JP2019106202A - 健康状態評価支援システム及び毛細血管のデータ取得方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】毛細血管の形状を自動的に認識し、数値化することができる健康状態評価支援システム及び毛細血管のデータ取得方法を提供する。【解決手段】健康状態評価支援システム10は、毛細血管が撮像された画像を処理し、画像中の毛細血管の形状を認識する画像処理手段11、及び認識された毛細血管の形状から、毛細血管の異常度を算出する算出手段12を備える。算出手段12は、毛細血管の屈曲数、動脈と静脈の交差数、分岐数及び屈曲度の少なくとも1つを基に、毛細血管の異常度を算出する。【選択図】図1
Description
本発明は、毛細血管の形状に基づく健康状態評価支援システム及び毛細血管のデータ取得方法に関する。
爪上皮等の毛細血管の形状や血流の動きが健康状態と関係することが、従来、知られている。図2(a)に爪上皮の毛細血管20を模式的に示す。健康な状態であると毛細血管20aは直線的であるが(図2(b)参照)、不健康な状態になると毛細血管20bは蛇行する傾向にある(図2(c)参照)。従って毛細血管20の形状等を観測することにより、各種疾患の発見、治療などに役立てることができる。
このような中、毛細血管の形状等を観測するシステムとして、観測した血管の密度、太さ、形状(捩れ血管又は奇形血管の本数)及び流速をそれぞれクラス分けし、分析評価し、その結果を健康状態の総合評価として出力する医療診断支援システムが提案されている(特許文献1参照)。しかし、この医療診断支援システムは、血管の形状、太さ等の観測を操作者が行い、この数値を入力するものであり、半自動で行うこととなる。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、毛細血管の形状を自動的に認識して状態を評価する健康状態評価支援システム及び毛細血管のデータ取得方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る健康状態評価支援システムは、毛細血管が撮像された画像を処理し、前記画像中の前記毛細血管の形状を認識する画像処理手段、及び認識された前記毛細血管の形状から、該毛細血管の異常度を算出する算出手段を備え、前記算出手段は、前記毛細血管の屈曲数、動脈と静脈の交差数、分岐数及び特定の式で算出される屈曲度の少なくとも1つを基に、前記異常度を算出する。第1の発明に係る健康状態評価支援システムによれば、画像処理手段及び算出手段を備えることで、毛細血管が撮像された画像から、毛細血管の形状を自動的に認識し、認識された毛細血管の形状から毛細血管の異常度を算出することができる。
第1の発明に係る健康状態評価支援システムにおいて、前記算出手段が、さらに前記毛細血管の長さ、太さ、太さ比、鮮明度、幅、流速、面積、縦横比及び縦長からなる群より選ばれる少なくとも1種のデータを算出することが好ましい。このようにすることで、異常度を含めた複数のデータを用い健康状態等に係る多角的、総合的な評価に役立てることができる。
第1の発明に係る健康状態評価支援システムにおいて、算出された前記データを、レーダーチャートとして出力する出力手段をさらに備えることが好ましい。このようにすることで、評価者(医者等)や患者等が視覚的に多角的、総合的な評価、判断等を行いやすくなる。
第1の発明に係る健康状態評価支援システムにおいて、前記算出手段は、前記画像中の前記毛細血管の濃淡から該毛細血管の赤血球及び白血球の少なくとも一方の量を検出するのが好ましい。検出された赤血球及び白血球の少なくとも一方の量を基に、投薬、例えば、抗がん剤の投与による人体への影響を知ることができる。
第1の発明に係る健康状態評価支援システムにおいて、前記毛細血管が爪上皮の毛細血管であることが好ましい。爪上皮部分は薄く、並んだ毛細血管が透けて見えるため画像処理や算出を比較的容易にし、算出精度を高めることができる。
前記目的に沿う第2の発明に係る毛細血管のデータ取得方法は、毛細血管が撮像された画像を処理し、前記画像中の前記毛細血管の形状を認識する画像処理工程、及び認識された前記毛細血管の形状から、該毛細血管の異常度を算出する算出工程を有し、前記異常度は、前記毛細血管の屈曲数、動脈と静脈の交差数、分岐数及び特定の式で算出される屈曲度の少なくとも1つを基に算出される。第2の発明に係る毛細血管のデータ取得方法によれば、毛細血管の形状を自動的に認識し、認識された毛細血管の形状から毛細血管の異常度を算出することができる。
第1の発明に係る健康状態評価支援システム及び第2の発明に係る毛細血管のデータ取得方法によれば、毛細血管の形状を自動的に認識し、毛細血管の異常度を算出することができる。従って、健康状態の把握等の診断の他、治療、サプリメント等の飲用、健康機器の使用、化粧品や塗り薬等を肌へ塗った際の影響などの評価に役立てることができる。
続いて、添付した図面を参照しながら本発明を具体化した実施の形態について説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る健康状態評価支援システム10は、画像処理手段11、算出手段12及び出力手段13を備えている。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る健康状態評価支援システム10は、画像処理手段11、算出手段12及び出力手段13を備えている。
画像処理手段11及び算出手段12は、公知のコンピュータ14を用いることができる。このコンピュータ14は、具体的にはCPUなどからなる制御部、ROM、RAM、ハードディスク、キーボードなどを備える。このコンピュータ14は、ROM、ハードディスク等に記憶されているコンピュータプログラムに基づいて入力された画像を処理することで画像処理手段11として、またコンピュータプログラムに基づいて算出することで算出手段12として機能するように構成されている。
画像処理手段11には、毛細血管20が撮像された画像(図3(a)参照)が入力される。画像処理手段11はこの画像を処理し、画像中の毛細血管20の形状を認識する。撮像された画像はカラー画像であってもよいし、モノクロ画像であってもよい。また、静止画でも動画でもよいが、流速を測定する場合などは、動画であることが好ましい。毛細血管20の撮像は、公知の血流観察装置(例えば、株式会社徳製のBscan等)により行うことができる。生体のどの部位の毛細血管を撮像するかは特に制限されないが、爪上皮の毛細血管を好適に撮像することができる。画像の画像処理手段11への入力は、血流観察装置等と画像処理手段11とを接続し、リアルタイムで入力されてもよいし、記録媒体に保存された画像データを取り込んでもよい。
画像処理手段11による画像処理(画像中における毛細血管20の形状の認識)は、例えば以下の手順(アルゴリズム)で行うことができる。
(1)グレースケール化
グレースケール化とは、撮像された画像がカラーの場合、カラー画像から明度のみのモノクロの画像(グレースケール画像)にする処理である。
(2)2値化
2値化とは、グレースケール画像に対して、中間値(灰色の値)を無くし、完全な白又は黒の2値の画像に変換する処理である。2値画像は、例えばある閾値以上の画素値を白画素に、閾値未満の画素値を黒画素に変換することで得られる。閾値は、スケールバーにより適宜設定することができる。
(3)ノイズ処理
ラスタスキャン及びラベリングを行いノイズの処理を行う。ラスタスキャンとは、画像の左上を起点に左端から右に画素を調べ、右端に到達すると行を一つ下げて左端から右に画素を調べる走査である。ラベリングとは、同じ連結成分を有する画素毎に同じ番号(ラベル)を付す処理である。ノイズの処理として、ラベリングされた領域(白画素)が一定面積以下であれば消去し、黒画素の領域が一定面積以下であれば補完する(塗りつぶす)。
(4)エッジ検出
エッジ検出とは、画像として撮像された対象の輪郭線を抽出する処理である。エッジ検出のアルゴリズムは、ケニーのエッジ検出アルゴリズムを用いることができる。
(5)特徴点抽出
特徴点抽出とは、画像中の線(本実施の形態においては毛細血管20)の端点、交差点、角を検出する。特徴点抽出のアルゴリズムは、ハリスのコーナー検出等を用いることができる。
(6)特徴点の並び替え
抽出した特徴点について、例えばx座標に対して昇順に並び替えを行う。
(7)特徴点の分類
静脈側と動脈側の特徴点を分類する。この分類には、2クラス分類識別器の一つであるサポートベクターマシンを用いることができる。
(8)分類後データの並び替え
分類後の特徴点について、例えばy座標に対して昇順に並び替えを行う。
(9)補完処理
隣り合う特徴点間を補完する処理を行う。
グレースケール化とは、撮像された画像がカラーの場合、カラー画像から明度のみのモノクロの画像(グレースケール画像)にする処理である。
(2)2値化
2値化とは、グレースケール画像に対して、中間値(灰色の値)を無くし、完全な白又は黒の2値の画像に変換する処理である。2値画像は、例えばある閾値以上の画素値を白画素に、閾値未満の画素値を黒画素に変換することで得られる。閾値は、スケールバーにより適宜設定することができる。
(3)ノイズ処理
ラスタスキャン及びラベリングを行いノイズの処理を行う。ラスタスキャンとは、画像の左上を起点に左端から右に画素を調べ、右端に到達すると行を一つ下げて左端から右に画素を調べる走査である。ラベリングとは、同じ連結成分を有する画素毎に同じ番号(ラベル)を付す処理である。ノイズの処理として、ラベリングされた領域(白画素)が一定面積以下であれば消去し、黒画素の領域が一定面積以下であれば補完する(塗りつぶす)。
(4)エッジ検出
エッジ検出とは、画像として撮像された対象の輪郭線を抽出する処理である。エッジ検出のアルゴリズムは、ケニーのエッジ検出アルゴリズムを用いることができる。
(5)特徴点抽出
特徴点抽出とは、画像中の線(本実施の形態においては毛細血管20)の端点、交差点、角を検出する。特徴点抽出のアルゴリズムは、ハリスのコーナー検出等を用いることができる。
(6)特徴点の並び替え
抽出した特徴点について、例えばx座標に対して昇順に並び替えを行う。
(7)特徴点の分類
静脈側と動脈側の特徴点を分類する。この分類には、2クラス分類識別器の一つであるサポートベクターマシンを用いることができる。
(8)分類後データの並び替え
分類後の特徴点について、例えばy座標に対して昇順に並び替えを行う。
(9)補完処理
隣り合う特徴点間を補完する処理を行う。
前記とは異なる画像処理方法としては、血管領域を探索する方法(アルゴリズム)を用いることもできる。この方法について、図4を参照に説明する。所定の画素値(例えば0.8)以上かつ画像端に存在する点に抽出の起点Aを配置し、画像の濃淡値を用いて血管の領域を推定し、順次探索していく。すなわち、対象血管領域の先端B(最初は起点)を中心とした所定中心角の扇形Cの範囲で濃淡値が最も高い画素Dを探索し、当該画素Dを血管領域であると仮定し、順次血管領域を探索していく方法である。
本実施の形態において、画像処理手段11は、入力デバイスによって手動で入力されたデータ(例えば、座標)を基に、撮像された画像における毛細血管20の位置を特定する機能を具備している。これは、撮像された毛細血管20が不鮮明等の理由で、画像処理による毛細血管20の形状の自動特定が困難な場合に有効である。
また、コンピュータ14は、画像処理手段11が特定した毛細血管20の形状を記憶媒体に記憶する。コンピュータ14には、コンピュータプログラムからなる図示しない形状比較手段が設けられ、形状比較手段は、指定された毛細血管20の形状の複数のデータを、記憶媒体から取得し、異なる日に撮像された同じ毛細血管20の形状を比較する。所定の期間経過後に、毛細血管20の形状が改善したか否かを確認することで、薬剤やサプリメントを投入した効果を知ることが可能である。
また、コンピュータ14は、画像処理手段11が特定した毛細血管20の形状を記憶媒体に記憶する。コンピュータ14には、コンピュータプログラムからなる図示しない形状比較手段が設けられ、形状比較手段は、指定された毛細血管20の形状の複数のデータを、記憶媒体から取得し、異なる日に撮像された同じ毛細血管20の形状を比較する。所定の期間経過後に、毛細血管20の形状が改善したか否かを確認することで、薬剤やサプリメントを投入した効果を知ることが可能である。
算出手段12は、認識された毛細血管20の形状から、毛細血管20の異常度、長さ、太さ、太さ比、鮮明度、幅、流速、面積、縦横比及び縦長等のデータ(指標)を算出する。以下、適宜図3(a)を参照して説明する。また、図3(a)中の矢印は血流の方向を示す。
毛細血管20の異常度は、毛細血管20の曲がりレベル、毛細血管20の屈曲数、毛細血管20の分岐数、及び、毛細血管20の動脈と静脈が交差した数のうちの一つ、あるいは、複数の組み合わせを基にして算出される。
本実施の形態では、毛細血管20の曲がりレベルとして、毛細血管20の単位長さ当たりの角度変化θの積算値(以下、「屈曲度」とも言う)を採用している。屈曲度は、例えば各特徴点の座標から以下の式により算出することができる。屈曲度の大きさは血流停滞の程度と関係が有り、屈曲度が大きいと、高脂血症、炎症、組織の異常増殖などの可能性がある。
本実施の形態では、毛細血管20の曲がりレベルとして、毛細血管20の単位長さ当たりの角度変化θの積算値(以下、「屈曲度」とも言う)を採用している。屈曲度は、例えば各特徴点の座標から以下の式により算出することができる。屈曲度の大きさは血流停滞の程度と関係が有り、屈曲度が大きいと、高脂血症、炎症、組織の異常増殖などの可能性がある。
ここで、算出手段12は、屈曲度の代わりに、毛細血管20の動脈と静脈の中間に引いた中心線の屈曲角度の積算値を、毛細血管20の曲がりレベルとして採用してもよい。中心線は、例えば、中心線と毛細血管20の動脈との距離、及び、中心線と毛細血管20の静脈との距離が等しくなる位置に引かれ、中心線の屈曲角度とは、中心線の単位長さ当たりの角度変化を意味する。
毛細血管の屈曲数とは、毛細血管が屈曲した回数(例えば、単位長さ当たりで、所定角度以上、角度変化した回数)であり、図5(a)に示すS字状の毛細血管21の場合、屈曲数は2となる。
そして、毛細血管の分岐数は、図5(b)に示す毛細血管22の場合、3となり、毛細血管が交差した数は、図5(c)に示す毛細血管23の場合、1となる。正常な毛細血管の場合、分岐数は1、即ち、図5(a)に示す枝分かれしていない状態となる。毛細血管が交差するとは、図5(c)に示すように動脈と静脈が交差するのに加え、動脈の一の領域と動脈の他の領域が交差する場合、静脈の一の領域と静脈の他の領域が交差する場合が含まれる。
毛細血管20の異常度は、K、L、M、Pを係数として、例えば、K*(毛細血管20の屈曲数)+L*(毛細血管20の動脈と静脈の中間に引いた中心線の屈曲角度の積算値)+M*(毛細血管20の分岐数)+P*(毛細血管20の動脈と静脈の交差数)として、算出することができる。
そして、毛細血管の分岐数は、図5(b)に示す毛細血管22の場合、3となり、毛細血管が交差した数は、図5(c)に示す毛細血管23の場合、1となる。正常な毛細血管の場合、分岐数は1、即ち、図5(a)に示す枝分かれしていない状態となる。毛細血管が交差するとは、図5(c)に示すように動脈と静脈が交差するのに加え、動脈の一の領域と動脈の他の領域が交差する場合、静脈の一の領域と静脈の他の領域が交差する場合が含まれる。
毛細血管20の異常度は、K、L、M、Pを係数として、例えば、K*(毛細血管20の屈曲数)+L*(毛細血管20の動脈と静脈の中間に引いた中心線の屈曲角度の積算値)+M*(毛細血管20の分岐数)+P*(毛細血管20の動脈と静脈の交差数)として、算出することができる。
毛細血管20の長さ及び面積Sは血流全体のスムーズさを示す指標となるが、面積Sの方がより鋭敏に表現することができる。長さは、特徴点間距離の積算値として求めることができる。長さの代わりに縦長(高さ)hをこの指標として用いてもよい。ここで、縦長hは、図3(a)に示すように、毛細血管20のy軸方向(指に沿う方向)の長さを意味し、血流が良くなると、縦長hの値が大きくなる傾向がある。
面積Sは、毛細血管とこの毛細血管の両端を結ぶ線分とで囲まれる面積としてもよく、幅Wと縦長hとの積としてもよい。なお、毛細血管20の長さは200〜800μm程度である。
面積Sは、毛細血管とこの毛細血管の両端を結ぶ線分とで囲まれる面積としてもよく、幅Wと縦長hとの積としてもよい。なお、毛細血管20の長さは200〜800μm程度である。
毛細血管20の太さは、動脈及び静脈の停滞や静脈のうっ血の程度と関係する。毛細血管20の太さは、例えば動脈部分、静脈部分及びこれらの境である先端部分の値を測定することができる。毛細血管20の太さ比とは、静脈部分の太さR1に対する動脈部分の太さR2(R2/R1)であり、静脈側うっ血の程度と関係する。
毛細血管20の鮮明度は疲労物質の蓄積や代謝の程度と関係する。鮮明度は、例えば、背景領域の輝度と血管領域の輝度との差として求めることができる。
毛細血管20の幅Wは、高脂血症の程度と関係する。幅Wは、動脈側と静脈側との最大の間隔であり、一定y座標内におけるx座標値の最大差として求めることができる。
毛細血管20における流速(血流の速度)は、濃淡の変化や血管中に存在する移動物体から求めることができる。
ここで、毛細血管20を赤血球、白血球、あるいは、血漿が流れている様子は、濃淡の変化により検出可能であることから、濃淡の変化を基に、赤血球、白血球及び血漿のうちの一つ、又は、複数の割合を導出し、その量を検出できるようにしてもよい。濃淡の変化を検出する場合、画像処理手段11に入力される画像は動画であることが好ましい。血液の特定成分の割合や量を検出することは、健康状態を評価する点において有効であり、例えば、抗がん剤投与により減少した赤血球及び白血球の減少レベルを得ることで、人体の健康状態の検査に役立てることができる。
そして、体内に投入した試薬によっては、毛細血管20の濃度変化により試薬の分布を確認可能であり、更に、試薬により、特定の細胞(例えば、癌細胞)を染めることで、毛細血管20の濃度変化から、その特定の細胞の個数や濃度を検出することもできる。
ここで、毛細血管20を赤血球、白血球、あるいは、血漿が流れている様子は、濃淡の変化により検出可能であることから、濃淡の変化を基に、赤血球、白血球及び血漿のうちの一つ、又は、複数の割合を導出し、その量を検出できるようにしてもよい。濃淡の変化を検出する場合、画像処理手段11に入力される画像は動画であることが好ましい。血液の特定成分の割合や量を検出することは、健康状態を評価する点において有効であり、例えば、抗がん剤投与により減少した赤血球及び白血球の減少レベルを得ることで、人体の健康状態の検査に役立てることができる。
そして、体内に投入した試薬によっては、毛細血管20の濃度変化により試薬の分布を確認可能であり、更に、試薬により、特定の細胞(例えば、癌細胞)を染めることで、毛細血管20の濃度変化から、その特定の細胞の個数や濃度を検出することもできる。
データ(指標)としては、前記指標に限定されず、他の指標を用いてもよいし、前記指標を加減乗除等により組み合わせた指標であってもよい。組み合わせた指標としては、例えば縦横比(=幅W/縦長h)、真円度(=幅Wを直径とした円の面積/内側面積)などが挙げられる。なお、縦横比及び真円度は、いずれも値が小さい方がよい。
出力手段13は、公知のモニタ、プリンタ等が用いられ、コンピュータ14(画像処理手段11及び算出手段12)に接続されている。出力手段13には、画像処理手段11及び算出手段12により算出された各種データが出力される。出力されるデータは必要に応じて適宜選択することができる。出力手段13の出力形態としては、表の他、レーダーチャートが挙げられる。具体的には、例えば、図3(b)に示すように、異常度、太さ比、鮮明度、幅、流速及び面積の6項目によるレーダーチャートとして表示することができる。図3(b)には、2種の結果を出力している。なお、屈曲度をレーダーチャートの項目にする場合、レーダーチャート上で、屈曲度をそのまま表示してもよいし、屈曲度を逆数として真直度などとして表してもよい。また、異常度はレーダーチャートに表示しない場合もある。レーダーチャートにおいては、各項目を、文献値やサンプル値等から正常範囲、標準値等を規定し、規格化した値にして出力するように構成してもよい。
レーダーチャートの項目(指標)は、上記6項目に限定されず、項目数も6項目に限定されない。上記6項目に加え、又は代わりとして縦長等やその他の組み合わせの項目(例えば、縦横比等)を用いてもよい。レーダーチャートは例えば6項目とし、その他の項目(縦長や縦横比等)を追加項目としてレーダーチャート外に出力してもよい。いずれの項目もレーダーチャートの要素として用いても良く、レーダーチャートの要素以外の追加項目として用いてもよい。出力したデータを用いた評価の方法としては、総合評価をレーダーチャートの項目から行ってもよいし、一部の指標(例えば組み合わせの指標等)を用いた簡易評価を行ってもよい。評価に用いるデータ(項目)の数及び種類も目的に応じて適宜選択すればよい。
算出手段12は、レーダーチャートとして表示する各項目の値を基にして、毛細血管年齢を算出することもできる。算出方法としては、レーダーチャートに表示する各項目の値の平均を行うことや、各項目の値に重みづけをした上で合計値を算出することが挙げられる。
算出手段12は、レーダーチャートとして表示する各項目の値を基にして、毛細血管年齢を算出することもできる。算出方法としては、レーダーチャートに表示する各項目の値の平均を行うことや、各項目の値に重みづけをした上で合計値を算出することが挙げられる。
次いで、本発明の第2の実施の形態として、健康状態評価支援システム10を用いた毛細血管20のデータ取得方法について説明する。このデータ取得方法は、毛細血管20が撮像された画像を処理し、画像中の毛細血管20の形状を認識する画像処理工程、及び認識された毛細血管20の形状から、毛細血管の異常度、その他長さ、太さ、太さ比、鮮明度、幅、流速、面積、縦横比及び縦長等を算出する算出工程を有する。健康状態評価支援システム10において、画像処理工程は画像処理手段11により、算出工程は算出手段12により行われる。算出された各データは、出力手段13により表やレーダーチャートといった形で出力される。
このようにして得られた毛細血管に関するデータは、医師の診断の判断材料となる他、治療、サプリメント等の飲用、健康機器の使用、化粧品や塗り薬等を肌へ塗った際の影響などの評価に役立てることができる。また、各データを定点観測し、経時変化を調べることもできる。
本発明は前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲でその構成を変更することもできる。
本発明に係る健康状態評価支援システム及び毛細血管のデータ取得方法は、医療機器としての他、新薬やサプリメント開発の際の評価機器、トレーニング等の効果を計る健康機器等として、及びこれらの用途におけるデータ取得方法として利用することができる。
10:健康状態評価支援システム、11:画像処理手段、12:算出手段、13:出力手段、14:コンピュータ、20、20a、20b、21、22、23:毛細血管、A:起点、B:先端、C:扇形、D:画素
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