JP2019125245A - 農作物育成システム及び農作物育成方法 - Google Patents

農作物育成システム及び農作物育成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることのできる農作物育成システム及び農作物育成方法を提供すること。
【解決手段】利用者が利用者端末20を操作して育成区画の契約を行うと(s1)、サーバ10は、育成工場30の育成区画40を利用者に割り当て(s2)、育成区画40の農作物を区画画像として取得し(s3)、利用者端末20に送信する(s4)。また、利用者端末20から育成条件の指定を受け付けて(s5)、育成情報を育成工場30に通知する(s6)ことで、育成環境を変更する。利用者が利用者端末20を操作して収穫の指示を行うと(s7)、サーバ10は、割り当てた育成区画40の収穫を指示し(s8)、実際に作成された農作物が収穫され、成果物として利用者に提供される(s9)。
【選択図】図1

Description

本発明は、農作物を育成する農作物育成システム及び農作物育成方法に関する。
従来、IT(Information Technology)を利用した農業の生産効率の向上が行われている。例えば、特許文献1は、複数の小規模農地を仮想空間で大規模農地として管理するとともに、農業用機械や農耕機等の農機、または農業生産物の生産者において、授受される複数の小規模農地の情報を、仮想空間の大規模農地として一元管理することで、農産物の生産効率を高める農業用管理システムを開示している。
また、ITを利用して農業生産の楽しみをゲームとして提供する技術も知られている。例えば、特許文献2は、プレーヤーがゲームプログラム内に設定される専用の仮想農園のページを開き、そのページ画面に常駐させているアドバイザーキャラクターから発せられるアドバイスを参考にして入力端末から仮想農作業を行って農作物の育成を行い、その農作物が収穫期になった場合には仮想農作業により育てた農作物の品質を表示する農作物育成ゲームを開示している。
特開2017−68869号公報 特開2002−78975号公報
しかしながら、従来の技術では、農業に従事していない一般の利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることはできなかった。例えば、上記の特許文献1に代表される従来技術は、農業の従事者の利便性を向上するものであり、一般の利用者が用いるものではない。また、上記の特許文献2に代表される従来技術は、仮想農作業により育てた農作物の品質を表示することはできるが、農作物の実物を得ることはできない。
一般の利用者は、農作物の育成をゲームとして楽しむのみならず、農作物の実物を得たいと要望する場合がある。自身の育成の結果が実物として得られることで、より高い達成感が得られるためである。また、農作物の安全性や品質の観点からも、自身で農作物を育成したいとのニーズがある。
ところが、従来の農作物の育成は、土地を確保し、農具や農薬等を用意することが求められ、また、膨大なノウハウと継続的な作業が必要となるため、一般の利用者にとって容易ではなかった。これらは、単純に楽しみとして農作物を育成する場合に限らず、農業に新たに従事したいと考える新規就農希望者にとっても参入への障壁となっている。
一般の利用者が多大な初期投資などを行うことなく農作物の育成に関与し、収穫された農作物を得ることができれば、利用者にとって新たな楽しみを提供することができ、農業への新規参入の促進が期待できる。
これらのことから、農業に従事していない一般の利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることのできるシステムをいかにして実現するかが重要な課題となっている。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることのできる農作物育成システム及び農作物育成方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、所定の育成工場内に設けられた農作物の育成領域で育成される農作物の育成環境を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続された管理装置とを有する農作物育成システムであって、前記管理装置は、前記育成領域を形成する複数の育成区画の中から、農作物を育成する利用者に対して所定の育成区画を割り当てる育成区画割当手段と、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に割り当てられた育成区画に係る育成環境を特定する育成環境特定手段と、前記育成環境特定手段により特定された育成環境に係る育成情報を前記制御装置に通知する育成情報通知手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記制御装置は、前記管理装置から通知された育成情報に基づいて、前記利用者に割り当てられた育成区画の育成環境を制御することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する育成状態情報提示手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、前記利用者端末に対して、前記育成条件の選択を支援する育成支援情報を提供する育成支援手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記育成支援手段は、前記利用者端末から受け付けた前記農作物の育成条件の選択が適正であるか否かを判定し、適正ではないと判定された場合に、適正な育成条件の選択を支援する育成支援情報を提供することを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の収穫結果を該利用者の利用者端末に提示する収穫結果提示手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、各利用者に割り当てられた育成区画において収穫された農作物を該利用者に提供する農作物提供手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、農業者により運営される所定の農地を複数の育成区画に分割し、利用者に対して所定の育成区画を割り当てる管理装置と、前記複数の育成区画における農作物の育成状態情報を取得する育成状態情報取得装置とを備え、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する農作物育成システムであって、前記管理装置は、前記利用者に割り当てた育成区画に対応する仮想育成区画を生成する仮想育成区画生成手段と、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に対応付けた前記仮想育成区画に係る育成環境を制御する仮想育成環境制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、前記育成区画における農作物の育成状態情報と、該育成区画に対応する前記仮想育成区画における仮想の農作物の育成状態情報とを関連付けて通知する育成状態情報通知手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記仮想育成環境制御手段は、前記育成区画において前記農業者の作業に依らず発生した外的要因を、該育成区画に対応する前記仮想育成区画に反映させることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記管理装置は、各利用者に割り当てられた育成区画において収穫された農作物を、対応する仮想育成区画における育成結果に応じて該利用者に提供する農作物提供手段をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記農作物提供手段は、前記育成区画において収穫された農作物の該育成区画が割り当てられた利用者による入手、購入及び/又は販売を行わせることを特徴とする。
また、本発明は、上記発明において、前記農作物提供手段は、前記購入及び/又は販売を仮想通貨によって行わせることを特徴とする。
また、本発明は、所定の育成工場内に設けられた農作物の育成領域で育成される農作物の育成環境を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続された管理装置とを有する農作物育成システムにおける農作物育成方法であって、前記管理装置が、前記育成領域を形成する複数の育成区画の中から、農作物を育成する利用者に対して所定の育成区画を割り当てる育成区画割当ステップと、前記管理装置が、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に割り当てられた育成区画に係る育成環境を特定する育成環境特定ステップと、前記管理装置が、前記育成環境特定ステップにより特定された育成環境に係る育成情報を前記制御装置に通知する育成情報通知ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、農業者により運営される所定の農地を複数の育成区画に分割し、利用者に対して所定の育成区画を割り当てる管理装置と、前記複数の育成区画における農作物の育成状態情報を取得する育成状態情報取得装置とを備え、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する農作物育成システムにおける農作物育成方法であって、前記管理装置が、前記利用者に割り当てた育成区画に対応する仮想育成区画を生成する仮想育成区画生成ステップと、前記管理装置が、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に対応付けた前記仮想育成区画に係る育成環境を制御する仮想育成環境制御ステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることのできる農作物育成システム及び農作物育成方法を提供することができる。
図1は、実施例1に係る農作物育成システムの概念の説明図である。 図2は、実施例1に係る農作物育成システムのシステム構成図である。 図3は、農作物育成システムの運用についての説明図である。 図4は、図1に示したサーバの機能構成を示す機能ブロック図である。 図5は、図1に示したサーバの処理手順を示すフローチャートである。 図6は、育成支援情報についての説明図である。 図7は、育成結果の蓄積と利用についての説明図である。 図8は、実施例2に係る農作物育成システムの概念の説明図である。 図9は、実施例2に係る農作物育成システムのシステム構成図である。 図10は、図8に示したサーバの機能構成を示す機能ブロック図である。 図11は、図8に示したサーバの処理手順を示すフローチャートである。
以下に、添付図面を参照して、本発明に係る農作物育成システム及び農作物育成方法の好適な実施例を詳細に説明する。
まず、実施例1に係る農作物育成システムの概念について説明する。図1は、実施例1に係る農作物育成システムの概念の説明図である。図1に示すように、実施例1に係る農作物育成システムでは、複数の育成工場30がサーバ10とネットワーク経由で接続されている。
それぞれの育成工場30は、建屋内に複数の育成区画40を有し、この複数の育成区画40が農作物の育成領域を形成している。各育成区画40は、屋内に設けられているため、気象の影響を受けず、日照に替えてLED等を用い、気温の調節、水や肥料の供給などを機械により行って農作物の育成環境を制御できる。かかる育成環境の制御は、育成工場に設けられた制御装置によって行うが、この制御装置の詳細については後述する。育成工場30としては、専用の建屋を用いてもよいが、空き家や空室のマンション、オフィスの空きスペースなどを育成工場30として利用することも可能である。
サーバ10は、複数の育成工場30に設けられた制御装置と通信可能な管理装置である。さらに、サーバ10は、利用者の使用する利用者端末20と通信可能であり、育成工場30の育成区画40を利用者に割り当てることができる。ここで、利用者は農業に従事していない一般の利用者であり、利用者端末20はスマートフォンなどの携帯端末やコンピュータなどである。
利用者が利用者端末20を操作してサーバ10と通信し、育成区画の契約を行うと(s1)、サーバ10は、育成工場30の実際の育成区画40を利用者に割り当てる(s2)。育成工場30は、割り当てられた育成区画40の農作物を撮像し、区画画像としてサーバ10に送信する(s3)。サーバ10は、育成工場30から受信した区画画像を利用者の育成区画の区画画像として利用者端末20に送信する(s4)。
また、利用者が利用者端末20を操作して育成条件の指示を行うと(s5)、サーバ10は、利用者端末20からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に割り当てられた育成区画に係る育成環境を特定し、特定された育成環境に係る育成情報を育成工場30の制御装置に通知する(s6)。育成工場30は、サーバ10から通知された育成情報に基づいて、利用者に割り当てられた育成区画の育成環境を制御する。ここで、育成環境の制御とは、LEDによる照明、気温の調節、水や肥料の供給などに関する制御である。
育成工場30からの区画画像の送信(s3)から育成情報通知(s6)までの処理は、利用者が任意のタイミングで繰り返すことができる。すなわち、利用者は自身に割り当てられた育成区画40の状況を適宜確認し、育成条件を指示することで、農作物の育成に関与することができる。また、育成工場30からのサーバ10を介して利用者端末20に送信される区画画像は、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態を示す育成状態情報として機能する。なお、画像に限らず、農作物の育成状態を数値で示す育成状態情報を用いてもよいし、数値と画像とを含む育成状態情報を用いてもよい。
そして、利用者が利用者端末20を操作して収穫の指示を行うと(s7)、サーバ10は、割り当てた育成区画40の収穫を指示し(s8)、実際に作成された農作物が収穫される。この収穫された農作物は、成果物として利用者に提供可能である(s9)。
成果物の利用者への提供は、例えば、利用者の購入によって行われる。すなわち、利用者は自身が関与し、収穫を指示した成果物を確実に購入することができる。また、利用者は、成果物を自身が受け取るのではなく、他者に販売することも可能である。また、利用者に割り当てられた育成区画の成果物は、追加の費用を要すること無く利用者が入手することができる契約であってもよい。以降、利用者が追加の費用を要することなく成果物の提供を受ける場合を入手、利用者が対価を支払って成果物の提供を受ける場合を購入、利用者が成果物を他者に受け渡すことで対価を得る場合を販売といい、成果物の利用者への提供は、入手、購入、販売を含むものとする。
このように、サーバ10は利用者端末20と通信し、利用者に対して農作物の育成区画40を割り当て、育成区画40における農作物の育成状態情報を利用者端末20に通知し、利用者端末20により行われた農作物の育成条件の指示を育成区画40に反映し、育成区画40において収穫された農作物を利用者に提供する。かかる構成により、一般の利用者は多大な初期投資などを行うことなく農作物の育成に関与し、収穫された農作物を得ることができる。
次に、実施例1に係る農作物育成システムのシステム構成について説明する。図2は、実施例1に係る農作物育成システムのシステム構成図である。図2に示すように、サーバ10、複数の利用者端末20、複数の育成制御装置50がネットワークを介して接続される。
育成制御装置50は、育成工場30に設けられ、育成工場30の管理と育成環境の制御を行う装置である。また、育成工場30には、作業者端末60、育成機器70、カメラ80などが設置され、それぞれ育成制御装置50と通信可能に接続されている。
育成機器70は、育成区画40ごとに設けられたLED照明、空調設備、水や肥料の供給設備などであり、育成制御装置50は、サーバ10から育成環境情報の通知を受けた場合に、育成機器70を制御することで育成環境を変更する。同様に、カメラ80は育成区画40ごとに設けられ、育成制御装置50はカメラ80が撮像した育成区画40の画像を区画画像としてサーバ10に送信する。
作業者端末60は、育成工場30に1又は複数設けられ、作業者に対する指示などに用いられる。育成機器70で行うことのできない作業、例えば収穫などは、育成制御装置50が作業者端末60を介して作業者に指示することで行われることになる。
次に、農作物育成システムの運用について説明する。図3は、農作物育成システムの運用についての説明図である。既に説明したサーバ10は、育成区画利用サービスを提供するサービス提供者により管理・運営されており、利用者は、育成区画利用サービスの契約を行うと、サービス提供者に対して月額料金の支払いを行うことになる。なお、サーバ10は、例えばWEBサーバであり、インターネットなどを経由して利用者端末20からのアクセスを受け付けることができる。
契約を行った利用者が環境条件を指定することで環境設定を行うと、育成工場30に環境情報が通知され、育成機器70が育成区画40の環境を変更する。また、育成機器70で行うことのできない作業などについては、作業者端末60に指示を送信し、作業者端末60により指示を確認した作業者によって行われる。作業者に対しては、サービス提供者から作業報酬を支払うことができる。この作業報酬は、通常の通貨で支払ってもよいし、仮想通貨によって支払うこともできる。
育成区画40で収穫された成果物は、育成に関与した利用者が購入可能である。また、育成に関与した利用者は、他者に成果物を販売することもできる。この購入や販売は、通常の通貨によって行ってもよいし、仮想通貨によって行ってもよい。また、他の利用者と成果物の物々交換を可能となるよう構成することも可能である。なお、利用者が成果物を入手する契約であれば、通常の通貨や仮想通貨による支払いを行うことなく成果物が利用者宛に発送されることになる。
また、通貨は育成区画40が所在する地域で限定的に使用可能な地域限定の地域通貨であってもよい。地域限定の通貨を用いることで、地域における農作物の流通の活性化が期待できる。
作業者は、育成工場30の従業員であってもよいし、一時雇用者やボランティアであってもよい。また、新たに農業を始めたい新規就農希望者を募り、作業者としてもよい。この場合には、サービス提供者は、新規就農希望者に対して育成工場30の各種設備をプラットフォームとして提供することになるため、新規就農希望者に多大な初期投資を負担させることなく農業を始めさせることができる。また、新規就農希望者に対して農作業に係る各種ノウハウを提供することも可能である。さらに、サービス提供者は、新規就農希望者を雇用するのではなく、新規就農希望者をフランチャイジーとしてフランチャイズ契約を行うことも可能である。
次に、サーバ10の構成について説明する。図4は、サーバ10の機能構成を示す機能ブロック図である。図4に示すように、サーバ10は、表示部11、操作部12、通信部13、記憶部14及び制御部15を有する。
表示部11は、液晶パネルなどの表示デバイスで構成され、操作者に対する表示出力に用いられる。操作部12は、キーボードやボタン等の操作デバイスで構成され、操作者からの操作の受付けに用いられる。また、タッチパネルディスプレイなどを用い、表示部11と操作部12とを一体に構成してもよい。通信部13は、利用者端末20や育成制御装置50等の外部の装置との通信を行う通信インタフェースである。
記憶部14は、ハードディスク装置又は不揮発性メモリなどからなる記憶デバイスであり、育成工場管理データ14a、利用者管理データ14b及び育成支援データ14c等を記憶する。
育成工場管理データ14aは、育成工場30の所在、育成制御装置50のアドレス、育成区画40の数や状態、作業者に関する情報などを示すデータである。利用者管理データ14bは、利用者の氏名、住所、利用者端末20のアドレス、育成区画利用サービスの契約状況、割り当てた育成区画とその状態などを示すデータである。育成支援データ14cは、利用者が適切な環境設定などを行うため利用者に提供するデータである。
制御部15は、サーバ10の全体制御を行う制御部であり、育成区画割当部15a、育成環境特定部15b、育成情報通知部15c、育成状態情報提示部15d、育成支援部15e、収穫結果提示部15f及び農作物提供部15gを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、育成区画割当部15a、育成環境特定部15b、育成情報通知部15c、育成状態情報提示部15d、育成支援部15e、収穫結果提示部15f及び農作物提供部15gにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
育成区画割当部15aは、育成工場管理データ14aに基づいて育成工場30の育成区画40を管理し、育成区画利用サービスの契約を行った利用者に育成区画40を割り当てる。
育成環境特定部15bは、利用者端末20からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に割り当てられた育成区画に係る育成環境を特定する処理を行う。また、利用者端末20から収穫指示を受け付けたならば育成区画40における農作物の収穫を指示する。なお、利用者による利用状況は、利用者管理データ14bを適宜更新することで管理可能である。
育成情報通知部15cは、育成環境特定部15bにより特定された育成環境に係る育成情報を育成工場30の育成制御装置50に通知する処理を行う。
育成状態情報提示部15dは、育成区画40の区画画像を取得し、対応する利用者端末20に送信することで、農作物の育成状態情報を提示する処理を行う。
育成支援部15eは、利用者による育成条件の選択を支援する処理部である。具体的には、利用者端末20から育成を支援する情報を要求された場合には、育成支援部15eは、育成支援データ14cを参照し、対応する情報を読み出して提供する。
また、育成支援部15eは、利用者端末20から育成条件の選択を受け付けた場合に、受け付けた育成条件の選択が適正であるか否かを判定し、適正ではないと判定した場合に適正な育成条件の選択を支援する育成支援情報を提供する。
収穫結果提示部15fは、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の収穫結果を該利用者の利用者端末に提示する処理を行う。
農作物提供部15gは、育成区画40において収穫された農作物を成果物として当該育成区画40が割り当てられた利用者に提供する処理を行う。農作物提供部15gは、収穫結果提示部15fによる収穫結果の提示を受けた利用者が購入操作を行った場合には、購入された成果物を利用者の住所に配送する処理を行う。また、利用者が成果物を他者に販売した場合には、成果物を販売先に配送する処理を行う。農作物提供部15gは、成果物の購入や販売を仮想通貨によって行うことができる。なお、利用者が成果物を入手する契約であれば、農作物提供部15gは、通常の通貨や仮想通貨による決済を行うことなく成果物を利用者の住所に配送する処理を行う。
次に、サーバ10の処理手順について説明する。図5は、サーバ10の処理手順を示すフローチャートである。育成区画割当部15aは、利用者端末20と通信し、育成区画利用サービスの契約が行われたならば(ステップS101)、利用者に育成区画40を割り当てる(ステップS102)。育成状態情報提示部15dは、割り当てた育成区画40の区画画像を育成制御装置50から取得し(ステップS103)、対応する利用者端末20に送信することで利用者に提供する(ステップS104)。
育成支援部15eは、利用者端末20から育成を支援する情報を要求された場合には(ステップS105;Yes)、育成支援データ14cを参照し、対応する情報を読み出して提供する(ステップS106)。
ステップS106の後、又は育成を支援する情報を要求されていない場合(ステップS105;No)、育成環境特定部15bは、利用者端末20から育成条件の指定を受け付けたか否かを判定する(ステップS107)。
利用者端末20から育成条件の指定を受け付けたならば(ステップS107:Yes)、育成支援部15eは、受け付けた育成環境の設定に係る指示が適正であるか否かを判定する(ステップS108)。その結果、適正ではないと判定したならば(ステップS108;No)、育成支援部15eは、適正な育成条件の選択を支援する育成支援情報を提供する(ステップS109)。
ステップS109の後、又は受け付けた育成条件の指定が適正である場合(ステップS108;Yes)、育成環境特定部15bが育成区画の育成環境を特定し、特定された育成環境に係る育成情報を育成情報通知部15cが育成制御装置50に通知する(ステップS110)。
ステップS110の後、又は育成条件の指定を受け付けていない場合(ステップS107;No)、育成環境特定部15bは、利用者端末20から収穫指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS111)。
利用者端末20から収穫指示を受け付けていなければ(ステップS111;No)、ステップS103に移行し、農作物の育成を継続する。そして、利用者端末20から収穫指示を受け付けたならば(ステップS111;Yes)、育成制御装置50に収穫指示を送信して(ステップS112)、処理を終了する。
次に、育成支援部15eが提供する育成支援情報について説明する。育成支援部15eが提供する育成支援情報は、全ての利用者に対して同一である必要は無く、利用者ごとに異ならせることができる。図6は、育成支援情報についての説明図である。
図6では、利用者に対して種別を設定し、「種別A」の利用者については支援情報の要求を可能とし、「種別B」の利用者については支援情報の要求を不可としている。この「種別A」の利用者は、例えば支援情報の提供について有料のオプション契約を行った利用者であり、「種別B」の利用者は、支援情報の提供について有料のオプション契約を行っていない利用者である。
図6に示した例では、「種別B」の利用者は、支援情報の要求を行えないため、例えば図5に示したステップS105では、常に「育成を支援する情報を要求されていない(ステップS105;No)」が選択されることになる。
一方、「種別A」の利用者であっても、「種別B」の利用者であっても、育成失敗を回避し、最低限の収穫を確保するための支援情報の提供は受けることができる。従って、図5に示したステップS107において受け付けた育成条件が適正でなく、受け付けた育成条件では育成が失敗すると予想される場合には、最低限の収穫を確保するための支援情報の提供が行われる。
また、育成支援情報の内容についても異ならせることが可能であり、「種別A」の利用者はより良好な収穫を支援する情報の提供を受けることができる一方、「種別B」の利用者は最低限の収穫を支援する情報のみ提供を受けることができる。例えば、より良好な収穫を支援する情報とは、形状、大きさ、色等が所定の品質を満たすよう、またそのような成果物がより多く収穫されるよう支援するものである。一方、最低限の収穫を支援する情報とは、収穫は行えるが、形状、大きさ、色等の品質や収穫の量は問わない程度の支援を行うものである。
このような育成支援情報の制御はあくまで一例であり、例えば所定回数のみ育成情報の要求や、より良好な収穫を支援する情報を受けることができる利用者種別を設けてもよいし、支援情報の提供が全く行われない利用者種別を設けてもよい。
次に、育成結果の蓄積と利用について説明する。図7は、育成結果の蓄積と利用についての説明図である。利用者により指定された育成条件に基づいて育成環境の設定・変更を行い、育成区画40で成果物が得られた場合、使用した育成環境(どの段階でどのような水量や照度を適用したか等)と成果(育成の経過を含む)とを対応付けて、育成ノウハウデータベースとして蓄積することができる。
この育成ノウハウデータベースを用い、例えば機械学習によって、より効果の高い育成ノウハウを生成し、育成支援データ14cを更新すれば、利用者に対してさらに効果的な支援情報を提供することが可能となる。
上述してきたように、本実施例1に係る農作物育成システムでは、利用者が使用する利用者端末20とサーバ10とが通信し、利用者に対して農作物の育成区画40を割り当て、育成区画40における農作物の状態を当該育成区画40が割り当てられた利用者の利用者端末20に通知し、育成区画40において収穫された農作物を当該育成区画40が割り当てられた利用者に提供する。このため、利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることができる。
また、サーバ10は、利用者端末20から農作物の育成条件の指定を受け付けて育成区画40の育成環境を制御するので、利用者は育成区画40における農作物の育成に直接関与することができる。
また、サーバ10は、利用者端末20に対して、育成環境の設定を支援する育成支援情報を提供することができる。この育成支援情報の提供は、利用者からの要求に基づいて行う。また、利用者端末20から受け付けた農作物の育成条件の指定が適正であるか否かを判定し、適正ではないと判定した場合に適正な育成環境の設定を支援する育成支援情報を提供することも可能である。
また、本実施例1に係る農作物育成システムでは、育成区画40において収穫された農作物の当該育成区画40が割り当てられた利用者による入手、購入、販売が可能である。さらに、かかる購入や販売には仮想通貨を用いることができる。
実施例1では、育成工場で農作物を育成し、利用者が農作物の育成に直接関与する構成について説明を行ったが、本発明は、日照や降雨などの気象条件に影響を受ける農場に適用することも可能である。
本実施例2では、日照や降雨などの気象条件に影響を受ける農場に本発明を適用する場合について説明する。かかる農場では、専任の農業従業者である農業者が育成に係る作業全般を行うことが好適であり、利用者が育成に直接関与することは難しい。
そこで、本実施例2に係る農作物育成システムでは、利用者に実際の育成区画を割り当てるとともに、仮想の育成区画をサーバ上に生成し、利用者は仮想の育成区画における仮想の農作物の育成に関与し、その結果に応じて実際に収穫された成果物の提供を行う。
図8は、実施例2に係る農作物育成システムの概念の説明図である。図8に示すように、実施例2に係る農作物育成システムでは、複数の農場130がサーバ110とネットワーク経由で接続されている。
それぞれの農場130は、屋外に複数の育成区画140により形成される農地を有している。育成区画140は、屋外に設けられているため、日照、降雨、気温などの気象条件に影響を受ける。本実施例2では、これらの気象条件のように、農業者の作業に依らず発生して育成区画140に影響を与える要因を外的要因という。
サーバ110は、複数の農場130の他、利用者の使用する利用者端末20と通信可能であり、農場130の育成区画140を利用者に割り当てるとともに、仮想の農作物の育成を行う仮想の育成区画を生成し、管理することができる。ここで、利用者は農業に従事していない一般の利用者であり、利用者端末20はスマートフォンなどの携帯端末やコンピュータなどである。
利用者が利用者端末20を操作してサーバ110と通信し、育成区画の契約を行うと(s11)、サーバ110は、農場130の実際の育成区画140を利用者に割り当てる(s12)とともに、農作物の育成を擬似的に行うことのできる仮想の育成区画である仮想育成区画を生成する(s13)。農場130は、割り当てられた育成区画140の外的要因をセンサにより取得し、外的要因情報としてサーバ110に送信する(s14)。サーバ110は、農場130から受信した外的要因情報を仮想育成区画に反映し、仮想育成区画の画像を仮想区画画像として利用者端末20に送信する(s15)。また、利用者が利用者端末20を操作して育成条件の指示を行うと(s16)、サーバ110は、仮想育成区画の育成環境に反映させる。
さらに、農場130は、割り当てられた育成区画140の農作物を撮像し、実区画画像としてサーバ110に送信する(s17)。サーバ110は、農場130から受信した実区画画像を利用者端末20に送信する(s18)。なお、実区画画像と仮想区画画像は、関連付けて送信し、利用者端末20で実区画画像と仮想区画画像を対比可能とすることが望ましい。
農場130からの外的要因情報の送信(s14)から実区画画像の送信(s17)までの処理は、適宜繰り返して実行される。すなわち、利用者は自身に割り当てられた実区画と仮想区画の状況を適宜確認し、仮想育成区画の育成条件を指示することで、仮想の農作物の育成を行うことになる。
そして、農場130の育成区画140で収穫が行われると、収穫された農作物は、成果物として利用者に提供可能となる(s19)。ここで、サーバ110は、仮想育成区画での育成結果を評価し、利用者は仮想区画での成果に応じて成果物の提供を受けることができる(s20)。例えば、仮想区画での成果が実区画での成果よりも著しく低ければ、成果物の一部のみが利用者に提供される。
なお、成果物の利用者への提供について、入手、購入、販売が可能である点、仮想通貨を利用可能である点については実施例1と同様である。
このように、サーバ110は利用者端末20と通信し、利用者に対して農作物の育成区画140を割り当てるとともに仮想育成区画を生成し、育成区画140における農作物の状態と仮想育成区画の状態を利用者端末20に通知し、利用者端末20により行われた農作物の育成条件の指定を仮想育成区画に反映し、育成区画140において収穫された農作物を仮想育成区画における成果に応じて利用者に提供する。かかる構成により、一般の利用者は、仮想的に農作物の育成を行って、実際に収穫された農作物を得ることができる。
また、仮想育成区画には、実際の育成区画140の外的要因が反映されるため、利用者はよりリアルに仮想育成区画における育成を行うことができる。
次に、実施例2に係る農作物育成システムのシステム構成について説明する。図9は、実施例2に係る農作物育成システムのシステム構成図である。図9に示すように、サーバ110、複数の利用者端末20、複数の育成状態情報取得装置150がネットワークを介して接続される。
育成状態情報取得装置150は、農作物の育成状態や外的要因を取得して管理装置であるサーバ110に送信する装置である。農場130には、センサ170、カメラ180などが設置され、それぞれ育成状態情報取得装置150と通信可能に接続されている。育成状態情報取得装置150は、センサ170やカメラ180の出力を農作物の育成状態を示す育成状態情報や外的要因として取得することになる。
センサ170は、育成区画140ごとに設けられ、日照、降雨、気温などを検知する。育成状態情報取得装置150は、センサ170の検知結果を外部要因情報としてサーバ110に送信する。同様に、カメラ180は育成区画140ごとに設けられ、育成状態情報取得装置150はカメラ180が撮像した育成区画140の画像を実区画画像、すなわち育成状態情報としてサーバ110に送信する。
次に、サーバ110の構成について説明する。図10は、サーバ110の機能構成を示す機能ブロック図である。図10に示すように、サーバ110は、表示部111、操作部112、通信部113、記憶部114及び制御部115を有する。
表示部111は、液晶パネルなどの表示デバイスで構成され、操作者に対する表示出力に用いられる。操作部112は、キーボードやボタン等の操作デバイスで構成され、操作者からの操作の受付けに用いられる。また、タッチパネルディスプレイなどを用い、表示部111と操作部112とを一体に構成してもよい。通信部113は、利用者端末20や育成状態情報取得装置150等の外部の装置との通信を行う通信インタフェースである。
記憶部114は、ハードディスク装置又は不揮発性メモリなどからなる記憶デバイスであり、農場管理データ114a、利用者管理データ114b及び仮想区画管理データ114c等を記憶する。
農場管理データ114aは、農場130の所在、育成状態情報取得装置150のアドレス、育成区画140の数や状態などを示すデータである。利用者管理データ114bは、利用者の氏名、住所、利用者端末20のアドレス、仮想農業サービスの契約状況、割り当てた育成区画とその状態などを示すデータである。仮想区画管理データ114cは、仮想の育成区画の状態を管理するデータである。
制御部115は、サーバ110の全体制御を行う制御部であり、仮想育成区画生成部115a、仮想育成環境制御部115b、育成状態情報通知部115c及び農作物提供部115dを有する。実際には、これらの機能部に対応するプログラムを図示しないROMや不揮発性メモリに記憶しておき、これらのプログラムをCPU(Central Processing Unit)にロードして実行することにより、仮想育成区画生成部115a、仮想育成環境制御部115b、育成状態情報通知部115c及び農作物提供部115dにそれぞれ対応するプロセスを実行させることになる。
仮想育成区画生成部115aは、農場管理データ114aに基づいて農場130の育成区画140を管理し、仮想農業サービスの契約を行った利用者に育成区画140を割り当てるとともに、割り当てた育成区画に対応する仮想育成区画を生成して仮想区画管理データ114cに登録する。
仮想育成環境制御部115bは、利用者により所持された利用者端末20からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に対応付けられた仮想育成区画に係る育成環境を制御する処理を行う。
また、仮想育成環境制御部115bは、育成状態情報取得装置150から受信した外的要因情報を仮想育成区画に反映し、仮想区画管理データ114cを更新する。
育成状態情報通知部115cは、仮想育成区画の画像を仮想区画画像として利用者端末20に送信する。また、育成状態情報通知部115cは、育成状態情報取得装置150から受信した実区画画像を利用者端末20に送信する。ここで、実区画画像と仮想区画画像とは関連付けて送信することが望ましい。
農作物提供部115dは、各利用者に割り当てられた育成区画140において収穫された農作物を、対応する仮想育成区画における育成結果に応じて該利用者に提供する処理部である。農作物提供部115dは、成果物に関する情報を対応する利用者端末20に通知し、利用者が購入操作を行った場合には、購入された成果物を利用者の住所に配送する処理を行う。また、農作物提供部115dは、利用者が成果物を他者に販売した場合には、成果物を販売先に配送する処理を行う。農作物提供部115dは、成果物の購入や販売を仮想通貨によって行うことができる。なお、利用者が成果物を入手する契約であれば、農作物提供部15gは、通常の通貨や仮想通貨による決済を行うことなく成果物を利用者の住所に配送する処理を行う。
ここで、農作物提供部115dは、仮想育成区画における育成結果を評価し、その成果に応じて農作物の提供を行う。すなわち、仮想育成区画の育成結果の評価によって、成果物のうちどれだけを利用者が入手、購入、販売できるかが決定される。なお、仮想育成区画での育成結果が実区画での成果を上回る状況が発生したならば、利用者に提供する成果物が不足する虞があるが、外的要因については仮想育成区画に反映され、実区画での作業は農業者が行うため、かかる状況が発生する可能性は低い。また、かかる状況の発生に備え、仮想育成区画での育成結果が実区画での成果を上回らないよう、仮想育成区画における育成を制御してもよい。具体的には、仮想育成区画での育成は、実区画の状態を上限としてシミュレートすればよい。
次に、サーバ110の処理手順について説明する。図11は、サーバ110の処理手順を示すフローチャートである。仮想育成区画生成部115aは、利用者端末20と通信し、仮想農業サービスの契約が行われたならば(ステップS201)、利用者に育成区画140を割り当てる(ステップS202)とともに、対応する仮想育成区画を生成する(ステップS203)。仮想育成環境制御部115bは、育成状態情報取得装置150から受信した外的要因情報を仮想の育成区画に反映する(ステップS204)。
そして、育成状態情報通知部115cが仮想育成区画の画像を対応する利用者端末20に送信することで利用者に提供する(ステップS205)とともに、育成状態情報取得装置150から受信した実区画画像を利用者端末20に送信することで提供する(ステップS206)。
仮想育成環境制御部115bは、利用者端末20から育成条件の指定を受け付けたか否かを判定する(ステップS207)。利用者端末20から育成環境の設定に係る指示を受け付けたならば(ステップS207:Yes)、仮想育成環境制御部115bは、仮想育成区画の育成環境を変更する(ステップS208)。
ステップS208の後、又は育成条件の指示を受け付けていない場合(ステップS207;No)、仮想育成環境制御部115bは、育成区画140で収穫が行われたか否かを判定する(ステップS209)。
育成区画140で収穫が行われていなければ(ステップS209;No)、ステップS204に移行し、農作物の育成を継続する。そして、育成区画140で収穫が行われたならば(ステップS209;Yes)、農作物提供部115dが仮想育成区画での育成結果を評価し(ステップS210)、処理を終了する。
上述してきたように、本実施例2に係る農作物育成システムでは、利用者が使用する利用者端末20とサーバ110とが通信し、利用者に対して農作物の育成区画140を割り当てるとともに仮想育成区画を生成し、育成区画140における農作物の状態と仮想育成区画における農作物の状態とを利用者端末20に通知し、育成区画140において収穫された農作物を当該育成区画140が割り当てられた利用者に提供する。このため、利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることができる。
また、サーバ110は、利用者端末20から仮想育成区画における育成条件の指定を受け付け、当該指定に基づいて仮想育成区画における育成環境を設定することができる。また、仮想育成区画における育成結果に応じて農作物の提供を行うことが可能である。さらに、育成区画140における農作物の状態と、仮想育成区画における仮想の農作物の状態とは対比可能に通知することができ、対応する育成区画140の状態を仮想育成区画に反映させることも可能である。
なお、本実施例2においても、実施例1と同様に、利用者に対する支援情報の提供を可能としてもよい。また、利用者種別を設定して提供する支援情報を異ならせることができる点や、育成結果を蓄積して学習し、支援情報を更新可能である点についても実施例1と同様である。
また、上記の実施例1及び実施例2では、1の育成区画を1の利用者に割り当てる場合を例に説明を行ったが、1の育成区画を複数の利用者に割り当て、複数の利用者が共同で育成を行うことができるよう構成してもよい。
また、上記の実施例1では、利用者が育成環境を変更可能な構成を例に説明を行ったが、利用者による育成環境の変更を許可する契約と、利用者による育成環境の変更を許可しない契約とを選択可能としてもよい。
また、上記の実施例1では、育成制御装置50を育成工場30ごとに設ける構成を例に説明を行ったが、育成制御装置50は、育成区画40ごとに設けてもよいし、複数の育成区画40からなるブロックごとに設けてもよい。また、育成制御装置50が複数の育成工場30の育成区画40を制御する構成であってもよい。
また、上記の実施例1及び実施例2では、作業報酬や成果物の売買に仮想通貨を用いる場合を説明したが、仮想通貨は農作物育成システムのみで用いる必要は無く、他の用途で使用可能としてもよい。
なお、上記実施例はあくまで一例であり、本発明を限定するものではない。また、図示した各構成は機能概略的なものであり、必ずしも物理的に図示の構成をされていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の形態は図示のものに限られず、その全部または一部を各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
以上のように、本発明に係る農作物育成システム及び農作物育成方法は、利用者が農作物の育成に関与し、収穫された農作物の提供を受けることのできる農作物育成システム及び農作物育成方法を提供することに適している。
10、110 サーバ
11、111 表示部
12、112 操作部
13、113 通信部
14、114 記憶部
14a 育成工場管理データ
14b、114b 利用者管理データ
14c 育成支援データ
15、115 制御部
15a 育成区画割当部
15b 育成環境特定部
15c 育成情報通知部
15d 育成状態情報提示部
15e 育成支援部
15f 収穫結果提示部
15g、115d 農作物提供部
20 利用者端末
30 育成工場
40、140 育成区画
50 育成制御装置
60 作業者端末
70 育成機器
80、180 カメラ
114a 農場管理データ
114c 仮想区画管理データ
115a 仮想育成区画生成部
115b 仮想育成環境制御部
115c 育成状態情報通知部
150 育成状態情報取得装置
130 農場
170 センサ
また、本発明は、農業者により運営される所定の農地を複数の育成区画に分割し、利用者に対して所定の育成区画を割り当てる管理装置と、前記複数の育成区画における農作物の育成状態情報を取得する育成状態情報取得装置とを備え、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する農作物育成システムにおける農作物育成方法であって、前記管理装置が、前記利用者に割り当てた育成区画に対応する仮想育成区画を生成する仮想育成区画生成ステップと、前記管理装置が、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に対応付けた前記仮想育成区画に係る育成環境を制御する仮想育成環境制御ステップとを含むことを特徴とする。
また、本発明は、農業者により運営される所定の農地を複数の育成区画に分割し、利用者に対して所定の育成区画を割り当てる管理装置と、前記複数の育成区画における農作物の育成状態情報を取得する育成状態情報取得装置とを備え、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する農作物育成システムであって、前記管理装置は、各利用者に割り当てられた育成区画において収穫された農作物を該利用者に提供する農作物提供手段を備えたことを特徴とする。

Claims (15)

  1. 所定の育成工場内に設けられた農作物の育成領域で育成される農作物の育成環境を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続された管理装置とを有する農作物育成システムであって、
    前記管理装置は、
    前記育成領域を形成する複数の育成区画の中から、農作物を育成する利用者に対して所定の育成区画を割り当てる育成区画割当手段と、
    前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に割り当てられた育成区画に係る育成環境を特定する育成環境特定手段と、
    前記育成環境特定手段により特定された育成環境に係る育成情報を前記制御装置に通知する育成情報通知手段と
    を備えたことを特徴とする農作物育成システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記管理装置から通知された育成情報に基づいて、前記利用者に割り当てられた育成区画の育成環境を制御することを特徴とする請求項1に記載の農作物育成システム。
  3. 前記管理装置は、
    各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する育成状態情報提示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の農作物育成システム。
  4. 前記管理装置は、
    前記利用者端末に対して、前記育成条件の選択を支援する育成支援情報を提供する育成支援手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の農作物育成システム。
  5. 前記育成支援手段は、
    前記利用者端末から受け付けた前記農作物の育成条件の選択が適正であるか否かを判定し、適正ではないと判定された場合に、適正な育成条件の選択を支援する育成支援情報を提供することを特徴とする請求項4に記載の農作物育成システム。
  6. 前記管理装置は、
    各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の収穫結果を該利用者の利用者端末に提示する収穫結果提示手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の農作物育成システム。
  7. 前記管理装置は、
    各利用者に割り当てられた育成区画において収穫された農作物を該利用者に提供する農作物提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の農作物育成システム。
  8. 農業者により運営される所定の農地を複数の育成区画に分割し、利用者に対して所定の育成区画を割り当てる管理装置と、前記複数の育成区画における農作物の育成状態情報を取得する育成状態情報取得装置とを備え、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する農作物育成システムであって、
    前記管理装置は、
    前記利用者に割り当てた育成区画に対応する仮想育成区画を生成する仮想育成区画生成手段と、
    前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に対応付けた前記仮想育成区画に係る育成環境を制御する仮想育成環境制御手段と
    を備えたことを特徴とする農作物育成システム。
  9. 前記管理装置は、
    前記育成区画における農作物の育成状態情報と、該育成区画に対応する前記仮想育成区画における仮想の農作物の育成状態情報とを関連付けて通知する育成状態情報通知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載の農作物育成システム。
  10. 前記仮想育成環境制御手段は、前記育成区画において前記農業者の作業に依らず発生した外的要因を、該育成区画に対応する前記仮想育成区画に反映させることを特徴とする請求項8又は9に記載の農作物育成システム。
  11. 前記管理装置は、
    各利用者に割り当てられた育成区画において収穫された農作物を、対応する仮想育成区画における育成結果に応じて該利用者に提供する農作物提供手段をさらに備えたことを特徴とする請求項8〜10のいずれか一つに記載の農作物育成システム。
  12. 前記農作物提供手段は、前記育成区画において収穫された農作物の該育成区画が割り当てられた利用者による入手、購入及び/又は販売を行わせることを特徴とする請求項7又は11に記載の農作物育成システム。
  13. 前記農作物提供手段は、前記購入及び/又は販売を仮想通貨によって行わせることを特徴とする請求項12に記載の農作物育成システム。
  14. 所定の育成工場内に設けられた農作物の育成領域で育成される農作物の育成環境を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続された管理装置とを有する農作物育成システムにおける農作物育成方法であって、
    前記管理装置が、前記育成領域を形成する複数の育成区画の中から、農作物を育成する利用者に対して所定の育成区画を割り当てる育成区画割当ステップと、
    前記管理装置が、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に割り当てられた育成区画に係る育成環境を特定する育成環境特定ステップと、
    前記管理装置が、前記育成環境特定ステップにより特定された育成環境に係る育成情報を前記制御装置に通知する育成情報通知ステップと
    を含むことを特徴とする農作物育成方法。
  15. 農業者により運営される所定の農地を複数の育成区画に分割し、利用者に対して所定の育成区画を割り当てる管理装置と、前記複数の育成区画における農作物の育成状態情報を取得する育成状態情報取得装置とを備え、各利用者に割り当てられた育成区画における農作物の育成状態情報を該利用者の利用者端末に提示する農作物育成システムにおける農作物育成方法であって、
    前記管理装置が、前記利用者に割り当てた育成区画に対応する仮想育成区画を生成する仮想育成区画生成ステップと、
    前記管理装置が、前記利用者により所持された利用者端末からの育成条件に係る指示に応答して、該利用者に対応付けた前記仮想育成区画に係る育成環境を制御する仮想育成環境制御ステップと
    を含むことを特徴とする農作物育成方法。
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