JP2019093891A - ステアリング装置 - Google Patents

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都築 健
Takeshi Tsuzuki
健 都築
康孝 福本
Yasutaka Fukumoto
康孝 福本
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Abstract

【課題】ラックガイド機構における支持部材が傾動しても、操舵感に悪影響が及ぶことを抑制できるステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置1は、ラックシャフト3及びピニオンシャフト23と、ラックシャフト3を収容する第1筒部41、ピニオンシャフト23を収容する第2筒部42、及び第1筒部41と第2筒部42に交差する方向に延びる軸孔430が設けられた第3筒部43を有するハウジング4と、軸孔430の開口を閉塞するキャップ7と、キャップ7と軸方向に対向する軸端面81aを有し、軸孔430内でラックシャフト3の背面3aに摺接してラックシャフト3を支持する支持部材8と、支持部材8をラックシャフト3に向かって付勢するコイルばね60とを備える。支持部材8は、コイルばね60が圧縮されたときにキャップ7に当接する当接面81cを軸端面81aに有し、軸端面81aの外周端部に環状の肉盗み810が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、車両の転舵輪を転舵させるステアリング装置に関する。
従来、ステアリングホイールの操舵操作によって回転するピニオン軸と車幅方向に沿って進退移動可能に配置されたラック軸とを噛み合わせ、ラック軸の進退移動によって転舵輪を転舵させるラックアンドピニオン機構を備えたステアリング装置が車両に広く用いられている。このようなステアリング装置は、ラック軸をピニオン軸に向かって弾性的に押し付け、ピニオン軸のピニオン歯とラック軸のラック歯との噛み合わせを良好な状態に保つラックガイド機構を備えている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のステアリング装置のラックガイド機構は、ハウジングに形成されたシリンダ部に軸方向移動可能に配置された支持部材としてのサポートヨークと、シリンダ部の開口端部に固定されてシリンダ部を閉塞する閉塞部材としてのキャップと、サポートヨークとキャップとの間に圧縮された状態で配置され、サポートヨークをラック軸に向かって押し付けるコイルばねとを備えている。サポートヨークは、軸方向の一端部がラック軸の外周面に対向すると共に、軸方向の他端部における軸端面がキャップに隙間を介して向かい合う。
この隙間の寸法は、例えば舗装路を適正速度で走行する場合のような通常の操舵操作時にピニオン軸が回転してラック歯とピニオン歯との噛み合い状態が変化し、サポートヨークが軸方向に移動しても、サポートヨークの軸端面がキャップに接触しないように設定されている。また、例えば未舗装の荒れた路面を走行するなどして車輪からラック軸に大きな荷重(逆入力)が入力されると、サポートヨークが後退して軸端面がキャップに当接し、さらなるサポートヨークの移動が阻止される。
特開2014−180968号公報
ところで、上記のように構成されたラックガイド機構では、サポートヨークとキャップとの隙間が適正に設けられた状態で、ステアリングホイールに過大な操舵トルクを付与していなくても、操舵操作の際にサポートヨークがキャップに当接してしまい、その結果ピニオンの回転抵抗が急増して操舵感に悪影響が発生する場合があった。本発明者らは、この原因について鋭意検討し、サポートヨークの傾きが要因となっていることを見出した。
つまり、サポートヨークは、その外径がシリンダ部の内径よりも小さく、サポートヨークの外周面とシリンダ部の内周面との間に間隙が設けられることによってサポートヨークがシリンダ部内で軸方向移動可能となっているが、この間隙により、サポートヨークがシリンダ部内で傾いてしまう場合がある。サポートヨークが傾くと、サポートヨークの軸端面の外周端部がキャップに当たりやすくなるため、サポートヨークがラック軸から受ける力によってサポートヨークが後退するとき、その後退量がシリンダ部内でサポートヨークが傾いていなければキャップに当接することのない大きさであっても、サポートヨークがキャップに当接し、ステアリングホイールの操舵操作時に段付き感が発生してしまう。
そして、本発明者らは、サポートヨークが傾いても、その傾きによってサポートヨークがキャップに当接してしまうことを抑制すれば、操舵感への悪影響を抑制できるとの知見を得、本発明をなすに至った。
つまり、本発明の目的は、ラックガイド機構における支持部材が傾動しても、操舵感に悪影響が及ぶことを抑制できるステアリング装置を提供することにある。
本発明は、上記の目的を達成するため、ラック歯を有し、軸方向移動によって車両の転舵輪を転舵させるラックシャフトと、前記ラック歯に噛み合うピニオン歯を有し、その中心軸を回転軸とする回転により前記ラックシャフトを軸方向移動させるピニオンシャフトと、前記ラックシャフトを収容する第1筒部、前記ピニオンシャフトを収容する第2筒部、及び軸孔が設けられた第3筒部を有し、前記軸孔の軸線の方向が前記第1筒部の軸線の方向ならびに前記第2筒部の軸線の方向に交差するハウジングと、前記軸孔の開口を閉塞する閉塞部材と、前記軸孔に収容されて前記閉塞部材と軸方向に対向する軸端面を有すると共に、前記ラックシャフトにおける前記ラック歯の背面側の外周面に摺接して前記ラックシャフトを支持する筒状乃至柱状の支持部材と、前記支持部材の前記軸端面に凹設された凹部の底面と前記閉塞部材との間に配置され、前記支持部材を前記ラックシャフトに向かって付勢する弾性部材と、を備え、前記支持部材は、前記弾性部材が圧縮されたときに前記閉塞部材に当接する当接面を前記軸端面における前記凹部の開口周縁部に有し、かつ前記軸端面の外周端部に環状の肉盗みが形成され、前記支持部材の中心軸が前記軸孔の中心軸と一致した状態において、前記軸端面の前記外周端部と前記閉塞部材との間に、前記当接面と前記閉塞部材との軸方向隙間よりも大きい軸方向隙間が形成される、ステアリング装置を提供する。
本発明に係るステリング装置によれば、ラックガイド機構における支持部材が傾動しても、操舵感に悪影響が及ぶことを抑制できる。
本発明の第1の実施の形態に係るステアリング装置の構成図である。 ステアリング装置の部分断面図である。 ラックガイド機構の周辺部を拡大して示す拡大図である。 ラックガイド機構の支持部材を軸方向視で示す構成図である。 支持部材の斜視図である。 支持部材が軸孔に対して傾いた状態のステアリング装置の断面図である。 支持部材が軸孔内で最大限傾いた状態を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態に係る支持部材の斜視図である。 軸方向視で示す支持部材の構成図である。 支持部材の軸方向断面図である。 支持部材が軸孔内で最大限傾いた状態を示す説明図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係るステアリング装置の構成例を模式的に示す構成図である。図2は、ステアリング装置の部分断面図である。
ステアリング装置1は、運転者によるステアリングホイール10の操舵操作によって回転するステアリングシャフト2と、軸方向移動によって左右一対の前輪14,14を転舵させるラックシャフト3と、ラックシャフト3を収容するハウジング4と、運転者の操舵操作を補助する操舵補助装置5と、弾性部材としてのコイルばね60の付勢力によりラックシャフト3をその移動方向に対して直交する方向に押圧するラックガイド機構6とを備えている。ラックシャフト3の両端部には、それぞれボールジョイントソケット11,11が固定され、これらのボールジョイントソケット11,11にそれぞれ連結されたタイロッド12,12が、ナックルアーム13,13を介して左右一対の前輪14,14に連結されている。
ステアリングシャフト2は、ステアリングホイール10が一端部に固定されたコラムシャフト21と、コラムシャフト21に自在継手201を介して連結された中間シャフト22と、中間シャフト22に自在継手202を介して連結されたピニオンシャフト23とを有している。ピニオンシャフト23は、中間シャフト22とは反対側の端部近傍に複数のピニオン歯231が形成されたピニオン歯部232を有している。ピニオン歯231は、ピニオンシャフト23の中心軸方向に対して歯筋が傾斜した斜歯である。
ラックシャフト3は、ピニオンシャフト23のピニオン歯231に噛合する複数のラック歯31からなるラック歯部32を有している。ラック歯31は、ラックシャフト3の周方向に対して歯筋が傾斜した斜歯である。ピニオンシャフト23は、その長手方向に沿った中心軸を回転軸とする回転により、ラックシャフト3を軸方向移動させる。図2では、ピニオンシャフト23の中心軸線をCで示し、ラックシャフト3の中心軸線をCで示している。ピニオンシャフト23のピニオン歯部232とラックシャフト3のラック歯部32とは、ハウジング4の内部で噛み合わされている。
ハウジング4は、ラックシャフト3を収容する第1筒部41、ピニオンシャフト23を収容する第2筒部42、及び第1筒部41の軸線の方向ならびに第2筒部42の軸線の方向に交差する方向に延びる軸孔430が設けられた第3筒部43(図2参照)を有している。第1筒部41の両端部のうちラック歯部32から遠い側の一方の端部の内側には、ラックシャフト3を支持する筒状のラックブッシュ40が配置されている。
操舵補助装置5は、運転者がステアリングホイール10に付与する操舵トルクを検出するトルクセンサ51と、電動モータ52と、電動モータ52の出力軸521の回転力を減速により増倍してコラムシャフト21に伝達する減速機構53とを有している。減速機構53は、電動モータ52の出力軸521と一体に回転するウォーム531と、コラムシャフト21と一体に回転するウォームホイール532とが噛み合わされている。電動モータ52には、コントローラ50からモータ電流が供給される。コントローラ50は、トルクセンサ51によって検出された操舵トルクや車速等に基づいて電動モータ52を制御し、減速機構53で減速された電動モータ52の出力軸521の回転力が操舵補助力としてコラムシャフト21に付与される。
なお、操舵補助装置5としては、コラムシャフト21に操舵補助力を付与するものに限らず、ピニオンシャフト23に操舵補助力を付与するものであってもよい。また、例えばボールねじ機構あるいはウォームギヤ機構によってラックシャフト3に軸方向の操舵補助力を付与するものであってもよい。
図2に示すように、ピニオンシャフト23は、ハウジング4の第2筒部42内でピニオン歯部232を軸方向に挟む2箇所が玉軸受421及び針状ころ軸受422によって支持されている。玉軸受421は、第2筒部42に螺合するねじ部材44によって外輪が固定され、内輪にピニオンシャフト23が挿通されている。ピニオンシャフト23は、ピニオン歯部232とは反対側の端部が第2筒部42から突出し、この端部に自在継手202(図1参照)が嵌合されるセレーション部233が形成されている。第2筒部42の開口端部には、ピニオンシャフト23の外周面に摺接するシール部材45が配置されている。
図3は、ラックガイド機構6の周辺部を拡大して示す拡大図である。図4は、ラックガイド機構6の支持部材8を図3に示す矢印B方向視で示す構成図である。図5は、支持部材8の斜視図である。図3では、軸孔430の中心軸線C及び後述する支持部材8の中心軸線Cを一点鎖線で示しており、これら両中心軸線C,Cが一致した状態、すなわち支持部材8の中心軸が軸孔430の中心軸と一致した状態を示している。
ラックガイド機構6は、コイルばね60と、軸孔430を閉塞する閉塞部材としてのキャップ7と、コイルばね60の付勢力を受けてラックシャフト3をピニオンシャフト23側に押圧する筒状乃至柱状の支持部材8とを有している。コイルばね60は、軸方向に圧縮された状態でキャップ7と支持部材8との間に配置されている。軸孔430の内面には、第2筒部42側の基端部とは反対側の先端部に、キャップ7が螺合する雌ねじ430aが形成されている。雌ねじ430aよりもピニオンシャフト23側における軸孔430の内周面430bは、断面円形状の平滑面となっている。
キャップ7は、外周面に形成された雄ねじ7aが雌ねじ430aに螺合してハウジング4の第3筒部43の先端部に固定され、加締めによって緩み止めされている。なお、例えばダブルナット構造や溶接によってキャップ7を緩み止めしてもよい。キャップ7において、支持部材8と軸方向に対向する内面7bは、軸孔430の中心軸線Cに対して垂直な平面である。
支持部材8は、軸孔430に収容され、軸孔430内を中心軸線Cに沿った軸方向に移動可能である。また、支持部材8は、金属からなるサポートヨーク81と、サポートヨーク81に固定され、ラックシャフト3におけるラック歯部32とは反対側の外周面である背面3aに摺接面82aが摺接する摺接部材82とを有している。摺接部材82は、摺接面82aを含む部分がポリテトラフルオロエチレン樹脂(テフロン(登録商標))などの樹脂によって構成されている。また、摺接部材82は、中心部にボス部821を有し、このボス部821がサポートヨーク81の嵌合孔812に嵌合して固定されている。
支持部材8は、キャップ7の内面7bに対向する軸端面81aをサポートヨーク81の軸方向端面として有している。軸端面81aは、図4に示す状態においてキャップ7の内面7bと隙間を介して平行に向かい合う平面である。また、支持部材8は、摺接部材82の摺接面82aがラックシャフト3の背面3aに摺接してラックシャフト3を支持している。摺接面82aは、ラックシャフト3の背面3aの曲率に対応する曲率を有する湾曲面であり、背面3aに面接触している。
サポートヨーク81は、軸端面81aに凹設された凹部811を有している。コイルばね60は、凹部811の底面811aとキャップ7の内面7bとの間に配置され、その復元力によって支持部材8をラックシャフト3に向かって付勢している。また、サポートヨーク81の外周面81bには、周方向に延びる一対の環状溝813(図5参照)が形成されており、一対の環状溝813のそれぞれに環状の弾性体であるOリング80が収容されている。Oリング80は、一部がサポートヨーク81の外周面81bから突出し、軸孔430の内周面430bに弾接している。本実施の形態では、凹部811と嵌合孔812とが連通し、サポートヨーク81が全体として円筒状に形成されている。ただし、これに限らずサポートヨーク81を円柱状としてもよい。
サポートヨーク81の外径は、軸孔430の内周面430bにおける内径よりも僅かに小さく、支持部材8の中心軸が軸孔430の中心軸と一致した状態において、サポートヨーク81の外周面81bと軸孔430の内周面430bとの間には、径方向の僅かな隙間が形成されている。なお、図3では、この隙間を誇張して示している。
ステアリングホイール10が操舵されてピニオンシャフト23が回転すると、その回転に伴ってピニオンシャフト23のピニオン歯231とラックシャフト3のラック歯31との噛み合い状態が変化し、ラックシャフト3が中心軸線Cを中心として僅かな角度範囲で回動すると共に、車両前後方向(図3の左右方向)に進退移動する。図3では、ラックシャフト3の回動方向を矢印Aで示している。また、ラック歯31の捩れにより、ラックシャフト3は車両上下方向(図3の上下方向)に進退移動する。このラックシャフト3の回動及び進退移動に伴い、支持部材8は軸方向に進退移動すると共に、摺接部材82の摺接面82aがラックシャフト3の背面3aから受ける摩擦力及びラックシャフト3の車両上下方向の進退移動により矢印A方向に傾動する。支持部材8がキャップ7側に移動すると、コイルばね60が圧縮され、支持部材8がより強い力でラックシャフト3側に押し付けられる。
サポートヨーク81は、コイルばね60が大きく圧縮されたときにキャップ7の内面7bに当接する当接面81cを軸端面81aにおける凹部811の開口周縁部に有している。ステアリングホイール10の回転位置が中立位置で、支持部材8の中心軸が軸孔430の中心軸と一致しているとき、軸孔430の軸方向における当接面81cとキャップ7の内面7bとの間の軸方向隙間の寸法dは、通常の操舵操作時にピニオン歯231とラック歯31との噛み合い状態が変化、つまりラック歯31とピニオン歯231の歯形状の誤差により、ピニオンシャフト23が回転してラックシャフト3の中心軸線Cとピニオンシャフト23の中心軸線Cとの距離が変化し、サポートヨーク81が軸方向に移動しても、サポートヨーク81の当接面81cがキャップ7に接触しないように設定されている。また、前輪14からラックシャフト3に大きな荷重(逆入力)が入力されると、ラック歯31は先細の歯形であるためにピニオン歯231とラック歯31とが互いに離間しようとする。ラックシャフト3に押されてサポートヨーク81の当接面81cがキャップ7の内面7bに当接し、さらなるサポートヨーク81の移動が阻止される。ピニオン歯231とラック歯31の離間が抑え込まれるので、歯同士がぶつかって生じる歯打ち音が抑制される。
図6は、支持部材8が軸孔430に対して傾動し、支持部材8の中心軸線Cが軸孔430の中心軸線Cに対して傾いた状態を示す断面図である。このように支持部材8が傾動すると、サポートヨーク81の外周端部がキャップ7に当たりやすくなるが、本実施の形態では、サポートヨーク81の形状の工夫によって、支持部材8が傾くことによってサポートヨーク81の外周端部がキャップ7に当接してしまうことを抑制している。
すなわち、本実施の形態では、サポートヨーク81の軸端面81aの外周端部に環状の肉盗み(recess)810が形成されている。より具体的には、サポートヨーク81が、肉盗み810が形成された軸端面81aの外周端部よりも凹部811の開口周縁部(当接面81c)が軸方向に突出した段付き軸形状である。
肉盗み810が形成された外周端部における軸端面81aを逃げ面810aとすると、図3に示すように、キャップ7の内面7bとサポートヨーク81の逃げ面810aとの間、すなわちサポートヨーク81の軸端面81aの外周端部とキャップ7との間には、当接面81cとキャップ7との軸方向隙間よりも大きい軸方向隙間が形成される。図3では、キャップ7の内面7bとサポートヨーク81の逃げ面810aとの軸方向隙間の寸法をdで示している。この寸法dは、当接面81cとキャップ7の内面7bとの間の軸方向隙間の寸法dよりも大きい寸法である。
この構成により、図6に示すように支持部材8が傾動しても、その傾きによってサポートヨーク81の角部がキャップ7に当たってしまうことが抑止されている。図6では、仮に肉盗み810が形成されていない場合のサポートヨーク81の外形を二点鎖線で示している。このように、ステアリングホイール10の操舵時にサポートヨーク81の角部がキャップ7に当たってしまうと、操舵感に悪影響を及ぼしてしまうが、本実施の形態では、肉盗み810が形成されていることにより、このような悪影響を抑制している。つまり、例えば舗装路を適正速度で走行する場合のような通常の操舵操作時における操舵感への悪影響が抑制される。なお、支持部材8の軸孔430に対する傾斜角(中心軸線Cと中心軸線Cがなす角)は、実際には1°よりも小さい僅かな角度であるが、図6ではこの角度を誇張して示している。
また、本実施の形態では、図4に示すように、サポートヨーク81の軸端面81aの直径をDとし、当接面81cの直径をDとすると、直径Dは直径Dの80%の大きさである。換言すれば、サポートヨーク81の径方向における肉盗み810の幅寸法は、軸端面81aの直径Dの10%である。
直径Dに対する直径Dの比率をR(=D/D)とすると、支持部材8の傾きによるサポートヨーク81とキャップ7との干渉を避けるための比率Rの望ましい範囲は0.7以下であるが、比率Rを0.7以下とした場合には、逆入力によってサポートヨーク81の当接面81cがキャップ7の内面7bに当接した際の面圧が高くなり、耐久性に影響するおそれがある。このため、当接面81cがキャップ7の内面7bに当接した際の面圧を考慮した比率Rの望ましい範囲は、0.75以上0.85以下(0.75≦R≦0.85)である。換言すれば、直径Dが直径Dの75〜85%であることが望ましい。
図7は、支持部材8が軸孔43内で最大限傾いた状態を示している。本実施の形態では、このように支持部材8が軸孔43内で傾動しても、サポートヨーク81の軸端面81aの外周端部が閉塞部材7の内面7bに当接しない。すなわち、支持部材8が軸孔43内で傾動することにより支持部材8のサポートヨーク81における外周面81bのピニオンシャフト23側の端部が接触箇所Pにおいて軸孔430の内周面430bに当接すると共に支持部材8における外周面81bのキャップ7側の端部が接触箇所Pにおいて軸孔430の内周面430bに当接し、かつサポートヨーク81の当接面81cの外縁が閉塞部材7の内面7bに接触箇所Pにおいて当接しても、サポートヨーク81の軸端面81aの外周端部(本実施の形態では逃げ面810a)が閉塞部材7の内面7bに当接しない。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本発明の第1の実施の形態によれば、ラックガイド機構6における支持部材8が傾動しても、その傾きによってサポートヨーク81の角部がキャップ7に当たってしまうことが抑止され、操舵感に悪影響が及ぶことを抑制できる。また、従来のステアリング装置に対して部品の追加を必要としないので、コストの上昇を抑制することができる。すなわち、本実施の形態によれば、コストの上昇を抑制しながら操舵感を向上させることが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について、図8乃至図11を参照して説明する。本実施の形態に係るステアリング装置は、サポートヨークの一部の形状が異なる他は、第1の実施の形態と同様であるので、この違いの部分について説明する。
図8は、本発明の第2の実施の形態に係るサポートヨーク81Aを含む支持部材8Aの斜視図である。図9は、軸方向視で示す支持部材8Aの構成図である。図10は、支持部材8Aの軸方向断面図である。図11は、支持部材8Aが傾動した状態を示す軸方向断面図である。図10及び図11では、サポートヨーク81Aの軸端面81aが対向するキャップ7の内面7b及び軸孔430の内周面430bを仮想線(二点鎖線)で示している。
図8乃至図11において、第1の実施の形態に係る支持部材8と共通する構成要素については、第1の実施の形態で用いたものと同一の符号を付して重複した説明を省略する。また、支持部材8A以外のステアリング装置の構成について、第1の実施の形態で用いた部材の名称及び符号を援用して説明する。
サポートヨーク81Aの軸端面81aには、第1の実施の形態と同様、その外周端部に肉盗み810が形成されているが、本実施の形態では、肉盗み810における軸端面81aの外周端部が、支持部材8Aの中心軸が軸孔430の中心軸と一致した状態において、外縁側ほどキャップ7との軸方向隙間が大きくなるテーパ面810bである。
図11は、支持部材8Aが軸孔43内で最大限傾いた状態を示している。本実施の形態では、このように支持部材8Aが軸孔43内で傾動しても、サポートヨーク81Aの軸端面81aの外周端部が閉塞部材7の内面7bに当接しない。すなわち、支持部材8Aが軸孔43内で傾動することにより支持部材8Aのサポートヨーク81Aにおける外周面81bのピニオンシャフト23側の端部が接触箇所Pにおいて軸孔430の内周面430bに当接すると共に支持部材8Aにおける外周面81bのキャップ7側の端部が接触箇所Pにおいて軸孔430の内周面430bに当接し、かつサポートヨーク81Aの当接面81cの外縁が閉塞部材7の内面7bに接触箇所Pにおいて当接しても、サポートヨーク81Aの軸端面81aの外周端部(本実施の形態ではテーパ面810b)が閉塞部材7の内面7bに当接しない。
このように、テーパ状の肉盗み810をサポートヨーク81Aに形成しても、第1の実施の形態と同様に、通常の操舵操作時においてラックガイド機構6における支持部材8が傾動したときにサポートヨーク81Aの角部がキャップ7に当たってしまうことが抑止され、コストの上昇を抑制しながらも操舵感を向上させることが可能となる。
(付記)
以上、本発明を第1及び第2の実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記の実施の形態では、ステアリング装置1が操舵補助装置5の電動モータ52のトルクに基づく操舵補助力を発生する電動パワーステアリング装置である場合について説明したが、これに限らず、油圧式のパワーステアリング装置に本発明を適用することや、操舵補助装置を有しないステアリング装置に本発明を適用することも可能である。
また、例えばウォームギヤ機構等の減速機構を介して電動モータにより駆動されるピニオンシャフトがラックシャフトに噛み合わされてラックシャフトに操舵補助力を付与するデュアルピニオン式の電動パワーステアリング装置において、このピニオンシャフトに向かってラックシャフトを押し付けるラックガイド機構に本発明を適用することも可能である。
1…ステアリング装置 14,14…前輪(転舵輪)
23…ピニオンシャフト 231…ピニオン歯
3…ラックシャフト 31…ラック歯
4…ハウジング 41…第1筒部
42…第2筒部 43…第3筒部
430…軸孔 60…コイルばね
7…キャップ(閉塞部材) 8…支持部材
810…肉盗み 811…凹部
811a…底面 81a…軸端面
81c…当接面

Claims (4)

  1. ラック歯を有し、軸方向移動によって車両の転舵輪を転舵させるラックシャフトと、
    前記ラック歯に噛み合うピニオン歯を有し、その中心軸を回転軸とする回転により前記ラックシャフトを軸方向移動させるピニオンシャフトと、
    前記ラックシャフトを収容する第1筒部、前記ピニオンシャフトを収容する第2筒部、及び軸孔が設けられた第3筒部を有し、前記軸孔の軸線の方向が前記第1筒部の軸線の方向ならびに前記第2筒部の軸線の方向に交差するハウジングと、
    前記軸孔の開口を閉塞する閉塞部材と、
    前記軸孔に収容されて前記閉塞部材と軸方向に対向する軸端面を有すると共に、前記ラックシャフトにおける前記ラック歯の背面側の外周面に摺接して前記ラックシャフトを支持する筒状乃至柱状の支持部材と、
    前記支持部材の前記軸端面に凹設された凹部の底面と前記閉塞部材との間に配置され、前記支持部材を前記ラックシャフトに向かって付勢する弾性部材と、を備え、
    前記支持部材は、前記弾性部材が圧縮されたときに前記閉塞部材に当接する当接面を前記軸端面における前記凹部の開口周縁部に有し、かつ前記軸端面の外周端部に環状の肉盗みが形成され、
    前記支持部材の中心軸が前記軸孔の中心軸と一致した状態において、前記軸端面の前記外周端部と前記閉塞部材との間に、前記当接面と前記閉塞部材との軸方向隙間よりも大きい軸方向隙間が形成される、
    ステアリング装置。
  2. 前記支持部材は、前記軸端面における前記凹部の開口周縁部が前記外周端部よりも軸方向に突出した段付き軸形状である、
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記支持部材は、前記支持部材の中心軸が前記軸孔の中心軸と一致した状態において、前記軸端面における前記外周端部が外縁側ほど前記閉塞部材との軸方向隙間が大きくなるテーパ面である、
    請求項1に記載のステアリング装置。
  4. 前記支持部材が前記軸孔内で傾動することにより前記支持部材の外周面における前記ピニオンシャフト側の端部が前記軸孔の内周面に当接すると共に前記支持部材の外周面における前記閉塞部材側の端部が前記軸孔の内周面に当接し、かつ前記支持部材の前記当接面の外縁が前記閉塞部材に当接したとき、前記軸端面の外周端部が前記閉塞部材に当接しない、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置。
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