JP2019125519A - 照明装置および表示装置 - Google Patents

Abstract

【課題】孔が設けられた場合でも、簡易な構成で輝度ムラを抑制することができる照明装置および表示装置。【解決手段】板状部材からなる導光板３０と、導光板３０の端面に対向配置されるとともに端面に向けて光を発するＬＥＤ２２と、を備えるバックライト装置２０であって、導光板３０は、ＬＥＤ２２からの光が入射される光入射面３０ａと、光入射面３０ａの反対側に位置する入射反対面３０ｂと、板厚方向に貫通する導光板側貫通孔３２とを有しており、光入射面３０ａから入射反対面３０ｂに向けて導光板３０の内部を光の光軸Ｌ１方向に沿って直進する光の直進方向において、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側の領域は、光軸Ｌ１方向に沿って直進する光が導光板側貫通孔３２により遮られる遮蔽領域３３とされており、遮蔽領域３３に隣接して、遮蔽領域３３側に向けてＬＥＤ２２からの光を出射する段差部３５が設けられている。【選択図】図５

Description

本発明は、貫通孔を有する照明装置および表示装置に関する。

近年、情報端末等の電子機器や自動車等の車両に設けられた計器等の装置においては、画像や情報を表示させる表示パネルとして液晶パネルが汎用されている。そして、この種の表示装置には、液晶パネルの他に、液晶パネルに対して光を供給するバックライト装置（照明装置）が搭載されている。

バックライト装置としては、例えば、特許文献１に示されるような、透明な板状部材からなる導光板と、この導光板の端面と対向する形で配される光源（例えば、ＬＥＤ）とを備えたエッジライト方式（又はサイドライト方式）のものが知られている。バックライト装置の光源から発せられた光は、光源と対向する導光板の端面（以下、光入射面）から導光板内に入射される。そして、その光は導光板内を伝播しつつ、表側の板面（以下、光出射面）から面状の光となって出射される。このようなエッジライト方式のバックライト装置は、他の方式（例えば、直下方式）と比べて薄型化が可能であるという利点を有する。

特開２０１３−１４９５５９号公報

しかしながら、特許文献１に示されるようなエッジライト方式のバックライト装置において、板面に孔を設ける構成では、光入射面から導光板内に入射されて光入射面の反対側に位置する入射反対面に向けて直進する光は、その孔により進路が遮られ、孔よりも入射反対面側に位置する領域の輝度が低下して輝度ムラが発生するという問題がある。

このような輝度ムラを解決するためには、入射反対面側にも光源を設ける構成が考えられるが、そのような構成は光源配置のため構成の複雑化、ひいては、バックライト装置の大型化およびコストアップにつながる。

本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、孔が設けられた場合でも、簡易な構成で輝度ムラを抑制することができる照明装置および表示装置を提供することを目的とする。

上記課題に鑑みてなされた本願発明は、板状部材からなる導光板と、前記導光板の端面に対向配置されるとともに前記端面に向けて光を発する光源と、を備える照明装置であって、前記導光板は、前記光源からの光が入射される光入射面と、前記光入射面の反対側に位置する入射反対面と、板厚方向に貫通する貫通孔とを有しており、前記光入射面から前記入射反対面に向けて前記導光板の内部を前記光の光軸方向に沿って直進する光の直進方向において、前記貫通孔よりも前記入射反対面側の領域は、前記光軸方向に沿って直進する光が前記貫通孔により遮られる遮蔽領域とされており、前記遮蔽領域に隣接して、前記遮蔽領域側に向けて前記光源からの光を出射する段差状の段差部が設けられている。

このような構成によれば、光源から光軸方向に沿って直進する光が貫通孔により遮られて届かない遮蔽領域は、導光板内を様々な方向に伝播して段差部から出射される光により照らされるから、全体として輝度ムラが抑えられた照明装置を得ることができる。

上記照明装置は、以下の構成を備えていてもよい。

段差部は、導光板の一対の板面の少なくとも一方側から立ち上がって設けられていてもよい。このような構成により、段差部の一形態が実現可能となる。

段差部は貫通孔よりも光入射面側から連続的に立ち上がっていてもよい。また、段差部のうち貫通孔よりも光入射面側の領域は、板面からの立ち上がり寸法が光入射面側から入射反対面側に向けて漸増しているとともに、貫通孔よりも入射反対面側の領域は、立ち上がり寸法が一定とされている構成としてもよい。

このような構成によれば、段差部は、貫通孔よりも入射反対面側の領域、すなわち、遮蔽領域に対応する領域では一定の立ち上がり寸法を確保して十分な出射光を得ることができる一方、貫通孔よりも光入射面側の領域においては自然な状態で徐々に輝度を上げていくことができる。

段差部は、導光板の板厚が、光入射面側と比較して、遮蔽領域を除く入射反対面側の領域全体が厚くされることにより形成されていてもよい。

このような構成によれば、全体として凹凸が比較的少ない、平坦に近い状態の導光板を得ることができる。

導光板の一対の板面のうち一方の板面は光が出射される光出射面であり、光出射面側に光を拡散させる拡散シートが積層されていてもよい。

このような構成によれば、段差部による輝度の変化の境界線をわかり難くすることができる。

また本願発明は、上記のような照明装置と、照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える表示装置である。このような表示装置は、輝度ムラが少ない。

この表示装置の表示パネルには、貫通孔に連通するとともに厚さ方向に貫通するパネル側貫通孔が設けられていてもよい。

本発明によれば、孔が設けられている場合でも、簡易な構成で輝度ムラを抑制することができる照明装置および表示装置が得られる。

一実施形態に係る液晶表示装置の分解斜視図 液晶表示装置の縦断面図 液晶表示装置の一部拡大縦断面図 液晶表示装置の一部拡大縦断面図 導光板の斜視図 導光板の平面図 他の実施形態に係る液晶表示装置の断面図

一実施形態を図１から図６によって説明する。本実施形態では、表示パネルとして液晶パネル１１を備えた液晶表示装置（表示装置の一例）１０について例示する。なお、各図面の一部にはＸ軸、Ｙ軸及びＺ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。上下方向については図２を基準とし、且つ同図上側を表側とするとともに同図下側を裏側とする。また、Ｘ軸方向を幅方向または側方とする。

液晶表示装置１０は全体として長方形状をなしており、図１に示すように、画像を表示可能な液晶パネル（表示パネルの一例）１１と、液晶パネル１１に対して裏側に配されるとともに液晶パネル１１に表示のための光を供給するバックライト装置（照明装置光の一）２０とを備え、これらが枠状のベゼル１５などにより一体的に保持されるようになっている。本実施形態に係る液晶表示装置１０は、例えば自動車のダッシュボードに組み付けて用いられるものであり、インストルメントパネルの一部を構成するとともに、インストルメントパネルの計器の一部、各種警告画像、カーナビゲーションシステムの地図画像、車載カメラによる撮影画像などを表示することが可能とされる。

液晶パネル１１は長方形の板状をなし、透明な（高い透光性を有する）一対のガラス基板が所定のギャップを隔てた状態で貼り合わせられるとともに、両ガラス基板間に液晶層が配された構成とされる（詳細な図は省略する）。一方のガラス基板には、互いに直交するソース配線とゲート配線とに接続されたスイッチング素子（例えばＴＦＴ）と、そのスイッチング素子に接続された画素電極、さらには配向膜等が設けられ、他方のガラス基板には、Ｒ（赤色），Ｇ（緑色），Ｂ（青色）等の各着色部が所定配列で配置されたカラーフィルタや対向電極、さらには配向膜等が設けられている。このうち、ソース配線、ゲート配線および対向電極などには、図示しない駆動回路基板から画像を表示するのに必要な画像データや各種制御信号が供給されるようになっている。なお、両ガラス基板の外側には偏光板１２が配されている。

液晶パネル１１は、バックライト装置２０から供給される光を利用して画像を表示することができ、その表側が出光側とされている。なお、液晶パネル１１における長辺方向がＹ軸方向と一致し、短辺方向がＸ軸方向と一致し、さらに厚さ方向がＺ軸方向と一致している。

本実施形態の液晶パネル１１には、パネル側貫通孔１３が貫通形成されている。このパネル側貫通孔１３は、後述するバックライト装置２０の装置側貫通孔２８と相互に連通しており（図４参照）、液晶表示装置１０の裏側に配されたインストルメントパネルに備えられる機械式の計器の針などの物体を通すためのものである。パネル側貫通孔１３の孔縁部は図示しないシール部材により封止されており、液晶が漏れ出ないようになっている。

ベゼル１５は金属材料（例えばアルミニウム）からなり、図１に示すように、全体としては長方形の枠状をなしている。ベゼル１５は、液晶パネル１１の外周端部を全周にわたって表側から押さえるパネル押さえ部１５ａと、パネル押さえ部１５ａの外周縁部から裏側に向けて突出するとともにバックライト装置２０を外周側から取り囲む外筒部１５ｂとから構成されている。液晶パネル１１は、このベゼル１５によってバックライト装置２０との間に挟み込まれて保持されるとともに、枠状をなすパネル固定テープ１６によってバックライト装置２０に対して固定されている。

パネル固定テープ１６は合成樹脂製であって、全体としては液晶パネル１１の外周端部に沿って長方形の枠状をなす基材の両面に粘着材を塗布してなるものとされている。パネル固定テープ１６の基材は、その表面が黒色をなすことで遮光性を有するものとされ、それによりバックライト装置２０からの漏れ光が液晶パネル１１の非表示領域を透過するのが防がれている。

バックライト装置２０は、全体として液晶パネル１１と同様に、平面視長方形とされた略ブロック状をなしている。バックライト装置２０は、図１ないし図４に示すように、液晶パネル１１側に向けて開口した略箱型をなすシャーシ２１と、光源である複数のＬＥＤ２２（Light Emitting Diode：発光ダイオード）およびＬＥＤ２２が実装されたＬＥＤ基板２３と、ＬＥＤ２２から発せられる光を導光する導光板３０と、導光板３０の表側に積層配置される複数の光学シート２５と、導光板３０の裏側に積層配置される反射シート２６と、シャーシ２１の短辺に沿って配される一対のホルダ２７とを備える。

バックライト装置２０は、導光板３０の一短辺側の端面にＬＥＤ２２（ＬＥＤ基板２３）が配されることで、導光板３０に対して片側からのみ入光される片側入光タイプのエッジライト型（サイドライト型）とされる。バックライト装置２０は、ＬＥＤ２２からの光を面状の光に変換しつつ、シャーシ２１の開口部位から表側の液晶パネル１１に向けて出射するものとされる。つまり、バックライト装置２０は表側が出光側とされる。以下、バックライト装置２０の構成部品について順に説明する。

シャーシ２１は、例えばアルミニウム板や電気亜鉛めっき鋼板（ＳＥＣＣ）などの金属材料からなり、図１に示すように、液晶パネル１１と同様に平面視長方形状をなすとともに、表側に向けて開口した略箱型をなし、内部にＬＥＤ基板２３や導光板３０等を収容している。シャーシ２１は、長方形の底板部２１ａと、底板部２１ａの端縁部（一対の長辺及び一対の短辺）からそれぞれ表側に向けて立ち上がる側板部２１ｂとからなる。シャーシ２１の底板部２１ａは、その長辺方向がＹ軸方向と一致し、短辺方向がＸ軸方向と一致している。シャーシ２１の底板部２１ａのうち液晶パネル１１のパネル側貫通孔１３に対応する位置には、パネル側貫通孔１３に連通する貫通孔２１ｈが設けられている。

底板部２１ａは、シャーシ２１内に収容される部材を裏側から支持するものとされる。側板部２１ｂは、シャーシ２１内に収容された部材を外周側から取り囲む形で配されることで、全体として縦長の長方形の枠状をなしている。側板部２１ｂは、ベゼル１５の外筒部１５ｂにより外周側から取り囲まれるようになっている。これら側板部２１ｂと外筒部１５ｂとには、それぞれ図示しない保持構造が設けられており、この保持構造によってシャーシ２１とベゼル１５とが組み付けられた状態で保持されるようになっている。

一対のホルダ２７は、白色を呈する合成樹脂製とされており、図１に示すように、シャーシ２１の短辺方向（Ｘ軸方向、幅方向）に沿って延びる細長い角棒状をなすとともに、シャーシ２１の短辺側の側板部２１ｂに沿って配された状態でシャーシ２１に対して取り付けられている。一対のホルダ２７のうち後述する導光板３０の光入射面３０ａ側（図３の左側）に配されるもの（ホルダ２７ａとする）は、その上面に後述するＬＥＤ基板２３が載置されるようになっている。また、一対のホルダ２７のうち後述する導光板３０の入射反対面３０ｂ側（図４の右側）に配されるもの（ホルダ２７ｂとする）は、その上面にパネル固定テープ１６を載置可能な階段状面を有している。また、両ホルダ２７の下面側には、後述する反射シート２６を押さえるための階段状面を有している。

ＬＥＤ２２は、図１ないし図３に示すように、後述するＬＥＤ基板２３の板面に固着される基板部上に半導体発光素子であるＬＥＤチップ（ＬＥＤ素子）を樹脂材により封止した構成とされる。基板部に実装されるＬＥＤチップは、主発光波長が１種類とされ、具体的には、青色を単色発光するものが用いられている。その一方、ＬＥＤチップを封止する樹脂材には、ＬＥＤチップから発せられた青色の光により励起されて所定の色を発光する蛍光体が分散配合されており、全体として概ね白色光を発するものとされる。このＬＥＤ２２は、ＬＥＤ基板２３に対する実装面に隣接する側面が発光面２２ａとされる、いわゆる側面発光型とされている。

なお、ＬＥＤ２２は、発光面２２ａから、光軸Ｌ１を中心とする所定の広がり（指向性）を持った光が出射される。本実施形態の場合、その出射された光の光軸Ｌ１は、発光面２２ａの中央部分に対して略垂直な状態となっている（図６参照）。このため、ＬＥＤ２２からの光のうち、導光板３０の光入射面３０ａ以外の端面（後述する入射反対面３０ｂおよび一対の側面３０ｅ）に向かって進行する光は、一対の側面３０ｅに比べて入射反対面３０ｂで多くなっている。

ＬＥＤ基板２３は、絶縁材料製であり可撓性を有するフィルム状（シート状）の基材上に複数のＬＥＤ２２が間欠的に並ぶ形で表面実装される（図１参照）とともに、ＬＥＤ２２に対して給電するための配線パターンがパターニングされた構成とされている。ＬＥＤ基板２３は、その長辺寸法が後述する導光板３０の短辺寸法（幅寸法）と同等とされるとともに、短辺寸法が、ホルダ２７ａと導光板３０との間隔よりも広く設定されている（図３参照）。

ＬＥＤ基板２３におけるＬＥＤ２２の実装面は、裏側（液晶パネル１１側とは反対側）を向いた面とされている。またＬＥＤ基板２３は、一対の長辺の一方側が導光板３０の一対の短辺の一方側（光入射面３０ａ側の短辺）に沿うように導光板３０の表側に配されるとともに、他方側がホルダ２７ａの表側に配されている。これにより、ＬＥＤ２２は、その発光面２２ａが後述する導光板３０の一短辺側の端面（光入射面３０ａ）と平行になるように対向配置されている。

次に、導光板３０について詳しく説明する。本実施形態の導光板３０は、アクリル系樹脂やポリカーボネイト等の透明な合成樹脂等からなり、図１及び図２に示すように、シャーシ２１の底板部２１ａよりも一回り小さな平面視長方形の板状をなすとともに、一対の板面のうちの裏面がシャーシ２１の底板部２１ａに平行に配されている。また導光板３０は、長辺方向（長さ方向）がＹ軸方向と、短辺方向（幅方向）がＸ軸方向とそれぞれ一致し、且つその裏面と直交する板厚方向がＺ軸方向と一致している。導光板３０は、シャーシ２１内において側板部２１ｂによりその周りが取り囲まれた形で収容されている。

導光板３０の外周端面のうち図３および図６に示す左側の短辺側の端面は、上述したように、ＬＥＤ２２の発光面２２ａと平行に対向してＬＥＤ２２からの光が入射される光入射面３０ａとされる。また本実施形態において、光入射面３０ａの反対側に位置する端面（図４および図６の右側の端面）は入射反対面３０ｂとし、一対の板面のうち上面（表面）は光を液晶パネル１１に向けて出射させる光出射面３０ｃとし、一対の板面のうち下面（裏面）は、導光板３０の内部から当該下面（裏面）に向かう光を光出射面３０ｃ側に向けて反射する反射面３０ｄと称することとする。さらに、導光板３０の外周端面のうち長辺側の端面（光入射面３０ａおよび入射反対面３０ｂ以外の端面）は、一対の側面３０ｅと称することとする。

導光板３０は光学シート２５を介して液晶パネル１１の直下位置に配されており、液晶パネル１１と導光板３０とが正規の位置で組み付けられた状態において、上述したパネル側貫通孔１３に対応する位置には、導光板側貫通孔３２が設けられている。なお、これらパネル側貫通孔１３および導光板側貫通孔３２は、図１及び図２に示すように、液晶パネル１１及びバックライト装置２０のうち、その平面における中心に対してＹ軸方向についてＬＥＤ基板２３側とは反対側（図２の右側）に偏った位置に設けられている。

光入射面３０ａから入射反対面３０ｂに向けて導光板３０の内部を光軸Ｌ１に沿って直進する光の直進方向（Ｙ軸方向）において、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側の領域は、光軸Ｌ１に沿って直進する光が、導光板側貫通孔３２に挿通される図示しない物体あるいは導光板側貫通孔３２そのものによりその進路を遮られて行き届かない遮蔽領域３３とされている。

より詳細には、遮蔽領域３３には、光軸Ｌ１に沿って直進する光は届かないものの、光軸Ｌ１（Ｙ軸）に沿わないで斜め方向に直進する光や、側面３０ｅに反射した光の一部が届くことにより、輝度は低いが一応照らされる領域が一部ある。

一方、遮蔽領域３３の幅方向（Ｘ軸方向）における両側方には、光軸Ｌ１に沿って直進する光は届くものの、光軸Ｌ１（Ｙ軸）に沿わないで斜め方向に直進する光や側面３０ｅに反射した光の一部が、導光板側貫通孔３２により遮られて届かない領域があり、この領域は準遮蔽領域３４とされている。準遮蔽領域３４は、導光板側貫通孔３２の影響を受けずに光が届く領域（例えば光入射面３０ａ側の領域）と比較して輝度が低くなっている。

本実施形態の導光板３０においては、遮蔽領域３３に隣接して、表面（光出射面３０ｃ）から上方に向けて立ち上がる一対の段差部３５が設けられている。より詳細には、一対の段差部３５は、図６に示すように、遮蔽領域３３の両側方に位置する準遮蔽領域３４を含む位置において、遮蔽領域３３を両側から挟むように概ねＹ軸方向に沿って延びている。一対の段差部３５は、導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側から延びており、それらの間隔は、光入射面３０ａ側から入射反対面３０ｂ側に向けてやや広がるように設定されている。

また一対の段差部３５の立ち上がり寸法は、導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側の領域においては、光入射面３０ａ側から入射反対面３０ｂ側に向けて徐々に立ち上がるように、すなわち、漸増するように設定されている。一方、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側（遮蔽領域３３側）の領域においては、一定となるように設定されている（図２および図５参照）。

一対の段差部３５は、導光板３０がその幅方向（Ｘ軸方向）において、遮蔽領域３３を除く領域全体の板厚が厚くされることにより形成されている（図５参照）。すなわち、遮蔽領域３３をＸ軸方向（導光板３０の幅方向）に沿って切断した導光板３０の断面形状は、全体として凹状とされている。

このような段差部３５が設けられることにより、導光板３０の内部を反射しながら進行する光の一部等が段差部３５から外部、すなわち、遮蔽領域３３側に出射され、遮蔽領域３３を表面側（光出射面３０ｃ側）から照らすことができる（図６参照）。

導光板３０の光出射面３０ｃには、３層の光学シート２５が積層されている。光学シート２５は、図１に示すように、平坦な長方形のシート状とされており、その長辺方向がＹ軸方向と、短辺方向がＸ軸方向とそれぞれ一致している。すなわち、光学シート２５は、一対の段差部３５の上端を架け渡す状態で光出射面３０ｃに積層されており、一対の段差部３５の間に配された遮蔽領域３３および準遮蔽領域３４から所定距離（段差部の立ち上がり寸法）離れた状態で覆っている（図４参照）。

光学シート２５は、導光板３０と液晶パネル１１との間に介在して配されることで、導光板３０からの出射光を透過するとともにその透過光に所定の光学作用を付与しつつ液晶パネル１１に向けて出射させる。

本実施形態に係る光学シート２５は、下層側から順に、拡散シート２５ａと、レンズシート２５ｂと、反射型偏光シート２５ｃとが重ねられてなる。このうち、拡散シート２５ａは、ほぼ透明な合成樹脂製の基材中に光を拡散させるための拡散粒子を多数分散配合した構成とされている。拡散シート２５ａは、導光板３０の真上に重ねられており、光学シート２５の中で最も導光板３０の近くに配されている。また、反射型偏光シート２５ｃにおける外周端部には、上述したパネル固定テープ１６の裏側の面が固着される。

なお、導光板３０の段差部３５により生じた光学シート２５と液晶パネル１１との間の距離の差を吸収するために、パネル固定テープ１６のうち導光板３０の光入射面３０ａ側の短辺に沿って延びる領域には、スペーサ２９が配されている。これにより、液晶パネル１１はシャーシ２１の底板部２１ａと平行に配される（図２および図３参照）。

一方、導光板３０の裏面側（反射面３０ｄ側）には、反射シート２６が積層されている。この反射シート２６は、表面が光反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製のシート材からなるものとされるので、導光板３０内を伝播して反射面３０ｄから出射した光を表側（光出射面３０ｃ）に向けて効率的に立ち上げることができる。反射シート２６は、平面視長方形状をなしており、その中央側の大部分が導光板３０とシャーシ２１の底板部２１ａとの間に挟み込まれる形で配されている。反射シート２６の外周端部は、導光板３０の外周端面よりも外側に延出しており、一対の短辺側の端部はホルダ２７により押さえられている。また、ＬＥＤ基板２３側の端部に関しては、ＬＥＤ２２から直接受ける光を効率的に反射して光入射面３０ａに入射させることができる。

なお、これら光学シート２５、反射シート２６、および、シャーシ２１の底板部２１ａにおいて、導光板３０の導光板側貫通孔３２に対応する位置には、いずれも、貫通孔２５ｈ，２６ｈ，２１ｈが貫通形成されており、全体として装置側貫通孔２８とされている。

本実施形態の液晶表示装置１０は以上のような構成であって、次に、作用効果について説明する。

本実施形態のバックライト装置２０は、板状部材からなる導光板３０と、導光板３０の端面に対向配置されるとともに端面に向けて光を発するＬＥＤ２２と、を備え、導光板３０は、ＬＥＤ２２からの光が入射される光入射面３０ａと、光入射面３０ａの反対側に位置する入射反対面３０ｂと、板厚方向に貫通する導光板側貫通孔３２とを有しており、光入射面３０ａから入射反対面３０ｂに向けて導光板３０の内部を光の光軸Ｌ１方向（Ｙ軸方向）に沿って直進する光の直進方向において、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側の領域は、光軸Ｌ１方向に沿って直進する光が導光板側貫通孔３２により遮られる遮蔽領域３３とされており、遮蔽領域３３に隣接して、導光板３０の一対の板面の一方側（光出射面３０ｃ側）から立ち上がって遮蔽領域３３側に向けてＬＥＤ２２からの光を出射する段差状の段差部３５が設けられている。

このような構成によれば、導光板側貫通孔３２により進行が遮られ、ＬＥＤ２２から光軸Ｌ１方向に沿って直進する光が届かない遮蔽領域３３は、導光板３０内を様々な方向に伝播して段差部３５から出射された光により照らされるから、全体として輝度ムラが抑えられたバックライト装置２０を得ることができる。

また、段差部３５は導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側から連続的に立ち上がっており、段差部３５のうち導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側の領域は、光出射面３０ｃからの立ち上がり寸法が光入射面３０ａ側から入射反対面３０ｂ側に向けて漸増しているとともに、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側の領域は、立ち上がり寸法が一定とされている。

このような構成によれば、段差部３５は、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側の領域、すなわち、遮蔽領域３３に対応する領域では一定の立ち上がり寸法を確保して十分な出射光を得ることができる一方、導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側の領域においては自然な状態で徐々に輝度を上げていくことができる。

段差部３５は、導光板３０の板厚が、光入射面３０ａ側と比較して、遮蔽領域３３を除く入射反対面３０ｂ側の領域全体の板厚が厚くされることにより形成されている。

このような構成によれば、全体として凹凸が比較的少ない、平坦に近い状態の導光板３０を得ることができる。

また導光板３０の光出射面３０ｃ側に、光を拡散させる拡散シート２５ａが積層されている。

このような構成によれば、段差部３５による輝度の変化の境界線をわかり難くすることができる。

本実施形態の液晶表示装置１０およびバックライト装置２０によれば、貫通孔１３，３２が設けられている場合でも、簡易な構成で輝度ムラを抑制することができる。

＜他の実施形態＞
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

（１） 上記実施形態では、段差部３５を導光板３０の光出射面３０ｃ側に設ける形態を示したが、図７に示すように、段差部１３５は、導光板１３０の反射面１３０ｄ側に設ける構成としてもよい。あるいは、導光板の両面に設ける構成としてもよい。

（２）上記実施形態では、段差部３５の立ち上がり寸法が、導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側の領域では、光入射面３０ａ側から入射反対面３０ｂ側に向けて漸増しているとともに、導光板側貫通孔３２よりも入射反対面３０ｂ側の領域では、一定とされている形態を示したが、全体的に漸増する構成としたり、全体が一定とされている構成としてもよい。あるいは、入射反対面３０ｂ側に向けて漸減する構成としてもよい。

（３）上記実施形態では、段差部３５は、導光板側貫通孔３２よりも光入射面３０ａ側から徐々に立ち上がる形態を示したが、段差部３５は導光板側貫通孔３２より入射反対面３０ｂ側だけに設けてもよい。あるいは、入射反対面３０ｂ側の一部だけに設ける構成としてもよい。

（４）上記実施形態では、一対の段差部３５の間隔は、光入射面３０ａ側から入射反対面３０ｂ側に向けてやや広がるように設定されている形態を示したが、一対の段差部３５は平行に配されていてもよい。

（５）上記実施形態では、一対の段差部３５を準遮蔽領域３４を含む位置に設ける構成を示したが、準遮蔽領域３４を必ずしも含んでいなくてもよく、遮蔽領域３３に接するように設けてもよい。

（６）上記実施形態では、一対の段差部３５は、導光板３０がその幅方向（Ｘ軸方向）において、遮蔽領域３３を除く入射反対面３０ｂ側の領域全体の板厚が厚くされることにより形成されている形態を示したが、幅方向（Ｘ軸方向）において端部から段差部３５に向けて立ち上がり寸法を漸増させることにより形成する構成としてもよい。

（７）上記実施形態では、段差部３５を導光板３０の板面から立ち上がるように設ける形態を示したが、遮蔽領域３３の板厚を他の領域より薄くすることにより段差部を設ける形態も本発明の技術的範囲に含まれる。

（８）要は、段差部３５は、遮蔽領域３３側に向けて光を出射できる形態であればどのような形態でもよい。

（９）上記実施形態では、光学シート２５は下層側から順に、拡散シート２５ａと、レンズシート２５ｂと、反射型偏光シート２５ｃとが重ねられてなる三層構造としたが、光学シート２５の構成は上記実施形態に限るものでない。例えば、他の種類の光学シートを重ねてもよく、三層構造に限らず単層、二層構造、四層以上の構成としてもよい。

（１０）上記実施形態では、平面視長方形状の液晶表示装置１０を示したが、平面視円形の液晶表示装置も本発明の技術的範囲に含まれる。

（１１）液晶パネル１１と導光板３０との保持構造は上記実施形態に限るものでなく、適宜変更することができる。

１０：液晶表示装置（表示装置）、１１：液晶パネル（表示パネル）、１３：パネル側貫通孔、２０：バックライト装置（照明装置）、２２：ＬＥＤ（光源）、２３：ＬＥＤ基板、２５：光学シート、２５ａ：拡散シート、３０：導光板、３０ａ：光入射面（端面）、３０ｂ：入射反対面、３０ｃ：光出射面（板面）、３０ｄ：反射面（板面）、３２：導光板側貫通孔（貫通孔）、３３：遮蔽領域、３５：段差部、Ｘ：幅方向、Ｙ：光軸方向、Ｚ：板厚方向、Ｌ１：光軸

Claims (8)

1. 板状部材からなる導光板と、前記導光板の端面に対向配置されるとともに前記端面に向けて光を発する光源と、を備える照明装置であって、
   前記導光板は、前記光源からの光が入射される光入射面と、前記光入射面の反対側に位置する入射反対面と、板厚方向に貫通する貫通孔とを有しており、
   前記光入射面から前記入射反対面に向けて前記導光板の内部を前記光の光軸方向に沿って直進する光の直進方向において、前記貫通孔よりも前記入射反対面側の領域は、前記光軸方向に沿って直進する光が前記貫通孔により遮られる遮蔽領域とされており、
   前記遮蔽領域に隣接して、前記遮蔽領域側に向けて前記光源からの光を出射する段差状の段差部が設けられている照明装置。
2. 前記段差部は、前記導光板の一対の板面の少なくとも一方側から立ち上がって設けられている請求項１に記載の照明装置。
3. 前記段差部は前記貫通孔よりも前記光入射面側から連続的に立ち上がっている請求項２に記載の照明装置。
4. 前記段差部のうち前記貫通孔よりも前記光入射面側の領域は、前記板面からの立ち上がり寸法が前記光入射面側から前記入射反対面側に向けて漸増しているとともに、前記貫通孔よりも前記入射反対面側の領域は、前記立ち上がり寸法が一定とされている請求項３に記載の照明装置。
5. 前記段差部は、前記導光板の板厚が、前記光入射面側と比較して、前記遮蔽領域を除く前記入射反対面側の領域全体が厚くされることにより形成されている請求項１ないし請求項４のいずれか一項に記載の照明装置。
6. 前記導光板の一対の板面のうち一方の前記板面は前記光が出射される光出射面であり、前記光出射面側に光を拡散させる拡散シートが積層されている請求項１ないし請求項５のいずれか一項に記載の照明装置。
7. 請求項１ないし請求項６のいずれか一項に記載の照明装置と、前記照明装置からの光を利用して表示を行う表示パネルとを備える表示装置。
8. 前記表示パネルには、前記貫通孔に連通するとともに厚さ方向に貫通するパネル側貫通孔が設けられている請求項７に記載の表示装置。

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