JP2019138089A - 耐震補強方法 - Google Patents

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【課題】既存の鉄骨製柱梁架構に耐震補強用のブレースを新たに追加して補強するとともに、その新たなブレースの追加に伴う問題点を解消して、既存の鉄骨製柱梁架構の耐震補強を簡単かつ確実にする耐震補強方法の提供。【解決手段】コンクリート製の基礎部1上に基礎連結部3介して立設固定された複数本の鉄骨製の柱4と鉄骨製の梁5とを備えた既存の鉄骨製柱梁架構6を耐震補強する方法で、鉄骨製柱梁架構6を構成する2本の柱4間に耐震補強用のブレース7を連結固定するブレース連結工程と、ブレース7を連結固定する2本の柱4のうち、ブレース7の下端部を連結固定する下端部側柱4aにおけるブレース7連結箇所またはそれよりも下方の部位と他の柱4とに亘って応力伝達用の補助部材8を連結固定する補助部材連結工程とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート製の基礎部上に基礎連結部を介して立設固定された複数本の鉄骨製の柱と、それら柱間に亘って連結固定された鉄骨製の梁とを備えた既存の鉄骨製柱梁架構を耐震補強する耐震補強方法に関する。
既存の鉄骨製柱梁架構を耐震補強する場合、通常、鉄骨製柱梁架構を構成する2本の柱間に耐震補強用のブレースを連結固定する方法が一般的であり、ブレースを追加して固定することで耐震性は向上する。ところが、既存の鉄骨製柱梁架構に対して耐震補強用のブレースを新たに追加して連結固定すると、地震発生時、追加したブレースからの伝達応力が、ブレースの下端部を連結固定する下端部側柱の基礎連結部に対し新たにせん断力として加わることになる。
そこで、従来では、ブレースの追加作業に加え、地震発生時に新たに加わるせん断力を考慮し、下端部側柱の基礎連結部に対して、例えば、アンカーボルトを追加設置して補強する方法が採用されていた。
しかし、この従来方法では、アンカーボルトを追加設置するために、コンクリート製の基礎部の一部を斫る斫り作業が必要となり、作業がかなり大掛かりになるという問題があった。
ところで、近年において多発する大地震に対する対策として、ブレースを備えた既存の鉄骨製柱梁架構において、そのブレースの下端部を連結固定する柱と他の柱とに亘って補助部材を連結固定することで、ブレースを連結固定する各基礎連結部の耐震性を全体的に平準化し、鉄骨製柱梁架構全体の耐震性を底上げするための技術も知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、この文献に記載の発明は、ブレースを備えた既存の鉄骨製柱梁架構を対象とするもの、言い換えると、鉄骨製の柱と梁のみならず、鉄骨製のブレースをも予め備えた既存の鉄骨製柱梁架構を対象とする耐震補強技術に関するものである。
特開2015−25249号公報
本発明の目的は、既存の鉄骨製柱梁架構に耐震補強用のブレースを新たに追加して補強するとともに、その新たなブレースの追加に伴う問題点を解消して、既存の鉄骨製柱梁架構の耐震補強を簡単かつ確実にする耐震補強方法の提供にある。
本発明の第1特徴構成は、コンクリート製の基礎部上に基礎連結部を介して立設固定された複数本の鉄骨製の柱と、それら柱間に亘って連結固定された鉄骨製の梁とを備えた既存の鉄骨製柱梁架構を耐震補強する耐震補強方法であって、前記鉄骨製柱梁架構を構成する2本の柱間に耐震補強用のブレースを連結固定するブレース連結工程と、前記ブレースを連結固定する2本の柱のうち、当該ブレースの下端部を連結固定する下端部側柱におけるブレース連結箇所またはそれよりも下方の部位と他の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を連結固定する補助部材連結工程とを含む点にある。
本構成によれば、ブレース連結工程において、既存の鉄骨製柱梁架構を構成する2本の柱間に耐震補強用のブレースを新たに連結固定するので、その新たなブレースの追加により鉄骨製柱梁架構の耐震性は向上する。
その反面、新たなブレースの追加に伴って、そのブレースの下端部を連結固定する下端部側柱の基礎連結部に対して新たなせん断力が加わり、地震発生時に当初予定していた以上の過大なせん断力が作用して基礎連結部の破損を招くおそれがある。
その点、本構成によれば、補助部材連結工程において、ブレースの下端部を連結固定する下端部側柱におけるブレース連結箇所またはそれよりも下方の部位と他の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を連結固定するので、従来のようなコンクリート製の基礎部の斫り作業を必要とすることなく、地震発生時に下端部側柱の基礎連結部に作用する過大なせん断力を補助部材の介在によって他の柱の基礎連結部に分散させることができる。その結果、下端部側柱の基礎連結部に対して過大なせん断力が集中的に作用するのを抑制し、基礎連結部の破損を防止して鉄骨製柱梁架構の耐震性の向上を簡単かつ確実にすることができる。
本発明の第2特徴構成は、前記補助部材連結工程において、前記下端部側柱の基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力に応じて、前記他の柱と更に別の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を追加して連結固定する点にある。
本構成によれば、補助部材連結工程において、下端部側柱の基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力に応じて、前記他の柱と更に別の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を追加して連結固定するので、地震発生時に下端部側柱の基礎連結部に作用するせん断力に即した確実な分散効果が期待できる。
例えば、地震発生時に下端部側柱の基礎連結部に対して過大なせん断力が作用し、下端部側柱と他の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を連結固定するだけでは不十分であると判断される場合、他の柱と更に別の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を追加連結することで、地震発生時に下端部側柱の基礎連結部に作用する過大なせん断力を他の柱のみならず、更に別の柱にも分散させることができる。このようにせん断力を複数の柱に分散させることで、過大なせん断力に即した確実な補強が可能となる。
本発明の第3特徴構成は、前記基礎部の上方位置に1階の床部が位置する場合、前記補助部材連結工程において、前記下端部側柱の基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力に応じて、その床部上に前記補助部材を載置して、その補助部材を連結具により前記床部に連結固定する点にある。
本構成によれば、基礎部の上方位置に1階の床部が位置する場合、補助部材連結工程において、下端部側柱の基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力に応じて、その床部上に補助部材を載置して、その補助部材を連結具により床部に連結固定するので、地震発生時に下端部側柱の基礎連結部に作用する過大なせん断力を他の柱のみならず、あるいは、他の柱と更に別の柱のみならず、補助部材を床部に連結固定する連結具にも分散させることができ、過大なせん断力に即したより確実な補強が可能となる。
本発明の第4特徴構成は、前記ブレース連結工程において、前記2本の柱間に耐震補強用のブレースをX字状に連結固定し、前記補助部材連結工程において、前記ブレースをX字状に連結固定する2本の前記下端部側柱間に亘って前記補助部材を連結固定する点にある。
本構成によれば、ブレース連結工程において、鉄骨製柱梁架構の2本の柱間に耐震補強用のブレースをX字状に連結固定するので、ブレースによる耐震補強効果の更なる向上を図ることができる。
そして、補助部材連結工程において、ブレースをX字状に連結固定する2本の下端部側柱間に亘って補助部材を連結固定するので、補助部材によるせん断力の分散効果もより適切で効果的となる。
本発明の第5特徴構成は、前記ブレース連結工程において、前記2本の柱間に中間柱を残存させてその2本の柱間に耐震補強用のブレースをX字状に連結固定し、前記補助部材連結工程において、前記ブレースをX字状に連結固定する2本の前記下端部側柱と前記中間柱との間にそれぞれ前記補助部材を連結固定する点にある。
本構成によれば、ブレース連結工程において、2本の柱間に中間柱を残存させてその2本の柱間に耐震補強用のブレースをX字状に連結固定するので、例えば、隣接する柱間の間隔が狭すぎて十分なブレース効果が得られない場合、1本またはそれ以上の中間柱を残存させて、適切な間隔を有する2本の柱間にブレースをX字状に連結固定することで、使用するブレースの本数を適切に抑えて十分なブレース効果を得ることができる。また、隣接する柱の強度が弱くてブレースを連結するのに適切でない場合、1本以上の中間柱を残存させて、強度的に問題のない2本の柱間にブレースを連結固定することで、確実なブレース効果を得ることができるなど、既存の鉄骨製柱梁架構の実情に応じた適切な耐震補強が可能となる。
そして、補助部材連結工程において、ブレースをX字状に連結固定する2本の下端部側柱と中間柱との間にそれぞれ補助部材を連結固定するので、補助部材によるせん断力の分散効果もより適切で効果的となる。
なお、ブレースを連結する2本柱間に2本以上の中間柱を残存させる場合、中間柱と他の中間柱との間に関しては、補助部材で連結固定するか否か不問である。
本発明の第6特徴構成は、前記補助部材連結工程において、前記下端部側柱に対して前記補助部材をピン接合により連結固定する点にある。
本構成によれば、補助部材連結工程において、下端部側柱に対して補助部材をピン接合により連結固定するので、地震発生時に補助部材に対して過大な曲げモーメントがかかることはなく、したがって、補助部材により下端部側柱の基礎連結部に作用する過大なせん断力を他の柱の基礎連結部に効果的に分散させることができる。また、ピン接合による連結固定であるから、例えば、溶接による連結固定に比べて、連結固定作業が比較的容易となる。
鉄骨製柱梁架構の正面図 鉄骨製柱梁架構の要部詳細を示す正面図 鉄骨製柱梁架構の要部詳細を示す正面図
本発明による耐震補強方法の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明の耐震補強方法は、各種の建物などを対象とし、図1に示すように、コンクリート製の複数の基礎部1と、その基礎部1の上方位置に設けられた1階の床部2と、各基礎部1の上に基礎連結部3を介して立設固定された複数本の鉄骨製の柱4と、それら複数本の鉄骨製の柱4の間に亘って連結固定された複数本の鉄骨製の梁5とを備えて構成された既存の鉄骨製柱梁架構6を耐震補強する方法に関する。
鉄骨製柱梁架構6が既存のものであるため、基礎部1に対して柱4を固定する基礎連結部3に関しては、アンカーボルトによる基礎連結部の場合もあれば、根巻による基礎連結部の場合もあり、更に、それ以外の基礎連結部もあり得る。同様に、柱4と梁5に関しても、各種の型鋼で構成されたものなど様々な形態が、また、床部2に関しても、床材を敷設したものから土間や床スラブなど様々な形態が考えられるが、本発明の耐震補強方法は、これら種々の形態に係る既存の鉄骨製柱梁架構6に対して実施可能である。
本発明の耐震補強方法は、図1に示すように、既存の鉄骨製柱梁架構6に対して耐震補強用のブレース7を連結固定するブレース連結工程と、応力伝達用の補助部材8を連結固定する補助部材連結工程とを含む。
これらブレース連結工程と補助部材連結工程に関しては、耐震工事の状況などに応じてどちらか一方の工程を先行して実施することも、また、両工程を同時進行で実施することも可能である。
ブレース連結工程においては、図1に示すように、鉄骨製柱梁架構6を構成する2本の柱4の間に亘って耐震補強用のブレース7をX字状に連結固定する。
このブレース連結工程において、互いに隣接する2本の柱4がブレース連結に適した柱であれば、図1の1階部分の左側に示すように、互いに隣接する2本の柱4の間に亘ってブレース7をX字状に連結固定する。また、隣接する2本の柱4がブレース連結に適さない場合は、図1の1階部分の右側に示すように、ブレース連結に適した2本の柱4の間に中間柱4bを残存させて、そのブレース連結に適した2本の柱4の間に亘ってブレース7をX字状に連結固定する。
2本の柱4に亘って連結固定するブレース7としては、各種の型鋼などの種々の材料が使用可能であり、この実施形態では、ブレース7として型鋼の一例であるアングル材が使用される。
柱4に対するブレース7の連結固定は、図2に詳しく示すように、ブレース7の下端部を連結固定する下端部側柱4aにガセットプレート9を溶接し、そのガセットプレート9に対して、ボルト・ナット10やリベットなどを使用するピン接合によってブレース7の下端部を連結固定する。なお、詳細な図示は省略するが、柱4に対するブレース7の上端部の連結固定についても、ブレース7の下端部と同様、柱4にガセットプレート9を溶接し、そのガセットプレート9に対して、ボルト・ナット10やリベットなどを使用するピン接合によってブレース7の上端部を連結固定する。
既存の鉄骨製柱梁架構6の耐震性は、このブレース連結工程により耐震補強用のブレース7を連結固定することで向上する。
補助部材連結工程においては、図2に示すように、ブレース7の下端部を連結固定する下端部側柱4aと隣接する他の柱である中間柱4bとに亘って応力伝達用の補助部材8を床部2よりやや上方位置でほぼ水平にして連結固定する。応力伝達用の補助部材8としては、各種型鋼などの種々の材料が使用可能であり、この実施形態では、補助部材8として型鋼の一例であるチャンネル材が使用される。
その補助部材8の下端部側柱4aへの連結固定は、下端部側柱4aに連設のガセットプレート9を利用して、そのガセットプレート9におけるブレース7の連結用のボルト・ナット10の近傍直下部位に別のボルト・ナット11やリベットなどを使用するピン接合によって補助部材8の一端を連結固定する。
補助部材8の中間柱4bへの連結固定は、中間柱4bに中間用ガセットプレート12を溶接し、その中間用ガセットプレート12に対して、ボルト・ナット11やリベットなどを使用するピン接合により補助部材8の他端を連結固定する。そして、その中間柱4bと他の下端部側柱4aの間についても、別の応力伝達用の補助部材8により互いに連結固定する。なお、他の下端部側柱4aに対する補助部材8の連結固定は、上述したと同じガセットプレート9とボルト・ナット11を使用して行う。
この補助部材連結工程により応力伝達用の補助部材8を連結固定することで、図2に示すように、ブレース7の連結に起因して地震発生時にそのブレース7に生じる応力Fの水平方向分力F1、つまり、地震に伴って下端部側柱4aの基礎連結部3に作用するせん断力F1が、補助部材8を介して中間柱4bに、更に、その中間柱4bから他の下端部側柱4aへと伝達され、その結果、せん断力F1を中間柱4bと他の下端部側柱4aの基礎連結部3にも分散させることができる。
ブレース連結工程において、互いに隣接する2本の柱4がブレース連結に適した柱であれば、上述したように、隣接する2本の柱4、言い換えると、隣接する2本の下端部側柱4aの間に亘ってブレース7をX字状に連結固定する。各下端部側柱4aに対するブレース7の連結固定は、図2の場合と同様で、図3に示すように、各下端部側柱4aにガセットプレート9を溶接し、そのガセットプレート9に対して、ボルト・ナット10やリベットなどを使用するピン接合によってブレース7の下端部を連結固定する。更に、図示はしないが、各下端部側柱4aに対するブレース7の上端部の連結固定も同様に行う。
そして、補助部材連結工程において、図3に示すように、2本の下端部側柱4aの間に亘って応力伝達用の補助部材8をほぼ水平にして連結固定する。その補助部材8の下端部側柱4aへの連結固定は、各下端部側柱4aに連設のガセットプレート9を利用して、そのガセットプレート9におけるブレース7の連結用のボルト・ナット10の近傍直下部位に別のボルト・ナット11やリベットなどを使用するピン接合によって連結固定する。
この補助部材連結工程において、応力伝達用の補助部材8は、図2に示したように、床部2よりやや上方位置でほぼ水平に連結固定することもできるが、この図3に示す例では、補助部材8を床部2の上に載置した状態で連結固定してある。そして、その床部2の上に載置した補助部材8を連結具としての複数のアンカーボルト13により床部2に連結固定する。
この補助部材8の連結固定により、図3に示すように、地震発生時にブレース7に生じる応力Fの水平方向分力F1、つまり、地震に伴って下端部側柱4aの基礎連結部3に作用するせん断力F1が、補助部材8を介して複数のアンカーボルト13に、更に、隣接する他の下端部側柱4aにも伝達され、その結果、せん断力F1を複数のアンカーボルト13と隣接する他の下端部側柱4aの基礎連結部3に分散させることができる。
なお、図1に示す実施形態では、耐震補強用のブレース7が鉄骨製柱梁架構6の2階部分にもX字状に連結固定されているが、このように、鉄骨製柱梁架構6の実情に即して必要な箇所に必要なブレース7を連結固定することは任意である。
そして、必要な場合には、地震発生時に作用するせん断力に応じて、必要な箇所に応力伝達用の補助部材8を連結固定することも任意であり、例えば、図1の実施形態の場合、2階の床部分に位置する梁5に沿って補助部材8を配置して、ブレース7の下端部を連結固定する下端部側柱4aと隣接する中間柱4bとに亘って、更に、その中間柱4bと他の下端部側柱4aとに亘って補助部材8を連結固定するなど、種々の形態での実施が可能である。
〔別実施形態〕
(1)図2に示した実施形態では、ブレース連結に適した2本の柱4の間に1本の中間柱4bを残存させてブレース7をX字状に連結固定した例を示したが、鉄骨製柱梁架構6の実情に応じて、例えば、ブレース連結に適した2本の柱4の間に2本以上の中間柱4bを残存させてブレース7を連結固定することもできる。
その場合、ブレース7の下端部を連結固定する下端部側柱4aと隣接する中間柱4bとに亘って応力伝達用の補助部材8を連結固定することになり、必要によっては、地震発生時に作用するせん断力に応じて、残存する中間柱4bどうしの間にも応力伝達用の補助部材8を連結固定することになる。
更に、この図2に示した実施形態において、1階の床部2のやや上方位置に配置した応力伝達用の補助部材8に関し、図3に示したように、連結具としての複数のアンカーボルト13により床部2に連結固定して実施することもできる。
(2)図3に示した実施形態では、隣接する2本の下端部側柱4aの間に応力伝達用の補助部材8を連結固定し、更に、その補助部材8を複数のアンカーボルト13により床部2に連結固定した例を示したが、場合によっては、地震発生時に作用するせん断力に応じて、補助部材8をアンカーボルト13により床部2に連結固定することなく実施することも、また、2本の下端部側柱4aの間ではなく、1本の下端部側柱4aと別の柱4との間、更には、複数本の柱4に亘って補助部材8を追加連結して実施することもできる。
その他、耐震補強用のブレース7に関しては、必ずしも2本のブレース7をX字状に連結固定する必要はなく、例えば、1本のブレース7を斜めに連結固定するなど、種々の改変が可能である。また、柱4に対するブレース7の連結固定は、必ずしもボルト・ナット10などによるピン接合に限るものではなく、例えば、溶接による接続でもよく、同様に、柱4に対する補助部材8の連結固定も、溶接による接続で実施可能である。更に、柱4に対する補助部材8の連結箇所は、ブレース7の連結箇所の近傍直下部位に限るものではなく、ブレース7の連結箇所またはそれよりも下方の部位であればよい。
1 基礎部
2 床部
3 基礎連結部
4 柱
4a 下端部側柱
4b 中間柱
5 梁
6 鉄骨製柱梁架構
7 耐震補強用のブレース
8 応力伝達用の補助部材
11 ピン接合
13 連結具
F1 基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力

Claims (6)

  1. コンクリート製の基礎部上に基礎連結部を介して立設固定された複数本の鉄骨製の柱と、それら柱間に亘って連結固定された鉄骨製の梁とを備えた既存の鉄骨製柱梁架構を耐震補強する耐震補強方法であって、
    前記鉄骨製柱梁架構を構成する2本の柱間に耐震補強用のブレースを連結固定するブレース連結工程と、
    前記ブレースを連結固定する2本の柱のうち、当該ブレースの下端部を連結固定する下端部側柱におけるブレース連結箇所またはそれよりも下方の部位と他の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を連結固定する補助部材連結工程とを含む耐震補強方法。
  2. 前記補助部材連結工程において、前記下端部側柱の基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力に応じて、前記他の柱と更に別の柱とに亘って応力伝達用の補助部材を追加して連結固定する請求項1に記載の耐震補強方法。
  3. 前記基礎部の上方位置に1階の床部が位置する場合、前記補助部材連結工程において、前記下端部側柱の基礎連結部に対して地震発生時に作用するせん断力に応じて、その床部上に前記補助部材を載置して、その補助部材を連結具により前記床部に連結固定する請求項1または2に記載の耐震補強方法。
  4. 前記ブレース連結工程において、前記2本の柱間に耐震補強用のブレースをX字状に連結固定し、前記補助部材連結工程において、前記ブレースをX字状に連結固定する2本の前記下端部側柱間に亘って前記補助部材を連結固定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の耐震補強方法。
  5. 前記ブレース連結工程において、前記2本の柱間に中間柱を残存させてその2本の柱間に耐震補強用のブレースをX字状に連結固定し、前記補助部材連結工程において、前記ブレースをX字状に連結固定する2本の前記下端部側柱と前記中間柱との間にそれぞれ前記補助部材を連結固定する請求項1〜4のいずれか1項に記載の耐震補強方法。
  6. 前記補助部材連結工程において、前記下端部側柱に対して前記補助部材をピン接合により連結固定する請求項1〜5のいずれか1項に記載の耐震補強方法。
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