JP2019159209A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】階調再現性などの表示特性に優れた液晶表示装置を提供する。【解決手段】液晶表示装置は、複数の画素を含む表示領域と、第1基板と、第2基板と、液晶層LCとを備えている。第1基板は、第1方向Xに並ぶ複数の信号線と、複数の画素の各々に配置され信号線を介して画素電圧が印加される第1電極EL1と、第1配向膜AL1と、を含む。第2基板は、第1配向膜AL1に対向する第2配向膜AL2を含む。第1基板は、第1方向Xに隣り合う画素の間において第1配向膜AL1が窪む複数の第1溝構造GS1を有している。第1電極EL1は、第1方向Xにおいて第1縁E11と第2縁E12を有している。さらに、第1縁E11は、平面視において第1縁側の第1溝構造GS1と重畳し、第2縁E12は、平面視において当該第2縁側の第1溝構造GS1と第1縁側の第1溝構造GS1の間に位置する。【選択図】図7A
Description
本発明の実施形態は、液晶表示装置に関する。
液晶表示装置は、第1基板と、第2基板と、第1基板および第2基板の間に配置された液晶層とを備えている。第1基板および第2基板は、液晶層に接する配向膜をそれぞれ備えている。さらに、例えば特許文献1に開示されたように、第1基板および第2基板にそれぞれ分散して画素電極と共通電極(対向電極)が配置される。他の例として、第1基板および第2基板の一方に画素電極と共通電極の双方が配置されることもある。
液晶層に含まれる液晶分子は、各配向膜によって初期配向方向に配向される。画素電極と共通電極の間に電位差が生じると、これら電極間に形成される電界に応じた方向に液晶分子が回転する。
画素の階調再現性などの表示特性は、上記電界の形成時と非形成時のそれぞれにおける液晶分子の配向状態や、画素を観察する角度の影響を受ける。例えば複数の画素が配列された表示領域を正面から見る場合、表示領域の左右の画素(あるいは上下の画素)を観察する角度が異なる。したがって、表示領域の各画素における液晶分子の配向状態が一様である場合、左右の画素(あるいは上下の画素)の表示特性が異なる場合がある。
本開示の目的の一つは、階調再現性などの表示特性に優れた液晶表示装置を提供することである。
一実施形態に係る液晶表示装置は、複数の画素を含む表示領域と、第1基板と、第2基板と、液晶層とを備えている。前記第1基板は、第1方向に並ぶ複数の信号線と、前記複数の画素の各々に配置され前記信号線を介して画素電圧が印加される第1電極と、第1配向膜と、を含む。前記第2基板は、前記第1配向膜に対向する第2配向膜を含む。前記液晶層は、前記第1配向膜および前記第2配向膜の間に配置されている。前記第1基板は、前記第1方向に隣り合う前記画素の間において前記第1配向膜が窪む複数の第1溝構造を有している。前記第1電極は、前記第1方向において第1縁と第2縁を有している。さらに、前記第1縁は、平面視において前記第1縁側の前記第1溝構造と重畳し、前記第2縁は、平面視において当該第2縁側の前記第1溝構造と前記第1縁側の前記第1溝構造の間に位置する。
いくつかの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
各実施形態においては、一例として、透過型の液晶表示装置を開示する。この液晶表示装置は、例えば、Virtual Reality(VR)ビュアー、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、パーソナルコンピュータ、テレビ受像装置、車載装置、ゲーム機器、デジタルカメラ用モニタ等の種々の装置に用いることができる。
なお、各実施形態は、他種の表示装置に対する、各実施形態にて開示される個々の技術的思想の適用を妨げるものではない。例えば、各実施形態にて開示する構成の少なくとも一部は、反射型の液晶表示装置等にも適用可能である。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る液晶表示装置DSP(以下、表示装置DSPと呼ぶ)の外観の一例を示す斜視図である。以下の説明においては、図示したように第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zを定義する。第1方向Xは、後述の複数の信号線Sが並ぶ方向である。第2方向Yは、後述の複数の走査線Gが並ぶ方向である。第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zは、例えば互いに垂直に交わる方向であるが、垂直以外の角度で交わってもよい。第3方向Zの矢印が示す方向を上または上方と呼び、その反対方向を下または下方と呼ぶことがある。
図1は、第1実施形態に係る液晶表示装置DSP(以下、表示装置DSPと呼ぶ)の外観の一例を示す斜視図である。以下の説明においては、図示したように第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zを定義する。第1方向Xは、後述の複数の信号線Sが並ぶ方向である。第2方向Yは、後述の複数の走査線Gが並ぶ方向である。第1方向X、第2方向Yおよび第3方向Zは、例えば互いに垂直に交わる方向であるが、垂直以外の角度で交わってもよい。第3方向Zの矢印が示す方向を上または上方と呼び、その反対方向を下または下方と呼ぶことがある。
表示装置DSPは、表示パネルPNLと、照明装置BLと、第1偏光板PL1とを備えている。これら表示パネルPNL、照明装置BLおよび第1偏光板PL1は、第3方向Zに積層されている。なお、表示パネルPNLと照明装置BLの間には、後述する第2偏光板PL2が配置されている。また、第1偏光板PL1と表示パネルPNLの間には、後述する位相板PPが配置されている。
表示パネルPNLは、第1基板SU1と、第2基板SU2と、第1基板SU1および第2基板SU2の間に配置された液晶層(後述する液晶層LC)とを備えている。第1基板SU1は、接続部CNを備えている。接続部CNは、フレキシブル回路基板やICチップなどの信号供給源を接続するための端子を含む。
例えば、照明装置BLは、第1基板SU1と対向する導光板と、この導光板の端部に沿って配置された複数の発光ダイオード(LED)などの光源と、導光板と表示パネルPNLの間に配置されたプリズムシートや拡散シートなどの光学シートとを備えている。ただし、照明装置BLの構成はこの例に限定されない。
図2は、第1基板SU1の一例を概略的に示す斜視図である。第1基板SU1は、表示領域DAと、表示領域DAの外側に配置された一対の駆動回路PCとを備えている。表示領域DAは、第1方向Xおよび第2方向Yに配列された多数の画素PXを含む。画素PXは、例えば赤、緑、青を表示する複数の副画素SPを含む。画素PXは、白などの他の色を表示する副画素SPを含んでもよい。駆動回路PCは、副画素SPを駆動するための信号(後述の走査信号)を供給する。なお、本開示においては、副画素を単に画素と呼ぶこともある。
表示領域DAは、第1方向Xに並ぶ第1領域LDAと第2領域RDAを含む。図示した例において、第1領域LDAは、表示領域DAの第1方向Xにおける中心線CLよりも左側の領域である。第2領域RDAは、中心線CLよりも右側の領域である。ここでの「右」および「左」は、説明のために便宜的に使用するものに過ぎない。例えば、図示した表示領域DAが90°回転された状態でユーザにより視認される場合、第1領域LDAはユーザから見て中心線CLより上の領域であり、第2領域RDAはユーザから見て中心線CLより下の領域である。また、第1領域LDAと第2領域RDAは、必ずしも中心線CLを境界とするものでなくてもよい。すなわち、第1領域LDAと第2領域RDAの第1方向Xにおける幅や第2方向Yにおける高さは互いに異なってもよい。
図3は、副画素SPの一例を概略的に示す平面図である。ここでは、中心線CLの近傍で第1方向Xに並ぶ6つの副画素SPを示している。以下の説明においては、第1領域LDAの副画素SPを第1副画素SP1と呼び、第2領域RDAの副画素SPを第2副画素SP2と呼ぶ。両者を特に区別しない場合には単に副画素SPと呼ぶことがある。
第1基板SU1は、複数の走査線Gと、複数の信号線Sとを備えている。複数の走査線Gは、第1方向Xに延びるとともに第2方向Yに間隔を置いて並んでいる。複数の信号線Sは、第2方向Yに延びるとともに第1方向Xに間隔を置いて並んでいる。図示した例において、中心線CLは、中央の信号線Sと重畳している。
この図の例においては、隣り合う2本の走査線Gと、隣り合う2本の信号線Sとで区画された領域が副画素SPに相当する。第1基板SU1は、各副画素SPに対して設けられた第1電極EL1(画素電極)と、スイッチング素子SWと、台座MBとを備えている。
スイッチング素子SWは、半導体層SCを含む。半導体層SCは、例えばポリシリコンで形成することができるが、この例に限定されない。半導体層SCは、屈曲しながら延びて走査線Gと1回交差している。半導体層SCは、走査線Gと2回交差してもよい。
台座MBは、第1電極EL1および半導体層SCと平面視において重畳している。図示した例において、台座MBは矩形状であるが、この例に限定されない。
信号線Sは、第1コンタクトホールCH1を通じて半導体層SCと電気的に接続されている。台座MBは、第2コンタクトホールCH2を通じて半導体層SCと電気的に接続されている。第1電極EL1は、第3コンタクトホールCH3を通じて台座MBと電気的に接続されている。
第1方向Xに隣り合う2つの第1副画素SP1の間、および、第1方向Xに隣り合う2つの第2副画素SP2の間には、第1溝構造GS1が設けられている。例えば、第1溝構造GS1は、信号線Sと平面視において重畳するとともに、信号線Sに沿って第2方向Yに延びている。第1溝構造GS1の第1方向Xにおける幅は、信号線Sと同程度でもよいし、信号線Sより大きくてもよいし、信号線Sより小さくてもよい。なお、中心線CLを介して隣り合う第1副画素SP1と第2副画素SP2の間には、第1溝構造GS1が設けられていない。したがって、図3の例においては、中央の信号線Sと重畳する第1溝構造GS1が存在しない。
第1電極EL1は、第1方向Xにおいて、第1縁E11と、第2縁E12とを有している。さらに、第1電極EL1は、第2方向Yにおいて、第3縁E13と、第4縁E14とを有している。図3の例において、第1電極EL1は、第1縁E11から第2縁E12に向けて第2方向Yにおける幅が狭まる台形状である。すなわち、第1縁E11および第2縁E12は第2方向Yと平行であり、第3縁E13および第4縁E14は第1方向Xおよび第2方向Yの双方に対して傾いている。なお、第1電極EL1の形状は、図3の例に限られない。
第1副画素SP1において、第1電極EL1の第1縁E11は、当該第1縁E11側の第1溝構造GS1と重畳している。一方、第2縁E12は、第1溝構造GS1と重畳していない。すなわち、第2縁E12は、第2縁E12側の第1溝構造GS1と第1縁E11側の第1溝構造GS1の間に位置する。
第2副画素SP2の第1電極EL1は、第1副画素SP1の第1電極EL1の形状と中心線CLに関して線対称な形状である。すなわち、第1副画素SP1に配置される第1電極EL1および第2副画素SP2に配置される第1電極EL1においては、いずれも中心線CLと第1縁E11との間に第2縁E12が位置する。第2副画素SP2の第1電極EL1についても、第1縁E11が第1溝構造GS1と重畳し、第2縁E12が第1溝構造GS1と重畳していない。
図3において第1電極EL1に重畳する複数の矢印は、液晶層LCに含まれる液晶分子の配向方向を示す。この詳細については後述する。
図4は、図3におけるIV−IV線に沿う表示パネルPNLの概略的な断面図である。図5は、図3におけるV−V線に沿う表示パネルPNLの概略的な断面図である。図4および図5は、いずれも第1領域LDAにおける構造である。
図4および図5に示すように、第1基板SU1は、第1基材B1と、アンダーコート層UC1,UC2と、絶縁層IL1〜IL5と、第1配向膜AL1と、遮光層LSと、半導体層SCと、走査線Gと、信号線Sと、第1電極EL1と、第2電極EL2と、台座MBと、金属配線CMとを備えている。
遮光層LSは、第1基材B1の上面に設けられている。アンダーコート層UC1は、遮光層LSおよび第1基材B1の上面を覆っている。アンダーコート層UC2は、アンダーコート層UC1を覆っている。半導体層SCは、アンダーコート層UC2の上に設けられ、走査線Gと対向している。さらに、半導体層SCの走査線Gと対向する領域は、遮光層LSと対向している。絶縁層IL1は、半導体層SCおよびアンダーコート層UC2を覆っている。走査線Gは、絶縁層IL1の上に設けられている。絶縁層IL2は、走査線Gおよび絶縁層IL1を覆っている。絶縁層IL3は、絶縁層IL2を覆っている。
信号線Sおよび台座MBは、絶縁層IL3の上に設けられている。絶縁層IL4は、信号線S、台座MBおよび絶縁層IL3を覆っている。金属配線CMは、絶縁層IL4の上に設けられており、信号線Sと対向している。金属配線CMは、平面視においては信号線Sと重畳して第2方向Yに延びている。第2電極EL2は、絶縁層IL4の上に設けられており、複数の副画素SPにわたって延在している。金属配線CMは、第2電極EL2によって覆われ、これにより第2電極EL2と電気的に接続されている。他の例として、第2電極EL2の上に金属配線CMが設けられてもよい。
絶縁層IL5は、第2電極EL2および絶縁層IL4を覆っている。第1電極EL1は、絶縁層IL5の上に設けられている。第1配向膜AL1は、第1電極EL1および絶縁層IL5を覆っている。
第1コンタクトホールCH1および第2コンタクトホールCH2は、いずれも絶縁層IL1〜IL3を貫通している。第3コンタクトホールCH3は、絶縁層IL4,IL5を貫通している。信号線Sは、第1コンタクトホールCH1を通じて半導体層SCに接触している。台座MBは、第2コンタクトホールCH2を通じて半導体層SCに接触している。第1電極EL1は、第3コンタクトホールCH3を通じて台座MBに接触している。
図4および図5に示すように、第2基板SU2は、第2基材B2と、ブラックマトリクスBM(遮光層)と、カラーフィルタ層CFと、オーバーコート層OCと、第3電極EL3と、第2配向膜AL2とを備えている。
ブラックマトリクスBMは、第2基材B2の下面に設けられ、走査線G、信号線Sおよび金属配線CMと対向している。カラーフィルタ層CFは、ブラックマトリクスBMおよび第2基材B2の下面を覆っている。カラーフィルタ層CFは、副画素SPに対応した色の複数のカラーフィルタを備えている。ブラックマトリクスBMは、カラーフィルタ層CFの下方に設けられてもよい。オーバーコート層OCは、カラーフィルタ層CFを覆っている。第3電極EL3は、オーバーコート層OCを覆っており、複数の副画素SPにわたって延在している。第2配向膜AL2は、第3電極EL3を覆っている。
第1配向膜AL1と第2配向膜AL2の間に上述の液晶層LCが配置されている。第1偏光板PL1は、第2基材B2の上方に配置されている。第2偏光板PL2は、第1基材B1の下方に配置されている。図示した例においては、第1偏光板PL1と第2基材B2の間に位相板PPが配置されている。
第1基材B1および第2基材B2は、例えば厚さが0.2mm程度のホウケイサンガラス製とすることができるが、ポリイミドのような樹脂製であってもよい。各配向膜AL1,AL2は、例えば光配向処理が施されたポリイミド膜であり、いずれも液晶層LCに含まれる液晶分子を第1方向Xに配向する。各配向膜AL1,AL2の配向方向は、第1方向Xに対して傾いてもよい。
アンダーコート層UC1は例えば酸化珪素膜であり、アンダーコート層UC2は例えば窒化珪素膜である。絶縁層IL1,IL2は、例えば酸化珪素膜である。絶縁層IL3,IL5は、例えば窒化珪素膜である。絶縁層IL4は、例えばポジ型の有機絶縁膜である。オーバーコート層OCは、例えば非感光性の有機膜である。カラーフィルタ層CFに含まれる各色のカラーフィルタは、例えば各色の顔料を含むネガ型のレジストである。ブラックマトリクスBMは、例えば黒色顔料を含むネガ型のレジストである。
第1電極EL1、第2電極EL2および第3電極EL3は、例えばITO(インジウム・ティン・オキサイド)のような透明導電材料で形成することができる。走査線Gおよび遮光層LSは、例えばモリブデンタングステン合金製である。半導体層SCは、例えばアモルファスシリコンをレーザーアニール法で多結晶化したポリシリコンである。
信号線Sおよび台座MBは、例えばチタン、アルミニウム、チタンを順に積層した3層構造である。金属配線CMは、例えばモリブデンタングステン合金、アルミニウム、モリブデンタングステン合金を順に積層した3層構造である。
また、台座MBおよび信号線Sは共に同じ金属材料で同じ工程で形成され、半導体層SCと接触する信号線Sの一部をスイッチング素子SWのソース電極とし、半導体層SCと接触する台座MBをスイッチング素子SWのドレイン電極とすることもできる。
また、台座MBおよび信号線Sは共に同じ金属材料で同じ工程で形成され、半導体層SCと接触する信号線Sの一部をスイッチング素子SWのソース電極とし、半導体層SCと接触する台座MBをスイッチング素子SWのドレイン電極とすることもできる。
走査線Gに走査信号が供給されると、この信号線Sと第1電極EL1とが半導体層SCおよび台座MBを介して導通する。このとき、信号線Sの画素電圧が第1電極EL1に印加される。第2電極EL2および第3電極EL3には、共通電圧が印加される。このように、第1電極EL1は画素電極に相当し、第2電極EL2および第3電極EL3は共通電極に相当する。
本実施形態において、液晶層LCは、正の誘電率異方性を有しており、高抵抗でかつ室温を含む広い温度範囲でネマチック相を示す。第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が形成されていない状態での液晶分子の配向状態は、例えばホモジニアス配向であり、長軸が平面視において第1方向Xと平行である。以下、このように電位差が形成されていない状態において、平面視で液晶分子の長軸が向く方向を、初期配向方向と呼ぶ。また、初期配向方向に液晶分子が配向されている状態を、初期配向状態と呼ぶ。
第1偏光板PL1と第2偏光板PL2の吸収軸は、互いに直交している。さらに、第2偏光板PL2の吸収軸は、例えば初期配向方向に対して45°の角度を成す。例えば、位相板PPは、正の一軸性であり、リタデーションが30nmであり、遅相軸が当該位相板PPの面内にあって初期配向方向と直交する。
以上のような構成においては、Electrically Controlled Birefringence(ECB)モードの表示パネルPNLを実現できる。すなわち、第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が形成されていない状態で副画素SPが明表示となり、電位差が形成されている状態で副画素SPが暗表示となるノーマリホワイト型(ノーマリオープン型)の表示パネルPNLが得られる。各配向膜AL1,AL2の界面近傍においては、電界が作用しても液晶分子のチルト角が増大しにくく残留位相差を生じ得る。しかしながら、位相板PPが残留位相差を補償することにより、4〜5V程度の印加電圧でも暗表示の透過率を十分に低減できる。
なお、以上例示した第1基板SU1および第2基板SU2の各要素の材料や液晶層LCの構成に限定されることなく、各要素には種々の態様を適用することができる。
図5に示すように、第1溝構造GS1において、絶縁層IL4には溝GR1が設けられている。これにより、溝GR1の上方では第2電極EL2、絶縁層IL5および第1配向膜AL1が溝GR1の形状に窪む。絶縁層IL5の上面には、一対の傾斜部分IP1が形成される。溝GR1は、例えばマルチトーンマスクにより絶縁層IL4をパターニングすることによって形成できる。一例として、溝GR1は、絶縁層IL4の他の部分の厚さの1/3〜1/2の深さを有している。
第1電極EL1は、図中左側の第1溝構造GS1の一方の傾斜部分IP1を覆っている。図5の例においては、第1縁E11が一対の傾斜部分IP1の間に位置しているが、この例に限られない。一方、第2縁E12は、図中右側の第1溝構造GS1に達していない。第2電極EL2は、溝GR1の全体を覆っている。したがって、第2電極EL2は、第1溝構造GS1と平面視において重畳する。金属配線CMは、溝GR1の底部に位置している。第1配向膜AL1は、第1溝構造GS1の全体にわたって形成されている。
図6は、図3におけるVI−VI線に沿う表示パネルPNLの概略的な断面図である。走査線Gと信号線Sが交差する領域において、第1基板SU1は第1スペーサSS1を備え、第2基板SU2は第2スペーサSS2を備えている。なお、第1スペーサSS1および第2スペーサSS2は、表示領域DAにおいて走査線Gと信号線Sが交差する領域の全てに配置される必要はない。
第1スペーサSS1は、例えば信号線Sに沿って第2方向Yに長尺に延在している。第2スペーサSS2は、例えば走査線Gに沿って第1方向Xに長尺に延在している。第1スペーサSS1は、第1配向膜AL1によって覆われている。第2スペーサSS2は、第2配向膜AL2によって覆われている。
第1スペーサSS1と第2スペーサSS2は、平面視においては各配向膜AL1,AL2を介してクロス状に当接する。これにより、液晶層LCのセルギャップが確保される。さらに、第1方向Xあるいは第2方向Yに各基板SU1,SU2がずれたとしても、各スペーサSS1,SS2の当接が維持される。
第1スペーサSS1は、第1溝構造GS1において絶縁層IL5が窪んだ領域に配置されている。例えば、第1スペーサSS1が液晶層LCに突出する高さは、第2スペーサSS2が液晶層LCに突出する高さよりも小さい。なお、第1基板SU1は、第2スペーサSS2と当接しない第1スペーサSS1をさらに備えてもよい。この場合において、第1スペーサSS1が液晶層LCに突出する高さを図6の例より大きくしてもよい。
図7Aは、第1副画素SP1の近傍において液晶層LCに含まれる液晶分子LMの初期配向状態を概略的に示す断面図である。図7Bは、液晶層LCに作用する電界により図7Aに示す液晶分子LMが配向された状態を概略的に示す断面図である。
本実施形態においては、第1配向膜AL1および第2配向膜AL2がいずれも光配向処理が施された光配向膜である。したがって、初期配向状態においては、第1配向膜AL1または第2配向膜AL2において注目する微小平面に対して液晶分子LMの長軸が成すチルト角が0°である。第1電極EL1と第3電極EL3の間に存在する液晶分子LMの初期配向状態を模式的に表すと、図7Aの通りとなる。隣り合う第1溝構造GS1の間においては、液晶分子LMの長軸が第1方向Xと平行である。第1溝構造GS1の傾斜部分IP1の近傍においては、液晶分子LMの長軸も傾斜する。
第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が生じると、破線で示すような電界が発生する。すなわち、第1電極EL1と第3電極EL3の間には、第3方向Zと概ね平行な縦電界VEが発生する。また、第1縁E11および第2縁E12の近傍においては、第1電極EL1と第2電極EL2の間に放物線状のフリンジ電界FEが発生する。また、これらフリンジ電界の近傍においては、縦電界VEが第3方向Zに対して傾いている。
本実施形態においては、液晶層LCの誘電率異方性が正である。したがって、液晶分子LMは、長軸が電界と平行になる方向へ回転する。第2縁E12の近傍においては、フリンジ電界FEおよび傾いた縦電界VEの作用により、矢印で示す第1回転方向R1に液晶分子LMが回転する。第1縁E11の近傍においては、傾斜部分IP1によって大きく傾いた縦電界VEの作用により、やはり第1回転方向R1に液晶分子LMが回転する。このように両端で液晶分子LMが第1回転方向R1に回転すると、中央の液晶分子LMもこれらの影響を受けて第1回転方向R1に回転する。結果として、第1副画素SP1においては、液晶分子LMが全体的に第1回転方向R1に回転する。これにより、図7Bに示すように、長軸の中心線CL側(図中右側)の端部が他方の端部よりも上方に位置するように各液晶分子LMが傾いた配向状態が得られる。
図8Aは、第2副画素SP2の近傍において液晶層LCに含まれる液晶分子LMの初期配向状態を概略的に示す断面図である。図8Bは、液晶層LCに作用する電界により図8Aに示す液晶分子LMが配向された状態を概略的に示す断面図である。
第2副画素SP2の近傍においては、第1副画素SP1の近傍と中心線CLに関して対称な配向状態が得られる。すなわち、図8Aに示すように、縦電界VEおよびフリンジ電界FEにより液晶分子LMが全体的に第1回転方向R1と反対の第2回転方向R2に回転する。これにより、図8Bに示すように、長軸の中心線CL側(図中左側)の端部が他方の端部よりも上方に位置するように各液晶分子LMが傾いた配向状態が得られる。
図2の平面図においては、第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が生じた状態で、第1副画素SP1(図中左端)および第2副画素SP2(図中右端)の近傍における液晶分子LMの長軸が向く方向を矢印にて示している。矢印の先端側が第3方向Zにおける上方に位置する長軸の端部に相当する。
第1副画素SP1においては、第1電極EL1の第2方向Yにおける中腹の液晶分子LMが全体的に第1方向Xに配向されている。第3縁E13および第4縁E14の近傍においては、これらの縁と平面視で直交する方向に液晶分子LMが配向されている。第3縁E13および第4縁E14は第1方向Xおよび第2方向Yに対して傾いているため、これらの縁の近傍の液晶分子LMも中心線CL側に傾いている。第2副画素SP2においては、第1副画素SP1と対称な液晶分子LMの配向となる。
第1副画素SP1において、液晶分子LMは、全体的に中心線CL側を向いて配向しており、少なくとも互いに逆向方向を向く矢印は存在しない。第2副画素SP2においても同様である。仮に逆方向を向く矢印が存在すれば、それらの中間領域においては、液晶分子LMを回転させる力が拮抗する。したがって、液晶分子LMの回転が抑制されるドメイン境界が当該中間領域に生じ得る。ノーマリホワイト型の表示パネルでは、電圧印加により黒表示となる副画素において、ドメイン境界に沿う帯状の明領域が発生する。これにより、コントラスト比が低下する。一方で、本実施形態においては第1副画素SP1および第2副画素SP2のいずれにおいてもドメイン境界が生じないので、良好なコントラスト比を得ることができる。
ここで、図7Bおよび図8Bに示すように、ユーザが第1副画素SP1および第2副画素SP2を観察する角度である極角θを定義する。ここでの極角θは、XZ平面において、ユーザの視点と副画素SPとを結ぶ直線が表示パネルPNLの垂線(第3方向Z)に対し傾く角度に相当する。図7Bおよび図8Bのいずれにおいても、極角θは、図中右側が正の範囲であり、左側が負の範囲である。
図9Aは、第1副画素SP1の視野角特性を示すグラフである。図9Bは、第2副画素SP2の視野角特性を示すグラフである。図9Aおよび図9Bのいずれにおいても、横軸は極角θであり、縦軸は第1副画素SP1または第2副画素SP2の規格化された透過率(0.0〜1.0)である。グラフ中の曲線C1〜C6は、θ=0において透過率がそれぞれ1.0、0.8、0.6、0.4、0.2、0.0となる6つの階調に対応する。本実施形態では第1副画素SP1と第2副画素SP2が中心線CLに関して対称な構造であるため、図9Aおよび図9Bにおける曲線C1〜C6は、θ=0に関して対称である。
曲線C1〜C6の間隔が均等であるほど、階調再現性が良いこととなる。図9Aに示すように、第1副画素SP1においては、極角θが約−30°で曲線C1,C2が交差する。すなわち、極角θが当該交差した位置よりも負方向に増大する領域では、曲線C1,C2の階調が逆転するため好ましくない。一方で、極角θが正の範囲においては曲線C1〜C6が交差していない。したがって、第1副画素SP1においては、極角θが正の範囲における階調再現性が良好である。これは、図7Aの初期配向状態から図7Bの配向状態に液晶分子LMが回転する際に、極角θが正の方向から観察される液晶分子LMの面積の変化率が負の方向から観察される当該変化率よりも大きいことに起因する。
一方、図9Bに示すように、第2副画素SP2においては、極角θが約30°で曲線C1,C2が交差する。一方で、極角θが負の範囲においては曲線C1〜C6が交差していない。したがって、第2副画素SP2においては、極角θが負の範囲における階調再現性が良好である。この理由は第1副画素SP1の場合と同様である。
このような視野角特性の第1副画素SP1および第2副画素SP2を有する表示パネルPNLは、例えばユーザの視点が中心線CLの上方付近にある場合に、表示品位が極めて良好となる。すなわち、第1領域LDAの第1副画素SP1は極角θが正の範囲で視認されるとともに、第2領域RDAの第2副画素SP2は極角θが負の範囲で視認されるため、表示領域DAの全体において優れた階調再現性が発揮される。
例えばVRビュアーのような電子機器は、左目用と右目用の一対の表示装置と、これら表示装置とユーザの左目および右目との間にそれぞれ配置される一対の接眼レンズとを備えている。ユーザの両目は、各接眼レンズの光軸上に固定される。一般的に、それぞれの表示装置の表示領域は、左端が極角30°で観察され、右端が極角−30°で観察される。図9Aおよび図9Bのグラフによると、第1副画素SP1の階調再現性は極角θが0°以上30°以下の範囲で良好であり、第2副画素SP2の階調再現性は極角θが−30°以上0°以下の範囲で良好である。したがって、上記の各表示装置に本実施形態の表示装置DSPをそれぞれ適用した場合、表示品位に極めて優れたVRビュアーを実現できる。
本実施形態のように縦電界を利用して液晶分子LMを回転させるモードは、例えばIn-Plane Switching(IPS)モードやその一種であるFringe Field Switching(FFS)モードのような横電界を利用するモードに比べて応答特性に優れている。したがって、本実施形態によれば、静止画の切り替えや動画表示がスムーズな表示装置DSPを得ることができる。
例えばVRビュアーのように視点と表示領域との距離が近い状態で使用される表示装置の場合、個々の画素が認識されない滑らかな画像表示を実現するためには、1000ppiを超える精細度が必要となる。横電界を利用するモードにおいては、画素電極にスリットを設けるなど複雑な電極形状が必要であり、高精細化が困難である。一方で、本実施形態においては画素電極(第1電極EL1)を単純な形状とすることが可能であり、高精細化に有利である。
また、例えば有機エレクトロルミネッセンス表示素子(OLED)を用いた表示装置においては、1つの副画素に対して映像信号用と給電用に最低でも2つのスイッチング素子が必要となる。一方で、本実施形態に係る表示装置DSPのような液晶表示装置においては、1つの副画素SPに対してスイッチング素子SWを1つ配置すればよいため、この観点からも高精細化に有利である。
以下に、第1実施形態との比較例について説明する。
[第1比較例]
第1比較例においては、第1実施形態の構造において、表示領域DAの全体に第1副画素SP1を配置する場合を想定する。この比較例においては、中心線CLの上方から表示領域DAを見たときに、第1領域LDAの階調特性は第1実施形態と同様に良好であるが、第2領域RDAの階調特性は第1実施形態よりも劣る。すなわち、これらの領域LDA,RDAで階調特性が異なり、同様に輝度も異なる。第2領域RDAでは階調が十分に再現できない可能性もある。表示領域DAの全体に第2副画素SP2を配置する場合も同様の問題が生じる。
[第1比較例]
第1比較例においては、第1実施形態の構造において、表示領域DAの全体に第1副画素SP1を配置する場合を想定する。この比較例においては、中心線CLの上方から表示領域DAを見たときに、第1領域LDAの階調特性は第1実施形態と同様に良好であるが、第2領域RDAの階調特性は第1実施形態よりも劣る。すなわち、これらの領域LDA,RDAで階調特性が異なり、同様に輝度も異なる。第2領域RDAでは階調が十分に再現できない可能性もある。表示領域DAの全体に第2副画素SP2を配置する場合も同様の問題が生じる。
[第2比較例]
図10Aおよび図10Bは、第2比較例に係る表示パネルXPNL2の概略的な断面図である。この表示パネルXPNL2においては、第1領域LDAおよび第2領域RDAの双方に同じ構造の副画素SPが配置されている。図10Aは図7Aと同様に液晶分子LMの初期配向状態を示し、図10Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
図10Aおよび図10Bは、第2比較例に係る表示パネルXPNL2の概略的な断面図である。この表示パネルXPNL2においては、第1領域LDAおよび第2領域RDAの双方に同じ構造の副画素SPが配置されている。図10Aは図7Aと同様に液晶分子LMの初期配向状態を示し、図10Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
表示パネルXPNL2においては、第1電極EL1の第1縁E11および第2縁E12がそれぞれ左右の第1溝構造GS1に及んでいる。この場合、図10Aに示すように、第1縁E11の近傍の液晶分子LMは第1回転方向R1に回転し、第2縁E12の近傍の液晶分子LMは第2回転方向R2に回転する。その結果、図10Bに示すように、左右の液晶分子LMのチルト角が対称になる。この場合には、第1電極EL1の第1方向Xにおける中央近傍にドメイン境界が生じるため、副画素SPのコントラスト比が低下する。
[第3比較例]
図11Aおよび図11Bは、第3比較例に係る表示パネルXPNL3の概略的な断面図である。この表示パネルXPNL3においても、第1領域LDAおよび第2領域RDAの双方に同じ構造の副画素SPが配置されている。図11Aは図7Aと同様に液晶分子LMの初期配向状態を示し、図11Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
図11Aおよび図11Bは、第3比較例に係る表示パネルXPNL3の概略的な断面図である。この表示パネルXPNL3においても、第1領域LDAおよび第2領域RDAの双方に同じ構造の副画素SPが配置されている。図11Aは図7Aと同様に液晶分子LMの初期配向状態を示し、図11Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
表示パネルXPNL3においては、第1電極EL1の第1縁E11および第2縁E12がいずれも左右の第1溝構造GS1に及んでいない。この場合、図11Aに示すように、第1縁E11の近傍の液晶分子LMは第2回転方向R2に回転し、第2縁E12の近傍の液晶分子LMは第1回転方向R1に回転する。その結果、図11Bに示すように、左右の液晶分子LMのチルト角が対称になる。この場合にも、第1電極EL1の第1方向Xにおける中央近傍にドメイン境界が生じるため、副画素SPのコントラスト比が低下する。さらに、第1電極EL1が小さいために、液晶分子LMの配向変化が生じる領域も小さくなる。これによっても、副画素SPのコントラスト比が低下する。
第1実施形態における構造は、上述した種々の効果により、以上の第1ないし第3比較例に対して階調特性などの点で有利である。
なお、図2および図3においては、第1領域LDAと第2領域RDAが左右に並ぶ様子を示した。しかしながら、第1領域LDAと第2領域RDAは、ユーザから見て上下あるいは斜めに並んでもよい。
なお、図2および図3においては、第1領域LDAと第2領域RDAが左右に並ぶ様子を示した。しかしながら、第1領域LDAと第2領域RDAは、ユーザから見て上下あるいは斜めに並んでもよい。
[第2実施形態]
第2実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第2実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図12Aおよび図12Bは、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。図12Aは図7Aと同様に第1副画素SP1における液晶分子LMの初期配向状態を示し、図12Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
本実施形態においては、第1溝構造GS1に代えて、第1基板SU1が液晶層LCに突出する突起構造PSを備えている。突起構造PSの平面形状や、突起構造PSと第1電極EL1の平面視での位置関係は、図3に示した第1溝構造GS1と同様である。
図12Aに示すように、突起構造PSにおいて、絶縁層IL4に突起PTが設けられている。これにより、突起PTの上方では第2電極EL2、絶縁層IL5および第1配向膜AL1が突起PTの形状に突出する。絶縁層IL5の上面には、一対の傾斜部分IPが形成される。突起PTは、例えばマルチトーンマスクにより絶縁層IL4をパターニングすることによって形成できる。突起PTは、一様な絶縁層IL4の上に他の絶縁層をパターニングすることで形成されてもよい。
第1電極EL1の第1縁E11は、図中左側の突起構造PSの一方の傾斜部分IPを覆っている。図示した例においては、第1縁E11が一対の傾斜部分IPの間に位置しているが、図中右側の傾斜部分IPの中腹に位置してもよい。一方、第2縁E12は、傾斜部分IPに達していない。第2電極EL2は、突起PTの全体を覆っている。金属配線CMは、突起PTの頂部に位置している。第1配向膜AL1は、突起構造PSの全体にわたって形成されている。
本実施形態において、液晶層LCは、負の誘電率異方性を有している。第1配向膜AL1および第2配向膜AL2は、液晶分子LMをこれら配向膜の垂線方向に配向させる垂直配向膜である。本実施形態においては、表示装置DSPが位相板PPを備えていない。以上の構成により、第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が形成されていない状態で副画素SPが暗表示となり、電位差が形成されている状態で副画素SPが明表示となるノーマリブラック型(ノーマリクローズ型)の表示パネルPNLが得られる。
本実施形態においては、第1配向膜AL1または第2配向膜AL2において注目する微小平面に対して液晶分子LMの長軸が成すチルト角が90°である。第1電極EL1と第3電極EL3の間に存在する液晶分子LMの初期配向状態を模式的に表すと、図12Aの通りとなる。隣り合う突起構造PSの間においては、液晶分子LMの長軸が第3方向Zと平行である。傾斜部分IPの近傍においては、液晶分子LMの長軸も傾斜する。
本実施形態においては、液晶層LCの誘電率異方性が負である。したがって、液晶分子LMは、長軸が電界と直交する方向へ回転する。第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が生じると、破線で示すような縦電界VEとフリンジ電界FEが発生する。第2縁E12の近傍においては、フリンジ電界FEおよび傾いた縦電界VEの作用により、矢印で示す第1回転方向R1に液晶分子LMが回転する。第1縁E11の近傍においては、傾斜部分IPによって大きく傾いた縦電界VEの作用により、やはり液晶分子LMが第1回転方向R1に回転する。このように両端で液晶分子LMが第1回転方向R1に回転すると、中央の液晶分子LMもこれらの影響を受けて第1回転方向R1に回転する。結果として、第1副画素SP1においては、液晶分子LMが全体的に第1回転方向R1に回転する。これにより、図12Bに示すように、長軸の中心線CL側(図中右側)の端部が他方の端部よりも下方に位置するように各液晶分子LMが傾いた配向状態が得られる。
第2副画素SP2は、図12Aおよび図12Bに示した第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。したがって、第2副画素SP2の近傍においては、第1副画素SP1の近傍と中心線CLに関して対称な配向状態が得られる。以上のことから、本実施形態の構造においても、第1実施形態と同様に第1領域LDAと第2領域RDA(図2および図3参照)で対称な視野角特性が得られる。
[第3実施形態]
第3実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第3実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図13Aおよび図13Bは、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。図13Aは図7Aと同様に第1副画素SP1における液晶分子LMの初期配向状態を示し、図13Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
本実施形態において、第2配向膜AL2は、液晶分子LMを第2方向Yに配向する。第1配向膜AL1は、第1実施形態と同様に液晶分子LMを第1方向Xに配向する。さらに、液晶層LCは、カイラル材を含む。これらにより、図13Aに示すように、第1配向膜AL1と第2配向膜AL2の間で液晶分子LMが連続的に90°回転する。
また、本実施形態においては、表示装置DSPが位相板PPを備えない。さらに、第1偏光板PL1の透過軸が第2配向膜AL2の配向方向と平行であり、第2偏光板PL2の透過軸が第1配向膜AL1の配向方向と平行である。以上の構造により、Twisted Nematic(TN)モードの表示パネルPNLを実現できる。すなわち、第1電極EL1と各電極EL2,EL3との間に電位差が形成されていない状態で副画素SPが明表示となり、電位差が形成されている状態で副画素SPが暗表示となるノーマリホワイト型(ノーマリオープン型)の表示パネルPNLが得られる。TNモードにおいては、第1配向膜AL1の近傍の残留位相差と第2配向膜AL2の近傍の残留位相差とが互いに打ち消し合うため、位相板PPが無くても4〜5V程度の印加電圧で、暗表示における透過率が十分に低下する。
第1配向膜AL1の近傍における液晶分子LMの初期配向状態や、縦電界VEおよびフリンジ電界FEは、図7Aの例と同様である。したがって、第1副画素SP1においては液晶分子LMが全体的に第1回転方向R1に回転する。これにより、図13Bに示すように、第1配向膜AL1の近傍では長軸の中心線CL側(図中右側)の端部が他方の端部よりも上方に位置するように各液晶分子LMが傾き、第2配向膜AL2に近づくにつれて徐々にXY平面内で液晶分子LMが回転する配向状態が得られる。
第2副画素SP2は、図13Aおよび図13Bに示した第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。したがって、第2副画素SP2の近傍においては、第1副画素SP1の近傍と中心線CLに関して対称な配向状態が得られる。以上のことから、本実施形態の構造においても、第1実施形態と同様に第1領域LDAと第2領域RDA(図2および図3参照)で対称な視野角特性が得られるとともに、第1領域LDAと第2領域RDAの双方で階調再現性が良好となる。
[第4実施形態]
第4実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第4実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図14Aおよび図14Bは、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。図14Aは図7Aと同様に第1副画素SP1における液晶分子LMの初期配向状態を示し、図14Bは図7Bと同様に電界により液晶分子LMが配向された状態を示す。
本実施形態において、第2配向膜AL2は、液晶分子LMを当該配向膜の垂線方向に配向させる垂直配向膜である。これにより、図14Aに示すように、第1配向膜AL1から第2配向膜AL2にかけて液晶分子LMのチルト角が連続的に増大するHybrid Aligned Nematic(HAN)モードの表示パネルPNLを実現できる。例えば、本実施形態においても表示パネルPNLはノーマリホワイト型(ノーマリオープン型)である。
第1配向膜AL1の近傍における液晶分子LMの初期配向状態や、縦電界VEおよびフリンジ電界FEは、図7Aの例と同様である。したがって、第1副画素SP1においては液晶分子LMが全体的に第1回転方向R1に回転する。これにより、図14Bに示すような配向状態が得られる。
なお、初期配向状態においては、第1配向膜AL1から第2配向膜AL2にかけて図14A中の反時計回りにチルト角が連続的に増大する部分と、時計回りにチルト角が連続的に増大する部分とが不規則に分布し得る。しかしながら、液晶層LCに作用する電界の形成が繰り返されると、図14Aに示すように液晶分子LMの初期配向が一様となる。
第2副画素SP2は、図14Aおよび図14Bに示した第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。したがって、第2副画素SP2の近傍においては、第1副画素SP1の近傍と中心線CLに関して対称な配向状態が得られる。以上のことから、本実施形態の構造においても、第1実施形態と同様に第1領域LDAと第2領域RDA(図2および図3参照)で対称な視野角特性が得られるとともに、第1領域LDAと第2領域RDAの双方で階調再現性が良好となる。
[第5実施形態]
第5実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第5実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図15Aは、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの第1副画素SP1の概略的な断面図である。第2基板SU2は、オーバーコート層OCに代えて、あるいはオーバーコート層OCの下方に、絶縁層IL6を備えている。さらに、第2基板SU2は、第1電極EL1と対向する第4電極EL4と、絶縁層IL7とを備えている。
第3電極EL3は、絶縁層IL6を覆っている。絶縁層IL7は、第3電極EL3を覆っている。第4電極EL4は、絶縁層IL7の下に設けられている。第4電極EL4は、例えば第1電極EL1と同様の平面形状であり、各副画素SP(SP1,SP2)に対して配置されている。第1方向Xおよび第2方向Yに隣り合う第4電極EL4は、例えば図示した断面とは異なる位置において電気的に接続されている。すなわち、各副画素SPに配置された第4電極EL4には、同じ電圧が印加される。第2配向膜AL2は、第4電極EL4および絶縁層IL7を覆っている。一例として、絶縁層IL6はポジ型の有機絶縁膜であり、絶縁層IL7は窒化珪素膜である。また、第4電極EL4は、ITOなどの透明導電膜である。
本実施形態の第1副画素SP1においては、第1電極EL1の第1縁E11が中心線CL側(図中右側)に位置する。第1縁E11は、図中右側の第1溝構造GS1に及んでいる。一方、第2縁E12は、2つの第1溝構造GS1の間に位置している。すなわち、平面視において、第1電極EL1は、中心線CLに近い側(図中右側)の第1溝構造GS1と重畳し、中心線CLから遠い側(図中左側)の第1溝構造GS1と重畳しない。
第2基板SU2は、第2配向膜AL2が窪む第2溝構造GS2を備えている。第2溝構造GS2は、第1溝構造GS1と同じく第1方向Xに隣り合う副画素SPの間に設けられている。第2溝構造GS2において、絶縁層IL6には溝GR2が設けられている。これにより、溝GR2の下方では第3電極EL3、絶縁層IL7および第2配向膜AL2が溝GR2の形状に窪む。絶縁層IL7の下面には、一対の傾斜部分IP2が形成される。溝GR2の深さは、例えば溝GR1と同じである。
第4電極EL4は、第1方向Xにおいて、第1縁E21と第2縁E22を有している。2つの第2溝構造GS2と各縁E21,E22との関係は、2つの第1溝構造GS1と各縁E11,E12との関係と同様である。
本実施形態において、位相板PP(図4参照)のリタデーションは、例えば200nmである。液晶層LCにおける初期配向状態は、第1実施形態と同様にホモジニアス配向である。本実施形態では、この配向をいわゆるベンド配向に変形させて、液晶層LCのリタデーションを位相板PPで補償するOptically Compensated Birefringence(OCB)モードの表示パネルPNLを実現する。さらに、液晶層LCに電界を作用させ、これにより第1配向膜AL1および第2配向膜AL2の近傍の液晶分子LMのチルト角が増大するように配向状態を変化させることで、ノーマリブラック型(ノーマリクローズ型)の表示パネルPNLが得られる。
ホモジニアス配向をベンド配向に変形させるべく、第1電極EL1と第3電極EL3を同電位とし、第2電極EL2と第4電極EL4を同電位とする。これにより、第1電極EL1と第4電極EL4の間、第1電極EL1と第2電極EL2の間、第3電極EL3と第4電極EL4の間にそれぞれ電圧が印加される。このとき生じる電界を、図15Aに破線で示している。
第1電極EL1と第4電極EL4は同一の平面形状を有するため、両者の間の縦電界VEは基本的には第3方向Zと平行となる。第1縁E11および第2縁E12の近傍では、第1電極EL1と第2電極EL2の間にフリンジ電界FEが生じる。同様に、第1縁E21および第2縁E22の近傍では、第4電極EL4と第3電極EL3の間にフリンジ電界FEが生じる。第1電極EL1および第4電極EL4がそれぞれ第1溝構造GS1および第2溝構造GS2と重畳する領域では、縦電界VEがアーチ状に曲がっている。このような縦電界VEおよびフリンジ電界FEにより、第2配向膜AL2の近傍の液晶分子LMは第1回転方向R1に回転し、第1配向膜AL1の近傍の液晶分子LMは第2回転方向R2に回転する。
図15Bは、液晶層LCに作用する縦電界VEおよびフリンジ電界FEにより図15Aに示す液晶分子LMがベンド配向された状態を概略的に示す断面図である。第1配向膜AL1の近傍では、長軸の中心線CL側(図中右側)の端部が他方の端部よりも下方に位置するように各液晶分子LMが傾いた配向状態が得られる。反対に、第2配向膜AL2の近傍では、長軸の中心線CL側(図中右側)の端部が他方の端部よりも上方に位置するように各液晶分子LMが傾いた配向状態が得られる。液晶層LCの第3方向Zにおける中央付近では、液晶分子LMが第3方向Zと平行となる。
図16Aは、第2副画素SP2の構造および液晶分子LMの初期配向状態を概略的に示す断面図である。図16Bは、液晶層LCに作用する電界により図16Aに示す液晶分子LMが配向された状態を概略的に示す断面図である。第2副画素SP2は、第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。これにより、第2副画素SP2においては、第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な配向状態が得られる。
図15Bおよび図16Bに示す状態では、第1副画素SP1および第2副画素SP2がいずれも暗表示である。これを明表示とする際には、第1電極EL1に画素電圧を印加し、他の電極EL2〜EL4に共通電圧を印加する。このとき発生する電界により、液晶分子LMのチルト角が増大し、液晶分子LMが全体的に第3方向Zと平行な垂直配向に近い状態となる。
以上の本実施形態の構造においても、第1実施形態と同様に第1領域LDAと第2領域RDA(図2および図3参照)で対称な視野角特性が得られるとともに、第1領域LDAと第2領域RDAの双方で階調再現性が良好となる。
[第6実施形態]
第6実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第6実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図17および図18は、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。図17は図4と同様の断面に相当し、図18は図5と同様に第1副画素SP1の断面に相当する。
本実施形態においては、第2基板SU2がカラーフィルタ層CFを備えず、第1基板SU1がカラーフィルタ層CFを備えている。カラーフィルタ層CFは、絶縁層IL3と絶縁層IL4の間に配置され、信号線Sを覆っている。すなわち、本実施形態においては、カラーフィルタ層CFと第1配向膜AL1の間に第1電極EL1および第2電極EL2が位置する。カラーフィルタ層CFは、複数の色にそれぞれ対応するカラーフィルタを含んでいる。図18に示すように、隣り合うカラーフィルタの境界は信号線Sの位置と一致する。
図17に示すように、第3コンタクトホールCH3の位置でカラーフィルタ層CFが開口しており、第1電極EL1が当該開口および第3コンタクトホールCH3を通じて台座MBに接触している。カラーフィルタ層CFに含まれる各色のカラーフィルタは、例えば第2方向Yに延びるとともに第1方向Xに並ぶストライプ状である。この場合、上記開口は、隣り合うカラーフィルタの間に形成することができる。各色のカラーフィルタを個々の副画素SPに対応する島状とし、これら島状のカラーフィルタの間に第3コンタクトホールCH3が位置してもよい。
液晶表示装置においては、照明装置から発せられて副画素を通過する光が、この副画素に対応するカラーフィルタを通過しない場合がある。以下、このような光を非整合光と呼ぶ。非整合光は、本来表示しようとしている色とは異なる色を表示してしまうので、隣り合う副画素の混色を生じ得る。基板法線方向に対して傾いた方向から観察される領域においては、この混色が生じやすい。
例えばVRビュアーでは、視野角を広げるために表示パネルとユーザの目との間に接眼レンズが配置され、求められる視野角が大きいほど接眼レンズの曲率が大きくなる。この場合、視野の端に近い領域ほど表示パネルを斜めから通過した光を観察することになるので、混色が顕著に生じ得る。また、副画素を高精細化するほど混色が生じやすい。
本実施形態における表示パネルPNLは、カラーフィルタ層CFが第1基板SU1(アレイ基板)に設けられた、いわゆるCOA(Color Filter on Array)方式である。COA方式においては、カラーフィルタ層CFと第1電極EL1とが近いことや、第1基板SU1と第2基板SU2の貼り合わせに誤差があってもカラーフィルタ層CFと副画素SPの位置がずれないことなどの利点があり、これらによって非整合光が生じにくい。したがって、混色を抑制することができる。さらに、副画素SPを高精細化した場合であっても混色が生じにくいことから、極めて良好な表示品位を実現することができる。
なお、本実施形態では第1実施形態の構造をCOA方式に変更する場合を例示したが、他の実施形態の構造を同様にCOA方式に変更してもよい。
[第7実施形態]
第7実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第7実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図19は、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。本実施形態において、第1基板SU1は、絶縁層IL4と第2電極EL2の間に配置された絶縁層IL8を備えている。絶縁層IL4の上面は、平坦である。絶縁層IL8は、第1方向Xにおいては隣り合う金属配線CMの間に位置している。例えば、絶縁層IL8は、平面視においては複数の副画素SPにわたって第2方向Yに延在している。絶縁層IL8は、例えばポジ型の有機絶縁膜を絶縁層IL4の上に成膜し、これをパターニングすることで形成することができる。
金属配線CMを介して隣り合う絶縁層IL8により、第1溝構造GS1が形成されている。上記有機絶縁膜の焼成の際に生じるメニスカス形状を利用することで、第1溝構造GS1の傾斜部分IP1を急峻に傾斜させることができる。図19の例において、第1電極EL1の第1縁E11は、傾斜部分IP1を覆うが、第1溝構造GS1の底部には達していない。他の例として、第1縁E11が第1溝構造GS1の底部の少なくとも一部を覆ってもよい。
第2副画素SP2は、図19に示した第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。なお、本実施形態では第1実施形態の構造をもとに、絶縁層IL8によって第1溝構造GS1を形成する場合を例示したが、他の実施形態においても同様に絶縁層IL8によって第1溝構造GS1を形成することができる。また、第5実施形態の第2溝構造GS2を、絶縁層IL8と同様の形状の絶縁層にて形成することもできる。
[第8実施形態]
第8実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第8実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図20は、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。本実施形態においては、第1溝構造GS1において、第2電極EL2にスリットSLが設けられている。図中左側の第2電極EL2の縁は、例えば第1縁E11よりも図中右側に位置している。これにより、第1縁E11の近傍ではフリンジ電界FEが抑制される。
第1実施形態のように第1縁E11の近傍で生じるフリンジ電界FEは、液晶分子LMを第1回転方向R1と反対に回転させる要因となり得る。本実施形態では、このようなフリンジ電界FEが抑制されるので、第1縁E11の近傍の液晶分子LMが第1回転方向R1により回転し易くなる。
第2副画素SP2は、図20に示した第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。なお、本実施形態では第1実施形態の構造をもとに、第2電極EL2にスリットSLを設ける場合を例示したが、他の実施形態において同様にスリットSLを設けてもよい。
[第9実施形態]
第9実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
第9実施形態について以下に説明する。特に言及しない構成に対しては、第1実施形態と同様の構成を適用できる。
図21は、本実施形態に係る表示装置DSPが備える表示パネルPNLの概略的な断面図である。本実施形態においては、第1電極EL1の第1縁E11の下方に第5電極EL5が配置されている。第5電極EL5は、第2電極EL2と同じ層に形成されている。
第5電極EL5は、図21の断面とは異なる位置で第1電極EL1と電気的に接続されている。したがって、第5電極EL5には画素電圧が印加される。第2電極EL2には第1実施形態と同様に共通電圧が印加される。
本実施形態の構造においては、第1電極EL1と第5電極EL5とが同電位であるので、第1縁E11の近傍にフリンジ電界FEが生じない。これにより、第8実施形態と同様に、第1縁E11の近傍の液晶分子LMが第1回転方向R1により回転し易くなる。
第2副画素SP2は、図21に示した第1副画素SP1と中心線CLに関して対称な構造を有している。なお、本実施形態では第1実施形態の構造をもとに、第5電極EL5をさらに設ける場合を例示したが、他の実施形態において同様に第5電極EL5を設けてもよい。
以上、本発明の実施形態として説明した表示装置を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての表示装置も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
また、各実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変形例に想到し得るものであり、それら変形例についても本発明の範囲に属するものと解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
また、各実施形態において述べた態様によりもたらされる他の作用効果について、本明細書の記載から明らかなもの、又は当業者において適宜想到し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
DSP…表示装置、PNL…表示パネル、SU1…第1基板、SU2…第2基板、LC…液晶層、EL1…第1電極、EL2…第2電極、EL3…第3電極、EL4…第4電極、EL5…第5電極、S…信号線、G…走査線、IL1〜IL8…絶縁層、CF…カラーフィルタ層、GS1…第1溝構造、GS2…第2溝構造、LM…液晶分子。
Claims (11)
- 複数の画素を含む表示領域と、
第1方向に並ぶ複数の信号線と、前記複数の画素の各々に配置され前記信号線を介して画素電圧が印加される第1電極と、第1配向膜と、を含む第1基板と、
前記第1配向膜に対向する第2配向膜を含む第2基板と、
前記第1配向膜および前記第2配向膜の間に配置された液晶層と、
を備え、
前記第1基板は、前記第1方向に隣り合う前記画素の間において前記第1配向膜が窪む複数の第1溝構造を有し、
前記第1電極は、前記第1方向において第1縁と第2縁を有し、
前記第1縁は、平面視において前記第1縁側の前記第1溝構造と重畳し、
前記第2縁は、平面視において当該第2縁側の前記第1溝構造と前記第1縁側の前記第1溝構造の間に位置する、
液晶表示装置。 - 前記表示領域は、前記第1方向に並ぶ第1領域および第2領域を有し、
前記複数の画素は、前記第1領域に配置された第1画素と、前記第2領域に配置された第2画素とを含み、
前記第1画素に配置される前記第1電極および前記第2画素に配置される前記第1電極は、いずれも前記第2縁が、前記第1領域および前記第2領域の境界と、前記第1溝構造と重畳する前記第1縁との間に位置する、
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記境界を挟んで隣り合う前記画素の間には、前記第1溝構造が設けられていない、
請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記第1画素に配置される前記第1電極および前記第2画素に配置される前記第1電極は、平面視において、いずれも前記第1方向と交差する第2方向における幅が前記境界に向むけて小さくなる形状を有する、
請求項2または3に記載の液晶表示装置。 - 前記第1溝構造は、前記信号線と平面視において重畳する、
請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記第1基板は、共通電圧が印加される第2電極をさらに備え、
前記第2電極は、前記第1溝構造と平面視において重畳する、
請求項1ないし5のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。 - 前記第1基板は、前記第2電極と電気的に接続され前記信号線と平面視において重畳する金属配線をさらに備える、
請求項6に記載の液晶表示装置。 - 前記第2基板は、前記共通電圧が印加される第3電極をさらに備える、
請求項6または7に記載の液晶表示装置。 - 前記第1基板は、共通電圧が印加される第2電極をさらに備え、
前記第2基板は、
前記共通電圧が印加される第3電極と、
前記第3電極と前記第2配向膜の間に配置され前記第1電極と対向する第4電極と、をさらに備える、
請求項1に記載の液晶表示装置。 - 前記第2基板は、前記第1方向に隣り合う前記画素の間において前記第2配向膜が窪む複数の第2溝構造を有し、
前記第4電極は、前記第1方向において第1縁と第2縁を有し、
前記第4電極の前記第1縁は、平面視において当該第1縁側の前記第2溝構造と重畳し、
前記第4電極の前記第2縁は、平面視において当該第2縁側の前記第2溝構造と前記第1縁側の前記第2溝構造の間に位置する、
請求項9に記載の液晶表示装置。 - 前記第1基板は、前記画素の色に対応するカラーフィルタ層をさらに備え、
前記第1電極は、前記カラーフィルタ層と前記第1配向膜の間に配置されている、
請求項1ないし10のうちいずれか1項に記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018048539A JP2019159209A (ja) | 2018-03-15 | 2018-03-15 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2018048539A JP2019159209A (ja) | 2018-03-15 | 2018-03-15 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019159209A true JP2019159209A (ja) | 2019-09-19 |
Family
ID=67996143
Family Applications (1)
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JP2018048539A Pending JP2019159209A (ja) | 2018-03-15 | 2018-03-15 | 液晶表示装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2019159209A (ja) |
-
2018
- 2018-03-15 JP JP2018048539A patent/JP2019159209A/ja active Pending
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