JP2019098023A - マイクロニードルアレイ用成形型 - Google Patents

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大煥 智山
Daikan Chisan
大煥 智山
佐知 永井
Sachi Nagai
佐知 永井
裕子 井手
Yuko Ide
裕子 井手
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Abstract

【課題】流動性の低い溶液であっても、基盤の外周部に壁部が設けられているため針状凹部に溶液が均一に広がり、針状凹部の外周部と中心部のマイクロニードルの高さの差が少なくなるマイクロニードルアレイを提供することを目的とする。【解決手段】本発明のマイクロニードルアレイ用成形型は、複数の針状凹部を有するニードル形成部と、ニードル形成部を囲んで配置されている壁部とを備え、シリコーン樹脂からなるように構成した。【選択図】図1

Description

本発明は、マイクロニードルアレイを製造するための成形型に関する。
近年、マイクロニードルが例えば医療に関する分野及び美容と健康に関する分野で使用される場面が増えてきている。例えば、複数のマイクロニードルからなるマイクロニードルアレイを使って、例えば皮膚や粘膜などの人体の体表面から薬物を投与することが行なわれている。
従来、マイクロニードルアレイを製造する成形型としては、次のようなものある。
例えば、マイクロニードルアレイを形成するための多数の針状凹部が形成された成形型に、マイクロニードルアレイを製造するための溶液を滴下し、上から基盤で押圧して一体化する方法がある(特許文献1参照)。マイクロニードル成形型としてはシリコーン樹脂などが用いられる。
特許5587647
しかし、上記のマイクロニードルアレイ用成形型には、該成形型内の針状凹部に滴下された溶液の流動性が低い場合、基盤で上から押圧した際、中央部に液が偏在することにより、マイクロニードルアレイ用成形型の中央部が押されて変形し、中央部のマイクロニードルの高さが外周部の高さと比較して低くなるという問題があった。
したがって、本発明は上記課題を解決したマイクロニードルアレイ用成形型を提供することを目的とするものでる。
上記目的を達成するために、本発明のマイクロニードルアレイ用成形型は、複数の針状凹部を有するニードル形成部と、ニードル形成部を囲んで配置されている壁部とを備え、シリコーン樹脂からなるように構成した。
また、前記成形型は、ポリジメチルシロキサンを主成分とするシリコーン樹脂からなるように構成してもよい。
また、前記壁部の先端部の幅が0.1mmより大きく10mm以下、壁部の高さが0.05mmより大きく1mm以下であるように構成してもよい。
本発明に係るマイクロニードルアレイ成形用型は、複数の針状凹部を有するニードル形成部と、ニードル形成部を囲んで配置されている壁部とを備え、シリコーン樹脂からなるように構成したので、
流動性の低い溶液であっても、基盤の外周部に壁部が設けられているため針状凹部に溶液が均一に広がり、針状凹部の外周部と中心部のマイクロニードルの高さの差が少なくなる。
(a)〜(c)は、本発明の実施形態に係るマイクロニードルアレイ用成形型の断面図である。(d)は、本発明の実施形態に係るマイクロニードルアレイ用成形型を用いて得たマイクロニードルアレイの断面図である。 従来のマイクロニードルアレイ用成形型の断面図である。
本発明のマイクロニードルアレイ用成形型(2)は、複数の針状凹部を有するニードル形成部(4)と、ニードル形成部(4)を囲んで配置されている壁部(3)とを備えたものである(図1(a)参照)。
(型全体)
シリコーン樹脂で形成される場合のマイクロニードルアレイ用成形型(2)の外寸は、例えば3mm×24mm×24mmであり
マイクロニードルアレイ用成形型(2)は、原料液におかされない衛生的な材料で形成されていればよいが、気体透過度が大きい材質であることが好ましい。
マイクロニードルアレイ用成形型(2)を形成する材料としては、シリコーンゴムが好ましい。例えばポリジメチルシロキサン、型の材料としてはエラストマーが良い。 たとえば> シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、ブタジエンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴムなどが挙げられる。中でもシリコーンゴムが好ましい。
(針状凹部)
針状凹部(5)はマイクロニードルを形成するためのものである。針状凹部(5)の形状としては、例えば円錐状、角錐状、円柱状又は角柱状などにするとよい。
(壁部)
壁部(3)は基盤(1)の外周部に設けられているものである。壁部(3)の先端部の幅が例えば0.1mmより大きく5mm以下、壁部(3)の高さが0.05mmより大きく1mm以下にすることができる。
(使い方)
溶液を複数の針状凹部(5)が形成されている領域に供給し、基盤(1)で押圧した後、マイクロニードルアレイ(6)と基盤(1)が一体化したものをマイクロニードルアレイ用成形型(2)から取り外す(図1(d)参照)。
(溶液)
マイクロニードルを形成するための溶液は、生体内溶解性および生体内分解性のうちの少なくとも一方の性質を有し、基盤(1)を構成する材料として好適な水溶性高分子を含む。そのような水溶性高分子としては、プルラン、ヒアルロン酸ナトリウム、デキストラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、キサンタンガム、タマリンドガム、グリコーゲン、キチン、キトサン、アガロース、ペクチン、カルボキシビニルポリマーなどを挙げることができる。水溶性高分子を溶媒中に溶解して原料溶液を得る。溶媒は、たとえば水や、水とアルコールとの混合溶媒などを用いることができる。
(基盤)
基盤(1)を形成する材料としては、柔軟性を有する材料で構成されることが好ましく、たとえば、紙類、樹脂フィルム、不織布などが好ましい。
基盤(1)の厚みは、シート全体の機械的強度が確保可能であり、かつ、皮膚の形状に応じて柔軟に変形可能なように、たとえば10μm以上3,000μm以下、好ましくは100μm以上1,000μm以下に構成するとよい。
このように、溶液を複数の針状凹部(5)が形成されている領域に供給したとき、溶液は壁部(3)により堰き止められて針状凹部(5)に溶液が均一に広がる。また基盤(1)で押圧した時、マイクロニードルアレイ用成形型(2)と接する基盤(1)下面の両端が壁部(3)上面に接するため、溶液が針状凹部(5)が形成されている領域から外に流出することを防ぎ、針状凹部(5)の外周部と中心部のマイクロニードルの高さの差が少なくなる。
シリコーン樹脂で形成される場合のマイクロニードルアレイ用成形型(2)の外寸は、3mm×24mm×24mmである。
マイクロニードルアレイ用成形型(2)を形成する材料はシリコーン樹脂である。
針状凹部(5)の形状は円錐である。
壁部(3)の先端部の幅は9mmである。
壁部(3)の高さは0.1mmである。
溶液を複数の針状凹部(5)が形成されている領域に供給し、基盤(1)で押圧した後、マイクロニードルアレイ(6)と基盤(1)が一体化したものをマイクロニードルアレイ用成形型(2)から取り外した。
マイクロニードルを形成するための溶液はデキストラン水溶液である。
基盤(1)を形成する材料は酢酸セルロースである。
基盤(1)の厚みは2,000μmである。
このようにして得たマイクロニードルアレイ(6)の中心部と外周部のマイクロニードルの高さの差について、数値100%が差がない状態を表す方法で計測したところ、実施例の場合100%以上101%未満の結果となり、ほぼ同じ高さであった。
比較例として、マイクロニードルアレイ成形型(2)を壁部(3)が形成されていないこと以外は実施例と同一にして形成した。このマイクロニードルアレイ成形型(2)を用いて実施例と同様にしてマイクロニードルアレイ(6)を得たところ、マイクロニードルの中心部と外周部の高さの差は、96%以上97%未満であった。
1 基盤
2 マイクロニードルアレイ用成形型
3 壁部
4 ニードル形成部
5 針状凹部
6 マイクロニードルアレイ

Claims (3)

  1. 複数の針状凹部を有するニードル形成部と、ニードル形成部を囲んで配置されている壁部とを備え、シリコーン樹脂からなるマイクロニードルアレイ用成形型。
  2. 前記成形型は、ポリジメチルシロキサンを主成分とするシリコーン樹脂からなる、 請求項1に記載のマイクロニードルアレイ用成形型。
  3. 前記壁部の先端部の幅が0.1mmより大きく10mm以下、壁部の高さが0.05mmより大きく1mm以下である請求項2記載のマイクロニードルアレイ用成形型。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20190080548A (ko) * 2017-12-28 2019-07-08 주식회사 더마젝 마이크로 니들 패치의 제조 방법
CN115414532A (zh) * 2022-09-13 2022-12-02 华东交通大学 具有界面阻隔层的细菌纤维素基一体化骨软骨支架及制备方法

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