JP2019049294A - 油圧機械式無段変速機 - Google Patents

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【課題】動力伝達系の大型化を抑制しつつ補助ブレーキの機能を得ることができる油圧機械式無段変速機を提供すること。【解決手段】駆動源と接続される入力要素、第1のポンプモータと接続される第1の出力要素および第2のポンプモータと接続される第2の出力要素を備える差動機構と、前記第1および第2のポンプモータを閉回路で接続するとともに、前記第1のポンプモータの回転を出力軸へ出力する油圧変速部と、前記駆動源の被駆動時に、前記閉回路の高圧側油路と低圧側油路との間に設けられたリリーフ弁を介して前記高圧側油路から前記低圧側油路へ作動油をリリーフさせるように、前記第1のポンプモータを制御する制御装置と、を備える、油圧機械式無段変速機。【選択図】図3

Description

本発明は、油圧機械式無段変速機に関する。
従来、静油圧式無段変速機(ハイドロ スタティック トランスミッション:HST)と差動機構とを組み合わせた、油圧機械式無段変速機(ハイドロ メカニカル トランスミッション:HMT)が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、エンジンからの駆動力を遊星歯車機構で分割して2つの油圧ポンプモータに入力する、いわゆる「入力分割型」のHMTが開示されている。
特開平4−203672号公報
ところで、トラック等の大型車両では、車両重量に比べて相対的にブレーキ容量が小さいため、リターダ等の補助ブレーキ装置を設けることが広く行われている。しかしながら、リターダを設けることで、動力伝達系が大型化するという問題がある。
本発明の目的は、動力伝達系の大型化を抑制しつつ補助ブレーキの機能を得ることができる油圧機械式無段変速機を提供することである。
本発明に係る油圧機械式無段変速機は、駆動源と接続される入力要素、第1のポンプモータと接続される第1の出力要素および第2のポンプモータと接続される第2の出力要素を備える差動機構と、前記第1および第2のポンプモータを閉回路で接続するとともに、前記第1のポンプモータの回転を出力軸へ出力する油圧変速部と、前記駆動源の被駆動時に、前記閉回路の高圧側油路と低圧側油路との間に設けられたリリーフ弁を介して前記高圧側油路から前記低圧側油路へ作動油をリリーフさせるように、少なくとも前記第1のポンプモータを制御する制御装置と、を備える。
本発明に係る油圧機械式無段変速機によれば、動力伝達系の大型化を抑制しつつ補助ブレーキの機能を得ることができる。
実施形態に係る車両の全体構成を示すスケルトン図 有段変速部の状態と各スリーブの動作状態との関係を示す図表 補助ブレーキ制御処理を示すフローチャート 補助ブレーキ制御処理を行った際の各パラメータの推移の一例を示すタイムチャート 補助ブレーキ制御処理を行った際の各パラメータの推移の他の一例を示すタイムチャート
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本発明はこの実施形態により限定されるものではない。
まず、図1を参照して、本実施形態に係る油圧機械式変速機を搭載した車両1の全体構成について説明する。図1には、車両1の前後方向が描かれている。以下の説明では、車両前側を単に「前」、車両後側を単に「後」と呼ぶことがある。
車両1は、駆動源10と、ダンパ20と、差動機構30と、油圧変速部40と、有段変速部50と、制御装置80とを備えている。そして、有段変速部50の出力側に、プロペラシャフト61、デファレンシャル62およびドライブシャフト63を介して、駆動輪64が動力伝達可能に連結されている。なお、以下の説明において、差動機構30、油圧変速部40および有段変速部50を合わせて「変速機2」と呼ぶことがある。
駆動源10は、例えばディーゼルエンジンである。なお、駆動源10は、ガソリンエンジンでも構わない。駆動源10の出力軸11には、ダンパ20の入力側部材21が接続されている。なお、以下において、駆動源10はディーゼルエンジンであるとして説明を行う。また、以下の説明において、駆動源10をエンジン10という場合がある。
ダンパ20は、入力側部材21と、出力側部材22と、入力側部材21と出力側部材22とを弾性的に連結する弾性連結部材23とを備える。ダンパ20の出力側部材22は、差動機構30の入力軸31と接続されている。ダンパ20は、駆動源10の発生する回転振動が差動機構30に伝達されるのを抑制する機能を有する。ダンパ20の構造は一般的なダンパの構造と同様であるため、詳細な説明を省略する。
差動機構30は、円周方向に等配に設けられた複数のベベルギヤ32、第1差動出力ギヤ33および第2差動出力ギヤ34を備えている。ベベルギヤ32は、図1に示すように、入力軸31に相対回転可能に軸支されている。第1差動出力ギヤ33は、第1ポンプモータ41の第1入出力軸41aの前端に設けられている。第2差動出力ギヤ34は、差動出力軸35の前端に設けられている。
差動出力軸35は、第1入出力軸41aと同軸かつ第1入出力軸41aの外周側に設けられた円筒状の部材である。差動出力軸35の後端には、第1ギヤ36が設けられている。差動出力軸35は、不図示の軸受を介して、第1入出力軸41aに軸支されている。第1ギヤ36は、第2ポンプモータ42の第2入出力軸42aの前端に設けられた第2ギヤ37と噛合している。
なお、本実施形態では、第1差動出力ギヤ33の歯数は、第2差動出力ギヤ34の歯数と同一である。また、第1ギヤ36の歯数は、第2ギヤ37の歯数と同一である。差動機構30の構造は一般的なベベルギヤ型差動機構の構造と同様であるため、詳細な説明を省略する。
油圧変速部40は、第1ポンプモータ41と、第2ポンプモータ42と、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42を油圧接続する閉回路43とからなる。また、閉回路43には、高圧側油路43aの油圧が所定以上となった場合に開き、作動油を低圧側油路43bへ排出するリリーフ弁44が設けられている。なお、図1では、閉回路43における一部の構成部品(チャージポンプ、チャージ油路等)を省略している。
第1ポンプモータ41は、押し除け容積をゼロから正負の両方向に変化させることのできる、いわゆる両振り型のポンプモータである。第1ポンプモータ41としては、アキシャルピストン型、ラジアルピストン型等、各種の形式のものを採用することができる。第1ポンプモータ41の第1入出力軸41aは、第1ポンプモータ41を前から後へ貫通している。
第2ポンプモータ42は、押し除け容積をゼロから正負の両方向に変化させることのできる、いわゆる両振り型のポンプモータである。第2ポンプモータ42の第2入出力軸42aは、第2ポンプモータ42を前から後へ貫通している。
なお、本実施形態では、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42は同形式のものを用いている。また、第1ポンプモータ41の最大押し除け容積は、第2ポンプモータ42の最大押し除け容積と等しい。
有段変速部50は、第1入出力軸41aと、第1入出力軸41aと平行に配置された第2入出力軸42aと、副軸51と、出力軸52とを備えている。
第1入出力軸41aの前端には、上述のとおり、差動機構30の第1差動出力ギヤ33が設けられている。また、第1入出力軸41aの後端には、第1入力ハブ41bが、第1入出力軸41aと一体回転するように設けられている。
第1入力ギヤ41cは、第1入出力軸41aの外周側に、第1入出力軸41aに対して相対回転可能に設けられている。第1入力ギヤ41cは、副軸51と第1入力ハブ41bとの間に設けられている。
第2入出力軸42aの前端には、上述のとおり、差動機構30の第2ギヤ37が設けられている。また、第2入出力軸42aの後端には、第2入力ハブ42bが、第2入出力軸42aと一体回転するように設けられている。
第2入力ギヤ42cは、第2入出力軸42aと一体回転するように設けられている。第2入力ギヤ42cは、第2ポンプモータ42と第2入力ハブ42bとの間に設けられている。第2入力ギヤ42cは、第1副ギヤ51a(後述する)と噛合している。
副軸51は、第1入出力軸41aと同軸かつ第1入出力軸41aの外周側に設けられた円筒状の部材である。副軸51の前端には第1副ギヤ51aが設けられ、副軸51の後端には第2副ギヤ51bが設けられている。
出力軸52の前端には、出力ハブ52aが、出力軸52と一体回転するように設けられている。
第1出力ギヤ52bは、出力軸52の外周側に、出力軸52に対して相対回転可能に設けられている。第1出力ギヤ52bは、出力ハブ52aの後側に設けられている。第1出力ギヤ52bは、第2副ギヤ51bと噛合している。
第2出力ギヤ52cは、出力軸52と一体回転するように設けられている。第2出力ギヤ52cは、第1出力ギヤ52bの後側に設けられている。第2出力ギヤ52cは、第1入力ギヤ41cと噛合している。
有段変速部50には、第1入出力軸41aと第1入力ギヤ41cとを、選択的に一体回転可能に連結する第1連結機構71が設けられている。第1連結機構71は、第1入力ハブ41bと、第1入力ギヤ41cと一体に設けられた入力クラッチギヤ41dと、第1スリーブ72とを備えている。
第1スリーブ72は、第1入力ハブ41bの外周側に、第1入力ハブ41bと一体回転可能かつ軸方向に相対移動可能に設けられている。第1スリーブ72が図1に示す後位置の場合、第1入出力軸41aと第1入力ギヤ41cとは相対回転可能である。
第1スリーブ72を前位置とすることで、第1入力ギヤ41cは、第1入出力軸41aと一体に回転する。本実施形態では、第1連結機構71として一般的なシンクロナイザ方式のものを使用している。シンクロナイザ方式の連結機構は公知であるため、詳細な説明は省略する。
有段変速部50には、第2入出力軸42aと出力軸52、または、第1出力ギヤ52bと出力軸52とを、選択的に一体回転可能に連結する第2連結機構73が設けられている。第2連結機構73は、第2入力ハブ42bと、出力ハブ52aと、第1出力ギヤ52bと一体に設けられた出力クラッチギヤ52dと、第2スリーブ74とを備えている。
第2スリーブ74は、出力ハブ52aの外周側に、出力ハブ52aと一体回転可能かつ軸方向に相対移動可能に設けられている。第2スリーブ74が図1に示す中央位置の場合、第2入出力軸42aと出力軸52とは相対回転可能である。また、第2スリーブ74が図1に示す中央位置の場合、第1出力ギヤ52bと出力軸52とは相対回転可能である。
第2スリーブ74を前位置とすることで、出力軸52は、第2入出力軸42aと一体に回転する。また、第2スリーブ74を後位置とすることで、出力軸52は、第1出力ギヤ52bと一体に回転する。
制御装置80には、リターダスイッチ81からの信号が入力される。また、制御装置80は、駆動源10、油圧変速部40(第1ポンプモータ41、第2ポンプモータ42)、有段変速部50(第1スリーブ72、第2スリーブ74)の制御を行う。特に、制御装置80は、エンジン10の被駆動状態で、リターダスイッチ81がオンとされた場合に、補助ブレーキ制御(詳細は後述する)を実行する。
次に、図2を参照して、有段変速部50の動作について説明する。図2は、有段変速部50の状態と、第1スリーブ72および第2スリーブ74の動作状態との関係を示す図表である。
第1スリーブ72が後位置とされ、第2スリーブ74が後位置とされる状態を、「1速」または「第1伝動状態」という。第1伝動状態では、第2入出力軸42aの回転が、第2入力ギヤ42c、第1副ギヤ51a、第2副ギヤ51bおよび第1出力ギヤ52bを経由して出力軸52へ伝達される。
第1スリーブ72が前位置とされ、第2スリーブ74が中央位置とされる状態を、「2速」または「第2伝動状態」という。第2伝動状態では、第1入出力軸41aの回転が、第1入力ギヤ41cおよび第2出力ギヤ52cを経由して出力軸52へ伝達される。
第1スリーブ72が後位置とされ、第2スリーブ74が前位置とされる状態を、「3速」または「第3伝動状態」または「直結状態」という。第3伝動状態では、第2入出力軸42aの回転が出力軸52へ直接伝達される。
次に、図3のフローチャートを参照して、補助ブレーキ制御の処理内容について説明する。図3に示す処理は、リターダスイッチ81がオンとされた場合に実行される。
まず、ステップS1で、制御装置80は、車両1が被駆動状態であるか否かを判断する。この判断は、例えば、アクセル開度を検出する等の公知の手法により行うことができる。
車両1が被駆動状態でない場合(ステップS1:NO)、ステップS1の処理を繰り返す。一方、車両1が被駆動状態である場合(ステップS1:YES)、処理はステップS2へ進む。
ステップS2で、制御装置80は、補助ブレーキ制御を実行する。具体的には、ポンプとして動作している一方のポンプモータを制御して、当該一方のポンプモータの押し除け容積を増大させて当該一方のポンプモータの流量を増大させ、高圧側油路43a内の油圧を上昇させる。これにより、モータとして動作している他方のポンプモータのトルクが増大することでエンジン10の回転数も上昇する。
エンジン10の回転数の上昇により、モータとして動作している他方のポンプモータの流量が増大する。一方のポンプモータの押し除け容積は、当該一方のポンプモータの流量が他方のポンプモータの流量を引き続き上回るように制御される。
さらにその後、必要に応じてモータとして動作している他方のポンプモータも併せて制御することで、エンジン10の回転数を補助ブレーキ制御における目標エンジン回転数に維持した状態で高圧側油路43a内の油圧をさらに上昇させる。
高圧側油路43a内の油圧がリリーフ圧を超えると、リリーフ弁44が開弁し、高圧側油路43a内の作動油が低圧側油路43bへ排出される。そのため、リリーフ弁44の前後における圧力損失によって、出力軸52における回転エネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、車両1に対する制動力が上昇する。
次に、図4のタイムチャートを参照して、補助ブレーキ制御を行った際のエンジン10の回転数、各ポンプモータ41および42の押し除け容積、各ポンプモータ41および42の吐出(吸入)流量および高圧側油路43a内の油圧の推移の一例について説明する。
なお、図4に示す例は、有段変速部50が1速であり、エンジン10が被駆動状態である場合を示している。この場合、第2ポンプモータ42がポンプとして動作し、第1ポンプモータ41がモータとして動作する。
時刻t1まで、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42の押し除け容積は一定である。このとき、第2ポンプモータ42の吐出流量と、第1ポンプモータ41の吸入流量とは等しい。また、高圧側油路43a内の油圧は、リリーフ圧PMAXには達していない。また、エンジン10の回転数はNe2である。
時刻t1で、運転者により、リターダスイッチ81がオン操作されると、第2ポンプモータ42の押し除け容積が増大させられる。これにより、時刻t1以降、第2ポンプモータ42の流量が増大し、高圧側油路43a内の油圧も上昇する。高圧側油路43a内の油圧の上昇に伴い、第1ポンプモータ41のトルクが増大してエンジン10の回転数も上昇する。
エンジン10の回転数の上昇により、時刻t1以降、第1ポンプモータ41の流量が増大する。第2ポンプモータ42の押し除け容積は、第2ポンプモータ42の流量が第1ポンプモータ41の流量を引き続き上回るように制御される。
図4に示す例では、時刻t2で、エンジン10の回転数がリターダ機能作動時の回転数Ne1に達している。なお、時刻t2では、高圧側油路43a内の油圧はリリーフ圧PMAXに達していない。
この場合、時刻t2以降、エンジン10の回転数をNe1に維持したまま、高圧側油路43a内の油圧をさらに上昇させるべく、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42の押し除け容積が制御される。
具体的には、エンジン10の回転数がNe1を維持し、かつ、第2ポンプモータ42の流量が第1ポンプモータ41の流量を上回った状態を維持するように、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42の押し除け容積が漸減される。
時刻t3で、高圧側油路43a内の油圧がリリーフ圧PMAXに達する。これ以降、第1ポンプモータ41の押し除け容積は、エンジン10の回転数をNe1に維持すべく一定とされる。一方、第2ポンプモータ42の押し除け容積は、時刻t3以降、再び増大させられる。
これにより、リリーフ弁44が開弁し、高圧側油路43a内の作動油が低圧側油路43bへ排出される。そのため、リリーフ弁44の前後における圧力損失によって、出力軸52における回転エネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、車両1に対する制動力が上昇する。
リリーフ弁44を介して低圧側油路43bへ排出される作動油の流量は、第2ポンプモータ42の押し除け容積を調整することで制御される。なお、図4では、時刻t3以降、時刻t4まで第2ポンプモータ42の押し除け容積が増大され、時刻t4以降、第2ポンプモータ42の押し除け容積が一定に制御される様子が示されている。
次に、図5のタイムチャートを参照して、補助ブレーキ制御を行った際のエンジン10の回転数、各ポンプモータ41および42の押し除け容積、各ポンプモータ41および42の吐出(吸入)流量および高圧側油路43a内における油圧の推移の他の一例について説明する。
図4では、第2ポンプモータ42の押し除け容積を増大させて、エンジン10の回転数がリターダ機能作動時の回転数Ne1に達した時点(時刻t2)で、高圧側油路43a内の油圧がリリーフ圧PMAXに達していない場合を説明した。
図5は、エンジン10の回転数がリターダ機能作動時の回転数Ne1に達するタイミングと、高圧側油路43a内の油圧がリリーフ圧PMAXに達するタイミングとが一致している場合を示している。
時刻t11まで、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42の押し除け容積は一定である。このとき、第2ポンプモータ42の吐出流量と、第1ポンプモータ41の吸入流量とは等しい。また、高圧側油路43a内の油圧は、リリーフ圧PMAXには達していない。また、エンジン10の回転数はNe2である。
時刻t11で、運転者により、リターダスイッチ81がオン操作されると、第2ポンプモータ42の押し除け容積が増大させられる。これにより、時刻t11以降、第2ポンプモータ42の流量が増大し、高圧側油路43a内の油圧も上昇する。高圧側油路43a内の油圧の上昇に伴い、第1ポンプモータ41のトルクが増大してエンジン10の回転数も上昇する。
エンジン10の回転数の上昇により、時刻t11以降、第1ポンプモータ41の流量が増大する。第2ポンプモータ42の押し除け容積は、第2ポンプモータ42の流量が第1ポンプモータ41の流量を引き続き上回るように制御される。
時刻t12で、エンジン10の回転数がリターダ機能作動時の回転数Ne1に達し、かつ、高圧側油路43a内の油圧がリリーフ圧PMAXに達すると、リリーフ弁44が開弁し、高圧側油路43a内の作動油が低圧側油路43bへ排出される。そのため、リリーフ弁44の前後における圧力損失によって、出力軸52における回転エネルギーの一部が熱エネルギーに変換され、車両1に対する制動力が上昇する。
リリーフ弁44を介して低圧側油路43bへ排出される作動油の流量は、第2ポンプモータ42の押し除け容積を調整することで制御される。なお、図5では、時刻t12以降、第2ポンプモータ42の押し除け容積が一定に制御される様子が示されている。
なお、図示は省略するが、高圧側油路43a内の油圧がリリーフ圧PMAXに達した時点で、エンジン10の回転数がリターダ機能作動時の回転数Ne1に達しない場合には、第1ポンプモータ41の押し除け流量を増大させてエンジン10の回転数をリターダ機能作動時の回転数Ne1まで上昇させることも可能である。
本実施形態において、上述の補助ブレーキ制御は、リターダスイッチ81がオンの間、連続して行われることが求められる。そのため、補助ブレーキ制御の実行に伴う発熱量を、車両1の有する油圧変速部40の冷却能力とバランスさせる必要がある。そのため、第2ポンプモータ42の押し除け容積の増大量は、補助ブレーキ制御の実行に伴う発熱量が車両1の有する冷却能力とバランスするように制御される。
また、補助ブレーキ機能による制動力を増大させるためには、油圧変速部40の冷却能力を向上させる必要がある。このため、例えば、冷却装置を設けて閉回路43内を循環する作動油を強制冷却することが考えられる。さらに、冷却能力を可変として、補助ブレーキ機能による制動力を変更する場合にも対処できるようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、第2ポンプモータ42を出力軸52と接続している状態におけるエンジン10の被駆動時に、第2ポンプモータ42の押し除け容積を増大させて、高圧側油路43a内の作動油を、リリーフ弁44を介して低圧側油路43bへ排出させる補助ブレーキ制御を行うようにした。
これにより、出力軸52の回転エネルギーを熱エネルギーに変換して消費して、制動力を連続的に増大させることができる。そのため、動力伝達系の大型化を抑制しつつ補助ブレーキの機能を得ることが可能となる。
なお、上述の実施形態では、第2ポンプモータ42を出力軸52と接続している状態で、第2ポンプモータ42の押し除け容積を増大させるものを例に説明を行ったが、これに限定されない。例えば、第1ポンプモータ41を出力軸52と接続している状態で、第1ポンプモータ41の押し除け容積を増大させるようにしても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施形態では、第1ポンプモータ41または第2ポンプモータ42を選択的に出力軸52と接続するものを例に説明を行ったが、これに限定されない。例えば、補助ブレーキ制御は、第1ポンプモータ41および第2ポンプモータ42の一方を常に出力軸52と接続する入力分割型HMTにも適用することができる。
本発明に係る油圧機械式無段変速機は、トラック等、連続して補助ブレーキ機能が求められる車両に好適に用いられる。
1 車両
2 変速機
10 駆動源(エンジン)
11 出力軸
20 ダンパ
21 入力側部材
22 出力側部材
23 弾性連結部材
30 差動機構
31 入力軸
32 ベベルギヤ
33 第1差動出力ギヤ
34 第2差動出力ギヤ
35 差動出力軸
36 第1ギヤ
37 第2ギヤ
40 油圧変速部
41 第1ポンプモータ
41a 第1入出力軸
41b 第1入力ハブ
41c 第1入力ギヤ
41d 入力クラッチギヤ
42 第2ポンプモータ
42a 第2入出力軸
42b 第2入力ハブ
42c 第2入力ギヤ
43 閉回路
43a 高圧側油路
43b 低圧側油路
44 リリーフ弁
50 有段変速部
51 副軸
51a 第1副ギヤ
51b 第2副ギヤ
52 出力軸
52a 出力ハブ
52b 第1出力ギヤ
52c 第2出力ギヤ
52d 出力クラッチギヤ
61 プロペラシャフト
62 デファレンシャル
63 ドライブシャフト
64 駆動輪
71 第1連結機構
72 第1スリーブ
73 第2連結機構
74 第2スリーブ
80 制御装置

Claims (4)

  1. 駆動源と接続される入力要素、第1のポンプモータと接続される第1の出力要素および第2のポンプモータと接続される第2の出力要素を備える差動機構と、
    前記第1および第2のポンプモータを閉回路で接続するとともに、前記第1のポンプモータの回転を出力軸へ出力する油圧変速部と、
    前記駆動源の被駆動時に、前記閉回路の高圧側油路と低圧側油路との間に設けられたリリーフ弁を介して前記高圧側油路から前記低圧側油路へ作動油をリリーフさせるように、少なくとも前記第1のポンプモータを制御する制御装置と、を備える、
    油圧機械式無段変速機。
  2. 前記第1または第2のポンプモータの回転を選択的に前記出力軸へ出力する選択部をさらに備える、
    請求項1に記載の油圧機械式無段変速機。
  3. 前記第1のポンプモータの回転を複数の変速段で変速して前記出力軸へ出力する第1の有段変速部をさらに備える、
    請求項1または2に記載の油圧機械式無段変速機。
  4. 前記第2のポンプモータの回転を複数の変速段で変速して前記出力軸へ出力する第2の有段変速部をさらに備える、
    請求項2または3に記載の油圧機械式無段変速機。
JP2017173254A 2017-09-08 2017-09-08 油圧機械式無段変速機 Pending JP2019049294A (ja)

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