JP2019073964A - 護岸埋立土砂流出防止構造 - Google Patents

護岸埋立土砂流出防止構造 Download PDF

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岳治 小浪
秀人 大城戸
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秀人 大城戸
眞 福井
Makoto Fukui
眞 福井
和隆 藤本
Kazutaka Fujimoto
和隆 藤本
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Abstract

【課題】護岸埋立土砂流出防止構造において、防砂シートの敷設時から敷設後であっても、防砂シートの損傷を防止することにある。【解決手段】海側(S)と陸側(L)とを区画するケーソン(3)と、ケーソン(3)の陸側(L)で裏込石(17)を積み上げて形成され且つ法面(4T)を有する裏込石層部(4)と、裏込石層部(4)の法面(4T)上に敷設される防砂シート(18)と、ケーソン(3)の陸側(L)で防砂シート(18)上に埋立土砂(24)を投入して形成される埋立土砂層部(6)とを備えるとともに、防砂シート(18)の面(18A・18B)を覆うための網状部材(19−1・19−2)を備えている。【選択図】図1

Description

この発明は、護岸埋立土砂流出防止構造に係り、防砂シートの損傷を防止する護岸埋立土砂流出防止構造に関する。
従来、埋立護岸の構築においては、海側と陸側とを区画する防波堤などの構造物として、例えば、ケーソンを使用しているものがあり、この場合、ケーソンの陸側で裏込石を積み上げて形成され且つ法面を有する裏込石層部と、裏込石層部の法面上に敷設される防砂シートと、ケーソンの陸側で防砂シート上に埋立土砂を投入して形成される埋立土砂層部とを備えた護岸埋立土砂流出防止構造がある。防砂シートは、埋立土砂が裏込石・捨石の隙間から海側へ流出(吸い出し)するのを防止するものである。
特開2007−16444号公報
ところが、従来、護岸埋立土砂流出防止構造にあっては、防砂シートが不織布や塩化ビニールなどの素材から形成されることから、防砂シートを裏込石層部の法面上に敷設するときに、防砂シートが浮いた状態になり易く、このため、防砂シートに捲れ上がりや損傷が生じ、また、その敷設作業が面倒になるという不都合があった。
また、防砂シート上に埋立土砂を投入しているときには、埋立土砂の重みによる上方からの圧力がそのまま防砂シート全体に作用し、このため、防砂シートには埋立土砂の圧力によって裏込石層部の突起による局所的な引張り力が発生し、防砂シートが損傷するおそれがあった。
更に、防砂シートの敷設後及び埋立土砂の投入後には、埋立土砂の沈下や、海側から捨石マウンドを経て繰り返して作用する浮力によって防砂シートが大きく変位し、防砂シートに材料疲労が発生してしまい、このため、防砂シートが損傷し、埋立土砂層部の埋立土砂の一部が裏込石層部内に落下して埋立土砂層部に空洞が発生するおそれがあった。
そこで、この発明は、防砂シートの損傷を防止することができる護岸埋立土砂流出防止構造を提供することを目的とする。
この発明は、海側と陸側とを区画するケーソンと、前記ケーソンの前記陸側で裏込石を積み上げて形成され且つ法面を有する裏込石層部と、前記裏込石層部の前記法面上に敷設される防砂シートと、前記ケーソンの前記陸側で前記防砂シート上に埋立土砂を投入して形成される埋立土砂層部とを備え、前記防砂シートによって前記埋立土砂が前記海側の前記裏込石層部へ流出するのを防止する護岸埋立土砂流出防止構造において、前記防砂シートの面を覆うための網状部材を備えることを特徴とする。
ここで、網状部材は格子状のネットや金網だけでなく、ポーラス状、あるいは簾状の板材でも同様の効果を期待できる。
この発明は、防砂シートの面を網状部材で覆うことにより、防砂シートを網状部材によって保持させ、防砂シートの損傷を防止することができる。また、網状部材を面状の金網で構成することにより、防砂シートの沈降速度を速くし、護岸埋立土砂流出防止構造の施工を早くすることができる。
また、超軟弱な地盤上に防砂シートを網状部材で保持した材料を敷設することにより、応急的に人の歩行や車両の通行を可能にすることができる。
図1は護岸埋立土砂流出防止構造の断面図である。(実施例1) 図2は図1の防砂構成体の拡大側面図である。(実施例1) 図3はロール状の防砂シートの斜視図である。(実施例1) 図4はロール状の網状部材の斜視図である。(実施例1) 図5は図4の矢印Vによる網状部材の拡大平面図である。(実施例1) 図6は網状部材の一部平面図である。(実施例1) 図7は網状部材の線材の拡大断面図である。(実施例1) 図8は防砂構成体の側面図である。(実施例1) 図9は防砂構成体の敷設時の護岸埋立土砂流出防止構造の断面図である。( 実施例1) 図10は埋立土砂の投入時における埋立土砂の圧力と防砂シートの引張り 力とを示す側面図である。(実施例1) 図11は埋立土砂の圧力によって防砂シートに変位が発生した時の防砂構 成体の拡大概略説明図である。(実施例1) 図12は防砂構成体の敷設後で埋立土砂層部に沈下が発生した場合の護岸 埋立土砂流出防止構造の断面図である。(実施例1) 図13は防砂構成体の敷設後で防砂シートに変位が発生した時の防砂構成 体の側面図である。(実施例1) 図14は防砂構成体の拡大側面図である。(実施例2) 図15は護岸埋立土砂流出防止構造の断面図である。(実施例3)
この発明は、防砂シートの損傷を防止する目的を、防砂シートの面を網状部材で覆って実現するものである。
図1〜図13は、この発明の実施例1を示すものである。
図1に示すように、護岸埋立土砂流出防止構造1は、捨石マウンド2とケーソン3と裏込石層部4と防砂構成体5と埋立土砂層部6と舗装層部7とを備えて構築される。
捨石マウンド2は、海側Sと陸側Lとの境界付近で、地盤8上に捨石9を積み上げてその境界付近に沿って所要の幅に形成された基礎捨石層部であり、また、例えば、側面視で台形状に形成される。
ケーソン3は、予め工場などでケーソン工法によって所定の形状に構築された不透過型構造物(例えば、コンクリート製構造物)であり、海側Sの上部でパラペット(扶壁)10を形成しており、側面視で捨石マウンド2の上面2Tの略中央部位であって且つ海側Sと陸側Lとの境界付近に沿って所要の個数だけ横方向へ並んで立設されて海側Sと陸側Lとを区画する。
ケーソン3の海側Sの壁面は、パラペット10の部位を含んで垂直方向へ平坦であり、海水側縦壁面11として形成される。海水側縦壁面11には、海水が接する。
ケーソン3の陸側Lの壁面では、パラペット10の陸側Lに形成した凹部12によって上部では垂直方向の上側縦壁面13と上側縦壁面13に連なる水平方向の横壁面14とが形成されるとともに、下部では横壁面14に連なる垂直方向の下側縦壁面15が形成される。凹部12は、上方及び陸側Lの方向へ開放し、パラペット10の上面であるケーソン3の上面3Tから下方へ高さH1で且つ陸側Lの面から海側Sの方向へ距離D1に形成される。
捨石マウンド2は、図1に示すように、例えば、側面視において、地盤8から上面2Tまでが高さMの台形状であって、上面2Tの略中央部位でケーソン3の下部全体を支持するケーソン支持部2Aと、ケーソン3の海水側壁面11よりも海側Sへ距離D2のマウンド海側部2Bと、ケーソン3の下側縦壁面14よりも陸側Lへ距離D3のマウンド陸側部2Cとから構築される。
ケーソン3の陸側Lの壁面には、隣接する各ケーソン3の目地部分を覆うための目地板(防砂目地板)16が設置される。目地板16は、上部から順次に、上側縦壁面13に設置される上側縦目地板16−1と、横壁面14に設置される横側目地板16−2と、下側縦壁面15に設置される下側縦目地板16−3とからなる。
裏込石層部4は、ケーソン3の陸側Lで裏込石17を積み上げて形成され、且つ、例えば、ケーソン3から陸側Lへ向かって形成された下り傾斜の法面4Tを有する。
裏込石層部4は、ケーソン3の下側縦壁面15の上部、つまり、横壁面14の高さ位置から陸側Lへ向かって下り傾斜であって、且つ下側縦壁面15の位置から距離D4だけ離れた地盤8上に位置している。ここで、D3<D4の関係がある。
従って、裏込石層部4は、下側縦目地板16−3とマウンド陸側部2Cの上面と地盤8とに接して横壁面14の高さ位置まで裏込石17が斜めに積み上げられることにより形成される。
防砂構成体5は、この実施例1において、図2に示すように、一枚の防砂シート18と、防砂シート18の両面を覆う二枚の網状部材19である第1網状部材19−1・第2網状部材19−2とが積層して構成され、裏込石層部4の法面4T上に敷設される。
防砂シート18は、図3に示すように、例えば、不織布、ゴム、塩化ビニール、ジオテキスタイルなどの素材であって、透水性且つ高伸張特性がある素材からなり、一面である下面18Aと他面である上面18Bとを有している。なお、防砂シート18は、予め工場などの施設で製造されるものであって、幅及び長さが護岸の施工状況に合わせて所定に設定され、ロール状に巻き取られて保管される。
防砂シート18は、埋立土砂層部6の後述する埋立土砂24を受け止め、埋立土砂24が裏込石層部4・捨石マウンド2を通過して海側Sの裏込石層部4へ流出(吸い出し)するのを防止するものである。
網状部材19は、図5、図6に示すように、線材20を所定の幅W1の編目21の形状(例えば、ひし形)に編んで面状に構成された金網である。なお、網状部材19の編目21は、ひし形、亀甲形などの各種形状にすることが可能であり、また、その大きさが変更可能である。
線材20は、例えば、図7に示すように、亜鉛メッキでコーティングされた所定の直径の金属芯材(亜鉛メッキ鉄線)22と、金属芯材22を被覆する所定の厚さの特殊ポリエチレン(IR)23とで形成されたIR被覆鋼線からなる。IR被覆鋼線からなる線材20は、所定の摩擦力・耐摩耗性・引張強さを有することから、防砂シート18の損傷を防止し、また、耐久性が高いものである。
網状部材19は、例えば、予め工場などの施設で成形されるものであって、図4に示すように、幅及び長さが護岸の施工状況に合わせて所定に設定され、例えば、ロール状や、折り畳んで保管される。
なお、網状部材19としては、防砂シート18よりも硬い強化プラスチック(合成樹脂)、あるいは、繊維芯材と繊維芯材を被覆する樹脂材とからなる繊維樹脂などで成形することも可能である。
防砂構成体5においては、例えば、図2に示すように、第1網状部材19−1が防砂シート18の一面である下面18Aを覆うように重ねて配置されるとともに、第2網状部材19−2が防砂シート18の他面である上面18Bを覆うように重ねて配置され、防砂シート18が第1網状部材19−1と第2網状部材19−2とによって挟持される。また、第1網状部材19−1と第2網状部材19−2とは、防砂シート18を挟んで対称に配置される。
防砂構成体5は、図8に示すように、例えば、ロール状や、折り畳んで保管される。
また、防砂構成体5において、防砂シート18を面状の金網である第1網状部材19−1と第2網状部材19−2との間に挟む工程を、工場などの施設のみならず、現場でも行うことが可能である。
なお、第1網状部材19−1と第2網状部材19−2とは、防砂シート18との摩擦抵抗を大きくするために、それぞれ、網目21の形状を異ならせることも可能である。
埋立土砂層部6は、図1、図2に示すように、ケーソン3の陸側Lにおいて、埋立土砂24を地盤8上で且つ防砂構成体5上及びケーソン3の凹部12に投入して形成され、上面6Tがケーソン3の上面3Tから高さH2だけ下方に位置している。ここで、H1>H2の関係にある。
舗装層部7は、図1に示すように、埋立土砂層部6の上面6Tから高さH3で設置されている。ここで、H2>H3の関係にある。なお、H2=H3の関係とすることも可能である。
次いで、この実施例1に係る護岸埋立土砂流出防止構造1の構築状況について説明する。
海側Sと陸側Lとの境界付近において、図1に示すように、地盤8には捨石マウンド2を設置するとともに、捨石マウンド2の上面2Tにはケーソン3を立設する。ケーソン3は、海水が存在する海側Sと陸側Lとを、区画する。
ケーソン3の陸側Lには、図1、図2に示すように、裏込石17を積み上げることにより、ケーソン3から陸側Lへ向かって下り傾斜の法面4Tを有する裏込石層部4が形成される。
そして、裏込石層部4の法面4Tに防砂構成体5を敷設するときには、図9に示すように、例えば、第1網状部材19−1が下方になるようにして裏込石層部4の法面4Tに接して配置するとともに、第2網状部材19−2が上方になるように配置して、防砂構成体5を裏込石層部4の法面4Tに沿って敷設する。従って、防砂シート18は、下側の第1網状部材19−1と上側の第2網状部材19−2とに挟持され、裏込石層部4の法面4Tに沿って敷設される。
これにより、防砂シート18の下面が第1網状部材19−1によって覆われるとともに、防砂シート18の上面が第2網状部材19−2によって覆われ、第1網状部材19−1・第2網状部材19−2の重さによって防砂シート18の単位面積当たりの質量が増加し、防砂シート18が浮いた状態になるのを防止し、防砂シート18を容易に沈むようにして設置することができる。
この結果、防砂シート18が第1網状部材19−1と第2網状部材19−2とに挟持されて覆われていることから、海側Sから捨石マウンド2を経て浮力が作用し、その浮力の影響を受けたとしても防砂シート18を容易に敷設することができ、防砂シート18の捲り上がりや損傷を防止するとともに、防砂シート18の敷設作業を簡単に行うことができる。
また、網状部材19を面状の金網で構成したことにより、防砂シート18の沈降速度を速くし、護岸埋立土砂流出防止構造1の施工を早く行わせることができる。
更に、例えば、ケーソン3の両壁面が海水に浸かっている場合であって、潜水夫によってケーソン3の一方の壁面側に防砂シート18を敷設したり、あるいは、潜水夫によって捨石マウンド2上に防砂シート18を敷設する水中手作業のときには、第1網状部材19−1と第2網状部材19−2とで挟時された防砂シート18を沈むようにして裏込石層部4上や捨石マウンド2上に設置することができるので、浮力の影響を受けたとしても防砂シート18を容易に敷設することができ、防砂シート18の捲り上がりや損傷を防止するとともに、防砂シート18の敷設作業を簡単に行うことが可能となる。
そして、防砂構成体5上に埋立土砂24を投入して埋立土砂層部6を形成するときには、図10に示すように、防砂構成体5上に埋立土砂24を投入することで、埋立土砂24の圧力(重み)Pやその締め込みによって防砂シート18に引張り力Fが作用するが、図11に示すように、防砂シート18が上方からの埋立土砂24の圧力Pによって凹凸状態に変位して第1網状部材19−1・第2網状部材19−2の各網目21に嵌まり込み、これにより、防砂シート18の移動範囲が制約されることから、埋立土砂24の圧力Pによる引張り力Fに対向する防砂シート18の引張抵抗力を増加させ、防砂シート18の損傷を防止することができる。
防砂構成体5の敷設後及び埋立土砂24の投入後には、図12に示すように、埋立土砂層部6に深さGの沈下が発生したり、あるいは、図13に示すように、海側Sから捨石マウンド2を経て作用する波圧の変化の繰り返しによって防砂構成体5が変位して防砂シート18に繰り返しの引っ張りによる材料疲労が発生したとしても、防砂シート18が第1網状部材19−1と第2網状部材19−2とで覆われており、防砂シート18が埋立土砂24の圧力Pによって凹凸状態に変位して第1網状部材19−1・第2網状部材19−2の網目21に嵌まり込んでいることから、防砂シート18の移動範囲が制約され、埋立土砂24の圧力Pによる引張り力Fに対向する防砂シート18の引張抵抗力を増加させ、防砂シート18の損傷を防止することができる。
また、網状部材19が線材20を所定の編目形状に編んで面状に形成されていることから、防砂シート18の面に面状の網状部材19を容易に積層させるとともに、防砂シート18の保持状態を良好に維持することができる。
図14は、この発明の実施例2を示すものである。
この実施例2においては、上述の実施例1と同一機能を果たす箇所には同一符号を付して説明する。
この実施例2の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、網状部材19は、防砂シート18の一面と他面との少なくとも一方で、二枚以上重なって配置される。
具体的には、図14に示すように、防砂構成体5は、上記の実施例1の構造において、第1網状部材19−1と防砂シート18との間で、追加した第3網状部材19−3を挟持して構成される。この場合、第3網状部材19−3は、第1網状部材19−1・第2網状部材19−2とは異なる網目形状を備えている。つまり、裏込石層部4の法面4Tの方向において、最下層の第3網状部材19−3の網目21の幅W2は、第1網状部材19−1・第2網状部材19−2の網目21の幅W1よりも大きく形成されている(W1<W2)。
この実施例2に係る防砂構成体5の構成によれば、防砂シート18に凹凸状態の変位が生じ易くなって防砂シート18の移動範囲がさらに制約されることになり、防砂シート18の姿勢維持を行うための摩擦抵抗を増加させ、防砂シート18の損傷を防止することができる。
図15は、この発明の実施例3を示すものである。
この実施例3の特徴とするところは、以下の点にある。即ち、護岸埋立土砂流出防止構造101は、河川堤防に用いられるものであって、河川Rの水平方向の底面102上に底面側防砂シート103−1を敷設するとともに、底面102から陸側Lへ上り傾斜した法面104上に傾斜面側防砂シート103−2を敷設して構築される。
そして、この実施例3においては、底面側防砂シート103−1の両面(下面・上面)を覆うように底面側防砂シート103−1を挟んで配置される網状部材である底面側第1網状部材105−1と底面側第2網状部材105−2とによって底面側防砂構成体106−1が構成されるとともに、傾斜面側防砂シート103−2の両面(下面・上面)を覆うように傾斜面側防砂シート103−2を挟んで配置される網状部材である傾斜面側第1網状部材105−3と傾斜面側第2網状部材105−4とによって傾斜面側防砂構成体106−2が構成される。底面側防砂構成体106−1及び傾斜面側防砂構成体106−2については、上述した実施例1に係る防砂構成体5と同じ構造であり、ここでは、その具体的な構造の説明を省略する。
更に、底面側防砂構成体106−1上には、複数の底面側ブロック107−1が並んで設置される。底面側防砂構成体106−1は、底面側ブロック107−1の重量によって底面102に固定される。傾斜面側防砂構成体106−2上には、複数の傾斜面側ブロック107−2が並んで設置される。傾斜面側防砂構成体106−2は、傾斜面側ブロック107−2の重量によって法面104に固定される。底面側ブロック107−1及び傾斜面側ブロック107−2は、例えば、コンクリートブロックからなるものである。
この実施例3の構成よれば、底面側防砂構成体106−1・傾斜面側防砂構成体106−2の底面側防砂シート103−1・傾斜面側防砂シート103−2は、底面102側の土砂108・法面104側の土砂109が河川R側へ流出するのを効果的に防止することができる。また、この実施例3に係る護岸埋立土砂流出防止構造1では、底面側ブロック107−1・傾斜面側ブロック107−2のブロック重量が底面側防砂シート103−1・傾斜面側103−2に均一に分散することによる底面側防砂シート103−1・傾斜面側防砂シート103−2の保護機能を有する。
なお、この発明においては、捨石マウンドのマウンド陸側部と裏込石層部との間に他の防砂構成体を設置することにより、埋立土砂が流出するのをより効果的に防止することが可能となる。
また、網状部材を、裏込石層部側で一枚且つ埋立土砂層部では二枚以上配置したり、あるいは、裏込石層部側で二枚以上且つ埋立土砂層部では二枚以上配置するなどで、その枚数を変更可能である。
更に、防砂構成体は、裏込石層部の法面がケーソンの下部から陸側へ向かって上り傾斜の場合にも、その法面に沿って設置することも可能である。
先の実施例1,2においては防砂シート18と、防砂シート18の下面18Aと上面18Bの両面を覆う網状部材19(19−1〜19−3)とにより防砂構成体5を構成する形態について説明した。
図13,14を参照しながら本実施例について説明すると、防砂構成体5は防砂シート18の上下面の何れか一方の面を覆う網状部材19(19−1〜19−3)を省略して、防砂シート18の上下面の何れか他方の面のみを網状部材19(19−1〜19−3)で覆うようにしてもよい。
積層させた防砂シート18と網状部材19の間は公知の結束線等の連結部材を介して一体に取り付けられる。
実用上は裏込石17に面した防砂シート18の下面側を網状部材19(19−1,19−3)で覆うことで、裏込石17に面した防砂シート18の損傷を防止できる。
粒径の小さな埋立土砂24を通じて防砂シート18が受ける損傷は少なくいので、挟持防砂シート18の上面側の網状部材19−2を省略しても耐久性の面で問題にはならない。
本実施例では先の実施例1,2と同様の効果が得られることにくわえて、一部の網状部材19を省略して防砂構成体5の低コスト化を実現できるだけでなく、ロール状や折り畳んだ防砂構成体5の保管スペースを小さくできるといった効果が得られる。
この発明に係る護岸埋立土砂流出防止構造は、護岸にかかわらず、桟橋、岸壁などの他の箇所にも適合することが可能である。
1 護岸埋立土砂流出防止構造
2 捨石マウンド
3 ケーソン
4 裏込石層部
4T 裏込石層部の法面
5 防砂構成体
6 埋立土砂層部
7 舗装層部
8 地盤
9 捨石
17 裏込石
18 防砂シート
19 網状部材
19−1 第1網状部材
19−2 第2網状部材
20 線材
21 網目
24 埋立土砂
S 海側
L 陸側

Claims (5)

  1. 海側と陸側とを区画するケーソンと、前記ケーソンの前記陸側で裏込石を積み上げて形成され且つ法面を有する裏込石層部と、前記裏込石層部の前記法面上に敷設される防砂シートと、前記ケーソンの前記陸側で前記防砂シート上に埋立土砂を投入して形成される埋立土砂層部とを備え、前記防砂シートによって前記埋立土砂が前記海側の前記裏込石層部へ流出するのを防止する護岸埋立土砂流出防止構造において、前記防砂シートの面を覆うための網状部材を備えることを特徴とする護岸土砂流出防止構造。
  2. 前記網状部材は、前記防砂シートの一面と他面との両面を覆うように、二枚が前記防砂シートを挟んで配置されることを特徴とする請求項1に記載の護岸土砂流出防止構造。
  3. 前記網状部材は、前記防砂シートの一面と他面との少なくとも一方で、二枚以上重なって配置されることを特徴とする請求項1に記載の護岸土砂流出防止構造。
  4. 前記網状部材は、線材を所定の編目形状に編んだ面状の金網で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の護岸土砂流出防止構造。
  5. 河川の底面及び前記底面から陸側へ上り傾斜した法面上に防砂シートを敷設する河川堤防の護岸土砂流出防止構造において、前記防砂シートの面を覆うための網状部材と、前記網状部材上に設置されたブロックとを備えることを特徴とする河川堤防の護岸土砂流出防止構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2021032073A (ja) * 2019-12-24 2021-03-01 岡三リビック株式会社 土木構造物用面状材および該面状材を用いた護岸埋立土砂流出防止構造
JP2021031965A (ja) * 2019-08-26 2021-03-01 岡三リビック株式会社 土木構造物用面状材および該面状材を用いた護岸埋立土砂流出防止構造

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