JP2019084571A - 肉盛溶接装置 - Google Patents

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竜一 成田
月元 晃司
Koji Tsukimoto
晃司 月元
クラウス トミー
Thomy Claus
クラウス トミー
フライス ハネス
Fleiss Hannes
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Abstract

【課題】高品質な肉盛溶接を効率良く低コストで施す。【解決手段】棒状の溶接ワイヤ11を複数並設して支持し、かつ各溶接ワイヤ11の先端11aを相互に近づけるように長さ方向に送り出す溶接ワイヤ供給部と、各溶接ワイヤ11を加熱する溶接ワイヤ加熱部と、各溶接ワイヤ11の相互に先端11aが近づけられた部位にレーザLを照射するレーザ照射部と、各溶接ワイヤ11と肉盛溶接を施す母材とを相対的に移動させる移動部と、溶接ワイヤ供給部における各溶接ワイヤ11の供給速度、溶接ワイヤ加熱部における各溶接ワイヤ11の加熱温度、およびレーザ照射部における各溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度を制御する制御部と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、肉盛溶接装置に関する。
構造物の耐食性能や耐摩擦性能を確保する手法として、当該性能を有する肉盛溶接を構造物の表面に施すことが知られている。このような手法において、構造物(母材)に安価な材料を用いることで材料コストを削減することができる。しかし、構造物の材料において先の性能が乏しいと、当該構造物の成分の希釈が多く肉盛溶接に混合すると肉盛溶接の性能(品質)が低下する問題がある。
ここで、例えば、特許文献1の溶接装置では、高品質の溶接を実現することを目的とし、レーザダイオードビームとホットワイヤを組み合わせることが記載されている。
また、例えば、特許文献2の肉盛溶接方法では、母材表面を含む熱投入領域内に溶接材を供給するにあたり、熱投入領域の進行方向に直行する幅方向における熱投入領域の長さを、母材表面における熱投入領域の幅方向の長さ以上とすることが記載されている。また、特許文献2では、溶接材として複数の溶接ワイヤを用いることが記載されている。
国際公開第2010/123035号公報 特開2015−139819号公報
特許文献1に示されているレーザダイオードビームとホットワイヤを組み合わせることで母材の成分の希釈率を抑えることが可能であり肉盛溶接の品質向上を図ることができる。一方、複数の溶接ワイヤを用いることで施工効率を向上することが考えられ、溶接作業の高速化を図り製造コストを低減することが期待できる。
しかし、溶接ワイヤを複数用いても、各溶接ワイヤの溶融状態や母材の溶融状態によっては肉盛溶接の品質や施工効率を向上できない場合がある。例えば、引用文献2では、3本の溶接ワイヤを並べて配置した構成が示されているが、単に複数の溶接ワイヤを並べただけでは、各溶接ワイヤにより施される肉盛溶接の厚さを均一化したり、母材の希釈率を均一化したりすることについて示されていない。
本発明は上述した課題を解決するものであり、高品質な肉盛溶接を効率良く低コストで施すことのできる肉盛溶接装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置は、棒状の溶接ワイヤを複数並設して支持し、かつ各前記溶接ワイヤの先端を相互に近づけるように長さ方向に送り出す溶接ワイヤ供給部と、各前記溶接ワイヤを加熱する溶接ワイヤ加熱部と、各前記溶接ワイヤの相互に先端が近づけられた部位にレーザを照射するレーザ照射部と、各前記溶接ワイヤと肉盛溶接を施す母材とを相対的に移動させる移動部と、前記溶接ワイヤ供給部における各前記溶接ワイヤの供給速度、前記溶接ワイヤ加熱部における各前記溶接ワイヤの加熱温度、および前記レーザ照射部における各前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を制御する制御部と、を有する。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記制御部は、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、かつ前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記制御部は、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を等しく制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザの出力を等しく制御し、かつ各前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を等しく制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ供給部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤの供給速度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの供給速度よりも遅く制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤの位置でのレーザのエネルギ密度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤの加熱温度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの加熱温度よりも高く制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度よりも高く制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザの出力を等しく制御すると共に、ラップ部に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度よりも遅く制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、隣接するパスの一部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を等しく制御すると共に、ラップ部に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力よりも高く制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、隣接するパスの一部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度よりも遅く制御すると共に、ラップ部に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力よりも高く制御することが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に亘ってレーザを帯状に照射するように構成されていることが望ましい。
また、本発明の一態様に係る肉盛溶接装置では、前記制御部は、各前記溶接ワイヤの先端の間に隙間が形成されている場合、前記レーザ照射部について前記隙間へのレーザのエネルギ密度を前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度よりも小さく制御することが望ましい。
本発明によれば、複数の溶接ワイヤを並設することで、溶接ワイヤの並設方向であるパスの幅を拡大でき、施工時間を短縮化して溶接効率を向上させることから、製造コストを低減することができる。そのうえ、本発明によれば、複数の溶接ワイヤの先端を相互に近づけることで、パスの幅において肉盛溶接における母材の希釈率を均一化し、耐食性能や耐摩擦性能を十分に確保して品質を向上することができる。しかも、本発明によれば、複数の溶接ワイヤの先端を相互に近づけることで、パスの幅において肉盛溶接の厚さをムラ無く均一化し、耐食性能や耐摩擦性能を十分に確保して品質を向上することができる。
図1は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の構成図である。 図2は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置における溶接ワイヤ供給部の構成図である。 図3は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置により施される肉盛溶接の概念図である。 図4は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図5は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置により施される肉盛溶接の概念図である。 図6は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図7は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図8は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図9は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図10は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図11は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。 図12は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置におけるレーザ照射部のレーザ照射形態を示す概念図である。 図13は、本発明の実施形態に係る肉盛溶接装置におけるレーザ照射部のレーザ照射形態を示す概念図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態1]
図1は、本実施形態に係る肉盛溶接装置の構成図である。図2は、本実施形態に係る肉盛溶接装置における溶接ワイヤ供給部の構成図である。
図1に示すように、本実施形態の肉盛溶接装置は、母材保持部1と、溶接ワイヤ供給部2と、溶接ワイヤ加熱部3と、レーザ照射部4と、移動部5と、制御部6とを有する。
母材保持部1は、肉盛溶接を施す母材10を保持するものである。
溶接ワイヤ供給部2は、棒状の溶接ワイヤ11を支持し、当該溶接ワイヤ11の先端を母材10に向けて長さ方向に送り出すものである。溶接ワイヤ供給部2は、支持機構2Aと、送出機構2Bと、ヘッド2Cを有する。支持機構2Aは、棒状の溶接ワイヤ11が巻き取られたリール12を回転可能に支持する。送出機構2Bは、リール12に巻き取られた溶接ワイヤ11をリール12から引き出し長さ方向に沿って送り出す。ヘッド2Cは、送出機構2Bにより送り出される溶接ワイヤ11を長さ方向に沿って挿通し、この溶接ワイヤ11を長さ方向に移動可能に支持する。ヘッド2Cは、母材保持部1の近傍に配置され、溶接ワイヤ11の先端を母材10に向けて支持する。なお、溶接ワイヤ11は、断面が円形状、楕円形状、矩形状などに形成されている。
溶接ワイヤ供給部2は、複数設けられている。図2では、3つの溶接ワイヤ供給部2が設けられた構成を示している。図2では、支持機構2Aおよび送出機構2Bを省略してヘッド2C(2Ca,2Cb,2Cc)の先端側の一部を示している。この構成において、各ヘッド2C(2Ca,2Cb,2Cc)は、棒状の溶接ワイヤ11を複数並設するように支持し、かつ各溶接ワイヤ11の先端11aを相互に近づけるように配置されている。そして、本実施形態では、各ヘッド2C(2Ca,2Cb,2Cc)から送り出された各溶接ワイヤ11は、溶接位置(レーザLが照射される位置)において相互に近づけられた先端11aが接触している。
溶接ワイヤ加熱部3は、溶接ワイヤ11を加熱するものである。溶接ワイヤ加熱部3は、電源部3Aを有している。電源部3Aは、溶接ワイヤ11(ヘッド2C)に給電することで、溶接ワイヤ11を半溶融状態とする。半溶融状態とは、加熱により溶接ワイヤ11が溶融しやすい状態であり、かつヘッド2Cから送り出すことが可能に形状が維持された状態にあることをいう。
本実施形態においては、上述したように溶接ワイヤ供給部2が複数設けられている。このため、溶接ワイヤ加熱部3は、各溶接ワイヤ供給部2に対応して設けられて各溶接ワイヤ11をそれぞれ加熱する。
レーザ照射部4は、溶接ワイヤ11の先端11aの部位にレーザを照射するものである。レーザ照射部4は、レーザ発振器4Aと、レーザ照射ヘッド4Bとを有する。レーザ発振器4Aは、所定の出力となるレーザLを照射する。レーザ照射ヘッド4Bは、レーザ発振器4Aと伝送ケーブルを介して接続され、伝送ケーブルにより導光されたレーザLを、母材10へ向けて照射する。
本実施形態においては、上述したように溶接ワイヤ供給部2が複数設けられている。このため、レーザ照射部4は、各溶接ワイヤ11の相互に先端11aが近づけられた部位にレーザLを照射する。具体的に、図2において、レーザ照射部4は、1つの溶接ワイヤ11の径よりも大きいビーム径のレーザを照射する(例えば、1つの溶接ワイヤ11の径をφ1.2mmとしビーム径をφ2.0mmとする)。そして、図1に示すように、レーザ照射部4は、このレーザLを各溶接ワイヤ11の並設方向(図2の矢印A方向)に沿って移動させる移動機構4Cを有している。移動機構4Cは、レーザ照射ヘッド4Bを移動させる。また、移動機構4Cは、レーザ照射部4のレーザ照射ヘッド4Bがレーザ光学系を有し、ミラーなどの光学系によりレーザLの光軸の向きや焦点距離を変更することでレーザ照射ヘッド4Bが移動せずにレーザLを走査することが可能に構成されていてもよい。
移動部5は、溶接ワイヤ11と母材10とを相対的に移動させるものである。移動部5は、本実施形態では、母材10を保持する母材保持部1に設けられ、互いに直交するX軸,Y軸,Z軸の3軸方向に沿って母材保持部1を移動可能に構成されている。
本実施形態においては、上述したように溶接ワイヤ供給部2が複数設けられている。このため、移動部5は、各溶接ワイヤ11を共に、母材10と相対的に移動させる。例えば、図2に示すように、本実施形態の肉盛溶接装置は、移動部5により母材保持部1を移動させることで、相対的に各溶接ワイヤ11を矢印Bの方向に移動させて1つのパスの肉盛溶接を行うことができ、さらに相対的に各溶接ワイヤ11を矢印Cの方向に移動させてから矢印Bの方向に移動させてパスを隣接させ肉盛溶接を行うことができる。
制御部6は、肉盛溶接装置の動作を制御するものである。制御部6は、例えば、コンピュータであり、演算処理装置や記憶装置などにより実現される。演算処理装置は、CPU(Central Processing Unit)のようなマイクロプロセッサを含む。記憶装置は、ROMやRAMのようなメモリおよびストレージを含む。演算処理装置は、記憶装置に記憶されているコンピュータプログラムに従って演算処理を実施する。
この制御部6は、溶接ワイヤ供給部2の送出機構2Bと、溶接ワイヤ加熱部3と、レーザ照射部4のレーザ発振器4Aおよび移動機構4Cと、移動部5との動作を制御する。具体的に、制御部6は、各溶接ワイヤ供給部2の送出機構2Bを制御して各溶接ワイヤ11の供給速度を変更する。また、制御部6は、各溶接ワイヤ加熱部3を制御して各溶接ワイヤ11の加熱温度を変更する。また、制御部6は、レーザ照射部4のレーザ発振器4Aを制御してレーザLの出力を変更する。また、制御部6は、レーザ照射部4の移動機構4Cを制御してレーザLの移動速度を変更する。また、制御部6は、移動部5を制御して各溶接ワイヤ11と母材10とを相対的に移動させる。
図3は、本実施形態に係る肉盛溶接装置により施される肉盛溶接の概念図である。
図3に示すように、肉盛溶接13は、母材10の表面に施され、溶接ワイヤ11が溶融される肉盛溶融部11Aと、肉盛溶融部11Aと共に母材10の表面の溶融された母材溶融部10Aが希釈されて成される。肉盛溶融部11A(溶接ワイヤ11)は、例えば、耐食性能や耐摩擦性能を有する材料からなる。一方、母材溶融部10A(母材10)は、耐食性能や耐摩擦性能の低い安価な材料からなり、製造コストの低減に寄与している。ただし、肉盛溶融部11Aへの母材溶融部10Aの希釈率にムラが生じると、肉盛溶融部11A(溶接ワイヤ11)が有する耐食性能や耐摩擦性能が十分に確保できず品質が低下する傾向となる。希釈率は、肉盛溶融部11Aの厚さαとし、母材溶融部10Aの厚さβとして下記式(1)により算出される。
希釈率%=[β/(α+β)]・100…(1)
また、複数の溶接ワイヤ11を並設することで、溶接ワイヤ11の並設方向であるパスの幅Wを拡大でき、施工時間を短縮化して溶接効率を向上させることから、製造コストを低減できる。ただし、単に複数の溶接ワイヤ11を並設しても、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さにムラが生じ、肉盛溶融部11A(溶接ワイヤ11)が有する耐食性能や耐摩擦性能が十分に確保できず品質が低下する傾向となる。
これらの問題に対し、本実施形態の肉盛溶接装置によれば、複数の溶接ワイヤ11の先端11aを相互に近づけることで、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13における母材10の希釈率を均一化し、品質を向上することができる。しかも、本実施形態の肉盛溶接装置によれば、複数の溶接ワイヤ11の先端11aを相互に近づけることで、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
図4は、本実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。
図4は、図3に示す肉盛溶接を行う動作であって、制御部6の制御について示している。ここで、溶接ワイヤ供給部2において各溶接ワイヤ11の径(断面形状および断面積)を同じくする。なお、各溶接ワイヤ11の径が同じとは、溶接ワイヤ11の製造上の誤差があってもよいことを含み、他の実施形態においても同様である。
制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3を制御して各溶接ワイヤ11を加熱する。また、制御部6は、レーザ照射部4のレーザ発振器4Aを制御してレーザLを照射する。また、制御部6は、レーザ照射部4の移動機構4Cを制御してレーザLを各溶接ワイヤ11の位置に図4に示す移動範囲Mで移動させる。すなわち、半溶融状態とした各溶接ワイヤ11にレーザLを照射し、かつレーザLを各溶接ワイヤ11の並設方向に沿って移動させることで、各溶接ワイヤ11が母材10の表面を伴って溶融して肉盛溶接13として母材10の表面に施される。さらに、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2の送出機構2Bを制御して各溶接ワイヤ11を送り出し、移動部5を制御して各溶接ワイヤ11と母材10とを相対的に移動させる。これにより、パスの幅Wの肉盛溶接13が矢印B方向の長さで連続して施される。
そして、制御部6は、図4に示すように、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが一定になるように制御する。
さらに、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが一定になるように制御する。
すなわち、各溶接ワイヤ11が等しい供給速度Vaで送り出され、かつ等しい加熱温度Tで加熱されることで、各溶接ワイヤ11および母材10の溶融状態が等しくなり、これによりパスの幅Wおよび連続方向において肉盛溶接13における母材10の希釈率を均一化し、かつ肉盛溶接13の厚さを均一化することができる。この結果、肉盛溶接13における耐食性能や耐摩擦性能を十分に確保して品質を向上することができる。
しかも、各溶接ワイヤ11を加熱することで、溶接ワイヤ11の溶融が促進されるため、肉盛溶融部11Aへの母材溶融部10Aの希釈率を低減することができる。母材溶融部10A(母材10)は、耐食性能や耐摩擦性能の低い安価な材料を用いることで製造コストの低減に寄与することができるが、肉盛溶融部11Aへの母材溶融部10Aの希釈率が高いと(例えば、20%を超える)、肉盛溶融部11A(溶接ワイヤ11)が有する耐食性能や耐摩擦性能が十分に確保できず品質が低下する傾向となる。このため、肉盛溶融部11Aへの母材溶融部10Aの希釈率を極力低減(例えば5%程度)とすることで品質をより確保することができる。
また、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qが等しくなるように制御することが望ましい。具体的には、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pが等しくなるように制御し、かつ各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbが等しくなるように制御する。レーザLのエネルギ密度Qは、Q=P/Vbにより求められる。
すなわち、各溶接ワイヤ11が等しいエネルギ密度Qで溶融されることで、各溶接ワイヤ11および母材10の溶融状態が等しくなり、これによりパスの幅Wおよび連続方向において肉盛溶接13における母材10の希釈率を均一化し、かつ肉盛溶接13の厚さを均一化することができる。この結果、肉盛溶接13における耐食性能や耐摩擦性能を十分に確保して品質を向上することができる。
[実施形態2]
図5は、本実施形態に係る肉盛溶接装置により施される肉盛溶接の概念図である。
図5に示す肉盛溶接13は、先のパスの肉盛溶接13Aと、先のパスの肉盛溶接13Aに隣接する後のパスの肉盛溶接13Bを含む。先のパスの肉盛溶接13Aは、図3に示す肉盛溶接13に相当する。後のパスの肉盛溶接13Bは、先のパスの肉盛溶接13Aに隣接する側の側部が、先のパスの肉盛溶接13Aの側部の上にラップして施される。このようにすることで、先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとを隙間を空けることなく連続して施すことができる。
図6〜図9は、本実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。
図6〜図9は、図5に示す後のパスの肉盛溶接13Bを行う動作であって、制御部6の制御について示している。ここで、溶接ワイヤ供給部2において各溶接ワイヤ11の径(断面形状および断面積)を同じくする。
制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3を制御して各溶接ワイヤ11を加熱する。また、制御部6は、レーザ照射部4のレーザ発振器4Aを制御してレーザLを照射する。また、制御部6は、レーザ照射部4の移動機構4Cを制御してレーザLを各溶接ワイヤ11の位置に図6〜図9に示す移動範囲Mで移動させる。すなわち、半溶融状態とした各溶接ワイヤ11にレーザLを照射し、かつレーザLを各溶接ワイヤ11の並設方向に沿って移動させることで、各溶接ワイヤ11が母材10の表面を伴って溶融して後のパスの肉盛溶接13Bとして母材10の表面に施される。さらに、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2の送出機構2Bを制御して各溶接ワイヤ11を送り出し、移動部5を制御して各溶接ワイヤ11と母材10とを相対的に移動させる。これにより、パスの幅Wの後のパスの肉盛溶接13Bが矢印B方向の長さで連続して施される。
そして、図6に示す動作では、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qが等しくなるように制御する。具体的には、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pが等しくなるように制御し、かつ各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbが等しくなるように制御する。
また、制御部6は、図6に示すように、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが一定になるように制御する。
また、制御部6は、図6に示すように、溶接ワイヤ供給部2についてラップ部に位置する溶接ワイヤ11の供給速度Vaをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11の供給速度Vaよりも遅くなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが一定になるように制御する。
すなわち、図6に示す動作において、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11がラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも遅い供給速度Vaで送り出されることで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11の供給量が、ラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも少なくなる。このため、後のパスの肉盛溶接13Bにおいてラップ部における溶接ワイヤ11の肉盛溶融部11Aがラップ部以外よりも少なくなる。これにより、図5に示す先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとの接点Dにおいて熱の伝達を十分に行えるため、母材10や先のパスの肉盛溶接13Aへの融合不良を防止して後のパスの肉盛溶接13Bを定着させることができ、品質を向上することができる。しかも、後のパスの肉盛溶接13Bにおいて、ラップ部における肉盛溶融部11Aの厚さを薄くでき、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
また、図7に示す動作では、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qが等しくなるように制御する。具体的には、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pが等しくなるように制御し、かつ各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbが等しくなるように制御する。
また、制御部6は、図7に示すように、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが一定になるように制御する。
また、制御部6は、図7に示すように、溶接ワイヤ加熱部3についてラップ部に位置する溶接ワイヤ11の加熱温度Tをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11の加熱温度Tよりも高くなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが一定になるように制御する。
すなわち、図7に示す動作において、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11がラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも高い加熱温度Tで加熱されることで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11が、ラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも速く溶融する。これにより、図5に示す先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとの接点Dにおいて熱の伝達を十分に行えるため、母材10や先のパスの肉盛溶接13Aへの融合不良を防止して後のパスの肉盛溶接13Bを定着させることができ、品質を向上することができる。しかも、後のパスの肉盛溶接13Bにおいて、ラップ部における溶融が促進されるため、肉盛溶融部11Aの厚さを薄くでき、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
また、図8に示す動作では、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが一定になるように制御する。
また、制御部6は、図8に示すように、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが一定になるように制御する。
また、制御部6は、図8に示すように、レーザ照射部4についてラップ部に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qよりも高くなるように制御する。具体的には、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pが等しくなるように制御すると共に、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbよりも遅くなるように制御する。
すなわち、図8に示す動作において、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11に対しラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも高いエネルギ密度QのレーザLが照射されることで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11が、ラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも速く溶融する。これにより、図5に示す先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとの接点Dにおいて熱の伝達を十分に行えるため、母材10や先のパスの肉盛溶接13Aへの融合不良を防止して後のパスの肉盛溶接13Bを定着させることができ、品質を向上することができる。しかも、後のパスの肉盛溶接13Bにおいて、ラップ部における溶融が促進されるため、肉盛溶融部11Aの厚さを薄くでき、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
また、図9に示す動作では、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが一定になるように制御する。
また、制御部6は、図9に示すように、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが一定になるように制御する。
また、制御部6は、図9に示すように、レーザ照射部4についてラップ部に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qよりも高くなるように制御する。具体的には、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbが等しくなるように制御すると共に、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLの出力Pをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pよりも高く制御する。
すなわち、図9に示す動作において、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11に対しラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも高いエネルギ密度QのレーザLが照射されることで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11が、ラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも速く溶融する。これにより、図5に示す先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとの接点Dにおいて熱の伝達を十分に行えるため、母材10や先のパスの肉盛溶接13Aへの融合不良を防止して後のパスの肉盛溶接13Bを定着させることができ、品質を向上することができる。しかも、後のパスの肉盛溶接13Bにおいて、ラップ部における溶融が促進されるため、肉盛溶融部11Aの厚さを薄くでき、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
また、図には明示しないが、制御部6は、図8および図9に示す動作を組み合わせ、レーザ照射部4についてラップ部に位置する溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbよりも遅くなるように制御すると共に、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLの出力Pをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLの出力Pよりも高くなるように制御することで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qをラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qよりも高くなるように制御してもよい。
すなわち、図8および図9に示す動作を組み合わせた場合においても、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11に対しラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも高いエネルギ密度QのレーザLが照射されることで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11が、ラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも速く溶融する。これにより、図5に示す先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとの接点Dにおいて熱の伝達を十分に行えるため、母材10や先のパスの肉盛溶接13Aへの融合不良を防止して後のパスの肉盛溶接13Bを定着させることができ、品質を向上することができる。しかも、後のパスの肉盛溶接13Bにおいて、ラップ部における溶融が促進されるため、肉盛溶融部11Aの厚さを薄くでき、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
なお、図には明示しないが、溶接ワイヤ供給部2においてラップ部に位置する溶接ワイヤ11の径(断面形状および断面積)をラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも細くしてもよい。
この場合、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qが等しくなるように制御する。具体的には、制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pが等しくなるように制御し、かつ各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbが等しくなるように制御する。
また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ供給部2について各溶接ワイヤ11を送り出す供給速度Vaが一定になるように制御する。
また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが等しくなるように制御する。また、制御部6は、溶接ワイヤ加熱部3について各溶接ワイヤ11の加熱温度Tが一定になるように制御する。
すなわち、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11の径をラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも細くすることで、ラップ部に位置する溶接ワイヤ11の供給量が、ラップ部以外に位置する溶接ワイヤ11よりも少なくなる。このため、後のパスの肉盛溶接13Bにおいてラップ部における溶接ワイヤ11の肉盛溶融部11Aがラップ部以外よりも少なくなる。これにより、図5に示す先のパスの肉盛溶接13Aと後のパスの肉盛溶接13Bとの接点Dにおいて熱の伝達を十分に行えるため、母材10や先のパスの肉盛溶接13Aへの融合不良を防止して後のパスの肉盛溶接13Bを定着させることができ、品質を向上することができる。しかも、後のパスの肉盛溶接13Bにおいて、ラップ部における肉盛溶融部11Aの厚さを薄くでき、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13の厚さをムラ無く均一化し、品質を向上することができる。
[実施形態3]
図10および図11は、本実施形態に係る肉盛溶接装置の動作を示す概念図である。
図10および図11は、図3に示すパスの肉盛溶接13を行う動作であって、制御部6の制御について示している。ここで、溶接ワイヤ供給部2において各溶接ワイヤ11の径(断面形状および断面積)を同じくする。
図10および図11に示すように、溶接ワイヤ供給部2において各溶接ワイヤ11の先端11aの間に隙間Hが形成されている。隙間Hは、各溶接ワイヤ11の径よりも小さい。
この場合、図10および図11に示すように、制御部6は、レーザ照射部4について隙間HへのレーザLのエネルギ密度Qを溶接ワイヤ11へのレーザLのエネルギ密度Qよりも小さくなるように制御する。具体的には、図10に示すように、制御部6は、レーザ照射部4について隙間Hや各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pが等しくなるように制御すると共に、隙間Hの位置でのレーザLの移動速度Vbを各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbよりも速くなるように制御する。または、図11に示すように、制御部6は、レーザ照射部4について隙間Hおよび各溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbが等しくなるように制御すると共に、隙間HへのレーザLの出力Pを各溶接ワイヤ11へのレーザの出力Pよりも低くなるように制御する。または、図には明示しないが、制御部6は、図10および図11に示す動作を組み合わせ、レーザ照射部4について隙間Hに位置でのレーザLの移動速度Vbを溶接ワイヤ11の位置でのレーザLの移動速度Vbよりも速くなるように制御すると共に、隙間HへのレーザLの出力Pを溶接ワイヤ11へのレーザLの出力Pよりも低くなるように制御してもよい。
すなわち、本実施形態の肉盛溶接装置によれば、各溶接ワイヤ11の先端11aの間に隙間Hを設けることで、図3に示すパスの幅Wを拡大でき、施工時間を短縮化して溶接効率を向上させることから、製造コストを低減できる。しかも、図10および図11に示す動作において、溶接ワイヤ11に対して隙間Hに低いエネルギ密度QのレーザLが照射されることで、隙間H、すなわち母材10の表面に低いエネルギ密度QのレーザLが照射されることになる。これにより、溶接ワイヤ11が存在していない隙間Hにおける母材10の溶融が少なくなるため、パスの幅Wにおいて肉盛溶接13における母材10の希釈率を均一化し、品質を向上することができる。
なお、図10および図11に示す動作と、図6〜図9に示す動作に組み合わせることで、溶接ワイヤ供給部2において各溶接ワイヤ11の先端11aの間に隙間Hが形成されている場合に、上記効果に加えて、図5に示す後のパスの肉盛溶接13Bの品質を向上することができる。
[実施形態4]
図12および図13は、本実施形態に係る肉盛溶接装置におけるレーザ照射部のレーザ照射形態を示す概念図である。
図12に示す形態では、レーザ照射部4は、レーザ照射ヘッド4Bのレーザ光学系により各溶接ワイヤ11の並設方向に亘ってレーザLを帯状に照射するように構成されている。この場合、レーザ照射部4は、各溶接ワイヤ11に対して照射されるレーザLの位置が固定である。制御部6は、レーザ照射部4について各溶接ワイヤ11の並設方向でレーザLの出力を変えてレーザLのエネルギ密度を変えるように制御することができ、これにより、図6、図7、図9、図11に示す動作を行うことができ、上記効果を得ることができる。
図13に示す形態では、レーザ照射部4は、複数設けられて各溶接ワイヤ11の位置にレーザLを照射するように構成されている。この場合、レーザ照射部4は、各溶接ワイヤ11に対して照射されるレーザLの位置が固定である。制御部6は、レーザ照射部4について各レーザLの出力を変えてレーザLのエネルギ密度を変えるように制御することができ、これにより、図6、図7、図9に示す動作を行うことができ、上記効果を得ることができる。
1 母材保持部
2 溶接ワイヤ供給部
2A 支持機構
2B 送出機構
2C ヘッド
3 溶接ワイヤ加熱部
3A 電源部
4 レーザ照射部
4A レーザ発振器
4B レーザ照射ヘッド
4C 移動機構
5 移動部
6 制御部
10 母材
10A 母材溶融部
11 溶接ワイヤ
11a 先端
11A 肉盛溶融部
12 リール
13 肉盛溶接
13A 先のパスの肉盛溶接
13B 後のパスの肉盛溶接
H 隙間
L レーザ
P 出力
Q エネルギ密度
T 加熱温度
Va 供給速度
Vb 移動速度
W パスの幅

Claims (12)

  1. 棒状の溶接ワイヤを複数並設して支持し、かつ各前記溶接ワイヤの先端を相互に近づけるように長さ方向に送り出す溶接ワイヤ供給部と、
    各前記溶接ワイヤを加熱する溶接ワイヤ加熱部と、
    各前記溶接ワイヤの相互に先端が近づけられた部位にレーザを照射するレーザ照射部と、
    各前記溶接ワイヤと肉盛溶接を施す母材とを相対的に移動させる移動部と、
    前記溶接ワイヤ供給部における各前記溶接ワイヤの供給速度、前記溶接ワイヤ加熱部における各前記溶接ワイヤの加熱温度、および前記レーザ照射部における各前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を制御する制御部と、
    を有する肉盛溶接装置。
  2. 前記制御部は、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、かつ前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  3. 前記制御部は、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を等しく制御する請求項2に記載の肉盛溶接装置。
  4. 前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザの出力を等しく制御し、かつ各前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を等しく制御する請求項2に記載の肉盛溶接装置。
  5. 前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ供給部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤの供給速度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの供給速度よりも遅く制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  6. 前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤの位置でのレーザのエネルギ密度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤの加熱温度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの加熱温度よりも高く制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  7. 前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度よりも高く制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  8. 前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、隣接するパスの側部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤへのレーザの出力を等しく制御すると共に、ラップ部に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度よりも遅く制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  9. 前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、隣接するパスの一部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部について各前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を等しく制御すると共に、ラップ部に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力よりも高く制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  10. 前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に沿ってレーザを移動する移動機構を有し、前記制御部は、隣接するパスの一部をラップさせる場合、前記溶接ワイヤ供給部について各前記溶接ワイヤの供給速度を等しく制御し、前記溶接ワイヤ加熱部について各前記溶接ワイヤの加熱温度を等しく制御し、前記レーザ照射部についてラップ部に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤの位置でのレーザの移動速度よりも遅く制御すると共に、ラップ部に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力を前記ラップ部以外に位置する前記溶接ワイヤへのレーザの出力よりも高く制御する請求項1に記載の肉盛溶接装置。
  11. 前記レーザ照射部は、各前記溶接ワイヤの並設方向に亘ってレーザを帯状に照射するように構成されている請求項1〜3、5〜7のいずれか1つに記載の肉盛溶接装置。
  12. 前記制御部は、各前記溶接ワイヤの先端の間に隙間が形成されている場合、前記レーザ照射部について前記隙間へのレーザのエネルギ密度を前記溶接ワイヤへのレーザのエネルギ密度よりも小さく制御する請求項1〜11のいずれか1つに記載の肉盛溶接装置。
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