JP2019094842A - 燃料噴射制御装置、及び燃料噴射制御システム - Google Patents

燃料噴射制御装置、及び燃料噴射制御システム Download PDF

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Abstract

【課題】目標とは異なる噴射率上昇の傾きで燃料噴射が行われた場合でも、その影響を低減可能な燃料噴射制御装置等の提供。【解決手段】制御装置100によって制御される燃料噴射装置10は、噴孔29からの燃料噴射における噴射率上昇の傾きを、駆動部30に投入される駆動エネルギによって切り替え可能である。制御装置100は、噴孔29に供給される燃料圧力の計測結果に基づき、燃料圧力の降下開始時刻を検出し、駆動エネルギのオン時刻から降下開始時刻までの噴射遅れ時間に基づき、燃料噴射の実際の噴射率上昇の傾きを判定する。制御装置100は、実際の噴射率上昇の傾きが、目標とした噴射率上昇の傾きと異なる場合に、実施中の燃料噴射において、駆動エネルギが駆動部30に投入される駆動期間を補正する。【選択図】図1

Description

この明細書による開示は、燃料噴射装置を制御する燃料噴射制御の技術に関する。
従来、例えば特許文献1には、燃料噴射における噴射率上昇の傾きを切り替え可能な燃料噴射装置が開示されている。具体的に、特許文献1の燃料噴射装置には、個々に駆動部を有する二つの電磁弁が設けられている。この燃料噴射装置を制御する制御装置は、一方の電磁弁のみに駆動エネルギを投入する制御と、両方の電磁弁に駆動エネルギを投入する制御とを変更する処理により、燃料噴射における噴射率上昇の傾きを切り替える。
特開2000−297719号公報
さて、特許文献1のような燃料噴射装置の制御では、例えば機差及び経年変化等の不可避的な要因により、実際の噴射率上昇の傾きが、制御装置にて目標とされた噴射率上昇の傾きと異なる事態が生じ得る。このように、目標とは異なる噴射率上昇の傾きで燃料噴射が行われてしまうと、例えば駆動部の駆動期間にて噴射される燃料量の増減、ひいては機関トルクの変動等が引き起こされ得た。
本開示は、目標とは異なる噴射率上昇の傾きで燃料噴射が行われた場合でも、その影響を低減可能な燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、噴孔(29)からの燃料噴射における噴射率上昇の傾きが駆動部(30)に投入される駆動エネルギによって切り替え可能な燃料噴射装置(10)を制御する燃料噴射制御装置であって、目標とする噴射率上昇の傾きで燃料噴射が実施されるように駆動部に投入される駆動エネルギを制御する駆動制御部(72)と、噴孔に供給される燃料の圧力を計測した計測結果に基づき、燃料圧力の降下開始タイミング(tfac)を検出する降下検出部(73)と、駆動エネルギの投入開始タイミング(ton)から降下開始タイミングまでの噴射遅れ時間(Δt1)に基づき、燃料噴射装置における燃料噴射の実際の噴射率上昇の傾きを判定する噴射率判定部(74)と、噴射率判定部にて判定された実際の噴射率上昇の傾きが、目標とした噴射率上昇の傾きと異なる場合に、実施中の燃料噴射において、駆動エネルギが駆動部に投入される駆動期間(Td)を補正する期間補正部(75)と、を備える燃料噴射制御装置とされる。
このような噴射率上昇の傾きが切り替え可能な燃料噴射装置では、燃料噴射における噴射率上昇の傾きに応じて、駆動エネルギの投入開始タイミングから燃料圧力の降下開始タイミングまでの噴射遅れ時間も変化する。故に、投入開始タイミングから降下開始タイミングまでの噴射遅れ時間に基づくことで、燃料噴射装置にて実施されている燃料噴射についての実際の噴射率上昇の傾きが即座に判定可能となる。そのため、実際の噴射率上昇の傾きが目標とする噴射率上昇の傾きと異なっていた場合に、燃料噴射制御装置は、駆動部に駆動エネルギを投入する駆動期間を補正し、実施中の燃料噴射にて供給される燃料量の増減を抑制できる。したがって、目標とは異なる噴射率上昇の傾きで燃料噴射が行われた場合でも、その影響の低減が可能となる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
燃料噴射装置及び制御装置を含む燃料噴射制御システムの全体構成を示す図である。 燃料噴射装置の縦断面図である。 噴射率上昇の傾きが小となる低速開弁モードでの弁機構の状態を示す図である。 噴射率上昇の傾きが大となる高速開弁モードでの弁機構の状態を示す図である。 制御装置に構築される機能ブロックを示すブロック図である。 一回の噴射期間における制御装置の処理の詳細を示すタイムチャートであって、目標とされた低速開弁とは異なる高速開弁が実施された場合の様子を示す図である。 駆動制御部にて実施される駆動処理の詳細を示すフローチャートである。 駆動制御部にて実施されるオン時刻処理の詳細を示すフローチャートである。 降下検出部にて実施される開始点検出処理の詳細を示すフローチャートである。 噴射率判定部及び期間補正部にて実施される第一傾き判定処理の詳細を示すフローチャートである。 切替制御に関連する処理の詳細を示すタイムチャートである。 変化点検出処理の詳細を示すフローチャートである。 第二傾き判定処理の詳細を示すフローチャートである。
本開示の一実施形態による制御装置100は、図1に示す燃料噴射制御システム1に用いられている。制御装置100は、複数の燃料噴射装置10を個別に制御することにより、内燃機関であるディーゼルエンジン(以下、「エンジン2」)の各燃焼室2bに、燃料タンク4に貯留された燃料を供給させる。エンジン2は、例えば走行用の動力を発生させる動力源として車両に搭載されている。燃料噴射制御システム1は、フィードポンプ5、高圧燃料ポンプ6、コモンレール3及びクランク角センサ7等を、上記の燃料噴射装置10及び制御装置100と共に備えている。
フィードポンプ5は、例えばトロコイド式の電動ポンプである。フィードポンプ5は、高圧燃料ポンプ6に内蔵されている。フィードポンプ5は、燃料タンク4に貯留された燃料としての軽油を、高圧燃料ポンプ6に圧送する。フィードポンプ5は、高圧燃料ポンプ6と別体で、例えば燃料タンク4の内部に配置される構成であってもよい。
高圧燃料ポンプ6は、例えばプランジャ式のポンプである。高圧燃料ポンプ6は、エンジン2の出力軸によって駆動される。高圧燃料ポンプ6は、燃料配管6aによってコモンレール3と接続されている。高圧燃料ポンプ6は、フィードポンプ5により供給された燃料をさらに昇圧し、高圧燃料としてコモンレール3に供給する。
コモンレール3は、高圧燃料配管3bを介して複数の燃料噴射装置10と接続されている。コモンレール3は、余剰燃料配管8aを介して燃料タンク4と接続されている。コモンレール3は、高圧燃料ポンプ6から供給される高圧燃料を一時的に蓄え、圧力を保持したまま各燃料噴射装置10に分配する。コモンレール3には、圧力センサ3a及び減圧弁8が備えられている。圧力センサ3aは、コモンレール3に蓄えられた燃料圧力を検出する。圧力センサ3aによる検出信号は、制御装置100に取り込まれる。減圧弁8は、コモンレール3の燃料圧力が目標圧力よりも高い場合に、余剰になった燃料を余剰燃料配管8aへ排出する。
クランク角センサ7は、シグナルロータ7aと組み合わされて、エンジン2のクランクシャフトの回転を検出する。シグナルロータ7aは、円盤状に形成され、例えばエンジン2のクランクシャフトと一体的に回転する。シグナルロータ7aの外周部には、多数(例えば36歯)の突起が形成されている。クランク角センサ7は、突起の接近と離間に応じた信号を出力する電磁ピックアップである。クランク角センサ7による検出信号は、制御装置100に取り込まれる。
図1及び図2に示す燃料噴射装置10は、エンジン2に設けられている。燃料噴射装置10は、制御装置100の制御に従い、燃焼室2bへ向けて噴孔29から燃料を噴射する。燃料噴射装置10は、後述するように、一つの駆動部30に投入される駆動エネルギの大小に応じて弁機構60の絞り状態を遷移させ、燃料噴射における噴射率上昇の傾きを段階的に切り替える(図3及び図4参照)。燃料噴射装置10は、弁ボデー20、ノズルニードル50及び内蔵圧力センサ10aを、上述の駆動部30及び弁機構60等と共に備えている。
弁ボデー20は、金属材料により形成された複数の部材を組み合わせることで構成されている。弁ボデー20には、上記の噴孔29に加えて、高圧燃料通路21、高圧室21a、供給連通路22、制御連通路23、低圧室24、低圧連通路26、制御室27及び弁室28が設けられている。
噴孔29は、ヘッド部材2aへ挿入される弁ボデー20において、挿入方向の先端部に形成されている。噴孔29は、弁ボデー20の内側から外側に向けて放射状に複数設けられている。各噴孔29は、燃焼室2bへ向けて高圧燃料を噴射する。高圧燃料は、噴孔29を通過することによって霧化され、空気と混合容易な状態となる。
高圧燃料通路21は、高圧燃料配管3bと接続されている。高圧燃料通路21は、高圧燃料配管3bを通じてコモンレール3から供給される高圧燃料を、高圧室21aに供給する。高圧室21aは、ノズルニードル50を収容している円柱状の空間である。高圧室21aは、高圧燃料通路21を通じて供給される高圧燃料によって満たされている。高圧室21aは、高圧燃料を噴孔29まで流通させる。
供給連通路22は、高圧燃料通路21と弁室28とを連通させている。供給連通路22は、高圧燃料通路21から弁室28に流入する燃料流量をオリフィス22aによって制限する。制御連通路23は、制御室27と弁室28とを互いに連通させている。制御連通路23は、制御室27及び弁室28の間を流通する燃料流量をオリフィス23aによって制限する。
低圧室24は、戻り配管8bと接続されており、余剰燃料を戻り配管8bに流通させる。低圧室24は、高圧室21aよりも低圧な燃料によって満たされている。低圧連通路26は、弁室28と低圧室24とを連通させている。弁室28の燃料は、低圧連通路26を通じて低圧室24に排出される。低圧連通路26は、弁室28から排出される燃料流量をオリフィス26aによって制限する。
制御室27は、ノズルニードル50を挟んで噴孔29の反対側に位置する扁平な円盤状の空間である。制御室27には、供給連通路22、弁室28及び制御連通路23を通じて、高圧燃料通路21を流通する高圧な燃料が供給される。制御室27は、燃料によって満たされた状態となっている。
弁室28は、低圧室24と制御室27との間に設けられた多段円柱状の空間である。弁室28は、供給連通路22を流通した燃料によって満たされた状態となっている。弁室28を区画する区画壁には、上開口壁部25a及び下開口壁部25bが設けられている。上開口壁部25aには、供給連通路22及び低圧連通路26の各一端が開口している。下開口壁部25bには、制御連通路23の一端が開口している。
ノズルニードル50は、金属材料により円柱形に形成されている。ノズルニードル50は、高圧室21aに収容されており、高圧室21aの高圧燃料から噴孔29を開く方向(以下、「開弁方向」)の力を受ける。ノズルニードル50には、ニードル受圧面51が形成されている。ニードル受圧面51は、制御室27に充填された高圧燃料から、噴孔29を閉じる方向(以下、「閉弁方向」)の力を受ける。
ノズルニードル50は、制御室27の減圧により、高圧室21aの燃料に押し上げられ、開弁方向へ向けて変位する。その結果、高圧室21aに充填された高圧燃料は、噴孔29から燃焼室2bへ向けて噴射される。一方、制御室27の圧力回復によれば、ノズルニードル50は閉弁方向に押し下げられる。その結果、噴孔29からの燃料噴射は、停止される。このように、ノズルニードル50は、制御室27の燃料圧力の変動により、軸方向に沿って弁ボデー20に対し相対変位し、噴孔29を開閉する。
内蔵圧力センサ10aは、高圧燃料に接触可能な状態で、弁ボデー20に内蔵されている。内蔵圧力センサ10aは、高圧燃料配管3bを通じて燃料噴射装置10に供給され、噴孔29に供給される燃料の圧力を計測する。内蔵圧力センサ10aによって計測される燃料圧力は、噴孔29の開閉によって大きく変動する。内蔵圧力センサ10aによる検出信号は、制御装置100に取得される。
駆動部30は、伸縮作動によって弁機構60を駆動する。駆動部30は、ピエゾアクチュエータ31及び駆動伝達ピン32を有している。ピエゾアクチュエータ31は、圧電素子積層体を有している。ピエゾアクチュエータ31には、制御装置100の出力である駆動電圧が入力され、駆動電圧に応じた駆動エネルギが充電される。ピエゾアクチュエータ31の駆動量(伸長量)は、駆動エネルギの投入量が大きくなるに従い、大きくなる。
駆動伝達ピン32は、ピエゾアクチュエータ31の伸縮作動を弁機構60に伝達する押圧軸部である。駆動伝達ピン32の先端部は、後述する第一制御弁体61の頂面中央に突き当てられている。駆動エネルギの投入によるピエゾアクチュエータ31の伸長により、駆動伝達ピン32は、弁室28に突き出す方向へ変位する。一方、放電に伴うピエゾアクチュエータ31の収縮により、駆動伝達ピン32は、弁室28から退避する方向へ変位する。
弁機構60は、弁室28に収容されている。弁機構60は、供給連通路22及び低圧連通路26の弁室28への連通について、許容及び遮断を切り替える三方弁として機能する。弁機構60は、第一制御弁体61、油圧作動弁体62、第二制御弁体63、中間部材64、及びコイルスプリング65a,65b等によって構成されている。弁機構60の各構成は、互いに同軸となるように配置されている。
第一制御弁体61は、金属材料等によって部分球面状に形成された閉弁部材61aと、金属材料等によって円柱状に形成された嵌合部材61b等とで構成されている。第一制御弁体61は、駆動部30の駆動によって上開口壁部25aに離着座し、上開口壁部25aに開口した低圧連通路26の一端を開閉する。第一制御弁体61の開弁によれば、弁室28の燃料は、低圧室24に流出可能となる。一方、第一制御弁体61の閉弁によれば、弁室28と低圧室24との連通は遮断される。
油圧作動弁体62は、金属材料等により、全体として扁平な円柱状に形成されている。油圧作動弁体62は、周囲に生じる圧力差によって変位する油圧従動弁である。油圧作動弁体62は、第一制御弁体61の外周面に対して摺動可能であり、第一制御弁体61に対し独立して変位可能である。油圧作動弁体62は、上下の圧力差によって軸方向に変位し、上開口壁部25aに離着座することで、上開口壁部25aに開口した供給連通路22の一端を開閉する。
油圧作動弁体62には、複数(二つ)の連通路62a,62bが形成されている。低速連通路62aは、油圧作動弁体62の上面及び下面の間を軸方向に貫通している。低速連通路62aには、第一オリフィス66aが形成されている。第一オリフィス66aは、低速連通路62aを流通する燃料流量を制御する。高速連通路62bは、油圧作動弁体62の上面と中心孔との接続している。高速連通路62bには、第二オリフィス66bが形成されている。第二オリフィス66bは、高速連通路62bを流通する燃料流量を制御する。
第二制御弁体63は、金属材料等により、全体として扁平な円柱状に形成されている。第二制御弁体63に設けられた挿通孔には、中間部材64が挿通されている。第二制御弁体63は、油圧作動弁体62からの離座により、弁機構60の絞り状態を、第一絞り状態(図3参照)から第二絞り状態(図4参照)へと切り替える。
第一絞り状態では、低速連通路62aの燃料の流通が許容される一方で、高速連通路62bを通じた燃料の流通は遮断される。その結果、弁室28から低圧室24に流出する燃料流量は、第一オリフィス66aのみによって制限される。一方、第二絞り状態では、高速連通路62bにも弁室28の燃料が流入可能になり、第一オリフィス66a及び第二オリフィス66bの両方が、弁室28の燃料を低圧室24へ向けて流通させる。以上によれば、第二絞り状態では、弁室28からの流出流量が第一絞り状態よりも増加し、制御室27の圧力は、第一絞り状態よりも高速で降下する。
中間部材64は、金属材料等によって略円柱状に形成されている。中間部材64は、ロッド部64aを有している。ロッド部64aの先端は、嵌合部材61bに押し当てられている。各コイルスプリング65a,65bは、円筒螺旋状に形成されている。コイルスプリング65aは、中間部材64を介して、第一制御弁体61を上開口壁部25aへ向けて付勢している。コイルスプリング65bは、第二制御弁体63を第一制御弁体61へ向けて付勢している。
以上の燃料噴射装置10は、車両走行中において、上述したように、互いに噴射率特性(噴射率上昇の傾き)の異なる複数の開弁モードにて燃料噴射を行うことができる。走行用の複数の開弁モードには、一例として、低速開弁モード(図3参照)及び高速開弁モード(図4参照)が含まれている。低速開弁モードでの噴射率上昇の傾きは、高速開弁モードでの噴射率上昇の傾きよりも、なだらかになる。低速開弁モードにて駆動部30に投入される駆動エネルギを第一駆動エネルギとし、高速開弁モードにて駆動部30に投入される駆動エネルギを第二駆動エネルギとすると、第二駆動エネルギは第一駆動エネルギよりも大きい値とされる。
尚、燃料噴射率は、燃料噴射装置10から噴射される燃料の時間当たりの量である。また、噴射率上昇の傾きは、噴射開始後において、燃料噴射率が0から徐々に上昇していく過程での傾きのことである。噴射率上昇の傾きは、制御室27の降圧速度及びノズルニードル50の開弁速度と密接に関連しており、降圧速度及び開弁速度が速くなるに従って大きくなる。
図3に示す低速開弁モードにて、第一駆動エネルギを投入された駆動部30は、第一制御弁体61を上開口壁部25aから離座させる。一方で、駆動部30の駆動量が小さいことにより、第二制御弁体63は、油圧作動弁体62に着座したままとなる。以上によれば、弁機構60が第一絞り状態となるため、弁室28及び制御室27の降圧速度、ひいてはノズルニードル50の開弁速度は、高速開弁モードよりも低速となる。その結果、噴射率上昇の傾きは、小さく(なだらかに)なる。
一方、図4に示す高速開弁モードにて第二駆動エネルギを投入された駆動部30は、駆動量の増大により、第一制御弁体61を上開口壁部25aから離座させたうえで、第二制御弁体63を油圧作動弁体62から離座させる。以上により、弁機構60が第二絞り状態となるため、弁室28及び制御室27の降圧速度、ひいてはノズルニードル50の開弁速度は、低速開弁モードよりも高速となる。その結果、噴射率上昇の傾きは、低速開弁モードよりも大きく(急峻に)なる。
図1及び図5に示す制御装置100は、マイクロコンピュータ又はマイクロコントローラを主体に構成された演算回路部100aと、各燃料噴射装置10の駆動部30に駆動電圧を印加する駆動回路部100bとを備えている。演算回路部100aには、プロセッサ、RAM、書き換え可能な不揮発性のメモリ装置、及び入出力インターフェース等が設けられている。制御装置100は、メモリ装置に記憶された燃料噴射制御プログラムをプロセッサによって実行し、情報取得部71、駆動制御部72、降下検出部73、噴射率判定部74及び期間補正部75等の機能ブロックを構築する。
情報取得部71は、エンジン2の作動状態に関連する情報を、種々のセンサから取得する。例えば情報取得部71は、クランク角センサ7にて検出された信号の間隔時間を計測する処理により、クランクシャフトの位相と単位時間当りの回転数(回転速度)とを演算する。加えて情報取得部71は、圧力センサ3a及び内蔵圧力センサ10aにて検出された信号を計測する処理により、各燃料噴射装置10に供給されている燃料の圧力(噴射圧)を演算する。さらに情報取得部71は、運転者の運転操作によるアクセル開度を示す情報等を取得する。
駆動制御部72は、情報取得部71にて取得された種々の情報に基づき、駆動回路部100bに駆動信号として出力する噴射パルスの長さ(以下、「駆動期間Td」,図6参照)、及び駆動エネルギの投入量を規定する駆動電圧の値を決定する。駆動制御部72は、駆動部30への駆動エネルギの投入により、燃料噴射装置10による燃料噴射、ひいてはエンジン2の発生する機関トルクを制御する。
加えて駆動制御部72は、駆動電圧の高低により、上述した燃料噴射装置10の開弁モードを変更可能である。駆動制御部72は、低速開弁モードでの燃料噴射を実施させる場合には、第一駆動電圧VLo(図6参照)を各駆動部30に印加する。一方で、高速開弁モードでの燃料噴射を実施させる場合には、駆動制御部72は、第二駆動電圧VHi(図6参照)を各駆動部30に印加する。こうした駆動電圧の切り替えにより、上述の第一駆動エネルギ又は第二駆動エネルギが各駆動部30に投入され、駆動制御部72により目標とされた噴射率上昇の傾きでの燃料噴射が、各燃料噴射装置10によって行われる。加えて駆動制御部72は、駆動部30に投入される駆動エネルギを増加させる切替制御により、噴射率上昇の傾きを一回の噴射期間のうちで切り替える制御を実施可能である。
駆動制御部72は、情報取得部71にて取得されるアクセル開度情報等に基づいて、エンジン2に発生させる機関トルクの目標値(以下、「目標機関トルク」)を設定する。駆動制御部72は、エンジン2が目標機関トルクを発生するように、燃料噴射装置10の開弁モード、燃料噴射時期、及び一回の燃料噴射で噴射される噴射量(以下、「要求噴射量」)等を設定する。駆動制御部72は、狙いとされた開弁モード、燃料噴射時期及び要求噴射量に基づき、各駆動部30への駆動エネルギの投入態様を決定する駆動処理を行う。図7に示す駆動処理は、例えば個々の気筒について、上死点前(BTDC)90°のクランク位相にて開始される。尚、以降の説明では、図1,図5及び図6を適宜参照する。
駆動処理のS101では、情報取得部71にて演算された最新の噴射圧(今回噴射圧)を取得し、S102に進む。S102では、燃料噴射装置10に投入する駆動電圧を選択する。高速開弁モードでの燃料噴射が設定されている場合のS102では、第二駆動エネルギを駆動部30に投入するための波形(以下、「高矩形」)となる第二駆動電圧VHiを選択し、S103に進む。一方、低速開弁モード又は噴射途中にて低速開弁から高速開弁に切り替える開弁モードが設定されている場合、S102では、第一駆動エネルギを駆動部30に投入するための波形(以下、「高矩形」)となる第一駆動電圧VLoを選択し、S106に進む。
S103以降の処理では、目標とする高噴射率上昇の傾きで燃料噴射が実施されるように、駆動部30に投入される駆動エネルギが制御される。具体的にS103では、S101にて取得した今回噴射圧を用いて、第二駆動エネルギの値を算出し、S104に進む。駆動エネルギは、噴射圧が高くなるほど大きい値に調整される。
S104では、今回噴射圧及び要求噴射量に基づき、高矩形とされる第二駆動電圧VHiの印加継続時間、即ち、駆動期間Td(図6参照)を決定する。S104では、駆動期間Tdに対応する噴射パルス(以下、「高矩形噴射パルス」)の幅を算出し、S105に進む。S105では、燃料噴射時期及び噴射遅れ時間の予測値Δtp1(図6参照)から、高矩形噴射パルスのオン時刻ton(図6参照)を算出し、S110に進む。噴射遅れ時間の予測値Δtp1は、今回噴射圧に基づき算出され、今回噴射圧が高くなるほど短く設定される。
一方、S106以降の処理では、目標とする低噴射率上昇の傾きで燃料噴射が実施されるように、駆動部30に投入される駆動エネルギが制御される。具体的に、S106では、S101にて取得した今回噴射圧を用いて、第一駆動エネルギの値を算出し、S107に進む。S107では、低速開弁から高速開弁への切り替えが予定されている場合に、切り替え後に用いる第二駆動エネルギの値を算出し、S108に進む。
S108では、今回噴射圧及び要求噴射量に基づき、低矩形とされる第一駆動電圧VLoの印加継続時間、即ち、駆動期間Td(図6参照)を決定する。S108では、駆動期間Tdに対応する噴射パルス(以下、「低矩形噴射パルス」)の幅を算出し、S109に進む。尚、高速開弁への切り替えが予定されている場合、S108では、今回噴射圧及び要求噴射量に加えて、低矩形から高矩形へと切り替える切替実施時刻tsw(図11参照)をさらに用いて、低矩形噴射パルスの幅を算出する。そして、S109では、燃料噴射時期及び噴射遅れ時間の予測値Δtp1(図6参照)から、低矩形噴射パルスのオン時刻ton(図6参照)を算出し、S110に進む。
S110では、S103又はS106にて算出された駆動エネルギをセットし、S111に進む。低矩形から高矩形への切り替えが予定されている場合、S110では、駆動パルスの切替実施時刻tsw(図11参照)がさらにセットされる。S111では、S105又はS109に算出された噴射パルスのオン時刻tonと、S104又はS108にて算出された噴射パルス幅とに基づき、噴射パルスのオフ時刻toff(図6参照)を算出し、S112に進む。S112では、噴射パルスのオン時刻ton及びオフ時刻toffをセットし、駆動処理を終了する。
加えて駆動制御部72は、噴射パルスの印加を開始するオン時刻ton又はその直後にて、オン時刻処理(図8参照)を開始する。オン時刻処理では、噴射パルスのオン時刻tonの値が現在時刻の値によって更新される(S121参照)。オン時刻処理にて記録されたオン時刻tonの値は、後述する傾き判定処理にて用いられる(図10 S142参照)。
降下検出部73は、図9に示す開始点検出処理の実施により、情報取得部71にて演算された噴射圧の計測結果を監視する。降下検出部73は、噴射圧の計測結果に基づき、噴射圧の降下開始時刻tfac(図6参照)を検出する。開始点検出処理は、例えば噴射パルスのオン時刻tonにて開始され、降下開始時刻tfacを検出するまで継続的(例えば10μ秒毎)に繰り返される。
開始点検出処理のS131では、今回噴射圧を取得し、S132に進む。S132では、今回噴射圧と前回噴射圧との差分として、噴射圧差を算出する。噴射圧差は、噴射圧の変化を示す時間微分値である。S132では、今回噴射圧から前回噴射圧を差し引いた値で噴射圧差の値を更新し、S133に進む。
S133では、S132にて算出した噴射差圧が一定値未満であるか否かを判定する。噴射差圧が一定値以上である場合、噴射圧の降下は生じていないと推定される。この場合、S134をスキップし、S135に進む。一方で、S133にて、噴射差圧が一定値未満であると判定した場合、噴孔29(図2参照)の開弁に伴う噴射圧の降下が開始されたと推定し、S134に進む。S134では、詳細を後述する噴射率上昇の傾き判定処理(以下、「第一傾き判定処理」)を実施させ、S135に進む。S135では、次回のS132にて用いられる前回噴射圧の値を今回噴射圧の値によって更新し、開始点検出処理を一旦終了する。
噴射率判定部74は、燃料噴射装置10の燃料噴射における実際の噴射率上昇の傾きを判定する。詳記すると、噴射率上昇の傾きが切り替え可能な燃料噴射装置10では、燃料噴射における噴射率上昇の傾きに応じて、噴射パルスのオン時刻tonから、噴射圧の降下開始時刻tfacまでの噴射遅れ時間も変化する。噴射遅れ時間は、噴射率上昇の傾きと同様に制御室27(図2参照)の降圧速度と密接に関連しており、制御室27からの流出流量の増加によって降圧速度が速くなるに従い、短くなる。こうした噴射率上昇の傾きと噴射遅れ時間との相関関係を利用して、噴射遅れ時間から噴射率上昇の傾きが把握可能となる。
具体的に噴射率判定部74は、噴射パルスのオン時刻tonから、降下検出部73にて検出された降下開始時刻tfacまでの噴射遅れ時間の実測値(以下、「実噴射遅れ時間Δt1」,図6参照)を算出する。噴射率判定部74は、実噴射遅れ時間Δt1に基づくことで、燃料噴射装置10にて実施されている燃料噴射についての実際の噴射率上昇の傾きを判定する。
期間補正部75は、噴射率判定部74にて判定された実際の噴射率上昇の傾きが、目標とした噴射率上昇の傾きと整合しているか否かを判定する。期間補正部75は、実際の噴射率上昇の傾きが目標と異なる場合に、実施中の燃料噴射において、噴射パルス幅の修正を行い、駆動期間Tdの長さを補正する。期間補正部75は、噴射率上昇の傾きの目標と実際とのずれに起因する燃料噴射量、ひいては機関トルクの増減が低減されるように、駆動期間Tdの補正を行う。こうした噴射率上昇の傾きのずれは、例えば燃料噴射装置10の機差、経年劣化及び温度特性、並びに駆動回路部100bの機差、経年劣化及び温度特性等に起因して生じる。
以上の噴射率判定部74及び期間補正部75は、開始点検出処理(図9参照)のサブ処理である第一傾き判定処理(S134参照)を協働で実施する。以下、第一傾き判定処理の詳細を、図10に基づき説明する。
傾き判定処理のS141では、降下開始時刻tfacの値を現在時刻の値で更新し、S142に進む。S142では、降下開始時刻tfac及び噴射パルスのオン時刻tonから、実噴射遅れ時間Δt1を算出し、S143に進む。S143では、駆動制御部72にて設定された噴射パルスの矩形形状を判別する。高矩形噴射パルスの印加が設定されている場合、S143からS144に進む。一方で、低矩形噴射パルスの印加が設定されている場合、S143からS149に進む。
S144では、高矩形噴射パルスの印加時にて想定される噴射遅れ時間の予測値Δtp1を、今回噴射圧の値を用いて算出し、S145に進む。噴射遅れ時間の予測値Δtp1は、噴射パルスのオン時刻tonから想定される圧力降下の開始時刻tfpまでの時間であり、噴射圧が高くなるほど、小さな値に調整される。
S145では、S144にて算出した予測値Δtp1と、S142にて算出した実噴射遅れ時間Δt1との差分Δtg1に基づき、狙いとした高噴射率上昇傾きでの燃料噴射が実施されているか否かを判定する。S145にて、差分Δtg1が定数α(α>0)よりも小さい(短い)場合、即ち、実噴射遅れ時間Δt1が予測値Δtp1及び定数αの合計値以下である場合、狙い通りの燃料噴射が実施されていると判定し、第一傾き判定処理を終了する。尚、上記の定数αは、実測値及び予測値のばらつきを考慮するための不感帯を判定に与えるための値であり、計算又は試験等に基づいて予め規定された値である。
一方、予測値Δtp1及び定数αの合計値よりも実噴射遅れ時間Δt1が大きい(長い)場合、狙いとは異なった燃料噴射が実施されていると判定し、S146に進む。S146〜S148では、噴射率上昇の目標と実際とのずれに起因する燃料噴射量、ひいては機関トルクの減少が低減されるように、駆動期間Tdを補正する。実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも小さい場合、噴射パルス幅を広げて駆動期間Tdを延長する指令が出力される。具体的に、S146では、要求噴射量、今回噴射圧と、噴射開始のずれ量(図6 差分Δtg1に相当)とに基づき、補正後の噴射パルス幅を再計算によって算出し、S147に進む。S147では、噴射パルスのオン時刻tonと、S146にて算出した噴射パルス幅に基づき、噴射パルスのオフ時刻toffを算出し、S148に進む。S148では、S147にて算出した補正後のオフ時刻toffをセットし、第一傾き判定処理を終了する。
ここで、実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも小さい場合、噴射タイミングの全体的な遅角側へのシフトにより、機関トルクが減少する。故にS146では、噴射タイミングの遅角に伴う機関トルクの低下を補填するように、実際に噴射される補正後の噴射量(以下、「実噴射量Qac」)が目標噴射量Qtrよりも僅かに多くなる程度まで、駆動期間Tdが延長される。尚、目標噴射量Qtrは、目標とされた高噴射率上昇の傾きでの燃料噴射によって供給予定であった噴射量である。
一方、S149では、低矩形噴射パルスの印加時にて想定される噴射遅れ時間の予測値Δtp1を、今回噴射圧の値を用いて算出し、S150に進む。S150では、S149にて算出した予測値Δtp1と、S142にて算出した実噴射遅れ時間Δt1との差分Δtg1に基づき、狙いとした低噴射率上昇傾きでの燃料噴射が実施されているか否かを判定する。S150にて、差分Δtg1が定数β(β<0)よりも小さい(短い)場合、即ち、実噴射遅れ時間Δt1が予測値Δtp1及び定数βの合計値以上である場合、狙い通りの燃料噴射が実施されていると判定し、第一傾き判定処理を終了する。尚、上記の定数βは、実測値及び予測値のばらつきを考慮するための不感帯を判定に与えるための値であり、計算又は試験等に基づいて予め規定された値である。
一方、予測値Δtp1及び定数βの合計値よりも実噴射遅れ時間Δt1が小さい(短い)場合、狙いとは異なった燃料噴射が実施されていると判定し、S151に進む。S151〜S153でも、S146〜S148と同様に、噴射率上昇の目標と実際とのずれに起因する燃料噴射量、ひいては機関トルクの減少が低減されるように、駆動期間Tdを補正する。実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも大きい場合、噴射パルス幅を狭めて駆動期間Tdを短縮する指令が出力される。
具体的に、S151では、要求噴射量、今回噴射圧と、噴射開始のずれ量(図6 差分Δtg1に相当)とに基づき、補正後の噴射パルス幅を再計算によって算出し、S152に進む。S152では、噴射パルスのオン時刻tonと、S151にて算出した噴射パルス幅に基づき、噴射パルスのオフ時刻toffを算出し、S153に進む。S153では、S152にて算出した補正後のオフ時刻toffをセットし、第一傾き判定処理を終了する。
ここで、図6に示すように、実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも大きい場合、噴射タイミングの全体的な進角側へのシフトにより、機関トルクが増加する。故にS151では、噴射タイミングの進角に伴う機関トルクの増加を返上するように、目標噴射量Qtrよりも実噴射量Qacが僅かに少なくなる程度まで、駆動期間Tdが短縮される。この場合の目標噴射量Qtrは、目標とされた低噴射率上昇の傾きでの燃料噴射によって供給予定であった噴射量である。
次に、低速開弁から高速開弁へと切り替える切替制御が実施される開弁モードにて、駆動期間Tdを補正する処理の詳細を、図11〜図13に基づき、図1及び図5を参照しつつ説明する。
降下検出部73は、変化点検出処理(図12参照)の実施により、噴射圧の計測結果に基づき、弁機構60(図2参照)の絞り状態の切り替えに伴う噴射圧の変化開始時刻tsac(図11参照)を検出する。変化点検出処理は、切替制御が実施される場合に、開始点検出処理での降下開始時刻tfac(図6参照)の検出をトリガとして開始され、噴射パルスのオフ時刻toffまで継続的(10μ秒毎)に繰り返される。
変化点検出処理のS161〜S163では、開始点検出処理のS131〜S133(図9参照)と実質同一の処理を行い、噴射差圧が一定値未満であるか否かを判定する。S163にて用いる一定値(閾値)は、S133にて用いられる一定値とは異なっていてもよい。S163にて、噴射差圧が一定値以上であると判定した場合、弁機構60(図2参照)における絞り状態の遷移に伴う圧力降下の加速が開始されたと推定し、S164に進む。
S164では、噴射率上昇の傾き変化を検出する第二傾き判定処理を、噴射率判定部74及び期間補正部75に実施させ、S165に進む。S165では、次回のS162にて用いられる前回噴射圧の値を今回噴射圧の値によって更新し、変化点検出処理を一旦終了する。
噴射率判定部74は、駆動エネルギの切替実施時刻tswから変化開始時刻tsacまでの実際の切替遅れ時間(以下、「実切替遅れ時間Δt2」)をさらに取得する。期間補正部75は、噴射率判定部74にて取得された実切替遅れ時間Δt2が、予め想定された想定遅れ時間Δtp2とは異なる場合に、実施中の燃料噴射における駆動期間Tdを補正する。期間補正部75は、後述するように、想定遅れ時間Δtp2と不感帯分に相当する定数γとの合計値よりも、実切替遅れ時間Δt2が大きい(長い)場合に、この実切替遅れ時間Δt2が想定遅れ時間Δtp2とは異なると判定する。
以上の噴射率判定部74及び期間補正部75は、変化点検出処理のサブ処理として、第二傾き判定処理(S164参照)を協働で実施する。第二傾き判定処理のS171では、変化開始時刻tsacの値を現在時刻の値で更新し、S172に進む。S172では、変化開始時刻tsac及び駆動エネルギの切替実施時刻tswから、実切替遅れ時間Δt2を算出し、S173に進む。S173では、想定される切替遅れ時間の予測値、即ち想定遅れ時間Δtp2を、今回噴射圧の値を用いて算出する。そして、算出した想定遅れ時間Δtp2と、S172にて算出した実切替遅れ時間Δt2との差分Δtg2(図11 tsp〜tsac)に基づき、駆動期間Tdの補正の要否を判定する。
S173にて、差分Δtg2が定数γ(γ>0)よりも大きい(長い)場合、即ち、実切替遅れ時間Δt2が想定遅れ時間Δtp2及び定数γの合計値を超えている場合、駆動期間Tdの補正が必要であると判定し、S174に進む。一方で、実切替遅れ時間Δt2が想定遅れ時間Δtp2及び定数γの合計値以下である場合、駆動期間Tdの補正が不要と判定し、第二傾き判定処理を終了する。
S174では、要求噴射量、今回噴射圧と、噴射切替のずれ量(差分Δtg2に相当)とに基づき、補正後の噴射パルス幅を算出し、S175に進む。S175では、駆動エネルギの変化開始時刻tsacと、S174にて算出した噴射パルス幅とに基づき、噴射パルスのオフ時刻toffを算出し、S175に進む。S175では、S174にて算出した補正後のオフ時刻toffをセットし、第二傾き判定処理を終了する。
ここまで説明した本実施形態のように、噴射率上昇の傾きが切り替え可能な燃料噴射装置10では、上述したように、目標とする噴射率上昇の傾きに応じて実噴射遅れ時間Δt1が変化する。故に、実噴射遅れ時間Δt1に基づくことで、実際の燃料噴射における噴射率上昇の傾きが即座に判定可能となる。そのため、実際の噴射率上昇の傾きが目標とする噴射率上昇の傾きと異なっていた場合、制御装置100は、噴射パルス幅の変更によって駆動期間Tdを補正し、図6に示すように、実施中の燃料噴射にて供給される燃料量の増減を抑制できる。したがって、目標とは異なる噴射率上昇の傾きで燃料噴射が行われた場合でも、その影響の低減が可能となる。
加えて本実施形態の駆動期間Tdは、実噴射量Qacが目標噴射量Qtrに近似するように補正される。以上のような駆動期間Tdの補正によれば、噴射量の精度が確保され得るため、目標機関トルクからの実際の機関トルクのずれが低減可能となる。故に、目標とは異なる噴射率上昇の傾きで燃料噴射が行われても、その影響は、エンジン2の使用者に感じられ難くなる。
また本実施形態における駆動期間Tdの補正は、エンジン2の機関トルクの変動を抑制するように行われる。具体的には、噴射タイミングのずれに伴って燃料タイミングが進角側又は遅角側へずれることを想定し、燃料タイミングのずれに起因する機関トルクの増減が、実噴射量Qacの調整によって補正される。
詳記すると、実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも大きい場合、実噴射量Qacが目標噴射量Qtrよりも僅かに少なくなるように、駆動期間Tdが短縮される。このように、狙いよりも大きな噴射率傾きで燃料噴射が実施された場合、燃料供給が進角側にずれるため、燃焼タイミングも進角側にずれて、機関トルクが増加し得る。そのため、目標噴射量Qtrに合わせようとする実噴射量Qacを、目標噴射量Qtrよりも僅かに少ない程度まで調整すれば、機関トルクの変動は、いっそう低減可能となる。
一方、実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも小さい場合、実噴射量Qacが目標噴射量Qtrよりも僅かに多くなるように、駆動期間Tdが延長される。このように、狙いよりも小さな噴射率傾きで燃料噴射が実施された場合、燃料供給が遅角側にずれるため、燃焼タイミングも遅角側にずれて、機関トルクが減少し得る。そのため、目標噴射量Qtrに合わせようとする実噴射量Qacを、目標噴射量Qtrよりも僅かに多い程度まで調整すれば、機関トルクの変動は、いっそう低減可能となる。
さらに本実施形態の制御装置100は、噴射期間における駆動エネルギの切替制御により、燃料噴射装置10の開弁態様を低速開弁から高速開弁へと変更できる。こうした切替制御を行う場合に、制御装置100は、実切替遅れ時間Δt2を取得し、実切替遅れ時間Δt2が想定遅れ時間Δtp2とは異なる場合に、実施中の燃料噴射における駆動期間Tdを補正する。こうした処理によれば、切替実施時刻tswに対する変化開始時刻tsacのずれが生じた場合でも、図11に示すように、実噴射量Qacは、目標噴射量Qtrからずれ難くなる。したがって、開弁速度を切り替える切替制御を実施した場合でも、制御装置100は、実噴射量Qac、ひいては機関トルクの増減を回避できる。
尚、第一実施形態では、エンジン2が「機関」に相当し、制御装置100が「燃料噴射制御装置」に相当する。また、降下開始時刻tfacが「降下開始タイミング」に相当し、噴射パルスのオン時刻tonが「投入開始タイミング」に相当し、変化開始時刻tsacが「変化開始タイミング」に相当し、切替実施時刻tswが「切替実施タイミング」に相当する。さらに、実噴射遅れ時間Δt1が「噴射遅れ時間」に相当し、実切替遅れ時間Δt2が「切替遅れ時間」に相当し、実噴射量Qacが「燃料噴射量」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態の降下検出部は、噴射圧の降下開始時刻及び変化開始時刻等の検出に、コモンレールの圧力センサ及び燃料噴射装置の内蔵圧力センサの検出信号を用いていた。しかし、降下開始時刻及び変化開始時刻等の検出に用いられる計測結果は、コモンレールの圧力センサの出力だけであってもよく、又は内蔵圧力センサの出力だけであってもよい。
上記実施形態では、圧電素子積層体を有するピエゾアクチュエータが駆動部に採用されていた。しかし、駆動部は、例えば磁電アクチュエータ等を有する構成であってもよい。さらに、駆動部に設けられるアクチュエータは、一つに限定されない。複数の磁電アクチュエータ又は複数のピエゾアクチュエータが、駆動部に設けられていてもよい。
上記実施形態におけるS144及びS149(図10参照)では、噴射率判定部は、例えばマップを用いて予測値を算出する。詳記すると、噴射率判定部は、高速開弁モード及び低速開弁モードそれぞれについて、噴射圧から噴射遅れ時間を出力する1次元マップを予め記憶している。噴射率判定部は、選択された開弁モードに対応する1次元マップに、今回噴射圧を適用する処理により、予測値を算出できる。尚、予測値を推定する1次元マップは、計算又は試験等によって予め取得されている。
上記実施形態では、第一傾き判定処理のS146及びS151(図10参照)にて、噴射パルス幅が再算出されていた。また、第二傾き判定処理のS174(図10参照)でも、噴射パルス幅が再計算されていた。しかし、補正後の噴射パルス幅は、噴射率上昇の傾きの誤り、及び変化開始時刻のずれ等の発生を想定し、駆動処理のS104及びS108等において、予め算出されていてもよい。こうした処理形態であれば、第一傾き判定処理及び第二傾き判定処理では、駆動処理にて算出した値への切り替えにより、噴射パルス幅の補正を実施できる。以上によれば、オン時刻以降に実施する演算処理の負荷が軽減されるため、駆動期間の補正が、さらに迅速に実施され得る。
上記実施形態のS133(図9参照)及びS163(図12参照)にて、降下検出部は、例えば噴射差圧が一定値未満である旨を複数回、連続して判定した場合に、噴射圧の降下及び噴射圧の降下加速が開始されたと推定してもよい。このような判定によれば、各圧力センサの検出信号のノイズ等に起因した誤検出が低減可能となる。
上記実施形態では、燃焼タイミングの進角及び遅角に起因する機関トルクの変動が発生しないように、期間補正部は、実噴射量を目標噴射量と完全に一致させず、目標噴射量に対して僅かに増減させた値に調整していた。しかし、トルク変動分を帳消しにする調整処理は、実施されなくてもよい。期間補正部は、実噴射量を目標噴射量と実質一致させるような駆動期間の調整を実施可能である。
燃料噴射装置に設けられる弁機構の具体的な構成は、適宜変更可能である。例えば、駆動部に投入される駆動エネルギの大小で絞り状態が変化する構成であれば、上述のように制御室から流出する連通路の数が切り替わる構成でなくてもよい。弁機構は、小オリフィスが設けられた低速連通路と、大オリフィスが設けられた高速連通路とが、駆動部に投入される駆動エネルギの増減によって選択的(排他的)に切り替えられる構成であってもよい。さらに、弁機構は、一つの連通路に小オリフィス及び大オリフィスが直列的に設けられており、駆動部に投入される駆動エネルギの増加切り替えにより、連通路から小オリフィスが切り離される構成であってもよい。また、弁機構における絞り状態は、上記実施形態よりもさらに多段階に切り替えられてもよい。
上記実施形態では、噴射期間中の駆動エネルギの切り替えにより、所謂ブーツ型噴射波形が実現されていた。しかし、噴射期間中の駆動エネルギの切り替えは、実施されなくてもよい。
上記実施形態の制御装置は、演算回路部及び駆動回路部の両方を備えていた。しかし、制御装置は、演算回路部に相当する構成を備えており、駆動回路部に相当する構成を含む駆動装置(Electronic Driver Unit)を制御する電子装置であってもよい。こうした形態でも、制御装置が「燃料噴射制御装置」に相当する。
上記実施形態では、燃料として軽油を噴射する燃料噴射装置を制御する制御装置に対し、本開示による駆動期間の補正処理を適用した例を説明した。しかし、こうした補正処理の実施は、軽油以外の燃料、例えばジメチルエーテル等の液化ガス燃料を噴射する燃料噴射装置を制御する制御装置でも、機関トルクの変動抑制に有効となる。
1 燃料噴射制御システム、2 エンジン(機関)、10 燃料噴射装置、29 噴孔、30 駆動部、72 駆動制御部、73 降下検出部、74 噴射率判定部、75 期間補正部、100 制御装置(燃料噴射制御装置)、Td 駆動期間、tfac 降下開始時刻(降下開始タイミング)、ton オン時刻(投入開始タイミング)、tsac 変化開始時刻(変化開始タイミング)、tsw 切替実施時刻(切替実施タイミング)、Δt1 実噴射遅れ時間(噴射遅れ時間)、Δt2 実切替遅れ時間(切替遅れ時間)、Δtp2 想定遅れ時間、Qac 実噴射量、Qtr 目標噴射量

Claims (7)

  1. 噴孔(29)からの燃料噴射における噴射率上昇の傾きが駆動部(30)に投入される駆動エネルギによって切り替え可能な燃料噴射装置(10)を制御する燃料噴射制御装置であって、
    目標とする噴射率上昇の傾きで燃料噴射が実施されるように前記駆動部に投入される前記駆動エネルギを制御する駆動制御部(72)と、
    前記噴孔に供給される燃料の圧力を計測した計測結果に基づき、燃料圧力の降下開始タイミング(tfac)を検出する降下検出部(73)と、
    前記駆動エネルギの投入開始タイミング(ton)から前記降下開始タイミングまでの噴射遅れ時間(Δt1)に基づき、前記燃料噴射装置における燃料噴射の実際の噴射率上昇の傾きを判定する噴射率判定部(74)と、
    前記噴射率判定部にて判定された実際の噴射率上昇の傾きが、目標とした噴射率上昇の傾きと異なる場合に、実施中の燃料噴射において、前記駆動エネルギが前記駆動部に投入される駆動期間(Td)を補正する期間補正部(75)と、を備える燃料噴射制御装置。
  2. 前記駆動制御部は、前記燃料噴射装置が設けられる機関(2)の機関トルクを、前記駆動部に投入される前記駆動エネルギによって制御し、
    前記期間補正部は、噴射率上昇の傾きの目標と実際とのずれに起因する前記機関トルクの増減が低減されるように、前記駆動期間を補正する請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記駆動制御部は、一回の燃料噴射で噴射される燃料噴射量(Qac)を、前記駆動部への前記駆動エネルギの投入によって制御し、
    前記期間補正部は、噴射率上昇の傾きの目標と実際とのずれに起因する前記燃料噴射量の増減が低減されるように、前記駆動期間を補正する請求項1又は2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記期間補正部は、
    実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも大きい場合に、目標とされた噴射率上昇の傾きでの燃料噴射によって供給予定であった目標噴射量(Qtr)よりも、実際の前記燃料噴射量が少なくなるように前記駆動期間を補正し、
    実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも小さい場合に、実際の前記燃料噴射量が前記目標噴射量よりも多くなるように前記駆動期間を補正する請求項3に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記期間補正部は、
    実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも大きい場合に、前記駆動期間を短縮する補正を行い、
    実際の噴射率上昇の傾きが目標よりも小さい場合に、前記駆動期間を延長する補正を行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記駆動制御部は、前記駆動部に投入される前記駆動エネルギを増加させる切替制御により、噴射率上昇の傾きを一回の噴射期間のうちで切り替え可能であり、
    前記降下検出部は、前記切替制御に伴って噴射率上昇の傾きが変化する変化開始タイミング(tsac)を、前記計測結果に基づいてさらに検出し、
    前記噴射率判定部は、前記駆動エネルギの切替実施タイミング(tsw)から前記変化開始タイミングまでの切替遅れ時間(Δt2)を取得し、
    前記期間補正部は、前記噴射率判定部にて取得された前記切替遅れ時間が、予め想定された想定遅れ時間(Δtp2)とは異なる場合に、実施中の燃料噴射における前記駆動期間を補正する請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射制御装置と、少なくとも一つの前記燃料噴射装置(10)と、を含む燃料噴射制御システム。
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