JP2019047690A - 直流遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流遮断器の回路規模を小さくし、短絡電流を高速に遮断する。【解決手段】端子T1と端子T2の間に、端子T1と端子T2をそれぞれ正側と負側として直流電圧が印加される。端子T3と端子T4の間には負荷が接続される。端子T1と端子T3の間は直流電路の一部を形成する。接点20は直流電路を開閉する。限流リアクトル10Aは、コイル11を含む。コイル11には直流電路の電流が流れる。コイル11は、通常の動作状態では抵抗が小さくて配線と見なせる。引外し装置30は、通常の動作状態において抵抗が大きいトリップコイルを含む。限流リアクトル10Aに含まれるコイル11の両端に所定の大きさを超える電圧が生じたとき、引外し装置30に含まれるトリップコイルに所定の大きさを超える電流が流れる。このとき、引外し装置30は、接点20を開く。【選択図】図1

Description

本発明は、直流電路を流れる電流を遮断する直流遮断器に関する。
直流電路に短絡事故が発生したとき、直流電路にあまりにも大きな短絡電流が流れると、そこに接続されている電気機器や直流遮断器が破壊されるおそれがある。このため、直流電路が遮断されるまでの間に短絡電流が大きくなり過ぎないように短絡電流を抑制する必要がある。
例えば、特許文献1は、短絡事故が発生したとき、短絡電流を高速に限流して直流電路を遮断する遮断器を開示する。この遮断器は、直流電路を開閉する接点と、短絡電流を限流する限流装置と、トリップコイルとを有する。トリップコイルは、限流装置の両端に所定値以上の電圧が生じたとき接点を引き外す。
特許文献1に記載の限流装置は、直列接続された複数個の正特性サーミスタと、これら各サーミスタにそれぞれ並列接続された複数個のコイルとを有する。全てのコイルの合成直流抵抗によって形成される抵抗分は、接点の電流遮断能力以下の電流値に短絡電流を限流する大きさに設定される。抵抗分がこの条件を満たすことができない場合には外付け抵抗が付加される。
特許文献1に記載の遮断器は、短絡事故が発生したとき、短絡電流を高速に限流し、短絡電流が接点の電流遮断能力以下の電流値に減少した後に接点を引き外して電流を遮断する。
特開2001−359236号公報
特許文献1に記載の遮断器に含まれる限流装置は、2個以上のサーミスタが必要であり、回路規模が大きい。また、短絡電流が接点の電流遮断能力以下の電流値に減少した後に接点を引き外すため、短絡電流が遮断されるまでやや時間がかかる。
本発明の目的は、回路規模が小さく、短絡電流を高速に遮断することができる直流遮断器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の直流遮断器は、
直流電路を開閉する接点と、
前記直流電路の電流が流れ、通常の動作状態では抵抗が小さくて配線と見なせるコイルを含む限流リアクトルと、
通常の動作状態において抵抗が大きいトリップコイルを含み、前記コイルの両端に所定の大きさを超える電圧が生じたときに、当該トリップコイルに所定の大きさを超える電流が流れることによって前記接点を開く引外し装置と、
を備えることを特徴とする。
好ましくは、本発明の直流遮断器は、
直列に接続されたコンデンサと前記引外し装置に含まれるトリップコイルの両端が、それぞれ前記限流リアクトルに含まれるコイルの両端に接続されていることを特徴とする。
好ましくは、本発明の直流遮断器は、
前記限流リアクトルが、
磁束を通しやすい材料で作られたコアと、
前記コアに巻回され、直列に差動接続の向きに接続された2つのコイルと、
前記2つのコイルのうちの一方のコイルの両端に、前記直流電路の電流が流れる向きに接続された第1のダイオードと、
を備える、
ことを特徴とする。
好ましくは、本発明の直流遮断器は、
前記2つのコイルのうちの他方のコイルの両端に、前記第1のダイオードと逆方向に電流が流れるように接続された第2のダイオードを備えることを特徴とする。
本発明によれば、直流遮断器の回路規模が小さくなり、短絡電流を高速に遮断することができる。
本発明の第1の実施形態に係る直流遮断器の構成の一例を示す図である。 図1の直流遮断器の変形例である直流遮断器の構成の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る直流遮断器の構成の一例を示す図である。 図3に示す直流遮断器に含まれる限流リアクトルの磁気回路における通常の動作状態の一例を示す図である。 短絡事故時等に図3に示す直流遮断器に含まれる限流リアクトルに印加される電圧とそこに流れる電流の一例を示す図である。 図3に示す直流遮断器に含まれる限流リアクトルの磁気回路における短絡事故時等の動作状態の一例を示す図である。 図6の磁気回路に電圧Eが印加されたときの電流の時間経過の一例を示す図である。 図3に示す直流遮断器に含まれる限流リアクトルにおいて逆起電力を抑止するために流れる電流の一例を示す図である。 図1に示す直流遮断器に含まれる限流リアクトルの磁気回路の動作状態の一例を示す図である。 コアにおけるB(磁束密度)−H(磁界)曲線の一例を示す図である。 大きな電圧が印加されたとき、限流リアクトルに流れる電流の時間経過の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る直流遮断器について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る直流遮断器1の構成の一例を示す。
直流遮断器1は、限流リアクトル10Aと、接点20と、引外し装置30とを有する。
端子T1と端子T2の間に、端子T1と端子T2をそれぞれ正側と負側として直流電圧(例えば380V)が印加される。端子T3と端子T4の間には負荷が接続される。
端子T1と端子T3の間は直流電路の一部を形成する。限流リアクトル10Aと接点20とは、端子T1と端子T3との間に直列に挿入される。接点20は、一端が端子T1に接続され、他端が限流リアクトル10Aの一端Aに接続される。限流リアクトル10Aの他端Bは端子T3に接続される。引外し装置30は、トリップコイルを有する。トリップコイルの一端Cと他端Dは、それぞれ限流リアクトル10Aの一端Aと他端Bに接続される。すなわち、限流リアクトル10Aと引外し装置30とは接点20の他端と端子T3との間に並列に接続される。
接点20は、直流電路を開閉する。接点20が開いたとき、直流電路は遮断される。
限流リアクトル10Aは、単一のコイル11とダイオードD1とを有する。コイル11は限流リアクトル10Aの一端Aと他端Bとの間に挿入される。ダイオードD1は、アノードとカソードがそれぞれ限流リアクトル10Aの他端B(端子T3側)と一端A(接点20側)に接続される。
コイル11には直流電路の電流が流れる。コイル11は、通常の動作状態(すなわち、短絡事故が起こっていない状態)では抵抗が小さく(例えば、抵抗値が数μΩであり)、単なる配線と見なせる。しかし、短絡事故が起こって直流電路に短絡電流が流れるとき、コイル11の両端(一端Aと他端B)には所定の大きさを超える電圧が生じ、コイル11は短絡電流を限流する。すなわち、コイル11は、正常時はほとんど損失無く電流を流すが、電流が急激に増加したとき、この電流の増加を抑制する。
引外し装置30は、トリップコイルを有する。通常の動作状態において、トリップコイルは抵抗が大きく、その抵抗値は例えば数百Ωである。一方、限流リアクトル10Aに含まれるコイル11の抵抗値は例えば数μΩである。このため、接点20が閉じているとき、通常の動作状態では、コイル11を通って電流が流れ、トリップコイルにはほとんど電流が流れない。
しかし、短絡事故が起こって直流電路に短絡電流が流れると、限流リアクトル10Aに含まれるコイル11の両端(一端Aと他端B)には所定の大きさを超える電圧が生じる。このとき、トリップコイルに所定の大きさを超える電流が流れ、引外し装置30は接点20を開く。これにより、直流電流が遮断される。
接点20が開くと、限流リアクトル10Aに含まれるコイル11に逆起電力が生じる。ダイオードD1は、コイル11AとダイオードD1で形成される閉回路で逆起電力によって生じる電流をループさせる。これにより、コイル11に蓄えられていた磁気エネルギーは消失する。
図2は、図1の直流遮断器1の変形例である直流遮断器2の構成の一例を示す。
直流遮断器2は、限流リアクトル10Aの他端Bと、引外し装置30に含まれるトリップコイルの他端Dとの間にコンデンサC1が挿入されている点のみが直流遮断器1と異なる。その他の点で、直流遮断器2と直流遮断器1とは同一の構成である。
コンデンサC1と引外し装置30に含まれるトリップコイルは直列に接続される。そして、この直列回路の両端は、それぞれ限流リアクトル10Aに含まれるコイル11の両端に接続される。
コンデンサC1は直流電流を通さないので、通常の動作状態(すなわち、短絡事故が起こっていない状態)では引外し装置30に含まれるトリップコイルに直流電流は流れない。一方、短絡事故が起こって限流リアクトル10Aに含まれるコイル11の両端(一端Aと他端B)に所定の大きさを超える電圧が生じると、トリップコイルに所定の大きさを超える電流が流れる。このとき、引外し装置30は接点20を開く。
図3は、本発明の第2の実施形態に係る直流遮断器3の構成の一例を示す。図4は、直流遮断器3に含まれる限流リアクトル10Bの磁気回路における通常の動作状態の一例を示す図である。
直流遮断器3は、限流リアクトル10Bの構成が第1の実施形態に係る直流遮断器1に含まれる限流リアクトル10Aと異なる。その他の点で、直流遮断器3と直流遮断器1とは同一の構成である。
限流リアクトル10Bは、コイル11と、コイル12と、ダイオードD1と、ダイオードD2と、コア40とを有する。なお、図4ではダイオードD1が省略されているが、限流リアクトル10BはダイオードD1を有する。
コイル11とコイル12は、接点20の他端と端子T3の間に配置されている。コイル11とコイル12は、直列に差動接続の向きに接続されている。すなわち、コイル1とコイル12の自己インダクタンスをそれぞれL1とL2、相互インダクタンスをMとする。このとき、ダイオードD1とダイオードD2が無い場合には、限流リアクトル10Bの合成インダクタンスがL1+L2−2Mとなるように、コイル11とコイル12は接続されている。
なお、Aは限流リアクトル10Bの一端であり、Bはコイル11とコイル12の接続部であり、Xは限流リアクトル10Bの他端である。
ただし、図3に示すように、限流リアクトル10Bでは、例えば、コイル11の両端に、電流がコイル11とコイル12の接続部Bから限流リアクトル10Bの一端Aに向けて流れるようにダイオードD1が接続される。すなわち、図3の例では、ダイオードD1はアノードがコイル11とコイル12の接続部Bに接続され、カソードが限流リアクトル10Bの一端Aに接続される。
また、限流リアクトル10Bでは、例えば、コイル12の両端に、電流がコイル11とコイル12の接続部Bから限流リアクトル10Bの他端Xに向けて流れるようにダイオードD2が接続される。すなわち、図3の例では、ダイオードD2はアノードがコイル11とコイル12の接続部Bに接続され、カソードが限流リアクトル10Bの他端Bに接続される。
コイル11とコイル12は、コア40に巻回されている。コア40は、鉄のような磁束を通しやすい材料で作られている。ただし、コア40は、磁束を通しやすい材料であれば、鉄以外の材料で作られていてもよい。
図4に示すように、通常の動作状態(すなわち、短絡事故等が起こっていないとき)、コイル11とコイル12には電流Iが流れており、この電流Iによりコア40の内部には磁束Φ1と磁束Φ2が生じている。磁束Φ1と磁束Φ2は、逆向きであり、互いに打ち消し合う。このとき、コイル11とコイル12は単なる配線とみなせる。コイル11とコイル12の巻き数が同一である場合、コア40の内部の磁束は略0となる。
短絡事故等が起こり、例えば、図5に示すように、限流リアクトル10Bの一端Aと他端Xをそれぞれ正側と負側として急に大きな電圧Eが印加されると、コイル11に電圧(E−Vd)がかかり、一端Aから他端Xに向けてコイル11に励磁電流imが流れる。コイル11の両端に付した+と−の符号は電圧降下の向きを示す。このとき、コイル12は短絡されているとみなせる。すなわち、励磁電流imはダイオードD2を流れ、コイル12にはほとんど流れない。VdはダイオードD2による電圧降下である。
このとき、図6に示すように、励磁電流imによって、コア40の内部に磁束Φmが生じる。磁束Φmによりコイル12に起電力が生じる。図6においてコイル12の両端に付した+と−の符号は起電力の向きを示す。この起電力により、コイル12に電流i2が流れる。電流i2は、コイル12に磁束Φ4を発生させようとする。しかし、電流i2に対応して、コイル11に電流i1が流れ、磁束Φ4をちょうど打ち消す大きさの磁束Φ3を発生させる。磁束Φ3と磁束Φ4が打ち消し合うため、コア40の内部の磁束はΦmから変化しない。このとき、ダイオードD2を流れる電流はim+i1−i2となる。
従って、限流リアクトル10Bの一端Aと他端Xをそれぞれ正側と負側として電圧Eが印加されたとき、一端Aから他端Xに向けて電流im+i1が流れる。
なお、図6ではダイオードD1が省略されているが、限流リアクトル10BはダイオードD1を有する。
図7に示すように、直流電路を流れる電流iは、励磁電流imから電流i1の電流値だけ嵩上げされる。限流リアクトル10Bの一端Aと他端Xの間に電圧Eが印加された直後に、一端Aと他端Xの間に流れる電流iの電流値は、電流i1の電流値である。コイル11とコイル12に漏れ磁束がないと仮定すると、その後、電流iの電流値は直線的に増加する。しかし、実際には、コイル11とコイル12には漏れ磁束が存在する。この漏れ磁束の影響により、時間tが経過すると、磁束Φ3と磁束Φ4が減少し、電流i1と電流i2が減少する。このため、時間tが経過するにつれて、直流電路を流れる電流iの増加率が減少する。このように、限流リアクトル10Bは、電圧Eが印加された直後における電流iの立ち上がりが早く、時間tが経過するにつれて電流iの増加を抑制する。
なお、図3にはダイオードD2がコイル12の両端に接続されている例を示したが、ダイオードD2は、コイル12の両端ではなく、コイル11の両端に、電流が限流リアクトル10Bの一端Aから他端Xに向けて流れるように接続してもよい。この場合、急に大きな電圧が印加された直後には、コイル11が短絡されているとみなすことができる。
図8は、直流遮断器3に含まれる限流リアクトル10Bにおいて逆起電力を抑止するために流れる電流の一例を示す。
引外し装置30が接点20を開き、端子T1から端子T2に向けて流れていた電流が遮断されると、図8に示すように、コイル11とコイル12にそれぞれ逆起電力が生じる。図8においてコイル11とコイル12の両端に付した+と−の符号は逆起電力の向きを示す。
コイル11の逆起電力により流れる電流iaは、ダイオードD1とコイル11によって形成されるループを流れる。また、コイル12の逆起電力により流れる電流ibは、ダイオードD2とコイル12によって形成されるループを流れる。これにより、コイル11とコイル12に蓄えられていた磁気エネルギーは消失する。
図9は、図1に示す直流遮断器1に含まれる限流リアクトル10Aの磁気回路の動作状態の一例を示す。
図9に示すように、第1の実施形態に係る直流遮断器1に含まれる限流リアクトル10Aは、コア40にコイル11が巻回された構造とすることができる。例えば、通常の動作状態では(すなわち、短絡事故等が起こっていないとき)、コイル11には電流I’が流れており、この電流I’によりコア40の内部には磁束Φ’が生じている。そして、短絡事故等が起こって急に大きな電圧が印加されると、コイル11に電流i’が流れ、コア30の内部に磁束Φm’が生じる。このとき、コア40内の磁束はΦ’からΦ’+Φm’に変化する。磁気飽和するとコイルを流れる電流が急激に増加するため、磁気飽和は望ましくない。しかし、磁束Φ’と磁束Φm’の向きが同一であるため、限流リアクトル10Aは、比較的磁気飽和しやすい。
一方、図4と図6に示したように、第2の実施形態に係る直流遮断器3に含まれる限流リアクトル10Bでは、通常の動作状態では、コイル11から磁束Φ1が生じ、コイル12から磁束Φ2が生じている。磁束Φ1と磁束Φ2は逆向きであり、互いに打ち消し合っている。このため、コイル11とコイル12の巻き数が同一である場合、コア40内の磁束は略0である。そして、短絡事故等が起こり、急に大きな電圧が印加されるとき、コア40内の磁束は略0からΦmに変化する。このように、限流リアクトル10Bは、磁束の変化できる幅が大きいため、磁気飽和しにくい。
更に、通常コア40には磁気ヒステリシスがある。図10は、コア40のB(磁束密度)−H(磁界)曲線の一例を示す。
限流リアクトル10Aに含まれるコア40は、一旦磁化されると、直流電路に流れる電流が0になっても、すなわち磁界Hが0になっても磁束密度Bは0にはならず、例えばb点までしか減少しない。そして、通常の動作状態(短絡事故等が起こっていない状態)でc点の磁束密度Bであるときに短絡事故等が起こって急に大きな電圧が印加された場合、コア40の磁束密度Bは、c点からa点までしか変化することができない。
一方、限流リアクトル10Bに含まれるコア40の磁束密度Bは、短絡事故等が起こって急に大きな電圧が印加された場合、略0からa点まで変化可能である。
図11は、大きな電圧が印加されたとき、限流リアクトル10Aと限流リアクトル10Bに流れる電流の時間経過の一例を示す。
限流リアクトル10Aでは、電流iが徐々に増加する。限流リアクトル10Aは、時間tが経過すると、コア40が磁気飽和し、過大な電流が流れる。このため、直流遮断器1は、引外し装置30の動作が遅いと、直流電路に過大な電流が流れるおそれがある。
一方、限流リアクトル10Bでは、初期に急速に電流iが増加するが、ある電流値を超えると電流iの増加が抑制される。このため、第2の実施形態に係る直流遮断器3は、引外し装置30の動作が遅くても直流電路に過大な電流が流れる可能性が少ない。
なお、直流遮断器3も、図2の直流遮断器2と同様に、限流リアクトル10Bに含まれるコイル11とコイル12の接続部Bと、引外し装置30に含まれるトリップコイルの他端Dとの間にコンデンサを挿入することができる。この場合、コンデンサと引外し装置30に含まれるトリップコイルは直列に接続される。そして、この直列回路の両端は、それぞれ限流リアクトル10Bに含まれるコイル11の両端に接続される。
なお、上述した実施形態では、直流遮断器は限流リアクトル10Aまたは限流リアクトル10Bを含むが、限流リアクトル10Aと限流リアクトル10Bは例示であって限定するものではない。これら以外にも様々な構成の限流リアクトルを用いて本発明に係る直流遮断器を構成することができる。
また、上述した実施形態では、直流遮断器1〜3を直流電路の正側に挿入する例を示したが、直流遮断器1〜3を直流電路の負側、または正側と負側の両方に挿入することもできる。
以上説明したように、本発明によれば、直流遮断器の回路規模が小さくなり、短絡電流を高速に遮断することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、設計または製造上の都合やその他の要因によって必要となる様々な修正や組み合わせは、請求項に記載されている発明や発明の実施形態に記載されている具体例に対応する発明の範囲に含まれる。
1,2,3…直流遮断器、10A,10B…限流リアクトル、11,12…コイル、20…接点、30…引外し装置、40…コア、D1,D2…ダイオード、C1…コンデンサ

Claims (4)

  1. 直流電路を開閉する接点と、
    前記直流電路の電流が流れ、通常の動作状態では抵抗が小さくて配線と見なせるコイルを含む限流リアクトルと、
    通常の動作状態において抵抗が大きいトリップコイルを含み、前記コイルの両端に所定の大きさを超える電圧が生じたときに、当該トリップコイルに所定の大きさを超える電流が流れることによって前記接点を開く引外し装置と、
    を備えることを特徴とする直流遮断器。
  2. 直列に接続されたコンデンサと前記引外し装置に含まれるトリップコイルの両端が、それぞれ前記限流リアクトルに含まれるコイルの両端に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の直列遮断器。
  3. 前記限流リアクトルが、
    磁束を通しやすい材料で作られたコアと、
    前記コアに巻回され、直列に差動接続の向きに接続された2つのコイルと、
    前記2つのコイルのうちの一方のコイルの両端に、前記直流電路の電流が流れる向きに接続された第1のダイオードと、
    を備える、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の直流遮断器。
  4. 前記2つのコイルのうちの他方のコイルの両端に、前記第1のダイオードと逆方向に電流が流れるように接続された第2のダイオードを備えることを特徴とする請求項3に記載の直流遮断器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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