JP2019120275A - マウント装置 - Google Patents

マウント装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019120275A
JP2019120275A JP2017253734A JP2017253734A JP2019120275A JP 2019120275 A JP2019120275 A JP 2019120275A JP 2017253734 A JP2017253734 A JP 2017253734A JP 2017253734 A JP2017253734 A JP 2017253734A JP 2019120275 A JP2019120275 A JP 2019120275A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shock absorber
side member
magnetic
vehicle body
body side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017253734A
Other languages
English (en)
Inventor
齋藤 啓司
Keiji Saito
啓司 齋藤
睦 小川
Atsushi Ogawa
睦 小川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP2017253734A priority Critical patent/JP2019120275A/ja
Publication of JP2019120275A publication Critical patent/JP2019120275A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

【課題】マウント装置の耐久性を向上させる。【解決手段】マウント装置100は、緩衝器10に連結される緩衝器側部材20a,20bと、緩衝器10の軸方向に緩衝器側部材20a,20bと対向して車体1に連結される車体側部材30と、緩衝器側部材20a,20bと車体側部材30との間に設けられる磁性エラストマ40a,40bと、磁性エラストマ40a,40bに磁場を与えて磁性エラストマ40a,40bの弾性特性を変化させる電磁コイル50と、を備え、磁性エラストマ40a,40bの径方向への膨出を許容する空間Sが設けられる。【選択図】図2

Description

本発明は、車体と車軸との間に設けられる緩衝器を車体に連結するマウント装置に関する。
車体と車軸との間に設けられる懸架装置を車体に連結するマウント装置として、車体の振動を減衰させるように形成されるものが知られており、特許文献1には、減衰特性を変更可能なマウント装置が開示されている。特許文献1に開示されるマウント装置は、懸架装置のシャフトの外周に固定される筒状のインナー部材と、インナー部材の外周との間に間隔を空けて車体に固定される筒状のアウター部材と、インナー部材とアウター部材との間に設けられる磁性エラストマと、を備える。電磁コイルに電流を印加して磁性エラストマに磁場を与えることにより磁性エラストマの剛性を変化させ、これにより、マウント装置の減衰特性を変化させている。
米国特許第5609353号明細書
特許文献1に開示されるマウント装置では、磁性エラストマは、懸架装置のシャフトの径方向に互いに対向するインナー部材とアウター部材との間に設けられる。そのため、シャフトにその軸方向に衝撃が加えられたときには、磁性エラストマはせん断変形する。エラストマといった弾性部材はせん断変形時に損傷しやすい特性があり、特許文献1に開示されるマウント装置では耐久性が不足するおそれがある。
本発明は、マウント装置の耐久性を向上させることを目的とする。
第1の発明は、緩衝器側部材と、緩衝器の軸方向に緩衝器側部材と対向する車体側部材と、緩衝器側部材と車体側部材との間に設けられる磁性弾性部材と、磁性弾性部材に磁場を与えて磁性弾性部材の弾性特性を変化させる電磁コイルと、を備え、磁性弾性部材の径方向への膨出を許容する空間が設けられることを特徴とする。
第1の発明では、車体側部材が緩衝器側部材と軸方向に対向し、磁性弾性部材が緩衝器側部材と車体側部材との間に設けられる。そのため、緩衝器に軸方向に衝撃が加えられた際に、磁性弾性部材は、車体側部材と緩衝器側部材とが互いに対向する方向に力を受けて伸縮する。したがって、磁性弾性部材をせん断変形させることなく衝撃を吸収することができる。また、空間によって磁性弾性部材の径方向への膨出が許容されるので、磁性弾性部材が軸方向に収縮しやすく、緩衝器に加えられる衝撃を吸収することができる。
第2の発明は、電磁コイルが、車体側部材と緩衝器との間に設けられることを特徴とする。
第2の発明では、電磁コイルにより形成される磁場は、車体側部材と緩衝器との間でループ状に導かれる。したがって、車体側部材から磁性弾性部材を通過せずに緩衝器に漏れる磁場を軽減することができ、マウント装置の減衰特性を効率的に変化させることができる。
第3の発明は、車体側部材に設けられ、車体側部材に対して緩衝器側部材が軸方向に変位するのを許容し径方向に変位するのを制限する制限部材を更に備えることを特徴とする。
第3の発明では、緩衝器側部材の移動が制限部材により制限されるため、磁性弾性部材のせん断変形が制限される。したがって、マウント装置の耐久性をより向上させることができる。
第4の発明は、緩衝器側部材と車体側部材とが磁性材からなり、制限部材が、非磁性材からなることを特徴とする。
第4の発明では、電磁コイルにより形成され磁性材からなる緩衝器側部材と車体側部材とを通る磁場が磁性弾性部材を通る。したがって、効率よく磁性弾性部材に磁場が作用し、マウント装置の減衰特性を効率的に変化させることができる。
第5の発明は、緩衝器側部材が、軸方向に互いに間隔を空けて設けられる第1及び第2緩衝器側部材を有し、車体側部材は、第1緩衝器側部材と第2緩衝器側部材との間に設けられ、磁性弾性部材は、第1緩衝器側部材と車体側部材との間に設けられる第1磁性弾性部材と、第2緩衝器側部材と車体側部材との間に設けられる第2磁性弾性部材と、を有することを特徴とする。
第5の発明では、緩衝器が第1緩衝器側部材を車体側部材に近づける方向に衝撃を受けたときには第1磁性弾性部材が収縮し、緩衝器が逆方向に衝撃を受けたときには第2磁性弾性部材が収縮する。そのため、第1及び第2磁性弾性部材が強固に第1及び第2緩衝器側部材並びに車体側部材に接合されていなくても衝撃を吸収することができる。したがって、マウント装置の製造が容易になる。
本発明によれば、マウント装置の耐久性が向上する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るマウント装置を用いて車体に連結される緩衝器を示す図である。 図2は、本発明の第1実施形態に係るマウント装置の断面図である。 図3は、図2に示すマウント装置の断面図であり、緩衝器が上方に移動した状態を示す。 図4は、本発明の第2実施形態に係るマウント装置の断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態に係るマウント装置100,200について説明する。
<第1実施形態>
まず、図1から図3を参照して、本発明の第1実施形態に係るマウント装置100について説明する。マウント装置100は、緩衝器10と車両の車体1との連結に用いられる。
図1に示すように、緩衝器10は、車輪2の車軸3に連結されるシリンダ11と、シリンダ11に移動自在に挿入されるロッド12と、を備える。ロッド12は、シリンダ11から突出し、マウント装置100を介して車体1に連結される。
車体1と車軸3との間には、緩衝器10と共に懸架スプリング(図示省略)が設けられる。懸架スプリングの伸縮によって、車両の走向時に車輪2が路面Gから受ける衝撃が吸収される。このとき、緩衝器10は懸架スプリングと共に伸縮し、シリンダ11の内部で作動油の流れを生じさせる。シリンダ11には減衰バルブ等の減衰力発生部が設けられており、減衰力発生部により作動油の流れに抵抗が付与されて緩衝器10は減衰力を発揮する。これにより、懸架スプリングによる振動が減衰し、車体1の振動が抑制される。
なお、緩衝器10は、上述した構成に限られず、リニアモータ等によって伸縮し減衰力を発揮するものであってもよい。
図2に示すように、緩衝器10のロッド12は、シリンダ11に出入りする本体部12aと、外径が本体部12aの外径よりも小さい小径部12bと、を有する。小径部12bは、本体部12aから連続して設けられ、本体部12aと小径部12bとの間に段部12cが形成される。
ロッド12の小径部12bの外周には締結部材としてのナット14が螺合する。ナット14とロッド12の段部12cとの間には、小径部12bが挿通する環状のインナー部材13が設けられ、インナー部材13によって段部12cとナット14との間隔が確保される。
マウント装置100は、ナット14を用いて緩衝器10のロッド12に取り付けられる。以下、マウント装置100の構造を、具体的に説明する。
マウント装置100は、緩衝器10の径方向に延設される緩衝器側部材としての環状の第1及び第2緩衝器側部材20a,20bと、ボルト(図示省略)を用いて車体1に連結される環状の車体側部材30と、第1及び第2磁性弾性部材としての環状の第1及び第2磁性エラストマ(Magneto−rheological Elastomer)40a,40bと、を備える。ロッド12の小径部12b及びインナー部材13は、第1及び第2緩衝器側部材20a,20b、車体側部材30、並びに第1及び第2磁性エラストマ40a,40bを挿通する。
第1及び第2緩衝器側部材20a,20bは、ロッド12の段部12cとナット14との間で緩衝器10の軸方向に互いに間隔を空けて設けられ、第1及び第2緩衝器側部材20a,20bの間に車体側部材30が設けられる。第1磁性エラストマ40aは、第1緩衝器側部材20aと車体側部材30との間に設けられ、第2磁性エラストマ40bは、第2緩衝器側部材20bと車体側部材30との間に設けられる。つまり、第1磁性エラストマ40a、車体側部材30、第2磁性エラストマ40b及び第2緩衝器側部材20bは、ロッド12の段部12cにこの順に積層され、段部12cとナット14とにより挟持される。
このように、マウント装置100は、ナット14を用いてロッド12に取り付けられる。そして、車体側部材30を車体1に連結することにより、ロッド12がマウント装置100を介して車体1に連結される。
第1磁性エラストマ40aの端面41a,42aは、第1緩衝器側部材20a及び車体側部材30にそれぞれ接合されている。同様に、第2磁性エラストマ40bの端面41b,42bは、第2緩衝器側部材20b及び車体側部材30にそれぞれ接合されている。
図3は、車輪2(図1参照)が例えば路面Gの***部や路面G上の障害物(図示省略)を乗り越え緩衝器10が車輪2と共に上方(白抜き矢印の方向)に移動した状態を示す。緩衝器10が図3に示すように上方に移動するときには、第1緩衝器側部材20aはロッド12の段部12cにより押され、上方に移動する。このとき、第1磁性エラストマ40aは、第1緩衝器側部材20aから軸方向の力を受けて第1緩衝器側部材20aと車体側部材30との間で収縮する。したがって、第1緩衝器側部材20aの移動量に対して車体側部材30の移動量を小さくすることができ、車体1の変位を低減することができる。
図示を省略するが、車輪2(図1参照)が路面Gの窪み部(図示省略)に達して緩衝器10が車輪2と共に下方に移動するときには、第2緩衝器側部材20bはナット14により押され、下方に移動する。このとき、第2磁性エラストマ40bは、第2緩衝器側部材20bから軸方向の力を受けて第2緩衝器側部材20bと車体側部材30との間で収縮する。したがって、第2緩衝器側部材20bの移動量に対して車体側部材30の移動量を小さくすることができ、車体1の変位を低減することができる。
このように、マウント装置100では、緩衝器10の上下移動に伴う車体側部材30の変位は、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bによって緩和される。したがって、車体1の変位を軽減することができ、車両の乗り心地を向上させることができる。
また、マウント装置100では、緩衝器10が上方に移動するときには、第1磁性エラストマ40aが収縮する。そのため、第2磁性エラストマ40bが伸長しなくても、車体側部材30の変位が低減される。つまり、第2磁性エラストマ40bが第2緩衝器側部材20b及び車体側部材30に接合されていない状態であっても、車体1の変位を軽減することができる。
同様に、緩衝器10が下方に移動するときには、第2磁性エラストマ40bが収縮する。そのため、第1磁性エラストマ40aが伸長しなくても、車体側部材30の変位が低減される。つまり、第1磁性エラストマ40aが第1緩衝器側部材20a及び車体側部材30に接合されていない状態であっても、車体1の変位を軽減することができる。
このように、マウント装置100では、緩衝器10が軸方向に移動するときには第1又は第2磁性エラストマ40a,40bのいずれかが収縮して車体側部材30の変位が低減される。そのため、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bが強固に第1及び第2緩衝器側部材20a,20b並びに車体側部材30に接合されていない状態においても車体1の変位を軽減することができる。したがって、マウント装置100の製造が容易になる。
第1及び第2磁性エラストマ40a,40bは、磁性粒子を内包するエラストマからなる。エラストマは、例えば、天然ゴム、合成ゴム、ポリウレタン等のゴム材である。
エラストマはせん断変形時に損傷しやすい特性がある。そのため、仮に、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bをせん断変形させて衝撃を吸収する場合には、マウント装置の耐久性が低下するおそれがある。
マウント装置100では、緩衝器10に軸方向に衝撃が加えられた際には、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bは、車体側部材30と第1及び第2緩衝器側部材20a,20bとが互いに対向する方向に力を受けて収縮する。したがって、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bをせん断変形させることなく衝撃を吸収することができ、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの損傷を防止することができる。これにより、マウント装置100の耐久性を向上させることができる。
第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに内包される磁性粒子は、例えば、鉄粉やフェライト粉末である。磁性粒子は、ネオジム、鉄、ホウ素からなる希土類磁石の粉末や、サマリウム、鉄及び窒素からなる希土類磁石の粉末であってもよい。
第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに磁場が与えられると、磁性粒子が磁気的に分極して磁力線の双方向に整列し、分極した磁性粒子間の磁気的結合が強くなる。その結果、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの弾性率が高くなる。このように、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの弾性特性は、与えられる磁場の大きさに応じて変化する。
マウント装置100は、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに磁場を与える電磁コイル50を更に備える。電磁コイル50は、車体側部材30の内周に沿って複数回巻かれる銅線からなり、リード線51,52を介してコントローラ53に接続される。コントローラ53から電磁コイル50に電流が供給されると、電磁コイル50により磁場が形成される。図2では、磁力線が太線矢印により示されている。電磁コイル50による磁場は、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに作用し、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの弾性率が高くなる。
このように、マウント装置100では、電磁コイル50に供給される電流を変化させることによって、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに与えられる磁場を変化させることができる。これにより、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの弾性特性を変化させることができ、マウント装置100の減衰特性を変化させることができる。
コントローラ53は、路面G(図1参照)の状態に応じて電流の大きさを変化させて電磁コイル50に電流を供給する。したがって、路面Gの状態に応じてマウント装置100の減衰特性を変化させることができ、車両の乗り心地を向上させることができる。路面Gの状態は、例えば、緩衝器10のシリンダ11に取り付けられる加速度センサ(図示省略)によって検出される。コントローラ53は、車両の走行速度に応じて電流の大きさを変化させて電磁コイル50に電流を供給してもよい。
第1及び第2緩衝器側部材20a,20b、車体側部材30及びインナー部材13は、磁性体からなり、磁路を形成する。前述のように、第1及び第2緩衝器側部材20a,20bと車体側部材30とは緩衝器10の軸方向に間隔を空けてそれぞれ設けられ、これらの間に第1及び第2磁性エラストマ40a,40bがそれぞれ設けられる。そのため、磁場は第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに軸方向に作用する。したがって、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの弾性特性を軸方向に変化させることができ、マウント装置100の減衰特性を容易に変化させることができる。
第1及び第2磁性エラストマ40a,40bは、ロッド12の小径部12bが挿通するインナー部材13から離間して設けられ、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bとインナー部材13との間に第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの径方向への膨出を許容する空間Sが設けられる。そのため、緩衝器10に軸方向に衝撃が加えられた際に、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bは、軸方向に収縮しやすく、緩衝器10に加えられる衝撃を吸収することができる。さらに、空間Sによって車体側部材30とインナー部材13との間でループ状に導かれる磁場を、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに集中的に与えることができ弾性特性を変化させることができるので、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
電磁コイル50は、車体側部材30の内周とインナー部材13の外周との間に設けられる。そのため、電磁コイル50により形成される磁場は、車体側部材30とインナー部材13との間でループ状に導かれる。したがって、車体側部材30から第1及び第2磁性エラストマ40a,40bを通過せずにインナー部材13に漏れる磁場を軽減することができ、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
また、マウント装置100は、車体側部材30と車体1とにより挟持される制限部材としてのアウターシェル60を更に備える。アウターシェル60は、緩衝器10の径方向に第1緩衝器側部材20aと対向し、第1緩衝器側部材20aが車体側部材30に対して緩衝器10の軸方向に変位するのを許容する一方で緩衝器10の径方向に変位するのを制限する。そのため、第1磁性エラストマ40aの端面41aが端面42aに対して径方向に相対変位するのが制限され、第1磁性エラストマ40aのせん断変形が制限される。したがって、第1磁性エラストマ40aの損傷を防止することができ、マウント装置100の耐久性を向上させることができる。
同様に、アウターシェル60は、径方向に第2緩衝器側部材20bと対向し、第2緩衝器側部材20bが車体側部材30に対して軸方向に変位するのを許容する一方で径方向に変位するのを制限する。そのため、第2磁性エラストマ40bの端面41bが端面42bに対して径方向に相対変位するのが制限され、第2磁性エラストマ40bのせん断変形が制限される。したがって、第2磁性エラストマ40bの損傷を防止することができ、マウント装置100の耐久性を向上させることができる。
アウターシェル60は、SUS304やアルミニウム等の非磁性体からなる。そのため、電磁コイル50により形成される磁場が車体側部材30並びに第1及び第2緩衝器側部材20a,20bからアウターシェル60に漏れるのを軽減することができる。したがって、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに集中的に磁場を与えて弾性特性を変化させることができ、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
アウターシェル60は、車体側部材30と車体1とにより挟持されていなくてもよい。例えば、車体側部材30がアウターシェル60を介することなく車体1に連結され、アウターシェル60が車体側部材30に設けられていてもよい。
以上の第1実施形態によれば、以下に示す作用効果を奏する。
マウント装置100では、車体側部材30が第1及び第2緩衝器側部材20a,20bと緩衝器10の軸方向に対向し、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bが第1及び第2緩衝器側部材20a、20bと車体側部材30との間にそれぞれ設けられる。そのため、緩衝器10に軸方向に加えられる衝撃を第1及び第2磁性エラストマ40a,40bをせん断変形させることなく吸収することができる。したがって、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの損傷を防止することができ、マウント装置100の耐久性を向上させることができる。
また、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bは、インナー部材13から離間して設けられ、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bとインナー部材13との間に第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの径方向への膨出を許容する空間Sが設けられる。そのため、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bは軸方向に収縮しやすく、緩衝器10に加えられる衝撃を吸収することができる。
また、電磁コイル50は、車体側部材30とインナー部材13との間に設けられる。そのため、車体側部材30から第1及び第2磁性エラストマ40a,40bを通過せずにインナー部材13に漏れる磁場を軽減することができる。したがって、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
また、アウターシェル60により、第1及び第2緩衝器側部材20a,20bが車体側部材30に対して緩衝器10の径方向に変位するのが制限される。そのため、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bのせん断変形が制限される。したがって、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの損傷を防止することができ、マウント装置100の耐久性を向上させることができる。
また、アウターシェル60は、非磁性体からなる。そのため、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bに集中的に磁場を与えて弾性特性を変化させることができる。したがって、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
また、マウント装置100では、緩衝器10が軸方向に衝撃を受けたときには第1又は第2磁性エラストマ40a,40bのいずれかが収縮して緩衝を吸収する。そのため、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bが強固に第1及び第2緩衝器側部材20a,20b並びに車体側部材30に接合されていなくても衝撃を吸収することができる。したがって、マウント装置100の製造が容易になる。
なお、マウント装置100では、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの径方向への膨出を許容する空間Sが第1及び第2磁性エラストマ40a,40bとインナー部材13との間に設けられるが、このような空間Sは、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bとアウターシェル60との間、すなわち、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bの径方向外側に設けられていてもよい。
<第2実施形態>
次に、図4を参照して、本発明の第2実施形態に係るマウント装置200について説明する。以下では、第1実施形態に係るマウント装置100(図2及び図3参照)と異なる点を主に説明し、第1実施形態で説明した構成と同一の構成又は相当する構成については、図中に第1実施形態と同一の符号を付して説明を省略する。また、マウント装置200を用いて互いに連結される車体及び緩衝器は、図1に示される車体1及び緩衝器10とほぼ同じであるので、その図示を省略する。
マウント装置100は2つの緩衝器側部材20a,20bと2つの磁性エラストマ40a,40bを備えるのに対し、マウント装置200は、1つの緩衝器側部材220と1つの磁性エラストマ240を備える点において、マウント装置100と異なる。以下、マウント装置200の構造を詳述する。
図4に示すように、緩衝器側部材220は、ロッド12の段部12cとナット14とにより挟持され、ロッド12に同期して移動する。車体側部材230は、軸方向に緩衝器側部材220と対向して車体1に連結され、緩衝器側部材220と車体側部材230との間に磁性エラストマ240が設けられる。磁性エラストマ240の端面241,242は、緩衝器側部材220と車体側部材230とにそれぞれ接合される。
緩衝器10が上方に衝撃を受けたときには、磁性エラストマ240は、伸長して衝撃を吸収する。緩衝器10が下方に衝撃を受けたときには、磁性エラストマ240は、収縮して衝撃を吸収する。
このように、マウント装置200では、緩衝器10が軸方向に衝撃を受けたときには磁性エラストマ240が伸縮して緩衝を吸収する。したがって、磁性エラストマ240をせん断変形させることなく衝撃を吸収することができ、磁性エラストマ240の損傷を防止することができる。これにより、マウント装置200の耐久性を向上させることができる。
また、磁性エラストマ240aは、ロッド12の小径部12bから離間して設けられ、磁性エラストマ240aとロッド12との間に磁性エラストマ240の径方向への膨出を許容する空間Sが設けられる。また、磁性エラストマ240aの径方向外側にも、磁性エラストマ240の径方向への膨出を許容する空間が設けられる。そのため、磁性エラストマ240は軸方向に収縮しやすく、緩衝器20に加えられる衝撃を吸収することができる。
電磁コイル50は、車体側部材230とロッド12の小径部12bとの間に設けられる。そのため、車体側部材230から磁性エラストマ240を通過せずに小径部12bに漏れる磁場を軽減することができる。したがって、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
マウント装置200は、マウント装置100と同様に、図2に示すアウターシェル60を備えていてもよい。この場合には、磁性エラストマ240のせん断変形を制限することができ、マウント装置200の耐久性を向上させることができる。また、アウターシェル60を非磁性体で形成することにより、磁性エラストマ240に集中的に磁場を与えて弾性特性を変化させることができる。
以下、本発明の実施形態の構成、作用、及び効果をまとめて説明する。
本実施形態は、車軸3と車体1との間に設けられる緩衝器10を車体1に連結するマウント装置100,200に係る。マウント装置100,200は、緩衝器10の径方向に延設される緩衝器側部材20a,20b,220と、緩衝器10の軸方向に緩衝器側部材20a,20b,220と対向して車体1に連結される車体側部材30,230と、緩衝器側部材20a,20b,220と車体側部材30,230との間に設けられる磁性エラストマ40a,40b,240と、磁性エラストマ40a,40b,240に磁場を与えて磁性エラストマ40a,40b,240の弾性特性を変化させる電磁コイル50と、を備え、磁性エラストマ40a,40b,240の径方向への膨出を許容する空間Sが設けられる。
この構成では、車体側部材30,230が緩衝器側部材20a,20b,220と軸方向に対向し、磁性エラストマ40a,40b,240が緩衝器側部材20a,20b,220と車体側部材30,230との間に設けられる。そのため、緩衝器10に軸方向に衝撃が加えられた際に、磁性エラストマ40a,40b,240は、車体側部材30,230と緩衝器側部材20a,20b,220とが互いに対向する方向に力を受けて伸縮する。したがって、磁性エラストマ40a,40b,240をせん断変形させることなく衝撃を吸収することができる。これにより、マウント装置100,200の耐久性が向上する。また、空間Sによって磁性エラストマ40a,40b,240の径方向への膨出が許容されるので、磁性エラストマ40a,40b,240が軸方向に収縮しやすく、緩衝器10に加えられる衝撃を吸収することができる。
また、マウント装置100,200では、電磁コイル50は、車体側部材30,230と緩衝器10との間に設けられる。
この構成では、電磁コイル50により形成される磁場は、車体側部材30,230と緩衝器10との間でループ状に導かれる。したがって、車体側部材30,230から磁性エラストマ40a,40b,240を通過せずに緩衝器10に漏れる磁場を軽減することができ、マウント装置100,200の減衰特性を効率的に変化させることができる。
また、マウント装置100は、車体側部材30に設けられ、車体側部材30に対して緩衝器側部材20a,20bが軸方向に変位するのを許容し径方向に変位するのを制限するアウターシェル60を更に備える。
この構成では、緩衝器側部材20a,20bの移動がアウターシェル60により制限されるため、磁性エラストマ40a,40bのせん断変形が制限される。したがって、マウント装置100の耐久性をより向上させることができる。
マウント装置100では、緩衝器側部材20a,20bと、車体側部材30と、は磁性材からなり、アウターシェル60は、非磁性材からなる。
この構成では、電磁コイル50により形成され磁性材からなる緩衝器側部材20a,20bと車体側部材30とを通る磁場が磁性エラストマ40a,40bを通る。したがって、効率よく磁性エラストマ40a,40bに磁場が作用し、マウント装置100の減衰特性を効率的に変化させることができる。
マウント装置100では、緩衝器側部材20a,20bは、軸方向に互いに間隔を空けて設けられる第1及び第2緩衝器側部材20a,20bを有し、車体側部材30は、第1緩衝器側部材20aと第2緩衝器側部材20bとの間に設けられ、磁性エラストマ40a,40bは、第1緩衝器側部材20aと車体側部材30との間に設けられる第1磁性エラストマ40aと、第2緩衝器側部材20bと車体側部材30との間に設けられる第2磁性エラストマ40bと、を有する。
この構成では、緩衝器10が第1緩衝器側部材20aを車体側部材30に近づける方向に衝撃を受けたときには第1磁性エラストマ40aが収縮し、緩衝器10が逆方向に衝撃を受けたときには第2磁性エラストマ40bが収縮する。そのため、第1及び第2磁性エラストマ40a,40bが強固に第1及び第2緩衝器側部材20a,20b並びに車体側部材30に接合されていなくても衝撃を吸収することができる。したがって、マウント装置100の製造が容易になる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記各実施形態は本発明の適用例の一つを示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
1・・・車体、3・・・車軸、10・・・緩衝器、20a・・・第1緩衝器側部材(緩衝器側部材)、20b・・・第2緩衝器側部材(緩衝器側部材)、30・・・車体側部材、40a・・・第1磁性エラストマ(磁性弾性部材)、40b・・・第2磁性エラストマ(磁性弾性部材)、50・・・電磁コイル、60・・・アウターシェル(制限部材)、100,200・・・マウント装置、220・・・緩衝器側部材、230・・・車体側部材、240・・・磁性エラストマ(磁性弾性部材)

Claims (5)

  1. 車軸と車体との間に設けられる緩衝器を前記車体に連結するマウント装置であって、
    前記緩衝器の径方向に延設される緩衝器側部材と、
    前記緩衝器の軸方向に前記緩衝器側部材と対向して前記車体に連結される車体側部材と、
    前記緩衝器側部材と前記車体側部材との間に設けられる磁性弾性部材と、
    前記磁性弾性部材に磁場を与えて前記磁性弾性部材の弾性特性を変化させる電磁コイルと、を備え、
    前記磁性弾性部材の前記径方向への膨出を許容する空間が設けられることを特徴とする
    マウント装置。
  2. 請求項1に記載のマウント装置であって、
    前記電磁コイルは、前記車体側部材と前記緩衝器との間に設けられることを特徴とする
    マウント装置。
  3. 請求項1又は2に記載のマウント装置であって、
    前記車体側部材に設けられ、前記車体側部材に対して前記緩衝器側部材が前記軸方向に変位するのを許容し前記径方向に変位するのを制限する制限部材を更に備えることを特徴とする
    マウント装置。
  4. 請求項3に記載のマウント装置であって、
    前記緩衝器側部材と前記車体側部材とは磁性材からなり、
    前記制限部材は、非磁性材からなることを特徴とする
    マウント装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載のマウント装置であって、
    前記緩衝器側部材は、前記軸方向に互いに間隔を空けて設けられる第1及び第2緩衝器側部材を有し、
    前記車体側部材は、前記第1緩衝器側部材と前記第2緩衝器側部材との間に設けられ、
    前記磁性弾性部材は、前記第1緩衝器側部材と前記車体側部材との間に設けられる第1磁性弾性部材と、前記第2緩衝器側部材と前記車体側部材との間に設けられる第2磁性弾性部材と、を有することを特徴とする
    マウント装置。
JP2017253734A 2017-12-28 2017-12-28 マウント装置 Pending JP2019120275A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017253734A JP2019120275A (ja) 2017-12-28 2017-12-28 マウント装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017253734A JP2019120275A (ja) 2017-12-28 2017-12-28 マウント装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019120275A true JP2019120275A (ja) 2019-07-22

Family

ID=67307097

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017253734A Pending JP2019120275A (ja) 2017-12-28 2017-12-28 マウント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019120275A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7185078B1 (ja) 2022-01-11 2022-12-06 Dmg森精機株式会社 自走装置、自走装置の制御方法、および自走装置の制御プログラム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164087A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変式ダンパ
JP2014194258A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Showa Corp 懸架装置、サスペンションサポート、および緩衝部材
JP2015024672A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 カヤバ工業株式会社 ダンパマウント装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010164087A (ja) * 2009-01-13 2010-07-29 Honda Motor Co Ltd 減衰力可変式ダンパ
JP2014194258A (ja) * 2013-03-29 2014-10-09 Showa Corp 懸架装置、サスペンションサポート、および緩衝部材
JP2015024672A (ja) * 2013-07-24 2015-02-05 カヤバ工業株式会社 ダンパマウント装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7185078B1 (ja) 2022-01-11 2022-12-06 Dmg森精機株式会社 自走装置、自走装置の制御方法、および自走装置の制御プログラム
JP2023101932A (ja) * 2022-01-11 2023-07-24 Dmg森精機株式会社 自走装置、自走装置の制御方法、および自走装置の制御プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN111788409B (zh) 具有电磁致动器的阻尼器
US6336535B1 (en) Magneto-rheological damper with dual flux ring spacer
KR101811548B1 (ko) 댐퍼 마운트 장치
US8672105B2 (en) Damping control device filled with magnetorheological fluid and engine mount having the same
US6497308B2 (en) Magneto-rheological fluid damper piston-flux ring attachment
US20140015180A1 (en) Magnetic damper
CN113227604A (zh) 具有空气弹簧的电磁阻尼器
KR101556715B1 (ko) 자력을 이용한 차량용 완충 장치
CN102630284A (zh) 双稳定螺线管减振器组件
JP6058527B2 (ja) トルクロッドの振動低減装置
CN105909721A (zh) 一种串联刚度宽频磁流变智能减振装置
KR102066366B1 (ko) 실린더 장치 및 그 제조 방법
JP2020133703A (ja) 可変剛性ブッシュ
JP6368433B2 (ja) シリンダ装置
Facey et al. Design and testing of a compact magnetorheological damper for high impulsive loads
JP2019120275A (ja) マウント装置
JP6924695B2 (ja) 緩衝器
JP4383470B2 (ja) 車両の減衰力可変式ダンパ
KR101222912B1 (ko) 자기 유변 유체 스프링 구조체 및 이를 이용한 서스펜션 구조체
KR20060069575A (ko) 전자석 솔레노이드에 의한 차량용 현가장치의 연속 감쇠력가변형 쇽업소버
KR101563962B1 (ko) Mr 댐퍼
KR102075907B1 (ko) 진동진폭을 고려한 자석형상의 자기 흡인력 마운트
US9573433B2 (en) Torsion device
JP7033570B2 (ja) 能動型防振装置及びその製造方法
JP6978979B2 (ja) トルクロッド

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200618

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20211012