JP2019088341A - ステントデリバリーシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】シースからの薬剤含有体の剥離を促し、薬剤含有体をステントに効果的に移行させ得るステントデリバリーシステムを提供する。【解決手段】ステントデリバリーシステム100は、ステント170と、ステントのまわりを覆う軸方向に沿って基端側に後退可能なシース140Bと、シースの内周側に設けられた剥離体190Aと、薬剤を含み剥離体を介してシースに保持された薬剤含有体190Bと、を有する。ここで、剥離体と薬剤含有体とは、水を含む液体に対する同一条件下での分解時間が異なり、剥離体の分解時間は、薬剤含有体の分解時間よりも短い。【選択図】図1

Description

本発明は、ステントデリバリーシステムに関する。
従来、血管等の生体管腔内に生じた狭窄部位または閉塞部位等の病変部位を改善して内腔を確保するための医療器具としてステントが用いられており、近年では、再狭窄防止等の目的で、薬剤を備えるステントが提案されている。
薬剤は、例えば特許文献1のようにステント表面に装着された、薬剤を含むシースから生体管腔内に溶出されてもよいし、例えばステント表面に予め施された薬剤コーティングから生体管腔内に溶出されてもよい。
特表2002−523186号公報
薬剤コーティングが予め施されているステントについては、ステント表面に対する薬剤コーティングの設定や製造コスト低減等について様々な試みがなされているが、本発明者らは更に優れた製品開発を目指し、それとは別に他の手段について検討した。
本発明者らが検討した他の手段であるステントデリバリーシステムでは、ステントを覆うシースに薬剤を含む薬剤含有体が備えられ、これがシースから剥がれてステントに付着する。薬剤含有体が付着したステントは、生体管腔内に留置され、その内壁に接触する。こうして病変部位に薬剤が届けられる。
このようにシースから病変部位への薬剤の到達は、シースからの薬剤含有体の剥離、ステントへの薬剤含有体の付着、および薬剤含有体の付着したステントと病変部位との接触という3つのプロセスを踏むが、本発明者らは、その中でも特に、シースからの薬剤含有体の剥離に着目して本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、シースからの薬剤含有体の剥離を促し、薬剤含有体をステントに効果的に移行させ得るステントデリバリーシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明のステントデリバリーシステムは、ステントと、当該ステントのまわりを覆う軸方向に沿って基端側に後退可能なシースと、当該シースの内周側に設けられた剥離体と、薬剤を含み前記剥離体を介して前記シースに保持された薬剤含有体と、を有する。ここで、前記剥離体と前記薬剤含有体とは、水を含む液体に対する同一条件下での分解時間が異なり、前記剥離体の分解時間は、前記薬剤含有体の分解時間よりも短い。
上記構成を有するステントデリバリーシステムによれば、剥離体の早期分解によって薬剤含有体の剥離が促されるため、薬剤含有体をシースからステントに効果的に移行させることができる。
第1実施形態のステントデリバリーシステムの概略構成を示す図である。 ステントへの第2のコート層(薬剤含有体)の付着、および狭窄部位での第2の外管(シース)の移動を模式的に示す図である。 狭窄部位でのステントの放出および拡張を模式的に示す図である。 第2実施形態のステントデリバリーシステムの要部を拡大して示す図である。 図4の5−5線に沿う断面図である。 ヘラ(突出部)の変形例を示す図である。 ヘラ(突出部)の他の変形例を示す図である。 ヘラ(突出部)のさらに他の変形例を示す図である。 ヘラ(突出部)を利用した第2のコート層(薬剤含有体)の剥離を模式的に示す図である。 第3実施形態のステントデリバリーシステムの要部を拡大して示す図である。 第4実施形態のステントデリバリーシステムの要部を第1のコート層(剥離体)の溶解時間の特性とともに示す図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる。また、本明細書中において、軸方向とは、特別な記載がない限り、ステントデリバリーシステム100の軸方向を指す。
<第1実施形態>
図1に示すように、第1実施形態のステントデリバリーシステム100は、操作部110、基部シャフト120、牽引ワイヤ130、第1の外管140A、第2の外管140B(シース)、内管150、および先端チップ160を有する。
また、ステントデリバリーシステム100は、ステント170、造影マーカ180、第1のコート層190A(剥離体)、および第2のコート層190B(薬剤含有体)を有する。
操作部110は、基端側へ回転自在なサムホイール111を有する。操作部110は、サムホイール111の回転に連動して牽引ワイヤ130を巻き取る機構を内部に備える。また、操作部110は、サムホイール111の回転を規制するロック機構を備えてもよい。
基部シャフト120は、管形状を有し、操作部110から先端側へと延びている。基部シャフト120は可撓性を有する。基部シャフト120を形成する材料は、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、PTFE、ETFE等のフッ素系ポリマー、PEEK、ポリイミド等である。
牽引ワイヤ130は、基部シャフト120の内部、第1の外管140Aの内部を通っており、先端側で第2の外管140Bに固定されている。牽引ワイヤ130を形成する材料は、特に限定されないが、比較的剛性が高いことが好ましく、例えば、Ni−Ti、真鍮、ステンレス鋼、アルミ等の金属、または、比較的剛性の高い樹脂、例えば、ポリイミド、塩化ビニル、ポリカーボネート等である。
第1の外管140Aは、基部シャフト120の先端と接続している。第1の外管140Aの内径は、基部シャフト120の外径よりも大きく、基部シャフト120の先端が第1の外管140Aの基端に挿入されている。第1の外管140Aの基端と基部シャフト120の先端とは固定されている。
第1の外管140Aを形成する材料は、特に限定されないが、可撓性、耐キンク性、伸縮性等を有する樹脂を使用することが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリイミド、PTFE、ETFE等のフッ素系ポリマー、熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
第2の外管140Bは、第1の外管140Aと接続している。第2の外管140Bの外径は、第1の外管140Aの内径以下であり、第2の外管140Bは、第1の外管140Aに挿入されている。第1の外管140Aと第2の外管140Bとの接続はこれに限定されず、第2の外管140Bを、第1の外管140Aの外径以上の内径を有するように設計し、第2の外管140Bに第1の外管140Aを挿入して接続することも可能である。
第2の外管140Bは、第1の外管140Aに対し、固定されておらず、摺動自在である。牽引ワイヤ130が基端側へ引かれると、第2の外管140Bは牽引ワイヤ130とともに基端側へと移動し、第1の外管140Aの内部に収容されていく。
第2の外管140Bは、第1の外管140Aと同じ材料によって形成できるが、これに限定されず、それぞれ異なる材料によって形成してもよい。
内管150は、第1の外管140Aおよび第2の外管140Bの内部を通っている。内管150の先端は先端チップ160に固定されており、基端は第1の外管140Aに固定されている。内管150に形成されたルーメン151は、第1の外管140Aの基端および先端チップ160の先端で外部と連通しており、ガイドワイヤを挿通自在である。
本実施形態は、ステントデリバリーシステム100の先端側のみでガイドワイヤが挿通されるラピッドエクスチェンジ型を開示しているが、本発明はこれに限定されず、内管150が操作部110付近まで延在し、軸方向基端側から先端側までガイドワイヤが挿通されるいわゆるオーバーザワイヤ型を含む。
内管150を形成する材料は、特に限定されないが、可撓性を有することが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、PTFE、ETFE等のフッ素系ポリマー、PEEK、ポリイミド等が挙げられる。
先端チップ160は、先端側に向かって細径化したテーパ形状を有する。先端チップ160の基端の径は、好ましくは第2の外管140Bの外径と略等しく、先端チップ160の基端と第2の外管140Bの先端とで、径方向の幅を有する段差が生じないことが好ましい。先端チップ160を形成する材料は、特に限定されないが、柔軟であることが好ましく、例えば、オレフィン系エラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、スチレン系エラストマー、ポリウレタン、ウレタン系エラストマー、フッ素樹脂系エラストマー等の合成樹脂エラストマー、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム、ラテックスゴム等の天然ゴム等のゴム類が挙げられる。
ステント170は、自己の弾性力によって拡張する、いわゆる自己拡張型ステントであれば特に限定されず、従来のステントを適宜適用可能である。例えば、ステント170は、外周に多数の開口が形成されたメッシュ状の略円筒形状を有し、Ni−Ti合金等の超弾性合金によって形成されている。
ステント170は、第2の外管140Bの内部に収容されている。このとき、ステント170は、第2の外管140Bによって覆われて周方向全体から径方向内側に力を受け、収縮した状態で保持されている。
造影マーカ180は、X線造影性を有し、例えば、白金、金、銀、イリジウム、チタン、タングステン等の金属、またはこれらの合金等によって形成されている。造影マーカ180は、内管150のまわりに延在する環状形状を有し、内管150に固定されている。造影マーカ180は、ステント170に対し軸方向先端側および基端側に設けられており、収縮したステント170に当接して軸方向の移動を制限する。造影マーカ180は、ステント170の軸方向の位置ズレを防止するストッパとしての機能を有する。
剥離体である第1のコート層190Aは、第2の外管140Bの内周側に設けられており、より具体的には、第2の外管140Bの内周面に周方向全体にわたって設けられている。第1のコート層190Aの厚みは、例えば5〜20μmであるが、これに限定されない。
第1のコート層190Aおよび第2のコート層190Bは、第2の外管140Bがステント170を覆っている状態において、ステント170よりも軸方向先端側から軸方向基端側までの範囲に設けられている。
薬剤含有体である第2のコート層190Bは、第1のコート層190Aを介して第2の外管140Bに保持されている。第2のコート層190Bは、第1のコート層190Aと同様、第2の外管140Bの内周面に周方向全体にわたって設けられている。第2のコート層190Bは、薬剤、および水膨潤性高分子材料を含む。ここで、水膨潤性高分子材料は、薬剤を担持する役割を果たしている。
第2のコート層190Bに含まれる薬剤としては、例えば、抗癌剤、免疫抑制剤、抗生物質、抗リウマチ剤、抗血栓薬、HMG−CoA還元酵素阻害剤、インスリン抵抗性改善剤、ACE阻害剤、カルシウム拮抗剤、抗高脂血症薬、インテグリン阻害薬、抗アレルギー剤、抗酸化剤、GP IIb/IIIa拮抗薬、レチノイド、フラボノイド、カロチノイド、脂質改善薬、DNA合成阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗血小板薬、抗炎症薬、生体由来材料、インターフェロン、および一酸化窒素産生促進物質等が挙げられる。また、狭窄治療用の薬剤の好ましい具体例としては、例えば、パクリタキセル、ドセタキセル、シロリムス、エベロリムスが挙げられる。特に好ましい具体例としては、シロリムスおよびパクリタキセルが挙げられる。
第2のコート層190Bに含まれる水膨潤性高分子材料としては、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸等が挙げられる。
第1のコート層190A、および第2のコート層190Bは両者とも、水を含む液体によって溶解(分解)するが、同一条件下でのそれらの溶解時間(分解時間)は異なる。水を含む液体は、例えば、フラッシング液、または血液等である。フラッシング液は、例えば、生理食塩水、ヘパリン加生理食塩水等である。
第1のコート層190Aの溶解時間は、第2のコート層190Bの溶解時間よりも短い。このためのより具体的構成は特に限定されないが、例えば、第2のコート層190Bが含んでいる上で挙げた水膨潤性高分子材料よりも分子量の低い高分子材料によって第1のコート層190Aを形成すれば、第1のコート層190Aの溶解時間を第2のコート層190Bよりも短くすることが可能である。
そのような第1のコート層190Aの形成材料として、例えば、第2のコート層190Bの形成材料よりも分子量の低いポリ乳酸、ポリグリコール酸等の高分子材料が挙げられる。
あるいは、そのような構成とは別に、例えば、同一条件下での溶解速度(分解速度)が略等しい材料によって第1のコート層190Aおよび第2のコート層190Bを形成し、それらの厚みを異ならせる、具体的には第1のコート層190Aを第2のコート層190Bよりも薄く形成することによって、第1のコート層190Aの溶解時間を第2のコート層190Bよりも短くすることが可能である。
溶解時間は、溶解して完全に消失するまでの時間に限定されず、例えば、溶解して所定の重量になるまでの時間として規定できる。
第1のコート層190Aの溶解時間は、材料や厚みを変えることによって適宜設計できるが、例えば、30秒〜30分である。
また、第2のコート層190Bの溶解時間も、材料や厚みを変えることによって適宜設計できるが、例えば、1ヶ月〜6ヶ月である。
次に、ステントデリバリーシステム100の使用方法について、血管内へのステント170の留置を例に挙げて説明する。
まず、使用者は、ステント170が第2の外管140B内に収容された状態でフラッシングを行い、ステントデリバリーシステム100内の空気を除去してフラッシング液と置換する。フラッシング液としては、例えばヘパリン加生理食塩水が用いられる。
フラッシングの方法は、特に限定されないが、例えば、フラッシング液を充填したシリンジを先端チップ160に接続し、ステントデリバリーシステム100内にフラッシング液を圧入して空気を除去する。
フラッシング液は、例えば第1の外管140A付近に設けられた内管150とルーメン151を連通する、図示しない、空隙から第2の外管140Bの内部に流入し、フラッシング液が第2の外管140Bの内部に満たされる。
第1のコート層190Aは、フラッシング液に接して溶解し始める。第2のコート層190Bは、フラッシング液に接して吸水し、水膨潤性高分子材料によって膨潤してゲル状になる。膨潤前の第2のコート層190Bの厚みは、例えば4〜20μmであるが、膨潤後の第2のコート層190Bの厚みは、例えば10〜200μmである。
ステントデリバリーシステム100をフラッシングした後、術者は、患者の血管に例えばセルシンガー法によってイントロデューサシースを留置し、ルーメン151にガイドワイヤを挿通させた状態で、ガイドワイヤおよびステントデリバリーシステム100をイントロデューサシースを通じて血管内に挿入する。続いて、術者は、ガイドワイヤを先行させつつステントデリバリーシステム100を進行させ、ステント170が収容されている箇所を狭窄部位へと到達させる。ステント170の位置は、造影マーカ180によってX線造影下で確認できる。
狭窄部位への到達後、術者は、第2の外管140Bを基端側へと移動させて、ステント170を放出する。術者は、サムホイール111を基端側に回転させて牽引ワイヤ130を操作部110内に巻き取り、牽引ワイヤ130とともに第2の外管140Bを基端側へと移動させる。このとき、ステント170は、造影マーカ180によって内管150上を移動しないように保持されているため位置を変えず、第2の外管140Bのみが内管150およびステント170に対して相対的に基端側へと移動する。
図2に示すように、第2の外管140Bが狭窄部位1で基端側へと移動される際には、第1のコート層190Aは、フラッシング液や血液に含まれる水の作用によって溶解し、少なくとも部分的に消失している。それとともに、第2のコート層190Bは、第2の外管140Bから剥離してステント170の外表面に付着しているか、または、第2のコート層190Bの一部分190b1が、依然として第2の外管140Bに保持されているものの、剥離し易くなっている。その一部分190b1は、第2の外管140Bが基端側へと移動するのにともなってステント170と擦れ合い、容易に剥離してステント170の外表面に付着する。
図3に示すように、ステント170は、第2の外管140Bの基端側への移動により径方向内側に加えられていた力が解除され、自己の弾性力によって拡張する。拡張したステント170は、外表面に付着している第2のコート層190Bを狭窄部位1の内壁に押し付け、狭窄部位1を押し広げた状態で維持する。第2のコート層190Bに含まれる薬剤は、徐々に溶出して狭窄部位1に作用する。
次に、本実施形態の作用効果を述べる。
ステントデリバリーシステム100では、第1のコート層190Aの溶解時間が第2のコート層190Bよりも短く、第1のコート層190Aがフラッシング液や血液の作用によって早期に溶解する。その結果、第2のコート層190Bの剥離が促されるため、第2のコート層190Bを第2の外管140Bからステント170へと効果的に移行させることができる。
本実施形態では、第2の外管140Bがステント170を覆っている状態のとき、第1のコート層190Aおよび第2のコート層190Bは、軸方向において、ステント170よりも先端側からステント170の基端までの範囲、さらにはその基端側の範囲にまで及んでいる。このため、第2の外管140Bが基端側に移動すると、第2のコート層190Bは、ステント170の軸方向先端から基端までの全体でステント170の外表面と接触し易い。従って、本実施形態によれば、第2のコート層190Bをステント170の外表面全体に略均一に付着させることができる。
また、本実施形態では、第2のコート層190Bが水膨潤性高分子材料を含み、フラッシング液や血液との接触によって吸水し、膨潤してゲル状となる。その結果、第2のコート層190Bはさらにステント170と接触し易くなるため、より効果的に第2のコート層190Bをステント170の外表面に付着させることができる。
<第2実施形態>
図4に示すように、第2実施形態のステントデリバリーシステム200は、ヘラ201(突出部)を有する点で、第1実施形態と異なる。他の構成および使用方法については、本実施形態は第1実施形態と同じである。図中では第1実施形態と他の実施形態とで共通する構成には同一の符号を付し、また、重複する構成についての説明は省略する。
ヘラ201は、ステント170よりも軸方向基端側に設けられており、内管150の外周に固定されている。ヘラ201を形成する材料は、特に限定されず、金属であっても樹脂であってもよい。ヘラ201は、内管150の軸心側から径方向外側に突出しており、突先202は、好ましくは、第2のコート層190Bの内面191Bよりも径方向外側に位置する。
図5に示すように、ヘラ201は、好ましい例として周方向全体にわたって延在する円形形状に形成されているが、これに限定されず、周方向に隙間を空けて離間して設けられた他の形態のヘラを本発明は含む。
また図6〜8に示すように、軸方向に沿った断面形状も特に限定されず、例えば、一の変形例のヘラ201Aのように、先端側の面が凹状に湾曲した形状であってもよい。また、例えば、他の変形例のヘラ201Bのように、突先202Bが先端側に向いた形状であってもよいし、さらに他の変形例のヘラ201Cのように、突先202Cが本実施形態のヘラ201に比べて先端側に位置していてもよい。
図9に示すように、第2の外管140Bが後退する際、ヘラ201は内管150上に固定されているため位置を変えず、第2の外管140Bがヘラ201に対して相対的に基端側に移動する。これにともない、ヘラ201は、第2の外管140Bから剥離しきれなかった第2のコート層の残り190b2と擦れ合う。
第1実施形態で述べたように、ステント170が第2の外管140Bから放出される際、大部分の第2のコート層190Bは、第2の外管140Bから剥離してステント170の外表面に付着しているが、その一部分190b1は、第2の外管140Bに保持されたまま残っていることがある。その一部分190b1は、第2の外管140Bが基端側へと移動するのにともなってステント170と擦れ合い、容易に剥離してステント170の外表面に付着するが、それでも依然として剥離しきれず残る場合がある。
ヘラ201は、そのような第2のコート層の残り190b2と突先202で接触し、これを擦り取る。剥離された第2のコート層の残り190b2は、第2の外管140B内のフラッシング液または血液等の液体を介して先端側へと移動し、ステント170に付着する。
このように本実施形態では、剥離しきれなかった第2のコート層の残り190b2がヘラ201によって擦り取られるため、第1実施形態の効果に加え、より確実に第2のコート層190Bの剥離を行えるという効果が得られる。
<第3実施形態>
図10に示すように、第3実施形態のステントデリバリーシステム300は、第1のコート層390A同士が軸方向に隙間を空けて設けられ、第2のコート層390B同士が軸方向に隙間を空けて設けられる点で第1実施形態と異なる。それら以外の他の構成および使用方法については、本実施形態は第1実施形態と同じである。
第1のコート層390A同士は、第2の外管140Bの内面141Bに沿って、軸方向に離間して設けられており、これと同様に、第2のコート層390B同士も軸方向に離間して設けられている。第1のコート層390Aを形成している材料や厚みは、第1実施形態の第1のコート層190Aと同じであり、第2のコート層390Bを形成している材料や厚みは、第1実施形態の第2のコート層190Bと同じである。
第2のコート層390B同士が隙間を空けて設けられているため、離間した第2のコート層390Bのそれぞれで、ステント170に接する複数のエッジが形成されている。
それらのエッジのうち、基端側のエッジ391Bは、第2のコート層390Bが第2の外管140Bとともに基端側に移動する際、ステント170に引っ掛かり易い。エッジ391Bがステント170に引っ掛かると、第2のコート層390Bは、エッジ391Bを起点としてステント170の外表面への付着を開始する。その結果、第2のコート層390Bは第2の外管140Bから剥離する。このように、エッジ391Bは、第2のコート層390Bの剥離の起点となり得る。
本実施形態では、第2のコート層390B同士が離間して設けられ、これよって、剥離の起点となり得るエッジ391Bが形成されているため、第1実施形態の効果に加え、第2のコート層390Bがより剥離し易いという効果を得られる。
本実施形態では、第1のコート層390A同士も軸方向に離間して設けられているが、本発明はこの形態に限定されない。第1のコート層390Aに代え、第1実施形態の隙間のない第1のコート層190Aを適用してもよい。
また、本実施形態では、第2のコート層390Bは、第2の外管140Bの内周面において、軸まわりに無端の環状形状を形作っており、これらが軸方向に隙間を空けて互いに離間して設けられているが、本発明はこの形態に限定されない。
例えば、軸方向に隙間を空けつつ軸まわりに螺旋状に形成された第2のコート層を本発明は含む。また、周方向に隙間を空けて離間して設けられた第2のコート層も本発明は含み、このような第2のコート層のエッジも剥離の起点となり得る。
<第4実施形態>
図11に示すように、第4実施形態のステントデリバリーシステム400は、軸方向基端側と先端側とで溶解時間が異なる第1のコート層490Aを有する点で、第1実施形態と異なる。他の構成および使用方法については、本実施形態は第1実施形態と同じである。
第1のコート層490Aの軸方向基端側の溶解時間は、先端側よりも短い。具体的には、例えば、第1のコート層490Aの基端側を先端側よりも分子量の低い高分子材料によって形成すれば、基端側の溶解時間を先端側よりも短くすることが可能である。
あるいはそれとは別に、例えば、第1のコート層490Aの全体を同じ材料によって形成し、基端側の厚みを先端側に比べて薄くすることによって、基端側の溶解時間を先端側よりも短くすることが可能である。
第2の外管140Bが基端側へ移動し始めると、第2のコート層190Bの基端側は先端側に比べて早い段階でステント170から離間する。このため、第2のコート層190Bの基端側は、先端側に比べてステント170に近接している期間が短く、ステント170に比較的付着し難い。
上記の通り、本実施形態では、第1のコート層490Aの基端側の溶解時間が先端側に比べて短く、第2のコート層190Bの基端側は、先端側に比べて早く剥離するため、ステント170に付着し易くなる。
従って、本実施形態によれば、第1実施形態の効果に加え、第2のコート層190Bの全体をより効果的にステント170に付着できるという効果を得られる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で種々改変できる。
例えば、第1のコート層190A、および第2のコート層190Bに含まれる分解可能な材料は、上記実施形態のように高分子材料に限定されず、フラッシング液や血液等に分解する、例えば、マグネシウム、亜鉛等の分解性の金属材料であってもよい。
また、第1のコート層190A(剥離体)が薬剤を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、血管へのステントの留置を例に挙げてステントデリバリーシステムの使用方法について説明したが、本発明のステントデリバリーシステムは、血管以外の生体管腔、例えば、胆管、食道、尿道等へのステントの留置に適用されてもよい。
また、本発明の剥離体および薬剤の形状は、上記実施形態の第1のコート層190A、第2のコート層190Bのような層形状に限定されず、他の形状であってもよい。
また、上記実施形態では、操作部110を利用した牽引ワイヤ130の牽引によって、第2の内管140B(シース)が軸方向基端側へ移動するが、シースを移動させる方法はこれに限定されない。例えば、シースが長尺で、シースの基端が術者の手元まで延在しており、これを術者が手で直接引くことによって、シースを移動させてもよい。
また、剥離体および薬剤含有体が形成されている軸方向における範囲は、上記実施形態に限定されない。例えば上記実施形態では、第1のコート層190A(剥離体)および第2のコート層190B(薬剤含有体)は、軸方向において、ステント170よりも先端側からステント170の基端までの範囲、さらにはその基端側の範囲にまで及んでいるが、ステント170よりも先端側の範囲のみに第1のコート層190Aおよび第2のコート層190Bが設けられている形態を本発明は含む。この場合も、第2の外管140Bがステント170を放出して基端側へと移動するのにともない、第2のコート層190Bはステント170の軸方向先端から基端までにわたってステント170の外表面と接触し易い。このため、第2のコート層190Bをステント170の外表面全体に略均一に付着できる。
また、本発明は、第2のコート層190B(薬剤含有体)が水膨潤性高分子材料を含まない形態を含む、この場合、第2のコート層190Bに含まれる薬剤を担持する分解可能な材料として、例えば、リン酸カルシウム、炭酸カルシウム等が挙げられる。
また、本発明は、自己拡張型のステントを搬送して病変部位に留置するステントデリバリーシステムに限定されず、バルーン拡張型のステントを搬送して病変部位に留置するステントデリバリーシステムも含む。この場合、ステントデリバリーシステムは、例えば、ステントがバルーンの外周に配置されたバルーンカテーテル、およびステントを覆う後退可能なシースを有し、そのシースの内側に、例えば上記実施形態の第1のコート層190Aおよび第2のコート層190Bが設けられる。
さらに、本発明の実施形態は、スコアリングバルーンを含んでもよい。この場合、スコアリングバルーンは、例えばエレメントがバルーンの外周に配置されたバルーンカテーテル、およびエレメントを覆う後退可能なシースを有し、そのシースの内側に例えば上記実施形態の第1のコート層190Aおよび第2のコート層190Bが設けられる。
1 血管内(生体管腔内)の狭窄部位、
100、200、300、400 ステントデリバリーシステム、
110 操作部、
111 サムホイール、
120 基部シャフト、
130 牽引ワイヤ、
140A 第1の外管、
140B 第2の外管(シース)、
141B 第2の外管の内面、
150 内管、
160 先端チップ、
170 ステント、
180 造影マーカ、
190A、390A、490A 第1のコート層(剥離体)、
190B、390B 第2のコート層(薬剤含有体)、
190b1、190b2 剥離せず残った第2のコート層の一部、
201、201A、201B、201C ヘラ(突出部)、
202、202B、202C 突先。

Claims (6)

  1. ステントと、
    当該ステントのまわりを覆う軸方向に沿って基端側に後退可能なシースと、
    当該シースの内周側に設けられた剥離体と、
    薬剤を含み前記剥離体を介して前記シースに保持された薬剤含有体と、を有し、
    前記剥離体と前記薬剤含有体とは、水を含む液体に対する同一条件下での分解時間が異なり、前記剥離体の分解時間は、前記薬剤含有体の分解時間よりも短い、ステントデリバリーシステム。
  2. 前記シースの後退にともない前記薬剤含有体に突先で擦れ合う突出部を有する、請求項1に記載のステントデリバリーシステム。
  3. 前記薬剤含有体同士が、前記シースの内面に沿って隙間を空けて離間して設けられている、請求項1または請求項2に記載のステントデリバリーシステム。
  4. 前記剥離体は軸方向基端側と軸方向先端側とで異なる分解時間を有し、前記剥離体の軸方向基端側の分解時間は、前記軸方向先端側の分解時間よりも短い、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーシステム。
  5. 前記シースが前記ステントを覆っている状態において、前記剥離体および前記薬剤含有体は、少なくとも、前記ステントよりも軸方向先端側、または当該軸方向先端側から前記ステントの軸方向基端までの範囲にある、請求項1〜請求項4のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーシステム。
  6. 前記薬剤含有体は、水膨潤性高分子材料を含む、請求項1〜請求項5のうちのいずれか1つに記載のステントデリバリーシステム。
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