JP2019073754A - 熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 - Google Patents
熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019073754A JP2019073754A JP2017199280A JP2017199280A JP2019073754A JP 2019073754 A JP2019073754 A JP 2019073754A JP 2017199280 A JP2017199280 A JP 2017199280A JP 2017199280 A JP2017199280 A JP 2017199280A JP 2019073754 A JP2019073754 A JP 2019073754A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling
- steel plate
- steel sheet
- sheet
- temperature gradient
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 238000001816 cooling Methods 0.000 title claims abstract description 555
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 title claims abstract description 402
- 239000010959 steel Substances 0.000 title claims abstract description 402
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims abstract description 37
- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 68
- 238000010586 diagram Methods 0.000 claims description 23
- 230000008859 change Effects 0.000 claims description 13
- 238000000034 method Methods 0.000 claims description 11
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 abstract description 27
- 239000000498 cooling water Substances 0.000 description 23
- 230000000873 masking effect Effects 0.000 description 23
- 229910000734 martensite Inorganic materials 0.000 description 18
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 16
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 11
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 7
- 230000008569 process Effects 0.000 description 6
- 238000011144 upstream manufacturing Methods 0.000 description 6
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 5
- 229910001566 austenite Inorganic materials 0.000 description 4
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 4
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 4
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 4
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 3
- 229910001562 pearlite Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000000452 restraining effect Effects 0.000 description 3
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 3
- 238000012937 correction Methods 0.000 description 2
- 230000006872 improvement Effects 0.000 description 2
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 2
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 2
- 238000011160 research Methods 0.000 description 2
- 239000002436 steel type Substances 0.000 description 2
- 229910000975 Carbon steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010962 carbon steel Substances 0.000 description 1
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 1
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000002474 experimental method Methods 0.000 description 1
- 230000007246 mechanism Effects 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 238000003825 pressing Methods 0.000 description 1
- 230000035945 sensitivity Effects 0.000 description 1
- 239000007921 spray Substances 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000012360 testing method Methods 0.000 description 1
- 230000007704 transition Effects 0.000 description 1
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
Abstract
Description
ここで、鋼板(特に厚さ3mm以上の厚鋼板)の熱処理には、非特許文献1、2に開示されている熱処理設備が用いられている。この非特許文献1,2においては、加熱炉で鋼板を加熱し、ローラクエンチ装置によって鋼板の冷却を行う構成とされている。
また、非特許文献1に開示された熱処理設備においては、ローラクエンチ装置の後段側に、ローラレベラ装置を配置し、鋼板の形状を矯正している。しかしながら、上述のようなマルテンサイト組織からなる高強度の熱処理鋼板等においては、形状矯正を効率的に行うことができなかった。また、板厚が薄いものでは、十分に形状矯正を行うことができないといった問題があった。
このように、従来のローラクエンチ装置等を用いて鋼板を冷却した場合には、鋼板の変形を十分に抑制することはできなかった。
また、従来は、冷却時の鋼板の変形を抑制するためには、鋼板の幅方向の温度分布を均一化することが重要であると考えられており、種々の対策が提案されているが、鋼板の変形を十分に抑制することはできなかった。
温度勾配は、複数の鋼板温度計を通板方向に間隔を開けて配置して鋼板温度を測定し、その鋼板温度差を前記鋼板温度計の設置間隔で除すことによって測定することができる。すなわち、上流の鋼板温度計の検出温度をT1、下流側の鋼板温度計の検出温度をT2とし、その間隔をDとすると、温度勾配gは、g=(T1−T2)/Dで簡単に求めることができる。
ところで、冷却速度と温度勾配は、通板速度を介して比例関係がある。すなわち、冷却速度をCRとし、通板速度をvとすると、温度勾配gは、g=CR/vで表される。ここで、非特許文献2では、図13に示すように板厚10mm時で冷却速度が約90℃/sとなっている。通板速度は非特許文献2の表2に示すように15mpmとすると、温度勾配は、90÷(15÷60)=360℃/mとなり、変形の抑制が難しいことが分かる。
上述の通り、前記鋼板の通板方向の温度勾配が150℃/mを超える場合には、熱歪みが大きくなって鋼板の変形を抑制することができなくなるおそれがある。このため、前記鋼板の通板方向の温度勾配を、前記鋼板が所定の材質特性を得ることが可能な冷却速度を確保するのに必要となる温度勾配以上、150℃/m以下の範囲内に設定している。
この場合、鋼板の通板速度及び冷却帯の冷却能力のいずれか一方または両方を制御しているので、所定の材質特性を得ることができる冷却速度を確保するとともに、冷却時の鋼板の通板方向の温度勾配を150℃/m以下とすることができ、冷却時の鋼板の変形を抑制することができる。
この場合、鋼板の通板方向上流側における鋼板の冷却速度を小さくしていることから、冷却開始直後の鋼板の通板方向の温度勾配が小さくなり、熱歪みを小さく抑えることができる。これにより、冷却開始直後の鋼板の変形を抑制することができる。また、前記鋼板の通板方向下流側に向かうにしたがい、前記鋼板の冷却速度を漸次大きくしているので、所定の材質特性を得るために必要な冷却速度で鋼板を冷却することが可能となる。
すなわち、鋼板においては、図2に示すように、温度が低くなるとヤング率が高くなり、変形が抑制されることになる。よって、ヤング率が比較的低く変形しやすい高温領域で冷却速度を低くすることで変形を抑制でき、ヤング率が比較的高く変形し難い低温領域で冷却速度を高くすることで、冷却工程全体での冷却速度を確保することが可能となる。
この場合、冷却開始領域において、冷却速度が小さくなり、冷却開始直後の鋼板の変形を抑制することができる。また、通板方向下流側においては、冷却速度が大きく変化するように構成されているので、所定の材質特性を得るために必要な冷却速度で鋼板を冷却することが可能となる。
すなわち、本発明は、ヤング率の比較的低い冷却前半の冷却速度あるいは冷却速度の変化率は小さくして冷却前半での鋼板の変形を抑制し、その分、ヤング率が比較的高い冷却鋼板の冷却速度あるいは冷却速度の変化率を大きくして、最終的な鋼板の変形を抑制するものである。
このとき、通板速度を上げて温度勾配を小さくすることも可能であるが、通板速度を上げた上で必要な冷却速度を確保するためには、冷却設備の設備長を長くする必要があり、実用上困難である。
したがって、上記した「前記鋼板の通板方向の温度勾配を150℃/m以下の範囲内」という条件を満たした上で、冷却開始温度から冷却終了温度までの温度域で所定の材質特性を得る冷却速度を確保することが必要であり、この冷却速度を確保するためには温度勾配も必要となる。
なお、冷却終了温度は本発明の対象とする鋼種の多くがマルテンサイト組織を含むので、マルテンサイト変態開始温度以下であることが望ましい。
この知見に基づくと、本発明の熱処理鋼板の製造方法においては、前記鋼板の幅端部にエッジマスクを設け、前記エッジマスクが設けられた領域の冷却能力を、前記エッジマスクが設けられていない領域よりも低くすることが好ましい。なお、本発明においてエッジマスクとは、冷却水が直接鋼板に衝突しないように遮蔽板を設けたり、ノズルの水量を絞ったりして、マスキングを掛けていない範囲に比べて冷却能力を低くする手段の総称である。
ここで、上述のエッジマスクは、鋼板の幅端部から板半幅の5%以上40%以下の範囲に設けることが望ましい。
そこで、エッジマスクを設ける場合には、鋼板の幅端部から板半幅の5%以上40%以下の範囲とすることが望ましい。
このようにマスキングの制御区分を細分化することで,きめ細やかなマスキング設定が可能となる。
この場合、CCT線図に基づいているので、冷却工程の平均冷却速度を確保することができ、熱処理鋼板を要求された特性とすることができる。
例えば、所定の材質特性を得るためにマルテンサイト組織を含む組織とする必要がある場合、その組織を得るための冷却速度は図5に示すように25℃/s以上であることがわかる。その時の通板速度が1.0m/sであったと仮定すれば、必要な温度勾配は、25[℃/s]/1.0[m/s]=25[℃/m]以上となる。この場合、鋼板の通板方向の温度勾配を、25℃/m以上150℃/m以下の範囲内としても、冷却工程の平均冷却速度を確保することができ、熱処理鋼板の特性を確保することができる。
これに対し、温度勾配の上限値は後述の説明のように大きく変化するものではなく、150℃/m以下となる。
この場合、冷却開始温度と冷却終了温度との温度差が小さくなるため、前記鋼板の通板方向の温度勾配を緩やかにすることができ、鋼板の変形を抑制することができる。
この場合、冷却速度を小さくしているので、前記鋼板の通板方向の温度勾配を緩やかにすることができ、鋼板の変形を抑制することができる。
よって、冷却開始直後の鋼板の変形を抑制することができるとともに、所定の材質特性を得るために必要な冷却速度で鋼板を冷却することが可能となる。
この場合、分割された前記冷却帯に配設される冷却ノズルが、冷却帯ごとにその仕様が定められるので、分割された冷却帯毎に冷却能力を独立に設定することができる。
前記温度勾配推定手段は、例えば冷却帯の前後に鋼板温度計を備え、上流側の鋼板温度計の検出温度をT1、下流側の鋼板温度の検出温度をT2とし、その冷却帯の長さであるこれらの間隔をDとし、温度勾配gを、g=(T1−T2)/Dで求めるものである。
その際に、温度T1を最初の冷却ノズル(HiQ1)近傍の温度、温度T2を最終の冷却ノズル近傍の温度としても良い。
この場合、前記鋼板の端部にエッジマスクを設けることで、鋼板の幅端部の変形(端伸び)をさら抑制することができる。
図6は一実施形態に係る鋼板冷却装置の概略構成を示す図であり、符号1は、鋼板冷却装置を示している。
この鋼板冷却装置1は、加熱炉10によって所定温度に加熱された鋼板Wを冷却して、所定の材質特性の熱処理鋼板を製造するものである。
冷却帯3は、通板方向Fに隣接する搬送ローラ2間に配置された複数の冷却ノズル4によって構成されている。
このとき、通板方向Fに間隔を開けて長手方向に複数の鋼板温度計が配置され、これらは同時に温度を検知するのが望ましい。あるいは、鋼板温度の測定の代替手段として、あらかじめ測定した冷却能力の推定値から、鋼板Wの温度推移を数値計差により求めてその結果から、距離間隔Dの2地点間の温度T1,T2を求めて温度勾配gを算出しても良い。上流側の推定温度をT1、下流側の推定温度をT2とし、その間隔をDとすると、温度勾配gは、g=(T1−T2)/Dで求められる。
また、この分割された冷却帯3において、それぞれ冷却ノズル4が配設されている。すなわち、第1冷却帯3aは第1冷却ノズル4aによって構成され、第2冷却帯3bは第2冷却ノズル4bによって構成され、第3冷却帯3cは第3冷却ノズル4cによって構成され、第4冷却帯3dは第4冷却ノズル4dによって構成され、第5冷却帯3eは第5冷却ノズル4eによって構成されているのである。なお、各冷却帯の冷却ノズルは異なっていてもよい。
これらの各冷却帯3については温度勾配推定手段が設けられていることが望ましい。また、冷却速度CRと温度勾配gとでは通板速度を介して比例関係が有り、冷却速度をCRとし、通板速度をvとすると、冷却速度CRはCR=g・vで表される。
そして、制御部は、推定された鋼板温度から通板方向Fの温度勾配を求め、この温度勾配に基づき、鋼板Wの通板速度vとそれぞれの冷却帯3a,3b,3c,3d,3eにおける冷却能力を制御することにより、鋼板Wの通板方向Fの温度勾配を、鋼板Wが所定の材質特性を得ることが可能な冷却速度を確保するために必要な温度勾配以上、かつ、150℃/m以下の範囲内とする。
具体的には、制御部は、鋼板Wの材質、板厚、要求特性等に応じて、通板速度vを設定し、各冷却帯3a,3b,3c,3d,3eにおける冷却能力を予め作成しておいたテーブルに記憶しており、このテーブルから条件を選択するように構成されている。
具体的には、制御部は、鋼板Wの材質、板厚、要求特性等に応じて、通板速度vと各冷却帯3a,3b,3c,3d,3eにおける冷却能力を予め設定したテーブルを記憶しており、このテーブルから条件を選択するように構成されている。ここで、冷却能力の制御とは、具体的に例示すると、冷却水量、冷却水圧力、冷却水温度等のいずれか又は2つ以上を制御することであり、熱伝達率を制御することを意味する。
本実施形態である熱処理鋼板の製造方法においては、加熱時においてフェライトがオーステナイトに変態するAC3変態点以上に加熱された鋼板Wを急速冷却することによって、マルテンサイト組織などを有する熱処理鋼板を製造するものである。また、本発明が対象とする鋼板Wの板厚は、3mm以上12mm以下とし、通板速度を0.5m/s、加熱炉からの抽出温度を900℃、冷却開始温度を850℃、冷却終了温度を150℃として、冷却を実施した。
製造される熱処理鋼板の成分などにより所定の材質特性を有するための冷却速度は変化するが、本実施形態では、所定の材質特性を得る冷却速度をマルテンサイト組織が生じるのに必要な25℃/sとし、冷却工程における平均冷却速度が50℃/sとなるように設定する。また、適当なマルテンサイト組織の分率となるように、冷却開始から冷却終了までの冷却工程における平均冷却速度が35℃/sとなるように設定してもよい。このように、要求される特性等に応じて、CCT線図を元に、冷却工程における平均冷却速度を設定する。例えばこのとき通板速度を0.5m/sとすると、温度勾配は約100℃/mとなり、所定の材質特性を確保するのに必要となる温度勾配は50℃/mとなる。
ここで、通板方向Fの温度勾配を小さくして鋼板の変形を効果的に抑制するためには、冷却工程における平均冷却速度を、製造される熱処理鋼板が所定の材質特性を有する範囲内で小さくなるように設定することが好ましい。すなわち、CCT線図において、製造される熱処理鋼板が所定の材質特性を有する範囲内で冷却曲線が緩やかになるように設定することが好ましい。
なお、加熱炉から抽出された鋼板の温度が、上述の範囲の冷却開始温度となるまでは、空冷しても良い。
また、第1冷却帯3aにおける冷却速度と第2冷却帯3bにおける冷却速度の変化率が最も小さく、通板方向F下流側に向かうにしたがい、冷却速度の変化率が漸次大きくなるように、各冷却帯3における冷却速度が設定されている。
さらに、各冷却帯3a,3b,3c,3d,3eの前後の温度を推定し、その温度差を当該冷却帯3a,3b,3c,3d,3eの長さで除してその冷却帯3a,3b,3c,3d,3eの温度勾配とし、この推定された温度勾配に基づいて、それぞれの冷却帯3a,3b,3c,3d,3eの冷却能力の制御がなされる。
なお、上述のように、加熱炉10から抽出された鋼板Wの温度が、冷却工程における冷却開始温度となるまでは、冷却ノズル4による冷却を実施せず、空冷とする。このとき、加熱炉10から抽出された後冷却工程を開始する前の間では、鋼板Wの通板方向Fの温度勾配が70℃/mよりも小さく(例えば40℃/m)なっている。
[歪差]=([幅端部での長手方向の長さ]−[幅中央部での長手方向長さ])/[幅中央部での長手方向長さ]、
[歪差]=([幅中央部での収縮量]−[幅端部での収縮量])/[幅中央部での収縮量]、
あるいは、
[歪差]=[幅中央部での熱収縮歪]−[幅端部での熱収縮歪]
などで(全て同じ意味)定義することができる。
図7に示すように、鋼板の通板方向Fの温度勾配が大きくなると、鋼板の内部に大きな歪みが発生することが確認される。このとき、温度勾配250℃/mのときは冷却開始温度にもよるが、大きく端伸びが生じることが多い。
さらに、検討を進めると、150℃/mという閾値は板厚3〜12mmの間で大きく変化することが無いこと、波形状をもたらす歪差のうちの熱歪はほとんど550℃以上で生じていること、が判った。
したがって、冷却中の鋼板Wの通板方向Fの温度勾配を、特に550℃以上の範囲において、150℃/m以下にすることによって、鋼板の変形(特に端伸び)を抑えることができる。
このことより、鋼板の変形を効果的に抑制するためには、冷却工程における平均冷却速度を、製造される熱処理鋼板が所定の材質特性を有する範囲内で小さくなるように設定することが好ましい。すなわち、CCT線図において、製造される熱処理鋼板が所定の材質特性を有する範囲内で冷却曲線が緩やかになるように設定することが好ましい。
一方、冷却工程における鋼板Wの通板方向Fの温度勾配が100℃/mに設定されているので、冷却工程における平均冷却速度を確保することができ、本実施形態では、通板速度を0.5m/sとしたので、冷却工程における平均冷却速度を50℃/sとすることができ、所定の材質特性を有する熱処理鋼板を製造することが可能となる。
さらに、本実施形態では、製造される熱処理鋼板がマルテンサイト組織を有して所定の材質特性を得る範囲内で、冷却速度を小さく設定しているので、鋼板Wの通板方向Fの温度勾配を緩やかにすることができ、鋼板Wの変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、冷却帯3を複数に分割しているので、鋼板Wの通板方向Fにおいて、複数の冷却帯3の冷却能力をそれぞれ設定することにより、鋼板Wの通板方向Fの温度勾配を精度良く調整することができる。
さらに、本実施形態では、製出される熱処理鋼板がマルテンサイト組織を有して所定の材質特性を得る範囲内で、冷却速度を低く設定しているので、鋼板Wの通板方向Fの温度勾配を緩やかにすることができ、鋼板Wの変形を抑制することができる。
また、冷却開始温度が比較的低く設定されているので、図2に示すように、鋼板のヤング率が比較的高くなり、鋼板自体の剛性が高まり、鋼板Wの変形が抑制されることになる。
また、鋼板Wの通板速度v及び冷却帯3の冷却能力を制御する制御部を備えているので、鋼板の通板方向Fの温度勾配が所定の材質特性を得る冷却速度を確保するのに必要となる温度勾配である50℃/m以上150℃/m以下の範囲内となるように、精度良く調整することができ、鋼板Wの変形を抑制することができる。
また、本実施形態では、分割された冷却帯3に配設される冷却ノズル4は、冷却帯3ごとにその仕様が定められる構成とされているので、分割された冷却帯3毎に冷却能力を独立に設定することができる。
例えば、上記実施の形態においては、図5に示す連続冷却変態線図(CCT線図)を有する熱処理鋼板を対象として説明したが、これに限定されることはなく、他の材質の熱処理鋼板を対象としてもよい。この場合、対象となる熱処理鋼板の連続冷却変態線図(CCT線図)を用いて、平均冷却速度、冷却開始温度等を設定することになる。
さらに、本実施形態では、図6に示す鋼板冷却装置を用いたもので説明したが、これに限定されることはなく、他の構成の鋼板冷却装置を用いてもよい。
図8は、マスキング装置50を備えた鋼板冷却装置30の概要を示す図である。加熱炉10で所定の温度例えば900℃に鋼板Wを加熱し、加熱された鋼板Wを払い出す。そしてテーブルロールで搬送されながら鋼板冷却装置30に搬送される。
この方式におけるエッジマスクとは、鋼板Wの幅端部から板半幅の5%以上の範囲の鋼板単位面積当たりに供給される水量(水量密度)を、鋼板の幅中央部の水量密度に対して5%以上減らしたものをいう。このようにすることで、上述したエッジマスクの効果を得ることができる。
この条件を基準として鋼板の通板速度と冷却帯の冷却能力を制御することにより、鋼板の冷却速度と通板方向の温度勾配を、表1に示すように変更し、得られた熱処理鋼板の形状を、急峻度λ=端部波高さ(h)/端部波ピッチ(l)として評価した。急峻度λが1%超え2%以下を「A」、2%超え3%以下を「B」、3%超えを「C」とした。結果を表1に示す。なお、急峻度λが3%以下であれば、熱処理鋼板の形状としては合格となる。
冷却速度は、冷却能力を上げることで速くできるが、冷却速度を速くして通板速度を遅くすると、比較例1に示すように、温度勾配が160℃/mと大きくなりすぎて良好な形状が得られなくなることが確認される。
これは、冷却工程における冷却開始温度と冷却終了温度との温度差が小さくなることで、鋼板の通板方向の温度勾配を小さくすることが可能となったためと推測される。また、図2に示すように、鋼板の温度が低い方が、ヤング率が高く変形し難いため、変形が抑制されるためと推測される。
このとき、加熱炉からの抽出温度を900℃、冷却開始温度を850℃、冷却終了温度を150℃として、冷却を実施した。
対象鋼板は、変態温度Ms点410℃、サイズ(厚み)8mm×(板幅)2350mmのものを使用し、通板速度は60mpmとした。
本発明例1に対してエッジマスクを板半幅の13%設けたものが本発明例7である。
また、本発明例1に対してエッジマスクを設ける範囲を冷却区間毎に決定したもの(結果として設けた範囲の平均は板半幅の21%)が本発明例8である。
本発明例2に対して同様の条件でエッジマスクを設けたものが本発明例9である。
形状評価として、急峻度λが0.5%超え1%以下を「S」、1%超え2%以下を「A」、2%超え3%以下を「B」とした。
結果を表2に示す。
同様に、エッジマスクを使用した本発明例9は、本発明例2に比べて急峻度λが小さく、形状が良好であった。
以上のことから、エッジマスクを使用することで、熱処理時における鋼板の変形をさらに抑制できることが確認された。
本発明例13は、本発明例11に比べて冷却開始温度を下げて、その分550℃以降の冷却速度を上げたものである。冷却開始温度を下げると温度勾配を小さくするのと同じ効果があり、形状の良いものが得られている。550℃以下の温度で温度勾配が大きくなったが、550℃より高い温度で大きいわけではないので特に形状に問題は出なかった。
本発明例14は、通板速度を落としたものである。通板速度を落とした分、温度勾配が大きくなるので形状は本発明例11に比べて良くはない。
本発明例15は、本発明例11に比べて全体的に冷却速度を高めたものである。冷却速度が高い分温度勾配が大きくなり、本発明例11に比べて形状は劣る。
本発明例16は、本発明例11に比べて冷却開始当初の冷却速度を上げて、550℃以下の冷却速度を下げたものである。この条件でも冷却開始当初の温度勾配が150℃/m以下で、かつ、冷却速度が漸次大きくなるので、形状はそれなりに良好である。
比較例11は、冷却開始から冷却終了まで温度勾配が大きく、冷却速度又は冷却能力が下流側へ向かって大きくなるわけではないので、形状不良が生じた。
比較例12は、冷却開始から冷却終了まで冷却能力を漸次小さくしたものであるので、550℃超で温度勾配が大きく、高温域で熱ひずみが生じ、形状が圧下した。
比較例13は、冷却開始当初の温度勾配が大きく、高温域で熱ひずみが生じ、形状が悪化した。
本発明例11では、鋼板の通板方向下流側に向かうにしたがい、漸次冷却速度が大きくなるように、鋼板の通板速度と冷却帯の冷却能力を制御した。
従来例では、鋼板の通板方向において、冷却速度が一定となるように、鋼板の通板速度と冷却帯の冷却能力を制御した。本発明例及び従来例における通板方向の温度分布状態を図12に示す。
一方、鋼板の通板方向下流側に向かうにしたがい、漸次、各冷却帯での平均の冷却速度が大きくなるように、鋼板の通板速度と冷却帯の冷却能力を制御した本発明例では、高温領域における通板方向の温度勾配が小さく抑えられている。
本発明例11に対してエッジマスクを板半幅の13%設けたものが本発明例17である。
また、本発明例11に対してエッジマスクを設ける範囲を冷却区間毎に決定したもの(結果として設けた範囲の平均は板半幅の20%)が本発明例18である。
また、本発明例12に対してエッジマスクを板半幅の13%設けたものが本発明例19である。
また、本発明例12に対してエッジマスクを設ける範囲を冷却区間毎に決定したもの(結果として設けた範囲の平均は板半幅の20%)が本発明例20である。
形状評価として、急峻度λが0.5%以下を「SS」、0.5%超え1%以下を「S」、1%超え2%以下を「A」、2%超え3%以下を「B」とした。
結果を表4に示す。
同様に、エッジマスクを使用した本発明例19,20は、本発明例12に比べて急峻度λが小さく、形状が良好であった。
以上のことから、エッジマスクを使用することで、熱処理時における鋼板の変形をさらに抑制できることが確認された。
2 搬送ローラ
3 冷却帯
4 冷却ノズル
10 加熱炉
W 鋼板
Claims (13)
- 加熱された鋼板を搬送し、通過する冷却帯で冷却を行う冷却工程を備えた熱処理鋼板の製造方法であって、
前記冷却工程では、前記鋼板が所定の材質特性を得ることが可能な冷却速度を確保するとともに、前記鋼板の通板方向の温度勾配を150℃/m以下として冷却を実施することを特徴とする熱処理鋼板の製造方法。 - 前記冷却工程では、前記鋼板が所定の材質特性を得ることが可能な冷却速度を確保するとともに、前記鋼板の通板方向の温度勾配を150℃/m以下となるように、前記鋼板の通板速度及び前記冷却帯の冷却能力のいずれか一方または両方を制御することを特徴とする請求項1に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- 前記冷却工程では、前記鋼板の通板方向下流側に向かうにしたがい、前記鋼板の冷却速度を漸次大きくすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- 前記冷却工程では、前記鋼板の通板方向下流側に向かうにしたがい、前記鋼板の冷却速度の変化率を漸次大きくすることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- 前記鋼板の幅端部にエッジマスクを設け、前記エッジマスクが設けられた領域の冷却能力を、前記エッジマスクが設けられていない領域よりも低くすることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- CCT線図を用いて、前記鋼板が所定の材質特性を得るように、前記冷却工程における平均冷却速度を決定し、これに基づいて前記鋼板が所定の材質特性を得ることが可能な冷却速度を確保するのに必要な温度勾配を設定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- CCT線図を用いて、前記鋼板が所定の材質特性を得る冷却速度以上で、かつ、150℃/m以下の温度勾配を得られる冷却速度以下の範囲内で、冷却開始温度を低く設定することを特徴とする請求項6に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- CCT線図を用いて、前記鋼板が所定の材質特性を得る冷却速度以上で、かつ、150℃/m以下の温度勾配を得られる冷却速度以下の範囲内で、冷却速度を小さくすることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の熱処理鋼板の製造方法。
- 加熱された鋼板を搬送しながら冷却を行う鋼板冷却装置であって、
前記鋼板を搬送する搬送手段と、搬送される前記鋼板を冷却する冷却帯と、前記搬送手段及び前記冷却帯の動作を制御する制御部と、通板方向の複数の箇所の鋼板温度求めて温度勾配を推定する温度勾配推定手段と、を有し、
前記制御部は、前記鋼板が所定の材質特性を得ることが可能な冷却速度を確保するとともに、前記鋼板の通板方向の温度勾配が150℃/m以下となるように、前記鋼板の通板速度及び前記冷却帯の冷却能力のいずれか一方または両方を制御することを特徴とする鋼板冷却装置。 - 前記冷却帯は、前記鋼板の通板方向に複数に分割され、分割された冷却帯毎に冷却能力が独立して設定される構成とされており、分割された前記冷却帯では、前記通板方向下流側に向かうにしたがい前記冷却帯の冷却能力が漸次大きくなることを特徴とする請求項9に記載の鋼板冷却装置。
- 分割された前記冷却帯に配設される冷却ノズルは、冷却帯ごとにその仕様が定められることを特徴とする請求項10に記載の鋼板冷却装置。
- 前記冷却帯毎に前記温度勾配推定手段が設けられていることを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の鋼板冷却装置。
- 前記鋼板の幅端部に、前記鋼板の幅端部の冷却能力を前記鋼板の幅中央部の冷却能力よりも小さくするエッジマスクが設けられていることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれか一項に記載の鋼板冷却装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017199280A JP7077574B2 (ja) | 2017-10-13 | 2017-10-13 | 熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017199280A JP7077574B2 (ja) | 2017-10-13 | 2017-10-13 | 熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019073754A true JP2019073754A (ja) | 2019-05-16 |
JP7077574B2 JP7077574B2 (ja) | 2022-05-31 |
Family
ID=66543094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017199280A Active JP7077574B2 (ja) | 2017-10-13 | 2017-10-13 | 熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7077574B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020105630A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の冷却方法および鋼板の製造方法ならびに鋼板の冷却設備 |
JP2021133400A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の冷却方法及び装置並びに鋼板の製造方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59157228A (ja) * | 1983-02-24 | 1984-09-06 | Kawasaki Steel Corp | 厚鋼板の加速冷却方法 |
JPS6313610A (ja) * | 1986-07-03 | 1988-01-20 | Nippon Steel Corp | 熱鋼板の冷却方法 |
JP2005021984A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-27 | Jfe Steel Kk | 厚鋼板の制御冷却方法及び装置 |
JP2006035311A (ja) * | 2004-06-23 | 2006-02-09 | Nippon Steel Corp | 厚鋼板の冷却装置 |
-
2017
- 2017-10-13 JP JP2017199280A patent/JP7077574B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59157228A (ja) * | 1983-02-24 | 1984-09-06 | Kawasaki Steel Corp | 厚鋼板の加速冷却方法 |
JPS6313610A (ja) * | 1986-07-03 | 1988-01-20 | Nippon Steel Corp | 熱鋼板の冷却方法 |
JP2005021984A (ja) * | 2003-06-13 | 2005-01-27 | Jfe Steel Kk | 厚鋼板の制御冷却方法及び装置 |
JP2006035311A (ja) * | 2004-06-23 | 2006-02-09 | Nippon Steel Corp | 厚鋼板の冷却装置 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020105630A (ja) * | 2018-12-26 | 2020-07-09 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の冷却方法および鋼板の製造方法ならびに鋼板の冷却設備 |
JP7060003B2 (ja) | 2018-12-26 | 2022-04-26 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の冷却方法および鋼板の製造方法ならびに鋼板の冷却設備 |
JP2021133400A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板の冷却方法及び装置並びに鋼板の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7077574B2 (ja) | 2022-05-31 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5218435B2 (ja) | 厚鋼板の制御冷却方法 | |
EP3560616B1 (en) | Method for cooling steel sheet and method for manufacturing steel sheet | |
JP5964449B2 (ja) | 連続焼鈍ラインにおける急冷帯のストリップ温度制御方法および装置 | |
JP4604564B2 (ja) | 厚鋼板の制御冷却方法及び装置 | |
US4745786A (en) | Hot rolling method and apparatus for hot rolling | |
JP2019073754A (ja) | 熱処理鋼板の製造方法及び鋼板冷却装置 | |
KR20150091963A (ko) | 온도 분포 예측 장치 | |
JP3892834B2 (ja) | 厚鋼板の冷却方法 | |
WO2014087524A1 (ja) | 熱延鋼板冷却方法 | |
JP6699688B2 (ja) | 熱延鋼板の製造方法 | |
JP6897609B2 (ja) | 熱間圧延装置及び熱延鋼板の製造方法 | |
JP5482365B2 (ja) | 鋼板の冷却方法、製造方法および製造設備 | |
JP3596460B2 (ja) | 厚鋼板の熱処理方法およびその熱処理設備 | |
JP2009056504A (ja) | 熱延鋼板の製造方法及び製造装置 | |
CN113423517B (zh) | 厚钢板的冷却控制方法、冷却控制装置以及厚钢板的制造方法 | |
JPH02179825A (ja) | 熱間圧延鋼板の冷却制御装置 | |
JP2005161350A (ja) | 連続熱間圧延ラインにおける搬送制御方法 | |
JP5310964B1 (ja) | 鋼板製造方法 | |
US20200377967A1 (en) | Steel material cooling device and cooling method | |
KR20060018246A (ko) | 후강판의 제어냉각장치 및 제어냉각방법 | |
JP3508540B2 (ja) | 鋼板冷却設備 | |
JP2008231476A (ja) | 鋼板の製造方法 | |
JP6447836B2 (ja) | 熱延鋼帯の製造方法および熱延鋼帯の製造設備 | |
JP4655684B2 (ja) | 鋼板の熱処理方法 | |
JP2015174134A (ja) | 鋼板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200603 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20210129 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210302 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210406 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210928 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20211125 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220502 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 7077574 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |