JP2019061286A - 表示装置 - Google Patents

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JP2019061286A JP2019003467A JP2019003467A JP2019061286A JP 2019061286 A JP2019061286 A JP 2019061286A JP 2019003467 A JP2019003467 A JP 2019003467A JP 2019003467 A JP2019003467 A JP 2019003467A JP 2019061286 A JP2019061286 A JP 2019061286A
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Hideaki Shishido
英明 宍戸
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Abstract

【課題】トランジスタの閾値電圧のばらつきを補償することができ、輝度のばらつきを抑えることが可能となる表示装置、及びそれを用いた駆動方法を提供する。【解決手段】第1の期間で保持容量に初期電圧を保持させ、第2の期間で保持容量にビデオ信号電圧とトランジスタの閾値電圧とに基づいた電圧を保持させ、第3の期間で第2の期間で保持容量に保持させた電圧をトランジスタのゲート電極に印加することにより、発光素子に電流を供給し、発光素子を発光させる。この動作過程により、発光素子にトランジスタの閾値電圧のばらつきの影響を補償した電流を供給することができ、輝度のばらつきを抑えることができる。【選択図】図3

Description

本発明は、トランジスタを有する表示装置の構成及びその駆動方法に関する。本発明は特
に、薄膜トランジスタを有するアクティブマトリクス型表示装置の構成及びその駆動方法
に関する。また、このような表示装置を表示部に用いた電子機器に関する。
近年、画素を発光ダイオード(LED)などの発光素子で形成した、いわゆる自発光型の
表示装置が注目を浴びている。このような自発光型の表示装置に用いられる発光素子とし
ては、有機発光ダイオード(OLED(Organic Light Emitting
Diode)、有機EL素子、エレクトロルミネッセンス(Electro Lumi
nescence:EL)素子などとも言う)が注目を集めており、ELディスプレイな
どに用いられるようになってきている。OLEDなどの発光素子は自発光型であるため、
液晶ディスプレイに比べて画素の視認性が高く、バックライトが不要で応答速度が速い等
の利点がある。また発光素子の輝度は、そこを流れる電流値によって制御される。
また、近年、画素ごとに発光素子と、該発光素子の発光を制御するトランジスタが設けら
れたアクティブマトリクス型表示装置の開発が進められている。アクティブマトリクス型
表示装置は、パッシブマトリクス型表示装置では困難な、高精細、大画面の表示も可能で
あるだけでなく、パッシブマトリクス型表示装置を上回る低消費電力動作を実現し、かつ
高信頼性を有し、実用化が期待されている。
アクティブマトリクス型表示装置における画素の駆動方法としては、画素に入力する信号
の種類で分類すると、電圧入力方式と電流入力方式が挙げられる。前者の電圧入力方式は
、画素に入力するビデオ信号(電圧)を駆動用素子のゲート電極に入力して、該駆動用素
子を用いて発光素子の輝度を制御する方式である。また後者の電流入力方式では、設定さ
れた信号電流を発光素子に流すことにより、該発光素子の輝度を制御する方式である。
ここで、電圧入力方式を適用した表示装置における画素構成の一例とその駆動方式につい
て、図67を用いて簡単に説明する。なお、代表的な表示装置として、EL表示装置を例
に挙げて説明する。
図67は、電圧入力方式を適用した表示装置における画素構成の一例を示す図である(特
許文献1参照)。図67に示した画素は、駆動用トランジスタ6701、スイッチング用
トランジスタ6702、保持容量6703、信号線6704、走査線6705、第1及び
第2の電源線6706、6707、発光素子6708を有する。
なお、本明細書中において、トランジスタがオンしているとは、トランジスタのゲート・
ソース間電圧がその閾値電圧を超え、ソースとドレインとの間に電流が流れる状態を指し
、トランジスタがオフしているとは、トランジスタのゲート・ソース間電圧がその閾値電
圧を下回り、ソースとドレインとの間に電流が流れていない状態を指す。
走査線6705の電位が変化してスイッチング用トランジスタ6702がオンすると、信
号線6704に入力されているビデオ信号は、駆動用トランジスタ6701のゲート電極
へと入力される。入力されたビデオ信号の電位に従って、駆動用トランジスタ6701の
ゲート・ソース間電圧が決定し、駆動用トランジスタ6701のソースとドレインとの間
を流れる電流が決定する。この電流は発光素子6708に供給され、該発光素子6708
は発光する。
このように、電圧入力方式とは、ビデオ信号の電位により駆動用トランジスタのゲート・
ソース間電圧及びソース・ドレイン間を流れる電流を設定し、この電流に応じた輝度で発
光素子を発光させる方式をいう。
発光素子を駆動する半導体素子としては、ポリシリコン(p−Si)トランジスタが用い
られる。しかし、ポリシリコントランジスタは、結晶粒界における欠陥に起因して、閾値
電圧やオン電流、移動度等の電気的特性にばらつきが生じやすい。図67に示した画素に
おいて、駆動用トランジスタ6701の特性が画素ごとにばらつくと、同じビデオ信号を
入力した場合にも、それに応じた駆動用トランジスタ6701のドレイン電流の大きさが
異なるため、発光素子6708の輝度はばらついてしまう。
また、従来の画素回路(図67)では、保持容量を駆動用トランジスタのゲート・ソース
間に接続しているが、この保持容量をMOSトランジスタで形成した場合、該MOSトラ
ンジスタのゲート・ソース間電圧が該MOSトランジスタの閾値電圧とほぼ等しくなると
、該MOSトランジスタにチャネル領域が誘起されなくなるため、該MOSトランジスタ
が保持容量として機能しなくなる。その結果、ビデオ信号を正しく保持できなくなる。
特開2001−147659号公報
このように、従来の電圧入力方式では、トランジスタの電気的特性のばらつきによって輝
度のばらつきが生じてしまう。
本発明はこのような問題点に鑑み、トランジスタの閾値電圧のばらつきを補償することが
でき、輝度のばらつきの低減が可能となる半導体装置、表示装置及びその駆動方法を提供
することを目的とする。
なお、発光素子を有する半導体装置、表示装置のみが対象となるわけではなく、本発明は
トランジスタの閾値電圧のばらつきに起因するドレイン電流のばらつきを抑制することを
課題としている。よって、駆動用トランジスタのドレイン電流の供給先は、発光素子に限
定されない。以下において、前記ドレイン電流を供給する先を総称して負荷とも言う。
本発明は、画素を有する半導体装置であって、画素は、少なくとも、ビデオ信号が印加さ
れる信号線と、容量線と、第1の電極が信号線に電気的に接続され、第2の電極が負荷に
電気的に接続された第1のトランジスタと、第1のトランジスタの第2の電極とゲート電
極とを電気的に接続するか否かを選択するスイッチとしての機能を有する第2のトランジ
スタと、第1の電極が第1のトランジスタのゲート電極に電気的に接続され、第2の電極
が容量線に電気的に接続された保持容量とを有し、保持容量の第1の電極及び第1のトラ
ンジスタのゲート電極に印加される、ビデオ信号電圧から第1のトランジスタの閾値電圧
の絶対値を加算もしくは減算した電位、及び第1のトランジスタの第1の電極の電位によ
り、負荷に流れる電流量が決定されることを特徴とする半導体装置である。
本発明は、画素を有する半導体装置であって、画素は、少なくとも、信号線と、容量線と
、第1の電極が信号線に電気的に接続され、第2の電極が負荷に電気的に接続された第1
のトランジスタと、第1のトランジスタの第2の電極とゲート電極とを電気的に接続する
か否かを選択するスイッチとしての機能を有する第2のトランジスタと、第1の電極が第
1のトランジスタのゲート電極に電気的に接続され、第2の電極が容量線に電気的に接続
された保持容量とを有し、信号線に印加されるビデオ信号電圧及び第1のトランジスタの
閾値電圧に基づいた電圧を保持容量に保持させ、当該電圧に応じた第1のトランジスタに
設定された電流を負荷に供給することを有することを特徴とする半導体装置である。
本発明は、画素を有する半導体装置であって、画素は、信号線と、容量線と、電源線と、
負荷に電流を供給する機能を有する第1のトランジスタと、第1のトランジスタの第1の
電極と信号線とを電気的に接続するスイッチとしての機能を有する第2のトランジスタと
、第1のトランジスタの第1の電極と電源線とを電気的に接続するスイッチとしての機能
を有する第3のトランジスタと、第1のトランジスタの第2の電極とゲート電極とを電気
的に接続するか否かを選択するスイッチとしての機能を有する第4のトランジスタと、第
1のトランジスタの第2の電極と負荷とを電気的に接続するスイッチとしての機能を有す
る第5のトランジスタと、第1の電極が第1のトランジスタのゲート電極に電気的に接続
され、第2の電極が容量線に電気的に接続された保持容量とを有し、信号線に印加される
ビデオ信号電圧及び第1のトランジスタの閾値電圧に基づいた電圧を保持容量に保持させ
、当該電圧に応じた第1のトランジスタに設定された電流を電源線より負荷に供給するこ
とを特徴とする半導体装置である。
本発明は、画素を有する半導体装置であって、画素は、信号線と、容量線と、電源線と、
負荷に電流を供給する機能を有する第1のトランジスタと、第1のトランジスタの第1の
電極と信号線とを電気的に接続するスイッチとしての機能を有する第2のトランジスタと
、第1のトランジスタの第1の電極と電源線とを電気的に接続するスイッチとしての機能
を有する第3のトランジスタと、第1のトランジスタの第2の電極とゲート電極とを電気
的に接続するか否かを選択するスイッチとしての機能を有する第4のトランジスタと、第
1の電極が第1のトランジスタのゲート電極に電気的に接続され、第2の電極が容量線に
電気的に接続された保持容量とを有し、信号線に印加されるビデオ信号電圧及び第1のト
ランジスタの閾値電圧に基づいた電圧を保持容量に保持させ、当該電圧に応じた第1のト
ランジスタに設定された電流を電源線より負荷に供給することを特徴とする半導体装置で
ある。
なお、本発明の半導体装置において、画素は、さらに第6のトランジスタを有し、第6の
トランジスタを介して第1のトランジスタの第2の電極に初期電位が印加されても良い。
なお、本発明の半導体装置において、第1のトランジスタの第2の電極は第6のトランジ
スタを介して画素が有する配線と電気的に接続されていてもよい。
なお、本発明の半導体装置において、画素は、さらに第6のトランジスタを介して第1の
トランジスタの第2の電極と電気的に接続される初期化線を有していても良い。
なお、本発明の半導体装置において、容量線には、画素が有するその他の配線が用いられ
ていても良い。
なお、本発明の半導体装置において、画素に含まれるそれぞれのトランジスタが有するチ
ャネル長Lとチャネル幅Wの比W/Lの値の中で、第1のトランジスタが有するW/Lの
値が最大であるのが望ましい。
なお、本発明の半導体装置において、第2のトランジスタと、第3のトランジスタとが、
互いに異なる導電形式であってもよい。
なお、本発明の半導体装置において、画素は、さらに複数の走査線を有し、画素が有する
少なくとも2つのトランジスタのゲート電極が、同一の走査線に電気的に接続されていて
もよい。
なお、本発明の半導体装置において、さらに複数の走査線を有し、画素が有する複数のト
ランジスタが有するゲート電極の各々は、それぞれ異なる走査線と電気的に接続されてい
てもよい。
なお、本発明の半導体装置において、第4のトランジスタは、Nチャネル型であってもよ
い。
本発明は、信号線と、容量線と、電源線と、第1の電極が信号線に電気的に接続され、第
2の電極が負荷に電気的に接続された第1のトランジスタと、第1のトランジスタの第2
の電極とゲート電極とを電気的に接続するか否かを選択するスイッチとしての機能を有す
る第2のトランジスタと、第1の電極が第1のトランジスタのゲート電極に電気的に接続
され、第2の電極が容量線に電気的に接続された保持容量とを含む画素を有し、負荷に電
流を流すことにより、保持容量に所定の初期電圧を保持させた後、第2のトランジスタを
導通状態として、保持容量に信号線より供給されるビデオ信号電圧、及び第1のトランジ
スタの閾値電圧に基づいた電圧を保持させ、当該電圧に基づいた電圧を第1のトランジス
タのゲート電極に印加し、第1のトランジスタを介して電源線より電流を負荷に供給する
ことを特徴とする半導体装置の駆動方法である。
本発明は、信号線と、容量線と、電源線と、第1の電極が信号線に電気的に接続され、第
2の電極が負荷に電気的に接続された第1のトランジスタと、第1のトランジスタの第2
の電極とゲート電極とを電気的に接続するか否かを選択するスイッチとしての機能を有す
る第2のトランジスタと、第1のトランジスタの第2の電極に初期電位を印加するための
スイッチとしての機能を有する第3のトランジスタと、第1の電極が第1のトランジスタ
のゲート電極に電気的に接続され、第2の電極が容量線に電気的に接続された保持容量と
を含む画素を有し、第3のトランジスタを導通状態とすることにより第1のトランジスタ
の第2の電極に初期電位を印加した後、第2のトランジスタを導通状態として、保持容量
に信号線より供給されるビデオ信号電圧、及び第1のトランジスタの閾値電圧に基づいた
電圧を保持させ、当該電圧に基づいた電圧を第1のトランジスタのゲート電極に印加し、
第1のトランジスタを介して電源線より電流を負荷に供給することを特徴とする半導体装
置の駆動方法である。
なお、本発明の駆動方法において、さらに第3のトランジスタを介して第1のトランジス
タの第2の電極と電気的に接続されている初期化線を有し、初期化線より初期電位を供給
してもよい。
なお、本発明の駆動方法において、保持容量に信号線より供給されるビデオ信号電圧及び
第1のトランジスタの閾値電圧に基づいた電圧を保持させる期間と、当該期間以外の期間
とでは、電源線に印加される電圧が異なっていてもよい。
また、上記構成において、負荷は発光素子であっても良い。
なお、トランジスタはその構造上、ソースとドレインの区別が困難である。さらに、回路
の動作によっては、電位の高低が入れ替わる場合もある。したがって、本明細書中では、
ソースとドレインは特に特定せず、第1の電極、第2の電極と記述する。例えば、第1の
電極がソースである場合には、第2の電極とはドレインを指し、逆に第1の電極がドレイ
ンである場合には、第2の電極とはソースを指すものとする。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)においては、1画素とは、1つ
の色要素を示すものとする。従って、R(赤)G(緑)B(青)の色要素からなるカラー
表示装置の場合には、画像の最小単位は、Rの画素とGの画素とBの画素との3画素から
構成されるものとする。なお、色要素は、3色に限定されず、それ以上の数を用いてもよ
いし、RGB以外の色を用いてもよい。例えば、白色(W)を加えてRGBWとしてもよ
い。また、RGBに、例えば、イエロー、シアン、マゼンダなど1色以上を追加したもの
でもよい。また、例えば、RGBの中の少なくとも1色について、類似した色を追加して
もよい。例えば、R、G、B1、B2としてもよい。B1とB2とは、どちらも青色であ
るが、波長が異なっている。このような色要素を用いることにより、より実物に近い表示
を行うことができたり、消費電力の低減を実現することができる。なお、1つの色要素に
ついて、複数の領域を用いて明るさを制御してもよい。この場合は、1つの色要素を1画
素とし、その明るさを制御する各領域をサブ画素とする。よって、例えば、面積階調方式
を行う場合、1つの色要素につき、明るさを制御する領域が複数あり、その全体で階調を
表現するわけであるが、明るさを制御する各領域をサブ画素とする。よって、その場合は
、1つの色要素は、複数のサブ画素で構成されることとなる。また、その場合、サブ画素
によって、表示に寄与する領域の大きさが異なっている場合がある。また、1つの色要素
につき複数ある、明るさを制御する領域において、つまり、1つの色要素を構成する複数
のサブ画素において、各々に供給する信号をわずかに異ならせるようにして、視野角を広
げるようにしてもよい。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)において、画素は、マトリクス
状に配置(配列)されている場合を含んでいる。ここで、画素がマトリクス状に配置(配
列)されているとは、縦方向もしくは横方向において、直線状に並んで配置されている場
合や、ギザギザな線上に並んでいる場合を含んでいる。よって、例えば、3色の色要素(
例えばRGB)でフルカラー表示を行う場合に、ストライプ配置されている場合や、3つ
の色要素のドットがいわゆるデルタ配置されている場合も含むものとする。さらに、ベイ
ヤー配置されている場合も含んでいる。なお、色要素のドット毎にその表示領域の大きさ
が異なっていてもよい。これにより、低消費電力化、又は表示素子の長寿命化を図ること
ができる。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)における発光素子とは、素子に
流れる電流値によって発光輝度を制御することが可能な素子のことを指す。代表的にはE
L素子を適用することができる。なお、EL素子は、有機EL素子でもよいし、無機EL
素子でもよい。EL素子以外にも、例えば、フィールドエミッションディスプレイ(FE
D)で用いる素子、FEDの一種であるSED(Surface−conduction
Electron−emitter Display)などの発光素子を適用すること
ができる。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲又は図面など)に記載されたトランジスタとして
、様々な形態のトランジスタを用いることが出来る。よって、用いるトランジスタの種類
に限定はない。例えば、非晶質シリコン、多結晶シリコン、微結晶(マイクロクリスタル
、セミアモルファスとも言う)シリコンなどに代表される非単結晶半導体膜を有する薄膜
トランジスタ(TFT)などを用いることが出来る。TFTを用いる場合、様々なメリッ
トがある。例えば、単結晶シリコンの場合よりも低い温度で製造できるため、製造コスト
の削減、又は製造装置の大型化を図ることができる。製造装置を大きくできるため、大型
基板上に製造できる。そのため、同時に多くの個数の表示装置を製造できるため、低コス
トで製造できる。さらに、製造温度が低いため、耐熱性の弱い基板を用いることができる
。そのため、透明基板上にトランジスタを製造できる。そして、透明な基板上のトランジ
スタを用いて表示素子での光の透過を制御することが出来る。あるいは、トランジスタの
膜厚が薄いため、トランジスタを構成する膜の一部は、光を透過させることが出来る。そ
のため、開口率が向上させることができる。
なお、多結晶シリコンを製造するときに、触媒(ニッケルなど)を用いることにより、結
晶性をさらに向上させ、電気特性のよいトランジスタを製造することが可能となる。その
結果、ゲートドライバ回路(走査線駆動回路)やソースドライバ回路(信号線駆動回路)
、信号処理回路(信号生成回路、ガンマ補正回路、DA変換回路など)を基板上に一体形
成することが出来る。
なお、微結晶シリコンを製造するときに、触媒(ニッケルなど)を用いることにより、結
晶性をさらに向上させ、電気特性のよいトランジスタを製造することが可能となる。この
とき、レーザーを用いず、熱処理を加えるだけで、結晶性を向上させることができる。そ
の結果、ゲートドライバ回路(走査線駆動回路)やソースドライバ回路の一部(アナログ
スイッチなど)を基板上に一体形成することが出来る。さらに、結晶化のためにレーザー
を用いない場合は、シリコンの結晶性のムラを抑えることができる。そのため、綺麗な画
像を表示することが出来る。
ただし、触媒(ニッケルなど)を用いずに、多結晶シリコンや微結晶シリコンを製造する
ことは可能である。
または、半導体基板やSOI基板などを用いてトランジスタを形成することが出来る。こ
れらにより、特性やサイズや形状などのバラツキが少なく、電流供給能力が高く、サイズ
の小さいトランジスタを製造することができる。これらのトランジスタを用いると、回路
の低消費電力化、又は回路の高集積化を図ることができる。
または、ZnO、a−InGaZnO、SiGe、GaAs、IZO、ITO、SnOな
どの化合物半導体または酸化物半導体を有するトランジスタや、さらに、これらの化合物
半導体または酸化物半導体を薄膜化した薄膜トランジスタなどを用いることが出来る。こ
れらにより、製造温度を低くでき、例えば、室温でトランジスタを製造することが可能と
なる。その結果、耐熱性の低い基板、例えばプラスチック基板やフィルム基板に直接トラ
ンジスタを形成することが出来る。なお、これらの化合物半導体または酸化物半導体を、
トランジスタのチャネル部分に用いるだけでなく、それ以外の用途で用いることも出来る
。例えば、これらの化合物半導体または酸化物半導体を抵抗素子、画素電極、透明電極と
して用いることができる。さらに、それらをトランジスタと同時に成膜又は形成できるた
め、コストを低減できる。
または、インクジェットや印刷法を用いて形成したトランジスタなどを用いることが出来
る。これらにより、室温で製造、低真空度で製造、又は大型基板上に製造することができ
る。また、マスク(レチクル)を用いなくても製造することが可能となるため、トランジ
スタのレイアウトを容易に変更することが出来る。さらに、レジストを用いる必要がない
ので、材料費が安くなり、工程数を削減できる。さらに、必要な部分にのみ膜を付けるた
め、全面に成膜した後でエッチングする、という製法よりも、材料が無駄にならず、低コ
ストにできる。
または、有機半導体やカーボンナノチューブを有するトランジスタ等を用いることができ
る。これらにより、曲げることが可能な基板上にトランジスタを形成することが出来る。
そのため、衝撃に強くできる。
さらに、様々な構造のトランジスタを用いることができる。例えば、MOS型トランジス
タ、接合型トランジスタ、バイポーラトランジスタなどを本書類(明細書、特許請求の範
囲又は図面など)に記載されたトランジスタとして用いることが出来る。MOS型トラン
ジスタを用いることにより、トランジスタのサイズを小さくすることが出来る。よって、
多数のトランジスタを搭載することができる。バイポーラトランジスタを用いることによ
り、大きな電流を流すことが出来る。よって、高速に回路を動作させることができる。
なお、MOS型トランジスタ、バイポーラトランジスタなどを1つの基板に混在させて形
成してもよい。これにより、低消費電力、小型化、高速動作などを実現することが出来る
その他、様々なトランジスタを用いることができる。
なお、トランジスタが形成されている基板の種類は、様々なものを用いることができ、特
定のものに限定されることはない。トランジスタが形成される基板としては、例えば、単
結晶基板、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロファン
基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポ
リウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生
ポリエステル)などを含む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ステンレ
ス・スチル・ホイルを有する基板などを用いることが出来る。あるいは、人などの動物の
皮膚(皮表、真皮)又は皮下組織を基板として用いてもよい。または、ある基板でトラン
ジスタを形成し、その後、別の基板にトランジスタを転置し、別の基板上にトランジスタ
を配置してもよい。トランジスタが転置される基板としては、単結晶基板、SOI基板、
ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、、木材
基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエス
テル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを
含む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを
有する基板などを用いることができる。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)又
は皮下組織を基板として用いてもよい。または、ある基板でトランジスタを形成し、その
基板を研磨して薄くしてもよい。研磨される基板としては、単結晶基板、SOI基板、ガ
ラス基板、石英基板、プラスチック基板、紙基板、セロファン基板、石材基板、、木材基
板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステ
ル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含
む)、皮革基板、ゴム基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有
する基板などを用いることができる。あるいは、人などの動物の皮膚(皮表、真皮)又は
皮下組織を基板として用いてもよい。これらの基板を用いることにより、特性のよいトラ
ンジスタの形成、消費電力の小さいトランジスタの形成、壊れにくい装置の製造、耐熱性
の付与、軽量化、又は薄型化を図ることができる。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)において、接続されているとは
、電気的に接続されていることと同義である。したがって、本発明が開示する構成におい
て、所定の接続関係に加え、その間に電気的な接続を可能とする他の素子(例えば、別の
素子やスイッチなど)が配置されていてもよい。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)に示すスイッチは、様々な形態
のものを用いることができ、一例として、電気的スイッチや機械的なスイッチなどがある
。つまり、電流の流れを制御できるものであればよく、特定のものに限定されず、様々な
ものを用いることができる。例えば、トランジスタでもよいし、ダイオード(例えば、P
Nダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、ダイオード接続のトランジ
スタなど)でもよいし、サイリスタでもよいし、それらを組み合わせた論理回路でもよい
。よって、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、そのトランジスタは、単なるスイ
ッチとして動作するため、トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、
オフ電流が少ない方が望ましい場合、オフ電流が少ない方の極性のトランジスタを用いる
ことが望ましい。オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を設けているもの
やマルチゲート構造にしているもの等がある。また、スイッチとして動作させるトランジ
スタのソース端子の電位が、低電位側電源(VSS、GND、0Vなど)に近い状態で動
作する場合はNチャネル型を、反対に、ソース端子の電位が、高電位側電源(VDDなど
)に近い状態で動作する場合はPチャネル型を用いることが望ましい。なぜなら、ゲート
・ソース間電圧の絶対値を大きくできるため、スイッチとして機能しやすいからである。
なお、Nチャネル型とPチャネル型の両方を用いて、CMOS型のスイッチにしてもよい
。CMOS型のスイッチにすると、Pチャネル型かNチャネル型かのいずれかのスイッチ
が導通すれば電流を流すことができるため、スイッチとして機能しやすくなる。例えば、
スイッチへの入力信号の電圧が高い場合でも、低い場合でも、適切に電圧を出力させるこ
とが出来る。また、スイッチをオン・オフさせるための信号の電圧振幅値を小さくするこ
とが出来るので、消費電力を小さくすることも出来る。
なお、本書類(明細書、特許請求の範囲または図面など)において、ある物の上に形成さ
れている、あるいは、〜上に形成されている、というように、〜の上に、あるいは、〜上
に、という記載については、ある物の上に直接接していることに限定されない。直接接し
てはいない場合、つまり、間に別のものが挟まっている場合も含むものとする。従って例
えば、層Aの上に(もしくは層A上に)、層Bが形成されている、という場合は、層Aの
上に直接接して層Bが形成されている場合と、層Aの上に直接接して別の層(例えば層C
や層Dなど)が形成されていて、その上に直接接して層Bが形成されている場合とを含む
ものとする。また、〜の上方に、という記載についても同様であり、ある物の上に直接接
していることに限定されず、間に別のものが挟まっている場合も含むものとする。従って
例えば、層Aの上方に、層Bが形成されている、という場合は、層Aの上に直接接して層
Bが形成されている場合と、層Aの上に直接接して別の層(例えば層Cや層Dなど)が形
成されていて、その上に直接接して層Bが形成されている場合とを含むものとする。なお
、〜の下に、あるいは、〜の下方に、の場合についても、同様であり、直接接している場
合と、接していない場合とを含むこととする。
本発明により、トランジスタの閾値電圧のばらつきに起因する電流値のばらつきを抑制す
ることができる。そのため、発光素子をはじめとする負荷に所望の電流を供給することが
できる。特に、負荷として発光素子を用いる場合、本発明の表示装置では、トランジスタ
の閾値電圧のばらつきを補償することができるため、発光素子に流れる電流がトランジス
タの閾値電圧に依存しない形で決定される。これにより、発光素子の輝度のばらつきを低
減させることができ、表示装置の画質を向上させることができる。
本発明の表示装置における画素の基本構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素の基本構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素回路の動作について説明する図。 本発明の表示装置における画素回路の動作について説明する図。 本発明の表示装置における画素回路の動作について説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素回路の動作について説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路の動作について説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素回路のタイミングチャートについて説明する図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成の一例を示す図。 本発明の表示装置における画素構成のレイアウトの一例を示す図。 本発明の表示装置の構成例を示す図。 本発明の表示装置における走査線駆動回路の構成例を示す図。 本発明の表示装置における信号線駆動回路の構成例を示す図。 本発明の表示装置の構成例を示す図。 本発明の表示装置の構成例を示す図。 本発明の表示装置の構成例を示す図。 本発明の表示装置に用いる表示パネルの構成の一例を示す図。 本発明の表示装置に用いる発光素子の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置の構成の一例を示す図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの構造を示す図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。 本発明の表示装置に用いるトランジスタの製造方法を説明する図。 本発明の表示装置を制御するハードウェアの一例を示す図。 本発明の表示装置を用いたELモジュールの一例を示す図。 本発明の表示装置を用いた表示パネルの構成例を示す図。 本発明の表示装置を用いた表示パネルの構成例を示す図。 本発明の表示装置を用いたELテレビ受像機の一例を示す図。 本発明の表示装置が適用される電子機器の一例を示す図。 従来の画素構成を示す図。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は多く
の異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱すること
なくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。した
がって、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
まず、本実施形態の表示装置における画素回路の基本的構成について、図3を用いて説明
する。なお、発光素子として、EL素子を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態の画素構成の中で、ビデオ信号電圧及びトランジスタの閾値電圧に基
づいた電圧を取得するための回路構成を示した図である。図1は、第1及び第2のトラン
ジスタ101、102、保持容量103、走査線104、信号線105、電源線106、
容量線107、発光素子108から構成されている。
なお、図1では、第1及び第2のトランジスタ101、102はともにPチャネル型とし
ている。
第1のトランジスタ101は、ゲート電極が、第2のトランジスタ102の第2の電極、
及び保持容量103の第1の電極に接続され、第1の電極は、信号線105に接続され、
第2の電極は、第2のトランジスタ102の第1の電極に接続されている。第2のトラン
ジスタ102は、ゲート電極が、走査線104に接続されている。保持容量103は、第
2の電極が、容量線107に接続されている。発光素子は、第2の電極が、電源線106
に接続されている。
また、信号線105には、ビデオ信号電圧Vdataが印加され、容量線107には、電
位VCLが印加される。なお、電位の大小関係は、Vdata>VCLとする。また、電
源線106には、電源電位VSSが印加される。
ここで、第1のトランジスタ101は、発光素子108に電流を供給する機能を有する。
また、第2のトランジスタは、第1のトランジスタ101をダイオード接続の状態にする
スイッチとしての機能を有する。
なお、本明細書中で、ダイオード接続とは、トランジスタのゲート電極と第1もしくは第
2の電極とが接続された状態を指す。
図1に示した画素回路において、第2のトランジスタ102をオンさせることにより、第
1のトランジスタ101はダイオード接続の状態となり、保持容量103に電流が流れ、
保持容量103が充電される。保持容量103の充電は、保持容量103に保持される電
圧が、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ101の閾値電圧|Vth|と容
量線107の電位VCLとの差Vdata−|Vth|−VCLになるまで続き、保持容
量103に保持される電圧がVdata−|Vth|−VCLになると第1のトランジス
タ101はオフし、保持容量103に電流が流れなくなる。
以上の動作により、保持容量103に、ビデオ信号電圧Vdata及び第1のトランジス
タ101の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持することができる。
また、第1のトランジスタがNチャネル型の場合において、第1のトランジスタの閾値電
圧を取得するための回路構成を図2に示す。
図2は、第1及び第2のトランジスタ201、202、保持容量203、走査線204、
信号線205、電源線206、容量線207、発光素子208から構成されている。
なお、図2では、第2のトランジスタ202は、Nチャネル型としている。
なお、信号線205には、ビデオ信号電圧Vdataが印加され、容量線207には、電
位VCLが印加される。なお、電位の大小関係は、VCL>Vdataとする。また、電
源線206には、電源電位VDDが印加される。
図2に示した画素回路において、第2のトランジスタ202をオンさせることにより、第
1のトランジスタ201はダイオード接続の状態となり、保持容量203に電流が流れ、
保持容量203が充電される。保持容量203の充電は、保持容量203に保持される電
圧が、容量線207の電位VCLとビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ20
1の閾値電圧|Vth|との差VCL−Vdata−|Vth|になるまで続き、保持容
量203に保持される電圧がVCL−Vdata−|Vth|になると第1のトランジス
タ201はオフし、保持容量203に電流が流れなくなる。
以上の動作により、保持容量203に、ビデオ信号電圧Vdata及び第1のトランジス
タ101の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持することができる。
なお、図1及び図2において、第2のトランジスタは、第1のトランジスタをダイオード
接続の状態にするスイッチとしての機能を有する。よって、第2のトランジスタの代わり
に、スイッチとしての機能を有する別の素子を用いてもよい。例えば、ダイオード(例え
ば、PNダイオード、PINダイオード、ショットキーダイオード、ダイオード接続のト
ランジスタなど)でもよいし、サイリスタでもよいし、それらを組み合わせた論理回路で
もよい。
次に、図1もしくは図2に示した基本的な回路構成を有する本実施形態の画素構成につい
て説明する。なお、発光素子として、EL素子を例に挙げて説明する。
図3は、本実施形態の画素回路の回路図を示す図である。本実施形態の画素回路は、第1
〜第5のトランジスタ301〜305、保持容量306、信号線307、第1〜第4の走
査線308〜311、第1及び第2の電源線312、313、容量線314、発光素子3
15などから構成されている。
ここで、第1のトランジスタ301は、発光素子316に電流を供給するトランジスタと
して用いられ、第2〜第5のトランジスタ302〜305は、配線を接続するかしないか
を選択するスイッチとして用いられる。
第1のトランジスタ301は、ゲート電極が、第4のトランジスタ304の第2の電極、
及び保持容量306の第1の電極に接続され、第1の電極が、第2のトランジスタ302
の第2の電極、及び第3のトランジスタ303の第2の電極に接続され、第2の電極が、
第4のトランジスタ304の第1の電極、及び第5のトランジスタ305の第1の電極に
接続されている。第2のトランジスタ302は、ゲート電極が、第1の走査線308に接
続され、第1の電極が、信号線307に接続されている。第3のトランジスタ303は、
ゲート電極が、第2の走査線309に接続され、第1の電極が、第1の電源線312に接
続されている。第4のトランジスタ304は、ゲート電極が、第3の走査線310に接続
されている。第5のトランジスタ305は、ゲート電極が、第4の走査線311に接続さ
れ、第2の電極が、発光素子315の第1の電極に接続されている。保持容量306は、
第2の電極が、容量線314に接続されている。発光素子315は、第2の電極が、第2
の電源線313に接続されている。
また、第1の電源線312には、電源電位VDDが印加され、第2の電源線313には、
電源電位VSSが印加され、容量線314には、電位VCLが印加される。なお、電位の
大小関係は、VDD>VSS、VDD>VCLとする。
なお、図3に示した画素回路では、第1〜第5のトランジスタ301〜305は全てPチ
ャネル型としている。
なお、図3における第1のトランジスタ301は、図1における第1のトランジスタ10
1に対応する。また、図3における第4のトランジスタ304は、図1における第2のト
ランジスタ102に対応する。また、図3における第2の電源線313は、図1における
電源線106に対応する。
次に、本実施形態の画素回路の動作について、図4〜図7を用いて説明する。
図4は、信号線307及び第1〜第4の走査線308〜311に入力されるビデオ信号電
圧及びパルスのタイミングチャートを示しており、図5〜図7に示す画素回路の各動作に
合わせて、第1〜第3の期間T1〜T3の3つの期間に分割している。
また、図5〜図7は、各期間における本実施形態の画素回路の接続状態を示す図である。
なお、図5〜図7において、実線で示した箇所は導通しており、破線で示した箇所は導通
していないことを示す。
まず、第1の期間T1における画素回路の動作について、図5を用いて説明する。図5は
、第1の期間T1における画素回路の接続状態を示す図である。第1の期間T1では、第
2〜第4の走査線309〜311がLレベルとなり、第3〜第5のトランジスタ303〜
305がオンする。また、第1の走査線308がHレベルとなり、第2のトランジスタ3
02がオフする。これにより、第1のトランジスタ301はダイオード接続の状態となり
、発光素子315に電流が流れる。その結果、第1のトランジスタ301の第2の電極、
及び保持容量306の第1の電極の電位が下降し、保持容量306に、ある初期電圧が保
持される。
以上の動作により、第1の期間T1では、保持容量306に、ある初期電圧を保持する。
本明細書中では、この動作を初期化と呼ぶ。
次に、第2の期間T2における画素回路の動作について、図6を用いて説明する。図6は
、第2の期間T2における画素回路の接続状態を示す図である。第2の期間T2では、第
1及び第3の走査線308、310がLレベルとなり、第2及び第4のトランジスタ30
2、304がオンする。また、第2及び第4の走査線309、311がHレベルとなり、
第3及び第5のトランジスタ303、305がオフする。また、信号線307には、ビデ
オ信号電圧Vdataが印加される。これにより、第1のトランジスタ301の第2の電
極は、信号線307に接続されるとともに、第1のトランジスタ301はダイオード接続
の状態となり、保持容量306に電流が流れ、保持容量306が充電される。保持容量3
06の充電は、保持容量306に保持される電圧が、ビデオ信号電圧Vdataと第1の
トランジスタ301の閾値電圧|Vth|と容量線314の電位VCLとの差Vdata
−|Vth|−VCLになるまで続き、保持容量306に保持される電圧がVdata
|Vth|−VCLになると第1のトランジスタ301はオフし、保持容量306に電流
が流れなくなる。
以上の動作により、第2の期間T2では、保持容量306に、ビデオ信号電圧Vdata
及び第1のトランジスタ301の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持する。
なお、第2の期間T2で、保持容量306に、ビデオ信号電圧Vdata及び第1のトラ
ンジスタ301の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持するためには、予め、第1の
トランジスタ301の第2の電極の電位を、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジ
スタ301の閾値電圧|Vth|との差Vdata−|Vth|よりも低くしておかなけ
ればならない。したがって、第1の期間T1で発光素子315に電流を流すことにより、
第1のトランジスタ301の第2の電極の電位を確実にVdata−|Vth|よりも低
くすることができ、閾値電圧の取得を確実に行うことができるようになる。
次に、第3の期間T3における画素回路の動作について、図7を用いて説明する。図7は
、第3の期間T3における画素回路の接続状態を示す図である。第3の期間T3では、第
2及び第4の走査線309、311がLレベルとなり、第3及び第5のトランジスタ30
3、305がオンする。また、第1及び第3の走査線308、310がHレベルとなり、
第2及び第4のトランジスタ302、304がオフする。これにより、第1のトランジス
タ301の第2の電極は、第1の電源線312に接続される。また、第1のトランジスタ
301のゲート電極には、期間T1で保持容量306に保持された電圧Vdata−|V
th|−VCLと容量線314の電位VCLとの和Vdata−|Vth|が加えられる
ため、期間T3での第1のトランジスタ301のゲート・ソース間電圧をVgs(T3)
とすると、Vgs(T3)は以下の(1)式のように表される。
Figure 2019061286
したがって、第1のトランジスタ301のドレイン・ソース間に流れる電流IOLED
以下の(2)式のように表され、この電流が第5のトランジスタ305を通って発光素子
315に流れ、発光素子315が発光する。
Figure 2019061286
ただし、βは、トランジスタの移動度やサイズ、酸化膜による容量などで与えられる定数
である。
以上の動作により、第3の期間T3では、発光素子315にビデオ信号電圧Vdata
依存した電流IOLEDを供給し、発光素子315を発光させる。
ここで、図3に示した画素回路の動作過程において、第1〜第5のトランジスタ301〜
305が有する機能を改めて説明する。
第1のトランジスタ301は、第3の期間T3で発光素子315に電流を供給する機能を
有する。
第2のトランジスタ302は、第2の期間T2でビデオ信号電圧Vdataを画素に入力
するために、第1のトランジスタ301の第1の電極と信号線307とを接続するスイッ
チとして機能する。
第3のトランジスタ303は、第1及び第3の期間T1、T3で第1のトランジスタ30
1の第1の電極に、第1の電源線312の電位を印加するために、第1のトランジスタ3
01の第1の電極と第1の電源線312とを接続するスイッチとして機能する。
第4のトランジスタ304は、第2の期間T2で保持容量306に第1のトランジスタ3
01の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持するために、第1のトランジスタ301
をダイオード接続の状態にするスイッチとして機能する。
第5のトランジスタ305は、第1及び第3の期間T1、T3では発光素子315に電流
を流し、第2の期間T2で発光素子315に電流を流さないように動作する。つまり、発
光素子315への電流の供給を制御するために、第1のトランジスタ301の第2の電極
と発光素子315の第1の電極とを接続するスイッチとして機能する。
以上のような動作過程によって、発光素子315に電流IOLEDを供給し、発光素子3
15を電流IOLEDに応じた輝度で発光させることができる。このとき、(2)式に示
したように、発光素子315に流れる電流IOLEDは、第1のトランジスタ301の閾
値電圧|Vth|に依存しない形で表されるため、トランジスタの閾値電圧のばらつきを
補償することができる。
なお、第2の期間T2で、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ301の閾値
電圧|Vth|に基づいた電圧を保持容量306に保持できるようにし、かつ、第3の期
間T3で第1のトランジスタ301をオンさせるために、ビデオ信号電圧Vdataの範
囲をVCL+|Vth|<Vdata≦VDDとする。
なお、容量線314の電位VCLは、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ3
01の閾値電圧|Vth|との差Vdata−|Vth|よりも低い電位であればよい。
なお、保持容量306に、ビデオ信号電圧Vdata及び第1のトランジスタ301の閾
値電圧|Vth|に基づいた電圧を確実に保持できるようにするために、容量線314の
電位VCLは、より低い方が望ましい。
図3で示した画素回路では、第1のトランジスタ301をPチャネル型としているが、第
1のトランジスタをNチャネル型としてもよい。ここで、第1のトランジスタをNチャネ
ル型とした場合の画素構成を、図8に示す。
図8は、本実施形態の画素回路の回路図を示す図である。本実施形態の画素回路は、第1
〜第5のトランジスタ801〜805、保持容量806、信号線807、第1〜第4の走
査線808〜811、第1及び第2の電源線812、813、容量線814、発光素子8
15から構成されている。
なお、図8の画素回路では、第2〜第5のトランジスタ802〜805を全てNチャネル
型としている。
ここで、第1のトランジスタ801は、発光素子815に電流を供給するトランジスタと
して用いられ、第2〜第5のトランジスタ802〜805は、配線を接続するかしないか
を選択するスイッチとして用いられる。
第1のトランジスタ801は、ゲート電極が、第4のトランジスタ804の第2の電極、
及び保持容量806の第1の電極に接続され、第1の電極が、第2のトランジスタ802
の第2の電極、及び第3のトランジスタ803の第2の電極に接続され、第2の電極が、
第4のトランジスタ804の第1の電極、及び第5のトランジスタ805の第1の電極に
接続されている。第2のトランジスタ802は、ゲート電極が、第1の走査線808に接
続され、第1の電極が、信号線807に接続されている。第3のトランジスタ803は、
ゲート電極が、第2の走査線809に接続され、第1の電極が、第1の電源線812に接
続されている。第4のトランジスタ804は、ゲート電極が、第3の走査線810に接続
されている。第5のトランジスタ805は、ゲート電極が、第4の走査線811に接続さ
れ、第2の電極が、発光素子815の第2の電極に接続されている。保持容量806は、
第2の電極が、容量線814に接続されている。発光素子815は、第1の電極が、第2
の電源線813に接続されている。
また、第1の電源線812には、電源電位VSSが印加され、第2の電源線813には、
電源電位VDDが印加され、容量線814には、電位VCLが印加される。なお、電位の
大小関係は、VDD>VSS、VCL>VSSとする。
なお、図8における第1のトランジスタ801は、図2における第1のトランジスタ20
1に対応する。また、図8における第4のトランジスタ804は、図2における第2のト
ランジスタ202に対応する。また、図8における第2の電源線813は、図2における
電源線206に対応する。
次に、本実施形態の画素回路の動作について、図9を用いて説明する。
図9は、信号線807及び第1〜第4の走査線808〜811に入力されるビデオ信号電
圧及びパルスのタイミングチャートを示す。第1〜第5のトランジスタが全てNチャネル
型となったため、第1〜第4の走査線808〜811に入力されるパルスのタイミングに
ついては、全てのトランジスタがPチャネル型である場合(図4)に対してHレベル及び
Lレベルが反転している。また、画素回路の各動作に合わせて、第1〜第3の期間T1〜
T3の3つの期間に分割している。
第1〜第3の期間T1〜T3における図8の画素回路の動作は、図3に示した画素回路の
動作と同じである。つまり、第1の期間T1では、保持容量806に、ある初期電圧を保
持する。つまり、初期化を行う。次に、第2の期間T2では、保持容量806にビデオ信
号電圧Vdata及び第1のトランジスタ801の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を
保持する。そして、第3の期間T3では、発光素子815にビデオ信号電圧Vdata
依存した電流IOLEDを供給し、発光素子815を発光させる。なお、発光素子815
に流れる電流IOLEDは、以下の(3)式で表される。
Figure 2019061286
なお、第2の期間T2で、保持容量806に、ビデオ信号電圧Vdata及び第1のトラ
ンジスタ801の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持するためには、予め、第1の
トランジスタ801の第2の電極の電位を、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジ
スタ801の閾値電圧|Vth|との和Vdata+|Vth|よりも高くしておかなけ
ればならない。したがって、第1の期間T1で発光素子815に電流を流すことにより、
第1のトランジスタ801の第2の電極の電位を確実にVdata+|Vth|よりも高
くすることができ、閾値電圧の取得及び補償を確実に行うことができるようになる。
なお、図8に示した画素回路の動作過程において、第1〜第5のトランジスタ801〜8
05が有する機能は、それぞれ、図3に示した画素回路における第1〜第5のトランジス
タ301〜305と同じ機能を有する。
以上のような動作過程によって、発光素子815に電流IOLEDを供給し、発光素子8
15を電流IOLEDに応じた輝度で発光させることができる。このとき、(3)式に示
したように、発光素子815に流れる電流IOLEDは、第1のトランジスタ801の閾
値電圧|Vth|に依存しない形で表されるため、トランジスタの閾値電圧のばらつきを
補償することができる。
なお、第2の期間T2で、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ801の閾値
電圧|Vth|に基づいた電圧を保持容量806に保持できるようにし、かつ、第3の期
間T3で第1のトランジスタ801をオンさせるために、ビデオ信号電圧Vdataの範
囲をVSS≦Vdata<VCL−|Vth|とする。
なお、容量線814の電位VCLは、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ3
01の閾値電圧|Vth|との和Vdata+|Vth|よりも高い電位であればよい。
なお、保持容量806に、ビデオ信号電圧Vdata及び第1のトランジスタ801の閾
値電圧|Vth|に基づいた電圧を確実に保持できるようにするために、容量線814の
電位VCLは、より高い方が望ましい。
以上より、本実施形態の画素構成によって、トランジスタの閾値電圧のばらつきを補償し
、輝度のばらつきを低減させることができるため、画質を向上させることができる。
また、本実施形態の画素回路において、(2)式及び(3)式に示したように、発光素子
に流れる電流IOLEDは、ビデオ信号電圧Vdataの大きさが定まると、ほぼ一定値
となる。したがって、発光素子に、ビデオ信号電圧に応じた一定の電流を供給することが
でき、発光素子を一定の輝度で発光させることができるため、発光期間(T3)中の輝度
ムラが低減される。
また、発光素子に流れる電流IOLEDは、保持容量の容量値に依存しないため、例えば
、製造時におけるマスクパターンの位置合わせのずれなどの製造誤差によって、容量値が
画素ごとにばらついたとしても、発光素子に一定の電流を供給することが可能である。
また、本実施形態の画素回路において、第1のトランジスタの閾値電圧|Vth|の取得
とビデオ信号電圧Vdataの取得を同一の期間内に行うことにより、発光素子を発光さ
せるまでの準備期間をより短くすることができるため、1フレーム期間に対して発光期間
をより長くとることができるようになる。したがって、デューティー比(1フレーム期間
における発光期間の割合)を上げることができ、発光素子にかかる電圧を小さくできる。
これにより、消費電力を低減でき、発光素子の劣化も少なくすることができる。
また、発光素子を発光させるまでの準備期間をより短くすることができるため、1フレー
ム期間の長さをより短くすることができ、フレーム周波数をより高くすることができる。
これにより、動画表示などで擬似輪郭やちらつきを抑えることができ、画質を向上させる
ことができる。
なお、本実施形態では、期間T1において初期化をするときに、第1のトランジスタの第
1の電極を、第3のトランジスタを介して第1の電源線と接続したが、第1のトランジス
タの第1の電極の接続先は、これに限定されない。第1のトランジスタの第1の電極を、
第2のトランジスタを介して信号線と接続し、信号線に、第1のトランジスタがオン状態
となるような電位を印加することにより、初期化を行ってもよい。
なお、本実施形態では、期間T3において発光素子に電流を供給するときに、第1のトラ
ンジスタの第1の電極を、第3のトランジスタを介して第1の電源線と接続したが、第1
のトランジスタの第1の電極の接続先は、これに限定されない。第1のトランジスタの第
1の電極を、第2のトランジスタを介して信号線と接続し、信号線に、第1のトランジス
タがオン状態となるような電位を印加することにより、発光素子に電流を供給してもよい
なお、本実施形態において、保持容量は、金属で形成してもよいし、MOSトランジスタ
で形成してもよい。特に、保持容量をMOSトランジスタで形成すると、保持容量を金属
で形成する場合よりも、保持容量の占有面積を小さくすることができるため、画素の開口
率を上げることができる。
例えば、図3に示した画素回路において、保持容量をMOSトランジスタで形成した場合
の例を図10、図11に示す。
図10は、保持容量306をPチャネル型トランジスタで形成した場合を示している。P
チャネル型トランジスタで保持容量を形成する場合、電荷を保持するために、該Pチャネ
ル型トランジスタにチャネル領域を誘起させる必要があるため、該Pチャネル型トランジ
スタのゲート電極の電位を、該Pチャネル型トランジスタの第1及び第2の電極の電位よ
りも低くしなければならない。ところで、図3に示した画素回路の場合、保持容量306
において、第1の電極の方が第2の電極よりも電位が高くなる。したがって、該Pチャネ
ル型トランジスタを保持容量として機能させるために、該Pチャネル型トランジスタの第
1及び第2の電極を保持容量306の第1の電極とし、第1のトランジスタ301のゲー
ト電極及び第4のトランジスタ304の第2の電極と接続する。また、該Pチャネル型ト
ランジスタのゲート電極を保持容量306の第2の電極とし、容量線314と接続する。
図11は、保持容量306をNチャネル型トランジスタで形成した場合を示している。N
チャネル型トランジスタで保持容量を形成する場合、電荷を保持するために、該Nチャネ
ル型トランジスタにチャネル領域を誘起させる必要があるため、該Nチャネル型トランジ
スタのゲート電極の電位を、該Nチャネル型トランジスタの第1及び第2の電極の電位よ
りも高くしなければならない。したがって、該Nチャネル型トランジスタを保持容量とし
て機能させるために、該Nチャネル型トランジスタのゲート電極を保持容量306の第1
の電極とし、第1のトランジスタ301のゲート電極及び第4のトランジスタ304の第
2の電極と接続する。また、該Nチャネル型トランジスタの第1及び第2の電極を保持容
量306の第2の電極とし、容量線314と接続する。
また、別の例として、図8に示した画素回路において、第1及び第2の保持容量をMOS
トランジスタで形成した場合の例を図12、図13に示す。
図12は、保持容量806をNチャネル型トランジスタで形成した場合を示している。図
8に示した画素回路の場合、保持容量806において、第2の電極の方が第1の電極より
も電位が高くなる。したがって、該Nチャネル型トランジスタを保持容量として機能させ
るために、該Nチャネル型トランジスタの第1及び第2の電極を保持容量806の第1の
電極とし、第1のトランジスタ801のゲート電極及び第4のトランジスタ804の第2
の電極と接続する。また、該Nチャネル型トランジスタのゲート電極を保持容量806の
第2の電極とし、容量線814と接続する。
図13は、保持容量806をPチャネル型トランジスタで形成した場合を示している。P
チャネル型トランジスタを保持容量として機能させるために、該Pチャネル型トランジス
タのゲート電極を保持容量806の第1の電極とし、第1のトランジスタ801のゲート
電極及び第4のトランジスタ804の第2の電極と接続する。また、該Pチャネル型トラ
ンジスタの第1及び第2の電極を保持容量806の第2の電極とし、容量線814と接続
する。
本実施形態のように、保持容量を第1のトランジスタのゲート電極と容量線との間に接続
することにより、特に保持容量をMOSトランジスタで形成した場合、該MOSトランジ
スタのゲート・ソース間に、常に該MOSトランジスタの閾値電圧よりも大きい電圧がか
かるため、該MOSトランジスタに常にチャネル領域を誘起させることができ、常に保持
容量として機能させることができる。したがって、画素回路の動作過程の中で、保持容量
に所望の電圧を正しく保持することが可能となる。
また、本実施形態の画素構成において、第1〜第5のトランジスタのそれぞれが有するチ
ャネル長Lとチャネル幅Wの比W/Lの値の中で、第1のトランジスタが有するW/Lの
値が最大となるようにすると、第1のトランジスタのドレイン・ソース間を流れる電流を
より大きくすることができる。これにより、期間T2でビデオ信号電圧Vdata及び第
1のトランジスタの閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を取得するときに、より大きな電
流によって動作を行うことができるため、より迅速な動作ができるようになる。また、期
間T3で発光素子に流れる電流IOLEDをより大きくすることができ、輝度をより高く
することが可能となる。
なお、本実施形態では、第2の走査線と第4の走査線とに入力されるパルスのタイミング
が同じであるため、第3のトランジスタと第5のトランジスタを、第2の走査線もしくは
第4の走査線のいずれか一方の走査線で制御してもよい。
例えば、図3に示した画素回路において、第3及び第5のトランジスタ303、305を
第2の走査線309によって制御する場合の例を図14に示す。なお、図14では、第3
のトランジスタ303のゲート電極、及び第5のトランジスタ305のゲート電極が、第
2の走査線309に接続されている。
また、別の例として、図8に示した画素回路において、第3及び第5のトランジスタ80
3、805を第4の走査線811によって制御する場合の例を図15に示す。なお、図1
5では、第3のトランジスタ803のゲート電極、及び第5のトランジスタ805のゲー
ト電極が、第4の走査線811に接続されている。
このように、第3及び第5のトランジスタを同一の走査線で制御することにより、走査線
の本数を減らすことができ、画素の開口率を上げることができる。
なお、本実施形態では、第2〜第5のトランジスタをすべてPチャネル型、もしくはすべ
てNチャネル型というように、同じ導電形式のトランジスタとしていたが、これに限定さ
れない。Pチャネル型とNチャネル型とを両方とも用いて回路を構成してもよい。
例えば、図3において、第4のトランジスタ304をNチャネル型とし、第4のトランジ
スタ304以外のトランジスタをPチャネル型としてもよい。この画素回路を図16に示
す。また、信号線307及び第1〜第4の走査線308〜311に入力されるビデオ信号
電圧及びパルスのタイミングチャートを図17に示す。
このように、第4のトランジスタ304をNチャネル型とすると、第4のトランジスタ3
04での漏れ電流がPチャネル型トランジスタの場合よりも小さくなるため、保持容量3
06に保持した電荷の漏れが少なくなり、保持容量306で保持した電圧の変動が小さく
なる。これにより、特に発光期間(T3)において、第1のトランジスタ301のゲート
電極に常に一定の電圧が印加されるため、発光素子315に一定の電流を供給することが
できる。その結果、発光素子315を一定の輝度で発光させることができ、輝度ムラを低
減させることができる。
また、別の例として、図3において、第2のトランジスタ302をNチャネル型とし、第
2のトランジスタ302以外のトランジスタをPチャネル型としてもよい。この画素回路
を図18に示す。また、信号線307及び第1〜第4の走査線308〜311に入力され
るビデオ信号電圧及びパルスのタイミングチャートを図19に示す。
このように、第2のトランジスタ302をNチャネル型とすると、第1の走査線308と
第2の走査線309と第4の走査線311とに入力されるパルスのタイミングが同じにな
るため、第2のトランジスタ302と第3のトランジスタ303と第5のトランジスタ3
05を、第1の走査線308もしくは第2の走査線309もしくは第4の走査線311の
いずれか1本の走査線で制御することができる。
ここで、第2のトランジスタ302と第3のトランジスタ303と第5のトランジスタ3
05を、第1の走査線308で制御する場合の例を図20に示す。なお、図20では、第
2のトランジスタ302のゲート電極、及び第3のトランジスタ303のゲート電極、及
び第5のトランジスタ305のゲート電極が、第1の走査線308に接続されている。
このように、第2のトランジスタを、第2のトランジスタ以外のトランジスタとは異なる
導電形式にすることにより、走査線の本数を減らすことができ、画素の開口率を上げるこ
とができる。
なお、第2〜第5のトランジスタのどのトランジスタがどちらの導電形式であるかについ
ては、上記の内容に限定されない。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態2)
実施の形態1では、容量線を別に設けていたが、既存の他の配線を容量線の代わりとして
用いてもよい。例えば、他行の画素が有する第1〜第4の走査線のいずれか1つを容量線
の代わりとして用いることにより、当該画素が有する容量線を削除することが可能である
。本実施形態では、当該画素が有する容量線の代わりとして、他行の画素が有する第1〜
第4の走査線のいずれか1つを用いた場合について説明する。なお、発光素子として、E
L素子を例に挙げて説明する。
例えば、図3に示した画素回路おいて、当該画素が有する容量線の代わりとして、前行の
画素が有する第2の走査線を用いた場合の画素回路の例を図21に示す。
図21は、あるi行目の画素Pixel(i)と、その前の行である(i−1)行目の画
素Pixel(i−1)の構成を示している。(i−1)行目の画素Pixel(i−1
)は、第1〜第5のトランジスタ2101〜2105、保持容量2106、第1〜第4の
走査線2108〜2111、発光素子2115などから構成されている。また、i行目の
画素Pixel(i)は、第1〜第5のトランジスタ2121〜2125、保持容量21
26、第1〜第4の走査線2128〜2131、発光素子2135などから構成されてい
る。また、i行目の画素Pixel(i)と(i−1)行目の画素Pixel(i−1)
とで、信号線2107、第1及び第2の電源線2112、2113が共有されている。
図21において、各画素での各素子の接続は、図3で示した画素回路とほぼ同様であるた
め、詳細な説明は割愛する。図3と図21との違いは、i行目の画素Pixel(i)の
容量線の代わりに、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線2109
を用いることであり、i行目の画素Pixel(i)の保持容量2126の第2の電極が
、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線2109に接続されている
点である。
なお、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)では、(i−1)行目の画素Pixe
l(i−1)の容量線の代わりに、(i−2)行目の画素Pixel(i−2)の第2の
走査線2149が用いられ、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の保持容量21
06の第2の電極が、(i−2)行目の画素Pixel(i−2)の第2の走査線214
9に接続されている。
ここで、信号線2107、及び(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第1〜第4
の走査線2108〜2111、及びi行目の画素Pixel(i)の第1〜第4の走査線
2128〜2131に入力されるビデオ信号電圧及びパルスのタイミングチャートを図2
2に示す。なお、図22に記載の期間T1〜T3は、i行目の画素Pixel(i)の動
作に対応したものである。
図21に示すような画素構成にすると、i行目の画素Pixel(i)の保持容量212
6の第2の電極には、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線210
9に印加される電位が印加される。したがって、i行目の画素Pixel(i)の保持容
量2126の第2の電極には、期間T1ではHレベルの電位が印加され、期間T2、T3
ではLレベルの電位が印加される。これにより、各期間で、i行目の画素Pixel(i
)の保持容量2126の第2の電極に一定の電位を印加することができるため、実施の形
態1で説明したような画素回路の動作を行うことができる。
なお、図21において、当該画素が有する容量線の代わりとして、前行の画素が有する第
4の走査線を用いても上記と同様の動作を行うことができる。なぜならば、(i−1)行
目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線と第4の走査線とに入力されるパルスのタ
イミングが同じであるためである。
なお、当該画素が有する容量線の代わりとして用いる走査線は、前行の画素が有する第2
もしくは第4の走査線に限定されない。当該画素が有する容量線の代わりとして前行の画
素が有する第1もしくは第3の走査線を用いてもよい。また、次行の画素が有する第1〜
第4の走査線のいずれか1つを用いてもよい。
なお、当該画素において、期間T2、T3の間、容量線には一定の電位が印加されること
が望ましい。また、期間T2、T3の間、容量線には低い電位が印加されることが望まし
い。このようにすると、第1のトランジスタの閾値電圧及びビデオ信号電圧の取得をより
正確に行うことができるとともに、当該画素の発光期間中に発光素子に流れる電流を一定
値に保つことができ、発光素子を一定の輝度で発光させることができる。以上のことを鑑
みると、当該画素が有する容量線の代わりとして、前行の画素が有する第2もしくは第4
の走査線を用いることが望ましい。
別の例として、図8に示した画素回路において、当該画素が有する容量線の代わりとして
、前行の画素が有する第2の走査線を用いた場合の例を図23に示す。
図23は、あるi行目の画素Pixel(i)と、その前の行である(i−1)行目の画
素Pixel(i−1)の構成を示している。(i−1)行目の画素Pixel(i−1
)は、第1〜第5のトランジスタ2301〜2305、保持容量2306、第1〜第4の
走査線2308〜2311、発光素子2315などから構成されている。また、i行目の
画素Pixel(i)は、第1〜第5のトランジスタ2321〜2325、保持容量23
26、第1〜第4の走査線2328〜2331、発光素子2335などから構成されてい
る。また、i行目の画素Pixel(i)と(i−1)行目の画素Pixel(i−1)
とで、信号線2307、第1及び第2の電源線2312、2313が共有されている。
図23において、各画素での各素子の接続は、図8で示した画素回路とほぼ同様であるた
め、詳細な説明は割愛する。図8と図23との違いは、i行目の画素Pixel(i)の
容量線の代わりに、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線2309
を用いることであり、i行目の画素Pixel(i)の保持容量2326の第2の電極が
、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線2309に接続されている
点である。
なお、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)では、(i−1)行目の画素Pixe
l(i−1)の容量線の代わりに、(i−2)行目の画素Pixel(i−2)の第2の
走査線2349が用いられ、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の保持容量23
06の第2の電極が、(i−2)行目の画素Pixel(i−2)の第2の走査線234
9に接続されている。
ここで、信号線2307、及び(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第1〜第4
の走査線2308〜2311、及びi行目の画素Pixel(i)の第1〜第4の走査線
2328〜2331に入力されるビデオ信号電圧及びパルスのタイミングチャートを図2
4に示す。なお、図24に記載の期間T1〜T3は、i行目の画素Pixel(i)の動
作に対応したものである。
図23に示すような画素構成にすると、i行目の画素Pixel(i)の保持容量232
6の第2の電極には、(i−1)行目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線230
9に印加される電位が印加される。したがって、i行目の画素Pixel(i)の保持容
量2326の第2の電極には、期間T1ではLレベルの電位が印加され、期間T2、T3
ではHレベルの電位が印加される。これにより、各期間で、i行目の画素Pixel(i
)の保持容量2326の第2の電極に一定の電位を印加することができるため、実施の形
態1で説明したような画素回路の動作を行うことができる。
なお、図23において、当該画素が有する容量線の代わりとして、前行の画素が有する第
4の走査線を用いても上記と同様の動作を行うことができる。なぜならば、(i−1)行
目の画素Pixel(i−1)の第2の走査線と第4の走査線とに入力されるパルスのタ
イミングが同じであるためである。
なお、当該画素が有する容量線の代わりとして用いる走査線は、前行の画素が有する第2
もしくは第4の走査線に限定されない。当該画素が有する容量線の代わりとして前行の画
素が有する第1もしくは第3の走査線を用いてもよい。また、次行の画素が有する第1〜
第4の走査線のいずれか1つを用いてもよい。
なお、当該画素において、期間T2、T3の間、容量線には一定の電位が印加されること
が望ましい。また、期間T2、T3の間、容量線には高い電位が印加されることが望まし
い。このようにすると、第1のトランジスタの閾値電圧及びビデオ信号電圧の取得をより
正確に行うことができるとともに、当該画素の発光期間中に発光素子に流れる電流を一定
値に保つことができ、発光素子を一定の輝度で発光させることができる。以上のことを鑑
みると、当該画素が有する容量線の代わりとして、前行の画素が有する第2もしくは第4
の走査線を用いることが望ましい。
このように、当該画素が有する容量線の代わりとして、前行の画素が有する第2の走査線
を用いることにより、当該画素に容量線を新たに設ける必要がなくなるため、配線の本数
を減らすことができ、画素の開口率を上げることができる。また、容量線に印加する電圧
を新たに生成する必要がなくなるため、そのための回路を削減することができるとともに
、消費電力も削減することができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態3)
実施の形態1及び実施の形態2において、初期化を行うときに発光素子に電流を流してい
たが、これまで示してきた画素回路に、新たに初期化用トランジスタを追加することによ
り、初期化を行うことも可能である。本実施形態では、初期化用トランジスタを用いて初
期化を行う方法について説明する。なお、発光素子として、EL素子を例に挙げて説明す
る。
初期化を行うためには、第1のトランジスタの第2の電極を、ある初期電位に設定する必
要がある。このとき、第1のトランジスタの第2の電極と他の素子の電極もしくは他の配
線とを、初期化用トランジスタを介して接続し、初期化用トランジスタをオンさせること
により、第1のトランジスタの第2の電極を、接続先の電極もしくは配線が有する電位に
設定することができる。
つまり、初期化用トランジスタは、第1のトランジスタの第2の電極の電位をある初期電
位に設定するために、第1のトランジスタの第2の電極と他の素子の電極もしくは他の配
線とを接続するスイッチとして機能する。
例えば、図3に示した画素回路の場合、保持容量306にビデオ信号電圧Vdata及び
第1のトランジスタ301の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持するためには、予
め、第1のトランジスタ301の第2の電極の電位を、ビデオ信号電圧Vdataと第1
のトランジスタ301の閾値電圧|Vth|との差Vdata−|Vth|よりも低くし
ておかなければならない。そこで、第1の期間T1で、第1のトランジスタ301の第2
の電極と他の素子の電極もしくは他の配線とを、初期化トランジスタを介して接続するこ
とにより、第1のトランジスタ301の第2の電極の電位をVdata−|Vth|より
も低い初期電圧に設定することができる。
ここで、図3に示した画素回路に、初期化用トランジスタを設けた場合の例を図25に示
す。図25は、第1のトランジスタ301の第2の電極と容量線314とを、初期化用ト
ランジスタを介して接続した例である。
図25では、図3に示した画素回路に、新たに初期化用トランジスタである第6のトラン
ジスタ2516と第5の走査線2517を加えている。なお、第6のトランジスタ251
6は、ゲート電極が、第5の走査線2517に接続され、第1の電極が、第1のトランジ
スタ301の第2の電極、及び第4のトランジスタ304の第1の電極、及び第5のトラ
ンジスタ305の第1の電極に接続され、第2の電極が、容量線314に接続されている
次に、図25に示した画素回路の動作について、図26、図27を用いて説明する。
図26は、信号線307及び第1〜第5の走査線308〜311、2517に入力される
ビデオ信号電圧及びパルスのタイミングチャートを示しており、画素回路の各動作に合わ
せて、T1〜T3の3つの期間に分割している。
第1の期間T1における画素回路の動作について、図27を用いて説明する。期間T1で
は、第2、第3、第5の走査線309、310、2517がLレベルとなり、第3、第4
、第6のトランジスタ303、304、2516がオンする。また、第1及び第4の走査
線308、311がHレベルとなり、第2及び第5のトランジスタ302、305がオフ
する。これにより、第1のトランジスタ302の第2の電極と容量線314が接続される
ため、第1のトランジスタ301の第2の電極、及び第1の保持容量306の第1の電極
、及び保持容量306の第1の電極の電位が、容量線314の電位VCLと等しくなる。
以上の動作により、期間T1では、第1のトランジスタ301の第2の電極、及び保持容
量306の第1の電極の電位を、初期電位として、容量線314の電位VCLに設定する
このように、期間T1で、第1のトランジスタ301の第2の電極の電位を、Vdata
−|Vth|よりも低い電位である容量線314の電位VCLに設定することにより、第
1のトランジスタ301の第2の電極の電位を確実にVdata−|Vth|よりも低く
することができ、閾値電圧の補償を確実に行うことができるようになる。
なお、期間T2、T3においては、第5の走査線2517をHレベルとし、第6のトラン
ジスタ2516をオフとする。そして、図3に示した画素回路と同じ動作を行う。つまり
、期間T2では、保持容量306にビデオ信号電圧Vdata及び第1のトランジスタ3
01の閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を保持する。そして、期間T3では、発光素子
315にビデオ信号電圧Vdataに依存した電流IOLEDを供給し、発光素子315
を発光させる。
なお、第6のトランジスタ2516は、第1のトランジスタ301の第2の電極が、V
ata−|Vth|よりも低い電位に設定されるように接続すればよい。例えば、図28
に示すように、第6のトランジスタ2516の第1の電極を、第1のトランジスタ301
のゲート電極、及び第4のトランジスタ304の第2の電極、及び保持容量306の第1
の電極に接続してもよい。
なお、図25では、第6のトランジスタ2516の第2の電極を容量線314に接続した
が、第6のトランジスタ2516の第2の電極を、容量線以外の既存の配線と接続しても
よい。特に、期間T1において、Vdata−|Vth|よりも低い電位が印加されてい
る配線であればよい。
例えば、図29に示すように、第6のトランジスタ2516の第2の電極を、第2の走査
線309と接続してもよい。期間T1では、第2の走査線309にLレベルの電位が印加
されるため、第1のトランジスタ301の第2の電極の電位を、Vdata−|Vth
よりも低い電位に設定することができる。
なお、期間T1において、第3の走査線310にもLレベルの電位が印加されるため、第
6のトランジスタ2516の第2の電極を、第3の走査線310と接続してもよい。
また、第1のトランジスタ301の第2の電極をある初期電位に設定するために、新たに
初期化線(初期化用電源線)を設けてもよい。
例えば、図3に示した画素回路に初期化用トランジスタと初期化線を設けた場合の例を図
30に示す。図30では、図3に示した画素回路に、新たに初期化用トランジスタである
第6のトランジスタ2516、第5の走査線2517、初期化線3018を加えている。
なお、第6のトランジスタ2516は、ゲート電極が、第5の走査線2517に接続され
、第1の電極が、第1のトランジスタ301の第2の電極、及び第4のトランジスタ30
4の第1の電極、及び第5のトランジスタ305の第1の電極に接続され、第2の電極が
、初期化線3018に接続されている。
また、初期化線3018には、初期化電位Viniが印加される。なお、電位の大小関係
は、Vini<Vdata−|Vth|とする。
図30に示した画素回路の第1の期間T1での動作を、図31に示す。期間T1では、第
1のトランジスタ301はダイオード接続の状態となり、初期化線3018に電流が流れ
る。その結果、第1のトランジスタ301の第2の電極、及び保持容量306の第1の電
極の電位が初期化線3018の電位と等しくなり、保持容量306に、初期化電位Vin
と容量線314の電位VCLとの差Vini−VCLが保持される。
以上の動作により、期間T1では、保持容量306に初期電圧として、初期化線3018
の電位Viniと容量線314の電位VCLとの差Vini−VCLを保持する。
このように、初期化線3018を設け、第1のトランジスタ301の第2の電極の電位を
、Vdata−|Vth|よりも低い電位である初期化電位Viniに設定することによ
り、第1のトランジスタ301の第2の電極の電位を確実にVdata−|Vth|より
も低くすることができ、閾値電圧の補償を確実に行うことができるようになる。
特に、新たに初期化線を設けることにより、初期化電位ViniをVdata−|Vth
|よりも低い任意の電位に設定することができるため、第1のトランジスタ301の第2
の電極の電位をより確実にVdata−|Vth|よりも低くすることができ、閾値電圧
の補償をより確実に行うことができるようになる。
なお、第6のトランジスタ2516は、第1のトランジスタ301の第2の電極が、初期
化電位Viniに設定されるように接続すればよい。例えば、図32に示すように、第6
のトランジスタ2516の第1の電極を、第1のトランジスタ301のゲート電極、及び
第4のトランジスタ304の第2の電極、及び保持容量306の第1の電極に接続しても
よい。
このように、新たに初期化用トランジスタ及び初期化線を追加して初期化を行うことによ
り、第1のトランジスタの閾値電圧の取得及び補償を、より確実に行うことができるよう
になる。
また、実施の形態1で説明した初期化の方法では、初期化を行っている最中に発光素子に
電流が流れるため、期間T1で発光素子が発光していたが、本実施形態で示した方法では
、初期化を行っている最中に発光素子に電流が流れないため、期間T1で発光素子が発光
せず、発光期間以外での発光素子の発光を抑えることができる。
なお、本実施形態では、初期化用トランジスタである第6のトランジスタをPチャネル型
としたが、これに限定されない。Nチャネル型でもよい。
なお、本実施形態では、第5の走査線を用いて第6のトランジスタを制御したが、第5の
走査線の代わりに、他行の画素が有する既存の他の配線を用いてもよい。特に、初期化を
行う期間T1で、第6のトランジスタがオンするような電圧が印加される配線を用いるの
が望ましい。例えば、第6のトランジスタがPチャネル型である場合は、当該画素の第5
の走査線の代わりに、前行の画素の第1の走査線を用いてもよい。また、第6のトランジ
スタがNチャネル型の場合は、当該画素の第5の走査線の代わりに、前行の画素の第2の
走査線を用いてもよい。このように、第5の走査線の代わりに既存の配線を用いることに
より、当該画素に第5の走査線を新たに設ける必要がなくなるため、配線の本数を減らす
ことができ、画素の開口率を上げることができる。
なお、本実施形態では、第1のトランジスタがPチャネル型である場合(図3)の場合の
実施例のみを説明したが、本実施形態の内容を、図8に示した画素回路のような、第1の
トランジスタがNチャネル型である場合にも同様に適用することができる。
なお、図8に示した画素回路に初期化用トランジスタを追加する場合、第1のトランジス
タ801の第2の電極の電位が、ビデオ信号電圧Vdataと第1のトランジスタ801
の閾値電圧|Vth|との和Vdata+|Vth|よりも高い電位に設定されるように
接続する。また、初期化線を追加する場合、初期化線に印加する電位Viniは、Vda
ta+|Vth|よりも高い電位に設定する。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態4)
実施の形態1〜実施の形態3では、第2の電源線の電位を固定電位としているが、第1〜
第4の期間に応じて、第2の電源線の電位を変えてもよい。本実施形態では、第1〜第4
の期間に応じて、第2の電源線の電位を変える場合について説明する。なお、発光素子と
して、EL素子を例に挙げて説明する。
例えば、図3に示した画素回路において、第2の期間T2では、第5のトランジスタ30
5をオフとすることにより、発光素子315に電流を流さないようにしているが、例えば
、第5のトランジスタ305を削除して、第1のトランジスタ301の第2の電極と発光
素子315の第1の電極とを直接接続し、第2の期間T2で第2の電源線313の電位を
、発光素子315の第1の電極の電位よりも高くすることにより、発光素子315に電流
を流さなくすることができる。なぜならば、第2の電源線313の電位を発光素子315
の第1の電極の電位よりも高くすることにより、発光素子315に逆方向のバイアスが加
えられるためである。この場合の例を図33、図34に示す。
図33では、図3に示した画素回路に対して、第1のトランジスタ301の第2の電極が
発光素子316の第1の電極と直接接続されている。また、図34は、信号線307及び
第1〜第3の走査線308〜310、第2の電源線313に入力されるビデオ信号電圧及
びパルスのタイミングチャートを示している。なお、第1〜第3の走査線308〜310
に入力されるパルスのタイミングは、図3に示した画素回路と同じである。
第2の期間T2では、第2の電源線313の電位を、ビデオ信号電圧Vdataと第1の
トランジスタ301の閾値電圧|Vth|との差Vdata−|Vth|以上にすること
により、発光素子315に逆方向のバイアスを加えることができる。これにより、期間T
2で発光素子315に電流を流さなくすることができる。
また、第1及び第3の期間T1、T3では、第2の電源線313の電位を、ビデオ信号電
圧Vdataと第1のトランジスタ301の閾値電圧|Vth|との差Vdata−|V
th|よりも低くすることにより、発光素子315に順方向のバイアスを加えることがで
きる。これにより、期間T1、T3で発光素子315に電流を流すことができる。
なお、初期化の方法として、実施の形態3で説明した、初期化用トランジスタを用いて初
期化を行う方法を用いてもよい。この場合の例を、図35に示す。
図35に示した画素回路では、初期化用トランジスタを用いて初期化を行う場合の例を示
した図(図25)において、第5のトランジスタ305及び第4の走査線311を取り除
き、第1のトランジスタ301の第2の電極と発光素子315の第1の電極とを接続して
いる。この場合、期間T1で、第2の電源線313の電位を第1のトランジスタ301の
第2の電極の電位よりも高くすることにより、発光素子315に電流を流さずに初期化を
行うことが可能となる。
また、初期化の方法として、実施の形態3で説明した、初期化用トランジスタと初期化線
を用いて初期化を行う方法を用いてもよい。この場合の例を、図36に示す。
図36に示した画素回路では、初期化用トランジスタと初期化線を用いて初期化を行う場
合の例を示した図(図30)において、第5のトランジスタ305及び第4の走査線31
1を取り除き、第1のトランジスタ301の第2の電極と発光素子315の第1の電極と
を接続している。この場合、期間T1で、第2の電源線313の電位を初期化電位Vin
以上にすることにより、発光素子315に電流を流さずに初期化を行うことが可能とな
る。
なお、本実施形態では、第1のトランジスタがPチャネル型である場合(図3)の場合の
実施例のみを説明したが、本実施形態の内容を、図8に示した画素回路のような、第1の
トランジスタがNチャネル型である場合にも同様に適用することができる。
図8に示した画素回路において、期間に応じて第2の電源線813の電位を変える場合、
期間T2で、第2の電源線813の電位を、発光素子815の第2の電極の電位よりも低
くすることにより、発光素子815に逆方向のバイアスを加えることができる。これによ
り、期間T2で発光素子815に電流を流さなくすることができる。
なお、期間T2では、第2の電源線813の電位を、ビデオ信号電圧Vdataと第1の
トランジスタ801の閾値電圧|Vth|との和Vdata+|Vth|以下にすること
により、上記の動作を行うことができる。
また、第1及び第3の期間T1、T3では、第2の電源線813の電位を、ビデオ信号電
圧Vdataと第1のトランジスタ801の閾値電圧|Vth|との和Vdata+|V
th|よりも高くすることにより、発光素子815に順方向のバイアスを加えることがで
きる。これにより、期間T1、T3で発光素子815に電流を流すことができる。
なお、初期化の方法として、実施の形態3で説明した、初期化用トランジスタを用いて初
期化を行う方法を用いてもよい。この場合、期間T1で、第2の電源線813の電位を第
1のトランジスタ801の第2の電極の電位よりも低くすることにより、発光素子815
に電流を流さずに初期化を行うことが可能となる。
また、初期化の方法として、実施の形態3で説明した、初期化用トランジスタと初期化線
を用いて初期化を行う方法を用いてもよい。この場合、期間T1で、第2の電源線813
の電位を初期化電位Vini以下にすることにより、発光素子815に電流を流さずに初
期化を行うことが可能となる。
このように、第2の電源線の電位を期間によって変化させることにより、発光期間(T3
)以外の期間に発光素子に電流を流さなくすることができるため、発光期間以外の期間で
の発光素子の発光を抑えることができる。また、第5のトランジスタ及び第4の走査線を
設ける必要がなくなるため、画素の開口率を上げることができる。また、走査線駆動回路
の数を減らすことができるため、消費電力を削減することができる。
また、第2の電源線の電位を期間によって変化させることにより、発光素子に逆方向のバ
イアスを加えることができる。特に、発光素子がEL素子の場合、逆方向のバイアスを加
えることによって、EL素子の劣化状態を改善し、信頼性を向上させることができるとと
もに、寿命を伸ばすことができる。
なお、本発明の画素構成を、面積階調方式を行う場合の画素構成に適用してもよい。つま
り、1画素を複数のサブ画素に分割する画素構成において、各サブ画素に本発明の画素構
成を適用してもよい。これにより、各サブ画素ごとに輝度のばらつきを低減させることが
でき、高画質で、かつ、多階調の表示が可能となる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態5)
本実施形態では、本発明の表示装置における画素のレイアウトについて述べる。例えば、
図3に示した画素回路について、そのレイアウト図を図37に示す。なお、図37に付し
た番号は、図3に付した番号と一致する。なお、レイアウト図は、図37に限定されない
図3に示した画素回路は、第1〜第5のトランジスタ301〜305、保持容量306、
信号線307、第1〜第4の走査線308〜311、第1及び第2の電源線312、31
3、容量線314、発光素子315から構成されている。
第1〜第4の走査線308〜311は、第1配線によって形成され、信号線307、第1
及び第2の電源線312、313、容量線314は、第2配線によって形成されている。
トップゲート構造の場合は、基板、半導体層、ゲート絶縁膜、第1配線、層間絶縁膜、第
2配線、の順で膜が構成される。また、ボトムゲート構造の場合は、基板、第1配線、ゲ
ート絶縁膜、半導体層、層間絶縁膜、第2配線、の順で膜が構成される。
なお、本実施形態の画素構成において、第1〜第5のトランジスタのそれぞれが有するチ
ャネル長Lとチャネル幅Wの比W/Lの値の中で、第1のトランジスタが有するW/Lの
値を最大にすると、第1のトランジスタのドレイン・ソース間を流れる電流をより大きく
することができる。これにより、期間T2でビデオ信号電圧Vdata及び第1のトラン
ジスタの閾値電圧|Vth|に基づいた電圧を取得するときに、より大きな電流によって
動作を行うことができるため、より迅速な動作ができるようになる。また、期間T3で発
光素子に流れる電流IOLEDをより大きくすることができ、輝度をより高くすることが
可能となる。そこで、第1のトランジスタが有するW/Lの値が最大となるようにするた
めに、図37では、第1〜第5のトランジスタの中で、第1のトランジスタ301が有す
るチャネル幅Wを最大にしている。
なお、本実施形態では、第1〜第5のトランジスタ301〜305をシングルゲート構造
で記載したが、これに限定されない。第1〜第5のトランジスタ301〜305の構造は
、様々な形態をとることができる。例えば、ゲート電極が2個以上になっているマルチゲ
ート構造を用いてもよい。マルチゲート構造にすると、チャネル領域が直列に接続される
ような構成となるため、複数のトランジスタが直列に接続されたような構成となる。マル
チゲート構造にすることにより、オフ電流を低減したり、トランジスタの耐圧を向上させ
て信頼性を良くしたり、飽和領域で動作する時に、ドレイン・ソース間電圧が変化しても
、ドレイン・ソース間電流があまり変化せず、フラットな特性にすることができる。また
、チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造でもよい。チャネルの上下にゲート
電極が配置されている構造にすることにより、チャネル領域が増えるため、電流値を大き
くしたり、空乏層ができやすくなってS係数(サブスレッショルド係数)を小さくするこ
とができる。チャネルの上下にゲート電極が配置されると、複数のトランジスタが並列に
接続されたような構成となる。また、チャネルの上にゲート電極が配置されている構造で
もよいし、チャネルの下にゲート電極が配置されている構造でもよいし、正スタガ構造で
あってもよいし、逆スタガ構造でもよいし、チャネル領域が複数の領域に分かれていても
よいし、並列に接続されていてもよいし、直列に接続されていてもよい。また、チャネル
(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なっていてもよい。チャネル(も
しくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なっている構造にすることにより、チ
ャネルの一部に電荷がたまって、動作が不安定になることを防ぐことができる。また、L
DD領域があってもよい。LDD領域を設けることにより、オフ電流を低減したり、トラ
ンジスタの耐圧を向上させて信頼性を良くしたり、飽和領域で動作する時に、ドレイン・
ソース間電圧が変化しても、ドレイン・ソース間電流があまり変化せず、フラットな特性
にすることができる。
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどは、アルミニウム(Al)
、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ネオ
ジウム(Nd)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、金(Au)、銀(
Ag)、銅(Cu)、マグネシウム (Mg) 、スカンジウム (Sc)、 コバルト
( Co) 、亜鉛( Zn) 、ニオブ( Nb) 、シリコン(Si)、リン(P
)、ボロン(B)、ヒ素(As)、ガリウム(Ga)、インジウム (In )、錫 (
Sn )、酸素(O)で構成された群から選ばれた一つもしくは複数の元素、または、前
記群から選ばれた一つもしくは複数の元素を成分とする化合物、合金材料(例えば、イン
ジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を含むインジウ
ム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化錫(SnO)、酸化錫カドミウム(
CTO)、アルミネオジウム(Al−Nd)、マグネシウム銀(Mg−Ag)、モリブデ
ンニオブ(Mo−Nb)など)で形成されることが望ましい。または、配線、電極、導電
層、導電膜、端子などは、これらの化合物を組み合わせた物質などを有して形成されるこ
とが望ましい。もしくは、前記群から選ばれた一つもしくは複数の元素とシリコンの化合
物(シリサイド)(例えば、アルミシリコン、モリブデンシリコン、ニッケルシリサイド
など)、前記群から選ばれた一つもしくは複数の元素と窒素の化合物(例えば、窒化チタ
ン、窒化タンタル、窒化モリブデン等)を有して形成されることが望ましい。
なお、シリコン(Si)には、n型不純物(リンなど)またはp型不純物(ボロンなど)
を含んでいてもよい。シリコンが不純物を含むことにより、導電率が向上したり、通常の
導体と同様な振る舞いをすることが可能となる。従って、配線、電極などとして利用しや
すくなる。
なお、シリコンは、単結晶、多結晶(ポリシリコン)、微結晶(マイクロクリスタルシリ
コン)など、様々な結晶性を有するシリコンを用いることが出来る。あるいは、シリコン
は非晶質(アモルファスシリコン)などの結晶性を有さないシリコンを用いることが出来
る。単結晶シリコンまたは多結晶シリコンを用いることにより、配線、電極、導電層、導
電膜、端子などの抵抗を小さくすることが出来る。非晶質シリコンまたは微結晶シリコン
を用いることにより、簡単な工程で配線などを形成することが出来る。
なお、アルミニウムまたは銀は、導電率が高いため、信号遅延を低減することができる。
さらに、エッチングしやすいので、パターニングしやすく、微細加工を行うことが出来る
なお、銅は、導電率が高いため、信号遅延を低減することが出来る。銅を用いる場合は、
密着性を向上させるため、積層構造にすることが望ましい。
なお、モリブデンまたはチタンは、酸化物半導体(ITO、IZOなど)またはシリコン
と接触しても、不良を起こさない、エッチングしやすい、耐熱性が高いなどの利点を有す
るため、望ましい。
なお、タングステンは、耐熱性が高いなどの利点を有するため、望ましい。
なお、ネオジウムは、耐熱性が高いなどの利点を有するため、望ましい。特に、ネオジウ
ムとアルミニウムとの合金にすると、耐熱性が向上し、アルミニウムがヒロックをおこし
にくくなる。
なお、シリコンは、トランジスタが有する半導体層と同時に形成できる、耐熱性が高いな
どの利点を有するため、望ましい。
なお、ITO、IZO、ITSO、酸化亜鉛(ZnO)、シリコン(Si)、酸化錫(S
nO)、酸化錫カドミウム(CTO)は、透光性を有しているため、光を透過させる部分
に用いることができる。たとえば、画素電極や共通電極として用いることができる。
なお、IZOは、エッチングしやすく、加工しやすいため、望ましい。IZOは、エッチ
ングしたときに、残渣が残ってしまう、ということも起こりにくい。したがって、画素電
極としてIZOを用いると、液晶素子や発光素子に不具合(ショート、配向乱れなど)を
もたらすことを低減出来る。
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどは、単層構造でもよいし、
多層構造になっていてもよい。単層構造にすることにより、配線、電極、導電層、導電膜
、端子などの製造工程を簡略化することができ、工程日数を少なくでき、コストを低減す
ることが出来る。あるいは、多層構造にすることにより、それぞれの材料のメリットを生
かしつつ、デメリットを低減させ、性能の良い配線、電極などを形成することが出来る。
たとえば、低抵抗材料(アルミニウムなど)を多層構造の中に含むことにより、配線の低
抵抗化を図ることができる。また、低耐熱性の材料を、高耐熱性の材料で挟む積層構造に
することにより、低耐熱性の材料の持つメリットを生かしつつ、配線、電極などの耐熱性
を高くすることが出来る。例えば、アルミニウムを含む層を、モリブデン、チタン、ネオ
ジウムなどを含む層で挟む積層構造にすると望ましい。
また、配線、電極など同士が直接接する場合、お互いに悪影響を及ぼすことがある。例え
ば、一方の配線、電極などが他方の配線、電極など材料の中に入っていって、性質を変え
てしまい、本来の目的を果たせなくなる。別の例として、高抵抗な部分を形成又は製造す
るときに、問題が生じて、正常に製造できなくなったりすることがある。そのような場合
、積層構造により反応しやすい材料を、反応しにくい材料で挟んだり、覆ったりするとよ
い。例えば、ITOとアルミニウムとを接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの間
に、チタン、モリブデン、ネオジウム合金を挟むことが望ましい。また、シリコンとアル
ミニウムとを接続させる場合は、ITOとアルミニウムとの間に、チタン、モリブデン、
ネオジウム合金を挟むことが望ましい。
なお、配線とは、導電体が配置されているものを言う。線状に伸びていても良いし、伸び
ずに短く配置されていてもよい。したがって、電極は、配線に含まれている。
なお、配線、電極、導電層、導電膜、端子、ビア、プラグなどとして、カーボンナノチュ
ーブを用いても良い。さらに、カーボンナノチューブは、透光性を有しているため、光を
透過させる部分に用いることができる。たとえば、画素電極や共通電極として用いること
ができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態6)
本実施形態では、表示装置における信号線駆動回路や走査線駆動回路などの構成とその動
作について説明する。
まず、画素構成として、図3や図8に示したような、信号線と第1〜第4の走査線とを用
いて動作を制御する画素構成を用いる場合について説明する。ここでは、画素構成として
、図3に示した画素構成を用いた場合を例に挙げて説明する。この場合の表示装置の構成
例を図38に示す。
図38に示した表示装置は、画素部3801、第1〜第4の走査線駆動回路3802〜3
805、信号線駆動回路3806を有しており、第1の走査線駆動回路3802と第1の
走査線308とが接続され、第2の走査線駆動回路3803と第2の走査線309とが接
続され、第3の走査線駆動回路3804と第3の走査線310とが接続され、第4の走査
線駆動回路3805と第4の走査線311とが接続され、信号線駆動回路3806と信号
線307とが接続される。なお、第1〜第4の走査線、及び信号線に付した符号は、図3
に付した符号に対応している。
まずは、走査線駆動回路について説明する。第1の走査線駆動回路3802は、第1の走
査線308に順次選択信号を出力するための回路である。第2〜第4の走査線駆動回路3
803〜3805についても同様である。これにより、画素部3801に選択信号が書き
込まれる。
ここで、第1〜第4の走査線駆動回路3802〜3805の構成例を図39に示す。第1
〜第4の走査線駆動回路3802〜3805は、主に、シフトレジスタ3901や増幅回
路3902などを有している。
次に、図39に示した第1〜第4の走査線駆動回路3802〜3805の動作を簡単に説
明する。シフトレジスタ3901には、クロック信号(G−CLK)、スタートパルス(
G−SP)、クロック反転信号(G−CLKB)が入力され、これらの信号のタイミング
に従って、順次サンプリングパルスが出力される。出力されたサンプリングパルスは、増
幅回路3902で増幅され、各走査線から画素部(X54)01へ入力される。
なお、増幅回路3902の構成として、バッファ回路を有してもよいし、レベルシフタ回
路を有してもよい。また、走査線駆動回路には、シフトレジスタ3901や増幅回路39
02の他に、パルス幅制御回路などが配置されてもよい。
次に、信号線駆動回路について説明する。信号線駆動回路3806は、画素部に接続され
た信号線307にビデオ信号を順次出力するための回路である。信号線駆動回路3806
から出力されたビデオ信号は、画素部3801に入力される。画素部3801では、ビデ
オ信号に従って、画素の発光状態を制御することにより、画像を表示する。
ここで、信号線駆動回路3806の構成例を図40に示す。図40(A)は、線順次駆動
で画素に信号を供給する場合の信号線駆動回路3806の一例を示している。この場合の
信号線駆動回路3806は、主に、シフトレジスタ4001、第1のラッチ回路4002
、第2のラッチ回路4003、増幅回路4004などを有している。なお、増幅回路40
04の構成として、バッファ回路を有してもよいし、レベルシフタ回路を有してもよいし
、デジタル信号をアナログに変換する機能を有する回路を有してもよいし、ガンマ補正を
行う機能を有する回路を有してもよい。
次に、図40(A)に示した信号線駆動回路3806の動作を簡単に説明する。シフトレ
ジスタ4001には、クロック信号(S−CLK)、スタートパルス(S−SP)、クロ
ック反転信号(S−CLKB)が入力され、これらの信号のタイミングに従って、順次サ
ンプリングパルスが出力される。
シフトレジスタ4001より出力されたサンプリングパルスは、第1のラッチ回路400
2に入力される。第1のラッチ回路4002には、ビデオ信号線より、ビデオ信号が電圧
dataで入力されており、サンプリングパルスが入力されるタイミングに従って、各
列でビデオ信号を保持していく。
第1のラッチ回路4002において、最終列までビデオ信号の保持が完了すると、水平帰
線期間中に、ラッチ制御線よりラッチ信号が入力され、第1のラッチ回路4002に保持
されていたビデオ信号は、一斉に第2のラッチ回路(X56)03に転送される。その後
、第2のラッチ回路4003に保持されたビデオ信号は、1行分が同時に増幅回路400
4へと入力される。そして、増幅回路4004にて、ビデオ信号電圧Vdataの振幅が
増幅され、ビデオ信号が各信号線から画素部3801へ入力される。
第2のラッチ回路4003に保持されたビデオ信号が増幅回路4004に入力され、そし
て、画素部3801に入力されている間、シフトレジスタ4001においては再びサンプ
リングパルスが出力される。つまり、同時に2つの動作が行われる。これにより、線順次
駆動が可能となる。以後、この動作を繰り返す。
なお、点順次駆動で画素に信号を供給する場合もある。その場合の信号線駆動回路380
6の一例を図40(B)に示す。この場合の信号線駆動回路3806は、シフトレジスタ
4001とサンプリング回路4005などを有している。シフトレジスタ4001から、
サンプリングパルスがサンプリング回路4005に出力される。また、サンプリング回路
4005には、ビデオ信号線より、ビデオ信号が電圧Vdataで入力され、サンプリン
グパルスに応じて、順次、画素部3801へビデオ信号が出力される。これにより、点順
次駆動が可能となる。
なお、信号線駆動回路やその一部(電流源回路や増幅回路など)は、画素部3801と同
一基板上に存在せず、例えば、外付けのICチップを用いて構成されることもある。
以上のような走査線駆動回路及び信号線駆動回路を用いることにより、本発明の画素回路
を駆動させることができる。
なお、例えば、図3や図8に示した画素回路では、第1及び第2の走査線には互いに反転
した選択信号が入力される。よって、第1もしくは第2の走査線駆動回路のいずれか一方
を用いて、第1もしくは第2の走査線のいずれか一方に入力される選択信号を制御し、他
方の走査線には、その反転信号を入力してもよい。この場合の表示装置の構成例を図41
に示す。
図41に示した表示装置は、画素部3801、第1、第3、第4の走査線駆動回路380
2、3804、3805、信号線駆動回路3806、インバータ3807を有しており、
第1の走査線駆動回路3802と第1の走査線308とが接続され、第2の走査線309
が、インバータ3807を介して第1の走査線駆動回路3802と接続される。他の走査
線駆動回路及び信号線駆動回路の接続は、図38に示した表示装置と同様であるため、こ
こでは説明を割愛する。なお、第1〜第4の走査線、及び信号線に付した符号は、図3に
付した符号に対応している。
図41に示した表示装置では、第1の走査線駆動回路3802を用いて第1の走査線30
8に入力される選択信号を制御し、第2の走査線309には、インバータ3807を用い
て生成された、第1の走査線308に入力された選択信号の反転信号が入力される。
また、例えば、図3や図8に示した画素構成では、第2及び第4の走査線には同一の選択
信号が入力される。よって、図14や図15に示した画素構成のように、第3及び第5の
トランジスタを同一の走査線を用いて制御してもよい。この場合の表示装置の構成例を図
42に示す。なお、画素構成として、図14に示した画素構成を用いる場合を例に挙げて
説明する。
図42は、第3及び第5のトランジスタ303、305を、第2の走査線309を用いて
制御する場合の表示装置の構成例である。図42に示した表示装置は、画素部3801、
第1〜第3の走査線駆動回路3802〜3804、信号線駆動回路3806を有している
。各駆動回路の接続は、図38に示した表示装置と同様であるため、ここでは説明を割愛
する。なお、第1〜第3の走査線、信号線、第3及び第5のトランジスタに付した符号は
、図14に付した符号に対応している。
また、例えば、図20に示した画素構成のように、第2のトランジスタを、第2のトラン
ジスタ以外のトランジスタとは異なる導電形式にすることにより、第2のトランジスタ、
及び第3のトランジスタ、及び第5のトランジスタを、同一の走査線で制御することがで
きる。この場合の表示装置の構成例を図43に示す。
図43は、第2、第3、第5のトランジスタ302、303、305を、第1の走査線3
08を用いて制御する場合の表示装置の構成例である。図43に示した表示装置は、画素
部3801、第1及び第3の走査線駆動回路3802、3804、信号線駆動回路380
6を有している。各駆動回路の接続は、図38に示した表示装置と同様であるため、ここ
では説明を割愛する。なお、第1及び第3の走査線、信号線、第2、第3、第5のトラン
ジスタに付した符号は、図20に付した符号に対応している。
このように、表示装置の構成を図41〜図43に示したような構成にすることにより、本
発明の画素回路を駆動させることができる。
なお、表示装置の構成を図41〜図43に示したような構成にすることにより、走査線及
び走査線駆動回路の数を減らすことができるため、画素部の開口率を上げることができる
。また、消費電力を低減させることができる。また、走査線駆動回路の数を減らすことに
より、額縁を狭くすることができたり、画素部の占有面積を大きくすることができる。
なお、信号線駆動回路や走査線駆動回路などの構成は、図38〜図43に限定されない。
なお、本発明におけるトランジスタは、どのようなタイプのトランジスタでもよいし、ど
のような基板上に形成されていてもよい。したがって、図38〜図43で示したような回
路が、全てガラス基板上に形成されていてもよいし、プラスチック基板に形成されていて
もよいし、単結晶基板に形成されていてもよいし、SOI基板上に形成されていてもよい
し、どのような基板上に形成されていてもよい。あるいは、図38〜図43における回路
の一部が、ある基板に形成されており、図38〜図43における回路の別の一部が、別の
基板に形成されていてもよい。つまり、図38〜図43における回路の全てが同じ基板上
に形成されていなくてもよい。例えば、図38〜図43において、画素部と走査線駆動回
路とは、ガラス基板上にトランジスタを用いて形成し、信号線駆動回路(もしくはその一
部)は、単結晶基板上に形成し、そのICチップをCOG(Chip On Glass
)で接続してガラス基板上に配置してもよい。あるいは、そのICチップをTAB(Ta
pe Automated Bonding)やプリント基板を用いてガラス基板と接続
してもよい。このように、回路の一部が同じ基板に形成されていることにより、部品点数
を減らしてコストを低減したり、回路部品との接続点数を減らして信頼性を向上させたり
することができる。また、駆動電圧が高い部分や駆動周波数が高い部分は、消費電力が大
きくなってしまうので、そのような部分は同じ基板に形成しないようにすれば、消費電力
の向上を防ぐことができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態7)
本実施形態では、本発明の表示装置に用いる表示パネルについて図44などを用いて説明
する。なお、図44(a)は、表示パネルを示す上面図、図44(b)は図44(a)を
A−A’で切断した断面図である。点線で示された信号線駆動回路4401、画素部44
02、第1の走査線駆動回路4403、第2の走査線駆動回路4406を有する。また、
封止基板4404、シール材4405を有し、シール材4405で囲まれた内側は、空間
4407になっている。
なお、配線4408は第1の走査線駆動回路4403、第2の走査線駆動回路4406及
び信号線駆動回路4401に入力される信号を伝送するための配線であり、外部入力端子
となるFPC4409からビデオ信号、クロック信号、スタート信号等を受け取る。FP
C4409と表示パネルとの接合部上にはICチップ(メモリ回路や、バッファ回路など
が形成された半導体チップ)4422、4423がCOG(Chip On Glass
)等で実装されている。なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCには
プリント配線基盤(PWB)が取り付けられていてもよい。
次に、断面構造について図44(b)を用いて説明する。基板4410上には画素部44
02とその周辺駆動回路(第1の走査線駆動回路4403、第2の走査線駆動回路440
6及び信号線駆動回路4401)が形成されているが、ここでは、信号線駆動回路440
1と、画素部4402が示されている。
なお、信号線駆動回路4401は、トランジスタ4420やトランジスタ4421など多
数のトランジスタで構成されている。また、本実施形態では、基板上に周辺駆動回路を一
体形成した表示パネルを示すが、必ずしもその必要はなく、周辺駆動回路の全部もしくは
一部をICチップなどに形成し、COGなどで実装してもよい。
また、画素部4402は、スイッチング用トランジスタ4411と、駆動用トランジスタ
4412とを含む画素を構成する複数の回路を有している。なお、駆動用トランジスタ4
412のソース電極は第1の電極4413と接続されている。また、第1の電極4413
の端部を覆って絶縁物4414が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹
脂膜を用いることにより形成する。
また、カバレッジを良好なものとするため、絶縁物4414の上端部または下端部に曲率
を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物4414の材料としてポジ型の感
光性アクリルを用いた場合、絶縁物4414の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μ
m)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物4414として、感光性の光
によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、あるいは光によってエッチャントに溶解
性となるポジ型のいずれも使用することができる。
第1の電極4413上には、有機化合物を含む層4416、及び第2の電極4417がそ
れぞれ形成されている。ここで、陽極として機能する第1の電極4413に用いる材料と
しては、仕事関数の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウム錫
酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、窒化チタン膜、クロム膜、タングステ
ン膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜と
の積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を
用いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミ
ックコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。
また、有機化合物を含む層4416は、蒸着マスクを用いた蒸着法、またはインクジェッ
ト法によって形成される。有機化合物を含む層4416には、周期表第4族金属錯体をそ
の一部に用いることとし、その他、組み合わせて用いることのできる材料としては、低分
子系材料であっても高分子系材料であってもよい。また、有機化合物を含む層に用いる材
料としては、通常、有機化合物を単層もしくは積層で用いる場合が多いが、本実施形態に
おいては、有機化合物からなる膜の一部に無機化合物を用いる構成も含めることとする。
さらに、公知の三重項材料を用いることも可能である。
さらに、有機化合物を含む層4416上に形成される、陰極である第2の電極4417に
用いる材料としては、仕事関数の小さい材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの
合金MgAg、MgIn、AlLi、CaF、または窒化カルシウム)を用いればよい
。なお、有機化合物を含む層4416で生じた光が第2の電極4417を透過させる場合
には、第2の電極4417として、膜厚を薄くした金属薄膜と、透明導電膜(ITO(イ
ンジウム錫酸化物))、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛
(ZnO)等)との積層を用いるのがよい。
さらに、シール材4405で封止基板4404を基板4410と貼り合わせることにより
、基板4410、封止基板4404、及びシール材4405で囲まれた空間4407に発
光素子4418が備えられた構造になっている。なお、空間4407には、不活性気体(
窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、シール材4405で充填される構成も含むも
のとする。
なお、シール材4405にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料
はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板440
4に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Re
inforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、マイラー、
ポリエステルまたはアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
以上のようにして、本発明の画素構成を有する表示パネルを得ることができる。
図44に示すように、信号線駆動回路4401、画素部4402、第1の走査線駆動回路
4403及び第2の走査線駆動回路4406を一体形成することで、表示装置の低コスト
化が図れる。なお、信号線駆動回路4401、画素部4402、第1の走査線駆動回路4
403及び第2の走査線駆動回路4406に用いられるトランジスタを単極性とすること
で作製工程の簡略化が図れるためさらなる低コスト化が図れる。また、信号線駆動回路4
401、画素部4402、第1の走査線駆動回路4403及び第2の走査線駆動回路44
06に用いられるトランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを適用することでさら
なる低コスト化を図ることができる。
なお、表示パネルの構成としては、図44(a)に示したように信号線駆動回路4401
、画素部4402、第1の走査線駆動回路4403及び第2の走査線駆動回路4406を
一体形成した構成に限定されず、信号線駆動回路4401に相当する信号線駆動回路をI
Cチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成としてもよい。
つまり、駆動回路の高速動作が要求される信号線駆動回路のみを、CMOS等を用いてI
Cチップに形成し、低消費電力化を図る。また、ICチップはシリコンウエハ等の半導体
チップとすることで、より高速動作且つ低消費電力化を図れる。
そして、走査線駆動回路を画素部と一体形成することで、低コスト化が図れる。なお、こ
の走査線駆動回路及び画素部は単極性のトランジスタで構成することでさらなる低コスト
化が図れる。画素部の有する画素の構成としては実施の形態1〜実施の形態4で示した構
成を適用することができる。また、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを用
いることで、作製工程が簡略化し、さらなる低コスト化が図れる。
こうして、高精細な表示装置の低コスト化が図れる。また、FPC4409と基板441
0との接続部において機能回路(メモリやバッファ)が形成されたICチップを実装する
ことで基板面積を有効利用することができる。
また、図44(a)の信号線駆動回路4401、第1の走査線駆動回路4403及び第2
の走査線駆動回路4406に相当する信号線駆動回路、第1の走査線駆動回路及び第2の
走査線駆動回路をICチップ上に形成して、COG等で表示パネルに実装した構成として
もよい。この場合には高精細な表示装置をより低消費電力にすることが可能である。よっ
て、より消費電力が少ない表示装置とするため、画素部に用いられるトランジスタの半導
体層にはポリシリコンを用いることが望ましい。
また、画素部4402のトランジスタの半導体層にアモルファスシリコンを用いることに
より低コスト化を図ることができる。さらに、大型の表示パネルを作製することも可能と
なる。
なお、走査線駆動回路及び信号線駆動回路は、画素の行方向及び列方向に設けることに限
定されない。
次に、発光素子4418に適用可能な発光素子の例を図45に示す。
基板4501の上に陽極4502、正孔注入材料からなる正孔注入層4503、その上に
正孔輸送材料からなる正孔輸送層4504、発光層4505、電子輸送材料からなる電子
輸送層4506、電子注入材料からなる電子注入層4507、そして陰極4508を積層
させた素子構造である。ここで、発光層4505は、一種類の発光材料のみから形成され
ることもあるが、2種類以上の材料から形成されてもよい。また本発明の素子の構造は、
この構造に限定されない。
また、図45で示した各機能層を積層した積層構造の他、高分子化合物を用いた素子、発
光層に三重項励起状態から発光する三重項発光材料を利用した高効率素子など、バリエー
ションは多岐にわたる。ホールブロック層によってキャリヤの再結合領域を制御し、発光
領域を2つの領域に分けることによって得られる白色発光素子などにも応用可能である。
次に、図45に示す本発明の素子作製方法について説明する。まず、陽極4502(IT
O(インジウム錫酸化物))を有する基板4501に正孔注入材料、正孔輸送材料、発光
材料を順に蒸着する。次に電子輸送材料、電子注入材料を蒸着し、最後に陰極4508を
蒸着で形成する。
次に、正孔注入材料、正孔輸送材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料の材料に好
適な材料を以下に列挙する。
正孔注入材料としては、有機化合物でればポルフィリン系の化合物や、フタロシアニン(
以下「HPc」と記す)、銅フタロシアニン(以下「CuPc」と記す)などが有効で
ある。また、使用する正孔輸送材料よりもイオン化ポテンシャルの値が小さく、かつ、正
孔輸送機能をもつ材料であれば、これも正孔注入材料として使用できる。導電性高分子化
合物に化学ドーピングを施した材料もあり、ポリスチレンスルホン酸(以下「PSS」と
記す)をドープしたポリエチレンジオキシチオフェン(以下「PEDOT」と記す)や、
ポリアニリンなどが挙げられる。また、絶縁体の高分子化合物も陽極の平坦化の点で有効
であり、ポリイミド(以下「PI」と記す)がよく用いられる。さらに、無機化合物も用
いられ、金や白金などの金属薄膜の他、酸化アルミニウム(以下「アルミナ」と記す)の
超薄膜などがある。
正孔輸送材料として最も広く用いられているのは、芳香族アミン系(すなわち、ベンゼン
環−窒素の結合を有するもの)の化合物である。広く用いられている材料として、4,4
’−ビス(ジフェニルアミノ)−ビフェニル(以下、「TAD」と記す)や、その誘導体
である4,4’−ビス[N−(3−メチルフェニル)−N−フェニル−アミノ]−ビフェ
ニル(以下、「TPD」と記す)、4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニ
ル−アミノ]−ビフェニル(以下、「α−NPD」と記す)がある。4,4’,4”−ト
リス(N,N− ジフェニル−アミノ)−トリフェニルアミン(以下、「TDATA」と
記す)、4,4’,4”−トリス[N−(3−メチルフェニル)−N− フェニル−アミ
ノ]−トリフェニルアミン(以下、「MTDATA」と記す)などのスターバースト型芳
香族アミン化合物が挙げられる。
電子輸送材料としては、金属錯体がよく用いられ、トリス(8−キノリノラト)アルミニ
ウム(以下、「Alq」と記す)、BAlq、トリス(4−メチル−8−キノリノラト
)アルミニウム(以下、「Almq」と記す)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]−
キノリナト)ベリリウム(以下、「Bebq」と記す)などのキノリン骨格またはベンゾ
キノリン骨格を有する金属錯体などがある。また、ビス[2−(2−ヒドロキシフェニル
)−ベンゾオキサゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BOX)」と記す)、ビス[2−(2
−ヒドロキシフェニル)−ベンゾチアゾラト]亜鉛(以下、「Zn(BTZ)」と記す
)などのオキサゾール系、チアゾール系配位子を有する金属錯体もある。さらに、金属錯
体以外にも、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,
3,4−オキサジアゾール(以下、「PBD」と記す)、OXD−7などのオキサジアゾ
ール誘導体、TAZ、3−(4−tert−ブチルフェニル)−4−(4−エチルフェニ
ル)−5−(4−ビフェニリル)−1、2、4−トリアゾール(以下、「p−EtTAZ
」と記す)などのトリアゾール誘導体、バソフェナントロリン(以下、「BPhen」と
記す)、BCPなどのフェナントロリン誘導体が電子輸送性を有する。
電子注入材料としては、上で述べた電子輸送材料を用いることができる。その他に、フッ
化カルシウム、フッ化リチウム、フッ化セシウムなどの金属ハロゲン化物や、酸化リチウ
ムなどのアルカリ金属酸化物のような絶縁体の、超薄膜がよく用いられる。また、リチウ
ムアセチルアセトネート(以下、「Li(acac)」と記す)や8−キノリノラト−リ
チウム(以下、「Liq」と記す)などのアルカリ金属錯体も有効である。
発光材料としては、先に述べたAlq、Almq、BeBq、BAlq、Zn(BOX
、Zn(BTZ)などの金属錯体の他、各種蛍光色素が有効である。蛍光色素とし
ては、青色の4,4’−ビス(2,2 − ジフェニル−ビニル)−ビフェニルや、赤橙
色の4−(ジシアノメチレン)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4
H−ピランなどがある。また、三重項発光材料も可能であり、白金ないしはイリジウムを
中心金属とする錯体が主体である。三重項発光材料として、トリス(2−フェニルピリジ
ン)イリジウム、ビス(2−(4’−トリル)ピリジナト−N,C2’)アセチルアセト
ナトイリジウム(以下「acacIr(tpy)」と記す)、 2,3,7,8,12
,13,17,18−オクタエチル−21H,23Hポルフィリン−白金などが知られて
いる。
以上で述べたような各機能を有する材料を、各々組み合わせ、高信頼性の発光素子を作製
することができる。
また、図45とは逆の順番に層を形成した発光素子を用いることもできる。つまり、基板
4501の上に陰極4508、電子注入材料からなる電子注入層4507、その上に電子
輸送材料からなる電子輸送層4506、発光層4505、正孔輸送材料からなる正孔輸送
層4504、正孔注入材料からなる正孔注入層4503、そして陽極4502を積層させ
た素子構造である。
また、発光素子は発光を取り出すために少なくとも陽極又は陰極の一方が透明であればよ
い。そして、基板上にトランジスタ及び発光素子を形成し、基板とは逆側の面から発光を
取り出す上面射出や、基板側の面から発光を取り出す下面射出や、基板側及び基板とは反
対側の面から発光を取り出す両面射出構造の発光素子があり、本発明の画素構成はどの射
出構造の発光素子にも適用することができる。
まず、上面射出構造の発光素子について、図46(a)を用いて説明する。
基板4600上に駆動用トランジスタ4601が形成され、駆動用トランジスタ4601
のソース電極に接して第1の電極4602が形成され、その上に有機化合物を含む層46
03と第2の電極4604が形成されている。
また、第1の電極4602は発光素子の陽極である。そして、第2の電極4604は発光
素子の陰極である。つまり、第1の電極4602と第2の電極4604とで有機化合物を
含む層4603が挟まれているところが発光素子となる。
また、ここで、陽極として機能する第1の電極4602に用いる材料としては、仕事関数
の大きい材料を用いることが望ましい。例えば、窒化チタン膜、クロム膜、タングステン
膜、Zn膜、Pt膜などの単層膜の他、窒化チタンとアルミニウムを主成分とする膜との
積層、窒化チタン膜とアルミニウムを主成分とする膜と窒化チタン膜との3層構造等を用
いることができる。なお、積層構造とすると、配線としての抵抗も低く、良好なオーミッ
クコンタクトがとれ、さらに陽極として機能させることができる。光を反射する金属膜を
用いることで光を透過させない陽極を形成することができる。
また、陰極として機能する第2の電極4604に用いる材料としては、仕事関数の小さい
材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、C
aF、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウム
錫酸化物)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化亜鉛(ZnO)等)との積層を用い
るのがよい。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を用いることで光を透
過させることが可能な陰極を形成することができる。
こうして、図46(a)の矢印に示すように発光素子からの光を上面に取り出すことが可
能になる。つまり、図44の表示パネルに適用した場合には、封止基板4404側に光が
射出することになる。従って、上面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には、封
止基板4404は光透過性を有する基板を用いる。
また、光学フィルムを設ける場合には、封止基板4404に光学フィルムを設ければよい
なお、第1の電極4602を、陰極として機能するMgAg、MgIn、AlLi等の仕
事関数の小さい材料からなる金属膜を用いて形成することもできる。この場合には、第2
の電極4604にはITO(インジウム錫酸化物)膜、インジウム亜鉛酸化物(IZO)
などの透明導電膜を用いることができる。よって、この構成によれば、上面射出の透過率
を高くすることができる。
次に、下面射出構造の発光素子について、図46(b)を用いて説明する。射出構造以外
は図46(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
ここで、陽極として機能する第1の電極4602に用いる材料としては、仕事関数の大き
い材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウム錫酸化物)膜、インジウム
亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導
電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
また、陰極として機能する第2の電極4604に用いる材料としては、仕事関数の小さい
材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、C
aF、または窒化カルシウム)からなる金属膜を用いることができる。こうして、光を
反射する金属膜を用いることで光が透過しない陰極を形成することができる。
こうして、図46(b)の矢印に示すように発光素子からの光を下面に取り出すことが可
能になる。つまり、図44の表示パネルに適用した場合には、基板4410側に光が射出
することになる。従って、下面射出構造の発光素子を表示装置に用いる場合には、基板4
410は光透過性を有する基板を用いる。
また、光学フィルムを設ける場合には、基板4410に光学フィルムを設ければよい。
次に、両面射出構造の発光素子について、図46(c)を用いて説明する。射出構造以外
は図46(a)と同じ構造の発光素子であるため同じ符号を用いて説明する。
ここで、陽極として機能する第1の電極4602に用いる材料としては、仕事関数の大き
い材料を用いることが望ましい。例えば、ITO(インジウム錫酸化物)膜、インジウム
亜鉛酸化物(IZO)膜などの透明導電膜を用いることができる。透明性を有する透明導
電膜を用いることで光を透過させることが可能な陽極を形成することができる。
また、陰極として機能する第2の電極4604に用いる材料としては、仕事関数の小さい
材料(Al、Ag、Li、Ca、またはこれらの合金MgAg、MgIn、AlLi、C
aF、または窒化カルシウム)からなる金属薄膜と、透明導電膜(ITO(インジウム
錫酸化物)、酸化インジウム酸化亜鉛合金(In―ZnO)、酸化亜鉛(ZnO)
等)との積層を用いるのがよい。こうして薄い金属薄膜と、透明性を有する透明導電膜を
用いることで光を透過させることが可能な陰極を形成することができる。
こうして、図46(c)の矢印に示すように発光素子からの光を両面に取り出すことが可
能になる。つまり、図44の表示パネルに適用した場合には、基板4410側と封止基板
4404側に光が射出することになる。従って、両面射出構造の発光素子を表示装置に用
いる場合には、基板4410及び封止基板4404は、ともに光透過性を有する基板を用
いる。
また、光学フィルムを設ける場合には、基板4410及び封止基板4404の両方に光学
フィルムを設ければよい。
また、白色の発光素子とカラーフィルターを用いてフルカラー表示を実現する表示装置に
も本発明を適用することが可能である。
図47に示すように、基板4700上に下地膜4702が形成され、下地膜4702の上
に駆動用トランジスタ4701が形成され、駆動用トランジスタ4701のソース電極に
接して第1の電極4703が形成され、その上に有機化合物を含む層4704と第2の電
極4705が形成されている。
また、第1の電極4703は発光素子の陽極である。そして、第2の電極4705は発光
素子の陰極である。つまり、第1の電極4703と第2の電極4705とで有機化合物を
含む層4704が挟まれているところが発光素子となる。図47の構成では白色光を発光
する。そして、発光素子の上部に赤色のカラーフィルター4706R、緑色のカラーフィ
ルター4706G、青色のカラーフィルター4706Bを設けられており、フルカラー表
示を行うことができる。また、これらのカラーフィルターを隔離するブラックマトリクス
(BMともいう)4707が設けられている。
上述した発光素子の構成は組み合わせて用いることができ、本発明の表示装置に適宜用い
ることができる。また、上述した表示パネルの構成や、発光素子は例示であり、上述した
構成と異なる他の構成を有する表示装置に適用することもできる。
次に、表示パネルの画素部の部分断面図を示す。
まず、トランジスタの半導体層にポリシリコン(p−Si:H)膜を用いた場合について
、図48、図49及び図50を用いて説明する。
ここで、半導体層は、例えば基板上にアモルファスシリコン(a−Si)膜を公知の成膜
法で形成する。なお、アモルファスシリコン膜に限定する必要はなく、非晶質構造を含む
半導体膜(微結晶半導体膜を含む)であればよい。さらに非晶質シリコンゲルマニウム膜
などの非晶質構造を含む化合物半導体膜でもよい。
そして、アモルファスシリコン膜をレーザー結晶化法や、RTAやファーネスアニール炉
を用いた熱結晶化法や、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法などにより結晶化
させる。もちろん、これらを組み合わせて行ってもよい。
上述した結晶化によって、非晶質半導体膜に部分的に結晶化された領域が形成される。
さらに、部分的に結晶性が高められた結晶性半導体膜を所望の形状にパターンを形成して
、結晶化された領域から島状の半導体膜を形成する。この半導体膜をトランジスタの半導
体層に用いる。
図48(a)に示すように、基板4801上に下地膜4802が形成され、その上に半導
体層が形成されている。半導体層は、駆動用トランジスタ4818のチャネル形成領域4
803、LDD領域4804及びソース領域又はドレイン領域となる不純物領域4805
、並びに容量素子4819の下部電極となるチャネル形成領域4806、LDD領域48
07及び不純物領域4808を有する。なお、チャネル形成領域4803及びチャネル形
成領域4806はチャネルドープが行われていてもよい。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、下地膜
4802としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO)、酸化窒化珪素
(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層上には、ゲート絶縁膜4809を介してゲート電極4810及び容量素子481
9の上部電極4811が形成されている。
容量素子4819及び駆動用トランジスタ4818を覆って層間絶縁膜4812が形成さ
れ、層間絶縁膜4812上に、コンタクトホールを介して配線4813が不純物領域48
05と接している。配線4813に接して画素電極4814が形成され、画素電極481
4の端部及び配線4813を覆って絶縁物4815が形成されている。ここでは、ポジ型
の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。そして、画素電極4814上に有
機化合物を含む層4816及び対向電極4817が形成され、画素電極4814と対向電
極4817とで有機化合物を含む層4816が挟まれた領域に、発光素子4820が形成
されている。
また、図48(b)に示すように、容量素子4819の下部電極の一部を構成するLDD
領域が、容量素子4819の上部電極4811と重なるような領域4821を設けてもよ
い。なお、図48(a)と共通する箇所は共通の符号を用い、説明は省略する。
また、図49(a)に示すように、容量素子4823は、駆動用トランジスタ4818の
不純物領域4805と接する配線4813と同じ層に形成された第2の上部電極4822
を有していてもよい。なお、図48(a)と共通する箇所は共通の符号を用い、説明は省
略する。第2の上部電極4822は不純物領域4808と接しているため、上部電極48
11とチャネル形成領域4806とでゲート絶縁膜4809を挟みこんで構成される第1
の容量素子と、上部電極4811と第2の上部電極4822とで層間絶縁膜4812を挟
みこんで構成される第2の容量素子と、が並列に接続され、第1の容量素子と第2の容量
素子からなる容量素子4823が形成される。この容量素子4823の容量は、第1の容
量素子と第2の容量素子の容量を加算した合成容量であるため、小さい面積で大きな容量
の容量素子を形成することができる。つまり、本発明の画素構成の容量素子として用いる
とより開口率の向上が図れる。
また、図49(b)に示すような容量素子の構成としてもよい。基板4901上に下地膜
4902が形成され、その上に半導体層が形成されている。半導体層は、駆動用トランジ
スタ4918のチャネル形成領域4903、LDD領域4904及びソース領域又はドレ
イン領域となる不純物領域4905を有する。なお、チャネル形成領域4903はチャネ
ルドープが行われていてもよい。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、下地膜
4902としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO)、酸化窒化珪素
(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層上には、ゲート絶縁膜4906を介してゲート電極4907及び第1の電極49
08が形成されている。
駆動用トランジスタ4918及び第1の電極4908を覆って第1の層間絶縁膜4909
が形成され、第1の層間絶縁膜4909上に、コンタクトホールを介して配線4910が
不純物領域4905と接している。また、配線4910と同層に、配線4910と同じ材
料からなる第2の電極4911が形成される。
さらに、配線4910及び第2の電極4911を覆うように第2の層間絶縁膜4912が
形成され、第2の層間絶縁膜4912上に、コンタクトホールを介して配線4910と接
して画素電極4913が形成されている。また、画素電極4913と同層に、画素電極4
913と同じ材料からなる第3の電極4914が形成されている。ここで、第1の電極4
908、第2の電極4911及び第3の電極4914からなる容量素子4919が形成さ
れる。
画素電極4913上に有機化合物を含む層4916及び対向電極4917が形成され、画
素電極4913と対向電極4917とで有機化合物を含む層4916が挟まれた領域に、
発光素子4920が形成されている。
上述したように、結晶性半導体膜を半導体層に用いたトランジスタの構成は図48及び図
49に示したような構成が挙げられる。なお、図48及び図49に示したトランジスタの
構造は、トップゲート構造のトランジスタの一例である。つまり、LDD領域はゲート電
極と重なっていてもよいし、ゲート電極と重なっていなくてもよい。また、LDD領域の
一部の領域が重なっていてもよい。さらに、ゲート電極はテーパー形状でもよく、ゲート
電極のテーパー部の下部にLDD領域が自己整合的に設けられていてもよい。また、ゲー
ト電極は2つに限定されず、3つ以上のマルチゲート構造でもよいし、1つのゲート電極
でもよい。
本発明の画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレ
イン領域など)に結晶性半導体膜を用いることで、走査線駆動回路及び信号線駆動回路を
画素部と一体形成することが容易になる。また、信号線駆動回路の一部を画素部と一体形
成し、一部はICチップ上に形成して図44の表示パネルに示すようにCOG等で実装し
てもよい。このような構成とすることで、製造コストの削減を図ることができる。
また、半導体層にポリシリコン(p−Si:H)を用いたトランジスタの構成として、基
板と半導体層の間にゲート電極が挟まれた構造、つまり、半導体層の下にゲート電極が位
置するボトムゲート構造のトランジスタを適用してもよい。ここで、ボトムゲート構造の
トランジスタを適用した表示パネルの画素部の部分断面図を図50に示す。
図50(a)に示すように、基板5001上に下地膜5002が形成されている。さらに
下地膜5002上にゲート電極5003が形成されている。また、ゲート電極5003と
同層に、ゲート電極5003と同じ材料からなる第1の電極5004が形成されている。
ゲート電極5003の材料には、リンが添加された多結晶シリコンを用いることができる
。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドでもよい。
ゲート電極5003及び第1の電極5004を覆うように、ゲート絶縁膜5005が形成
されている。ゲート絶縁膜5005としては、酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる
ゲート絶縁膜5005上に、半導体層が形成されている。半導体層は駆動用トランジスタ
5022のチャネル形成領域5006、LDD領域5007及びソース領域又はドレイン
領域となる不純物領域5008、並びに容量素子5023の第2の電極となるチャネル形
成領域5009、LDD領域5010及び不純物領域5011を有する。なお、チャネル
形成領域5006及びチャネル形成領域5009はチャネルドープが行われていてもよい
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、下地膜
5002としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO)、酸化窒化珪素
(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層を覆って第1の層間絶縁膜5012が形成され、第1の層間絶縁膜5012上に
、コンタクトホールを介して配線5013が不純物領域5008と接している。また、配
線5013と同層に、配線5013と同じ材料で第3の電極5014が形成されている。
第1の電極5004、第2の電極、第3の電極5014によって容量素子5023が構成
されている。
また、第1の層間絶縁膜5012には開口部5015が形成されている。駆動用トランジ
スタ5022、容量素子5023及び開口部5015を覆うように第2の層間絶縁膜50
16が形成され、第2の層間絶縁膜5016上に、コンタクトホールを介して画素電極5
017が形成されている。また、画素電極5017の端部を覆って絶縁物5018が形成
されている。例えば、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることができる。そして、画
素電極5017上に有機化合物を含む層5019及び対向電極5020が形成され、画素
電極5017と対向電極5020とで有機化合物を含む層5019が挟まれた領域に、発
光素子5021が形成されている。そして、発光素子5021の下部に開口部5015が
位置している。つまり、発光素子5021からの発光を基板側から取り出すときには、開
口部5015を有するため、透過率を高めることができる。
また、図50(a)において、画素電極5017と同層に、同じ材料を用いて第4の電極
5024を形成して、図50(b)のような構成としてもよい。すると、第1の電極50
04、第2の電極、第3の電極5014及び第4の電極5024によって構成される容量
素子5025を形成することができる。
次に、トランジスタの半導体層にアモルファスシリコン(a−Si:H)膜を用いた場合
について、図51、図52及び図53を用いて説明する。
アモルファスシリコンを半導体層に用いたトップゲート構造のトランジスタを適用した表
示パネルの画素部の部分断面図を図51に示す。図51(a)に示すように、基板510
1上に下地膜5102が形成されている。さらに、下地膜5102上に画素電極5103
が形成されている。また、画素電極5103と同層に、画素電極5103と同じ材料から
なる第1の電極5104が形成されている。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、下地膜
5102としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO)、酸化窒化珪素
(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
下地膜5102上に配線5105及び配線5106が形成され、画素電極5103の端部
が配線5105で覆われている。配線5105及び配線5106の上部に、N型の導電型
を有するN型半導体層5107及びN型半導体層5108が形成されている。また、配線
5105と配線5106の間であって、下地膜5102上に半導体層5109が形成され
ている。そして、半導体層5109の一部は、N型半導体層5107及びN型半導体層5
108上にまで延長されている。なお、この半導体層5109はアモルファスシリコン(
a−Si:H)、微結晶半導体(μ−Si:H)等の非結晶性を有する半導体膜で形成さ
れている。
半導体層5109上に、ゲート絶縁膜5110が形成されている。また、ゲート絶縁膜5
110と同層に、ゲート絶縁膜5110と同じ材料からなる絶縁膜5111が第1の電極
5104上にも形成されている。なお、ゲート絶縁膜5110としては、酸化珪素膜や窒
化珪素膜などが用いられる。
ゲート絶縁膜5110上に、ゲート電極5112が形成されている。また、ゲート電極5
112と同層に、ゲート電極5112と同じ材料からなる第2の電極5113が、第1の
電極5104上に絶縁膜5111を介して形成されている。これにより、第1の電極51
04及び第2の電極5113で絶縁膜5111を挟み込んだ構造の容量素子5119が形
成されている。また、画素電極5103の端部、駆動用トランジスタ5118及び容量素
子5119を覆い、層間絶縁膜5114が形成されている。
層間絶縁膜5114及びその開口部に位置する画素電極5103上に、有機化合物を含む
層5115及び対向電極5116が形成され、画素電極5103と対向電極5116とで
有機化合物を含む層5115が挟まれた領域に、発光素子5117が形成されている。
また、図51(a)に示す第1の電極5104を、図51(b)に示すように第1の電極
5120で形成してもよい。なお、図51(b)に示した第1の電極5120は、配線5
105、5106と同層に、配線5105、5106と同一材料で形成されている。
次に、アモルファスシリコンを半導体層に用いたボトムゲート構造のトランジスタを適用
した表示パネルの画素部の部分断面図を図52、図53に示す。
図52(a)に示すように、基板5201上に下地膜5202が形成されている。さらに
、下地膜5202上にゲート電極5203が形成されている。また、ゲート電極5203
と同層に、ゲート電極5203と同じ材料からなる第1の電極5204が形成されている
。ゲート電極5203の材料には、リンが添加された多結晶シリコンを用いることができ
る。多結晶シリコンの他に、金属とシリコンの化合物であるシリサイドでもよい。
ゲート電極5203及び第1の電極5204を覆うように、ゲート絶縁膜5205が形成
されている。ゲート絶縁膜5205としては、酸化珪素膜や窒化珪素膜などが用いられる
ゲート絶縁膜5205上に、半導体層5206が形成されている。また、半導体層520
6と同層に、半導体層5206と同じ材料からなる半導体層5207が形成されている。
基板はガラス基板、石英基板、セラミック基板などを用いることができる。また、下地膜
5202としては、窒化アルミニウム(AlN)や酸化珪素(SiO)、酸化窒化珪素
(SiO)などの単層やこれらの積層を用いることができる。
半導体層5206上には、N型の導電性を有するN型半導体層5208、5209が形成
され、半導体層5207上には、N型半導体層5210が形成されている。
N型半導体層5208、5209上にはそれぞれ配線5211、5212が形成される。
また、配線5211、5212と同層に、配線5211、5212と同一材料からなる導
電層5213が、N型半導体層5210上に形成されている。
これにより、半導体層5207、N型半導体層5210及び導電層5213からなる第2
の電極が構成される。なお、この第2の電極と第1の電極5204でゲート絶縁膜520
5を挟み込んだ構造の容量素子5220が形成されている。
また、配線5211の一方の端部は延在し、その延在した配線5211上部に接して画素
電極5214が形成されている。
また、画素電極5214の端部、駆動用トランジスタ5219及び容量素子5220を覆
うように絶縁物5215が形成されている。
画素電極5214及び絶縁物5215上には、有機化合物を含む層5216及び対向電極
5217が形成され、画素電極5214と対向電極5217とで有機化合物を含む層52
16が挟まれた領域に、発光素子5218が形成されている。
なお、容量素子5220の第2の電極の一部となる半導体層5207及びN型半導体層5
210は設けなくてもよい。つまり、容量素子5220の第2の電極は導電層5213と
し、容量素子5220の構造を、第1の電極5204と導電層5213でゲート絶縁膜を
挟み込んだ構造としてもよい。
なお、図52(a)において、配線5211を形成する前に画素電極5214を形成する
ことで、図52(b)に示すような、画素電極5214と同層に、画素電極5214と同
じ材料からなる第2の電極5221を形成することができる。これにより、第2の電極5
221と第1の電極5204でゲート絶縁膜5205を挟み込んだ構造の容量素子522
2を形成することができる。
なお、図52では、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタを適用した例につい
て示したが、もちろんチャネル保護構造のトランジスタを適用してもよい。チャネル保護
構造のトランジスタを適用した場合について、図53(a)、(b)を用いて説明する。
図53(a)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは、図52(a)に示したチャネ
ルエッチ構造の駆動用トランジスタ5219の半導体層5206のチャネルが形成される
領域上に、エッチングのマスクとなる絶縁物5301が設けられている点が異なり、他の
共通しているところは共通の符号を用いている。
また、同様に、図53(b)に示すチャネル保護型構造のトランジスタは、図52(b)
に示したチャネルエッチ構造の駆動用トランジスタ5219の半導体層5206のチャネ
ルが形成される領域上に、エッチングのマスクとなる絶縁物5301が設けられている点
が異なり、他の共通しているところは共通の符号を用いている。
本発明の画素を構成するトランジスタの半導体層(チャネル形成領域やソース領域やドレ
イン領域など)に非晶質半導体膜を用いることで、製造コストを削減することができる。
なお、本発明の表示装置の画素部に適用することができるトランジスタの構造や、容量素
子の構造は上述した構成に限られず、さまざまな構成のトランジスタの構造や、容量素子
の構造を用いることができる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態8)
本実施形態では、トランジスタを始めとする半導体装置を作製する方法として、プラズマ
処理を用いて半導体装置を作製する方法について説明する。
図54は、トランジスタを含む半導体装置の構造例を示した図である。なお、図54にお
いて、図54(B)は図54(A)のa−b間の断面図に相当し、図54(C)は図54
(A)のc−d間の断面図に相当する。
図54に示す半導体装置は、基板5401上に絶縁膜5402を介して設けられた半導体
膜5403a、5403bと、当該半導体膜5403a、5403b上にゲート絶縁膜5
404を介して設けられたゲート電極5405と、ゲート電極を覆って設けられた絶縁膜
5406、5407と、半導体膜5403a、5403bのソース領域またはドレイン領
域と接続し且つ絶縁膜5407上に設けられた導電膜5408とを有している。なお、図
54においては、半導体膜5403aの一部をチャネル領域として用いたNチャネル型ト
ランジスタ5410aと半導体膜5403bの一部をチャネル領域として用いたPチャネ
ル型トランジスタ5410bとを設けた場合を示しているが、この構成に限られない。例
えば、図54では、Nチャネル型トランジスタ5410aにLDD領域を設け、Pチャネ
ル型トランジスタ5410bにはLDD領域を設けていないが、両方に設けた構成として
もよいし両方に設けない構成とすることも可能である。
なお、本実施形態では、上記基板5401、絶縁膜5402、半導体膜5403a及び5
403b、ゲート絶縁膜5404、絶縁膜5406または絶縁膜5407のうち少なくと
もいずれか一層に、プラズマ処理を用いて酸化または窒化を行うことにより半導体膜また
は絶縁膜を酸化または窒かすることによって、図54に示した半導体装置を作製する。こ
のように、プラズマ処理を用いて半導体膜または絶縁膜を酸化または窒化することによっ
て、当該半導体膜または絶縁膜の表面を改質し、CVD法やスパッタ法により形成した絶
縁膜と比較してより緻密な絶縁膜を形成することができるため、ピンホール等の欠陥を抑
制し半導体装置の特性等を向上させることが可能となる。
なお、本実施形態では、上記図54における半導体膜5403a及び5403bまたはゲ
ート絶縁膜5404にプラズマ処理を行い、当該半導体膜5403a及び5403bまた
はゲート絶縁膜5404を酸化または窒化することによって半導体装置を作製する方法に
ついて図面を参照して説明する。
はじめに、基板上に設けられた島状の半導体膜において、当該島状の半導体膜の端部を直
角に近い形状で設ける場合について示す。
まず、基板5401上に島状の半導体膜5403a、5403bを形成する(図55(A
))。島状の半導体膜5403a、5403bは、基板5401上にあらかじめ形成され
た絶縁膜5402上に公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を
用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)等を用いて非
晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜を結晶化させ、半導体膜を選択的にエッチン
グすることにより設けることができる。なお、非晶質半導体膜の結晶化は、レーザー結晶
化法、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素
を用いる熱結晶化法またはこれら方法を組み合わせた方法等の公知の結晶化法により行う
ことができる。なお、図55では、島状の半導体膜5403a、5403bの端部を直角
に近い形状(θ=85〜100°)で設ける。
次に、プラズマ処理を行い半導体膜5403a、5403bを酸化または窒化することに
よって、当該半導体膜5403a、5403bの表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜54
21a、5421b(以下、絶縁膜5421a、絶縁膜5421bとも記す)を形成する
(図55(B))。例えば、半導体膜5403a、5403bとしてSiを用いた場合、
絶縁膜5421a及び絶縁膜5421bとして、酸化珪素(SiOx)または窒化珪素(
SiNx)が形成される。また、プラズマ処理により半導体膜5403a、5403bを
酸化させた後に、再度プラズマ処理を行うことによって窒化させてもよい。この場合、半
導体膜5403a、5403bに接して酸化珪素(SiOx)が形成され、当該酸化珪素
の表面に窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。なお、プラズマ処理に
より半導体膜を酸化する場合には、酸素雰囲気下(例えば、酸素(O)と希ガス(He
、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下または酸素と水素(H
と希ガス雰囲気下または一酸化二窒素と希ガス雰囲気下)でプラズマ処理を行う。一方、
プラズマ処理により半導体膜を窒化する場合には、窒素雰囲気下(例えば、窒素(N
と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)雰囲気下または窒素
と水素と希ガス雰囲気下またはNHと希ガス雰囲気下)でプラズマ処理を行う。希ガス
としては、例えばArを用いることができる。また、ArとKrを混合したガスを用いて
もよい。そのため、絶縁膜5421a、5421bは、プラズマ処理に用いた希ガス(H
e、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)を含んでおり、Arを用いた場合
には絶縁膜5421a、5421bにArが含まれている。
また、プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3
以上1×1013cm−3以下であり、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV
以下で行う。プラズマの電子密度が高密度であり、基板5401上に形成された被処理物
(ここでは、半導体膜5403a、5403b)付近での電子温度が低いため、被処理物
に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×
1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化また
は窒化することよって形成される酸化物または窒化膜は、CVD法やスパッタ法等により
形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。
また、プラズマの電子温度が1eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比
較して低温度で酸化または窒化処理を行うことができる。たとえば、ガラス基板の歪点温
度よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化または窒化処理を行
うことができる。なお、プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ波(2.4
5GHz)等の高周波を用いることができる。なお、以下に特に断らない場合は、プラズ
マ処理として上記条件を用いて行うものとする。
次に、絶縁膜5421a、5421bを覆うようにゲート絶縁膜5404を形成する(図
55(C))。ゲート絶縁膜5404は、公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラ
ズマCVD法等)を用いて、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪
素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素また
は窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。例え
ば、半導体膜5403a、5403bとしてSiを用い、プラズマ処理により当該Siを
酸化させることによって当該半導体膜5403a、5403b表面に絶縁膜5421a、
5421bとして酸化珪素を形成した場合、当該絶縁膜5421a、5421b上にゲー
ト絶縁膜として酸化珪素(SiOx)を形成する。また、上記図55(B)において、プ
ラズマ処理により半導体膜5403a、5403bを酸化または窒化することによって形
成された絶縁膜5421a、5421bの膜厚が十分である場合には、当該絶縁膜542
1a、5421bをゲート絶縁膜として用いることも可能である。
次に、ゲート絶縁膜5404上にゲート電極5405等を形成することによって、島状の
半導体膜5403a、5403bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
5410a、Pチャネル型トランジスタ5410bを有する半導体装置を作製することが
できる(図55(D))。
このように、半導体膜5403a、5403b上にゲート絶縁膜5404を設ける前に、
プラズマ処理により半導体膜5403a、5403bの表面を酸化または窒化することに
よって、チャネル領域の端部5451a、5451b等におけるゲート絶縁膜5404の
被覆不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。つまり
、島状の半導体膜の端部が直角に近い形状(θ=85〜100°)を有する場合には、C
VD法やスパッタ法等により半導体膜を覆うようにゲート絶縁膜を形成した際に、半導体
膜の端部においてゲート絶縁膜の段切れ等による被覆不良の問題が生じる恐れがあるが、
あらかじめ半導体膜の表面にプラズマ処理を用いて酸化または窒化しておくことによって
、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良等を防止することが可能となる。
また、上記図55において、ゲート絶縁膜5404を形成した後にプラズマ処理を行うこ
とによって、ゲート絶縁膜5404を酸化または窒化させてもよい。この場合、半導体膜
5403a、5403bを覆うように形成されたゲート絶縁膜5404(図56(A))
にプラズマ処理を行い、ゲート絶縁膜5404を酸化または窒化することによって、ゲー
ト絶縁膜5404の表面に酸化膜または窒化膜(以下、絶縁膜5423とも記す)を形成
する(図56(B))。プラズマ処理の条件は、上記図55(B)と同様に行うことがで
きる。また、絶縁膜5523は、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでおり、例えばAr
を用いた場合には絶縁膜5523にArが含まれている。
また、図56(B)において、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート
絶縁膜5404を酸化させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒
化させてもよい。この場合、半導体膜5403a、5403b型に酸化珪素(SiOx)
または酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)が形成され、ゲート電極5405に接し
て窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。その後、絶縁膜123上にゲ
ート電極5405等を形成することによって、島状の半導体膜5403a、5403bを
チャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ5410a、Pチャネル型トランジ
スタ5410bを有する半導体装置を作製することができる(図56(C))。このよう
に、ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行うことにより、当該ゲート絶縁膜の表面を酸化また
は窒化することによって、ゲート絶縁膜の表面を改質し緻密な膜を形成することができる
。プラズマ処理を行うことによって得られた絶縁膜は、CVD法やスパッタ法で形成され
た絶縁膜と比較して緻密でピンホール等の欠陥も少ないため、トランジスタの特性を向上
させることができる。
なお、図56においては、あらかじめ半導体膜5403a、5403bにプラズマ処理を
行うことによって、当該半導体膜5403a、5403bの表面を酸化または窒化させた
場合を示したが、半導体膜5403a、5403bにプラズマ処理を行わずにゲート絶縁
膜5404を形成した後にプラズマ処理を行う方法を用いてもよい。このように、ゲート
電極を形成する前にプラズマ処理を行うことによって、半導体膜の端部においてゲート絶
縁膜の段切れ等による被覆不良が生じた場合であっても、被覆不良により露出した半導体
膜を酸化または窒化することができるため、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆
不良に起因するゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
このように、島状の半導体膜の端部を直角に近い形状で設けた場合であっても、半導体膜
またはゲート絶縁膜にプラズマ処理を行い、当該半導体膜またはゲート絶縁膜を酸化また
は窒化することによって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲ
ート電極と半導体膜のショート等を防止することができる。
次に、基板上に設けられた島状の半導体膜において、当該島状の半導体膜の端部をテーパ
ー形状(θ=30〜85°)で設ける場合について示す。
まず、基板5401上に島状の半導体膜5403a、5403bを形成する(図57(A
))。島状の半導体膜5403a、5403bは、基板5401上にあらかじめ形成され
た絶縁膜5402上に公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を
用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)等を用いて非
晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜をレーザー結晶化法、RTA又はファーネス
アニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法などの公
知の結晶化法により結晶化させ、選択的に半導体膜をエッチングして除去することにより
設けることができる。なお、図57では、島状の半導体膜の端部をテーパー形状(θ=3
0〜85°)で設ける。
次に、半導体膜5403a、5403bを覆うようにゲート絶縁膜5404を形成する(
図57(B))。ゲート絶縁膜5404は、公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プ
ラズマCVD法等)を用いて、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化
珪素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素ま
たは窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。
次に、プラズマ処理を行いゲート絶縁膜5404を酸化または窒化することによって、当
該ゲート絶縁膜5404の表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜(以下、絶縁膜5424と
も記す)を形成する(図57(C))。なお、プラズマ処理の条件は上記と同様に行うこ
とができる。例えば、ゲート絶縁膜5404として酸化珪素(SiOx)または酸化窒化
珪素(SiOxNy)(x>y)を用いた場合、酸素雰囲気下でプラズマ処理を行いゲー
ト絶縁膜5404を酸化することによって、ゲート絶縁膜の表面にはCVD法やスパッタ
法等により形成されたゲート絶縁膜と比較してピンホール等の欠陥の少ない緻密な膜を形
成することができる。一方、窒素雰囲気下でプラズマ処理を行いゲート絶縁膜5404を
窒化することによって、ゲート絶縁膜5404の表面に絶縁膜5424として窒化酸化珪
素(SiNxOy)(x>y)を設けることができる。また、一旦酸素雰囲気下でプラズ
マ処理を行うことによりゲート絶縁膜5404を酸化させた後に、再度窒素雰囲気下でプ
ラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。また、絶縁膜5424は、プラズマ処理
に用いた希ガスを含んでおり、例えばArを用いた場合には絶縁膜5424中にArが含
まれている。
次に、ゲート絶縁膜5404上にゲート電極5405等を形成することによって、島状の
半導体膜5403a、5403bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
5410a、Pチャネル型トランジスタ5410bを有する半導体装置を作製することが
できる(図57(D))。
このように、ゲート絶縁膜にプラズマ処理を行うことにより、ゲート絶縁膜の表面に酸化
膜または窒化膜からなる絶縁膜を設け、ゲート絶縁膜の表面の改質をすることができる。
プラズマ処理を行うことによって酸化または窒化された絶縁膜は、CVD法やスパッタ法
で形成されたゲート絶縁膜と比較して緻密でピンホール等の欠陥も少ないため、トランジ
スタの特性を向上させることができる。また、半導体膜の端部をテーパー形状とすること
によって、半導体膜の端部におけるゲート絶縁膜の被覆不良に起因するゲート電極と半導
体膜のショート等を抑制することができるが、ゲート絶縁膜を形成した後にプラズマ処理
を行うことによって、より一層ゲート電極と半導体膜のショート等を防止することができ
る。
次に、図57とは、異なる半導体装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体
的には、テーパー形状を有する半導体膜の端部に選択的にプラズマ処理を行う場合に関し
て示す。
まず、基板5401上に島状の半導体膜5403a、5403bを形成する(図58(A
))。島状の半導体膜5403a、5403bは、基板5401上にあらかじめ形成され
た絶縁膜5402上に公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラズマCVD法等)を
用いてシリコン(Si)を主成分とする材料(例えばSiGe1−x等)等を用いて非
晶質半導体膜を形成し、当該非晶質半導体膜を結晶化させ、レジスト5425a、542
5bをマスクとして半導体膜を選択的にエッチングすることにより設けることができる。
なお、非晶質半導体膜の結晶化は、レーザー結晶化法、RTA又はファーネスアニール炉
を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法またはこれら方法を
組み合わせた方法等の公知の結晶化法により行うことができる。
次に、半導体膜のエッチングのために使用したレジスト5425a、5425bを除去す
る前に、プラズマ処理を行い島状の半導体膜5403a、5403bの端部を選択的に酸
化または窒化することによって、当該半導体膜5403a、5403bの端部にそれぞれ
酸化膜または窒化膜(以下、絶縁膜5426とも記す)を形成する(図58(B))。プ
ラズマ処理は、上述した条件下で行う。また、絶縁膜5426は、プラズマ処理に用いた
希ガスを含んでいる。
次に、半導体膜5403a、5403bを覆うようにゲート絶縁膜5404を形成する(
図58(C))。ゲート絶縁膜5404は、上記と同様に設けることができる。
次に、ゲート絶縁膜5404上にゲート電極5405等を形成することによって、島状の
半導体膜5403a、5403bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
5410a、Pチャネル型トランジスタ5410bを有する半導体装置を作製することが
できる(図58(D))。
半導体膜5403a、5403bの端部をテーパー形状に設けた場合、半導体膜5403
a、5403bの一部に形成されるチャネル領域の端部5452a、5452bもテーパ
ー形状となり半導体膜の膜厚やゲート絶縁膜の膜厚が中央部分と比較して変化するため、
トランジスタの特性に影響を及ぼす場合がある。そのため、ここではプラズマ処理により
チャネル領域の端部を選択的に酸化または窒化して、当該チャネル領域の端部となる半導
体膜に絶縁膜を形成することによって、チャネル領域の端部に起因するトランジスタへの
影響を低減することができる。
なお、図58では、半導体膜5403a、5403bの端部に限ってプラズマ処理により
酸化または窒化を行った例を示したが、もちろん上記図57で示したようにゲート絶縁膜
5404にもプラズマ処理を行って酸化または窒化させることも可能である(図60(A
))。
次に、上記とは異なる半導体装置の作製方法に関して図面を参照して説明する。具体的に
は、テーパー形状を有する半導体膜にプラズマ処理を行う場合に関して示す。
まず、基板5401上に上記と同様に島状の半導体膜5403a、5403bを形成する
(図59(A))。
次に、プラズマ処理を行い半導体膜5403a、5403bを酸化または窒化することに
よって、当該半導体膜5403a、5403bの表面にそれぞれ酸化膜または窒化膜54
27a、5427b(以下、絶縁膜5427a、絶縁膜5427bとも記す)を形成する
(図59(B))。プラズマ処理は上述した条件下で同様に行うことができる。例えば、
半導体膜5403a、5403bとしてSiを用いた場合、絶縁膜5427a及び絶縁膜
5427bとして、酸化珪素(SiOx)または窒化珪素(SiNx)が形成される。ま
た、プラズマ処理により半導体膜5403a、5403bを酸化させた後に、再度プラズ
マ処理を行うことによって窒化させてもよい。この場合、半導体膜5403a、5403
bに接して酸化珪素(SiOx)または酸化窒化珪素(SiOxNy)(x>y)が形成
され、当該酸化珪素の表面に窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)が形成される。そ
のため、絶縁膜5427a、5427bは、プラズマ処理に用いた希ガスを含んでいる。
なお、プラズマ処理を行うことにより半導体膜5403a、5403bの端部も同時に酸
化または窒化される。
次に、絶縁膜5427a、5427bを覆うようにゲート絶縁膜5404を形成する(図
59(C))。ゲート絶縁膜5404は、公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、プラ
ズマCVD法等)を用いて、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)、酸化窒化珪
素(SiOxNy)(x>y)、窒化酸化珪素(SiNxOy)(x>y)等の酸素また
は窒素を有する絶縁膜の単層構造、またはこれらの積層構造で設けることができる。例え
ば、半導体膜5403a、5403bとしてSiを用いてプラズマ処理により酸化させる
ことによって、当該半導体膜5403a、5403b表面に絶縁膜5427a、5427
bとして酸化珪素を形成した場合、当該絶縁膜5427a、5427b上にゲート絶縁膜
として酸化珪素(SiOx)を形成する。
次に、ゲート絶縁膜5404上にゲート電極5405等を形成することによって、島状の
半導体膜5403a、5403bをチャネル領域として用いたNチャネル型トランジスタ
5410a、Pチャネル型トランジスタ5410bを有する半導体装置を作製することが
できる(図59(D))。
半導体膜の端部をテーパー形状に設けた場合、半導体膜の一部に形成されるチャネル領域
の端部5453a、5453bもテーパー形状となるため、半導体素子の特性に影響を及
ぼす場合がある。そのため、プラズマ処理により半導体膜を酸化または窒化することによ
って、結果的にチャネル領域の端部も酸化または窒化されるため半導体素子への影響を低
減することができる。
なお、図59では、半導体膜5403a、5403bに限ってプラズマ処理により酸化ま
たは窒化を行った例を示したが、もちろん上記図57で示したようにゲート絶縁膜540
4にプラズマ処理を行って酸化または窒化させることも可能である(図60(B))。こ
の場合、一旦酸素雰囲気下でプラズマ処理を行うことによりゲート絶縁膜5404を酸化
させた後に、再度窒素雰囲気下でプラズマ処理を行うことにより窒化させてもよい。この
場合、半導体膜5403a、5403b型に酸化珪素(SiOx)または酸化窒化珪素(
SiOxNy)(x>y)が形成され、ゲート電極5405に接して窒化酸化珪素(Si
NxOy)(x>y)が形成される。
このように、プラズマ処理を行い半導体膜またはゲート絶縁膜を酸化または窒化して表面
を改質することにより、緻密で膜質のよい絶縁膜を形成することができる。その結果、絶
縁膜を薄く形成する場合であってもピンホール等の欠陥を防止し、トランジスタ等の半導
体素子の微細化及び高性能化を実現することが達成できる。
なお、本実施形態では、上記図54における半導体膜5403a及び5403bまたはゲ
ート絶縁膜5404にプラズマ処理を行い、当該半導体膜5403a及び5403bまた
はゲート絶縁膜5404を酸化または窒化を行ったが、プラズマ処理を用いて酸化または
窒化を行う層は、これに限定されない。例えば、基板5401または絶縁膜5402にプ
ラズマ処理を行ってもよいし、絶縁膜5406または絶縁膜5407にプラズマ処理を行
ってもよい。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態9)
本実施形態では、実施の形態1から実施の形態6までで述べた駆動方法を制御するハード
ウェアについて述べる。
大まかな構成図を図61に示す。基板6101の上に、画素部6104、信号線駆動回路
6106、走査線駆動回路6105が配置されている。なお、それ以外にも、電源回路や
プリチャージ回路やタイミング生成回路などが配置されてもよい。なお、信号線駆動回路
6106や走査線駆動回路6105が配置されていなくてもよい。その場合、基板610
1に配置されていないものをICに形成してもよい。そのICは、基板6101の上に、
COG(Chip On Glass)によって配置されてもよい。あるいは、周辺回路
基板6102と基板6101とを接続する接続基板6107の上に、ICが配置されても
よい。
周辺回路基板6102には、信号6103が入力される。そして、コントローラ6108
が制御して、メモリ6109、6110などに信号が保存される。信号6103がアナロ
グ信号の場合は、アナログ・デジタル変換を行った後、そして、メモリ6109、611
0などに保存されることが多い。そして、コントローラ6108がメモリ6109、61
10などに保存された信号を用いて、基板6101に信号を出力する。
実施の形態1〜実施の形態6で述べた駆動方法を実現するために、コントローラ6108
が、サブフレームの出現順序などを制御して、基板6101に信号を出力する。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態10)
本実施形態では、本発明の表示装置を用いたELモジュール及びELテレビ受像機の構成
例について説明する。
図62は表示パネル6201と、回路基板6202を組み合わせたELモジュールを示し
ている。表示パネル6201は画素部6203、走査線駆動回路6204及び信号線駆動
回路6205を有している。回路基板6202には、例えば、コントロール回路6206
や信号分割回路6207などが形成されている。表示パネル6201と回路基板6202
は接続配線6208によって接続されている。接続配線にはFPC等を用いることができ
る。
コントロール回路6206が、実施の形態9における、コントローラ6108やメモリ6
109、6110などに相当する。主に、コントロール回路6206において、サブフレ
ームの出現順序などを制御している。
表示パネル6201は、画素部と一部の周辺駆動回路(複数の駆動回路のうち動作周波数
の低い駆動回路)を基板上にトランジスタを用いて一体形成し、一部の周辺駆動回路(複
数の駆動回路のうち動作周波数の高い駆動回路)をICチップ上に形成し、そのICチッ
プをCOG(Chip On Glass)などで表示パネル6201に実装するとよい
。あるいは、そのICチップをTAB(Tape Automated Bonding
)やプリント基板を用いて表示パネル6201に実装してもよい。
また、走査線や信号線に設定する信号をバッファ回路によりインピーダンス変換すること
で、1行毎の画素の書き込み時間を短くすることができる。よって高精細な表示装置を提
供することができる。
また、さらに消費電力の低減を図るため、ガラス基板上にトランジスタを用いて画素部を
形成し、全ての信号線駆動回路をICチップ上に形成し、そのICチップをCOG(Ch
ip On Glass)表示パネルに実装してもよい。
例えば、表示パネルの画面全体をいくつかの領域に分割し、各々の領域に一部もしくは全
ての周辺駆動回路(信号線駆動回路、走査線駆動回路など)を形成したICチップを配置
し、COG(Chip On Glass)などで表示パネルに実装してもよい。この場
合の表示パネルの構成を図63に示す。
図63では、画面全体を4つの領域に分割し、8個のICチップを用いて駆動させる例で
ある。表示パネルの構成は、基板6310、画素部6311、FPC6312a〜631
2h、ICチップ6313a〜6313hを有する。8個のICチップのうち、6313
a〜6313dには信号線駆動回路を形成しており、6313e〜6313hには走査線
駆動回路を形成している。そして、任意のICチップを駆動させることにより、4つの画
面領域のうち任意の画面領域のみを駆動させることが可能となる。例えば、ICチップ6
313aと6313eのみを駆動させると、4つの画面領域のうち、左上の領域のみを駆
動させることができる。このようにすることにより、消費電力を低減させることが可能と
なる。
また、別の構成を有している表示パネルの例を図64に示す。図64の表示パネルは基板
6420上に、画素6430が複数配列された画素部6421、走査線6433の信号を
制御する走査線駆動回路6422、信号線6431の信号を制御する信号線駆動回路64
23を有している。また、画素6430に含まれる発光素子の輝度変化を補正するための
モニタ回路6424が設けられていてもよい。画素6430に含まれる発光素子とモニタ
回路6424に含まれる発光素子は同じ構造を有している。発光素子の構造は一対の電極
間にエレクトロルミネセンスを発現する材料を含む層を挟んだ形となっている。
基板6420の周辺部には、走査線駆動回路6422に外部回路から信号を入力する入力
端子6425、信号線駆動回路6423に外部回路から信号を入力する入力端子6426
、モニタ回路6424に信号を入力する入力端子6429を有している。
画素6430に設けた発光素子を発光させるためには、外部回路から電力を供給する必要
がある。画素部6421に設けられる電源線6432は、入力端子6427で外部回路と
接続される。電源線6432は引き回す配線の長さにより抵抗損失が生じるので、入力端
子6427は基板6420の周辺部に複数箇所設けることが好ましい。入力端子6427
は基板6420の両端部に設け、画素部6421の面内で輝度ムラが目立たないように配
置されている。すなわち、画面の中で片側が明るく、反対側が暗くなってしまうことを防
いでいる。また、一対の電極を備えた発光素子の、電源線6432と接続する電極とは反
対側の電極は、複数の画素6430で共有する共通電極として形成されるが、この電極の
抵抗損失も低くするために、端子6428を複数個備えている。
このような表示パネルは、電源線がCuなどの低抵抗材料で形成されているので、特に画
面サイズが大型化したときに有効である。例えば、画面サイズが13インチクラスの場合
対角線の長さは340mmであるが、60インチクラスの場合には1500mm以上とな
る。このような場合には、配線抵抗を無視することが出来ないので、Cuなどの低抵抗材
料を配線として用いることが好ましい。また、配線遅延を考慮すると、同様にして信号線
や走査線を形成してもよい。
上記のようなパネル構成を備えたELモジュールにより、ELテレビ受像機を完成させる
ことができる。図65は、ELテレビ受像機の主要な構成を示すブロック図である。チュ
ーナ6501は映像信号と音声信号を受信する。映像信号は、映像信号増幅回路6502
と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処
理回路6503と、その映像信号を駆動回路の入力仕様に変換するためのコントロール回
路6206により処理される。コントロール回路6206は、走査線側と信号線側にそれ
ぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路6207を設
け、入力デジタル信号をM個に分割して供給する構成としてもよい。
チューナ6501で受信した信号のうち、音声信号は音声信号増幅回路6504に送られ
、その出力は音声信号処理回路6505を経てスピーカー6506に供給される。制御回
路6507は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部6508から受け、チュー
ナ6501や音声信号処理回路6505に信号を送出する。
ELモジュールを筐体に組みこんで、テレビ受像機を完成させることができる。ELモジ
ュールにより、表示部が形成される。また、スピーカー、ビデオ入力端子などが適宜備え
られている。
勿論、本発明はテレビ受像機に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、
鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など特に大面積の表
示媒体として様々な用途に適用することができる。
このように、本発明の表示装置、及びその駆動方法を用いることにより、輝度のばらつき
が低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる。
なお、本実施の形態は、他の実施の形態で述べた内容(一部でもよい)を、具現化した場
合の一例、少し変形した場合の一例、一部を変更した場合の一例、改良した場合の一例、
詳細に述べた場合の一例、応用した場合の一例、関連がある部分についての一例などを示
している。したがって、他の実施の形態で述べた内容は、本実施の形態への適用、組み合
わせ、又は置き換えを自由に行うことができる。
なお、本実施の形態において、様々な図を用いて述べてきたが、各々の図で述べた内容(
一部でもよい)は、別の図で述べた内容(一部でもよい)に対して、適用、組み合わせ、
又は置き換えなどを自由に行うことが出来る。さらに、これまでに述べた図において、各
々の部分に関して、別の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させるこ
とが出来る。
同様に、本実施の形態の各々の図で述べた内容(一部でもよい)は、別の実施の形態の図
で述べた内容(一部でもよい)対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを自由に行
うことが出来る。さらに、本実施の形態の図において、各々の部分に関して、別の実施の
形態の部分を組み合わせることにより、さらに多くの図を構成させることが出来る。
(実施の形態11)
本発明の表示装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型
ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置
(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機
器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機、電子書籍等)、
記憶媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDigital Versatile Di
sc(DVD)等の記憶媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置
)等が挙げられる。それらの電子機器の具体例を図66に示す。
図66(A)は自発光型のディスプレイであり、筐体6601、支持台6602、表示部
6603、スピーカー部6604、ビデオ入力端子6605等を含む。本発明は、表示部
6603を構成する表示装置に用いることができ、本発明により、輝度のばらつきが低減
された、綺麗な画像を見ることができるようになる。自発光型であるためバックライトが
必要なく、液晶ディスプレイよりも薄い表示部とすることができる。なお、ディスプレイ
は、パーソナルコンピュータ用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表
示装置が含まれる。
図66(B)はデジタルスチルカメラであり、本体6606、表示部6607、受像部6
608、操作キー6609、外部接続ポート6610、シャッター6611等を含む。本
発明は、表示部6607を構成する表示装置に用いることができ、本発明により、輝度の
ばらつきが低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる。
図66(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体6612、筐体6613、
表示部6614、キーボード6615、外部接続ポート6616、ポインティングマウス
6617等を含む。本発明は、表示部6614を構成する表示装置に用いることができ、
本発明により、輝度のばらつきが低減された、綺麗な画像を見ることができるようになる
図66(D)はモバイルコンピュータであり、本体6618、表示部6619、スイッチ
6620、操作キー6621、赤外線ポート6622等を含む。本発明は、表示部661
9を構成する表示装置に用いることができ、本発明により、輝度のばらつきが低減された
、綺麗な画像を見ることができるようになる。
図66(E)は記憶媒体読込部を備えた画像再生装置(具体的には、例えばDVD再生装
置)であり、本体6623、筐体6624、表示部A6625、表示部B6626、記憶
媒体(DVD等)読込部6627、操作キー6628、スピーカー部6629等を含む。
表示部A6625は主に画像情報を表示し、表示部B6626は主に文字情報を表示する
。本発明は、表示部A6625、表示部B6626を構成する表示装置に用いることがで
き、本発明により、輝度のばらつきが低減された、綺麗な画像を見ることができるように
なる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
図66(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体6
630、表示部6631、アーム部6632等を含む。本発明は、表示部6631を構成
する表示装置に用いることができ、本発明により、輝度のばらつきが低減された、綺麗な
画像を見ることができるようになる。
図66(G)はビデオカメラであり、本体6633、表示部6634、筐体6635、外
部接続ポート6636、リモコン受信部6637、受像部6638、バッテリー6639
、音声入力部6640、操作キー6641等を含む。本発明は、表示部6634を構成す
る表示装置に用いることができ、本発明により、輝度のばらつきが低減された、綺麗な画
像を見ることができるようになる。
図66(H)は携帯電話であり、本体6642、筐体6643、表示部6644、音声入
力部6645、音声出力部6646、操作キー6647、外部接続ポート6648、アン
テナ6649等を含む。本発明は、表示部6644を構成する表示装置に用いることがで
きる。なお、表示部6644は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費
電流を抑えることができる。また本発明により、輝度のばらつきが低減された、綺麗な画
像を見ることができるようになる。
なお、発光輝度が高い発光材料を用いれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大
投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
また、近年では、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電
子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する
機会が増してきている。発光材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好
ましい。
また、発光型の表示装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少な
くなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音
響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光型の表示装置を用いる場合には、非
発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可
能である。また、本実施形態の電子機器は、実施の形態1〜実施の形態10に示したいず
れの構成の表示装置を用いてもよい。
101 トランジスタ
102 トランジスタ
103 保持容量
104 走査線
105 信号線
106 電源線
107 容量線
108 発光素子
123 絶縁膜
201 トランジスタ
202 トランジスタ
203 保持容量
204 走査線
205 信号線
206 電源線
207 容量線
208 発光素子
301 トランジスタ
302 トランジスタ
303 トランジスタ
304 トランジスタ
305 トランジスタ
306 保持容量
307 信号線
308 第1の走査線
309 第2の走査線
310 第3の走査線
311 第4の走査線
312 電源線
313 電源線
314 容量線
315 発光素子
316 発光素子
801 トランジスタ
802 トランジスタ
803 トランジスタ
804 トランジスタ
805 トランジスタ
806 保持容量
807 信号線
808 第1の走査線
809 第2の走査線
810 第3の走査線
811 第4の走査線
812 電源線
813 電源線
814 容量線
815 発光素子
2101 トランジスタ
2102 トランジスタ
2103 トランジスタ
2104 トランジスタ
2105 トランジスタ
2106 保持容量
2107 信号線
2108 第1の走査線
2109 第2の走査線
2110 第3の走査線
2111 第4の走査線
2112 電源線
2113 電源線
2115 発光素子
2121 トランジスタ
2122 トランジスタ
2123 トランジスタ
2124 トランジスタ
2125 トランジスタ
2126 保持容量
2128 第1の走査線
2129 第2の走査線
2130 第3の走査線
2131 第4の走査線
2135 発光素子
2149 第2の走査線
2301 トランジスタ
2302 トランジスタ
2303 トランジスタ
2304 トランジスタ
2305 トランジスタ
2306 保持容量
2307 信号線
2308 第1の走査線
2309 第2の走査線
2310 第3の走査線
2311 第4の走査線
2312 電源線
2315 発光素子
2321 トランジスタ
2322 トランジスタ
2323 トランジスタ
2324 トランジスタ
2325 トランジスタ
2326 保持容量
2328 第1の走査線
2329 第2の走査線
2330 第3の走査線
2331 第4の走査線
2335 発光素子
2349 第2の走査線
2516 トランジスタ
2517 第5の走査線

Claims (2)

  1. 画素部と第1乃至第4の走査線駆動回路と、を有し、
    前記画素部は、Pチャネル型の第1乃至第5のトランジスタと、容量素子と、発光素子と、を有し、
    前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、ビデオ信号が入力される信号線と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのソース又はドレインの一方は、電源線と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第4のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
    前記第4のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの他方と電気的に接続され、
    前記第5のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの他方と電気的に接続され、
    前記第5のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記発光素子と電気的に接続され、
    前記容量素子の第1の電極は、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
    前記容量素子の第2の電極は、第1の導電層を有し、
    前記第1の導電層は、延伸している領域を有し、
    前記第1の走査線駆動回路及び前記第2の走査線駆動回路は、前記画素部を間に挟んで、前記第3の走査線駆動回路部及び前記第4の走査線駆動回路と向かいあって配置される表示装置。
  2. 画素部と第1乃至第4の走査線駆動回路と、を有し、
    前記画素部は、Pチャネル型の第1乃至第5のトランジスタと、容量素子と、発光素子と、を有し、
    前記第2のトランジスタのソース又はドレインの一方は、ビデオ信号が入力される信号線と電気的に接続され、
    前記第2のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのソース又はドレインの一方は、電源線と電気的に接続され、
    前記第3のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの一方と電気的に接続され、
    前記第4のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
    前記第4のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの他方と電気的に接続され、
    前記第5のトランジスタのソース又はドレインの一方は、前記第1のトランジスタのソース又はドレインの他方と電気的に接続され、
    前記第5のトランジスタのソース又はドレインの他方は、前記発光素子と電気的に接続され、
    前記容量素子の第1の電極は、前記第1のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
    前記容量素子の第2の電極は、第1の導電層を有し、
    前記第1の導電層は、延伸している領域を有し、
    前記電源線は、前記第1の導電層とは異なる第2の導電層を有し、
    前記第1の走査線駆動回路及び前記第2の走査線駆動回路は、前記画素部を間に挟んで、前記第3の走査線駆動回路部及び前記第4の走査線駆動回路と向かいあって配置される表示装置。
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