率を決定するような態様が挙げられる。
[第五の実施の形態]
次に、本発明の第五の実施の形態の概要について説明をする。以下では、第五の実施の形態として、タッチパネルを備えるコンピュータ装置において実行されるプログラムを例示して説明をする。
図3は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。コンピュータ装置1は、制御部11、RAM(Random Access Memory)12、ストレージ部13、サウンド処理部14、フレームメモリ16、グラフィックス処理部17、表示装置18、通信インタフェース21、及びインタフェース部22を少なくとも備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)から構成される。制御部11は、ストレージ部13に格納されたプログラムを実行し、コンピュータ装置1の制御を行う。また、制御部11は、時間を計時する内部タイマを備えている。RAM12は、制御部11のワークエリアである。ストレージ部13は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。
制御部11は、プログラム及びデータをRAM12から読み出して処理を行う。制御部11は、RAM12にロードされたプログラム及びデータを処理することで、サウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力し、描画命令をグラフィックス処理部17に出力する。
サウンド処理部14は、スピーカであるサウンド出力装置15に接続されている。制御部11がサウンド出力の指示をサウンド処理部14に出力すると、サウンド処理部14はサウンド出力装置15にサウンド信号を出力する。
グラフィックス処理部17は、表示装置18に接続されている。表示装置18は、表示画面19およびタッチセンサを備えるタッチ入力部20を有している。表示装置18は、例えば、表示画面19およびタッチ入力部20が一体的に構成されたタッチパネルである。
制御部11が描画命令をグラフィックス処理部17に出力すると、グラフィックス処理部17は、フレームメモリ(フレームバッファ)16に画像を展開し、表示画面19に画像を表示するためのビデオ信号を出力する。グラフィックス処理部17は、フレーム単位で1枚の画像の描画を実行する。画像の1フレーム時間は、例えば30分の1秒である。グラフィックス処理部17は、制御部11だけで行ってきた描画に関する演算処理の一部を受け持ち、システム全体の負荷を分散させる役割を有する。
通信インタフェース21は無線又は有線により通信ネットワーク2に接続が可能であり、通信ネットワーク2を介して他のコンピュータ装置やサーバ装置との間で情報の送受信を行うことが可能である。
インタフェース部22には、入力部23(例えば、コントローラやマウス、キーボード等)が接続され得る。プレイヤによるタッチ入力部20や入力部23からの入力情報はRAM12に格納され、制御部11は入力情報をもとに各種の演算処理を実行する。あるいは、インタフェース部22に記憶媒体読取装置を接続し、外部メモリ等からプログラム及びデータ等を読み込むことも可能である。
図4は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、コンピュータ装置の構成を示すブロック図である。コンピュータ装置1は、表示部111、受付部112、基準位置決定部113、変化率決定部114、変化部115、及び確定部116を少なくとも備える。
表示部111は、ユーザの操作を受け付けるための所定の画像を表示画面19に表示する機能を有する。表示部111は、例えば、ユーザの操作入力やゲームの進行状況等に応じて、所定のパラメータを増加または減少させるためのオブジェクトの画像を表示したり、変化部115によって変化したパラメータの値を表示したりする。
また、表示部111は、例えば、変化率決定部114によって決定された変化率、又は該変化率に対応する画像等を表示画面19に表示することが好ましい。このような構成により、ユーザは、現在の変化率を認識できるようになり、変化率の調整をしやすくなる。また、表示部111は、所定のパラメータにおける現在の値を表示することが好ましい。
また、表示部111は、例えば、基準位置決定部113によって決定された第1基準位置をユーザが認識可能な態様で表示することが好ましい。このような構成により、ユーザは、第1基準位置と第2基準位置との現在の距離がどの程度であるか把握することが容易になり、結果として、変化率の調整がしやすくなる。同様の観点から、表示部111は、基準位置決定部113によって決定された第2基準位置をユーザが認識可能な態様で表示することが好ましい。
受付部112は、ユーザによるタッチ入力部20への接触操作を、コンピュータ装置1に対する操作入力として受け付ける機能を有する。受付部112は、例えば、表示部111により表示された所定の画像に対する接触操作が開始された場合に、接触操作がされた位置や接触操作の継続時間、接触位置の移動速度等を、所定のパラメータを増加または減少させるための操作入力として受け付ける。また、受付部112は、ユーザによる入力部23に対する操作も操作入力として受け付けることが好ましい。
基準位置決定部113は、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて、第1基準位置を決定する機能を有する。第1基準位置を決定するための規則は、特に限定されず、ゲームの内容や所定の画像の表示態様等に応じて、適宜決定することができる。基準位置決定部113は、例えば、接触操作が開始された際の接触位置、又は接触操作が開始された際の接触位置に関連付けられた位置等を、第1基準位置として決定する。
また、基準位置決定部113は、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて、第2基準位置を決定する機能を有する。第2基準位置を決定するための規則は、特に限定されず、ゲームの内容や所定の画像の表示態様等に応じて、適宜決定することができる。基準位置決定部113は、例えば、タッチパネルへの接触操作が継続された状態における現在の接触位置、現在の接触位置に関連付けられた位置、又は接触操作が開始された位置である最初の接触位置への接触操作が継続された状態で、新たに接触操作が検出された位置や該位置に関連付けられた位置等(以下、「現在の接触位置等」ともいう)を、第2基準位置として決定する。
なお、接触操作が開始された後に接触位置が変わっていない場合等は、第1基準位置と第2基準位置とが同一になり得る。また、第2基準位置は、接触操作が継続している間において変更され得る。
変化率決定部114は、第1基準位置と第2基準位置との距離に基づいて、所定のパラメータにおける単位時間あたりの変化量である変化率を決定する機能を有する。変化率を決定するための規則は、特に限定されず、ゲームの内容や所定の画像の表示態様、タッチパネルの大きさ等に応じて、適宜決定することができる。
変化率決定部114は、例えば、距離の値と変化率とが対応付けられたデータテーブルを参照して変化率を決定しても良いし、距離の値と所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定しても良い。また、変化率決定部114は、例えば、距離の値を所定の算出式に代入して変化率を決定しても良く、具体的には、距離の長さに比例して変化率が増加または減少するように変化率を決定しても良い。また、変化率決定部114は、上記に述べた方法等を組み合わせて、変化率を決定しても良い。なお、接触操作が継続している間に距離が変わる場合は、距離の変化に応じて変化率も変更され得る。
変化部115は、変化率決定部114により決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる機能を有する。変化部115は、例えば、接触操作が継続されている間において、その接触操作がされている際の変化率に応じて、所定のパラメータを増加または減少させていく。なお、所定のパラメータの変化の範囲には、上限および/または下限が定められていることが好ましい。所定のパラメータが上限に達した場合は、それ以上接触操作を続けてもパラメータは増加しないが、変化率が負の値に転じた場合は、パラメータが減少するように変化する。
確定部116は、変化部115により変化させられた所定のパラメータを確定する機能を有する。確定部116は、例えば、変化させられた所定のパラメータの値を、所定のプログラム実行処理に用いる値として確定させる。確定部116の機能の具体例としては、変化させられた所定のパラメータの値を、ゲーム媒体に付与する値として確定させることが挙げられる。
確定部116は、例えば、接触操作の継続が終了したことをもって、所定のパラメータを確定させても良い。また、確定部116は、例えば、タッチパネルに表示された確定用ボタンの押下等、所定のパラメータを変化させるための一連の接触操作とは異なる操作を受け付けたことをもって、所定のパラメータを確定させても良い。このように構成する場合、所定のパラメータを変化させるための一連の接触操作が終了した場合であっても、確定用ボタンの押下等の操作がされる前であれば、再び一連の接触操作を開始することにより、所定のパラメータを変化させることが可能である。
次に、本発明の第五の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図5は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。以下では、プログラムの一例として、ユーザが所有する(ユーザが使用可能な)ゲーム媒体を用いてゲームを進行させるRPG(ロール・プレイング・ゲーム)のゲームプログラムを挙げて、説明をする。なお、ゲームのジャンルとしては、RPGに限定されるわけではなく、例えば、シミュレーションゲームやアクションゲームや等、ジャンルを問わず適用することができる。また、ゲームプログラム以外であっても、ユーザのタッチパネルへの接触操作に基づいて、パラメータの入力を受け付けるものであれば、どのようなプログラムにも適用可能である。
以下で例示するゲームにおいて、ゲーム媒体にはレベルが設定されている。ゲームの進行等に応じて、ユーザは、ゲーム媒体に経験値として付与することができるポイントを取得する。ユーザは、保有するポイントのうちの任意のポイントを、経験値としてゲーム媒体に付与することができる。ゲーム媒体に付与された経験値が予め設定されている値を超えた場合、ゲーム媒体のレベルが上がり、ゲーム媒体に設定されている各種のステータス(例えば、攻撃力、守備力、最大ヒットポイント等)が上昇する。
同様に、ゲーム媒体にはスキルが設定されており、ゲーム媒体に付与されたスキルポイントが予め設定されている値を超えた場合、ゲーム媒体のスキルの効果が上昇したり、新たなスキルを習得したりする。なお、以下の説明は、表示装置18として、表示画面19とタッチ入力部20とが一体的に構成され、表示画面19への接触操作を検出可能なタッチパネルを用いた例である。
まず、コンピュータ装置1は、ユーザの操作入力やゲームの進行状況等に応じて、ゲーム媒体に経験値として付与するポイントを変更させるための仮想ボタンの画像を表示する(ステップS11)。次に、コンピュータ装置1は、仮想ボタンに対するユーザの接触操作を受け付ける(ステップS12)。
次に、コンピュータ装置1は、ステップS12においてユーザの接触操作が開始された位置に基づいて、第1基準位置を決定する(ステップS13)。ステップS13では、例えば、接触操作が開始された際の接触位置や、接触操作が開始された際の接触位置に表示されていた仮想ボタンに関連付けられた位置を、第1基準位置として決定する。次に、コンピュータ装置1は、ステップS13において決定された第1基準位置を、ユーザが視認できる態様にて、表示画面19に表示する(ステップS14)。
次に、コンピュータ装置1は、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が継続されている間において、以下のステップS15〜S18の処理を繰り返す。コンピュータ装置1は、タッチパネルによって現在検出されている接触位置に基づいて、現在の接触位置等を第2基準位置として決定する(ステップS15)。第2基準位置についても、ユーザが視認できる態様にて、表示画面19に表示することが好ましい。次に、コンピュータ装置1は、第1基準位置と第2基準位置との距離を算出し、算出された距離に基づいて、変化率を決定する(ステップS16)。
図6は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、変化率のマスタテーブルの一例である。変化率マスタテーブル51には、基準位置間の距離52に関連付けて、変化率53が記憶されている。
基準位置間の距離52には、第1基準位置と第2基準位置との間の距離が示されている。変化率53には、単位時間当たりの変化量が示されている。単位時間の長さや変化量としては、特に制限されず、ゲームの内容や所定のパラメータの種類等に応じて適宜設定することができる。
基準位置間の距離52の「0〜100」に対応する変化率は「100pt/s」である。すなわち、基準位置間の距離が0〜100の範囲にある場合、1秒間に100Pt(ポイント)という割合でポイントが増加する。なお、基準位置間の距離が0の場合とは、例えば、第1基準位置と第2基準位置とが一致する場合である。
基準位置間の距離52の「101〜200」に対応する変化率は「150pt/s」である。基準位置間の距離52が「0〜100」である場合の変化率「100pt/s」を基準とした場合(100%とした場合)、基準位置間の距離52が「101〜200」である場合の変化率は、150%となる。このように、変化率マスタテーブル51は、基準の変化率に対する割合を定義するものであっても良い。このように構成する場合、例えば、ユーザが事前に基準の変化率を設定できることが好ましい。
基準位置間の距離52の「201〜300」に対応する変化率は「175pt/s」である。基準位置間の距離が100という閾値を超えた場合における変化率の変更幅は、50pt/sであるのに対して、基準位置間の距離が200という閾値を超えた場合における変化率の変更幅は、25pt/sとなっている。このように、変化率は、各閾値を超える毎に段階的に変更されることが好ましいが、各閾値を超えた場合における変更幅は一定でなくても良い。
上記のように、距離と所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定することにより、ユーザは、厳密に位置を指定するような接触操作をせずとも、意図する変化率を得ることが可能になる。また、現在の接触位置がユーザの意図に反して多少ぶれたとしても、ユーザの意図する変化率のままとすることが容易になる。
基準位置間の距離52の「401」に対応する変化率は「201pt/s」であり、基準位置間の距離52の「402」に対応する変化率は「202pt/s」である。すなわち、変化率マスタテーブル51において、基準位置間の距離52の「401」以降では、距離の長さに比例して変化率が変更されるようになる。なお、距離の長さに比例して変化率が変更される範囲については、マスタテーブルから変化率を取得するのではなく、所定の算定式に距離の値を代入して変化率を求めても良い。
上記のように、距離の長さに比例して変化率が変更されることにより、例えば、変化率を非常に大きくすることも小さくすることも可能になり、変化率の自由度を上げることができる。また、ユーザは、現在の接触位置を変更することにより、どのように変化率が変更されるのか予測をしやすくなる。結果として、ユーザの利便性をより向上させ、ユーザのストレスをより低減させることが可能になる。
なお、図6の例では、基準位置間の距離52が正の値のみになっているが、負の値を用いても良い。例えば、第1基準位置を原点として、第2基準位置が所定の方向(例えば、右方向や上方向)にある場合は、第1基準位置と第2基準位置との距離を正の値として扱い、第2基準位置が前記所定の方向とは反対の方向(例えば、左方向や下方向)にある場合は、第1基準位置と第2基準位置との距離を負の値として扱っても良い。このように構成する場合、正の値の距離には正の値の変化率を対応づけ、負の値の距離には負の値の変化率を対応づけることが好ましい。
図5のフローチャートの説明に戻る。次に、コンピュータ装置1は、ステップS17において決定された変化率の値、又は該変化率に対応する画像を表示する(ステップS17)。変化率に対応する画像とは、例えば、ユーザが現在の変化率を予測できるような画像であり、「遅い」、「普通」、「速い」などの文字画像であっても良い。このような構成により、ユーザの利便性をより向上させることが可能になる。
次に、コンピュータ装置1は、ステップS17において決定された変化率に基づいて、ポイントを変化させる(ステップS18)。また、ステップS18において変化させられたポイント、すなわち、接触操作によって入力された現在のポイント数は、ユーザが確認できるように、表示画面19に表示される。
ユーザによるタッチパネルへの接触操作が終了すると、コンピュータ装置1は、ステップS15〜S18の処理を終了する。次に、コンピュータ装置1は、現在のポイント数を確定させるための仮想ボタンに対するユーザの接触操作を受け付けると、現在のポイント数をゲーム媒体に付与する値として確定させ(ステップS19)、終了する。なお、ステップS19では、現在のポイント数をそのままゲーム媒体の経験値として付与しても良いし、現在のポイント数に所定の倍率を乗じる等によって変換または算出した値を経験値として付与しても良い。
以下、図7及び図8を用いて、ステップS11〜ステップS19のプログラム実行処理について、更に説明をする。図7は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、表示画面の一例を示す模式図である。図7において、表示画面19には、ゲーム媒体欄61、ポイント欄65、増加ボタン66、減少ボタン67、及び決定ボタン68が表示されている。
ゲーム媒体欄61は、ポイントの付与対象であるゲーム媒体の情報を表示する欄であり、ゲーム媒体画像62、ステータス欄63、及び経験値ゲージ64を含んでいる。ゲーム媒体画像62には、図示はしないが、ゲーム媒体に対応する画像が表示されている。ステータス欄63は、ゲーム媒体の現在のステータスと、現在入力されているポイントを付与した場合のステータスが表示されている。経験値ゲージ64は、次のレベルになるまでに必要な経験値を把握できる情報が表示される。
ポイント欄65には、ユーザが保有している保有ポイントと、接触操作によって変化させられた(入力された)付与ポイントが表示されている。付与ポイントが増加すれば、保有ポイントは減少することになる。増加ボタン66は、付与ポイントを増加させるためのボタンであり、減少ボタン67は、付与ポイントを減少させるためのボタンである。また、決定ボタン68は、入力された付与ポイントをゲーム媒体に付与するポイントとして確定させるボタンである。
ユーザが、増加ボタン66への接触操作を開始すると、第1基準位置が決定される。次に、表示画面19への接触操作が継続している間において、第2基準位置が決定され、第1基準位置と第2基準位置との距離に基づいて変化率が決定される。なお、図7には示していないが、決定された変化率は、ユーザが認識できるような態様で表示することが好ましい。第1基準位置および第2基準位置の決定については、図8を用いて後述する。
また、決定された変化率に基づいて、ポイント欄65に表示された付与ポイントが増加する。ユーザが、減少ボタン67への接触操作を開始すると、同様の手順にて、付与ポイントが減少する。なお、図7は、ユーザが増加ボタン66への接触操作を開始してから所定の時間が経過した場合を示している。
図8は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、第1基準位置および第2基準位置の一例を示す模式図であり。図7に示す増加ボタン66とその周辺を模式的に表したものである。
ユーザが、増加ボタン66の領域内にある位置P1への接触操作を開始した後、表示画面19への接触操作を継続しながら接触位置をスライドさせ、位置P2が現在の接触位置になった場合、第1基準位置は、例えば、接触操作が開始された位置である位置P1、又は接触操作が開始された位置P1に表示されていた増加ボタン66の中心点である位置P3に決定され、第2基準位置は、例えば、現在の接触位置である位置P2に決定される。この場合、例えば、位置P1と位置P2間の距離、又は、位置P3と位置P2間の距離に基づいて、変化率が決定される。
また、第1基準位置は、例えば、接触操作が開始された位置P1に表示されていた増加ボタン66の領域内のいずれの位置としても良い。このように第1基準位置を決定する場合、例えば、増加ボタン66の領域内であって、かつ、現在の接触位置である位置P2と最も近い位置にある位置P4と、第2基準位置である位置P2との間の距離に基づいて、変化率が決定される。また、このように第1基準位置を決定する場合、現在の接触位置が増加ボタン66の領域内にある場合、第1基準位置と第2基準位置との距離はゼロとなる。
ユーザが、増加ボタン66の領域内にある位置P1への接触操作を開始した後、表示画面19への接触操作を継続しながら接触位置をスライドさせ、位置P5が現在の接触位置になった場合も、上記と同様にして第1基準位置と第2基準位置が決定される。すなわち、位置P1、位置P3、又は位置P6のいずれかと、位置P5間の距離に基づいて、変化率が決定される。
以下、図9及び図10を用いて、図7及び図8に示した例の変形例を説明する。図9は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、表示画面の一例を示す模式図である。図9において、表示画面19には、ゲーム媒体欄71、増減ボタン72及び74、ポイント欄73及び75、並びに決定ボタン76が表示されている。
ゲーム媒体欄71は、ポイントの付与対象であるゲーム媒体の情報を表示する欄であり、図示はしないが、例えば、ゲーム媒体画像、ステータス、経験値ゲージ等が表示されている。増減ボタン72は、経験値として付与するポイントを増加または減少させるボタンである。増減ボタン74は、スキルポイントとして付与するポイントを増加または減少させるボタンである。
ポイント欄73は、経験値として付与できるポイントに関する欄であり、ポイント欄75は、スキルポイントとして付与できるポイントに関する欄である。ポイント欄73及び75には、それぞれ、ユーザの保有ポイントと、接触操作によって変化させられた(入力された)付与ポイントが表示されている。
なお、図9の例では、経験値として付与できるポイントと、スキルポイントとして付与できるポイントは、互いに異なるものであり、別々に管理されているが、同一のポイントを経験値およびスキルポイントに割り振れるように構成しても良い。決定ボタン76は、入力されたそれぞれの付与ポイントをゲーム媒体に付与するポイントとして確定させるボタンである。
ユーザが、増減ボタン72又は74への接触操作を開始すると、第1基準位置が決定される。次に、表示画面19への接触操作が継続している間において、第2基準位置が決定され、第1基準位置と第2基準位置との距離に基づいて変化率が決定される。また、該変化率に基づいて、ポイント欄73又は75に表示された付与ポイントが変化する。
図10は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、第1基準位置および第2基準位置の一例を示す模式図であり。図9に示す増減ボタン72とその周辺を模式的に表したものである。
ユーザが、増減ボタン72の領域内にある位置P7への接触操作を開始した後、表示画面19への接触操作を継続しながら接触位置をスライドさせ、位置P8、位置P9、位置P10へと接触位置を順次移動させた場合、例えば、以下のように変化率が変更されていく。なお、以下の例では、現在の接触位置が第2基準位置である。
まず、接触操作が開始された位置である位置P7を、第1基準位置として決定する。次に、所定の境界線によって表示画面19を複数の領域に分ける。図10の例では、位置P7を通り、かつ、表示画面19のY軸に平行な直線Lによって、表示画面19を領域A1と領域A2に分けている。領域A1は、変化率が正の値となる領域であり、領域A2は、変化率が負の値になる領域である。
現在の接触位置が位置P8にある時には、位置P7と位置P8間の距離に基づいて、変化率が決定される。この場合、位置P8は領域A1内にあるので、変化率は正の値である。すなわち、ポイント欄73に表示された付与ポイントは増加していく。
次に、現在の接触位置が位置P9に移動した時には、位置P7と位置P9間の距離に基づいて、変化率が決定される。この場合も、位置P9は領域A1内にあるので、変化率は正の値であり、ポイント欄73に表示された付与ポイントは増加していく。ただし、位置P7と位置P9間の距離は、位置P7と位置P8間の距離よりも短いので、接触位置がP8にあった時よりも、変化率は小さくなっている。
次に、現在の接触位置が位置P10に移動した時には、位置P7と位置P10間の距離に基づいて、変化率が決定される。この場合、位置P10は領域A2内にあるので、変化率は負の値である。すなわち、ポイント欄73に表示された付与ポイントは減少していく。
なお、付与ポイントがゼロになった場合、それ以上付与ポイントは減少しない。一方で、付与ポイントがゼロ以下になることを許容するように構成しても良い。付与ポイントを負の値にして決定ボタン76をタッチすると、例えば、保有ポイントが増える代わりにゲーム媒体の経験値が減少し、場合によっては、レベル等が下がることになる。
図10に示すような構成により、増加ボタンと減少ボタンを設ける場合よりも、仮想ボタンの表示数を少なくすることができるので、視認性を向上させることができる。また、一連の接触操作によって、付与ポイントの増加と減少の両方が可能になるので、操作性を向上させることができる。
上記では、第五の実施の形態として、コンピュータ装置単独でプログラム実行処理を行う場合を説明したが、第五の実施の形態の変形例として、例えば、ユーザにより操作されるコンピュータ装置と、該コンピュータ装置と通信により接続可能なサーバ装置とにおいて実現されるシステムを採用することもできる。この場合、例えば、図5のステップS11〜ステップS19の各処理は、それぞれ、矛盾が生じない範囲で、コンピュータ装置1またはサーバ装置のいずれかで実行することができる。また、この場合、必要に応じて、コンピュータ装置とサーバ装置との間で情報の送信および受信が行われる。
また、上記では、第五の実施の形態として、表示画面19とタッチ入力部20とが一体的に構成され、表示画面19への接触操作を検出可能なタッチパネルを用いる例を説明したが、タッチ入力部20として、表示画面19とは別に構成されるタッチパッド等を用いても良い。この場合において、第1基準位置、第2基準位置、及び両者の距離は、例えば、タッチパッドに対する接触位置に基づいて決定しても良いし、タッチパッドへの接触操作によって指定される表示画面19上の位置に基づいて決定しても良い。
また、第五の実施の形態の変形例として、タッチセンサを用いない構成を採用しても良い。例えば、マウス等のポインティングデバイスを用いる場合、クリック等の操作入力が開始された際のカーソルの表示位置に基づいて第1基準位置を決定し、該操作入力が継続された状態におけるカーソルの現在の表示位置に基づいて、第2基準位置を決定しても良い。また、表示装置がヘッドマウントディスプレイであり、ユーザの視線やジェスチャ、又はコントローラの現実空間における位置などを利用して操作入力を行うような場合、操作入力が開始された際の視線により特定される仮想空間上の位置、ジェスチャが開始された際のユーザの身体の特定部位の現実空間における位置、又は操作入力が開始された際のコントローラの現実空間における位置などに基づいて、第1基準位置を決定し、それぞれの操作入力が継続された状態における仮想空間上の位置または現実空間における位置に基づいて、第2基準位置を決定しても良い。このような構成を採用した場合、第1基準位置および第2基準位置は、例えば、XYZ座標系を用いて定義されても良い。
第五の実施の形態の一側面として、操作の継続時間に応じて所定のパラメータを変更する場合において、所定のパラメータの変化率が一定ではなく、ユーザの操作に基づいて決定されるものであることにより、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
また、第五の実施の形態の一側面として、一連の接触操作のなかで接触位置を変更するという、簡単かつ直感的な操作によって変化率を変更できるため、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
また、第五の実施の形態の一側面として、所定のパラメータの変化率が、接触操作が開始された位置である第1基準位置と、タッチパネルへの接触操作が継続された状態で接触位置が移動した場合の現在の接触位置、又は、第1基準位置への接触操作が継続された状態で新たに検出された接触位置である第2基準位置との距離に基づいて決定されることにより、一連の接触操作のなかで接触位置を変更するという、簡単かつ直感的な操作を実現できる。
また、第五の実施の形態の一側面として、第1基準位置と第2基準位置との距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定することにより、ユーザは、厳密に位置を指定するような接触操作をせずとも、意図する変化率を得ることが可能になる。また、現在の接触位置がユーザの意図に反して多少ぶれたとしても、ユーザの意図する変化率のままとすることが容易になる。
また、第五の実施の形態の一側面として、第1基準位置と第2基準位置との距離の長さに比例するように変化率を変更することにより、変化率を非常に大きくすることも小さくすることも可能になり、変化率の自由度を上げることができる。また、ユーザは、現在の接触位置を変更することにより、どのように変化率が変更されるのか予測をしやすくなる。
また、第五の実施の形態の一側面として、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値以下の場合は、距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を段階的に変更し、所定の値を超える場合は、距離の長さに比例するように変化率を変更することにより、ユーザは、厳密に位置を指定するような接触操作をせずとも意図する変化率を得ることが可能になり、また、変化率を非常に大きくすることも小さくすることも可能になるので、ユーザの利便性をさらに向上し、ユーザのストレスをさらに低減させることが可能になる。
また、第五の実施の形態の一側面として、決定された変化率、又は、該変化率に対応する画像を表示することにより、ユーザは、現在の変化率を認識できるようになり、変化率の調整をしやすくなる。
また、第五の実施の形態の一側面として、ユーザが認識可能な態様で第1基準位置を表示することにより、ユーザは、第1基準位置と第2基準位置との現在の距離がどの程度であるか把握することが容易になり、結果として、変化率の調整がしやすくなる。
また、第五の実施の形態の一側面として、所定のパラメータを変化させるための所定の画像の表示領域に含まれるように第1基準位置を決定することにより、簡単かつ直感的な操作を実現できる。
また、第五の実施の形態の一側面として、変化させた所定のパラメータを確定させる確定手段を備えることにより、ユーザは、所定のパラメータがユーザの意図する値になった場合にパラメータを確定させることができるようになる。
また、第五の実施の形態の一側面として、所定のパラメータがゲーム媒体に付与されるパラメータであり、変化させた所定のパラメータをゲーム媒体に付与するよう構成することにより、ユーザが希望するゲーム媒体を優先的に成長させることができ、ユーザの満足度を向上させることができる。
また、第五の実施の形態の一側面として、第2基準位置がタッチパネル上の所定の第1範囲に属する場合は、所定のパラメータを増加させ、第2基準位置が第1範囲とは異なる、タッチパネル上の所定の第2範囲に属する場合は、所定のパラメータを減少させるように構成することにより、例えば、仮想ボタンの表示数を少なくすることが可能になり、視認性を向上させることができる。また、一連の接触操作によって、所定のパラメータの増加と減少の両方が可能になるので、操作性を向上させることができる。
第五の実施の形態において、「タッチパネル」、「コンピュータ装置」、「所定のプログラム」、「ゲーム」、「所定のパラメータ」、「ゲーム媒体」、「変化率」、「接触操作が開始」、「接触操作が継続された状態」、「第1基準位置」、「第2基準位置」、「接触位置」、及び「距離」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
また、第五の実施の形態において、「接触位置が移動」、及び「第1基準位置への接触操作が継続された状態で新たに検出された接触位置」は、それぞれ第二の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。また、第五の実施の形態において、「閾値」は、第三の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。また、第五の実施の形態において、「段階的に変更」、「距離の長さ」、及び「比例して変化率が変更」は、それぞれ第四の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
[第六の実施の形態]
次に、本発明の第六の実施の形態の概要について説明をする。図11は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。
図示するように、システム4は、複数のユーザによってそれぞれ操作される複数のコンピュータ装置1(コンピュータ装置1a、1b・・・1z)と、サーバ装置3と、通信ネットワーク2とから構成される。コンピュータ装置1は、通信ネットワーク2を介してサーバ装置3と接続されている。なお、コンピュータ装置1はサーバ装置3と常時接続されていなくてもよく、必要に応じて、接続が可能であればよい。
第六の実施の形態におけるコンピュータ装置の構成は、図3のコンピュータ装置のブロック図に示されるものと同じ構成を採用することができ、また、図3の説明として記載した内容を必要な範囲で採用できる。
図12は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、サーバ装置の構成を示すブロック図である。サーバ装置3は、制御部31、RAM32、ストレージ部33、及び通信インタフェース34を備え、それぞれ内部バスにより接続されている。
制御部31は、CPUやROMから構成され、ストレージ部33に格納されたプログラムを実行し、サーバ装置3の制御を行う。また、制御部31は時間を計時する内部タイマを備えている。RAM32は、制御部31のワークエリアである。ストレージ部33は、プログラムやデータを保存するための記憶領域である。制御部31は、プログラム及びデータをRAM32から読み出し、コンピュータ装置1から受信した情報をもとに、プログラム実行処理を行う。
図13は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、システムの構成を示すブロック図である。システム4は、決定部401、及び変化部402を少なくとも備える。
決定部401は、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する機能を有する。決定部401は、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する。
変化部402は、決定部401によって決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる機能を有する。
次に、本発明の第六の実施の形態におけるプログラム実行処理について説明する。図14は、本発明の実施の形態の少なくとも1つに対応する、プログラム実行処理のフローチャートである。
システム4は、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する(ステップS41)。ステップS41では、具体的には、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する。
次に、システム4は、ステップS41において決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させ(ステップS42)、終了する。
第六の実施の形態の一側面として、タッチパネルへの接触操作の継続時間に応じて所定のパラメータを変更する場合において、所定のパラメータの変化率が一定ではなく、ユーザの操作に基づいて決定されるものであることにより、ユーザの利便性を向上し、ユーザのストレスを低減させることが可能になる。
第六の実施の形態において、「タッチパネル」、「コンピュータ装置」、「所定のプログラム」、「ゲーム」、「所定のパラメータ」、「ゲーム媒体」、「変化率」、「接触操作が開始」、「接触操作が継続された状態」、「第1基準位置」、「第2基準位置」、「接触位置」、及び「距離」は、それぞれ第一の実施形態において記載した内容を必要な範囲で採用できる。
[付記]
上で述べた実施の形態の説明は、下記の発明を、発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1] タッチパネルを備えるコンピュータ装置において実行されるプログラムであって、コンピュータ装置を、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する決定手段、前記決定手段によって決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる変化手段として機能させ、前記決定手段が、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する、プログラム。
[2] 第1基準位置が、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置であり、第2基準位置が、第1基準位置への接触操作後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態で接触位置が移動した場合の現在の接触位置、又は、第1基準位置への接触操作が継続された状態で新たに検出された接触位置である、上記[1]に記載のプログラム。
[3] 前記決定手段が、第1基準位置と第2基準位置との距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率を決定する、上記[1]又は[2]に記載のプログラム。
[4] 前記決定手段が、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値以下の場合は、該距離と、所定の閾値との比較に基づいて、変化率が段階的に変更されるよう変化率を決定し、第1基準位置と第2基準位置との距離が所定の値を超える場合は、該距離の長さに比例して変化率が変更されるよう変化率を決定する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のプログラム。
[5] コンピュータ装置を、さらに、前記決定手段によって決定された変化率、又は、該変化率に対応する画像を表示する変化率表示手段として機能させる、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のプログラム。
[6] コンピュータ装置を、さらに、ユーザが認識可能な態様で第1基準位置を表示する基準位置表示手段として機能させる、上記[1]〜[5]のいずれかに記載のプログラム。
[7] 前記変化手段が、タッチパネルに表示された所定の画像に対してユーザによる接触操作が開始され、その後、タッチパネルへの接触操作が継続している間において、所定のパラメータを変化させるものであり、第1基準位置が、所定の画像の表示領域に含まれる、上記[1]〜[6]のいずれかに記載のプログラム。
[8] コンピュータ装置を、さらに、前記変化手段により変化させた所定のパラメータを確定させる確定手段として機能させる、上記[1]〜[7]のいずれかに記載のプログラム。
[9] 所定のパラメータが、ゲーム媒体に付与されるパラメータであり、前記確定手段が、前記変化手段により変化させた所定のパラメータをゲーム媒体に付与する値として確定させるものである、上記[8]に記載のプログラム。
[10] 前記変化手段が、第2基準位置がタッチパネル上の所定の第1範囲に属する場合は、所定のパラメータを増加させ、第2基準位置が第1範囲とは異なる、タッチパネル上の所定の第2範囲に属する場合は、所定のパラメータを減少させる、上記[1]〜[9]のいずれかに記載のプログラム。
[11] タッチパネルを備えるコンピュータ装置であって、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる変化手段とを備え、前記決定手段が、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する、コンピュータ装置。
[12] コンピュータ装置において実行されるプログラム制御方法であって、コンピュータ装置に、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する決定ステップと、前記決定ステップによって決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる変化ステップとを実行させ、前記決定ステップが、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定するステップである、プログラム制御方法。
[13] タッチパネルを備えるコンピュータ装置と、該コンピュータ装置と通信により接続可能なサーバ装置とにおいて実現されるシステムであって、所定のパラメータにおける、単位時間あたりの変化量である変化率を決定する決定手段と、前記決定手段によって決定された変化率と、ユーザによるタッチパネルへの接触操作の継続時間とに基づいて、所定のパラメータを変化させる変化手段とを備え、前記決定手段が、ユーザによるタッチパネルへの接触操作が開始された位置に基づいて決定される第1基準位置と、接触操作が開始された後にタッチパネルへの接触操作が継続された状態において検出された接触位置に基づいて決定される第2基準位置との距離に基づいて、変化率を決定する、システム。