JP2019085526A - ビードフィラー用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工性に優れ、且つ、ビードフィラーに用いた際に空気入りタイヤの操縦安定性を向上することができるビードフィラー用ゴム組成物を提供する。【解決手段】天然ゴム50質量部〜80質量部およびスチレン‐ブタジエンゴム20質量部〜50質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが60m2/g〜150m2/gであるカーボンブラックを40質量部〜100質量部、カルダノールオリゴマーを7質量部〜25質量部、有機酸金属塩を金属換算で0.05質量部〜0.5質量部配合し、且つ、ヘキサメチレンテトラミンをカルダノールオリゴマー100質量%に対して5質量%〜20質量%配合する。【選択図】なし
Description
本発明は、空気入りタイヤのビードフィラーに用いることを意図したビードフィラー用ゴム組成物に関する。
空気入りタイヤの構成要素の一つであるビードフィラーは、主にビード部近傍の剛性を高める役割を担う部材であり、このビードフィラーに高硬度なゴム組成物を用いることで、空気入りタイヤの操縦安定性を向上できることが知られている。ビードフィラーを高硬度化する方策としては、例えば、ビードフィラーを構成するゴム組成物(ビードフィラー用ゴム組成物)に樹脂成分を配合することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、一般的に、ゴム組成物は樹脂成分を配合して硬度が高まるほど加工性が低下する傾向があるため、ゴム組成物の高硬度化を図るにあたって、加工性を良好に維持して、これら性能をバランスよく両立することが求められている。
本発明の目的は、加工性に優れ、且つ、ビードフィラーに用いた際に空気入りタイヤの操縦安定性を向上することができるビードフィラー用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のビードフィラー用ゴム組成物は、天然ゴム50質量部〜80質量部およびスチレン‐ブタジエンゴム20質量部〜50質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積N2 SAが60m2 /g〜150m2 /gであるカーボンブラックが40質量部〜100質量部、カルダノールオリゴマーが7質量部〜25質量部、有機酸金属塩が金属換算で0.02質量部〜0.7質量部配合され、且つ、ヘキサメチレンテトラミンが前記カルダノールオリゴマー100質量%に対して5質量%〜20質量%配合されたことを特徴とする。
本発明のビードフィラー用ゴム組成物は、カルダノールオリゴマー(樹脂成分)を配合して高硬度化を図るにあたって、更に、有機酸金属塩が配合されることでカルダノールオリゴマーの重合が促進されて、架橋密度が増加し、弾性率E′を高めることができ、且つ、弾性率E′の温度依存性を低減して高温条件下でも高硬度を維持することができる。また、有機酸金属塩が配合されることで加工性を向上することができる。
本発明においては、ジエン系ゴム100質量部に対してカシュー変性フェノール樹脂が1質量部〜30質量部配合されることが好ましい。これにより、弾性率E′をより向上して更なる高硬度化を図ることができる。
本発明においては、有機酸金属塩の金属種が、鉄、コバルト、ニッケルから選ばれるいずれかであることが好ましい。特に、有機酸金属塩の金属種がコバルトであることが好ましい。これにより、有機酸金属塩を配合することによる効果をより良好に発揮することができる。
本発明においては、20℃におけるJIS‐A硬度が90以上、且つ、50%伸長時の引張応力が4.0MPa以上であることが好ましい。これにより、ビードフィラー用ゴム組成物の物性が良好になり、ビードフィラーに用いた際により効果的に操縦安定性を向上することができる。尚、「JIS‐A硬度」とは、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で測定された硬さである。また、「50%伸長時の引張応力」とは、JIS K6251に準拠して、ダンベルJIS3号形試験片を用いて、温度20℃で500mm/分の引張り速度で引張り試験を行って測定した値である。
本発明のビードフィラー用ゴム組成物は、空気入りタイヤのビードフィラーに用いることが好ましく、本発明のビードフィラー用ゴム組成物をビードフィラーに用いた空気入りタイヤは、優れた操縦安定性を発揮することができる。また、本発明のビードフィラー用ゴム組成物が加工性に優れるため、高品質の空気入りタイヤを安定して製造することができる。
本発明のビードフィラー用ゴム組成物において、ジエン系ゴムは、天然ゴムおよびスチレン‐ブタジエンゴムを必ず含む。天然ゴム、スチレン‐ブタジエンゴムとしては、タイヤ用ゴム組成物に通常用いられるゴムを使用することができる。天然ゴムの配合量は、ジエン系ゴム100質量部中に50質量部〜80質量部、好ましくは60質量部〜80質量部である。また、スチレン‐ブタジエンゴムの配合量は、ジエン系ゴム100質量部中に20質量部〜50質量部、好ましくは20質量部〜40質量部である。これらゴムの配合量が上記範囲から外れると、本発明の所望の効果が充分に得られない虞がある。
本発明のゴム組成物は、天然ゴムおよびスチレン‐ブタジエンゴム以外の他のジエン系ゴムを含有してもよい。他のジエン系ゴムとしては、例えばイソプレンゴム、ブタジエンゴム、アクリロニトリル‐ブタジエンゴム等が挙げられる。これら他のジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックを40〜100質量部、好ましくは60質量部〜100質量部配合する。このようにカーボンブラックを配合することで、ゴム組成物の強度を向上することができる。カーボンブラックの配合量が40質量部よりも少ないと、加硫後のゴム組成物の硬度が充分に得られない。カーボンブラックの配合量が100質量部よりも多いと、ゴム組成物の60℃におけるtanδが大きくなり発熱性に影響が出る虞がある。
本発明のゴム組成物に使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積N2 SAが60m2 /g〜150m2 /g、好ましくは90m2 /g〜150m2 /gである。このように特定の窒素吸着比表面積を有するカーボンブラックを用いることで、引張特性や発熱特性を良好に発揮することができる。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が60m2 /gよりも小さいと、加硫後のゴム組成物の硬度が不足する。カーボンブラックの窒素吸着比表面積が150m2 /gよりも大きいと、ゴム組成物の60℃におけるtanδが大きくなり発熱性に影響が出る虞がある。尚、本発明において、カーボンブラックの窒素吸着比表面積N2 SAは、JIS K6217‐2に準拠して測定するものとする。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、カルダノールオリゴマーを7質量部〜25質量部、好ましくは10質量部〜20質量部配合する。このようにカルダノールオリゴマーを配合することで、カルダノールオリゴマーが加工性改質剤として機能してゴム組成物の加工性を向上する一方で、カルダノールオリゴマーの熱硬化性によって加硫後のゴム組成物の硬度を高めることができる。その結果、ビードフィラー用ゴム組成物として充分な硬度と加工性を高度に両立することができる。カルダノールオリゴマーの配合量が10質量部よりも少ないと、加工性と硬度を高める効果が充分に得られない。カルダノールオリゴマーの配合量が25質量部よりも多いと、加硫後のゴム組成物の硬度が大幅に高まるため、耐破断性および低発熱性が悪化する。
カルダノールオリゴマーとしては、カシューオイルを例示することができる。カシューオイルとは、カシューの種子(カシューナッツ)の殻部分から得られる常温で液状の油脂である。特に、搾油後に加熱処理が施されて、主成分のアナカルド酸が脱炭酸されて、カルダノールが主成分となった工業用カシューオイルを指す。尚、工業用カシューオイルは、主成分であるカルダノールの他に、カードルや2‐メチルカードルを含む。カシューオイルは天然由来の材料であるため、環境負荷を低減するには有利である。
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、有機酸金属塩を金属換算で0.02質量部〜0.7質量部、好ましくは0.1質量部〜0.3質量部配合する。有機酸金属塩の有機酸としては、炭素数が好ましくは10〜40、より好ましくは20〜36である有機酸塩を用いることができる。具体的には、例えばナフテン酸、ネオデカン酸、ステアリン酸、ロジン酸、バーサチック酸、トール油酸等を例示することができる。これらの有機酸はホウ素を含んでもよい。有機酸金属塩の金属種としては、鉄、コバルト、ニッケルから選ばれるいずれかを採用することが好ましく、これらの中でも特にコバルトが好ましい。このように有機酸金属塩を配合することで、カルダノールオリゴマーの重合を促進することができ、架橋密度が増加し、弾性率E′を高めることができ、且つ、弾性率E′の温度依存性を低減して高温条件下でも高硬度を維持することができる。また、加工性をより向上することもできる。このとき、有機酸金属塩の配合量が0.1質量部よりも少ないと上述の効果が充分に得られない。有機酸金属塩の配合量が5質量部よりも多いと耐劣化性が悪化する。
本発明のゴム組成物は、硬化剤としてヘキサメチレンテトラミンが配合される。ヘキサメチレンテトラミンの配合量は、カルダノールオリゴマー100質量%に対して5質量%〜20質量%、より好ましくは10質量%〜16質量%である。このようにカルダノールオリゴマー(加工性改質剤)に対して、硬化剤として特定の量のヘキサメチレンテトラミンを配合することで、優れた加工性を維持しながら、ゴム硬度を向上することができる。ヘキサメチレンテトラミンの配合量が5質量%未満であると、ゴム硬度を高める効果が充分に得られない。ヘキサメチレンテトラミンの配合量が20質量%を超えると、耐破断性が低下する。また、ヘキサメチレンテトラミン以外の硬化剤を用いると、加工性や耐破断性や低発熱性を維持することが難しくなる。
本発明のゴム組成物は、更にカシュー変性フェノール樹脂を配合することが好ましい。カシュー変性フェノール樹脂の配合量は、ジエン系ゴム100質量部に対して、好ましくは1質量部〜30質量部、より好ましくは5質量部〜20質部である。カシュー変性フェノール樹脂は熱硬化性樹脂であるので、これを所定量配合することで、加硫後のゴム組成物の硬度を効果的に高めることができる。カシュー変性フェノール樹脂の配合量が1質量部未満であると、加硫後のゴム組成物の硬度を更に高める効果が充分に得られない。カシュー変性フェノール樹脂の配合量が50質量部を超えると破断伸びが著しく悪化する。
カシュー変性フェノール樹脂とは、カシューオイルを用いて変性したフェノール樹脂であり、例えば、住友ベークライト社製スミライトレジンPR‐YR‐170、同PR‐150、大日本インキ化学工業社製フェノライトA4‐1419等を例示することができる。
本発明のゴム組成物には、上記以外の他の配合剤を添加することができる。他の配合剤としては、加硫または架橋剤、加硫促進剤、老化防止剤、液状ポリマー、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂など、一般的に空気入りタイヤに使用される各種配合剤を例示することができる。これら配合剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量にすることができる。また混練機としは、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用することができる。
上述のように配合や物性が設定された本発明のビードフィラー用ゴム組成物は、20℃におけるJIS‐A硬度が好ましくは90以上、より好ましくは92〜97であり、且つ、50%伸長時の引張応力が好ましくは4.0MPa以上、より好ましくは4.5MPa〜6.5MPaである。このような物性を有することで、本発明のゴム組成物をビードフィラーに用いた際には、優れた操縦安定性を得ることができる。このとき、硬度が90未満であったり、50%伸長時の引張応力が4.0MPa未満であると、ビードフィラーに用いた際に空気入りタイヤの操縦安定性を向上する効果が充分に得られない。
本発明のビードフィラー用ゴム組成物は、ビードフィラーに好適に用いることができる。本発明のビードフィラー用ゴム組成物をビードフィラーに用いた空気入りタイヤでは、上述のゴム組成物の特性によって、タイヤの操縦安定性を良好に発揮することができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表1〜3に示す配合からなる39種類のタイヤ用ゴム組成物(比較例1〜15、実施例1〜24)を、それぞれ加硫促進剤および硫黄を除く配合成分を秤量し、1.8Lの密閉式バンバリーミキサーで5分間混練し、温度150℃でマスターバッチを放出し室温冷却した。その後、このマスターバッチを1.8Lの密閉式バンバリーミキサーに供し、加硫促進剤及び硫黄を加え2分間混合してタイヤ用ゴム組成物を調製した。次に、得られたゴム組成物を所定の金型中で160℃、20分間プレス加硫して加硫ゴム試験片を作製した。尚、表1〜3の「有機酸金属塩1」および「有機酸金属塩2」の欄には、金属換算した配合量(質量部)を括弧を付して併記した。また、「硬化剤」の欄には、カルダノールオリゴマー100質量%に対する硬化剤の配合量(質量%)を括弧を付して併記した。
また、表1〜3には、各ゴム組成物のJIS‐A硬度および50%伸長時の引張応力(M50)の値を併せて示した。尚、JIS‐A硬度は、加硫ゴム試験片を用いて、JIS K6253に準拠して、デュロメータのタイプAにより温度20℃の条件で測定した。また、50%伸長時の引張応力(M50)は、得られた加硫ゴム試験片を用いて、JIS K6251に準拠して、ダンベルJIS3号形試験片を作製し、温度20℃で500mm/分の引張り速度で引張り試験を行って測定した。
得られたビードフィラー用ゴム組成物について、下記に示す方法により、100%伸長時の引張応力(M100)、20°における弾性率E′(20℃)、100℃における弾性率E′(100℃)、加工性の評価を行った。
100%伸長時の引張応力(M100)
得られたゴム組成物を用いて、JIS K6251に準拠して、ダンベルJIS3号形試験片を作製し、室温(20℃)で500mm/分の引張り速度で引張り試験を行い、100%伸長時の引張応力(M100)を測定した。得られた結果は、表1〜2では比較例1を100とし、表3では比較例11を100とする指数として示した。この指数値が大きいほど100%伸長時の引張応力(M100)が大きいことを意味する。
得られたゴム組成物を用いて、JIS K6251に準拠して、ダンベルJIS3号形試験片を作製し、室温(20℃)で500mm/分の引張り速度で引張り試験を行い、100%伸長時の引張応力(M100)を測定した。得られた結果は、表1〜2では比較例1を100とし、表3では比較例11を100とする指数として示した。この指数値が大きいほど100%伸長時の引張応力(M100)が大きいことを意味する。
弾性率
得られたゴム組成物の動的粘弾性を、JIS K6394に準拠して、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件で、温度20℃における弾性率E′(20℃)および温度100℃における弾性率E′(100℃)を測定した。得られた結果はそれぞれ、表1〜2では比較例1を100とし、表3では比較例11を100とする指数として示した。この指数値が大きいほど弾性率E′が高いことを意味する。また、E′(20℃)に対してE′(100℃)の指数値が大きいほど高温条件下でも弾性率が低下せずに良好に維持したことを意味する。
得られたゴム組成物の動的粘弾性を、JIS K6394に準拠して、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzの条件で、温度20℃における弾性率E′(20℃)および温度100℃における弾性率E′(100℃)を測定した。得られた結果はそれぞれ、表1〜2では比較例1を100とし、表3では比較例11を100とする指数として示した。この指数値が大きいほど弾性率E′が高いことを意味する。また、E′(20℃)に対してE′(100℃)の指数値が大きいほど高温条件下でも弾性率が低下せずに良好に維持したことを意味する。
加工性
得られたゴム組成物をJIS K6300‐1:2001に準じて、L形ロータを使用し、温度125℃にて粘度が5ムーニー単位上昇する時間(スコーチタイム)を測定した。得られた結果は、表1〜2では比較例1を100とし、表3では比較例11を100とする指数として示した。この指数値が大きいほどスコーチタイムが長く加工性に優れることを意味する。
得られたゴム組成物をJIS K6300‐1:2001に準じて、L形ロータを使用し、温度125℃にて粘度が5ムーニー単位上昇する時間(スコーチタイム)を測定した。得られた結果は、表1〜2では比較例1を100とし、表3では比較例11を100とする指数として示した。この指数値が大きいほどスコーチタイムが長く加工性に優れることを意味する。
表1〜3において使用した原材料の種類を下記に示す。
・NR:天然ゴム、TSR20
・SBR:スチレン‐ブタジエンゴム、日本ゼオン社製NIPOL 1502
・CB1:カーボンブラック、東海カーボン社製シースト9(窒素吸着比表面積N2 SA:142m2 /g)
・CB2:カーボンブラック、三菱化学社製ダイアブラックG(窒素吸着比表面積N2 SA:29m2 /g)
・酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3号
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
・老化防止剤:Soltia Europe社製SANTOFLEX 6PPD
・有機酸金属塩1:ナフテン酸コバルト、日本化学産業社製ナフテックスコバルト(コバルト含有量:10%)
・有機酸金属塩2:ネオデカン酸コバルト、日本化学産業社製ネオデカン酸コバルト(コバルト含有量:6%)
・カルダノールオリゴマー:東北化工社製CD‐5L
・カシュー変性フェノール樹脂:住友ベークライト社製スミレジンPR‐NR‐1
・硫黄:軽井沢精錬所社製油処理硫黄
・加硫促進剤:内新興化学工業社製社製ノクセラー CZ‐G
・硬化剤:ヘキサメチレンテトラミン、内新興化学工業社製社製ノクセラーH
・NR:天然ゴム、TSR20
・SBR:スチレン‐ブタジエンゴム、日本ゼオン社製NIPOL 1502
・CB1:カーボンブラック、東海カーボン社製シースト9(窒素吸着比表面積N2 SA:142m2 /g)
・CB2:カーボンブラック、三菱化学社製ダイアブラックG(窒素吸着比表面積N2 SA:29m2 /g)
・酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3号
・ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
・老化防止剤:Soltia Europe社製SANTOFLEX 6PPD
・有機酸金属塩1:ナフテン酸コバルト、日本化学産業社製ナフテックスコバルト(コバルト含有量:10%)
・有機酸金属塩2:ネオデカン酸コバルト、日本化学産業社製ネオデカン酸コバルト(コバルト含有量:6%)
・カルダノールオリゴマー:東北化工社製CD‐5L
・カシュー変性フェノール樹脂:住友ベークライト社製スミレジンPR‐NR‐1
・硫黄:軽井沢精錬所社製油処理硫黄
・加硫促進剤:内新興化学工業社製社製ノクセラー CZ‐G
・硬化剤:ヘキサメチレンテトラミン、内新興化学工業社製社製ノクセラーH
表1〜2から明らかなように、実施例1〜16のビードフィラー用ゴム組成物は、比較例1に対して100%伸長時の引張応力(M100)、20°における弾性率E′(20℃)、100℃における弾性率E′(100℃)、加工性を向上した。また、表3から明らかなように、実施例17〜24のビードフィラー用ゴム組成物は、比較例11に対して100%伸長時の引張応力(M100)、20°における弾性率E′(20℃)、100℃における弾性率E′(100℃)、加工性を向上した。
一方、比較例2のビードフィラー用ゴム組成物は、有機酸金属塩の金属換算した配合量が多すぎるため、加工性が悪化した。比較例3のビードフィラー用ゴム組成物は、天然ゴムの配合量が過少かつスチレン‐ブタジエンゴムの配合量が過多であるため、M50が悪化した。比較例4のビードフィラー用ゴム組成物は、天然ゴムの配合量が過多かつスチレン‐ブタジエンゴムの配合量が過少であるため、加工性が悪化した。比較例5のビードフィラー用ゴム組成物は、カーボンブラックの配合量が過少であるため、強度や硬さが悪化した。比較例6のビードフィラー用ゴム組成物は、カーボンブラックの配合量が過多であるため、加工性が悪化した。比較例7のビードフィラー用ゴム組成物は、窒素吸着比表面積N2 SAが本発明で規定される範囲から外れるカーボンブラックが用いられているため、E′が悪化した。比較例8のビードフィラー用ゴム組成物は、硬化剤の配合量が過少であるため、100℃における弾性率E′(100℃)が悪化した。比較例9のビードフィラー用ゴム組成物は、硬化剤の配合量が過多であるため、加工性が悪化した。比較例10のビードフィラー用ゴム組成物は、カシュー変性フェノール樹脂が配合されるものの、有機酸金属塩が配合されないため、20°における弾性率E′(20℃)、100℃における弾性率E′(100℃)、加工性を向上する効果が得られなかった。
比較例12のビードフィラー用ゴム組成物は、有機酸金属塩の金属換算した配合量が多すぎるため、加工性、100℃における弾性率E′(100℃)が悪化した。比較例13のビードフィラー用ゴム組成物は、硬化剤の配合量が過少であるため、硬度、モジュラス、弾性率E′がそれぞれが悪化した。比較例14のビードフィラー用ゴム組成物は、硬化剤の配合量が過多であるため、加工性が悪化した。比較例15のビードフィラー用ゴム組成物は、カシュー変性フェノール樹脂が配合されるものの、有機酸金属塩が配合されないため、加工性が悪化した。
Claims (6)
- 天然ゴム50質量部〜80質量部およびスチレン‐ブタジエンゴム20質量部〜50質量部からなるジエン系ゴム100質量部に対し、窒素吸着比表面積N2 SAが60m2 /g〜150m2 /gであるカーボンブラックが40質量部〜100質量部、カルダノールオリゴマーが7質量部〜25質量部、有機酸金属塩が金属換算で0.02質量部〜0.7質量部配合され、且つ、ヘキサメチレンテトラミンが前記カルダノールオリゴマー100質量%に対して5質量%〜20質量%配合されたことを特徴とするビードフィラー用ゴム組成物。
- 前記ジエン系ゴム100質量部に対してカシュー変性フェノール樹脂が1質量部〜30質量部配合されたことを特徴とする請求項1に記載のビードフィラー用ゴム組成物。
- 前記有機酸金属塩の金属種が、鉄、コバルト、ニッケルから選ばれるいずれかであることを特徴とする請求項1または2に記載のビードフィラー用ゴム組成物。
- 前記有機酸金属塩の金属種がコバルトであることを特徴とする請求項3に記載のビードフィラー用ゴム組成物。
- 20℃におけるJIS‐A硬度が90以上、且つ、50%伸長時の引張応力が4.0MPa以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のビードフィラー用ゴム組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のビードフィラー用ゴム組成物をビードフィラーに用いたことを特徴とする空気入りタイヤ。
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KR102505017B1 (ko) * | 2021-09-13 | 2023-03-03 | 금호석유화학 주식회사 | 타이어 트레드용 고무 조성물 및 그 제조방법 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102505017B1 (ko) * | 2021-09-13 | 2023-03-03 | 금호석유화학 주식회사 | 타이어 트레드용 고무 조성물 및 그 제조방법 |
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