JP2019101189A - 画像表示装置および画像表示方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ処理による色域拡大効果の低減を抑制する。【解決手段】本発明の画像表示装置は、発光色が互いに異なる複数の光源部からなる光源群を複数有する発光手段と、前記発光手段が発する光を画像データに応じて変調することで画像を表示する表示手段と、各光源群に対応する画像データの部分の色の明るさに関連する第1の特徴量に基づいて色毎に各光源部の第1の発光強度を設定し、前記発光手段における前記第1の発光強度の分布を平滑化するフィルタ処理により得られる各光源部の第2の発光強度に基づいて各光源部の発光を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、対象光源群の複数の光源部のうち、対応する画像データの部分における前記第1の特徴量の値が大きい発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度を、他の発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度よりも高くする。【選択図】図1

Description

本発明は、画像表示装置および画像表示方法に関する。
液晶表示装置に関する技術として、光源(光源群)毎に発光強度を調整することでコントラストを高める技術が知られている(ローカルディミング)。また、光源の発光強度に合わせて画像データの補正を行うことで、表示画像のコントラストをさらに向上することができる。
また、光源の発光素子として、赤色の光を発するR素子、緑色の光を発するG素子および青色の光を発するB素子の3つの素子を用いて、光源の発光強度を色別に制御する技術が知られている(特許文献1)。これにより、表示画像の色域を拡大することができる。さらに、光源の発光強度を個別に制御する場合に、光源間の輝度境界が視認されることを防止するために光源の発光強度にフィルタ処理を施すことが一般に行われている。例えば、隣接する光源の発光強度に対してローパスフィルタをかけることで、輝度境界を視認されにくくしている(特許文献2)。
特開2007−322944号公報 特開2009−282451号公報
しかしながら、上述の特許文献に開示された従来技術では、フィルタ処理により光源の色域拡大効果が低下してしまうという課題があった。そこで、本発明は、フィルタ処理による色域拡大効果の低減を抑制する技術を提供することを目的とする。
本発明の第一の態様は、
発光色が互いに異なる複数の光源部からなる光源群を複数有する発光手段と、
前記発光手段が発する光を画像データに応じて変調することで画像を表示する表示手段と、
各光源群に対応する画像データの部分の色の明るさに関連する第1の特徴量に基づいて色毎に各光源部の第1の発光強度を設定し、前記発光手段における前記第1の発光強度の分布を平滑化するフィルタ処理により得られる各光源部の第2の発光強度に基づいて各光源部の発光を制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、対象光源群の複数の光源部のうち、対応する画像データの部分における前記第1の特徴量の値が大きい発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度を、他の発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度よりも高くする、
ことを特徴とする画像表示装置である。
本発明の第二の態様は、
発光色が互いに異なる複数の光源部からなる光源群を複数有する発光手段を備える画像表示装置の画像表示方法であって、
各光源群に対応する画像データの部分の色の明るさに関連する第1の特徴量に基づいて色毎に各光源部の第1の発光強度を設定し、前記発光手段における前記第1の発光強度の分布を平滑化するフィルタ処理により得られる各光源部の第2の発光強度に基づいて各光源部の発光を制御する制御ステップと、
前記発光手段が発する光を画像データに応じて変調することで画像を表示する表示ステップと、
を有し、
前記制御ステップでは、対象光源群の複数の光源部のうち、対応する画像データの部分における前記第1の特徴量の値が大きい発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度を、他の発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度よりも高くする、
ことを特徴とする画像表示方法である。
本発明の第三の態様は、上記方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明によれば、フィルタ処理による色域拡大効果の低減を抑制することができる。
実施形態1に係る画像表示装置の一例を示す機能ブロック図 実施形態1に係るバックライトユニットの一例を示す図 実施形態1に係る液晶パネルの一例を示す図 実施形態1に係るカラーフィルタの分光透過特性の一例を示す図 実施形態1に係るフィルタ処理部の一例を示す機能ブロック図 実施形態1に係るバックライトユニットの配置の一例を示す図 実施形態1に係るフィルタ処理の流れを示すフローチャート バックライトの光強度分布の特性の一例を示す図 バックライトが複数点灯している時の拡散板の一例を示す図 バックライトが複数点灯している時の拡散板の一例を示す図 バックライトが複数点灯している時の光強度分布を示す図 実施形態1に係る画素値補正部の一例を示す機能ブロック図 実施形態2に係る画像表示装置の一例を示す機能ブロック図 実施形態2に係るフィルタ処理部の一例を示す機能ブロック図 実施形態2に係るフィルタ処理の流れを示すフローチャート 実施形態3に係る画像表示装置の一例を示す機能ブロック図 実施形態3に係るフィルタ処理部の一例を示す機能ブロック図 実施形態3に係るフィルタ処理の流れを示すフローチャート フィルタ処理の一例を示す図
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態1について説明する。
本実施形態に係る画像表示装置は、光源(光源部)として複数の色のLED(発光ダイオード)を用い、光源から発せられる光を液晶パネルで画像データに応じて変調することにより画像表示を行う装置である。なお、本実施形態に係る画像表示装置は、液晶表示素子以外の表示素子(MEMSシャッター等)を用いることもできる。
<全体構成>
図1は、本実施形態に係る画像表示装置の一例を示す機能ブロック図である。本実施形
態に係る画像表示装置は、バックライト制御機能部10、画像データ補正機能部11、表示部12等から構成される。バックライト制御機能部10は、特徴量取得部101、暫定強度算出部102、フィルタ処理部103、バックライト駆動部104等から構成される。また、画像データ補正機能部11は、発光強度推定部105、色度算出部106、画素値補正部107等から構成される。さらに、表示部12は、バックライトユニット108、液晶パネル109等で構成される。
バックライト制御機能部10は、各光源の発光強度(発光輝度)を制御する機能部である。画像データ補正機能部11は、バックライト制御機能部10で制御される発光強度に基づいて、画像データを補正する機能部である。表示部12は、入力される画像データに基づいて、光源点灯や画像を表示する機能部(表示装置)である。以下、それぞれの機能部について詳細に説明する。
<表示部12>
表示部12は、入力される画像データに基づいて、光源点灯や画像を表示する機能部(表示装置)である。表示部12は、複数の光源(群)が配置されたバックライトユニット108、液晶素子で構成された液晶パネル109等で構成される。
図2は、本実施形態に係るバックライトユニット108を示す。
バックライトユニット108は、液晶パネル109の背面に光を照射する部材である。バックライトユニット108は、光源に対応する横p×縦qのバックライトエリア80を有する。バックライトエリア80には、複数の光源群800が適当な間隔で配置されている。光源群800は、それぞれ、発光色が互いに異なる複数の光源を備える。図2に示したバックライトユニット108では、各光源群800は、赤色光を発するR光源801、緑色光を発するG光源802、および青色光を発するB光源803から構成される。バックライトユニット108は、光源群を複数有し、光源群から発せられた光は不図示の拡散板によって面方向に拡散され、所定の広がりをもったバックライトとして液晶パネル109を背後から照射する。
以下の説明では、バックライトエリア80の横j番目、縦k番目のエリアをバックライトエリア(j,k)と記載する。なお、本実施形態では、光源の発光素子として3色のLEDを用いる例について説明するが、光源(発光素子)はLEDに限定されない。例えば、発光素子として、レーザ素子、有機EL素子、冷陰極管素子、プラズマ素子等が使用されてもよい。なお、光源から発せられる光の色は、赤、緑、青色の3色に限らない。例えば、光源から発せられる光は、紫外光等であってもよい。さらに、1つの光源群が有する光源は、3つに限定されず、光源をいくつ有していてもよい。また、1つの光源群は、1または2色の発光素子を有していてもよいし、4色以上の発光素子を有していてもよい。また、表示部12において、バックライトパネルが複数設けられていてもよい。
図3は、本実施形態に係る液晶パネル109を示す図である。
液晶パネル109には、液晶シャッター素子901およびカラーフィルタ902がマトリクス状に配置されている。液晶シャッター素子901は、画像データの各画素のRGB値に応じて対応する素子の透過率が変化することによってパネル上に画像を形成する。液晶シャッター素子901には、横m×縦nの画素が配置される。また、各画素には、副画素(サブピクセル)として、R,G,Bが設けられる。カラーフィルタ902は、バックライトユニット108から照射された光をR,G,Bそれぞれ対応する波長の光に分離する部材である。図4は、本実施形態で用いるカラーフィルタの透過特性の一例を示す。FilterR,G,Bは、それぞれ赤色、緑色、青色成分の光を透過するフィルタの分光透過特性を示す。
<バックライト制御機能部10>
バックライト制御機能部10は、光源の発光強度(発光輝度)を制御する機能部である。バックライト制御機能部10は、画像データに基づいて色ごとに決定される暫定輝度に対して、平滑化するフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の発光強度で光源が発光する。発光強度の制御は、特徴量取得部101、暫定強度算出部102、フィルタ処理部103等により行い、光源の発光強度の制御は、バックライト駆動部104等により行う。
特徴量取得部101は、入力された画像データ(ID)に基づいて特徴量(STAT)を取得する機能部である。本実施形態では、特徴量取得部101は、光源群800(対象光源群)毎に対応付けられた画像データに基づいて特徴量(第1の特徴量)を取得する。具体的には、特徴量取得部101は、バックライトエリア80に対応付けられた画像データから、R,G,Bそれぞれの画素値の最大値(Rmax,Gmax,Bmax)を特徴量として取得する。バックライトエリア80に対応付けられた画像データは、当該バックライトエリア80の光源群から光が照射される液晶パネル109の領域に表示される画像に関連する画像データとする。
なお、特徴量の取得方法は特に限定されない。例えば、特徴量として、各光源に対応付けられた画像データの画素値の上位所定数個の平均値等でもよい。また、特徴量を取得する対象は、光源群800に対応付けられた画像データのみに限定されない。例えば、特徴量取得部101は、光源群800に対応付けられた画像データと、光源群800の周辺に位置する光源群に対応付けられた画像データとのうち、少なくともいずれか一方(両方を含む)の画素値から特徴量を取得することができる。さらに、特徴量取得部101は、画像データ中のノイズや小さな輝点が最大値として検出されないように、特徴量を取得する前処理として、画像データを空間平滑化フィルタにより平滑化してもよい。
暫定強度算出部102は、特徴量取得部101が取得する特徴量に基づいて、光源の暫定強度P(第1の発光強度)を算出する機能部である。暫定強度算出部102は、以下の式(1)を用いて、光源毎の特徴量を画素値がとりうる最大値で除することにより光源毎に暫定強度Pを算出する。
Figure 2019101189
ここで、P0_R,P0_G,P0_Bは、それぞれR,G,B光源の暫定強度Pとして算出される値である。また、Vmaxは、各光源に対応する画素データがとりうる値の最大値である。例えば、画像信号のビット数が8ビットである場合、Vmaxは255である。
フィルタ処理部103は、暫定強度算出部102が算出する暫定強度Pに対して色毎にフィルタ処理を行うことで発光強度P(第2の発光強度)を算出し、後述するバックライト駆動部104へ出力する機能部である。図5は、フィルタ処理部103の機能ブロック図を示す。フィルタ処理部103は、フィルタ係数決定部1031、第1フィルタ処理部1032、第2フィルタ処理部1033等で構成される。以下、本実施形態に係る空間方向に対してフィルタサイズ3のフィルタ処理を行う例について各機能部を説明する。なお、フィルタ処理部103の処理内容の詳細については、後述の図7のフローチャートを用いた説明にて行う。
フィルタ係数決定部1031は、注目領域および周辺領域から、発光色毎にRGBそれ
ぞれのフィルタ強度を示すフィルタ係数f,f,fを決定する機能部である。ここで、注目領域とは注目しているバックライトエリア80であり、図6の例ではバックライトエリア(j,k)を示す。また、周辺領域とは、注目領域であるバックライトエリア(j,k)の上下左右および斜め方向に位置する領域であり、図6のフィルタサイズ3の例ではバックライトエリア(j,k)の周辺に位置する8つの領域である。
第1フィルタ処理部1032は、フィルタ係数決定部1031で算出されたフィルタ係数に基づいて、垂直方向のフィルタ処理を行う機能部である。第2フィルタ処理部1033は、フィルタ係数決定部1031で算出されたフィルタ係数に基づいて、水平方向のフィルタ処理を行う機能部である。なお、本実施形態では加重平均化フィルタを適用する例について説明したが、フィルタの種類は限定されず、任意の平滑化フィルタ(ローパスフィルタ)を適用することができる。また、フィルタサイズは特に限定されず、3より大きくてもよい。さらに、フィルタ係数の数および周辺領域の数は、フィルタサイズに応じて増減する。例えば、フィルタサイズ5の場合は、フィルタ係数はfからf、周辺領域は24つである。
バックライト駆動部104は、フィルタ処理部103が算出する発光強度Pに基づいて、バックライトユニット108の光源を駆動する。具体的には、バックライト駆動部104は、図2に示すR光源801、G光源802およびB光源803を駆動する。ここで、バックライト駆動部104の制御する信号は、例えば、光源に印加するパルス信号(電流または電圧のパルス信号)のパルス幅を表す。その場合、バックライト駆動部104が制御信号を調整することにより、光源の発光強度が調整(PWM制御)される。なお、制御信号は、光源に印加するパルス信号の波高値を表す信号であってもよい(PAM制御)し、パルス幅と波高値の両方を表す信号であってもよい(PWAM制御)。
<画像データ補正機能部11>
画像データ補正機能部11は、本実施形態に係る画像データの画素値を補正する機能部である。画像データの画素値の補正は、発光強度推定部105、色度算出部106、画素値補正部107等により行う。画像データ補正機能部11は、バックライト制御機能部10により決定されたバックライトの発光強度によって、所望の画像が表示されるように画像データを補正するため、バックライトの色度に基づいて画像データの画素値が示す輝度または色度を補正する。
発光強度推定部105は、フィルタ処理部103が算出する発光強度Pで各光源を駆動した場合における、液晶パネル109上の光強度分布Pを推定する機能部である。ここで、光源群800から発せられた光は、バックライトと液晶パネル109との間に設けられた不図示の拡散板で拡散され、液晶パネル109の背面側に照射される。液晶パネル109に照射された光の広がり具合を示す光強度分布は、光源群800の発光特性、拡散板の特性および光源群800と拡散板との距離などによって決定される。光強度分布は、あるバックライトエリア80の光源群800から光を発した場合に、当該バックライトエリア80に対応する液晶パネル109の領域(画像データの部分)内で均一であることが望ましい。また、光強度分布は、周辺のバックライトエリア80に対応する液晶パネル109の領域への漏れ光が少ない分布であることが望ましい。
図8は、ある光源群800を単独で点灯した際に液晶パネル109上に形成される光強度分布を示す模式図である。横軸は、光源群800(発光点)からの距離を示し、縦軸は、液晶パネル109における照射光の光強度を示す。pf(x−x)は、光の発光強度分布(特性関数)を示す。この特性関数は、最大を1とし、光源群800からの距離の変化により、照射光の光強度が低下する程度を相対的に示した分布関数である。光強度は、光源群800の中心(発光点:x)からの距離に応じて低下する。液晶パネル109に
照射される光の強度分布は、上述の特性関数に、光源群800の発光輝度を乗算した値で決定される。
図9は、上述の場合における液晶パネル109上に照射される光強度分布を示す模式図である。図9は、液晶パネル109を正面側から見た場合の光強度分布を示す。上述した特性関数で示されるように、液晶パネル109上で、照射される光の強度は、発光点からの距離に応じて放射状に減少する。この特性関数は、予めバックライトユニット108を用いた測定で求めることができる。なお、特性関数は計算により理論的に求めてもよい。
図10は、周辺の光源が点灯している場合について説明する。図10は、x点とx点に位置する光源が発光している場合の拡散板の一例を示す。図11は、図10における拡散板上のα点とβ点との間に対応する光強度分布を示す図である。pf(x−x)とpf(x−x)は、光源a,bそれぞれの発光強度分布である。x,xは、光源a,bの発光点を示し、P,Pは光源a,bそれぞれの発光強度を示す。α点とβ点との間に位置するY点における光強度P(Y)は、光源aおよびbそれぞれが寄与する光強度の重ね合わせになると推定でき、以下の式(2)で表される。
Figure 2019101189
実際には、バックライトユニット108に形成される光強度分布は、複数の光源個々の発光強度分布の重ね合わせになる。以下では、上述の例を本実施形態に係る液晶パネル上に適用した例について説明する。以下では、光源群800のうちバックライトユニット108上で配置されているバックライトエリア(j,k)に位置する光源に対応する箇所の液晶パネル109の画素座標を(xjk,yjk)とする。また、各光源単独の発光強度分布をpf(x,y)とする。これらを用いると、液晶パネル109上の画素座標(x,y)における光強度P(x,y)は、以下の式(3)を用いて求められる。
Figure 2019101189
ここで、Pd_R(x,y)は、画素座標(x,y)におけるR光源に関する光強度を示し、Pjk_Rは、バックライトエリア(j,k)に位置するR光源の発光強度(P)を示す(GおよびB光源も同様)。
色度算出部106は、発光強度推定部105が算出する光強度分布に基づいて、液晶パネル109上の画素毎の色度Cを算出する。まず、事前に光源の発光強度が1.0である場合の色度座標X,Y,Zを求めておく。上記発光強度は、事前にバックライトユニット108を用いて実測するか、あるいは部品のデータシートから得た波長発光特性から算出することができる。以下、上記発光強度が1.0である場合の色度座標であるX,Y,Zを用いて詳細に説明する。
液晶パネル109上の画素座標(x,y)における色度は、それぞれの画素位置のバックライト強度に応じた色度値の重ね合わせることで求められる。R光源の色度の例を式(4)に示す。
Figure 2019101189
以上の式(4)を用いて、R,G,Bそれぞれについて算出することで、画素座標(x,y)におけるR,G,B画素毎の色度を求めることができる。
画素値補正部107は、光源と対応付けられた画像データの画素値を補正する機能部である。画素値補正部107は、入力される画像データに定められた色空間における画像データの画素値(R,GまたはB)が示す輝度または色度を、それぞれの画素に対応する色度の下で再生して補正後の画素値(D)を算出する。図12は、本実施形態に係る画素値補正部107の機能ブロック図を示す。画素値補正部107は、XYZ変換部1071、変換行列生成部1072、R変換部1073等で構成される。以下、画像データとしてRGB信号が入力された場合の例について説明する。
XYZ変換部1071は、入力される映像データの各画素のRGB値をXYZ表色系の画素値に変換する機能部である。画像データの想定する色域がsRGBである場合、CIE1931表色系の定義より、変換手順は以下の通りである。まず、XYZ変換部1071は、画像データのR,G,Bの値を逆γ変換し、変換後の値であるLR,LG,LBを算出する。次に、XYZ変換部1071は、変換行列Mを用いて、sRGBからXYZへ以下の式(5)により変換を行う。
Figure 2019101189
変換行列生成部1072は、画素毎のバックライト色度Cに基づいてXYZ表色系からR値に変換する逆変換行列M −1をCIE1931表色系の定義より生成する機能部である。この逆変換行列M −1は、赤色、緑色および青色光源のXYZ値の行列の逆行列である。
Figure 2019101189
変換部1073は、入力XYZ値と逆変換行列M −1から補正後の画素値を算出する機能部である。補正後の画素値(D)のR値は、以下の式(6)を用いて求められる。
Figure 2019101189
以上により求められる補正後の画像データが液晶パネル109へ出力される。液晶パネル109が、補正後の画像データに応じて各画素に対応する液晶素子の透過率を制御することにより、液晶パネル109に照射する光の輝度に分布がある場合でも、入力画像データに対応する表示輝度で画像を表示することが可能となる。
<フィルタ処理内容>
本実施形態に係るフィルタ処理部103の処理内容について、図7に示すフローチャートを用いて説明する。
≪ステップS101≫
ステップS101において、フィルタ係数決定部1031は、注目領域と周辺領域の特徴量(上述の例ではRmax、maxおよびBmax)に基づいて色の優先度(優先色)を決定する。具体的には、フィルタ係数決定部1031は、領域毎に定義されるRmax等を用いて、注目領域および周辺領域でのRmax等の最大値等を比較して優先度を決定する。本実施形態では、フィルタ係数決定部1031は、色の優先度はRmax等の最大値の降順で決定する。つまり、フィルタ係数決定部1031は、注目領域と周辺領域における各色の最大値(Rmax、maxおよびBmax)のうち、最も大きな値を有する色が、最も高い優先度となるように決定する。また、フィルタ係数決定部1031は、次に最大値が大きい色がその次の優先度であり、最大値が最も小さい色が最も低い優先度となるように、優先度を決定する。なお、色の優先度の決定方法は特に限定されない。例えば、特徴量の昇順でもよく、また特徴量を用いずに画像データの統計量等から優先度を求めてもよい。また、色の優先度は、注目領域の特徴量のみを用いて決定されてもよい。なお、色の優先度は、領域(注目領域)毎に決定される。
≪ステップS102≫
ステップS102において、フィルタ係数決定部1031は、注目領域と周辺領域の第2および第3の優先色のレベル差(第2の特徴量)を算出する。注目領域における第2の優先色の信号レベルをLM2、周辺領域における第2の優先色の信号レベルの最大値をLS2とすると、第2の優先色のレベル差ΔLは以下の式(7)を用いて算出される。
Figure 2019101189
同様に、第3の優先色について、注目領域における第3の優先色の信号レベルをLM3、周辺領域における第3の優先色の信号レベルの最大値をLS3とすると、第3の優先色のレベル差ΔLは以下の式(8)を用いて算出される。
Figure 2019101189
なお、領域毎のレベル差は、光源に対応する領域(注目領域または周辺領域)の画素値の最大値の差に限定されず、最小値、平均値、中間値等の差でもよい。
≪ステップS103≫
ステップS103において、フィルタ係数決定部1031は、レベル差に基づいてフィ
ルタ係数を決定する。フィルタ係数決定部1031は、色毎にフィルタ係数を決定する。フィルタ係数f,f,fは、第1から第3の優先色のフィルタ係数に対応する。また、これらのフィルタ係数の初期値(所定のフィルタ係数)は、共通のフィルタ係数であり、予めROM等の記憶装置から読みだされる。また、フィルタ係数やサイズは予め定められる値が用いられる。例えば、サイズが3である場合には、フィルタ係数は3つの要素からなり、(1/4,2/4,1/4)等のフィルタ係数が決定される。この時、フィルタ係数の値は0から1の範囲の値を取り、全ての値の合計値が1である例について説明する。
ここで、各フィルタ係数におけるフィルタ強度は、フィルタ係数を用いてフィルタ処理における平均化の度合を示す。すなわち、フィルタ強度が高いとは、フィルタ係数の重みが均一に近く設定される場合であり、例えば、フィルタ係数には(1/3,1/3,1/3)等の値が設定される。また、フィルタ強度が低いとは、フィルタ係数の中央に近い値位置の重みが大きく設定される場合であり、例えば、フィルタ係数には(1/16,14/16,1/16)等の値が設定される。よって、上述のような設定を行うことにより、第2または第3の優先色に対してフィルタ処理を行うことによる第2または第3の優先色の周辺領域より受ける影響が抑制される。
フィルタ係数決定部1031は、第1の優先色のフィルタ係数fを、所定のフィルタ強度の所定のフィルタ係数とする。また、フィルタ係数決定部1031は、所定のフィルタ係数と第2の優先色のレベル差ΔLとに基づいて第2の優先色のフィルタ係数fを決定する。具体的には、フィルタ係数決定部1031は、第2の優先色のレベル差ΔLの値が大きいほど、所定のフィルタ係数に対してフィルタ強度が低くなるようにフィルタ係数fを決定する。同様に、フィルタ係数決定部1031は、第3の優先色のレベル差ΔLの値が大きいほど、所定のフィルタ係数に対してフィルタ強度が低くなるように、フィルタ係数fを決定する。
フィルタ係数決定部1031は、不図示のメモリ等に記憶された複数のフィルタ係数から、上述した決定方法に基づいて、各色のフィルタ係数を選択して読み出すものであってもよい。また、フィルタ係数決定部1031は、所定のフィルタ係数と、レベル差とに基づいて、各色のフィルタ係数を算出して決定してもよい。
なお、フィルタ処理部103は、第2の優先色のフィルタ係数よりも、第3の優先色のフィルタ係数が、よりフィルタ強度が低くなるように、各色のフィルタ係数を決定してもよい。例えば、フィルタ処理部103は、第3の優先色より第2の優先色に対して、さらにフィルタ強度が低くなるように制御してもよく、第2の優先色と第3の優先色のフィルタ強度を同一に設定してもよい。
≪ステップS104≫
ステップS104において、垂直および水平方向のフィルタ処理を行う。
まず、第1フィルタ処理部1032は、フィルタ係数決定部1031で算出されたフィルタ係数に従って、垂直方向のフィルタ処理を行う。第1フィルタ処理部1032は、暫定強度算出部102で算出された暫定強度Pに対して、フィルタ係数のサイズが3の場合、以下の式(9)を用いて発光強度Pを求めることができる。
Figure 2019101189
ここで、フィルタのサイズに応じて上記式(9)のAの範囲は適宜変更される。また、発光強度Pは、第1から第3の優先色それぞれについて算出される。
次に、第2フィルタ処理部1033では、水平方向のフィルタ処理を行う。第1フィルタ処理部1032で算出された発光強度Pに対して、以下の式(10)を用いて発光強度Pを求めることができる。
Figure 2019101189
ここで、上記と同様にフィルタのサイズに応じて上記式(10)のAの範囲は適宜変更される。また、発光強度Pは、第1から第3の優先色それぞれについて算出され、光源R,G,Bそれぞれの発光強度として割り当てられる。また、これらの発光強度Pは、発光強度推定部105およびバックライト駆動部104へ出力される。
なお、上述の例では、垂直および水平方向に分けてフィルタ処理を行う例について説明したが、フィルタ係数を2次元で定義して、以下の式(12)を用いてフィルタ処理が行われてもよい。
Figure 2019101189
以上に示す処理によりフィルタ処理が行われる。以下では、本実施形態に係るフィルタ処理の具体例を示す。なお、簡単のため水平方向のフィルタ処理のみを説明の対象とする。
図19(A)は、赤色の成分が強い画像データが入力された例を示す。また、図19(A)の棒グラフは、注目領域または周辺領域それぞれの領域における特徴量(R,G,Bそれぞれの最大値)の例を示す。この場合、注目領域および周辺領域における特徴量から、色毎の最大値はR(255),B(245),G(240)の順であることから、第1の優先色(第1の優先度の色)がR(赤色)、第2の優先色がB(青色)、第3の優先色がG(緑色)と決定される。図19(B)は、フィルタ係数を色に関わらず一律に設けた場合の各光源の発光強度を示す。図19(C)は、フィルタ係数を色毎に決定した場合の各光源の発光強度を示す。具体的には、第2および第3の優先色であるBおよびGについて、フィルタ強度が低くなるようにフィルタ係数が決定されている。以上により、赤色の成分が強い注目領域の画像データに対して、不必要な色成分(緑、青)の発光強度を低減し、赤色成分の純度を高めることで、注目領域の光源における色域の低減が抑制される。
<本実施形態の効果>
以上で説明したように、注目領域と周辺領域の色毎に、レベル差に基づいてフィルタ処理を行う際のフィルタ強度を決定することで、フィルタ処理時の色域拡大効果が低減することを抑制することが可能である。
(実施形態1の変形例)
上述の本実施形態では、注目領域と周辺領域とのレベル差に基づいてフィルタ強度を決定する例について説明したが、フィルタ係数決定部1031は、色の優先度に基づいてフィルタ強度を決定してもよい。具体的には、フィルタ係数決定部1031は、色毎に優先度が高い程フィルタ強度を高くし、優先度が低いほどフィルタ強度を低くする。このようにすることで、優先度の低い(色成分の弱い)色について周辺領域より受ける影響を抑制することができるため、フィルタ処理時の色域拡大効果の低減を抑制することができる。また、フィルタ係数決定部1031は、上述のレベル差および優先度の両方に応じてフィ
ルタ強度を決定してもよい。なお、フィルタ係数決定部1031は、各色について求まるレベル差のみを用いて、レベル差が大きいほどフィルタ強度を低く、レベル差が小さいほどフィルタ強度を高くなるように決定してもよい。
(実施形態2)
本実施形態では、レベル差に加えて画像データの時間的な変化量である「動き量」(第2の特徴量)も考慮して、それぞれの色におけるフィルタ係数を決定する例について説明する。以下、実施形態1と異なる構成や処理について詳しく説明し、実施形態1と同様の構成や処理については同じ番号を付し説明を省略する。
図13に本実施形態に係る画像表示装置の機能ブロック図を示す。本実施形態に係る画像表示装置は、実施形態1の構成に加え動き情報取得部210を備える。本実施形態では、動き情報取得部210は、画像データの画素毎に動き情報M(x,y)を取得する。そして、動き情報取得部210は、各領域に対応する画像データの動き情報M(x,y)から、領域毎の動き情報Mblk(j,k)を取得する。フィルタ処理部203は、注目領域および周辺領域の動き情報Mblk(j,k)の合計値から、注目領域における動き量M(j,k)を求める。そして、フィルタ処理部203は、動き量Mに基づいてフィルタ強度を決定する。
動き情報取得部210(第2取得手段)は、入力される画像データに対して、画像データの画素毎の動き情報M(x,y)および領域毎の動き情報Mblk(j,k)を取得する機能部である。本実施形態に係る動き情報M(x,y)は、各画素におけるフレーム差分に基づいて求められる。動き情報取得部210は、図2に示すバックライトユニット108の分割単位である横p×縦qに配置される光源に対応する領域毎に、動き情報を取得する。まず、動き情報取得部210は、以下の式(11)を用いて、入力される画像データに対して、現フレームの画像データと1フレーム前の画像データとのフレーム差分Δf(x,y)を画素毎に取得する。
Figure 2019101189
ここで、fは、現フレームの画素値を表し、f−1は1フレーム前の画素値を示す。本実施形態では、フレーム差分として、R,G,Bそれぞれ対する差分のうち最大値をΔf(x,y)とする。なお、フレーム差分の算出方法は特に限定されず、R,G,Bそれぞれ対する差分の平均値等でもよい。
次に、動き情報取得部210は、フレーム差分Δf(x,y)を所定の閾値sと比較することにより、画素毎の動き情報M(x,y)を以下の式(14)を用いて取得する。
Figure 2019101189
動き情報取得部210は、フレーム間の画素値の差分Δf(x,y)が所定の閾値s以上である(差分が大きい)場合は「動きあり(M(x,y)=1)」と判定する。また、動き情報取得部210は、フレーム間の画素値の差分が所定の閾値s未満である(差分が小さい)場合は「動きなし(M(x,y)=0)」と判定する。ここで、所定の閾値sは、動きの感度を設定するパラメータである。値を小さく設定すると「動きあり」と判定されやすく、値を大きくすると「動きなし」と判定されやすくなる。
次に、動き情報取得部210は、各光源に対応する領域毎の動き情報Mblk(j,k)を取得する。本実施形態では、動き情報取得部210は、領域毎に「動きあり」と判定される画素数に基づいて動き情報Mblk(j,k)を以下の式(15)を用いて取得する。
Figure 2019101189
動き情報取得部210は、領域内の各画素のうち「動きあり」と判定された画素数が所定の閾値s以上である場合は、「動きあり(Mblk(j,k)=1)」と判定する。また、動き情報取得部210は、「動きあり」と判定された画素数が所定の閾値s未満である場合は、「動きなし(Mblk(j,k)=0)」と判定する。ここで、所定の閾値sは、上述と同様、動きの感度を設定するパラメータである。なお、上述の閾値sと同じ値を用いてもよく、異なっていてもよい。
なお、本実施形態では、フレーム差分を用いて動きの判定を行っているが、判定方法は特に限定されない。例えば、異なるフレーム間で動きベクトルを検出することにより動きの有無を判定してもよい。
フィルタ処理部203は、暫定強度算出部102で決定した領域毎の暫定強度Pに対して、入力される画像データの特徴量と動き情報Mblk(j,k)とに基づいてフィルタ処理を行う。
フィルタ処理部203における、発光強度Pの算出方法の詳細について説明する。フィルタ処理部203は、暫定強度算出部102が決定した暫定強度Pに対して、フィルタ処理を行う。以下、本実施形態におけるフィルタ処理方法を説明する。図14は、フィルタ処理部203の機能ブロック図を示す。
フィルタ係数決定部2031は、注目領域と周辺領域から、RGBそれぞれのフィルタ強度を示すフィルタ係数を決定する機能部である。注目領域と周辺領域の定義は実施形態1と同様である。フィルタ係数決定部2031は、特徴量取得部101で取得した特徴量と、動き情報取得部210で取得される動き情報Mblk(j,k)に基づいて、フィルタ係数を決定する。ここで、フィルタ係数決定部2031は、注目領域および周辺領域の動き情報動き情報Mblkに基づいて、以下の式(16)から動き量M(j,k)を求める。
Figure 2019101189
具体的には、フィルタ係数決定部2031は、注目領域および周辺領域のうち「動きあり(Mblk(j,k)=1」」と判定される領域数を求める。例えば、フィルタサイズ3の場合、動き量M(j,k)は0から9の値をとりうる。
<フィルタ処理内容>
本実施形態に係るフィルタ係数の算出方法について、図15に示すフローチャートを用いて説明する。まず、フィルタ係数決定部2031は、上述の実施形態と同様に色の優先度を決定する(S101)。そして、フィルタ係数決定部2031は、注目領域と周辺領
域との第2および第3の優先の色レベル差を算出する(S102)。
次に、本実施形態では、フィルタ係数決定部2031は、注目領域と周辺領域の動き情報Mblkから、上記の式(16)を用いて動き量Mを算出する(S2031)。そして、フィルタ係数決定部2031は、所定のフィルタ係数と、第2の優先色のレベル差および動き量Mに基づいて第2の優先色のフィルタ係数fを決定する(S2032)。具体的には、フィルタ係数決定部2031は、第2の優先色のレベル差の値が大きい、かつ、動き量Mが大きいほど、所定のフィルタ係数に対してフィルタ強度が低くなるようにフィルタ係数を決定する。ここで、第2の優先色のレベル差が大きいほど、フィルタ強度が低くなるようにする理由は、実施形態1で説明した通りである。また、動き量Mが大きいほど、フィルタ強度が低くなるようにする理由は、画像の動き量Mが大きいほど、周辺領域間の色味の違いが視覚されにくいためである。同様に、所定のフィルタ係数と、第3の優先色のレベル差および動き量Mに基づいて第3の優先色のフィルタ係数fを決定する。なお、第1の優先色のフィルタ係数fは、上述の実施形態と同様に所定のフィルタ係数とする。そして、各フィルタ処理部は、上述の実施形態と同様に、フィルタ係数に基づいて垂直および水平方向のフィルタ処理を行う(S104)。
フィルタ処理部203で算出された発光強度Pが、発光強度推定部105、及びバックライト駆動部104へ出力される。以上の処理を行うことで、動きありと判定された領域に対してさらに色域拡大効果低減を抑制することが可能である。
(実施形態2の変形例)
上述の実施形態では、注目領域と周辺領域とのレベル差と、注目領域および周辺領域の動き量とに基づいてフィルタ強度を決定する例について説明したが、動き量のみに基づいてフィルタ強度を決定してもよい。具体的には、フィルタ係数決定部2031は、色毎に動き量を求めて、動き量が大きい程フィルタ強度を低くし、動き量が小さいほどフィルタ強度を高くする。このようにすることで、周辺領域間の色味の違いが視覚されにくくなる。
(実施形態3)
本実施形態では、上述のレベル差に加えて、注目領域と周辺領域の色差(第2の特徴量)に応じて、各色のフィルタ係数を決定する例について示す。以下、実施形態1と異なる構成や処理について詳しく説明し、実施形態1と同様の構成や処理については同じ番号を付し説明を省略する。
図16は、本実施形態に係る画像表示装置の機能ブロック図を示す。本実施形態に係る画像表示装置は、実施形態1の構成に加え色差算出部310を備える。本実施形態では、色差算出部310は、入力される画像データに対して、各光源に対応する領域毎に、注目領域と周辺領域との色差を算出する。そして、フィルタ処理部303は、色差に基づいてフィルタ強度を決定する。
色差算出部310における、色差の算出方法を説明する。色差算出部310は、光源群に対応付けられた画像データに基づいて注目領域と周辺領域との色差を算出する。本実施形態では、色差算出部310は、色差の指標としてΔEの値を用いる。なお、ΔEは値が大きいほど色差が大きいことを示す指標である。
ΔEは、注目領域の画素値の平均と周辺領域の画素値の平均との差分を用いて求めることができる。例えば、色差算出部310は、注目領域の画素値の平均値と周辺領域の画素値の平均値とのユークリッド距離を求めてΔEとして用いることができる。なお、ΔEの算出方法は特に限定されない。例えば、注目領域と周辺領域の各バックライトエリア80
との、画素値毎の差分の合計値や平均値によりΔEを算出してもよい。
フィルタ処理部303は、暫定強度算出部102で決定した暫定強度Pに対して、フィルタ処理を行う。以下、本実施形態におけるフィルタ処理方法を説明する。本実施形態では、空間方向に対してフィルタ処理を行う例を説明する。
図17は、本実施形態に係るフィルタ処理部303の機能ブロック図である。
フィルタ係数決定部3031は、注目領域と周辺領域から、RGBそれぞれのフィルタ強度を示すフィルタ係数を決定する機能部である。注目領域と周辺領域の定義は上述の実施形態と同様である。フィルタ係数決定部3031は、特徴量取得部101で取得した特徴量と、色差算出部310で算出した色差とに基づいてフィルタ係数を決定する。
<フィルタ処理内容>
フィルタ係数の算出方法について、図18に示すフローチャートを用いて説明する。まず、フィルタ係数決定部3031は、上述の実施形態と同様に色の優先度を決定する(S101)。そして、フィルタ係数決定部3031は、注目領域と周辺領域との第2および第3の優先の色のレベル差を算出する(S102)。
次に、本実施形態では、フィルタ係数決定部3031は、所定のフィルタ係数と、色差に基づいて第1の優先色のフィルタ係数fを決定する(S303)。具体的には、色差の値が小さいほど、所定のフィルタ係数に対してフィルタ強度が低くなるようにフィルタ係数を決定する。これは、色差が小さい場合は、色味の違いが少ないため、周辺領域間の色味の違いが視認されにくいためである。そして、フィルタ係数決定部3031は、所定のフィルタ係数と、第2の優先色のレベル差および色差に基づいて第2の優先色のフィルタ係数fを決定する。具体的には、フィルタ係数決定部3031は、第2の優先色のレベル差の値が大きい、かつ、色差が小さいほど、所定のフィルタ係数に対してフィルタ強度が低くなるようにする。同様に、所定のフィルタ係数と、第3の優先色のレベル差および色差に基づいて第3の優先色のフィルタ係数fを決定する。そして、各フィルタ処理部は、上述の実施形態と同様に、フィルタ係数に基づいて垂直および水平方向のフィルタ処理を行う(S104)。
フィルタ処理部303で算出された発光強度Pが、発光強度推定部105およびバックライト駆動部104へ出力される。以上の処理を行うことで、周辺領域の色差に基づいてフィルタ強度の制御を行うことで、色域拡大効果の低減に対して、視覚的な色味の違いを考慮して抑制することが可能である。
(実施形態3の変形例)
上述の実施形態では、注目領域と周辺領域とのレベル差および色差に基づいてフィルタ強度を決定する例について説明したが、色差のみに基づいてフィルタ強度を決定してもよい。具体的には、フィルタ係数決定部3031は、色差が小さいほどフィルタ強度を低くし、色差が大きいほどフィルタ強度を高くする。このようにすることで、周辺領域間の色味の違いが視覚されにくくなる。なお、色差がRGB毎に求められる場合、フィルタ係数決定部3031は、色差が大きいほどフィルタ強度を低くし、色差が小さいほどフィルタ強度を高くしてもよい。
(その他)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101:特徴量取得部
102:暫定強度算出部
103:フィルタ処理部
104:バックライト駆動部
105:光強度推定部
106:色度算出部
107:画素値補正部
108:バックライトユニット
109:液晶パネル

Claims (13)

  1. 発光色が互いに異なる複数の光源部からなる光源群を複数有する発光手段と、
    前記発光手段が発する光を画像データに応じて変調することで画像を表示する表示手段と、
    各光源群に対応する画像データの部分の色の明るさに関連する第1の特徴量に基づいて色毎に各光源部の第1の発光強度を設定し、前記発光手段における前記第1の発光強度の分布を平滑化するフィルタ処理により得られる各光源部の第2の発光強度に基づいて各光源部の発光を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、対象光源群の複数の光源部のうち、対応する画像データの部分における前記第1の特徴量が大きい発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度を、他の発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度よりも高くする、
    ことを特徴とする画像表示装置。
  2. 前記第1の特徴量は、各色について光源群に対応する画像データの部分またはその周辺に位置する複数の光源群に対応する画像データの部分の少なくとも一方の画素値の最大値である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 前記制御手段は、前記光源群に対応する画像データの部分の前記第1の特徴量と、周辺の光源群に対応する画像データの部分の前記第1の特徴量との最大値に基づいて、前記複数の光源部の色の優先度を求め、前記優先度が高いほどフィルタ強度を高くし、前記優先度が低いほどフィルタ強度を低くする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  4. 各光源群に対応する画像データの部分から、前記第1の特徴量とは異なる第2の特徴量を取得する第2取得手段をさらに有し、
    前記制御手段は、前記第2の特徴量に基づいてフィルタ強度を決定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の画像表示装置。
  5. 前記第2の特徴量は、前記光源群に対応する画像データの部分の前記第1の特徴量と、周辺の光源群に対応する画像データの部分の前記第1の特徴量とのレベル差であり、
    前記制御手段は、前記レベル差が大きいほどフィルタ強度を低くし、前記レベル差が小さいほどフィルタ強度を高くする、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  6. 前記第2の特徴量は、前記光源群および周辺の光源群に対応する画像データの部分の時間的な変化量である動き量であり、
    前記制御手段は、前記動き量が大きいほどフィルタ強度を低くし、前記動き量が小さいほどフィルタ強度を高くする、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  7. 前記第2の特徴量は、前記光源群に対応する前記画像データの部分と、周辺の前記光源群に対応する前記画像データの部分との色差である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像表示装置。
  8. 前記制御手段は、前記色差が小さいほどフィルタ強度を低くし、前記色差が大きいほどフィルタ強度を高くする、
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
  9. 前記制御手段は、前記光源群に対応する前記第1の特徴量と、周辺の光源群に対応する画像データの部分の前記第1の特徴量との最大値に基づいて、前記複数の光源部の色の優先度を求め、第1の優先度の色には所定のフィルタ強度を用い、その他の優先度の色には前記第2の特徴量に基づくフィルタ強度を用いる、
    ことを特徴とする請求項5から8のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  10. 前記光源群は、赤色光、緑色光および青色光を発する複数の光源部から構成される、
    ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  11. 前記フィルタ処理に用いるフィルタは、ローパスフィルタである、
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像表示装置。
  12. 発光色が互いに異なる複数の光源部からなる光源群を複数有する発光手段を備える画像表示装置の画像表示方法であって、
    各光源群に対応する画像データの部分の色の明るさに関連する第1の特徴量に基づいて色毎に各光源部の第1の発光強度を設定し、前記発光手段における前記第1の発光強度の分布を平滑化するフィルタ処理により得られる各光源部の第2の発光強度に基づいて各光源部の発光を制御する制御ステップと、
    前記発光手段が発する光を画像データに応じて変調することで画像を表示する表示ステップと、
    を有し、
    前記制御ステップでは、対象光源群の複数の光源部のうち、対応する画像データの部分における前記第1の特徴量の値が大きい発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度を、他の発光色の光源部に対する前記フィルタ処理による平滑化のフィルタ強度よりも高くする、
    ことを特徴とする画像表示方法。
  13. 請求項12に記載の方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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