JP2019109194A - 流量計測装置 - Google Patents

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Futoshi Furuta
太 古田
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Abstract

【課題】パッシブ型の流量計測において、センサの設置条件や配管状態の影響を少なくして、流量を計測する流量計測装置を提供することにある。【解決手段】流量計測装置は、配管に設けたセンサからの流体の振動を示すセンサデータに基づいて周波数と信号レベルの関係を算出する信号レベル算出部と、信号レベルに基づいて、複数の周波数帯域についての帯域信号レベルを算出する帯域信号レベル算出部と、帯域信号レベルと、周波数帯域ごとに算出しておいた流量と帯域信号レベルとの関係を表すモデルとに基づいて、周波数帯域ごとの流量を、複数の周波数帯域について算出する流量算出部と、算出した複数の流量に基づいて、流量についての推定結果を出力する推定結果判断部とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、配管の流量を計測する技術に関し、特に、配管の外側から流体の流量を計測する装置に関する。
一般に配管内の流体流量を計測するには、経路となる配管の一部に流量計を付加した配管部品を挿入し、計測する。この方法は、流体とセンサが直接接触するため、確実な検量が可能である。しかし、配管を新設する場合はともかく、既設配管網の切断と新規部品の挿入は必要であり、さらに、工事中は流体を送ることができない。この方法は工場設備によってはかならずしも最適な手段とはいえない。
そこで、配管を加工せずに配管の外から後付けで流量を検出する技術が開発された。ひとつはアクティブ型と呼ばれるもので、特許文献1は、配管に接触して設置され、配管の厚さ方向に縦波超音波を発振する発振部と、配管内を伝搬した縦波超音波を含む超音波を受信する受信部と、受信部による受信結果に基づいて気体の流量を算出する流量算出部とを備え、流量算出部は、受信部における超音波の受信時間と超音波の振幅との関係を示す関数について、予め定めた単位時間ごとにスペクトル解析などを行うことで気体の流量を算出する流量計測装置である。
一方、非特許文献1は、配管と流体の相互作用で発生する振動を直接計測するいわゆるパッシブ型の流量計測技術を提案する。この技術は、流体の移動で生じる配管の振動のエネルギーの大きさを流量と相関があることを利用するものである。
特開2017−75834号公報
中田他,"AEセンサを用いた液体流量計測方法",日本フルードパワーシステム学会,2013年5月
特許文献1に示したような従来のアクティブ型では、配管と流体間での音響インピーダンスの差の影響を受けやすい為、測定対象となる流体の種類を選ぶ必要がある。特に、空気のような、配管とのインピーダンスが異なる気体で精度よく計測するには、センサの設置条件やトランスジューサと配管を密着させる為のジグを、精密につくることが必要となり、装置が高価になる。もしくは、測定対象外とするしかなかった。
一方、非特許文献1に示したような従来のパッシブ型では、振動の流量相関から得られる情報は流量の相対量である。予め配管網に設置された最低限の流量計(たとえば圧縮機の出口)で得た流量と枝配管で配置された多数のセンサで得た個々の振動の相関を計測しておき、動作中の各配管の流量を推定するという利用方法である。
しかし、設置条件や流量でその相関係数が容易に変動することが予想される。とくに、配管構造物の状態によっては、特定の流量や周波数で共振が起こり、予めもとめた相関関係が使えないこととなる。この場合に問題になるのが、ある振動の大きさが得られたとしてそれが通常時と異なる場合に上記相関が正常なままで単に流量が変わっただけなのか、相関関係が変わって流量が正しく捕らえられないのか区別できないことである。
本発明の目的は、パッシブ型の流量計測において、センサの設置条件や配管状態の影響を少なくして、流量を計測する流量計測装置を提供することにある。
本発明の好ましい一例は、配管の振動により配管内の流体流量を計測する流量計測装置であって、前記配管に設けたセンサからの流体の振動を示すセンサデータに基づいて周波数と信号レベルの関係を算出する信号レベル算出部と、前記信号レベルに基づいて、複数の周波数帯域についての帯域信号レベルを算出する帯域信号レベル算出部と、前記帯域信号レベルと、前記周波数帯域ごとに算出しておいた流量と前記帯域信号レベルとの関係を表すモデルとに基づいて、前記周波数帯域ごとの前記流量を、複数の前記周波数帯域について算出する流量算出部と、算出した複数の前記流量に基づいて、前記流量についての推定結果を出力する推定結果判断部とを有する流量計測装置である。
本発明によれば、パッシブ型の流量計測において、センサの設置条件や配管状態の影響を少なくして、流量を計測する流量計測装置を得ることができる。
(A)は、実施例1における流体の流量計測装置全体の一例、(B)は、流量計測装置のセンサと配管の関係の一例、(C)は、流量計測装置のセンサの設置状況の一例を示す図。 実施例1における流量に対する配管振動のスペクトラムの一例を示す図。 (A)は、実施例1におけるある周波数帯域内での平均振動電圧と流量との相関性を示し、(B)は、ある周波数帯域内での平均振動電圧と流量との相関性を示す別の時間での相関を示す図。 (A)は、実施例1における共振の無い条件でのセンサの周波数帯域と流量の相関性を説明する図であり、(B)は、共振のある条件でのセンサの周波数帯域と流量の相関性を説明する図。 (A)は、実施例4における流体の流量計測装置全体の一例、(B)は、流体の流量計測装置のセンサの設置状況の一例を示す図。 (A)は、実施例4における共振の無い条件でのセンサの周波数帯域と流量の相関性を説明する図であり、(B)は、共振のある条件でのセンサの周波数帯域と流量の相関性を説明する図。 (A)は、実施例7における共振の無い条件でのセンサの周波数帯域と流量の相関性を説明する図であり、(B)は、実施例7における共振のある条件でのセンサの周波数帯域と流量の相関性を説明する図。 (A)は、実施例1における準備時のフローを示す図であり、(B)は、センサごとの校正時のフローを示す。 実施例1における流量算出時のフローを示す図。 実施例2における流量算出時のフローを示す図。 実施例3における校正時のフローを示す図。 実施例3における流量算出時のフローを示す図。 (A)は、実施例4における準備時のフローを示す図であり、(B)は、実施例4における校正時のフローを示す図。 実施例4における流量算出時のフローを示す図。 実施例5における流量算出時のフローを示す図。 実施例6における校正時のフローを示す図。 実施例6における流量算出時のフローを示す図。 (A)は、実施例7における準備時のフローを示す図であり、(B)は、実施例7における校正時のフローを示す図。 実施例7における流量算出時のフローを示す図。
以下に、図面を用いて実施例を詳細に説明する。
図1は、実施例1における流量の流量計測装置の構成図の一例である。図1(A)は、圧縮機と配管網を含めたシステム全体を示す。圧縮機101に接続した配管に配置した1個の流量センサ102と、配管網103には、複数の枝配管と、枝配管1本につき1つのセンサ104が配置される。センサ104a、104b、・・・104Nといった各センサは、それぞれのセンサデータを、ネットワーク経由でコンピュータ120に送り、コンピュータ120が、センサデータに基づいて処理する構成である。各配管には末端に末端装置105a、105b・・・105Nが接続される。
実施例1でのセンサの構成を図1(B)と図1(C)に示す。本例ではセンサ104に、振動センサを想定している。配管内を通過する、流体である圧縮空気の乱流で発生する配管の振動を、センサで電圧に変換する。センサ104として加速度センサ、AEセンサを用いてもよい。詳細な設置状況は、図1(C)に示す。センサ111は、実装基板112に固定され、さらに、実装基板112は、クランプ固定具113にて配管110に固定される。センサ111と実装基板112と配管110とを固定するために、クランプ固定具113を使い、図示は省略したが、ネジなどで、締め上げる構成とする。
コンピュータ120は、流体の振動を示すセンサデータを受付けるI/Oインタフェイス121、演算装置122、コンソール123およびデータを記録する幾つかのストレージ124〜126で構成される。演算装置122は、例えば、CPUである。演算装置122が、後述する処理フローにおける各処理部を実行するために、ストレージ124〜126などの記録装置に格納したプログラムを呼び出して、各種の処理を実行する。
配管内の流体流量をその配管の振動で計測するパッシブ測定において、大元に設置された流量計をもって流量と各センサの出力電圧のある周波数帯域内での平均値(電圧二乗平均)が単調増加である相関関係を前もって求める。この関係を予め求めた上で、実際の圧縮空気の運用で実量を推定する。ここでは電圧を用いたが、相関関係が見出せれば電力でもかまわない。
図2は、鋼管20Aにおける圧力0.4MPa下での圧縮空気の流量を変えた状態でセンサでの0−50kHzでの周波数対電圧の図(スペクトラム)例を示す。図2の縦軸は、電圧レベル(相対値)であり、横軸は、周波数(Hz)である。図の右上の数値は、流量(L/min)であり、各流量をパラメータとしたスペクトラムを示す。
このスペクトラムは圧縮空気の流量により変化する。配管網の環境にもよるが、適切な周波数帯域を選択することで、その周波数帯域内の平均電圧は、流量に対して単調増加(ほぼ正比例)の関係を示す。
例として、図3(A)に、時刻Aにおける20−30kHzの10kHzの周波数帯域幅での流量と平均電圧の関係を示す。図3(A)の縦軸は、10kHz帯域内電圧平均値(a.u.)であり、横軸は、流量(L/min)である。この関係を予め求めた上で、実際の圧縮空気の運用で実量を推定する。
図3(B)の縦軸は、10kHz帯域内電圧平均値(a.u.)、横軸は、流量(L/min)である。図3(A)と比べると、同一配置条件にもかかわらず、時間(時刻B)によってはセンサ付近配管の構造物と共鳴を起こす場合があり、特定の流量、周波数帯域内でピークが立ち、正確な流量が分からなくなる場合がある。例えば、得られる電圧平均値0.4レベルで流量125L/minか175L/minか見分けがつかない。
その原因は、流量の変化に伴い配管周辺でのバルブの開閉状況の変化や装置の稼動状況の変化などがある。また、配管からのセンサのはがれで傾きが変わる可能性もある。一本の周波数帯域で電圧を評価するだけでは、推定した流量値が変わった場合に、実際に流量が変化したのか、流量とセンサの出力電圧との相関関係が変化したのかが区別できない。また、図3(B)では、流量125L/minで突出部分があり、200L/minを超えた流量においては、凹む部分が見られる。
そこで、配管内の流体流量をその配管の振動で計測するパッシブ測定において、流量とある周波数帯域での電圧平均値が単調増加の関係を前もって求めたうえで、1つのセンサおいて平均値をだす周波数帯域(以下、周波数帯域を帯域と略称する。)を複数本用意する。例えば、15kHz−20kHz、25−30kHz、45−50kHzなどである。
図4(A)と図4(B)の左側の図は、信号レベル(平均電圧)と周波数との関係を示す図であり、縦軸が信号レベルで、横軸が周波数を示す。図4(A)と図4(B)の右側の図は、信号レベル(平均電圧)と流量との関係を示す図であり、縦軸が信号レベルで、横軸が流量を示す。図4(A)に示すような共振ピークの無い正常な相関では、流量の変化、例えば流量1、流量2、流量3に対して、帯域A、帯域B、帯域Cともに予め求めた相関(傾き)に従った平均電圧変化を示す。
しかし、図4(B)に示すような共振ピークが、例えば帯域Bに発生すると、帯域Bのみ電圧の変化が予定値から外れる。言い換えると、帯域A、帯域Cと帯域Bの間で同じ流量を推定しているにもかかわらず共振のある帯域Bでは、その他の帯域に対して平均電圧に矛盾が生じる。この矛盾を起こす帯域を排除した上で、残りの帯域で平均電圧をもとめて、流量を推定すればよい。
本例において共振ある帯域とそうでない帯域の具体的な判別は、各帯域で平均電圧を求めた上で、予めもとめた相関で得られる流量の多数決をもって最終的な流量と判断する。少数になった帯域は共振などで傾きが変化した可能性があり、流量推定から排除する。もっというと予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなくセンサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、評価時に流量が変化しない状況で有効である。
図8(A)に、実施例1の準備時におけるフローを示す。圧縮空気を生成するように、圧縮機101の動作を開始させる(S1001)。圧縮機101に接続した配管に設置された流量計を動作させて、流量データを継続的に取得する(S1002)。末端配管1(例えば、図1(A)の末端装置105aに接続する配管)を開く(S1011)。センサを動作させて異なる流量数点でセンサの電圧データを取得する(S1012)。データは、校正データストレージ124に時系列データとして記録される。取得するレートは、後に行う高速フーリエ変換(以下、FFTという)解析で必要な周波数の2倍、期間は必要な周波数解像度に合わせればよい。末端配管1を閉じる(S1013)。
S1011−S1013における一連の動作を末端配管の数だけ繰り返し実行する(80)。最後に、流量計、圧縮機101を停止(それぞれS1003、S1004)させて、終了する。図8(A)の各ステップは、演算装置122が圧縮機101や各配管の弁の開閉の制御、流量計の流量データの取得、記録などを制御するようにしてもよいし、利用者などが一部を実行するようにしてもよい。
図8(B)にセンサ1個あたりの校正フローを示す。図8(B)は、演算装置122が実行する処理である。S1012などで取得したセンサの電圧(記録された時系列データ)を、信号レベル算出部が、FFTにかけ、その結果を校正データストレージ124に周波数系列データとして記録する(S1051)。一般的にFFTで必要な前処理(帯域制限、窓関数処理)については、ここでは限定しない。
帯域信号レベル算出部が、記録された周波数系列データを用いて帯域内平均電圧を求める(S1052)。帯域内の平均電圧の求め方は、FFTで変換したデータを数kHz(たとえば、5kHz)で区切って、その帯域内での個々の電圧データを一旦二乗して全て積算する。その√をとれば、その帯域での平均電圧が求まる。相関関係算出部が、帯域ごとに流量と平均電圧の相関表を作成し、これを相関データストレージ125に記録する(S1053)。
モデル算出部が、得られた相関表から、最小二乗法で流量と平均電圧の相関モデルを生成する(S1054)。S1052からS1054は、センサ1についての測定帯域を網羅するように繰り返し実行する(81)。その結果は記録する。測定周波数帯域が0−50KHzであれば、帯域5KHzでは10本の帯域が取れることになる。
帯域候補選択部が、複数の帯域において、乖離率を計算し、モデルとの乖離率から、正比例のモデルに適した複数の帯域候補を選択する。(S1055)。帯域候補の選択は、データを、出力し、目視で帯域を選択するようにしてもよい。
前述した相関モデルは単純な正比例関係である下記(1)、(2)で表せる。
流量=α×平均電圧 (1)、
もしくは、管径が大きい場合だと不感流量の分を考慮して
流量=α×平均電圧+β (2)
また、電力を指標とする場合は2次の関数を用いる。
乖離率は、たとえば、
√(Σ(校正時の流量−モデルでもとめた算出流量)^2/サンプル数) (3)
で定義され、推定の誤差に反映される。
最後に、センサごとに流量算出に使用する複数の帯域と、モデルに当てはめた上記数式のαやβを、相関モデルに関するデータとして相関データストレージ125に登録する(S1056)。そして終了する。
以降の説明ではモデル(1)を前提に進めるが、モデル2でも同様のことが言える。実際の流量算出では、流量はセンサだけ駆動してセンサから得られた電圧信号を登録されや帯域内で平均電圧を計算し、数式モデル(1)から計算して求める。結果は、推定データストレージ126に登録する。
図9は、実施例1の流量算出時のフローを示す。図9のフローの以下の各処理は、演算装置122が実行する。センサ1からネットワークを経由して、センサ1の電圧(時系列データ)を、データ取得部が、I/Oインタフェイス121が受付けたセンサ電圧を取得する(S1101)。
信号レベル算出部が、取得したセンサ電圧1を、FFTにかけて、図2に示すような信号レベルの一例であるセンサ電圧と周波数との関係を算出する(S1102)。一般的にFFTで必要な前処理(帯域制限、窓関数処理)については、ここでは限定しない。
帯域信号レベル算出部が、予め流量算出の候補となっている帯域1内での平均電圧を求める(S1111)。平均電圧の求め方は、S1052と同様である。S1056で記録した帯域1の相関モデルと、算出した帯域1内の平均電圧とにもとづいて、流量算出部が、流量を算出する(S1112)。
この一連の動作(S1111−1112)を選択した帯域の数だけ実施する(82)。推定結果判断部が、各帯域で算出した流量を比較する(S1113)。一致していれば(S1113のY)、その値を推定結果として出力する(S1103)そして、終了する。
不一致であれば(S1113のN)、推定結果判断部が、異なる流量値で多数決をとる(S1104)。そして、推定結果判断部が、推定流量の値に多数を占める流量値があるかどうかを判断する(S1105)。多数を占める流量値があれば(S1105でYES)、推定結果判断部が、それを推定結果として出力し(S1106)、終了する。
結果がばらついて多数決できない場合(S1105でNO)は、このセンサ1による流量センシングが不可能になったとして、その旨を、推定結果判断部が、表示装置などに表示させるようにする(S1107)。そして、終了する。
実施例1により、より正確な流量の推定ができる。もしくは流量とセンサの出力電圧の相関を、再度求めるためのトリガを得ることができる。
実施例2では、実施例1で説明した共振ある帯域とそうでない帯域の判別方法の別の実施方法を説明する。本例においては、流量の変化に対して、平均値の変化を帯域ごとに求め、1本でもあらかじめ調べた傾きと異なる場合は、共鳴ピーク付近の可能性として、算出候補から排除する。
例えば、流量が変化している環境にて時刻A1で流量を、各帯域でそれぞれ算出し、時刻A2で流量を各帯域でそれぞれ算出する。時刻A1からA2での各帯域での算出流量の変化を記憶する。電圧と流量の相関が保たれている場合は、どの帯域でも算出される流量の変化は同じ値を示す。しかし、特定の帯域において共振などで校正時と同じ相関が保たれていない場合は、その変化量が他の帯域とは異なる値を示す。この帯域での算出流量は排除する。
もっというと、予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなくセンサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、評価時に流量が変化する状況で有効である。
実施例2における流量算出時の処理フローを、図10に示す。図10の処理は、演算装置122が実行する。時刻1におけるセンサ1の電圧(時系列データ)を、データ取得部が取得する(S1201)。時刻1におけるセンサ1の電圧(時系列データ)を、信号レベル算出部がFFTにかける(S1202)。
帯域信号レベル算出部が、予め流量を算出する候補となっている帯域1内での平均電圧を求める(S1203)。求め方はS1052と同様である。算出した平均電圧と帯域1の相関モデルにもとづいて、流量算出部が流量を算出する(S1204)。この一連の動作(S1203−S1210)を選択した複数の帯域の数だけ実行する(83)。
つぎに、時刻2におけるセンサ1の電圧(時系列データ)を、データ取得部が、取得する(S1205)。時刻2におけるセンサ1の電圧(時系列データ)を、信号レベル算出部が、FFTにかける(S1206)。帯域信号レベル算出部が、予め流量を算出する帯域として選択された帯域1内での平均電圧を求める(S1207)。これは時刻1と同じ帯域である。平均電圧の求め方はS1052と同様である。
算出した平均電圧と帯域1の相関モデルにもとづいて、流量算出部が、流量を算出する(S1208)。この一連の動作(S1205−S1208)を選択した複数の帯域の数だけ実施する(83)。帯域ごとに、流量算出部が、時刻1と時刻2で算出した流量の変化である差分を求める(S1210)。
次に、推定結果判断部が、帯域ごとの差分流量を比較する(S1211)。S1210とS1222も、選択した複数の帯域の数だけ実施する(83)。比較した結果、全ての帯域における差分流量が一致していれば(S1211のY)、時刻1もしくは時刻2のいずれかにおける推流流量を推定結果として出力してもよいし、時刻1と時刻2の両方における推定流量を出力してもよい。
また、時刻とともに、その時刻の推定流量を出力するようにしてもよい(S1212)。推定結果を出力したら、終了する。算出した帯域における差分流量が1つでも不一致であれば(S1211のN)、推定結果判断部が、異なる流量値で多数決をとる(S1204)。そして、推定結果判断部が、多数を占める流量値があるかないかを判断する(S1214)。多数を占める流量値があれば(S1214でYES)、推定結果判断部が、多数を占める流量値を推定結果として出力させるようにし(S1206)、終了する。
結果がばらついて多数決できない場合(S1214でNO)は、推定結果判断部が、このセンサによる流量センシングが不可能になったとして、その旨を表示させるようにする(S1206)。そして、終了する。実施例2によれば、校正時や算出時といった評価をする際に、流量が変化する状況で有効となる。
実施例3では、実施例1で説明した共振ある帯域とそうでない帯域の判別方法の別の実施方法を説明する。本例においては校正の段階で決めておいた帯域つまり、その中での平均電圧が流量に対して正比例の相関関係に有る周波数領域を、さらに分割した帯域内での平均電圧と流量の相関関係を使用する。
校正の段階で、分割された帯域での平均電圧と流量の相関を最小二乗法など用いて近似的に正比例の関係式を得ておく(ここでのαを“仮傾き”と命名しておく。この関係は、帯域内の共振の確認にのみ使用し、流量の算出では使用しない。各帯域において校正時と同じ相関が保たれている場合は、帯域内での周波数特性(曲線の形状)も変わらないため、分割された帯域間での相関関係、“仮傾き”も変化しない。
このため、得られる“仮算出流量”にも矛盾は生じない。しかし、校正時から算出時に特定の帯域において共振などで同じ相関が保たれていない場合は、帯域内での周波数特性(曲線の形状)が変形するため、分割された帯域間での相関関係、 “仮傾き”も変化する。このため、分割された帯域間で得られる仮算出流量の間でも矛盾が生じる。よってこの帯域での算出流量は排除する。
もっというと予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなくセンサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、ひとつの帯域内での周波数特性(曲線)の変形を検出できる為、実施例1や2のような多数値が得られない場合に有効である。
本例における具体的フローを図11および図12に示す。図11は、校正時のフローである。S1051からS1056までは実施例1、つまり図8(B)と同様である。また、図8(B)と同様に、測定帯域を網羅するように繰り返し実行する(84)。本例では、FFTの結果から、さらに各帯域を、例えば、帯域の真ん中を中心として、前半の帯域と後半の帯域にわけて、それぞれ、電圧の平均値を求める(S1307およびS1310)。
そして、相関表作成部が、それぞれの分割帯域において流量と平均電圧の相関表を作成しておく(S1308およびS1311)。さらに、最小二乗法などを用いて、仮傾き(仮係数)を求めて、モデル算出部が、モデル化し、仮傾きをパラメータとして記録しておく(S1309およびS1312)。
図12に、算出時のフローを示す。S1101からS1102までは実施例1、つまり図9と同様である、図12は、演算装置122が実行する。本例では、さらに各帯域を、前半と後半にわけてそれぞれS1353およびS1355にて、帯域信号レベル算出部が、電圧の平均値を求めて、流量算出部が、S1354よびS1356にて仮流量を算出する。
推定結果判断部は、算出した前半の帯域と後半の帯域での2つの仮流量をS1357にて比較する。比較した結果で一致しなければ(S1357でN)、帯域1を、算出する帯域から排除する(S1358)。この一連の動作(S1353〜S1357)を、選択した全ての帯域で実施する(85)。S1357にて一致した場合には(S1357でY)、推定結果判断部は、一致した帯域が残っているかを判断する(S1359)。
一致した帯域が残っていれば(S1359のYes)、その帯域で、流量を実際に算出して、結果を出力する(S1361)。一致した帯域が残っていなければ(S1359のNo)、このセンサによる流量センシングが不可能になったとして、推定結果判断部が、その旨を表示する(S1360)。そして、終了する。
実施例3によれば、ひとつの帯域内での周波数特性(曲線)の変形を検出でき実施例1や2において、算出した流量に、多数値が得られない場合であっても、多数値を得る可能性を高めることができる。
図5は、実施例4における流体流量計測装置の構成図の一例である。図5(A)は、圧縮機と配管網を含めたシステム全体を示す。圧縮機101に接続した配管に、1個の流量センサ102を配置する。配管網103には、複数の枝配管と、その枝配管それぞれに複数のセンサ104が設置される。
センサ104−1a、104−1b、104−2a、104−2b、・・・104−Na、104−Nbといった、各センサが、それぞれのセンサデータを、ネットワーク経由でコンピュータ120に送り、コンピュータ120がセンサデータに基づいて処理する構成である。各配管には末端に末端装置105−1、105−Nが接続される。
実施例4でのセンサの構成を図5(B)に示す。本例ではセンサに振動センサを想定しており、流体の移動に伴う配管の振動を、センサで拾う。1つの配管に対して2個のセンサ111A、111Bが、対称に配置される。また、センサ111A、111Bは、それぞれ実装基板112A、112Bに固定される。
さらに実装基板112Aと112B、センサ111A、111Bは、図示しないがクランプで締め付けることで配管110に固定される。コンピュータ120は、図1の構成と同じである。1つの配管に対して、3個以上のセンサを固定するようにしてもよい。
配管内の流体流量をその配管の振動で計測するパッシブ測定において、大元に設置された流量計をもって流量と各センサの出力電圧のある帯域内での平均値(電圧二乗平均)が単調増加の関係を前もって求める。上記帯域は1つのセンサにおいて1本用意する。同様のことを複数のセンサで実施する。この関係を予め求めた上で、実際の圧縮空気の流量を算出する。
本例では、複数のセンサを同一配管に配置することで、共振した条件のセンサを検出して、流量算出から排除する。図13(A)に、実施例4の準備時におけるフローを示す。S1001、S1002、S1011、S1013、S1003、S1004は、図8と同じである。そして、複数のセンサ(センサ1、2など)を動作させて異なる流量数点でセンサの電圧データを取得する(S1412−1、S1412−2・・・)。
この動作は、末端配管1本あたりセンサの数だけ実施する(86)。センサの電圧データは、校正データストレージ124に時系列データとして記録される。取得するレートは、後に行うFFT解析で必要な周波数の2倍、期間は必要な周波数解像度に合わせればよい。一連の動作(S1411−S1013)は末端配管の数だけ繰り返し実行する(87)。最後に、流量計、圧縮機101を停止させて(それぞれS1003、1004)、終了する。
図13(A)の各ステップは、図8(A)と同様に、演算装置122が圧縮機101や各配管の弁の開閉の制御、流量計の流量データの取得、記録などを制御するようにしてもよい。
次に、本例での校正フローを図13(B)に示す。図13(B)は、演算装置122が実行する処理である。内容は、実施例1における図8(B)の各ステップとほぼ同様である。異なるのは、1つの配管で複数のセンサデータがあること、1つのセンサで用意する帯域は一本ということでS1455では、流量を算出する帯域はセンサごとに、ひとつを選択することになる。
さらに、S1051からS1056を、全てのセンサの数だけ繰り返して実行する(88)ことである。実際の算出では、流量はセンサだけ駆動してセンサから得られた平均電圧計算と数式モデル(1)から計算して求める。流量とセンサごとの平均電圧値つまり相関データは、相関データストレージ125に記録され、算出データは、推定データストレージ126に記録される。
図6(A)と図6(B)の左側の図は、信号レベル(平均電圧)と周波数との関係を示す図であり、縦軸が信号レベルで、横軸が周波数を示す。図6(A)と図6(B)の右側の図は、信号レベル(平均電圧)と流量との関係を示す図であり、縦軸が信号レベルで、横軸が流量を示す。図6(A)に示すような共振ピークの無い正常な相関では、流量の変化に対して、センサA、センサBとセンサCともに予め求めた相関に従った平均電圧変化を示す。図のように同じ傾きでもよいし、配置状況では異なる傾きの場合もある。
しかし、図6(B)に示すような共振ピークが例えばセンサBに発生すると、センサBのみ電圧の変化が予定値から外れる。もっと言うと、センサA、センサCとセンサBの間で同じ流量の変化にもかかわらず対応する電圧の変化幅に矛盾が生じる。このことからセンサA、センサB、センサCのいずれかもしくは複数のセンサに共振などの予め求めた相関が崩れるような現象が起きていることを検出する。よって、その後のステップでそれを排除した上で、流量を算出すればよい。
本例において、共振あるセンサとそうでないセンサの判別方法は、各センサでそれぞれの帯域で平均電圧を求めた上で、予めもとめた相関で得られる算出した流量の多数決をもって最終的な流量と判断する。少数になった帯域は、共振などで傾きが変化した可能性があり、流量算出から排除する。もっというと予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなくセンサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、評価時に流量が変化しない状況で有効である。
実施例4の算出時の処理フローを図14に示す。図14の各処理は演算装置122が実行する。S1101からS1112は、図9の処理と同様である。異なるのは、この一連の動作(S1101−S1112)をセンサの数だけ繰り返し実行する(89)。さらに、推定結果判断部が、各センサで推定した流量を比較する(S1505)。全ての算出流量が一致していれば(S1505のY)、その値を推定結果として出力するように(S1103)して、終了する。
不一致であれば(S1505のN)、推定結果判断部が、多数決をとる(S1104)。多数を占める流量値があれば(S1105でYes)、多数を占める流量値を推定結果として出力させるようにして(S1106)、終了する。結果がばらついて多数決できない場合は(S1105でNo)、配管流量の流量センシングが不可能になったとして、推定結果判断部が、その旨を表示させるようにして(S1510)、終了する。
実施例4によれば、複数のセンサにおける推定流量を比較することで、より正確な流量の推定ができる。あるいは、流量とセンサの出力電圧の相関(校正)を、再度求めるためのトリガを得ることができる。
実施例5では、実施例4で説明した共振ある帯域とそうでない帯域の判別方法の別の実施方法を説明する。本例においては、流量のわずかな変化に対して、電圧平均値の変化をセンサごとに求め、1つでもあらかじめ調べた傾きと異なる場合は、共鳴ピーク付近の可能性として、算出から排除する。例えば、流量が変化している環境にて時刻A1で流量を各帯域でそれぞれ算出し、時刻A2で流量を各センサでそれぞれ算出する。
時刻A1からA2での各帯域での算出流量の変化を記憶する。電圧と流量の相関が保たれている場合は、どのセンサでも算出される流量の変化は同じ値を示す。しかし、特定のセンサにおいて共振などで校正時と同じ相関が保たれていない場合は、その変化量が他のセンサとは異なる値を示す。このセンサでの算出流量は排除する。もっというと予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなくセンサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、評価時に流量が変化する状況で有効である。
図15は、実施例5における算出時の処理フローである。図15の各処理は、図10と同様である。ただし、この一連の動作(S1201−S1210)をセンサの数だけ繰り返し実行する(90)。
実施例5によれば、複数のセンサからの推定流量を比較する場合であって、校正時や流量算出時といった評価をする際に、流量が変化する状況で有効となる。
実施例6では、実施例2で説明した共振ある帯域とそうでない帯域の判別方法の別の実施方法を説明する。本例においては校正の段階で決めておいたセンサごとの帯域つまり、その中での平均電圧が流量に対して正比例の相関関係に有る周波数領域を、さらに分割した帯域内での平均電圧と流量の相関関係を使用する。校正の段階で、分割された帯域での平均電圧と流量の相関を最小二乗法など用いて近似的に正比例の関係式を得ておく(ここでのαを“仮傾き”と命名しておく。
この関係は、帯域内の共振の確認にのみ使用し流量の算出では使用しない。各帯域において校正時と同じ相関が保たれている場合は、帯域内での周波数特性(曲線の形状)も変わらないため、分割された帯域間での相関関係、“仮傾き”も変化しない。このため、得られる“仮算出流量”にも矛盾は生じない。しかし、校正時から算出時に特定の帯域において共振などで同じ相関が保たれていない場合は、帯域内での周波数特性(曲線の形状)が変形するため、分割された帯域間での相関関係、 “仮傾き”も変化する。
このため、分割された帯域間で得られる仮算出流量の間でも矛盾が生じる。よってこの帯域での算出流量は排除する。
もっというと予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなくセンサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、ひとつのセンサの帯域内での周波数特性(曲線)の変形を検出できる為、実施例4や実施例5のようなセンサ間で多数値が得られない場合に有効である。
本例における具体的フローを図16に示す。図16は,校正時のフローである。S1051からS1056までは図8(B)と同様である。ただし、S1051からS1056は、センサの数だけ繰り返し実施する(91)。また実施例6では、センサ1個あたりの帯域は1本としている。
本例では、さらに各帯域を、前半と後半にわけてそれぞれS1307からS1312を実行する。それらのステップは、図11と同じである。
図17に、実施例6での算出時の処理フローを示す。本処理ステップS1101、S1102は、図9と同じである。また、S1353からS1361は、図12と同じである。ただし、この一連の動作(S1101〜S1357)を全てのセンサについて実施する(92)する。
実施例6によれば、複数のセンサからの算出流量を比較する場合であって、実施例4や実施例5においては算出流量の多数値が得られない場合であっても、多数値を得る可能性を高めることができる。
実施例7における流体流量計測装置の構成図は、図5と同じなので、説明は省略する。
本例では、実施例4とは、異なり、複数のセンサを同一配管に配置しかつ、1つのセンサで算出に使用する帯域を複数用いることで、共振した条件のセンサを検出して、流量算出から排除する。
図18(A)は、実施例7の準備時のフローを示す。この図は、図13(A)と同様である。ただし、S1412−1などのセンサ電圧の取得の動作は、末端配管1本あたりに配置したセンサの数だけ繰り返し実施する(93)。また、一連の動作(S1011−S1013)は配管の数だけ繰り返し実施する(94)。
次に、本例での校正フローを図18(B)に示す。図18(B)は、図8(B)のフローとほぼ同様である。ただし、S1051からS1056は、センサの数だけ繰り返し実行する(95)。さらに、1つのセンサにつき、帯域候補を複数選択するステップ(S1855)を有することである。本実施例では、1つの配管で複数のセンサデータがあり、1つのセンサで用意する帯域は複数本ということである。
実際の算出では、流量はセンサだけ駆動してセンサから得られた平均電圧計算と数式モデル(1)から計算して求める。流量とセンサごとの平均電圧値つまり相関データは、相関データストレージ125に記録され、推定データは推定データストレージ126に記録される。
しかし、同一配置条件にもかかわらず時間によってはセンサ付近配管の構造物と共鳴を起こす場合があり、特定の流量、周波数対域内でピークが立ち、正確な流量が分からなくなる場合がある。
そこで、配管内の流体流量をその配管の振動で計測するパッシブ測定において、流量とある帯域での電圧平均値が単調増加の関係を前もって求めておく。そのうえで、流量のわずかな変化に対して、平均値の変化(傾き)を、センサごとに求める。平均値の変化(傾き)を求めた結果、同じ帯域同士で比較を行い、1本でもあらかじめ調べた傾きと異なる場合は、共鳴ピーク付近の可能性として、算出から排除する。
図7(A)と図7(B)の左側の図は、信号レベル(平均電圧)と周波数との関係を示す図であり、縦軸が信号レベルで、横軸が周波数を示す。図7(A)と図7(B)の右側の図は、信号レベル(平均電圧)と流量との関係を示す図であり、縦軸が信号レベルで、横軸が流量を示す。
図7(A)に示すような共振ピークの無い正常な相関では、流量の変化に対して、センサA、センサB、センサCともに各帯域A,B,Cにおいて予め求めた相関に従った平均電圧変化を示す。
しかし、図7(B)に示すような共振ピークが例えばセンサBの帯域Bに発生すると、センサBの帯域Bのみ電圧の変化が予定値から外れる。もっと言うと、センサBで帯域A、帯域Cと帯域Bの間で同じ流量の変化にもかかわらず対応する電圧の変化幅に矛盾が生じる。さらに、同じ帯域Bにおいても、センサA、センサCとセンサBの間で同じ流量の変化にもかかわらず対応する電圧の変化幅に矛盾が生じる。
このことからセンサA、センサB、センサCのいずれか、もしくは複数の帯域に、共振などの予め求めた相関が崩れるような現象が起きていることを検出する。よって、その後のステップで、それを排除した上で、流量を算出すればよい。
本例において共振あるセンサとそうでないセンサの判別方法は、各帯域で平均電圧を求めた上で、予めもとめた相関で得られる算出流量の多数決をもって最終的な、算出すべき流量と判断する。少数になった帯域は共振などで傾きが変化した可能性があり、流量算出対象から排除する。
もっというと、予めもとめた流量に対する電圧の変化が異なる場合は、共振だけでなく、センサと配管の設置状況が変わったと考えられる為、排除することができる。本例は、評価時に流量が変化しない状況で有効である。
実施例7の流量算出時の処理フローを図19に示す。図19での処理は、図9の処理と同様である。ただし、この一連の動作(S1111−S1112)を候補となっている帯域の数だけ実行する(96)。さらに、この一連の動作(S1101−S1112)を同じ配管に設置されたセンサの数だけ実行する(97)。
実施例7によれば、複数のセンサを使い、さらに、ひとつのセンサについて複数の周波数帯域での流量算出結果を利用するので、より正確な流量の算出ができる。あるいは、流量とセンサの出力電圧の相関(校正)を再度求めるためのトリガをより得やすくすることができる。
101:圧縮機、102:流量センサ、104:センサ、110:配管、120:コンピュータ、121:I/Oインタフェイス、122:演算装置

Claims (12)

  1. 配管の振動により配管内の流体流量を計測する流量計測装置であって、
    前記配管に設けたセンサからの流体の振動を示すセンサデータに基づいて周波数と信号レベルの関係を算出する信号レベル算出部と、
    前記信号レベルに基づいて、複数の周波数帯域についての帯域信号レベルを算出する帯域信号レベル算出部と、
    前記帯域信号レベルと、前記周波数帯域ごとに算出しておいた流量と前記帯域信号レベルとの関係を表すモデルとに基づいて、前記周波数帯域ごとの前記流量を、複数の前記周波数帯域について算出する流量算出部と、
    算出した複数の前記流量に基づいて、前記流量についての推定結果を出力するように判断をする推定結果判断部とを有することを特徴とする流量計測装置。
  2. 請求項1に記載の流量計測装置において、前記推定結果判断部は、複数の前記周波数帯域の前記流量を比較し、比較した結果に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  3. 請求項2に記載の流量計測装置において、前記推定結果判断部は、前記比較した複数の前記流量が全て同じである場合には、前記流量を推定結果として出力し、前記比較した結果が一致しない場合には、多数となった前記流量を推定結果として出力することを特徴とする流量計測装置。
  4. 請求項1に記載の流量計測装置において、前記流量算出部は、前記周波数帯域ごとに、第1の時刻と第2の時刻での前記流量を算出し、前記第1の時刻の前記流量と前記第2の時刻での前記流量の差分を算出し、
    前記推定結果判断部は、
    複数の前記周波数帯域について、前記算出した前記差分を比較し、前記比較した結果に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  5. 請求項1に記載の流量計測装置において、前記流量算出部は、前記周波数帯域をさらに分割した分割帯域ごとに、前記流量を算出し、
    前記推定結果判断部は、
    分割帯域ごとの前記流量を比較し、複数の前記周波数帯域について、前記比較を繰り返し、前記比較した結果に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  6. 請求項1に記載の流量計測装置において、1つの前記配管に、複数の前記センサを配置し、前記センサには特定のひとつの前記周波数帯域が割り当てられており、
    前記流量算出部は、
    前記センサからの前記センサデータに基づいて、前記センサごとに前記流量を算出し、複数の前記センサについて、前記流量の算出をした後に、
    前記推定結果判断部は、
    複数の前記流量に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  7. 請求項6に記載の流量計測装置において、前記流量算出部は、前記センサについて、第1の時刻と第2の時刻での前記流量を算出し、前記第1の時刻の前記流量と前記第2の時刻での前記流量の差分を算出し、複数の前記センサについて、前記差分の算出をした後に、
    前記推定結果判断部は、
    複数の前記センサごとに算出した前記差分を比較し、前記比較した結果に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  8. 請求項6に記載の流量計測装置において、前記流量算出部は、前記センサに割り当てられた前記周波数帯域をさらに分割した分割帯域ごとに、前記流量を算出し、
    前記推定結果判断部は、
    前記分割帯域の前記流量を比較し、複数の前記センサについて、前記分割帯域の前記流量の比較を繰り返し、前記比較した結果に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  9. 請求項1に記載の流量計測装置において、1つの前記配管に、複数の前記センサを配置し、前記センサには、それぞれ複数の前記周波数帯域が選択されており、
    前記流量算出部は、
    前記センサからの前記センサデータに基づいて、複数の前記センサについて、それぞれに選択された複数の前記周波数帯域について前記流量の算出をした後に、
    前記推定結果判断部が、
    複数の前記流量に基づいて、複数の前記流量のうちいずれかの前記流量を推定結果として出力するように判断することを特徴とする流量計測装置。
  10. 請求項1に記載の流量計測装置において、前記推定結果判断部は、複数の前記周波数帯域の前記流量を比較し、前記比較した結果が一致しない場合であり、多数となる前記流量が無い場合には、流量センシングが不可能であることを出力することを特徴とする流量計測装置。
  11. 請求項1に記載の流量計測装置において、前記配管の流量データを取得する流量計を配置しておき、取得した前記流量データと、前記周波数帯域における平均電圧を示す前記帯域信号レベルとから、前記帯域信号レベルを算出する前記周波数帯域を選択する帯域候補選択部を有することを特徴とする流量計測装置。
  12. 請求項11に記載の流量計測装置において、前記流量データと前記帯域信号レベルに基づいて、前記周波数帯域ごとに、前記流量と前記帯域信号レベルとの相関関係を算出する相関関係算出部と、前記相関関係に基づいて、前記モデルを算出するモデル算出部を有することを特徴とする流量計測装置。
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