JP2019103247A - 電力変換器用冷却構造 - Google Patents

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【課題】複数のバスバーの積層構造を回避して低背化を図るとともに、複数のバスバー全体の体積に対する抜熱効率を向上させる技術を提供する。【解決手段】複数相の電力に対応するスイッチング素子が実装されたパワーモジュールを搭載する電力変換器用冷却構造において、パワーモジュールにおいてスイッチング素子が実装される面の裏側の面に冷却水路を形成する水路形成部と、パワーモジュールの各相に接続されるとともに、水路形成部と熱伝導可能に接続される複数のバスバーとを有し、更に、水路形成部との間にバスバーそれぞれの少なくとも一部を収容する筐体を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、電力変換器用の冷却構造に関する。
従来、車載用インバータにおいて、U相、V相、W相の各相のバスバーを絶縁材を介して積層し、積層したバスバーをブラケットとボルトとを用いて筐体に押しつけることにより、バスバーの熱を筐体に放熱する技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2006−271063号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、複数のバスバーを積層構造にしているので、積層構造のバスバーを含むインバータの載置スペースが大きくなる。また、積層構造のバスバーでは、筐体から離れた位置にあるバスバーほど抜熱効率が低くなるため、複数のバスバー全体の体積に対する抜熱効率が低下するという問題がある。
本発明は、複数のバスバーの積層構造を回避して低背化を図るとともに、複数のバスバー全体の体積に対する抜熱効率を向上させる技術を提供することを目的とする。
本発明による電力変換器用冷却構造によれば、複数相の電力に対応するスイッチング素子が実装されたパワーモジュールを搭載する電力変換器用冷却構造において、パワーモジュールにおけるスイッチング素子が実装される面の裏側の面に冷却水路を形成する水路形成部と、パワーモジュールの各相に接続されるとともに、水路形成部と熱伝導可能に接続される複数のバスバーとを有し、更に、水路形成部との間にバスバーの一部を収容する筐体を備える。
本発明によれば、パワーモジュールの裏側のスペースを有効に活用し、複数のバスバーを面方向に並べて配置することができるので、複数のバスバーの積層構造を回避して低背化が図れるとともに、複数のバスバー全体の体積に対する抜熱効率を向上させることができる。
図1は、第1実施形態の電力変換器を示す概略回路図である。 図2は、パワーモジュールの冷却構造を説明する図である。 図3は、パワーモジュールを裏面から見た概略構成図である。 図4は、バスバーが配置された状態のパワーモジュールを示す概略構成図である。 図5は、第1実施形態の電力変換器用冷却構造の効果を説明する図である。 図6は、変形例1においてバスバーが配置されたパワーモジュールを示す概略構成図である。 図7は、変形例2においてバスバーが配置されたパワーモジュールを示す概略構成図である。 図8は、変形例3においてバスバーと水路形成部とが接触する態様を示す図である。 図9は、変形例4においてパワーモジュールの出力端子とバスバーとが接続される態様を説明する図である。 図10は、変形例5のパワーモジュールの冷却構造を説明する図である。 図11は、第2実施形態のバスバーを説明する図である。
本発明の実施形態における電力変換器用冷却構造について説明する。
−第1実施形態−
まず、電力変換器1について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電力変換器1の構成を示す概略回路図である。本実施形態に係る電力変換器1は、例えば車載用のインバータである。
電力変換器1は、直流電源2と電動機(回転電機)3との間に設けられる。
直流電源2は、車両などの動力源であり、複数の電池などにより構成されている。直流電源2は、正極が正極配線4Pを介して、電力変換器1内の正極給電母線10Pと接続されており、負極が負極配線4Nを介して、電力変換器1内の負極給電母線10Nと接続されている。
本実施形態の電動機3は、複数の相(本実施形態ではU相、V相、及びW相の3相、)で動作する。電動機3は、電力変換器1が直流電源2から直流電流を変換して生成される交流電流が供給されることにより回転駆動する。なお、電力変換器1と電動機3とは、U相バスバー5U、V相バスバー5V、およびW相バスバー5Wを介して接続されている。
電力変換器1は、モジュール化された複数の半導体素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cが実装された基板を含んで構成されるパワーモジュール13を備える。半導体素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cは、大電力の高速スイッチングが可能な半導体素子(スイッチング素子)であって、例えばIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。半導体素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cは、制御回路17からの信号に応じてON/OFF(開閉)することで直流電力を交流電力に変換する。そして、電動機3にて所望の回転力を得るための交流電力が生成されると、生成された交流電流は上述の各相に対応するバスバー5U、5V、5Wを介して電動機3に出力される。
バスバー5U、5V、5Wは、板状の導体であって、パワーモジュール13の対応する出力端子(強電端子)13a、13b、13cと電気的に接続され、パワーモジュール13により生成された各相の交流電力を電動機3に供給する。なお、図1で示すバスバー5U、5V、5Wは、出力端子13a、13b、13cとの接続部分から電動機3の電流入力I/F(三相I/F)までを直線で結ぶように描かれているが、実際にはこれに限られない。本実施形態の特徴であるバスバー5U、5V、5Wの構成(引き回し)の詳細については後述する。
また、図1では、出力端子13a、13b、13cから電動機3の入力I/Fまでをバスバー5U、5V、5Wのみで接続しているが、これに限らず、例えば、バスバー5U、5V、5Wは、さらに各相に対応する不図示の電力供給配線を介して電動機3の入力I/Fと接続されてもよい。また、パワーモジュール13内における各相のスイッチング素子と出力端子13a、13b、13cとの間は電気的に接続されている限り、その態様は特に限定しない。例えば、バスバー5U、5V、5Wと同様の板状の導体であってもよい。なお、以下において、バスバー5U、5V、5Wを特に区別しない場合には、単にバスバー5と称する。
電力変換器1は、さらに、正極給電母線10Pと負極給電母線10Nとの間に、半導体素子への入力電圧の変動を吸収する平滑コンデンサ14を有する。この平滑コンデンサ14は、直流電源2と電力変換器1を接続する給電母線に接続され、スイッチングによる電圧の変動の一部が抑制される。
なお、電動機3は、例えば、電気自動車などに用いられる交流電力モータなどであり、車両の走行駆動源となる。そのような場合には、電動機3の出力軸は電気自動車の車軸の結合されている。なお、本実施形態においては電動機3を駆動する電力変換器1は、電気自動車に限らず、ハイブリッド自動車(HEV)にも適用することができ、また車両以外の装置にも適用可能である。
以上説明したような車載用の電力変換器1は、強電を制御するように構成されているため、搭載するパワーモジュール13の入出力電流は大きい。そのため、パワーモジュール13に接続され、パワーモジュール13から出力される交流電流が通電するバスバー5の発熱量も大きくなる。バスバー5が高温化すると、パワーモジュール13の半導体素子の温度上昇が大きくなるため、当該素子が故障するだけでなく、当該素子が実装された基板や、電力変換器1内の温度が上昇し、電力変換器1内のその他の実装部品までもが故障するなどの問題が発生し得る。そのため、強電を制御する電力変換器1においては特に、バスバー5を冷却することにより、バスバー5と接続されるスイッチング素子、およびバスバー5を収容するパワーモジュール13並びに電力変換器1内の熱を効率よく放熱(抜熱)することが重要となる。
以下では、本発明の一実施形態にかかる電力変換器用冷却構造について説明する。
図2は、本実施形態に係る電力変換器1が搭載するパワーモジュール13の冷却構造を説明する概略構成図である。パワーモジュール13内の具体的な構成は図1を参照して上述したとおりである。本実施形態のパワーモジュール13内には、U、V、W相に対応する複数のスイッチング素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cが実装された基板が載置されている(例えば図中の点線枠参照)。
パワーモジュール13内において、U、V、W相に対応するスイッチング素子が実装された基板が載置された側の外側の面1a、換言すると、パワーモジュール13における半導体素子の実装面の裏側の面1aには冷却水路8が形成される。より具体的には、電力変換器1の裏側の面1a(以下、単に「裏面1a」と称する)には、裏面1aと、水路形成部7とによって、冷却水路8が形成される。
本実施形態の水路形成部7は、パワーモジュール13の裏面1aと連続して形成される。すなわち、パワーモジュール13と水路形成部7とは一体に構成されている。換言すれば、本実施形態のパワーモジュール13は、その裏面1aと、裏面1aから延在する水路形成部7とによって構成された冷却水路8を有する。
冷却水路8(以下、単に「水路8」と称する)は、水路8内を冷却水が流れるように構成されており、パワーモジュール13及びバスバー5を冷却する。より詳細には、水路8は、水路8内を流れる冷却水によって、パワーモジュール13の裏面1aからの放熱を促進するとともに、冷却水並びに水路形成部7と熱伝導可能に接続されたバスバー5の放熱を促進する。また、バスバー5がパワーモジュール13と筐体9との間において冷却されることにより、バスバー5のパワーモジュール13とは逆側の接続先である電動機3、およびリアクトル等の電動機3が備える電子部品からの受熱を抑制することができる。なお、図示するように、水路8には、裏面1aから突出して形成された複数のピン(フィン)6が設けられてもよい。ピン6は、パワーモジュール13と水路8内を流れる冷却水との接触面積を増大させ、パワーモジュール13と冷却水との熱交換を更に促進させることにより、水路8の冷却効率(抜熱効率)を向上させる。
バスバー5U、5V、5Wは、パワーモジュール13の出力端子13a、13b、13c(不図示)の接続位置からパワーモジュール13の側面を通って裏面(背面)側に引き回されて、水路形成部7と熱伝導可能に接続(接触)するように構成される。また、図示するように、バスバー5U、5V、5Wは、それぞれの面積がより広い側の面(幅方向の面)が水路形成部7と接触するように構成される。なお、本明細書における幅方向とは、図2中に示す両矢印方向とする。また更に、バスバー5U、5V、5Wは、水路形成部7との接触面において、それぞれがオーバーラップすることなく面方向に並ぶように構成される。バスバー5の引き回しの詳細については後述する。
そして、筐体9は、水路形成部7との間においてバスバー5の少なくとも一部を収容する。筐体9は、電力変換器1を構成する筐体であって、車載時において、パワーモジュール13と一体となって車両に搭載され、主に水路8内の冷却水がパワーモジュール13乃至電力変換器1の外部に水漏れすることを防止する。
以下では、バスバー5の構成の詳細について説明する。
図3は、本実施形態のパワーモジュール13を裏面から(図2で言えば筐体9側から)見た概略構成図である。図示するように、パワーモジュール13の裏面1aには、水路形成部7が構成する水路8が設けられている。そして、本実施形態では、パワーモジュール13の裏面1aの一部分であって、水路8を構成する水路形成部7に接触するようにバスバー5が配置される。
図4は、本実施形態において、バスバー5が配置された状態のパワーモジュール13を示す概略構成図である。図4(a)は、パワーモジュール13を正面から見た図を示し、図4(b)は、パワーモジュール13を側面から見た図を示し、図4(c)は、パワーモジュール13を裏面から見た図(背面図)を示している。また、バスバー5においてドットがより密な部分(色が濃い部分)は、水路形成部7と直接又は間接的に接触している部分(被冷却面積)を表している。なお、ここでの「間接的」とは、バスバー5と水路形成部7とが、例えば後述する絶縁材15を介して接触することを示す。なお、図4(c)では筐体9を示していないが、図4(c)で示すバスバー5は、実際にはパワーモジュール13の裏面1a(水路形成部7)と筐体9との間に配置されている。換言すれば、筐体9は、水路形成部7との間にバスバー5の少なくとも一部を収容する。
図示するように、バスバー5は、パワーモジュール13の正面において出力端子13a、13b、13cとそれぞれ接続され(図4(a)参照)、パワーモジュール13の側面を通って(図4(b)参照)、パワーモジュール13の裏面1aに引き回される。なお、本実施形態の出力端子13a、13b、13cとバスバー5はボルト締め等によって締結されてよい。
そして、図4(c)に示すように、バスバー5は、パワーモジュール13の裏面1aを這うようして水路形成部7との接触面積(被冷却面積)を確保しながら、電動機3の入力I/F(3相I/F)の方向(図中の矢印方向)に引き出される。すなわち、本実施形態のバスバー5は、パワーモジュール13の出力端子13a、13b、13cとの接続位置からの引き出し方向を、パワーモジュール13の裏面1aにて変えて、電動機3の入力I/Fへと引き回される。
図5は、本実施形態の電力変換器1用冷却構造の効果を説明する図である。図5(A)は、本実施形態のバスバー5U、5V、5Wが、パワーモジュール13の裏面1aにおいて水路形成部7に接触した状態を、パワーモジュールの側面から見た概略構成を示している。図5(B)は、従来(特許文献1参照)の電力変換器におけるバスバーの冷却構造を示す概略構成図である。
図5(A)で示すバスバー5は、絶縁材15を介して水路形成部7と接触している。また、バスバー5U、5V、5Wは、絶縁材15によって互いに絶縁されている。図示する通り、本実施形態では、水路形成部7であって、パワーモジュール13の裏面1aの領域を有効に活用することによりバスバー5の十分な被冷却面積を確保することができるので、バスバー5のそれぞれが重なり合うことなく、バスバー5を裏面1aの面方向に並べて配置することができている。なお、図5では、バスバー5は絶縁材15を介して水路形成部7と接触しているが、水路形成部7を形成する材質が絶縁材である場合には、水路形成部7に直接接触させてよい。なお、ここでの絶縁材は、絶縁性を有する一般的な樹脂や、セラミック等を用いればよい。
なお、絶縁材15は、弾性を有していることが好ましい。これにより、絶縁材15が絶縁機能に加えて、公差吸収機能を兼ねることができるので、バスバー5と水路形成部7との接触面積をより確実に確保することができる。
このように、本実施形態の電力変換器1用冷却構造では、バスバー5U、5V、5Wを水路形成部7にそれぞれ直接、あるいは、絶縁材15のみを介して接触させることができるので、バスバー5から水路8までの熱抵抗が増大することを抑制し、バスバー5全体の体積に対する抜熱効率を向上させることができる。また、バスバー5U、5V、5Wを従来のように積層する必要がなく、パワーモジュール13の低背化を図ることができるので、例えば車載時において電力変換器1の載置スペースを縮小化することができる。
これに対して、従来の冷却構造では、図5(B)に示すとおり、各相に対応するバスバーを積層構造にする必要がある。また、バスバーを積層構造とする場合は、バスバーを互いに絶縁するための絶縁材15が必須の構成要素となる。そうすると、積層構造の最上段のバスバー、換言すると、冷却水路から最も離れた位置にあるバスバーは、冷却水路を有する筐体までの間に、少なくとも他の複数のバスバーと、それらを互いに絶縁するための絶縁材を含む少なくとも3層の絶縁材とが介在することになる。その結果、積層構造のバスバーでは、より上段になるほどバスバーから冷却水路までの熱抵抗が増大してしまうため、要求されるバスバーの被冷却面積が熱抵抗の増大に比例して大きくなるという課題がある。
本実施形態の電力変換器1用冷却構造では、上述した構成によって従来の課題を解決し、バスバー5U、5V、5Wから水路8までの熱抵抗を従来に比べて大幅に低減することができる。
以下では、本実施形態の電力変換器1用冷却構造の変形例1〜5について、主に上述した構成との相違点を説明する。
<変形例1>
図6は、変形例1において、バスバー5が配置された状態のパワーモジュール13を示す概略構成図である。図6(a)は、パワーモジュール13を正面から見た図を示し、図6(b)は、パワーモジュール13を側面から見た図を示し、図6(c)は、パワーモジュール13を裏面から見た図(背面図)を示している。図6(a)、及び、図6(b)は、図4(a)、図4(b)を参照して説明した第1実施形態の構成と同じである。
変形例1では、図6(c)に示す通り、バスバー5V、5Wがパワーモジュール13の背面において直線状に引き回されている。このように、パワーモジュール13の背面におけるバスバー5の引き回しは、図4に示す構成に限られず、適宜設定可能である。
<変形例2>
図7は、変形例2において、バスバー5が配置された状態のパワーモジュール13を示す概略構成図である。図7(a)は、パワーモジュール13を正面から見た図を示し、図7(b)は、パワーモジュール13を側面から見た図を示し、図7(c)は、パワーモジュール13を裏面から見た図(背面図)を示している。図7(a)、及び、図7(b)は、図4(a)、図4(b)を参照して上述した第1実施形態、及び変形例1の構成と同じである。
変形例2では、図7(c)に示す通り、バスバー5V、5Wの面方向における短手方向の幅が第1実施形態及び変形例1に比べて小さく(細く)なっている。すなわち、変形例2では、水路形成部7と接触するバスバー5の長さ(冷却長)に応じて、バスバー幅が変更されている。バスバー幅をこのように変更できる理由は、例えば、バスバー5Wの被冷却面積が必要十分であるとすると、バスバー5U、5Vは、バスバー5Wよりも冷却長が長い分幅を狭めてもバスバー5Wと同等の被冷却面積を確保することができるためである。また、バスバー5は、その幅だけでなく、厚みを可変としてもよい。例えば、バスバー5U、5Vは、被冷却面積における抜熱効率がバスバー5Wと同等となるようにその厚みを薄くしてもよい。すなわち、変形例2に係るバスバー5の断面積は、それぞれが水路形成部7と接触する面積(被冷却面積)に応じて適宜設定されてよい。なお、ここでの「断面積」とはバスバー5における通電方向に垂直な断面の面積である。
このように、変形例2では、冷却水との熱交換の観点から必要十分な被冷却面積を確保することを前提として、バスバー5の幅または厚みの少なくとも一方を可変とすることができる。これにより、パワーモジュール13の裏面において、バスバー5を過不足のない適切な大きさ(サイズ)で構成することができる。
<変形例3>
図8は、変形例3において、バスバー5と水路形成部7とが接触する態様を示す図である。図示するように、変形例3の水路形成部7は、バスバー5が引き回される位置に設けられた凸形状部7aを有している。これにより、バスバー5をボルト締めなどにより水路形成部7に押さえつけることで、例えば上述した公差吸収機能を有する絶縁材15(公差吸収剤)を要さずに、凸形状部7aを介してバスバー5を水路形成部7により確実に接触させることができる。なお、凸形状部7aの特にバスバー5と接触する部分の形状は、図示する形状に限らず、被冷却面積の確保の観点から適宜設定されてよい。
<変形例4>
図9は、変形例4において、パワーモジュール13の出力端子13a、13b、13cとバスバー5が接続される態様を説明する図である。図9では、これらを代表して、出力端子13bとバスバー5Vとの接続態様を示す。変形例4のバスバー5は、パワーモジュール13の出力端子13a、13b、13cと溶接により接続される。これにより、出力端子13a、13b、13cとバスバー5とが連続性を有して接続されるので、ボルト締め等の面接触により接続されるのに比べて、その接続部分における熱抵抗を低減することができる。なお、更なる変形例として、出力端子13a、13b、13cとバスバー5とをプレスフィットにより接続してもよい。プレスフィットによる接続であっても、ボルト締め等の面接触により締結されるのに比べて、その接続部分の熱抵抗を低減することができる。
<変形例5>
図10は、変形例5に係るパワーモジュール13の冷却構造を説明する概略構成図である。変形例5では、特に水路形成部7の構成が上述の第1実施形態と異なっている。
変形例5の水路形成部7は、筐体9と連続して形成される。換言すると、筐体9と水路形成部7とは一体に構成されている。すなわち、本例の水路8は、パワーモジュール13の裏面1aと、筐体9とにより構成されている。
そして、本例のバスバー5は、筐体9内の空間16における水路8側の面9aと熱伝導可能に接続(接触)するように構成される。より詳細には、バスバー5は、パワーモジュール13の出力端子13a、13b、13c(不図示)の接続位置からパワーモジュール13の側面を通って筐体9内に案内されるとともに、面9a(水路形成部7)を這うように引き回されて、水路形成部7との接触面積(被冷却面積)を確保する。なお、引き回しの方向等は第1実施形態と同様でよく、適宜設定される。
また、本例に係るバスバー5も、筐体9の少なくとも水路形成部7を構成する材質が絶縁材である場合には、バスバー5が当該水路形成部7に埋め込まれるなどして配置されることにより絶縁材15を不要とすることができる。
また、空間16には、バスバー5以外の他の電子部品等を配置することもできる。特に電子部品等が発熱する場合は、当該電子部品、或いは当該電子部品が実装された基板を空間16内の面9a側に配置することで、水路8との熱交換によって当該電子部品の放熱(抜熱)を促進させることができる。
なお、本例に係る筐体9は、パワーモジュール13の裏面1aとの間で水路を形成していることから、水漏れ防止用の筐体としての、いわゆるウォータージャケットとも称される。
以上、第1実施形態(変形例1〜5も含む)の電力変換器1用冷却構造によれば、複数相の電力に対応するスイッチング素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cが実装されたパワーモジュール13を搭載する電力変換器1用冷却構造において、パワーモジュール13におけるスイッチング素子11A、11B、11C、12A、12B、12Cが実装される面の裏側の面に冷却水路8を形成する水路形成部7と、パワーモジュール13の各相に接続されるとともに、水路形成部7と熱伝導可能に接続される複数のバスバー5とを有し、更に、水路形成部7との間にバスバー5の一部を収容する筐体9を備える。これにより、パワーモジュール13の裏側のスペースを有効に活用し、複数のバスバー5を面方向に並べて配置することができるので、複数のバスバー5の積層構造を回避して低背化が図れるとともに、複数のバスバー5全体の体積に対する抜熱効率を向上させることができる。
また、第1実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、水路形成部7は、パワーモジュール13又は筐体9と連続して形成される.これにより、パワーモジュール13又は筐体9と一体となった冷却水路8を備えた電力変換器1用冷却構造を提供することができる。
また、第1実施形態の電力変換器用冷却構造によれば、バスバー5の断面積は、水路形成部7と接触する面積の大きさに応じて設定される。これにより、パワーモジュール13の裏面において、バスバー5を過不足のない適切な大きさ(サイズ)で構成することができる。
また、第1実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、水路形成部7は、絶縁材により形成される。これにより、水路形成部7が例えばアルミ等の導電性の素材で形成されている場合には必要であった、バスバー5と水路形成部7とを絶縁するための絶縁材15、および、バスバー5U、5V、5Wのそれぞれを互いに絶縁するための絶縁材15を不要とすることができる。
また、第1実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、バスバー5は、弾性を有する絶縁材15を介して、前記水路形成部材と熱伝導可能に接続される。これにより、絶縁材15が絶縁機能に加えて、公差吸収機能を兼ねることができるので、バスバー5と水路形成部7との接触面積をより確実に確保することができる。
また、第1実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、水路形成部7においてバスバー5と接触する部分が凸形状に形成される。これにより、例えば上述した公差吸収機能を有する絶縁材15のような公差吸収剤を要さずに、バスバー5と水路形成部7とを凸形状部7aを介して確実に接触させることができる。
また、第1実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、パワーモジュール13が有する強電端子13a、13b、13cとバスバー5とは、溶接又はプレスフィットにより接続される。これにより、出力端子13a、13b、13cとバスバー5とがボルト締め等の面接触により締結されるのに比べて、その接続部分(接続面)の熱抵抗を低減することができる。その結果、パワーモジュール13乃至電力変換器1の熱をより効率よく放熱することができる。
−第2実施形態−
以下では、本発明の第2実施形態の電力変換器用冷却構造について説明する。第2実施形態では、バスバー5の構成が第1実施形態と異なる。
図11は、第2実施形態のバスバー5を説明する図である。図11では、バスバー5U、5V、5Wのうち、バスバー5Uのみを図示している。
本実施形態のバスバー5(5U、5V、5W)は、パワーモジュール13の出力端子13aとの接続位置から所定距離の位置において分岐する冷却用バスバー25(25U、25V、25W)を備える点に特徴がある。すなわち、本実施形態のバスバー5は、パワーモジュール13から出力され、電動機8へと供給される強電が通電するバスバー5(強電通電用バスバー)と、冷却用バスバー25とを含んで構成される。そして、バスバー5から分岐した冷却用バスバー25は、図示するようにパワーモジュール13の側面を通って、パワーモジュール13の裏面1a(水路形成部7)を這うように引き回されることにより、水路形成部7との接触面積(被冷却面積)を確保する。すなわち、第2実施形態においては、冷却用バスバー25の少なくとも一部が水路形成部7と筐体9との間に収容され、バスバー5の熱は冷却用バスバー25を介して水路8へ放熱される。
なお、パワーモジュール13との接続位置から冷却用バスバー25が分岐する位置までの所定距離は、熱伝導性の観点、又は、載置スペースの縮小化の観点から適宜設定すればよい。例えば、熱伝導性の観点からは、冷却用バスバー25の分岐点は、パワーモジュール13との接続位置から見て、パワーモジュール13の裏面1aに最短距離で達することができる位置に設定されることが好ましい。
なお、冷却用バスバー25は、必ずしも強電通電用バスバー5から分岐している必要はなく、少なくとも熱伝導性を有する別部材として構成され、強電通電用バスバー5と熱伝導可能に接続されてもよい。
以上、第2実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、バスバー5は、パワーモジュール13との接続位置から所定距離の位置において強電通電用バスバー5と冷却用バスバー25とに分岐しており、冷却用バスバー25が水路形成部7と筐体9との間に収容される。このような構成によっても、パワーモジュール13の裏側のスペースを有効に活用し、複数のバスバー5を面方向に並べて配置することができるので、複数のバスバー5の積層構造を回避して低背化が図れるとともに、複数のバスバー5全体の体積に対する抜熱効率を向上させることができる。また、第1実施形態と比べて、バスバー5の引き回しの自由度をより向上させることができる。
また、第2実施形態の電力変換器1用冷却構造によれば、冷却用バスバー25は強電通電用バスバー5とは別部材であって、冷却用バスバー25は熱伝達性を有する部材から構成されており、強電通電用バスバー5は、冷却用バスバー25を介して水路形成部7と熱伝導可能に接続される。これにより、第1実施形態と比べて、バスバー5の引き回しの自由度をより向上させることができる。
以上、本発明の実施形態、及びその変形例について説明したが、上記実施形態及び変形例は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態及び変形例の具体的構成に限定する趣旨ではない。また、上記実施形態、及びその変形例は、矛盾が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。
例えば、第1実施形態、変形例1、および変形例2で説明した態様のバスバー5の引き回しに関する構成は、変形例5に係る筐体9内の空間16内におけるバスバー5の引き回しに関する構成に適用することが可能である。
また、図2、10、及び11では、パワーモジュール13の上方(水路8の逆側)はむき出しの状態で示されているが、実際には、パワーモジュール13の上方も筐体9に収容される(覆われる)構成であってもよい。
1…電力変換器
5…バスバー(バスバー、強電通電用バスバー)
7…水路形成部
8…水路(冷却水路)
9…筐体
11A、11B、11C、12A、12B、12C…スイッチング素子
13…パワーモジュール
13a、13b、13c…出力端子(強電端子)
15…絶縁材
25…バスバー(バスバー、冷却用バスバー)

Claims (9)

  1. 複数相の電力に対応するスイッチング素子が実装されたパワーモジュールを搭載する電力変換器用冷却構造において、
    前記パワーモジュールにおける前記スイッチング素子が実装される面の裏側の面に冷却水路を形成する水路形成部と、
    前記パワーモジュールの各相に接続されるとともに、前記水路形成部と熱伝導可能に接続される複数のバスバーと、
    前記水路形成部との間に前記バスバーそれぞれの少なくとも一部を収容する筐体と、を備える、
    ことを特徴とする電力変換器用冷却構造。
  2. 前記水路形成部は、前記パワーモジュール又は前記筐体と連続して形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換器用冷却構造。
  3. 前記バスバーの通電方向に垂直な断面積は、前記水路形成部と接触する面積の大きさに応じて設定される、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力変換器用冷却構造。
  4. 前記水路形成部は、絶縁材により形成される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却構造。
  5. 前記バスバーは、弾性を有する絶縁材を介して、前記水路形成部と熱伝導可能に接続される、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却構造。
  6. 前記水路形成部は、前記バスバーと接触する部分が凸形状に形成される、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却構造。
  7. 前記パワーモジュールが有する強電端子と前記バスバーとは、溶接又はプレスフィットにより接続される、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却構造。
  8. 前記バスバーは、前記パワーモジュールとの接続位置から所定距離の位置において強電通電用バスバーと冷却用バスバーとに分岐しており、
    前記冷却用バスバーの少なくとも一部が前記水路形成部と前記筐体との間に収容される、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電力変換器用冷却構造。
  9. 前記冷却用バスバーは前記強電通電用バスバーとは別部材であって、
    前記冷却用バスバーは熱伝達性を有する部材から構成されており、前記強電通電用バスバーは、前記冷却用バスバーを介して前記水路形成部と熱伝導可能に接続される、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電力変換器用冷却構造。
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