JP2019131031A - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハイブリッド車両用の駆動装置の小型化、簡素化を図る。【解決手段】エンジン2と、発電機能のある第1モータ4と、エンジン2が出力した駆動力を第1モータ4側と駆動輪8側とに分割する動力分割機構6と、左右の駆動輪8にトルクを伝達するデファレンシャルギヤ10と、動力分割機構6からデファレンシャルギヤ10に伝達されるトルクにトルクを加減する第2モータ5とを有する駆動装置1において、動力分割機構6は、駆動輪8に向けてトルクを出力する出力要素6Sを有し、出力要素6Sに連結された第1減速部9と、第1減速部9とデファレンシャルギヤ10との間に設けられた第2減速部12とを更に備え、第2モータ5は、第1減速部9の出力側部材と第2減速部12の入力側部材との間に連結されている。【選択図】図1

Description

この発明は、エンジンとモータとを駆動力源として備えたハイブリッド車両の駆動装置に関するものである。
ハイブリッド車両の駆動装置としてエンジンが出力したトルクとモータが出力したトルクとを共に駆動輪に伝達する形式の駆動装置が知られており、特許文献1には、エンジンと同一軸線上に、動力分割機構である遊星歯車機構と第1モータとがエンジン側からここに挙げた順に配置され、その遊星歯車機構の出力要素に連結されている出力ギヤが、エンジンと遊星歯車機構との間に配置されている構成の駆動装置が記載されている。この特許文献1に記載された駆動装置では、その出力ギヤにカウンタギヤが噛み合っており、そのカウンタギヤにデファレンシャルギヤのリングギヤが噛み合い、また第1モータと平行に配置された第2モータのロータ軸に取り付けられている駆動ギヤがカウンタギヤに噛み合っている。したがって、特許文献1に記載された駆動装置は、動力分割機構での変速作用、出力ギヤとカウンタギヤとの間の減速作用、カウンタギヤとリングギヤとの間の減速作用、第2モータの駆動ギヤとカウンタギヤとの間の減速作用が生じ、4つの変速部(減速部)を備えていることになる。
特開2001−260669号公報
ハイブリッド駆動装置の動力源を構成するエンジンとモータとにはトルクの出力特性の相違があり、モータの出力側に設けられる減速機構の減速比を大きくしてモータを小型化する場合には出力トルクの相違は更に顕著になる。そうした場合、エンジンから駆動輪に到る動力伝達系統における好ましい減速比と、モータから駆動輪に到る動力伝達系統における好ましい減速比とが異なることになる。それらの減速比は、エンジンについての減速機構とモータについての減速機構とを独立して設ければ、それぞれ好ましい値に設定することが容易になる。しかしながら、変速機構の数が多くなって駆動装置を小型化することが困難になる。特許文献1に記載されている装置では、動力分割機構の出力要素に第2モータを連結して、第2モータの出力側(トルクの伝達方向で下流側)に平行ギヤ式の減速機構が配列され、それらの減速機構がエンジンと第2モータとで共用されている。そのため、減速機構の必要数を少なくすることができる。しかしながら、第2モータを小型化するために、第2モータについての減速比を更に大きくすると、エンジンについての減速比も大きくなってしまう。特に、特許文献1に記載された装置では、動力分割機構を構成している遊星歯車機構のキャリヤを入力要素、サンギヤを反力要素、リングギヤを出力要素としているので、第1モータを停止してサンギヤの回転を止めた状態の運転点(メカニカルポイント)での動力分割機構による変速比が十分には小さくならず(増速比が充分に大きくならず)、その結果、エンジン回転数が高くなって燃費の向上の点で不利になったり、NV特性が悪化したりするなどの可能性があった。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであって、ハイブリッド車両の駆動装置を小型化することを目的とし、特に動力分割機構に加えて設ける減速機構(減速部)の必要数を少なくして小型化に有利な駆動装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、エンジンと、発電機能のある第1モータと、前記エンジンが出力した駆動力を前記第1モータ側と駆動輪側とに分割する動力分割機構と、左右の駆動輪にトルクを伝達する終減速機としてのデファレンシャルギヤと、前記動力分割機構から前記デファレンシャルギヤに伝達されるトルクにトルクを加減する第2モータとを有するハイブリッド車両の駆動装置において、前記動力分割機構は、サンギヤとリングギヤと前記サンギヤと前記リングギヤとの少なくともいずれか一方に噛み合っているピニオンギヤを保持しているキャリヤとを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構によって構成され、前記サンギヤが前記駆動輪に向けてトルクを出力する出力要素とされ、前記サンギヤに連結された第1減速部と、前記第1減速部と前記デファレンシャルギヤとの間に設けられた第2減速部とを更に備え、前記第2モータは、前記第1減速部の出力側部材と前記第2減速部の入力側部材との間に連結されていることを特徴とするものである。
この発明によれば、エンジンが出力したトルクは動力分割機構によって駆動輪側と第1モータ側とに分割され、駆動輪側に分割されたトルクは第1減速部および第2減速部を経由してデファレンシャルギヤから駆動輪に伝達される。すなわち、エンジンから駆動輪に伝達されるトルクは、動力分割機構および各減速部の変速比もしくは減速比に応じて増大させられる。また、第2モータが出力したトルクは第2減速部を経由してデファレンシャルギヤから駆動輪に伝達される。すなわち、第2モータのトルクは、第2減速部の減速比に応じて増大させられる。したがって、この発明においては、トルクを増幅するように作用する実質的な減速機構は、動力分割機構と各減速部との合計3つであり、そのため、トルク増幅に要する機構を従来より少なくして駆動装置の全体としての構成を小型化でき、また低コスト化することができる。しかも、この発明では、動力分割機構における出力要素であるサンギヤの回転数を入力回転数よりも高回転数にできるので、各減速部による減速比を大きくしてもエンジンと駆動輪との間の減速比が特に大きくなることを抑制できる。したがって、各減速部による減速比を大きくして第2モータを小型化でき、併せてエンジン回転数が高回転数になったり、それに伴って燃費やNV特性が悪化したりすることを防止もしくは抑制することができる。また、第2モータを小型化してその配置の自由度を向上させることができる。
この発明に係る駆動装置の一例を示す模式図である。 その遊星歯車機構についての共線図である。 トータル減速比を説明するための線図である。 第1の回転中心軸線上の機構の他の例を示す模式図である。 第1の回転中心軸線上の機構の更に他の例を示す模式図である。 第1の回転中心軸線上の機構のまた更に他の例を示す模式図である。 第2の回転中心軸線上の機構の他の例を示す模式図である。 第2の回転中心軸線上の機構の更に他の例を示す模式図である。 ダブルピニオン型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の例を示す部分的な模式図である。 参考例を示す図であって、ステップドピニオン型の遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第1の数例を示す部分的な模式図である。 参考例を示す図であって、ステップドピニオン型の遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第2の数例を示す部分的な模式図である。 参考例を示す図であって、ステップドピニオン型の遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第3の数例を示す部分的な模式図である。 参考例を示す図であって、ステップドピニオン型の遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第4の数例を示す部分的な模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第1の数例を示す模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第2の数例を示す模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第3の数例を示す模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第4の数例を示す模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第5の数例を示す模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第6の例を示す模式図である。 参考例を示す図であって、ラビニョ型遊星歯車機構によって構成した動力分割機構の第7の数例を示す模式図である。
この発明の実施形態であるハイブリッド車両の駆動装置は、終減速機であるデファレンシャルギヤを有するトランスアクスルとして構成することができ、その一例を図1に模式的に示してある。ここに示す駆動装置1は、エンジン(ENG)2の出力軸3(もしくは回転中心軸線CL)が車幅方向と平行となるように配置されるいわゆる横置きタイプのものであり、フロントエンジン・フロントドライブ式のFF車両や、リヤエンジン・リヤドライブ式のRR車両に搭載される。この駆動装置1は、エンジン2と、二つのモータ4,5とを駆動力源として備えている。エンジン2はガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関である。また、モータ4,5は、発電機能のあるいわゆるモータジェネレータであって、その一例は永久磁石形の同期モータである。
第1のモータ4は、定常的な走行時に主として発電機として機能し、第2のモータ5は図示しない蓄電装置や第1のモータ4から電力が供給されてモータとして機能し、走行のための駆動力を発生する。第1のモータ4は、エンジン2の出力側にエンジン2に隣接しかつエンジン2と同一軸線上に配置されている。この第1のモータ4を挟んで、エンジン2とは反対側に、エンジン2が出力した動力を第1のモータ4に分割する動力分割機構6がエンジン2と同一軸線上に配置されている。エンジン2の出力軸3がダンパー機構7を介して動力分割機構6に連結されている。なお、出力軸3を動力分割機構6に連結するために、第1のモータ4をその中心軸線に沿って貫通する中間軸を用いることがある。
動力分割機構6は、3つの回転要素による差動作用を利用して、入力された動力を第1のモータ4側と駆動輪8に向けた出力側とに分割する差動機構であり、好適には遊星歯車機構によって構成することができる。図1に示す例では、シングルピニオン型の遊星歯車機構によって動力分割機構6が構成されている。シングルピニオン型遊星歯車機構は、サンギヤ6Sと、サンギヤ6Sと同心円上に配置された内歯歯車であるリングギヤ6Rと、サンギヤ6Sとリングギヤ6Rとに噛み合っているピニオンギヤ6Pを自転および公転可能に保持しているキャリヤ6Cとを回転要素として備えており、キャリヤ6Cがエンジン2の出力軸3に連結されて入力要素となっている。
第1のモータ4は、ステータ4Sとロータ4Rとを有しており、ロータ4Rは円筒状に構成され、エンジン2をキャリヤ6Cに連結する中間軸などの連結部材がそのロータ4Rの内側を貫通している。そして、第1のモータ4のロータ4Rと動力分割機構6のリングギヤ6Rとが、一体となって回転するように連結されている。したがって、リングギヤ6Rが反力要素となっている。また、3つの回転要素のうち残る1つの回転要素であるサンギヤ6Sが出力要素となっている。
ここで、動力分割機構6について更に説明する。動力分割機構6を構成している3つの回転要素を、入力要素および反力要素ならびに固定要素に割り当てる割り当て方は複数存在する。図1に示す構成は、それらの割り当て方のうち、入力回転数に対する出力回転数の増大率が最大となるように各回転要素を入力要素および反力要素ならびに出力要素にそれぞれ割り当てた構成となっている。ここで、入力回転数に対する出力回転数の増大率とは、反力要素の回転を止めた状態で、入力要素と出力要素とを共に同方向(具体的にはエンジン2の回転方向)に回転させた場合における入力回転数に対する出力回転数の比率である。
図2には、図1に示す遊星歯車機構についての共線図を示してあり、リングギヤ6Rが反力要素であることによりリングギヤ6Rを第1のモータ4(MG1)と共に固定し、入力要素であるキャリヤ6Cとエンジン(ENG)2とを共に回転させた状態を示してある。キャリヤ6Cがエンジン2の回転方向である正方向に回転することにより、出力要素であるサンギヤ6Sが正方向に回転する。この場合、遊星歯車機構のギヤ比(リングギヤ6Rの歯数に対するサンギヤ6Sの歯数の比)を「ρ」とすると、出力要素であるサンギヤ6Sの回転数は、入力要素であるキャリヤ6Cの回転数の「(1+ρ)/ρ」倍の回転数になり、増大率は「(1+ρ)/ρ」、変速比は「ρ/(1+ρ)」となる。比較のために、サンギヤ6Sを反力要素として固定し、リングギヤ6Rを出力要素とした場合の例を図2に破線で示してある。この場合の増大率は「1+ρ」、変速比は「1/(1+ρ)」となるから、増大率は図1に示す構成の場合より小さくなる。すなわち、図1に示す構成では、反力要素を固定して入力要素および出力要素を共に同方向に回転させた場合の増大率が最大となるように、キャリヤ6Cおよびリングギヤ6Rならびにサンギヤ6Sが、それぞれ入力要素および反力要素ならびに出力要素に割り当てられている。
上記の動力分割機構6および第1のモータ4を挟んでエンジン2とは反対側に第1減速部9が設けられている。この発明の実施形態では、第1減速部9はチェーンやベルトを伝動体とした巻き掛け伝動機構によって構成することができ、図1に示す例では、第1減速部9はチェーンユニットによって構成されている。具体的には、駆動側回転体である駆動側チェーンスプロケット9aがサンギヤ6Sと同一軸線上にサンギヤ6Sと一体となって回転するように配置されており、これと平行な所定の回転中心軸線CR上に従動側回転体である従動側チェーンスプロケット9bが配置され、これらのスプロケット9a,9bに伝動体である環状のチェーン9cが巻き掛けられている。このチェーン9cはサイレントチェーンであることが好ましい。なお、従動側チェーンスプロケット9bの巻き掛け径が駆動側チェーンスプロケット9aの巻き掛け径より大きい。また、上記の回転中心軸線CR上に終減速機であるデファレンシャルギヤ10が配置され、そのデファレンシャルギヤ10と駆動輪8がドライブシャフト11によって連結されている。
さらに、デファレンシャルギヤ10側の回転中心軸線CR上で、従動側チェーンスプロケット9bに隣接する位置に第2のモータ5(MG2)が配置されている。図1に示す例では、従動側チェーンスプロケット9bの右側で前述した動力分割機構6の外周側に第2のモータ5が配置されている。また、言い換えれば、従動側チェーンスプロケット9bとデファレンシャルギヤ10との間に第2のモータ5が配置されている。第2のモータ5は、ステータ5Sとロータ5Rとを備えており、そのロータ5Rが従動側チェーンスプロケット9bに一体となって回転するように連結されている。したがって、図1に示す構成では、第2のモータ5が出力したトルクを、動力分割機構6から出力されるトルクに加えるように構成されている。
上記の第1減速部9の前記駆動輪8に向けたトルクの伝達方向で下流側に第2減速部12が設けられている。第2減速部12は、第1減速部9から伝達されたトルクを更に増幅してデファレンシャルギヤ10に伝達するための減速機構であり、図1に示す例では、差動回転機構の一例であるステップドピニオン型の遊星歯車機構によって構成されている。この遊星歯車機構は、前述した従動側チェーンスプロケット9bに隣接して前記第2のモータ5とは反対側に同一軸線上に配置されており、サンギヤ12Sが従動側チェーンスプロケット9bに一体となって回転するように連結されている。このサンギヤ12Sが第2減速部12の入力側の部材であり、また前記従動側チェーンスプロケット9bが第1減速部9の出力側の部材であり、したがって第2のモータ5はこれら第1減速部9の出力側部材と第2減速部12の入力側部材との間に連結されている。
サンギヤ12Sに大径ピニオンギヤ12P1が噛み合っている。大径ピニオンギヤ12P1と同一軸線上に小径ピニオンギヤ12P2が設けられていてこれらのピニオンギヤ12P1,12P2は一体となって回転するよう構成されている。これらのピニオンギヤ12P1,12P2はキャリヤ12Cによって保持され、キャリヤ12Cが回転することにより公転し、かつ自転するように構成されている。小径ピニオンギヤ12P2は、内歯歯車であるリングギヤ12Rに噛み合っている。そのリングギヤ12Rはケーシングなどの所定の固定部13に固定されている。したがって、第2減速部12は、ステップドピニオン型遊星歯車機構によって構成することにより、シングルピニオン型あるいはダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成する場合に比較して、外径を小さくして減速比を大きくすることができる。
デファレンシャルギヤ10は第1のモータ4の外周側に配置されており、その位置は、車両の幅方向で中央部に近い位置である。デファレンシャルギヤ10は従来車両用の終減速機として用いられているものと同様の構成であって、駆動輪8のドライブシャフト11が連結されるサイドギヤ(図示せず)などを収容しているデフケース10aを有しており、そのデフケース10aが第2減速部12のキャリヤ12Cに連結されている。したがって、第2減速部12を構成している遊星歯車機構のサンギヤ12Sが入力要素、リングギヤ12Rが反力(固定)要素、キャリヤ12Cが出力要素となっている。したがって、第2減速部12は、サンギヤ12Sの回転数に対してキャリヤ12Cの回転数が低回転数になり、かつサンギヤ12Sおよびキャリヤ12Cが共に同方向(正方向)に回転するように構成されている。
図1に示す構成の駆動装置1では、エンジン2のトルクや第2のモータ5のトルクが以下のようにして駆動輪8に伝達される。エンジン2が出力したトルクは動力分割機構6のキャリヤ6Cに伝達される。この動力分割機構6は例えば前述した図2に共線図で示したように動作し、変速作用が生じる。その変速作用によって増減されたトルクが第1減速部9に伝達され、その減速作用によってトルクが増幅される。第1減速部9で増大させられたトルクが第2減速部12に伝達され、その第2減速部12で増大させられたトルクがデファレンシャルギヤ10を介して駆動輪8に伝達される。したがって、エンジン2と駆動輪8との間には、変速作用もしくは減速作用を行う動力分割機構6および第1減速部9ならびに第2減速部12の3つの減速部(変速部)が配置されており、エンジン2が出力したトルクは、それら各変速部もしくは減速部での変速比(減速比)を掛け合わせたトータル変速比に応じて増減されて駆動輪8に伝達される。これに対して、第2のモータ5が出力したトルクは、第1減速部9の従動側のトルクに加えられ、第2減速部12を介してデファレンシャルギヤ10から駆動輪8に伝達される。すなわち、第2のモータ5の出力トルクは、第2減速部12の減速作用を受けてその減速比に応じて増大させられ、そのトータル減速比は、第2減速部12の減速比に応じた値となる。
エンジン2から駆動輪8までの間のトータル減速比は、ハイブリッド車両の加速性能や燃費あるいはNV特性などに影響し、車両の種類や車両に付与すべき特性などに基づいて設計上、予め定められる。一方、動力分割機構6を前述したように遊星歯車機構によって構成した場合、遊星歯車機構によって設定できる変速比は遊星歯車機構の構造あるいは強度などの点で制限を受け、これに対して下流側の減速部の設計の自由度は遊星歯車機構よりも高い。このような設定要求や制限要因のあるトータル減速比を図3に模式的に示してある。
図3で縦軸は、遊星歯車機構からなる動力分割機構における入力要素のトルクと出力要素のトルクとの比(入出力トルク比もしくは変速比)を示し、原点に近いほど(図3で下側ほど)小さい値であることを示している。また、横軸は動力分割機構より下流側の減速部による減速比(下流側減速比)を示し、原点に近いほど小さい値(Hi側の値)を示している。図3の実線で示す曲線が設計上好ましいとされるトータル減速比を示しており、例えば従来の装置によるトータル減速比は図3のP点で示される。その入出力トルク比はA点で示され、これは、シングルピニオン型遊星歯車機構のキャリヤを入力要素、リングギヤを出力要素、サンギヤを反力要素とした場合の値である。また、下流側減速比はD点で示される。この符号Dで示される下流側減速比は、第2モータと駆動輪との間の減速比となっている。
下流側減速比を符号Dで示すように大きくすると(Low側の値にすると)、トータル減速比は例えば符号Pで示す値になり、設計上好ましい値から大きくずれてしまう。この状態で下流側減速比を変化させてもトータル減速比は図3に細い破線で示すように変化し、設計上好ましい値にはならない。このようなトータル減速比では、例えばエンジンから駆動輪までの間の減速比が大きくなるから、車両が低速段を設定して走行しているのと同様の状態になり、駆動力が過大になったり、エンジン回転数が高くなって燃費が悪くなったりする。これに対して上述したこの発明の実施形態では、動力分割機構6における出力要素(サンギヤ6S)の回転数の入力回転数に対する増大率が最大となるように動力分割機構6を構成しているので、図3に示す入出力トルク比が小さくなり、その結果、下流側減速比を符号Dで示す値まで増大させたとしてもトータル減速比は、実線で示す設計上好ましい値もしくはこれに近い値になる。したがって、この発明の実施形態では、駆動装置1の動力性能やこれを搭載する車両の燃費などを悪化させることなく、第2のモータ5の小型化や駆動装置1の小型・軽量化などを図ることができる。
なお、図1に示す構成では、動力分割機構6および第1のモータ4が、トルクの伝達方向で、第1減速部9よりもエンジン2側に配置されているので、エンジン2と動力分割機構6との連結や動力分割機構6と第1のモータ4との連結が容易になる。
つぎにこの発明の実施形態の他の例を説明する。図1に示す装置は、エンジン2のトルクと第1のモータ4による反力トルクとを合成する第1の回転中心軸線CL上の機構と、第1減速部9によって伝達されたトルクと第2のモータ5の出力トルクとを合成してデファレンシャルギヤ10に伝達する第2の回転中心軸線CR上の機構とに分けることができる。図4ないし図6は、第1の回転中心軸線CL上の機構のみの他の例を示しており、これらの図4ないし図6に示す例は、第1の回転中心軸線CL上での第1のモータ4および動力分割機構6ならびに第1減速部9(駆動側チェーンスプロケット9a)の配列を、図1に示す例とは異ならせた例である。したがって、図4ないし図6において、図1に示す部材と同一の部材には図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
図4に示す例は、エンジン2側から、駆動側チェーンスプロケット9a、動力分割機構6、第1のモータ4の順に配列した例である。図5に示す例は、エンジン2側から、駆動側チェーンスプロケット9a、第1のモータ4、動力分割機構6の順に配列した例である。図6に示す例は、エンジン2側から、動力分割機構6、第1のモータ4、駆動側チェーンスプロケット9aの順に配列した例である。これら図4ないし図6に示すいずれかの機構に、図1に示す第2の回転中心軸線CR上の機構を組み合わせてこの発明の実施形態における駆動装置とすることができる。
図7および図8は、第2の回転中心軸線CR上の機構のみの他の例を示しており、これらの図7および図8に示す例は、第2の回転中心軸線CR上での第2のモータ5および第1減速部9(従動側チェーンスプロケット9b)、第2減速部12ならびにデファレンシャルギヤ10の配列を、図1に示す例とは異ならせた例である。したがって、図7および図8において、図1に示す部材と同一の部材には図1と同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示す例は、従動側チェーンスプロケット9bと同一軸線上に並べて、従動側チェーンスプロケット9b側から、第2のモータ5、第2減速部12、デファレンシャルギヤ10の順に配置した例である。なお、リングギヤ12Rは大径ピニオンギヤ12P1に噛み合っており、サンギヤ12Sに替えて第2リングギヤ12R1が設けられ、第2リングギヤ12R1は小径ピニオンギヤ12P2に噛み合っており、かつデファレンシャルギヤ10に連結されている。図8に示す例は、従動側チェーンスプロケット9bを挟んで第2モータ5と第2減速部12を配置し、その第2減速部12を挟んで従動側チェーンスプロケット9bとは反対側にデファレンシャルギヤ10を配置した例である。これら図7および図8に示すいずれかの機構に、図1もしくは図4〜6に示す第1の回転中心軸線CL上の機構を組み合わせてこの発明の実施形態における駆動装置とすることができる。
なお、動力分割機構6として作用することのできる他の例を以下に説明する。図9に示す例は、動力分割機構6をダブルピニオン型の遊星歯車機構によって構成した例である。ここに示す動力分割機構6では、サンギヤ6Sとリングギヤ6Rとの間には、サンギヤ6Sに噛み合っている第1ピニオンギヤ6Pと、その第1ピニオンギヤ6Pおよびリングギヤ6Rに噛み合っている第2ピニオンギヤ6Pとが設けられ、これらのピニオンギヤ6P,6Pがキャリヤ6Cによって自転および公転できるように保持されている。サンギヤ6Sは出力要素であって第1減速部9に連結されている。リングギヤ6Rは入力要素であってエンジン2の出力軸3に連結されている。そして、キャリヤ6Cは反力要素であって第1のモータ(MG1)4が連結されている。他の構成は、上述したいずれかの例と同様に構成すればよいので、その説明を省略する。
ダブルピニオン型遊星歯車機構では、サンギヤを固定した構成の場合、およびキャリヤを固定した構成の場合には、他の2つの回転要素を入力要素もしくは出力要素とすることにより当該他の2つの回転要素が同方向に回転する。図9に示す構成は、キャリヤ6Cが反力要素となっていて固定することが可能であるから、遊星歯車機構のギヤ比が「0.5」より小さいことにより、いわゆるメカニカルポイントでの入力要素の回転数に対する出力要素の回転数の増大率が最大になる。したがって、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、第2の減速部12によるいわゆる下流側減速比を大きくすることができ、それに伴って第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。また、第2のモータ5の配置の自由度を高くすることができる。なお、図9に示す例であっても、各減速部9,12として前述した構成の平行ギヤ減速機構を採用することができる。
つぎに、動力分割機構の参考例を図10ないし図20に示す。なお、以下の説明では、動力分割機構6の部分のみを図示して説明し、他の部分の説明を省略する。図10はピッチ円径の小さい小径ピニオンギヤ6Pと、その小径ピニオンギヤ6Pよりピッチ円径が大きい大径ピニオンギヤ6Pとを同一軸線上に並べて一体化したステップドピニオン6Pをキャリヤ6Cで保持した遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例であって、サンギヤ6Sと、第1リングギヤ6Rと、第2リングギヤ6Rとを回転要素として備えている。サンギヤ6Sは出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。また、第1リングギヤ6Rは反力要素とされていて第1のモータ4に連結されている。さらに、第2リングギヤ6Rは入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。
図10の(a)に示す例では、サンギヤ6Sと第1リングギヤ6Rとが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、かつ第2リングギヤ6Rが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。図10の(b)に示す例は、図10の(a)に示すステップドピニオン6Pの左右の向きを反転させた例であり、サンギヤ6Sと第1リングギヤ6Rとが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、かつ第2リングギヤ6Rが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。図10の(c)に示す例は、図10の(a)に示す構成のうちサンギヤ6Sを小径ピニオンギヤ6Pに替えて大径ピニオンギヤ6Pに噛み合わせた例である。図10の(d)に示す例は、図10の(b)に示す構成のうちサンギヤ6Sを大径ピニオンギヤ6Pに替えて小径ピニオンギヤ6Pに噛み合わせた例である。
これら図10の(a)ないし(d)のいずれに示す構成であっても、反力要素とされている第1リングギヤ6Rを固定した場合の第2リングギヤ6Rの回転数に対するサンギヤ6Sの回転数の比率である増大率が大きくなるので、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、いわゆる下流側減速比を大きくして第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。
図11に示す例は、上述した図10に示す例とは異なり、ステップドピニオン型の遊星歯車機構であって、リングギヤ6Rと、第1サンギヤ6Sと、第2サンギヤ6Sとを回転要素とした遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例である。そのリングギヤ6Rは出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。第1サンギヤ6Sは反力要素とされていて第1のモータ4に連結されている。さらに、第2サンギヤ6Sは入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。
図11の(a)に示す例では、第1サンギヤ6Sとリングギヤ6Rとが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、かつ第2サンギヤ6Sが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。図11の(b)に示す例は、図11の(a)に示すステップドピニオン6Pの左右の向きを反転させた例であり、第1サンギヤ6Sとリングギヤ6Rとが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、かつ第2サンギヤ6Sが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。図11の(c)に示す例は、図11の(a)に示す構成のうちリングギヤ6Rを小径ピニオンギヤ6Pに替えて大径ピニオンギヤ6Pに噛み合わせた例である。図11の(d)に示す例は、図11の(b)に示す構成のうちリングギヤ6Rを大径ピニオンギヤ6Pに替えて小径ピニオンギヤ6Pに噛み合わせた例である。
これら図11の(a)ないし(d)のいずれに示す構成であっても、反力要素とされている第1サンギヤ6Sを固定した場合の第2サンギヤ6Sの回転数に対するリングギヤ6Rの回転数の比率である増大率が大きくなるので、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、いわゆる下流側減速比を大きくして第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。
図12に示す例は、上述した図10および図11に示す例とは異なり、ステップドピニオン型の遊星歯車機構であって、リングギヤ6Rと、サンギヤ6Sと、キャリヤ6Cとを回転要素とした遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例である。そのサンギヤ6Sは出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。リングギヤ6Rは反力要素とされていて第1のモータ4に連結されている。さらに、キャリヤ6Cは入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。
図12の(a)に示す例では、サンギヤ6Sが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、リングギヤ6Rが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。図12の(b)に示す例は、図12の(a)に示すステップドピニオン6Pの左右の向きを反転させた例であり、サンギヤ6Sが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、リングギヤ6Rが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。
これら図12の(a)および(b)のいずれに示す構成であっても、反力要素とされているリングギヤ6Rを固定した場合のキャリヤ6Cの回転数に対するサンギヤ6Sの回転数の比率である増大率が大きくなるので、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、いわゆる下流側減速比を大きくして第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。
図13に示す例は、上述した図10に示す例とは異なり、ステップドピニオン型の遊星歯車機構であって、リングギヤ6Rに替えて第2サンギヤ6Sを設け、第1サンギヤ6Sと、第2サンギヤ6Sと、キャリヤ6Cとを回転要素とした遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例である。その第1サンギヤ6Sは出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。キャリヤ6Cは反力要素とされていて第1のモータ4に連結されている。さらに、第2サンギヤ6Sは入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。
図13の(a)に示す例では、第1サンギヤ6Sが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、第2サンギヤ6Sが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。図13の(b)に示す例は、図13の(a)に示すステップドピニオン6Pの左右の向きを反転させた例であり、第1サンギヤ6Sが大径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、第2サンギヤ6Sが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている。
これら図13の(a)および(b)のいずれに示す構成であっても、反力要素とされているキャリヤ6Cを固定した場合の第2サンギヤ6Sの回転数に対する第1サンギヤ6Sの回転数の比率である増大率が大きくなるので、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、いわゆる下流側減速比を大きくして第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。
この発明の実施形態では、ラビニョ型遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成することができる。ラビニョ型遊星歯車機構は、軸長の長いロングピニオンギヤと、そのロングピニオンギヤの一部に噛み合っているショートピニオンギヤとをキャリヤによって自転および公転が可能に保持した遊星歯車機構であり、ロングピニオンギヤをショートピニオンギヤより内周側に配置した構成と、これとは反対にロングピニオンギヤをショートピニオンギヤより外周側に配置した構成とがある。
図14に示す例は、ロングピニオンギヤPLを大径ピニオンギヤ6Pと小径ピニオンギヤ6Pとを一体にしたいわゆるステップドピニオンギヤとして構成し、その外周側にショートピニオンギヤPSを配置して噛み合わせ、これらのキャリヤ6Cによって保持したラビニョ型遊星歯車機構を用いた例である。そして、図14の(a)ないし(c)に示すいずれの例においても、大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っているサンギヤ6Sを有し、そのサンギヤ6Sが出力要素となっていて第1減速部9に連結されている。
図14の(a)に示す例では、サンギヤ6Sに加えて、小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第2サンギヤ6Sと、ショートピニオンギヤPSに噛み合っているリングギヤ6Rとを更に備えている。その第2サンギヤ6Sは入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結され、リングギヤ6Rは反力要素とされていて第1のモータ4に連結されている。また、図14の(b)に示す例は、図14の(a)に示す第2サンギヤ6Sに替えてキャリヤ6Cが回転要素とされていてそのキャリヤ6Cは反力要素であって第1のモータ4に連結されている。また、リングギヤ6Rは入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。さらに、図14の(c)に示す例は、大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第2リングギヤ6Rを有しており、その第2リングギヤ6Rが図14の(b)に示すキャリヤ6Cに替えて反力要素とされ、第1のモータ4に連結されている。
また、図15に示す例は、サンギヤ6Sを図14に示すサンギヤ6Sとは異なり、小径ピニオンギヤ6Pに噛み合わせて設け、さらに第1および第2のリングギヤ6R,6Rを設けたラビニョ型遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例である。図15の(a)に示す例では、サンギヤ6Sは出力要素とされていて第1減速部9に連結され、第1リングギヤ6Rは大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っていて反力要素とされて第1のモータ4に連結され、さらに第2リングギヤ6RはショートピニオンギヤPSに噛み合っていて入力要素とされてエンジン2の出力軸3に連結されている。また、図15の(b)に示す例は、上記の図15の(a)に示す構成のうち、サンギヤ6Sを反力要素に変更して第1のモータ4に連結し、第1リングギヤ6Rを出力要素に変更して第1減速部9に連結した例である。
さらに、図16に示す例は、サンギヤを設けずに、キャリヤと第1リングギヤと第2リングギヤとを回転要素としたラビニョ型遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例である。図16に示す例では、ロングピニオンギヤPLとショートピニオンギヤPSとを保持しているキャリヤ6Cが入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。そして、図16の(a)に示す例では、大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第1リングギヤ6Rが出力要素とされていて第1減速部9に連結され、ショートピニオンギヤPSに噛み合っている第2リングギヤ6Rが反力要素とされていて第1のモータ4に連結されている。これに対して図16の(b)に示す例では、大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第1リングギヤ6Rが反力要素とされていて第1のモータ4に連結され、ショートピニオンギヤPSに噛み合っている第2リングギヤ6Rが出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。
これら図14ないし図16に示すいずれの例においても、遊星歯車機構のギヤ比を適宜に設定することにより、反力要素を固定した場合の入力要素の回転数に対する出力要素の回転数の比率である増大率が大きくなるので、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、いわゆる下流側減速比を大きくして第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。
つぎにショートピニオンギヤPSをロングピニオンギヤPLより内周側に配置したラビニョ型遊星歯車機構によって動力分割機構6を構成した例を説明する。以下に説明する例では、ロングピニオンギヤPLにおける小径ピニオンギヤ6Pの内周側にショートピニオンギヤPSが配置されてその小径ピニオンギヤ6Pに噛み合い、これらのピニオンギヤPL,PSがキャリヤ6Cによって自転および公転が可能なように保持されている。
図17に示す例では、キャリヤ6Cが入力要素とされていてエンジン2の出力軸3に連結されている。このキャリヤ6Cに加えて、ショートピニオンギヤPSに噛み合っている第1サンギヤ6Sと大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第2サンギヤ6Sとを回転要素として更に備えている。そして、図17の(a)に示す例では、第1サンギヤ6Sが出力要素とされていて第1減速部9に連結され、第2サンギヤ6Sが反力要素とされていて第1のモータ4が連結されている。これに対して、図17の(b)に示す例では、第1サンギヤ6Sが反力要素とされていて第1のモータ4が連結され、第2サンギヤ6Sが出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。
また、図18に示す例は、上述した図17に示す構成のうちキャリヤ6Cに替えて入力要素となるリングギヤ6Rを設けた例である。すなわち、図18の(a)に示す例は、大径ピニオンギヤ6Pに噛み合うリングギヤ6Rが設けられており、そのリングギヤ6Rがキャリヤ6Cに替わってエンジン2の出力軸3に連結されている。他の構成は前述した図17の(a)に示す構成と同様である。図18の(b)に示す例は、図18の(a)に示す構成のうち出力要素と反力要素とを入れ替えた例である。すなわち、小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第1サンギヤ6Sが第1のモータ4に連結されて反力要素となっており、また大径ピニオンギヤ6Pに噛み合っている第2サンギヤ6Sが第1減速部9に連結されて出力要素となっている。図18の(c)に示す例は、上述した図18の(a)に示す構成のうち、リングギヤ6Rが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っていてそのリングギヤ6Rを入力要素とした例である。同様に、図18の(d)に示す例は、上述した図18の(b)に示す構成のうち、リングギヤ6Rが小径ピニオンギヤ6Pに噛み合っていてそのリングギヤ6Rを入力要素とした例である。
図19に示す例は、大径ピニオンギヤ6Pに噛み合うリングギヤ6Rを設けてそのリングギヤ6Rをエンジン2の出力軸3に連結して入力要素とし、さらにショートピニオンギヤPSに噛み合うサンギヤ6Sとキャリヤ6Cとを回転要素とした例である。この例では、キャリヤ6Cが反力要素とされていて第1のモータ4が連結され、またサンギヤ6Sが出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。
図20に示す例は、小径ピニオンギヤ6Pに噛み合う第1リングギヤ6Rを設けてその第1リングギヤ6Rをエンジン2の出力軸3に連結して入力要素とし、さらに大径ピニオンギヤ6Pに噛み合う第2リングギヤ6RとショートピニオンギヤPSに噛み合うサンギヤ6Sとを回転要素とした例である。図20の(a)に示す例では、第2リングギヤ6Rが出力要素とされていて第1減速部9に連結され、またサンギヤ6Sが反力要素とされていて第1のモータ4が連結されている。これに対して図20の(b)に示す例では、第2リングギヤ6Rが反力要素とされていて第1のモータ4が連結され、またサンギヤ6Sが出力要素とされていて第1減速部9に連結されている。
これら図17ないし図20に示すいずれの例においても、遊星歯車機構のギヤ比を適宜に設定することにより、反力要素を固定した場合の入力要素の回転数に対する出力要素の回転数の比率である増大率が大きくなるので、前述した各実施形態と同様に、トータル減速比を設計上好ましい値に維持しつつ、いわゆる下流側減速比を大きくして第2のモータ5や駆動装置1の全体としての構成を小型化することができる。
なお、この発明は上述した各実施形態に限定されないのであって、第1減速部を歯車式の減速機構によって構成し、第2減速部を巻き掛け伝動機構によって構成してもよい。
1…駆動装置、 2…エンジン、 3…出力軸、 4…モータ、 4R…ロータ、 4S…ステータ、 5…モータ、 5R…ロータ、 5S…ステータ、 6…動力分割機構、 6C…キャリヤ、 6P…ピニオンギヤ、 6P…ピニオンギヤ、 6P…小径ピニオンギヤ、 6P…大径ピニオンギヤ、 6P…ステップドピニオン、 6R…リングギヤ、 6R…リングギヤ、 6R…リングギヤ、 6S…サンギヤ、 6S…サンギヤ、 6S…サンギヤ、 7…ダンパー機構、 8…駆動輪、 9…第1減速部、 9a…駆動側チェーンスプロケット、 9b…従動側チェーンスプロケット、 9c…チェーン、 10…デファレンシャルギヤ、 10a…デフケース、 11…ドライブシャフト、 12…第2減速部、 12C…キャリヤ、 12P…ピニオンギヤ、 12R…リングギヤ、 12S…サンギヤ、 CL,CR…回転中心軸線、 PL…ロングピニオンギヤ、 PS…ショートピニオンギヤ。

Claims (1)

  1. エンジンと、発電機能のある第1モータと、前記エンジンが出力した駆動力を前記第1モータ側と駆動輪側とに分割する動力分割機構と、左右の駆動輪にトルクを伝達する終減速機としてのデファレンシャルギヤと、前記動力分割機構から前記デファレンシャルギヤに伝達されるトルクにトルクを加減する第2モータとを有するハイブリッド車両の駆動装置において、
    前記動力分割機構は、サンギヤとリングギヤと前記サンギヤと前記リングギヤとの少なくともいずれか一方に噛み合っているピニオンギヤを保持しているキャリヤとを回転要素として差動作用を行う遊星歯車機構によって構成され、
    前記サンギヤが前記駆動輪に向けてトルクを出力する出力要素とされ、
    前記サンギヤに連結された第1減速部と、前記第1減速部と前記デファレンシャルギヤとの間に設けられた第2減速部とを更に備え、
    前記第2モータは、前記第1減速部の出力側部材と前記第2減速部の入力側部材との間に連結されている
    ことを特徴とするハイブリッド車両の駆動装置。
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