JP2019135093A - ペン先及びこのペン先を備えた筆記具 - Google Patents

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【課題】ペン芯を低い明度色とすることにより、ペン先の汚れや紙面等に筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがなく、また、紙面等の筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができるペン先、更に、筆記方向を視認できる可視部を有するペン先にあっては、ひき始めの位置を合わせやすくなるペン先、並びに、これらのペン先を備えた筆記具を提供する。【解決手段】ペン芯20とを備えたペン先であって、ペン芯20は少なくとも筆記面との先端部が着色され、L*a*b*(CIE LAB)表色系での明度(L*値)が40以下であることを特徴とするペン先A。この筆記具として、例えば、筆記方向を視認することができる可視部を有する保持体10と、該保持体10に装着された上記構成のペン先Aを備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ペン先の汚れや紙面等に筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがなく、また、紙面等の筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができるペン先、更に、筆記方向を視認できる可視部を有するペン先にあっては、ひき始めの位置を合わせやすくなるペン先、並びに、これらのペン先を備えた筆記具に関する。
従来、ペイントマーカー、アンダーラインマーカー等と称される筆記具のペン先は、幅広のペン芯を備えることにより幅広の線引きを可能にしたものであって、マーキングの視認性や作業性に優れているため幅広く使用されている。
ラインマーカー等の筆記具におけるペン先は、一般に合成樹脂繊維等を棒状等に集束したものや、高分子の焼結体などの多孔質部材に毛細管作用を付与し、これにより筆記具本体となる軸体から供給されるインクをペン先に導出することにより筆記可能としたものである。
また、蛍光インクを筆記具本体となる軸体内に収容した筆記具の普及にともない、幅広の線引きを可能とした多くの構造、形状のペン先を用いた筆記具が市販されたことにより、使用者の用途に応じた筆記具の広い選択が可能となり、その作業性も快適なものとなっている。
本出願人は、筆記具本体となる軸体から供給されるインクを誘導し、かつ保留できる筆記芯を有する筆記具において、ペン先に、筆記方向を視認できる可視部(窓部)を備えた筆記具を開示している(例えば、特許文献1参照)。
このタイプの筆記具は、ペン先の可視部(窓部)から筆記した文字が見えるから、チェックしたいところだけ、ピタッとはみ出さずにラインが引けるものである。
しかしながら、一般的な蛍光ペンのインクは明度が高く、そのペン先も略インク色同様に明るい色であるため、紙面等との明度差(コントラスト)が低く、筆記時(筆記直前)にペン先の位置を視認することが困難な場合があった。そのため、ひき始めが狙いの箇所からズレてしまうなどの課題があった。
一方、ペン先をインク色と異なる色彩等とする先行技術としては、例えば、
(1)毛筆における筆毫部の止めや撥ね、払い等の微妙な筆使いを習得するために、筆毫部が左右異なった色彩を呈してなることを特徴とする運筆学習筆(例えば、特許文献2参照)、
(2)筆記具を構成するペン先と、このペン先から排出されるインクの色を異ならせることによって、意外性に富み、新鮮な感じを与え、遊び心を満足させる遊戯性の高い筆記具として、インクリザーバを内装した筒状の筆記主体と、前記インクリザーバ内のインクを毛管作用によって筆記端に供給するペン先主体とでペンを構成するに際し、前記ペン先主体を、インクリザーバに充填されたインクの色相と異なる色相に着色したことを特徴とするペン、並びに、前記ペン先主体は、明度2.5以上の有彩色で着色されているとともに、前記インクが、ペン先主体の色相に対し、マンセル表色系の10色相環で隣り合った類似色相以外の色相であるペン先(例えば、特許文献3参照)、
(3)透光性を有した特定色の着色シートにおける前記特定色に対して補色系統にある色彩で筆記可能な第一のペン先と、前記特定色に対して同色系統にある色彩で筆記可能な第二のペン先と、これら第一のペン先及び第二のペン先を取り付ける単一のボディとを具備してなる暗記用ペン(例えば、特許文献4参照)などが知られている。
しかしながら、上記特許文献2に記載の運筆学習筆は、毛筆における筆毫部の止めや撥ね、払い等の微妙な筆使いを習得するためのものであり、上記特許文献3に記載の筆記具は、意外性に富み、新鮮な感じを与え、遊び心を満足させる遊戯性の高い筆記具であり、上記特許文献4の暗記用ペンは、透光性を有した特定色の着色シートで読み込むための暗記用のペンであり、本発明とは発明の目的や課題が相違するものであり、更に、筆記方向を視認できる可視部(窓部)を備えた筆記具の開示もなく、本発明とは、その発明の目的や課題、技術思想(構成及びその作用効果)が異なるものである。
特開2000−52682号公報(特許請求の範囲、図7等) 特開平9−71084号公報(特許請求の範囲、図1等) 特開2003−11579号公報(特許請求の範囲、図1等) 特開2017−13316号公報(特許請求の範囲、図25等)
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、紙面等の筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができ、また、ペン芯を低い明度色とすることにより、ペン先の汚れや紙面等に筆記などされたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先、更に、筆記方向を視認できる可視部を有するペン先にあっては、ひき始めの位置を合わせやすくなるペン先、並びに、これらのペン先を備えた筆記具を提供することを目的とする。
本発明者は、上記従来の課題等を解決するために鋭意検討した結果、ペン芯を備えたペン先であって、ペン芯は少なくとも先端部が着色され、その着色した箇所の明度を特定値以下とすることなどにより、上記目的のペン先及びこのペン先を備えた筆記具が得られることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明のペン先は、ペン芯を備えたペン先であって、ペン芯は少なくとも筆記面との先端部が着色され、L(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下であることを特徴とする。また、無彩色度C値が30以下とすることがより好適である。ここで記載する「先端部」とは、紙面との接触部周辺を示し、筆記者から見たペン先の先端部のことをいう。
少なくともペン芯は、筆跡の色より低い明度の色で着色されていることが好ましく、より好ましくはペン芯と筆跡との明度(L値)の差が30以上で着色されていることが好ましい。
ペン芯は、焼結芯で構成され、スチレンアクリル樹脂を含有するインクにより着色されていることが好ましい。
また、少なくとも筆記方向を視認することができる可視部を有する保持体と、該保持体に装着されたペン芯で構成された上記構成のペン先を備えた筆記具であることを特徴とする。
本発明によれば、紙面などの筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができ、また、ペン芯を低い明度色とすることにより、ペン先の汚れや紙面などに筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先及びこのペン先を備えた筆記具が提供される。また、筆記部を透明又は半透明で形成された保持体とペン芯を組み合わせたペン先とすることにより、ひき始めの位置を合わせやすくなる。
本発明のペン先を筆記具の先軸に取り付けた実施形態の一例を示すものであり、(a)は左側方向から見た斜視図、(b)は(a)の逆となる右側方向から見た斜視図である。 本発明のペン先の実施形態の一例を示す各図面であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)正面図、(d)は縦断面図、(e)は左側方向から見た斜視図、(f)は(e)の右側方向から見た斜視図、(g)は右側面図、(h)は左側面図、(i)は(e)の逆となる左側方向から見た斜視図、(j)は(i)の右側方向から見た斜視図である。 (a)〜(f)は、保持体の一例を示す各図面であり、(a)は背面図、(b)は平面図、(c)正面図、(d)は縦断面図、(e)は左側方向から見た斜視図、(f)は(e)の右側方向から見た斜視図、(g)は右側面図、(h)は左側面図、(i)は(e)の逆となる左側方向から見た斜視図、(j)は(i)の右側方向から見た斜視図である。 図2のペン先を用いた筆記具の一例を示す部分縦断面図である。 本発明のペン先の他例を筆記具の先軸に取り付けた実施形態の一例を示すものであり、(a)は左側方向から見た斜視図、(b)は(a)の逆となる右側方向から見た斜視図である。 本発明のペン先の他例を筆記具の先軸に取り付けた実施形態の一例を示すものであり、(a)は左側方向から見た斜視図、(b)は(a)の逆となる右側方向から見た斜視図である。 本発明の他例の筆記具を示すものであり、(a)は左側方向から見た斜視図、(b)キャップを取り外した正面図、(c)はキャップを取り外した状態の正面断面図、(d)は中綿の横断面図、(e)は(d)のZ1領域の細径繊維を示す模式図、(f)は(d)のZ2領域の太径繊維を示す模式図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳しく説明する。
図1(a)及び(b)は、本発明のペン先を筆記具の先軸に取り付けた実施形態の一例を示す各斜視図であり、図2(a)〜(j)は本発明のペン先の実施形態の一例を示す各図面であり、図3(a)〜(j)は、保持体の一例を示す各図面であり、図4は図2のペン先を用いた筆記具の一例を示す部分縦断面図である。
本実施形態のペン先Aは、図1及び図2に示すように、筆記方向を視認することができる可視部を有する保持体10と、該保持体10に装着されたペン芯20とを備えたものである。
保持体10は、図1、図2(a)〜(j)及び図3(a)〜(j)に示すように、筆記芯となるペン芯20を固定して、軸体30の先軸35先端開口部に固着されるものであり、膨出状の本体部11と、該本体部11の前方側に、フランジ部12と、筆記方向を視認することができる可視部13とを有すると共に、可視部13の先端側にペン芯20の先端側(端面)を保持する前方保持部14a,14bとを有するものである。本実施形態では、前方保持部14a,14bの長手方向長さを異ならしめているもの、すなわち、ペン芯20の先端側(端面)を保持する長さが長い前方保持部14aと短い前方保持部14bとし、前方保持部14aの先端側の端部はペン芯20の先端側の端部と同じ位置(端部)にあり、前方保持部14bは後述するように突出量(突出長さ分)だけ短い寸法となっている。なお、上記保持体10において、ペン芯20の先端側(端面)を保持する長い前方保持部14aと短い前方保持部14bとしたが、前方保持部14aと前方保持部14bとの保持長さを同じくしてもよいものである。
また、上記本体部11の後方側に、上記本体部11に連設される保持片15を有する後方保持部16を備えたものである。これらの部材から構成される保持体10の長手方向外周面全体には、後述するコ字型状のペン芯20を嵌入保持する保持溝16が形成されている。更に、本体部11の幅方向外周面には、凹状の嵌合部11aが形成され、長手方向外周面となる両面空気流通溝には、それぞれ直線状の空気流通溝11bと屈曲状の空気流通溝11cが形成されている。
このように構成される保持体10全体は、硬質材料で構成されており、例えば、視認性を有する硬質材料、例えば、金属、ガラス、ゴム弾性を有しない樹脂などから構成されるものである。視認可能となるゴム弾性を有しない樹脂としては、例えば、PP、PE、PET、PEN、ナイロン(6ナイロン、12ナイロン等の一般的なナイロン以外に非晶質ナイロン等を含む)、アクリル、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ABS等の可視光線透過率が50%以上の材料から成形により構成することにより、可視部13で筆記方向に書いてある文字を有効に視認できることとなる。なお、可視部13だけを視認性を有する材料で構成してもよい。なお、可視光線透過率は多光源分光測色計〔スガ試験機社製、(MSC−5N)〕にて反射率を測定することで求めることができる。
また、保持体10は、上記各材料の一種類、または、耐久性、視認性の更なる向上の点などから、2種類以上の材料を用いて構成してもよく、射出成形、ブロー成形などの各種成形法により成形することができる。
ペン芯20は、図1、図2(a)〜(j)に示すように、断面が円形形状で、全体が略コ字型形状となるものであり、インク誘導部21、21と、該インク誘導部21、21からのインクを導出する筆記部22とを備えたものであり、インク誘導部21、21と筆記部22との角部は切り落とされたカット面部23、23とを有している。また、インク誘導部21、21の表面部には平滑面となるカット平滑面部21aが形成されている。
このペン芯20は、多孔質部材から構成されるものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、ポリエチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる並行繊維束、フェルト等の繊維束を加工又はこれらの繊維束を樹脂加工した繊維芯、または、ポリオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂等の熱可塑性樹脂などのプラスチック粉末などを焼結したポーラス体(焼結芯)などからなるものである。
好ましいペン芯20としては、繊維束芯、繊維芯、焼結芯、フェルト芯、スポンジ芯、無機多孔体芯であり、特に好ましくは、変形成形性の点、生産性の点から、焼結芯が望ましい。
また、用いるペン芯20の気孔率、大きさ、硬度などは、インク種、筆記具の種類等により、変動するものであり、例えば、気孔率では30〜60%とすることが好ましい。本実施形態では、平均粒子径200μmのポリエチレン粉末を焼結した気孔率55%の焼結芯(焼結体)から構成されている。なお、平均粒子径は、電子顕微鏡にて、測定した粒子の直径の平均値を示し、電子顕微鏡に投影された画像内の20個の粒子について測定した粒子径の平均値である。粒子が円形でない場合は、気孔を形成する輪郭の任意の2点を結ぶ線分のうち、最も長い線分の長さと最も短い線分の長さを足して2で割った値を、その粒子の粒子径とする。
また、気孔率は下記のようにして算出される。まず、既知の質量及び見掛け体積を有する筆記芯を水中に浸し、十分に水を浸み込ませた後、水中から取り出した状態で質量を測定する。測定した質量から、筆記芯に浸み込ませた水の体積が導出される。この水の体積を筆記芯の気孔体積と同一として、下記式(A)から、気孔率が算出される。
気孔率(単位:%)=(水の体積)/(筆記芯の見掛け体積)×100 ……(A)
本発明において、上記材質、特性のペン芯20は、少なくとも紙面などの筆記面との接触部が着色され、L(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下となっている。
ペン芯20を着色する部分は、紙面などの筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができ、本発明の効果を発揮するできる箇所を着色する必要があり、具体的には、少なくとも紙面などの筆記面と接触する部分(以下、「ペン芯の一部」という)が着色されている必要があり、例えば、ペン芯の筆記部22が着色されており、ペン芯20全体である必要はないものである。
図1では、ペン芯20全体を着色し(図1上、斜線部が着色部)、その明度(L値)を40以下としたものである。
上記L(CIE LAB)表色系は、色相評価を行うための色調を表す方法の一つであり、国際照明委員会(CIE)が策定した、目で見える色を色空間として表現するものである。この明度(L値)は、黒色度の傾向を示す一指標である。上記明度(L値)が40超過であると紙面との明度差(コントラスト)を高めることができず、本発明の効果を発揮することができないこととなる。
本発明において、上記材質、特性のペン芯20は少なくとも筆記面との先端部が着色され、L(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下となっている。
好ましくは、本発明の効果を更に発揮せしめる点から、より好ましくは、明度(L値)が30以下(0〜30)の範囲であることが望ましい。更に好ましくは、明度(L値)と同様に黒色度の指標となる無彩色度Cが30以下(0〜30)であることが好ましい。
なお、無彩色度Cは、下記式(B)より算出される。
無彩色度C=(a*2+b*21/2 ・・・(B)
本発明において、ペン芯20をL(CIE LAB)表色系での明度(L値)を40以下とする方法等としては、特に限定されず、例えば、ペン芯成形後のペン芯の一部又は全体を着色する方法、また、ペン芯を保持体に装着後にペン芯の一部又は全体を着色する方法、ペン芯の材料となる樹脂(樹脂製粉体等)、繊維(束)の段階で着色した樹脂、繊維束を用いて成形してペン芯の一部又は全体を着色したものでも良いものである。
具体的に、明度(L値)を40以下とする方法としては、カーボンブラックのような炭素系黒色顔料、鉄酸化物(例えば、マグネタイト型四酸化三鉄)や、銅とクロムからなる複合酸化物、銅、クロム、亜鉛からなる複合体、チタン系酸化物などの酸化物系黒色顔料、黒色染料など用いて行うことができ、例えば、成型後のペン芯20を保持体10に装着して、ペン先を作製後、定着用樹脂、着色用着色材を含むインクによりペン芯20の全体を着色する方法などを挙げることができる。
更に好ましくは、少なくともペン芯20は、筆記具用インクによる筆跡の色より低い明度(L値)の色で着色されていることが望ましく、特に好ましくは、ペン芯と筆跡との明度(L値)の差が30以上で着色されていることが好ましい。
い。例えば、筆跡の色が黄色、桃色、緑色などの場合に、これらの筆跡の色より低い明度(L値)の色、例えば、黒色でペン芯20の一部又は全体を着色することが望ましい。
特に好ましいペン芯20は、焼結芯で構成され、スチレンアクリル樹脂、明度(L値)を40以下とする着色用着色材を含有するインクによりペン芯の一部又は全体を着色して、着色した箇所の明度(L値)が40以下となるものが望ましい。
また、上記ペン芯20の幅方向の長さtは、十分な筆記流量の確保を確保する点から、好ましくは、0.50mm以上、特に、1.00〜3.00mmであることが望ましい。
筆記部22は、筆記しやすい傾きとなるように、傾斜状(ナイフカット状)となっており、この傾き等は、筆記等の使い勝手に合わせて適宜設定される。また、この筆記部22は、描線幅Wが太いものであり、好ましくは、描線幅Wは1mm以上、更に好ましくは、描線幅Wは2mm以上の描線幅となる筆記部が望ましい。
このペン先Aにおいて、上記ペン芯20の保持体への固着(装着)は、保持溝17に上記ペン芯20を嵌入し、前方保持部14a,14bと保持片15を有する後方保持部16との保持により固着されることとなる。更に、ペン芯20の固着(抜け止め)を確実にするために、接着剤による接着、溶着などを更に用いても良いものである。また、ペン芯20の筆記部22と接触する保持体10の保持溝16の接触面部に楔形状の非平滑面部を形成して更に上記ペン芯20の保持体10への固着を確実にしてもよいものである。本実施形態では、図2(d)に示すように、上記楔形状の非平滑面部18を形成している。
本実施形態では、図4(b)に示すように、保持体10からのペン芯20の先端側の突出量Yが0.65mm以上、1.05mm以下となっており、これにより強い筆記荷重で筆記してもペン芯20の先端側の突出量Yを極力保持体内面で筆記芯を押さえる構造となるため、筆記性能を損なうことなく、ペン芯の破損を防ぎ耐久性に優れるものとしている。突出量Yが、0.65mmよりも短いと、ペン体を寝かせて筆記する際に、保持体が接触し、筆記できなくおそれがあり、一方、突出量Yが、1.05mmよりも長いと、強い筆記荷重により、筆記性能を損なう可能性がある。なお、図4(d)に示すXは筆記芯幅であり、上記突出量Yは、上記0.65mm以上、1.05mm以下であると共に、筆記芯幅Xの50%未満であることが好ましい。
また、本発明では、上記実施形態の他、保持体10からのペン芯20の先端側の突出量Yをペン芯の厚さtの40〜65%とすることによっても、筆記性能を損なうことなく、ペン芯の破損を防ぎ耐久性に優れるものとなる。筆記芯の先端側の突出量Yをペン芯20の厚さtの40〜65%(Y/tが40〜65%)とすることにより、強い筆記荷重で筆記してもペン芯20の先端側の突出量Yが筆記芯の厚さとの関係から、ペン芯の強度を更に保持できると共に、突出量Yを極力保持体内面でペン芯を押さえる構造となるため、更に筆記性能を損なうことなく、ペン芯の破損を防ぎ耐久性に優れるものとしている。より好ましくは、ペン芯20の先端側の突出量Yはペン芯厚さtの48〜58%とすることが望ましい。この突出量Yがペン芯の厚さtの40%未満であると、強い筆記荷重により、筆記性能を損なう可能性があり、一方、65%超過であると、保持体が厚くなり、筆記の際に紙面が見にくくなる。なお、Xはペン芯幅Xであり、上記突出量Yは、上記ペン芯の厚さtの40〜65%と共に、ペン芯幅Xの50%未満(Y/Xが50%未満)であることが好ましい。
特に好ましい形態としては、保持体からの筆記芯の先端側の突出量Yを0.65mm以上、1.05mm以下及び筆記芯厚さtの40〜65%とすることが望ましい。
このように構成される本発明のペン先Aは、少なくとも、筆記方向を視認することができる可視部13を有する保持体10と、該保持体10に装着されたペン芯20とを備えたものであり、少なくともペン芯20の一部又は全体は着色され、着色された部分のL(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下とすることにより、紙面などの筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができ、可視部13で視認側を見れば、ひき始めの位置を合わせやすくなり、また、ペン芯20を低い明度色とすることにより、ペン先Aの汚れや紙面などに筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先を得ることができるものとなる。
本発明の筆記具は、上記構成のペン先を備えたことを特徴とするものである。なお、本発明の筆記具は、上記構成のペン先を備えたことを特徴とするものであり、ペン先以外の構成は、特に限定されるものではない。
図4は、本発明の筆記具の実施形態の一例を示すものであり、図2のペン先Aを用いた筆記具の一例を示す部分縦断面図である。
本実施形態の筆記具Bは、上記構成のペン先A、筆記具本体となる軸体30、インク吸蔵体40、キャップ50、51を備えたものである。
この筆記具Bは、図4に示すように、筆記具本体となる軸体30内のインク吸蔵体40にインクを吸蔵させ、図4右側となる一端に細字タイプのペン体31と他端(図4左側)に上記構成のペン先Aを有し、インク吸蔵体40のインクを毛管作用により、それぞれペン体31及びペン先Aのペン芯20に供給する構成となっている。図示符号50、51は後述する軸体30の両端部側に着脱自在に嵌合するペン先A及びペン体31を保護するキャップである。
軸体30は、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等で形成されるものであり、筆記具用インクを含浸したインク吸蔵体40を収容する筒状体からなると共に、図4右側となる一端側は細字タイプのペン体31を保持する後軸32を嵌合により固着するための嵌合部を有する後軸保持部33となっており、図4左側となる他端には、上記構成のペン先Aを固着する先軸35を有している。
軸体30は、例えば、ポリプロピレン等からなる樹脂を使用して筒状に成形され、筆記具の本体(軸体)として機能する。軸体全体30及び先軸35は不透明又は透明(及び半透明)に成形されるが、外観上や実用上の観点からいずれを採用しても良い。また、軸体30の前方側に先軸35が嵌合等により固着される構造となっている。
インク吸蔵体40は、水性インク、油性インクなどの筆記具用インクを含浸したものであり、例えば、天然繊維、獣毛繊維、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリフェニレン系樹脂などの1種又は2種以上の組み合わせからなる繊維束、フェルト等の繊維束を加工したもの、また、スポンジ、樹脂粒子、焼結体等の多孔体を含むものである。このインク吸蔵体40は、軸体30内に収容保持されている。
用いる筆記具用インクの組成は、特に限定されず、筆記具の用途等に応じて、水性インク、油性インク、熱変色性インクなどの好適な配合処方とすることができ、例えば、アンダーラインペン等ではインクに蛍光色素、例えば、ベーシックバイオレット11、ベーシックイエロー40、熱変色性マイクロカプセル顔料などを含有させることできる。
これらのインクは、インク配合成分種、各配合量を調整することなどにより、インク粘度(25℃:コンプレート型粘度計)1〜5mPa・s、表面張力30〜60mN/m、ペン芯20及びペン体31からのインク流出量を5〜20mg/mに設定することが好ましい。
なお、筆記具用インクを熱変色性インクとした場合は、JIS S 6050−2002に規定する鉛筆描線の消し能力(消字率)が70%以下の熱可塑性エラストマーをキャップ50の頂部に形成し、擦過動作により摩擦熱を発生容易かつ低摩耗な摩擦体とすることができる。
上記構成のペン芯20を固着した保持体10から少なくともなるペン先Aを、先軸35内に挿入すると、筆記芯20は保持体10を介して筆記具本体となる軸体30に装着(固着)されると共に、ペン芯20のインク誘導部21、21の後方側端部21a、21aはインク吸蔵体20の先端側内部に入り込む構成となっている。また、ペン体31を保持した後軸32を軸体30の後軸保持部33内に挿入すると、ペン体31は嵌合等により筆記具本体となる軸体30に装着(固着)されるものとなる。
なお、インク吸蔵体40の先端側内部にインク誘導部21、21の後方側端部21a、21aを挿入する凹部を形成してもよい。また、軸体30内の圧力等が増大にした際に、インク垂れ等がペン先から生じることがあるが、本実施形態の筆記具Bでは、図2に示すように、空気流通溝41b,41cを介して軸体10内と外気とを調整している。
キャップ50は、先軸15の先端側外周面に嵌合等により着脱自在に取り付けられるものであり、キャップ51は、先軸35の逆方向の軸体30の端部外周面に嵌合等により着脱自在に取り付けられるものである。
本発明となる筆記具Bでは、筆記具の軸体30内に筆記具用インクを吸蔵したインク吸蔵体40を挿入して保持せしめ、先端側を先軸35を介して上記構成のペン先Aを順次嵌合等により固着せしめ、他端側をペン体31を固着せしめた後軸保持部33を嵌合により固着せしめることにより、簡単に筆記具Bを作製することができ、インク吸蔵体40に吸蔵されたインクは毛管力によりペン先Aのペン芯20の筆記部22、並びに、ペン体31に効率的に供給され、筆記に供されるものとなる。
このように構成されるペン芯がツインタイプの筆記具Bでは、図4、図1に示すように、一端側に、少なくとも、筆記方向を視認することができる可視部13を有する保持体10と、該保持体10に装着されたペン芯20とを備えたペン先Aを有するものであり、少なくともペン芯20の一部又は全体は着色され、着色された部分のL(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下とすることにより、紙面との明度差(コントラスト)を高めることができ、可視部13で視認側を見れば、ひき始めの位置を合わせやすくなり、また、ペン芯20を低い明度色とすることにより、ペン先Aの汚れや紙面に筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先を有する筆記具Bを得ることができるものとなる。
本実施形態では、上記紙面との明度差(コントラスト)を高めることができ、可視部13で視認側を見れば、ひき始めの位置を合わせやすくなると共に、保持体10からのペン芯20の先端側の突出量Yは、保持部が長い方で0.65mm以上、保持部が短い方で1.05mm以下となっており、ペン芯20の先端側を保持する前方保持部14a,14bの長さを異ならしめること、具体的には、ペン芯20の先端側(端面)を保持する長さが長い前方保持部14aと短い前方保持部14bとなっているので、特に、右利きで左から右方向に筆記する際に、突出部(突出量)で描線を引くことなどができ、しかも、保持する長さが長い左側の前方保持部14aでペン芯の突出部を確実に保持(保護)して強度を高めるので、このペン芯20の先端側(端面)を保持する長さが長い前方保持部14aと短い前方保持部14bとの筆記部22の保持構造、及び上記突出量Yの限定とにより、強い筆記荷重で筆記してもペン芯20の先端側の筆記性能を損なうことなく、極力保持体10(14a)内面で筆記芯を押さえる構造となるため、ペン芯20の破損を防ぎ耐久性に優れる筆記具が提供されるものとなる。更に、本実施形態における保持体10は、筆記方向に対して反対側の保持体10端面が筆記方向側の保持体端面より突出せしめることにより、右手で左から右側に筆記する方向に特に効果を有する筆記具が提供される。なお、保持体10の端面が前記と反対側に突出して形成された際は、左手で右から左側に筆記する方向又は右手で上から下側に筆記する方向に特に効果を有する筆記具が提供される。
また、上記筆記具Bにおいては、紙面との明度差(コントラスト)を高めることができ、可視部13で視認側を見れば、ひき始めの位置を合わせやすくなると共に、保持体10からの筆記芯20の先端側の突出量Yを0.65mm以上、1.05mm以下とすることなく、筆記芯の厚さtの40〜65%とすることによっても、上記実施形態と同様に、ペン芯20の破損を防ぎ耐久性に優れる筆記具となる。すなわち、この実施形態でも、ペン芯の先端側の突出量Yをペン芯の厚さtの40〜65%とすることにより、強い筆記荷重で筆記してもペン芯20の先端側の突出量Yがペン芯の厚さとの関係から、ペン芯の強度を更に保持できると共に、突出量Yを極力保持体内面で筆記芯を押さえる構造となるため、更に筆記性能を損なうことなく、ペン芯の破損を防ぎ耐久性に優れる筆記具が提供されるものとなる。
本発明のペン先、筆記具は、上記実施形態などに限定されることなく、本発明の技術思想を変更しない範囲内で種々変更することができる。上記実施形態(図1〜図4)と同様の構成・作用などは、同じ図示符号を表示して、その説明を省略する。
上記実施形態では、図1に示すように、ペン芯20全体を着色し、明度(L値)が50以下としたものであったが、上述の材質、特性のペン芯20は少なくとも筆記面との先端部を着色し、明度(L値)を40以下としてもよいものである。
例えば、図5に示すように、ペン先Cのペン芯20は、少なくとも筆記面との先端部となる筆記部22部分を着色し、その明度(L値)を40以下、好ましくは、明度(L値)を30以下(0〜30)の範囲とすることが望ましい。更に好ましくは、無彩色度Cを30以下(0〜30)とすることが好ましい。
また、図6に示すように、ペン先Dのペン芯20を着色する部分として、保持体10のペン芯20の先端側(端面)を保持する同じ長さとなる前方保持部14aと前方保持部14bとが保持しない部分(外面側)を着色し、上記と同様の明度(L値)、更に好ましくは、上述の無彩色度Cとすることが望ましい。
図5、図6の場合においても、紙面などの筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができ、可視部13で視認側を見れば、ひき始めの位置を合わせやすくなり、また、ペン芯20を低い明度色とすることにより、ペン先C、Dの汚れや紙面に筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先を有する筆記具Bなどを得ることができるものとなる。
また、上記実施形態において、ペン芯20を焼結芯タイプの筆記芯について詳述したが、ペン芯20は焼結体以外に、上述の如く、繊維束体、発泡体、海綿体、フェルト体などであってもよい。
更に、上記各実施形態では、インク吸蔵体40に吸蔵されたインクを毛管力によりペン芯20の筆記部22に効率的に供給せしめる方式(中綿式)の筆記具を示したが、弁機構を備えた筆記具、例えば、筆記具本体となる軸体内に直接インクが収容されたインク室を設けて、インク室と筆記芯との間に弁機構を設け、ペン先方向の押圧移動で弁機構のスプリングの附勢力に抗して弁棒を後退させて弁部を解放してインクの導出を行い、ペン芯にインクを供給する構成の筆記具であってもよいものである。
図7は、他例のマーキングペンタイプの筆記具Eであり、図1と異なる点は保持体10を備えていない形態となっている。
本実施形態に係る筆記具Eは、図7(a)に示すように、軸筒60の両端に2つのポリプロピレン等の樹脂製のキャップ80が嵌合により着脱自在に装着された外観を呈している。なお、以下の説明では、両端に各々設けられているペン先64のうち、太ペン先65が設けられている方を先端側とし、一方、細ペン先66が設けられている方を後端側とする。
これらの前記キャップ80を取り外すと、図7(b)に示すように、前記軸筒60の両端からは筆記用の各々前記ペン先64が露出する。
前記軸筒60は、筒状を呈する中央部61と、該中央部61の後端側に一体形成されている細ペン先収容部62と、前記中央部61の先端側の開口部分に嵌め込んで連結する太ペン先収容部63とを有し、ポリプロピレン等の樹脂で構成されている。
前記中央部61には、インクを充填した中綿67を収容されている〔図7(c)参照〕。前記中綿67は略円筒形状に成型され、その直径は、前記中央部61の内径寸法と同程度の外径であり、長さは前記中央部61の長さと同程度となっている。
また、前記中綿67の繊維は、長手方向に延びていて、長手方向に細径繊維68と太径繊維69とを備える。なお、前記太径繊維69は、前記細径繊維68よりも断面積が大きい繊維のことである。そして、前記細径繊維68と前記太径繊維69とは、巻きフィルム70によって包まれる。このとき、前記太径繊維69は、前記中綿67の一方側にまとめて配置される。
また、前記中綿67に充填したインクは、毛細管現象により前記細径繊維68の相互間に保持される。一方、前記太径繊維69の相互間は間隙が大きいため、前記細径繊維68の相互間と比較して毛管力が弱くなっている。そのため、インクはより毛管力の強い前記細径繊維68の相互間に吸引されるので、前記太径繊維69の相互間はインクを保持することはなく、これが空気通路71となっている〔図7(f)参照〕。
そして、2つの前記ペン先64は、両ペン先64の各々の一端が前記細径繊維68と接触するように差し込まれており、インクは毛細管現象により2つの前記ペン先64の他端に浸透する。
図7(c)に示すように、前記細ペン先66は、先端側で前記細径繊維68と接触する細中継芯66aと、前記細ペン先収容部62から後端側へ露出する細先芯66bとを有する。前記細先芯66bは、後端方向に先細りに形成されている。
前記太ペン先65は、後端側で前記細径繊維68と接触する太中継芯65aと、前記太ペン先収容部63から先端側へ露出するペン芯となる太先芯65bとを有する。前記太先芯65bの先端は斜めにカットされている。
図7(c)に示す前記太ペン先65及び細ペン先66は繊維束を固めたものや、焼結芯で形成されている。
本実施形態では、ペン芯となる太先芯65bは、少なくとも筆記面との先端部が着色され、L(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下となっている。好ましくは、本発明の効果を更に発揮せしめる点から、より好ましくは、明度(L値)が30以下(0〜30)の範囲であることが望ましい。更に好ましくは、明度(L値)と同様に黒色度の指標となる無彩色度Cが30以下(0〜30)であることが好ましい。
更に好ましくは、少なくともペン芯となる太先芯65bは、筆記具用インクによる筆跡の色より低い明度(L値)の色で着色されていることが望ましく、特に好ましくは、ペン芯と筆跡との明度(L値)の差が30以上で着色されていることが好ましい。
前記中綿67の断面は、図7(d)に示すように、比較的大きな領域を占める細径繊維領域72と、一側に偏在する太径繊維領域73とを有する。前記細径繊維領域72は、デニールの値の比較的小さい繊維を複数本纏めた束を、さらに複数束纏めたものであり、その繊維間の間隙は図7(e)に示すように比較的狭く、ここにインクを保持する毛細管力が発生することとなっている。一方、前記太径繊維領域73は、デニールの値の比較的大きい繊維を複数本纏めたものであり、その繊維間の間隙は図7(f)に示すように比較的広く、この部分にはインクを保持できるほどの毛細管力は発生せず、前記空気通路71となっている。
そして前記中綿67は、前記細径繊維68と前記太径繊維69とを筒状に束ね、前記巻きフィルム70によって包まれる。このとき、前記巻きフィルム70は、樹脂等のフィルムで前記中綿67を包む方法や、前記中綿67の外周部をコーティングする方法等が構成される。
前記太径繊維領域73の占有範囲は、前記中綿67全体(全体積)の5〜30%程度の割合を占めることが望ましい。本実施形態では、16.3%である。
また、前記細径繊維68の太さは、5デニール未満であり、望ましくは3デニール程度である。本実施形態では、細径繊維68の太さは、3デニールであり、その領域には99000本から構成されている。
前記太径繊維69の太さは、前記細径繊維68の太さの1.5倍〜8倍であることが望ましい。また、前記太径繊維69の太さは、5デニール以上、できれば10デニール以上とすることが望ましく、特に好ましくは、15デニール以上が望ましい。本実施形態では、太径繊維69の太さは、15デニールであり、その領域には385本から構成されている。
本実施形態の筆記具Eでは、ペン先65からのインク流出量Xを5〜20mg/m、ペン先66からインク流出量Yを0.1〜5mg/mとし、X>Yと設定することで筆跡の使い分けが容易となるので好ましい。インク流出量の測定は、自動筆記装置にペン体をセットして、JIS S6037に従い、上質紙面上で筆記角度65°、筆記力1N、速度7cm/sでのものである。
前記中綿67にインクを充填すると、前記太径繊維69の間は間隙が大きいためインクを保持することなく、前記細径繊維68の相互間がインクを保持することとなる。そのため、前記太径繊維69の間に、前記中綿67内の空気を逃がす空間である前記空気通路71が形成されることとなる。
このように構成される筆記具Eでは、前記ペン先65の一端を前記細径繊維68に接触させると、前記細径繊維68内のインクは、毛細管現象によって前記ペン先65の他端に浸透する。そして、前記ペン先65の他端に浸透したインクが紙面に伝わり筆記が可能となる。
この構成の筆記具Eにおいても、紙面などの筆記面との明度差(コントラスト)を高めることができ、また、ペン芯となる太先芯65bを低い明度色とすることにより、ペン先65の汚れや紙面に筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先を有する筆記具Eを得ることができるものとなる。
また、本実施形態の筆記具Eにおいて、筆記中等において、何らかの原因で前記中綿67内に空気が侵入して滞留し、その後、気圧変化又は温度変化で前記中綿67内の空気が膨張した場合であっても、前記太径繊維69の間に形成される前記空気通路71を通じ、滞留した空気が前記空気通路71から排出されることとなる。したがって、滞留した空気の膨張によってインクを噴き出させることはない。
また、前記中綿67に前記太径繊維69を混ぜるといっても、そのほとんどの割合を前記細径繊維68が占めているためインクの充填量をさほど減少させずに済み好適なインク量が充填されている。
更に、本実施形態に係る筆記具Eは両端にペン先のあるマーカーペンとしているが、これに限定されず、中綿67にインクを浸漬させて保持するタイプのサインペンやボールペン等としても実現可能である。
さらにまた、上記実施形態では、ペン先Aに、可視部13を有する保持体10に装着したペン芯20を備えたものと、反対側にペン体31とを有するツインタイプの筆記具を挙げたが、ペン体31を省略(軸体を有底筒状の軸体と)して、ペン芯20を一つのシングルタイプの筆記具としてもよいものであり、また、ノック式の筆記具であってもよいものである。上記実施形態に係る筆記具Eにおいても、ペン先65のシングルタイプの筆記具としてもよいものであり、また、ノック式の筆記具であってもよいものである。
上記実施形態の筆記具B、Eなどでは、筆記具本体の軸体などの断面を円形軸に形成したが、三角形状、四角形以上の方形状などの異形形状、楕円形状にしてもよいものである。
更に、上記各実施形態では、筆記具用のインク(水性インク、油性インク、熱変色性インク)で説明したが、液状化粧料、液状薬剤、塗布液、修正液などの液状体としてもよいものである。
次に、実施例により、本発明を更に詳述するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
下記構成及び図1〜図4に準拠するペン先、筆記具、下記組成のペン芯着色用インク、筆記具用インクを使用した。ペン芯、保持体等の寸法等は下記に示す大きさ等を使用した。
(保持体10の構成)
アクリル樹脂製、可視光線透過率85%〔スガ試験機社製、多光源分光測色計(MSC−5N)にて反射率を測定し、可視光線透過率とした。〕
筆記芯取り付け後の可視部13(四角形)の大きさ:5mm×6mm×3mm×4mm
(ペン芯20の構成)
ポリエチレン(PE)製焼結芯、気孔率60%、筆記部22:W=4mm、ナイフカット状、インク誘導部:φ(t)1.6mm、突出量Y=0.85mm(tの53%)、突出量Yの反対側の突出量Y´=0.65mm(tの40%)、筆記芯幅X=1.75mm
(保持体10、ペン芯20以外の筆記具部材の構成)
インク吸蔵体:PET繊維束、気孔率85%、φ6×77mm
筆記具本体、キャップ:ポリプロピレン(PP)製
ペン体31:ポリエステル製繊維束芯、気孔率60%、φ2.0×40.0mm
(ペン芯着色用インク組成)
ペン芯20の着色用インクとして、下記組成のインク(合計100質量%)を使用した。
カーボンブラック 1質量%
スチレンアクリルエマルション 9質量%
エチルアルコール 10質量%
イオン交換水 80質量%
(ペン芯着色方法)
上記ペン芯着色用インクを用いて下記方法によりペン芯20全体を着色した。
まず、ペン芯に含浸後、50℃ドライ条件下で、2日間乾燥して、ペン芯20全体を着色した。
〔ペン芯20の明度(L値)、無彩色度Cの測定等〕
ペン芯20のL(CIE LAB)表色系での明度(L値)等を下記装置を用いて測定し、無彩色度Cを算出した。
(測定機器)
日本電色工業社製、微小面分光色差計VSS7700
ペン芯20の明度(L値)=36、無彩色度C=24
(筆記具用インク組成:インク色:蛍光黄色)
筆記具用インクとして、下記組成のインク(合計100質量%)を使用した。
保湿剤:トリメチルグリシン(グリシンベタイン) 7.5質量%
ペンタエリスリトール 4.5質量%
着色剤:NKW−4805黄(日本蛍光社製) 40.0質量%
防腐剤:バイオエース(ケイアイ化成社製) 0.3質量%
pH調整剤:トリエタノールアミン 1.0質量%
フッ素系界面活性剤:サーフロン8111N(AGCセイミケミカル社製)
0.2質量%
水溶性有機溶剤:エチレングリコール 3.0質量%
水(溶媒):イオン交換水 43.5質量%
粘度(25℃):3.0mPa・s(コンプレート型粘度計、TOKIMEC社製、TV−20)
表面張力(25℃):33mN/m(自動表面張力計、協和界面科学社製、DY−300)
筆跡(描線)の明度(L値):97、無彩色度C:40
この図1〜図4準拠の実施例1のペン先Aを用いた筆記具Bでは、少なくとも、筆記方向を視認することができる可視部13を有する保持体10と、該保持体10に装着されたペン芯20とを備えたものであり、少なくともペン芯20の全体は着色され、着色された部分のL(CIE LAB)表色系での明度(L値)が36であり、無彩色度Cが24となっており、この筆記具を用いて上質紙面上に筆記したところ、従来のペン芯20を着色していない三菱鉛筆社製のプロパス・ウインドウ(「PUS−102T」)に較べ、筆記面となる紙面との明度差(コントラスト)を高めていることが確認でき、可視部13で視認側を見れば、明らかに、ひき始めの位置を合わせやすくなり、また、ペン芯20を低い明度色となっているので、ペン先Aの汚れや紙面などに筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先を用いた筆記具となることが確認された。
また、保持体10からの筆記芯20の先端側の突出量Y=0.85mm(tの53%)となっており、上記従来の筆記具(三菱鉛筆社製、プロパス・ウインドウ「PUS−102T」、突出量Yが1.15mm超過(tの72%超過)に較べ、特に、右利きで左から右方向に筆記する際に、突出部(突出量)で描線を引くことができ、しかも、過度の荷重をかけても筆記性能を損なうことなく、筆記芯の破損もなく耐久性に優れる筆記具が得られることが確認された。
更に、自動筆記装置にこの筆記具をセットして、JIS S6037に準拠した試験方法に従い、上質紙面上で筆記角度65°、筆記荷重1N、速度7cm/s、距離100mで直線筆記後、筆記した描線状態を目視にて確認したところ、上記好ましいインク組成のものを使用しているため、インク流量(10mg/m)も良好で、ペン先の乾燥を抑えながらも、描線の乾燥性、インクの低温安定性に優れ、描線に滲みや裏抜けのない機能を発現することが判った。
〔実施例2〕
図7に準拠する筆記具を使用した。これ以外の構成、インク組成等は、上記実施例1と同様であるので、省略する。
(ペン芯65、ペン芯66の構成)
ペン芯65:ポリエステル製繊維束芯、気孔率55%、φ4.0mm×30mm、ナイフカット状
ペン芯66:ポリエステル製繊維束芯、気孔率50%、φ2.0mm×30mm、砲弾形状
(ペン芯着色方法)
上記ペン芯着色用インクを用いて下記方法によりペン芯65の一部を着色、具体的には、実施例1と同様の処理を施した。
まず、実施例1と同様の処理を2回繰り返して、更に濃く着色した。
(中綿67の構成)
直径6.5mm、長さ80mm、気孔率89%、クリンプ率17%
太径繊維:15デニール×154本、細径繊維:3デニール×11100本、太径繊維の占有率:6.5%、太径繊維/細系繊維=5
〔ペン芯65の明度(L値)、無彩色度Cの測定等〕
上記実施例1と同様して明度(L値)、無彩色度Cを測定した。
ペン芯65の明度(L値)=24、無彩色度C=8
この図7準拠の実施例2のペン先65を用いた筆記具Eでは、少なくともペン芯65の一部は着色され、着色されていない部分のL(CIE LAB)表色系での明度(L値)が71であり、無彩色度Cが70となっており、その描線の明度(L値)は97であり、無彩色度Cが40となった蛍光黄色となっている。
この筆記具を用いて上質紙面上に筆記したところ、従来のペン芯65を着色していないマーキングペンに較べ、ペン芯65の一部を着色していても、筆記面となる紙面との明度差(コントラスト)を高めていることが確認でき、また、ペン芯65を低い明度色となっているので、ペン先65の汚れや紙面などに筆記等されたインクからの色写りが目立たず外観を損なうことがないペン先を用いた筆記具となることが確認された。
また、上記実施例1と同様に、右利きで左から右方向に筆記する際に、過度の荷重をかけても筆記性能を損なうことなく、筆記芯の破損もなく耐久性に優れる筆記具が得られることが確認された。更に、実施例1と同様に自動筆記装置にこの筆記具をセットして、JIS S6037に準拠した試験方法に従い、実施例1と同様の条件下で筆記後、筆記した描線状態を目視にて確認したところ、上記好ましいインク組成のものを使用しているため、インク流量も良好で、ペン先の乾燥を抑えながらも、描線の乾燥性、インクの低温安定性に優れ、描線に滲みや裏抜けのない機能を発現することが判った。また、上記試験中においても滞留した空気膨張等によるインクの噴き出しもないことが確認された。
本発明のペン先では、アンダーラインペン、ペイントマーカー、油性マーカー、水性マーカーと呼ばれる所謂マーキングペンタイプの筆記具に用いるペン先として好適に適用することができる。
A ペン先
10 保持体
20 ペン芯
35 先軸
40 インク吸蔵体
50 キャップ

Claims (4)

  1. ペン芯を備えたペン先であって、ペン芯は少なくとも筆記面との先端部が着色され、L(CIE LAB)表色系での明度(L値)が40以下であることを特徴とするペン先。
  2. 少なくともペン芯は筆跡の色より低い明度(L値)の色で着色されていることを特徴とする請求項1記載のペン先。
  3. ペン芯は、焼結芯で構成され、スチレンアクリル樹脂を含有するインクにより着色されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のペン先。
  4. 筆記方向を視認することができる可視部を有する保持体と、該保持体に装着された請求項1〜3何れか一つに記載のペン先を備えたことを特徴とする筆記具。
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