JP2019150845A - 成形装置 - Google Patents

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章博 井手
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Abstract

【課題】湾曲した金属パイプ材料を均一に加熱する。【解決手段】成形装置10は、第1接触面17a,17bを有する第1電極17と、第1電極17に対して第1方向D1に離間して配置され、第2接触面18a,18bを有する第2電極18と、各電極に電力を供給する加熱機構50と、を備える。第1電極17は、第1方向D1と交差する方向に延在する金属パイプ材料14の一端部14aの外周面に第1接触面17a,17bが沿うように形成され、第2電極18は、第1方向D1と交差する方向に延在する金属パイプ材料14の他端部14bの外周面に第2接触面18a,18bが沿うように形成され、第1電極17は、第1接触面17a,17bの縁部17eが第1方向D1と直交する第1平面P1内に位置するように形成され、第2電極18は、第2接触面18a,18bの縁部18eが第1方向D1と直交する第2平面P2内に位置するように形成されている。【選択図】図3

Description

本開示は、成形装置に関する。
加熱した金属パイプ材料の内部に流体を供給して当該金属パイプ材料を膨張させることにより金属パイプを成形する成形装置が知られている。このような成形装置として、例えば特許文献1には、金属パイプ材料の両端部のそれぞれに接触させた電極を介して当該金属パイプ材料に通電することにより、ジュール熱を生じさせて金属パイプ材料を加熱する成形装置が記載されている。
特開2015−112608号公報
ところで、金属パイプ材料の両端部のそれぞれに接触させた電極を介して当該金属パイプ材料に通電すると、電流は電極間を最短距離で流れようとする。このため、例えば金属パイプ材料が湾曲している場合には、金属パイプ材料において電極間距離が短い部分では、電流密度が高くなりやすく金属パイプ材料が必要以上に加熱されやすい。一方、金属パイプ材料において電極間距離が長い部分では、電流密度が低くなりやすく金属パイプ材料が十分に加熱されにくい。したがって、金属パイプ材料が均一に加熱されないおそれがある。
そこで、本開示は、湾曲した金属パイプ材料を均一に加熱することができる成形装置を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る成形装置は、湾曲した金属パイプ材料を通電加熱するとともに膨張成形させる成形装置であって、金属パイプ材料の一端部に接触する第1接触面を有し、金属パイプ材料を保持する第1電極と、第1電極に対して第1方向に離間して配置され、金属パイプ材料の他端部に接触する第2接触面を有し、金属パイプ材料を保持する第2電極と、第1電極及び第2電極に電力を供給する電力供給部と、を備え、第1電極は、第1方向と交差する方向に延在する一端部の外周面に第1接触面が沿うように形成され、第2電極は、第1方向と交差する方向に延在する他端部の外周面に第2接触面が沿うように形成され、第1電極は、第1接触面の第2電極側の縁部が第1方向と直交する第1平面内に位置するように形成され、第2電極は、第2接触面の第1電極側の縁部が第1方向と直交する第2平面内に位置するように形成されている。
この成形装置によれば、第1電極は、第1方向と交差する方向に延在する金属パイプ材料の一端部の外周面に第1接触面が沿うように形成され、第2電極は、第1方向と交差する方向に延在する金属パイプ材料の他端部の外周面に第2接触面が沿うように形成されている。これにより、第1電極及び第2電極は、湾曲した金属パイプ材料の両端部に確実に接触した状態で当該金属パイプ材料を保持することができる。また、第1電極は、第1接触面の第2電極側の縁部が第1方向と直交する第1平面内に位置するように形成され、第2電極は、第2接触面の第1電極側の縁部が第1方向と直交する第2平面内に位置するように形成されている。これにより、金属パイプ材料が湾曲していても、金属パイプ材料の外周側を経由した電極間距離と金属パイプ材料の内周側を経由した電極間距離との差が低減され、金属パイプ材料の外周側と内周側とにおける電流密度の差が低減される。よって、この成形装置は、湾曲した金属パイプ材料を均一に加熱することができる。
本開示の一態様に係る成形装置では、第1電極は、金属パイプ材料の一端部を上下方向に挟んで保持する第1上側電極及び第1下側電極を有し、第2電極は、金属パイプ材料の他端部を上下方向に挟んで保持する第2上側電極及び第2下側電極を有してもよい。これによれば、第1電極及び第2電極は、金属パイプ材料の上面側及び下面側の両方に接触する。このため、金属パイプ材料の上面側を経由した電極間距離と金属パイプ材料の下面側を経由した電極間距離との差が低減され、金属パイプ材料の上面側と下面側とにおける電流密度の差が低減される。よって、この成形装置は、湾曲した金属パイプ材料を均一に加熱することができる。
本開示の一態様に係る成形装置では、第1電極及び第2電極は、金属パイプ材料を、上下方向に湾曲せず、上下方向と直交する第3平面内において湾曲した状態となるように保持してもよい。これによれば、第1電極が金属パイプ材料の一端部を上下方向に挟む際に、第1上側電極又は第1下側電極の上下方向の移動距離を短くすることができる。同様に、第2電極が金属パイプ材料の他端部を上下方向に挟む際に、第2上側電極又は第2下側電極の上下方向の移動距離を短くすることができる。よって、この成形装置は、装置の大型化を抑制することができる。
本開示の種々の態様によれば、湾曲した金属パイプ材料を均一に加熱することが可能となる。
図1は、本実施形態に係る成形装置を示す正面図である。 図2は、電極により金属パイプ材料を保持した状態を示す正面図である。 図3は、電極により金属パイプ材料を保持した状態を示す平面図である。 図4は、図2のIV-IV線に沿った断面図である。 図5は、従来例に係る成形装置において電極により金属パイプ材料を保持した状態を示す平面図である。
以下、図面を参照して、例示的な実施形態について説明する。なお、各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
〈成形装置の構成〉
図1は、本実施形態に係る成形装置10を示す正面図である。図2は、第1電極17及び第2電極18により金属パイプ材料14を保持した状態を示す正面図である。図3は、第1電極17及び第2電極18により金属パイプ材料14を保持した状態を示す平面図である。図1〜図3に示されるように、成形装置10は、湾曲した金属パイプ材料14を通電加熱するとともに膨張成形させる装置である。成形装置10は、上型12及び下型11からなるブロー成形金型(金型)13と、上型12及び下型11の少なくとも一方を移動させる駆動機構80と、上型12と下型11との間に配置される金属パイプ材料14を保持するパイプ保持機構30と、パイプ保持機構30で保持されている金属パイプ材料14に通電して加熱する加熱機構(電力供給部)50と、上型12及び下型11の間に保持され加熱された金属パイプ材料14内に高圧ガス(気体)を供給するための気体供給部60と、パイプ保持機構30で保持された金属パイプ材料14内に気体供給部60からの気体を供給するための一対の気体供給機構40,40と、ブロー成形金型13を強制的に水冷する水循環機構72とを備えると共に、上記駆動機構80の駆動、上記パイプ保持機構30の駆動、上記加熱機構50の駆動、及び上記気体供給部60の気体供給をそれぞれ制御する制御部70と、を備えて構成されている。
ブロー成形金型13の一方である下型11は、基台15に固定されている。下型11は、大きな鋼鉄製ブロックで構成され、その上面に例えば矩形状のキャビティ(凹部)16を備える。下型11には冷却水通路19が形成され、略中央に下から差し込まれた熱電対21を備えている。この熱電対21はスプリング22により上下移動自在に支持されている。
更に、下型11の左右端(図1における左右端)近傍にはスペース11aが設けられており、当該スペース11a内には、パイプ保持機構30の可動部である後述する第1電極17のうちの第1下側電極17A及び第2電極18のうちの第2下側電極18A等が、上下に進退動可能に配置されている。そして、第1下側電極17A及び第2下側電極18A上に金属パイプ材料14が載置されることで、第1下側電極17A及び第2下側電極18Aは、上型12と下型11との間に配置される金属パイプ材料14に接触する。これにより、第1下側電極17A及び第2下側電極18Aは金属パイプ材料14に電気的に接続される。
下型11と第1下側電極17Aとの間及び第1下側電極17Aの下部、並びに下型11と第2下側電極18Aとの間及び第2下側電極18Aの下部には、通電を防ぐための絶縁材91がそれぞれ設けられている。それぞれの絶縁材91は、パイプ保持機構30を構成するアクチュエータ(不図示)の可動部である進退ロッド95に固定されている。このアクチュエータは、第1下側電極17A及び第2下側電極18A等を上下動させるためのものであり、アクチュエータの固定部は、下型11と共に基台15側に保持されている。なお、図2及び図3において、絶縁材91は図示を省略されている。
ブロー成形金型13の他方である上型12は、駆動機構80を構成する後述のスライド81に固定されている。上型12は、大きな鋼鉄製ブロックで構成され、内部に冷却水通路25が形成されると共に、その下面に例えば矩形状のキャビティ(凹部)24を備える。このキャビティ24は、下型11のキャビティ16に対向する位置に設けられる。
上型12の左右端(図1における左右端)近傍には、下型11と同様に、スペース12aが設けられており、当該スペース12a内には、パイプ保持機構30の可動部である後述する第1電極17のうちの第1上側電極17B及び第2電極18のうちの第2上側電極18B等が、上下に進退動可能に配置されている。そして、第1下側電極17A及び第2下側電極18A上に金属パイプ材料14が載置された状態において、第1上側電極17B及び第2上側電極18Bは、下方に移動することで、上型12と下型11との間に配置された金属パイプ材料14に接触する。これにより、第1上側電極17B及び第2上側電極18Bは金属パイプ材料14に電気的に接続される。
上型12と第1上側電極17Bとの間及び第1上側電極17Bの上部、並びに上型12と第2上側電極18Bとの間及び第2上側電極18Bの上部には、通電を防ぐための絶縁材101がそれぞれ設けられている。それぞれの絶縁材101は、パイプ保持機構30を構成するアクチュエータの可動部である進退ロッド96に固定されている。このアクチュエータは、第1上側電極17B及び第2上側電極18B等を上下動させるためのものであり、アクチュエータの固定部は、上型12と共に駆動機構80のスライド81側に保持されている。なお、図2及び図3において、絶縁材101は図示を省略されている。
第1電極17及び第2電極18の構成について、より詳細に説明する。図4は、図2のIV-IV線に沿った断面図である。
図2〜図4に示されるように、第1電極17は、湾曲した金属パイプ材料14の一端部14aを上下方向D2に挟んで保持する第1下側電極17A及び第1上側電極17Bを有している。第1下側電極17Aは、第1上側電極17Bと対向する面に、金属パイプ材料14の一端部14aの下面側に接触する第1下側接触面(第1接触面)17aを有している。第1上側電極17Bは、第1下側電極17Aと対向する面に、金属パイプ材料14の一端部14aの上面側に接触する第1上側接触面(第1接触面)17bを有している。
第2電極18は、第1電極17に対して第1方向D1に離間して配置されている。第2電極18は、湾曲した金属パイプ材料14の他端部14bを上下方向D2に挟んで保持する第2下側電極18A及び第2上側電極18Bを有している。第2下側電極18Aは、第2上側電極18Bと対向する面に、金属パイプ材料14の他端部14bの下面側に接触する第2下側接触面(第2接触面)18aを有している。第2上側電極18Bは、第2下側電極18Aと対向する面に、金属パイプ材料14の他端部14bの上面側に接触する第2上側接触面(第2接触面)18bを有している。
金属パイプ材料14は、その一端部14aと他端部14bとの間に、湾曲した湾曲部を有している。第1電極17及び第2電極18は、金属パイプ材料14を、上下方向D2に湾曲せず、上下方向D2と直交する第3平面P3内において湾曲した状態となるように保持している。
第1電極17は、第1方向D1と交差する方向に延在する金属パイプ材料14の一端部14aの外周面に第1接触面17a,17bが沿うように形成されている。つまり、第1接触面17a,17bは、第1方向D1に対して傾斜する方向に沿って形成されている。第1接触面17a,17bには、金属パイプ材料14の一端部14aの外周面に対応した半円弧状の凹溝が形成されていて、当該凹溝の部分に丁度金属パイプ材料14の一端部14aが嵌り込むように載置可能とされている。パイプ保持機構30の左側部分において、絶縁材91,101が互いに対向する露出面には、上記凹溝と同様に、金属パイプ材料14の一端部14aの外周面に対応した半円弧状の凹溝が形成されている(不図示)。よって、パイプ保持機構30の左側部分で金属パイプ材料14を上下方向D2から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の左側の一端部14a付近の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
第2電極18は、第1方向D1と交差する方向に延在する金属パイプ材料14の他端部14bの外周面に第2接触面18a,18bが沿うように形成されている。つまり、第2接触面18a,18bは、第1方向D1に対して傾斜する方向に沿って形成されている。第2接触面18a,18bには、金属パイプ材料14の他端部14bの外周面に対応した半円弧状の凹溝が形成されていて、当該凹溝の部分に丁度金属パイプ材料14の他端部14bが嵌り込むように載置可能とされている。パイプ保持機構30の右側部分において、絶縁材91,101が互いに対向する露出面には、上記凹溝と同様に、金属パイプ材料14の他端部14bの外周面に対応した半円弧状の凹溝が形成されている(不図示)。よって、パイプ保持機構30の右側部分で金属パイプ材料14を上下方向D2から挟持すると、丁度金属パイプ材料14の右側の他端部14b付近の外周を全周に渡って密着するように取り囲むことができるように構成されている。
第1電極17は、第1接触面17a,17bの第2電極18側の縁部17eが第1方向D1と直交する第1平面P1内に位置するように形成されている。第2電極18は、第2接触面18a,18bの第1電極17側の縁部18eが第1方向D1と直交する第2平面P2内に位置するように形成されている。つまり、第1電極17及び第2電極18は、第1方向D1において対向するとともに、第1方向D1と直交する方向において互いに平行に延在している。ここでは、第1電極17の第2電極18側の端面及び第2電極18の第1電極17側の端面は、互いに平行となるように形成されている。
ここで、図3に示されるように、第1電極17は、第1接触面17a,17bの第2電極18側の縁部17eが第1平面P1内に位置するように形成されており、第2電極18は、第2接触面18a,18bの第1電極17側の縁部18eが第2平面P2内に位置するように形成されている。金属パイプ材料14の外周側を経由した経路は、点S1から点S2に至る経路R1となる。一方、金属パイプ材料14の内周側を経由した経路は、点S3から点S4に至る経路R2となる。経路R1及び経路R2における電極間距離は、互いに略等しい。
図1に示されるように、駆動機構80は、上型12及び下型11同士が合わさるように上型12を移動させるスライド81と、上記スライド81を移動させるための駆動力を発生するシャフト82と、該シャフト82で発生した駆動力をスライド81に伝達するためのコネクティングロッド83とを備えている。シャフト82は、スライド81上方にて左右方向に延在していると共に回転自在に支持されており、その中心から離間した位置にて左右端から突出して延在する偏心クランク82aを有している。この偏心クランク82aと、スライド81の上部に設けられると共に左右方向に延在している回転軸81aとは、コネクティングロッド83によって連結されている。駆動機構80では、制御部70によってシャフト82の回転を制御することにより偏心クランク82aの上下方向の高さを変化させ、この偏心クランク82aの位置変化をコネクティングロッド83を介してスライド81に伝達することにより、スライド81の上下動を制御できる。ここで、偏心クランク82aの位置変化をスライド81に伝達する際に発生するコネクティングロッド83の揺動(回転運動)は、回転軸81aによって吸収される。なお、シャフト82は、例えば制御部70によって制御されるモータ等の駆動に応じて回転又は停止する。
加熱機構50は、第1電極17及び第2電極18に電力を供給する。加熱機構50は、電源51と、この電源51からそれぞれ延びて第1電極17及び第2電極18に接続している導線52と、この導線52に介設されたスイッチ53とを有してなる。制御部70は、上記加熱機構50を制御することによって、金属パイプ材料14を焼入れ温度(AC3変態点温度以上)まで加熱することができる。
一対の気体供給機構40の各々は、シリンダユニット42と、シリンダユニット42の作動に合わせて進退動するシリンダロッド43と、シリンダロッド43におけるパイプ保持機構30側の先端に連結されたシール部材44とを有する。シリンダユニット42はブロック41上に載置固定されている。シール部材44の先端には先細となるようにテーパー面45が形成されている。シール部材44は、シリンダロッド43により、第1電極17及び第2電極18により保持された金属パイプ材料14の両端部の延在方向にそれぞれ沿った方向に進退動される。金属パイプ材料14が湾曲している場合、各シール部材44の進退動される方向は互いに交差している。シール部材44には、シリンダユニット42側から先端に向かって延在し、気体供給部60から供給された高圧ガスが流れるガス通路46が設けられている。
気体供給部60は、ガス源61と、このガス源61によって供給されたガスを溜めるアキュムレータ62と、このアキュムレータ62から気体供給機構40のシリンダユニット42まで延びている第1チューブ63と、この第1チューブ63に介設されている圧力制御弁64及び切替弁65と、アキュムレータ62からシール部材44内に形成されたガス通路46まで延びている第2チューブ67と、この第2チューブ67に介設されている圧力制御弁68及び逆止弁69とからなる。圧力制御弁64は、シール部材44の金属パイプ材料14に対する押力に適応した作動圧力のガスをシリンダユニット42に供給する役割を果たす。逆止弁69は、第2チューブ67内で高圧ガスが逆流することを防止する役割を果たす。第2チューブ67に介設されている圧力制御弁68は、制御部70の制御により、金属パイプ材料14を膨張させるための作動圧力を有するガスを、シール部材44のガス通路46に供給する役割を果たす。
制御部70は、気体供給部60の圧力制御弁68を制御することにより、金属パイプ材料14内に所望の作動圧力のガスを供給することができる。また、制御部70は、図1に示す(A)から情報が伝達されることによって、熱電対21から温度情報を取得し、駆動機構80及びスイッチ53等を制御する。
水循環機構72は、水を溜める水槽73と、この水槽73に溜まっている水を汲み上げ、加圧して下型11の冷却水通路19及び上型12の冷却水通路25へ送る水ポンプ74と、配管75とからなる。省略したが、水温を下げるクーリングタワーや水を浄化する濾過器を配管75に介在させることは差し支えない。
〈成形装置を用いた金属パイプの成形方法〉
次に、図1〜図4を参照して、成形装置10を用いた金属パイプの成形方法について説明する。最初に、焼入れ可能な鋼種の金属パイプ材料14を準備する。この金属パイプ材料14を、例えばロボットアーム等を用いて、下型11側に備わる第1下側電極17A及び第2下側電極18A上に載置(投入)する。第1下側電極17Aの第1下側接触面17a及び第2下側電極18Aの第2下側接触面18aには凹溝が形成されているので、当該凹溝によって金属パイプ材料14が位置決めされる。
次に、制御部70は、駆動機構80及びパイプ保持機構30を制御することによって、当該パイプ保持機構30に金属パイプ材料14を保持させる。具体的には、駆動機構80の駆動によりスライド81側に保持されている上型12等が下型11側に移動すると共に、パイプ保持機構30に含まれる第1上側電極17B及び第2上側電極18B等を進退動可能としているアクチュエータを作動させることによって、金属パイプ材料14の両方の端部付近を上下からパイプ保持機構30により挟持する。この挟持は第1上側電極17B及び第2上側電極18Bに形成される凹溝、及び絶縁材91,101に形成される凹溝の存在によって、金属パイプ材料14の両端部付近の全周に渡って密着するような態様で実行される。
なお、このとき、金属パイプ材料14の第1電極17側の端部は、金属パイプ材料14の延在方向において、第1電極17の凹溝の第2電極18とは反対側の縁部よりもシール部材44側に突出している。同様に、金属パイプ材料14の第2電極18側の端部は、金属パイプ材料14の延在方向において、第2電極18の凹溝の第1電極17とは反対側の縁部よりもシール部材44側に突出している。また、第1下側電極17Aの上面と第1上側電極17Bの下面とは互いに接触しており、第2下側電極18Aの上面と第2上側電極18Bの下面とは互いに接触している。ただし、金属パイプ材料14の両端部全周に渡って密着する構成に限られず、金属パイプ材料14の周方向における一部に第1電極17及び第2電極18が当接するような構成であってもよい。
続いて、制御部70は、加熱機構50を制御することによって、金属パイプ材料14を加熱する。具体的には、制御部70は、加熱機構50のスイッチ53をONにする。そうすると、電源51から第1下側電極17A及び第2下側電極18Aに伝達される電力が、金属パイプ材料14を挟持している第1上側電極17B、第2上側電極18B、及び金属パイプ材料14に供給され、金属パイプ材料14に存在する抵抗により、金属パイプ材料14自体がジュール熱によって発熱する。また、これと共に、第1電極17及び第2電極18に存在する抵抗により、第1電極17及び第2電極18自体がジュール熱によって発熱する。更に、第1電極17及び第2電極18は、加熱された金属パイプ材料14からの熱伝導によっても加熱される。
金属パイプ材料14自体がジュール熱によって発熱する際に、第1電極17及び第2電極18を介して金属パイプ材料14に流れる電流は、次のような経路を経由して流れやすい。一般に、金属パイプ材料14の両端部のそれぞれに接触させた第1電極17及び第2電極18を介して当該金属パイプ材料14に通電すると、電流は第1電極17と第2電極18との間を最短距離で流れようとする。図3に示されるように、成形装置10では、金属パイプ材料14の外周側を経由した経路R1と金属パイプ材料14の内周側を経由した経路R2とにおける電極間距離は、互いに略等しい。このため、経路R1及び経路R2における電流密度は略等しくなり、金属パイプ材料14は均一に加熱される。
続いて、図1〜図4に戻り、制御部70による駆動機構80の制御によって、加熱後の金属パイプ材料14に対してブロー成形金型13を閉じる。これにより、下型11のキャビティ16と上型12のキャビティ24とが組み合わされ、下型11と上型12との間のキャビティ部内に金属パイプ材料14が配置密閉される。
その後、気体供給機構40のシリンダユニット42を作動させることでシール部材44を前進させて金属パイプ材料14の第1電極17側の端部にシール部材44が押し付けられる。同様に、シール部材44を前進させて金属パイプ材料14の第2電極18側の端部にシール部材44が押し付けられる。これにより、両端がシールされる。シール完了後、ブロー成形金型13を閉じると共に、高圧ガスを金属パイプ材料14内へ吹き込んで、加熱により軟化した金属パイプ材料14をキャビティ部の形状に沿うように成形する。
金属パイプ材料14は高温(950℃前後)に加熱されて軟化しているので、金属パイプ材料14内に供給されたガスは、熱膨張する。このため、例えば供給するガスを圧縮空気とし、950℃の金属パイプ材料14を熱膨張した圧縮空気によって容易に膨張させることができる。
ブロー成形されて膨らんだ金属パイプ材料14の外周面が下型11のキャビティ16に接触して急冷されると同時に、上型12のキャビティ24に接触して急冷(上型12と下型11は熱容量が大きく且つ低温に管理されているため、金属パイプ材料14が接触すればパイプ表面の熱が一気に金型側へと奪われる。)されて焼き入れが行われる。このような冷却法は、金型接触冷却又は金型冷却と呼ばれる。急冷された直後はオーステナイトがマルテンサイトに変態する(以下、オーステナイトがマルテンサイトに変態することをマルテンサイト変態とする)。冷却の後半は冷却速度が小さくなったので、復熱によりマルテンサイトが別の組織(トルースタイト、ソルバイト等)に変態する。従って、別途焼戻し処理を行う必要がない。また、本実施形態においては、金型冷却に代えて、あるいは金型冷却に加えて、冷却媒体を例えばキャビティ24内に供給することによって冷却が行われてもよい。例えば、マルテンサイト変態が始まる温度までは金型(上型12及び下型11)に金属パイプ材料14を接触させて冷却を行い、その後型開きすると共に冷却媒体(冷却用気体)を金属パイプ材料14へ吹き付けることにより、マルテンサイト変態を発生させてもよい。
上述のように金属パイプ材料14に対してブロー成形を行った後に冷却を行い、型開きを行うことにより、例えば略矩形筒状の本体部を有する金属パイプを得る。
〈成形装置の作用効果〉
ここで、従来例に係る成形装置における金属パイプ材料14の通電加熱について説明する。図5は、従来例に係る成形装置において電極117,118により金属パイプ材料14を保持した状態を示す平面図である。電極117は、金属パイプ材料14との接触面の電極118側の縁部117eが第1方向D1と直交しない平面P4内に位置するように形成されている。電極118は、金属パイプ材料14との接触面の電極117側の縁部118eが第1方向D1と直交しない平面P5内に位置するように形成されている。つまり、電極117及び電極118は、第1方向D1と直交する方向において互いに平行に延在していない。金属パイプ材料14の外周側を経由した経路は、点S5から点S6に至る経路R3となる。一方、金属パイプ材料14の内周側を経由した経路は、点S7から点S8に至る経路R4となる。経路R3における電極間距離は経路R4における電極間距離よりも長い。このため、経路R3における電流密度は経路R4における電流密度よりも小さくなりやすく、金属パイプ材料14は均一に加熱されない場合がある。
これに対して、成形装置10によれば、第1電極17は、第1方向D1と交差する方向に延在する金属パイプ材料14の一端部14aの外周面に第1接触面17a,17bが沿うように形成され、第2電極18は、第1方向D1と交差する方向に延在する金属パイプ材料14の他端部14bの外周面に第2接触面18a,18bが沿うように形成されている。これにより、第1電極17及び第2電極18は、湾曲した金属パイプ材料14の両端部に確実に接触した状態で当該金属パイプ材料14を保持することができる。また、第1電極17は、第1接触面17a,17bの第2電極18側の縁部17eが第1方向D1と直交する第1平面P1内に位置するように形成され、第2電極18は、第2接触面18a,18bの第1電極17側の縁部18eが第1方向D1と直交する第2平面P2内に位置するように形成されている。これにより、金属パイプ材料14が湾曲していても、金属パイプ材料14の外周側を経由した経路R1における電極間距離と、金属パイプ材料14の内周側を経由した経路R2における電極間距離と、の差が低減され、金属パイプ材料14の外周側と内周側とにおける電流密度の差が低減される。よって、成形装置10は、湾曲した金属パイプ材料14を均一に加熱することができる。
また、成形装置10では、第1電極17は、金属パイプ材料14の一端部14aを上下方向D2に挟んで保持する第1上側電極17B及び第1下側電極17Aを有し、第2電極18は、金属パイプ材料14の他端部14bを上下方向D2に挟んで保持する第2上側電極18B及び第2下側電極18Aを有している。これにより、第1電極17及び第2電極18は、金属パイプ材料14の上面側及び下面側の両方に接触する。このため、金属パイプ材料14の上面側を経由した電極間距離と金属パイプ材料14の下面側を経由した電極間距離との差が低減され、金属パイプ材料14の上面側と下面側とにおける電流密度の差が低減される。よって、成形装置10は、湾曲した金属パイプ材料14を均一に加熱することができる。
また、成形装置10では、第1電極17及び第2電極18は、金属パイプ材料14を、上下方向D2に湾曲せず、上下方向D2と直交する第3平面P3内において湾曲した状態となるように保持する。これにより、第1電極17が金属パイプ材料14の一端部14aを上下方向D2に挟む際に、第1上側電極17B又は第1下側電極17Aの上下方向D2の移動距離を短くすることができる。同様に、第2電極18が金属パイプ材料14の他端部14bを上下方向D2に挟む際に、第2上側電極18B又は第2下側電極18Aの上下方向D2の移動距離を短くすることができる。よって、成形装置10は、装置の大型化を抑制することができる。
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した様々な形態で実施することができる。
例えば、第1電極17は、金属パイプ材料14を保持する際に、金属パイプ材料14の一端部14aを上下方向D2に挟まなくてもよい。この場合、第1電極17は、第1上側電極17B及び第1下側電極17Aのいずれか一方のみを有していてもよい。同様に、第2電極18は、金属パイプ材料14を保持する際に、金属パイプ材料14の他端部14bを上下方向D2に挟まなくてもよい。この場合、第2電極18は、第2上側電極18B及び第2下側電極18Aのいずれか一方のみを有していてもよい。
また、第1電極17及び第2電極18は、金属パイプ材料14を、上下方向D2に湾曲した状態となるように保持してもよい。この場合において、第1電極17及び第2電極18は、金属パイプ材料14を、上下方向D2と直交する第3平面P3内において湾曲した状態となるように保持してもよく、上下方向D2と直交する第3平面P3内において湾曲していない状態となるように保持してもよい。
10…成形装置、14…金属パイプ材料、14a…一端部、14b…他端部、17…第1電極、17A…第1下側電極、17B…第1上側電極、17a…第1下側接触面(第1接触面)、17b…第1上側接触面(第1接触面)、17e…縁部、18…第2電極、18A…第2下側電極、18B…第2上側電極、18a…第2下側接触面(第2接触面)、18b…第2上側接触面(第2接触面)、18e…縁部、50…加熱機構(電力供給部)、D1…第1方向、D2…上下方向、P1…第1平面、P2…第2平面、P3…第3平面。

Claims (3)

  1. 湾曲した金属パイプ材料を通電加熱するとともに膨張成形させる成形装置であって、
    前記金属パイプ材料の一端部に接触する第1接触面を有し、前記金属パイプ材料を保持する第1電極と、
    前記第1電極に対して第1方向に離間して配置され、前記金属パイプ材料の他端部に接触する第2接触面を有し、前記金属パイプ材料を保持する第2電極と、
    前記第1電極及び前記第2電極に電力を供給する電力供給部と、を備え、
    前記第1電極は、前記第1方向と交差する方向に延在する前記一端部の外周面に前記第1接触面が沿うように形成され、
    前記第2電極は、前記第1方向と交差する方向に延在する前記他端部の外周面に前記第2接触面が沿うように形成され、
    前記第1電極は、前記第1接触面の前記第2電極側の縁部が前記第1方向と直交する第1平面内に位置するように形成され、
    前記第2電極は、前記第2接触面の前記第1電極側の縁部が前記第1方向と直交する第2平面内に位置するように形成されている、成形装置。
  2. 前記第1電極は、前記金属パイプ材料の一端部を上下方向に挟んで保持する第1上側電極及び第1下側電極を有し、
    前記第2電極は、前記金属パイプ材料の他端部を上下方向に挟んで保持する第2上側電極及び第2下側電極を有する、請求項1に記載の成形装置。
  3. 前記第1電極及び前記第2電極は、前記金属パイプ材料を、上下方向に湾曲せず、上下方向と直交する第3平面内において湾曲した状態となるように保持する、請求項2に記載の成形装置。
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