JP2019112000A - 操舵アシスト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドライバの意思を考慮して操舵アシスト制御を実施すること。【解決手段】車両に搭載される操舵アシスト装置は、車輪を転舵するパワーステアリング装置と、パワーステアリング装置を制御する制御装置とを備える。制御装置は、車両の運転環境を示す運転環境情報に基づいて目標走路を算出する。また、制御装置は、手動運転の最中に車両のドライバがセルフアライニングトルクに委ねてハンドルを戻すという開始条件が成立したか否か判定する。その開始条件の成立に応答して、制御装置は、ハンドル戻しアシスト制御を開始する。ハンドル戻しアシスト制御において、制御装置は、目標走路に追従して車両が走行するように、パワーステアリング装置を制御して車輪の転舵を制御する。【選択図】図1

Description

本発明は、車両の操舵をアシストする操舵アシスト制御に関する。
特許文献1は、ステアバイワイヤ方式の車両用操舵装置を開示している。その車両用操舵装置は、ハンドルに操舵反力を付与する操舵反力制御を行う。より詳細には、車両用操舵装置は、車体のヨー角の変化に基づいて、車体の旋回量を観測する。観測された旋回量が基準角以上であれば、車両用操舵装置は、操舵反力を増大させる。そして、車両用操舵装置は、増大させた操舵反力を時間経過に従って小さくしていく。
特開2013−100007号公報
上記の特許文献1に開示された技術によれば、車体の旋回量が基準角以上になると操舵反力が増加する。従って、旋回量が基準角を超えた旋回状態をしばらく維持しなければならない場合、増加した操舵反力は、ドライバにとってアシストとはならず、却ってドライバの負荷となる。この問題は、操舵反力制御の実施にあたってドライバの意思が正確に考慮されていないことに起因する。
操舵反力制御に限らず、車両の操舵をアシストする「操舵アシスト制御」において、ドライバの意思を考慮することは重要である。操舵アシスト制御がドライバの意思と関係なく行われると、ドライバは違和感を感じる。このことは、操舵アシスト制御に対する信頼の低下を招き、好ましくない。
本発明の1つの目的は、ドライバの意思を考慮して操舵アシスト制御を実施することができる技術を提供することにある。
本発明の1つの観点において、車両に搭載される操舵アシスト装置が提供される。
前記操舵アシスト装置は、
前記車両の車輪を転舵するパワーステアリング装置と、
前記パワーステアリング装置を制御する制御装置と
を備える。
前記制御装置は、
前記車両の運転環境を示す運転環境情報に基づいて目標走路を算出する目標走路算出処理と、
手動運転の最中に、前記車両のドライバがセルフアライニングトルクに委ねてハンドルを戻すという開始条件が成立したか否か判定する開始条件判定処理と、
前記開始条件の成立に応答してハンドル戻しアシスト制御を開始するアシスト開始処理と
を行う。
前記ハンドル戻しアシスト制御において、前記制御装置は、前記目標走路に追従して前記車両が走行するように、前記パワーステアリング装置を制御して前記車輪の転舵を制御する。
本発明によれば、操舵アシスト制御としてハンドル戻しアシスト制御が行われる。ハンドル戻しアシスト制御では、車両が目標走路に追従して走行するように操舵アシストが行われる。但し、ハンドル戻しアシスト制御は、無条件に行われるわけではない。ハンドル戻しアシスト制御は、ドライバの意思を考慮して開始される。
具体的には、ハンドル戻しアシスト制御の開始条件は、ドライバがセルフアライニングトルクに委ねてハンドルを戻すことである。セルフアライニングトルクに委ねてハンドルを戻す場合、ドライバは自身で操舵を行うという意思は有していない。従って、それを開始条件としてハンドル戻しアシスト制御を実施することによって、ドライバに違和感を抱かせることなく、車両が目標走路に追従して走行するようにハンドルを自然に戻すことが可能となる。
本発明の実施の形態の概要を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態に係る車両及び操舵アシスト装置の構成を説明するための概略図である。 本発明の実施の形態に係る操舵アシスト装置の制御装置による処理例を示すフローチャートである。 図3中のステップS40(開始条件判定処理)の詳細を示すフローチャートである。 図4中のステップS41を説明するためのタイミングチャートである。 図3中のステップS60(ハンドル戻しアシスト制御)におけるアシストトルクの調整を説明するための概念図である。 図3中のステップS60(ハンドル戻しアシスト制御)におけるアシストトルクの調整を説明するための概念図である。 図3中のステップS70(終了条件判定処理)の詳細を示すフローチャートである。
添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
1.概要
図1は、本実施の形態の概要を説明するための概念図である。本実施の形態に係る車両1は、車両1の旋回時に操舵をアシストする操舵アシスト機能を有している。例えば、操舵アシスト機能は、一般的なEPS(Electric Power Steering;電動パワーステアリング)制御を含んでいる。
更に、本実施の形態に係る操舵アシスト機能は、旋回時に車両1が目標走路に追従して走行するように操舵をアシストする操舵アシスト制御も含んでいる。目標走路に追従するように車両1の操舵をアシストする操舵アシスト制御は、以下「目標走路追従制御」と呼ばれる。目標走路は、典型的には、車両1に搭載された自動運転システムによって算出される。
但し、本実施の形態に係る目標走路追従制御は、車両1の旋回中に無条件で行われるわけではない。目標走路追従制御を実施する際には、車両1のドライバの意思が考慮される。その説明のため、図1に示されるような、車両1が交差点等において旋回する状況を考える。車両1は自動運転車両であってもよいが、以下では、ドライバが車両1を手動運転している状況を考える。
タイミングtaにおいて、車両1のドライバは、ハンドルの切り込みを開始する。ハンドルの切り込みに応答して、車両1は旋回を開始する。その後、ドライバは、ハンドルを切り込んだまましばらくの間保舵する。ドライバがハンドルの切り込み及び保舵を行っている間、ドライバは自身で操舵を行うという意思を有している。従って、そのような期間には目標走路追従制御は行われない。
タイミングtbにおいて、ドライバは、ハンドルを戻し始める。ここで、ドライバは、セルフアライニングトルク(SAT; Self Aligning Torque)に委ねてハンドルを戻すとする。そのようなドライバ操作は、以下「SATハンドル戻し操作」と呼ばれる。また、ドライバがSATハンドル戻し操作を行っている状態は、以下「SATハンドル戻し状態」と呼ばれる。
SATハンドル戻し状態の場合、ドライバは自身で操舵を行うという意思は有していない。従って、SATハンドル戻し状態の検出をトリガーとして、目標走路追従制御が開始される。言い換えれば、旋回中の目標走路追従制御の開始条件は、SATハンドル戻し状態が検出されることである。SATハンドル戻し状態をトリガーとして目標走路追従制御を実施することによって、ドライバに違和感を抱かせることなく、車両1が目標走路に追従して走行するようにハンドルを自然に戻すことが可能となる。その意味で、SATハンドル戻し状態における目標走路追従制御を、「ハンドル戻しアシスト制御」と呼ぶこともできる。
タイミングtcにおいて、車両1の旋回は終了し、車両1は直進走行を開始する。ドライバのSATハンドル戻し操作も終了するため、ハンドル戻しアシスト制御(目標走路追従制御)も終了する。
以下、本実施の形態に係る操舵アシスト制御について更に詳しく説明する。
2.操舵アシスト装置
図2は、本実施の形態に係る車両1及び操舵アシスト装置10の構成を説明するための概略図である。
車両1は、ハンドル2(ステアリングホイール)、ステアリングシャフト3、ピニオンギア4、ラックバー5、及び車輪6を備えている。ハンドル2は、ドライバが操舵操作を行うために用いる操作部材である。ステアリングシャフト3の一端はハンドル2に連結されており、その他端はピニオンギア4に連結されている。ピニオンギア4は、ラックバー5と噛み合っている。ラックバー5の両端は、タイロッドを介して左右の車輪6に連結されている。ハンドル2の回転は、ステアリングシャフト3を介して、ピニオンギア4に伝達される。ピニオンギア4の回転運動はラックバー5の直線運動に変換され、それにより、車輪6の舵角が変化する。
操舵アシスト装置10は、車両1に搭載され、車両1の操舵(車輪6の転舵)をアシストする。この操舵アシスト装置10は、EPS装置20、操舵角センサ30、操舵トルクセンサ40、タッチセンサ50、運転環境情報取得装置60、及び制御装置100を備えている。
EPS装置20は、車輪6を機械的に転舵するパワーステアリング装置である。より詳細には、EPS装置20は、電動モータを含んでおり、電動モータの回転によりアシストトルクを生成する。例えば、電動モータは、変換機構を介してラックバー5に連結している。電動モータのロータが回転すると、変換機構は、その回転運動をラックバー5の直線運動に変換する。このようにして、アシストトルクが発生し、車輪6の転舵がアシストされる。
操舵角センサ30は、ハンドル2の操舵角θを検出する。操舵角センサ30は、検出した操舵角θを示す検出情報を制御装置100に出力する。
操舵トルクセンサ40は、ステアリングシャフト3に印加される操舵トルクMTを検出する。操舵トルクセンサ40は、検出した操舵トルクMTを示す検出情報を制御装置100に出力する。
タッチセンサ50は、車両1のドライバによるハンドル2の把持状態を検出する。タッチセンサ50は、検出した把持状態を示す検出情報を制御装置100に出力する。
運転環境情報取得装置60は、自動運転制御の実施に必要な車両1の運転環境を示す運転環境情報ENVを取得する。運転環境情報ENVは、車両1の位置を示す位置情報、地図情報、車両1の周囲の状況を示す周囲状況情報、車両1の状態を示す車両状態情報、等を含む。位置情報は、例えば、GPS(Global Positioning System)を利用することにより得られる。地図情報は、地図データベースから得られる。周囲状況情報は、カメラ、ライダー、レーダー等の外界センサを利用することにより得られる。例えば、周囲状況情報は、周辺車両の情報を含む。車両状態情報は、車両1に搭載された各種センサによる検出結果に基づいて得られる。例えば、車両状態情報は、車両1の速度やヨーレート、ウィンカ状態の情報を含む。
制御装置100は、プロセッサ、記憶装置、及び入出力インタフェースを備えるマイクロコンピュータである。制御装置100は、ECU(Electronic Control Unit)とも呼ばれる。制御装置100は、入出力インタフェースを通して各種情報を受け取る。そして、制御装置100は、受け取った情報に基づいて車両1の運転制御を行う。特に、本実施の形態において、制御装置100は、EPS装置20の動作を制御することによって、操舵アシスト制御を行う。
より詳細には、制御装置100は、機能ブロックとして、EPS制御部110及び自動運転制御部120を備えている。これら機能ブロックは、制御装置100のプロセッサが記憶装置に格納された制御プログラムを実行することにより実現される。制御プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されていてもよい。
EPS制御部110は、一般的なEPS制御を行う。より詳細には、EPS制御部110は、操舵角θや操舵トルクMTの検出情報に基づいて、EPS装置20の動作を制御するためのアシスト制御量を算出する。EPS制御部110は、アシスト制御量をEPS装置20に出力する。EPS装置20は、アシスト制御量に従って電動モータを駆動し、アシストトルクを発生させる。
自動運転制御部120は、車両1の自動運転を制御する。例えば、自動運転制御部120は、運転環境情報取得装置60によって取得される運転環境情報ENVに基づいて、車両1の目標走路を算出する。そして、自動運転制御部120は、必要に応じて上記のハンドル戻しアシスト制御(目標走路追従制御)を行う。具体的には、手動運転の最中、自動運転制御部120は、ドライバがセルフアライニングトルクに委ねてハンドル2を戻すという開始条件が成立したか否かを判定する。開始条件の成立に応答して、自動運転制御部120は、ハンドル戻しアシスト制御を開始する。ハンドル戻しアシスト制御において、自動運転制御部120は、目標走路に追従して車両1が走行するように、EPS装置20を制御して車輪6の転舵を制御する。
3.処理フロー例
図3は、本実施の形態に係る操舵アシスト装置10の制御装置100による処理例を示すフローチャートである。尚、図3に示される処理フローは、一定サイクル毎に繰り返し実行される。
3−1.ステップS10(目標走路算出処理)
制御装置100(自動運転制御部120)は、運転環境情報取得装置60によって取得される運転環境情報ENVに基づいて、車両1の目標走路を算出する。尚、自動運転モードだけでなく手動運転モードにおいても、目標走路の算出は行われる。
3−2.ステップS20(右左折判定処理)
制御装置100(自動運転制御部120)は、運転環境情報ENVに基づいて、車両1が交差点を右左折しているか否かを判定する。例えば、制御装置100は、位置情報、地図情報、及び車両状態情報(車速、ヨーレート、ウィンカ状態)を参照することによって、車両1が交差点を右左折しているか否かを判定することができる。車両1が交差点を右左折していない場合(ステップS20;No)、処理はステップS30に進む。一方、車両1が交差点を右左折している場合(ステップS20;Yes)、処理はステップS40に進む。
3−3.ステップS30(EPS制御処理)
制御装置100(EPS制御部110)は、一般的なEPS制御を行う。そして、本サイクルにおける処理は終了する。
3−4.ステップS40(開始条件判定処理)
制御装置100(自動運転制御部120)は、ドライバのハンドル操作状態がSATハンドル戻し状態となったか否かを判定する。すなわち、制御装置100は、ハンドル戻しアシスト制御の開始条件が成立したか否かを判定する。開始条件が成立した場合(ステップS40;Yes)、処理はステップS50に進む。それ以外の場合(ステップS40;No)、処理はステップS30に進む。
図4は、本ステップS40の詳細を示すフローチャートである。SATハンドル戻し状態を検出するための手法としては様々な例が考えられる。ここでは、2つの例を考える。
ステップS41において、制御装置100は、操舵トルクMTと操舵トルク微分量MT’との積(MT×MT’)が負であるか否かを判定する。図5に示されるように、ハンドル2がセルフアライニングトルクによって戻っている場合、積MT×MT’は負となる。従って、積MT×MT’の正負に基づいて、SATハンドル戻し状態を検知することができる。操舵トルクMTは、操舵トルクセンサ40によって検出される。操舵トルク微分量MT’は、操舵トルクMTから算出される。積MT×MT’が負である場合(ステップS41;Yes)、ステップS40の判定結果は「Yes」である。それ以外の場合(ステップS41;No)、処理はステップS42に進む。
ステップS42において、制御装置100は、ドライバのハンドル把持力が低下したか否かを判定する。ドライバのハンドル把持力の低下は、タッチセンサ50による検出情報に基づいて認識することができる。ハンドル把持力が低下した場合(ステップS42;Yes)、ハンドル戻りはセルフアライニングトルクによると言うことができる。従って、ステップS40の判定結果は「Yes」となる。それ以外の場合(ステップS42;No)、ステップS40の判定結果は「No」である。
3−5.ステップS50(アシスト開始処理)
開始条件の成立に応答して、制御装置100(自動運転制御部120)は、ハンドル戻しアシスト制御を開始する。その後、処理はステップS60に進む。
3−6.ステップS60(ハンドル戻しアシスト制御)
制御装置100(自動運転制御部120)は、ハンドル戻しアシスト制御を行う。ハンドル戻しアシスト制御において、制御装置100は、ステップS10で算出された目標走路に基づいて、目標走路追従制御を行う。すなわち、制御装置100は、目標走路に追従して車両1が走行するように、EPS装置20を制御して車輪6の転舵を制御する。目標走路は運転環境情報ENVに基づいて算出されるため、道路形状や周囲の交通状況に応じた適切なハンドル戻しアシスト制御が実現される。
尚、ハンドル戻しアシスト制御を開始する際、通常のEPS制御との干渉を防ぐために、通常のEPS制御からハンドル戻しアシスト制御への切り替えが必要となる。この切り替えにおいて、EPS装置20が発生させるアシストトルクの急変を防ぐために、アシストトルクの調整が行われてもよい。以下、図6及び図7を参照して、アシストトルクの調整について説明する。
図6は、EPS装置20が発生させるアシストトルクATを概念的に示している。自動運転制御部120は、ハンドル戻しアシスト制御のためのアシストトルクである第1アシストトルクAT_1を算出する。EPS制御部110は、通常のEPS制御のためのアシストトルクであって、操舵角θ及び操舵角速度θ’に基づくアシストトルクである第2アシストトルクAT_2を算出する。更に、EPS制御部110は、通常のEPS制御のためのアシストトルクであって、操舵トルクMTの変化に基づくアシストトルクである第3アシストトルクAT_3を算出する。このとき、EPS装置20が発生させるアシストトルクATは、次の式(1)で表される。
式(1):AT=K×AT_1+(1−K)×AT_2+AT_3
式(1)において、パラメータKは、0〜1の範囲の値をとるゲインである。図7には、そのゲインKの設定例が示されている。時刻t1よりも前、通常のEPS制御が行われている。具体的には、ゲインKは0に設定され、第2アシストトルクAT_2と第3アシストトルクAT_3に基づくEPS制御が行われる。
時刻t1において、SATハンドル戻し操作が開始する、すなわち、ハンドル戻しアシスト制御の開始条件が成立する。時刻t1〜t2の期間は、EPS制御からハンドル戻しアシスト制御への切り替え期間である。この切り替え期間において、ゲインKは0から1に漸増する。その結果、アシストトルクATに対する第1アシストトルクAT_1の寄与は徐々に増加する一方で、アシストトルクATに対する第2アシストトルクAT_2の寄与は徐々に減少する。これにより、アシストトルクATの急変が防止される。
尚、ハンドル戻しアシスト制御の実行中であっても、操舵トルクMTに基づく第3アシストトルクAT_3は、継続してアシストトルクATに組み込まれる。これにより、ハンドル戻しアシスト制御がキャンセルされた場合であっても、操舵アシスト力を確保することが可能となる。
3−7.ステップS70(終了条件判定処理)
ハンドル戻しアシスト制御の最中、制御装置100(自動運転制御部120)は、ハンドル戻しアシスト制御を終了させる終了条件が成立したか否かを判定する。終了条件が成立した場合(ステップS70;Yes)、処理はステップS80に進む。それ以外の場合(ステップS70;No)、処理はステップS60に戻る。以下に説明されるように、終了条件としては様々な例が考えられる。
図8は、本ステップS70の詳細を示すフローチャートである。ステップS71において、制御装置100は、車両1の現在位置及び前方の目標走路の曲率を算出する。目標走路は、上記のステップS10と同様の方法により算出される。
ステップS72において、制御装置100は、現在位置での目標走路の曲率が閾値Cth以下となったか否かを判定する。現在位置での曲率が閾値Cth以下となった場合、それは、車両1が旋回を終了して直進走行に移ることを意味する。従って、ハンドル戻しアシスト制御を終了してもよい。すなわち、現在位置での曲率が閾値Cth以下となることは、道路形状を考慮した第1終了条件である。第1終了条件が成立した場合(ステップS72;Yes)、ステップS70の判定結果は「Yes」となる。それ以外の場合(ステップS72;No)、処理はステップS73に進む。
ステップS73において、制御装置100は、車両1の前方の目標走路の曲率が閾値Cth2以上増加しているか否かを判定する。前方の目標走路の曲率が閾値Cth2以上増加する場合、ドライバは、SATハンドル戻し操作を中止し、ハンドル2を切り増す必要がある。このとき、ハンドル戻しアシスト制御が継続していると、ハンドル2を切り増しにくく、ドライバは違和感を感じる。従って、ハンドル戻しアシスト制御を終了させることが好適である。すなわち、前方の目標走路の曲率が閾値Cth2以上増加することは、ハンドル2の切り増しを考慮した第2終了条件である。第2終了条件が成立した場合(ステップS73;Yes)、ステップS70の判定結果は「Yes」となる。それ以外の場合(ステップS73;No)、処理はステップS74に進む。
ステップS74において、制御装置100は、閾値MTth以上の操舵トルクMTを検出したか否かを判定する。操舵トルクMTは、操舵トルクセンサ40によって検出される。操舵トルクMTが閾値MTth以上となることは、ドライバがSATハンドル戻し操作を中止し、自身で操舵を行おうとしていることを意味する。従って、ハンドル戻しアシスト制御を終了させることが好適である。すなわち、閾値MTth以上の操舵トルクMTを検出することは、ドライバの操舵意思を考慮した第3終了条件である。第3終了条件が成立した場合(ステップS74;Yes)、ステップS70の判定結果は「Yes」となる。それ以外の場合(ステップS74;No)、ステップS70の判定結果は「No」となる。
3−8.ステップS80(アシスト終了処理)
終了条件の成立に応答して、制御装置100(自動運転制御部120)は、ハンドル戻しアシスト制御を終了する。
ハンドル戻しアシスト制御を終了する際、ハンドル戻しアシスト制御から通常のEPS制御への切り替えが行われる。このとき、ハンドル戻しアシスト制御の開始時と同様に、アシストトルクATの調整が行われてもよい(図6、図7参照)。具体的には、図7中の時刻t3において、ハンドル戻しアシスト制御の終了条件が成立する。時刻t3〜t4の期間は、ハンドル戻しアシスト制御からEPS制御への切り替え期間である。この切り替え期間において、ゲインKは1から0に漸減する。これにより、アシストトルクATの急変が防止される。
4.効果
以上に説明されたように、本実施の形態によれば、操舵アシスト制御としてハンドル戻しアシスト制御が行われる。ハンドル戻しアシスト制御では、車両1が目標走路に追従して走行するように操舵アシストが行われる。但し、ハンドル戻しアシスト制御は、無条件に行われるわけではない。ハンドル戻しアシスト制御は、ドライバの意思を考慮して開始される。
具体的には、ハンドル戻しアシスト制御の開始条件は、ドライバがセルフアライニングトルクに委ねてハンドル2を戻すことである。セルフアライニングトルクに委ねてハンドル2を戻す場合、ドライバは自身で操舵を行うという意思は有していない。従って、それを開始条件としてハンドル戻しアシスト制御を実施することによって、ドライバに違和感を抱かせることなく、車両1が目標走路に追従して走行するようにハンドル2を自然に戻すことが可能となる。
ハンドル戻しアシスト制御の終了条件としては、上述の通り様々な例が考えられる。道路形状を考慮した第1終了条件の場合、ハンドル戻しが終了する適切なタイミングでハンドル戻しアシスト制御も終了させることが可能となる。また、ハンドル2の切り増しを考慮した第2終了条件の場合、ハンドル戻しアシスト制御がハンドル2の切り増しを妨げてしまうことを防止することが可能となる。また、ドライバの操舵意思を考慮した第3終了条件の場合、ドライバの操舵時にハンドル戻しアシスト制御により操舵力が増して違和感が生じてしまうことを防止することが可能となる。いずれの場合であっても、ドライバが違和感を感じることが防止される。
1 車両
2 ハンドル(ステアリングホイール)
3 ステアリングシャフト
4 ピニオンギア
5 ラックバー
6 車輪
10 操舵アシスト装置
20 EPS装置
30 操舵角センサ
40 操舵トルクセンサ
50 タッチセンサ
60 運転環境情報取得装置
100 制御装置
110 EPS制御部
120 自動運転制御部
ENV 運転環境情報

Claims (1)

  1. 車両に搭載される操舵アシスト装置であって、
    前記車両の車輪を転舵するパワーステアリング装置と、
    前記パワーステアリング装置を制御する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記車両の運転環境を示す運転環境情報に基づいて目標走路を算出する目標走路算出処理と、
    手動運転の最中に、前記車両のドライバがセルフアライニングトルクに委ねてハンドルを戻すという開始条件が成立したか否か判定する開始条件判定処理と、
    前記開始条件の成立に応答してハンドル戻しアシスト制御を開始するアシスト開始処理と
    を行い、
    前記ハンドル戻しアシスト制御において、前記制御装置は、前記目標走路に追従して前記車両が走行するように、前記パワーステアリング装置を制御して前記車輪の転舵を制御する
    操舵アシスト装置。
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