JP2019142412A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員の快適性を高める。【解決手段】車両用空調装置は、空調された風が内部に流入し、車室2から物が出し入れされるチャンバ6と、チャンバ6と車外1とを連通し、チャンバ6から流出した風を車外1に排出させる排気流路36Dとを備える。この排気通路36Dは、チャンバ6から流出した風の逆流を防止する逆止機構7を有する。この逆止機構7は、排気流路36Dの車外側端部に配置される。さらに、車両用空調装置は、チャンバ6に空調された風を流入させる給気流路35Dを備える。【選択図】図3

Description

本件は、車両の室内を空調する車両用空調装置に関する。
従来、車両の室内を空調する装置は、空調された風を乗員の顔まわりや足下などへ向けて吹き出し、車室の温度調節や換気を図る。このように車室全体に空調された風が吹き出される空調装置は、吹き出された風が車室全体に拡散するため、小物の乾燥あるいは保冷や保温に用いるのには効率が低い。
そこで、車内の一部に小部屋を設け、この小部屋に空調した風を送り込む技術が提案されている。たとえば、フットレストの内部空間に空調装置の風を送り込み、この内部空間の靴を乾燥させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2002-205590号公報
しかしながら、上記のように小部屋へ風を吹き込むだけでは、小部屋に吹き込まれた風が車室内へ排出され、その排気が車室の空気環境を低下させるおそれがある。たとえば、小部屋で靴を乾燥させている場合には、その湿気や臭気が車室に充満するおそれがある。よって、乗員の快適性を高めるうえで改善の余地がある。
本件の車両用空調装置は、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、乗員の快適性を高めることを目的の一つとする。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用および効果であって、従来の技術では得られない作用および効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示する車両用空調装置は、空調された風が内部に流入し、車室から物が出し入れされるチャンバと、前記チャンバと車外とを連通し、前記チャンバから流出した風を前記車外に排出させる排気流路とを備える。
(2)前記排気流路は、前記チャンバから流出した風の逆流を防止する逆止機構を有することが好ましい。
(3)前記逆止機構は、前記排気流路の車外側端部に配置されることが好ましい。
(4)本車両用空調装置は、前記チャンバに空調された風を流入させる給気流路を備えることが好ましい。
(5)さらに、前記給気流路は、風の流通とその遮断とを調節するダンパを有することが好ましい。
(6)本車両用空調装置は、空調した風を前記給気流路に送り出す本体部を備えることが好ましい。
(7)さらに、前記本体部は、除湿した風を送り出す除湿部を有することが好ましい。
(8)また、前記本体部は、冷却した風を送り出す冷却部を有することが好ましい。
(9)また、前記本体部は、加熱した風を送り出す加熱部を有することが好ましい。
(10)そのほか、前記チャンバは、前記車室と連通した開口と前記開口を開閉する蓋部とを有することが好ましい。
本件の車両用空調装置によれば、空調された風の流入するチャンバから流出した風を車外に排出させる排気流路が設けられることから、チャンバの空気が車室へ排出されるのを抑えることができ、乗員の快適性を高めることができる。
空調装置を示す模式図である。 車室の一部を示す斜視図である。 図2のA−A矢視断面の要部を示す模式図である。
図面を参照して、実施形態としての車両用空調装置を説明する。
本実施形態の車両用空調装置は、車両に搭載された空調装置(HVAC〈Heating, Ventilation and Air-Conditioning〉とも称される)である。ここでは、空調装置を搭載した車両として、自動車を例示する。
なお、下記の実施形態では、空調装置における空気の流通方向を基準に上流および下流を定める。
[I.一実施形態]
[1.構成]
以下、空調装置の構成を説明する。
空調装置は、風量や空気の温度といった空調に関するさまざまなパラメータを調節して風を吹き出す装置である。この空調装置には、車両の室内(以下「車室」と略称する)へ空調した風を吹き出す基本的な構成のほか、車室において独立した空間のチャンバ(小部屋)に空調した風を吹き込み、このチャンバから車両の外部(以下「車外」と略称する)へ空気を排出するための構成が設けられている。
なお、ここでいう「風」とは、空調装置で供給される空気を意味する。このことから、「風」を「空気」とも呼び、風の「吹き出し」を空気の「供給」とも称する。
はじめに、車室へ空調した風を吹き出すための基本的な構成を説明する。その後に、チャンバや車外へ空調した風を吹き出すための詳細な構成を説明する。
[1.1.基本的な構成]
図1に示すように、空調装置3には、ブロア33と、二種の熱交換回路4,5に介装された熱交換器34,35と、種々のダンパDI,DM,DV1,DV2,DV3とが設けられている。ブロア33によって風量が調節され、熱交換器34,35によって空気の温度が調節され、アクチュエータ(図示省略)で開度の調節されたダンパDI,DM,DV1,DV2,DV3によって風の取り入れ先や吹き出し先が調節される。
ここでは、空気を冷却(熱交換)する第一熱交換器34がブロア33の下流に配置され、空気を加熱(熱交換)する第二熱交換器35が第一熱交換器34の下流に配置されている。さらに、第一熱交換器34としてエバポレータ(以下「第一熱交換器34」を「エバポレータ34と呼ぶ」)が設けられ、第二熱交換器35としてヒータコア(以下「第二熱交換器35」を「ヒータコア35と呼ぶ」)が設けられる。
――熱交換回路――
二種の熱交換回路4,5は、一方が冷却用の熱交換回路(以下「冷却回路」という)4であり、他方が加熱用の熱交換回路(以下「加熱回路」という)5である。冷却回路4にはエバポレータ34が介装され、加熱回路5にはヒータコア35が介装されている。
冷却回路4には、冷媒が循環して流通する冷媒流路40に、上記のエバポレータ34のほか、コンプレッサ41,コンデンサ42,レシーバ43および蒸発弁44が介装されている。
コンプレッサ41は、冷媒を圧送する圧送機である。ここでは、エンジン55で駆動されるメカニカルなコンプレッサ41を例示する。このコンプレッサ41には、エンジン55の駆動力を断接可能なクラッチ41aが設けられている。コンプレッサ41で圧送された冷媒は、圧送前と比較して高温かつ高圧となり、コンデンサ42へ流入する。
コンデンサ42は、高温かつ高圧の冷媒を冷却して凝縮する凝縮器である。このコンデンサ42には、冷媒の凝縮を促進させるファン42aが付設されている。コンデンサ42で凝縮された冷媒は、レシーバ43へ流入する。
レシーバ43は、凝縮された冷媒を一時的に貯留するタンクである。さらに、レシーバ43では、ストレーナで冷媒中の不純物が取り除かれ、乾燥剤で冷媒中の水分が除去される。レシーバ43に貯留された冷媒は、蒸発弁44へ流入する。
蒸発弁44は、噴霧させることで冷媒の気化(蒸発)を促進させるバルブである。蒸発弁44で気化の促進させられた冷媒は、エバポレータ34へ流入する。
エバポレータ34は、冷媒の気化潜熱で冷却する冷却器である。エバポレータ34を流通した冷媒は、再びコンプレッサ41へ流入する。
なお、アイドルストップ制御やセーリング制御によってエンジン55が自動停止した場合には、コンプレッサ41による冷媒の圧送も停止し、エバポレータ34による冷却も鈍化する。このような冷却の鈍化を抑える観点から、熱容量を高めた蓄冷エバポレータをエバポレータ34に用いることが好ましい。
加熱回路5には、エンジン55の冷却水(「LLC〈Long Life Coolant〉」とも称される)が循環して流通する冷却水回路50に、上記のヒータコア35とエンジン55とが介装されている。エンジン55と熱交換して温度の上昇した冷却水は、ヒータコア35で放熱して温度が低下し、再びエンジン55に流入する。すなわち、エンジン55を冷却することで加熱された冷却水は、ヒータコア35で空調装置3の空気を加熱することで冷却される熱交換サイクルを繰り返す。
―― 空調装置 ――
空調装置3は、空調した風を送り出す本体部3Aと、本体部3Aから送り出された風が流通する下流部3Dとに大別される。
この本体部3Aは、図2に示すように、車室2の幅方向中央において前部かつ下部を区画するコンソール20(「センタークラスター」とも称される)に対して前方(車室2とは反対方向)の空間に内蔵されている。
図1に示すように、本体部3Aには、ハウジング3H(筐体)の内部に空気の流路30が設けられている。
流路30には、空気を圧送するブロア33や、空気と熱交換するエバポレータ34およびヒータコア35が設けられている。
エバポレータ34で冷却された空気からは、含有水分が凝縮して除去される。そのため、エバポレータ34は、ブロア33によって送り出される空気を冷却する「冷却部」とも言え、ブロア33によって送り出される空気を除湿する「除湿部(第一除湿部)」とも言える。
また、ヒータコア35で加熱された空気は、見かけ上の湿度(すなわち相対湿度)が低下する。そのため、ヒータコア35は、エバポレータ34と同様に、ブロア33によって送り出される空気を除湿する「除湿部(第二除湿部)」とも言える。これらのエバポレータ34およびヒータコア35は、流路30の空気を協働して除湿する。
流路30は、上流の流路(以下「上流路」と呼ぶ)3Uと、上流路3Uに対して下流の流路(以下「中流路」と呼ぶ)3Mとに大別される。
上流路3Uでは、外気を導入する外気導入路31Uと内気(車室2の空気)を導入する内気導入路32Uとが合流している。この合流箇所の下流には、ブロア33が配置されている。
中流路3Mには、エバポレータ34が設けられ、エバポレータ34の下流で二つに分岐してから合流する第一分岐路31Mおよび第二分岐路32Mが並設されている。
さらに、第二分岐路32Mにはヒータコア35が設けられる。この第二分岐路32Mに流入した空気は、ヒータコア35の加熱を経て流通する。なお、第一分岐路31Mには、熱交換器は設けられておらず、エバポレータ34で冷却された空気がそのまま流通する。
上記の流路30には、二種のダンパDI,DMが配置されている。これらのダンパDI,DMは、流通する空気の流路を調節する。
ここでは、二つの流路の端部に跨がって揺動(開閉)するダンパDI,DMを例示する(このことから「ダンパD」は「ドア」とも称される)。たとえば、アクチュエータによって開度の調節されたダンパDI,DMは、二つの流路のうち一方における空気の流通を遮断するとともに他方に空気を流通させる。
上流路3Uにおける外気導入路31Uおよび内気導入路32Uの合流箇所には、内外気切替ダンパDIが設けられている。外気導入路31Uの下流端部を開放するとともに内気導入路32Uの下流端部を閉鎖する位置に内外気切替ダンパDIの開度が調節された場合(図1の実線参照)には、空調装置3に外気(空気)が導入され、この外気が車室2へ供給される。
中流路3Mにおける第一分岐路31Mおよび第二分岐路32Mへの分岐箇所には、エアミックスダンパDMが設けられている。
第一分岐路31Mの上流端部を開放するとともに第二分岐路32Mの上流端部を閉鎖する位置にエアミックスダンパDMの開度が調整された場合(図1の実線参照)には、エバポレータ34で冷却された空気の全てが第二分岐路32Mを迂回するとともに第一分岐路31Mへ流入する。このように流入した空気は、ヒータコア35で加熱されずに下流部3Dへ流出する。一方、第一分岐路31Mの上流端部を閉鎖するとともに第二分岐路32Mの上流端部を開放する位置にエアミックスダンパDMの開度が調整された場合(図1の二点鎖線参照)には、エバポレータ34で冷却された空気の全てが第一分岐路31Mを迂回するとともに第二分岐路32Mへ流入する。このように流入した空気は、ヒータコア35で加熱されてから下流部3Dへ流出する。
下流部3Dは、上述の本体部3Aに対して下流側に接続されている。
この下流部3Dには、車室2(図2参照)に吹出部S1,S2,S3(いわゆる「アウトレット」)が据え付けられた車室流路30D(下流路)が設けられている。
ここでは、下流部3Dで三つに分岐した第一下流路31D,第二下流路32Dおよび第三下流路33Dを車室流路30Dの例に挙げる。第一下流路31Dには、第一吹出部S1が設けられる。同様に、第二下流路32Dには第一吹出部S2が設けられ、第三下流路33Dには第三吹出部S3が設けられる。
第一下流路31Dを流通する空気の吹き出し先は、ウィンドウガラスW(図2参照,図1では「DEF」と記す)に設定される。第二下流路32Dを流通する空気の吹き出し先は、乗員の顔まわり(図1では「FACE」と記す)に設定され、第三下流路33Dを流通する空気の吹き出し先は、乗員の足下(図1では「FOOT」と記す)に設定される。
第一下流路31Dの第一吹出部S1はウィンドウガラスWの下方に設置され、この第一吹出部S1から吹き出された空気によってウィンドウガラスWの曇り止めが図られる。
第二下流路32Dの第二吹出部S2は、乗員の顔まわりが位置すると想定される領域に吹出領域が予め設定され、この吹出領域へ向けて風を吹き出し可能な箇所に設置される。たとえば、車室2の上下方向中間部に複数の第二吹出部S2が配置される。なお、第二吹出部S2には、乗員の手動により開閉可能なルーバが付設されている。
第三下流路33Dの第三吹出部S3は、乗員の足下が位置すると想定される領域に吹出領域が予め設定され、この吹出領域へ向けて風を吹き出し可能な箇所に設置される。
下流部3Dにおける三つの下流路31D,32D,33Dへの分岐箇所には、二つの送風ダンパDV1,DV2が設けられている。具体的には、第一下流路31Dおよび第二下流路32Dへの分岐箇所に第一送風ダンパDV1が配置され、第二下流路32Dおよび第三下流路33Dへの分岐箇所に第二送風ダンパDV2が配置されている。
第一下流路31Dおよび第三下流路33Dの各上流端部を閉鎖するとともに第二下流路32Dの上流端部を開放する位置に送風ダンパDV1,DV2の開度が調節された場合(図1の実線参照)には、乗員の顔まわりに空気が吹き出される。
[1.2.詳細な構成]
下流部3Dには、上記のように吹出部S1,S2,S3が車室2に臨んで固定された下流路31D,32D,33Dのほか、車外1(図3参照)に連通した内外流路34D(下流路)が設けられている。すなわち、下流部3Dでは、車室流路30Dと内外流路34Dとの二種に分岐しており、これらの流路30D,34Dがそれぞれ本体部3Aに接続されている。
内外流路34Dには、図3に示すように、車室2から物(図3では靴を例示する)が出し入れされるチャンバ6が介装されている。この内外流路34Dでは、チャンバ6に対して上流側に給気流路35Dが接続され、チャンバ6に対して下流側に排気流路36Dが接続されている。給気流路35Dは、空調された風をチャンバ6に流入させる。排気流路36Dは、チャンバ6から流出した風を車外1に排出させる。
図1に示すように、内外流路34Dには、空気の流通とその遮断とを切り替え可能な第三送風ダンパDV3(ダンパ)が設けられている。第三送風ダンパDV3の開度が調節されることで、内外流路34Dを流通する空気の量(風量)が調節される。
なお、上記の第一送風ダンパDV1および第二送風ダンパDV2によって第一下流路31Dおよび第三下流路33Dの各上端部を閉鎖したうえで、第二下流路32Dの第二吹出部S2に付設されたルーバを閉鎖すれば、内外流路34Dだけに空気が流れ込む流路が形成される。
以下、給気流路35D,チャンバ6,排気流路36Dの順に内外流路34Dの構成を説明する。
―― 給気流路 ――
給気流路35Dは、上流端部が下流部3Dに接続され、下流端部がチャンバ6に接続される。給気流路35Dの内部には、空調された風が下流部3Dから流入する。この給気流路35Dには、上記の第三送風ダンパDV3が設けられる。すなわち、チャンバ6(図3参照)よりも上流側に第三送風ダンパDV3が配置されている。
―― チャンバ――
図3に示すように、チャンバ6は、車室2に配置され、内部に物を収容しうる空間(以下「内部空間」を呼ぶ)Sを有する。なお、乗員の足下が位置しうる領域に配置されたチャンバ6を図2に例示する。
上記のチャンバ6には、物を出し入れ可能にする構成として、開口60が設けられている。開口60は、チャンバ6の内部空間Sと車室2とを連通し、車室2から物を出し入れする出入口として機能する。
さらに、チャンバ6には、開口60を開閉するリッド61(蓋部)が設けられている。
リッド61は、開口60を開閉する蓋部材である。
このリッド61の開閉形態は、図2に例示する一枚の部材が揺動する片開きに限らず、二枚の部材を揺動させる観音開き(両開き)であってもよいし、折戸のように複数の部材を折り畳んで開放する形態であってもよい。あるいは、鎧戸(いわゆる「シャッター」)のように連接された多数の部材を巻き込んだり片寄せして開放する形態であってもよい。
なお、チャンバ6の形状は、図2に例示する四角柱状(直方体状)に限らず、多角柱状や円柱状であってもよいし、他のさまざまな形状であってもよい。
―― 排気流路 ――
図3に示すように、排気流路36Dは、上流端部がチャンバ6に接続され、下流端部が車外1に向けて開放されている。排気流路36Dの内部にはチャンバ6から流出した風が流入し、この風が車外1に流出する。ここでは、排気流路36Dの下流がドア12(ここではサイドドア)を貫通して設けられている。
上記の排気流路36Dには、チャンバ6から流出した風の逆流を防止する逆止機構7が配備されている。
この逆止機構7は、排気流路36Dの下流端部に配置されている。ここでは、ドア12の貫通穴Hに逆止機構7が嵌め込まれており、排気流路36Dの車幅方向端部に逆止機構7が配置されている。
逆止機構7は、排気流路36Dを流通する風の通り抜ける開口70が穿設された筐体71と、開口70を開閉するフラップ72(逆止弁)が筐体71に枢支されている。
フラップ72は、車外1の気圧よりも排気流路36Dの内部気圧が高ければ開口70を開放し、そうでなければ開口70を閉鎖する常閉弁である。なお、内外流路34Dに空調された風が送り込まれている場合――すなわち、第三送風ダンパDV3が開放されている場合――にフラップ72を開放し、そうでないときにフラップ72を閉鎖するアクチュエータを付設してもよい。
[2.作用および効果]
本実施形態の車両用空調装置は、上述のように構成されるため、以下のような作用および効果を得ることができる。
(1)本体部3Aで空調された風の流入するチャンバ6から流出した風を車外1に排出させる排気流路36Dが設けられていることから、チャンバ6の空気が車室2へ排出されるのを抑えることができる。たとえば、チャンバ6に靴を収容して乾燥させている場合には、その湿気や臭気の車室2への侵入を抑えることができる。
さらに、エバポレータ34あるいはヒータコア35で除湿された風がチャンバ6の内部空間Sに送り込まれるため、チャンバ6に収容された物を効率よく乾燥させることができる。また、エバポレータ34で熱交換された冷風が内部空間Sに送り込まれれば、チャンバ6に収容した物の冷却や保冷が可能となる。一方、ヒータコア35で熱交換された温風が内部空間Sに送り込まれれば、チャンバ6に収容した物の加熱や保温が可能となる。
上記のように、チャンバ6の内部空間Sを車室2とは独立して空調することができ、乗員の利便性を向上させる空調機能をもたせることができる。
したがって、車室2の空気環境を保ちつつ、チャンバ6の内部空間Sを車室2とは独立して空調することができる。よって、乗員の快適性を高めることができる。
そのうえ、車室流路30Dによって従来通りの空調機能を確保しつつ、内外流路34Dによって乗員の利便性を向上させる空調機能を付加することができる。この点からも、乗員の快適性を高めることができる。
(2)排気流路36Dには、チャンバ6から流出した風の逆流を防止する逆止機構7が設けられることから、雨や粉塵といった異物がチャンバ6へ侵入するのを抑えることができる。さらに、排気流路36Dの車外側端部に逆止機構7が配置されることから、排気流路36Dへの異物の侵入を確実に抑えることができる。そのため、チャンバ6の内部空間Sを清浄に保つことができる。延いては、排気流路36Dやチャンバ6といった内外流路34Dの経年劣化を抑えることができる。
(3)本体部3Aで空調された風をチャンバ6に流入させる給気流路35Dが設けられることから、本体部3Aとチャンバ6との相対的な配置の制限を緩和させることができ、チャンバ6の配置に関する設計自由度を向上させることができる。
(4)空気の流通とその遮断とを切り替える第三送風ダンパDV3が内外流路34Dに設けられることから、チャンバ6に流入する風量を調節することもできる。たとえば、チャンバ6に流入する風を強めることにより、付加的な空調機能を向上させることができる。反対に、チャンバ6に流入する風を遮断することにより、他の吹出部S1,S2,S3からの風量低下を抑えることができる。したがって、従来の空調機能を損なうことなく、付加的な空調機能を調和させることができる。
(5)チャンバ6には、車室2と連通した開口60を開閉するリッド61が設けられることから、チャンバ6の内部空間Sへ物を容易に収容することができ、内部空間Sの物を容易に取り出すことができる。
さらに、リッド61が片開きであることから、簡素な構成で開口60を開閉することができる。なお、リッド61が折戸や鎧戸のような開閉形態あるいは観音開きの開閉形態であれば、片開きのリッド61と比較して、開放時に車室2でリッド61が移動しうる領域を抑えることができる。そのため、乗員の居住性を高めることができる。
[II.その他]
上述した実施形態はあくまでも例示に過ぎず、この実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、適宜組み合わせることもできる。
たとえば、チャンバの配置箇所は、乗員の足下が位置しうる領域に限らず、種々の箇所に設定してもよい。
また、チャンバのリッドを省略してもよい。たとえば、傘立てのように有底筒状のチャンバを用いてもよい。この場合には、上部の開口からチャンバの内部空間に物が出し入れされ、簡素な構成とすることができる。
あるいは、第一下流路,第二下流路および第三下流路のそれぞれにおける空気の流通と遮断とを切り替え可能なダンパを設けてもよい。かかるダンパによって第一下流路,第二下流路および第三下流路の全てにおいて空気の流通を遮断した場合には、第二下流部のルーバを手動で閉鎖することなく、空調された風を自在流路だけに送り込み、自在流路の吹出口から吹き出す風を強めることができる。これにより、乗員の利便性を更に向上させることできる。
そのほか、空調装置の搭載される車両は、エンジンのほかに電動モータを駆動源とするハイブリッド電気自動車であってもよいし、電動モータのみを駆動源とする電気自動車であってもよい。これらのハイブリッド電気自動車や電気自動車に搭載される空調装置では、ヒータコアに電器ヒータが用いられ、コンプレッサに電動コンプレッサが用いられる。
1 車外
12 ドア
2 車室
20 コンソール
3 空調装置
3A 本体部
3H ハウジング
30 流路
3U 上流路
31U 外気導入路
32U 内気導入路
3M 中流路
31M 第一分岐路
32M 第二分岐路
3D 下流部
30D 車室流路(下流路)
31D 第一下流路
32D 第二下流路
33D 第三下流路
34D 内外流路(下流路)
35D 給気流路
36D 排気流路
33 ブロア
34 エバポレータ(第一熱交換器,冷却部,除湿部)
35 ヒータコア(第二熱交換器,加熱部)
4 冷却回路(第一熱交換回路)
40 冷媒流路
41 コンプレッサ
41a クラッチ
42 コンデンサ
42a ファン
43 レシーバ
44 蒸発弁
5 加熱回路(第二熱交換回路)
50 冷却水流路
55 エンジン
6 チャンバ
60 開口
61 リッド(蓋部)
7 逆止機構
70 開口
71 筐体
72 フラップ(逆止弁)
D ダンパ
I 内外気切替ダンパ
M エアミックスダンパ
V1 第一送風ダンパ
V2 第二送風ダンパ
V3 第三送風ダンパ(ダンパ)
H 貫通孔
S 内部空間
S1 第一吹出部
S2 第二吹出部
S3 第三吹出部

Claims (10)

  1. 空調された風が内部に流入し、車室から物が出し入れされるチャンバと、
    前記チャンバと車外とを連通し、前記チャンバから流出した風を前記車外に排出させる排気流路と
    を備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記排気流路は、前記チャンバから流出した風の逆流を防止する逆止機構を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載された車両用空調装置。
  3. 前記逆止機構は、前記排気流路の車外側端部に配置された
    ことを特徴とする請求項2に記載された車両用空調装置。
  4. 前記チャンバに空調された風を流入させる給気流路を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載された車両用空調装置。
  5. 前記給気流路は、風の流通とその遮断とを調節するダンパを有する
    ことを特徴とする請求項4に記載された車両用空調装置。
  6. 空調した風を前記給気流路に送り出す本体部を備えた
    ことを特徴とする請求項4または5に記載された車両用空調装置。
  7. 前記本体部は、除湿した風を送り出す除湿部を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載された車両用空調装置。
  8. 前記本体部は、冷却した風を送り出す冷却部を有する
    ことを特徴とする請求項6または7に記載された車両用空調装置。
  9. 前記本体部は、加熱した風を送り出す加熱部を有する
    ことを特徴とする請求項6〜8の何れか1項に記載された車両用空調装置。
  10. 前記チャンバは、前記車室と連通した開口と前記開口を開閉する蓋部とを有する
    ことを特徴とする請求項1〜9の何れか1項に記載された車両用空調装置。
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