JP2019050277A - 電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電磁波ノイズの放射を低減すること。【解決手段】金属製の筐体200は、基部201と、基部201に対してプリント配線板301の側に突出し、プリント配線板301の隅部C1を支持する支持部211と、基部201に対してプリント配線板301の側に突出し、プリント配線板301と離間して配置された凸部220を有する。凸部220は、プリント配線板301の辺S1に沿ったY方向に延びている。そして、筐体200の基部201には、凸部220とY方向に並んで開口部H1が配置されている。【選択図】図3

Description

本発明は、プリント配線板を導電性部材で支持するよう構成された電子機器に関する。
画像形成装置などの電子機器は、機器全体を制御する半導体装置がプリント配線板に実装されて構成されたプリント回路板を有する。プリント回路板は、例えば特許文献1のように、導電性部材の一例である金属製の筐体に固定されている。プリント回路板の導電性部材への固定は、プリント回路板の位置決め、剛性の確保、プリント回路板におけるグラウンド電位の安定、プリント回路板で発生する電磁波ノイズの低減、プリント回路板に対する外部ノイズの低減などの目的で行われる。
特開平11−298182号公報
しかしながら、特許文献1のようにプリント回路板と導電性部材とを対向させた構造では、前述のようなメリットもあるが、この構造により発生する電磁波の共振により、ある周波数において強い電磁波ノイズを放射するという問題があった。
そこで、本発明は、電磁波ノイズの放射を低減することを目的とする。
本発明の電子機器は、導電性部材と、前記導電性部材に支持されるプリント配線板と、前記プリント配線板の実装面に実装され、デジタル信号を送信または受信する半導体装置と、前記半導体装置に電気的に接続され、前記実装面に直交する第1の方向から見て前記プリント配線板の所定の辺に交差するように配置され、前記デジタル信号の伝送路となるケーブルと、を備え、前記導電性部材は、基部と、前記基部に対して前記プリント配線板の側に突出し、前記プリント配線板において前記所定の辺の一端側に位置する第1の隅部を支持する第1の支持部と、前記基部に対して前記プリント配線板の側に突出し、前記第1の方向で前記所定の辺の一部と対向するよう前記プリント配線板と離間して配置され、前記所定の辺と平行な第2の方向に延びる凸部と、前記第1の方向から見て、前記所定の辺に直交する第3の方向において前記第1の支持部に対し前記所定の辺が位置する側に配置され、前記凸部と前記第2の方向に並んで配置された第1の開口部と、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、電磁波ノイズの放射を低減することができる。
第1実施形態に係る電子機器の一例としての画像形成装置を示す説明図である。 第1実施形態に係る画像形成装置の全体を示す側面図である。 (a)は、第1実施形態に係る画像形成装置における要部の斜視図である。(b)は、(a)におけるIIIB−IIIB線に沿う画像形成装置の要部の断面図である。(c)は、(a)におけるIIIC−IIIC線に沿う画像形成装置の要部の断面図である。 第1実施形態に係る画像形成装置の要部の平面図である。 実施例1と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 (a)は、実施例1においてプリント配線板と凸部との離間距離を示す説明図である。(b)は、離間距離を変えた場合の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 凸部の長さを変えた場合のシミュレーション結果を示すグラフである。 第2実施形態に係る電子機器の一例である画像形成装置の要部の斜視図である。 実施例2と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 (a)は、実施例2における凸部と開口部の説明図である。(b)は、間隔Dに対する電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 (a)は、第3実施形態に係る電子機器の一例である画像形成装置の要部の斜視図である。(b)は、画像形成装置の要部の平面図である。 実施例3と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。 第4実施形態に係る電子機器の一例である画像形成装置の要部の斜視図である。 実施例4と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係る電子機器の一例としての画像形成装置100を示す説明図である。図2は、第1実施形態に係る画像形成装置100の全体を示す側面図である。図1及び図2に示す画像形成装置100は、例えば電子写真式の複写機であり、画像読取ユニット101と、画像読取ユニット101の下方に配置された画像形成ユニット102とを備えている。また、画像形成装置100は、画像読取ユニット101の上方に配置された原稿送りユニット103を備えている。画像形成ユニット102は、画像読取ユニット101を支持しており、画像読取ユニット101は、原稿送りユニット103を開閉自在に支持している。
画像形成ユニット102は、図2に示すように、導電性部材である金属製の筐体200と、図1に示すように、記録媒体であるシートSに画像(トナー画像)を形成する画像形成部420と、を有する。また、画像形成ユニット102は、画像形成部420によりシートSに形成されたトナー画像を、シートSに定着する定着部430と、画像形成部420にシートSを給送するシート給送部440と、を有している。また、画像形成ユニット102は、プリント回路板で構成された画像処理基板300と、プリント回路板で構成された制御基板400と、を有する。画像形成部420、定着部430、シート給送部440及び制御基板400は、筐体200の内部に配置され、画像処理基板300は、筐体200の外部に配置されている。なお、筐体200及び画像処理基板300は、不図示の外装カバーにより覆われている。
図1に示すように画像形成部420は、感光ドラム421と、感光ドラム421のまわりに配置された、帯電装置422、露光装置423、現像装置424、転写装置425、ドラムクリーニング装置426と、を有している。帯電装置422は、感光ドラム421の周面を帯電させる。露光装置423は、レーザービームを走査して感光ドラム421の周面に画像の静電潜像を形成する。現像装置424は、現像剤(トナー)を感光ドラム421に供給して、静電潜像をトナー画像として現像する。転写装置425は、感光ドラム421のトナー画像をシート給送部440から搬送されたシートSに転写する。定着部430は、画像形成部420でトナー画像が転写されたシートSを加熱及び加圧して、画像をシートSに定着する。
画像処理基板300と制御基板400とは、筐体200に形成された不図示の開口部を通じてケーブル500で電気的に接続されている。ケーブル500は、例えばフレキシブルフラットケーブルであり、画像処理基板300と制御基板400との間で伝送されるデジタル信号の伝送路となる。
図2に示すように、画像処理基板300は、プリント配線板301と、プリント配線板301に実装されたCPU等の半導体装置351と、プリント配線板301に実装され、ケーブル500の一端が装着可能なコネクタ352と、を有する。制御基板400は、プリント配線板401と、プリント配線板401に実装されたCPU等の半導体装置451と、プリント配線板401に実装され、ケーブル500の他端が装着可能なコネクタ452と、を有する。即ち、半導体装置351には、ケーブル500の一端がコネクタ352を介して電気的に接続され、半導体装置451には、ケーブル500の他端がコネクタ452を介して電気的に接続されている。画像処理基板300のプリント配線板301は、筐体200の外側面に支持されている。
図1に示すように、画像読取ユニット101は、原稿台としてのプラテンガラス110と、プラテンガラス110上に配置された原稿に対して相対的に移動して原稿画像を読み取る、プリント回路板で構成されたイメージリーダ基板150と、を有する。原稿送りユニット103は、プラテンガラス110上に原稿を搬送する。
イメージリーダ基板150は、主走査方向に延びるCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の不図示のラインセンサ(光電変換素子)と、不図示の発光素子とを有する。イメージリーダ基板150は、不図示の移動機構により、主走査方向に直交する副走査方向に移動することで、プラテンガラス110上の原稿に対して主走査方向に走査する。
イメージリーダ基板150と画像処理基板300とは、フレキシブルフラットケーブル等のケーブル160で電気的に接続されている。イメージリーダ基板150は、取り込んだ画像情報から画像信号を生成し、生成した画像信号をケーブル160を介して画像処理基板300に送信する。
画像処理基板300の半導体装置351は、イメージリーダ基板150から取得した画像信号に基づいて、画像形成可能なデータに変換する処理を実行する。そして、画像処理基板300の半導体装置351は、データ変換後の画像信号を、制御基板400に送信する。
制御基板400の半導体装置451は、画像処理基板300から取得した画像信号に基づき、画像形成部420の露光装置423を制御して、感光ドラム421上をレーザービームでスキャンさせ、潜像形成を行う。
画像処理基板300の半導体装置351と制御基板400の半導体装置451との間で通信される信号は、デジタル信号である。半導体装置351は、デジタル信号を送受信可能に構成され、半導体装置451は、デジタル信号を送受信可能に構成されている。第1実施形態では、半導体装置351から半導体装置451へ大容量のデータ信号(画像信号)を送信する場合について説明する。半導体装置351は、クロック信号を含むデジタル信号を出力する出力回路を有する。半導体装置451は、半導体装置351が出力したデジタル信号の入力を受ける入力回路を有する。
画像処理基板300の半導体装置351と制御基板400の半導体装置451とは、高速に大容量のデータを伝送することが可能なシリアル伝送方式にてデジタル信号の通信を行う。シリアル伝送方式とは、データ信号やアドレス信号、制御信号といったパラレル信号をシリアル化して伝送路に差動信号として出力し、送られてきたシリアル信号を受信側でデシリアライズしてパラレル信号に変換するものである。
また、画像処理基板300と制御基板400との間の通信は、データ信号とは別にクロック信号を伝送するクロック別送方式としてもよいが、第1実施形態では、シリアル化したデータ列にクロック信号を埋め込んで伝送するクロック埋め込み方式としている。受信側ではクロック信号とデータ信号が再生される。クロック埋め込み型のシリアル伝送では、データ信号とクロック信号とが一緒にシリアル化され、ハイレベルとローレベルの論理遷移率が50%になるように符号化されたデジタル信号が伝送される。
図3(a)は、第1実施形態に係る画像形成装置100における要部の斜視図である。図3(b)は、図3(a)におけるIIIB−IIIB線に沿う画像形成装置100の要部の断面図、図3(c)は、図3(a)におけるIIIC−IIIC線に沿う画像形成装置100の要部の断面図である。図4は、画像形成装置100の要部の平面図である。
プリント配線板301は、一対の実装面(表層)311,312を有する2層以上のプリント配線板である。半導体装置351及びコネクタ352は、プリント配線板301の一方の実装面311に実装されている。実装面311は、筐体200に対向していない側の表層であり、実装面312は、筐体200に対向する側の表層である。
ここで、プリント配線板301の実装面311の法線方向、即ち実装面311に直交する方向をZ方向(第1の方向)とする。また、プリント配線板301の実装面311の接線方向、即ち実装面311に平行な方向をX,Y方向とする。Y方向(第2の方向)は、X方向(第3の方向)と直交する。
筐体200は、画像処理基板300の位置の固定、画像処理基板300の剛性の確保、画像処理基板300のグラウンド電位の安定、画像処理基板300で発生する電磁波ノイズの低減、外部ノイズの低減等の目的で、金属等の導電性部材で構成されている。
画像形成装置100の筐体200は、XY方向に延びる筐体本体である平板状の基部201と、プリント配線板301を支持する複数、具体的には4つの支持部211,212,213,214と、を有する。
支持部211,212,213,214は、プリント配線板301の4つの隅部C1,C2,C3,C4を支持するよう、基部201に対してZ方向にプリント配線板301の側に突出して形成されている。これら支持部211,212,213,214は、Z方向に同一の高さに設定されている。支持部211,212,213,214の上面(支持面)211A,212A,213A,214Aがプリント配線板301の実装面312に接触する。したがって、実質的には支持部211,212,213,214の上面211A,212A,213A,214Aがプリント配線板301を支持する。
これら支持部211,212,213,214により、プリント配線板301は、筐体200の基部201に対してZ方向に所定の間隔をあけて対向するよう支持されている。プリント配線板301の4つの隅部C1,C2,C3,C4は、導電性の締結部材であるねじ321,322,323,324で支持部(支持面)211,212,213,214に固定されている。これによりプリント配線板301のグラウンドパターンは、隅部C1,C2,C3,C4において支持部211,212,213,214に電気的に接続されている。
ケーブル500は、Z方向から見て、プリント配線板301の4つの辺S1,S2,S3,S4のうち、1つの辺S1(所定の辺)の側に位置する。即ち、ケーブル500は、Z方向から見て、辺S1と交差するように配置されている。Y方向は、辺S1と平行な方向である。
プリント配線板301は、実装面311に配置され、半導体装置351の信号端子(出力端子)とコネクタ352の信号端子とを電気的に接続する、デジタル信号の伝送路となる信号パターン320Sを有する。また、プリント配線板301は、実装面312に配置され、半導体装置351のグラウンド端子に電気的に接続される、グラウンドパターン320Gを有する。なお、プリント配線板301は、実装面311に配置されたグラウンドパターン321Gを有する。また、プリント配線板301は、図示は省略するが、実装面311に配置された、電源配線を構成する電源パターンを有する。
グラウンドパターン320Gは、Z方向から見て、少なくとも4つの隅部C1,C2,C3,C4の位置に配置されており、筐体200の支持部211,212,213,214に接触することで、筐体200に接地されている。そして、グラウンドパターン320Gは、プリント配線板301の辺S1のY方向の一端側に位置する第1の隅部である隅部C1と、辺S1のY方向の他端側に位置する第2の隅部である隅部C2との間をY方向に延在している。なお、第1実施形態ではグラウンドパターン320Gは、ベタパターンであり、実装面312のほぼ全面に配置されている。よって、筐体200の各支持部211〜214と、プリント配線板301のグラウンドパターン320Gとが、隅部C1〜C4において電気的に接続されている。
半導体装置351が送信したデジタル信号(電流)がケーブル500を流れると、筐体200には、図3(b)及び図3(c)において破線で示すリターン電流Iが流れる。このリターン電流Iには、デジタル信号、特にクロック信号の高調波成分が含まれている。仮にリターン電流Iが支持部211,212をZ方向に流れると、支持部211,212ではXY平面の磁界が発生する。この磁界により、基部201と、プリント配線板301の実装面312にある導体、即ちグラウンドパターン320Gとによる対向構造において、Z方向の電界が発生する。その結果、クロック信号の高調波成分が、対向構造を伝搬して拡がっていくことになる。そして、対向構造の共振周波数と同じ周波数のクロック信号の高調波成分が強い電磁波ノイズとなって放射される。
そこで、第1実施形態では、筐体200において、支持部211,212にリターン電流Iが集中するのを抑制する構造としている。即ち、第1実施形態では、筐体200は、基部201に対してプリント配線板301の側に突出する凸部220を有する。
凸部220は、プリント配線板301の辺S1の一部にZ方向において対向する位置にプリント配線板301と離間して配置されている。凸部220は、Y方向に延びて配置されている。凸部220は、例えば絞り加工により、基部201と一体に形成され、支持部211,212,213,214は、例えば切り起こし加工により基部201と一体に形成されている。凸部220のXZ平面における断面形状は台形となっている。そして、Z方向から見て、凸部220の一部R11のみがプリント配線板301と重なり、凸部220の他部はプリント配線板301と重ならない。
凸部220は、支持部211,212と同じ高さの平面221と、平面221に対してプリント配線板301の側に位置する傾斜面222と、を有する。また、凸部220は、平面221に対して傾斜面222が配置された側とは反対側に配置された傾斜面223を有する。平面221及び傾斜面222,223は、Y方向に延びており、Z方向から見て、傾斜面222の一部R11がプリント配線板301と重なり、傾斜面222の他部はプリント配線板301と重ならない。また、Z方向から見て、平面221及び傾斜面223の全部がプリント配線板301と重ならない。
筐体200の基部201には、第1の開口部である開口部H1と、第2の開口部である開口部H2が配置されている。開口部H1は、図4に示すように、Z方向から見て、X方向において第1の支持部である支持部211に対して辺S1が位置する側、即ち一点鎖線L1よりも矢印A1側であって、凸部220とY方向に並んで配置されている。即ち、開口部H1は、凸部220のY方向の一端側に配置されている。開口部H2は、図4に示すように、Z方向から見て、X方向において第2の支持部である支持部212に対して辺S1が位置する側、即ち一点鎖線L2よりも矢印A2側であって、凸部220とY方向に並んで配置されている。即ち、開口部H2は、凸部220のY方向の他端側に配置されている。
開口部H1,H2は、凸部220とY方向に間隔を空けずに、即ち凸部220とのY方向の間隔を0[mm]として配置されている。
以上の構成により、筐体200の基部201を流れるリターン電流Iは、凸部220のY方向の両側に配置された開口部H1,H2により、凸部220へ誘導される。このとき、凸部220とグラウンドパターン320Gとの電磁界結合により、凸部220からグラウンドパターン320Gへ空間を介してリターン電流Iの一部が流れる。リターン電流Iの残りは、支持部211〜214へ流れる。特に、第1実施形態では、凸部220の傾斜面222と、グラウンドパターン320Gの端との電磁界結合により、凸部220からグラウンドパターン320Gへリターン電流Iが流れやすくなっている。これにより、リターン電流Iが支持部211,212に集中するのを抑制することができる。即ち、支持部211,212へ流れるリターン電流Iの電流量が低減され、その結果、共振による電磁波ノイズの放射量が低減する。
(実施例1)
以下、実施例1として、第1実施形態の画像形成装置100の構成に具体的な数値を当てはめて電磁界シミュレーションを行った。電磁界シミュレーションはCST社のMW−STUDIOを使用した。
基部201は、横(X方向)555[mm]、縦(Y方向)230[mm]の導電性平板とした。基部201の上に、横300[mm]、縦210[mm]のプリント配線板301と、横50[mm]、縦50[mm]のプリント配線板401が配置されている構成とした。支持部211,212,213,214のZ方向の高さを5[mm]とした。ケーブル500は、長さ186[mm]の信号線とグラウンド線から構成されているものとした。信号パターン320Sは、長さ20[mm]、幅0.2[mm]とした。ケーブル500と接続されるプリント配線板401の信号パターンも、長さ20[mm]、幅0.2[mm]とした。半導体装置351は、1[V]のガウシアンパルスを出力するものとし、半導体装置451には、1[MΩ]の入力インピーダンスを有するものとした。
凸部220のZ方向の高さを5[mm]とし、Y方向の長さを180[mm]とした。凸部220の平面221は、X方向の幅を、Y方向に一様に5[mm]とした。そして、平面221をプリント配線板301からX方向に1[mm]離間させた距離で配置した。凸部220の傾斜面222,223は、幅を5[mm]、高さを5[mm]とし、傾斜角度を45[°]とした。開口部H1,H2は、凸部220のY方向の両端から延在しており、Y方向の長さ15[mm]、X方向の長さ10[mm]とした。
なお、比較例として、実施例1の構成に対して凸部220と開口部H1,H2がない構成、即ち支持部211,212,213,214のみの構成についてもシミュレーションを行った。
図5は、実施例1と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。図5に示すグラフは、プリント配線板301から距離3[m]離れた位置における電界強度のシミュレーション結果である。横軸に周波数、縦軸に電界強度を示す。
図5に示すシミュレーション結果から、比較例では周波数320[MHz]と370[MHz]と670[MHz]に電界強度のピークがあることが確認される。これら周波数の中で、周波数320[MHz]と周波数670[MHz]は、プリント配線板301のグラウンドパターン320Gと筐体200の基部201との対向構造における共振による電界強度ピークである。なお、370[MHz]はケーブル500の長さに依存した共振による電界強度ピークである。
図5に示す結果から、周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、比較例よりも実施例1のほうが電界強度のピークが低いことが確認される。即ち、図5に示す結果から、共振周波数である周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、電磁波ノイズの放射量が低減されることがわかる。したがって、デジタル信号に含まれる高調波成分が周波数320[MHz]又は周波数670[MHz]である場合には、より効果的に電磁波ノイズが放射されるのを低減することができる。
また、凸部220とプリント配線板301との離間距離に対する電磁波ノイズの放射量についてシミュレーションを行った。図6(a)は、実施例1においてプリント配線板301と凸部220との離間距離を示す説明図である。図6(a)に示す凸部220と、プリント配線板301の辺S1との最短の離間距離をLとし、離間距離Lを変えてシミュレーションを行った。最短の離間距離Lは、プリント配線板301の辺S1上の点と、プリント配線板301の辺S1の点から凸部220の表面に対して垂直な線を引いたときの交点との距離である。
図6(b)は、離間距離Lを変えた場合の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。図6(b)に示すグラフは、ノイズ源の基本周波数に近く、問題になりやすい低い方の周波数である320[MHz]の電界強度のピーク値を比較したものである。なお、図6(b)には、比較例についても図示している。
図6(b)に示すように、離間距離Lが0.4[mm]以上2.8[mm]以下の範囲内で電界強度(放射ノイズ)の低減効果が確認された。特に、離間距離Lが0.4[mm]では、比較例に対して約3[dB]の放射ノイズの低減効果があった。離間距離Lが2.1[mm]では、比較例に対して約1.8[dB]の放射ノイズの低減効果があった。図6(b)に示す結果から、離間距離Lの上限値が2.8[mm]であることが好ましく、2.1[mm]であるとさらに好ましい。また、離間距離Lの上限値が1.4[mm]以下であると、約2.3[dB]の放射ノイズの低減効果があり、さらに好ましい。特に、離間距離Lが0.7[mm]であると、−3.3[dB]の放射ノイズの低減効果があり、さらに好ましい。
さらに、凸部220のY方向の長さに対する電磁波ノイズの放射量についてシミュレーションを行った。図7は、プリント配線板301のY方向の長さに対して凸部220のY方向の長さを変えた場合のシミュレーション結果を示すグラフである。図7に示すグラフは、ノイズ源の基本周波数に近く、問題になりやすい低い周波数である320[MHz]の電界強度のピーク値を比較したものである。なお、プリント配線板301のY方向の長さは210[mm]で一定とした。
プリント配線板301のY方向の長さに対する凸部220のY方向の長さが83[%]以上86[%]以下において、以下の範囲内で電界強度(放射ノイズ)の低減効果が確認された。即ち、83[%]よりも84[%]の方が放射ノイズの低減効果が高く、84[%]よりも85[%]の方が放射ノイズの低減効果が高く、85[%]よりも86[%]の方が放射ノイズの低減効果が高かった。
特に、85[%]では、約3[dB]の放射ノイズの低減効果があった。84[%]では、約1.6[dB]の放射ノイズの低減効果があり、83[%]では、約1.1[dB]の放射ノイズの低減効果があった。これより、放射ノイズの低減効果を考慮すると、プリント配線板301のY方向の長さに対する凸部220のY方向の長さを、83[%]以上86[%]以下とすることが好ましい。また、84[%]以上86[%]以下とするとさらに好ましく、85[%]以上86[%]以下とするとさらに好ましい。なお、86[%]以下の場合、凸部220は、プリント配線板301の辺S1の長さより短い。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る電子機器について説明する。第2実施形態においても、例えば電子写真式の複写機である画像形成装置である場合について説明する。図8は、第2実施形態に係る電子機器の一例である画像形成装置100Aの要部の斜視図である。
画像形成装置100Aは、導電性部材である金属製の筐体200Aと、筐体200Aに支持された、第1実施形態において説明した画像処理基板300と、を備える。第2実施形態では、導電性部材である筐体200Aの構成が、第1実施形態で説明した筐体200の構成と異なる。それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下、第2実施形態において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
筐体200Aは、画像処理基板300の位置の固定、画像処理基板300の剛性の確保、画像処理基板300のグラウンド電位の安定、画像処理基板300で発生する電磁波ノイズの低減、外部ノイズの低減等の目的で、金属等の導電性部材で構成されている。
筐体200Aは、XY方向に延びる筐体本体である平板状の基部201Aと、第1実施形態と同様、4つの支持部211〜214と、を有する。なお、図8において、支持部212,213(図4参照)については図示を省略している。
筐体200Aは、基部201Aに対してプリント配線板301の側に突出する凸部220を有する。筐体200Aの基部201Aには、第1の開口部である開口部H11と、第2の開口部である開口部H12が配置されている。開口部H11は、Z方向から見て、X方向において支持部211に対して辺S1が位置する側であって、凸部220とY方向に並んで配置されている。即ち、開口部H11は、凸部220のY方向の一端側に配置されている。開口部H12は、Z方向から見て、X方向において支持部212に対して辺S1が位置する側であって、凸部220とY方向に並んで配置されている。即ち、開口部H12は、凸部220のY方向の他端側に配置されている。第2実施形態では、開口部H11,H12は、凸部220とY方向に間隔を空けて配置されている。
以上の構成であっても、筐体200Aの基部201Aを流れるリターン電流は、凸部220のY方向の両側に配置された開口部H11,H12により、凸部220へ誘導される。このとき、凸部220とグラウンドパターン320G(図4)との電磁界結合により、凸部220からグラウンドパターン320G(図3(b))へ空間を介してリターン電流の一部が流れる。特に、第2実施形態では、凸部220の傾斜面222(図3(b))と、グラウンドパターン320Gの端との電磁界結合により、凸部220からグラウンドパターン320Gへリターン電流が流れやすくなっている。これにより、リターン電流が支持部211及び支持部212(図4)に集中するのを抑制することができる。即ち、支持部211及び支持部212(図4)へ流れるリターン電流の電流量が低減され、その結果、共振による電磁波ノイズの放射量が低減する。
(実施例2)
以下、実施例2として、第2実施形態の画像形成装置100Aの構成に具体的な数値を当てはめて電磁界シミュレーションを行った。電磁界シミュレーションはCST社のMW−STUDIOを使用した。以下、実施例2について実施例1と異なる部分のみ説明する。
実施例2では、凸部220と開口部H11,H12とが離間している。開口部H11,H12は、Y方向の長さを14[mm]、X方向の長さを10[mm]とし、凸部220と開口部H11,H12との間隔を1[mm]とした。
図9は、実施例2と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。図9に示すグラフは、プリント配線板301から距離3[m]離れた位置における電界強度のシミュレーション結果である。横軸に周波数、縦軸に電界強度を示す。
図9に示すシミュレーション結果から、周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、比較例よりも実施例2のほうが電界強度のピークが低いことが確認される。即ち、図9に示す結果から、共振周波数である周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、電磁波ノイズの放射量が低減されることがわかる。したがって、デジタル信号に含まれる高調波成分が周波数320[MHz]又は周波数670[MHz]である場合には、より効果的に電磁波ノイズが放射されるのを低減することができる。
なお、プリント配線板301と凸部220との離間距離についても、実施例1と同様のシミュレーション結果が得られた。したがって、実施例1と同様、離間距離は、0.4[mm]以上2.8[mm]以下であることが好ましい。離間距離の上限値についても、2.0[mm]であると、より好ましい。
また、開口部H11,H12と凸部220との間隔を変えた場合の電磁波ノイズの放射量についてシミュレーションを行った。図10(a)は、実施例2における凸部220と開口部H11,H12の説明図である。図10(a)に示すように、凸部220と開口部H11,H12とのY方向の間隔をDとする。
図10(b)は、間隔Dに対する電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。図10(b)に示すグラフは、ノイズ源の基本周波数に近く、問題になりやすい低い方の周波数である320[MHz]の電界強度のピーク値を比較したものである。なお、図10(b)には、比較例についても図示している。また、図10(b)において、間隔Dが0[mm]の場合は実施例1である。
図10(b)に示すように、間隔Dを7[mm]から0[mm]に狭めるにつれ、放射ノイズが小さくなることが確認された。そして、間隔Dが0[mm]の場合、放射ノイズ(電界強度)が極小値となることが確認された。例えば間隔Dが1[mm]では、約3[dB]の放射ノイズの低減効果があった。間隔Dが3[mm]では、約2.7[dB]の放射ノイズの低減効果があった。間隔Dが5[mm]では、約2.1[dB]の放射ノイズの低減効果があった。間隔Dが7[mm]では、約1.4[dB]の放射ノイズの低減効果があった。これより、ノイズ低減効果を考慮すると、間隔Dは、0[mm]以上7[mm]以下であることが好ましく、5[mm]以下であるとさらに好ましく、3[mm]以下であるとさらに好ましく、1[mm]以下であるとさらに好ましい。そして、間隔Dは、0[mm]であるのが特に好ましい。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る電子機器について説明する。第3実施形態においても、例えば電子写真式の複写機である画像形成装置である場合について説明する。図11(a)は、第3実施形態に係る電子機器の一例である画像形成装置100Bの要部の斜視図である。図11(b)は、画像形成装置100Bの要部の平面図である。
画像形成装置100Bは、導電性部材である金属製の筐体200Bと、筐体200Bに支持された、第1実施形態において説明した画像処理基板300と、を備える。第3実施形態では、導電性部材である筐体200Bの構成が、第1、第2実施形態で説明した筐体200,200Aの構成と異なる。それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下、第3実施形態において、第1、第2実施形態と同様の構成については説明を省略する。
筐体200Bは、画像処理基板300の位置の固定、画像処理基板300の剛性の確保、画像処理基板300のグラウンド電位の安定、画像処理基板300で発生する電磁波ノイズの低減、外部ノイズの低減等の目的で、金属等の導電性部材で構成されている。筐体200Bは、XY方向に延びる筐体本体である平板状の基部201Bと、第1実施形態と同様、4つの支持部211〜214と、を有する。筐体200Bは、基部201Bに対してプリント配線板301の側に突出する、Y方向に並設された複数の凸部220A,凸部220Bを有する。
凸部220A及び凸部220Bは、プリント配線板301の辺S1の一部にZ方向において対向する位置にプリント配線板301と離間して配置されている。凸部220A及び凸部220Bは、それぞれY方向に延び、Y方向に並んで配置されている。即ち、凸部220A,220Bは、Z方向から見て、Y方向に互いに間隔をあけて配置されている。凸部220A,220BのXZ平面における断面形状は、第1実施形態で説明した凸部220と同様、台形となっている。
第3実施形態では、Z方向から見て、凸部220Aの一部R11A及び凸部220Bの一部R11Bのみがプリント配線板301と重なり、凸部220Aの他部及び凸部220Bの他部はプリント配線板301と重ならない。
凸部220Aは、支持部211,212と同じ高さの平面221Aと、平面221Aに対してプリント配線板301の側に位置する傾斜面222Aと、を有する。また、凸部220Aは、平面221Aに対して傾斜面222Aが配置された側とは反対側に配置された傾斜面223Aを有する。平面221A及び傾斜面222A,223Aは、Y方向に延びており、Z方向から見て、傾斜面222Aの一部R11Aのみがプリント配線板301と重なり、平面221A及び傾斜面223Aの全部がプリント配線板301と重ならない。
凸部220Bは、支持部211,212と同じ高さの平面221Bと、平面221Bに対してプリント配線板301の側に位置する傾斜面222Bと、を有する。また、凸部220Bは、平面221Bに対して傾斜面222Bが配置された側とは反対側に配置された傾斜面223Bを有する。平面221B及び傾斜面222B,223Bは、Y方向に延びており、Z方向から見て、傾斜面222Bの一部R11Bがプリント配線板301と重なり、平面221B及び傾斜面223Bの全部がプリント配線板301と重ならない。
筐体200Bの基部201Bには、第1実施形態と同様、開口部H1,H2が配置されている。開口部H1は、凸部220AとY方向に間隔を空けずに、即ち凸部220AとのY方向の間隔を0[mm]として配置されている。開口部H2は、凸部220BとY方向に間隔を空けずに、即ち凸部220BとのY方向の間隔を0[mm]として配置されている。
以上の構成により、筐体200Bの基部201Bを流れるリターン電流は、開口部H1,H2により凸部220A,220Bへ誘導される。このとき、凸部220A,220Bとグラウンドパターン320Gとの電磁界結合により、凸部220A,220Bからグラウンドパターン320Gへ空間を介してリターン電流の一部が流れる。リターン電流の残りは支持部211〜214に流れる。特に、第3実施形態では、凸部220A,220Bの傾斜面222A,222Bと、グラウンドパターン320Gの端との電磁界結合により、凸部220A,220Bからグラウンドパターン320Gへリターン電流が流れやすくなっている。これにより、リターン電流が支持部211,212に集中するのを抑制することができる。即ち、支持部211,212へ流れるリターン電流の電流量が低減され、その結果、共振による電磁波ノイズの放射量が低減する。
(実施例3)
以下、実施例3として、第3実施形態の画像形成装置100Bの構成に具体的な数値を当てはめて電磁界シミュレーションを行った。電磁界シミュレーションはCST社のMW−STUDIOを使用した。以下、実施例3について実施例1,2と異なる部分のみ説明する。
実施例3では凸部220Aと凸部220Bとの間隔を1[mm]とした。凸部220Aと凸部220Bとの合計のY方向の長さは、離間している部分も含め、180[mm]とした。
図12は、実施例3と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。図12に示すグラフは、プリント配線板301から距離3[m]離れた位置における電界強度のシミュレーション結果である。横軸に周波数、縦軸に電界強度を示す。
図12に示すシミュレーション結果から、周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、比較例よりも実施例3のほうが電界強度のピークが低いことが確認される。即ち、図12に示す結果から、共振周波数である周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、電磁波ノイズの放射量が低減されることがわかる。したがって、デジタル信号に含まれる高調波成分が周波数320[MHz]又は周波数670[MHz]である場合には、より効果的に電磁波ノイズが放射されるのを低減することができる。よって、複数の凸部220A,220Bに分かれていても、実施例1と同様の効果があるといえる。
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る電子機器について説明する。第4実施形態においても、例えば電子写真式の複写機である画像形成装置である場合について説明する。図13は、第4実施形態に係る電子機器の一例である画像形成装置100Cの要部の斜視図である。
画像形成装置100Cは、導電性部材である金属製の筐体200Cと、筐体200Cに支持された、第1実施形態において説明した画像処理基板300と、を備える。第4実施形態では、導電性部材である筐体200Cの構成が、第1実施形態で説明した筐体200の構成と異なる。それ以外の構成は第1実施形態と同様である。以下、第4実施形態において、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
第4実施形態では、第1実施形態において、開口部H2を省略したものである。このように、一対の開口部H1,H2のうち、一方(図13では開口部H2)を省略してもよい。
(実施例4)
以下、実施例4として、第4実施形態の画像形成装置100Cの構成に具体的な数値を当てはめて電磁界シミュレーションを行った。電磁界シミュレーションはCST社のMW−STUDIOを使用した。以下、実施例4について実施例1〜3と異なる部分のみ説明する。
図14は、実施例4と比較例の電界強度のシミュレーション結果を示すグラフである。図14に示すグラフは、プリント配線板301から距離3[m]離れた位置における電界強度のシミュレーション結果である。横軸に周波数、縦軸に電界強度を示す。
図14に示すシミュレーション結果から、周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、比較例よりも実施例4のほうが電界強度のピークが低いことが確認される。即ち、図14に示す結果から、共振周波数である周波数320[MHz]及び周波数670[MHz]において、電磁波ノイズの放射量が低減されることがわかる。したがって、デジタル信号に含まれる高調波成分が周波数320[MHz]又は周波数670[MHz]である場合には、より効果的に電磁波ノイズが放射されるのを低減することができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。また、実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、実施形態に記載されたものに限定されない。
上述の第1〜第4実施形態では、凸部は絞り加工により形成され、支持部は切り起こし加工により形成される場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば、支持部も絞り加工により形成してもよく、また、凸部を切り起こし加工により形成してもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態では、ケーブル500を伝搬するデジタル信号がクロック信号である場合について説明したが、これに限定するものではない。クロック信号の場合、電磁波ノイズの電界強度のピークを効果的に低減できるが、クロック信号以外のデジタル信号、例えば制御信号やデータ信号等のデジタル信号であっても、電磁波ノイズの電界強度のピークを低減することができる。
また、上述の第1〜第4実施形態では、半導体装置351がデジタル信号を送信する場合について説明したが、これに限定するものではなく、半導体装置351がデジタル信号を受信する場合についても本発明は適用可能である。この場合、リターン電流の流れる方向が逆となるが、上述の第1〜第4実施形態と同様、電磁波ノイズの放射を低減することができる。
また、上述の第1〜第4実施形態では、半導体装置351の通信相手が画像形成部420を制御する制御基板400の半導体装置451である場合について説明したが、これに限定するものではない。半導体装置351の通信相手は、どの半導体装置であってもよく、例えばイメージリーダ基板150の不図示の半導体装置であってもよし、不図示の操作パネルを制御する不図示の半導体装置であってもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態では、支持部211〜214を直接、プリント配線板301のグラウンドパターン320Gに接触させて、支持部211〜214とグラウンドパターン320Gとを電気的に接続する場合について説明した。しかし、本発明は、このような形態に限定するものではない。例えばプリント配線板301と支持部211〜214との間に、導電性を有する部材、例えばワッシャや接合用のはんだなどを配置して、支持部211〜214とグラウンドパターン320Gとの電気的に接続する場合であってもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態では、凸部のXZ平面における断面形状が台形である場合について説明したがこの形状に限定するものではない。例えば凸部の断面形状が三角形や円弧形など、加工し得るさまざまな形状とすることができる。
また、上述の第1〜第4実施形態では、電子機器が画像形成装置である場合について説明したが、これに限定するものではない。例えば電子機器が画像を表示するディスプレイやプロジェクタなどであっても本発明は適用可能である。
また、上述の第4実施形態では、第1実施形態の構成において一対の開口部H1,H2のうちの一方を省略する場合について説明したが、例えば第2、第3実施形態の構成において一対の開口部のうちの一方を省略するようにしてもよい。
また、上述の第1〜第4実施形態では、開口部H1,H2は長方形である場合について説明したがこの形状に限定するものではない。例えば平行四辺形や台形であっても本発明は適用可能である。
100…画像形成装置(電子機器)、200…筐体(導電性部材)、201…基部、211…支持部(第1の支持部)、212…支持部(第2の支持部)、220…凸部、300…画像処理基板(プリント回路板)、301…プリント配線板、311…実装面、320G…グラウンドパターン、351…半導体装置、500…ケーブル、H1,H2…開口部

Claims (12)

  1. 導電性部材と、
    前記導電性部材に支持されるプリント配線板と、
    前記プリント配線板の実装面に実装され、デジタル信号を送信または受信する半導体装置と、
    前記半導体装置に電気的に接続され、前記実装面に直交する第1の方向から見て前記プリント配線板の所定の辺に交差するように配置され、前記デジタル信号の伝送路となるケーブルと、を備え、
    前記導電性部材は、
    基部と、
    前記基部に対して前記プリント配線板の側に突出し、前記プリント配線板において前記所定の辺の一端側に位置する第1の隅部を支持する第1の支持部と、
    前記基部に対して前記プリント配線板の側に突出し、前記第1の方向で前記所定の辺の一部と対向するよう前記プリント配線板と離間して配置され、前記所定の辺と平行な第2の方向に延びる凸部と、
    前記第1の方向から見て、前記所定の辺に直交する第3の方向において前記第1の支持部に対し前記所定の辺が位置する側に配置され、前記凸部と前記第2の方向に並んで配置された第1の開口部と、を有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 前記第1の開口部における前記第2の方向の長さが、前記第1の支持部における前記第2の方向の長さよりも長い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記導電性部材は、
    前記基部に対して前記プリント配線板の側に突出し、前記プリント配線板において前記所定の辺の他端側に位置する第2の隅部を支持する第2の支持部と、
    前記第1の方向から見て、前記第3の方向において前記第2の支持部に対して前記所定の辺が位置する側に配置され、前記凸部と前記第2の方向に並んで配置された第2の開口部と、を更に有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電子機器。
  4. 前記第2の開口部における前記第2の方向の長さが、前記第2の支持部における前記第2の方向の長さよりも長い、
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記第1の開口部と前記凸部との前記第2の方向の間隔が、0[mm]以上7[mm]以下である、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記第2の開口部と前記凸部との前記第2の方向の間隔が、0[mm]以上7[mm]以下である、
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の電子機器。
  7. 前記第1の方向から見て、前記凸部の一部が前記プリント配線板と重なる、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の電子機器。
  8. 前記凸部は、前記第1の支持部の上面と同じ高さの平面と、前記平面に対して前記プリント配線板の側に位置する傾斜面とを有し、
    前記第1の方向から見て、前記傾斜面の一部が前記プリント配線板と重なる、
    ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
  9. 前記凸部と、前記プリント配線板との離間距離が、0.4[mm]以上2.8[mm]以下である、
    ことを特徴とする請求項8に記載の電子機器。
  10. 前記所定の辺の前記第2の方向の長さに対する前記凸部の前記第2の方向の長さが、83[%]以上86[%]以下である、
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 前記デジタル信号には、クロック信号が含まれている、
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の電子機器。
  12. 前記プリント配線板は、前記所定の辺に沿って配置されたグラウンドパターンを有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電子機器。
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