JP2019058225A - 複合真空調理器 - Google Patents

複合真空調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP2019058225A
JP2019058225A JP2017183273A JP2017183273A JP2019058225A JP 2019058225 A JP2019058225 A JP 2019058225A JP 2017183273 A JP2017183273 A JP 2017183273A JP 2017183273 A JP2017183273 A JP 2017183273A JP 2019058225 A JP2019058225 A JP 2019058225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vacuum
cooking
container
heating
cooking mode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017183273A
Other languages
English (en)
Inventor
雅和 野村
Masakazu Nomura
雅和 野村
理佳 松永
Rika Matsunaga
理佳 松永
達也 浅利
Tatsuya Asari
達也 浅利
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosei Corp
Original Assignee
Tosei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosei Corp filed Critical Tosei Corp
Priority to JP2017183273A priority Critical patent/JP2019058225A/ja
Publication of JP2019058225A publication Critical patent/JP2019058225A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Cookers (AREA)

Abstract

【課題】一台の調理器で、味付調理と加熱調理を使用者が選択自在な複合真空調理器を提供する。【解決手段】実施形態の複合真空調理器は、食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器(3)と、前記容器を気密にする本体部(10)と、気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置(42,44,45)と、前記容器を加熱する加熱装置(5)と、味付調理モード又は加熱調理モードのいずれかを使用者が選択する調理モード選択部(23,24)と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、複合真空調理器に関する。
例えば煮物や唐揚げなどの加熱調理を行う場合、加熱する前の食材である野菜や鶏肉等を調味液に浸して下味の味付けをすることが行われる。料理の種類及び食材の種類によっては、例えば冷蔵庫に入れて一昼夜待つなど、食材内部に行きわたるまで下味をつけるのには時間を要する場合がある。
食品メーカー等が製造・販売している真空パックの食品は、食材と調味液をパッケージに内包した状態で味付けと加熱が行われており、パッケージの封を切らずに例えば沸騰したお湯で加熱するだけで手軽に調理することができる。但し、市販されている真空パックの食品の種類は限られており、また味付けが好みでない場合もある。
一方、家庭用の加熱調理器として、圧力鍋等の加圧式の加熱調理器や、真空鍋等の減圧式の加熱調理器がある。減圧式の加熱調理器は、減圧雰囲気下で、例えば80〜90℃といった比較的低温で食材を加熱調理することができる。低温での加熱調理は、食材が型崩れし難いなどの利点がある。
しかしながら、減圧式の加熱調理器は、減圧と加熱の両方を同時に実行しながら調理するので、例えば煮物の調理には使えるが唐揚げの調理には使えないといったように、料理の種類によって使用できないことが多い。
特開平5−294320号公報 特開平11−98967号公報 特許第3599664号公報 特開昭59−14525号公報
本発明が解決しようとする課題は、一台の調理器で、味付調理と加熱調理を使用者が選択自在な複合真空調理器を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、例えば加熱調理をする前の食材に下味をつけるなどの味付調理を、家庭でも短時間に行うことのできる複合真空調理器を提供することにある。
上記課題を解決するために、実施形態の複合真空調理器は、食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器と、前記容器を気密にする本体部と、気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置と、前記容器を加熱する加熱装置と、味付調理モード又は加熱調理モードのいずれかを使用者が選択する調理モード選択部と、を備えることを特徴とする。
また、他の実施形態の複合真空調理器は、食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器と、前記容器を気密にする本体部と、気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置と、前記容器を加熱する加熱装置と、味付調理モード、加熱調理モード又は味付・加熱調理モードのいずれかを使用者が選択する調理モード選択部と、を備えることを特徴とする。
また、他の実施形態の複合真空調理器は、食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器と、前記容器を気密にする本体部と、気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置と、前記容器を加熱する加熱装置と、味付調理モード又は加熱調理モードのいずれかを使用者が選択する調理モード選択部と、前記味付調理モードが選択されると、加熱することなく前記調味液が沸騰する真空度になるまで前記容器内を真空引きした後、その真空度の真空状態から開放するように前記真空形成装置を制御し、加熱調理モードが選択されると、前記容器を加熱するように前記加熱装置を制御し、前記味付・加熱調理モードが選択されると、加熱することなく前記調味液が沸騰する真空度になるまで前記容器内を真空引きした後、その真空度の真空状態から開放し、さらに前記容器を加熱するように前記真空形成装置及び前記加熱装置を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
前記制御部は、一例として、加熱することなく前記調味液が沸騰する真空度になるまで前記容器内を真空引きした後、その真空度の真空状態から開放する一連の動作を繰り返し実行するように前記真空形成装置を制御する。
実施形態の複合真空調理器の外観を示す斜視図である。 実施形態の複合真空調理器の蓋部を開いた状態を示す斜視図である。 実施形態の複合真空調理器の内部構成を示す斜視図である。 実施形態の複合真空調理器の制御系を示す説明図である。 実施形態の複合真空調理器が実行する動作のタイミングチャートである。 実施形態の複合真空調理器で味付調理を行っている様子を示す説明図である。 実施形態の複合真空調理器で加熱調理を行っている様子を示す説明図である。 実施形態の複合真空調理器で実行される調理モードを示す説明図である。
以下、実施形態に従う複合真空調理器について、添付図面を参照しながら詳述する。
実施形態の複合真空調理器1は、図1に示すように、概ね矩形状の外郭を有する本体部10を備えている。本体部10は、下部側の収容部11と上部側の蓋部12を有する。蓋部12の上面には、調理を行うときに使用者が操作する操作部2、温度やタイマー等の情報を表示する表示部21、調理の様子を使用者が目視で確認可能なクリア窓である窓部13が設けられている。操作部2は、調理を開始/停止する「スタート/ストップ」スイッチ22、真空下で食材に下味をつける「味付調理モード」を選択する「真空」スイッチ23、食材を加熱する「加熱調理モード」を選択する「加熱」スイッチ24、温度やタイマー等の設定値を変える増減スイッチ25を有する。「真空」スイッチ23及び「加熱」スイッチ24は、味付調理モード、加熱調理モード又は味付・加熱調理モードを使用者が選択する調理モード選択部の一例である。味付・加熱調理モードは、例えば「真空」スイッチ23と「加熱」スイッチ24の両方を押すことによって選択する。なお、図示は省略するが、温度設定、時間設定などのメニューを切り替えるメニュースイッチを設けるようにしてもよい。表示部21は、例えば液晶パネル又はタッチパネルである。本体部10の外郭は、一例として、樹脂を金型成型することによって形成される。また、窓部13は、アクリル樹脂で形成されている。
蓋部12を開く際に操作する蓋開スイッチ14は、蓋部12の前面に設けられている。蓋部12は、図2に示すように、本体部10の背面側に設けられたヒンジ部15を支持軸として開閉自在になっている。さらに、蓋部12及び収容部11の対向する位置に、蓋開スイッチ14と連動する係止爪16a及び係止溝16bが設けられている。蓋部12を閉じると係止爪16a及び係止溝16bが互いに係合して蓋部12がロックされた状態になり、蓋開スイッチ14を押すと係合状態が解除されて蓋部12が開くようになっている。さらに、蓋部12が開いた状態で例えば真空調理が開始されないようにする安全装置として、フタスイッチであるリミットスイッチ17が設けられている。
調理する食材及び味付けする調味液を収容する容器の一例である鍋型容器3は、収容部11内に着脱自在に収容されている。鍋型容器3は、概ね矩形状に形成された有底の容器であり、上部側が開口している。鍋型容器3の上端縁は、全周が外方側に拡がるフランジ部31となっている。なお、鍋型容器3の形状は、矩形状でなくともよく、胴部が円筒状であってもよい。鍋型容器3は、例えばステンレスやチタン等の金属材料で形成されている。
本体部10のサイズは、例えば家庭用向けの一例として、幅350mm、奥行300mm、高さ250mmに設定される。この場合、鍋型容器3のサイズは、幅300mm、奥行250mm、高さ200mmに設定され、約15リットルの容積(調理空間)を有する。
一方、鍋型容器10の上部開口部を塞ぐ内蓋18は、蓋部12の表面に固定配置されている。内蓋18は、鍋型容器3と同様に例えばステンレスやチタン等の金属材料で形成されている。内蓋18の外周縁部には、例えば鍋型容器3のフランジ部31の全周と対向するように環状のシール材19が設けられている。すなわち、シール材19を介在させて鍋型容器3の上部開口部を内蓋18で封止することによって、鍋型容器3を気密にする。そして、内蓋18の表面に形成された給排気口4を通じて、気密にした鍋型容器3内を真空引きできるようになっている。シール材19は、例えばフッ素樹脂やシリコーンなどで形成したガスケットである。
給排気口4は、図3に示すように、蓋部12の内部に配設された真空引き用の配管41と連通している。真空引き用の配管41は、収容部11内に配置した真空ポンプ42に接続されている。また、真空引き用の配管41は、蓋部12内で分岐されており、その先端の開口部43は外部に開放されている。真空ポンプ42側の分岐路及び開口部43側の分岐路の途中には、それぞれ自動開閉弁である真空弁44及び真空開放弁45が設けられている。真空開放弁45を閉じ真空弁44を開いた状態で真空ポンプ42を稼働させると、鍋型容器3内の雰囲気を排気して真空引きすることができる。さらに真空弁44を閉じて真空ポンプ42を停止すると、その真空状態を維持(真空ホールド)することができる。さらに、真空開放弁45を開くと、鍋型容器3内に外部の空気を取り込んで真空状態を開放することができる。すなわち図3の例では、真空形成装置を、真空ポンプ42、真空弁44及び真空開放弁45によって構成している。鍋型容器3内の圧力は、真空引き用の配管41の途中に設けた圧力検出部46で検出する。圧力検出部46は、例えば連成計タイプの圧力センサーである。
真空ポンプ42は、一例として、ドライ真空ポンプ又はオイル真空ポンプを用いる。真空ポンプ42は、鍋型容器3内を例えば最大0.4kPaの真空度まで真空引きできるものを用いるのが好ましい。或いは、例えば室温(例えば10℃〜35℃の範囲)で水を沸騰させることが可能な真空度(例えば1.2〜5.6kPa)まで真空引きできるものを用いるのが好ましい。真空弁44及び真空開放弁45は、例えばステンレス等の金属製の電磁弁を用いる。真空引き用の配管41は、例えばステンレス等の金属製の配管で形成する。収容部11と蓋部12を跨ぐ部分の真空引き用の配管41aは、例えばステンレス等の金属製のフレキシブル配管を用いる。真空ポンプ42の吸引側及び排気側の配管の途中には、空気に同伴する水分や調味料の成分を捕捉するフィルター(不図示)を設置してもよい。真空ポンプ42の排気管41bは、外部に開放されている。
鍋型容器3を加熱する加熱装置5は、収容部11内に配置されている。加熱装置5は、例えば電磁誘導加熱方式のヒーターである。鍋型容器3は、加熱装置5の上面に載置された状態で収容部11内に保持される。収容部11内に金属製の内枠(不図示)を設け、内枠の底面に加熱装置5を配置し、内枠の内部空間内に鍋型容器3が収納されるようにしてもよい。加熱装置5の例えば裏面側には、温度検出部51が配置されている。温度検出部51は、例えば温度センサーである。温度検出部51は、後述する味付調理モードの実行時において鍋型容器3内の温度(ワーク温度)を検出する温度検出部としても使用する。勿論、鍋型容器3内の温度を検出する温度センサーを別途設けるようにしてもよい。温度検出部51が検出する温度は、蓋部12の表示部21に表示される。加熱調理モードの実行時において鍋型容器3の圧力が所定以上に上昇するのを防ぐ安全装置として、安全弁(圧力逃し弁)52が蓋部12内に設けられている。安全弁52は、例えばスプリング式の安全弁を用いる。安全弁52が開くと、開口部53a及び開口部53bが連通することによって圧力が開放される。
複合真空調理器1の動作を制御する制御部6は、蓋部12内に配置されている。制御部6は、図4に示すように、CPU61、ROM62、RAM63、I/Oポート64、真空ホールドタイマー65、加熱タイマー66を備えている。CPU61、ROM62、RAM63及びI/Oポート64は、例えば回路基板上に配置される。ROM62は、CPU61が実行するプログラム及び各種制御条件などの情報を格納している。CPU61は、プログラム及び各種制御条件を読み出して、調理全体動作の制御を実行する。プログラムには、「味付調理モード」、「加熱調理モード」及び「味付・加熱調理モード」を実行するプログラムが含まれる。各種制御条件には、温度と水の蒸気圧の対応関係を示す情報(以下、「蒸気圧関連情報」と称す)が含まれる。蒸気圧関連情報は、蒸気圧曲線の近似計算式、或いは各温度に対応付けた水の蒸気圧のデータベースである。
CPU61は、入出力ポートであるI/Oポート64を通して、入力デバイスである電源スイッチ(不図示)、蓋部12のリミットスイッチ17、圧力検出部46、真空ホールドタイマー65、加熱タイマー66、温度検出部51からの信号を受け取る。電源スイッチ(不図示)は、例えば商用電源と接続するコンセントである。真空ホールドタイマー65は、真空ホールドする時間をカウントするタイマーである。加熱タイマー66は、加熱調理する時間をカウントするタイマーである。加熱タイマー66は、加熱調理後の料理を保温する保温タイマーを兼ねるようにしてもよい。蓋部12のリミットスイッチ17、圧力検出部46、温度検出部51については、既述の通りである。
CPU61は、出力デバイスである真空ポンプ42、真空弁44、真空開放弁45、加熱装置5、ブザー67に制御信号を出力する。真空ポンプ42は、真空引きを実行する際の起動及び停止動作が制御される。真空弁44及び真空開放弁45は、開閉動作が制御される。加熱装置5は、加熱調理を実行する際の起動及び停止動作並びに温度調整のための出力が制御される。ブザー67は、例えば調理終了を使用者に知らせる音や、蓋部12が閉まっていないこと使用者に知らせるアラーム音などを発するように制御される。
CPU61は、I/Oポート64を通して、ユーザインターフェースである操作部2の各種スイッチ22〜25からの信号を受け取り、また温度やタイマーなどの情報を表示部21に表示する信号を出力する。既述したように、使用者は、「真空」スイッチ23を押すことによって、真空下で食材に味付けする「味付調理モード」を選択することができ、続いて「スタート/ストップ」スイッチ22を押すことによって味付調理モードを実行させることができる。同様に、「加熱」スイッチ24を押すことによって、食材を加熱する「加熱調理モード」を選択することができ、続いて「スタート/ストップ」スイッチ22を押すことによって加熱調理モードを実行させることができる。さらに使用者は、鍋型容器3を本体部10に収容したままで、「味付調理モード」に続き「加熱調理モード」を実行させる「味付・加熱調理モード」を選択することもできる。或いは、例えば唐揚げのような場合は「味付調理モード」のみ実行し、真空下で味付けした鶏肉を取り出して油で揚げるようにしてもよい。
図5は、一例として、鍋型容器3を本体部10に収容したままで、「味付調理モード」に続き「加熱調理モード」を実行させる「味付・加熱調理モード」を選択した場合のタイミングチャートである。この連続した調理の一例として、大根の煮物を作る様子を、図6及び図7に模式的に示している。
まず、使用者は、蓋部12を開いて、予め輪切りにした大根と調味液を鍋型容器3内に入れる。調味液は、一例として、醤油やみりん等に塩や砂糖等の調味料を加えて調製した水分を含む液体である。調味液の量は、例えば大根が半分程度浸る程度でよい(図6参照)。これまでの味付けに比べて調味液の量は少なくてよい。
使用者が蓋部12を閉じると、リミットスイッチ17がONとなる(Act1)。そして、使用者が「真空」スイッチ23及び「加熱」スイッチ24を押し、続いて「スタート/ストップ」スイッチ22を押すと、制御部6は、温度検出部51が検出する温度をワーク温度として確認し、その温度において水が沸騰する真空度を蒸気圧関連情報から導き出す(Act2)。大根を事前に加熱や冷却していなければ、スタート時の温度は室温である。例えば、室温が25℃の場合は3.2kPaの真空度が圧力設定値に設定される。勿論、蒸気圧以下の真空度を圧力設定値に設定してもよい。あるいは、蒸気圧よりも高い圧力に減圧してもよい。他の例として、例えば20kPaに設定する。次に制御部6は、真空開放弁45を閉じ真空弁44を開いた状態で真空ポンプ42を稼働させて鍋型容器3内を真空引きする。真空引きは、圧力検出部46が検出する圧力が、圧力設定値に達するまで継続する(Act3)。圧力検出部46が検出する圧力が圧力設定値に達すると、制御部6は、真空弁44を閉じ真空ポンプ42を停止して、その真空度を維持する真空ホールドを実行する(Act4)。このとき、鍋型容器3内では、図6に模式的に示すように、鍋型容器3内が真空引きされ、大根B内の空隙が収縮し、調味液Rが沸騰する現象が起こる。真空ホールドは、真空ホールドタイマー65が設定時間をカウントし終えるまで継続する。設定時間は、例えば300秒以内、好ましくは60秒とする。但し、真空ホールドを設けないようにしてもよい。
真空ホールドタイマー65が設定時間をカウントし終えると、制御部6は、真空開放弁45を開いて真空状態を開放する(Act5)。真空状態の開放は、大気圧まで戻してもよく、或いは、例えば10kPaから80kPaまでといったように真空度の程度を変えるようにしてもよい。このとき、鍋型容器3内では、大根Bに調味液Rが急速に染み込む現象が起こる。すなわち、真空ホールドを実行している間も調味液Rの染み込みは起きているが、味付調理モードにおける調味液Rの染み込みは、真空状態の開放時に促進される。従って、真空状態の開放は、徐々にではなく一気に行うことが好ましい。なお、味付調理モードの場合は、真空状態を開放(Act5)して鍋型容器3内が大気圧まで戻ると終了する。
ワーク温度の確認(Act2)から真空状態の開放(Act5)までの一連の動作は、1回に限られず、複数回行うようにしてもよい。複数回行うことには、真空状態の開放による大根への調味液の染み込みを追加的に行うことができるだけでなく、真空引き及び真空ホールドすることによって鍋型容器3内の温度が下がったとしても、次のワーク温度の確認(Act2)を実行することによって圧力設定値を再設定することができ、真空ホールド実行に調味液を確実に沸騰させることができるという利点がある。なお、複数回行う場合、真空ホールドは、設定時間(例えば60秒)を実行回数で分割するようにしてもよく、各回60秒間ホールドするようにしてもよい。また、食材によって調味液の染み込みが促進される温度領域が異なる場合もある。従って、味付調理モードを実行する前に、予め食材を予備加熱又は予備冷却するようにしてもよい。予備加熱する場合、調味液を入れずに食材だけで加熱調理モードを実行するようにしてもよい。
続いて、加熱調理モードについて説明する。まず、使用者は、増減スイッチ25を使って加熱温度及び加熱時間を設定する。大根の場合、軟化温度と同じか軟化温度を上回る95℃に設定する。大根以外の野菜の場合も、一例として、約85〜95℃の範囲内に設定する。肉の場合は、一例として適温とされる60℃に設定し、魚の場合は、一例として適温とされる70℃に設定する。加熱時間は、味付調理モードで調理された大根の場合、一例として40分に設定する。「味付・加熱調理モード」の場合、加熱温度及び加熱時間の設定は、味付調理を開始する前に行うことができる。
制御部6は、加熱装置5を起動し、温度検出部51が検出する温度が温度設定値となるように加熱装置5の出力を制御する(Act6)。加熱調理は、一例として真空弁44及び真空開放弁45を閉じた状態で行う。設定温度で水分が沸騰する真空度まで真空引きし、真空ホールドした状態で加熱するようにしてもよい。加熱を終了するタイミングは、クリア窓である窓部13から観察される大根の状態に応じて、使用者が「スタート/ストップ」スイッチ22を押すことで決めてもよく、或いは加熱タイマー66が設定時間をカウントし終えるのを待つようにしてもよい。「スタート/ストップ」スイッチ22が押されるか、或いは加熱タイマー66が設定時間をカウントし終えると、制御部6は、加熱装置5を停止する。そして、真空開放弁45を開き、加熱によって上昇した鍋型容器3内の圧力を開放する(Act7)。
加熱調理モードは、鍋型容器3内の圧力を開放(Act7)すると終了する。使用者は、加熱調理モードが終了したことを例えばブザー67の音で知ることができる(Act8)。圧力開放時及び/又は加熱調理後も大根の保温を継続したい場合、加熱タイマーを保温タイマーとして用いる。
以上説明した実施形態によれば、鍋型容器3に食材及び調味液を収容し、味付調理モードが選択されると、制御部6が、加熱することなく調味液が沸騰する真空度になるまで鍋型容器3を真空引きし、一定時間その真空ホールドした後、真空状態を開放し、加熱調理モードが選択されると、制御部6が、鍋型容器3を加熱するように加熱装置5を制御することにより、一台の調理器で、味付調理と加熱調理を使用者が選択自在な複合真空調理器1を実現することができる。
さらに、実施形態によれば、一定時間真空ホールドした後、真空状態を一気に開放することによって調味液を急速に食材に染み込ませることができるので、家庭でも短時間に下味の味付けをすることができる。例えば市販されている真空パックの食品の場合、調味液を食材に染み込ませるためにパッケージを開放してしまうと、パッケージのまま沸騰したお湯で加熱することができなくなる。反対に、パッケージのまま沸騰したお湯で加熱すると、加熱する前に真空状態を開放して調味液を染み込ませることはできない。
なお、食材は、直に鍋型容器3に収容しなくてもよく、例えば真空パック用包装袋に調味液と一緒に入れたものを鍋型容器3に収容するようにしてもよい。
さらに、温度や時間の設定値に関して使用者を補助するために、複合真空調理器をインターネットに接続し、料理の種類や食材の種類に応じたレシピをダウンロードできる構成としてもよい。或いは、無線回線を通じてスマートフォンから操作やレシピを入力できる構成としてもよい。
以上のとおり、実施形態の複合真空調理器は、食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器と、前記容器を気密にする本体部と、気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置と、前記容器を加熱する加熱装置と、調理モード選択部と、を備える。調理モード選択部は、味付調理モード、加熱調理モード、味付・加熱調理モードの少なくとも一つ以上である。味付調理モード、加熱調理モード、及び味付調理後に加熱調理を実行する味付・加熱調理モードは、各工程を水が沸騰する真空度以下に減圧、水が沸騰には至らない程度の減圧、大気圧下のいずれかに容器内圧力を設定する。さらに、各工程は、加熱装置による加熱を行ってもよく、加熱は行わないようにしてもよい。減圧した状態は、一定時間保持してもよく、圧力を高く及び/又は低く変えるようにしてもよい。真空状態の開放は、大気圧まで戻すようにしてもよく、大気圧までは戻さずにある程度の減圧状態を残すようにしてもよい。減圧するだけでなく、加圧を行ってもよい。
上記複合真空調理器によれば、一例として、図8に示す調理コースを選択可能な構成とすることができる。勿論、全てのコースを備えなくともよく、図8に示す調理コースの中のいずれかを実行できる構成とすることができる。味の染み込みを行う第1モードは、食材に味を染み込ませて保存できる。浸み込み加圧調理を行う第2Aモードは、食材軟化による煮込み調理時短ができる。浸み込み真空調理を行う第2Bモードは、食材軟化による煮崩れしやすい食材の煮崩れ防止ができる。加圧調理を行う第3Aモードは、煮込み時短ができる。真空調理を行う第3Bモードは、煮込み時短ができ、さらに食材軟化及び内部まで味の染み込みができる。第2A及び第2Bモードは、先に味を染み込ませてから煮込むことによって形の崩れを防止できる。また、加熱してから真空を行うと、弱い減圧でも味を染み込ませることができる。型崩れしにくい食材の場合(じゃがいもで一例を挙げるとメークイン)、第3A又は第3Bモードを選択する。型崩れし易い場合(じゃがいもで一例を挙げると男爵)、第2A又は第2Bモードを選択する。また、第1モードは、例えば漬物やマリネ等の加熱調理しないものの味付けもでき、さらに、加熱前に味付けだけしておきたい食材(例えば、揚げ物や焼き調理の下味つけ)もできる。
本発明の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 複合真空調理器
10 本体部
11 収容部
12 蓋部
13 窓部
2 表示部
3 鍋型容器
42 真空ポンプ
44 真空弁
45 真空開放弁

Claims (3)

  1. 食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器と、
    前記容器を気密にする本体部と、
    気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置と、
    前記容器を加熱する加熱装置と、
    味付調理モード又は加熱調理モードのいずれかを使用者が選択する調理モード選択部と、を備えることを特徴とする複合真空調理器。
  2. 食材及び前記食材を浸す調味液を収容する容器と、
    前記容器を気密にする本体部と、
    気密にした前記容器内を真空引きする真空形成装置と、
    前記容器を加熱する加熱装置と、
    味付調理モード、加熱調理モード又は味付・加熱調理モードのいずれかを使用者が選択する調理モード選択部と、を備えることを特徴とする複合真空調理器。
  3. 前記味付調理モードは、加熱することなく前記調味液が沸騰する真空度以下にまで前記容器を減圧した後、その真空度の真空状態から開放する動作を1回以上行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の複合真空調理器。
JP2017183273A 2017-09-25 2017-09-25 複合真空調理器 Pending JP2019058225A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183273A JP2019058225A (ja) 2017-09-25 2017-09-25 複合真空調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017183273A JP2019058225A (ja) 2017-09-25 2017-09-25 複合真空調理器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019058225A true JP2019058225A (ja) 2019-04-18

Family

ID=66175645

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017183273A Pending JP2019058225A (ja) 2017-09-25 2017-09-25 複合真空調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019058225A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114762562A (zh) * 2021-01-15 2022-07-19 日立环球生活方案株式会社 烹调器及其控制方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225204A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Hitachi Appliances Inc 加熱調理器
JP2018138084A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 三菱電機株式会社 調理器

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007225204A (ja) * 2006-02-24 2007-09-06 Hitachi Appliances Inc 加熱調理器
JP2018138084A (ja) * 2017-02-24 2018-09-06 三菱電機株式会社 調理器

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114762562A (zh) * 2021-01-15 2022-07-19 日立环球生活方案株式会社 烹调器及其控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101779917B (zh) 连续烹饪器具、相应***以及相应方法
CN104287616B (zh) 烹饪组件和用于烹饪的处理方法
JP4190559B2 (ja) 加圧下で食品を調理するための器具
CA3027559A1 (en) Method for controlling electric cookers
CN105996762B (zh) 电炊具的控制方法
KR20130129378A (ko) 압력 밥솥의 제어 방법 및 그와 연관된 밥솥
CN108338657B (zh) 烹饪器具
CN109463997A (zh) 烹饪装置及其使用方法
WO2015056531A1 (ja) 加熱調理器
WO2017191284A1 (en) Vacuum oven
WO2016199462A1 (ja) 加熱調理器
JP2019058225A (ja) 複合真空調理器
JP6784030B2 (ja) 加熱調理器
JP4988222B2 (ja) 加熱調理器
JP2017140289A (ja) 加熱調理器
JP6696199B2 (ja) 加熱調理器
JP2023507883A (ja) 調理器具及びその制御方法、制御装置並びにコンピュータ可読記憶媒体
JP6826569B2 (ja) 燻製調理器及び燻製の製造方法
CN108338674B (zh) 烹饪器具的控制方法
JP2014224636A (ja) 加熱調理器
WO2023157723A1 (ja) 調理器
JP7126374B2 (ja) 加熱調理器
CN111109998B (zh) 烹饪器具和用于烹饪器具的压力控制方法
JP2017035322A (ja) 炊飯器
JP2022055865A (ja) 電気調理器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200318

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201225

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210802