JP2019108982A - フレキシブル加熱要素を備えたpfa管ヒータ - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブル加熱要素を備えたPFA管ヒータを提供する。【解決手段】管ヒータの一実施例は、流体導管106と、流体導管と熱的に連通し少なくとも部分的に炭素からなる加熱要素110と、加熱要素と導通し加熱要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数の導体108と、加熱要素を1つまたは複数の導体から電気的に絶縁するように構成及び配置された電気絶縁体112と、流体導管、加熱要素、導体、および電気絶縁体が内部に配置された封入管116とを含む。【選択図】図3

Description

本開示の実施形態の少なくともいくつかは、製造工程、システム、および構成要素において使用されるヒータおよび加熱要素に関する。他の可能な用途は、これらに限定されないが、家庭用および工業用の加熱用途を含む。本出願は、2017年12月18日に出願された「PFA TUBE HEATER WITH FLEXIBLE HEATING ELEMENTS」を名称とする米国仮特許出願第62/607,237号(以下、237出願)の優先権を主張するものであり、その出願の全ての内容がそれぞれ参照によって本明細書に組み込まれる。
半導体産業は、半導体部品の製造において様々なシステム、処理、化学製品に依存している。化学処理システムで使用される構成要素は、用途に応じて様々な厳しい条件や化学製品に曝され得る。このような条件は、比較的高い温度および圧力であることや、腐食性または腐食性の化学製品を使用することを含み得る。
化学処理や他の処理に必要な熱を供給するために様々な種類のヒータが使用され得る。これらのヒータはいくつかの点で比較的良好な性能を提供するが、依然として様々な欠点がある。
例えば、化学処理や他の処理で使用されるヒータの多くは、比較的大きな熱質量を有する加熱要素を含む。従って、このような加熱要素は動作温度に加熱されるのに比較的長い時間を必要とし得る。同様に、このような加熱要素は冷却するのに比較的長い時間を必要とし得る。この遅い応答時間は少なくともそのヒータが使用される関連する処理の時間を長くする可能性があり、比較的遅いおよび/または長い処理は製造および処理環境において望ましくないため問題となり得る。
また、応答時間が遅いと他の問題も生じ得る。例えば、加熱要素の温度は制御や変更が比較的困難であり得る。従って、例えば化学処理の実行中に加熱要素の温度を変更することが望まれる場合、必要な程度にできる限り早く加熱要素の温度や処理温度を変更することが不可能となり得る。
典型的なヒータに関連する問題はそれらの電力要件に関係する。特に、ヒータの比較的大きな熱質量は、ヒータの所望の動作温度を実現して維持するためにかなりの量の電力を必要とし得る。従って、ヒータは作動させるのに比較的高価となり得る。
また、少なくともいくつかのヒータは大きく嵩張る場合があり、その結果、スペースや構成上の制約を有し得る製造システムへの集積化が困難となり得る。さらに、いくつかのヒータや発熱要素は比較的高価である。これは、少なくとも特定の場合においてヒータまたは加熱要素のサイズが比較的大きいことに起因し得る。
上記した点のいくつかに関連する典型的なヒータに関するさらなる懸念は、そのようなヒータが一定形状を有する要因のために、異なる設置構成に容易に適応できないことである。少なくともいくつかの場合において、この一定形状の要因は、ヒータが比較的強固な構造とされるために生じる。さらに、一定形状の要因は、特定の構成、位置、および向きについて特定のスペースをヒータの設置のために割り当てることを必要とする。従って、典型的なヒータの一定形状の要因により、他のシステム構成要素に対してヒータを特定の向きおよび/または位置に設置することが必要となり得る。
また、関連する問題として、加熱流体を供給する構成要素の近くにヒータを配置できない場合があるために、加熱流体がヒータから構成要素へと伝搬する際に加熱流体に望ましくない温度勾配および/または温度低下が生じることがある。このような温度勾配および温度低下は、構成要素の特性に悪影響を及ぼし得る。
上記の問題および欠点を考慮すると、特定の設置の物理的制約に対応するべく、様々な異なる構成、向き、および位置に容易に対処できるように本質的に可撓性を有するとともに加熱要素を含む流体ヒータを提供することが有用である。また、加熱流体が供給される構成要素に流体ヒータを直接またはほぼ直接接続できることが有用である。
本明細書に開示された実施形態は、全ての可能な実施形態の網羅的な要約を構成するものでも、ある特定の実施形態の全ての態様の網羅的なリストを構成するものでもない。むしろ、この簡単な要約は単に、いくつかの例示的な実施形態についての選択された態様を提示するものである。また、本明細書中のいかなるものも、いずれかの発明や実施形態の必須または不可欠な要素を構成すると解釈されるべきではない。むしろ、開示された実施形態の様々な態様は、更なる実施形態を定義するために様々な方法で組み合わせることができる。そのような更なる実施形態も本開示の範囲内にあると見なされる。また、本開示の範囲内に包含される実施形態のいずれも、任意の特定の問題を解決するものとしてまたはその解決に限定されるものとして解釈されるべきではない。また、そのような実施形態は、任意の特定の技術的効果または解決策を使用するまたはその使用に限定されると解釈されるべきではない。
開示された実施形態は、概して、管ヒータ、ならびに、それに関連する加熱要素、構成要素、およびシステムに関する。例えば、抵抗を有する炭素要素などの加熱要素の例が237出願の付録A(以下、「付録A」)に開示されており、それらは参照により本明細書の関連部分に組み込まれる。以下の説明は、付録Aに開示された加熱要素のうちのいずれか1つ以上を含み得る例示的な管ヒータに関するものであるが、それらに限定されるものではない。概して、開示された管ヒータは1つまたは複数のフレキシブル加熱要素を含み得る。本発明の範囲は、付録Aに開示されたフレキシブル炭素加熱要素に限定されない。むしろそのような加熱要素は例示として提示されている。
開示された例示的な管ヒータは、様々なシステム、構成要素、および用途のうちのいずれにも使用することができる。このように、本開示は広い範囲を意図しており、開示された例示の管ヒータの特定の構成または用途に限定されない。
本開示の範囲内の実施形態は、以下に示す要素のうちのいずれか1つ以上および要素の特徴を任意の組み合わせで含み得るかまたはそれらから構成され得る。付録Aに開示された加熱要素のうちのいずれか1つ以上の加熱要素。フレキシブル流体導管と、流体導管の周りに配置されたフレキシブル封入管と、流体導管と封入管との間に配置され、流体導管と熱的に連通した1つまたは複数のフレキシブル加熱要素とを含む管ヒータ。PFAを含むかまたはPFAからなる流体導管を含む管ヒータ。樹脂性の流体導管を含む管ヒータ。樹脂製の封入管を含む管ヒータ。一端または両端にコネクタを含む管ヒータ。フレキシブルな管ヒータ。補強封入管を含む管ヒータ。波形(corrugated)封入管を含む管ヒータ。加熱要素に接している流体導管を含む管ヒータ。流体導管の外面に接している流体導管および加熱要素を含む管ヒータ。流体導管と、流体導管の内部に一部が部分的にまたは完全に埋め込まれた加熱要素とを含む管ヒータ。例えば酸および/または塩基などに対する耐腐食性を有する流体導管を含む管ヒータ。流体導管と、流体導管と熱的に連通した加熱要素と、電源に接続されるように構成されており且つ加熱要素に接続された1つまたは複数のワイヤと、ワイヤと加熱要素との間に位置する絶縁層とを含む管ヒータ。加熱要素への電力の供給を制御するように構成されたマイクロコントローラ。集積マイクロコントローラを含む管ヒータ。1つまたは複数のセンサを含む管ヒータ。過熱センサ、流量センサ、温度センサ、圧力センサ、および漏れセンサのうちのいずれか1つ以上を含む管ヒータ。炭素を含むかまたは炭素からなる加熱要素。
添付の図面は、本開示の様々な態様をさらに明確にするためにいくつかの例示的な実施形態の図を含む。これらの図面は本開示のいくつかの例示的な実施形態のみを示すものであり、本開示の範囲を限定することを何ら意図していない。本開示は、添付の図面を使用して、さらに具体的かつ詳細に説明される。
管ヒータの例示的な構成であって、管ヒータの様々な要素を示すとともに例示の実施形態における可撓性を示す図。 例示的な管ヒータのいくつかの属性を示す図。 管ヒータの一つの例示的な実施形態を示す図。 管ヒータの他の例示的な実施形態を示す図。 管ヒータの例示的な制御システムの態様を示す図。
本開示は、概して、本質的に可撓性を有する1つまたは複数の加熱要素を有した管ヒータに関する。このような可撓性は、適用し得る構成に応じて特定の物理的構成を一時的または恒久的に実現するべく、弾性的および/または塑性的に変形する機能を含み得る。例示的な管ヒータは、管ヒータを全体として、例えば、45度や90度の屈曲部、1つまたは複数の完全ループ、1つまたは複数の部分ループなどの様々な形状および構成に弾性的および/または塑性的に形成可能な様々な構成要素を含む。このような形状または構成は二次元または三次元で実施することができる。とりわけこのような可撓性は、管ヒータを既存の構造および構成要素のサイズ、構成、および配置に適応するように容易に構成することを可能とする。本発明の例示的な実施形態のさらなる有利な態様は、本明細書の他の箇所に開示されている。
[A.いくつかの例示的な実施形態の概略的な態様]
概して、本明細書に開示された加熱要素、ヒータ、ならびにそれに関連するシステムおよび構成要素は様々な異なる用途で使用することができ、半導体製造および/または他の化学処理の流体システムにおいて特に有用であり得る。ただし、本発明の範囲は、そのような用途や、いずれかの特定の用途に限定されるものでもない。このような流体システムは、例えば、脱イオン(DI)水、腐食剤、酸および塩基を含むがこれらに限定されない材料、気体、他の流体、ならびに、これらのいずれかの組み合わせを使用することができる。このような流体は、高温、高圧、高応答性、および/または高純度の流体であり得る。
このようなシステムで使用される流体、例えば酸などの温度は、約1℃〜約180℃の範囲内、または例えば約100℃〜約180℃を含む範囲内に含まれる任意のサブ範囲内とすることができる。これらの温度は例示として提示されており、いくつかの例では約180℃よりもさらに高いか、または100℃よりもさらに低くてもよい。例えば、いくつかのシステムでは約120℃以上の温度に維持されるプロセス流体を使用することができる。別の例として、いくつかのシステムは、約200℃〜約260℃、またはそれ以上の高温に達し得るプロセス流体を使用することができる。本発明の実施形態に関連して使用されるプロセス流体、ならびにそれに関連する流体システムおよび構成要素は加圧されたり真空にされたりしてもよく、および/または加圧されていなくてもよい。
本明細書で使用される「流体」は広い解釈を意図しており、気体、液体、複数の異なる気体の組み合わせ、複数の異なる液体の組み合わせ、1つ以上の気体と1つ以上の液体との組み合わせ、ならびに1つ以上の気体および/または1つ以上の液体と1つ以上の固体との組み合わせを包含する。さらには、単一成分による気相および液相などの複数の異なる相が同時に存在してもよく、そのような複数の相の組み合わせも本明細書で意図される「流体」の範囲内に含まれる。上記で説明したように、流体の例は、1つ以上の気体および/または1つ以上の液体を含み得るかまたはそれらから構成され得る。また、本発明の実施形態は様々な種類の流型で使用することができる。例えば、本明細書中に開示されたプロセス流体および他の流体の流型は、層流、乱流、または遷移流とすることができる。
本明細書に開示された流体システムの構成要素は、これらに限定されないが、非反応性材料、実質的に非反応性の材料、非金属材料、実質的に非金属の材料、ゴム、ポリマーなどの樹脂、合成物を含む様々な構成要素や材料で構成され得る。非反応性材料および実質的に非反応性の材料は、金属(例えば、ステンレス鋼など)と非金属材料(例えば、樹脂など)の両方を含む様々な材料を包含する。上記ポリマーの例には、これらに限定されないが、例えば、ポンプ本体、ポンプヘッド、パイプ、管、ダイアフラムなどの様々な構成要素に機械加工または他の方法により形成され得るペルフルオロアルコキシ(PFA)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が含まれる。フルオロエラストマー(FKM)やペルフルオロエラストマー(FFKM)をこれらの成分のいずれかに使用することもできる。これらの材料は未使用材料であってもなくてもよい。PFA流体導管などのいくつかの流体システム構成要素はプロセス流体と直接接触してもよいが、他の流体システム構成要素は接触しない場合もある。
例示的な流体システム構成要素は、例えばインライン管ヒータなどの化学ヒータとともに、タンクおよび他のリザーバ、バルブ、構成要素のコネクタ、ならびに、パイプや管などの流体導管を含む。化学ヒータなどの構成要素は、様々な異なる材料で作ることができる。例示的な材料としては、これらに限定されないが、石英、コランダム、サファイア(これらは合成形態でも天然形態でもよい)、および任意の他の実質的に非反応性の材料を含む上記いずれかと同様の化学的性質を有する任意の他の材料が挙げられる。特定の用途では、ステンレス鋼を含む鋼、銅、チタン、真鍮、ニッケル、アルミニウム、およびこれらの金属の任意の組み合わせなどの金属を、本明細書に開示された例示的な構成要素を含むヒータおよび他の構成要素の構成に使用することができる。このような合金の例には、銅ニッケル合金(CNA)、およびニッケル銅合金(NCA)が含まれる。
説明を目的として上記の構成要素を列挙したが、本発明の実施形態はそれらの形態または組成にかかわらず、熱を発生し任意の1つまたは複数の材料に熱を伝達するために使用することができる。このような材料の例には、これらに限定されないが、任意の形態での炭素、炭素化合物、1つ以上の他の材料と組み合わされた炭素、金属、樹脂、ゴム、鉱物、ガラス、セラミック、複合材料、紙および紙系の製品、繊維材料、天然由来の繊維および織物またはそれらから製造された他の品目、液体、気体、流体、合成材料、木材および木材系製品、化学薬品、炭素系液体および固体、鉱物、植物および植物系材料、その他の天然物または人工の材料、あるいはこれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
[B.例示的な管ヒータの概要]
概して、本開示の範囲内における管ヒータは様々な異なる物理的特徴および構成を有し得る。いくつかの例示的な管ヒータは、例えばPFAを含み得るかまたはPFAから構成され得る流体導管を含む。例えば、流体導管は、概して、円形または楕円形の断面を有し得る。しかしながら、より一般的には、流体導管は、多角形の形状を含む任意の断面形状を有することができる。PFA流体導管は、透明、着色、または不透明であり得る。
例示的な管ヒータは、弾性的に変形可能であり本質的に可撓性を有する1つまたは複数の加熱要素を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数の加熱要素は炭素を含むかまたは炭素からなり、流体導管と直接的または間接的に熱的に連通している。他の例示的な実施形態では、1つまたは複数の加熱要素は、1つまたは複数の金属を含むかまたは金属からなり、このような金属の一つの例は銅である。しかしながら、他の適切な金属または他の導電材料を代わりに使用することもできる。このような加熱要素は、例えばワイヤ、ストリップ、リボン、またはコイルを含む任意の適切な形態を取り得る。異なるそれぞれの材料で作られた加熱要素は、管ヒータの単一の実施において組み合わせることができる。
いくつかの例示的な実施形態では、長尺の加熱要素は、約10インチ〜約14インチの範囲内の直径を有するループ状に弾性的に屈曲可能な十分な可撓性を有している。特定の一つの例では、管ヒータは、約12インチの直径を有する約360度のループ状に弾性的に屈曲可能である。他の例示的な実施形態では、管ヒータは、約6インチ未満の直径を有する約360度のループ状に弾性的に屈曲可能である。しかしながら、これらは例示に過ぎない。
また、例示的な長尺の加熱要素は、例えばフレキシブルストリップまたはフレキシブルロッドの形態とすることができ、少なくとも1/4インチの外径(OD)のPFA管と同じくらい弾性的な可撓性を有し得る。さらなら他の実施形態は、他のサイズのPFA管と少なくとも同じくらい弾性的に可撓性を有し得る。なお、加熱要素が長尺形状を有している必要はない。例えば、付録Aを参照すると、加熱要素のいくつかの実施形態は、フレキシブルシートの形態であり得る。
付録Aに開示された例から、本明細書中に開示された炭素ないし炭素ベースの加熱要素が、炭素を含むかまたは炭素からなる抵抗器を含むことが理解され得る。すなわち、炭素ないし炭素ベースの加熱要素への電力の印加によって発生する熱は、炭素または炭素ベースの加熱要素を流れる電流に対する炭素材料および他の材料の固有の抵抗によって生じる。従って、炭素ないし炭素ベースの加熱要素は抵抗器と見なすことができ、本明細書中では抵抗加熱器または抵抗加熱要素と称すことがある。
いずれにせよ電力が加熱要素に印加されると加熱要素は熱を発生し、この熱は、伝導、対流、放射のうちのいずれか1つ以上によって流体導管内の流体に伝達される。流体導管内の流体は静止していても流動していてもよい。加熱要素とその加熱要素に電力を供給するワイヤまたは他の導体との間の電気的絶縁を実現する電気絶縁層または他の絶縁要素を設けることができる。従って、いくつかの実施形態では、流体導管と加熱要素とを含むアセンブリの周りに電気絶縁層が巻き付けられ得る。そして、ワイヤ、あるいは例えば1つまたは複数の導電性ストリップやリボンなどの他の導電体が、その電気絶縁層の外側に沿って配線され得る。
また、例示的な実施形態は、流体導管、加熱要素、導電体、および電気絶縁体を含むアセンブリの周りに巻き付けられるかまたは配置される断熱層をさらに含む。概して、断熱層は、流体から伝達される熱の量を制限するのに役立つ。さらに、流体導管、加熱要素、ワイヤ、および電気絶縁層が配置される封入管を設けることができる。PFA、PTFE、FKM、FFKM、または本明細書に開示された他の任意の樹脂または他の材料を含み得るかまたはそれらから構成され得る封入管は、管ヒータを1つまたは複数の他の構成要素に接続できるように両端に液密コネクタを含む。従って、封入管は、管ヒータの内部構成要素を異物の侵入から保護するだけでなく、流体導管からプロセス流体が漏れる場合にその漏れ出すプロセス流体を管ヒータ内に閉じ込めることによって封止を提供する。
本明細書で使用される液密コネクタは、少なくとも通常動作の条件下で、封入管からの流体とガスの両方の漏れを防止するコネクタを包含する。液密コネクタは、封入管からの流体の漏れを防止するものであり、液体のみが流体導管および封入管内に存在する用途において有用であり得る。しかしながら、液密コネクタのいくつかの実施形態は封入管からのガスの漏れを妨げず、この場合、ガスが流体導管から封入管へ漏れる可能性がある用途には使用されない。従って、少なくともいくつかの実施形態において、封入管に使用されるコネクタの種類は、使用中に封入管を介して伝搬することが予想されるプロセス流体の性質に依存し得る。
上記のような実施形態は、加熱要素、導体、電気絶縁体、および封入管によって構成され、これらの各構成は、それらの構成を、すなわち全体としては管ヒータを、少なくとも約30度〜約45度の角度に弾性的に屈曲可能としつつループ状および他の形状に弾性的および/または塑性的に屈曲可能とする十分な可撓性を有する材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、30度未満の曲げ角度や45度を超える曲げ角度を用いることができる。上記の各要素は、それらを所望の形状または構成に弾性的および/または塑性的に形成可能にする1つまたは複数の材料から形成され得る。従って、いくつかの実施形態において、加熱要素、導体、電気絶縁体、および封入管はすべて、1つのユニットとして、本明細書に開示される例示的な形状または構成のうちの1つ以上に弾性的に形成可能な十分な可撓性を有し得る。この一例は後述する図4に示されており、加熱要素、導体、電気絶縁体、および封入管を含むアセンブリ管ヒータとその要素はすべて、直径約12インチのループ状に曲げられている。
[C.いくつかの特定の管ヒータの実施形態]
図1〜図4および付録Aを参照して、いくつかの例示的な管ヒータについて詳細する。いくつかの例示的な管ヒータの1つが図1に概略的に100で示されている。概して、管ヒータ100は様々な異なる形成、構成、および特徴を有することができ、本明細書および/または付録A(「潜在的なヒータ構成」(Potential Heater Configurations))にそれらの例が開示されている。1つまたは複数の管ヒータは、1つまたは複数の流体システムの構成要素に互いに直列にまたは互いに並列に接続され得る。
図示されている特定の例では、管ヒータ100は、約90度の1つまたは複数の屈曲部102を有するように構成され得る。具体的には示されていないが、90度未満の屈曲部や、例えば約180度などの90度を超える屈曲部も、管ヒータ100に形成することができる。また、複数の屈曲部を連続して形成することで別の屈曲部を形成することができる。一例として、一対の90度の屈曲部102を連続して形成することにより180度の屈曲部104を形成することができる。特定の管ヒータ100に形成可能な屈曲部の数および大きさは限定されない。さらには、特定の管ヒータ100の長さ、直径、または他の寸法は限定されない。
また、図面には、屈曲部102,104などの屈曲部が単一平面内、すなわち二次元的に形成されるものとして示されているが、管ヒータ100は、三次元で形成された1つまたは複数の屈曲部、すなわち三次元屈曲部を含んでもよい。また、二次元屈曲部と三次元屈曲部の両方を単一の管ヒータ100に形成してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、管ヒータ100の直径または流体導管の外径(OD)などの変数や管ヒータ100の構成要素に使用される材料などに依存し得る最小曲げ半径が規定される。図1の例では、約2インチの最小曲げ半径が採用されているが、他の実施形態ではより大きいまたはより小さい曲げ半径を使用することができる。
続けて、図1〜図4を参照して、管ヒータ100に含まれ得る例示的な構成要素に関するさらなる詳細を説明する。図示されるように、管ヒータ100は、加熱されるプロセス流体が流れる流体導管106を含む。本明細書で説明されるように、流体導管106のいくつかの実施形態はPFAを含み得るかまたはPFAから構成され得る。流体導管106の内径および外径は任意の大きさとすることができる。例示的な一つの例では、流体導管106は、1/4インチの外径(OD)を有するが、他の実施形態では、より大きいまたはより小さいサイズの流体導管106を代わりに使用することができる。流体導管およびそれに関連するコネクタの他の例示的なサイズは付録Aに開示されている。少なくともいくつかの実施形態では、管ヒータ100によって画定される流路の全体はPFAを含むかまたはPFAから構成されており、プロセス流体が管ヒータ100内に存在するときにはプロセス流体は常にPFA材料のみに接触する。
流体導管106のサイズは、管ヒータ100内の所望の流速、または流速の範囲に基づいて選択され得る。従って、付録Aに示されるように、管ヒータを流れる液体の流速は毎分リットル(LPM)で指定され、管ヒータを流れるガスの流量は毎分立方フィート(CFM)で指定され得る。本発明のいくつかの実施形態にて実施可能な一例の液体の流量は約2LPMである。上記の内容は例示に過ぎず、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
管ヒータ100はさらに、1つまたは複数の加熱要素110に接続されるかまたは導通され得る例えばワイヤやリボンなどの1つまたは複数の導体108を含む。特に図示していないが、導体108は、炭素繊維加熱要素の端部などの、加熱要素110の端部または他の部分に直接連結および接続され得る。より一般には、導体108は、直接的であるか間接的であるかにかかわらず、1つまたは複数の導電性介在部品によって、任意の適切な方法で加熱要素110に接続することができる。接着剤および/または他の材料、および/または機械的接続部を使用して、導体108と加熱要素110とを互いに接続することもできる。加熱要素110は、互いに直列または並列に電源に接続され得る。加熱要素110には、AC電源またはDC電源によって電力が供給され得る。
本明細書で説明されるように、加熱要素110は付録Aに開示された任意の加熱要素を含み得る。しかしながら、本発明の範囲はそれらの加熱要素に限定されず、より一般には任意のタイプの抵抗加熱要素、すなわちAC電流またはDC電流が加熱要素を流れるときの加熱要素の電気抵抗によって熱を発生する加熱要素に及ぶ。また、本発明の範囲の抵抗加熱要素は、可撓性を有し弾性的および/または塑性的に変形可能な任意の抵抗加熱要素を含む。
管ヒータの単一の実施態様で使用される加熱要素は全て同じものとすることができる。管ヒータの他の実施形態では、異なるサイズおよび/または構成の加熱要素を単一の管ヒータ内でともに使用することができる。また、管ヒータは単一の加熱要素のみを使用し得るが、他の実施形態は複数の加熱要素を使用し得る。
また、導体108と加熱要素110に関して、導体108が所定の接続点で加熱要素110のみと接触し且つ導体108同士が互いに接触しないように電気絶縁体112が構成および配置される。導体108と加熱要素110に対するこのような電気絶縁体112の構成および配置は、導体108の短絡などの問題を防止するのに役立ち得る。電気絶縁層などの適切な電気絶縁体の例は付録Aに開示されている。管ヒータ100内に熱を保持するのを助ける断熱材114を設けてもよい。さらに、封入管116は、上記の構成要素の全てを包囲する。封入管116は、PFAまたは本明細書に開示された他の材料のいずれかを含み得るかまたはそれらから構成され得る。
いくつかの実施形態では、封入管116は、耐久性を提供するとともに潰れや圧着から保護するために、例えばワイヤなどを用いて波形に形成および/または補強され得る。このような補強は、ワイヤで実施されていても他の形態で実施されていても塑性変形を受け易いことが理解される。このため、少なくともいくつかの実施形態では、管ヒータを所望の形状に屈曲または再屈曲して所望の構成に維持することができるように、ワイヤまたは他の材料を管ヒータの一部として使用することができる。
電気絶縁体112および断熱体114には様々な材料を使用することができる。例えば、断熱材は、セラミック繊維、またはエチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)ジャケット材料から構成され得る。また、電気絶縁体112はポリイミドテープから構成され得る。電気絶縁体112および断熱体114の上記材料は例示に過ぎず、他の適切な材料を代わりに使用してもよい。
ここで、特に図5を参照すると、管ヒータ100の実施形態は、マイクロコントローラ118をさらに含み得る。このマイクロコントローラ118は、加熱要素110への電力の供給を調整したり、加熱要素110への電力を遮断したり、管ヒータ100内部で漏れが検出されたことを示す信号を生成して送信したり、管ヒータ100内の流体温度が上昇し過ぎおよび/または低下し過ぎであることを示す信号を生成して送信したりするようにプログラムされ得るかまたはプログラム可能である。マイクロコントローラ118は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および特定用途向け集積回路(ASIC)の一方または両方を備えることができる。しかしながら、より一般的には、マイクロコントローラ118は、本明細書に開示される監視機能および制御機能の任意の組み合わせを実施可能な任意の形態をとることができる。
マイクロコントローラ118は、管ヒータ100に一体化することができる。例えば、マイクロコントローラ118は、封入管116に埋め込まれ得るか、または取り付けられ得る。あるいは、マイクロコントローラ118は、例えば電気絶縁体112に取り付けて封入管116の内部に配置することによって一体化することができる。マイクロコントローラ118は、ブルートゥース(登録商標)または802.11X規格のいずれかに準拠する有線接続または無線接続によって外部電源120と通信することができる。付録Aで説明されるように、電源は単相または三相とすることができる。
電源はすべての場合において外部電源である必要はなく、いくつかの実施形態は、管ヒータ100に一体化された電源を使用する。いくつかの場合において、電源は1つまたは複数の電池の形態を取り得る。
いくつかの実施形態において、マイクロコントローラ118は、近距離無線通信(NFC)を使用し、1つまたは複数のNFCプロトコルに従って外部電源120および/または他の構成要素と通信することができる。いずれにせよ、マイクロコントローラ118と外部電源120との間の通信により、マイクロコントローラ118は、外部電源120に制御信号を送信して外部電源120から加熱要素110への電流の流れを制御することができる。マイクロコントローラ118および/または外部電源120は、マイクロコントローラ118から外部電源120を選択的に電気的に遮断するために使用可能なオン/オフスイッチまたは同様の機構を含むことができる。
少なくともいくつかの実施形態において、マイクロコントローラ118は、電源120の動作を制御するコンピュータ実行可能命令を保持する例えばメモリなどの非一時的記憶媒体を含み得るかまたはそれらにアクセスすることができる。動作時、マイクロコントローラ118の1つまたは複数のハードウェアプロセッサ(図示略)はこれらの命令を実行して電源120の動作を制御することができる。
この目的のために1つの比較的単純なアルゴリズムを使用することができる。例えば、過熱センサはプロセス流体の温度が高すぎる場合に信号を生成し得る。この信号は、制御信号を生成するマイクロコントローラおよび/またはプロセッサによって受信および処理され得る。この制御信号が電源に送信されることにより、電源は加熱要素への電力を完全に遮断するか、または加熱要素に供給する電力量を減少させる。後者の場合、過熱センサからのフィードバックが連続的または周期的に生成されてマイクロコントローラによって使用される閉帰還ループが使用されることにより、電源によって供給される電力量を許容し得るプロセス流体の温度を確立および維持するために必要な程度に調整することができる。
少なくともいくつかの場合には、管ヒータ内のプロセス流体に温度勾配が存在し得る。例えば、管ヒータの入口におけるプロセス流体は、管ヒータの出口におけるプロセス流体よりも相対的に低温であり得る。これは、入口のプロセス流体は出口のプロセス流体よりも短い時間で加熱要素と熱的に連通しているためである。しかしながら、そのような温度勾配は、少なくとも管ヒータから流出するプロセス流体の温度が所望のレベルにあるかまたは所望の範囲内にある限り許容可能とされ得る。管ヒータ内部のプロセス流体の温度が上昇すると、そのプロセス流体の圧力が上昇し得る。
上記のように、管ヒータ100は、マイクロコントローラと通信するように構成される様々なセンサ122を含むことができる。このようなセンサ122は管ヒータ100に一体化することができ、例えば、管ヒータ100内の流体の温度を検出して報告するとともに流体温度が許容温度を超える場合に過熱状態を報告する過熱センサなどの温度センサ、管ヒータを流れる流量を検出して報告する流量センサ、流体圧力センサ、および流体導管106の外側に配置され得る(封入管116の内側に配置されてもよい)漏れ検出センサを含み得る。他の例示的なセンサは本明細書の付録Aに開示されている。例を挙げると、付録Aに示されるように、本発明の実施形態において使用され得るいくつかの過熱センサとしては、アメリカ合衆国46825インディアナ州フォートウェイン、インダストリアルロード5211のパイロメーション(PYROMATION)によって製造されたJ型T/C、PT1000(RTD)およびPT100(RTD)センサが挙げられる。
センサ122から得られた情報は、有線接続または無線接続によってマイクロコントローラ118と通信するモニタ124に表示され得る。この情報は、本明細書に開示される例示的なアルゴリズムなどによって、電源からの電流の流れを制御するためにも使用され得る。なお、図5の構成例に関連して開示される通信を可能にするために光ファイバが代わりに使用されてもよい。
[D.いくつかの実施形態の有利な側面]
本開示から明らかなように、本発明の1つまたは複数の実施形態は、任意の組み合わせで、1つまたは複数の有利なかつ驚くべき効果をもたらすことができ、そのいくつかの例が本明細書に説明される。本明細書に列挙されているそのような効果は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定することを意図するものではなく、また、限定するものと解釈されるべきものでもない。開示された実施形態のいずれも、そのような有利なまたは驚くべき効果のいずれかを奏することを必須としない。
本発明の実施形態は、管ヒータが使用される物理的環境によって課される制約に適合するように、例えば屈曲部などによってそのフレキシブルな構成を容易に実現可能な管ヒータが提供される限り有利であり得る。管ヒータの一実施形態は、気体、液体、または液体と気体との組み合わせである流体とともに使用され得る。別の例として、管ヒータの実施形態は、加熱された流体が供給される構成要素や、管ヒータで受け取られる流体を供給する構成要素に直接接続され得る接続部を含む。管ヒータの一実施形態の加熱要素は、加熱要素が所望の温度を実現可能な速度に関して比較的速い応答時間を有し得る。別の例として、管ヒータは、炭素を含むかまたは炭素からなる1つまたは複数の抵抗加熱要素を使用することができ、この抵抗加熱要素は、炭素加熱要素の比較的小さい熱質量によって速い応答時間を可能にする。さらに、管ヒータの一実施形態は、その管ヒータの内側でプロセス流体が漏れる場合の封止機能を提供する。また、流体導管のPFA構造は、高レベルの純度に維持しなければならない様々なプロセス流体とともに管ヒータの一実施形態を使用することを可能にする。さらに、管ヒータの実施形態でのマイクロコントローラの集積化は、外部コントローラの使用や外部コントローラへの接続を必要としない独立型の管ヒータの実施を可能にする。さらには、管ヒータの一実施形態をシステム構成要素に直接接続する機能は、許容できない温度降下や温度勾配の発生を低減または排除する。最後に、管ヒータの一実施形態は、付録Aに開示されるような1つまたは複数の利点を提供し得る1つまたは複数の加熱要素を含む。
[E.いつくかの更なる例示的な実施形態]
[実施形態1]ヒータであって、本質的に可撓性を有し実質的に炭素を含む加熱要素と、前記加熱要素と導通するように構成および配置された電気的接点とを備え、前記加熱要素は電流が流れたときに熱を発生する、ヒータ。
[実施形態2]管ヒータであって、可撓性材料を含む流体導管と、実施形態1によるヒータであって、前記加熱要素が前記流体導管と熱的に連通するように配置された前記ヒータと、前記加熱要素の電気的接点に接続され前記加熱要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数の導体と、前記1つまたは複数の導体から前記加熱要素を電気的に絶縁するように構成および配置された絶縁体と、前記流体導管、前記ヒータ、前記導体、および前記絶縁体が内部に配置された封入管とを備える管ヒータ。
[実施形態3]前記流体導管はPFAを含むかPFAからなる、実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態4]前記加熱要素は、前記流体導管の一部または全ての周りに織物が巻き付けられた形態を有する、実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態5]前記加熱要素、前記導体、前記絶縁体、および前記封入管の各々は、少なくとも約30度〜約120度の角度に屈曲可能な1つまたは複数の十分に可撓性を有する材料を含む、実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態6]前記管ヒータの各端部に液密コネクタをさらに備える実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態7]前記液密コネクタはOリングを含まない、実施形態6に記載の管ヒータ。
[実施形態8]前記導体に直列に配置され、前記加熱要素への電力の供給を制御するようにプログラムされた集積コントローラをさらに備える実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態9]過熱センサと漏れセンサとのうちの少なくとも1つをさらに備える実施形態2に記載の管ヒータ。
本開示を特定の実施形態に関して説明したが、当業者に明らかな他の実施形態も本開示の範囲内に含まれる。従って、本開示の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることが意図される。
<付録A>
[フレキシブル加熱要素を備えたPFA管ヒータ]
(PFA Tube Heater with Flexible Heating Elements)
[発明の分野]
本開示の実施形態の少なくともいくつかは、製造工程、システム、および構成要素において使用されるヒータおよび加熱要素に関する。他の可能な用途は、これらに限定されないが、家庭用および工業用の加熱用途を含む。
[背景技術]
半導体産業は、半導体部品の製造において様々なシステム、処理、化学製品に依存している。化学処理システムで使用される構成要素は、用途に応じて様々な厳しい条件や化学製品に曝され得る。このような条件は、比較的高い温度および圧力であることや、腐食性または腐食性の化学製品を使用することを含み得る。
化学処理や他の処理に必要な熱を供給するために様々な種類のヒータが使用され得る。これらのヒータはいくつかの点で比較的良好な性能を提供するが、依然として様々な欠点がある。
例えば、化学処理や他の処理で使用されるヒータの多くは、比較的大きな熱質量を有する加熱要素を含む。従って、このような加熱要素は動作温度に加熱されるのに比較的長い時間を必要とし得る。同様に、このような加熱要素は冷却するのに比較的長い時間を必要とし得る。この遅い応答時間は少なくともそのヒータが使用される関連する処理の時間を長くする可能性があり、比較的遅いおよび/または長い処理は製造および処理環境において望ましくないため問題となり得る。
また、応答時間が遅いと他の問題も生じ得る。例えば、加熱要素の温度は制御や変更が比較的困難であり得る。従って、例えば化学処理の実行中に加熱要素の温度を変更することが望まれる場合、必要な程度にできる限り早く加熱要素の温度や処理温度を変更することが不可能となり得る。
典型的なヒータに関連する問題はそれらの電力要件に関係する。特に、ヒータの比較的大きな熱質量は、ヒータの所望の動作温度を実現して維持するためにかなりの量の電力を必要とし得る。従って、ヒータは作動させるのに比較的高価となり得る。
また、少なくともいくつかのヒータは大きく嵩張る場合があり、その結果、スペースや構成上の制約を有し得る製造システムへの集積化が困難となり得る。さらに、いくつかのヒータや発熱要素は比較的高価である。これは、少なくとも特定の場合においてヒータまたは加熱要素のサイズが比較的大きいことに起因し得る。
上記した点のいくつかに関連する典型的なヒータに関するさらなる懸念は、そのようなヒータが一定形状を有する要因のために、異なる設置構成に容易に適応できないことである。少なくともいくつかの場合において、この一定形状の要因は、ヒータが比較的強固な構造とされるために生じる。さらに、一定形状の要因は、特定の構成、位置、および向きについて特定のスペースをヒータの設置のために割り当てることを必要とする。従って、典型的なヒータの一定形状の要因により、他のシステム構成要素に対してヒータを特定の向きおよび/または位置に設置することが必要となり得る。
また、関連する問題として、加熱流体を供給する構成要素の近くにヒータを配置できない場合があるために、加熱流体がヒータから構成要素へと伝搬する際に加熱流体に望ましくない温度勾配および/または温度低下が生じることがある。このような温度勾配および温度低下は、構成要素の特性に悪影響を及ぼし得る。
上記の問題および欠点を考慮すると、特定の設置の物理的制約に対応するべく、様々な異なる構成、向き、および位置に容易に対処できるように本質的に可撓性を有するとともに加熱要素を含む流体ヒータを提供することが有用である。また、加熱流体が供給される構成要素に流体ヒータを直接またはほぼ直接接続できることが有用である。
[いくつかの例示的な実施形態の態様]
本付録に開示された実施形態は、全ての可能な実施形態の網羅的な要約を構成するものでも、特定の実施形態の全ての態様の網羅的なリストを構成するものでもない。むしろ、この簡単な要約は単に、いくつかの例示的な実施形態についての選択された態様を提示するものである。また、本付録中のいかなるものも、いずれかの発明や実施形態の必須または不可欠な要素を構成すると解釈されるべきではない。むしろ、開示された実施形態の様々な態様は、更なる実施形態を定義するために様々な方法で組み合わせることができる。そのような更なる実施形態も本開示の範囲内にあると見なされる。また、本開示の範囲内に包含される実施形態のいずれも、任意の特定の問題を解決するものとしてまたはその解決に限定されるものとして解釈されるべきではない。また、そのような実施形態は、任意の特定の技術的効果または解決策を使用するまたはその使用に限定されると解釈されるべきではない。
開示された実施形態は、概して、管ヒータ、ならびに、それに関連する加熱要素、構成要素、およびシステムに関する。例えば、抵抗を有する炭素要素などの加熱要素の例が、この付録Aに開示されており、それらは参照により本付録中の関連部分に組み込まれる。以下の説明は、付録Aに開示された加熱要素のうちのいずれか1つ以上を含み得る例示的な管ヒータに関するものであるが、それらに限定されるものではない。概して、開示された管ヒータは1つまたは複数のフレキシブル加熱要素を含み得る。本発明の範囲は、付録Aに開示されたフレキシブル炭素加熱要素に限定されない。むしろそのような加熱要素は例示として提示されている。
開示された例示的な管ヒータは、様々なシステム、構成要素、および用途のうちのいずれにも使用することができる。このように、本開示は広い範囲を意図しており、開示された例示の管ヒータの特定の構成または用途に限定されない。
本開示の範囲内の実施形態は、以下に示す要素のうちのいずれか1つ以上および要素の特徴を任意の組み合わせで含み得るかまたはそれらから構成され得る。付録Aに開示された加熱要素のうちのいずれか1つ以上の加熱要素。フレキシブル流体導管と、流体導管の周りに配置されたフレキシブル封入管と、流体導管と封入管との間に配置された1つまたは複数のフレキシブル加熱要素とを含む管ヒータ。PFAを含むかまたはPFAからなる流体導管を含む管ヒータ。樹脂性の流体導管を含む管ヒータ。樹脂製の封入管を含む管ヒータ。一端または両端にコネクタを含む管ヒータ。フレキシブルな管ヒータ。補強封入管を含む管ヒータ。波形(corrugated)封入管を含む管ヒータ。加熱要素に接している流体導管を含む管ヒータ。流体導管の外面に接している流体導管および加熱要素を含む管ヒータ。流体導管と、流体導管の内部に一部が部分的にまたは完全に埋め込まれた加熱要素とを含む管ヒータ。耐腐食性を有する流体導管を含む管ヒータ。流体導管と、流体導管と熱的に連通した加熱要素と、電源に接続されるように構成されており且つ加熱要素に接続された1つまたは複数のワイヤと、ワイヤと加熱要素との間に位置する絶縁層とを含む管ヒータ。加熱要素への電力の供給を制御するように構成されたマイクロコントローラ。集積マイクロコントローラを含む管ヒータ。1つまたは複数のセンサを含む管ヒータ。過熱センサ、流量センサ、温度センサ、および漏れセンサのうちのいずれか1つ以上を含む管ヒータ。炭素を含む加熱要素。
[図面の簡単な説明]
添付の図面は、本開示の様々な態様をさらに明確にするためにいくつかの例示的な実施形態の図を含む。これらの図面は本開示のいくつかの例示的な実施形態のみを示すものであり、本開示の範囲を限定することを何ら意図していない。本開示は、添付の図面を使用して、さらに具体的かつ詳細に説明される。
図1は、管ヒータの例示的な構成であって、管ヒータの様々な要素を示すとともに例示の実施形態における可撓性を示す図。
図2は、例示的な管ヒータのいくつかの属性を示す図。
図3は、管ヒータの一つの例示的な実施形態を示す図。
図4は、管ヒータの他の例示的な実施形態を示す図。
図5は、管ヒータの例示的な制御システムの態様を示す図。
[いくつかの例示的な実施形態の詳細な説明]
本開示は、概して、本質的に可撓性を有する1つまたは複数の加熱要素を有した管ヒータに関する。このような可撓性は、弾性的および/または塑性的に変形する機能を含み得る。例示的な管ヒータは、管ヒータを全体として、例えば45度や90度の屈曲部などの様々な形状および構成に弾性的および/または塑性的に形成可能な様々な構成要素を含む。このような形状または構成は二次元または三次元で実施することができる。とりわけこのような可撓性は、管ヒータを既存の構造および構成要素に適応するように容易に構成することを可能とする。本発明の例示的の実施形態のさらなる有利な態様は、本付録中の他の箇所に開示されている。
[A.いくつかの例示的な実施形態の概略的な態様]
概して、本付録に開示された加熱要素、ヒータ、ならびにそれに関連するシステムおよび構成要素は、様々な異なる用途で使用することができ、半導体製造および/または他の化学処理の流体システムにおいて特に有用であり得る。ただし、本発明の範囲は、そのような用途に限定されるものでもない。このような流体システムは、例えば、脱イオン(DI)水、腐食剤、酸および塩基を含むがこれらに限定されない材料、気体、他の流体、ならびに、これらのいずれかの組み合わせを使用することができる。このような流体は、高温、高圧、高応答性、および/または高純度の流体であり得る。
このようなシステムで使用される流体、例えば酸などの温度は、約1℃〜約180℃の範囲内、または例えば約100℃〜約180℃を含む範囲内に含まれる任意のサブ範囲内とすることができる。これらの温度は例示として提示されており、いくつかの例では約180℃よりもさらに高いか、または100℃よりもさらに低くてもよい。例えば、いくつかのシステムでは約120℃以上の温度に維持されるプロセス流体を使用することができる。別の例として、いくつかのシステムは、約200℃〜約260℃、またはそれ以上の高温に達し得るプロセス流体を使用することができる。
本付録で使用される「流体」は広い解釈を意図しており、気体、液体、気体と液体との組み合わせ、ならびに1つ以上の気体および/または1つ以上の液体と1つ以上の固体との組み合わせを包含する。また、本発明の実施形態は様々な種類の流型で使用することができる。例えば、本付録に開示されたプロセス流体および他の流体の流型は、層流、乱流、または遷移流とすることができる。
本付録中に開示された流体システムの構成要素は、これらに限定されないが、非反応性材料、実質的に非反応性の材料、非金属材料、実質的に非金属の材料、ゴム、ポリマーなどの樹脂、合成物を含む様々な構成要素や材料で構成され得る。非反応性材料および実質的に非反応性の材料は、金属(例えば、ステンレス鋼など)と非金属材料(例えば、樹脂など)の両方を含む様々な材料を包含する。上記ポリマーの例には、これらに限定されないが、例えば、ポンプ本体、ポンプヘッド、パイプ、管、ダイアフラムなどの様々な構成要素に機械加工または他の方法により形成され得るペルフルオロアルコキシ(PFA)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が含まれる。フルオロエラストマー(FKM)やペルフルオロエラストマー(FFKM)をこれらの成分のいずれかに使用することもできる。これらの材料は未使用材料であってもなくてもよい。
例示的な流体システム構成要素は、例えばインライン管ヒータなどの化学ヒータとともに、タンクおよび他のリザーバ、バルブ、ならびに、パイプや管などの流体導管を含む。化学ヒータなどの構成要素は、様々な異なる材料で作ることができる。例示的な材料としては、これらに限定されないが、石英、コランダム、サファイア(これらは合成形態でも天然形態でもよい)、および任意の他の実質的に非反応性の材料を含む上記いずれかと同様の化学的性質を有する任意の他の材料が挙げられる。特定の用途では、ステンレス鋼を含む鋼、銅、チタン、真鍮、ニッケル、アルミニウム、およびこれらの金属の任意の組み合わせなどの金属を、本付録中に開示された例示的な構成要素を含むヒータおよび他の構成要素の構成に使用することができる。このような合金の例には、銅ニッケル合金(CNA)、およびニッケル銅合金(NCA)が含まれる。
説明を目的として上記の構成要素を列挙したが、本発明の実施形態はそれらの形態または組成にかかわらず、熱を発生し任意の1つまたは複数の材料に熱を伝達するために使用することができる。このような材料の例には、これらに限定されないが、任意の形態での炭素、金属、樹脂、ゴム、鉱物、ガラス、セラミック、複合材料、紙および紙系の製品、繊維材料、天然由来の繊維および織物またはそれらから製造された他の品目、液体、気体、流体、合成材料、木材および木材系製品、化学薬品、炭素系液体および固体、鉱物、植物および植物系材料、その他の天然物または人工の材料、あるいはこれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
[B.例示的な管ヒータの概要]
概して、本開示の範囲内における管ヒータは様々な異なる物理的特徴および構成を有し得る。いくつかの例示的な管ヒータは、例えばPFAを含み得るかまたはPFAから構成され得る流体導管を含む。例示的な管ヒータは、本質的に可撓性を有する1つまたは複数の加熱要素を含み得る。いくつかの例示的な実施形態では、1つまたは複数の加熱要素は炭素を含むかまたは炭素からなり、流体導管と熱的に連通している。他の例示的な実施形態では、1つまたは複数の加熱要素は、1つまたは複数の金属を含むかまたは金属からなり、このような金属の一つの例は銅である。しかしながら、他の適切な金属または他の導電材料を代わりに使用することもできる。異なるそれぞれの材料で作られた加熱要素は、管ヒータの単一の実施において組み合わせることができる。
付録Aに開示された例から、本付録A中に開示された炭素ないし炭素ベースの加熱要素が、炭素からなる抵抗器を含むことが理解され得る。すなわち、炭素ないし炭素ベースの加熱要素への電力の印加によって発生する熱は、炭素または炭素ベースの加熱要素を流れる電流に対する炭素材料の固有の抵抗によって生じる。従って、炭素ないし炭素ベースの加熱要素は抵抗器と見なすことができる。
いずれにせよ電力が加熱要素に印加されると加熱要素は熱を発生し、この熱は、伝導、対流、および/または放射によって流体導管内の流体に伝達される。流体導管内の流体は静止していても流動していてもよい。加熱要素とその加熱要素に電力を供給するワイヤまたは他の導体との間の電気的絶縁を実現する電気絶縁層または他の絶縁要素を設けることができる。従って、いくつかの実施形態では、流体導管と加熱要素とを含むアセンブリの周りに電気絶縁層が巻き付けられ得る。そして、ワイヤ、あるいは例えば1つまたは複数の導電性ストリップやリボンなどの他の導電体が、その電気絶縁層の外側に沿って配線され得る。
また、例示的な実施形態は、流体導管、加熱要素、導電体、および電気絶縁体を含むアセンブリの周りに巻き付けられるかまたは配置される断熱層をさらに含む。概して、断熱層は、流体から伝達される熱の量を制限するのに役立つ。さらに、流体導管、加熱要素、ワイヤ、および電気絶縁層が配置される封入管を設けることができる。PFA、PTFE、FKM、FFKM、または本付録中に開示された他の任意の樹脂または他の材料を含み得るかまたはそれらから構成され得る封入管は、管ヒータを1つまたは複数の他の構成要素に接続できるように両端に液密コネクタを含む。従って、封入管は、管ヒータの内部構成要素を異物の侵入から保護するだけでなく、流体導管からプロセス流体が漏れる場合にその漏れ出すプロセス流体を管ヒータ内に閉じ込めることによって封止を提供する。
上記のような実施形態は、加熱要素、導体、電気絶縁体、および封入管によって構成され、これらの各構成は、それらの構成を、すなわち全体としては管ヒータを、少なくとも約30度〜約45度の角度に弾性的に屈曲可能とする十分な可撓性を有する材料で構成されている。いくつかの実施形態では、30度未満の曲げ角度や45度を超える曲げ角度を用いることができる。上記の各要素は、それらを所望の形状または構成に弾性的および/または塑性的に形成可能にする1つまたは複数の材料から形成され得る。
[C.いくつかの特定の管ヒータの実施形態]
図1〜図4を参照して、いくつかの例示的な管ヒータについて詳細する。いくつかの例示的な管ヒータの1つが図1に概略的に100で示されている。概して、管ヒータ100は様々な異なる形成、構成、および特徴を有することができ、それらの例について以下に説明する。
図示されている特定の例では、管ヒータ100は、約90度の1つまたは複数の屈曲部102を有するように構成され得る。具体的には示されていないが、90度未満の屈曲部や、90度を超える屈曲部も、管ヒータ100に形成することができる。さらには、複数の屈曲部を連続して形成することで別の屈曲部を形成することができる。一例として、一対の90度の屈曲部102を連続して形成することにより180度の屈曲部104を形成することができる。特定の管ヒータ100に形成可能な屈曲部の数および大きさは限定されない。
また、図面には、屈曲部102,104などの屈曲部が単一平面内、すなわち二次元的に形成されるものとして示されているが、管ヒータ100は、三次元で形成された1つまたは複数の屈曲部、すなわち三次元屈曲部を含んでもよい。また、二次元屈曲部と三次元屈曲部の両方を単一の管ヒータ100に形成してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、管ヒータ100の直径などの変数や管ヒータ100の構成要素に使用される材料などに依存し得る最小曲げ半径が規定される。図1の例では、約2インチの最小曲げ半径が採用されているが、他の実施形態ではより大きいまたはより小さい曲げ半径を使用することができる。
続けて、図1〜図4を参照して、管ヒータ100に含まれ得る例示的な構成要素に関するさらなる詳細を説明する。図示されるように、管ヒータ100は、加熱されるプロセス流体が流れる流体導管106を含む。本付録中に説明されるように、流体導管106のいくつかの実施形態はPFAを含み得るかまたはPFAから構成され得る。流体導管106の内径および外径は任意の大きさとすることができる。例示的な一つの例では、流体導管106は、1/4インチの外径(OD)を有するが、より大きいまたはより小さいサイズの流体導管106を代わりに使用することができる。
管ヒータ100はさらに、1つまたは複数の加熱要素110に接続される例えばワイヤやリボンなどの1つまたは複数の導体108を含む。特に図示していないが、導体108は、炭素繊維加熱要素の端部などの、加熱要素110の端部に直接連結および接続され得る。より一般には、導体108は、任意の適切な方法で加熱要素110に接続することができる。接着剤および/または他の材料、および/または機械的接続部を使用して、導体108と加熱要素110とを互いに接続することができる。加熱要素110は、互いに直列または並列に電源に接続され得る。加熱要素110には、AC電源またはDC電源によって電力が供給され得る。
本付録中に説明されるように、加熱要素110は本付録Aに開示された任意の加熱要素を含み得る。しかしながら、本発明の範囲はそれらの加熱要素に限定されず、より一般には任意のタイプの抵抗加熱要素、すなわち加熱要素の電気抵抗によって熱を発生する加熱要素に及ぶ。また、本発明の範囲の抵抗加熱要素は、可撓性を有し弾性的および/または塑性的に変形可能な任意の抵抗加熱要素を含む。
また、導体108を加熱要素110から電気的に絶縁する電気絶縁体112が設けられている。電気絶縁層などの適切な電気絶縁体の他の例は、本付録Aに開示されている。管ヒータ100内に熱を保持するのを助ける断熱材114を設けてもよい。さらに、封入管116は、上記の構成要素の全てを包囲する。封入管116は、PFAまたは本付録中に開示された他の材料のいずれかを含み得るかまたはそれらから構成され得る。いくつかの実施形態では、封入管116は、耐久性を提供するとともに潰れや圧着から保護するために、例えばワイヤなどを用いて波形に形成および/または補強され得る。
電気絶縁体112および断熱体114には様々な材料を使用することができる。例えば、断熱材は、セラミック繊維、またはエチレンクロロトリフルオロエチレン(ECTFE)ジャケット材料から構成され得る。また、電気絶縁体はポリイミドテープから構成され得る。電気絶縁体および断熱体の上記材料は例示に過ぎず、他の適切な材料を代わりに使用してもよい。
ここで、特に図5を参照すると、管ヒータ100の実施形態は、マイクロコントローラ118をさらに含み得る。このマイクロコントローラ118は、加熱要素110への電力の供給を調整したり、加熱要素110への電力を遮断したり、管ヒータ100内部で漏れが検出されたことを示す信号を生成して送信したり、管ヒータ100内の流体温度が上昇し過ぎおよび/または低下し過ぎであることを示す信号を生成して送信したりするようにプログラムされ得るかまたはプログラム可能である。マイクロコントローラ118は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、および特定用途向け集積回路(ASIC)の一方または両方を備えることができる。しかしながら、より一般的には、マイクロコントローラ118は、本付録中に開示される監視機能および制御機能の任意の組み合わせを実施可能な任意の形態をとることができる。
マイクロコントローラは、管ヒータ100に一体化することができる。例えば、マイクロコントローラは、封入管116に埋め込まれ得るか、または取り付けられ得る。あるいは、マイクロコントローラは、例えば電気絶縁体112に取り付けて封入管116の内部に配置することによって一体化することができる。マイクロコントローラ118は、ブルートゥース(登録商標)または802.11X規格のいずれかに準拠する有線接続または無線接続によって外部電源120と通信することができる。このようにして、マイクロコントローラ118は、電源120から加熱要素110への電流の流れを制御することができる。
少なくともいくつかの実施形態において、マイクロコントローラ118は、電源120の動作を制御するコンピュータ実行可能命令を保持する例えばメモリなどの非一時的記憶媒体を含み得るかまたはそれらにアクセスすることができる。動作時、マイクロコントローラ118の1つまたは複数のハードウェアプロセッサ(図示略)はこれらの命令を実行して電源120の動作を制御することができる。
上記のように、管ヒータ100は、マイクロコントローラと通信するように構成される様々なセンサ122を含むことができる。このようなセンサ122は管ヒータ100に一体化され、例えば、温度センサ、流量センサ、および漏れ検出センサを含み得る。他の例示的なセンサは本付録Aに開示されている。センサ122から得られた情報は、有線接続または無線接続によってマイクロコントローラ118と通信するモニタ124に表示され得る。この情報は、電源からの電流の流れを制御するためにも使用され得る。なお、図4の構成例に関連して開示される通信を可能にするために光ファイバが代わりに使用されてもよい。
[D.いくつかの実施形態の有利な側面]
本開示から明らかなように、本発明の1つまたは複数の実施形態は、任意の組み合わせで、1つまたは複数の有利なかつ驚くべき効果をもたらし得るものであり、そのいくつかの例について以下に説明する。本付録に列挙されるこのような効果は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定することを意図するものではなく限定するものと解釈されるべきものでもない。
例えば、本発明の1つまたは複数の実施形態は、管ヒータが使用される物理的環境によって課される制約に適合するように、例えば屈曲部などによってそのフレキシブルな構成を容易に実現可能な管ヒータが提供される限り有利であり得る。別の例として、管ヒータは、加熱された流体が供給される構成要素に直接接続され得る接続部を含む。管ヒータの加熱要素は、加熱要素が所望の温度を実現可能な速度に関して比較的速い応答時間を有する。さらには、管ヒータは、その管ヒータの内側でプロセス流体が漏れる場合の封止機能を提供する。また、流体導管のPFA構造は、高レベルの純度に維持しなければならない様々なプロセス流体とともに管ヒータを使用することを可能にする。さらに、管ヒータにおけるマイクロコントローラの集積化は、外部コントローラの使用や外部コントローラへの接続を必要としない独立型の管ヒータの実施を可能にする。さらには、管ヒータをシステム構成要素に直接接続する機能は、許容できない温度降下や温度勾配の発生を低減または排除する。最後に、管ヒータは、本付録Aに開示されるような1つまたは複数の利点を提供し得る1つまたは複数の加熱要素を含む。
[E.いつくかの更なる例示的な実施形態]
[実施形態1]ヒータであって、本質的に可撓性を有し実質的に炭素を含む加熱要素と、前記加熱要素と導通するように構成および配置された電気的接点とを備え、前記加熱要素は電流が流れたときに熱を発生する、ヒータ。
[実施形態2]管ヒータであって、可撓性材料を含む流体導管と、実施形態1によるヒータであって、前記加熱要素が前記流体導管と熱的に連通するように配置された前記ヒータと、前記加熱要素の電気的接点に接続され前記加熱要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数の導体と、前記1つまたは複数の導体から前記加熱要素を電気的に絶縁するように構成および配置された絶縁体と、前記流体導管、前記ヒータ、前記導体、および前記絶縁体が内部に配置された封入管とを備える管ヒータ。
[実施形態3]前記流体導管はPFAを含むかPFAからなる、実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態4]前記加熱要素は、前記流体導管の周りに織物が巻き付けられた形態を有する、実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態5]前記加熱要素、前記導体、前記絶縁体、および前記封入管の各々は、少なくとも約30度〜約120度の角度に屈曲可能な1つまたは複数の十分に可撓性を有する材料を含む、実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態6]前記管ヒータの各端部に液密コネクタをさらに備える実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態7]前記液密コネクタはOリングを含まない、実施形態6に記載の管ヒータ。
[実施形態8]前記導体に直列に配置され、前記加熱要素への電力の供給を制御するようにプログラムされた集積コントローラをさらに備える実施形態2に記載の管ヒータ。
[実施形態9]過熱センサと漏れセンサとのうちの少なくとも1つをさらに備える実施形態2に記載の管ヒータ。
本開示を特定の実施形態に関して説明したが、当業者に明らかな他の実施形態も本開示の範囲内に含まれる。従って、本開示の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることが意図される。
[付記]
[付記1]ヒータであって、
本質的に可撓性を有する抵抗加熱要素と、
前記加熱要素とで導通するように構成および配置された電気的接点と、
を備え、前記加熱要素は電流が流れたときに熱を発生する、ヒータ。
[付記2]管ヒータであって、
可撓性材料を含む流体導管と、
付記1によるヒータであって、前記ヒータの前記加熱要素が前記流体導管と熱的に連通するように配置された前記ヒータと、
前記加熱要素の前記電気的接点に接続され前記加熱要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数の導体と、
前記1つまたは複数の導体から前記加熱要素を電気的に絶縁するように構成および配置された絶縁体と、
前記流体導管、前記ヒータ、前記導体、および前記絶縁体が内部に配置された封入管と
を備える管ヒータ。
[付記3]前記流体導管はPFAを含むかPFAからなる、付記2に記載の管ヒータ。
[付記4]前記加熱要素は、前記流体導管の周りに織物が巻き付けられた形態を有する、付記2に記載の管ヒータ。
[付記5]前記加熱要素、前記導体、前記絶縁体、および前記封入管の各々は、少なくとも約30度〜約120度の角度に屈曲可能な1つまたは複数の十分に可撓性を有する材料を含む、付記2に記載の管ヒータ。
[付記6]前記管ヒータの各端部に液密コネクタをさらに備える付記2に記載の管ヒータ。
[付記7]前記液密コネクタはOリングを含まない、付記6に記載の管ヒータ。
[付記8]電源に接続され、前記加熱要素への電力の供給を制御するようにプログラムされた集積コントローラをさらに備える付記2に記載の管ヒータ。
[付記9]過熱センサと漏れセンサとのうちの少なくとも1つをさらに備える付記2に記載の管ヒータ。
[炭素繊維加熱要素]
(Carbon Fiber Heating Elements)
[発明の分野]
本開示の実施形態の少なくともいくつかは、製造工程、システム、および構成要素において使用されるヒータおよび加熱要素に関する。他の可能な用途は、これらに限定されないが、家庭用および工業用の加熱用途を含む。
[背景技術]
半導体産業は、半導体部品の製造において様々なシステム、処理、化学製品に依存している。化学処理システムで使用される構成要素は、用途に応じて様々な厳しい条件や化学製品に曝され得る。このような条件は、比較的高い温度および圧力であることや、腐食性または腐食性の化学製品を使用することを含み得る。
化学処理や他の処理に必要な熱を供給するために様々な種類のヒータが使用され得る。これらのヒータはいくつかの点で比較的良好な性能を提供するが、依然として様々な欠点がある。
例えば、化学処理や他の処理で使用されるヒータの多くは、比較的大きな熱質量を有する加熱要素を含む。従って、このような加熱要素は動作温度に加熱されるのに比較的長い時間を必要とし得る。同様に、このような加熱要素は冷却するのに比較的長い時間を必要とし得る。この遅い応答時間は少なくともそのヒータが使用される関連する処理の時間を長くする可能性があり、比較的遅いおよび/または長い処理は製造および処理環境において望ましくないため問題となり得る。
また、応答時間が遅いと他の問題も生じ得る。例えば、加熱要素の温度は制御や変更が比較的困難であり得る。従って、例えば化学処理の実行中に加熱要素の温度を変更することが望まれる場合、必要な程度にできる限り早く加熱要素の温度や処理温度を変更することが不可能となり得る。
典型的なヒータに関連する問題はそれらの電力要件に関係する。特に、ヒータの比較的大きな熱質量は、ヒータの所望の動作温度を実現して維持するためにかなりの量の電力を必要とし得る。従って、ヒータは作動させるのに比較的高価となり得る。
また、少なくともいくつかのヒータは大きく嵩張る場合があり、その結果、スペースや構成上の制約を有し得る製造システムへの集積化が困難となり得る。さらに、いくつかのヒータや発熱要素は比較的高価である。これは、少なくとも特定の場合においてヒータまたは加熱要素のサイズが比較的大きいことに起因し得る。
上記の問題および欠点を考慮すると、比較的小さな熱質量を有する加熱要素を提供することが有用である。また、システムの特定の処理や構成要素の要件に適合する様々な方法で構成され得る1つまたは複数の材料からなる加熱要素を提供することが有用である。さらには、迅速かつ容易に出力を制御可能な高い応答性を有する加熱要素を提供することが有用である。また、比較的低い入力電力要件を有する加熱要素を提供することが有用である。さらには、比較的安価に製造できる加熱要素を提供することが有用である。最後に、比較的高い温度および圧力ならびに腐食性の化学製品を扱う、広範囲の様々なシステム、構成要素、および用途で使用可能な加熱要素を提供することが有用である。
[いくつかの例示的な実施形態の態様]
本付録に開示された実施形態は、全ての可能な実施形態の網羅的な要約を構成するものでも、特定の実施形態の全ての態様の網羅的なリストを構成するものでもない。むしろ、この簡単な要約は単に、いくつかの例示的な実施形態についての選択された態様を提示するものである。また、本付録中のいかなるものも、いずれかの発明や実施形態の必須または不可欠な要素を構成すると解釈されるべきではない。むしろ、開示された実施形態の様々な態様は、更なる実施形態を定義するために様々な方法で組み合わせることができる。そのような更なる実施形態も本開示の範囲内にあると見なされる。また、本開示の範囲内に包含される実施形態のいずれも、任意の特定の問題を解決するものとしてまたはその解決に限定されるものとして解釈されるべきではない。また、そのような実施形態は、任意の特定の技術的効果または解決策を使用するまたはその使用に限定されると解釈されるべきではない。
開示された実施形態は、概して、加熱要素ならびにそれに関連する構成要素およびシステムに関する。このような加熱要素は、様々なシステム、構成要素、および用途のうちのいずれにも使用することができる。このように、本開示は広い範囲を意図しており、開示された例示の加熱要素およびそれに関連するヒータの特定の構成または用途に限定されない。
本開示の範囲内の実施形態は、以下に示す要素のうちのいずれか1つ以上および要素の特徴を任意の組み合わせにより含み得るかまたはそれらから構成され得る。炭素加熱要素。炭素繊維からなる加熱要素。比較的低い熱質量Cthの加熱要素。構造的および/または化学的に均質な加熱要素。構造的および/または化学的に非均質な加熱要素。炭素と1つまたは複数の追加の材料とを含む炭素系加熱要素。複数の成分を有し、そのうち最大の重量を有するものが炭素である炭素系加熱要素。約50重量パーセント以上の炭素からなる炭素系加熱要素。約50重量パーセント以下の炭素からなる炭素系加熱要素。約90重量パーセント以上の炭素からなる炭素系加熱要素。約100重量パーセントの炭素からなる加熱要素。単一の材料片から形成された、炭素または炭素系の加熱要素。炭素粉または炭素粉末を含むかもしくはそれらからなる加熱要素。単一の一体構造として形成された、炭素または炭素系の加熱要素。複数の材料片から形成された、炭素または炭素系の加熱要素。炭素繊維を含む、炭素または炭素系の加熱要素。細断された炭素片を含む、炭素または炭素系の加熱要素。炭素または炭素系である1つまたは複数の加熱要素を含む構成要素。炭素または炭素系である1つまたは複数の加熱要素を含む構成要素であって、金属、樹脂、ゴム、および複合材料のうちの1つ以上である構成要素。炭素または炭素系である2つ以上の加熱要素を含む構成要素であって、加熱要素のうちの2つが互いに同じサイズおよび/または同じ構造を有するかもしくは互いに異なるサイズおよび/または異なる構造を有する構成要素。外部炭素および/または外部炭素系である1つまたは複数の加熱要素を含む構成要素。内部炭素および/または内部炭素系である1つまたは複数の加熱要素を含む構成要素。外部炭素または外部炭素系である1つの加熱要素および/または内部炭素または内部炭素系である1つの加熱要素を含む構成要素。炭素または炭素系である1つまたは複数の加熱要素を含む構成要素であって、加熱要素が構成要素の構造的要素内に部分的または完全に埋め込まれた構成要素。炭素または炭素系である1つまたは複数の加熱要素を含む管、パイプ、タンク、または他の容器。炭素または炭素系の加熱要素がアレイ状とされたヒータ。炭素または炭素系の加熱要素がアレイ状とされたヒータであって、各加熱要素が互いに実質的に同じ物理的構成を有するヒータ。上記した加熱要素のうちのいずれかを含むヒータ。
[図面の簡単な説明]
添付の図面は、本開示の様々な態様をさらに明確にするためにいくつかの例示的な実施形態の図を含む。これらの図面は本開示のいくつかの例示的な実施形態のみを示すものであり、本開示の範囲を限定することを何ら意図していない。本開示は、添付の図面を使用して、さらに具体的かつ詳細に説明される。
図1は、炭素または炭素系の加熱要素を有するヒータを含む例示的な配置を示す図。
図1aは、1つまたは複数の加熱要素のいくつかの例示的なアレイを示す図。
図2a〜2jは、例示的な炭素繊維加熱要素とターゲット構成要素の構成を示す図。
図3は、炭素または炭素系の加熱要素を含む例示的なインラインヒータの態様を示す図。
図4は、炭素または炭素系の加熱要素を含むヒータの電力および制御システムの態様を示す図。
[いくつかの例示的な実施形態の詳細な説明]
本開示は、概して、炭素を含む加熱要素に関する。いくつかの実施形態による加熱要素は炭素を含むが、他の実施形態による加熱要素は炭素からなる。いずれかの実施形態では炭素は炭素繊維の形態をとり得るが、いずれかの特定の実施形態では炭素の特定の形態は要求されない。また、本開示は、炭素を含むかまたは炭素からなる加熱要素の様々な形態および構成、さらには、炭素を含むかまたは炭素からなる加熱要素の例示的な使用および用途を包含する。
[A.いくつかの例示的な実施形態の概略的な態様]
概して、本付録に開示された加熱要素ならびにそれに関連するシステムおよび構成要素は、様々な異なる用途で使用することができ、半導体製造および/または他の化学処理の流体システムにおいて特に有用であり得る。ただし、本発明の範囲は、そのような用途に限定されるものでもない。このような流体システムは、例えば、脱イオン(DI)水、腐食剤、酸および塩基を含むがこれらに限定されない材料、気体、他の流体、ならびにこれらのいずれかの組み合わせを使用することができる。このような流体は、高圧、反応性、および/または高純度の流体であり得る。
このようなシステムで使用される流体、例えば酸などの温度は、約1℃〜約180℃の範囲内、または例えば約100℃〜約180℃を含む範囲内に含まれる任意のサブ範囲内とすることができる。これらの温度は例示として提示されており、いくつかの例では約180℃よりもさらに高いか、または100℃よりもさらに低くてもよい。例えば、いくつかのシステムでは約120℃以上の温度に維持されるプロセス流体を使用することができる。別の例として、いくつかのシステムは、約200℃〜約260℃、またはそれ以上の高温に達し得るプロセス流体を使用することができる。本付録で使用される「流体」は、気体、液体、気体と液体との組み合わせ、ならびに、1つ以上の気体および/または1つ以上の液体と固体との組み合わせを包含する。
本付録中に開示された流体システムの構成要素は、これらに限定されないが、非反応性材料、実質的に非反応性の材料、非金属材料、実質的に非金属の材料、ゴム、ポリマーなどの樹脂、合成物を含む様々な構成要素や材料で構成され得る。非反応性材料および実質的に非反応性の材料は、金属(例えば、ステンレス鋼など)と非金属材料(例えば、樹脂など)の両方を含む様々な材料を包含する。上記ポリマーの例には、これらに限定されないが、例えば、ポンプ本体、ポンプヘッド、ダイアフラムなどの様々な構成要素に機械加工または他の方法により形成され得るペルフルオロアルコキシ(PFA)およびポリテトラフルオロエチレン(PTFE)が含まれる。フルオロエラストマー(FKM)やペルフルオロエラストマー(FFKM)をこれらの成分のいずれかに使用することもできる。これらの材料は未使用材料であってもなくてもよい。
例示的な流体システム構成要素は、例えば、インラインヒータなどの化学ヒータとともに、タンクおよび他のリザーバ、バルブ、ならびに、パイプや管などの流体導管を含む。化学ヒータなどの構成要素は、様々な異なる材料で作ることができる。例示的な材料としては、これらに限定されないが、石英、コランダム、サファイア(これらは合成形態でも天然形態でもよい)、および任意の他の実質的に非反応性の材料を含む上記いずれかと同様の化学的性質を有する任意の他の材料が挙げられる。特定の用途では、ステンレス鋼を含む鋼、銅、チタン、真鍮、ニッケル、アルミニウム、およびこれらの金属の任意の組み合わせなどの金属を、本付録中に開示された例示的な構成要素を含むヒータおよび他の構成要素の構成に使用することができる。このような合金の例には、銅ニッケル合金(CNA)、およびニッケル銅合金(NCA)が含まれる。
説明を目的として上記の構成要素を列挙したが、本発明の実施形態はそれらの形態または組成にかかわらず、熱を発生し任意の1つまたは複数の材料に熱を伝達するために使用することができる。このような材料の例には、これらに限定されないが、金属、樹脂、ゴム、鉱物、ガラス、セラミック、複合材料、紙および紙系の製品、繊維材料、天然由来の繊維および織物またはそれらから製造された他の品目、液体、気体、流体、合成材料、木材および木材系製品、化学薬品、炭素系液体および固体、鉱物、植物および植物系材料、その他の天然物または人工の材料、あるいはこれらの任意の組み合わせが含まれ得る。
[B.いくつかの例示的な加熱要素の概略的な態様]
概して、炭素および炭素系の加熱要素は、様々な異なる物理的特徴および構成を有し得る。例えば、剛性の観点では、本開示の加熱要素は、低弾性率の炭素繊維、標準弾性率の炭素繊維、中間弾性率の炭素繊維、高弾性率の炭素繊維のうちのいずれか1つ以上を含み得る。相対的に高い弾性率は、相対的に剛性の高い繊維に相当する。従って、破損前において、相対的に高い弾性率の繊維は、低弾性率の繊維よりも相対的に伸びが小さい。異なる弾性率の値またはタイプを有する繊維を単一の加熱要素内に組み合わせることもできる。
少なくともいくつかの実施形態では、炭素および/または炭素系の複数の繊維を一緒に束にして単線(tow)を作製し、その後、複数の単線を一緒に織って炭素繊維のシートまたは布を作製することができる。いくつかの実施形態では、例えば、繊維ガラスおよびポリパラフェニレンテレフタルアミド(KEVLARの商標名で販売されている)などの非炭素材料の繊維を炭素繊維および/または炭素系繊維と組み合わせることで、炭素繊維および/または炭素系繊維と非炭素繊維とを含む単線を作ることができる。追加的または代替的に、単線を非炭素材料と一緒に織ってシートまたは布を作製することができる。例示的な織り方としては、あや織り、繻子織り、平織り、一方向織り、二方向織り、および三軸織りなどが挙げられるが、本発明の範囲はこれらの例に限定されない。また、本付録中にその例が開示される炭素および/または炭素系の繊維の束は、これらに限定されないが、例えば繊維ガラスまたはポリパラフェニレンテレフタルアミドなどの材料からなる1つまたは複数の非炭素繊維を含み得る。
いくつかの実施形態において、炭素繊維布は、さらなる処理を必要とすることなく加熱要素として使用することができる。この方法は、加熱要素が接触している構造体からその加熱要素を取り外す必要がある場合に使用することができる。他の実施形態では、1つまたは複数の材料を炭素繊維布に予め含浸させることで、プリプレグ布とも呼ばれる製品を製造することができる。プリプレグ炭素繊維布は、特定の用途の要件に応じて、湿っていてもよいし乾いていてもよい。加熱要素が恒久的に設置されることが意図されている実施形態では、湿式プリプレグ炭素繊維布を使用することができる。湿式プリプレグ炭素繊維布は、布にエポキシなどの材料を含浸させることによって形成することができる。エポキシは、例えば、熱硬化性または光硬化性のエポキシとすることができる。以下に説明するように、その後、湿式プリプレグ炭素繊維布は、加熱対象の1つまたは複数の構成要素の周りに巻き付けられ得るか、もしくは1つまたは複数の構成要素の形状に一致するように作られ得る。
加熱要素の形状およびサイズに関して、炭素および炭素系の加熱要素は実際には任意の構成をとり得る。例えば、炭素繊維は、上記のように織布に形成され得るが、とりわけ、ディスク、シート、ブロック、管、ロッド、コイル、および角度付きの形態に形成することができる。さらに、プリプレグ炭素繊維布を任意の所望の形状に成形した後、加熱対象の構成要素に取り付けることができる。いくつかの代替実施形態では、エポキシまたは他の材料が硬化されたときに炭素繊維布が下地の構成要素の形状の一部または全てに完全に一致するように、湿式プリプレグをその構成要素の周りに重ね合わせることができる。例えば、湿式プリプレグは、管、パイプ、または他の構成要素の周りに巻き付けられ得る。この手法は、加熱要素と加熱対象の構成要素との間に高レベルの物理的接触をもたらすことができ、これにより加熱要素から構成要素への効率的な熱伝達が可能となる。オーブン硬化を必要とし得る接着剤を備えた炭素繊維布などの乾式プリプレグも同様に使用することができる。従って、本開示の範囲内のヒータは、それらの形状、サイズ、および構成に関して高度にカスタマイズ可能である。
いくつかの炭素繊維は、ポリアクリルニトリル(PAN)繊維と呼ばれる繊維から作ることができる。より詳細には、炭素繊維は、PAN繊維を熱分解プロセスにかけることによって作ることができる。この熱分解プロセスでは、PAN繊維が、炭素以外のすべての元素をPAN繊維から実質的にまたは完全に除去する温度に加熱される。このようにして製造された炭素繊維は、約3300万ポンド/平方インチ(33MSI)の引張弾性率、すなわち剛性の測定値を有することができる。このような炭素繊維が一緒にパッケージ化されることで、構成材料の繊維よりも比較的高い剛性を有する構造または複合繊維を作製することができる。例えば、炭素繊維を一緒にパッケージ化することで、約4200万ポンド/平方インチ(42MSI)の弾性率を有する、中間弾性率(IM)複合繊維とも呼ばれる製品を製造することができる。構成材料の繊維をより小さくし且つより高密度にすることによって、さらに高い弾性率の複合繊維を作製することができる。そのような複合繊維は、高弾性率(HM)繊維とも呼ばれ、約5500万ポンド/平方インチ(55MSI)以上の弾性率を有し得る。さらには、繊維を一緒に組み合わせて様々なサイズの束を形成することができる。この場合、サイズは、束に含まれる数千(K)の繊維の数に関して特定される。いくつかの例示的な繊維束のサイズは、1K、3K、6K、12K、24K、または50Kとして表すことができる。
少なくともいくつかの実施形態では、束の中の繊維のすべてが炭素または炭素系のいずれかであり、その他の材料の他の繊維は束に含まれていない。従って、本発明のいくつかの実施形態は、例えばシリカ系ガラス繊維などの他の繊維と一緒に束ねられた炭素または炭素系の繊維を含み得るが、本発明の他の実施形態は、ガラスまたはその他の種類の繊維を含まない、炭素または炭素系の繊維のみから作られた束である。
また、例えばシリコーンまたはセラミック材料などで炭素繊維の束をコーティングしたり、巻き付けたり、または被覆したりすることができるが、これはすべての場合において必要とされるわけではない。従って、本発明の実施形態は、いかなるコーティングや巻き付けや被覆も含まない炭素繊維束も包含する。束の最外面が炭素繊維および/または炭素系繊維によって画定されるように構成されたこのような炭素繊維束は、本付録では非被覆状態と呼ぶことができる。
さらには、以下でより詳細に説明するように、本発明の範囲は炭素繊維束に限定されない。むしろ、本発明の範囲内の加熱要素は、多種多様な他の形態を取り得る。
炭素または炭素系の加熱要素のいくつかの実施形態は、炭素繊維または炭素ストランドを含むが、本発明の範囲はこのような炭素の形態に限定されない。従って、加熱要素のさらに他の実施形態は、細断炭素繊維を含む。この細断炭素繊維は、非炭素材料および/または炭素系材料と組み合わせられていてもよいし、または組み合わせられていなくてもよい。細断炭素繊維は結合剤によって一緒に保持することができるが、この結合剤は必須ではない。このような細断炭素繊維は、加熱要素として使用することが可能な、または加熱要素に成形、切断、もしくは形成することが可能なシート状に形成することができる。細断炭素繊維は、本付録に開示されている任意の構成に形成することができる。
さらに、加熱要素のいくつかの実施形態は、それらの物理的構造に関して相対的に均質であり得るが、これは必須ではない。従って、加熱要素の他の実施形態は、加熱要素内の異なる位置で異なる構造を有する。例えば、加熱要素のいくつかの実施形態は、その加熱要素の特定の部分では炭素および/または炭素系の繊維から構成され得る一方、同じ加熱要素の他の部分が、炭素および/または炭素系の繊維だけでなく、細断された炭素および/または炭素系の繊維も含む。従って、例えば、もはや必要とされ得ない古い加熱要素からリサイクルした細断炭素を使用して新しい加熱要素を作成することができる。
さらには、加熱要素のいくつかの実施形態は、それらの組成に関して相対的に均質であり得るが、これは必須ではない。従って、加熱要素の他の実施形態は、加熱要素内の異なる位置で異なる組成を有する。例えば、加熱要素のいくつかの実施形態は、その加熱要素の特定の部分では炭素から構成され得る一方、同じ加熱要素の他の部分が、炭素だけでなく1つ以上の他の材料も含む。
さらには、上記の特性のうちの1つ以上の任意の組み合わせを、任意の単一の加熱要素内および/または一群の加熱要素もしくは加熱要素のアレイ内に定義して実施してもよい。従って、本発明の範囲は、上記した例示的な実施形態に限定されるものでなく、本付録に開示されている他の実施形態に限定されるものでもない。
本付録に開示される炭素加熱要素および炭素系加熱要素は、加熱要素に電力が印加されると熱が発生するように、電流に対する抵抗を有する。特定の加熱要素によって生成される熱の量は、これらに限定されないが、印加される電力量や、加熱要素のサイズ、構成、組成などのパラメータに依存し得る。従って、本付録に開示される加熱要素は、加熱要素に電力を印加可能とする電気コネクタを含み得るかまたは電気コネクタに接続され得る。さらには、以下でより詳細に説明するように、加熱要素に供給される電力の量を制御することによって加熱要素の動作や加熱要素によって生成される熱を制御するために使用することができる電力および制御システムが開示される。さらに、加熱要素によって生成される熱の量を調整および/または維持するように動作可能な制御回路が開示される。
[C.いくつかの適用例の態様]
本発明の実施形態は、任意の様々な異なる構成要素および装置と関連して使用され得る。一般に、本発明の実施形態は、炭素を含むかまたは炭素からなる加熱要素であって、熱を伝達することが望まれる構成要素と熱的に連通するように配置および構成された加熱要素を使用することを含む。本付録で使用されるこのような熱伝達には、例えば、加熱対象の構成要素または媒体に直接物理的に接触するように加熱要素が配置される直接熱伝達と、加熱対象の構成要素または媒体に加熱要素は直接接触しないがその構成要素に例えば1つまたは複数の介在構成要素または媒体などによって熱を伝達するように加熱要素が構成および配置される間接熱伝達との両方が含まれる。上記の媒体は、本付録に開示されている流体のいずれかを含む。一般的には、熱伝達は、伝導、対流、または放射のうちの任意の1つ以上のメカニズムを介して本発明の実施形態により達成することができる。
図1は、少なくともいくつかの実施形態の一般的な態様を示している。図1の例では、加熱対象の一般的な構成要素100を含む配置が開示されている。概して、開示された熱伝達機構のいずれかを使用して、開示された加熱要素によって加熱される構成要素は、本付録ではターゲット構成要素と呼ばれ得る。
構成要素100は、熱が伝達される事実上任意の構成要素または複数の構成要素の組み合わせとすることができる。このように、図1における一般的な構成要素100の表現は広範囲であることが意図されている。例示的な構成要素100は、インラインヒータ、パイプ、管、タンク、容器、または他の任意の種類の流体貯蔵器を含むヒータなどの流体システム構成要素を含むが、これらに限定されない。例示的な構成要素100は、例えば、固体などのように、流体または流体の流れを伴わない構成要素の形態もとり得る。
材料に関して、ターゲット構成要素100は、加熱することが可能な任意の材料または材料の組み合わせで作ることができる。そのような材料の例は本付録に開示されている。例として、ターゲット構成要素100は、1つまたは複数の金属、樹脂、ゴム、鉱物、セラミック、複合材料、またはこれらの任意の組み合わせを含み得るか、もしくはそれらから構成され得る。また、ターゲット構成要素100は、1つまたは複数の加熱要素と接触するように配置された1つまたは複数の流体を含み得るか、もしくはそれらから構成され得る。このため、いくつかの実施形態では、加熱要素は、流体または流体の組み合わせに部分的または完全に浸されている。
例示的なターゲット構成要素100は、直接的または間接的にターゲット構成要素100に熱を伝達することができる1つまたは複数の表面102を含む。例えば実質的に球体の構成要素などのいくつかのターゲット構成要素は単一の連続面を有し得るが、円筒形または長方形の構成要素などの他のターゲット構成要素は複数の表面を有し得る。熱が伝達され得る表面の一部および/または表面の任意の組み合わせを、本付録に開示されている加熱要素を用いて加熱することができる。ターゲット構成要素100が流体である場合には、固体ターゲット構成要素が有し得るような不連続面はなくてもよいが、この場合も、加熱要素と接触している流体の一部を介しておよび/または対流もしくは放射によって、熱が加熱要素によって流体に伝達され得る。
引き続き図1を参照すると、表面102を介してターゲット構成要素100に熱を伝達するように構成および配置された加熱要素200が提供される。ターゲット構成要素100の任意の1つまたは複数の表面を1つまたは複数の加熱要素200によって直接加熱することができる。加熱要素200は本付録に開示されている組成のいずれかを有し得る。加熱要素200は、伝導、対流、放射のうちのいずれか1つ以上によって熱伝達をもたらし得る。なお、本発明の範囲は、熱伝達の特定の様式またはメカニズムに限定されない。
図1に示唆されるように、加熱要素200のサイズおよび/または構成は、表面102などの構成要素表面のサイズおよび構成を全体的または部分的に模倣するようなものであり得るが、これは必須ではない。例えば、いくつかの実施形態では、所望の加熱効果を達成するために、複数のより小さな加熱要素の一群またはアレイを使用することができる。従って、いくつかの実施形態では、アレイ内の各加熱要素が表面102の対応する部分および/またはターゲット構成要素100の他の表面と接触するように、加熱要素のアレイが構成および配置される。アレイの加熱要素は、そのアレイの別の加熱要素と重なり合っていてもよくおよび/またはそのアレイのさらに別の加熱要素から離間していてもよい。また、複数の加熱要素は、ターゲット構成要素100の表面にわたって比較的均一に分布していてもよいし、表面積の限られた部分に集中していてもよい。一群の加熱要素内における加熱要素は、互いに同じサイズ、形状、および熱発生能力を有していてもよいし有していなくてもよい。概して、任意の実施形態における加熱要素200の数、サイズ、形状、および分布は、所望の加熱効果を達成するように決定され得る。
少なくともいくつかの実施形態では、加熱要素200は表面102と直接接触する。他の実施形態では、介在材料または介在層を加熱要素200と表面102との間に配置することができる。熱伝達特性を改善するために、例えばエッチングまたは粗面化などによって表面102を処理してもよいが、このような処理は必須ではない。
いくつかの実施形態では、加熱要素200は、所望の熱伝達効果を達成し得るように、例えば、孔、開口部、または切り欠き部などの不連続部(図示略)を含み得る。さらに、加熱要素200は、例えば、図1の例示的な加熱要素200の場合のように、実質的に一定の高さ、幅、および/または深さを有するように寸法が比較的均一であり得る。しかしながら、加熱要素の少なくともいくつかの実施形態では、高さ、幅、深さ、および/または他の態様が、加熱要素のある位置から加熱要素の別の位置までで変わり得る。さらに、加熱要素200は、幾何学的形状などの明確な形状を有する必要はなく、その形状が不定の形であり得る。
少なくともいくつかの実施形態では、特定の加熱要素によって生成される熱の量は、その加熱要素の幾何学的形状の1つまたは複数の態様によって決定され得る。例えば、加熱要素によって生成される熱は、加熱要素の厚さまたは熱質量に依存し得る。加熱要素の比較的厚い部分は、同じ加熱要素の比較的薄い部分とは異なる熱質量を有するため、加熱要素は、その加熱要素内の異なる位置で異なる量の熱を発生する。別の例として、加熱要素の熱発生能力は、加熱要素の表面積の大きさに依存し得る。さらに、加熱要素の形状は、所望の熱発生容量を提供するように選択され得る。さらに、異なる熱発生能力の加熱要素を一緒に使用して、単一のターゲット構成要素または一群の構成要素に熱を伝達することができる。
引き続き図1を参照すると、加熱要素200は、概して、電源300などによって加熱要素200への電力の印加を可能にする2つ以上の電気接続部202を含み得る。いくつかの例では、単一の電気的接続のみが提供される。電力はAC電力またはDC電力とすることができる。電気接続部202は特別な構成を有する必要はないが導電性であり、電気接続部202に印加された電流が加熱要素200を流れて、加熱要素200によって熱が発生されるように加熱要素200に取り付けられ得るかまたは少なくとも接触され得る。いくつかの実施形態では、電気接続部202は銅またはニッケルであるが、追加的または代替的に他の任意の導電性材料を使用することもできる。
いくつかの実施形態では、電気接続部202は、加熱要素200に接着されるかもしくは取り付けられる金属ストリップの形態をとり得る。他の実施形態では、電気接続部202は、加熱素子200の布地に織り込まれているかまたはその中に埋め込まれている金属ワイヤまたは金属ストリップの形態をとり得る。シリコーンまたは他の材料を使用して、電気接続部202を加熱要素200に取り付けることができる。さらに他の実施形態では、電気接続部202は、加熱要素200が取り付けられるターゲット構成要素の要素とすることができる。一般的には、特定の形態の電気接続部202は必要とされない。むしろ、電気接続部202は、加熱要素200への電力の供給を可能にする任意の形態をとり得る。
[D.いくつかの例示的な加熱要素アレイ]
図1aを参照して、1つまたは複数の加熱要素のいくつかの例示的なアレイを説明する。図1aにおいて、アレイは全体として250で示されている。図示されるように、様々な物理的構成のうち任意の物理的構成を有するターゲット構成要素上で、1つまたは複数の加熱要素のアレイ250を使用することができる。図示の例は、円筒形のターゲット構成要素と、略立方体/長方形の構成要素とを含む。一般的には、アレイ250またはアレイの一部は、ターゲット構成要素の表面の任意の部分上に配置され得る。
図1aは、本発明の範囲が加熱要素の特定のサイズ、数、配置、または配向に限定されないことをさらに示している。このため、異なるサイズおよび/または形状の加熱要素を単一のアレイ250に使用することができる。また、加熱要素をランダムにまたは不均一に分布してもよい。いくつかのアレイ250は、すべてほぼ同じサイズおよび形状の加熱要素を含み得るが、他のアレイ250は、加熱要素のサイズ、形状、数、および配向がランダムに混合されたものを含む。いくつかのアレイ250において、全ての加熱要素は同じ形状および/またはサイズである。いくつかの例示的なアレイ250は表面の大部分を覆うが、他のアレイ250は表面の大部分未満を覆っている。加熱要素や加熱要素アレイのさらなる例は、図2a〜図2jに関連して以下で説明する。これらの図のいくつかに示されているように、一群の加熱要素をアレイで一緒に使用する必要はない。むしろ、いくつかの実施形態では、単一の加熱要素が単独で用いられる。
[E.いくつかの例示的構成の態様]
図2a〜図2jを参照すると、いくつかの例示的な加熱要素の構成の態様が示されている。明確化のために、異なる加熱要素の構成はそれぞれ異なる参照番号で示されている。まず、図2aに関して、加熱要素302は、管またはパイプ402の形態をとり得るターゲット構成要素の壁に埋め込まれた複数のロッド形状要素の形態を有している。要素304は、管またはパイプ404などのターゲット構成要素に埋め込まれる管の形態を有している。ターゲット構成要素の構造への1つまたは複数の加熱要素の埋め込みは、ターゲット構成要素の製造時に行われ得る。例えば、ターゲット構成要素が射出成形される場合、加熱要素は射出成形前または射出成形中に金型内に配置され得る。その結果、完成品は、埋め込まれた加熱要素を含む。ターゲット構成要素への加熱要素の埋め込みは、押出プロセスの一部としても実施することができる。いくつかの実施形態では、加熱要素は、加熱要素の一部が露出されないようにターゲット構成要素内に完全に埋め込まれ得るが、他の実施形態では、加熱要素の一部がターゲット構成要素の外へ延在し得る。いずれの場合にも、電流を加熱要素に印加可能とする電気的接点がターゲット構成要素の内部かまたはターゲット構成要素の外部に設けられる。
図2bを参照すると、加熱要素306がターゲット構成要素406の表面上に積層されたシートまたは織物の形態をとる構成が示されている。加熱要素306がシートの形態である場合、加熱要素306は剛性または半剛性であり得る。加熱要素306が織物の形態である場合、加熱要素306は可撓性を有し得る。代替の構成では、同様にシートまたは織物の形態の加熱要素308が、ターゲット構成要素408内に少なくとも部分的に埋め込まれている。いくつかの例では、加熱要素306および以下で説明する加熱要素310は、プリプレグ炭素、もしくは炭素系の布または織物の形をとり得る。
図2cに示されるように、加熱要素310は、ターゲット構成要素410の周りに巻き付けられ得るかまたは固定され得るテープまたはストリップ、もしくは複数のストリップの形態をとり得る。加熱要素310は、本付録に開示されるような織布の形態も取り得るが、これは必須ではない。この例におけるターゲット構成要素410は、概して円筒形状を有するように示されているが、これは必須ではなく、加熱要素310は任意の他の形状を有するターゲット構成要素の周りに巻き付けることができる。図2cに示唆されるように、本発明のいくつかの例示的な実施形態による加熱要素は、テープ、ストリップ、またはロッドの形態のいずれの場合であっても、剛性または可撓性であり得るコイルの形態をとることもできる。
図2dを参照すると、加熱要素部分312aのアレイを含む加熱要素312が示されている。加熱要素312は、一体化された単一片構造の形態であってもよいが、これは必須ではなく、他の実施形態では、加熱要素312は複数の別々の片から組み立てられてもよい。図2dの例では、ターゲット構成要素412は或る体積の流体である。従って、電流が加熱要素312に印加されると、熱が発生してターゲット構成要素412に、すなわち当該体積の流体に伝達される。加熱要素312の一部または全部は剛性または可撓性であり得る。加熱要素312をその一例とするいくつかの加熱要素は剛性部分と可撓性部分の両方を含むことができる。
一つの代替実施形態では、加熱要素312が省略されて、容器414が加熱要素として機能する。この実施形態では、容器414への電流の印加により、ターゲット構成要素412、すなわち容器414内に含まれる流体が加熱される。この構成では、容器414の外側において層の形態をとり得る絶縁材料414aは、容器414の外部からの熱損失を低減するのに役立ち得る。容器414などの構成は様々な方法で製造することができる。例えば、プリプレグ炭素または炭素系の布を例えばシリンダーなどのフォーム上に置いて、そのフォームの形状に一致する内部形状を有する加熱要素を作ることができる。
図2e〜図2gに示され、他の図にも例示されているように、加熱要素の実施形態は、実質的に任意の形状または構成をとることができる。図2eの例では、加熱要素314は概して管またはパイプの形状である。従って、図2aに示されるように、加熱要素314をパイプまたは管などの流体導管の内側または外側に配置することができ、あるいは加熱要素314をパイプまたは管の構造内に埋め込むことができる。さらに他の実施形態では、加熱される流体が加熱要素314の内壁を通過して接触することによって加熱されるように、加熱要素314が流体導管および加熱要素として同時に機能し得る。一つの代替実施形態では、加熱要素は、図示されている閉じた流体導管ではなく、開チャネルの形態をとり得る。開チャネル加熱要素の動作原理は、図示されている流体導管の実施形態の場合と概ね同じである。すなわち、流体が開チャネルに沿って流れるときに、流体が開チャネル構造によって加熱される。
図2fに示されるように、別の例示的な加熱要素316は角度付きの形態であり得る。角度付き形状のサイズおよび寸法は、ターゲット構成要素または一群の構成要素(図示略)の構成に適合するようにカスタマイズされ得る。さらに、角度は所望の任意の角度とすることができ、図2fに示される例に限定されない。
図2gを参照すると、加熱要素の例示的な実施形態は中実の形態であり得、様々な構成を取り得る。例えば、加熱要素318の一つの例示的な実施形態はディスクの形態であり、一方、加熱要素320の他の例示的な実施形態は立方体または長方形の形態であり、加熱要素318のさらに他の例示的な実施形態322は円筒形の形態である。これらの構成は単に例として提示されており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。さらに、本付録に開示されている加熱要素の実施形態のいずれかを組み合わせることによって、さらに他の加熱要素の構成を定義し実施することができる。
次に図2hを参照すると、加熱要素324の他の例が開示されている。この例では、加熱要素324は剛性または半剛性であるが、例えば折り畳み、波、または波紋などの1つまたは複数の非線形部分を含む。他の開示された実施形態と同様に、加熱要素324は、ターゲット構成要素への取り付け前に形成したり、ターゲット構成要素それ自体の上に置いたり、または、ターゲット構成要素と同様のサイズおよび構成を有するフォームの上に置くことができる。従って、例示的な加熱要素324は、実施形態に応じて、布の形態や、剛性または半剛性のシートの形態をとり得る。
図2iに示されるように、加熱要素326の実施形態は、その構成の複雑さにかかわらず、実質的に任意のターゲット構成要素の構成に一致するように形成され得る。図2iの例では、加熱要素326は、ターゲット構成要素416の比較的複雑な構造で必要とされるように、線形部分と非線形部分との両方を含む。また、図2iの例は、ターゲット構成要素416の構成の観点で必要とされ得るかまたは望ましいとされ得る複数の異なる部分の形状を加熱要素326が有し得ることを示している。あるいは、加熱要素326を単一部品として形成することができる。
図2iはさらに、加熱要素328が管状または中実のターゲット構成要素418の周りに巻き付けられている配置を示す。いくつかの実施形態では、ターゲット構成要素418は、パイプ、管、または他の流体導管とすることができる。さらに他の実施形態では、ターゲット構成要素418は円筒形の形態をした固体構成要素とすることができる。
図2jを参照すると、加熱要素330の別の例示的な実施形態の態様が示されている。この例示的な実施形態では、加熱要素330は、例えば、孔、切り欠き、または他の開口部などの不連続部330aを含む。不連続部330aはすべて、概して同じサイズおよび形状を有することができるが、サイズおよび形状の一方または両方において互いに異なっていてもよい。従って、不連続部330aは、加熱要素330の全体にランダムにまたは非ランダムに分布してもよい。図2jの例の一つの変形形態では、加熱要素330は、互いに電気的に接続されるかまたは各々個別に電力が供給される複数の個別部分330bを含み得る。
[F.適用例の態様]
図3を参照して、本発明の少なくともいくつかの実施形態の適用例について説明する。図3の例は、本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本付録に開示されるような加熱要素の1つの可能な用途におけるいくつかの態様を例示する助けとすることを意図する。
図3に示されるように、炭素または炭素系の1つまたは複数の加熱要素を有するヒータ550を含む流体導管500が提供される。図3の実施形態は、流体入口501aおよび流体出口501bを介して流体導管500を通過する流体を加熱するインラインヒータとして機能し得る。このようなインラインヒータは、様々なプロセスおよび用途に使用することが可能であるが、本発明の範囲は、いずれかのプロセス、用途、または、一群のプロセスもしくは用途に限定されるものではない。いくつかの例示的なプロセスおよび用途としては、半導体/電子機器、LED/フラットパネル、ソーラー、化学、化学処理、ならびに航空宇宙プロセスおよび用途が挙げられるが、これらに限定されない。
流体導管500は、任意の適切な材料から作製することができ、その例が本付録に開示されている。流体導管500が金属であるかまたは金属材料で被覆されている場合、流体導管500は、ヒータ550が接触し得る流体導管500の部分の上に電気絶縁層(図示略)を含み得る。電気絶縁層は、ヒータ550によって発生した熱が電気絶縁層を介して流体導管500に伝達されるとともに流体導管500内の流体に伝達されるように熱伝導性を有する。流体導管500が金属でない場合には電気絶縁層を省略することができる。
ヒータ550は、本付録に開示されている加熱要素の実施形態のうちの任意の1つ以上を含み得る。例えば、ヒータ550は、炭素繊維からなるかまたは炭素繊維を含む織物であって、流体導管500の周りに巻き付けられる織物を含み得る。この例の織物は、エポキシなどの接着剤で流体導管500に取り付けられてもよいし取り付けられていなくてもよい。別の例示的な実施形態では、ヒータ550は、流体導管500の外面の一部または全部に密着して接触する管状の加熱要素からなるかまたはそれを含む。
図3に更に示すように、ヒータ550は、ヒータ550の加熱要素を介して電流が流れる第1および第2の電気コネクタ502を含む。これらの電気コネクタ502は、任意の導電性材料で作製することができる。
[G.例示的な制御システムの態様]
図4を参照して、ヒータの1つまたは複数の加熱要素の動作を制御してターゲット構成要素700に熱を伝達するために使用することができる例示的な制御システム600について説明する。図4に示唆されているように、制御システム600は、電気接続部202を含む1つまたは複数の加熱要素200とともに使用され得る。図4の例では、制御システム600は電源602を含み、この電源602はAC電源またはDC電源とすることができる。電源602は、電気接続部202を介して加熱要素200に電気的に接続されており、加熱要素200が発熱するように加熱要素200に電力を供給するように動作し得る。スイッチ601は、電源602への加熱要素200の接続と、電源602からの加熱要素200の切断とを選択的に可能とする。スイッチ601と電源602の動作は、例えばマイクロコントローラであり得る電気コントローラ604によって監視および制御することができる。
制御システム600は、加熱要素200の温度および/またはターゲット構成要素700の温度を感知する1つまたは複数の熱電対606または同等のデバイスをさらに含む。図4に示すように、加熱素子200の温度を加熱要素200の複数の位置で感知することができるが、これは必須ではなく、いくつかの実施形態では単一の位置で温度を感知するだけでもよい。同様に、熱電対606は、ターゲット構成要素700の温度をターゲット構成要素700の複数の位置で感知することができる。いくつかの実施形態においては、加熱要素200とターゲット部品700のそれぞれの温度を感知するために別々の熱電対が使用される。
加熱要素200およびターゲット構成要素700の感知温度、および/または感知温度を表す情報は、熱電対(1つまたは複数)606から電気コントローラ604に送信され得る。電気コントローラ604は、熱電対606から受け取った情報を使用して電源602の出力を調整し、これにより加熱要素200の温度およびターゲット構成要素700の温度を調整する。
熱電対606によって検出された加熱要素202の温度および/またはターゲット構成要素700の温度が、所望の値または範囲よりも大きいまたは小さい場合、対応する警告またはエラーメッセージが熱電対606から電気コントローラ604に送信され得る。このようなメッセージの受信に応答して、電気コントローラ604は、電源602の出力を調整したり、電源602を落としたり、および/または例えばスイッチ601を開くなどして加熱要素200への電力を遮断したりする。例えば、高温となった場合、すなわち、加熱要素200の温度および/またはターゲット構成要素700の温度が安全な/所望の値または範囲を超える場合には、電源602を落としたりおよび/またはスイッチ601を開くなどしたりすることが有用であり得る。
少なくともいくつかの実施形態では、電気コントローラ604は、電源602の動作を制御するためのコンピュータ実行可能命令を保持する例えば磁気または光学記憶装置などの非一時的記憶媒体604aを含むかまたはそれにアクセスすることができる。動作時、電気コントローラ604の1つまたは複数のハードウェアプロセッサ(図示略)は、これらの命令を実行することで電源602の動作を制御することができる。
[H.いくつかの例示的プロセスの態様]
本付録に開示されている炭素および炭素系の加熱要素ならびにそれらの加熱要素の一部は様々な異なる方法で製造することができる。本付録ではいくつかの例示的なプロセスを説明している。いくつかの場合において、このような加熱要素のいくつかは、炭素または炭素系の粉末、粉、および/または他の炭素または炭素系の粒子を焼結することによって形成することができる。焼結材料は、例えば、焼結によって得られた加熱要素がその内部構造に関して実質的に均質となるように、主に炭素粉末とすることができる。また、焼結材料は、その焼結された加熱要素がその内部構造に関して不均質となるように、例えば、繊維などの炭素形態、細断された炭素片、炭素粒子、および/または炭素粉末の組み合わせを含むことができる。さらに他の実施形態では、加熱要素は、一群の炭素繊維を撚り合わせることによって作製することができる。さらに他の実施形態では、加熱要素は、細断された炭素片を圧縮することによって形成することができる。細断された炭素片を結合するのを助けるために接着剤を使用することができるが、これは必須ではない。
さらに他の実施形態では、加熱要素は、加熱要素の一部または全部を集合的に形成する炭素および/または炭素系の複数の層を作製する三次元(3D)印刷プロセスを使用して形成することができる。このような印刷によって作られた炭素および炭素系の加熱要素は任意の所望の形態をとり得る。形態の例としては、繊維や、例えば、ディスク、ブロック、シリンダーなどの様々な固体形状が挙げられる。特定の一例では、加熱要素は、その加熱要素によって加熱されることが意図されているターゲット構成要素と一体的に印刷され得る。例えば、単一の印刷プロセスの一部で樹脂構成要素および関連する加熱要素が一緒に(可能な場合には同時に)印刷され、その結果、加熱要素の一部または全部が埋め込まれるかもしくは加熱要素が取り付けられた樹脂構成要素が得られる。
他の例示的な3D印刷プロセスでは、ターゲット構成要素を部分的に印刷し、加熱要素をターゲット構成要素に接触させて配置した後に、ターゲット構成要素の印刷を完了させ得る。この方法の1つの特定の例では、樹脂ターゲット構成要素を部分的に印刷し、樹脂ターゲット構成要素の印刷が完了したときに樹脂ターゲット構成要素の構造内に加熱要素の一部または全部が埋め込まれるように、炭素または炭素系の加熱要素が樹脂ターゲット構成要素に対して配置される。3D印刷プロセスを使用して印刷することで、加熱要素が炭素および/または炭素系の複数の材料層を含む構造とすることができる。
[I.いくつかの実施形態の有利な側面]
本開示から明らかなように、本発明の1つまたは複数の実施形態は、任意の組み合わせで、1つまたは複数の有利なかつ驚くべき効果をもたらし得るものであり、そのいくつかの例について以下に説明する。本付録に列挙されるこのような効果は、特許請求の範囲に記載された発明の範囲を限定することを意図するものではなく限定するものと解釈されるべきものでもない。
例えば、本発明の1つまたは複数の実施形態は、熱出力を迅速かつ容易に制御することが可能な比較的小さな熱質量の加熱要素を提供する点で有利であり得る。別の例として、本発明の実施形態の物理的構成は、ターゲット構成要素がたとえ流体であったとしても、加熱対象のターゲット構成要素の構造的態様に適合するように容易にカスタマイズすることができる。また、本発明の実施形態は、その一部または全部が炭素繊維から構成されている、および/または、その一部または全部が他の炭素および/または炭素系の構造から構成されている限り、非常に安価に製造可能となる。少なくともいくつかの実施形態の更なる利点は、必要な熱を発生させるための入力電力要件を比較的低くすることができることである。いくつかの実施形態の更なる別の利点は、炭素または炭素系の加熱要素の一部または全部をリサイクルして新しい炭素または炭素系の加熱要素を作り出すことができることである。最後に、本発明の実施形態は広範囲の用途に適用することができる。
[J.いくつかの更なる例示的な実施形態]
[実施形態1]加熱要素であって、炭素を含む1つまたは複数の部分を含み、前記1つまたは複数の部分は電流が流れたときに熱を発生する、加熱要素。
[実施形態2]前記1つまたは複数の部分が、炭素からなる繊維および/または炭素を含む繊維の形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態3]前記1つまたは複数の部分が、炭素からなる細断繊維および/または炭素を含む細断繊維の形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態4]前記加熱要素が織布の形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態5]前記加熱要素が固体材料片の形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態6]前記加熱要素が管の形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態7]1つまたは複数の電気コネクタをさらに備える実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態8]前記加熱要素がプリプレグ織布の形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態9]前記プリプレグ織布が湿式プリプレグまたは乾式プリプレグである、実施形態8に記載の加熱要素。
[実施形態10]前記加熱要素がストリップまたはテープの形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態11]前記加熱要素がロッドの形態を有する、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態12]前記1つまたは複数の部分のうちの1つが炭素粉末および/または炭素粉を含むかもしくはそれらからなる、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態13]前記加熱要素の一部が3次元(3D)印刷プロセスによって形成された、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態14]前記加熱要素の一部が複数の材料の層を含む、実施形態1に記載の加熱要素。
[実施形態15]実施形態1〜14のいずれか1つに記載の加熱要素を含むターゲット構成要素。
[実施形態16]前記加熱要素が前記ターゲット構成要素の構造に少なくとも部分的に埋め込まれている、実施形態15に記載のターゲット構成要素。
[実施形態17]前記加熱要素が前記ターゲット構成要素の外面に配置されている、実施形態15に記載のターゲット構成要素。
[実施形態18]前記加熱要素が前記ターゲット構成要素の内面に配置されている、実施形態15に記載のターゲット構成要素。
[実施形態19]前記ターゲット構成要素が前記加熱要素と熱的に連通するように設定された量の流体を収容するように構成されている、実施形態15に記載のターゲット構成要素。
[実施形態20]前記ターゲット構成要素がパイプ、管、タンク、または容器である、実施形態15に記載のターゲット構成要素。
[実施形態21]前記ターゲット構成要素が或る体積の流体であり、前記加熱要素が当該体積の流体が配置された収容容器の形態を有する、実施形態15に記載のターゲット構成要素。
[実施形態22]実施形態1〜21のいずれか1つに記載の加熱要素のための電力および制御システムであって、前記加熱要素と熱的に連通した電源と、前記電源と接続されて前記電源を制御するように動作可能なコントローラと、前記加熱要素および前記コントローラと接続された熱電対とを備えた電力および制御システム。
本開示を特定の実施形態に関して説明したが、当業者に明らかな他の実施形態も本開示の範囲内に含まれる。従って、本開示の範囲は、特許請求の範囲によってのみ定義されることが意図される。
[付記]
[付記1]ヒータであって、
炭素を実質的に含む加熱要素と、
前記加熱要素と導通するように構成および配置された電気的接点と、
を備え、前記加熱要素は電流が流れたときに熱を発生する、ヒータ。
[付記2]前記加熱要素は、炭素からなる繊維および/または炭素を含む繊維を含む、付記1に記載のヒータ。
[付記3]前記加熱要素が、炭素からなる細断繊維および/または炭素を含む細断繊維を含む、付記1に記載のヒータ。
[付記4]前記加熱要素が織布の形態を有する、付記1に記載のヒータ。
[付記5]前記加熱要素が固体材料片の形態を有する、付記1に記載のヒータ。
[付記6]前記加熱要素が管の形態を有する、付記1に記載のヒータ。
[付記7]前記加熱要素が湿式または乾式プリプレグ織布の形態を有する、付記1に記載のヒータ。
[付記8]前記加熱要素がストリップ、テープ、またはロッドの形態を有する、付記1に記載のヒータ。
[付記9]前記加熱要素の一部が炭素粉末および/または炭素粉を含むかもしくはそれらからなる、付記1に記載のヒータ。
[付記10]前記加熱要素の一部が複数の層を含む、付記1に記載のヒータ。
[付記11]前記加熱要素が炭素からなる、付記1に記載のヒータ。
[付記12]前記加熱要素が炭素繊維の束を含む、付記1に記載のヒータ。
[付記13]装置であって、
ターゲット構成要素と、
前記ターゲット構成要素と熱的に導通したヒータであって、
前記ヒータは、
炭素を実質的に含む加熱要素と、
前記加熱要素と導通するように構成および配置された電気的接点と、
を含み、前記加熱要素は電流が流れたときに熱を発生する、装置。
[付記14]前記加熱要素は炭素からなる、付記13に記載の装置。
[付記15]前記加熱要素の一部が複数の層を含む、付記13に記載の装置。
[付記16]前記加熱要素がストリップ、テープ、またはロッドの形態を有する、付記13に記載の装置。
[付記17]前記加熱要素の一部が炭素粉末および/または炭素粉を含むかもしくはそれらからなる、付記13に記載の装置。
[付記18]前記加熱要素が織布の形態を有する、付記13に記載の装置。
[付記19]前記加熱要素が前記ターゲット構成要素に埋め込まれている、付記13に記載の装置。
[付記20]前記加熱要素が前記ターゲット構成要素に取り付けられている、付記13に記載の装置。
[付記21]前記ターゲット要素が流体システム構成要素である、付記13に記載の装置。
[付記22]前記電気的接点と接続され、前記加熱要素への電流の供給を制御するように動作可能な制御システムをさらに備える付記13に記載の装置。

Claims (20)

  1. 管ヒータであって、
    流体導管と、
    前記流体導管と熱的に連通した加熱要素と、
    前記加熱要素と導通し、前記加熱要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数の導体と、
    前記1つまたは複数の導体の短絡を防止するように構成および配置された電気絶縁体と、
    前記流体導管、前記加熱要素、前記導体、および前記電気絶縁体が実質的または完全に内部に配置された封入管と、
    を備えた管ヒータ。
  2. 前記管ヒータは少なくとも約30度から少なくとも約120度までの範囲の角度を有する屈曲部に弾性変形可能である、請求項1に記載の管ヒータ。
  3. 前記流体導管はPFAを含むかPFAからなる、請求項1に記載の管ヒータ。
  4. 前記加熱要素は長尺形状を有する、請求項1に記載の管ヒータ。
  5. 前記管ヒータの各端部におけるコネクタであって、1つまたは複数の構成要素に前記管ヒータの両端を取り付け可能とするように構成されたコネクタをさらに備える請求項1に記載の管ヒータ。
  6. 前記コネクタはOリングを含まない、請求項5に記載の管ヒータ。
  7. 前記管ヒータ内にプロセス流体が存在する全時間にわたって前記管ヒータ内に流入するプロセス流体が前記流体導管の材料のみに接触するように前記管ヒータの流体流路全体が前記流体導管によって画定されている、請求項1に記載の管ヒータ。
  8. 前記封入管が前記流体導管からの流体の漏れを封止するように前記管ヒータが液密にされている、請求項1に記載の管ヒータ。
  9. 電源に接続可能とされ、前記電源から前記加熱要素への電力の供給を制御するようにプログラムされた集積マイクロコントローラをさらに備える請求項1に記載の管ヒータ。
  10. 過熱センサと漏れセンサを備え、前記過熱センサおよび前記漏れセンサの両方が前記マイクロコントローラへのフィードバックを行うように構成されている、請求項9に記載の管ヒータ。
  11. PFAを含むかPFAからなる流体導管と、
    前記流体導管と熱的に連通した複数の加熱要素であって、各加熱要素が炭素を含むか炭素からなる複数の加熱要素と、
    前記加熱要素と導通し、前記加熱要素に電力を供給するように構成された1つまたは複数の導体と、
    前記1つまたは複数の導体が互いに接触することを防止するとともに、前記1つまたは複数の導体が前記加熱要素に接続される1つまたは複数の位置を除いて前記1つまたは複数の導体が前記加熱要素に接触することを防止するように構成および配置された電気絶縁体と、
    前記流体導管、前記加熱要素、前記導体、および前記電気絶縁体が内部に配置される封入管と、
    を備えた管ヒータ。
  12. 前記管ヒータは、前記管ヒータの構造または動作に悪影響を及ぼさないループ状に弾性変形可能である、請求項11に記載の管ヒータ。
  13. 前記電気絶縁体と前記封入管との間に配置された熱絶縁層をさらに備える請求項11に記載の管ヒータ。
  14. 前記複数の加熱要素のうちの1つが長尺形状を有する、請求項11に記載の管ヒータ。
  15. 前記管ヒータの各端部における液密コネクタであって、1つまたは複数の構成要素に前記管ヒータの両端を取り付け可能とするように構成された液密コネクタをさらに備える請求項11に記載の管ヒータ。
  16. 前記加熱要素は抵抗加熱要素である、請求項11に記載の管ヒータ。
  17. 前記管ヒータ内にプロセス流体が存在する全時間にわたって前記管ヒータ内に流入するプロセス流体が前記流体導管の材料のみに接触するように前記管ヒータの流体流路全体が前記流体導管によって画定されている、請求項11に記載の管ヒータ。
  18. 前記管ヒータは、使用時に前記管ヒータの入口側と出口側とが2次元またはそれ以上の次元で互いにオフセット可能となるように構成されている、請求項11に記載の管ヒータ。
  19. 電源に接続可能とされ、前記電源から前記加熱要素への電力の供給を選択的に制御するようにプログラムされたマイクロコントローラをさらに備える請求項1に記載の管ヒータ。
  20. 過熱センサと漏れセンサを備え、前記過熱センサおよび前記漏れセンサの両方が前記マイクロコントローラへのフィードバックを行うように構成されている、請求項19に記載の管ヒータ。
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