JP2019113389A - ガス検出器及びガス濃度測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微量ガスを検出する際の応答時間を短縮できるとともに、検出精度が向上するガス検出器を提供する。【解決手段】第1の光Iの光源2と、第1の光Iが透過する基板3と、基板3と接する発光性物質の層4と、素子Eを収容する素子室5と、発光性物質の層4で発生する第2の光Rを検出する光検出手段6と、試料ガスが発光性物質の層4の少なくとも一部と接触しながら流れる流路7と、を備え、素子室5と流路7とが基板3によって隔離されている、ガス検出器1。【選択図】図1

Description

本発明は、ガス検出器及びガス濃度測定装置に関する。
工業ガスの製造においては、大気中から不純物として酸素ガス、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス等の微量ガスが製品となる工業ガスに混入することがある。微量ガスの混入は工業ガスの純度の低下の原因の一つである。そのため、工業ガスに含まれる微量ガスを検出する技術は、工業ガスの高純度化を目的とする場合には不可欠である。
工業ガスに含まれる微量ガスを検出する技術として、種々の原理を適用したガス検出器が知られている。例えば、電気化学式の検出器と、光化学式の検出器とが知られている。
電気化学式の検出器は検出対象の微量ガスと電解質とが物理的に接触し、微量ガスと電解質との間で分子交換が起きる際の電気的変化を検出している。
光化学式の検出器はガス応答性の発光体を備える検出素子を利用する。この検出素子を用いると、微量ガスと発光体とが化学反応する際における発光体の光の強度や蛍光強度の変化を検出できる。さらに微量ガスの濃度に応じて光強度、蛍光強度等の増減を検出することもできる。一般的な光化学式の検出器は、発光体を溶媒に溶解させ、発光体の溶液に試料ガスを通気させ、気液接触を生じさせて、化学反応にともなう光強度の変化を連続的に測定している。
他にも特許文献1は、基板上に設けられた複数のナノワイヤと、複数のナノワイヤ間に設けられ、ガスを検出する試薬と、を含むガスセンサを開示している。特許文献1に記載のガスセンサは、検出対象であるガスがナノワイヤに付着した際の試薬の色の変化を検出する。
特開2016−8820号公報
しかしながら従来のガス検出器は、微量ガスとの物理的な接触にともなう分子交換反応又は化学反応を利用するため、微量ガスの検出に要する時間、即ち応答時間は、分子交換反応又は化学反応の反応時間によって主に決定される。よって、従来のガス検出器計にあっては、ガスの検出に要する応答時間が長い。
特許文献1に記載のガスセンサにあっては、試薬とワイヤが大気中に露出しているため、大気由来のガス成分を検出してしまう。そのため、酸素ガス、窒素ガス等の大気中にも含まれている化学種を微量ガスとして検出する場合には、検出精度及び検出感度が低下する。
なお、特許文献1に記載のガスセンサにおいても、ガスを試薬に吸着させ、ナノワイヤを加熱して、ワイヤに吸着したガスを放出するまでの時間によって応答時間が主に決定される。そのため、特許文献1に記載のガスセンサでも応答時間を短縮できない。
高純度の工業ガスを製造プラントでは、製品ガス中の微量ガスを連続的に測定する場合がある。ガス検出器の微量ガスに対する応答時間が長くなると、製造プラント設備の運転管理分析、製品ガスの品質管理分析を行う際に、微量ガスを即座に検知できず、製品ガスの純度が低下する可能性がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、微量ガスを検出する際の応答時間を短縮できるとともに、検出精度が向上するガス検出器を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を備える。
[1] 第1の光の光源と、前記第1の光が透過する基板と、前記基板と接する発光性物質の層と、前記基板と前記発光性物質の層とを収容する素子室と、前記発光性物質の層で発生する第2の光を検出する光検出手段と、試料ガスが前記発光性物質の層の少なくとも一部と接触しながら流れる流路と、を備え、前記素子室と前記流路とが前記基板によって隔離されている、ガス検出器。
[2] 前記第2の光が前記第1の光によって励起された前記発光性物質の蛍光である、[1]のガス検出器。
[3] [1]又は[2]のガス検出器と、前記第2の光の強度を測定する測定手段と、を備える、ガス濃度測定装置。
本発明によれば、微量ガスを検出する際の応答時間を短縮できるとともに、検出精度が向上する。
本発明を適用した一実施形態に係るガス検出器の構成の一例を示す模式図である。 ビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)の層で発生した蛍光の強度の時間変化を示すグラフである。 酸素濃度1ppm以下の低濃度下でのガス検出器の応答を示すグラフである。
以下、本発明を適用した一実施形態のガス検出器及びガス濃度測定装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
<ガス検出器>
まず、本発明を適用した一実施形態であるガス検出器1の構成について説明する。ガス検出器1は検出対象である試料ガスに含まれる微量ガスを検出する器機である。
図1は、ガス検出器1の構成の一例を示す模式図である。図1に示すように、ガス検出器1は、光源2と、基板3と、発光性物質の層4と、素子室5と、光検出手段6と、流路7と、収容体8と、密閉部材9とを備え概略構成されている。以下にガス検出器1の各構成要素に関して詳しく説明を行う。
光源2は第1の光Iを基板3に照射する。光源2としては重水素ランプ、赤外光ランプ、発光ダイオード等を適用できる。ただし、光源2はこれらの例示に限定されない。
第1の光Iの波長及び強度は、後述する発光性物質の性質に応じて適宜設定できる。
基板3は光源2の光が透過する基板である。本実施形態では光源2から照射された第1の光Iが基板3を透過する。
基板3の材質は、第1の光Iが透過できる形態であれば特に限定されない。基板3の材質の具体例としては石英ガラス、テンパックスガラス、アクリル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂が例示される。
基板3の厚さは特に限定されないが、例えば5〜20mmとすることができる。
発光性物質の層4は基板3と接する層である。本実施形態では、発光性物質の層4と基板3とが隣接し、積層体、すなわち素子Eを構成している。第1の光Iは基板3を透過したのち、発光性物質の層4に到達する。発光性物質の層4では、第1の光Iによって励起された発光性物質の蛍光として第2の光Rが発生する。
発光性物質の層4の厚さは特に限定されないが、例えば5〜10μmとすることができる。
発光性物質は微量ガスとの接触により反応し、発光特性が変化する形態であれば特に制限なく、適用可能である。発光特性の変化は、蛍光又は燐光の強度変化であってもよく、蛍光又は燐光の波長の変化であってもよい。
発光性物質は検出対象である微量ガスとの組み合わせで下記の化合物から選択される。
発光性物質としては、微量ガスの濃度又は分圧の変化によって、蛍光強度等の発光特性が変化する化合物を選択することが好ましい。これにより、試料ガス中の微量ガスの濃度変化をさらに素早く検出できる。
例えば、微量の酸素ガスを検出する場合、発光性物質の具体例としては、ビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、トリス(2−フェニルピリジナト)イリジウム(III)(以下、「Ir(ppy)3」と記す。)、トリス(2,2’−ビピリジル)ルテニウム(II)(以下、「Ru(bpy)3」と記す。)、トリス(アセチルアセトナート)テルビウム(III)(以下、「Tb(acac)3」と記す。)が例示される。これらの中でもビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)、Ir(ppy)3が好ましい。
例えば、微量の窒素ガスを検出する場合、発光性物質の具体例としては、Ir(ppy)3、トリス(2,2’−ビピリジル)イリジウム(II)(Ir(bpy)3)、トリス(4,4’−ジフェニル−2,2’−ビピリジナート)ルテニウム(II)(以下、「Ru(dpbpy)3」と記す。)が例示される。これらの中でもRu(dpbpy)3が好ましい。
例えば、微量のアルゴンガスを検出する場合、発光性物質の具体例としては、Ir(ppy)3、Ru(bpy)3、トリス(1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロ−7,7−ジメチル−4,6−オクタジオナート)テルビウム(III)(Tb(FOD)3)が例示される。これらの中でもIr(ppy)3が好ましい。
例えば、微量のヘリウムガスを検出する場合、発光性物質の具体例としては、Ir(ppy)3、Tb(acac)3、トリス(トリフルオロアセチルアセトナート)テルビウム(III)(Tb(TFA)3)が例示される。これらの中でもIr(ppy)3が好ましい。
素子室5は、基板3と発光性物質の層4とを、すなわち素子Eを収容する。素子室5は、収容体8の内部に形成されている。すなわち、本実施形態において素子室5は収容体8の内部空間の一部である。
素子室5は第1の光Iの光路L1と、第2の光Rの光路L2と、窓Wとを備える。光路L1は第1の光Iを収容体8の上面から素子室5内の素子Eに向けて照射するための光路である。光路L2は第2の光Rを光検出手段6で検出するための光路である。光路L2は窓Wと接続されている。これにより窓Wを介して第2の光Rを検出できる。
光検出手段6は発光性物質の層4で発生する第2の光Rを検出する。本実施形態において、発光性物質が第1の光Iによって励起されて蛍光を発する化合物である場合、発光性物質の蛍光が第2の光Rとして光検出手段6によって検出される。
光検出手段6の具体例としては、分光器、フォトダイオード、光電子増倍管(PMT)が例示される。
光検出手段6の市販品としては、オーシャンオプティクス社製の次世代ファイバマルチチャンネル分光器(製品名「Flame−S」)、浜松ホトニクス製のSiフォトダイオード(製品名「S1087」)、浜松ホトニクス製の光電子増倍管(製品名「R331」)が例示される。
ただし、光検出手段6は発光性物質の性質に応じて適宜選択できる。
流路7は試料ガスが発光性物質の層4の少なくとも一部と接触しながら流れる形態であれば特に限定されない。本実施形態では、流路7は収容体8の内部かつ素子室5の下方に形成されている。試料ガスが流路7を流れると、素子Eの下側の層、すなわち発光性物質の層4の一部と接触しながら図1に示す矢印の向きに流れる。
流路7は、試料ガスに含まれる微量ガス以外のガス成分を除去するフィルター等の分離手段を備えてもよい。これにより、微量ガスの検出感度及び検出精度がさらに向上する。
収容体8の内部には素子室5と流路7とが形成されている。さらに本実施形態においては、収容体8の上側には窓Wが形成されている。
収容体8の材質としては、樹脂材料及び金属材料等の気密性の材料で構成することが好ましい。樹脂材料としては、エポキシ樹脂、ABS樹脂、PPA樹脂が例示される。金属材料としては、アルミニウム、銅等の金属、ステンレス、マグネシウム合金等の合金が例示される。
収容体8はスリット部材10を有している。これにより光路L1内の第1の光Iの位相が一定に保たれる。
密閉部材9は、素子室5と流路7との間の隙間を密閉する部材である。これにより、素子室5から流路7にガスがさらに漏れにくくなる。密閉部材9としては、O−リング、シール材、パッキン材等が例示される。
ガス検出器1においては、素子室5と流路7とが基板3によって隔離されている。より具体的には発光性物質の層4が素子室5の流路7側(下側)を向き、基板3が光源2側(上側)を向くように素子Eが素子室5内に載置されている。これにより装置の使用環境由来の大気等のガスが、光路L1、光路L2、窓W等から素子室5を経由して流路7側に漏れにくくなる。
次にガス検出器1の作製方法の一例について説明する。
素子Eの作製においては、スピンコーティング法を適用できる。例えば、発光性物質を溶媒に溶かして塗工液とし、基板3に塗布することにより、素子Eを作製できる。
作製した素子Eは例えば下記の方法で収容体8内に載置できる。
まず密閉部材9を配置するための溝と、流路7とが形成された第1の収容体と、素子室5が形成された第2の収容体とを予め作製する。次に、密閉部材9を前記溝に配置し、流路7内を流れるガスが発光性物質の層4の少なくとも一部と接触するように、すなわち発光性物質の層4が下を向くように、素子Eを第1の収容体の上側に載置する。次に、基板3によって流路7と素子室5とが隔離されるように、第2の収容体を第1の収容体の上側から接合し、素子Eを素子室5内に封止する。
その後、光源2と光検出手段6とを収容体8の周囲に配置する。
次にガス検出器1の使用方法の一例について説明する。
まず光源2から素子Eに向けて第1の光Iを照射する。第1の光Iは基板3を透過し、発光性物質の層4内で、第2の光Rを発生させる。この第2の光Rが光路L2を経由して光検出手段6で検出されることを予め確認する。
次に、図1に示す矢印の向きに流路7内に試料ガスを流す。試料ガスは発光性物質の層4の一部と接触する。このとき、試料ガスに含まれる微量ガスと発光性物質との間で化学反応が生じ、第2の光Rとして蛍光が発生する。光検出手段6によって、微量ガスとの接触に起因する第2の光Rの強度の変化を検出できる。
例えば発光性物質としてビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)等のイリジウム系蛍光錯体を用いて酸素ガスを検出する場合においては、光源2から基板3に紫外光を照射しながら、イリジウム系蛍光錯体を連続的に酸素分圧の低いガスに通気する。この状態から、酸素分圧の低いガスを酸素分圧の高いガスに切り替えると、イリジウム系蛍光錯体が発する第2の光Rの強度はイリジウム系蛍光錯体に取り込まれる酸素濃度に依存して強くなる。これにより酸素ガスの濃度の変化を即座に検出できる。
(作用効果)
以上説明したガス検出器1は、発光性物質の層4を備えるため、発光性物質の層4と微量ガスとの接触による第2の光の変化を即座に検出できる。そのため、ガス検出器1は試料ガスに含まれる微量ガスを即座に検出できる。
さらに、ガス検出器1にあっては、素子室5と流路7とが基板3によって隔離されているため、大気中の成分が素子室5を経由して流路7に混入しにくく、発光性物質の層4と微量ガスとの接触効率を高めることができる。その結果、ガス検出器1によれば、微量ガスを高精度に検出できる。
<ガス濃度測定装置>
次に、本実施形態のガス濃度測定装置について説明する。本実施形態のガス濃度測定装置は、上述した本実施形態のガス検出器1と、第2の光Rの強度を測定する測定手段と、を備える。
第2の光Rの強度を測定する測定手段としては、第2の光Rの強度を基に測定対象となる試料ガスの濃度を算出できる形態であれば特に限定されない。測定手段としては、フォトダイオード、光電子増倍管(PMT)が例示される。
(作用効果)
以上説明した本実施形態のガス濃度測定装置は、ガス検出器1を備えるため、試料ガスに含まれる微量ガスを検出する際の応答時間が短い。さらに、第2の光Rの強度を測定できるため、即座に微量ガスの濃度を測定できる。よって、製造プラント設備の運転管理分析又は製品ガスの品質管理、分析等を行う際に、微量ガスの濃度を即座に検知できるため、製品ガスの純度のわずかな低下でも見逃しにくくなる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が加えられてよい。
上述した実施形態では光検出手段6が第2の光Rとして発光性物質の蛍光を検出する場合を説明したが、光検出手段6は、第2の光Rとして発光性物質の燐光を検出してもよい。他にも、第2の光Rとして、基板3と発光性物質の層4との界面で反射する反射光を検出してもよい。
<実施例>
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
(酸素検知素子の作製)
スピンコーティング法を用いて素子を作製した。
まず、発光性物質として下式(1)で表される化合物であるイリジウム系蛍光錯体(ビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III))をアセトンに溶解し、塗工液を調製した。調製した塗工液を5mm厚の石英ガラスの基板(10mm×10mm角)に滴下してスピンコーティング法によって石英ガス基板上に厚さ5μmの薄膜層を積層した。その後、薄膜層に残存するアセトン溶媒を自然乾燥により蒸発乾固させ、素子E1を作製した。
Figure 2019113389
(収容体の作製)
ABS樹脂を用いて第1の収容体と第2の収容体とを作製した。第1の収容体に形成された流路7内を流れるガスが発光性物質の層4の少なくとも一部と接触するように素子E1を第1の収容体の上側に載置し、O−リングを溝に配置した。次に、基板3によって流路7と素子室5とが隔離されるように、第2の収容体を第1の収容体の上側から接合し、素子E1を素子室5内に封止した。これにより、石英ガラスの基板3によって流路7と素子室5とを隔離した。その後、光源2と光検出手段6とを収容体8の周囲に配置した。光源2として浜松ホトニクス社製の重水素ランプ光源(製品名「L−10290」)を使用した。光検出手段6としてオーシャンオプティクス社製の次世代ファイバマルチチャンネル分光器(製品名「Flame−S」)を使用した。
(性能評価)
酸素ガス濃度がそれぞれ10%、20%、30%、40%、50%である試料ガスについて、光検出特性を計測した。図2は光検出手段6にて検出したビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)の層で発生した蛍光の強度の時間変化を示すグラフである。本評価においては、前記の酸素濃度を一定時間ごとに変化させ、その蛍光強度の減少量をプロットしている。
次に、酸素濃度1ppm以下の低濃度下でのガス検出器の応答について評価した。低濃度下での応答の評価では、光検出手段6として黄燐発光式酸素濃度計で酸素濃度を計測し、濃度の正確さを担保した。
試料ガス中の酸素濃度が低いと、ビス(2−フェニルキノリン)(アセチルアセトネート)イリジウム(III)の層で発生する蛍光の強度が減少する。そこで低濃度下の応答の評価では可視性を高めるため、蛍光強度の逆数をプロットすることで、酸素応答に対して正方向にセンサ電圧が応答するようにデータ処理を行った。データ処理後のグラフを図3に示す。
この際の応答時間は酸素濃度0.05ppmから1ppmの濃度に上げた際の所要時間が3分以内、1ppmの濃度から0.05ppmへ濃度を下げた際の所要時間が10分以内であった。従来の電気化学式微量酸素期では1ppm以下の濃度測定の際に要していた応答時間は30分程度であることから、低濃度の酸素ガスを検出する際の応答時間を短縮できることが判った。
1…ガス検出器、2…光源、3…基板、4…発光性物質の層、5…素子室、6…光検出手段、7…流路、8…収容体、9…密閉部材、10…スリット部材、E…素子、L1,L2…光路、I…第1の光、R…第2の光、W…窓

Claims (3)

  1. 第1の光の光源と、
    前記第1の光が透過する基板と、
    前記基板と接する発光性物質の層と、
    前記基板と前記発光性物質の層とを収容する素子室と、
    前記発光性物質の層で発生する第2の光を検出する光検出手段と、
    試料ガスが前記発光性物質の層の少なくとも一部と接触しながら流れる流路と、
    を備え、
    前記素子室と前記流路とが前記基板によって隔離されている、ガス検出器。
  2. 前記第2の光が前記第1の光によって励起された前記発光性物質の蛍光である、請求項1に記載のガス検出器。
  3. 請求項1又は2に記載のガス検出器と、
    前記第2の光の強度を測定する測定手段と、
    を備える、ガス濃度測定装置。
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CN113514405A (zh) * 2020-04-10 2021-10-19 中国石油化工股份有限公司 海上挥发型危化品泄漏检测仪

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