JP2019123702A - 毛髪処理剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】ヘアカラーを退色させると共にダメージを与える還元剤や酸化剤を用いず、さらに、ヘアカラーを退色させるグリオキシル酸を含有する毛髪処理剤の欠点を解消した、毛髪処理剤と毛髪処理方法を提供する。【解決手段】毛髪処理剤が(a)グリオキシル酸を10〜25質量%と、(b)多価アルコールを45質量%以上とを含有し、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの含有量の合計量が65質量%以上であり、pHが1.0〜3.0の範囲である。また、毛髪処理方法が、(1)当該毛髪処理剤を毛髪に塗布し、(2)塗布した状態で毛髪を放置して毛髪処理剤を毛髪に十分に作用させ、(3)毛髪を水洗して毛髪処理剤を洗い流し、(4)乾燥及び毛髪をストレート状にする工程を含む。【選択図】なし
Description
本発明は、還元剤や酸化剤を含まずに、ヘアカラーをしたクセ毛やうねりのある毛髪に対してヘアカラーの退色を抑えながら伸長(クセを抑制)することができる毛髪処理剤に関する。また、当該毛髪処理剤を用いることにより、毛髪を傷めることなく、ヘアカラーの退色を抑えながら毛髪を伸長(クセを抑制)できる毛髪処理方法にも関する。
一般的な縮毛矯正剤は、主成分の還元剤、酸化剤の作用及び高温での機械的処理により毛髪を伸長(クセを抑制)することができる。具体的には、チオグリコール酸又はその塩、システアミン又はその塩等の還元剤と、アンモニア水、モノエタノールアミン、炭酸水素アンモニウム等のアルカリ剤を含有する第1剤を毛髪に塗布することで、ケラチンタンパクに存在するジスルフィド結合を還元開裂し、毛髪を高温での機械的処理によりストレート状に伸ばした上で、過酸化水素あるいは臭素酸ナトリウム等の酸化剤を主成分とする第2剤で処理して、ジスルフィド基を酸化再形成させ、毛髪をストレート状に固定する。
しかし、還元剤、酸化剤の作用はヘアカラーを退色させるとともに毛髪ダメージを伴うことが多く、処理後の時間経過に伴い毛髪の感触が悪くなるほか、毛髪表面が荒れることにより、毛髪の風合いが低下してしまう。このため還元剤や酸化剤を含まずに、ヘアカラーをしているクセ毛やうねりのある毛髪を伸長(クセを抑制)することができるヘアカラー毛用の処理剤の開発が望まれている。
還元剤や酸化剤を含まない毛髪処理剤としては、毛髪矯正成分としてグリオキシル酸を用いる方法が提案されている。例えば、特許文献1には、グリオキシル酸を含む溶液を毛髪に塗布して放置し、毛髪を乾燥させた後に、毛髪矯正アイロンにより約200±50℃で毛髪を矯正する方法が開示されている。この方法では、毛髪のダメージを抑えながら毛髪を半永久的に矯正できるが、ヘアカラーをしているクセ毛やうねりのある毛髪に適用した時、ヘアカラーを退色させてしまう。さらに、特許文献2には、グリオキシル酸を15.0〜25.0質量%とグアニジン塩及び/又は尿素を含むpH1.0〜2.5の溶液を毛髪に塗布して放置し、水洗、毛髪を乾燥させた後に、整髪用アイロンにより140〜200℃で毛髪を矯正する方法が開示されている。この方法でも、毛髪のダメージを抑えながら毛髪を矯正できるが、ヘアカラーをしているクセ毛やうねりのある毛髪に適用した時、ヘアカラーを退色させてしまう。
本発明は、前記従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、ヘアカラーを退色させると共にダメージを与える還元剤や酸化剤を用いず、さらに、ヘアカラーを退色させるグリオキシル酸を含有する毛髪処理剤の欠点を解消した、毛髪処理剤と毛髪処理方法を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、グリオキシル酸と多価アルコールを特定量含有し、pHが1.0〜3.0の範囲に調整することにより、還元剤や酸化剤によらずに、ヘアカラーを退色させるグリオキシル酸の欠点を解消し、ヘアカラーをしたクセ毛やうねりのある毛髪に、ヘアカラーの退色を抑えながら、伸長効果(クセ抑制効果)を実現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の毛髪処理剤は、
(a)グリオキシル酸を10〜25質量%と、
(b)多価アルコールを45質量%以上と、
を含有し、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの含有量の合計量が65質量%以上であり、
pHが1.0〜3.0の範囲であることを特徴とする。
(a)グリオキシル酸を10〜25質量%と、
(b)多価アルコールを45質量%以上と、
を含有し、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの含有量の合計量が65質量%以上であり、
pHが1.0〜3.0の範囲であることを特徴とする。
また本発明の毛髪処理方法は、
(1)上記毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程、
(2)毛髪を放置する工程、
(3)毛髪を水洗する工程、
(4)毛髪を乾燥した後、表面温度が140〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にする、又は、毛髪を乾燥させながらブラシ等でストレート状にする、又は、毛髪を表面温度が100〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にしながら乾燥させる、又は、毛髪を乾燥させながらブラシ等でストレート状にし、さらに表面温度が140〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にする工程、
であることを特徴とする。
(1)上記毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程、
(2)毛髪を放置する工程、
(3)毛髪を水洗する工程、
(4)毛髪を乾燥した後、表面温度が140〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にする、又は、毛髪を乾燥させながらブラシ等でストレート状にする、又は、毛髪を表面温度が100〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にしながら乾燥させる、又は、毛髪を乾燥させながらブラシ等でストレート状にし、さらに表面温度が140〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にする工程、
であることを特徴とする。
本発明に係る毛髪処理剤は、ヘアカラーをしているクセ毛やうねりのある毛髪を、ダメージ及びヘアカラーの退色を抑えながら、伸長(クセを抑制)することができる。
<毛髪処理剤>
本発明の毛髪処理剤は、(a)グリオキシル酸と、(b)多価アルコールとを必須に含有する。以下、本発明について詳述する。
本発明の毛髪処理剤は、(a)グリオキシル酸と、(b)多価アルコールとを必須に含有する。以下、本発明について詳述する。
グリオキシル酸の配合量は、本発明の毛髪処理剤の全量に対して、10〜25質量%、好ましくは15〜20質量%である。配合量が10質量%未満では十分な毛髪伸長効果を得ることができず、一方、25質量%を超えて配合しても、配合量に見合った毛髪伸長効果の向上は期待できない。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等であるグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等であるグリセリン類、ペンチレングリコール、ヘキサンジオール、カプリリルグリコール等であるアルカンジオール類、ソルビトール、マンニトール等である糖アルコールが挙げられる。好ましくは、グリコール類及びグリセリン類である。
多価アルコールの配合量は、本発明の毛髪処理剤の全量に対して、45質量%以上であり、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの配合量の合計量は65質量%以上である。好ましくは、グリオキシル酸と多価アルコールの配合量の合計量は75質量%以上であり、多価アルコールの配合量に見合った毛髪伸長効果及びヘアカラーの退色抑制効果の向上がみられる。多価アルコールの配合量が45質量%未満及び/又はグリオキシル酸と多価アルコールの配合量の合計量が65質量%未満では、十分なヘアカラーの退色抑制効果を得ることができない。
多価アルコールの配合量は、本発明の毛髪処理剤の全量に対して、45質量%以上であり、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの配合量の合計量は65質量%以上である。好ましくは、グリオキシル酸と多価アルコールの配合量の合計量は75質量%以上であり、多価アルコールの配合量に見合った毛髪伸長効果及びヘアカラーの退色抑制効果の向上がみられる。多価アルコールの配合量が45質量%未満及び/又はグリオキシル酸と多価アルコールの配合量の合計量が65質量%未満では、十分なヘアカラーの退色抑制効果を得ることができない。
本発明にかかる毛髪処理剤は、グリオキシル酸と多価アルコール以外にも、通常化粧品や医薬品等に用いられる他の成分を、本発明の効果を損なわない範囲内で任意に添加することができる。このような成分として、例えばカチオン性高分子、アニオン性高分子、非イオン高分子、両性高分子、糖類、アミノ酸、ペプチド、プロテイン、金属イオン封鎖剤、油分、粉末成分、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、pH調整剤、増粘剤、粉末成分、香料、粉末成分、色素、水等を含有することができる。
本発明の毛髪処理剤は、pHを1.0〜3.0の範囲、好ましくは1.3〜2.2の範囲に保持することが必要である。pHが1.0未満では、毛髪の収斂作用により毛髪にダメージを生じることがあり、一方、pHが3.0を超えると、毛髪の十分な毛髪伸長効果を得ることができない。
毛髪処理剤のpHを上記範囲に調整するためのアルカリ剤としては、特に限定されるものではないが、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の無機塩基、トリエタノールアミンやイソプロパノールアミン、塩基性アミノ酸等の有機塩基を用いることができる。
毛髪処理剤のpHを上記範囲に調整するためのアルカリ剤としては、特に限定されるものではないが、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等の無機塩基、トリエタノールアミンやイソプロパノールアミン、塩基性アミノ酸等の有機塩基を用いることができる。
本発明にかかる毛髪処理剤の剤型は、所望の効果が充分に発揮されるのであれば特に限定されないが、例えば、液状、乳液状、ゲル状、フォーム状、クリーム状などの剤型を採りうる。
<毛髪処理方法>
本発明の毛髪処理方法は、(1)上記毛髪処理剤を毛髪に塗布し、(2)塗布した状態で毛髪を放置して毛髪処理剤を毛髪に十分に作用させ、(3)毛髪を水洗して毛髪処理剤を洗い流し、(4)乾燥及び毛髪をストレート状にする工程を必須に含む。
本発明の毛髪処理方法は、(1)上記毛髪処理剤を毛髪に塗布し、(2)塗布した状態で毛髪を放置して毛髪処理剤を毛髪に十分に作用させ、(3)毛髪を水洗して毛髪処理剤を洗い流し、(4)乾燥及び毛髪をストレート状にする工程を必須に含む。
<(1)塗布工程>
本発明の毛髪処理剤は、整髪又は毛髪矯正アイロンやブローにてストレート状に整えたドライ毛に適用することも可能であるが、毛髪処理剤が毛髪に浸透しやすいことから、ヘアカラー処理直後のウェット毛、シャンプーで予め洗浄し水分を切ったウェット毛、付着した水分をタオルで取り除いたタオルドライ毛、水や高還元アルカリ水を塗布したウェット毛や、スチーム、ミスト、過熱水蒸気、加圧過熱水蒸気等で処理した毛、に適用することが好ましい。
<(2)放置工程>
毛髪処理剤の塗布後、室温(約25℃)或いは加温にて10〜40分間、より好ましくは15〜25分間放置し、毛髪処理剤を毛髪に作用させる。放置時間が10分間未満では、毛髪の十分な伸長効果を得ることができず、一方、放置時間が40分間を超えても、放置時間に見合った毛髪伸長効果のさらなる向上は期待できない。
本発明の毛髪処理剤は、整髪又は毛髪矯正アイロンやブローにてストレート状に整えたドライ毛に適用することも可能であるが、毛髪処理剤が毛髪に浸透しやすいことから、ヘアカラー処理直後のウェット毛、シャンプーで予め洗浄し水分を切ったウェット毛、付着した水分をタオルで取り除いたタオルドライ毛、水や高還元アルカリ水を塗布したウェット毛や、スチーム、ミスト、過熱水蒸気、加圧過熱水蒸気等で処理した毛、に適用することが好ましい。
<(2)放置工程>
毛髪処理剤の塗布後、室温(約25℃)或いは加温にて10〜40分間、より好ましくは15〜25分間放置し、毛髪処理剤を毛髪に作用させる。放置時間が10分間未満では、毛髪の十分な伸長効果を得ることができず、一方、放置時間が40分間を超えても、放置時間に見合った毛髪伸長効果のさらなる向上は期待できない。
<(3)水洗工程>
毛髪をお湯ですすぎ、毛髪処理剤を毛髪から十分に洗い流す。毛髪から毛髪処理剤を洗い流すことにより、その後の毛髪の乾燥や、取り扱いが容易になる。
<(4)乾燥及び毛髪をストレート状にする工程>
水洗後、水分をタオルで拭き取った後に、毛髪をヘアドライヤーで乾燥した後、表面温度が140〜220℃、好ましくは180〜200℃に熱した整髪又は毛髪矯正アイロンで毛髪に機械力及び熱を加えながらストレート状にする、又は、毛髪をヘアドライヤーで乾燥させながらブラシ等でストレート状にする、又は、毛髪を表面温度が100〜220℃、好ましくは120〜180℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にしながら乾燥させる又は、毛髪をヘアドライヤーで乾燥させながらブラシ等でストレート状にし、さらに表面温度が140〜220℃、好ましくは180〜200℃に熱した整髪又は毛髪矯正アイロンで毛髪に機械力及び熱を加えながらストレート状にする。
毛髪をお湯ですすぎ、毛髪処理剤を毛髪から十分に洗い流す。毛髪から毛髪処理剤を洗い流すことにより、その後の毛髪の乾燥や、取り扱いが容易になる。
<(4)乾燥及び毛髪をストレート状にする工程>
水洗後、水分をタオルで拭き取った後に、毛髪をヘアドライヤーで乾燥した後、表面温度が140〜220℃、好ましくは180〜200℃に熱した整髪又は毛髪矯正アイロンで毛髪に機械力及び熱を加えながらストレート状にする、又は、毛髪をヘアドライヤーで乾燥させながらブラシ等でストレート状にする、又は、毛髪を表面温度が100〜220℃、好ましくは120〜180℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にしながら乾燥させる又は、毛髪をヘアドライヤーで乾燥させながらブラシ等でストレート状にし、さらに表面温度が140〜220℃、好ましくは180〜200℃に熱した整髪又は毛髪矯正アイロンで毛髪に機械力及び熱を加えながらストレート状にする。
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は特に断らない限り質量%を示す。
以下に具体例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例等における配合量は特に断らない限り質量%を示す。
(実施例1〜19及び比較例1〜7)
下記の表1に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製し、水酸化ナトリウムを添加してpHが1.7となるように調節した。
得られた毛髪処理剤の毛髪伸長効果及びヘアカラーの退色抑制効果を、以下の方法により評価した。
下記の表1に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製し、水酸化ナトリウムを添加してpHが1.7となるように調節した。
得られた毛髪処理剤の毛髪伸長効果及びヘアカラーの退色抑制効果を、以下の方法により評価した。
<毛髪伸長効果の評価>
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ1gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販のブリーチにて1回脱色した後、8レベルのアッシュ系(青味のある色)にて染め、水分を切った毛束を試験毛髪とした。調製した毛髪処理剤を1g塗布し、室温(約25℃)で20分間放置する。その後、お湯で十分に毛髪処理剤を洗い流す。
タオルで毛束の水を拭き取ってからドライヤーで乾燥させ、180℃に熱した毛髪矯正アイロンを2秒間押し当てて毛髪をストレート状にした。この毛束の一端を固定して垂直方向に吊し、24時間室温放置した後、下記の評価基準により、10年以上の美容師経験を有する3名が毛髪伸長効果を評価した。
<評価基準>
1.クセが残っており、まとまりが悪い。
2.クセが少し残っており、まとまりがやや悪い。
3.クセはわずかに残っているが、まとまりが良い。
4.クセがほぼ伸びていて、まとまりが良い。
5.クセが伸びていて、ツヤとまとまりが良い。
6.クセが伸びていて、ツヤとまとまりがとても良い。
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ1gの毛束を作成した。ついで、各毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販のブリーチにて1回脱色した後、8レベルのアッシュ系(青味のある色)にて染め、水分を切った毛束を試験毛髪とした。調製した毛髪処理剤を1g塗布し、室温(約25℃)で20分間放置する。その後、お湯で十分に毛髪処理剤を洗い流す。
タオルで毛束の水を拭き取ってからドライヤーで乾燥させ、180℃に熱した毛髪矯正アイロンを2秒間押し当てて毛髪をストレート状にした。この毛束の一端を固定して垂直方向に吊し、24時間室温放置した後、下記の評価基準により、10年以上の美容師経験を有する3名が毛髪伸長効果を評価した。
<評価基準>
1.クセが残っており、まとまりが悪い。
2.クセが少し残っており、まとまりがやや悪い。
3.クセはわずかに残っているが、まとまりが良い。
4.クセがほぼ伸びていて、まとまりが良い。
5.クセが伸びていて、ツヤとまとまりが良い。
6.クセが伸びていて、ツヤとまとまりがとても良い。
<ヘアカラー退色抑制効果の評価>
毛髪伸長効果の評価で使用した毛束を、基準となる毛束と比較して、下記の評価基準により、10年以上の美容師経験を有する3名がヘアカラー退色抑制効果を評価した。
基準となる毛束は、以下の手順で作成した。
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ1gの毛束を作成した。ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販のブリーチにて1回脱色した後、8レベルのアッシュ系(青味のある色)にて染め、タオルで毛束の水を拭き取ってからドライヤーで乾燥させ、180℃に熱した毛髪矯正アイロンを2秒間押し当てて毛髪をストレート状にした。この毛束の一端を固定して垂直方向に吊し、24時間室温放置した。
<評価基準>
1.色味が異なる。
2.色味の差があり、違いを感じる。
3.色味の差がわずかにあるが、実使用上問題がない。
4.色味の差がほんのわずかにある。
5.色味の差がほとんどない。
毛髪伸長効果の評価で使用した毛束を、基準となる毛束と比較して、下記の評価基準により、10年以上の美容師経験を有する3名がヘアカラー退色抑制効果を評価した。
基準となる毛束は、以下の手順で作成した。
天然クセ毛(インド人黒毛)を伸長時の長さが15cmになるように切りそろえ、重さ1gの毛束を作成した。ついで、毛束を市販のシャンプーにて洗浄し、その後市販のブリーチにて1回脱色した後、8レベルのアッシュ系(青味のある色)にて染め、タオルで毛束の水を拭き取ってからドライヤーで乾燥させ、180℃に熱した毛髪矯正アイロンを2秒間押し当てて毛髪をストレート状にした。この毛束の一端を固定して垂直方向に吊し、24時間室温放置した。
<評価基準>
1.色味が異なる。
2.色味の差があり、違いを感じる。
3.色味の差がわずかにあるが、実使用上問題がない。
4.色味の差がほんのわずかにある。
5.色味の差がほとんどない。
実施例1〜19に示されるように、グリオキシル酸の50%水溶液を20〜50質量%、すなわち純分でグリオキシル酸を10〜25質量%と、多価アルコールを45質量%以上とを含有し、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの含有量の合計量が65質量%以上の毛髪処理剤を用いた場合に、十分な毛髪伸長効果及びヘアカラー退色抑制効果が得られた。これに対し、比較例1〜7に示されるように、グリオキシル酸及び多価アルコールの配合量が上記範囲外である場合には、毛髪伸長効果及び/又はヘアカラー退色抑制効果が不十分であった。
(実施例20〜26及び比較例8〜10)
下記の表2に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。水酸化ナトリウムの添加量を調節して、表2に記載のpHとした。得られた毛髪処理剤の毛髪伸長効果及びヘアカラー退色抑制効果を、前記の基準に従って評価した。
下記の表2に掲げた組成を有する毛髪処理剤を、精製水に各成分を均一になるまで撹拌混合することにより調製した。水酸化ナトリウムの添加量を調節して、表2に記載のpHとした。得られた毛髪処理剤の毛髪伸長効果及びヘアカラー退色抑制効果を、前記の基準に従って評価した。
実施例20〜26に示されるように、pHを1.0〜3.0の範囲に調節した毛髪処理剤を用いた場合に、十分な毛髪伸長効果及びヘアカラー退色抑制効果が得られた。これに対し、比較例8〜10に示されるように、pHが上記範囲外である場合には、毛髪伸長効果が不十分であった。
Claims (3)
- (a)グリオキシル酸を10〜25質量%と、
(b)多価アルコールを45質量%以上と、
を含有し、かつ、グリオキシル酸と多価アルコールの含有量の合計量が65質量%以上であり、
pHが1.0〜3.0の範囲であることを特徴とする毛髪処理剤。 - 多価アルコールがプロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等であるグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等であるグリセリン類、である請求項1記載の毛髪処理剤。
- (1)請求項1又は2に記載の毛髪処理剤を毛髪に塗布する工程、
(2)毛髪を放置する工程、
(3)毛髪を水洗する工程、
(4)毛髪を乾燥した後、表面温度が140〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にする、又は、毛髪を乾燥させながらブラシ等でストレート状にする、又は、毛髪を表面温度が100〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にしながら乾燥させる、又は、毛髪を乾燥させながらブラシ等でストレート状にし、さらに表面温度が140〜220℃の整髪又は毛髪矯正アイロンでストレート状にする工程、
であることを特徴とする毛髪処理方法。
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