JP2019122715A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、用者が座位姿勢をとった場合であっても、長手方向に***液を拡散させることで、***液の漏れを抑制し得る吸収性物品を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、長手方向と、長手方向に直交する幅方向とを有し、パルプ及び高吸水性樹脂を含有する吸収体を有する吸収性物品であって、吸収体の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、少なくとも一方の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きい吸収性物品に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
生理用ナプキンや使い捨ておむつといった吸収性物品は、尿などの***液を吸収体によって吸収する。一般的な吸収性物品においては、液透過性のトップシートと液不透過性のバックシートとの間に、吸収性繊維と高吸水性樹脂(SAP)などによって構成された吸収体が設けられている。このような吸収性物品は、吸収体の肌対向面をトップシートによって被覆し、吸収体の肌非対向面をバックシートによって被覆した構成となっている。このため、着用者が***した尿などの液体は、トップシートを透過して吸収体に吸収され、保持される。また、吸収体に保持されている液体は、吸収体の裏面側に配置された液不透過性のバックシートによって外部に漏洩することが防止されている。
吸収体は、着用者が***する尿などの液体の吸収を担うが、その吸収量には限界がある。特に吸収性物品を長時間交換せずに着用した場合などは、尿などの液体が吸収性物品の外部に漏れ出ることもある。また、吸収体は、着用者の身体の動きによって影響を受けやすい部材である。このため、着用者の姿勢や動き方によっては、吸収体にヨレや折れが発生し、***液の漏れが生じる場合がある。このため、吸収性物品においては、吸収体の吸収性能を高め、***液の漏れを防止するための検討が行われている。
例えば、特許文献1には、吸収体を、それぞれフラッフパルプと高吸水性樹脂とを含む上層、中央層、及び下層をこの順に積層してなる3層構造とし、中央層に含まれる高吸水性樹脂の量を、上層や下層の高吸水性樹脂の量よりも多くした吸収性物品が開示されている。ここでは、吸収体を3層構造とし、中央層に含まれる高吸水性樹脂の量を増やすことにより、吸収性能が高められた吸収性物品が得られるとされている。
特開2015−58119号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたような吸収性物品を着用者が着用し、例えば座位姿勢をとった場合、臀部による圧力が吸収体にかかり、尿などの***液が後身頃側に拡散しにくくなり、横漏れや前漏れが発生するといった問題があった。特に、吸収体に厚みがある場合、座位姿勢をとった場合に吸収体が厚み方向に押し付けられやすくなり、***液が股下部に滞留するため、横漏れや前漏れが発生しやすくなる傾向が見られる。
そこで本発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、着用者が座位姿勢をとった場合であっても、長手方向に***液を拡散させることで、***液の漏れを抑制し得る吸収性物品を提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本発明者らは、吸収性物品の吸収体の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値を、少なくとも一方の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きくすることで、長手方向に***液が拡散しやすくなり、その結果、***液の漏れが抑制された吸収性物品が得られることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 長手方向と、長手方向に直交する幅方向とを有し、
パルプ及び高吸水性樹脂を含有する吸収体を有する吸収性物品であって、
吸収体の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、少なくとも一方の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きい吸収性物品。
[2] 吸収体はパルプを含むパルプ層を有し、
パルプ層におけるパルプの含有量は、パルプ層の全質量に対して80質量%よりも多く、
パルプ層の少なくとも一部は中央領域に存在する[1]に記載の吸収性物品。
[3] パルプ層は、中央領域から一方の長手方向端部領域にかけて延在している[2]に記載の吸収性物品。
[4] パルプ及び高吸水性樹脂を含む基層をさらに有し、
パルプ層は、基層よりも肌対向面側に設けられている[2]又は[3]に記載の吸収性物品。
[5] 吸収体は高吸水性樹脂を主成分として含む高吸水性樹脂層をさらに有し、
高吸水性樹脂層は間欠的に設けられている[2]〜[4]のいずれかに記載の吸収性物品。
[6] パルプ及び高吸水性樹脂を含む基層と、高吸水性樹脂を主成分として含む高吸水性樹脂層と、をさらに有し、
肌対向面側から、パルプ層、高吸水性樹脂層、基層の順で設けられている[2]〜[5]のいずれかに記載の吸収性物品。
[7] 中央領域の坪量は、少なくとも一方の長手方向端部領域の坪量よりも小さい[1]〜[6]のいずれかに記載の吸収性物品。
本発明によれば、着用者が座位姿勢をとった場合であっても、長手方向に***液を拡散させることができ、***液の漏れを抑制し得る吸収性物品を得ることができる。
図1は、吸収性物品の一例を示す平面図である。 図2は、図1の吸収性物品のX−X線における断面図である。 図3は、図1の吸収性物品のY−Y線における断面図である。 図4は、吸収性物品の一例を示す平面図である。 図5は、図4の吸収性物品のY−Y線における断面図である。 図6は、吸収性物品の一例を示す平面図である。 図7は、図6の吸収性物品のX−X線における断面図である。 図8は、図6の吸収性物品のY−Y線における断面図である。 図9は、吸収性物品の一例を示す平面図である。 図10は、図9の吸収性物品のX−X線における断面図である。 図11は、図9の吸収性物品のY−Y線における断面図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
本明細書において、「長手方向」とは、吸収性物品のうち、着用者の腹部側に位置する前身頃と着用者の背部側に位置する後身頃とを結ぶ方向を意味する。また、「幅方向」とは、吸収性物品の長手方向に平面的に直交する方向を意味する。
また、本明細書において、「肌対向面」とは、吸収性物品の着用時において着用者の肌に対向する面を意味する。また、「肌非対向面」とは、吸収性物品の着用時において着用者の肌に対向しない面を意味している。なお、本明細書において、「A〜B」とは、「A以上B以下」であることを意味する。
(吸収性物品)
本発明は、長手方向と、長手方向に直交する幅方向とを有し、パルプ及び高吸水性樹脂を含有する吸収体を有する吸収性物品に関する。本発明の吸収性物品においては、吸収体の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、少なくとも一方の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きくなっている。
本発明の吸収性物品は、上記構成を有するものであるため、長手方向に***液を拡散させやすくなっており、これにより、***液が外部に漏れ出ることを抑制することができる。本発明の吸収性物品においては、例えば、着用者が吸収性物品を着用した状態で座位姿勢をとることによって臀部による圧力が吸収体にかかった場合であっても、長手方向における***液の拡散性を高めることができるため、***液の漏出を抑制することができる。
図1は、本発明に係る吸収性物品100の実施形態を示した平面図である。また、図2は、図1に示したX−X線における吸収性物品100の断面構造を模式的に示した断面図であり、図3は、図1に示したY−Y線における吸収性物品100の断面構造を模式的に示した断面図である。図1に示されるように、吸収性物品100は、着用者の腹部側に位置する前身頃1と、着用者の背部側に位置する後身頃2と、これらの間に位置する股下部3とに、長手方向に区分することができる。前身頃1、股下部3、後身頃2は、吸収性物品を長手方向に3等分にした際の各領域とすることもできる。また、吸収体31が、幅方向に狭くなった領域を有する場合は、その領域を含む部分を股下部3とし、股下部3の長手方向両隣の領域をそれぞれ前身頃1及び後身頃2とすることもできる。
股下部3を中心として、後身頃2から前身頃1にかけて、尿などの液体を吸収し保持するための吸収体31が配設されている。吸収体31は、吸収体31よりも肌対向面側に位置するシート状の肌対向面側部材32と、吸収体31よりも肌非対向面側に位置するシート状の肌非対向面側部材33の間に挟着されている。尿などの***液は、肌対向面側部材32を透過して、吸収体31に吸収保持され、肌非対向面側部材33によって外部への漏出が阻止される。
なお、図1においては、吸収性物品100の幅方向は全領域で同一幅として描画したが、吸収性物品100の前身頃1と後身頃2には、幅方向の左右外側に延出する部位であるサイドフラップが設けられていてもよい。例えば、吸収性物品100がテープ型使い捨ておむつである場合は、必要に応じてサイドフラップの形状を変形してもよい。また、吸収性物品100がテープ型使い捨ておむつである場合、後身頃2のサイドフラップの幅方向の左右の側縁から延出するようにファスニングテープを取り付け、さらに、前身頃1にファスニングテープを止め付けるためのフロントパッチを取り付けてもよい。このような構成とすることで、吸収性物品100は、後身頃2を着用者の背部にあてがい、前身頃1を着用者の腹部にあてがった状態で、後身頃2に取り付けられているファスニングテープを、前身頃1に設けられたフロントパッチに止め付けることにより、着用者の身体に装着することができる。
(吸収体)
吸収性物品100は、パルプ及び高吸水性樹脂(Super Absorbent Polymer;「SAP」)を含有する吸収体31を有する。パルプとしては、フラッフパルプを用いることが好ましい。フラッフパルプは、木材パルプや非木材パルプを綿状に解繊したものである。高吸水性樹脂の例は、ポリアクリル酸ナトリウムである。また、吸収体31は、親水性シートを含むものであってもよく、親水性シートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙、親水化処理を行った不織布を挙げることができる。
吸収体31は、中央領域と長手方向端部領域を有する。本明細書において、吸収体31の中央領域とは、吸収体31を長手方向に3等分にした際の中央部分の領域であり、長手方向端部領域とは、中央領域に隣接する領域である。すなわち、吸収体31を長手方向に3等分にした場合、長手方向の一方の端部側から、長手方向端部領域、中央領域、長手方向端部領域がこの順で存在することになる。
吸収体31の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、少なくとも一方の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きい。好ましくは、吸収体31の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、いずれの長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きい。ここで、吸収体31の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値をPとし、後身頃側の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値をQ1とし、前身頃側の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値をQ2とした場合、P>1.1×Q1であることが好ましく、P>1.2×Q1であることがより好ましく、P>1.3×Q1であることがさらに好ましい。また、P>1.1×Q2であることが好ましく、P>1.2×Q2であることがより好ましく、P>1.3×Q2であることがさらに好ましい。
具体的には、吸収体31の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、0.6以上であることが好ましく、0.7以上であることがより好ましい。
吸収体31の中央領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、少なくとも一方の長手方向端部領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも小さいことが好ましく、吸収体31の中央領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、いずれの長手方向端部領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも小さいことがより好ましい。ここで、吸収体31の中央領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値をRとし、後身頃側の長手方向端部領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値をS1とし、前身頃側の長手方向端部領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値をS2とした場合、S1>1.1×Rであることが好ましく、S1>1.2×Rであることがより好ましく、S1>1.3×Rであることがさらに好ましい。また、S2>1.1×Rであることが好ましく、S2>1.2×Rであることがより好ましく、S2>1.3×Rであることがさらに好ましい。
具体的には、吸収体31の中央領域における高吸水性樹脂質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、0.4以下であることが好ましく、0.3以下であることがより好ましい。
本実施形態においては、吸収体31の構成は一層構成であってもよく、この場合、吸収体31の中央領域におけるパルプ含有率を高めることが好ましい。例えば、パルプ及び高吸水性樹脂を含有する吸収体構成材料から吸収体31を形成する際に、パルプ含有率が比較的高い吸収体構成材料と、パルプ含有率が比較的低い吸収体構成材料を準備し、吸収体31の中央領域をパルプ含有率が比較的高い吸収体構成材料から形成し、吸収体31の長手方向端部領域をパルプ含有率が比較的低い吸収体構成材料から形成してもよい。
吸収体31の中央領域をパルプ含有率が比較的高い吸収体構成材料から形成し、吸収体31の長手方向端部領域をパルプ含有率が比較的低い吸収体構成材料から形成する場合、吸収体31の中央領域を構成する吸収体構成材料の集合体と、吸収体31の長手方向端部領域を構成する吸収体構成材料の集合体の境界面には接着等の接合手段を設けてもよいが、境界面に接合手段を設けずに後述するコアラップシート35による被包により各集合体を固定してもよい。
本実施形態においては、吸収体31の構成は上述したように一層構成であってもよいが、多層構成であることが好ましい。例えば、図1〜3に示されるように、吸収体31は、パルプ及び高吸水性樹脂を含む基層31bに加えて、パルプ層31aをさらに有していることが好ましい。吸収体31がパルプ層31aを有する場合、パルプ層31aの少なくとも一部は吸収体31の中央領域に存在する。パルプ層31aは、吸収体31の中央領域にのみ存在していてもよく、吸収体31の中央領域の一部分にのみ存在していてもよい。図1及び3では、パルプ層31aが吸収体31の中央領域に存在している例を示している。
図2及び3に示されているように、吸収体31は、パルプ層31a及び基層31bを有し、パルプ層31aは基層31bよりも肌対向面側に設けられていることが好ましい。この場合、パルプ層31aは、尿などの***液を素早く拡散させる働きをする。このため、パルプ層31aが吸収体31の中央領域に設けられることにより、吸収体31の中央領域に***された尿などの液体を吸収体の長手方向に素早く拡散させることができる。また、パルプ層31aを基層31bよりも肌対向面側に設けることにより、尿などの***液を吸収体の長手方向に素早く拡散させた後に、高吸水性樹脂を含む基層31bで***液の吸収を行うことができるため、基層31bの広範な領域で***液の吸収を行うことができる。これにより、基層31bに含まれる高吸水性樹脂を効率よく利用することができる。
上記のように、パルプ層31aを所定箇所に設けることにより、吸収性物品100を着用者が着用し座位姿勢をとった際に臀部による圧力が吸収体31にかかった場合であっても、尿などの***液を長手方向に拡散させることができる。これにより、股下部に***液が滞留することを抑制することができ、***液の横漏れや前漏れ等を効果的に抑制することができる。
本明細書において、パルプ層31aにおけるパルプの含有量は、パルプ層31aの全質量に対して80質量%よりも多いことが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましく、95質量%以上であることが一層好ましく、99質量%以上であることが特に好ましい。なお、パルプ層31aは、パルプからなる層であってもよい。パルプ層31aにおけるパルプの含有量を上記範囲内とすることにより、***液の拡散性をより高めることができる。また、パルプ層31aにおけるパルプの含有量を上記範囲内とすることにより、肌対向面の柔軟性を高めることができ、着用感を向上させることができる。
また、図4及び5に示されているように、パルプ層31aは、中央領域から一方の長手方向端部領域にかけて延在していることが好ましい。中でも、パルプ層31aは、中央領域から後身頃2側の長手方向端部領域にかけて延在していることが好ましい。この場合も、パルプ層31aは基層31bよりも肌対向面側に設けられることが好ましく、パルプ層31aは、尿などの***液を長手方向に素早く拡散させる働きをする。パルプ層31aを中央領域から一方の長手方向端部領域にかけて延在させることで、***液の拡散性をより効果的に高め、基層31bの広範な領域で***液の吸収を行うことができる。
図6〜8に示されるように、本実施形態においては、吸収体31は、間欠部31cを有していてもよい。例えば、図6〜8では、基層31bが間欠部31cを有しており、この間欠部31cはパルプ層31aが積層されている領域に設けられている。この場合、パルプ層31aと、肌非対向面側部材33の間には空隙が生じてもよい。なお、パルプ層31aと、肌非対向面側部材33の間の空隙部分には、必要に応じて高吸水性樹脂や消臭剤等の他の任意成分を充填してもよい。
なお、図7に示されるように、間欠部31cの幅は、吸収体31の幅よりも小さいことが好ましく、吸収体31の幅方向の両端部には基層31bが存在していることが好ましい。また、図8に示されるように、パルプ層31aの長手方向の端部は基層31bの長手方向端部に積層していることが好ましい。このように、間欠部31cを吸収体31の肌対向面から視認できないように形成することで、***液の漏れを抑制することができ、また、着用者にも安心感を与えることができる。
また、図6〜8に示されるように、間欠部31cをパルプ層31aが積層されている領域に設けることにより、吸収性物品100を着用者が着用し座位姿勢をとった場合であっても、臀部による圧力を間欠部31cによって逃すことができ、尿などの***液の拡散性をより高めることができる。
なお、間欠部31cは、パルプ層31aに設けられてもよい。中央領域に積層されるパルプ層31aに間欠部31cが設けられた場合、***液の一部はパルプ層31aに吸収されることなく間欠部31cを通って直接基層31bに到達する。一方、***液の一部は、パルプ層31aによって長手方向へと拡散が促されることになる。これにより、基層31bにおいて、***液を効率よく吸収することができる。
上述したように吸収体31が多層構成であって、パルプ層31aが設けられている場合、パルプ層31aと基層31bは接着剤等を用いて接合してもよい。また、パルプ層31aと基層31bを積層した後にプレスロールで押圧することで各層を接合してもよい。
吸収体31は、高吸水性樹脂を主成分として含む高吸水性樹脂層31dをさらに有してもよい。ここで、高吸水性樹脂層31dは、高吸水性樹脂を80質量%以上含む層であり、高吸水性樹脂からなる層であってもよい。本実施形態においては、パルプ層はパルプからなる層であり、基層はパルプ及び高吸水性樹脂を含む層であり、高吸水性樹脂層は高吸水性樹脂からなる層であることが好ましい。
図9〜11に示されるように、高吸水性樹脂層31dは、間欠的に設けられていることが好ましい。これにより、吸収体の剛性を高めることなく、吸収性能を高めることができる。また、高吸水性樹脂層31dは、パルプ層31aと基層31bの間に設けられることが好ましく、肌対向面側から、パルプ層31a、高吸水性樹脂層31d、基層31bの順で積層されていることが好ましい。
図9に示されるように、高吸水性樹脂層31dは中央領域においては、長手方向に延び、かつ幅方向に間欠的に設けられる層であってもよい。また、高吸水性樹脂層31dは、長手方向端部領域においては、幅方向に延び、かつ長手方向に間欠的に設けられる層であってもよい。なお、この場合、長手方向の端部方向に向かって高吸水性樹脂層31dの幅が大きくなるように形成することも好ましい。このように高吸水性樹脂層31dを設けることにより、***液の吸収性をより効果的に高めることができる。また、長手方向の端部方向に向かって高吸水性樹脂層31dの幅が大きくなるように形成することで、***液の長手方向への拡散性をより高めることができ、また、***液の後漏れや前漏れを抑制することもできる。
図10及び11に示されるように、高吸水性樹脂層31dを間欠的に設けることで吸収体の通気性を高めることもできる。また、長手方向端部領域においては、吸収体31の肌対向面側に凹凸構造が生じるため、吸収体が肌に接触する面積を減らすこともできる。これにより、吸収性物品装着時の濡れ感やべたつき感による不快感を減らし、ムレを低減することができる。また、***液が股下から長手方向の前後端に流れるのを堰き止める効果があり前側や後ろ側からの漏れを防止することができる。さらに、高吸水性樹脂は***液を吸収すると膨潤するため、吸収体31の肌対向面側の凹凸構造がより大きくなるため上述の効果をより高めることができる。
高吸水性樹脂層31dを積層する場合、高吸水性樹脂層に含まれる高吸水性樹脂に水分を含ませて、その後乾燥させることで高吸水性樹脂層31dを他の層に固着させてもよい。例えば、基層31bに高吸水性樹脂層31dを積層した状態で水をスプレー噴霧することで高吸水性樹脂層31dを基層31bに固着させることができる。
吸収体31の中央領域の坪量は、少なくとも一方の長手方向端部領域の坪量よりも小さいことが好ましい。中央領域の坪量を長手方向端部領域の坪量よりも小さくすることで、吸収性物品100を着用者が着用し座位姿勢をとった場合であっても、臀部による圧力を中央領域で逃しやすくなり、尿などの***液の拡散性をより高めることができる。
(シート状部材)
図2に示されるように、吸収性物品100は、基本的に、肌対向面側部材32と、肌非対向面側部材33と、これらの間に挟着されている吸収体31を備える。なお、図1及び図2に示されるように、吸収体31の周囲においては、肌対向面側部材32と肌非対向面側部材33の少なくとも一部が互いに接合されている。これにより、吸収体31は、肌対向面側部材32と肌非対向面側部材33の接合部によって周囲を囲われたものとなる。また、肌対向面側部材32と吸収体31の少なくとも一部は接合していることが好ましく、肌非対向面側部材33と吸収体31の少なくとも一部は接合していることが好ましい。
肌対向面側部材32は、吸収体31よりも肌対向面側に積層される部材である。図3、5及び8に示されるように、肌対向面側部材32は、吸収体31の形状(凹凸形状)に追従していてもよい。なお、図11に示されるように、肌対向面側部材32は、吸収体31に形成された凹凸形状に追従せずに、肌対向面側部材32と吸収体31の間には空隙が生じていてもよい。
肌対向面側部材32は、シート状の部材であることが好ましく、1層のシート状部材であってもよく、2層以上のシート状部材であってもよい。肌対向面側部材32としては、例えば、液透過性のトップシートを挙げることができる。トップシートを構成する液透過性材料としては、例えば、織布、不織布、多孔性フィルム等を挙げることができる。また、例えばポリプロピレンやポリエチレン、ポリエステル、ナイロンのような熱可塑性樹脂の繊維を親水化処理してさらに不織布にしたものを用いることとしてもよい。不織布としては、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布などを挙げることができる。
肌非対向面側部材33は、吸収体31よりも肌非対向面側に積層される部材である。肌非対向面側部材33は、シート状の部材であることが好ましく、1層のシート状部材であってもよく、2層以上のシート状部材であってもよい。肌非対向面側部材33としては、例えば、液不透過性のバックシート及び/又はカバーシートを挙げることができる。
バックシートは、トップシートを透過し吸収体31に吸収された液体が、吸収性物品100の外側へ漏出することを防止するための部材である。このため、バックシートは、液不透過性材料によって構成される。バックシートは、吸収体31の底面からの液漏れを防止するため、吸収体31を肌非対向面側から被覆する。バックシートを構成する不透過性材料の例は、ポリエチレン樹脂からなる液不透過性のフィルムである。ただし、通気性を確保するために、0.1〜4μmの微細な孔が複数形成された微多孔性ポリエチレンフィルムを用いることが好ましい。
吸収体31の周囲においては、肌対向面側部材32と肌非対向面側部材33の少なくとも一部が互いに接合されており、また、肌対向面側部材32と吸収体31の少なくとも一部は接合されており、肌非対向面側部材33と吸収体31の少なくとも一部は接合されている。接合方法は、例えば、ホットメルト接着剤、その他の流動性の高い接着剤を用いた接着であってもよいし、ヒートシールのような熱や超音波等による溶着であってもよい。
カバーシートは、前身頃1、股下部3、及び後身頃2の外表面を覆うシートであり、バックシートを補強し、かつ、その手触りを良くするための部材である。カバーシートは、バックシートの肌非対向面側に貼り合わせられる。カバーシートを構成する材料としては、織布や不織布が用いられる。特に、カバーシートを構成する材料として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布を用いることが好ましい。
吸収性物品100は、吸収体31の少なくとも一方の面に直接積層するコアラップシート35を有することが好ましい。コアラップシート35は、吸収体31の両面に直接積層するものであることがより好ましく、吸収体31を被包するものであることがさらに好ましい。コアラップシート35としては、ティシュペーパー、吸収紙、親水化処理を行った不織布等を適宜用いることができる。
なお、吸収性物品100がコアラップシート35を有する場合は、コアラップシート35のうち、吸収体31よりも肌対向面側に積層される部分は肌対向面側部材32に含まれることになる。また、コアラップシート35のうち、吸収体31よりも肌非対向面側に積層される部分は肌非対向面側部材33に含まれることになる。例えば、本明細書において、吸収体31が一連のコアラップシート35に被包される場合は、コアラップシート35の一部分は肌対向面側部材32を構成するシート状部材となり、コアラップシート35の一部分は肌非対向面側部材33を構成するシート状部材となり得る。
(吸収性物品の形態)
本発明の吸収性物品100は、その形態が特に制限されるものではないが、吸収性物品は、吸収性パッドであってもよく、このような吸収性パッドとしては、例えば、生理用ナプキンや尿とりパッドを挙げることができる。また、本発明の吸収性物品100は、使い捨ておむつに関するものであってもよい。なお、吸収性パッドをパンツ型やテープ型の使い捨ておむつの内面側に重ねて使用することも可能である。
使い捨ておむつは、パンツ型の使い捨ておむつとテープ型の使い捨ておむつに大別される。パンツ型の使い捨ておむつは、前身頃と後身頃の両側部が予め接合された構成の使い捨ておむつである。パンツ型の使い捨ておむつは、それぞれ別体として形成された前身頃外装体と後身頃外装体の間を、吸収部本体が架橋する構成を有する架橋タイプのものであってもよい。また、パンツ型の使い捨ておむつは、前身頃から股下部を通って後身頃に掛けて一体的に形成された外装体に、股下部を中心として吸収部本体を固定した一体タイプのものであってもよい。テープ型の使い捨ておむつは、前身頃又は後身頃の両側部に接合テープが取り付けられているもので、着用時に接合テープを利用して前身頃と後身頃を接合させるタイプの使い捨ておむつである。
吸収性物品100が使い捨ておむつ等である場合、他の構成部材は公知の構成を適宜採用することができる。
1 前身頃
2 後身頃
3 股下部
31 吸収体
31a パルプ層
31b 基層
31c 間欠部
31d 高吸水性樹脂層
32 肌対向面側部材
33 肌非対向面側部材
35 コアラップシート
100 吸収性物品

Claims (7)

  1. 長手方向と、前記長手方向に直交する幅方向とを有し、
    パルプ及び高吸水性樹脂を含有する吸収体を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体の中央領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値は、少なくとも一方の長手方向端部領域におけるパルプ質量/(高吸水性樹脂質量+パルプ質量)の値よりも大きい吸収性物品。
  2. 前記吸収体は前記パルプを含むパルプ層を有し、
    前記パルプ層における前記パルプの含有量は、前記パルプ層の全質量に対して80質量%よりも多く、
    前記パルプ層の少なくとも一部は前記中央領域に存在する請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記パルプ層は、前記中央領域から一方の前記長手方向端部領域にかけて延在している請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記パルプ及び前記高吸水性樹脂を含む基層をさらに有し、
    前記パルプ層は、前記基層よりも肌対向面側に設けられている請求項2又は3に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体は前記高吸水性樹脂を主成分として含む高吸水性樹脂層をさらに有し、
    前記高吸水性樹脂層は間欠的に設けられている請求項2〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記パルプ及び前記高吸水性樹脂を含む基層と、前記高吸水性樹脂を主成分として含む高吸水性樹脂層と、をさらに有し、
    肌対向面側から、前記パルプ層、前記高吸水性樹脂層、前記基層の順で設けられている請求項2〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記中央領域の坪量は、少なくとも一方の前記長手方向端部領域の坪量よりも小さい請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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