以下、添付図面を参照して、X線診断装置の実施形態を詳細に説明する。なお、本願に係るX線診断装置は、以下に示す実施形態に限定されるものではない。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るX線診断装置の全体構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線診断装置100の構成の一例を示す図である。図1に示すように、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、高電圧発生器11と、X線管(管球)12と、X線絞り13と、天板14と、Cアーム(支持具)15と、X線検出器16と、Cアーム回転・移動機構17と、天板移動機構18と、Cアーム・天板機構制御回路19と、絞り制御回路20と、処理回路21と、入力インターフェース22と、ディスプレイ23と、画像データ生成回路24と、記憶回路25と、画像処理回路26とを有する。
図1に示すX線診断装置100においては、各処理機能がコンピュータによって実行可能なプログラムの形態で記憶回路25へ記憶されている。Cアーム・天板機構制御回路19、絞り制御回路20、処理回路21、画像データ生成回路24、及び、画像処理回路26は、記憶回路25からプログラムを読み出して実行することで各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。換言すると、各プログラムを読み出した状態の各回路は、読み出したプログラムに対応する機能を有することとなる。
高電圧発生器11は、処理回路21による制御の下、高電圧を発生し、発生した高電圧をX線管12に供給する。X線管12は、高電圧発生器11から供給される高電圧を用いて、X線を発生する。
X線絞り13は、絞り制御回路20による制御の下、X線管12が発生したX線を、被検体Pの関心領域に対して選択的に照射されるように絞り込む。例えば、X線絞り13は、スライド可能な4枚の絞り羽根を有する。X線絞り13は、絞り制御回路20による制御の下、これらの絞り羽根をスライドさせることで、開口の形状、サイズ、位置を任意に変化させる。このように、X線絞り13によって開口のサイズ及び位置が調整されることで、X線検出器16の検出面へのX線照射領域のサイズ及び位置が調整される。すなわち、X線管12が発生したX線が、X線絞り13の開口によって絞り込まれ、被検体Pに照射される。
例えば、X線絞り13は、絞り制御回路20の制御によって、X線管12により発生されたX線の照射範囲を第1の照射範囲よりも狭い第2の照射範囲に制限する。ここで、第1の照射範囲は、例えば、X線絞り13の開口が全開の状態のX線の照射範囲であり、第2の照射範囲は、X線絞り13の絞り羽根がスライドすることで開口を狭められた状態のX線の照射範囲である。なお、X線絞り13の絞り羽根は、例えば、操作者によって設定されたROIのみにX線が照射されるようにスライド移動される。また、X線絞り13は、線質を調整するための付加フィルタを備えることができる。付加フィルタは、例えば、検査に応じて設定される。天板14は、被検体Pを載せるベッドであり、図示しない寝台の上に配置される。なお、被検体Pは、X線診断装置100に含まれない。
X線検出器16は、被検体Pを透過したX線を検出する。例えば、X線検出器16は、マトリックス状に配列された検出素子を有する。各検出素子は、被検体Pを透過したX線を電気信号に変換して蓄積し、蓄積した電気信号を画像データ生成回路24に送信する。
Cアーム15は、X線管12、X線絞り13及びX線検出器16を保持する。Cアーム15は、Cアーム回転・移動機構17に設けられたモータにより、天板14上に横臥する被検体Pの周りを回転する。ここで、Cアーム15は、直交する3軸であるXYZ軸に関してそれぞれ回転可能に支持されている。X線管12及びX線絞り13とX線検出器16とは、Cアーム15により被検体Pを挟んで対向するように配置される。なお、図1では、X線診断装置100がシングルプレーンの場合を例に挙げて説明しているが、実施形態はこれに限定されるものではなく、バイプレーンの場合であってもよい。
Cアーム回転・移動機構17は、Cアーム15を回転及び移動させるための機構である。また、Cアーム回転・移動機構17は、X線管12とX線検出器16との距離であるSID(Source Image receptor Distance)を変更することも可能である。また、Cアーム回転・移動機構17は、Cアーム15に保持されているX線検出器16を回転させることも可能である。天板移動機構18は、天板14を移動させるための機構である。
Cアーム・天板機構制御回路19は、処理回路21による制御の下、Cアーム回転・移動機構17及び天板移動機構18を制御することで、Cアーム15の回転や移動、天板14の移動を調整する。例えば、Cアーム・天板機構制御回路19は、処理回路21による制御の下、Cアーム15を回転させながら所定のフレームレートで投影データを収集する回転撮影を制御することができる。絞り制御回路20は、処理回路21による制御の下、X線絞り13が有する絞り羽根の開度を調整することで開口の形状、サイズ、位置を変化させ、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。
画像データ生成回路24は、X線検出器16によってX線から変換された電気信号を用いて投影データを生成し、生成した投影データを記憶回路25に格納する。例えば、画像データ生成回路24は、X線検出器16から受信した電気信号に対して、電流・電圧変換やA(Analog)/D(Digital)変換、パラレル・シリアル変換を行い、投影データを生成する。そして、画像データ生成回路24は、生成した投影データを記憶回路25に格納する。
記憶回路25は、画像データ生成回路24によって生成された投影データを受け付けて記憶する。また、記憶回路25は、図1に示す各回路によって読み出されて実行される各種機能に対応するプログラムを記憶する。一例を挙げると、記憶回路25は、処理回路21によって読み出されて実行される制御機能211に対応するプログラム、合成画像生成機能212に対応するプログラム、検出機能213に対応するプログラム及び判定機能214に対応するプログラムを記憶する。なお、記憶回路25は、記憶部の一例である。
画像処理回路26は、後述する処理回路21による制御のもと、記憶回路25が記憶する投影データに対して各種画像処理を行うことでX線画像を生成する。或いは、画像処理回路26は、後述する処理回路21による制御のもと、画像データ生成回路24から直接投影データを取得し、取得した投影データに対して各種画像処理を行うことでX線画像を生成する。なお、画像処理回路26は、画像処理後のX線画像を、記憶回路25に格納することも可能である。例えば、画像処理回路26は、移動平均(平滑化)フィルタ、ガウシアンフィルタ、メディアンフィルタ、リカーシブフィルタ、バンドパスフィルタなどの画像処理フィルタによる各種処理を実行することが可能である。
例えば、画像処理回路26は、第1の照射範囲に照射されたX線に基づく投影データに対して画像処理を施すことで、第1のX線画像を生成する。一例を挙げると、画像処理回路26は、X線絞り13の開口を全開にした状態で経時的に収集された投影データに対して順次画像処理を施すことで、複数の第1のX線画像を生成する。また、例えば、画像処理回路26は、第1の照射範囲よりも狭い第2の照射範囲に照射されたX線に基づく投影データに対して画像処理を施すことで、第2のX線画像を生成する。一例を挙げると、画像処理回路26は、X線絞り13の開口がROIに合わせて調整された状態で経時的に収集された投影データに対して順次画像処理を施すことで、複数の第2のX線画像を生成する。
ここで、画像処理回路26は、経時的に収集した複数の第1のX線画像のうち、時系列的に最後となるX線画像をラストイメージホールド画像(LIH画像)として記憶回路25に格納したり、複数の第1のX線画像を動画像として記憶回路25に格納したりすることができる。なお、画像処理回路26は、第2のX線画像についても、上記と同様に、記憶回路25に格納することができる。
また、画像処理回路26は、回転撮影によって収集された投影データから再構成データ(ボリュームデータ)を再構成して、再構成したボリュームデータを記憶回路25に格納することもできる。さらに、画像処理回路26は、ボリュームデータから3次元画像を生成することも可能である。例えば、画像処理回路26は、ボリュームデータからボリュームレンダリング画像や、MPR(Multi Planar Reconstruction)画像を生成する。そして、画像処理回路26は、生成した3次元画像を記憶回路25に格納する。なお、画像処理回路26は、保存部の一例である。
入力インターフェース22は、所定の領域(例えば、部分透視におけるROI)などの設定などを行うためのトラックボール、スイッチボタン、マウス、キーボード、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチスクリーン、光学センサを用いた非接触入力回路、及び音声入力回路等や、X線の照射などを行うためのフットスイッチ等によって実現される。
入力インターフェース22は、処理回路21に接続されており、操作者から受け付けた入力操作を電気信号へ変換し処理回路21へと出力する。なお、本明細書において入力インターフェース22は、マウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インターフェースの例に含まれる。ディスプレイ23は、操作者の指示を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)や、画像処理回路26によって生成された種々の画像を表示する。また、ディスプレイ23は、処理回路21による種々の処理結果を表示する。例えば、ディスプレイ23は、処理回路21によって生成された合成画像を表示する。
処理回路21は、制御機能211、合成画像生成機能212、検出機能213及び判定機能214を実行することで、X線診断装置100全体の動作を制御する。具体的には、処理回路21は、装置全体を制御するための制御機能211に対応するプログラムを記憶回路25から読み出して実行することにより、種々の処理を実行する。例えば、制御機能211は、入力インターフェース22から転送された操作者の指示に従って高電圧発生器11を制御し、X線管12に供給する電圧を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線量やON/OFFを制御する。また、例えば、制御機能211は、操作者の指示に従ってCアーム・天板機構制御回路19を制御し、Cアーム15の回転や移動、天板14の移動を調整する。
また、例えば、制御機能211は、操作者の指示に従って絞り制御回路20を制御し、X線絞り13が有する絞り羽根の開度を調整することで、被検体Pに対して照射されるX線の照射範囲を制御する。一例を挙げると、制御機能211は、部分透視に移行する指示を受け付けると、設定されたROIに応じた範囲にX線が照射されるように、絞り制御回路20を制御し、X線絞り13が有する絞り羽根の開度を調整する。また、制御機能211は、判定機能214による判定結果に応じて、絞り制御回路20を制御し、X線絞り13が有する絞り羽根の開度を調整する。この点については、後に詳述する。
また、制御機能211は、操作者の指示に従って、画像データ生成回路24による投影データ生成処理や、画像処理回路26による画像処理、あるいは解析処理などを制御する。また、制御機能211は、操作者の指示を受け付けるためのGUIや記憶回路25が記憶する画像、処理回路21による処理結果などを、ディスプレイ23に表示するように制御する。例えば、制御機能211は、合成画像をディスプレイ23に表示するように制御する。
合成画像生成機能212は、X線絞り13によって第1の照射範囲より狭められた第2の照射範囲に照射されたX線に基づく第2のX線画像と、記憶回路25に記憶された第1のX線画像とを合成した合成画像を、第2のX線画像の取得に応じて順次生成する。具体的には、合成画像生成機能212は、部分透視に移行する指示に応じて、記憶回路25に記憶された第1のX線画像と、第2のX線画像とを合成した合成画像を生成する。例えば、合成画像生成機能212は、第2のX線画像が生成されるごとに、LIH画像のROIの位置に第2のX線画像を合成した合成画像を順次生成する。すなわち、合成画像生成機能212によって生成された合成画像を順次表示させると、ROI内が動画像で示され、ROI外が静止画像で示された部分透視画像が表示されることとなる。
検出機能213は、複数の第2のX線画像において略不動の特徴点を検出する。判定機能214は、順次取得される第2のX線画像において、特徴点の略不動の位置からの変化を判定する。なお、検出機能213及び判定機能214による処理については、後に詳述する。ここで、制御機能211は、制御部の一例である。また、合成画像生成機能212は、合成画像生成部の一例である。また、検出機能213は、検出部の一例である。また、判定機能214は、判定部の一例である。また、以下では、略不動の特徴点を不動点とも記載する。
以上、X線診断装置100の全体構成について説明した。かかる構成のもと、本実施形態に係るX線診断装置100は、部分透視を利用した手技の効率を向上させることを可能にする。上述したように、部分透視では、LIH画像におけるROIについてリアルタイムの動画像が収集されて表示される。したがって、Cアームや天板が動かされたり、被検体が動いたりした場合に、LIH画像とリアルタイムの動画像との位置がずれてしまい、術者の集中力低下や、誤診のおそれがある。そこで、X線診断装置100は、動画像がずれた場合に、LIH画像をずれた後の画像に更新することで、観察しやすい合成画像を表示させ、部分透視を利用した手技の効率を向上させる。
以下、X線診断装置100における処理について説明する。図2は、第1の実施形態に係るX線診断装置100による処理の概要を説明するための図である。例えば、X線診断装置100は、図2に示すように、第1の照射範囲R1にX線を照射することで収集したLIH画像に、X線の照射範囲を第2の照射範囲R2(ROI)に制限して順次収集した複数の第2のX線画像を順次合成する部分透視を実施する。このとき、X線診断装置100は、部分透視実施中に、ROI内部(第2の照射範囲R2)の画像がずれたか否かを監視する。
ここで、ROI内部が動いた場合(ROI内部の画像がずれた場合)、X線診断装置100は、画像の動きを認識して、X線絞り13を一度全開する。そして、X線診断装置100は、第1のX線画像を再度収集し、収集した第1のX線画像を記憶回路25に格納する。すなわち、X線診断装置100は、LIH画像を更新する。その後、X線診断装置100は、X線絞り13を調整して、第2の照射範囲R2での第2のX線画像収集を再開する。そして、X線診断装置100は、更新したLIH画像に第2のX線画像を合成する部分透視を再開する。
ここで、X線診断装置100は、部分透視を再開する際の第2の照射範囲R2を元の位置に設定することもできるが、元の部分透視においてROIに含まれていた解剖学的な領域(ROI内部が動く前に含まれていた領域)と略同一の領域が描出された第2のX線画像が収集されるように、第2の照射範囲R2の位置を設定することもできる。このように、本願に係るX線診断装置100は、動画像がずれた場合に、LIH画像をずれた後の画像に更新することで、観察しやすい合成画像を表示させ、部分透視を利用した手技の効率を向上させ、誤診を防止することができる。
以下、X線診断装置100の処理の詳細について説明する。X線診断装置100は、上述した処理を実行するため、部分透視における動画像のずれを検出する。具体的には、まず、検出機能213が、部分透視においてずれを検出するための特徴点を、ROI内から検出する。ここで、検出機能213は、例えば、骨や体内に挿入された医療デバイスなど、心臓や肺、横隔膜などの動きの影響を受けない部位を特徴点として検出する。すなわち、検出機能213は、心臓などの動きに伴って動くことがない部位を特徴点として検出する。
図3は、第1の実施形態に係る検出機能213による特徴点の検出の一例を示す図である。例えば、検出機能213は、図3に示すように、第2の照射範囲R2(ROI)に含まれる脊椎における特徴点「P1〜P5」を検出する。ここで、検出機能213は、ROI内の画像に対する脊椎モデルとのパターンマッチングや、解剖学的なランドマークに基づく検出、或いは、骨に相当する輝度値を有する領域のエッジ部分の抽出など、種々の方法によって特徴点を検出することができる。
そして、検出機能213は、検出した特徴点のうち、実際に動いていない特徴点を略不動の特徴点として検出する。すなわち、検出機能213は、心臓などの動きに伴って動くことがないと考えられる部位であり、かつ、手技を実施している際に実際に動いていない部分をずれ検出のための特徴点として検出する。具体的には、検出機能213は、複数の第2のX線画像において、指定された期間に亘って第2の照射範囲R2における位置の変化が閾値未満である特徴点を略不動の特徴点として検出する。ここで、検出機能213は、指定された期間として、例えば、1心拍に対応する期間、1呼吸に対応する期間、及び、横隔膜の動きの1周期分に対応する期間のうち少なくとも1つを用いる。
図4は、第1の実施形態に係る略不動の特徴点の検出に用いる期間の一例を説明するための図である。ここで、図4においては、心拍に関する期間を用いる場合について示す。例えば、検出機能213は、図4に示すように、ECG(Electrocardiogram)波形において1心拍に相当する期間「THR」に亘って、位置の変化が閾値未満である特徴点を略不動の特徴点として検出する。一例を挙げると、検出機能213は、期間「THR」に相当する複数のフレームについて、特徴点「P1〜P5」を検出して、位置の変化量を算出する。そして、検出機能213は、算出した変化量が閾値を超えていない特徴点を、略不動の特徴点として検出する。
これにより、検出機能213は、最初に検出した特徴点のうち、拍動に伴って動いてしまう特徴点を確実に除外することができる。例えば、略不動の特徴点の検出に用いる期間を拡張期に相当する期間「TS」よりも短く設定した場合、拍動における動きがほとんどない期間で略不動の特徴点を判別する可能性もある。かかる場合には、実際には拍動に伴って動いてしまう部位が、誤って略不動の特徴点として検出されてしまう可能性がある。そこで、検出機能213は、略不動の特徴点の検出に心拍を基準とした期間を用いる場合、例えば、被検体の1心拍に対応する期間を用いる。
ここで、検出機能213は、略不動の特徴点の検出に用いる期間として、1心拍に相当する期間だけではなく、例えば、拡張期に相当する期間「TS」を用いる場合であってもよい。一例を挙げると、検出機能213は、拡張期に相当する期間「TS」以上の期間に亘って、位置の変化が閾値未満である特徴点を略不動の特徴点として検出する。すなわち、検出機能213は、周期的に動く部位において動きの少ない期間以上の期間に亘って、位置の変化が閾値未満である特徴点を略不動の特徴点として検出する。
なお、期間の設定に用いるECGは、術中にリアルタイムで取得される場合であってもよく、或いは、術前に予め取得される場合であってもよい。例えば、術中にリアルタイムで取得する場合、X線診断装置100は、被検体から取得したECGと同期してROI内のX線画像を収集し、収集したX線画像のうち、1心拍分以上のフレーム、或いは、拡張期に相当する期間「TS」以上のフレームを用いて略不動の特徴点を検出する。また、術中にリアルタイムでECGを取得する場合、検出機能213は、収縮期に相当するフレームを用いて略不動の特徴点を検出することもできる。例えば、検出機能213は、ECGと同期して収集しているフレームのうち収縮期に相当する複数のフレームを取得し、取得した複数のフレームについて特徴点「P1〜P5」を検出して、位置の変化量を算出する。そして、検出機能213は、算出した変化量が閾値を超えていない特徴点を、略不動の特徴点として検出する。
また、例えば、ECGが術前に予め取得されている場合、X線診断装置100は、ECGから1心拍分の時間、或いは、拡張期に相当する時間を取得し、取得した時間以上に相当する数のフレームを用いて略不動の特徴点を検出する。
なお、検出機能213は、ROIのX線画像内から複数の略不動の特徴点を検出する。上述したように、LIH画像とROI内の動画像との位置がずれは、Cアームや天板が動かされたり、被検体が動いたりした場合などに生じる。したがって、LIH画像とROI内の動画像との位置のずれをより正確に検出するために、検出機能213は、ROIのX線画像内から複数の略不動の特徴点を検出する。
ここで、検出機能213は、略不動の特徴点の検出に不動点マップ(不動点画像)を作成することができる。例えば、検出機能213は、順次生成されるROIのフレームのうち、不動点の検出に用いる期間に相当するフレームを順次加算した不動点マップを生成する。かかる場合には、例えば、検出機能213は、加算した後の特徴点の輝度値が閾値以上の値をとる特徴点を、不動点として検出する。
また、検出機能213は、順次生成されるフレームからそれぞれ特徴点を検出して、それらのフレームにおける特徴点を含めた不動点マップを生成することもできる。かかる場合には、検出機能213は、各フレームにおいて検出した特徴点のうち、フレーム間での移動量が閾値を超えた特徴点を除外するように不動点マップを生成する。すなわち、検出機能213は、不動点の検出に用いる期間に相当する複数のフレームにおいて、移動量が閾値を超えない特徴点のみを含む不動点マップを生成する。
図1に戻って、判定機能214は、順次取得される第2のX線画像において、特徴点の略不動の位置からの変化を判定する。具体的には、判定機能214は、複数の第2のX線画像間において、特徴点の略不動の位置からの変化量が閾値を超えたか否かを判定する。例えば、判定機能214は、検出機能213によって作成された不動点マップと、部分透視を実施している際に新たに収集されたROIのフレームとを比較して、不動点マップに含まれる不動点からの位置の変化量が閾値を超えた場合に、LIH画像とROIのX線画像とがずれたと判定する。
図5は、第1の実施形態に係る判定機能214による処理の一例を説明するための図である。ここで、図5は、特徴点「P1〜P5」が不動点として検出された場合の例を示すものであり、図5上段は、ROI内外の画像のずれが生じる前の状態を示し、図5下段は、ROI内外の画像のずれが生じた後の状態を示す。例えば、判定機能214は、図5の上段に示すように、特徴点「P1〜P5」を含む不動点マップを第2の照射範囲R2のX線画像と比較して、ROIのX線画像にずれが生じたか否かを判定する。例えば、判定機能214は、不動点として検出された特徴点「P1〜P5」のうち、少なくとも1つの特徴点の位置の変化量が閾値を超えた場合に、ROIのX線画像にずれが生じたと判定する。ここで、「特徴点の位置の変化量」としては、特徴点の位置の変位ベクトルの大きさのほか、特徴点の位置の変位ベクトルの成分の絶対値のうち大きい方など、特徴点の位置の変化の度合いを示す様々な値を採用することができる。
そして、判定機能214は、ROIのX線画像にずれが生じたと判定した場合、X線画像のずれ量を算出する。例えば、判定機能214は、ROIのX線画像において検出された特徴点を不動点マップにおいて対応する不動点と一致させるアフィン変換を特定する。一例を挙げると、判定機能214は、図5に示すように、ROIのX線画像において検出された特徴点「P1〜P5」が、不動点マップ上の不動点に一致するようなアフィン変換を特定する。
ROIのX線画像にずれが生じたと判定されると、制御機能211は、第2の照射範囲における不動の特徴点の位置の変化の判定結果に応じて、X線の照射範囲を第2の照射範囲から第1の照射範囲へ拡大するようにX線絞り13を制御する。具体的には、制御機能211は、特徴点の略不動の位置からの変化量が閾値を超えた場合に、X線の照射範囲を第2の照射範囲から第1の照射範囲へ拡大するようにX線絞り13(絞り制御回路20)を制御する。例えば、制御機能211は、X線絞り13を全開にするように絞り制御回路20を制御することで、ROIに制限されているX線の照射範囲(第2の照射範囲R2)を第1の照射範囲R1に拡大させる。
そして、制御機能211は、X線絞り13を制御した後、X線画像を収集して記憶回路25に格納する。すなわち、制御機能211は、X線絞り13が全開にされた状態で再度X線画像を収集して、収集したX線画像を記憶回路25に格納する。換言すると、制御機能211は、LIH画像を更新する。これにより、合成画像生成機能212は、新たに格納されたX線画像を用いて、以降の合成画像を生成することとなる。
そして、制御機能211は、X線の照射範囲を第1の照射範囲に拡大した状態で新たな第1のX線画像が取得された後、X線の照射範囲が第2の照射範囲に制限されるようにX線絞り13を制御する。例えば、制御機能211は、LIH画像を更新した後、再度、X線の照射範囲を第2の照射範囲R2に制限するために、X線絞り13を制御する。すなわち、制御機能211は、LIH更新前の照射範囲と同一の範囲にX線が照射されるように、X線絞り13を制御する。
また、制御機能211は、X線の照射範囲を再度制限する際に、ROI内での不動点の位置の変化に基づいて照射範囲を変更することもできる。具体的には、制御機能211は、X線の照射範囲を第1の照射範囲に拡大した状態で新たな第1のX線画像が取得された後、特徴点の略不動の位置からの変化量に基づいて第2の照射範囲を移動させた範囲に、X線の照射範囲が制限されるようにX線絞り13を制御する。
図6A及び図6Bは、第1の実施形態に係る制御機能211による照射範囲の制御の一例を示す図である。ここで、図6A及び図6Bは、図5に示すように特徴点「P1〜P5」の位置が変化した場合の制御の一例について示す。例えば、制御機能211は、図6Aに示すように、判定機能214によって特定されたアフィン変換の逆変換により、第2の照射範囲R2の位置を移動させた照射領域R3を新たなROIとして設定する。そして、制御機能211は、設定したROIにX線の照射が制限されるように、X線絞り13を制御する。この場合、絞り制御回路20は、アフィン変換の逆変換を構成する平行移動に基づいてX線絞り13の絞り羽根を移動させることによりROIの中心を移動させ、さらに、アフィン変換の逆変換を構成する線形変換に基づいてX線絞り13全体を回転させることによりROIを回転させる。
また、例えば、制御機能211は、図6Bに示すように、判定機能214によって特定されたアフィン変換の逆変換に基づいて、第2の照射範囲R2の中心の位置を移動させた照射領域R4を新たなROIとして設定する。そして、制御機能211は、設定したROIにX線の照射が制限されるように、X線絞り13を制御する。この場合、絞り制御回路20は、アフィン変換の逆変換を構成する平行移動に基づいてX線絞り13の絞り羽根を移動させることによりROIの中心を移動させる。
合成画像生成機能212は、新たに設定されたROIにX線を照射することで収集されたX線画像を、更新されたLIH画像に合成した合成画像を生成する。ここで、合成画像生成機能212は、更新されたLIH画像において新たに設定されたROIの位置(例えば、照射領域R3又は照射領域R4)に、ROIにおいて順次生成されるX線画像を合成した合成画像を順次生成する。制御機能211は、順次生成された合成画像をディスプレイ23にて表示させる。
次に、図7、8を用いて、第1の実施形態に係るX線診断装置100の処理について説明する。図7、8は、第1の実施形態に係るX線診断装置100の処理手順を示すフローチャートである。ここで、図8は、図7におけるステップS105における詳細な処理を示す。図7に示すステップS101〜104、108〜110は、処理回路21が記憶回路25から制御機能211に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。また、ステップS104は、処理回路21が記憶回路25から合成画像生成機能212に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。また、ステップS105は、処理回路21が記憶回路25から検出機能213に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。また、ステップS106、107は、処理回路21が記憶回路25から判定機能214に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。また、図8に示すステップS1051〜1055は、処理回路21が記憶回路25から検出機能213に対応するプログラムを読み出して実行するステップである。
例えば、図7に示すように、処理回路21は、経時的にX線画像を収集して表示して(ステップS101)、ROIを受け付けたか否かを判定する(ステップS102)。ここで、ROIを受け付けると(部分透視の実施指示を受け付けると)(ステップS102肯定)、処理回路21は、X線の照射範囲をROIに制限して、X線画像を収集して(ステップS103)、LIH画像にROIのX線画像を合成した合成画像を生成して表示する(ステップS104)。
そして、処理回路21は、ROI内の不動点を抽出して(ステップS105)、ROI内の不動点の位置の変化を監視する(ステップS106)。さらに、処理回路21は、不動点の位置が変化したか否かを判定する(ステップS107)。ここで、不動点の位置が変化している場合には(ステップS107肯定)、処理回路21は、X線絞り13を全開にしてX線画像を収集して(ステップS108)、LIH画像を更新する(ステップS109)。そして、処理回路21は、ステップS103に戻って、X線の照射範囲をROIに絞ってX線画像を収集する。
一方、不動点の位置が変化していない場合には(ステップS107否定)、処理回路21は、終了操作を受け付けたか否かを判定して(ステップS110)、終了操作を受け付けていない場合には(ステップS110否定)、ROI内の不動点の位置の変化の監視を継続する。一方、終了操作を受け付けた場合には(ステップS110肯定)、処理回路21は、処理を終了する。
また、例えば、図8に示すように、処理回路21は、ROIのX線画像を取得して(ステップS1051)、画像内の特徴点を抽出する(ステップS1052)。そして、処理回路21は、所定数のフレームについて特徴点を抽出したか否かを判定する(ステップS1053)。ここで、所定数のフレームについて特徴点を抽出した場合(ステップS1053肯定)、処理回路21は、所定のフレームに亘って、位置が変化していない特徴点を不動点として抽出する(ステップS1054)。
一方、所定数のフレームについて特徴点を抽出していない場合(ステップS1053否定)、処理回路21は、ステップS1051に戻って、ROIのX線画像を取得する。ステップS1054において、不動点を抽出すると、処理回路21は、所定数以上の不動点の位置を抽出したか否かを判定する(ステップS1055)。
ここで、所定数以上の不動点の位置を抽出した場合(ステップS1055肯定)、処理回路21は、不動点の検出処理を終了する。一方、所定数以上の不動点の位置を抽出していない場合(ステップS1055肯定)、処理回路21は、ステップS1051に戻って、ROIのX線画像を取得する。
上述したように、第1の実施形態によれば、X線管12は、X線を順次発生させる。X線絞り13は、X線の照射範囲を制限する。記憶回路25は、第1の照射範囲に照射されたX線に基づく第1のX線画像を記憶する。合成画像生成機能212は、X線絞り13によって第1の照射範囲より狭められた第2の照射範囲に照射されたX線に基づく第2のX線画像と、記憶回路25に記憶された第1のX線画像とを合成した合成画像を、第2のX線画像の取得に応じて順次生成する。検出機能213は、複数の第2のX線画像において略不動の特徴点を検出する。判定機能214は、順次取得される第2のX線画像において、特徴点の略不動の位置からの変化を判定する。制御機能211は、判定機能214による判定結果に応じて、X線の照射範囲を第2の照射範囲から第1の照射範囲へ拡大するようにX線絞り13を制御する。また、制御機能211は、X線の照射範囲を第1の照射範囲に拡大した状態で取得した新たな第1のX線画像を記憶回路25に記憶させる。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、不動点の位置の変化に応じてLIH画像を更新することができ、部分透視を利用した手技の効率を向上させることを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、検出機能213は、複数の第2のX線画像において、指定された期間に亘って第2の照射範囲における位置の変化が閾値未満である特徴点を略不動の特徴点として検出する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、実際に不動の特徴点を検出することができ、より正確な処理を実施することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、検出機能213は、指定された期間として、1心拍に対応する期間、1呼吸に対応する期間、及び、横隔膜の動きの1周期分に対応する期間のうち少なくとも1つを用いる。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、動きを伴う臓器(部位)の動きの周期に応じた期間で特徴点を判定することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、判定機能214は、複数の第2のX線画像間において、特徴点の略不動の位置からの変化量が閾値を超えたか否かを判定する。制御機能211は、特徴点の略不動の位置からの変化量が閾値を超えた場合に、X線の照射範囲を第2の照射範囲から第1の照射範囲へ拡大するようにX線絞りを制御する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、位置ずれを自動で検出することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、制御機能211は、X線の照射範囲を第1の照射範囲に拡大した状態で新たな第1のX線画像が取得された後、X線の照射範囲が第2の照射範囲に制限されるようにX線絞り13を制御する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、部分透視に自動で復帰することを可能にする。
また、第1の実施形態によれば、制御機能211は、X線の照射範囲を第1の照射範囲に拡大した状態で新たな第1のX線画像が取得された後、特徴点の略不動の位置からの変化量に基づいて第2の照射範囲を移動させた範囲に、X線の照射範囲が制限されるようにX線絞り13を制御する。従って、第1の実施形態に係るX線診断装置100は、位置ずれを考慮した部分透視に自動で復帰することを可能にする。
(第2の実施形態)
さて、これまで第1の実施形態について説明したが、上述した第1の実施形態以外にも、種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
上述した第1の実施形態では、合成画像のROI以外の領域にLIH画像(静止画)を用いた合成画像について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、合成画像のROI以外の領域に動画像を用いた合成画像が生成される場合であってもよい。例えば、制御機能211は、X線絞り13を全開で心臓を含む領域のX線画像を、ECGに同期して動画像で収集し、収集した動画像のうち、1心拍分のフレームを取得する。そして、制御機能211は、X線の照射範囲をROIに制限して、ECGに同期して複数のフレームを収集する。さらに、合成画像生成機能212は、X線絞り13を全開で収集したフレームとROIのフレームとを、心位相に基づいて対応付けて、合成画像を順次生成する。制御機能211は、生成された合成画像を順次表示させることで、表示領域全面が動画像の部分透視を実施することができる。
また、上述した実施形態では、心拍の周期に基づく期間を用いて不動の特徴点を検出する場合について説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、呼吸の周期や、横隔膜の動きの周期に基づく期間を用いて不動の特徴点を検出する場合であってもよい。不動の特徴点の検出に用いる期間は、手技対象の部位や、手技内容に応じて適宜設定させることができる。
また、上述した実施形態では、不動の特徴点として、脊椎における特徴点を用いる場合を例に挙げて説明した。しかしながら、実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば、種々の医療デバイスにおける特徴点が用いられる場合であってもよい。一例を挙げると、経食道プローブや、カテーテルを挿入する際に用いられるシース、或いは、外科手術とのハイブリッド手技が実施されている際に利用される種々の器具などにおける特徴点を不動の特徴点として用いる場合であってもよい。
上述した実施形態では、単一の処理回路(処理回路21)によって各処理機能が実現される場合の例を説明したが、実施形態はこれに限られない。例えば、処理回路21は、複数の独立したプロセッサを組み合わせて構成され、各プロセッサが各プログラムを実行することにより各処理機能を実現するものとしても構わない。また、処理回路21が有する各処理機能は、単一又は複数の処理回路に適宜に分散又は統合されて実現されてもよい。
なお、上記説明において用いた「プロセッサ」という文言は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、或いは、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等の回路を意味する。プロセッサは記憶回路25に保存されたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。或いは、当該プロセッサがASIC等である場合にあっては、プログラムを用いずに回路構成のみを以って機能を実現する。なお、記憶回路25にプログラムを保存する代わりに、プロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むよう構成しても構わない。この場合、プロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。なお、本実施形態の各プロセッサは、プロセッサごとに単一の回路として構成される場合に限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのプロセッサとして構成し、その機能を実現するようにしてもよい。
ここで、プロセッサによって実行されるプログラムは、ROM(Read Only Memory)や記憶部等に予め組み込まれて提供される。なお、このプログラムは、これらの装置にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD(Compact Disk)−ROM、FD(Flexible Disk)、CD−R(Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な非一過性の記憶媒体に記憶されて提供されてもよい。また、このプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納され、ネットワーク経由でダウンロードされることにより提供又は配布されてもよい。例えば、このプログラムは、後述する各機能部を含むモジュールで構成される。実際のハードウェアとしては、CPUが、ROM等の記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより、各モジュールが主記憶装置上にロードされて、主記憶装置上に生成される。
また、上述した実施形態で図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行われる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、或いは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
以上説明したとおり、少なくとも1つの実施形態によれば、部分透視を利用した手技の効率を向上させることを可能にする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。