JP2019042754A - パルスアーク溶接制御方法 - Google Patents

パルスアーク溶接制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小電流値のパルスアーク溶接において、スパッタの発生を少なくすること。【解決手段】立上り期間Tu中はベース電流値Ibからピーク電流値Ipへと上昇し、ピーク期間Tp中はピーク電流値Ipとなり、立下り期間Td1、Td2中はピーク電流値Ipからベース電流値Ibへと下降し、ベース期間Tb中はベース電流値Ibとなる溶接電流Iwを通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法において、立上り期間Tu中の溶接電流Iwは変化率が経時的に小さくなるように上昇し、立下り期間は第1立下り期間Td1と第2立下り期間Td2とから成り、第1立下り期間Td1中の溶接電流Iwは直線状に下降し、第2立下り期間Td2中の溶接電流Iwは変化率の絶対値が経時的に小さくなるように下降し、溶接電流Iwの変化率の絶対値は、第1立下り期間Td1中が第2立下り期間Td2中よりも大である。【選択図】 図1

Description

本発明は、溶接ワイヤを送給し、立上り期間中はベース電流値からピーク電流値へと上昇し、ピーク期間中は前記ピーク電流値となり、立下り期間中は前記ピーク電流値から前記ベース電流値へと下降し、ベース期間中は前記ベース電流値となる溶接電流を通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法に関するものである。
消耗電極式パルスアーク溶接は、鉄鋼、ステンレス鋼等の溶接に広く使用されている。このパルスアーク溶接では、立上り期間中はベース電流値からピーク電流値へと上昇し、ピーク期間中はピーク電流値となり、立下り期間中はピーク電流値からベース電流値へと下降し、ベース期間中はベース電流値となる溶接電流を通電し、これらの通電を1パルス周期として繰り返して溶接が行われる。パルスアーク溶接では、1パルス周期1溶滴移行状態となるので、溶滴移行状態が安定しているために、スパッタの発生が少なく、美しいビード外観を得ることができる。
特許文献1の発明には、立ち上り期間及び立下り期間中の溶接電流の変化を曲線状にすることによって、溶接性能を向上させることができると記載している。
特開2006−75890号公報
パルスアーク溶接において、薄板を150A程度以下の小電流値で溶接する場合には、中・大電流値で溶接する場合に比べてアーク長を短く設定する。アーク長が短く設定されると、溶接ワイヤと母材との短絡が発生しやすくなり、スパッッタが多く発生するという問題がある。特にステンレス鋼の溶接ワイヤは鉄鋼の溶接ワイヤよりも粘性が強いために、この傾向は顕著となる。
そこで、本発明では、小電流値のパルスアーク溶接において、スパッタ発生量を少なくすることができるパルスアーク溶接制御方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
溶接ワイヤを送給し、立上り期間中はベース電流値からピーク電流値へと上昇し、ピーク期間中は前記ピーク電流値となり、立下り期間中は前記ピーク電流値から前記ベース電流値へと下降し、ベース期間中は前記ベース電流値となる溶接電流を通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法において、
前記立上り期間中の前記溶接電流は変化率が経時的に小さくなるように上昇し、
前記立下り期間は第1立下り期間と第2立下り期間とから成り、
前記第1立下り期間中の前記溶接電流は直線状に下降し、前記第2立下り期間中の前記溶接電流は変化率の絶対値が経時的に小さくなるように下降し、
前記溶接電流の変化率の絶対値は前記第1立下り期間中が前記第2立下り期間中よりも大である、
ことを特徴とするパルスアーク溶接制御方法である。
請求項2の発明は、前記第1立下り期間は前記ピーク電流値から予め定めた基準電流値まで下降する期間であり、前記第2立下り期間は前記基準電流値から前記ベース電流値まで下降する期間である、
ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
請求項3の発明は、前記ピーク期間の時間長さを0.3ms以下に設定する、
ことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
請求項4の発明は、前記第1立下り期間中の前記溶接電流の変化率の絶対値を500A/ms以上に設定する、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
請求項5の発明は、前記基準電流値を前記ピーク電流値が大きいほど小さくなるように設定する、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
請求項6の発明は、前記基準電流値を前記溶接ワイヤの粘性が大きいほど小さくなるように設定する、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法である。
本発明によれば、小電流値のパルスアーク溶接において、スパッタ発生量を少なくすることができる。
本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接制御方法を示す電流・電圧波形図である。 本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。 本発明の実施の形態2に係るパルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。 本発明の実施の形態3に係るパルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接制御方法を示す電流・電圧波形図である。同図(A)は溶接電流Iwの時間変化を示し、同図(B)は溶接電圧Vwの時間変化を示す。以下、同図を参照して動作について説明する。
同図において、時刻t1〜t2の期間が立上り期間Tuとなり、時刻t2〜t3の期間がピーク期間Tpとなり、時刻t3〜t4の期間が立下り期間Tdとなり、時刻t4〜t5の期間がベース期間Tbとなる。時刻t1〜t5の期間が1パルス周期Tfとなる。立上り期間Tu、ピーク期間Tp及び立下り期間Tdは所定値に設定される。ベース期間Tbは後述するアーク長制御によって刻々と変化する。この結果、パルス周期Tfも刻々と変化することになる。本書において、溶接電流Iwの変化率の大小は、変化率の絶対値の大小を意味している。
時刻t1〜t2の立上り期間Tu中は、同図(A)に示すように、溶接電流Iwは、ベース電流値Ibからピーク電流値Ipまで変化率が経時的に小さくなるように上昇する。ベース電流値Ib及びピーク電流値Ipは所定値である。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、電流波形と相似形の波形となり、アーク長と比例した電圧値となる。
時刻t2〜t3のピーク期間Tp中は、同図(A)に示すように、溶接電流Iwはピーク電流値Ipとなる。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwはアーク長と比例したピーク電圧値となる。
時刻t3〜t4の立下り期間Tdは、ピーク電流値Ipから予め定めた基準電流値Itまで下降する第1立下り期間Td1と、基準電流値Itからベース電流値Ibまで下降する第2立下り期間Td2とから成る。Ib<It<Ipである。溶接電流Iwの変化率は、第1立下り期間Td1中が第2立下り期間Td2中よりも大である。第1立下り期間Td1中の溶接電流Iwは直線状に下降する。第2立下り期間Td2中の溶接電流Iwは、変化率が経時的に小さくなるように下降する。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwは、電流波形と相似形の波形となり、アーク長と比例した電圧値となる。
時刻t4〜t5のベース期間Tb中は、同図(A)に示すように、溶接電流Iwはベース電流値Ibとなる。同図(B)に示すように、溶接電圧Vwはアーク長と比例したベース電圧値となる。
溶接電圧Vwの平均値が予め定めた電圧設定値と等しくなるようにベース期間Tb(パルス周期Tf)がフィードバック制御される。溶接電圧Vwの平均値は平均アーク長と比例するので、このフィードバック制御はアーク長を所定値となるように制御していることになる。このために、この制御をアーク長制御と呼ぶ。
立上り期間Tu、ピーク期間Tp、立下り期間Td及びピーク電流値Ipは、溶滴移行状態が良好になるように所定値に設定される。
以下、本実施の形態の作用効果について説明する。以下に説明する作用効果によって、本実施の形態では、小電流値のパルスアーク溶接において、スパッタ発生量の少ない、高品質の薄板溶接が可能となる。
(作用効果1)立上り期間Tu中の溶接電流Iwの変化率を経時的に小さくすることによって、母材に対して過度な入熱と過度なアーク圧力を急激に与えないようにしている。この結果、薄板の溶け落ちを抑制することができる。
(作用効果2)第1立下り期間Td1中の溶接電流Iwの変化率を大きくすることによって、アークの発生位置が溶接ワイヤのより先端に移行し、アークから溶接ワイヤへの入熱が小さくなり、溶接ワイヤが軟化することを抑制する。これにより、溶滴が細長く伸びる形状にならず、球体に近い形状となる。この結果、短絡の発生を抑制することができる。
(作用効果3)第2立下り期間Td2中の溶接電流Iwの変化率を経時的に小さくすることによって、アークの指向性を保持してアークが偏向することを抑制している。第2立下り期間Td2中の溶接電流Iwの変化率を第1立下り期間Td1と同様に大きくすると、アークの指向性が急激に失われてアークが偏向しやすくなる。これにより、アーク発生状態が不安定になることを抑制している。
さらに、以下のようにすることによって、溶接性能を向上させることができる。
(作用効果4)ピーク期間Tpの時間長さを0.3ms以下に設定することによって、上記の作用効果1をより確実にすることができる。すなわち、母材への入熱とアーク圧力をより小さくすることができ、薄板の溶け落ちをより確実に抑制することができる。
(作用効果5)第1立下り期間Td1中の溶接電流Iwの変化率を、500A/ms以上に設定することによって、上記の作用効果2をより確実にすることができる。すなわち、溶滴が細長く伸びる形状になることを確実に抑制して、短絡の発生をより抑制することができる。
上述した各パラメータの数値例を以下に示す。Tu=2ms、Tp=0.2ms、Td=2.3ms、Ip=400A、Ib=40A、It=100Aである。
図2は、本発明の実施の形態1に係るパルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。溶接装置は、主に破線で囲まれた溶接電源PS、ロボット制御装置RC、ロボット(図示は省略)等から構成されている。以下、同図を参照して各ブロックについて説明する。
溶接電源PSは、以下の各ブロックから構成されている。電源主回路MCは、3相200V等の交流商用電源(図示は省略)を入力として、後述する駆動信号Dvに従ってインバータ制御等の出力制御を行い、溶接に適した溶接電圧Vw及び溶接電流Iwを出力する。この電源主回路MCは、図示は省略するが、交流商用電源を整流する1次整流回路、整流された直流を平滑するコンデンサ、平滑された直流を駆動信号Dvに従って高周波交流に変換するインバータ回路、高周波交流を溶接に適した電圧値に降圧するインバータトランス、降圧された高周波交流を整流する2次整流回路を備えている。リアクトルWLは、上記の電源主回路MCの+側出力と溶接トーチ4との間に挿入されており、電源主回路MCの出力を平滑する。
溶接ワイヤ1は、送給モータWMに結合された送給ロール5の回転によって溶接トーチ4内を送給されて、母材2との間にアーク3が発生する。送給モータWM及び溶接トーチ4は、ロボットに搭載されている。溶接トーチ4内の給電チップ(図示は省略)と母材2との間に溶接電圧Vwが印加し、溶接電流Iwが通電する。
電圧検出回路VDは、上記の溶接電圧Vwを検出して、電圧検出信号Vdを出力する。電圧平均化回路VAVは、この電圧検出信号Vdを平均化(ローパスフィルタを通す)して、電圧平均信号Vavを出力する。電圧設定回路VRは、所望値の電圧設定信号Vrを出力する。電圧誤差増幅回路EVは、上記の電圧設定信号Vr(+)と上記の電圧平均信号Vav(−)との誤差を増幅して、電圧誤差増幅信号Evを出力する。
V/FコンバータVFは、上記の電圧誤差増幅信号Evに応じた周波数で短時間Highレベルになるトリガ信号であるパルス周期信号Tfを出力する。このパルス周期信号Tfが短時間Highレベルになる周期が1パルス周期となる。
立上り期間設定回路TURは、予め定めた立上り期間設定信号Turを出力する。ピーク期間設定回路TPRは、予め定めたピーク期間設定信号Tprを出力する。第1立下り期間設定回路TD1Rは、予め定めた第1立下り期間設定信号Td1rを出力する。第2立下り期間設定回路TD2Rは、予め定めた第2立下り期間設定信号Td2rを出力する。
ピーク電流設定回路IPRは、予め定めたピーク電流設定信号Iprを出力する。ベース電流設定回路IBRは、予め定めたベース電流設定信号Ibrを出力する。基準電流設定回路ITRは、予め定めた基準電流設定信号Itrを出力する。
電流設定回路IRは、上記のパルス周期信号Tf、上記の立上り期間設定信号Tur、上記のピーク期間設定信号Tpr、上記の第1立下り期間設定信号Td1r、上記の第2立下り期間設定信号Td2r、上記のピーク電流設定信号Ipr、上記のベース電流設定信号Ibr及び上記の基準電流設定信号Itrを入力として、パルス周期信号Tfが短時間Highレベルに変化するごとに、以下の処理を行ない、電流設定信号Irを出力する。
1)パルス周期信号TfがHighレベルに変化すると、立上り期間設定信号Turによって定まる立上り期間Tu中は、ベース電流設定信号Ibrの値からピーク電流設定信号Iprの値まで、経時的に変化率が小さくなるように上昇する電流設定信号Irを出力する。
2)続けて、ピーク期間設定信号Tprによって定まるピーク期間Tp中は、ピーク電流設定信号Iprを電流設定信号Irとして出力する。
3)続けて、第1立下り期間設定信号Td1rによって定まる第1立下り期間Td1中は、ピーク電流設定信号Iprの値から基準電流設定信号Itrの値まで直線状に下降する電流設定信号Irを出力する。
4)続けて、第2立下り期間設定信号Td2rによって定まる第2立下り期間Td2中は、基準電流設定信号Itrの値からベース電流設定信号Ibrの値まで、経時的に変化率が小さくなるように下降する電流設定信号Irを出力する。
5)続けて、パルス周期信号Tfが再び短時間Highレベルになるまでのベース期間Tb中は、ベース電流設定信号Ibrを電流設定信号Irとして出力する。
電流検出回路IDは、上記の溶接電流Iwを検出して、電流検出信号Idを出力する。電流誤差増幅回路EIは、上記の電流設定信号Ir(+)と上記の電流検出信号Id(−)との誤差を増幅して、電流誤差増幅信号Eiを出力する。
駆動回路DVは、上記の電流誤差増幅信号Ei及び後述するロボット制御装置RCからの起動信号Onを入力として、起動信号OnがHighレベル(溶接開始)のときは電流誤差増幅信号Eiに基いてPWM変調制御を行ない上記の電源主回路MC内のインバータ回路を駆動するための駆動信号Dvを出力し、起動信号OnがLowレベル(溶接停止)のときは駆動信号Dvを出力しない。
送給速度設定回路FRは、予め定めた送給速度設定信号Frを出力する。送給制御回路FCは、上記の送給速度設定信号Fr及び後述するロボット制御装置RCからの起動信号Onを入力として、起動信号OnがHighレベル(溶接開始)のときは送給速度設定信号Frによって定まる送給速度で溶接ワイヤ1を送給するための送給制御信号Fcを上記の送給モータWMに出力し、起動信号OnがLowレベル(溶接停止)のときは送給を停止するための送給制御信号Fcを出力する。
ロボット制御装置RCは、予め教示された作業プログラムに従ってロボット(図示は省略)を移動させると共に、溶接開始又は溶接停止を指令する起動信号Onを出力する。
[実施の形態2]
実施の形態2の発明は、基準電流値をピーク電流値が大きいほど小さくなるように設定するものである。
図3は、本発明の実施の形態2に係るパルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図は図2と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図2の基準電流設定回路ITRを第2基準電流設定回路ITR2に置換したものである。以下、同図を参照してこのブロックについて説明する。
第2基準電流設定回路ITR2は、上記のピーク電流設定信号Iprを入力とする予め定めた基準電流値算出関数によって算出された基準電流設定信号Itrを出力する。この基準電流値算出関数は、ピーク電流設定信号Iprの値が大きくなるほど基準電流設定信号Itrの値は小さくなるように予め実験によって定義される。例えば、Itr=230−Ipr×0.3である。
本発明の実施の形態2に係るパルスアーク溶接制御方法を示す図3における電流・電圧波形図は、上述した図1と同様である。但し、基準電流値Itがピーク電流値Ipに応じて変化する点は異なっている。
基準電流値Itをピーク電流値Ipに応じて変化させることによって、実施の形態1の効果に加えて、以下のような効果を奏する。上述した実施の形態1の作用効果2において、ピーク電流値Ipが大きくなると、溶滴が細長く伸びる傾向が強くなる。このために、ピーク電流値Ipが大きくなるほど、基準電流値Itを小さくすることによって、溶滴が細長く伸びる形状になることをより強く抑制して、球体に近い形状にすることができる。この結果、短絡の発生をより確実に抑制することができる。
[実施の形態3]
実施の形態3の発明は、基準電流値を溶接ワイヤの粘性が大きいほど小さくなるように設定するものである。
図4は、本発明の実施の形態3に係るパルスアーク溶接制御方法を実施するための溶接装置のブロック図である。同図は図3と対応しており、同一ブロックには同一符号を付して、それらの説明は繰り返さない。同図は、図2に溶接ワイヤ種類選択回路WSを追加し、図3の第2基準電流設定回路ITR2を第3基準電流設定回路ITR3に置換したものである。以下、同図を参照してこれらのブロックについて説明する。
溶接ワイヤ種類選択回路WSは、溶接作業者によって溶接ワイヤの種類に応じて選択されるスイッチであり、鉄鋼を選択すると1となり、ステンレス鋼を選択すると2となる溶接ワイヤ種類選択信号Wsを出力する。
第3基準電流設定回路ITR3は、上記のピーク電流設定信号Ipr及び上記の溶接ワイヤ種類選択信号Wsを入力として、溶接ワイヤ種類選択信号Ws=2(ステンレス鋼)のときは上記の基準電流値算出関数によって算出された基準電流設定信号Itrを出力し、溶接ワイヤ種類選択信号Ws=1(鉄鋼)のときは上記の基準電流値算出関数によって算出された値に所定値だけ加算した値を基準電流設定信号Itrとして出力する。例えば、所定値は50Aである。溶接ワイヤの材質がステンレス鋼であるときは鉄鋼であるときよりも溶接ワイヤの粘性が大きくなる。したがって、溶接ワイヤの粘性が大きいほど、基準電流値Itが小さくなるように設定している。
本発明の実施の形態3に係るパルスアーク溶接制御方法を示す図3における電流・電圧波形図は、上述した図1と同様である。但し、基準電流値Itがピーク電流値Ip及び溶接ワイヤの粘性に応じて変化する点は異なっている。
基準電流値Itをピーク電流値Ip及び溶接ワイヤの粘性に応じて変化させることによって、実施の形態2の効果に加えて、以下のような効果を奏する。上述した実施の形態1の作用効果2において、溶接ワイヤの粘性が大きくなると、溶滴が細長く伸びる傾向が強くなる。このために、溶接ワイヤの粘性が大きくなるほど、基準電流値Itを小さくすることによって、溶滴が細長く伸びる形状になることをより強く抑制して、球体に近い形状にすることができる。この結果、短絡の発生をより確実に抑制することができる。溶接ワイヤの粘性が小さいときには、基準電流値Itを大きくすることによって、アークの指向性を強く保持して、アーク発生状態が不安定になることを抑制することができる。
1 溶接ワイヤ
2 母材
3 アーク
4 溶接トーチ
5 送給ロール
DV 駆動回路
Dv 駆動信号
EI 電流誤差増幅回路
Ei 電流誤差増幅信号
EV 電圧誤差増幅回路
Ev 電圧誤差増幅信号
FC 送給制御回路
Fc 送給制御信号
FR 送給速度設定回路
Fr 送給速度設定信号
Ib ベース電流値
IBR ベース電流設定回路
Ibr ベース電流設定信号
ID 電流検出回路
Id 電流検出信号
Ip ピーク電流値
IPR ピーク電流設定回路
Ipr ピーク電流設定信号
IR 電流設定回路
Ir 電流設定信号
It 基準電流値
ITR 基準電流設定回路
Itr 基準電流設定信号
ITR2 第2基準電流設定回路
ITR3 第3基準電流設定回路
Iw 溶接電流
MC 電源主回路
On 起動信号
PS 溶接電源
RC ロボット制御装置
Tb ベース期間
Td1 第1立下り期間
TD1R 第1立下り期間設定回路
Td1r 第1立下り期間設定信号
Td2 第2立下り期間
TD2R 第2立下り期間設定回路
Td2r 第2立下り期間設定信号
Tf パルス周期(信号)
Tp ピーク期間
TPR ピーク期間設定回路
Tpr ピーク期間設定信号
Tu 立上り期間
TUR 立上り期間設定回路
Tur 立上り期間設定信号
VAV 電圧平均化回路
Vav 電圧平均信号
VD 電圧検出回路
Vd 電圧検出信号
VF V/Fコンバータ
VR 電圧設定回路
Vr 電圧設定信号
Vw 溶接電圧
WL リアクトル
WM 送給モータ
WS 溶接ワイヤ種類選択回路
Ws 溶接ワイヤ種類選択信号

Claims (6)

  1. 溶接ワイヤを送給し、立上り期間中はベース電流値からピーク電流値へと上昇し、ピーク期間中は前記ピーク電流値となり、立下り期間中は前記ピーク電流値から前記ベース電流値へと下降し、ベース期間中は前記ベース電流値となる溶接電流を通電して溶接するパルスアーク溶接制御方法において、
    前記立上り期間中の前記溶接電流は変化率が経時的に小さくなるように上昇し、
    前記立下り期間は第1立下り期間と第2立下り期間とから成り、
    前記第1立下り期間中の前記溶接電流は直線状に下降し、前記第2立下り期間中の前記溶接電流は変化率の絶対値が経時的に小さくなるように下降し、
    前記溶接電流の変化率の絶対値は前記第1立下り期間中が前記第2立下り期間中よりも大である、
    ことを特徴とするパルスアーク溶接制御方法。
  2. 前記第1立下り期間は前記ピーク電流値から予め定めた基準電流値まで下降する期間であり、前記第2立下り期間は前記基準電流値から前記ベース電流値まで下降する期間である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のパルスアーク溶接制御方法。
  3. 前記ピーク期間の時間長さを0.3ms以下に設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
  4. 前記第1立下り期間中の前記溶接電流の変化率の絶対値を500A/ms以上に設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
  5. 前記基準電流値を前記ピーク電流値が大きいほど小さくなるように設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
  6. 前記基準電流値を前記溶接ワイヤの粘性が大きいほど小さくなるように設定する、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパルスアーク溶接制御方法。
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