JP2019041868A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸収性物品の装着時に、サイドシート7が吸収性物品中央側の端縁における長手方向の両端部から剥離するのを防止する。【解決手段】サイドシート7のナプキン中央側の側縁から側方側に離間した位置に、長手方向の全長に亘って接着部8が設けられ、生理用ナプキン1の長手方向両端部のそれぞれにおいて、サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点A及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Bを結んだ直線Sと、生理用ナプキン1の長手方向線Lとの成す角αを65°以上で形成する。【選択図】図1

Description

本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に係り、詳しくは肌側の両側部にそれぞれ長手方向に沿って配設されたサイドシートの端部からの剥離を防止するため、長手方向両端の外形線に凹凸を設けた吸収性物品に関する。
従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に、綿状パルプなどからなる吸収体を介在するとともに、肌側の両側部にそれぞれ前後方向に沿ってサイドシートを配設したものが知られている。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、装着時の吸収性物品端部のヨレを防止し、装着感を向上するなどのため、例えば下記特許文献1に開示されるように、長手方向端縁の外形線が波状線からなる吸収性物品50(図7)や、例えば下記特許文献2に開示されるように、長手方向端縁の外形線が外方側に膨出する湾曲線からなる吸収性物品60(図8)などが存在する。
特開2010−115558号公報 特開2013−176412号公報
しかしながら、上記特許文献1、2記載の吸収性物品50、60では、図7及び図8に示されるように、前記サイドシート51、61の吸収性物品中央側の側縁における前後方向の端部52、62が、鋭角的に尖った形状で形成されているため、吸収性物品50、60の装着時に肌面と擦れることにより、この尖った端部52、62からサイドシート51、61が剥がれやすく、体液の漏れや装着感の悪化を招くおそれがあった。
そこで本発明の主たる課題は、吸収性物品の装着時に、サイドシートが吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端部から剥離するのを防止した吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、肌側の両側部にそれぞれ長手方向に沿ってサイドシートが配設された吸収性物品において、
前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁から側方側に離間した位置に、長手方向の全長に亘って接着部が設けられ、前記吸収性物品の長手方向両端部のそれぞれにおいて、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点及び前記接着部の吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点を結んだ直線と、吸収性物品の長手方向線との成す角αが65°以上で形成されていることを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、吸収性物品の長手方向両端部のそれぞにおいてれ、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点及び前記接着部の吸収性物品中央側の端縁における長手方向の端点を結んだ直線と、吸収性物品の長手方向線との成す角αを65°以上としている。すなわち、前記サイドシートの接着部より吸収性物品中央側に延在したサイドシート部分の長手方向の端縁が尖った鋭角的な形状で形成されていない。このため、吸収性物品の装着時に、サイドシートの長手方向両端部が肌面と擦れても剥がれにくく、体液の漏れや装着感が悪化するのが防止できる。
請求項2に係る本発明として、前記角αが90°より大きい角度で形成されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記角αを90°より大きい角度で形成することにより、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端部が鈍角的に形成され、サイドシートの端点より接着部の端点の方が長手方向の外方側に位置し、サイドシートの端点が内側に凹んだ位置に配置されるため、サイドシートの端点からの剥離がより確実に防止できるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記サイドシートは、吸収性物品中央側の側縁から前記接着部までの間が非接着部とされている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、透液性表面シートの表面を側方に流れる体液を前記サイドシートによって確実に塞き止めるため、前記サイドシートは、吸収性物品中央側の側縁から前記接着部までの間が非接着部となっている。このような非接着部を備えたサイドシートでは、吸収性物品中央側の長手方向両端部から剥離しやすくなるため、これを防止する手段として、本発明に係る構造を備えることが特に有効である。
請求項4に係る本発明として、前記吸収性物品の長手方向両端の外形線は、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁が位置する部分において、内側に膨出する窪み状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記吸収性物品の長手方向両端の外形線として、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁が位置する部分において、内側に膨出する窪み状に形成しているため、サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端点が接着部より内側に窪んだ位置に配置され、より確実に端部からの剥離が防止できるようになる。
請求項5に係る本発明として、両側の前記サイドシート間において、前記吸収性物品の外形線が、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点より長手方向の外方側に突出して形成され、この突出した部分に相対的に高剛性化された高剛性化領域が形成されている請求項1〜4いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項5記載の発明では、吸収性物品の全周シール部などの相対的に高剛性化された高剛性化領域が、両側の前記サイドシート間において、前記吸収性物品の外形線が、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点より長手方向の外方側に突出した部分に形成されているため、脚圧などの幅方向両側から内側に向けた圧力が作用したとき、サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端点が前記高剛性化領域に押し上げられて剥がれやすくなるのが防止できる。
以上詳説のとおり本発明によれば、吸収性物品の装着時に、サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端部からの剥離が確実に防止できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 図1のII−II線矢視図である。 サイドシート7のナプキン中央側の側縁における後端部及びその近傍の拡大図である。 変形例に係る生理用ナプキン1の展開図である。 変形例に係る生理用ナプキン1を示す、(A)は長手方向端部の拡大平面図、(B)は(A)のB-B線矢視図である。 従来の生理用ナプキン60を示す、(A)は長手方向端部の拡大平面図、(B)は(A)のB-B線矢視図である。 従来の生理用ナプキン50を示す展開図である。 従来の生理用ナプキン60を示す展開図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構成〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5と、肌当接面側の両側部にそれぞれ長手方向に沿って配設されたサイドシート7、7とから構成されている。また、前記吸収体4の周囲において、そのナプキン長手方向の両端縁部では、所定領域において、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4の側縁よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイドシート7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接着手段によって接合され、外周に吸収体4の存在しない外周フラップ部が形成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、不織布が好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を用いることができる。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性樹脂を混入したものが使用される。前記吸収体4は、図示のように、形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するために被包シート5によって囲繞するのが望ましい。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。また、前記吸収体4として、嵩を小さくできるエアレイド吸収体や、2層の不織布層間に高吸水性樹脂を配置してなるポリマーシートを用いてもよい。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。
本例のように、吸収体4を囲繞する被包シート5を設ける場合には、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間に被包シート5が介在することになる。前記被包シート5がクレープ紙からなる場合には、吸収性に優れる前記被包シート5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
〔サイドシート7〕
本生理用ナプキン1の肌当接面側の両側部にはそれぞれ、長手方向に沿ってかつナプキン1のほぼ全長に亘ってサイドシート7、7が設けられている。本生理用ナプキン1では、前記サイドシート7、7が側方に延在されるとともに、同じく側方に延在された不透液性裏面シート2とによって、本体部分の両側部に吸収体4が介在しないフラップ部が形成されるとともに、側方に延在された前記サイドシート7の一部と不透液性裏面シート2の一部とによって外側に突出するウイング状フラップW、Wが形成されている。前記ウイング状フラップW、Wは、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むように、基端部の折り線RL(図1)にて外側に折り返して使用され、ウイング状フラップWの不透液性裏面シート2の外面に備えられたズレ止め粘着剤層(図示せず)を下着の外面に貼着することにより、下着とのズレ止めを図るためのものである。
前記サイドシート7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、前記ウイング状フラップW、Wにおける経血等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。前記サイドシート7には、前記透液性表面シート3との融着を図るため、合成繊維を配合するのが好ましい。
前記サイドシート7の幅方向内方側は、図1及び図3に示されるように、前記透液性表面シート3の両側部の肌当接面側に配置され、これらサイドシート7と透液性表面シート3とがこれらの積層部分に設けられた接着部8において接合されている。具体的には、前記サイドシート7は、前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁から側方側に所定の距離だけ離間した位置に、長手方向の全長に亘って設けられた接着部8によって透液性表面シート3に接合されている。
前記サイドシート7は、ナプキン中央側の側縁から前記接着部8までの間が、生理用ナプキン1の長手方向の全長に亘って、前記透液性表面シート3に接合されない非接着部9となっている。つまり、前記接着部8よりナプキン中央側のサイドシート7の部分は、全面に亘って透液性表面シート3に接合されず、透液性表面シート3の肌当接面側に積層されただけの状態で配置されている。
前記接着部8は、図示例のように、生理用ナプキン1の側縁に達しない所定の幅(例えば1〜10mm程度)で形成してもよいし、生理用ナプキン1の側縁に亘る範囲に形成してもよい。前記接着部8としては、ホットメルト接着剤をスプレー、スロット、スパイラルなど適宜の方法で塗布することにより形成することができる。
前記非接着部9は、サイドシート7のナプキン中央側の側縁に沿って、生理用ナプキン1の全長に亘ってほぼ等幅で形成されている。その幅寸法は、0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmとするのがよい。
前記サイドシート7は、図3に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向両端部のそれぞれにおいて、サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点A及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Bを結んだ直線Sと、生理用ナプキン1の長手方向線Lとの成す角αが65°以上、好ましくは65°〜160°、より好ましくは65°〜120°、特に好ましくは90°〜120°で形成されている。前記「ナプキン中央側」とは、図1に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向中心線CLに近い側のことである。
前記角αは、前記端点A、Bを結んだ直線Sと、これに交差する前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁を通る長手方向線Lとの成す角のうち、前記サイドシート7が配置された側に形成される角度である。
前記角αを65°以上で形成することにより、サイドシート7の非接着部9の長手方向端縁が、生理用ナプキン1の長手方向線Lに対して尖った鋭角的な形状で形成されなくなる。このため、生理用ナプキン1の装着時に、サイドシート7の長手方向両端部が肌面との擦れにより剥離するのが防止できる。これに対して、従来の吸収性物品50、60では、図7及び図8に示されるように、前記角αが23°や63°と、65°より小さい角度で形成されているため、接着部の端点より長手方向外方側に延出するサイドシート51、61の非接着部の長さが長くなりすぎて、この延出部分を起点としてサイドシート7が剥離しやすくなっていた。
前記サイドシート7は、ナプキン中央側の側縁以外の外形線が、生理用ナプキン1の外形線とほぼ一致している。すなわち、前記サイドシート7は、生理用ナプキン1の前後端部において、透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2の肌側に積層されて生理用ナプキン1の前後端縁まで延在するとともに、生理用ナプキン1の両側部において、不透液性裏面シート2の肌側に積層されて生理用ナプキン1の側縁まで延在している。
前記サイドシート7の端点Aと前記接着部8の端点Bとを結んだ直線Sを所定の角度で形成するには、図3に示されるように、生理用ナプキン1の前後端の外形線を所定の凹凸形状で形成することにより成すことができる。具体的には、生理用ナプキン1の長手方向両端の外形線の形状として、少なくとも前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁が位置する部分に、内側に膨出する凹部10を設けることにより窪み状に形成することができる。前記凹部10は、前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点A及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Bを含む範囲に形成され、前記サイドシート7の端点Aの方が前記接着部8の端点Bより前記凹部10の頂部に近い位置に設けられるようにするのが好ましい。前記凹部10は、図1に示されるように、前記サイドシート7の端点Aが位置する部分にのみ設けてもよいし、図示しないが、それ以外の部分にも設けてもよい。
例えば、前記角αを90°で形成した場合、生理用ナプキン1の長手方向端縁の外形線は、少なくとも前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁が位置する部分において、生理用ナプキン1の長手方向線Lとほぼ直交する直線状に形成され、サイドシート7の端点Aと接着部8の端点Bとが生理用ナプキン1の幅方向に並んで配置されるようになる。
また、前記角αを90°より大きい角度で形成した場合、図4に示されるように、サイドシート7の端点Aより接着部8の端点Bの方が長手方向の外方側に位置するようになり、サイドシート7の端点Aが内側に凹んだ位置に配置されるため、サイドシート7の端点Aからの剥離がより確実に防止できるようになる。換言すると、前記角αを90°より大きい角度で形成することにより、前記サイドシート7の端点Aが前記接着部8の端点Bより長手方向の内側に位置するため、装着時に肌面と接触して擦れても接着部8の端点Bでしっかりと押さえられ、サイドシート7の端点Aを起点とした剥離が生じにくくなる。
前記角αを調整するには、前記サイドシート7の端点Aに対応して設けられる前記凹部10の半径や深さを調整することにより行うことができる。
前記サイドシート7の長手方向の前側端部及び後側端部は両方とも、前記直線Sと長手方向線Lとの成す角αが所定の角度で形成されている。これによって、サイドシート7の前側端部及び後側端部の両方においてサイドシート7の剥離が防止できる。前記角αは、前側端部と後側端部とでほぼ同じ角度としてもよいし、前述の所定の範囲内であれば異なる角度で形成してもよい。
図5(A)に示されるように、両側のサイドシート7、7間において、前記生理用ナプキン1の外形線が、前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Aより長手方向の外方側に突出して形成され、この突出した部分に、透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2が直接積層されたフラップ部の加熱圧着などによって生理用ナプキン1の全周シール部などの相対的に高剛性化された高剛性化領域11が形成され、前記端点Aより長手方向の内方側には前記高剛性化領域11が形成されないようにするのが好ましい。すなわち、生理用ナプキン1の前端側及び後端側のそれぞれにおいて、左右の前記サイドシート7の端点A、A同士を結ぶ線Xを引いたとき、両側のサイドシート7、7間において前記高剛性化領域11が前記線Xより長手方向の外方側に設けられ、前記線Xより長手方向の内方側には設けられないようにするのが好ましい。これにより、同図5(B)に示されるように、幅方向両側からの脚圧などを受けたとき、高剛性化領域11の影響を受けることなく、高剛性化されていないサイドシート7、7間の部分が撓んで両側からの圧力を吸収するため、サイドシート7の非接着部9が押し上げられることがなく、透液性表面シート3に積層された状態が維持でき、サイドシート7の剥離が防止できる。これに対して、図6(A)に示されるように、従来の吸収性物品60では、左右のサイドシート61の端点62、62同士を結ぶ線Xを引いたとき、両側のサイドシート61、61間に設けられる高剛性化領域63が前記線Xの線上に位置しているため、同図6(B)に示されるように、幅方向両側からの脚圧などを受けたとき、両側部が高剛性化領域63の上側に押し上げられて、サイドシート61の端点62が肌側に突出するため、この端点62を起点として剥離しやすくなる。
前記生理用ナプキン1を製造するには、次の行程で行うことができる。原反ロールから繰り出された不透液性裏面シート2の上面に所定の間隔を開けて吸収体4を配置する。その上面に、原反ロールから繰り出された透液性表面シート3を積層した後、前記透液性表面シート3の外面の所定位置に接着部8、8を設け、原反ロールから繰り出されたサイドシート7、7をそれぞれ前記接着部8に接着させながら両側部に配置するか、予め、原反ロールから繰り出された透液性表面シート3の所定位置に接着部8、8を設けるとともに、原反ロールから繰り出されたサイドシート7、7をそれぞれ前記接着部8に接着させながら前記透液性表面シート3の両側部に接合して一体化した透液性表面シート3及びサイドシート7、7を、前記吸収体4の上面に配置する。しかる後、前記不透液性裏面シート2、透液性表面シート3及びサイドシート7を、生理用ナプキン1の外形線に沿って一体的に裁断する。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…被包シート、7…サイドシート、8…接着部、9…非接着部、10…凹部
本発明は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド等の吸収性物品に係り、詳しくは肌側の両側部にそれぞれ長手方向に沿って配設されたサイドシートの端部からの剥離を防止するため、長手方向両端の外形線に凹凸を設けた吸収性物品に関する。
従来より、前記吸収性物品として、ポリエチレンシートまたはポリエチレンシートラミネート不織布などの不透液性裏面シートと、不織布または透液性プラスチックシートなどの透液性表面シートとの間に、綿状パルプなどからなる吸収体を介在するとともに、肌側の両側部にそれぞれ前後方向に沿ってサイドシートを配設したものが知られている。
この種の吸収性物品にも幾多の改良が重ねられ、装着時の吸収性物品端部のヨレを防止し、装着感を向上するなどのため、例えば下記特許文献1に開示されるように、長手方向端縁の外形線が波状線からなる吸収性物品50(図7)や、例えば下記特許文献2に開示されるように、長手方向端縁の外形線が外方側に膨出する湾曲線からなる吸収性物品60(図8)などが存在する。
特開2010−115558号公報 特開2013−176412号公報
しかしながら、上記特許文献1、2記載の吸収性物品50、60では、図7及び図8に示されるように、前記サイドシート51、61の吸収性物品中央側の側縁における前後方向の端部52、62が、鋭角的に尖った形状で形成されているため、吸収性物品50、60の装着時に肌面と擦れることにより、この尖った端部52、62からサイドシート51、61が剥がれやすく、体液の漏れや装着感の悪化を招くおそれがあった。
そこで本発明の主たる課題は、吸収性物品の装着時に、サイドシートが吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端部から剥離するのを防止した吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、肌側の両側部にそれぞれ長手方向に沿ってサイドシートが配設された吸収性物品において、
前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁から側方側に離間した位置に、長手方向の全長に亘って接着部が設けられ、前記吸収性物品の長手方向両端部のそれぞれにおいて、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点及び前記接着部の吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点を結んだ直線と、吸収性物品の長手方向線との成す角αが65°以上で形成され
両側の前記サイドシート間において、前記吸収性物品の外形線が、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点より長手方向の外方側に突出して形成され、この突出した部分に相対的に高剛性化された高剛性化領域が形成され、前記端点より長手方向の内方側には前記高剛性化領域が形成されていないことを特徴とする吸収性物品が提供される。
上記請求項1記載の発明では、吸収性物品の長手方向両端部のそれぞにおいて、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点及び前記接着部の吸収性物品中央側の端縁における長手方向の端点を結んだ直線と、吸収性物品の長手方向線との成す角αを65°以上としている。すなわち、前記サイドシートの接着部より吸収性物品中央側に延在したサイドシート部分の長手方向の端縁が尖った鋭角的な形状で形成されていない。このため、吸収性物品の装着時に、サイドシートの長手方向両端部が肌面と擦れても剥がれにくく、体液の漏れや装着感が悪化するのが防止できる。
また、本発明では、吸収性物品の全周シール部などの相対的に高剛性化された高剛性化領域が、両側の前記サイドシート間において、前記吸収性物品の外形線が、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点より長手方向の外方側に突出した部分に形成され、前記端点より長手方向の内方側には前記高剛性化領域が形成されていないため、脚圧などの幅方向両側から内側に向けた圧力が作用したとき、サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端点が前記高剛性化領域に押し上げられて剥がれやすくなるのが防止できる。
請求項2に係る本発明として、前記角αが90°より大きい角度で形成されている請求項1記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項2記載の発明では、前記角αを90°より大きい角度で形成することにより、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端部が鈍角的に形成され、サイドシートの端点より接着部の端点の方が長手方向の外方側に位置し、サイドシートの端点が内側に凹んだ位置に配置されるため、サイドシートの端点からの剥離がより確実に防止できるようになる。
請求項3に係る本発明として、前記サイドシートは、吸収性物品中央側の側縁から前記接着部までの間が非接着部とされている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項3記載の発明では、透液性表面シートの表面を側方に流れる体液を前記サイドシートによって確実に塞き止めるため、前記サイドシートは、吸収性物品中央側の側縁から前記接着部までの間が非接着部となっている。このような非接着部を備えたサイドシートでは、吸収性物品中央側の長手方向両端部から剥離しやすくなるため、これを防止する手段として、本発明に係る構造を備えることが特に有効である。
請求項4に係る本発明として、前記吸収性物品の長手方向両端の外形線は、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁が位置する部分において、内側に膨出する窪み状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品が提供される。
上記請求項4記載の発明では、前記吸収性物品の長手方向両端の外形線として、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁が位置する部分において、内側に膨出する窪み状に形成しているため、サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端点が接着部より内側に窪んだ位置に配置され、より確実に端部からの剥離が防止できるようになる。
以上詳説のとおり本発明によれば、吸収性物品の装着時に、サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の両端部からの剥離が確実に防止できるようになる。
本発明に係る生理用ナプキン1の一部破断展開図である。 図1のII−II線矢視図である。 サイドシート7のナプキン中央側の側縁における後端部及びその近傍の拡大図である。 変形例に係る生理用ナプキン1の展開図である。 変形例に係る生理用ナプキン1を示す、(A)は長手方向端部の拡大平面図、(B)は(A)のB-B線矢視図である。 従来の生理用ナプキン60を示す、(A)は長手方向端部の拡大平面図、(B)は(A)のB-B線矢視図である。 従来の生理用ナプキン50を示す展開図である。 従来の生理用ナプキン60を示す展開図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔生理用ナプキン1の基本構成〕
本発明に係る生理用ナプキン1は、図1及び図2に示されるように、ポリエチレンシート、ポリプロピレンシートなどからなる不透液性裏面シート2と、経血やおりものなどを速やかに透過させる透液性表面シート3と、これら両シート2,3間に介在された綿状パルプまたは合成パルプなどからなる吸収体4と、この吸収体4の形状保持および拡散性向上のために前記吸収体4を囲繞するクレープ紙又は不織布などからなる被包シート5と、肌当接面側の両側部にそれぞれ長手方向に沿って配設されたサイドシート7、7とから構成されている。また、前記吸収体4の周囲において、そのナプキン長手方向の両端縁部では、所定領域において、前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との外縁部がホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接着手段によって接合され、またその両側縁部では吸収体4の側縁よりも側方に延出している前記不透液性裏面シート2と前記サイドシート7とがホットメルトなどの接着剤やヒートシール、超音波シール等の接着手段によって接合され、外周に吸収体4の存在しない外周フラップ部が形成されている。
以下、さらに前記生理用ナプキン1の構造について詳述すると、
前記不透液性裏面シート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するシート材が用いられるが、この他にポリエチレンシート等に不織布を積層したラミネート不織布や、さらには防水フィルムを介在して実質的に不透液性を確保した上で不織布シート(この場合には防水フィルムと不織布とで不透液性裏面シートを構成する。)などを用いることができる。近年はムレ防止の観点から透湿性を有するものが用いられる傾向にある。この遮水・透湿性シート材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
次いで、前記透液性表面シート3は、不織布が好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高で圧縮復元性が高い点で優れている。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維等の複合繊維を用いることができる。
前記不透液性裏面シート2と透液性表面シート3との間に介在される吸収体4は、たとえばパルプ中に高吸水性樹脂を混入したもの、或いはパルプ中に化学繊維を混入させるとともに、高吸水性樹脂を混入したものが使用される。前記吸収体4は、図示のように、形状保持、および経血等を速やかに拡散させるとともに、一旦吸収した経血等の逆戻りを防止するために被包シート5によって囲繞するのが望ましい。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶融パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。また、前記吸収体4として、嵩を小さくできるエアレイド吸収体や、2層の不織布層間に高吸水性樹脂を配置してなるポリマーシートを用いてもよい。
また、前記吸収体4には合成繊維を混合しても良い。前記合成繊維は、例えばポリエチレン又はポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系、ナイロンなどのポリアミド系、及びこれらの共重合体などを使用することができるし、これら2種を混合したものであってもよい。また、融点の高い繊維を芯とし融点の低い繊維を鞘とした芯鞘型繊維やサイド−バイ−サイド型繊維、分割型繊維などの複合繊維も用いることができる。前記合成繊維は、体液に対する親和性を有するように、疎水性繊維の場合には親水化剤によって表面処理したものを用いるのが望ましい。
前記高吸水性樹脂としては、たとえばポリアクリル酸塩架橋物、自己架橋したポリアクリル酸塩、アクリル酸エステル−酢酸ビニル共重合体架橋物のケン化物、イソブチレン・無水マレイン酸共重合体架橋物、ポリスルホン酸塩架橋物や、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミドなどの水膨潤性ポリマーを部分架橋したもの等が挙げられる。これらの内、吸水量、吸水速度に優れるアクリル酸またはアクリル酸塩系のものが好適である。前記吸水性能を有する高吸水性樹脂は製造プロセスにおいて、架橋密度および架橋密度勾配を調整することにより吸水力と吸水速度の調整が可能である。
本例のように、吸収体4を囲繞する被包シート5を設ける場合には、結果的に透液性表面シート3と吸収体4との間に被包シート5が介在することになる。前記被包シート5がクレープ紙からなる場合には、吸収性に優れる前記被包シート5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら経血等の逆戻りを防止するようになる。
〔サイドシート7〕
本生理用ナプキン1の肌当接面側の両側部にはそれぞれ、長手方向に沿ってかつナプキン1のほぼ全長に亘ってサイドシート7、7が設けられている。本生理用ナプキン1では、前記サイドシート7、7が側方に延在されるとともに、同じく側方に延在された不透液性裏面シート2とによって、本体部分の両側部に吸収体4が介在しないフラップ部が形成されるとともに、側方に延在された前記サイドシート7の一部と不透液性裏面シート2の一部とによって外側に突出するウイング状フラップW、Wが形成されている。前記ウイング状フラップW、Wは、装着時に下着のクロッチ部分を巻き込むように、基端部の折り線RL(図1)にて外側に折り返して使用され、ウイング状フラップWの不透液性裏面シート2の外面に備えられたズレ止め粘着剤層(図示せず)を下着の外面に貼着することにより、下着とのズレ止めを図るためのものである。
前記サイドシート7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、経血やおりもの等が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、前記ウイング状フラップW、Wにおける経血等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。前記サイドシート7には、前記透液性表面シート3との融着を図るため、合成繊維を配合するのが好ましい。
前記サイドシート7の幅方向内方側は、図1及び図3に示されるように、前記透液性表面シート3の両側部の肌当接面側に配置され、これらサイドシート7と透液性表面シート3とがこれらの積層部分に設けられた接着部8において接合されている。具体的には、前記サイドシート7は、前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁から側方側に所定の距離だけ離間した位置に、長手方向の全長に亘って設けられた接着部8によって透液性表面シート3に接合されている。
前記サイドシート7は、ナプキン中央側の側縁から前記接着部8までの間が、生理用ナプキン1の長手方向の全長に亘って、前記透液性表面シート3に接合されない非接着部9となっている。つまり、前記接着部8よりナプキン中央側のサイドシート7の部分は、全面に亘って透液性表面シート3に接合されず、透液性表面シート3の肌当接面側に積層されただけの状態で配置されている。
前記接着部8は、図示例のように、生理用ナプキン1の側縁に達しない所定の幅(例えば1〜10mm程度)で形成してもよいし、生理用ナプキン1の側縁に亘る範囲に形成してもよい。前記接着部8としては、ホットメルト接着剤をスプレー、スロット、スパイラルなど適宜の方法で塗布することにより形成することができる。
前記非接着部9は、サイドシート7のナプキン中央側の側縁に沿って、生理用ナプキン1の全長に亘ってほぼ等幅で形成されている。その幅寸法は、0.5〜5mm、好ましくは1〜3mmとするのがよい。
前記サイドシート7は、図3に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向両端部のそれぞれにおいて、サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点A及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Bを結んだ直線Sと、生理用ナプキン1の長手方向線Lとの成す角αが65°以上、好ましくは65°〜160°、より好ましくは65°〜120°、特に好ましくは90°〜120°で形成されている。前記「ナプキン中央側」とは、図1に示されるように、生理用ナプキン1の長手方向中心線CLに近い側のことである。
前記角αは、前記端点A、Bを結んだ直線Sと、これに交差する前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁を通る長手方向線Lとの成す角のうち、前記サイドシート7が配置された側に形成される角度である。
前記角αを65°以上で形成することにより、サイドシート7の非接着部9の長手方向端縁が、生理用ナプキン1の長手方向線Lに対して尖った鋭角的な形状で形成されなくなる。このため、生理用ナプキン1の装着時に、サイドシート7の長手方向両端部が肌面との擦れにより剥離するのが防止できる。これに対して、従来の吸収性物品50、60では、図7及び図8に示されるように、前記角αが23°や63°と、65°より小さい角度で形成されているため、接着部の端点より長手方向外方側に延出するサイドシート51、61の非接着部の長さが長くなりすぎて、この延出部分を起点としてサイドシート7が剥離しやすくなっていた。
前記サイドシート7は、ナプキン中央側の側縁以外の外形線が、生理用ナプキン1の外形線とほぼ一致している。すなわち、前記サイドシート7は、生理用ナプキン1の前後端部において、透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2の肌側に積層されて生理用ナプキン1の前後端縁まで延在するとともに、生理用ナプキン1の両側部において、不透液性裏面シート2の肌側に積層されて生理用ナプキン1の側縁まで延在している。
前記サイドシート7の端点Aと前記接着部8の端点Bとを結んだ直線Sを所定の角度で形成するには、図3に示されるように、生理用ナプキン1の前後端の外形線を所定の凹凸形状で形成することにより成すことができる。具体的には、生理用ナプキン1の長手方向両端の外形線の形状として、少なくとも前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁が位置する部分に、内側に膨出する凹部10を設けることにより窪み状に形成することができる。前記凹部10は、前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点A及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Bを含む範囲に形成され、前記サイドシート7の端点Aの方が前記接着部8の端点Bより前記凹部10の頂部に近い位置に設けられるようにするのが好ましい。前記凹部10は、図1に示されるように、前記サイドシート7の端点Aが位置する部分にのみ設けてもよいし、図示しないが、それ以外の部分にも設けてもよい。
例えば、前記角αを90°で形成した場合、生理用ナプキン1の長手方向端縁の外形線は、少なくとも前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁及び前記接着部8のナプキン中央側の側縁が位置する部分において、生理用ナプキン1の長手方向線Lとほぼ直交する直線状に形成され、サイドシート7の端点Aと接着部8の端点Bとが生理用ナプキン1の幅方向に並んで配置されるようになる。
また、前記角αを90°より大きい角度で形成した場合、図4に示されるように、サイドシート7の端点Aより接着部8の端点Bの方が長手方向の外方側に位置するようになり、サイドシート7の端点Aが内側に凹んだ位置に配置されるため、サイドシート7の端点Aからの剥離がより確実に防止できるようになる。換言すると、前記角αを90°より大きい角度で形成することにより、前記サイドシート7の端点Aが前記接着部8の端点Bより長手方向の内側に位置するため、装着時に肌面と接触して擦れても接着部8の端点Bでしっかりと押さえられ、サイドシート7の端点Aを起点とした剥離が生じにくくなる。
前記角αを調整するには、前記サイドシート7の端点Aに対応して設けられる前記凹部10の半径や深さを調整することにより行うことができる。
前記サイドシート7の長手方向の前側端部及び後側端部は両方とも、前記直線Sと長手方向線Lとの成す角αが所定の角度で形成されている。これによって、サイドシート7の前側端部及び後側端部の両方においてサイドシート7の剥離が防止できる。前記角αは、前側端部と後側端部とでほぼ同じ角度としてもよいし、前述の所定の範囲内であれば異なる角度で形成してもよい。
図5(A)に示されるように、両側のサイドシート7、7間において、前記生理用ナプキン1の外形線が、前記サイドシート7のナプキン中央側の側縁における長手方向の端点Aより長手方向の外方側に突出して形成され、この突出した部分に、透液性表面シート3及び不透液性裏面シート2が直接積層されたフラップ部の加熱圧着などによって生理用ナプキン1の全周シール部などの相対的に高剛性化された高剛性化領域11が形成され、前記端点Aより長手方向の内方側には前記高剛性化領域11が形成されないようにするのが好ましい。すなわち、生理用ナプキン1の前端側及び後端側のそれぞれにおいて、左右の前記サイドシート7の端点A、A同士を結ぶ線Xを引いたとき、両側のサイドシート7、7間において前記高剛性化領域11が前記線Xより長手方向の外方側に設けられ、前記線Xより長手方向の内方側には設けられないようにするのが好ましい。これにより、同図5(B)に示されるように、幅方向両側からの脚圧などを受けたとき、高剛性化領域11の影響を受けることなく、高剛性化されていないサイドシート7、7間の部分が撓んで両側からの圧力を吸収するため、サイドシート7の非接着部9が押し上げられることがなく、透液性表面シート3に積層された状態が維持でき、サイドシート7の剥離が防止できる。これに対して、図6(A)に示されるように、従来の吸収性物品60では、左右のサイドシート61の端点62、62同士を結ぶ線Xを引いたとき、両側のサイドシート61、61間に設けられる高剛性化領域63が前記線Xの線上に位置しているため、同図6(B)に示されるように、幅方向両側からの脚圧などを受けたとき、両側部が高剛性化領域63の上側に押し上げられて、サイドシート61の端点62が肌側に突出するため、この端点62を起点として剥離しやすくなる。
前記生理用ナプキン1を製造するには、次の行程で行うことができる。原反ロールから繰り出された不透液性裏面シート2の上面に所定の間隔を開けて吸収体4を配置する。その上面に、原反ロールから繰り出された透液性表面シート3を積層した後、前記透液性表面シート3の外面の所定位置に接着部8、8を設け、原反ロールから繰り出されたサイドシート7、7をそれぞれ前記接着部8に接着させながら両側部に配置するか、予め、原反ロールから繰り出された透液性表面シート3の所定位置に接着部8、8を設けるとともに、原反ロールから繰り出されたサイドシート7、7をそれぞれ前記接着部8に接着させながら前記透液性表面シート3の両側部に接合して一体化した透液性表面シート3及びサイドシート7、7を、前記吸収体4の上面に配置する。しかる後、前記不透液性裏面シート2、透液性表面シート3及びサイドシート7を、生理用ナプキン1の外形線に沿って一体的に裁断する。
1…生理用ナプキン、2…不透液性裏面シート、3…透液性表面シート、4…吸収体、5…被包シート、7…サイドシート、8…接着部、9…非接着部、10…凹部

Claims (5)

  1. 肌側の両側部にそれぞれ長手方向に沿ってサイドシートが配設された吸収性物品において、
    前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁から側方側に離間した位置に、長手方向の全長に亘って接着部が設けられ、前記吸収性物品の長手方向両端部のそれぞれにおいて、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点及び前記接着部の吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点を結んだ直線と、吸収性物品の長手方向線との成す角αが65°以上で形成されていることを特徴とする吸収性物品。
  2. 前記角αが90°より大きい角度で形成されている請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記サイドシートは、吸収性物品中央側の側縁から前記接着部までの間が非接着部とされている請求項1、2いずれかに記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収性物品の長手方向両端の外形線は、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁が位置する部分において、内側に膨出する窪み状に形成されている請求項1〜3いずれかに記載の吸収性物品。
  5. 両側の前記サイドシート間において、前記吸収性物品の外形線が、前記サイドシートの吸収性物品中央側の側縁における長手方向の端点より長手方向の外方側に突出して形成され、この突出した部分に相対的に高剛性化された高剛性化領域が形成されている請求項1〜4いずれかに記載の吸収性物品。
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