JP2019060807A - 二次電池の状態診断装置および状態診断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の充電状態や劣化状態を判定する際に、電流積算方法が用いられるが、電流積算方法では電流センサに含まれる誤差が蓄積し、判定制度が低下する課題がある。【解決手段】上記課題を解決するために本発明は、充放電可能な二次電池を含むシステムにおける二次電池の状態診断装置であって、電流センサと時計の情報に基づいて、充電電流と放電電流を逆符号として積算した正味充放電量を計算する電流積算部と、前記電流積算部の出力と電圧センサの情報に基づいて電圧と充放電量の関係を表すデータテーブルを保持する記憶部と、前記データテーブルにおける、所定の正味充放電量に対応する電池電圧の時間変化から電流センサ誤差を推定する推定部と、を備えることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池の状態診断装置および状態診断方法に関する。
近年、リチウムイオン電池などの二次電池をスマートハウス、ビル、マイクログリッド等の蓄電用電源に使用して商用系統と連携して電力を供給することにより、効率的にエネルギーを利用する取り組みが進められている。また,リチウムイオン電池を搭載した電気自動車の普及も進んでいる。二次電池は充放電および保管によって特性劣化を生じることが知られている。上記用途の電源はその利用期間が長期に及ぶことが想定されるため、二次電池の特性劣化を抑制することが重要である。
二次電池の特性劣化を表す指標として,初期容量に対する現時点の容量の比(SOH:State Of Health)が用いられる。二次電池のSOHを把握しておくことは,二次電池の寿命を推定する上で重要である。また,二次電池の運用においても,残容量を正確に把握して容量不足による不具合を回避する上で重要である。また,二次電池の運用における残容量把握については,二次電池の充電状態(SOC:State Of Charge)を把握することが必要である。SOCは二次電池の満充電状態を100%SOC、全放電状態を0%SOCとして、その中間の容量または電圧に対応して設定されている。このようなSOHとSOCの判定が不正確であって残容量の誤差が大きい場合には,車載用二次電池の場合には航続距離の算出に大きな影響を与える。また,定置型二次電池の場合には充放電が予期せず停止したり,二次電池の利用効率が低下したりする。
SOHの測定方法として,二次電池を所定の電流で,所定の上限電圧と下限電圧の間を充電または放電する方法がある。この方法では,充放電量と電池電圧の関係が一意に定まり,二次電池のSOHを正確に測定することができるが,二次電池の運用を停止する必要がある。そこで,運用中の充放電電流を電流センサで計測し,その電流値を積算し,この積算電流量と電池電圧の関係を統計処理によって抽出してSOHを推定する方法も提案されている。しかしながら,非特許文献1に記載の方法は,長時間の電流積算を必要とするため,電流センサの計測誤差が蓄積し,積算電流量に大きな誤差を生じる。このため,積算電流量と電池電圧の関係が不正確になり,SOHの推定誤差が大きくなる課題がある。
また,二次電池のSOCを算出する方法として,大きく二つの方法が提案されている。一つは電流積算方法である。この方法は,二次電池の充放電電流を電流センサで計測し,その電流値を積算し,二次電池の容量と比較することで二次電池のSOCを算出する方法である。しかし,この電流積算方法では,電流センサの計測誤差が蓄積し,充電率の測定値に大きな誤差が生じる課題があった。もう一つは,二次電池の開回路電圧(OCV:Open Circuit Voltage)を算出し,予め備えたSOCとOCVの関係性からSOCを算出する方法である。しかし,このOCV介在方法では,充放電中にOCVを推定することが難しく,かつ運用中にOCV判定に十分な休止時間を確保できない場合が多いという課題があった。さらに,SOCとOCVの関係性は二次電池の劣化状態によって変化するため,劣化した電池では推定誤差が大きくなる課題もあった。そこで,これらの両方の方法を組み合わせてSOCを算出する方法が特許文献1で提案されている。
特開2014-25738
第55回電池討論会要旨集1M18
特許文献1には,電流積算方法で算出したSOCとOCV介在方法で算出したSOCの加重平均によって最終的なSOCを決定する方法が記載されている。電流積算方法のSOCがOCV介在方法のSOCと整合していれば電流積算方法のSOCの加重を増やし,整合していなければ加重を減らすことにより,電流積算方法の加重を調節する。
しかしながら,上記特許文献1には,前記した電流積算方法とOCV介在方法のそれぞれの誤差を低減する方法は記載されていない。また,OCV介在方法のSOCを加重判定の基準としているため,OCV介在方法に含まれる問題は解決されない。結果として,推定したSOCは両方の方法の誤差を有することになり,必ずしも残容量の推定精度向上に結び付かないという問題がある。
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、電流積算方法の誤差をもたらす電流センサ誤差の大きさを判定し,これを補正することによって,SOCおよびSOHの推定誤差を低減する方法を提案するものである。
上記課題を解決するために本発明は、充放電可能な二次電池を含むシステムにおける二次電池の状態診断装置であって、電流センサと時計の情報に基づいて、充電電流と放電電流を逆符号として積算した正味充放電量を計算する電流積算部と、前記電流積算部の出力と電圧センサの情報に基づいて電圧と充放電量の関係を表すデータテーブルを保持する記憶部と、前記データテーブルにおける、所定の正味充放電量に対応する電池電圧の時間変化から電流センサ誤差を推定する推定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば,二次電池の電流積算方法の誤差を低減することができ,これによりSOCおよびSOHの推定精度を向上させることができる。上記した以外の課題、構成および効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
第1の実施形態に係わる状態診断装置の概略図を示す。 電圧2.7〜4.1Vにおける容量が22 Ah の単電池を用いた場合の記憶部のデータテーブル1の例を示す。 不定形の充放電波形で二次電池を充放電した場合の充放電量q(k)と電圧V(k)の変遷を示した図の例を示す。 実施例1で用いた蓄電池の充放電量qと開回路電圧voと開回路電圧の変化率Δvo/Δqを示す。 図2および図3に示したデータテーブル1からq_f=2 Ahに対応するt(k_f)とV_f(k_f)を抽出して新規に構成したデータテーブル3を示す。 第2の実施形態に係わる状態診断装置の概略図を示す。 第3の実施形態に係わる状態診断装置の概略図を示す。 第4の実施形態に係わる状態診断装置の概略図を示す。 第1の実施形態で示したデータと方法に基づいて作成したデータテーブル4について、充放電量q_t(k)と電圧V(k)の関係を示す。 第5,6の実施形態に係わる状態診断装置の概略図を示す。 電流センサ誤差を補正して得られるデータテーブル4における所定の充放電量に対応する電圧の平均値と、電流センサの値を用いたデータテーブル1における所定の充放電量に対応する電圧の平均値と、別途測定した充放電量と開回路電圧を比較した図を示す。 本発明の第5の実施形態における平均電圧、OCVを用いた比較例1、補正無しの平均電圧を用いた比較例2について、3.3 Vから3.8 Vまでの容量を推定したものを示す。 本発明の第7の実施形態における状態診断装置の概略図を示す。
以下、図面等を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の説明は本発明の内容の具体例を示すものであり、本発明がこれらの説明に限定されるものではなく、本明細書に開示される技術的思想の範囲内において当業者による様々な変更および修正が可能である。また、本発明を説明するための全図において、同一の機能を有するものは、同一の符号を付け、その繰り返しの説明は省略する場合がある。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係わる状態診断装置の概略図である。本発明の状態診断装置は、二次電池の電圧を監視する電圧センサ、二次電池に流れる電流を監視する電流センサ、時計を備える。また、電流センサと時計の情報に基づいて充放電電流を積算して充放電量を計算する電流積算部と、電圧と充放電量の関係を記憶する記憶部と、前記電圧と充放電量の関係および時刻データから電流センサの誤差を推定する電流誤差推定部を有する。
前記電流積算部は、時刻における電流センサの測定値に基づき、二次電池への充放電量を計算する機能を有する。計算方法の例を以下で説明する。ここでは、電流センサおよび電圧センサは適切な時間間隔Δtごとに電流Iおよび電圧Vを測定するものとする。測定間隔Δtは30秒以下であることが望ましく、10秒以下であることがより望ましい。ただし、Δtは必ずしも一定値でなくてもよい。また、測定期間は1時間以上であることが望ましく、10時間以上であることがより望ましい。以下、電流および電圧をk回目に測定した時刻をt(k)と表す。t(0)<t(1)<t(2)<…<t(n-1)<t(n) である。また、k回目に測定された電流をI(k)、電圧をV(k)と表す。ここで、電流Iは充電電流と放電電流で符号が逆になっており、例えば1 Aの充電電流を I = 1と表す場合は、1 Aの放電電流は I = -1 と表される。以下では充電電流の符号を正とした場合について説明する。前期電流積算部は、ある時刻t(k)において測定された電流I(k)と、その直近の過去の時刻t(k-1)において測定された電流I(k-1)に基づいて、時刻t(k-1)からt(k)の間に二次電池に流れた電流を積算した充放電量Δq(k)を計算する。このΔq(k)の計算方法としては、例えば Δq(k) = [t(k)-t(k-1)]*[I(k-1)+I(k)]/2 などが挙げられる。また、時刻t(k) における二次電池の充放電量q(k)を計算する。このq(k)の計算方法としては、時刻t(k-1)における充放電量q(k-1)を用いて、q(k)=q(k-1)+Δq(k)などが挙げられる。なお、時刻t(0)における充放電量q(0)を定義する方法として、例えば、所定の開回路電圧における充放電量を0とする方法、t(0)における充放電量q(0)を0とする方法、前回の一連の測定が終了した時点での充放電量を引き継ぐ方法などが挙げられる。以下では、所定の開回路電圧3.55 Vにおける充放電量を0とした場合について説明する。
前記記憶部は、測定順kに対して、kに対応する時刻t(k)と、電流I(k)と、電圧V(k)と、前記電流積算部で計算した充放電量q(k)を記憶する。図2は、電圧2.7〜4.1Vにおける容量が22 Ah の単電池を用いた場合の記憶部のデータテーブル1の例である。
前記電流誤差推定部は、前記記憶部に蓄積されたデータテーブル1から、所定の充放電量q_fに対応するデータを抽出する。所定の充放電量の選び方としては、対応するデータ数が多い充放電量を選ぶことが望ましい。図3は、不定形の充放電波形で二次電池を充放電した場合の充放電量q(k)と電圧V(k)の変遷を示した図の例である。図3においては、0 < q(k) < 2 におけるデータ数が多いことから、この領域からq_fを選択することが望ましい。
また、前記記憶部は、診断の対象とする電池について、充放電量qと開回路電圧vと開回路電圧変化率Δvo/Δqの関係を示すデータテーブル2を、図2に示した蓄積データとは別に保持しておく。所定の充放電量q_fの選定にあたっては、q_f近傍における、充放電量の変化Δqに対する開回路電圧voの変化Δvoの割合Δvo/Δqの絶対値が大きいことが望ましい。図4は、本実施例で用いた蓄電池の充放電量qと開回路電圧voと開回路電圧の変化率Δvo/Δqを示す。図4からは、開回路電圧変化率の絶対値は充電量q<0で大きいため、この領域においてq_fを選択することが望ましい。ただし、本実施例においては、図3に示したようにq<0にはデータが少なく、またデータが多い0<q<2における開回路電圧変化率は0ではない値を持っていることから、以下ではq_f = 2 Ah とした場合について説明する。所定のq_0に対応するデータを抽出する方法としては、例えば以下の方法が挙げられる。まず、図2に示した蓄積データを測定順kの昇順で検索し、q(k_f-1)≦q_f<q(k_f)となるk_fを探す。次に、このようなq(k_f-1)とq(k_f)と、これらに対応するV(k_f-1)とV(k_f)を用いて、データを内挿してq_fに対応するV_fを探す。このように求めたk_fに対応するV_f(k_f)を、時刻t(k_f)と合わせて保持する。あるいは、所定の充放電量q_fにある程度の尤度Δq_fを設け、図2に示した蓄積データを測定順kの昇順で検索し、q(k_f)-Δq_f ≦q_f≦q(k_f)+ Δq_fとなるk_fと、このk_fに対応するV_f(k_f)を、時刻t(k_f)と合わせて保持する方法もある。以下では、前者の内挿によって抽出した場合について説明する。以上のように、q_fに対応するk_fと時刻t(k_f)と電圧V_f(k_f)の複数の組み合わせを保持し、新規にデータテーブル3を作成する。
図5は、図2および図3に示したデータテーブル1からq_f=2 Ahに対応するt(k_f)とV_f(k_f)を抽出して新規に構成したデータテーブル3を図示したものである。図中の直線は、データテーブル3の回帰直線である。発明者は、電流センサがオフセット誤差の大きさと、この直線の傾きが比例することを見出した。すなわち、電流センサの測定値Iが常にオフセット誤差e (A) を含んでいる場合、時間Δt (h)が経過した後の充放電量qはその真値q_tに対してeΔt (Ah)の誤差を生じており、q = q_t+ eΔtとなる。これにより、充放電量qに対応する開回路電圧voは、その真値であるq_tに対応するvo_tよりも、開回路電圧変化率Δvo/Δqと充放電量の誤差eΔtの積だけ大きくなる。すなわち、vo = vo_t +[Δvo/Δq]eΔt となる。ここで、開回路電圧voは、充電中の電池電圧と放電中の電池電圧の平均値として近似的に得ることができる。以上のことから、図5に示した直線の傾きは、充放電量q_f近傍における開回路電圧変化率[Δvo/Δq]と、電流センサのオフセット誤差eの積になる。したがって、図5の傾きをデータテーブル2より抽出した充放電量q_f近傍における開回路電圧変化率[Δvo/Δq]で除することによってオフセット誤差eを判定することができる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について、図6を参照して説明する。本実施形態では第1の実施形態に加えて、電流値Iに応じて電圧センサの測定値Vを補正する電圧換算部を備える。本実施形態では、電池の内部抵抗R (Ω)を記憶部に保持し、電圧センサの測定値をV’= V -IR とする。以下、第1の実施形態における電圧V(k)に替えてV’(k)を用いる。
このように求めたV’(k)は電圧V(k)に比べて開回路電圧vo(k)に近い値になっているため、データベース3における電圧V_f(k_f)のばらつきを低減することができる。
ここで、内部抵抗Rの値は定数としてもよいが、別途備えた温度センサの測定値Tや、連続充電時間および連続放電時間、充放電量q、SOCなどを変数とした関数として定義してもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について、図7を参照して説明する。本実施形態では第1の実施形態に加えて、電流センサの温度Tを測定するための温度センサが備えられている。また、電流センサのオフセット誤差eと温度Tとの関係が保持されている。例えば、e = e0(1+A*T) の関係が与えられているとすると、第1の実施形態における図5の傾きは、時刻t(k_f)において[Δvo/Δq]e0(1+A*T(k_f))として与えられる。すなわち、電流センサの温度変化に基づく誤差の変化を、図5の傾きの変化と対応付けることができる。これにより、温度変化を伴う場合の電流センサ誤差の推定精度を高めることができる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について、図8を参照して説明する。本実施形態では第1〜第3の実施形態のいずれかの電流センサ誤差推定方法に加えて、推定した電流センサ誤差eに基づき、測定順k、時刻t(k)、電流I(k)、電圧V(k)、充放電量q(k)による記憶部のデータテーブル1を補正して新規にデータテーブル4を作成する充放電量―電圧補正部を有する。ここでは、第1の実施例に基づき、時刻によらない電流センサ誤差eが得られた場合について説明する。
まず、データテーブル1における電流I(k)には常に誤差eが含まれていると推定されるので、電流の推定真値I_t(k)について、I_t(k)=I(k)-e が成り立つ。また、データテーブル1における充放電量q(k)には、時刻t(0)からの経過時間[t(k)-t(0)]とセンサ誤差eの積が含まれるので、充放電量の推定真値q_t(k)について、q_t(k) = q(k) - e[t(k)-t(0)] が成り立つ。そこで、データテーブル1における電流I(k)と充放電量q(k)をそれぞれI_t(k)とq_t(k)に置き換えたデータテーブル4を作成することができる。図9は、第1の実施形態で示したデータと方法に基づいて作成したデータテーブル4について、充放電量q_t(k)と電圧V(k)の関係を示す。
(第5の実施形態)
第5の実施形態について、図10を参照して説明する。本実施形態では第4の実施形態で示した電流センサ誤差推定方法および前記データテーブル4の作成方法に加えて、データテーブル4を用いた電池の特性劣化推定部を有する。
電池の代表的な特性として、電池の容量が挙げられる。本実施形態では、電池容量に対応する指標として、所定の上限電圧に対応する充放電量q_maxと、所定の下限電圧に対応する充放電量q_minの差 (q_max-q_min)を用いる。ここで、所定の上限電圧は必ずしも100%SOCに対応する電圧でなくてもよく、また所定の下限電圧は必ずしも0%SOCに対応する電圧でなくてもよい。これらの電圧は、電池が運用範囲内において任意に定めることができる。以下では、上限電圧として3.8V、下限電圧として3.3Vとした場合について説明する。これらの上限電圧、下限電圧は本来、開回路電圧の値として定義される。ただし、開回路電圧に近い値として、データテーブル4において所定の充放電量に対応する電圧の平均値を用いることもできる。
図11は、電流センサ誤差を補正して得られるデータテーブル4における所定の充放電量に対応する電圧の平均値と、電流センサの値を用いたデータテーブル1における所定の充放電量に対応する電圧の平均値と、別途測定した充放電量と開回路電圧を比較した図である。図のように、電流センサ誤差を補正して得られた平均電圧は、補正無しの平均電圧に比べてOCVによく一致している。図12は本実施形態の平均電圧、OCVを用いた比較例1、補正無しの平均電圧を用いた比較例2について、3.3 Vから3.8 Vまでの容量を推定したものである。本実施形態によれば、従来技術による比較例2に比べて真値である比較例1の値に近い値が得られることがわかる。
なお、図4に示したデータテーブル2は、診断によって得られた電池の劣化状態に応じて変更することもできる。例えば、データテーブル4から整理した充放電量q_tと平均電圧vの関係に基づき電圧変化率Δv/Δqを算出し、これらの充放電量q_tと平均電圧vと電圧変化率Δv/Δqによってデータテーブル2を上書きしてもよい。これにより、電池の特性を示すデータテーブル2が、現時点での電池の特性を適切に反映したものに変更される。
(第6の実施形態)
第6の実施形態について、図10を参照して説明する。本実施形態では第4の実施形態で示した電流センサ誤差推定方法および前記データテーブル4の作成方法に加えて、データテーブル4を用いた電池の特性劣化推定部を有する。
電池の代表的な特性として、電池の内部抵抗が挙げられる。本実施形態では、電池の内部抵抗に対応する指標として、所定の充放電量に対応する電圧のばらつき、または所定の平均電圧を得る充放電量における電圧のばらつきを用いる。ここで、データテーブル4の電圧は内部抵抗と充放電電流の積である電圧変化分を含んでいるため、内部抵抗が上昇し、かつ充放電電流の値が一定であれば、電圧の標準偏差は内部抵抗に比例して上昇する。また、第2の実施形態に基づいてデータテーブル4を構成する場合には、内部抵抗と充放電電流の積を差し引かれた補正済み電圧が保持されている。しかし、内部抵抗が上昇した場合には、補正の際に用いた内部抵抗は真の値よりも小さい値になる。このため、補正済み電圧にも内部抵抗の上昇分に対応した電圧ばらつきが含まれる。この際、所定の充放電量としては、充放電量による内部抵抗の変化が小さい領域で指定することが望ましく、例えば30%〜70%SOCの領域のどこかを選択することが望ましい。
(第7の実施形態)
第7の実施形態について、図13を参照して説明する。本実施形態では第1ないし第3の実施形態で示した電流センサ誤差推定方法に加えて、電流積算部の出力と電流誤差推定部の出力を反映した電池状態推定部を有する。
本実施形態によれば、電流誤差推定部によって推定された電流センサのオフセット誤差eと、電流積算部の出力である充放電量の差分Δq(k)=I(k)Δtに基づき、電流積算部の差分の真値Δq_t(k)=[I(k)-e]Δtを算出する。そして、充放電量qと開回路電圧vと開回路電圧変化率Δvo/Δqの関係を示すデータテーブル2に基づいて、現時点での充放電量あるいはSOCを算出して出力する。
1,2,3 データテーブル

Claims (10)

  1. 充放電可能な二次電池を含むシステムにおける二次電池の状態診断装置であって、
    電流センサと時計の情報に基づいて、充電電流と放電電流を逆符号として積算した正味充放電量を計算する電流積算部と、
    前記電流積算部の出力と電圧センサの情報に基づいて電圧と充放電量の関係を表すデータテーブルを保持する記憶部と、
    前記データテーブルにおける、所定の正味充放電量に対応する電池電圧の時間変化から電流センサ誤差を推定する推定部と、
    を備えることを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  2. 請求項1に記載の二次電池の状態診断装置において、
    二次電池の内部抵抗データを保持し、電圧センサ出力、電流センサ出力、及び内部抵抗データに基づいて電圧を換算することを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  3. 請求項1又は2の何れかに記載の二次電池の状態診断装置において、
    電流センサの温度と、電流センサ誤差と温度との関係を示す式又はデータテーブルが保持されており、充放電量と電圧の時間変化、前記電流センサの温度、及び前記式又はデータテーブルを用いて、電流センサ誤差を推定することを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の二次電池の状態診断装置において、
    前記推定部で推定された電流センサ誤差を用いて前記記憶部に保持されたデータテーブルを補正することを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  5. 請求項4に記載の二次電池の状態診断装置において、
    前記補正されたデータテーブルに対して、電圧データの統計処理を含むデータ処理を実施して所定の電圧範囲に対応する電池容量を計算し、前記電池容量又はこれを変換した数値を出力することを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  6. 請求項4又は5の何れかに記載の二次電池の状態診断装置において、
    前記補正されたデータテーブルに対して、電圧データの統計処理を含むデータ処理を実施して所定の電圧範囲に対応する電圧の振幅またはばらつきを計算して出力することを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の二次電池の状態診断装置において、
    前記推定部において推定された電流センサ誤差に基づき、前記電流積算部において推定された正味の充放電量の差を補正し、補正後の充放電量の差または積算値のいずれかに基づき電池の充電状態を判定して出力することを特徴とする二次電池の状態診断装置。
  8. 充放電可能な二次電池を含むシステムにおける二次電池の状態診断方法であって、
    電流センサと時計の情報に基づいて、充電電流と放電電流を逆符号として積算した正味充放電量を計算し、前記積算した正味充放電量の出力と電圧センサの情報に基づいて電圧と充放電量の関係を表すデータテーブルを保持し、前記データテーブルにおける、所定の正味充放電量に対応する電池電圧の時間変化から電流センサ誤差を推定することを特徴とする二次電池の状態診断方法。
  9. 請求項8に記載の二次電池の状態診断方法において、
    二次電池の内部抵抗データを保持し、電圧センサ出力、電流センサ出力、及び内部抵抗データに基づいて電圧を換算することを特徴とする二次電池の状態診断方法。
  10. 請求項8又は9の何れかに記載の二次電池の状態診断方法において、
    電流センサの温度と、電流センサ誤差と温度との関係を示す式又はデータテーブルが保持されており、充放電量と電圧の時間変化、前記電流センサの温度、及び前記式又はデータテーブルを用いて、電流センサ誤差を推定することを特徴とする二次電池の状態診断方法。
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