JP2019077959A - 電界紡糸装置 - Google Patents

電界紡糸装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019077959A
JP2019077959A JP2017203517A JP2017203517A JP2019077959A JP 2019077959 A JP2019077959 A JP 2019077959A JP 2017203517 A JP2017203517 A JP 2017203517A JP 2017203517 A JP2017203517 A JP 2017203517A JP 2019077959 A JP2019077959 A JP 2019077959A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head unit
disposed
base material
vertical direction
control body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017203517A
Other languages
English (en)
Inventor
静雄 木下
Shizuo Kinoshita
静雄 木下
健哉 内田
Kenya Uchida
健哉 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2017203517A priority Critical patent/JP2019077959A/ja
Priority to CN201880066868.8A priority patent/CN111212936A/zh
Priority to PCT/JP2018/031725 priority patent/WO2019077884A1/ja
Publication of JP2019077959A publication Critical patent/JP2019077959A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D5/00Formation of filaments, threads, or the like
    • D01D5/04Dry spinning methods

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

【課題】垂直方向に搬送される基材に繊維膜を形成する電界紡糸装置において、垂直方向の基材の搬送路を長くすることなく、搬送ローラ等への繊維の付着を防止し、繊維膜の品質向上、装置の小型化および、メンテナンス性の向上を図ることができる装置の提供。【解決手段】基材40を垂直方向に搬送する搬送デバイス60と、搬送デバイス60により搬送される基材40に対向して配置され、電圧が印加されることにより、繊維の原料液を吐出して基材40に繊維の膜を形成するヘッドユニット30と、ヘッドユニット30の垂直方向における少なくとも一端側の位置に配置され、かつヘッドユニット30に印加される電圧と同極性の電圧が印加され、ヘッドユニット30の一端側の位置の周辺に電場を生じさせる制御体70とを有する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電界紡糸装置に関する。
従来、電界紡糸法を用いて基材に繊維膜を形成する電界紡糸装置が知られている。この従来装置は、複数の搬送ローラに掛け渡して基材を水平方向に搬送し、当該基材に向けてヘッドから原料液を吐出させる。
上述の従来装置は、基材に繊維膜を形成するために、ヘッドから吐出されて飛翔する繊維が、基材の搬送方向の両側に広がることを制御して、繊維を基材に誘導する構造を有する。
一方、垂直方向に搬送される基材に、繊維膜を形成する装置も提案されている。この提案装置は、垂直方向に基材を搬送する搬送路を有するために、上述の従来装置とは異なる特有の搬送ローラの配置構造を有する。
特表2005−534828号公報
本発明が解決しようとする課題は、垂直方向に搬送される基材に繊維膜を形成する電界紡糸装置において、垂直方向の基材の搬送路を長くすることなく、搬送ローラ等への繊維の付着を防止し、繊維膜の品質向上、装置の小型化および、メンテナンス性の向上を図ることができる装置を提供することである。
実施形態に係る電界紡糸装置は、基材を垂直方向に搬送する搬送デバイスと、前記搬送デバイスにより搬送される前記基材に対向して配置され、電圧が印加されることにより、繊維の原料液を吐出して前記基材に前記繊維の膜を形成するヘッドユニットと、前記ヘッドユニットの前記垂直方向における少なくとも一端側の位置に配置され、かつ前記ヘッドユニットに印加される電圧と同極性の電圧が印加され、前記ヘッドユニットの前記一端側の位置の周辺に電場を生じさせる制御体とを有する。
実施形態に係る電界紡糸装置を示す図である。 実施形態に係る電界紡糸装置のヘッドユニット周辺の構造を模式的に示す一部拡大図である。 実施形態に係る電界紡糸装置の制御構成の一例を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。まず、実施形態の全体について、概略的に説明する。図1は、実施形態に係る電界紡糸装置10(以下、単に装置10という)の内部を示す図である。
装置10は、周知の電界紡糸法により、基材40に繊維膜を形成する装置の一例である。装置10は、基材40を垂直方向(例えば図1のY方向)に搬送する搬送路64(以下、垂直搬送路64という)を有し、垂直搬送路64を搬送される基材40に対向して配置されるヘッドユニット30により、基材40に繊維膜を形成する。
装置10は、垂直搬送路64を搬送される基材40の両面に、ヘッドユニット30を対向配置して、垂直搬送路64を搬送される基材40の両面に、同時に繊維膜を形成することにより、繊維膜の形成速度の向上を図ることができる。
また装置10は、垂直搬送路64へ基材40を供給するため、及び、垂直搬送路64を通過して繊維膜が形成された基材40を次の垂直搬送路64へ、あるいは装置10外へ搬送するために、垂直搬送路64の垂直方向における端部に接続され、基材40を水平方向に搬送する搬送路63(以下、水平搬送路63という)を有する。
上述のように、垂直搬送路64及び水平搬送路63が設けられる場合、垂直搬送路64の端部に配置されるローラ61a(図2参照)は、ヘッドユニット30に面する特有の配置構造になる。この特有の配置構造のため、ヘッドユニット30から原料液が吐出されたときに、繊維がローラ61aに付着しないようにする必要がある。
なお、ローラ61aとヘッドユニット30とが面する特有の配置構造とは、ローラ61aの回転軸に対して基材40が掛けられる面とは反対側のローラ61aの面が、基材40を介することなく、直接にヘッドユニット30と向き合う構造である。
繊維のローラ61aへの付着は、ローラ61aと、ヘッドユニット30との距離を長くすること、すなわち垂直搬送路64の長さを長くすることにより防止できる。しかしながら、垂直搬送路64の長さが長くすると、装置の大型化につながる。
これに対し装置10においては、制御体70が後述するように設けられる。制御体70は、原料液の飛翔経路の垂直方向の広がりを制御することにより、ローラ61a等への繊維の飛翔を抑制する。
従って、ローラ61a方向に繊維が飛翔して、ローラ61aに繊維が付着することが防止される。故に、繊維がローラ61aに付着することに起因する、例えば基材40上の繊維膜の剥がれ、基材40の破断、基材40の搬送軸のゆがみ等が防止され、繊維膜の品質向上及び、メンテナンス性の向上を図ることができる。
またさらに、制御体70が設けられることにより、ローラ61aへの繊維の付着を防止できるので、垂直搬送路64の長さを長くすることがなく、装置の小型化を図ることもできる。
次に装置10の各部について、詳細に説明する。装置10は、電源20(図3参照)、ヘッドユニット30、巻出しリール41、巻取りリール42、支持体50(図2参照)、搬送デバイス60および、制御体70を有する。
まず電源20について説明する。電源20は、ヘッドユニット30に接続される。電源20は、ヘッドユニット30の各ヘッド31に供給される原料液を帯電するために、ヘッド31に、例えば30〜50kvの高電圧を印加する。
また電源20は、制御体70に接続される。電源20は、帯電した原料液の飛翔経路を制御するために、制御体70に電圧を印加する。制御体70に印加される電圧は、ヘッド31に印加される電圧と同極性であり、かつ例えば同じ値である。
本実施形態において、電源20は、ヘッド31に電圧を印加するための電源及び、制御体70に電圧を印加する電源として兼用されるが、ヘッド31用電源および制御体70用電源は、それぞれ別の電源であっても良い。
次にヘッドユニット30について説明する。ヘッドユニット30は、図1に示すように、基材40を垂直方向(図1のY方向)に搬送する垂直搬送路64の両側に配置され、垂直搬送路64を搬送される基材40と対向する。ヘッドユニット30は、垂直搬送路64の片側にだけ配置されても良いが、本実施形態の場合、繊維膜の形成速度を向上させるために、垂直搬送路64の両側に配置される。
ヘッドユニット30は、少なくとも1個以上のヘッド31を含む。本実施形態においては、図1に示すように、ヘッドユニット30は、例えば3個のヘッド31を含む。
なお、本実施形態において、装置10は、図1に示すように、3本の垂直搬送路64を有する。従って装置10は、図1に示すように、合計4個のヘッドユニット30を有するが、垂直搬送路64の本数及びヘッドユニット30の個数は限定されるものではない。
ヘッドユニット30について、図2を参照してさらに詳細に説明する。図2は、図1に示すヘッドユニット30及びその周辺構造を模式的に示す図である。図2に示すように、ヘッドユニット30の3個のヘッド31は、支持体50に支持されることにより、垂直搬送路64に沿って垂直方向(図2のY方向)に配置される。各ヘッド31の間隔d1(図2参照)は、例えば同じとすることができる。
また各ヘッド31は、同一の構造を有する。すなわちヘッド31は、基材40に対向する吐出部を有する。吐出部は、例えば基材40の幅(搬送方向と直行する方向の幅)方向と同一方向に配列され、原材料を吐出する複数のノズルを有する。吐出部の幅(複数のノズルの配列方向の幅)は、基材40の幅と例えば同じである。
また各ヘッド31と基材40との間隔d2(図2参照)は、例えば同じである。間隔d2は、例えば電源20による印加電圧、原料液中のポリマーの種類、原料液中の繊維の原材料の濃度等を含む吐出条件により決められる。
また各ヘッド31は、不図示の原料液貯蔵タンクに、不図示の送液機構を介して接続されている。原料液は、繊維の原材料(例えばポリマー)が、所定の濃度で溶媒に溶かされた溶液である。
繊維の原材料には特に限定がなく、形成したい繊維膜の材質に応じて適宜変更することができる。繊維の原材料としては、例えばポリオレフィン系樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等が挙げられる。繊維の原材料としては、具体的には、例えば、熱可塑性樹脂であるポリスチレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリサルファン、ポリエーテルサルファン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、変性ポリフェニレンエーテル、シンジオタクチックポリスチレン、液晶ポリマー、熱硬化性樹脂であるユリア樹脂、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂や、これらを含む共重合体などから選択される1種類、または2種類以上のポリマーの混紡によって形成することができる。なお、本実施形態に適用可能な繊維の原材料は、列記した原材料に限定されるものではない。列記した繊維の原材料は、あくまでも例示である。
溶媒は、繊維の原材料を溶解することができるものであればよい。溶媒は、溶解させる繊維の原材料に応じて適宜変更することができる。溶媒としては、例えば、アルコール系、芳香族系等の揮発性の有機溶媒あるいは、水を用いることができる。有機溶媒としては、具体的には、例えば、イソプロパノール、エチレングリコール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、アセトン、酢酸エチル、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサン、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、酢酸ブチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ピリジン等が挙げられる。また、溶媒は、例記した溶媒より選ばれる一種類でもよく、また、複数種類が混在してもよい。なお、本実施形態に適用可能な溶媒は、列記した溶媒に限定されるものではない。列記した溶媒は、あくまでも例示である。
上述した構成により、ヘッドユニット30は、帯電された原料液を吐出部から吐出して、垂直搬送路64を搬送される基材40の両面に同時に繊維膜を形成する。
すなわちまず、ヘッドユニット30の各ヘッド31には、不図示のタンクから、原料液が供給される。またヘッド31には、電源20により電圧が印加される。
ヘッド31は、垂直搬送路64を搬送される基材40の片面に向けて、帯電された原料液を吐出する。ヘッド31から吐出された原料液中の溶媒は、装置10内の雰囲気中で揮発する。
ヘッド31から吐出された原料液中の原材料は、飛翔して垂直搬送路64を搬送される基材40の片面に到達し、基材40の両面に繊維膜が形成される。
また、ヘッド31から吐出された原料液の一部は、ヘッド31からみて搬送デバイス60のローラ61方向および、装置10内の垂直方向(図2のY方向)にも飛翔しようとする。ただし後述するように、制御体70によって、垂直搬送路64を搬送される基材40方向以外の方向への繊維の飛翔経路が制御されるので、ローラ61、装置10内の壁面等に繊維が付着することが防止される。
次に、巻出しリール41及び巻取りリール42について説明する。巻出しリール41及び巻取りリール42は、不図示の駆動源により回転される。巻出しリール41は、装置10の筐体13の入口11を介して、基材40を筐体13内に供給する(図1の矢印A参照)。巻取りリール42は、筐体13の出口12から排出される繊維膜が形成された基材40を回収する(図1の矢印B参照)。なお基材40は、例えばシート状の電極である。基材40の材質としては、例えばアルミニウムが挙げられる。
装置10内に供給された基材40は、搬送デバイス60の複数のローラ61に掛け渡されることにより、垂直搬送路64を経由して搬送される。
基材40は、垂直搬送路64に配置されたヘッドユニット30により繊維膜が形成された後に、出口12から装置10外に排出されて(図1の矢印B参照)、不図示の回収部に回収される。
次に支持体50について説明する。支持体50は、図2に示すように、一方の垂直搬送路64を搬送される基材40に対向するヘッドユニット30と、他方の垂直搬送路64を搬送される基材40に対向するヘッドユニット30を支持する。
また支持体50は、制御体70を支持する。具体的には、図2に示すように支持体50は、ヘッドユニット30の垂直方向(例えば図2のY方向)の両端側の位置において、制御体70を支持する。制御体70の詳細については後述する。
次に搬送デバイス60について説明する。搬送デバイス60は、基材40を搬送するために、複数のローラ61および、駆動源62(図3参照)を有する。
複数のローラ61は、装置10内の所定位置に配置されて、基材40を支持することにより、基材40を水平方向(図1のX方向)に搬送する複数の水平搬送路63と、基材40を垂直方向(図2のY方向)に搬送する複数の垂直搬送路64とを形成する。
水平搬送路63は、垂直搬送路64へ基材40を供給するため、及び、垂直搬送路64を通過して繊維膜が形成された基材40を次の垂直搬送路64、あるいは装置10外へ搬送するために、垂直搬送路64の垂直方向における両端部に接続される。
本実施形態においては、図1に示すように、4本の水平搬送路63がローラ61により形成される。具体的には、水平搬送路63は、入口11から供給される基材40を、最初の垂直搬送路64に搬送する1本の搬送路を含む。
また、水平搬送路63は、一つの垂直搬送路64を通過した基材40を次の垂直搬送路64に搬送する2本の搬送路を含む。
さらに水平搬送路63は、最後の垂直搬送路64を通過した基材40を出口12へ搬送する1本の搬送路を含む。
本実施形態では、入口11から供給される基材40を搬送する最初の水平搬送路63は、垂直搬送路64の下端部(図1のY2方向の端部)に接続する。次以降の水平搬送路63は、相対向する2本の垂直搬送路64の上端部(図1のY1方向の端部)および下端部に交互に接続し、最後の水平搬送路63は、垂直搬送路64の上端部に接続する。
また、本実施形態においては、図1に示すように、3本の垂直搬送路64がローラ61により形成される。垂直搬送路64は上述のように水平搬送路63と接続する。
従って最初の垂直搬送路64は、基材40を垂直方向の上方(図1のY1方向)に向けて搬送する。次の垂直搬送路64は、基材40を、垂直方向の下方(図1のY1方向)に向けて搬送し、さらに次の垂直搬送路64は、上方に向きを変えて、基材40を搬送する。
ここで、垂直搬送路64の垂直方向(Y方向)における両端位置で基材40を支持する一対のローラ61のうちの一方のローラ61a(図2参照)は、ヘッドユニット30に面する構造になる。
ローラ61aがヘッドユニット30に面する構造とは、上述したように、ローラ61aの回転軸に対して基材40が掛けられる面とは反対側のローラ61の面が、基材40を介することなく、直接にヘッドユニット30と向き合う構造である。
本実施形態では、ヘッドユニット30に面する構造のローラ61aに繊維が付着することを防止するために、後述の制御体70が設けられる。
なお垂直搬送路64の本数、水平搬送路63の本数及びローラ61の個数は、本実施形態の数に限定されるものではない。
駆動源62は、複数のローラ61を回転するモータを有する。駆動源62は、複数のローラ61を回転するために、複数のモータを有しても良いし、共通の1個のモータを有しても良い。
次に制御体70について説明する。制御体70は、支持体50に支持されることにより、基材40が搬送される垂直方向(例えば図2のY方向)におけるヘッドユニット30の両端側の位置に配置される。
制御体70は、ヘッドユニット30の一端側の位置だけに配置されても良いが、本実施形態の場合、ローラ61aへの繊維の飛翔を抑制するだけでなく、ローラ61aとは反対方向(例えば図2のY1方向)の装置10の壁面方向への繊維の飛翔を抑制するために、ヘッドユニット30の両端側の位置に配置される。
具体的には、制御体70は、ヘッドユニット30に含まれる複数のヘッド31のうちの垂直方向における両端位置に配置されたヘッド31a(図2参照)から、垂直方向に所定間隔d3だけ離れた位置に配置される。
また、ヘッド31aと制御体70との間の間隔d3は、複数のヘッド31の間の間隔d1よりも小さい間隔である。
制御体70と基材40との間隔d4は、ヘッドユニット30と基材40との間の間隔d2には限定されないが、例えば同じであっても良い。
またヘッドユニット30の両端位置に配置される制御体70のうちの一方の制御体70a(図2参照)は、ヘッド31aと水平搬送路63との間の位置に配置される。ここで制御体70aと水平搬送路63を搬送される基材40との間隔をd4として、間隔d4と上述した各間隔d1、d2、d3との関係を纏めると、例えば
d3<d1<d4<d2
である。
なお、以降の説明において、制御体70aとは反対側の位置に配置される他方の制御体70を制御体70bと言う。また単に制御体70という場合、制御体70a、70bの両方を意味するものとする。
制御体70は、金属等の導電体であり、形状は限定されない。例えば制御体70は、棒状部材であっても良いし、板状部材でもよい。
制御体70は、ヘッド31の幅方向に、所定の長さを有する。制御体70の長さは、ヘッド31の幅と同じでも良いが、原料液の飛翔経路を制御するために、例えばヘッド31の幅よりも長い方が好ましい。
制御体70には、電源20により、ヘッド30に印加される電圧と同極性の電圧が印加される。制御体70に印加される電圧の値は、ヘッド30に印加される電圧の値と同じでも良いが、繊維の飛翔経路を制御するために、ヘッド30に印加される電圧の値よりも大きい方が好ましい。
上述した構成により、制御体70は、電源20により電圧が印加されると、ヘッドユニット30の両端側の位置の周辺、すなわちヘッド31aの周辺において電場を生じさせる。
制御体70は、この電場によりヘッド30から吐出される繊維の飛翔経路の垂直方向の広がりを制御する。
すなわち、上述したように、ヘッドユニット30から吐出される繊維は、垂直搬送路64を搬送される基材40方向へ飛翔するとともに、垂直搬送路64を搬送される基材40方向以外の垂直方向(Y方向)へも飛翔しようとする。
これに対し制御体70は、繊維の飛翔経路の垂直方向の広がりを制御する電場を生じさせることにより、垂直搬送路64を搬送される基材40方向以外の垂直方向への繊維の飛翔を抑制する。
具体的には、例えば図2おいて、制御体70aは、ヘッドユニット30に面する構造のローラ61a方向(Y2方向)への繊維の飛翔を抑制する。
さらに制御体70aは、水平搬送路63を搬送される基材40方向(Y2方向)への繊維の飛翔も抑制する。
また、図2おいて、制御体70b側には、ローラ61aおよび水平搬送路63が存在しない。従って制御体70bは、ローラ61aおよび水平搬送路63の代わりに、装置10の壁面(例えば天井)方向(Y1方向)への繊維の飛翔を抑制する。
従って、制御体70は、ローラ61aへの繊維の付着を防止することができる。さらに制御体70は、水平搬送路63を搬送される基材40および装置10の垂直方向の壁面への繊維の付着を防止することができる。よって装置10においては、吐出した原料液がローラ61aに付着することなく基材40に付着するため、基材40への原料液の吐出量を正確に制御できる。また装置10においては、水平搬送路63での基材40への原料液の付着を抑制できることにより基材40上の繊維の膜厚のムラがなくなる。また装置10においては、基材40へ適切に原料液が塗布されるため、ローラ61aに付着するような原料液の損失を少なくできる。さらに装置10においては、垂直搬送路64の長さを長くすることなく、ローラ61a、水平搬送路63を搬送される基材40、および装置10の垂直方向の壁面への繊維の付着を防止することができるので、装置の小型化が可能となる。
次に図3を参照して、装置10の制御構成について説明する。図3は、装置10の制御構成の一例を示すブロック図である。
図3に示すように、装置10は、制御デバイス80を有する。制御デバイス80には、例えば上述した電源20、駆動源62および、不図示の送液機構等が接続される。
制御デバイス80は、プロセッサ81及びメモリ82を含む。プロセッサ81は、例えばCPU、あるいはMPUを含む。メモリ82は、例えばROM82a及びRAM82bを含む。
プロセッサ81は、装置10の全体動作を制御する。ROM82aは、例えばプロセッサ81による制御動作のための制御プログラム等を記憶する。RAM82bは、例えばROM82aから読み出された制御プログラム等を展開するための作業エリアを提供する。
例えばプロセッサ81は、ROM82aに記憶されている制御プログラムを読み出し、RAM82bに制御プログラムを展開する。プロセッサ81は、ヘッドユニット30から原料液を吐出させるために、制御プログラムに従って、電源20および、不図示の送液機構等を制御する。
また。プロセッサ81は、基材40を搬送するために、制御プログラムに従って、駆動源62を制御する。さらに、プロセッサ81は、制御体70に電圧を印加するために、制御プログラムに従って、電源20を制御する。
以上説明したように、実施形態に関わる装置10は、垂直方向に搬送される基材40に対向してヘッドユニット30が配置され、基材40に繊維膜を形成する電界紡糸装置であって、ヘッドユニット30の垂直方向における少なくとも一端側の位置、言い換えるとヘッドユニット30と水平搬送路63との間の位置に配置される制御体70を有する。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
10 装置
11 入口
12 出口
13 筐体
20 電源
30 ヘッドユニット
31(31a) ヘッド
40 基材
41 巻出しリール
42 巻取りリール
50 支持体
60 搬送デバイス
61(61a) ローラ
62 駆動源
63 水平搬送路(第2搬送路)
64 垂直搬送路(第1搬送路)
70(70a、70b) 制御体
80 制御デバイス
81 CPU
82 メモリ
82a ROM
82b RAM

Claims (10)

  1. 基材を垂直方向に搬送する搬送デバイスと、
    前記搬送デバイスにより搬送される前記基材に対向して配置され、電圧が印加されることにより、繊維の原料液を吐出して前記基材に前記繊維の膜を形成するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットの前記垂直方向における少なくとも一端側の位置に配置され、かつ前記ヘッドユニットに印加される電圧と同極性の電圧が印加され、前記ヘッドユニットの前記一端側の位置の周辺に電場を生じさせる制御体と、
    を有する電界紡糸装置。
  2. 前記制御体は、前記原料液の飛翔経路の前記垂直方向への広がりを制御する電場を生じさせる請求項1に記載の電界紡糸装置。
  3. 前記ヘッドユニットは、前記基材の両面に対向して配置され、かつ
    前記制御体は、前記基材の両面に対向して配置される前記ヘッドユニットの前記少なくとも一端側の位置に配置される
    請求項1または2に記載の電界紡糸装置。
  4. 前記ヘッドユニットは、前記原料液を吐出する複数のヘッドを有し、前記ヘッドは前記垂直方向に等間隔で配置され、かつ
    前記制御体は、前記複数のヘッドのうちの前記垂直方向における少なくとも一端側の位置に配置されたヘッドから、前記垂直方向に所定間隔だけ離れた位置に配置される
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  5. 前記一端側の位置に配置されたヘッドと前記制御体との前記所定間隔は、前記複数のヘッドの配置間隔よりも小さい間隔である請求項4に記載の電界紡糸装置。
  6. 基材を垂直方向に搬送する第1搬送路及び、この第1搬送路の垂直方向における少なくとも一端に接続され、前記基材を水平方向に搬送する第2搬送路を有する搬送デバイスと、
    前記第1搬送路を搬送される前記基材に対向して配置され、電圧が印加されることにより、繊維の原料液を吐出して前記基材に前記繊維の膜を形成するヘッドユニットと、
    前記ヘッドユニットと前記第2搬送路との間の位置に配置され、かつ前記ヘッドユニットに印加される電圧と同極性の電圧が印加され、前記ヘッドユニットと前記第2搬送路との間の周辺に電場を生じさせる制御体と、
    を有する電界紡糸装置。
  7. 前記制御体は、前記繊維の飛翔経路の前記垂直方向への広がりを制御する電場を生じさせる請求項6に記載の電界紡糸装置。
  8. 前記第2搬送路は、前記第1搬送路の垂直方向における両端にそれぞれに配置され、
    前記ヘッドユニットは、前記第1搬送路を搬送される前記基材の両面に対向して配置され、かつ
    前記制御体は、前記基材の両面に対向して配置される前記ヘッドユニットと前記両端にそれぞれ配置される前記第2搬送路との間の位置に配置される
    請求項6または7に記載の電界紡糸装置。
  9. 前記ヘッドユニットは、前記垂直方向に等間隔で配置され、前記繊維の原料液を吐出する複数のヘッドを有し、かつ
    前記制御体は、前記複数のヘッドのうちの前記第2搬送路に最も近い位置に配置されるヘッドと前記第2搬送路との間に配置される
    請求項6乃至8のいずれか一項に記載の電界紡糸装置。
  10. 前記制御体は、前記複数のヘッドのうちの前記第2搬送路に最も近い位置に配置されるヘッドから、前記垂直方向に所定間隔だけ離れた位置に配置され、かつ
    前記最も近い位置に配置されるヘッドと前記制御体との前記間隔は、前記複数のヘッドの配置間隔よりも小さい間隔である請求項9に記載の電界紡糸装置。
JP2017203517A 2017-10-20 2017-10-20 電界紡糸装置 Pending JP2019077959A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017203517A JP2019077959A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 電界紡糸装置
CN201880066868.8A CN111212936A (zh) 2017-10-20 2018-08-28 电场纺丝装置
PCT/JP2018/031725 WO2019077884A1 (ja) 2017-10-20 2018-08-28 電界紡糸装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017203517A JP2019077959A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 電界紡糸装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019077959A true JP2019077959A (ja) 2019-05-23

Family

ID=66172952

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017203517A Pending JP2019077959A (ja) 2017-10-20 2017-10-20 電界紡糸装置

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2019077959A (ja)
CN (1) CN111212936A (ja)
WO (1) WO2019077884A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021147714A (ja) * 2020-03-17 2021-09-27 株式会社東芝 電界紡糸装置および電界紡糸方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1664182A (zh) * 2005-03-25 2005-09-07 东南大学 组合式连续电纺纳米纤维膜制造装置及制备方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101069493B1 (ko) * 2008-12-02 2011-09-30 주식회사 효성 전기방사용 다중 롤 콜렉터 및 이를 포함하는 전기방사장치
KR101415303B1 (ko) * 2012-09-12 2014-07-04 (주)엠엔에스21 나노섬유웹 제조장치 및 방법
JP2015081390A (ja) * 2013-10-22 2015-04-27 積水化学工業株式会社 電界紡糸装置
JP6427518B2 (ja) * 2016-03-17 2018-11-21 株式会社東芝 ノズルヘッドモジュール、および電界紡糸装置

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1664182A (zh) * 2005-03-25 2005-09-07 东南大学 组合式连续电纺纳米纤维膜制造装置及制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021147714A (ja) * 2020-03-17 2021-09-27 株式会社東芝 電界紡糸装置および電界紡糸方法
JP7458214B2 (ja) 2020-03-17 2024-03-29 株式会社東芝 電界紡糸装置および電界紡糸方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN111212936A (zh) 2020-05-29
WO2019077884A1 (ja) 2019-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102001219B (zh) 记录装置
JP2006044021A (ja) インクジェットプリンタ
WO2019077884A1 (ja) 電界紡糸装置
CN110387587B (zh) 电场纺丝头以及电场纺丝装置
JP2013043137A (ja) 塗布装置
JP2009131735A (ja) 塗布装置
JP6860052B2 (ja) 液体吐出装置
JP6649514B2 (ja) 電界紡糸装置、クリーニング装置及び電界紡糸方法
WO2016147951A1 (ja) ナノファイバ製造装置、及び、ナノファイバ製造方法
JP7458214B2 (ja) 電界紡糸装置および電界紡糸方法
JP6065954B2 (ja) 製造システム
US11486057B2 (en) Electrospinning apparatus
US20200094561A1 (en) Recording device
US11628676B2 (en) Recording device and recording method
JP2006159077A (ja) 膜形成装置、膜形成方法、液滴吐出装置及びパレット
US20200298595A1 (en) Conveyance device and liquid discharge apparatus
WO2019064625A1 (ja) 電界紡糸装置
JP2016120651A (ja) 液体吐出装置
JP2018027623A (ja) 離間機構、吐出装置
JP2024053314A (ja) 電界紡糸装置及び電界紡糸方法
JP2005089076A (ja) 記録媒体搬送機構とこの記録媒体搬送機構を備える画像形成装置、及びインクジェット記録装置
JP2017137168A (ja) ウェブ搬送装置
JP2011156692A (ja) 液体噴射装置
JP2017067815A (ja) 送風管、送風装置及び画像形成装置
JP2012061810A (ja) 液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200601

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200721

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20201130