JP2019084757A - 感熱記録材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】発色感度が良好で、かつ地肌及び印字部が耐熱性に優れた感熱記録材料を提供すること。【解決手段】支持体上に無色ないし淡色ロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱記録材料であって、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物を含むことを特徴とする感熱記録材料。【化1】[式(1)中、Aはヘテロ原子を含んでいても良い炭素数10以下の2価の飽和炭化水素基である。]【選択図】なし
Description
本発明は、発色感度が良好で、かつ地肌が耐熱性に優れた感熱記録材料に関するものである。
感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性化合物等の顕色剤とをそれぞれ別個に微粒子状に分散化した後、両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して得られた塗工液を、紙、フィルム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。このような感熱記録材料を発色(印字)するためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記録法に比較して、(1)記録時に騒音が出ない、(2)現像、定着の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓などのプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
近年、感熱記録材料の使用用途が拡大すると共に、より生産性を向上させるため高速記録に対する要求が一段と高くなり、高速記録に十分対応できる感熱記録材料の開発が強く望まれている。この場合、融点が低く、融解熱の小さい顕色剤が必要だが、この性質は製造時、使用時あるいは保管時における感熱記録材料の未記録(未発色)部(地肌)の劣化(地肌かぶり)が起こりやすくなることから、高い白色度だけでなく安定性の向上も強く望まれている。
一般にフェノール性水酸基を有する顕色剤は顕色能が高く、中でもビスフェノール系顕色剤は、発色濃度の高さから、例えば特許文献1に示される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニルプロパン)(ビスフェノールA)及び特許文献2に示される4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン(ビスフェノールS)をはじめ、数多く報告されている。しかし、これらは地肌の劣化(地肌かぶり)等の欠点を有する。
本発明は、前記の従来技術の欠点を解決することにあり、発色感度が良好で地肌及び印字部が熱に対して高い安定性を示す感熱記録材料を提供することにある。
本発明者は、前記の目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、顕色剤として下記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の混合物を感熱記録材料に用いたところ、発色感度が良好で、かつ地肌および印字部が耐熱性に優れることを新たに見出し、本発明を完成させたものである。
本発明は、顕色剤として上記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物を用いることで、発色感度が良好で地肌及び印字部が熱に対して高い安定性を示す感熱記録材料を実現できる。
本発明を詳細に説明する。
本発明は、支持体上に無色ないし淡色ロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料であって、顕色剤として上記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物を含有し、必要に応じて、以下に示すその他の顕色剤や増感剤、保存性向上剤、さらには結合剤や充填剤、その他の添加剤等を含有する感熱記録材料に関する。
本発明は、支持体上に無色ないし淡色ロイコ染料と顕色剤とを含有する感熱記録層を設けた感熱記録材料であって、顕色剤として上記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物を含有し、必要に応じて、以下に示すその他の顕色剤や増感剤、保存性向上剤、さらには結合剤や充填剤、その他の添加剤等を含有する感熱記録材料に関する。
上記一般式(1)及び一般式(2)におけるAは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい直鎖又は分岐鎖のC1〜C10飽和炭化水素基である。
直鎖の飽和炭化水素基としてのAは、非置換のC1〜C10アルキレン基であり、中でもC1〜C8アルキレン基が好ましく、C1〜C4アルキレン基が特に好ましい。その具体例としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、等が挙げられる。
分岐鎖の飽和炭化水素基としてのAは、置換基を有するC1〜C10アルキレン基であり、当該置換基としては例えば、C1〜C8アルキル基等が挙げられ、その具体例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等が挙げられる。
ヘテロ原子を含む飽和炭化水素基としてのAとしては、例えば下記一般式(5)で表される連結基が挙げられる。一般式(5)のA1及びA2はそれぞれC1〜C9アルキレン基を表し、Xは酸素原子や窒素原子、硫黄原子、リン原子等のヘテロ原子を表す。ただし、A1及びA2の炭素数の合計は10以下である。
本発明に用いられる一般式(1)の化合物の具体例を、下表1に挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明に用いられる一般式(2)の化合物の具体例を、下表2に挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
本発明の感熱記録材料に用いられる上記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の混合比は9:1〜4:6が好ましく、7:3〜5:5がより好ましい。なお、「混合比」は下記測定条件での高速液体クロマトグラフィー(以降、HPLCと略記する)の分析結果から算出される面積%を下記式(I)により比としたものである。ここで言う面積%とは、上記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物のそれぞれの面積%を合算したものを100として各化合物の面積%の百分率を示したものである。
混合比=[(一般式(1)で表される化合物の面積%):(一般式(2)で表される化合物の面積%)] (I)
混合比=[(一般式(1)で表される化合物の面積%):(一般式(2)で表される化合物の面積%)] (I)
次に、本発明に用いられる上記の一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の製造方法として、例えば、表1に記載の化合物番号5で表される化合物(3)及び表2に記載の化合物番号5で表される化合物(4)の混合物は、イソシアン酸フェニル(1−1)と1−アミノプロパン−2−オール(1−2)を反応させることにより容易に製造できる。
上記の製造工程においては、必要により反応を促進させるために塩基を用いることができ、用いられる塩基の具体例としては、トリエチルアミン、ピリジン等の有機塩基;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の無機塩基等が挙げられる。
上記の製造工程における反応温度は通常0℃〜100℃であり、好ましくは50℃〜100℃であり、副生成物の生成が少なく、円滑に反応が行われる。
上記の製造工程で用いられる溶媒にとしては、反応に影響を及ぼさないものであれば特に限定されない。例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、及びN−メチルピロリドン等のアミド化合物;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、及びキシレン等の芳香族炭化水素化合物;ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジメチレングリコールジメチルエーテル、及びジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル化合物;スルホラン等のスルホン化合物;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド化合物等が挙げられ、これらは混合して使用してもよい。
本発明における感熱記録材料を作製するにあたり、発色性化合物は通常1〜50質量%、好ましくは5〜30質量%、上記の一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の混合物は通常、1〜70質量%、好ましくは10〜50質量%、増感剤は通常1〜80質量%、保存性向上剤は通常0〜30質量%、結合剤は通常1〜90質量%、充填剤は通常0〜80質量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤は各々任意の割合で、例えば各々通常0〜30質量%使用される(質量%は感熱記録材料中に占める各成分の質量比)。本発明の感熱記録材料においては、前記成分以外のそれ自身公知の顕色剤、増感剤又はその他の添加剤を併用しても良い。
本発明に用いられる発色性化合物は、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられるものであればよく、特に制限されることはなく、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物が挙げられ、フルオラン系化合物が好ましい。
フルオラン系化合物の具体例としては、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−オクチルフルオラン、3−[N−エチル−N−(p−トリル)アミノ]−6−メチル−7−フェネチルフルオラン等が挙げられ、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが好ましい。
トリアリールメタン系化合物の具体例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
スピロ系化合物の具体例としては、3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等;ジフェニルメタン系化合物の具体例としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等;チアジン系化合物の具体例としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等;ラクタム系化合物の具体例としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等;フルオレン系化合物の具体例としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等、が挙げられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
本発明に用いられる顕色剤としては、特に制限されないが、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール、4,4’−シクロ−ヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−メトキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、2,4−ジヒドロキシ−2’−メトキシベンズアニリド等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩、ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、4−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、フェニル−6ベンゾトリアゾール、フェニル−5ベンゾトリアゾール、クロロ−5ベンゾトリアゾール、クロロ−5メチルベンゾトリアゾール、クロロ−5イソプロピル−7メチル−4ベンゾトリアゾール、ブロモ−5ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール誘導体、サッカリン、1−ブロモサッカリン、1−ニトロサッカリン、1−アミノサッカリン等のサッカリン誘導体、メタニルアニリド、N−フェニル−4−アミノベンゼンスルホンアミド、ネオウリロン、N−フェニル−3−ニトロベンゼンスルホンアミド、N−(4−メチル−2−ニトロフェニル)ベンゼンスルホンアミド、N−(2−メトキシフェニル)−p−トルエンスルホンアミド、N−(2−(3−フェニルウレイド)フェニル)ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド誘導体、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(3−n−ブチルアミノスルホニルフェニル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(4−トリメチルアセトフェニル)尿素、N−(ベンゼンスルホニル)−N’−(3−p−トルエンスルホニルオキシフェニル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(3−p−トルエンスルホニルフェニル)尿素、N−(p−トルエンスルホニル)−N’−(3−フェニルスルホニルオキシフェニル)尿素、トルブタミド、クロルプロパミド等のスルホニルウレア誘導体等が挙げられる。
本発明にいられる増感剤(熱可融性化合物)の具体例としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、アミドワックス、酸化ポリエチレン、ステアリン酸、ベヘン酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチロールステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド、1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル、1,4−ジエトキシナフタレン、2,6−ジイソプロピルナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシメチルベンゼン、o−キシリレンビス(フェニルエーテル)、ジフェニルグリコール、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル、フタル酸ジメチル、イソフタル酸ジベンジル、p−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート、4−トリルメシチレンスルホナート、炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル、p−ベンジルビフェニル、4−メトキシビフェニル、4−メチルフェニルビフェニルエーテル、p−アリルオキシビフェニル、4−(m−メチルフェノキシメチル)ビフェニル、m−ターフェニル、p−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアニリド、p−トルエンスルホンアニリド、4,4’−ジアリルオキシジフェニルスルホン、ジフェニルスルホン、4,4’−ジメチルベンゾフェノン、ジベンゾイルメタン、p−アセトトルイジン、セシルビフェニル化合物、1,4−ジアセトキシベンゼン、1,4−ジプロピオンオキシベンゼン、2−フェノキシエチル−N−フェニルカルバメート、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェート、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェートの金属塩、アンモニウム塩および多価金属塩、p−ニトロ安息香酸の金属塩、フタル酸モノベンジルエステルの金属塩、けい皮酸の金属塩、p−ヒドロキシアセトアニリド、p−ヒドロキシブチラニド、p−ヒドロキシノナリニド、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−6−メチルフェニル)スルホン、ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4’−スルホニルビス(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)、4−[α−(ヒドロキシメチル)ベンジルオキシ]−4−ヒドロキシジフェニルスルホン、パルミチン酸アミド、エチレンビスアミド、o−トルエンスルホンアミド、モンタン酸ワックス、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、4,4’−エチレンジオキシ−ビス安息香酸ジベンジルエステル、p−ニトロ安息香酸メチル、ジベンゾイルオキシメタン、ビス[2−(4−メトキシフェノキシ)エチル]エーテル、メトキシカルボニル−N−ステアリン酸ベンズアミド、N−ベンゾイルステアリン酸アミド、N−エイコ酸アミド、ベヘン酸アミド、p−アセトトルイジド、p−アセトフェネチジド、N−アセトアセチル−p−トルイジン、テレフタル酸ジメチル、p−メチルチオフェニルベンジルエーテル、ジ(β−ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p−ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1−イソプロピルフェニル−2−フェニルエタン、1,4−ジ(フェニルチオ)ブタン、N−ステアリルステアリン酸アミド、N−ステアリル尿素、アセト酢酸アニリド化合物、脂肪酸アニリド化合物、2,2’−ビス(4−メトキシフェニル)ジエチルエーテル、ビス(4−メトキシフェニル)エーテル、アジピン酸ジフェニル、ベンゼンスルホン酸フェニルエステル、4−アセチルアセトフェノン、ベンズアミド、チオアセトアニリドアクリル酸アミド、イソフタル酸ジエチル、シュウ酸ジベンジルとシュウ酸ジ(4−クロロベンジル)の等量混合物、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)とシュウ酸ジ(4−クロロベンジル)の等量混合物、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ジメトキシジフェニルスルホン、2,4’−ジメトキシジフェニルスルホン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、1,3−ジベンゾイルオキシプロパン、4,4’−エチレンジオキシ−2−ビス安息香酸ジベンジルエステル、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ジベンジルオキシナフタレン、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−プロパルギルオキシビフェニル、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、ジ−β−ナフチルフェニレンジアミン、ジフェニルアミン、カルバゾール、2,3−ジ−m−トリルブタン、4,4’−ジメチルビフェニル、2,3,5,6−テトラメチル−4’−メチルジフェニルメタン、4−アセチルビフェニル、トリフェニルメタン、1−ヒドロキシ−2−ナフト工酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフト工酸メチル、N−オクタデシル−カルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、β−ナフト工酸フェニル、グアイアコールカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−α−ナフチルカーボネート、1,1−ジフェニルプロパノール、1,1−ジフェニルエタノール、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、ジベンジルスルフィド、アマイドAP−1、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛、等が挙げられる。
本発明に用いられる保存性向上剤の具体例としては、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウム又は多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン等が挙げられる。例えば2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4’−ヒドロキシフェニル)エチル〕ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(2,6−ジメチル−4−t−ブチル−3−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、4,4’−チオビス(3−メチルフェノール)、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラブロモジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシ−3,3’,5,5’−テトラメチルジフェニルスルホン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等のヒンダードフェノール化合物、1,4−ジグリシジルオキシベンゼン、4,4’−ジグリシジルオキシジフェニルスルホン、4−ベンジルオキシ−4’−(2−メチルグリシジルオキシ)ジフェニルスルホン、テレフタル酸ジグリシジル、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等のエポキシ化合物、N,N’−ジ−2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスフェイトのナトリウム又は多価金属塩、ビス(4−エチレンイミノカルボニルアミノフェニル)メタン、ウレアウレタン化合物(ケミプロ化成株式会社製顕色剤UU等)、及び下記式(6)で表されるジフェニルスルホン架橋型化合物もしくはそれらの混合物等が挙げられる。
(式中、aは0〜6の整数である。)
本発明に用いられる結合剤の具体例としては、メチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、シリル基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの或は(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリウレタン、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテル系ポリウレタン、ポリ酢酸ビニル、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン(NB)共重合体、カルボキシル化アクリロニトリル/ブタジエン(NB)共重合体、コロイダルシリカと(メタ)アクリル樹脂の複合体粒子等の疎水性高分子エマルジョン等が挙げられる。
本発明に用いられる充填剤の具体例としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
更に本発明においては上記以外の種々の添加剤を使用することができ、例えばサーマルヘッド磨耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止あるいは老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤、等が挙げられる。
次に、本発明の感熱記録材料の調製方法を説明する。本発明に用いられる、顕色剤、増感剤を、それぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じてその他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミル等の分散機にて粉砕、分散化し分散液とした後(通常、粉砕や分散を湿式で行うときは水を媒体として用いる)、分散液を混合して感熱記録層塗布液を調製し、紙(普通紙、上質紙、コート紙等が使用出来る)、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥質量で1〜20g/m2になるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を作製する。
また、必要に応じて感熱記録層と支持体の間に中間層を設けたり、感熱記録層上にオーバーコート層(保護層)を設けても良い。中間層、オーバーコート層(保護層)は、例えば前記の結合剤あるいは必要に応じてその他の添加物と共に、感熱記録層塗布液の調製におけるのと同様に必要に応じて粉砕、分散して中間層用塗布液又はオーバーコート層(保護層)用塗布液とした後、乾燥時の質量で通常0.1〜10g/m2程度となるように塗布し、乾燥することにより設けられる。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。実施例中「部」は質量部、「%」は質量%である。
なお、反応の追跡及び化合物の混合比は、濃度約2500ppmに調製した評価サンプルを注入量0.2μLでジーエルサイエンス(株)Inertsil ODS−2(4.6mmφ×15cm、担体粒子径:5μm)カラムを用いて、カラムオーブン温度40℃、波長254nmにてHPLC分析により算出した。なお、移動相は、溶離液Aをアセトニトリル、溶離液Bを0.05容積%酢酸アンモニウム水溶液とし、各溶離液組成をA:B=50:50から90:10まで20分間連続的に流速0.4ml/分で変化させた。
なお、反応の追跡及び化合物の混合比は、濃度約2500ppmに調製した評価サンプルを注入量0.2μLでジーエルサイエンス(株)Inertsil ODS−2(4.6mmφ×15cm、担体粒子径:5μm)カラムを用いて、カラムオーブン温度40℃、波長254nmにてHPLC分析により算出した。なお、移動相は、溶離液Aをアセトニトリル、溶離液Bを0.05容積%酢酸アンモニウム水溶液とし、各溶離液組成をA:B=50:50から90:10まで20分間連続的に流速0.4ml/分で変化させた。
[合成例1]化合物(3)及び化合物(4)の混合物の合成−1
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール3.5部を加え、0℃に冷却し、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル5.6部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを1.17g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、HPLC面積%の比率が6.0:4.0である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール3.5部を加え、0℃に冷却し、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル5.6部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを1.17g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、HPLC面積%の比率が6.0:4.0である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
[合成例2]化合物(3)及び化合物(4)の混合物の合成−2
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール3.8部を加え、0℃に冷却し、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル4.0部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを2.3g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、HPLC面積%の比率が4.7:5.3である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール3.8部を加え、0℃に冷却し、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル4.0部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを2.3g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、HPLC面積%の比率が4.7:5.3である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
[合成例3]化合物(3)及び化合物(4)の混合物の合成−3
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール2.5部を加え、0℃で撹拌した。そこに、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル4.0部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを2.4g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、面積%の比率が3.4:6.6である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール2.5部を加え、0℃で撹拌した。そこに、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル4.0部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを2.4g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、面積%の比率が3.4:6.6である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
[合成例4]化合物(3)及び化合物(4)の混合物の合成−4
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール2.9部を加え、0℃で撹拌した。そこに、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル4.7部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを4.1g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、面積%の比率が1.2:8.8である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
トルエン50部に1−アミノ−2−プロパノール2.9部を加え、0℃で撹拌した。そこに、トルエン20部で希釈したイソシアン酸フェニル4.7部を30分かけて滴下した。HPLC分析で反応完結を確認後、反応液を90℃に加熱し、そこに1−アミノ−2−プロパノールを4.1g追加し、そのまま同温度で4時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し、反応液を濾過し、得られた白色固体をトルエン150部で洗浄し、加温乾燥することで、面積%の比率が1.2:8.8である化合物(3)及び化合物(4)の混合物を得た。
[実施例1]感熱記録材料の作製
合成例1で得られた化合物(3)及び化合物(4)の混合物を、以下の組成で安井器械(株)製のマルチビーズショッカー(型式:PV1001(S))を用いて1時間粉砕、分散化して[A]液を調製した。
[A]液:合成例1の混合物 15部
25%PVA水溶液 20部
水 65部
合成例1で得られた化合物(3)及び化合物(4)の混合物を、以下の組成で安井器械(株)製のマルチビーズショッカー(型式:PV1001(S))を用いて1時間粉砕、分散化して[A]液を調製した。
[A]液:合成例1の混合物 15部
25%PVA水溶液 20部
水 65部
下記組成の混合物をサンドグラインダーによりレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所社製)によるメディアン粒子径が1μmになるように粉砕、分散化して発色性化合物の分散液[B]を調製した。
[B]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 35部
15%PVA水溶液 40部
水 25部
[B]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 35部
15%PVA水溶液 40部
水 25部
次いで、上記で得られた各液及び下記の薬剤を以下の組成で混合して感熱記録層塗布液を調製し、坪量50g/m2の上質紙上に乾燥時の質量が5g/m2となるように塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を作製した。
[A]液 40.0部
[B]液 8.6部
67%炭酸カルシウム水分散液 9.0部
48%変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 6.3部
水 36.1部
[A]液 40.0部
[B]液 8.6部
67%炭酸カルシウム水分散液 9.0部
48%変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス 6.3部
水 36.1部
(保護層の形成)
次に、下記の組成からなる保護層塗布液を前記の感熱記録層上に乾燥時の質量が2g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの感熱記録材料を作製した。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 115部
5%ベントナイト水分散液 17部
45%スチレン・アクリル共重合体水性エマルジョン 44部
39%ステアリン酸亜鉛水分散液 103部
67%炭酸カルシウム水分散液 15部
次に、下記の組成からなる保護層塗布液を前記の感熱記録層上に乾燥時の質量が2g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの感熱記録材料を作製した。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 115部
5%ベントナイト水分散液 17部
45%スチレン・アクリル共重合体水性エマルジョン 44部
39%ステアリン酸亜鉛水分散液 103部
67%炭酸カルシウム水分散液 15部
[実施例2]
合成例1で得られた混合物の代わりに合成例2で得られた混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
合成例1で得られた混合物の代わりに合成例2で得られた混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
[実施例3]
合成例1で得られた混合物の代わりに合成例3で得られた混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
合成例1で得られた混合物の代わりに合成例3で得られた混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
[実施例4]
合成例1で得られた混合物の代わりに合成例4で得られた混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
合成例1で得られた混合物の代わりに合成例4で得られた混合物を用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
[比較例1]
合成例1で得られる混合物の代わりに化合物(3)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
合成例1で得られる混合物の代わりに化合物(3)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
[比較例2]
合成例1で得られる混合物の代わりに化合物(4)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
合成例1で得られる混合物の代わりに化合物(4)のみを用いた以外は、実施例1と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
[比較例3]
下記組成の混合物をサンドグラインダーによりレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所社製)によるメディアン粒子径が1μmになるように粉砕、分散化して[C]液を調製し、上記実施例4に記載の感熱記録層塗布液の組成のうち、[A]液を[C]液に変更した以外は実施例4と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
[C]液:ビスフェノールS 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
下記組成の混合物をサンドグラインダーによりレーザー回析/散乱式粒子径分布測定装置LA−950(株式会社堀場製作所社製)によるメディアン粒子径が1μmになるように粉砕、分散化して[C]液を調製し、上記実施例4に記載の感熱記録層塗布液の組成のうち、[A]液を[C]液に変更した以外は実施例4と同様にして比較用の感熱記録材料を得た。
[C]液:ビスフェノールS 25部
25%PVA水溶液 20部
水 55部
[発色性試験]
上記の実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた各感熱記録材料を、オオクラエンジニアリング株式会社製のサーマルプリンター(TH−M2/PP)を用いてパルス幅0.9msecで印字したものの発色部のマクベス反射濃度をX−Rite社製の測色器、商品名「eXact」を用いて測定した。測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表3に示す。なお、マクベス反射濃度が高い程、発色性に優れていることがわかる。
上記の実施例1〜4及び比較例1〜3で得られた各感熱記録材料を、オオクラエンジニアリング株式会社製のサーマルプリンター(TH−M2/PP)を用いてパルス幅0.9msecで印字したものの発色部のマクベス反射濃度をX−Rite社製の測色器、商品名「eXact」を用いて測定した。測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表3に示す。なお、マクベス反射濃度が高い程、発色性に優れていることがわかる。
表3より明らかなように、感熱記録層に上記の混合比の化合物(3)及び化合物(4)を含有させた実施例1〜4は、化合物(3)のみを用いた比較例1及び化合物(4)のみを用いた比較例2、特許文献2に記載の顕色剤であるビスフェノールSを用いた比較例3に比べて発色部のマクベス反射濃度が高く、発色性に優れている。
[地肌の耐熱性]
上記の実施例1〜4及び比較例3で得られた感熱記録材料を、ヤマト科学株式会社製の送風定温恒温器、商品名 DKN402を用いて60℃下で24時間保持した。試験後の地肌のISO白色度を、X−Rite社製の測色器、商品名「eXact」を用いて測定した。測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表4に示す。なお、試験前後のISO白色度の変化量が小さいほど、地肌が耐熱性に優れていることが分かる。
上記の実施例1〜4及び比較例3で得られた感熱記録材料を、ヤマト科学株式会社製の送風定温恒温器、商品名 DKN402を用いて60℃下で24時間保持した。試験後の地肌のISO白色度を、X−Rite社製の測色器、商品名「eXact」を用いて測定した。測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表4に示す。なお、試験前後のISO白色度の変化量が小さいほど、地肌が耐熱性に優れていることが分かる。
上記表4より明らかなように、感熱記録層に上記の混合比の化合物(3)及び化合物(4)を含有させた実施例1〜4は、耐熱性試験前後のISO白色度の変化量が小さいことから、特許文献2に記載の顕色剤であるビスフェノールSを用いた比較例3に比べ、地肌が熱に対して極めて高い安定性を示している。
[印字濃度の残存率]
上記の実施例1〜4、比較例1及び2で得られた感熱記録材料を、オオクラエンジニアリング株式会社製のサーマルプリンター(TH−M2/PP)を用いてパルス幅1.4msecで印字した。本試料を、ヤマト科学株式会社製の送風定温恒温器、商品名 DKN402を用いて60℃下で24時間保持した。印字部のマクベス反射濃度を、X−Rite社製の測色器、商品名「eXact」を用いて測定した。
測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表5に示す。印字濃度の残存率は以下の式(II)に従って算出した。
残存率(%)=[(耐熱試験後の印字部のマクベス反射濃度)/(耐熱試験前の印字部のマクベス反射濃度)] (II)
上記の実施例1〜4、比較例1及び2で得られた感熱記録材料を、オオクラエンジニアリング株式会社製のサーマルプリンター(TH−M2/PP)を用いてパルス幅1.4msecで印字した。本試料を、ヤマト科学株式会社製の送風定温恒温器、商品名 DKN402を用いて60℃下で24時間保持した。印字部のマクベス反射濃度を、X−Rite社製の測色器、商品名「eXact」を用いて測定した。
測色する際は、いずれも光源にイルミナントC、濃度基準にANSI A、視野角2度の条件で行った。結果を下表5に示す。印字濃度の残存率は以下の式(II)に従って算出した。
残存率(%)=[(耐熱試験後の印字部のマクベス反射濃度)/(耐熱試験前の印字部のマクベス反射濃度)] (II)
上記表5より明らかなように、感熱記録層に化合物(3)及び化合物(4)を上記の比率で含有させた実施例1〜4は、耐熱性試験前後の印字部の残存率が大きいことから、比較例1及び2に比べて、印字部が熱に対して極めて高い安定性を示している。
Claims (4)
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017214868A JP2019084757A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | 感熱記録材料 |
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JP2017214868A Pending JP2019084757A (ja) | 2017-11-07 | 2017-11-07 | 感熱記録材料 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019084758A (ja) * | 2017-11-07 | 2019-06-06 | 日本化薬株式会社 | 感熱記録材料 |
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JPS5573586A (en) * | 1978-11-23 | 1980-06-03 | Ciba Geigy Ag | Pressure or heattsensitive recording material |
JPS5993754A (ja) * | 1982-10-25 | 1984-05-30 | チバ―ガイギ アクチエンゲゼルシャフト | 色原体ビス−キナゾリン化合物 |
JPS6086166A (ja) * | 1983-09-15 | 1985-05-15 | チバ−ガイギ アクチエンゲゼルシヤフト | 5−および6−アザフタリドおよびその異性体混合物 |
JPS6117573A (ja) * | 1984-06-04 | 1986-01-25 | バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト | 色原体4,4−ジアリ−ル−ジヒドロキナゾロン類、それらの製造およびそれらの使用 |
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-
2017
- 2017-11-07 JP JP2017214868A patent/JP2019084757A/ja active Pending
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