JP2019089158A - 金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法 - Google Patents

金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法 Download PDF

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三佳誉 岩田
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正也 野原
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周平 阪本
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政彦 林
武志 小松
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Abstract

【課題】均一なナノ粒子を多孔質体に高分散に担持させる。【解決手段】金属ナノ粒子の前駆体である金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を網目状構造体に含浸させ、タンパク質の溶液を含浸させた網目状構造体を熱処理してタンパク質鋳型を除去する。これにより、ナノ粒子の凝集が抑制でき、網目状構造体の内部においても高分散にナノ粒子を担持できる。また、金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液をゾルまたはゲルに含浸させた後、凍結及び乾燥させ、熱処理によりタンパク質鋳型を除去する。これにより、固相反応と比較して、ナノ粒子の凝集がより抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、多孔質体に金属ナノ粒子を担持させる技術に関する。
金属ナノ粒子は多岐にわたる研究分野において有力な新材料として注目されている。例えば、電気化学分野においては、カーボン電極に白金などの貴金属を触媒として担持すると、高活性であることは広く知られている(非特許文献1)。
しかし、白金等の貴金属は高価であるため、より安価な金属を使用した高活性な電極が求められている。白金以外の金属を高活性な触媒として用いる場合、触媒の微細化や高分散な担持が試みられているほか、触媒を担持する担体に用いるカーボン材料や金属酸化物の比表面積を大きくする試みがある(特許文献1,2)。
液相におけるナノ粒子合成は、凝集が抑えられサイズも比較的揃った粒子が得られるとされているが、粒径が小さいほど凝集を起こしやすいため、分散剤が必要である等、いまだに制御が難しい。
担体が粉状である場合、反応に用いた後の粉の回収が手間であるため、担体に結着剤を混合し形状を保つ工夫が行われている。しかし、反応に伴い、担体が膨潤し、形状を保てなくなるといった問題があるため、担体に用いる材料は、共連続体であることが好ましい。共連続体である材料には、多孔質構造や網目状構造などのカーボンもしくは金属酸化物が挙げられる。
特開2004−223311号公報 特開2005−149742号公報
B. C. Beard and P. N. Ross, Jr., "The Structure and Activity of Pt-Co Alloys as Oxygen Reduction Electrocatalysts", J. Electrochem. Soc., The Electrochemical Society, Inc., November 1990, Vol. 137, No. 11, pp.3368-3374
しかしながら、ナノ粒子を担持する担体に共連続体を用いた場合、その内部にまでナノ粒子を均一に担持することが難しいという問題があった。また、触媒の微細化や高分散な担持には、触媒となるナノ粒子の凝集を防ぐ必要がある。しかし、凝集は、触媒と溶媒との相性(分散のしやすさ)や温度条件などが複雑に関わっており、抑制が難しいという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、均一なナノ粒子を多孔質体に高分散に担持させることを目的とする。
第1の本発明に係る金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法は、金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を多孔質体に含浸させる工程と、前記多孔質体を熱処理して前記タンパク質を除去する工程と、を有することを特徴とする。
上記金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法において、共連続体が分散したゾルまたはゲルを凍結させる工程と、凍結させた前記ゾルまたはゲルを真空中で乾燥させて前記多孔質体を得る工程と、を有することを特徴とする。
第2の本発明に係る金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法は、金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を共連続体が分散したゾルまたはゲルに含浸させる工程と、前記タンパク質の溶液を含浸させた前記ゾルまたはゲルを凍結させる工程と、凍結させた前記ゾルまたはゲルを真空中で乾燥させる工程と、凍結及び乾燥させた前記ゾルまたはゲルを熱処理して前記タンパク質を除去する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、均一なナノ粒子を多孔質体に高分散に担持させることができる。
製造方法1の工程を示すフローチャートである。 タンパク質の構造イメージを示す図である。 製造方法2の工程を示すフローチャートである。 製造方法3の工程を示すフローチャートである。 製造方法4の工程を示すフローチャートである。 製造方法5の工程を示すフローチャートである。 実施例1の粒度分布である。 実施例2の粒度分布である。 実施例3の粒度分布である。 実施例4の粒度分布である。 実施例5の粒度分布である。 比較例2の粒度分布である。 実施例5で得られた網目状構造体の内部部分の走査電子顕微鏡写真である。
本発明の一実施の形態における金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法は、炭素もしくは金属酸化物のナノ構造体で三次元ネットワーク構造(一体とされている複数の微細構造体)を形成した共連続体を担体とし、この担体に、担持させる金属ナノ粒子となる金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液(タンパク質分散溶媒)を含浸した後、タンパク質部分を加熱除去することで、金属ナノ粒子を担持した網目状構造体を作製する方法である。以下、本発明の実施の形態である製造方法1−5について説明する。
[製造方法1]
図1は、製造方法1を説明するためのフローチャートである。
製造方法1は、ゾルまたはゲル生産工程(ステップS101)、凍結工程(ステップS102)、乾燥工程(ステップS103)、炭化工程(ステップS104)、担持工程(ステップS105)、及び鋳型除去工程(ステップS106)を有する。
ステップS101のゾルまたはゲル生産工程は、網目状構造体の前駆体であるゾルまたはゲルを生産する工程である。分散質であるナノ構造体に分散媒を加えて撹拌することでゾルまたはゲルを得る。ゾルとは、分散媒および分散質であるナノ構造体からなるコロイドを意味する。具体的には、ずり弾性率が1Pa以下である分散系を意味する。ゲルとは、分散媒が分散質であるナノ構造体の三次元ネットワーク構造により流動性を失い固体状になったものを意味する。具体的には、ずり弾性率が102〜106Paである分散系を意味する。
ゾルまたはゲルの分散媒としては、水(H2O)などの水系または、カルボン酸、メタノール(CH3OH)、エタノール(C25OH)、プロパノール(C37OH)、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系が挙げられる。これらから2種類以上を混合してもよい。
分散質であるナノ構造体は、ナノシートあるいはナノファイバーである。
ナノシートは、カーボン、鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、モリブデン酸化物、シリカ、酸化チタン、アルミナを主とする化合物であり、少なくともこれらの1つから構成されたものであればよい。ナノシートは、厚さが1nmから1μmであり、平面縦横長さが、厚さの100倍以上のシート状物質と定義する。また、ナノシートは、ロール状、波状であっても良く、ナノシートが湾曲や屈曲していても良く、どのような形状であってもよい。
ナノファイバーは、カーボン、鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、モリブデン酸化物、シリカ、酸化チタン、アルミナ、セルロースを主とする化合物であり、少なくともこれらの1つから構成されたものであればよい。ナノファイバーは、直径が1nmから1μmであり、長さが直径の100倍以上の繊維状物質と定義する。また、ナノファイバーは、中空状、コイル状であっても良く、どのような形状であってもよい。
ナノシートおよびナノファイバーは市販のものを使用できる。例えば、グラフェン粉末[Sigma−Aldrich製]、鉄酸化物(関東化学製)、マンガン酸化物(関東化学製)、亜鉛酸化物(関東化学製)、モリブデン酸化物(関東化学製)、シリカ(関東化学製)、酸化チタン(関東化学製)、アルミナ(関東化学製)を主とする化合物であり、少なくともこれらの1つから構成されたナノシートを使用できる。または、鉄酸化物(関東化学製)、マンガン酸化物(関東化学製)、亜鉛酸化物(関東化学製)、モリブデン酸化物(関東化学製)、シリカ(関東化学製)、酸化チタン(関東化学製)、アルミナ(関東化学製)、セルロース(日本製紙)を主とする化合物であり、少なくともこれらの1つから構成されたナノファイバーを使用できる。
ナノファイバーまたはナノシートなどのナノ構造体で高比表面積な三次元ネットワーク構造を構築することで、圧縮または引張の際に、気孔がクッションの役割を果たし、優れた伸縮性を有する。具体的には、網目状構造体は、弾性限界での歪みが5%以上であることが望ましく、更に10%以上であることが更に望ましい。
ゲルまたはゾルの濃度を調整することで、網目状構造体の比表面積を自在に調整できる。ゲルまたはゾルの濃度を薄くするほど、得られる網目状構造体は高比表面積となる。ただし、濃度が0.01重量%以下となると、分散質が三次元ネットワーク構造を構築することが困難となるため、分散質の濃度は、0.01〜10重量%以下が好適である。
ステップS102の凍結工程は、ゾルまたはゲルを凍結させる工程である。凍結工程は、例えば、ナノ構造体が分散したゾルまたはゲルを試験管等の適切な容器に収容し、液体窒素などの冷却材中で容器の周囲を冷却することで実施される。凍結させる手法は、ゲルまたはゾルの分散媒を凝固点以下に冷却ができれば、特に限定されるものではなく、冷凍庫などで冷却してもよい。
ゲルまたはゾルを凍結することで、分散媒が流動性を失い分散質が固定されて、三次元ネットワーク構造が構築される。
凍結工程により分散質を固定しない場合、この後の乾燥工程において、分散媒の蒸発に伴い、分散質が凝集するため、十分な高比表面積を得ることができず、三次元ネットワーク構造を有する網目状構造体の作製は困難となる。
ステップS103の乾燥工程は、凍結工程で得た凍結体を真空中で乾燥させることで、三次元ネットワーク構造を維持または構築した分散質を分散媒から取り出す工程である。
乾燥工程では、凍結工程で得られた凍結体を真空中で乾燥させ、凍結した分散媒を固体状態から昇華させる。例えば、凍結体をフラスコ等の適切な容器に収容し、容器内を真空引きすることで実施される。凍結体を真空雰囲気下に配置することで、分散媒の昇華点が低下し、常圧では昇華しない物質においても昇華させることが可能である。
乾燥工程における真空度は、使用する分散媒によって異なるが、分散媒が昇華する真空度であれば特に制限されない。例えば、分散媒に水を使用した場合、圧力を0.06MPa以下とした真空度にする必要があるが、昇華潜熱として熱が奪われるため、乾燥に時間を有する。このため、真空度は1.0×10-6〜1.0×10-2Paが好適である。更に乾燥時にヒーターなどを用いて熱を加えても良い。
大気中で乾燥させる方法は、分散媒が固体から液体になった後に液体から気体になるため、凍結体が液体状態となる。そのため、分散質が分散媒中で再び流動的になり、複数のナノ構造体の三次元的な網目状構造が崩れる。このように、大気圧雰囲気での乾燥では、伸縮性を有する網目状構造体の作製は困難である。
ステップS104の炭化工程は、網目状構造体がセルロースナノファイバーである場合に実施する。網目状構造体がセルロースナノファイバーでない場合、炭化工程は必要なく、ステップS105の担持工程へ進める。
網目状構造体の炭化は、不活性ガス雰囲気中で200℃〜2000℃、より好ましくは、600℃〜1800℃で焼成して炭化すればよい。セルロースナノファイバーが燃焼しないガスとしては、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであればよい。また、水素ガス、一酸化炭素ガスなどの還元性ガスであってもよく、また、二酸化炭素ガスであってもよい。
このようにして炭化したセルロースナノファイバーは、高導電性、耐腐食性、高比表面積を有しており、電池、キャパシター、燃料電池、バイオ燃料電池、微生物電池、触媒、太陽電池、半導体製造プロセス、医療用機器、美容器具、フィルター、耐熱材、耐炎材、断熱材、導電材、電磁波シールド材、電磁波ノイズ吸収材、発熱体、マイクロ波発熱体、コーンペーパー、衣服、カーペット、ミラー曇り防止、センサ、タッチパネル等として好適である。
ステップS105の担持工程は、金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を網目状構造体に真空含浸させる工程である。担体となる網目状構造体は、ステップS103,S104までの工程で得られたものである。
タンパク質は、同一のタンパク質が複数集まることで中空状の多量体を形成し、中空部に金属ナノ粒子の前駆体を内包することができる。図2に示すように、担持工程で用いるタンパク質101は、同一のタンパク質101が集まって中空状の多量体を形成しており、中空部に金属ナノ粒子の前駆体102が取り込まれている。前駆体102がタンパク質101で覆われていることで、金属ナノ粒子同士の凝集を防ぎ、また、粒径の揃った金属ナノ粒子を作成することができる。
タンパク質として、例えば、フェリチンタンパク質、熱衝撃タンパク質(HSP)、DPS(DNA binding proteins from starved cells)、ウイルスカプシドタンパク質などが挙げられる。これらから2つ以上組み合わせてもよい。
このとき、タンパク質は任意の溶媒に分散してもよい。溶媒として、例えば、水、塩酸、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、塩化カリウム水溶液などの水系、リン酸緩衝液、生化学用緩衝液(PBS、HEPES、トリスヒドロキシメチルアミノメタン)、または、グリコール、カルボン酸、メタノール、エタノール、プロパノール、、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系などが挙げられる。タンパク質が、金属ナノ粒子の前駆体を含んだ中空部を持つ多量体としての形状を維持できるものであればばこの限りではない。また、これらから2種類以上を混合してもよい。
タンパク質分散溶媒の濃度は、薄いほど凝集が防げるため高分散が期待できるが、機能性材料としての機能向上のためには、粒子が凝集しない程度に濃いものが好ましい。具体的には網目状構造体と鋳型であるタンパク質の重量比が5%から80%好ましくは10%から30%の重量比である。
中空部に含まれる金属元素は、任意の遷移金属元素である。触媒として好ましいものは、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、銀(Ag)、白金(Pt)、金(Au)が挙げられる。
ステップS106の鋳型除去工程は、タンパク質鋳型を熱処理することにより、網目状構造体からタンパク質鋳型を除去する工程である。
鋳型は100℃〜2000℃、より好ましくは、100℃〜800℃で焼成して除去する。網目状構造体がセルロースナノファイバー由来のカーボンであった場合、不活性ガス雰囲気下で鋳型を炭化することにより除去する。例えば、アンモニアガス、窒素酸化物ガス、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガスであればよい。また、水素ガス、一酸化炭素ガスなどの還元性ガスであってもよく、また、二酸化炭素ガスであってもよい。網目状構造体が、カーボン以外である場合、酸素雰囲気や空気雰囲気であってもよく、この場合、鋳型を燃焼により除去することもできる。
[製造方法2]
図3は、製造方法2を説明するためのフローチャートである。
製造方法2は、ゲル生産工程(ステップS201)、凍結工程(ステップS202)、乾燥工程(ステップS203)、炭化工程(ステップS204)、担持工程(ステップS205)、及び鋳型除去工程(ステップS206)を有する。
製造方法2は、製造方法1とは、ステップS201のゲル生産工程が異なる。製造方法2は、ステップS201のゲル生産工程において、ゲルをバクテリアにより生産する。この製造方法を用いることにより、nmオーダーのナノファイバーからなる網目状構造体の合成が可能となり、高比表面積な網目状構造体を得ることができる。
ステップS201のゲル生産工程は、所定のバクテリアに、酸化鉄、酸化マンガン、またはセルロースのいずれかによるナノファイバーが分散したゲルを生産させる工程である。
バクテリアが産生するゲルは、nmオーダーのファイバーを基本構造としており、このゲルを用いて網目状構造体を作製することで、得られる網目状構造体は高比表面積を有するものとなる。具体的には、バクテリアが産生するゲルを用いることで比表面積が300m2/g以上を有する網目状構造体の合成が可能である。機能性材料としての網目状構造体は高比表面積であることが望ましいため、バクテリアが産生したゲルを用いることは、好適である。
また、バクテリア産生ゲルは、ファイバーがコイル状や網目状に絡まった構造を有し、更にバクテリアの増殖に基づいてナノファイバーが分岐した構造を有しているため、作製できる網目状構造体は、弾性限界での歪みが50%以上という優れた伸縮性を実現する。
バクテリア産生ゲルとしては、バクテリアセルロース、酸化鉄、酸化マンガンの中から2種類以上を混合してもよい。
バクテリアは、公知のものが挙げられ、例えば、アセトバクター・キシリナム・サブスピーシーズ・シュクロファーメンタ、アセトバクター・キシリナムATCC23768、アセトバクター・キシリナムATCC23769、アセトバクター・パスツリアヌスATCC10245、アセトバクター・キシリナムATCC14851、アセトバクター・キシリナムATCC11142、アセトバクター・キシリナムATCC10821などの酢酸菌、アグロバクテリウム属、リゾビウム属、サルシナ属、シュードモナス属、アクロモバクター属、アルカリゲネス属、アエロバクター属、アゾトバクター属、ズーグレア属、エンテロバクター属、クリューベラ属、レプトスリックス属、ガリオネラ属、シデロカプサ属、チオバチルス属、並びにこれらをNTG(ニトロソグアニジン)などを用いる公知の方法によって変異処理することにより創製される各種変異株を培養することにより生産されたものであればよい。
ステップS202〜S206の各工程は、製造方法1と同様である。
[製造方法3]
図4は、製造方法3を説明するためのフローチャートである。
製造方法3は、ゾルまたはゲル生産工程(ステップS301)、凍結工程(ステップS302)、乾燥工程(ステップS303)、担持工程(ステップS304)、及び鋳型除去工程(ステップS305)を有する。
製造方法3は、製造方法1とは、ステップS301のゾルまたはゲル生産工程が異なる。製造方法3は、ステップS301のゾルまたはゲル生産工程において、ゾルまたはゲルを水熱処理により生産する。この製造方法を用いることにより、高圧下で網目状構造体が合成されるので、粒径が揃った均質な金属酸化物のゾルまたはゲルが得られる。
ステップS301のゾルまたはゲル生産工程は、溶媒に溶かした水溶性金属をオートクレーブに入れ、高温高圧条件下で処理することにより、ゾルまたはゲルを得る工程である。
水溶性金属とは、金属酸化物、金属水酸化物、金属塩化物、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属炭酸塩、有機金属塩などを指す。使用する金属塩の好ましい金属は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、チタン、ケイ素、モリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属である。例えば、酸化鉄、水酸化鉄、塩化鉄、塩化鉄(II)四水和物、硫酸鉄(II)七水和物、硫酸鉄(II)、硝酸鉄、炭酸鉄(II)、二酸化マンガン、水酸化マンガン、塩化マンガン、硫酸マンガン、硝酸マンガン六水和物、炭酸マンガン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、塩化亜鉛、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、炭酸亜鉛、酸化銅、水酸化銅、塩化銅、硫酸銅、硝酸銅、炭酸銅、酸化チタン、テトラヒドロキシチタン、四塩化チタン水和物、硫酸チタン、硝酸チタン、チタニウムテトライソプロポキシド、二酸化ケイ素、テトラエトキシシランなどであり、これらから2種類以上を混合してもよい。
溶媒は、水溶性金属塩を溶解することができる溶媒であれば、水に限定するものではない。溶媒として、例えば、水、塩酸、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、塩化カリウム水溶液などの水系、または、グリコール、カルボン酸、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系が挙げられる。これらから2種類以上を混合してもよい。特に、入手しやすく、一般的な合成手法で用いられる塩酸または水酸化ナトリウムでの製造が好ましい。
水溶性金属塩及び溶媒をオートクレーブなどの密閉容器に入れて水熱処理する。反応温度は、100℃〜1000℃、好ましくは100℃〜800℃である。水熱処理時間は、1〜500h、好ましくは5〜100hである。このとき、圧力は0.10MPa〜20MPa、好ましくは0.1MPa〜3MPaであり、密閉容器を加熱することにより高圧な条件となる。
ステップS302〜S305の各工程は、製造方法1と同様である。製造方法3では炭化の必要な材料を用いていないため炭化工程は必要ない。
[製造方法4]
図5は、製造方法4を説明するためのフローチャートである。
製造方法4は、ゾルまたはゲル生産工程(ステップS401)、凍結工程(ステップS402)、乾燥工程(ステップS403)、担持工程(ステップS404)、及び鋳型除去工程(ステップS405)を有する。
製造方法4は、製造方法1とは、ステップS401のゾルまたはゲル生産工程が異なる。製造方法4は、ステップS401のゾルまたはゲル生産工程において、ゾルまたはゲルをゾルゲル法(金属アルコキシドの加水分解)により生産する。ゾルゲル法は、反応に必要な温度が室温から150℃程度と低く、簡便に網目状構造体を得ることができる。
ステップS401のゾルまたはゲル生産工程は、溶媒に希釈した金属アルコキシドにゾルゲル反応を用いることにより、ゾルまたはゲルを得る工程である。
金属アルコキシドとは、金属のアセテートやアセチルアセトナートといった有機金属錯体などが挙げられ、M(OR)nの化学式で表せる物質である。使用する好ましい金属は、鉄、マンガン、亜鉛、銅、チタン、ケイ素、モリブデンからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属である。例えば、トリ−i−プロポキシ鉄(カナヱ化学製)、鉄アセチルアセトナート(関東化学製)、マンガンアセチルアセトナート(東京化成工業製)、亜鉛アセチルアセトナ―ト(関東化学製)、銅アセチルアセトナート(関東化学製)、オルトチタン酸テトライソプロピル(関東化学製)、チタンアセチルアセトナート(東京化成工業製)、テトラエトキシシラン(東京化成工業製)、ペンタエトキシモリブデン(高純度化学研究所製)などであり、これらから2種類以上を混合してもよい。
溶媒は、金属アルコキシド溶液を希釈する目的で用いる。溶媒としては、例えば、塩酸、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、塩化カリウム水溶液などの無機系、または、グリコール、カルボン酸、メタノール、エタノール、プロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ブチルアミン、ドデカン、不飽和脂肪酸、エチレングリコール、ヘプタン、ヘキサデカン、イソアミルアルコール、オクタノール、イソプロパノール、アセトン、グリセリンなどの有機系が挙げられる。これらから2種類以上を混合してもよい。
希釈濃度は、製造方法1と同様に、ゲルまたはゾルの濃度を薄くするほど、得られる網目状構造体は高比表面積となる。ただし、濃度が0.01重量%以下となると、分散質が三次元ネットワーク構造を構築することが困難となるため、分散質の濃度は、0.01〜10重量%以下が好適である。
希釈後、水を加える前に、加水分解反応速度を低下させるための乾燥制御剤として、テトラヒドロフラン、ホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、シュウ酸などを用いてもよい。
金属アルコキシドを、溶媒で希釈した後、水を加え加温しながら加水分解することにより、ゾルまたはゲルを得る。このとき、温度条件は、15℃〜200℃、好ましくは、25℃〜150℃である。
ステップS402〜S405の各工程は、製造方法1と同様である。製造方法4では炭化の必要な材料を用いていないため炭化工程は必要ない。
[製造方法5]
図6は、製造方法5を説明するためのフローチャートである。
製造方法5は、ゾルまたはゲル生産工程(ステップS501)、担持工程(ステップS502)、凍結工程(ステップS503)、乾燥工程(ステップS504)、及び炭化・鋳型除去工程(ステップS505)を有する。
製造方法5は、製造方法1−4とは、ゾルまたはゲルを凍結乾燥して網目状構造体を得る前、ゾルまたはゲルにタンパク質分散溶媒を加えた点が異なる。製造方法5は、製造方法1,2の炭化工程と鋳型除去工程をまとめることができ、工程数を削減できる。また、網目状構造体を形成する前段階に担持工程があることで、網目状構造体の内部にまで均一に触媒を担持することが可能である。
ステップS501のゾルまたはゲル生産工程は、上述した製造方法1−4のゾルまたはゲル生産工程を用いることができる。
ステップS502の担持工程は、ゾルまたはゲルに、タンパク質分散溶媒を加え、ゾルまたはゲルに充分に含ませる工程である。タンパク質分散溶媒は、製造方法1で用いたものと同様のものを用いる。
製造方法2のバクテリアにより生産させたゲルは、保水性が高いため、タンパク質を含有した溶液を含ませるには、1時間〜1週間、より好ましくは、1日〜3日間ほど、溶液に含浸させるのがよい。含浸中は、振とう器、マグネチックスターラー、ホモジナイザー、ボールミル、ブレンダー、撹拌機等を用いてもよい。
ステップS503の凍結工程及びステップS504の乾燥工程では、製造方法1と同様に、タンパク質鋳型を担持したゾルまたはゲルを凍結させて真空乾燥により乾燥する。
ステップS505の炭化・鋳型除去工程は、製造方法1と同様に、タンパク質鋳型を焼成することにより、網目状構造体からタンパク質鋳型を除去する工程である。
網目状構造体がセルロース由来の場合は、網目状構造体が燃焼しないガス、例えば、窒素ガス、アルゴンガスなどの不活性ガス、または、水素ガス、一酸化炭素ガスなどの還元性ガス、または、二酸化炭素ガス雰囲気下で加熱処理をするのがよい。このときの温度条件は、200℃〜2000℃、より好ましくは、600℃〜800℃が良い。
網目状構造体がセルロース由来ではない場合は、加熱雰囲気は特に限定されず、空気雰囲気や酸素雰囲気下でタンパク質鋳型を燃焼することで除去してもよい。温度条件は、100℃〜2000℃、より好ましくは、100℃〜800℃が良い。
次に、製造方法1−5によりナノ粒子担持網目状構造体を作製した実施例1−5について説明する。
[実施例1]
実施例1は、製造方法1の実施例である。ここでは、代表としてグラフェンをナノシートとして使用した実施例を示すが、グラフェンを他の材料によるナノシートに変えることで、網目状構造体を調整することができる。
ステップS101のゾルまたはゲル生産工程では、市販のグラフェン粉末[Sigma−Aldrich製]を試験管に入れ、これに水を加え、超音波洗浄機(日本エマソン株式会社製)で1時間撹拌させることで、0.4重量%のグラフェンゾルを作製した。
ステップS102の凍結工程では、上記の試験管を液体窒素中に30分間浸すことでグラフェンゾルを完全に凍結させた。
ステップS103の乾燥工程では、凍結させたグラフェンゾルをナスフラスコに取り出し、これを凍結乾燥機(東京理科器械株式会社製)により10Pa以下の真空中で乾燥させた。これにより、グラフェンナノシートを含む三次元ネットワーク構造を有する網目状構造体を得た。
ステップS104の炭化工程は不要であるので行っていない。
ステップS105の担持工程では、市販フェチリン溶液(東京化成工業製)をHEPES緩衝液で10重量%に希釈し、得られた網目状構造体に真空含浸させた。市販フェリチン溶液は、馬の脾臓から採取したものであり、元素C,H,O,N,S等から構成されるタンパク質である。濃度は100mg/1mLに調整され販売されているものである。
ステップS106の鋳型除去工程では、担持工程の約1日後、窒素雰囲気下で600℃、2時間の焼成により、鋳型を除去した。
以上の工程により、炭化したナノ粒子担持網目状構造体を得た。
実施例1で得られたカーボン材(網目状構造体)は、XRD測定、TEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。PDFカードNoは、国際回折データセンター(International Centre for Diffraction Data,ICDD)が収集したデータベースであるPDF(Powder Diffraction File)のカード番号である。
TEM観察により、金属ナノ粒子の粒度分布、平均粒径を求めた。
図7Aは、横軸を粒径、縦軸を頻度としてプロットした実施例1の粒度分布である。粒度分布は、500nm四方(500nm×500nm)にある粒子の100点の粒径を計測して求めた。実施例1の粒度分布は、5.0nm付近にピークを持つ正規分布であり、ピークが1点である。したがって、実施例1は、粒径が揃ったナノ粒子の担持ができているといえる。
平均粒径は、網目状構造体を透過型電子顕微鏡(TEM)等で拡大し、500nm四方あたりの粒子数、及び粒子の直径を計測して、下式により平均値を求めた値である。
平均粒径=全粒子の直径の合計/粒子数
表1に、グラフェン、鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、モリブデン酸化物、シリカ、酸化チタン、アルミナによるナノシートから網目状構造体を構成しナノ粒子を担持した時の平均粒径を示す。
水銀圧入法により気孔率を測定したところ、75%以上であった。気孔率は、網目状構造体を水銀圧入法により求めた細孔径分布から、細孔を円筒形とモデル化して算出した。
BET比表面積測定を測定したところ750m2/gであった。比表面積は、N2吸着によるBET法により求めた比表面積であると定義する。
また、製造方法1により、原料にカーボンナノファイバー[Sigma−Aldrich製]を用いて作製した網目状構造体についても評価を行った。
XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。
TEM観察により、上記と同様に、平均粒径を求めた。表2に、実施例1の手法で合成したカーボンナノファイバー、鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、モリブデン酸化物、シリカ、酸化チタン、アルミナ、セルロースによるナノファイバーから網目状構造体を構成しナノ粒子を担持した時の平均粒径を示す。
BET比表面積測定を測定したところ、800m2/gであった。
実施例1で作製するカーボン材は天然物由来のセルロースを用いることも可能で、極めて環境負荷が低い。このようなカーボン材は、日常生活で容易に使い捨てることが可能であるため、小型デバイス、センサ端末、医療用機器、電池、美容器具、燃料電池、バイオ燃料電池、微生物電池、キャパシター、触媒、太陽電池、半導体製造プロセス、フィルター、耐熱材、耐炎材、断熱材、導電材、電磁波シールド材、電磁波ノイズ吸収材、発熱体、マイクロ波発熱体、コーンペーパー、衣服、カーペット、ミラー曇り防止、センサ、タッチパネル等を始めとし、種々のシチュエーションで有効利用することができる。
[比較例1]
比較例1は、実施例1の凍結工程及び乾燥工程を行わずに、通常乾燥でカーボン材を作製した比較例である。
実施例1のゾルまたはゲル生産工程と同様に作製した0.4重量%のグラフェンゾルをシャーレに流し込み、恒温槽に入れ、60℃で12時間乾燥処理を行った。その後、窒素雰囲気下で600℃、2時間の焼成により、網目状構造体を炭化させ、これによりカーボン材(網目状構造体)を作製した。
続いて、実施例1の担持工程と同様に、市販フェチリン溶液(東京化成工業製)を、HEPES緩衝液で10重量%に希釈し、得られた網目状構造体に真空含浸させた。
続いて、実施例1の鋳型除去工程と同様に、担持工程の約1日後、窒素雰囲気下で600℃、2時間の焼成により、鋳型を除去した。
以上の工程により、比較例1のナノ粒子担持網目状構造体を得た。
比較例1で得られたカーボン材(網目状構造体)は、XRD測定、SEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)および、同定できない酸化鉄のピークを確認した。
SEM観察により、比較例1のカーボン材は、気孔がなく、密に凝集したカーボン材であることを確認した。気孔率が低いため、タンパク質分散溶媒を内部にまで浸透できず、表面のみに粒子が析出していることを確認した。
水銀圧入法により気孔率を測定したところ、10%以下であった。
BET比表面積測定を測定したところ、1m2/gであった。
実施例1と比較例1とを比べると、実施例1は、比較例1よりも、ナノ粒子が高分散に担持され、粒子径が揃った網目状構造体が得られることが分かった。
[実施例2]
実施例2は、製造方法2の実施例である。ここでは、代表として、酢酸菌であるアセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)が産生したセルロースゲルによるナノファイバーから網目状構造体を作製した場合について示すが、任意のバクテリアに変えることで、酸化鉄や酸化マンガンによるナノファイバーから成る網目状構造体を調整することができる。
ステップS201のゲル生産工程では、酢酸菌であるアセトバクター・キシリナム(Acetobacter xylinum)産生のバクテリアセルロースゲル(フジッコ製)を用い、このゲルをアンモニア水(10重量%、和光純薬工業製)に含浸させ、48時間振とう器(タイテック株式会社製)で撹拌させた。得られたゲルを純水中で振とう器を用いて24時間洗浄を行った。この洗浄においては、純水は3度交換した。
ステップS202の凍結工程では、バクテリアに産生させたナノファイバーが分散したゲルを試験管に入れ、この試験管を液体窒素の中に30分間浸すことでゲルを完全に凍結させた。
ステップS203の乾燥工程では、凍結させたゲルを凍結乾燥機(東京理科器械株式会社製)により10Pa以下の真空中で乾燥させた。これにより、網目状構造体の乾燥体を得た。
ステップS204の炭化工程では、窒素雰囲気下で600℃、2時間の焼成により、網目状構造体を炭化させた。これにより炭化した網目状構造体を得た。
ステップS205の担持工程及びステップS206の鋳型除去工程は、実施例1と同様に行った。
実施例2で得られた網目状構造体は、XRD測定、TEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。
TEM観察により、実施例1と同様に、金属ナノ粒子の粒度分布、平均粒径を求めた。
図7Bは、横軸を粒径、縦軸を頻度としてプロットした実施例2の粒度分布である。実施例2の粒度分布は、4.6nm付近にピークを持つ正規分布であり、実施例1よりもピーク幅が狭い。したがって、実施例2は、実施例1よりも粒径が揃ったナノ粒子の担持ができているといえる。
表3に、実施例2の手法で合成したバクテリア産生カーボン、バクテリア産生酸化鉄、バクテリア産生酸化マンガンによるナノファイバーから網目状構造体を構成しナノ粒子を担持した時の平均粒径を示す
水銀圧入法により気孔率を測定したところ、80%以上であった。
BET比表面積測定を測定したところ、790m2/gであった。
[実施例3]
実施例3は、製造方法3の実施例である。ここでは、代表として、酸化チタンの例を示すが、網目状構造体を他の材料によるナノファイバーに変えることで、三次元ネットワーク構造を有する共連続体を調整することができる。
ステップS301のゾルまたはゲル生産工程では、酸化チタン(関東化学製)が0.1mol/Lとなるように5mol/Lの水酸化ナトリウムで希釈し、オートクレーブ(オーエムラボテック製)の中に入れて、110℃で20時間加熱し、0.1mol/L塩酸で2〜3回洗浄した。これにより、生成物中のナトリウムイオンがプロトンに交換され、構造が不安定化することにより、酸化チタンファイバーが得られる。
ステップS302の凍結工程では、得られたゾルまたはゲルを試験管に入れ、この試験管を液体窒素の中に30分間浸すことでゾルまたはゲルを完全に凍結させた。
ステップS303の乾燥工程では、凍結させたゾルまたはゲルを凍結乾燥機(東京理科器械株式会社製)により10Pa以下の真空中で乾燥させた。これにより、網目状構造体の乾燥体を得た。
ステップS304の担持工程及びステップS305の鋳型除去工程は、実施例1と同様に行った。
実施例3で得られた網目状構造体は、XRD測定、TEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定より酸化チタン(TiO2,PDFカードNo.00−001−1292)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。
TEM観察により、実施例1と同様に、金属ナノ粒子の粒度分布、平均粒径を求めた。
図7Cは、横軸を粒径、縦軸を頻度としてプロットした実施例3の粒度分布である。実施例3の粒度分布は、5.0nm付近にピークを持つ正規分布であり、ピークが1点である。したがって、粒径が揃ったナノ粒子の担持ができているといえる。
表4に、実施例3の手法で合成した鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、銅酸化物、チタン酸化物、ケイ素酸化物、モリブデン酸化物による網目状構造体を構成しナノ粒子を担持した時の平均粒径を示す。
水銀圧入法により気孔率を測定したところ、70%以上であった。
BET比表面積測定を測定したところ、520m2/gであった。
[実施例4]
実施例4は、製造方法4の実施例である。ここでは、代表として、酸化チタンの例を示すが、網目状構造体を他の材料によるナノファイバーに変えることで、三次元ネットワーク構造を有する共連続体を調整することができる。
ステップS401のゾルまたはゲル生産工程では、ポリプロピレン製容器の中にチタニウムテトライソプロポキシドと、溶媒としてのプロパノールを加え、スターラーで撹拌し、水を加えさらに撹拌した後、1mol/Lの塩酸1mLを加え、70℃まで加熱しながらゲル化するまで撹拌する。
ステップS402の凍結工程では、生成したゲルを試験管に入れ、液体窒素の中に30分間浸すことでゲルを完全に凍結させた。
ステップS403の乾燥工程では、凍結させたゲルを凍結乾燥機(東京理科器械株式会社製)により10Pa以下の真空中で乾燥させた。これにより、網目状構造体の乾燥体を得た。
ステップS404の担持工程及びステップS405の鋳型除去工程は、実施例1と同様に行った。
実施例4で得られた網目状構造体は、XRD測定、TEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定より酸化チタン(TiO2,PDFカードNo.00−001−1292)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。
TEM観察により、実施例1と同様に、金属ナノ粒子の平均粒径、粒度分布を求めた。
図7Dは、横軸を粒径、縦軸を頻度としてプロットした実施例4の粒度分布である。実施例4の粒度分布は、5.0nm付近にピークを持つ正規分布であり、ピークが1点である。したがって、粒径が揃ったナノ粒子の担持ができているといえる。
表5に、実施例4の手法で合成した鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、銅酸化物、チタン酸化物、ケイ素酸化物、モリブデン酸化物による網目状構造体を構成しナノ粒子を担持した時の平均粒径を示す。
水銀圧入法によりチタニアナノチューブの気孔率を測定したところ、70%以上であった。
BET比表面積測定を測定したところ、600m2/gであった。
[実施例5]
実施例5は、製造方法5の実施例である。
ステップS501のゾルまたはゲル生産工程は、実施例2ど同様に行い、バクテリア産生ゲルを得た。
ステップS502の担持工程では、バクテリアに産生させたナノファイバーが分散したゲルを試験管に入れ、生化学用緩衝液(HEPES)で10重量%に希釈したタンパク質鋳型として中空状の多量体を形成しているフェリチンタンパク質を前記試験管の中に入れた。バクテリアにより生産させたゲルは、保水性が高いため、3日間振とう器で振とうし、含浸させた。ゲルとタンパク質鋳型の希釈液の体積比はそれぞれ、25mL、100mLである。
ステップS503の凍結工程及びステップS504の乾燥工程は、実施例2と同様に行った。
ステップS505の炭化・鋳型除去工程は、実施例2の炭化工程と同様に行った。
実施例5で得られた網目状構造体は、XRD測定、SEM観察、TEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。
SEM観察より、網目状構造体に数nmの粒子が担持されていることが確認できた。図8に、実施例5の網目状構造体の内部部分のSEM像を示す。図8から、網目状構造体表面だけでなく、内部にも金属ナノ粒子が高分散に担持されていることがわかる。
TEM観察により、実施例1と同様に、金属ナノ粒子の粒度分布、平均粒径を求めた。
図7Eは、横軸を粒径、縦軸を頻度としてプロットした実施例5の粒度分布である。実施例5の粒度分布は、4.4nm付近にピークを持つ正規分布であり、他の実施例1−4よりもピーク幅が狭い。したがって、実施例5は、粒径が揃ったナノ粒子の担持ができているといえる。
表6に、実施例5の手法で合成した鉄酸化物、マンガン酸化物、亜鉛酸化物、銅酸化物、チタン酸化物、ケイ素酸化物、モリブデン酸化物による網目状構造体を構成しナノ粒子を担持した時の平均粒径を示す。
水銀圧入法により網目状構造体の気孔率を測定したところ、85%以上であった。
BET比表面積測定を測定したところ、775m2/gであった。
[比較例2]
比較例2は、ナノ粒子担持にタンパク質を用いず、塩化鉄でナノ粒子を担持した比較例である。
比較例2の製造方法は、ゾルまたはゲル状網目状構造体を凍結させて凍結体を得る凍結工程と、凍結体を真空中で乾燥させて乾燥体を得る乾燥工程と、乾燥体が燃焼しないガスの雰囲気で加熱して炭化する炭化工程を含む。
実施例1のゾルまたはゲル生産工程と同様に作製した0.4重量%のグラフェンゾル溶液をビーカーに流し込み、重量比でFeCl2:FeCl3=1:2を水に溶かした0.1mol/Lの塩化鉄溶液を加え、30%のアンモニア水(関東化学株式会社)を析出物がなくなるまで滴下した。このとき網目状構造体を含む溶液:塩化鉄溶液:アンモニア水の体積比は5:5:3であった。
続いて、実施例5の凍結工程と同様に、得られた網目状構造体を含む溶液を試験管にうつし、この試験管を液体窒素中に30分間浸すことで完全に凍結させた。
続いて、実施例5の凍結工程、乾燥工程、及び炭化工程と同様に、得られた網目状構造体を含む溶液を試験管にうつし、この試験管を液体窒素中に30分間浸すことで完全に凍結させ、さらに、乾燥、炭化させた。
比較例2で得られた網目状構造体は、XRD測定、TEM観察、気孔率測定、BET比表面積測定を行い、評価した。
XRD測定よりカーボン(C,PDFカードNo.01−071−4630)および、同定できない複数の酸化鉄のピークを確認した。
TEM観察により、実施例1と同様に、金属ナノ粒子の粒度分布を求めた。
図7Fは、横軸を粒径、縦軸を頻度としてプロットした比較例2の粒度分布である。実施例1−5と比較しても、ピークがブロードであることが分かる。凝集を防げないため、粒径は15〜25nmである。比較例2の粒径は、実施例1−5と比較して約3倍〜5倍の大きさである。
水銀圧入法によりセルロースナノファイバーの気孔率を測定したところ、60%以上であった。
BET比表面積測定を測定したところ、340m2/gであった。
以上説明したように、本実施形態によれば、金属ナノ粒子の前駆体である金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を網目状構造体に含浸させ、タンパク質の溶液を含浸させた網目状構造体を熱処理してタンパク質鋳型を除去することにより、ナノ粒子の凝集が抑制でき、網目状構造体の内部においても高分散にナノ粒子を担持できる。
本実施形態によれば、金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液をゾルまたはゲルに含浸させた後、凍結及び乾燥させ、熱処理によりタンパク質鋳型を除去することにより、固相反応と比較して、ナノ粒子の凝集がより抑制できる。また、網目状構造体とナノ粒子が均一に分散した状態で凍結させるので、網目状構造体表面だけでなく内部へのナノ粒子担持ができるという効果が得られる。
なお、本実施形態の製造方法1−5では、共連続体として網目状構造体へのナノ粒子を担持させる方法について記載しているが、共連続体に限らず、内部までタンパク質分散溶媒を含浸可能な多孔質体にも同様に適用可能である。
本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。
101…タンパク質
102…金属ナノ粒子の前駆体

Claims (6)

  1. 金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を多孔質体に含浸させる工程と、
    前記多孔質体を熱処理して前記タンパク質を除去する工程と、
    を有することを特徴とする金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法。
  2. 共連続体が分散したゾルまたはゲルを凍結させる工程と、
    凍結させた前記ゾルまたはゲルを真空中で乾燥させて前記多孔質体を得る工程と、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法。
  3. 金属イオンを含む多量体を形成するタンパク質の溶液を共連続体が分散したゾルまたはゲルに含浸させる工程と、
    前記タンパク質の溶液を含浸させた前記ゾルまたはゲルを凍結させる工程と、
    凍結させた前記ゾルまたはゲルを真空中で乾燥させる工程と、
    凍結及び乾燥させた前記ゾルまたはゲルを熱処理して前記タンパク質を除去する工程と、
    を有することを特徴とする金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法。
  4. バクテリアにより前記ゾルまたはゲルを生産する工程を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法。
  5. 水溶性金属塩を用いて、高温高圧下において金属酸化物を合成して前記ゾルまたはゲルを生産する工程を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法。
  6. 金属アルコキシドを用いて、加水分解により前記ゾルまたはゲルを生産する工程を有することを特徴とする請求項2又は3に記載の金属ナノ粒子担持多孔質体の作製方法。
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