JP2019069599A - 液体排出装置 - Google Patents

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JP2019069599A JP2018187185A JP2018187185A JP2019069599A JP 2019069599 A JP2019069599 A JP 2019069599A JP 2018187185 A JP2018187185 A JP 2018187185A JP 2018187185 A JP2018187185 A JP 2018187185A JP 2019069599 A JP2019069599 A JP 2019069599A
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尚央 森本
Naohisa Morimoto
尚央 森本
裕磨 田邉
Hiromaro Tanabe
裕磨 田邉
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Abstract

【課題】第1液室から第2液室への液体の流量の変化を算出することができる手段を提供する。【解決手段】当該装置は、装着センサ154からのローレベル信号を受信した後の経過時間が待機時間Twに到達したことに応じて、S_Emptyフラグを”OFF”に更新する。また、当該装置は、液面センサ155からローレベル信号を受信したことに応じて、時間Ti及び流出量Viに基づいて流量Qiを算出し、流量Qiと基準値Sとを比較した結果に基づいて、待機時間Twを変更する。【選択図】図11

Description

本発明は、液体を排出する液体排出装置に関する。
従来より、インクを貯留する第1液室と、第1液室と接続し、インクを貯留する第2液室と、第2液室と接続し、被吐出媒体に向けてインクを吐出するヘッドとを備えるインクジェットプリンタが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。また、上記インクジェットプリンタは、第1液室及び第2液室が大気に開放されている。第1液室内の液面が第2液室内の液面よりも高いと、第1液室の液面と第2液室の液面の差(以下、「水頭差」と表記する。)によって、第1液室及び第2液室の液面が同一高さに揃うように、水頭差によってインクが移動する。
特開2008−213162号公報 特開2017−177787号公報
ところで、インクジェットプリンタの使用状況により、第1液室から第2液室へのインクの流れに対する圧力損失が変わることがある。第1液室から第2液室への圧力損失が変わると、第1液室から第2液室への単位時間当たりの流量(以下、「第1液室から第2液室への流量」と表記する。)が変わる。しかし、第1液室から第2液室への流量が変化することを想定せずにインクジェットプリンタの動作や処理が設定されている場合、第1液室から第2液室への流量の変化に対応した動作や処理ができないことがある。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1液室から第2液室への液体の流量の変化に対応できる手段を提供することにある。
(1) 本発明に係る液体排出装置は、液体が貯留された第1液室、一端が上記第1液室
と連通され且つ他端が外部と連通される第1流路、及び一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第2流路を有するカートリッジが装着される装着ケースと、第2液室を有するタンクであって、一端が外部と連通され且つ他端が上記第2液室と連通される第3流路であって、上記カートリッジが上記装着ケースに装着されたときに、上記第1液室及び上記第2液室を連通させる流路を、上記第1流路と共に構成する上記第3流路と、上記第3流路よりも下方に位置する一端が上記第2液室と連通される第4流路と、一端が上記第2液室に連通され且つ他端が外部と連通される第5流路と、を有する上記タンクと、上記第4流路の他端と連通されるヘッドと、液面センサと、装着センサと、メモリと、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を第1閾値に近づくように更新し、上記第1カウント値が上記第1閾値に達したことに応じて、上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定し、上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出し、上記装着センサの信号の変化を検出した後に、経過時間の計測を開始し、上記経過時間が待機時間に到達したことに応じて、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定し、上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して上記メモリに記憶させ、上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量と、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着されたカートリッジの流量と、を比較して、上記待機時間を変更する。
上記構成によれば、第2液室内の液体が所定量未満であると判定された状態において、カートリッジが交換されてから待機時間が経過すれば、液面センサが、第2液室の液面が所定位置以上となる信号を出力する前に、第2液室の液面が所定位置以上となるとコントローラが判定できる。また、第1液室から第2液室への液体の流量に応じて待機時間が変更されるので、当該流量が経時的に変化しても、適切な待機時間が設定される。
なお、本発明においては、画像記録におけるヘッドからの液体の排出が「吐出」と称され、他方、パージにおけるヘッドからの液体の排出が「吐出」と称されないが、「吐出」は「排出」に含まれる概念である。
(2) 好ましくは、上記コントローラは、上記装着ケースに装着されている上記カート
リッジの流量の、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着されたカートリッジの流量に対する流量比が、第2閾値より小さいことを条件として、上記待機時間を長くし、上記流量比が、上記第2閾値より小さい第3閾値より小さいことを条件として、上記待機時間経過後に上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定せず、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことを条件として、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定する。
上記構成によれば、第1液室から第2液室への液体の流量が比較的小さいときには、液面センサが、第2液室の液面が所定位置以上であることに応じた信号の変化を出力するまで、コントローラが、第2液室の液面が所定位置以上になると判定しない。
(3) 好ましくは、上記液体排出装置は、報知機を更に備えており、上記コントローラ
は、上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定したことに応じて、上記報知機を作動し、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定したことに応じて、上記報知機の作動を解除する。
(4) 好ましくは、上記コントローラは、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上に
なると判定したことに応じて、上記第1カウント値を初期値にリセットする。
(5) 好ましくは、上記コントローラは、上記第2液室内の液体が所定量未満であると
判定したことに応じて、上記メモリに記憶されているエンプティフラグを第1値とし、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定したことに応じて、上記エンプティフラグを第2値とする。
(6) 本発明は、液体が貯留された第1液室、一端が上記第1液室と連通され且つ他端
が外部と連通される第1流路、及び一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第2流路を有するカートリッジが装着される装着ケースと、第2液室を有するタンクであって、一端が外部と連通され且つ他端が上記第2液室と連通される第3流路であって、上記カートリッジが上記装着ケースに装着されたときに、上記第1液室及び上記第2液室を連通させる流路を、上記第1流路と共に構成する上記第3流路と、上記第3流路よりも下方に位置する一端が上記第2液室と連通される第4流路と、一端が上記第2液室に連通され且つ他端が外部と連通される第5流路と、を有する上記タンクと、上記第4流路の他端と連通されるヘッドと、液面センサと、装着センサと、メモリと、報知機と、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出し、上記装着センサの信号の変化を検出した後に、経過時間の計測を開始し、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、上記カートリッジに関連づけて上記メモリに記憶させ、上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量が、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着された前カートリッジの流量より小さいことを条件として、上記報知機を作動させる。
上記構成によれば、第1液室から第2液室への液体の流量が小さくなったことを、報知機を通じてユーザへ報知することができる。
(7) 本発明は、液体が貯留された第1液室、一端が上記第1液室と連通され且つ他端
が外部と連通される第1流路、及び一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第2流路を有するカートリッジが装着される装着ケースと、第2液室を有するタンクであって、一端が外部と連通され且つ他端が上記第2液室と連通される第3流路であって、上記カートリッジが上記装着ケースに装着されたときに、上記第1液室及び上記第2液室を連通させる流路を、上記第1流路と共に構成する上記第3流路と、上記第3流路よりも下方に位置する一端が上記第2液室と連通される第4流路と、一端が上記第2液室に連通され且つ他端が外部と連通される第5流路と、を有する上記タンクと、上記第4流路の他端と連通されるヘッドと、液面センサと、装着センサと、メモリと、コントローラと、を備える。上記コントローラは、上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出し、上記装着センサの信号の変化を検出した後に、経過時間の計測を開始し、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、上記カートリッジに関連づけて上記メモリに記憶させ、上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量が、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着された前カートリッジの流量より小さいことを条件として、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出してから、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出するまでに受け付けた上記ヘッドへの上記排出指示に対して、上記ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を予め定めされた量以下として上記ヘッドを駆動する。
上記構成によれば、第1液室から第2液室への液体の流量が小さくなれば、液面センサが、第2液室の液面が所定位置以上となる信号の変化を出力するまでに受け付けた排出指示に対して、ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を少なくして、第4流路からヘッドへ大気が進入することを抑制できる。
(8) 好ましくは、上記コントローラは、上記装着ケースに装着されている上記カート
リッジの流量の、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着されたカートリッジの流量に対する流量比が、第2閾値より小さいことを条件として、上記ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を予め定められた量以下として上記ヘッドを駆動し、上記流量比が、上記第2閾値より小さい第3閾値より小さいことを条件として、上記排出指示を受け付けない。
上記構成によれば、第1液室から第2液室への液体の流量が比較的小さいときには、液面センサが、第2液室の液面が所定位置以上となる信号を出力する前の排出指示が受け付けられない。
(9) 好ましくは、上記液体排出装置は、報知機を更に備えており、上記コントローラ
は、上記排出指示を受け付けないことに応じて、上記報知機を作動させる。
(10) 好ましくは、上記コントローラは、上記装着ケースに最初に装着された初期カートリッジの流量を、上記前カートリッジの流量として上記メモリに記憶させる。
上記構成によれば、第1液室から第2液室への液体の流量が、最初に液体排出装置を使用したときからの、第1液室から第2液室への液体の流量の変化を算出できる。
(11) 上記コントローラは、上記初期カートリッジの流量が閾値範囲外であることを条件として、上記前カートリッジの流量として、上記メモリに記憶された基準値を選択する。
上記構成によれば、不適切な初期カートリッジの使用などを原因として、初期カートリッジの流量が閾値範囲から外れたときであっても、予めメモリに記憶された基準値との比較によって、流量の変化を算出できる。
(12) 好ましくは、上記コントローラは、上記ヘッドを通じて液体を排出させる上記排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第2カウント値を更新し、上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、上記第2カウント値をリセットし、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したときの上記第2カウント値に基づいて、上記前カートリッジの流量を補正する。
上記構成によれば、液面センサの正確度が劣っていたときに流量を補正することができる。
(13) 好ましくは、上記コントローラは、上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出したときの上記第1カウント値に基づいて、上記カートリッジの流量を補正する。
上記構成によれば、装着ケースにカートリッジが装着されたときの第1液室と第2液室との液面の高さの差に応じて、流量を補正することができる。
(14) 好ましくは、上記液体排出装置は、接点を更に備えており、上記コントローラは、上記カートリッジが有するカートリッジメモリと導通する接点を通じて、上記カートリッジが新品であることを示す識別情報を読み出したことを条件として、上記カートリッジの流量を算出する。
上記構成によれば、既に第1液室から液体が排出されて液面の高さが低くなっているカートリッジが装着ケースに装着されたときには、当該カートリッジにおいて流量の算出をしない。
(15) 好ましくは、上記第5流路が、液体の通過を制止し、かつ大気の通過を許容する半透膜により塞がれている。
上記構成によれば、第5流路を塞ぐ半透膜の劣化を、第1液室から第2液室への流量の変化によって推測することができる。
(16) 好ましくは、上記コントローラは、上記第1カウント値及び上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出する。
上記構成によれば、第1液室から第2液室へ液体が流入した流量が精度よく算出できる。
(17) 本発明は、外部と連通し、注入口を有する第1液室と、上記第1液室と連通し、外部と連通する第2液室と、上記第2液室に連通されるヘッドと、液面センサと、メモリと、コントローラと、を備える液体排出装置であって、上記コントローラは、上記第2液室の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を第1閾値に近づくように更新し、上記第1カウント値が上記第1閾値に達したことに応じて、上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定し、上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってからの経過時間の計測を開始し、上記経過時間が待機時間に到達したことに応じて、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定し、上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して上記メモリに記憶させ、今回の液体の注入による上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量と、今回の液体の注入より前の液体の注入のときに上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量と、を比較して、上記待機時間を変更する。
(18) 本発明は、外部と連通し、注入口を有する第1液室と、上記第1液室と連通し、外部と連通する第2液室と、上記第2液室に連通されるヘッドと、液面センサと、メモリと、報知機と、コントローラと、を備える液体排出装置であって、上記コントローラは、上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってからの経過時間の計測を開始し、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、液体の注入の機会に関連づけて上記メモリに記憶させ、今回の液体の注入により上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量が、今回の液体の注入より前の液体の注入のときに上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量よりも小さいことを条件として、上記報知機を作動させる。
(19) 本発明は、外部と連通し、注入口を有する第1液室と、上記第1液室と連通し、外部と連通する第2液室と、上記第2液室に連通されるヘッドと、液面センサと、装着センサと、メモリと、コントローラと、を備える液体排出装置であって、上記コントローラは、上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってからの経過時間の計測を開始し、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、液体の注入の機会に関連づけて上記メモリに記憶させ、今回の液体の注入により上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量が、今回の液体の注入より前の液体の注入のときに上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量よりも小さいことを条件として、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出してから、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出するまでに受け付けた上記ヘッドへの上記排出指示に対して、上記ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を予め定めされた量以下として上記ヘッドを駆動する。
本発明によれば、第1液室から第2液室への液体の流量の変化に対応した動作や処理を行うことができる。
図1は、プリンタ10の外観斜視図であって、(A)はカバー87が被覆位置である状態、(B)はカバー87が露出位置である状態を示す。 図2は、プリンタ10の内部構造を模式的に示す模式断面図である。 図3は、装着ケース150の縦断面図である。 図4は、カートリッジ200の構造を示す図であって、(A)は前方斜視図を、(B)は縦断面図を示す。 図5は、装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態の縦断面図である。 図6は、プリンタ10のブロック図である。 図7は、画像記録処理のフローチャートである。 図8は、カウント処理のフローチャートである。 図9は、Empty解除処理のフローチャートである。 図10は、基準値S算出処理のフローチャートである。 図11は、流量判定処理のフローチャートである。 図12は、劣化時Empty解除処理のフローチャートである。 図13は、記録処理のフローチャートである。 図14は、タンク160及びカートリッジ200が連通された状態の模式図であって、(A)はカートリッジエンプティ状態を、(B)はタンク160の残量無し状態を示す。 図15は、タンク160及びカートリッジ200が連通された状態の模式図であって、(A)は、カートリッジ200からタンク160へインクが流出しており、タンク160のインクの液面が所定位置Pに到達するまでの状態を示し、(B)は、カートリッジ200からタンク160へインクが流出しており、タンク160のインクの液面が所定位置Pに到達した状態を示す。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、プリンタ10が使用可能に水平面に設置された使用姿勢を基準として上下方向7が定義され、プリンタ10の開口13が形成された面を前面として前後方向8が定義され、プリンタ10を前面から見て左右方向9が定義される。本実施形態では、使用姿勢において、上下方向7が鉛直方向に相当し、前後方向8及び左右方向9が水平方向に相当する。前後方向8及び左右方向9は、直交している。
[プリンタ10の概要]
本実施形態に係るプリンタ10は、インクジェット記録方式でシートに画像を記録する液体排出装置の一例である。プリンタ10は、概ね直方体形状の筐体14を有している。また、プリンタ10は、ファクシミリ機能、スキャン機能、及びコピー機能などの機能を有する、所謂、「複合機」であってもよい。
筐体14の内部には、図1及び図2に示されるように、給送トレイ15と、給送ローラ23と、搬送ローラ25と、複数のノズル29を有するヘッド21と、ヘッド21に対面するプラテン26と、排出ローラ27と、排出トレイ16と、カートリッジ200が着脱される装着ケース150と、ヘッド21及び装着ケース150に装着されたカートリッジ200を連通させるチューブ32とが位置している。
プリンタ10は、給送ローラ23及び搬送ローラ25を駆動させて、給送トレイ15に支持されたシートをプラテン26の位置まで搬送する。次に、プリンタ10は、装着ケース150に装着されたカートリッジ200からチューブ32を通じて供給されるインクを、ヘッド21にノズル29を通じて吐出させる。これにより、プラテン26に支持されたシートにインクが着弾して、シート上に画像が記録される。そして、プリンタ10は、排出ローラ27を駆動させて、画像が記録されたシートを排出トレイ16に排出する。
より詳細には、ヘッド21は、搬送ローラ25によるシートの搬送向きと交差する主走査方向に往復移動するキャリッジに搭載されていてもよい。そして、プリンタ10は、主走査方向の一方から他方へキャリッジを移動させる過程で、ヘッド21にノズル29を通じてインクを吐出させてもよい。これにより、ヘッド21に対面するシートの一部の領域(以下、「1パス」と表記する。)に画像が記録される。次に、プリンタ10は、次に画像が記録されるべき領域がヘッド21に対面するように、搬送ローラ25にシートを搬送させてもよい。そして、これらの処理を交互に繰り返し実行させることによって、1枚のシートに画像が記録される。
なお、本実施形態においては、画像記録におけるヘッド21のノズル29からのインクの排出が「吐出」と称され、他方、パージにおけるヘッド21のノズル29からのインクの排出が「吐出」と称されないが、「吐出」は「排出」に含まれる概念である。
[カバー87]
図1に示されるように、筐体14の前面14Aで且つ左右方向9の右端部には、開口85が形成されている。筐体14は、さらにカバー87を備える。カバー87は、開口85を閉塞させる被覆位置(図1(A)に示される位置)と、開口85を開放する露出位置(図1(B)に示される位置)との間を回動可能である。カバー87は、例えば、上下方向7における筐体14の下端近傍において、左右方向9に沿う回動軸線周りに回動可能に、筐体14によって支持されている。そして、開口85の奥に広がる筐体14内部の収容空間86には、装着ケース150が位置している。
[カバーセンサ88]
プリンタ10は、カバーセンサ88(図6参照)を有する。カバーセンサ88は、例えば、カバー87が接離するスイッチ等の機械式センサであってもよいし、カバー87の位置によって光が遮断或いは透過される光学式センサであってもよい。カバーセンサ88は、カバー87の位置に応じた信号をコントローラ130に出力する。より詳細には、カバーセンサ88は、カバー87が被覆位置に位置していることに応じて、ローレベル信号をコントローラ130へ出力する。一方、カバーセンサ88は、カバー87が被覆位置と異なる位置に位置していることに応じて、ローレベル信号より信号強度の高いハイレベル信号をコントローラ130へ出力する。換言すれば、カバーセンサ88は、カバー87が露出位置に位置していることに応じて、ハイレベル信号をコントローラ130へ出力する。
[装着ケース150]
装着ケース150は、図3に示されるように、接点152と、ロッド153と、装着センサ154と、液面センサ155と、ロックピン156とを備えている。装着ケース150には、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色に対応する4つのカートリッジ200が収容可能である。すなわち、装着ケース150は、接点152、ロッド153、装着センサ154、液面センサ155は、4つのカートリッジ200それぞれに対応して、4つずつ備えている。なお、装着ケース150に収容可能なカートリッジ200の数は、4つに限定されず、1つでも良いし、5つ以上でも良い。
装着ケース150は、装着されたカートリッジ200を収容する内部空間を有する箱形状である。装着ケース150の内部空間は、上端を画定する天壁と、下端を画定する底壁と、前後方向8の後端を画定する奥壁と、左右方向9の両端を画定する一対の側壁とで画定される。一方、装着ケース150の奥壁と対面する位置は、開口85となっている。すなわち、開口85は、カバー87を露出位置に配置したときに、装着ケース150の内部空間を、プリンタ10の外部に露出させる。
そして、カートリッジ200は、筐体14の開口85を通じて、装着ケース150に挿入され、装着ケース150から抜かれる。より詳細には、カートリッジ200は、開口85を前後方向8の後ろ向きに通過して、装着ケース150に装着される。装着ケース150から抜かれるカートリッジ200は、開口85を前後方向8の前向きに通過する。
[接点152]
接点152は、装着ケース150の天壁に位置している。接点152は、天壁から装着ケース150の内部空間へ向けて下方に突出している。接点152は、装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態において、カートリッジ200の後述する電極248に接する位置に位置している。接点152は、導電性を有しており、さらに上下方向7に沿って弾性的に変形可能である。接点152は、コントローラ130に電気的に接続されている。
[ロッド153]
ロッド153は、装着ケース150の奥壁から前方へ突出している。ロッド153は、装着ケース150の奥壁において、後述するジョイント180より上方に位置している。ロッド153は、カートリッジ200が装着ケース150に装着される過程において、カートリッジ200の後述する大気連通口221を通じて大気バルブ室214に進入する。ロッド153が大気バルブ室214に進入すると、後述する大気バルブ室214が大気に連通される。
[装着センサ154]
装着センサ154は、装着ケース150の天壁に位置している。装着センサ154は、カートリッジ200が装着ケース150に装着されているか否かを検出するためのセンサである。装着センサ154は、左右方向9に離間した発光部及び受光部を備える。装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態において、カートリッジ200の後述する遮光リブ245は、装着センサ154の発光部及び受光部の間に位置する。換言すれば、装着センサ154の発光部及び受光部は、装着ケース150に装着されたカートリッジ200の遮光リブ245を挟んで、互いに対向した状態で位置している。
装着センサ154は、発光部から左右方向9に沿って照射された光が受光部で受光されたか否かに応じて、異なる信号(図中では、「装着信号」と表記する。)を出力する。装着センサ154は、例えば、受光部で受光された光の受光強度が閾値強度未満であることに応じて、ローレベル信号をコントローラ130へ出力する。一方、装着センサ154は、受光部で受光された光の受光強度が閾値強度以上であることに応じて、ローレベル信号より信号強度の高いハイレベル信号をコントローラ130へ出力する。
[液面センサ155]
液面センサ155は、後述するアクチュエータ190の被検出部194が検出位置に位置しているか否かを検出するためのセンサである。液面センサ155は、左右方向9に離間した発光部及び受光部を備える。換言すれば、液面センサ155の発光部及び受光部は、検出位置に位置した被検出部194を挟んで、互いに対向した状態で位置している。液面センサ155は、発光部から出力された光が受光部で受光されたか否かに応じて異なる信号(図中では、「液面信号」と表記する。)を出力する。液面センサ155は、例えば、受光部で受光された光の受光強度が閾値強度未満であることに応じて、ローレベル信号をコントローラ130へ出力する。一方、液面センサ155は、受光部で受光された光の受光強度が閾値強度以上であることに応じて、ローレベル信号より信号強度の高いハイレベル信号をコントローラ130へ出力する。
[ロックピン156]
ロックピン156は、装着ケース150の内部空間の上端で且つ開口85付近において、左右方向9に沿って延びる棒状の部材である。ロックピン156の左右方向9の両端は、装着ケース150の一対の側壁に固定されている。ロックピン156は、4つのカートリッジ200が収納可能な4つの空間に亘って左右方向9に延びている。ロックピン156は、装着ケース150に装着されたカートリッジ200を、図5に示される装着位置に保持するためのものである。カートリッジ200は、装着ケース150に装着された状態で、ロックピン156に係合される。
[タンク160]
プリンタ10は、4つのカートリッジ200それぞれに対応して、4つのタンク160を備える。タンク160は、装着ケース150の奥壁よりさらに後方に位置している。タンク160は、図3に示されるように、上壁161と、前壁162と、下壁163と、後壁164と、不図示の一対の側壁とで構成されている。なお、前壁162は、各々が前後方向8にずれた複数の壁によって構成される。タンク160の内部は、液室171が形成されている。液室171は、第2液室の一例である。
タンク160を構成する壁のうち、少なくとも液面センサ155に対面する壁は、透光性を有している。これにより、液面センサ155が出力した光は、液面センサ155に対面する壁を透過することができる。後壁164の少なくとも一部は、上壁161、下壁163、及び側壁の端面に溶着されるフィルムでもよい。また、タンク160の側壁は、装着ケース150と共通でもよいし、装着ケース150とは独立していてもよい。さらに、左右方向9に隣接するタンク160の間は、不図示の隔壁によって仕切られている。4つのタンク160の構成は、概ね共通する。
液室171は、流出口174を通じて不図示のインク流路に連通されている。流出口174の下端は、液室171の下端を画定する下壁163によって画定されている。流出口174は、ジョイント180(より詳細には、貫通孔184の下端)より上下方向7の下方に位置している。流出口174に連通された不図示のインク流路は、チューブ32(図2参照)に連通されている。これにより、液室171は、流出口174からインク流路及びチューブ32を通じて、ヘッド21と連通する。つまり、液室171に貯留されたインクは、流出口174からインク流路及びチューブ32を通じて、ヘッド21へ供給される。流出口174に連通されたインク流路及びチューブ32は、一端(流出口174)が液室171に連通され、且つ他端33(図2参照)がヘッド21に連通された第4流路の一例である。
液室171は、大気連通室175を通じて大気に連通されている。より詳細には、大気連通室175は、前壁162を貫通する貫通孔176を通じて液室171に連通されている。貫通孔176は、半透膜178によって閉塞されている。半透膜178は、大気を通過させるが、インクを通過させない又はインクの通過に大気より大きな抵抗を付与するものである。また、大気連通室175は、大気連通ポート177及び大気連通ポート177に接続された不図示のチューブを通じて、プリンタ10の外部に連通されている。すなわち、大気連通室175は、一端(貫通孔176)が液室171に連通され、且つ他端(大気連通ポート177)がプリンタ10の外部に連通された第5流路の一例である。なお、大気連通室175は、大気連通ポート177及び不図示のチューブを通じて、大気に連通している。なお、半透膜178は、貫通孔176を大気連通室175側から塞いでいるが、貫通孔176を液室171側から塞いでもよい。
[ジョイント180]
ジョイント180は、図3に示されるように、ニードル181と、ガイド182とを備えている。ニードル181は、内部に流路が形成された管である。ニードル181は、液室171を画定する前壁162から前方へ突出している。ニードル181の突出先端には、開口183が形成されている。また、ニードル181の内部空間は、前壁162を貫通する貫通孔184を通じて液室171に連通されている。ニードル181は、一端(開口183)がタンク160の外部に連通され、且つ他端(貫通孔184)が液室171に連通された第3流路の一例である。ガイド182は、ニードル181の周囲に配置された円筒形状の部材である。ガイド182は、前壁162から前方に突出して、突出端が開口している。
ニードル181の内部空間には、バルブ185と、コイルバネ186とが位置している。バルブ185は、ニードル181の内部空間において、閉塞位置と開放位置との間を、前後方向8に沿って移動可能である。バルブ185は、閉塞位置に位置すると開口183を閉塞する。またバルブ185は、開放位置に位置すると開口183を開放する。コイルバネ186は、バルブ185を開放位置から閉塞位置に移動させる向き、すなわち前方に付勢している。
[アクチュエータ190]
液室171には、アクチュエータ190が位置している。アクチュエータ190は、液室171内に配置された不図示の支持部材によって、矢印198、199の向きに回動可能に支持されている。アクチュエータ190は、図3の実線で示される位置及び破線で示される位置の間を回動することができる。さらに、アクチュエータ190は、不図示のストッパ(例えば、液室171の内壁)によって、実線の位置より矢印198の向きへの回動が規制される。アクチュエータ190は、フロート191と、軸192と、アーム193と、被検出部194とを備える。
フロート191は、液室171に貯留されるインクより比重が小さい材料で形成されている。軸192は、フロート191の右面及び左面から左右方向9に突出している。軸192は、支持部材に形成された不図示の孔に挿入されている。これにより、アクチュエータ190は、軸192を中心として回動可能に支持部材によって支持される。アーム193は、フロート191から略上方へ延びている。被検出部194は、アーム193の突出先端部に位置している。被検出部194は、上下方向7及び前後方向8に延びる板状の部材である。被検出部194は、液面センサ155の発光部から出力された光を遮光する材料又は色で形成されている。
液室171内のインクの液面が所定位置P以上のとき、浮力によって矢印198の向きに回動されたアクチュエータ190は、ストッパによって図3の実線で示される検出位置に保持される。一方、インクの液面が所定位置P未満のとき、アクチュエータ190は、液面の降下に追従して矢印199の向きに回動される。これにより、被検出部194は、検出位置から外れた位置に移動する。すなわち、被検出部194は、液室171に貯留されたインクの量に対応する位置に移動する。
所定位置Pは、上下方向7において、ニードル181の軸中心と同じ高さであり、且つ後述するインク供給口234の中心と同じ高さである。しかしながら、所定位置Pは、上下方向7における流出口174より上方の位置であれば、前述の位置に限定されない。他の例として、所定位置Pは、ニードル181の内部空間の上端や下端の高さでもよいし、インク供給口234の上端や下端の高さでもよい。
液室171に貯留されたインクの液面が所定位置P以上のとき、液面センサ155の発光部から出力された光が被検出部194で遮られる。これにより、液面センサ155は、発光部からの光が受光部に到達しないので、ローレベル信号をコントローラ130へ出力する。一方、液室171に貯留されたインクの液面が所定位置P未満のとき、液面センサ155は、発光部から出力された光が受光部に到達するので、ハイレベル信号をコントローラ130へ出力する。すなわち、コントローラ130は、液室171内のインクの液面が所定位置P以上か否かを、液面センサ155から出力される信号によって検出することができる。
[カートリッジ200]
カートリッジ200は、液体の一例であるインクを内部に貯留可能な液室210(図2参照)を有する容器である。液室210は、例えば、樹脂製の壁によって画定されている。カートリッジ200は、図4(A)に示されるように、上下方向7及び前後方向8それぞれに沿った寸法が、左右方向9に沿った寸法よりも大きい扁平形状である。なお、異なる色のインクが貯留されるカートリッジ200の外形形状は、同一でもよいし、異なっていてもよい。カートリッジ200を構成する壁のうちの少なくとも一部は、透光性を有している。これにより、ユーザは、カートリッジ200の液室210に貯留されたインクの液面をカートリッジ200の外部から視認することができる。
カートリッジ200は、筐体201と、供給管230とを備える。筐体201は、後壁202と、前壁203と、上壁204と、下壁205と、一対の側壁206、207とで構成されている。なお、後壁202は、各々が前後方向8にずれた複数の壁によって構成されている。また、上壁204は、各々が上下方向7にずれた複数の壁によって構成されている。さらに、下壁205は、各々が上下方向7にずれた複数の壁によって構成されている。
カートリッジ200の内部空間には、図4(B)に示されるように、液室210、インクバルブ室213、及び大気バルブ室214が形成されている。液室210は、上部液室211と、下部液室212とを有する。上部液室211、下部液室212、及び大気バルブ室214は、筐体201の内部空間である。一方、インクバルブ室213は、供給管230の内部空間である。液室210は、インクを貯留する。大気バルブ室214は、液室210とカートリッジ200の外部とを連通させる。液室210は、第1液室の一例である。
液室210の上部液室211及び下部液室212は、筐体201の内部空間を仕切る隔壁215によって、上下方向7に隔てられている。そして、上部液室211及び下部液室212は、隔壁215に形成された貫通孔216によって連通されている。また、上部液室211及び大気バルブ室214は、筐体201の内部空間を仕切る隔壁217によって、上下方向7に隔てられている。そして、上部液室211及び大気バルブ室214は、隔壁217に形成された貫通孔218によって連通されている。さらに、インクバルブ室213は、貫通孔219を通じて下部液室212の下端に連通されている。
大気バルブ室214は、カートリッジ200の上部において、後壁202に形成された大気連通口221を通じてカートリッジ200の外部に連通されている。すなわち、大気バルブ室214は、一端(貫通孔218)が液室210(より詳細には、上部液室211)に連通され、且つ他端(大気連通口221)がカートリッジ200の外部に連通された第2流路の一例である。なお、大気バルブ室214は、大気連通口221を通じて、大気に連通している。また、大気バルブ室214には、バルブ222と、コイルバネ223とが位置している。バルブ222は、閉塞位置と開放位置との間を、前後方向8に沿って移動可能である。バルブ222は、閉塞位置に位置すると、大気連通口221を閉塞する。また、バルブ222は、開放位置に位置すると大気連通口221を開放する。コイルバネ223は、バルブ222を開放位置から閉塞位置に移動させる向き、すなわち後方に付勢している。
また、大気バルブ室214は、隔壁224によって、前後方向8において2つの部屋に分けられている。前後方向8の後方に位置する部屋には、バルブ222及びコイルバネ223が設けられており、大気連通口221を通じて外部と連通している。前後方向8の前方に位置する部屋は、貫通孔218を通じて上部液室211と連通している。隔壁224には貫通孔225が形成されている。貫通孔225は、前後方向8に分かれた2つの部屋を連通している。貫通孔225は、半透膜226によって閉塞されている。半透膜226は、大気を通過させるが、インクを通過させない又はインクの通過に大気より大きな抵抗を付与するものである。
カートリッジ200が装着ケース150に装着される過程において、ロッド153が大気連通口221を通じて大気バルブ室214内に進入する。大気バルブ室214内に進入したロッド153は、閉塞位置のバルブ222をコイルバネ223の付勢力に抗して前方に移動させる。そして、バルブ222が開放位置に移動することによって、上部液室211が大気に連通される。なお、大気連通口221を開放するための構成は、前述の例に限定されない。他の例として、大気連通口221を封止するフィルムをロッド153が突き破る構成でもよい。
供給管230は、筐体201の下部において、後壁202から後方に突出している。供給管230は、その突出端(すなわち、後端)が開口されている。すなわち、インクバルブ室213は、貫通孔219を通じて連通された液室210と、カートリッジ200の外部とを連通させる。インクバルブ室213は、一端(貫通孔219)が液室210(より詳細には下部液室212)と連通され、且つ他端(後述するインク供給口234)がカートリッジ200の外部と連通された第1流路の一例である。また、インクバルブ室213には、パッキン231と、バルブ232と、コイルバネ233とが位置している。
パッキン231の中央には、前後方向8に貫通したインク供給口234が形成されている。インク供給口234の内径は、ニードル181の外径より僅かに小さい。バルブ232は、閉塞位置と開放位置との間を、前後方向8に沿って移動可能である。バルブ232は、閉塞位置に位置すると、パッキン231と当接してインク供給口234を閉塞する。また、バルブ232は、開放位置に位置すると、パッキン231から離間してインク供給口234を開放する。コイルバネ233は、バルブ232を開放位置から閉塞位置に移動させる向き、すなわち後方に付勢している。また、コイルバネ233の付勢力は、コイルバネ186より大きい。
カートリッジ200が装着ケース150に装着される過程において、供給管230がガイド182内に進入し、やがてニードル181がインク供給口234を通じてインクバルブ室213に進入する。このとき、ニードル181は、パッキン231を弾性変形させつつ、インク供給口234を画定する内周面に液密に接触する。カートリッジ200が装着ケース150へさらに挿入されると、ニードル181は、バルブ232をコイルバネ233の付勢力に抗して前方に移動させる。また、バルブ232は、ニードル181の開口183から突出するバルブ185を、コイルバネ186の付勢力に抗して後方に移動させる。
これにより、図5に示されるように、インク供給口234及び開口183が開放されて、供給管230のインクバルブ室213と、ニードル181の内部空間とが連通される。すなわち、装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態において、インクバルブ室213及びニードル181の内部空間は、カートリッジ200の液室210とタンク160の液室171とを連通させる流路を構成する。
また、装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態において、液室210の一部と、液室171の一部とは、水平方向から見て互いに重なる。その結果、液室210に貯留されたインクは、接続された供給管230及びジョイント180を通じて、水頭差によってタンク160の液室171に移動する。
図4に示されるように、上壁204には、突起241が形成されている。突起241は、上壁204の外面から上方に突出し且つ前後方向8に沿って延びている。突起241は、ロック面242と、傾斜面243とを有する。ロック面242及び傾斜面243は、上壁204より上方に位置している。ロック面242は、前後方向8の前方を向き且つ上下方向7及び左右方向9に延びている(すなわち、上壁204と概ね直交する)。傾斜面243は、上下方向7の上方及び前後方向8の後方を向くように、上壁204に対して傾斜している。
ロック面242は、装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態において、ロックピン156に当接される面である。傾斜面243は、カートリッジ200が装着ケース150に装着される過程において、ロックピン156をロック面242と当接する位置まで案内する面である。ロック面242とロックピン156とが当接した状態では、コイルバネ186、223、233の付勢力に抗して、カートリッジ200が図5に示される装着位置に保持される。
ロック面242より前方において上壁204から上方へと延びるようにして、平板状の部材が形成されている。この平板状の部材の上面は、カートリッジ200を装着ケース150から抜去する際に、ユーザが操作する操作部244である。カートリッジ200が装着ケース150に装着された状態で且つカバー87が露出位置に位置しているとき、操作部244は、ユーザに操作可能となる。操作部244が下方へ押されると、カートリッジ200が回動することによって、ロック面242がロックピン156より下方へ移動する。その結果、カートリッジ200が装着ケース150から抜去することが可能となる。
上壁204の外面で且つ突起241より後方には、遮光リブ245が形成されている。遮光リブ245は、上壁204の外面から上方に突出し且つ前後方向8に沿って延びている。遮光リブ245は、装着センサ154の発光部から出力される光を遮光する材料又は色で形成されている。遮光リブ245は、装着ケース150にカートリッジ200が装着された状態において、装着センサ154の発光部から受光部に至る光路上に位置する。すなわち、装着センサ154は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されていることに応じて、ローレベル信号をコントローラ130に出力する。一方、装着センサ154は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されていないことに応じて、ハイレベル信号をコントローラ130に出力する。すなわち、コントローラ130は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されているか否かを、装着センサ154から出力される信号によって検出することができる。
上壁204の外面で且つ前後方向8における遮光リブ245及び突起241の間には、IC基板247が位置している。IC基板247には、電極248が形成されている。また、IC基板247は、不図示のメモリを備える。電極248は、IC基板247の上記メモリと電気的に接続されている。電極248は、IC基板247の上面において、接点152と導通可能に露出されている。すなわち、カートリッジ200が装着ケース150に装着された状態において、電極248は、接点152と電気的に導通する。コントローラ130は、接点152及び電極248を通じてIC基板247のメモリから情報を読み出し、接点152及び電極248を通じてIC基板247のメモリに情報を書き込むことができる。
IC基板247のメモリは、インク量Vcと、カートリッジ200の個体を識別するための識別情報などを記憶する。なお、カートリッジ200が新品であるIC基板247のメモリには、インク量Vcとして最大インク量Vc0が記憶されている。この最大インク量Vc0は、新品のカートリッジ200に貯留されているインクの量を示す。以下、IC基板247のメモリに記憶されている情報を総称して、「CTG情報」と表記することがある。また、「新品」とは、いわゆる未使用品であり、製造されて販売されているカートリッジ200から、カートリッジ200内のインクが一度も外部へ流出していない状態を示す。初期カートリッジとは、液室210からインクが外部へ流出していない状態のものである。初期カートリッジにおいては、インク量Vcとして、最大インク量Vc0がIC基板247に記憶されている。
IC基板247のメモリの記憶領域は、例えば、コントローラ130によって情報が上書きされない領域と、コントローラ130によって情報が上書き可能な領域とを有する。例えば、識別情報は上書きされない領域に記憶され、インク量Vcは上書き可能な領域に記憶される。
[コントローラ130]
コントローラ130は、図6に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定情報が格納される。ROM132、RAM133、及びEEPROM134は、メモリの一例である。
ASIC135は、給送ローラ23、搬送ローラ25、排出ローラ27、及びヘッド21を動作させるためのものである。コントローラ130は、ASIC135を通じて不図示のモータを駆動させることによって、給送ローラ23、搬送ローラ25、及び排出ローラ27を回転させる。また、コントローラ130は、ASIC135を通じてヘッド21の駆動素子に駆動信号を出力することによって、ヘッド21にノズル29を通じてインクを吐出させる。ASIC135は、ノズル29を通じて吐出すべきインクの量に応じて、複数種類の駆動信号を出力可能である。
また、ASIC135には、ディスプレイ17と、操作パネル22とが接続されている。ディスプレイ17は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等であり、各種情報を表示する表示面を備える。ディスプレイ17は、報知機の一例である。但し、報知機の具体例はディスプレイ17に限定されず、スピーカ、LEDランプ、或いはこれらの組み合わせでもよい。操作パネル22は、ユーザによる操作に応じた操作信号をコントローラ130に出力する。操作パネル22は、例えば、押ボタンを有していてもよいし、ディスプレイ17に重畳されたタッチセンサを有していてもよい。
さらに、ASIC135には、接点152と、カバーセンサ88と、装着センサ154と、液面センサ155とが電気的に接続されている。コントローラ130は、装着ケース150に装着されたカートリッジ200のIC基板247のメモリに、接点152を通じてアクセスする。コントローラ130は、カバー87の位置をカバーセンサ88を通じて検出する。また、コントローラ130は、カートリッジ200の挿抜を装着センサ154を通じて検出する。さらに、コントローラ130は、液室171内のインクの液面が所定位置P以上か否かを液面センサ155を通じて検出する。
ROM132には、液面センサ155がハイレベル信号を出力したときに、タンク160の液室171に貯留されている所定インク量Vsc、及びカートリッジ200の液室に貯留されている所定インク量Vccが記憶されている。所定インク量Vccは、本実施形態ではゼロである。
EEPROM134は、装着ケース150に装着される4つのカートリッジ200それぞれに対応付けて、換言すれば、カートリッジ200と連通されるタンク160それぞれに対応付けて、各種情報を記憶している。各種情報とは、例えば、液体量の一例であるインク量Vc、Vsと、関数Fと、C_Emptyフラグと、S_Emptyフラグと、劣化フラグと、カウント値SNと、カウント値TNと、閾値Nthと、待機時間Twと、を含む。
なお、インク量Vc及び識別情報は、カートリッジ200が装着ケース150に装着された状態で、接点152を通じてIC基板247のメモリからコントローラ130によって読み出される情報である。関数Fは、EEPROM134に代えて、ROM132に記憶されていてもよい。
インク量Vcは、カートリッジ200の液室210に貯留されているインクの量を示す。インク量Vsは、タンク160の液室171に貯留されているインクの量を示す。インク量Vc、Vsは、例えば、関数Fによって算出される。関数Fは、インクの総量Vtと、インク量Vcと、インク量Vcとの対応関係を示す情報である。カートリッジ200の液室210内のインクと、タンク160の液室171内のインクとは、それぞれのインクの液面の上下方向7の位置が一致した状態で平衡になる。つまり、平衡状態では、液室210と液室171との間でのインクの移動が停止する。例えば、インクの総量Vtとインク量Vsとの関係は、関数Fで近似することができる。したがって、インクの総量Vtが算出されると、インク量Vs及びインク量Vcが求められる。なお、インク量Vs及びインク量Vcは、関数Fの形式に限定されず、総量Vt毎に対応づけられたテーブルによって求められてもよい。
カウント値SNは、液面センサ155から出力される信号がローレベル信号からハイレベル信号に変化した後に、ヘッド21に排出を指示したインク排出量Dh(すなわち、駆動信号で示されるインク量)に相当する値で、閾値Nthに近づく向きに更新される値である。カウント値SNは、初期値を“0”としてカウントアップされる値である。また、閾値Nthは、流出口174の上端付近と所定位置Pとの間の液室171の容積に相当する。但し、カウント値SNは、容積に相当する値を初期値として、カウントダウンされる値でもよい。この場合の閾値Nthは、0となる。カウント値SNは、第1カウント値の一例である。閾値Nthは、第1閾値の一例である。
カウント値TNは、装着センサ154から出力される信号がハイレベル信号からローレベル信号に変化した後に、ヘッド21に排出を指示したインク排出量Dh(すなわち、駆動信号で示されるインク量)に相当する値であり、初期値を“0”としてカウントアップされる値である。また、カウント値TNは、初期値をインクの総量Vtに相当する値として、カウントダウンされる値でもよい。カウント値TNは、第2カウント値の一例である。
C_Emptyフラグは、カートリッジ200がカートリッジエンプティ状態か否かを示す情報である。C_Emptyフラグには、カートリッジエンプティ状態であることに対応する値“ON”、或いはカートリッジエンプティ状態でないことに対応する値“OFF”が設定される。カートリッジエンプティ状態とは、カートリッジ200(より詳細には、液室210)にインクが実質的に貯留されていない状態である。換言すれば、カートリッジエンプティ状態とは、連通された液室210から液室171にインクが移動しない状態である。さらに換言すれば、カートリッジエンプティ状態とは、当該カートリッジ200に連通されたタンク160の液面が所定位置P未満の状態である。
S_Emptyフラグは、タンク160がインクエンプティ状態か否かを示す情報である。S_Emptyフラグには、インクエンプティ状態であることに対応する値“ON”、或いはインクエンプティ状態でないことに対応する値“OFF”が設定される。インクエンプティ状態とは、例えば、タンク160(より詳細には、液室171)に貯留されたインクの液面が流出口174の上端付近の位置に達した状態である。換言すれば、インクエンプティ状態とは、カウント値SNが閾値Nth以上の状態である。インクエンプティ状態になった後にヘッド21によるインクの吐出を継続すると、タンク160からヘッド21までのインク流路又はヘッド21内に空気が混入してしまう(所謂、エアイン)可能性がある。その結果、ノズル29内がインクで満たされず、インクの不吐出が発生するおそれがある。
劣化フラグは、半透膜178が劣化した状態であるか否かを示す情報である。劣化フラグには、半透膜178が劣化した状態であることに対応する”ON”、或いは劣化した状態でないことに対応する”OFF”が設定される。半透膜178が劣化した状態でであると、半透膜178を大気が通過するときの抵抗が大きくなり、カートリッジ200からタンク160へインクが流出するために要する時間が、初期の時間より長くなっている状態である。例えば、半透膜178を大気が通過するときの抵抗が初期の2倍になっているときに、半透膜178が劣化していると判定される。
[プリンタ10の動作]
図7〜図10を参照して、本実施形態に係るプリンタ10の動作を説明する。図7〜図10に示される各処理は、コントローラ130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、コントローラ130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。また、以下の各処理の実行順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜変更することができる。
[画像記録処理]
コントローラ130は、プリンタ10に記録指示が入力されたことに応じて、図7に示される画像記録処理を実行する。記録指示は、画像データで示される画像をシートに記録する記録処理をプリンタ10に実行させるための排出指示の一例である。記録指示の取得先は特に限定されないが、例えば、記録指示に対応するユーザ操作を操作パネル22を通じて受け付けてもよいし、不図示の通信インタフェースを通じて外部装置から受信してもよい。
まず、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグそれぞれの設定値を判断する(S11)。そして、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの少なくとも1つに“ON”が設定されていると判断したことに応じて(S11:ON)、S_Empty報知画面をディスプレイ17に表示させる(S12)。S_Empty報知画面は、対応するタンク160がインクエンプティ状態になって、ヘッド21を通じたインクの排出ができないことや、画像記録の入力指示を受け付けないことユーザに報知するための画面である。S_Empty報知画面は、例えば、インクエンプティ状態のタンク160に貯留されているインクの色及びインク量Vc、Vsを示す情報を含んでもよい。なお、ステップS12において、コントローラ130は、4つのC_Emptyフラグの少なくとも1つに“ON”が設定されていると判断したことに応じて、C_Empty報知画面を、S_Empty報知画面と合わせてディスプレイ17に表示させてもよい。
また、コントローラ130は、“ON”が設定されたS_Emptyフラグに対応するカートリッジ200それぞれに対して、S13〜S17の処理を実行する。すなわち、S13〜S17の処理は、4つのカートリッジ200のうち、対応するS_Emptyフラグに“ON”が設定されたカートリッジ200それぞれに対して実行される。カートリッジ200毎のS13〜S17の処理は共通するので、1つのカートリッジ200に対応するS13〜S17の処理のみを説明する。
まず、コントローラ130は、装着センサ154が出力する信号を取得する(S13)。次に、コントローラ130は、装着センサ154から取得した信号がハイレベル信号及びローレベル信号のどちらであるかを判断する(S14)。そして、コントローラ130は、装着センサ154が出力する信号が、ローレベル信号からハイレベル信号に変化し、再びハイレベル信号からローレベル信号に変化するまで(S14:No)、所定の時間間隔でS13、S14の処理を繰り返し実行する。換言すれば、コントローラ130は、カートリッジ200が装着ケース150から抜き出され、新たにカートリッジ200が装着ケース150に装着されるまで、S13、S14の処理を繰り返し実行する。
そして、コントローラ130は、装着センサ154からローレベル信号を取得し、その後に装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得したことに応じて(S14:Yes)、劣化フラグが”ON”であるかを判定する(S15)。また、コントローラ130は、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得した時刻をEEPROM134に記憶する。なお、コントローラ130は、時刻の記憶に代えて、装着センサ154からローレベル信号を取得した後に、タイマーを稼働させて時間を計測してもよい。記憶された時刻又は計測された時間は、後述されるEmpty正式解除処理において用いられる。
コントローラ130は、劣化フラグが”OFF”であれば(S15:No)、後述されるEmpty解除処理(S16)を実行する。Empty解除処理は、ディスプレイ17に表示されたC_Empty報知画面及びS_Empty報知画面を消去する処理である。Empty解除処理の詳細は、図9を参照して後述する。そして、Empty解除処理が終了したことに応じて、S11以降の処理を再び実行する。
コントローラ130は、劣化フラグが”ON”であれば(S15:Yes)、後述される劣化時Empty解除処理(S17)を実行する。劣化時Empty解除処理は、ディスプレイ17に表示されたC_Empty報知画面及びS_Empty報知画面を消去する処理である。劣化時Empty解除処理の詳細は、図12を参照して後述する。そして、劣化時Empty解除処理が終了したことに応じて、S11以降の処理を再び実行する。
コントローラ130は、すべてのカートリッジ200にそれぞれ対応するすべてのS_Emptyフラグが”ON”でなければ、すなわち”OFF”であれば、現時点で4つの液面センサ155それぞれから出力されている信号を取得する(S19)。さらにS19において、コントローラ130は、液面センサ155から取得した信号がハイレベル信号及びローレベル信号のどちらかを示す情報を、RAM133に記憶させる。
そして、コントローラ130は、記録指示に含まれる画像データで示される画像を1つのシートに記録する(S20)。より詳細な記録処理の説明は後述される。
次に、コントローラ130は、記録指示に従って1つのシートに画像を記録したことに応じて、現時点で4つの液面センサ155それぞれから出力されている信号を取得する(S21)。さらに、S18と同様に、コントローラ130は、液面センサ155から取得した信号がハイレベル信号及びローレベル信号のどちらかを示す情報を、RAM133に記憶させる(S21)。そして、コントローラ130は、カウント処理を実行する(S22)。カウント処理は、S18、S20で液面センサ155から取得した信号に基づいて、カウント値TN、SN、C_Emptyフラグ、及びS_Emptyフラグを更新する処理である。カウント処理の詳細は、図8を参照して後述する。
次に、コントローラ130は、記録指示で示された全ての画像を1つのシートに記録するまで(S23:Yes)、S11〜S23の処理を繰り返し実行する。そして、コントローラ130は、記録指示で示される全ての画像を1つのシートに記録したことに応じて(S23:No)、4つのS_Emptyフラグそれぞれの設定値及び4つのC_Emptyフラグそれぞれの設定値を判断する(S24、S25)。
コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの少なくとも1つに“ON”が設定されていることに応じて(S24:ON)、S_Empty報知画面をディスプレイ17に表示させる(S26)。また、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの全てに“OFF”が設定されており、且つ4つのC_Emptyフラグの少なくとも1つに“ON”が設定されていることに応じて(S24:OFF&S25:ON)、C_Empty報知画面をディスプレイ17に表示させる(S27)。S26、S27の処理は、報知機を作動させることの一例である。
S26で表示されるS_Empty報知画面は、S12と同様であってもよい。また、C_Empty報知画面は、”ON”が設定されたC_Emptyフラグに対応するカートリッジ200がカートリッジエンプティ状態になったことを、ユーザに報知するための画面である。C_Empty報知画面は、例えば、カートリッジエンプティ状態のカートリッジ200に貯留されているインクの色及びインク量Vc、Vsを示す情報を含んでもよい。一方、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグ及び4つのC_Emptyフラグの全てに“OFF”が設定されていることに応じて(S25:OFF)、S26、S27の処理を実行せずに、画像記録処理を終了する。
なお、排出指示の具体例は記録指示に限定されず、パージなどのノズル29のメンテナンスを指示するメンテナンス指示等であってもよい。コントローラ130は、例えば操作パネル22を通じてメンテナンス指示を取得したことに応じて、図7と同様の処理を実行する。メンテナンス指示を取得した場合の前述の処理との相違点は、以下の通りである。まず、コントローラ130は、S20において、不図示のメンテナンス機構を駆動させて、ノズル29を通じてインクを排出させる。また、コントローラ130は、カウント処理を実行した後にS23の処理を実行することなく、S24以降の処理を実行する。
[カウント処理]
次に図8を参照して、S20でコントローラ130が実行するカウント処理の詳細を説明する。なお、コントローラ130は、4つのカートリッジ200のそれぞれに対して、カウント処理を独立して実行する。カートリッジ200毎のカウント処理は共通するので、1つのカートリッジ200に対応するカウント処理のみを説明する。
まず、コントローラ130は、S19、S21でRAM133に記憶させた液面センサ155の信号を示す情報を比較する(S31)。すなわち、コントローラ130は、カウント処理(S22)を実行する直前のS20の処理を実行する前と後とで、4つの液面センサ155それぞれの信号を比較する。
コントローラ130は、S19、S21でRAM133に記憶させた情報が共にローレベル信号を示す(すなわち、S18の処理の前後で液面センサ155の出力が変化していない)ことに応じて(S31:Yes)、カウント値TNを更新する(S32)。すなわち、コントローラ130は、直前のS18で排出を指示したインク量に相当する値で、カウント値TNをカウントアップする。
また、コントローラ130は、現在の総量Vtを算出する(S33)。まず、コントローラ130は、カートリッジ交換後にEEPROM134に記憶されたインク量Vc及びインク量Vsの和であるカートリッジ交換後の総量Vtを算出する。そして、コントローラ130は、算出した総量Vtから、カウント値TNに相当するインク量を差し引いた値として、現在の総量Vtを算出する(Vt=Vt−TN)。そして、コントローラ130は、算出された現在の総量Vt及び関数Fに基づいてインク量Vc、Vsを求める(S33)。
そして、コントローラ130は、求めた総量Vtと、インク量Vc又はインク量Vsの一方と、をディスプレイ17に表示する(S34)。また、コントローラ130は、求めたインク量Vcを、カートリッジ200のIC基板247のメモリに記憶されたインク量Vcに上書きする(S35)。
また、コントローラ130は、S19、S21でRAM133に記憶させた情報が共にローレベル信号でないことに応じて(S31:No)、S19でRAM133に記憶させた情報がローレベル信号を示し、S21でRAM133に記憶させた情報がハイレベル信号を示す(すなわち、S18の処理の前後で液面センサ155の出力が変化した)ことに応じて(S36:Yes)、C_Emptyフラグに“ON”を代入する(S37)。液面センサ155の出力がローレベル信号からハイレベル信号に変化するのは、図14(A)に示されるように、S20の処理中に液室171の液面が所定位置Pに達したことに対応する。そして、これ以降は、カートリッジ200とタンク160との間でインクが移動しない。
また、コントローラ130は、ROM132から所定インク量Vcc(=0)を読み出して、インク量Vcを所定インク量Vccとする(S38)。同様に、コントローラ130は、ROM134から所定インク量Vsc(所定位置P未満の液室171の容積に相当する。)を読み出して、インク量Vsを所定インク量Vscとpする(S38)。残量更新処理で算出されるインク量Vc、Vsは誤差を含むので、コントローラ130は、液面センサ155の出力がローレベル信号からハイレベル信号に変化したタイミングで、インク量Vcを所定インク量Vccとし、また、インク量Vsを所定インク量Vscとして、累積した誤差をリセットする。また、コントローラ130は、現在の総量Vtを、インク量Vsと同じ値(Vt=Vsc)として算出する(S38)。インク量Vcがゼロになることによって、総量Vtは、インク量Vsと同じ値となる。
そして、コントローラ130は、現在の総量Vtと、インク量Vc又はインク量Vsのい一方とを、ディスプレイ17に表示する(S39)。また、コントローラ130は、液面センサ155の出力が変化したときのカウント値TNをEEPROM134に記憶させる(S40)。また、コントローラ130は、前述したインク量Vcを、カートリッジ200のIC基板247のメモリに記憶されたインク量Vc(=0)に上書きする(S41)。
なお、液面センサ155の出力が変化するのは、S20の処理の途中であるから、S39で読み出された所定インク量Vscは、正確には、液面センサ155の出力が変化した瞬間にタンク160に貯留されているインクの量ではなく、液面センサ155の出力が変化する直前のインクの量を示していることとなる。しかしながら、これらのインク量の差は僅かなので、S37で読み出された所定インク量Vscが、液面センサ155の出力が変化した時点のインク量Vsとして近似的に扱われる。
また、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されたカウント値SNを、直前のS20で排出を指示したインク量に相当する値でカウントアップする(S42)。換言すれば、コントローラ130は、液面センサ155の出力がローレベル信号からハイレベル信号に変化したことに応じて、カウント値SNの更新を開始する。また、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されたカウント値TNを、直前のS20で排出を指示したインク量に相当する値でカウントアップする。
そして、コントローラ130は、インク量Vsを算出する(S43)。算出されるインク量Vsは、ROM132に記憶された所定インク量Vscから、EEPROM134に記憶されたカウント値SNに相当するインク量を差し引いた値である。なお、前述したように、液面センサ155の出力がハイレベル信号になった後は、インク量Vsは、総量Vtと同じ値である。また、インク量Vcはゼロである。
そして、コントローラ130は、求めた現在の総量Vt又はインク量Vsの一方を、ディスプレイ17に表示する(S44)。なお、液面センサ155の出力がハイレベル信号になった後は、インク量Vcはゼロなので、コントローラ130は、カートリッジ200のIC基板247のメモリに記憶されたインク量Vcを上書きする必要はない。
次に、コントローラ130は、S40で更新したカウント値SNと、閾値Nthとを比較する(S45)。そして、コントローラ130は、S40で更新したカウント値SNが閾値Nth未満だと判断したことに応じて(S45:No)、S46の処理を実行せずに、カウント処理を終了する。一方、コントローラ130は、S42で更新したカウント値SNが閾値Nth以上だと判断したことに応じて(S45:Yes)、S_Emptyフラグに“ON”を代入する(S46)。そして、コントローラ130は、S_Emptyフラグに“ON”が設定されていることに応じてヘッド21を通じたインクの排出を禁止して、カウント処理を終了する。
また、コントローラ130は、S19でRAM133に記憶させた情報がローレベル信号を示しておらず、また、S21でRAM133に記憶させた情報がハイレベル信号を示していないことに応じて(S36:No)、S19、S21において、RAM133に記憶されていた情報が共にハイレベル信号であるかを判定する(S47)。コントローラ130は、S19、S21において、RAM133に記憶されていた情報が共にハイレベル信号であることに応じて(S36:Yes)、S42からS46の処理を実行する。
また、コントローラ130は、S19、S21において、RAM133に記憶されていた情報が共にハイレベル信号でないことに応じて(S47:No)、S19でRAM133に記憶させた情報がハイレベル信号を示し、S21でRAM133に記憶させた情報がローレベル信号を示しているかを判定する(S48)。コントローラ130は、S19でRAM133に記憶させた情報がハイレベル信号を示し、S21でRAM133に記憶させた情報がローレベル信号を示していることに応じて(S48:Yes)、流量判定処理を実行する(s49)。流量判定処理の詳細は、図11を参照して後述する。コントローラ130は、S19でRAM133に記憶させた情報がハイレベル信号を示しておらず、S21でRAM133に記憶させた情報がローレベル信号を示していないことに応じて(S48:No)、カウント処理を終了する。
[Empty解除処理]
次に図9を参照して、S16でコントローラ130が実行するEmpty解除処理の詳細を説明する。なお、コントローラ130は、4つのカートリッジ200のそれぞれに対して、Empty解除処理を、独立して実行する。カートリッジ200毎のEmpty解除処理は共通するので、1つのカートリッジ200に対応するEmpty解除処理のみを説明する。
カウント処理において、コントローラ130は、カウント値SNが閾値Nth以上だと判断したことに応じて(S45:Yes)、S_Emptyフラグに“ON”を代入し(S46)、ヘッド21を通じたインクの排出を禁止する。画像記録処理において、コントローラ130は、S_Emptyフラグに“ON”が設定されていると判断したことに応じて(S11:ON)、S_Empty報知画面をディスプレイ17に表示させる(S12)。
前述された状態(つまり、コントローラ130がヘッド21を通じたインクの排出を禁止し且つS_Empty報知画面をディスプレイ17に表示させている状態)において、図14(B)に示されるように、カートリッジ200は、タンク160へインクが流出しない状態、すなわち、インク量Vcがゼロ(Vc=0)である。また、タンク160は、インクの液面が所定位置Pより下方であって、流出口174の上端付近の位置に達している。したがって、ユーザは、エンプティになったカートリッジ200を新品の或いは十分にインクが貯留されているカートリッジ200に交換して、ヘッド21を通じたインクの排出の禁止が解除されなければ、画像記録を行うことができない。
ユーザがカートリッジ200を交換している過程において、コントローラ130は、装着センサ154からローレベル信号を取得し、その後に装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得する(S14:Yes)。具体的には、カートリッジ200が装着ケース150から抜去される過程では、コントローラ130は、装着センサ154からローレベル信号を取得し、その後に装着センサ154からハイレベル信号を取得する。次に、カートリッジ200が装着ケース150に挿入される過程では、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、その後に装着センサ154からローレベル信号を取得する。コントローラ130は、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得した時刻EEPROM134に記憶する。
Empty解除処理において、コントローラ130は、接点152を通じてIC基板247のメモリからCTG情報を読み出してEEPROM134に記憶させる(S51)。交換されたカートリッジ200が新品であれば、IC基板247のメモリにはインク量Vcとして最大インク量Vc0が記憶されている。また、識別情報もIC基板247のメモリから読み出される。
次に、コントローラ130は、EEPROM134に記憶された時刻(装着センサからハイレベル信号を取得した後、ローレベル信号を取得した時刻)から経過した経過時間が、待機時間Twに到達したか否かを判定する(S52)。待機時間Twは、EEPROM134に記憶されており、後述される流量判定処理(S49)において更新される値である。待機時間Twは、例えば、標準環境(温度25℃、気圧100kPa)において、最大インク量Vc0を貯留するカートリッジ200が装着ケース150に装着されてから、タンク160において流出口174の上端付近の位置にある液面が所定位置Pに到達するまでに要する時間より短い。
コントローラ130は、経過時間が待機時間Twに到達したと判断したことに応じて(S52:Yes)、タンク160において、インクの液面が所定位置Pに到達すると判定する。図15(A)に示されるように、例えば、新品のカートリッジ200や、タンク160においてインクの液面を所定位置Pに到達させるに十分な量のインクが液室210に貯留されているカートリッジ200が装着ケース150に装着されると、後述される流量Qiで液室210から液室171へインクが流入する。そして、時間が経過すれば、図15(B)に示されるように、液室171においてインクの液面が所定位置Pに到達して、液面センサ155がローレベル信号を出力することとなる。
後述されるように流量Qiが変化するとしても、変化した流量Qiに応じて適切な待機時間Twが設定されることによって、液室171に所定量(液室171において所定位置Pより液面が下方となる量)のインクが貯留された状態となる。そして、待機時間Twが経過した後も、液室171において少なくとも液面が所定位置Pとなるまで液室210から液室171へインクが流入するので、待機時間Twが経過した後に画像記録(S18)が実行されたとしても、液室171において、液面が直ちに流出口174の上端付近に到達するおそれは少ない。
そして、コントローラ130は、IC基板247のメモリから読み出した識別情報と、交換前のカートリッジ200のIC基板247のメモリから読み出した識別情報とを比較する(S53)。交換前のカートリッジ200のIC基板247のメモリから読み出した識別情報は、EEPROM134に記憶されている。例えば、新品のカートリッジ200に交換されれば、比較された2つの識別情報は異なる。識別情報としては、例えば、カートリッジ200のシリアルナンバーが用いられる。
コントローラ130は、比較した2つの識別情報が異ならない、すなわち同じであると判断したことに応じて(S53:No)、Empty解除処理を終了する。交換前後のカートリッジ200が同じであれば、液室210からタンク160の液室171へインクが移動しないので、Emptyを解除する必要がない。
コントローラ130は、比較した2つの識別情報が異なると判断したことに応じて(S53:Yes)、カートリッジ交換前の総量Vtを算出する(S55)。詳細には、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されているカートリッジ交換前のカウント値SNと、ROM132に記憶されている所定インク量Vscとに基づいて、カートリッジ交換前のインク量Vs(総量Vtに等しい)を算出してEEPROM134に記憶させる。そして、算出したインク量Vsと、交換後のカートリッジ200のIC基板247のメモリから読み出したインク量Vcとに基づいて、カートリッジ交換後の総量Vtを算出する。つまり、カートリッジ200が交換される直前のタンク160の液室171に貯留されているインク量Vsに、新しいカートリッジ200の液室210に貯留されているインク量Vcが加わることになる。したがって、コントローラ130は、交換されたカートリッジ200のIC基板247から読み出されたインク量Vcと、EEPROM134に記憶されているカートリッジ交換前のインク量Vsと、の和を総量Vtとして算出する(Vt=Vs+Vc)。そして、コントローラ130は、算出した総量Vtと、EEPROM134から読み出した関数Fとに基づいて、液室210から液室171へのインクの移動が終了したときのインク量Vc及びインク量Vsを算出する(S55)。
また、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されているカウント値TN、SNをリセットする(S55)。これにより、カウント値TN、SNは、それぞれ初期値(ここではゼロ)となる。
そして、コントローラ130は、求めたインクの総量Vtと、インク量Vc又はインク量Vsの一方と、をディスプレイ17に表示する(S57)。また、コントローラ130は、算出したインク量Vcを、接点152を通じてIC基板247のメモリに記憶させる(S58)。
そして、コントローラ130は、S_Emptyフラグ及びC_Emptyフラグにそれぞれ“OFF”を代入する(S59)。コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの全てに“OFF”が設定されていることに応じて、ヘッド21を通じたインクの排出を許可する。また、コントローラ130は、S_Empty報知画面及びC_Empty報知画面をディスプレイ17から消去して(S60)、Empty解除処理を終了する。
[基準値S算出処理]
次に図10を参照して、コントローラ130が実行する基準値算出処理の詳細を説明する。なお、コントローラ130は、4つのカートリッジ200のそれぞれに対して、基準値算出処理を、独立して実行する。カートリッジ200毎の基準値算出処理は共通するので、1つのカートリッジ200に対応する基準値算出処理のみを説明する。
コントローラ130は、複合機10の装着ケース150に初めてカートリッジ200が装着されたときに、基準値算出処理を実行する。装着ケース150に初めてカートリッジ200が装着されたか否かは、例えば、装着されたカートリッジ200のIC基板247から読み出した識別情報が、複合機10と共に梱包されたものであることを示すと判定したことや、インクの初期導入動作が実行されたことを示すフラグがEEPROM134などに記憶されていないことなどを条件として、コントローラ130が判定する。装着ケース150に初めて装着されたカートリッジ200が、前カートリッジの一例である。
図10に示されるように、コントローラ130は、カートリッジ200が装着ケース150に初めて装着された時刻、すなわち、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得した時刻をEEPROM134に記憶する。そして、コントローラ130は、液面センサ155から受信した信号がハイレベル信号からローレベル信号へ変化したことに応じて、EEPROM134に記憶された時刻から、液面センサ155から受信した信号が変化するまでの時間T0を算出する(S61)。
新品のカートリッジ200が装着ケース150に装着されると、液室210から液室171へインクが流入して、その後に時間が経過すれば、液室171においてインクの液面が所定位置Pに到達して、液面センサ155がローレベル信号を出力することとなる。
また、コントローラ130は、液室171の液面が所定位置Pであるときに液室171に貯留されるインク量V0をEEPROM134から読み出す(S62)。インク量V0は、予めEEORPM134に記憶されている。そして、コントローラ130は、算出された時間T0と、インク量V0とから、カートリッジ200が装着ケース150に初めて装着されてから液面センサ155からローレベル信号を受信するまでに、カートリッジ200の液室210からタンク160の液室171へ流出したインクの流量Q0を算出する(S63:Q0=V0/T0)。そして、コントローラ130は、算出した流量Q0をEEPROM134に記憶させる。
つづいて、コントローラ130は、算出した流量Q0と、予めEEPROM134に記憶された設計値Qsとの差を算出し(|Qs−Q0|)、算出した差が閾値範囲X内であるかを判定する(S64:X≧|Qs−Q0|)。コントローラ130は、算出した差が閾値範囲X内であれば(S64:Yes)、流量Q0を基準値SとしてEEPROM134に記憶させる(S65)。コントローラ130は、算出した差が閾値範囲X外であれば(S64:No)、予め定められた設計値Qsを基準値SとしてEEPROM134に記憶させる(S66)。
[流量判定処理]
次に図11を参照して、S49でコントローラ130が実行する流量判定処理の詳細を説明する。なお、コントローラ130は、4つのカートリッジ200のそれぞれに対して、流量判定処理を、独立して実行する。カートリッジ200毎の流量判定処理は共通するので、1つのカートリッジ200に対応する流量判定処理のみを説明する。
カウント処理において、コントローラ130は、液面センサ155から受信した信号がハイレベル信号からローレベル信号となったことに応じて(S48:Yes)、流量判定処理を実行する(S49)。
図11に示されるように、流量判定処理において、コントローラ130は、カートリッジ200が交換された時刻、すなわち、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得した時刻をEEPROM134から読み出し、読み出した時刻から液面センサ155から受信した信号がハイレベル信号からローレベル信号へ変化するまでの時間Tiを算出する(S71)。
例えば新品のカートリッジ200が装着ケース150に装着されると、液室210から液室171へインクが流入して、その後に時間が経過すれば、液室171においてインクの液面が所定位置Pに到達して、液面センサ155がローレベル信号を出力することとなる。
また、コントローラ130は、カートリッジ200が交換されたとき、すなわち、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得したときのタンク160の液室171のインク量Vsと、液室171の液面が所定位置Pであるときに液室171に貯留されるインク量(=V0)と、の差である流出量Viを算出する(S72)。なお、液室171の液面が所定位置Pであるときに液室171に貯留されるインク量は、予めEEPROM134に記憶されている。
そして、コントローラ130は、算出された時間Ti及び流出量Viから、カートリッジ200が交換されてから液面センサ155からローレベル信号を受信するまでに、カートリッジ200の液室210からタンク160の液室171へ流出したインクの流量Qiを算出する(S73:Qi=Vi/Ti)。そして、コントローラ130は、算出した流量Qiを、カートリッジ200の識別情報と関連づけてEEPROM134に記憶させる。
続いて、コントローラ130は、液面センサ155から受信した信号がローレベル信号からハイレベル信号へ変化したときの(S36:Yes)カウント値TNをEEPROM134から読み出し、読み出したカウント値TNが閾値範囲内であるかを判定する(S74)。閾値範囲は、予め算出されてEEPROM134に記憶されている。閾値範囲としては、例えば、カートリッジ200が交換された直後のインクの総量Vtから、インク量Vc=0となるときの推定カウント値を算出し、算出した推定カウント値に所定値を加減算することによって、コントローラ130が算出してEEPROM134に記憶させる。
コントローラ130は、カウント値TNが閾値範囲内であると判定したとき(S74:Yes)、すなわちカウント値TNの信頼性が高いと判定したときは、コントローラ130は、EEPROMに記憶されている基準値S及び流量Qiを読み出して比較する(S75)。コントローラ130は、流量Qiが基準値S以上あると判定したことに応じて(S75:No)、流量判定処理を終了する。
また、コントローラ130は、流量Qiが基準値S未満であると判定したことに応じて(S75:Yes)、補正係数Hを算出する(S76)。補正係数Hは、流量Qiを基準値Sで除した値である(H=Qi/S)。流量Qiが基準値S未満なので、補正係数Hは、1未満(第2閾値の一例)の正数となる。そして、コントローラ130は、算出した補正係数Hと閾値Hsとを比較する(S77)。閾値Hsは、予め定められてEEPROM134に記憶されている。コントローラ130は、算出した補正係数Hが閾値Hs以下である判定したことに応じて(S77:No)、半透膜178が劣化している旨のエラー表示画面をディスプレイ17に表示させる(S78)。また、コントローラ130は、算出した補正係数Hが閾値Hs以下である判定したことに応じて(S77:No)、EEPROM134に記憶されている劣化フラグを”ON”に更新する(S79)。補正係数Hは、流量比の一例である。閾値Hsは、第3閾値の一例である。
コントローラ130は、算出した補正係数Hが閾値Hsより大きいと判定したことに応じて(S77:Yes)、待機時間Twを変更する(S80)。詳細には、現在設定されている待機時間Twに、所定の付加時間を加えた時間を、新しい待機時間TwとしてEEPROM134に記憶させる。つまり、待機時間Twが長くなる。
コントローラ130は、カウント値TNが閾値範囲外であると判定したとき(S74:No)、すなわちカウント値TNの信頼性が低いと判定したときは、EEPROM134から基準値Sを読み出して補正する(S81)。詳細には、コントローラEEPROM134から基準値Sを読み出し、予め定められた係数kを基準値Sに乗じて補正基準値S’を算出し、算出した補正基準値S’をEEPROM134に記憶させる。
そして、コントローラ130は、EEPROMに記憶されている補正基準値S’及び流量Qiを読み出して比較する(S82)。コントローラ130は、流量Qiが補正基準値S’以上あると判定したことに応じて(S82:No)、流量判定処理を終了する。
また、コントローラ130は、流量Qiが補正基準値S’未満であると判定したことに応じて(S82:Yes)、補正係数H’を算出する(S83)。補正係数H’は、流量Qiを補正基準値S’で除した値である(H’=Qi/S’)。そして、コントローラ130は、算出した補正係数H’と閾値Hsとを比較する(S84)。コントローラ130は、算出した補正係数H’が閾値Hs以下である判定したことに応じて(S84:No)、半透膜178が劣化している旨のエラー表示画面をディスプレイ17に表示させる(S85)。また、コントローラ130は、算出した補正係数H’が閾値Hs以下である判定したことに応じて(S84:No)、EEPROM134に記憶されている劣化フラグを”ON”に更新する(S86)。
コントローラ130は、算出した補正係数H’が閾値Hsより大きいと判定したことに応じて(S84:Yes)、待機時間Twを変更する(S87)。詳細には、現在設定されている待機時間Twに、所定の付加時間を加えた時間を、新しい待機時間TwとしてEEPROM134に記憶させる。つまり、待機時間Twが長くなる。
[劣化時Empty解除処理]
次に図12を参照して、S17でコントローラ130が実行する劣化時Empty解除処理の詳細を説明する。なお、コントローラ130は、4つのカートリッジ200のそれぞれに対して、劣化時Empty解除処理を、独立して実行する。カートリッジ200毎の劣化時Empty解除処理は共通するので、1つのカートリッジ200に対応する劣化時Empty解除処理のみを説明する。
コントローラ130は、カートリッジ200のIC基板247から識別情報を読み出してEEPROM134に記憶させる(S91)。そして、コントローラ130は、液面センサ155から受信した信号が、ハイレベル信号からローレベル信号へ変化したかを判定する(S92)。
例えば新品のカートリッジ200が装着ケース150に装着されると、液室210から液室171へインクが流入して、その後に時間が経過すれば、液室171においてインクの液面が所定位置Pに到達して、液面センサ155がローレベル信号を出力することとなる。
コントローラ130は、液面センサ155から受信した信号がローレベル信号でないときは(S92:No)、カートリッジ200が交換されてからの経過時間が所定時間を経過したかを判定する(S93)。詳細には、コントローラ130は、装着センサ154からハイレベル信号を取得し、さらにその後に装着センサ154からローレベル信号を取得したときの時刻から経過した時間を算出し、算出した時間を、予め設定されてEEPROM134に記憶された所定時間と対比する。コントローラ130は、カートリッジ200が交換されてからの経過時間が所定時間を経過していないと判定したときは(S93:No)、液面センサ155からの信号の受信を継続する(S92)。コントローラ130は、カートリッジ200が交換されてからの経過時間が所定時間を経過したと判定したときは(S93:Yes)、カートリッジを再度交換する旨を示す画面をディスプレイ17に表示させる(S94)。
コントローラ130は、液面センサ155から受信した信号が、ハイレベル信号からローレベル信号へ変化したと判定したことに応じて(S92:Yes)、カートリッジ交換前の総量Vtを算出する(S93)。詳細には、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されているカートリッジ交換前のカウント値SNと、ROM132に記憶されている所定インク量Vscとに基づいて、カートリッジ交換前のインク量Vs(総量Vtに等しい)を算出してEEPROM134に記憶させる。そして、算出したインク量Vsと、交換後のカートリッジ200のIC基板247のメモリから読み出したインク量Vcとに基づいて、カートリッジ交換後の総量Vtを算出する。つまり、カートリッジ200が交換される直前のタンク160の液室171に貯留されているインク量Vsに、新しいカートリッジ200の液室210に貯留されているインク量Vcが加わることになる。したがって、コントローラ130は、交換されたカートリッジ200のIC基板247から読み出されたインク量Vcと、EEPROM134に記憶されているカートリッジ交換前のインク量Vsと、の和を総量Vtとして算出する(Vt=Vs+Vc)。そして、コントローラ130は、算出した総量Vtと、EEPROM134から読み出した関数Fとに基づいて、液室210から液室171へのインクの移動が終了したときのインク量Vc及びインク量Vsを算出する(S93)。
また、コントローラ130は、EEPROM134に記憶されているカウント値TN、SNをリセットする(S93)。これにより、カウント値TN、SNは、それぞれ初期値(ここではゼロ)となる。
そして、コントローラ130は、求めたインクの総量Vtと、インク量Vc又はインク量Vsの一方と、をディスプレイ17に表示する(S95)。また、コントローラ130は、算出したインク量Vcを、接点152を通じてIC基板247のメモリに記憶させる(S96)。
そして、コントローラ130は、S_Emptyフラグ及びC_Emptyフラグにそれぞれ“OFF”を代入する(S97)。また、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの全てに“OFF”が設定されていることに応じて、ヘッド21を通じたインクの排出を許可する。また、コントローラ130は、S_Empty報知画面及びC_Empty報知画面をディスプレイ17から消去して(S98)、Empty解除処理を終了する。
[記録処理]
次に図13を参照して、S20でコントローラ130が実行する記録処理の詳細を説明する。コントローラ130は、給送トレイ15上のシートを給送ローラ23及び搬送ローラ25に搬送させ、ヘッド21にインクを吐出させ、画像が記録されたシートを排出ローラ27に排出トレイ16へ排出させる。すなわち、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの全てに“OFF”が設定されているときにヘッド21を通じたインクの排出を許可する。一方、コントローラ130は、4つのS_Emptyフラグの少なくとも1つに“ON”が設定されているときにヘッド21を通じたインクの排出を禁止する。
ヘッド21からのインクの排出において、コントローラ130は、図13に示されているように、C_Emptyフラグが”ON”であるかを判定する(S101)。コントローラ130は、C_Emptyフラグが”OFF”であると判定したことに応じて(S101:No)、ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量を排出量DaとしてEEPROM134に記憶させる(S102)。そして、コントローラ130は、排出量Daとして、ヘッド21からシートにインクを排出させて画像記録を行う(S103)。
コントローラ130は、C_Emptyフラグが”ON”であると判定したことに応じて(S101:Yes)、劣化フラグが”ON”であるかを判定する(S104)。コントローラ130は、劣化フラグが”OFF”であると判定したことに応じて(S104:No)、S102、S103の処理を実行する。
コントローラ130は、劣化フラグが”ON”であると判定したことに応じて(S104:Yes)、ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量を排出量DbとしてEEPROM134に記憶させる(S105)。排出量Dbは、排出量Daより少ない値である。そして、コントローラ130は、排出量Dbとして、ヘッド21からシートにインクを排出させて画像記録を行う(S103)。
ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量は、例えば、ヘッド21を駆動する電圧の制御によって変更可能である。また、ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量は、シート1枚当たりに排出されるインクの量が同じであれば、ヘッド21が搭載されているキャリッジの画像記録における移動速度によって制御できる。移動速度が速ければ、ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量が多くなり、移動速度が遅ければ、ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量が少なくなる。また、例えば、通常、1方向へ1回のキャリッジの移動においてシートに画像記録可能な領域を複数に分割して、キャリッジを複数回移動しつつ当該領域にインクを排出して画像記録を行うことによって、ヘッド21から単位時間当たりに排出されるインクの量が、通常より少なくできる。
[作用効果]
本実施形態によれば、S_Empty画面がディスプレイ17に表示された状態において、カートリッジ200が交換されてから待機時間Twが経過すれば、液面センサ155がローレベル得信号を出力する前に、タンク160の液室171のインクの液面が所定位置P以上になるとコントローラ130が判定できる。また、カートリッジ200からタンク160へのインクの流量Qiに応じて待機時間Twが変更されるので、流量Qiが経時的に変化しても、適切な待機時間Twが設定される。
また、流量Qiが小さくなれば、カートリッジ200が交換された後に液面センサ155がローレベル信号を出力するまでに受け付けた画像記録指示に対して、ヘッド21から排出される単位時間当たりのインクの量を少なくして、液室171からヘッド21へ大気が進入することを抑制できる。
また、流量Qiが更に小さくなり、補正係数H,H’が閾値Hsより小さくなれば、半透膜178が劣化しているとコントローラ130が判定することができる。さらに、補正係数H,H’が閾値Hsより小さくなれば、カートリッジ200が交換された後、液面センサ155がローレベル信号を出力するまで、コントローラ130が、タンク160の液室171の液面が所定位置P以上になると判定しない。これにより、流量Qiが比較的小さく、カートリッジ200が交換された後に、液室171の液面の上昇が緩やかなときには、コントローラ130が液面センサ155からローレベル信号を受信する前に、画像記録が行われることがない。
また、基準値S算出処理において、複合機10に対して不適切なカートリッジが最初に使用されるなどを原因として、流量Q0が閾値範囲から外れたときであっても、予めEEPROM134に記憶された設計値Qsを基準値Sとして、流量Qiの変化、すなわち補正係数H,H’を算出できる。
また、コントローラ130は、液面センサ155からハイレベル信号を受信したときのカウント値TNが閾値範囲外であることに応じて、基準値Sを補正するので、液面センサ155が液室171の液面を検知する正確度が劣っていたときには、基準値Sを補正して流量Qiを判定することができる。
[変形例]
上記実施形態では、基準値Sは、複合機10に最初にカートリッジ200が装着されたときに算出されるが、これに代えて、カートリッジ200が交換される毎に、又は所定交換回数毎に、算出された流量Qiによって基準値Sが更新されてもよい。
また、上記実施形態では、装着センサ154からローレベル信号を取得したときのタンク160の液室171のインク量Vsと、液室171の液面が所定位置Pであるときに液室171に貯留されるインク量(=V0)と、の差である流出量Viが算出されるが、流出量Viは固定値であってもよい。例えば、タンク160の液室171が空の状態において、新品のカートリッジ200(最大インク量Vc0を貯留している。)から液室171に流入するインクの液面が所定位置Pに到達するまでのインクの流出量Viが固定値として設定されてEEPROM134に記憶される。これにより、コントローラ130は、時間Tiのみを変数として、流量Qiを算出する。
また、コントローラ130は、例えば、交換されたカートリッジ200のIC基板247のメモリから読み出したインク量Vcや、液室171のインク量Vsに基づいて、固定値である流出量Viを補正してもよい。タンク160の液室171にインクが残っていれば、タンク160の液室171内のインクの液面の高さHsと、カートリッジ200の液室210内のインクの液面の高さHcとの差、すなわち水頭差は、固定値としての流出量Viが設定される状態の水頭差とは異なる。また、交換されたカートリッジ200が新品でなく、最大インク量Vc0より少ないインク量Vcを貯留するときの水頭差は、固定値としての流出量Viが設定される状態の水頭差とは異なる。したがって、コントローラ130は、IC基板247のメモリから読み出したインク量Vcや、算出したインク量Vsに基づいて、関数やテーブルなどで設定された補正値を決定し、その補正値を、固定値である流出量Viに乗じたり、加減算したりすることによって、算出される流量Qiの精度を高めることができる。
また、上記実施形態において、流量判定処理は、コントローラ130が装着ケース150に装着されたカートリッジ200のIC基板247から読み出した識別情報が新品カートリッジであることを示すこと、或いは、IC基板247からインク量Vcとして最大インク量Vc0を読み出したことを条件として実行されてもよい。これにより、既に使用されて液室210の液面の高さが、最大インク量Vc0が貯留されているときの液面より低くなっているカートリッジ200が装着ケース150に装着されたときには、流量Qiが小さくなって基準値Sを下回りやすい。このような使用されたカートリッジ200において流量Qiを算出しないことによって、適切な待機時間Twが設定され、また、半透膜178の劣化の判断の精度が上がる。
また、上記実施形態では、ヘッド21を通じたインクの排出がシートへの画像記録として説明がされているが、ヘッド21を通じたインクの排出は、ポンプ(図示省略)などによりヘッド21のノズル29から強制的にインクを排出させる所謂パージや、ヘッド21のノズル29からキャップ等のインク受け(図示省略)にインクを排出させる所謂フラッシングであってもよい。
また、上記実施形態では、コントローラ130は、S_Emptyフラグが”ON”であれば、ヘッド21を通じたインクの排出を禁止するが、ヘッド21を通じたインクの排出は必ずしも禁止される必要はなく、コントローラ130は、S_Emptyフラグが”ON”であれば、S_Empty報知画面をディスプレイ17に表示させるのみであってもよい。
また、液面センサ155は、タンク160の液室171の液面が所定位置P以上であればローレベル信号を出力し、液面が所定位置P未満であればハイレベル信号を出力するが、これに代えて、液室171の液面が所定位置P以上であればハイレベル信号を出力し、液面が所定位置P未満であればローレベル信号を出力してもよい。また、液面センサ155は、液面が所定位置P以上であれば、ハイレベル信号又はローレベル信号の一方を出力し続け、液面が所定位置P未満であれば、信号を出力しないものであってもよい。また、液面センサ155は、液面が所定位置P未満であれば、ハイレベル信号又はローレベル信号の一方を出力し続け、液面が所定位置P以上であれば、信号を出力しないものであってもよい。
また、液面センサ155が、アクチュエータ190の被検出部194が検出位置に位置しているか否かを検出する構成であるが、液室171におけるインクの液面が検知できれば、液面センサ155の構成は特に限定されない。例えば、液室171の後壁164にインクが接触しているか否かによって異なる反射率を利用して、液室171におけるインクの液面を光学的に検知するセンサであってもよいし、液室171のインクの液面が電極によって検知される構成であってもよい。
また、装着センサ154は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されていればローレベル信号を出力し、カートリッジ200が装着されていなければハイレベル信号を出力するが、これに代えて、装着ケース150にカートリッジ200が装着されていればハイレベル信号を出力し、カートリッジ200が装着されていなければローレベル信号を出力してもよい。また、装着センサ154は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されていれば、ハイレベル信号又はローレベル信号の一方を出力し続け、カートリッジ200が装着されていなければ、信号を出力しないものであってもよい。また、装着センサ154は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されていなければ、ハイレベル信号又はローレベル信号の一方を出力し続け、カートリッジ200が装着されていれば、信号を出力しないものであってもよい。
また、装着センサ154は、装着ケース150に装着されたカートリッジ200の遮光リブ245を光学的に検出するものであるが、装着センサ154は、装着ケース150にカートリッジ200が装着されているか否かを検知できれば、その構成は特に限定されない。例えば、装着ケース150に装着されたカートリッジ200と当接することによってONとOFFとの状態が変化するように移動するスイッチであってもよいし、また、接点154がIC基板247と導通可能、すなわち、IC基板247のメモリに記憶された情報が読み出し可能であったり、IC基板247との導通を確認するための電位が付与できたりすることによって、装着ケース150にカートリッジ200が装着されているか否かがコントローラ130によって判定されてもよい。また、IC基板247は、接点152と接触して導通されるが、これにかえて、NFC(near field communication)やRFID(radio frequency identification)のような電波を用いて非接触でデータを読み書きする情報媒体が採用されてもよい。
また、上記実施形態では、第2流路の一例として大気バルブ室214が示されている。大気バルブ室214は、一端(貫通孔218)が液室210(より詳細には、上部液室211)に連通され、且つ他端(大気連通口221)がカートリッジ200の外部に連通された流路である。また、第5流路の一例として大気連通室175が示されている。大気連通室175は、一端(貫通孔176)が液室171に連通され、且つ他端(大気連通ポート177)がプリンタ10の外部に連通された流路である。本発明の第2流路及び第5流路は、このようなある程度の長さを有する流路に限定されない。例えば、カートリッジ200又はタンク160の筐体を貫通する孔として、第2流路又は第5流路が実現されてもよい。
また、前述された実施形態では、筐体14に搭載された装着ケース150に着脱可能なカートリッジ100を備えたプリンタ10が一例として説明されているが、これには限られない。例えば、特開2017−177780号公報に開示のように、プリンタの筐体に据え置かれるタンクを備えたプリンタであってもよい。このプリンタのタンクは、注入口を有する第1液室と、第1液室に接続する第2液室とを備え、第2液室とヘッドとが接続される。第1液室と第2液室は大気連通しており、第1液室と第2液室は半透膜を介して外部に繋がる。また、第2液室には液面センサが設けられている。
タンクのインク残量が少なくなりタンクにインクを注入するときには、ユーザは、プリンタに設けられた操作パネルを操作し、その後でインクを貯留するボトルの供給口から注入口を介して第1液室にインクを注入する。コントローラは、操作パネルを操作してから、第2液室の液面が所定位置Pに到達して液面センサの出力が変化するまでの経過時間を計測する。コントローラは、計測した経過時間に基づいて、今回のインクの注入によるインクの流量を算出してメモリに記憶させ、今回のインクの注入によるインクの流量と、今回のインクの注入より前のインクの注入によるインクの流量とを比較して、第2液室の液面が所定位置に到達するまでの待機時間を変更する。以上より、上記の実施形態と同様、流量が経時的に変化しても適切な待機時間が設定される。
また、コントローラは、計測した経過時間に基づいて、今回のインクの注入によるインクの流量を算出してメモリに記憶させ、今回のインクの注入によるインクの流量と、今回のインクの注入より前のインクの注入によるインクの流量より小さい場合には、ディスプレイに報知画面を表示させてもよい。
さらに、コントローラは、計測した経過時間に基づいて、今回のインクの注入によるインクの流量を算出してメモリに記憶させ、今回のインクの注入によるインクの流量と、今回のインクの注入より前のインクの注入によるインクの流量より小さい場合には、ヘッドからノズルを通じてインクを吐出される単位時間当たりのインク量を予め定められた量以下としてヘッドを駆動してもよい。
尚、ユーザがインクを注入する前に操作パネルを操作した時点が、本発明の「上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってから」の一例である。また、操作パネルを操作した時点に限られず、操作パネルを操作してから所定時間経過後をインクの流入の開始の時点に設定してもよい。さらに、第1液室から第2液室へのインクの流入を検出できるセンサを設け、センサの出力に基づいてインクの流入の開始の時点を設定してもよい。
また、前述された実施形態では、インクが液体の一例として説明されているが、液体は、例えば、画像記録時にインクに先立って用紙などに吐出される前処理液でもよいし、ヘッド21を洗浄するための水でもよい。また、液体は、配線基板の配線パターンを印刷する液体排出装置においては、配線パターンの材料となる導電性材料の液体であってもよい。また、上記実施形態では、ヘッド21がキャリッジに搭載された例が説明されたが、本発明のヘッドは、これに限定されず、例えば、左右方向9において、搬送されるシートの幅全域にノズル29が配列された所謂ラインヘッドであってもよい。
10・・・プリンタ(液体排出装置)
17・・・ディスプレイ(報知機)
21・・・ヘッド
32・・・チューブ(第4流路)
130・・・コントローラ
132・・・ROM(メモリ)
133・・・RAM(メモリ)
134・・・EEPROM(メモリ)
150・・・装着ケース
154・・・装着センサ
155・・・液面センサ
160・・・タンク
171・・・液室(第2液室)
175・・・大気連通室(第5流路)
178、226・・・半透膜
181・・・ニードル(第3流路)
200・・・カートリッジ
210・・・液室(第1液室)
213・・・インクバルブ室(第1流路)
214・・・大気バルブ室(第2流路)

Claims (19)

  1. 液体が貯留された第1液室、一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第1流路、及び一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第2流路を有するカートリッジが装着される装着ケースと、
    第2液室を有するタンクであって、
    一端が外部と連通され且つ他端が上記第2液室と連通される第3流路であって、上記カートリッジが上記装着ケースに装着されたときに、上記第1液室及び上記第2液室を連通させる流路を、上記第1流路と共に構成する上記第3流路と、
    上記第3流路よりも下方に位置する一端が上記第2液室と連通される第4流路と、
    一端が上記第2液室に連通され且つ他端が外部と連通される第5流路と、
    を有する上記タンクと、
    上記第4流路の他端と連通されるヘッドと、
    液面センサと、
    装着センサと、
    メモリと、
    コントローラと、を備える液体排出装置であって、
    上記コントローラは、
    上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を第1閾値に近づくように更新し、
    上記第1カウント値が上記第1閾値に達したことに応じて、上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定し、
    上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記装着センサの信号の変化を検出した後に、経過時間の計測を開始し、
    上記経過時間が待機時間に到達したことに応じて、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定し、
    上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して上記メモリに記憶させ、
    上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量と、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着されたカートリッジの流量と、を比較して、上記待機時間を変更する液体排出装置。
  2. 上記コントローラは、
    上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量の、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着されたカートリッジの流量に対する流量比が、第2閾値より小さいことを条件として、上記待機時間を長くし、
    上記流量比が、上記第2閾値より小さい第3閾値より小さいことを条件として、上記待機時間経過後に上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定せず、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことを条件として、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定する請求項1に記載の液体排出装置。
  3. 報知機を更に備えており、
    上記コントローラは、
    上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定したことに応じて、上記報知機を作動し、
    上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定したことに応じて、上記報知機の作動を解除する請求項1又は2に記載の液体排出装置。
  4. 上記コントローラは、
    上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定したことに応じて、上記第1カウント値を初期値にリセットする請求項1又は2に記載の液体排出装置。
  5. 上記コントローラは、
    上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定したことに応じて、上記メモリに記憶されているエンプティフラグを第1値とし、
    上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定したことに応じて、上記エンプティフラグを第2値とする請求項1又は2に記載の液体排出装置。
  6. 液体が貯留された第1液室、一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第1流路、及び一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第2流路を有するカートリッジが装着される装着ケースと、
    第2液室を有するタンクであって、
    一端が外部と連通され且つ他端が上記第2液室と連通される第3流路であって、上記カートリッジが上記装着ケースに装着されたときに、上記第1液室及び上記第2液室を連通させる流路を、上記第1流路と共に構成する上記第3流路と、
    上記第3流路よりも下方に位置する一端が上記第2液室と連通される第4流路と、
    一端が上記第2液室に連通され且つ他端が外部と連通される第5流路と、
    を有する上記タンクと、
    上記第4流路の他端と連通されるヘッドと、
    液面センサと、
    装着センサと、
    メモリと、
    報知機と、
    コントローラと、を備える液体排出装置であって、
    上記コントローラは、
    上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、
    上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記装着センサの信号の変化を検出した後に、経過時間の計測を開始し、
    上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、上記カートリッジに関連づけて上記メモリに記憶させ、上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量が、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着された前カートリッジの流量より小さいことを条件として、上記報知機を作動させる液体排出装置。
  7. 液体が貯留された第1液室、一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第1流路、及び一端が上記第1液室と連通され且つ他端が外部と連通される第2流路を有するカートリッジが装着される装着ケースと、
    第2液室を有するタンクであって、
    一端が外部と連通され且つ他端が上記第2液室と連通される第3流路であって、上記カートリッジが上記装着ケースに装着されたときに、上記第1液室及び上記第2液室を連通させる流路を、上記第1流路と共に構成する上記第3流路と、
    上記第3流路よりも下方に位置する一端が上記第2液室と連通される第4流路と、
    一端が上記第2液室に連通され且つ他端が外部と連通される第5流路と、
    を有する上記タンクと、
    上記第4流路の他端と連通されるヘッドと、
    液面センサと、
    装着センサと、
    メモリと、
    コントローラと、を備える液体排出装置であって、
    上記コントローラは、
    上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、
    上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記装着センサの信号の変化を検出した後に、経過時間の計測を開始し、
    上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、上記カートリッジに関連づけて上記メモリに記憶させ、
    上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量が、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着された前カートリッジの流量より小さいことを条件として、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出してから、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出するまでに受け付けた上記ヘッドへの上記排出指示に対して、上記ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を予め定めされた量以下として上記ヘッドを駆動する液体排出装置。
  8. 上記コントローラは、
    上記装着ケースに装着されている上記カートリッジの流量の、当該カートリッジより前に上記装着ケースに装着されたカートリッジの流量に対する流量比が、第2閾値より小さいことを条件として、上記ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を予め定められた量以下として上記ヘッドを駆動し、
    上記流量比が、上記第2閾値より小さい第3閾値より小さいことを条件として、上記排出指示を受け付けない請求項7に記載の液体排出装置。
  9. 報知機を更に備えており、
    上記コントローラは、上記排出指示を受け付けないことに応じて、上記報知機を作動させる請求項8に記載の液体排出装置。
  10. 上記コントローラは、
    上記装着ケースに最初に装着された初期カートリッジの流量を、上記前カートリッジの流量として上記メモリに記憶させる請求項1から9のいずれかに記載の液体排出装置。
  11. 上記コントローラは、上記初期カートリッジの流量が閾値範囲外であることを条件として、上記前カートリッジの流量として、上記メモリに記憶された基準値を選択する請求項10に記載の液体排出装置。
  12. 上記コントローラは、
    上記ヘッドを通じて液体を排出させる上記排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第2カウント値を更新し、
    上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、上記第2カウント値をリセットし、
    上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したときの上記第2カウント値に基づいて、上記前カートリッジの流量を補正する請求項1から11のいずれかに記載の液体排出装置。
  13. 上記コントローラは、
    上記装着ケースに上記カートリッジが装着されていることに応じて上記装着センサが出力する信号の変化を検出したときの上記第1カウント値に基づいて、上記カートリッジの流量を補正する請求項1から12のいずれかに記載の液体排出装置。
  14. 接点を更に備えており、
    上記コントローラは、上記カートリッジが有するカートリッジメモリと導通する上記接点を通じて、上記カートリッジが新品であることを示す識別情報を読み出したことを条件として、上記カートリッジの流量を算出する請求項1から13のいずれかに記載の液体排出装置。
  15. 上記第5流路が、液体の通過を制止し、かつ大気の通過を許容する半透膜により塞がれている請求項1から14のいずれかに記載の液体排出装置。
  16. 上記コントローラは、上記第1カウント値及び上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出する請求項1から14のいずれかに記載の液体排出装置。
  17. 外部と連通し、注入口を有する第1液室と、
    上記第1液室と連通し、外部と連通する第2液室と、
    上記第2液室に連通されるヘッドと、
    液面センサと、
    メモリと、
    コントローラと、を備える液体排出装置であって、
    上記コントローラは、
    上記第2液室の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を第1閾値に近づくように更新し、
    上記第1カウント値が上記第1閾値に達したことに応じて、上記第2液室内の液体が所定量未満であると判定し、
    上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってからの経過時間の計測を開始し、
    上記経過時間が待機時間に到達したことに応じて、上記第2液室内の液面が上記所定位置以上になると判定し、
    上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して上記メモリに記憶させ、
    今回の液体の注入による上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量と、今回の液体の注入より前の液体の注入のときに上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量と、を比較して、上記待機時間を変更する液体排出装置。
  18. 外部と連通し、注入口を有する第1液室と、
    上記第1液室と連通し、外部と連通する第2液室と、
    上記第2液室に連通されるヘッドと、
    液面センサと、
    メモリと、
    報知機と、
    コントローラと、を備える液体排出装置であって、
    上記コントローラは、
    上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、
    上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってからの経過時間の計測を開始し、
    上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、液体の注入の機会に関連づけて上記メモリに記憶させ、今回の液体の注入により上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量が、今回の液体の注入より前の液体の注入のときに上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量よりも小さいことを条件として、上記報知機を作動させる液体排出装置。
  19. 外部と連通し、注入口を有する第1液室と、
    上記第1液室と連通し、外部と連通する第2液室と、
    上記第2液室に連通されるヘッドと、
    液面センサと、
    装着センサと、
    メモリと、
    コントローラと、を備える液体排出装置であって、
    上記コントローラは、
    上記第2液室内の液面の位置が所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出し、
    上記液面センサの信号の変化を検出した後に、上記ヘッドを通じて液体を排出させる排出指示を受け付け、上記排出指示で排出が指示された液体の量に相当する値で第1カウント値を更新し、
    上記注入口を介して液体が注入されることによる上記第1液室から上記第2液室へのインクの流入が始まってからの経過時間の計測を開始し、
    上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出したことに応じて、少なくとも上記経過時間に基づいて、上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量を算出して、液体の注入の機会に関連づけて上記メモリに記憶させ、
    今回の液体の注入により上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量が、今回の液体の注入より前の液体の注入のときに上記第1液室から上記第2液室へ液体が流入した流量よりも小さいことを条件として、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置未満であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出してから、上記第2液室内の液面の位置が上記所定位置以上であることに応じて上記液面センサが出力する信号の変化を検出するまでに受け付けた上記ヘッドへの上記排出指示に対して、上記ヘッドから排出される単位時間当たりの液体量を予め定めされた量以下として上記ヘッドを駆動する液体排出装置。
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