JP2019038958A - 塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料及びこれを含有するカラーフィルタ - Google Patents
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Abstract
【課題】実用的膜厚でNTSC比90%以上を達成できるコントラストが高く、色再現範囲が広いカラーフィルタ用緑色顔料及び当該顔料を含有するカラーフィルタの提供。【解決手段】5員複素環に直接結合している各6員芳香環C原子上の2個のHのうち少なくとも1つのHがClで置換され、且つフタロシアニン骨格上の残りのHのうち少なくとも1つがBrで置換されている塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料及びこれを画素部に有してなるカラーフィルタ。【選択図】図1
Description
本発明は、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料及びこれを含有してなるカラーフィルタに関する。
液晶ディスプレイに用いるカラーフィルタは、バックライトの白色光を透過させることでディスプレイのカラー表示を実現する部材である。液晶ディスプレイの表示規格としてはsRGBが主流であるが、特に近年、よりリアルな画像を表示できるディスプレイとして高色再現性を示すDCI−P3やBT2020規格が注目されている。DCI−P3やBT2020規格のディスプレイには色再現範囲の広いカラーフィルタが必要であり、特に緑色カラーフィルタ用緑色着色剤に対して、近年、色再現範囲の拡大が要求されている。
これまでカラーフィルタ用緑色着色剤としてはディスプレイの省エネ化や製造コストダウンを目的として、バックライトの白色光を効率的に透過することができるピグメントグリーン36やピグメントグリーン58が使用されてきた。一方で、これらの顔料を用いて色再現範囲を拡大するためには、塗膜中の顔料濃度を高くするか、塗膜を厚膜化する必要があり、実用的な膜厚でNTSC比90%以上を達成するのは不可能である。そこで、色再現範囲の拡大には高着色力のピグメントグリーン7やピグメントグリーン59が主顔料として選択されている。ピグメントグリーン7やピグメントグリーン59を用いた場合、特定色度での薄膜化が可能となるからである。例えば、ピグメントグリーン7、ピグメントイエロー185を含有する緑色感光性樹脂組成物を用いて緑色画素を形成し、2.2μm以下の薄膜で高色再現を達成する提案がなされている。しかし、ピグメントグリーン7やピグメントグリーン59は粗大な粒子の形成により、カラーフィルタとして重要な性能の一つであるコントラストが低下してしまうという問題があった。以上より、色再現性が高く、かつ、コントラストが良好なカラーフィルタ用色材が希求されている。
上記課題を解決する手段として、黄味の強い高明度の緑色顔料を提供するために、第1にフタロシアニン骨格を塩素化し、第2に該塩素化されたフタロシアニン骨格を臭素化することによって得られる、塩素化臭素化フタロシアニン骨格含有化合物の組成物が提案されている(引用文献1)。しかしながら、引用文献1に記載の化合物においても、色再現性とコントラストは十分ではなく、さらに改良が望まれている。
本発明は、コントラストが高く、色再現範囲が広いカラーフィルタ用顔料およびそれからなるカラーフィルタを提供することにある。
本発明者らは、コントラストが高く、色再現範囲が広いカラーフィルタ用顔料を創出するために、フタロシアニン骨格中4つの芳香環のα位に置換する塩素原子の数に着目して、多数の化合物合成を試みた結果、後記する特定の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記一般式(1):
すなわち本発明は、下記一般式(1):
(一般式(1)中、Z1〜Z16は各々独立に塩素原子、臭素原子又は水素原子を表し、
Z1及びZ4のうち少なくとも一つが塩素原子であり、
Z5及びZ8のうち少なくとも一つが塩素原子であり、
Z9及びZ12のうち少なくとも一つが塩素原子であり、
Z13及びZ16のうち少なくとも一つが塩素原子であり、かつ
Z1〜Z16のうち少なくとも一つは臭素原子である)
で表される塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料(以下、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と称する場合がある)に関する。
また、本発明は、前記した本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を画素部に有するカラーフィルタに関する。
また、本発明は、上記一般式(1)で表される塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物に関する。
Z1及びZ4のうち少なくとも一つが塩素原子であり、
Z5及びZ8のうち少なくとも一つが塩素原子であり、
Z9及びZ12のうち少なくとも一つが塩素原子であり、
Z13及びZ16のうち少なくとも一つが塩素原子であり、かつ
Z1〜Z16のうち少なくとも一つは臭素原子である)
で表される塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料(以下、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と称する場合がある)に関する。
また、本発明は、前記した本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を画素部に有するカラーフィルタに関する。
また、本発明は、上記一般式(1)で表される塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物に関する。
ここで、本明細書における「塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料」と「塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物」との表現の相違について説明する。
「塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料」は、着色用途に特化したものの中でもソルベントソルトミリングなどにより粒子の表面処理を施したものを表し、「塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物」は、物理的な性質にかかわらない化学構造そのものを表すために表現を分けて記載している。
「塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料」は、着色用途に特化したものの中でもソルベントソルトミリングなどにより粒子の表面処理を施したものを表し、「塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物」は、物理的な性質にかかわらない化学構造そのものを表すために表現を分けて記載している。
本発明によれば、コントラストが高いカラーフィルタを提供することができる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、一般式(1)で表される顔料である。
上述の置換基の説明において、「Z1及びZ4のうち少なくとも一つが塩素原子」、「Z5及びZ8のうち少なくとも一つが塩素原子」、「Z9及びZ12のうち少なくとも一つが塩素原子」及び「Z13及びZ16のうち少なくとも一つが塩素原子」とは、式中に芳香環は4つ存在するが、それぞれの芳香環のα位に少なくとも1つずつ以上の塩素原子を導入した塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料であることを示すものである。
上述の置換基の説明において、「Z1及びZ4のうち少なくとも一つが塩素原子」、「Z5及びZ8のうち少なくとも一つが塩素原子」、「Z9及びZ12のうち少なくとも一つが塩素原子」及び「Z13及びZ16のうち少なくとも一つが塩素原子」とは、式中に芳香環は4つ存在するが、それぞれの芳香環のα位に少なくとも1つずつ以上の塩素原子を導入した塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料であることを示すものである。
ここで、より説明を加えれば、当業者にとっては言及するまでもないが、式中の芳香環1つあたりα位は2か所存在し、フタロシアニン骨格中に計8か所存在する。ここで表現されたような「それぞれの芳香環のα位に少なくとも1つずつ以上の塩素原子を導入した」とは、たとえば次のような構造のものを指す。
本発明における塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、上記塩素化亜鉛フタロシアニンを原料として用いて、臭素化した結果得られた顔料であり、この時、芳香環上の水素原子の少なくとも一つが、臭素原子に置換されているものである。
また、本発明における塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、フタロシアニン骨格中の芳香環に置換した塩素原子の数、及び総ハロゲン化率の点で、引用文献1に記載の顔料とは相違するものである。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料のなかでも、本発明においては
質量換算で顔料1部あたり樹脂1.25部からなる塗膜を、膜厚が1.2μm〜2.5μmとなるように形成した際に、
単体でC光源を使用して測色した時のCIEのXYZ表色系において、
下記式(2)〜(5)で囲まれるxy色度座標領域を表示できる顔料であることが、
高コントラストを示すという観点から好ましい。
式(2)
y=2.874x+0.025
(ただし、式中xは0.12<x<0.20である。)
式(3)
y=−0.6667x+0.45
(ただし、式中xは0.12<x<0.18である。)
式(4)
y=2x−0.03
(ただし、式中xは0.18<x<0.24である。)
式(5)
y=−3.75x+1.35
(ただし、式中xは0.20<x<0.24である。)
質量換算で顔料1部あたり樹脂1.25部からなる塗膜を、膜厚が1.2μm〜2.5μmとなるように形成した際に、
単体でC光源を使用して測色した時のCIEのXYZ表色系において、
下記式(2)〜(5)で囲まれるxy色度座標領域を表示できる顔料であることが、
高コントラストを示すという観点から好ましい。
式(2)
y=2.874x+0.025
(ただし、式中xは0.12<x<0.20である。)
式(3)
y=−0.6667x+0.45
(ただし、式中xは0.12<x<0.18である。)
式(4)
y=2x−0.03
(ただし、式中xは0.18<x<0.24である。)
式(5)
y=−3.75x+1.35
(ただし、式中xは0.20<x<0.24である。)
さらに、本発明においては、上記関係を満たす塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料のなかでも、前記記載のCIEのXYZ表色系において、下記式(6)〜(9)で囲まれるxy色度座標領域を表示できるカラーフィルタ用顔料であることが、カラーフィルタの特性として高色再現性と高コントラストの両立という観点からより好ましい。
式(6)
y=3.2x−0.058
(ただし、式中xは0.14<x<0.19である。)
式(7)
y=−0.6667x+0.4833
(ただし、式中xは0.14<x<0.185である。)
式(8)
y=2x−0.01
(ただし、式中xは0.185<x<0.22である。)
式(9)
y=−4x+1.31
(ただし、式中xは0.19<x<0.22である。)
上記xy色度座標領域を表示するためには、例えば、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物の平均ハロゲン化率zを調整する方法が挙げられる。このとき、平均ハロゲン化率とは塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物の1分子あたりに置換されている塩素原子と臭素原子の合計数を平均化したものであり、例えば、5≦z≦16の範囲の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンにする方法がある。本発明においては、10.3≦z≦13.7の範囲に調整することが高コントラストを示すという観点から好ましく、さらに、11.0≦z≦13.0の範囲に調整することが高色再現性と高コントラストの両立という観点からより好ましい。
式(6)
y=3.2x−0.058
(ただし、式中xは0.14<x<0.19である。)
式(7)
y=−0.6667x+0.4833
(ただし、式中xは0.14<x<0.185である。)
式(8)
y=2x−0.01
(ただし、式中xは0.185<x<0.22である。)
式(9)
y=−4x+1.31
(ただし、式中xは0.19<x<0.22である。)
上記xy色度座標領域を表示するためには、例えば、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物の平均ハロゲン化率zを調整する方法が挙げられる。このとき、平均ハロゲン化率とは塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物の1分子あたりに置換されている塩素原子と臭素原子の合計数を平均化したものであり、例えば、5≦z≦16の範囲の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンにする方法がある。本発明においては、10.3≦z≦13.7の範囲に調整することが高コントラストを示すという観点から好ましく、さらに、11.0≦z≦13.0の範囲に調整することが高色再現性と高コントラストの両立という観点からより好ましい。
XRD測定により、様々なハロゲン置換数及びハロゲン置換位置の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料の結晶性を確認したところ、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料のようにα位の塩素化率が高い顔料ほどブロードなスペクトルとなり(結晶性が低くなる)、逆にβ位の塩素化率が高い顔料のスペクトルはシャープとなる(結晶性が高くなる)ことが分かった。したがって、α位に導入される塩素の個数が多くなるほど、顔料粒子の成長が抑制され、顔料粒子がアモルファス状となり、このような微細な顔料粒子がコントラストの向上を可能としたと推測している。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、以下の方法であれば芳香環に置換する塩素原子や臭素原子の数を簡便に制御することができる点で好適である。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物は、それぞれの芳香環のα位の少なくとも一つが塩素化された塩素化亜鉛フタロシアニンを予め準備し、これを公知慣用の方法により臭素化することにより得ることができる。
これは、ハロゲン化制御が比較的困難なフタロシアニン化合物のハロゲン化において、臭素化工程を経ても塩素の脱離が起こらないことを利用したハロゲン置換位置及び置換数の制御手法である。よって、置換される塩素原子の位置及び数は予め準備した塩素化亜鉛フタロシアニン(以下、原料フタロシアニンと称する場合がある。)に依存し、臭素化工程での臭素原子添加量を変化させることで容易に調整可能である。本発明の目的物を得るためには、上記式(1)の構造及び置換基の説明から当然であるが、原料フタロシアニンは、各芳香環のα位が1以上塩素化されており、上記式(1)の定義から明らかなように臭素原子が1以上置換できる余地を残したものを用いることができる。なお、このような原料フタロシアニンは、目的物にあわせて、塩素化したフタル酸無水物から容易に得ることができる。
これは、ハロゲン化制御が比較的困難なフタロシアニン化合物のハロゲン化において、臭素化工程を経ても塩素の脱離が起こらないことを利用したハロゲン置換位置及び置換数の制御手法である。よって、置換される塩素原子の位置及び数は予め準備した塩素化亜鉛フタロシアニン(以下、原料フタロシアニンと称する場合がある。)に依存し、臭素化工程での臭素原子添加量を変化させることで容易に調整可能である。本発明の目的物を得るためには、上記式(1)の構造及び置換基の説明から当然であるが、原料フタロシアニンは、各芳香環のα位が1以上塩素化されており、上記式(1)の定義から明らかなように臭素原子が1以上置換できる余地を残したものを用いることができる。なお、このような原料フタロシアニンは、目的物にあわせて、塩素化したフタル酸無水物から容易に得ることができる。
ここで、得られた本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンの塩素原子及び臭素原子の置換位置及びその数は、たとえば、特開2007−291232(前記した特許文献1)や特開2010−189527記載の方法で求めることができる。具体的には、質量分析法、蛍光X線法、原料の組成から特定する方法、分解物の組成から特定する方法などが挙げられる。
いずれの手法で得たかにかかわらず、得られた本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物は、反応終了後、得られた混合物を水又は塩酸等の酸性水溶液中に投入すると、生成した塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンが沈殿する。沈殿した塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンは、これをそのまま用いても良いが、その後、濾過、水または硫酸水素ナトリウム水、炭酸水素ナトリウム水、水酸化ナトリウム水洗浄、必要に応じてアセトン、トルエン、メチルアルコール、エチルアルコール、ジメチルホルムアミド等の有機溶剤洗浄を行い、乾燥等の後処理を行ってから用いるのが好ましい。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物は、必要に応じてアトライター、ボールミル、振動ミル、振動ボールミル等の粉砕機内で乾式磨砕し、ついで、ソルベントソルトミリング法やソルベントボイリング法等で顔料化することによって、顔料化前より、分散性や着色力に優れ、かつ、明度の高い緑色を発色する顔料が得られる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物の顔料化方法には特に制限はなく、例えば、顔料化前の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物を分散媒に分散させると同時に顔料化を行ってもよいが、多量の有機溶剤中で塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物を加熱攪拌するソルベント処理よりも、容易に結晶成長を抑制でき、かつ比表面積の大きい顔料粒子が得られる点で、ソルベントソルトミリング処理を採用するのが好ましい。
このソルベントソルトミリングとは、合成直後またはその後に磨砕を行った、顔料化を経ていない塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンである粗顔料と、無機塩と、有機溶剤とを混練磨砕することを意味する。この場合、後者の粗顔料を用いるほうが好ましい。具体的には、粗顔料と、無機塩と、それを溶解しない有機溶剤とを混練機に仕込み、その中で混練磨砕を行う。この際の混練機としては、例えばニーダーやミックスマーラー等が使用できる。
上記無機塩としては、水溶性無機塩が好適に使用でき、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等の無機塩を用いることが好ましい。また、平均粒子径0.5〜50μmの無機塩を用いることがより好ましい。この様な無機塩は、通常の無機塩を微粉砕することにより容易に得られる。
本発明では、一次粒子の平均粒子径が0.01〜0.10μmの塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料をカラーフィルタ用途に用いるのが好ましい。本発明における前記した好ましい塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を得るに当たっては、ソルベントソルトミリングにおける粗顔料使用量に対する無機塩使用量を高くするのが好ましい。即ち当該無機塩の使用量は、粗顔料1質量部に対して5〜20質量部とするのが好ましく、7〜15質量部とするのがより好ましい。
有機溶剤としては、結晶成長を抑制し得る有機溶剤を使用することが好ましく、このような有機溶媒としては水溶性有機溶剤が好適に使用でき、例えばジエチレングリコール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコール、液体ポリプロピレングリコール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2ー(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等を用いることができる。当該水溶性有機溶剤の使用量は、特に限定されるものではないが、粗顔料1質量部に対して0.01〜5質量部が好ましい。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を製造する方法においては、粗顔料のみをソルベントソルトミリングしても良いが、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンとフタロシアニン誘導体やキノフタロン誘導体とを併用してソルベントソルトミリングすることもできる。また、フタロシアニン誘導体は、粗顔料の合成時や顔料化の後に加えてもよいが、ソルベントソルトミリングなどの顔料化工程の前に加えることがより好ましい。フタロシアニン誘導体を加えることによってカラーフィルタ用レジストインキの粘度特性の向上と分散安定性の向上が達成できる。
このようなフタロシアニン誘導体としては、公知慣用のものがいずれも使用出来るが、下記一般式(10)または(11)のフタロシアニン顔料誘導体が好ましい。尚、このフタロシアニン誘導体は、ハロゲン化亜鉛フタロシアニンまたはその原料たる亜鉛フタロシアニンに対応するフタロシアニン誘導体であるのが好ましいが、併用する場合にも少量なので、ハロゲン化銅フタロシアニン誘導体や、銅フタロシアニン誘導体を用いることも出来る。
一般式(10) P−(Y)m
一般式(11) P−(A−Z)n
(式中、Pは中心金属を有さないまたは中心金属を有する無置換またはハロゲン化フタロシアニン環のn個の水素を除いた残基を表す。Yは第1〜3級アミノ基、カルボン酸基、スルホン酸基またはそれと塩基或いは金属との塩を表す。Aは二価の連結基を、Zは第1〜2級アミノ基の窒素原子上の水素の少なくとも1つを除いた残基、又は窒素を含む複素環の窒素原子上の水素の少なくとも1つを除いた残基を表す。そしてmは1〜4を、nは1〜4を表す。)
前記中心金属としてはZnで、前記第1〜2級アミノ基としては、例えばモノメチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等が挙げられる。また、前記カルボン酸基やスルホン酸基と塩を形成する塩基や金属としては、例えばアンモニアや、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンの様な有機塩基、カリウム、ナトリウム、カルシウム、ストロンチウム、アルミニウムの様な金属が挙げられ、Aの二価の連結基としては、例えば炭素数1〜3のアルキレン基、−CO2−、−SO2−,−SO2NH(CH2)a−などの二価の連結基が挙げられる。そして、Zとしては、例えばフタルイミド基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基などが挙げられる。aはアルキル鎖の長さを表し、1〜3の整数である。
粗顔料調製時及び/又はソルベントソルトミリング時に粗顔料に含めることが出来るフタロシアニン誘導体は、通常、粗顔料1質量部当たり0.01〜0.3質量部である。尚、粗顔料調製時及び/又はソルベントソルトミリング時にフタロシアニン誘導体を用いる場合には、粗顔料とフタロシアニン誘導体との合計量を粗顔料の使用量と見なして、無機塩の使用量等は、前記した範囲から選択する。
ソルベントソルトミリング時の温度は、30〜150℃が好ましく、80〜100℃がより好ましい。ソルベントソルトミリングの時間は、5時間から20時間が好ましく、8〜18時間がより好ましい。
ソルベントソルトミリング時の温度は、30〜150℃が好ましく、80〜100℃がより好ましい。ソルベントソルトミリングの時間は、5時間から20時間が好ましく、8〜18時間がより好ましい。
こうして、一次粒子の平均粒子径が0.01〜0.10μmの塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料、無機塩、有機溶剤を主成分として含む混合物が得られるが、この混合物から有機溶剤と無機塩を除去し、必要に応じて塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を主体とする固形物を洗浄、濾過、乾燥、粉砕等をすることにより、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料の粉体を得ることが出来る。
上記した洗浄としては、水洗、湯洗のいずれも採用できる。洗浄回数は、1〜5回の範囲で繰り返すことも出来る。水溶性無機塩及び水溶性有機溶剤を用いた前記混合物の場合は、水洗することで容易に有機溶剤と無機塩を除去することが出来る。必要であれば、結晶状態を変化させない様に、酸洗浄、アルカリ洗浄、有機溶剤洗浄を行ってもよい。
上記した濾別、洗浄後の乾燥としては、例えば、乾燥機に設置した加熱源による80〜120℃の加熱等により、顔料の脱水及び/又は脱溶剤をする回分式あるいは連続式の乾燥等が挙げられ、乾燥機としては一般に箱型乾燥機、バンド乾燥機、スプレードライアー等がある。特にスプレードライ乾燥はペースト作成時に易分散であるため好ましい。また、乾燥後の粉砕は、比表面積を大きくしたり一次粒子の平均粒子径を小さくするための操作ではなく、例えば箱型乾燥機、バンド乾燥機を用いた乾燥の場合のように顔料がランプ状等となった際に顔料を解して粉末化するために行うものであり、例えば、乳鉢、ハンマーミル、ディスクミル、ピンミル、ジェットミル等による粉砕等が挙げられる。こうして、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を主成分として含む乾燥粉末が得られる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、公知慣用の用途にいずれも使用できるが、特に一次粒子の平均粒子径が0.01〜0.10μmであることから、顔料凝集も比較的弱く、着色すべき合成樹脂等への分散性がより良好となる。
また、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、カラーフィルタ緑色画素部に使用する場合においては、カラーフィルタ用感光性組成物への顔料分散が容易であり、カラーフィルタ用感光性組成物を硬化する際に多用される365nmの光硬化感度が低下せず、現像時の膜へりやパターン流れも起こり難くなるので好ましい。近年要求されているコントラストと色再現性とのいずれもが高いカラーフィルタ緑色画素部がより簡便に得られる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料の一次粒子は、更に縦横のアスペクト比が1〜3であると、各用途分野において粘度特性が向上し、流動性がより高くなる。アスペクト比を求めるには、まず、一次粒子の平均粒子径を求める場合と同様に、透過型電子顕微鏡または走査型電子顕微鏡で視野内の粒子を撮影する。そして、二次元画像上の、凝集体を構成する一次粒子の50個につき長い方の径(長径)と、短い方の径(短径)の平均値を求め、これらの値を用いて算出する。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を、少なくともカラーフィルタの緑色画素部に含有させることで、本発明のカラーフィルタを得ることが出来る。
本発明における分光透過スペクトルとは、日本工業規格JIS Z 8722(色の測定方法−反射及び透過物体色)の第一種分光測光器に準じて求められるもので、ガラス基板等の上に前記所定乾燥膜厚に製膜した顔料を含む樹脂被膜について所定波長領域の光を走査照射して、各波長における各透過率値をプロットしたものである。
本発明の、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を緑色画素部に含有するカラーフィルタは、白色光、F10等の光源を用いた場合、光源の緑の輝線を良く透過させることができ、かつ塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料の分光透過スペクトルがシャープなため、緑色の色純度、着色力を最大限に発現することができる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、それだけをそのままカラーフィルタの緑色画素部の製造に用いることが出来るが、必要ならば、経済性を考慮して、公知慣用の緑色ハロゲン化銅フタロシアニンまたはその他の緑色ハロゲン化異種金属フタロシアニン顔料の様な緑色ハロゲン化金属フタロシアニン顔料を併用して用いても良い。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料に併用して用いることができる緑色ハロゲン化金属フタロシアニンとしては、C.I.ピグメントグリーン7、同36、同58、同59、同62、同63等が挙げられる。
本発明における塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料:公知慣用の緑色ハロゲン化金属フタロシアニン顔料(質量比)=100:0〜80:20、好ましくは100:0〜90:10として用いることが好ましい。
また、緑色顔料の他に、特性を発現させるため調色用に黄色顔料を使用することがある。ここで併用できる黄色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー83、同110、同129、同138、同139、同150、同180、同185、同231等の黄色有機顔料が挙げられる。本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と黄色顔料との併用割合は、前記塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料100質量部当たり、黄色顔料が10〜200質量部である。
また、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を用いれば、黄色顔料を調色のために併用した場合でも、調色のために2種以上の異なる色の顔料を混色する従来の場合に比べて、濁りの少ない、色純度、着色力に優れ、かつ明るいカラーフィルタ緑色画素部とすることが出来る。
例えば、従来のC.I.ピグメントグリーン7、同36のような緑色顔料に、上記した黄色顔料を併用した混合顔料を用いた場合に比べて、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料に黄色顔料を併用した場合のほうが、色純度、着色力が高いため、明るさの低下がより小さくなり、緑色領域の光透過量もより大きくなる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、公知の方法でカラーフィルタの緑色画素部のパターンの形成に用いることが出来る。典型的には、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と、感光性樹脂とを必須成分して含むカラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物を得ることが出来る。
カラーフィルタの製造方法としては、例えば、この塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を感光性樹脂からなる分散媒に分散させた後、スピンコート法、ロールコート法、スリットコート法、インクジェット法等でガラス等の透明基板上に塗布し、ついでこの塗布膜に対して、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を溶剤等で洗浄して緑色パターンを得る、フォトリソグラフィーと呼ばれる方法が挙げられる。
その他、電着法、転写法、ミセル電解法、PVED(Photovoltaic Electrodeposition)法等の方法で緑色画素部のパターンを形成して、カラーフィルタを製造してもよい。
カラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物を調製するには、例えば、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と、感光性樹脂と、光重合開始剤と、前記樹脂を溶解する有機溶剤とを必須成分として混合する。その製造方法としては、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と有機溶剤と必要に応じて分散剤を用いて分散液を調製してから、そこに感光性樹脂等を加えて調製する方法が一般的である。
ここでの塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料としては、上記フタロシアニン誘導体を含んでいても含んでいなくても良い塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料と、必要に応じて黄色顔料を用いることができる。
必要に応じて用いる分散剤としては、例えばビックケミー社のディスパービック(DISPERBYK 登録商標)130、同161、同162、同163、同170、同LPN−6919、同LPN−21116等が挙げられる。また、レベリング剤、カップリング剤、カチオン系の界面活性剤なども併せて使用可能である。
有機溶剤としては、例えばトルエンやキシレン、メトキシベンゼン等の芳香族系溶剤、酢酸エチルや酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル系溶剤、エトキシエチルプロピオネート等のプロピオネート系溶剤、メタノール、エタノール等のアルコール系溶剤、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、ヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクタム、N−メチル−2−ピロリドン、アニリン、ピリジン等の窒素化合物系溶剤、γ−ブチロラクトン等のラクトン系溶剤、カルバミン酸メチルとカルバミン酸エチルの48:52の混合物のようなカルバミン酸エステル、水等がある。有機溶剤としては、特にプロピオネート系、アルコール系、エーテル系、ケトン系、窒素化合物系、ラクトン系、水等の極性溶媒で水可溶のものが適している。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料100質量部当たり、300〜1000質量部の有機溶剤と、必要に応じて0〜100質量部の分散剤及び/又は0〜20質量部のフタロシアニン誘導体とを、均一となる様に攪拌分散して分散液を得ることができる。次いでこの分散液に、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料100質量部当たり、3〜20質量部の感光性樹脂、感光性樹脂1質量部当たり0.05〜3質量部の光重合開始剤と、必要に応じてさらに有機溶剤を添加し、均一となる様に攪拌分散してカラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物を得ることができる。
この際に使用可能な感光性樹脂としては、例えばウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド酸系樹脂、ポリイミド系樹脂、スチレンマレイン酸系樹脂、スチレン無水マレイン酸系樹脂等の熱可塑性樹脂や、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロキシエトキシ)ビスフェノールA、3−メチルペンタンジオールジアクリレート等のような2官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアネート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等のような多官能モノマー等の光重合性モノマーが挙げられる。
光重合開始剤としては、例えばアセトフェノン、ベンゾフェノン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルパーオキサイド、2−クロロチオキサントン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン、1,3−ビス(4'−アジドベンザル)−2−プロパン−2'−スルホン酸、4,4'−ジアジドスチルベン−2,2'−ジスルホン酸等がある。
こうして調製されたカラーフィルタ緑色画素部用感光性組成物は、フォトマスクを介して紫外線によるパターン露光を行った後、未露光部分を有機溶剤やアルカリ水等で洗浄することによりカラーフィルタとなすことができる。
本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料は、青味の緑色で着色力が高く、高色純度でコントラストの高い明るい緑色を発色する。従って、詳述したカラーフィルタ用以外にも、塗料、プラスチック、印刷インク、ゴム、レザー、捺染、電子トナー、ジェットインキ、熱転写インキなどの着色に適する。
さらに、本発明の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン化合物は、有機半導体材料や近赤外の強い吸収を生かしたレーザー溶着用の近赤外吸収剤などの用途にも適用することができる。
次に本発明について、実施例を示して具体的に説明する。以下、断りのない限り、%は質量%、部は質量部を意味する。
合成例1(α−テトラクロロ亜鉛フタロシアニンの合成)
1Lフラスコに3−クロロフタル酸無水物111g、塩化亜鉛20g、尿素116g、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物600mg及びスルホラン250gを仕込み、190℃で5時間攪拌した。その後、加熱を停止し、放冷後濾過して、2−プロパノール780g、1%水酸化ナトリウム水溶液1000g、1%塩酸1000gを用いて洗浄した。水洗後、得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、青色固体のα−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン(38g)を得た。
1Lフラスコに3−クロロフタル酸無水物111g、塩化亜鉛20g、尿素116g、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物600mg及びスルホラン250gを仕込み、190℃で5時間攪拌した。その後、加熱を停止し、放冷後濾過して、2−プロパノール780g、1%水酸化ナトリウム水溶液1000g、1%塩酸1000gを用いて洗浄した。水洗後、得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、青色固体のα−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン(38g)を得た。
合成例2(α−Cl4[1]の合成)
200mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)54g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)63g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)8.6g、前記合成例1で得られたα−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン18.6g、臭素(和光純薬工業試薬)33gを仕込んだ。80℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[1])を得た。α−Cl4[1]とは、「α−」はα位を示し、α位に塩素原子が導入された(芳香環それぞれのα位に1つずつ塩素原子が導入された)塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンであり、[ ]内の数字は、便宜上の番号である。これらは、以下の合成例及び実施例でも同様の意味である。
塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[1])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が10.5個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは300ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[1]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G1)を得た。
200mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)54g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)63g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)8.6g、前記合成例1で得られたα−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン18.6g、臭素(和光純薬工業試薬)33gを仕込んだ。80℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[1])を得た。α−Cl4[1]とは、「α−」はα位を示し、α位に塩素原子が導入された(芳香環それぞれのα位に1つずつ塩素原子が導入された)塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンであり、[ ]内の数字は、便宜上の番号である。これらは、以下の合成例及び実施例でも同様の意味である。
塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[1])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が10.5個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは300ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[1]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G1)を得た。
合成例3(α−Cl4[2]の合成)
合成例2において臭素の添加量を42gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[2])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[2])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が11.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[2]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G2)を得た。
合成例2において臭素の添加量を42gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[2])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[2])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が11.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[2]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G2)を得た。
合成例4(α−Cl4[3]の合成)
合成例2において臭素の添加量を50gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[3])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[3])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.2個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは40%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[3]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G3)を得た。
合成例2において臭素の添加量を50gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[3])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[3])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.2個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは40%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[3]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G3)を得た。
合成例5(α−Cl4[4]の合成)
合成例2において臭素の添加量を55gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[4])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[4])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.0個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは200ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[4]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G4)を得た。
合成例2において臭素の添加量を55gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[4])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[4])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.0個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは200ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[4]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G4)を得た。
合成例6(α−Cl4[5]の合成)
合成例2において臭素の添加量を62gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[5])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[5])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは260ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[5]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G5)を得た。
合成例2において臭素の添加量を62gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[5])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[5])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは260ns、Laser Intensityは38%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[5]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G5)を得た。
合成例7(α−Cl4[6]の合成)
合成例2において臭素の添加量を104gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[6])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[6])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が13.5個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは41%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[6]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G6)を得た。
合成例2において臭素の添加量を104gに代えた以外は同様にして合成し、塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[6])を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[6])について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が13.5個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは41%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl4[6]) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G6)を得た。
合成例8(β−テトラクロロ亜鉛フタロシアニンの合成)
1Lフラスコに4−クロロフタル酸無水物111g、塩化亜鉛20g、尿素116g、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物600mg及びスルホラン250gを仕込み、190℃で5時間攪拌した。その後、加熱を停止し、放冷後濾過して、2−プロパノール780g、1%水酸化ナトリウム水溶液1000g、1%塩酸1000gを用いて洗浄した。水洗後、得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、青色固体のβ−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン(41g)を得た。
1Lフラスコに4−クロロフタル酸無水物111g、塩化亜鉛20g、尿素116g、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物600mg及びスルホラン250gを仕込み、190℃で5時間攪拌した。その後、加熱を停止し、放冷後濾過して、2−プロパノール780g、1%水酸化ナトリウム水溶液1000g、1%塩酸1000gを用いて洗浄した。水洗後、得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、青色固体のβ−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン(41g)を得た。
合成例9(β−Cl4の合成)
200mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)54g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)63g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)8.6g、前記合成例8で得られたβ−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン18.6g、臭素(和光純薬工業試薬)33gを仕込んだ。80℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が13.1個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは300ns、Laser Intensityは39%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G7)を得た。
200mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)54g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)63g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)8.6g、前記合成例8で得られたβ−テトラクロロ亜鉛フタロシアニン18.6g、臭素(和光純薬工業試薬)33gを仕込んだ。80℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が13.1個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは300ns、Laser Intensityは39%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G7)を得た。
合成例10(α−ジクロロ亜鉛フタロシアニンの合成)
1Lフラスコに3−クロロフタル酸無水物55g、フタル酸無水物45g、塩化亜鉛20g、尿素116g、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物600mg及びスルホラン250gを仕込み、190℃で5時間攪拌した。その後、加熱を停止し、放冷後濾過して、2−プロパノール780g、1%水酸化ナトリウム水溶液1000g、1%塩酸1000gを用いて洗浄した。水洗後、得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、青色固体のα‐ジクロロ亜鉛フタロシアニン(22g)を得た。
1Lフラスコに3−クロロフタル酸無水物55g、フタル酸無水物45g、塩化亜鉛20g、尿素116g、七モリブデン酸六アンモニウム四水和物600mg及びスルホラン250gを仕込み、190℃で5時間攪拌した。その後、加熱を停止し、放冷後濾過して、2−プロパノール780g、1%水酸化ナトリウム水溶液1000g、1%塩酸1000gを用いて洗浄した。水洗後、得られたウェットケーキを90℃で12時間乾燥し、青色固体のα‐ジクロロ亜鉛フタロシアニン(22g)を得た。
合成例11(α−Cl2の合成)
200mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)54g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)63g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)8.6g、前記合成例10で得られたα−ジクロロ亜鉛フタロシアニン16.8g、臭素(和光純薬工業試薬)41gを、添加量を変えてそれぞれ仕込んだ。80℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl2)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl2)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が11.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは280ns、Laser Intensityは41%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl2) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G8)を得た。
200mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)54g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)63g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)8.6g、前記合成例10で得られたα−ジクロロ亜鉛フタロシアニン16.8g、臭素(和光純薬工業試薬)41gを、添加量を変えてそれぞれ仕込んだ。80℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl2)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl2)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が11.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは280ns、Laser Intensityは41%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(α−Cl2) 40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G8)を得た。
合成例12(R1の合成)
300mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)90g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)105g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)14g、DIC株式会社製 亜鉛フタロシアニン27g、臭素(和光純薬工業試薬)57gを仕込んだ。130℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R1)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R1)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.0個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは37%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R1)40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G9)を得た。
300mLフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)90g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)105g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)14g、DIC株式会社製 亜鉛フタロシアニン27g、臭素(和光純薬工業試薬)57gを仕込んだ。130℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R1)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R1)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.0個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは275ns、Laser Intensityは37%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R1)40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G9)を得た。
合成例13(R2の合成)
300mlフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)90g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)105g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)14g、DIC株式会社製 亜鉛フタロシアニン27g、臭素(和光純薬工業試薬)58.5gを仕込んだ。130℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R2)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R2)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは505ns、Laser Intensityは42%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R2)40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G10)を得た。
300mlフラスコに、塩化スルフリル(和光純薬工業試薬)90g、塩化アルミニウム(関東化学試薬)105g、塩化ナトリウム(東京化成工業試薬)14g、DIC株式会社製 亜鉛フタロシアニン27g、臭素(和光純薬工業試薬)58.5gを仕込んだ。130℃まで昇温し、水に取り出した後、ろ過、水洗、乾燥することにより塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R2)を得た。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R2)について日本電子株式会社製JMS−S3000による質量分析を行い、平均ハロゲン化率が12.7個であることを確認した。なお、質量分析時のDelaytimeは505ns、Laser Intensityは42%であった。塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(R2)40g、粉砕した塩化ナトリウム400g、ジエチレングリコール63gを双腕型ニーダーに仕込み、80℃で8時間混練した。混練後80 ℃の水2kgに取り出し、1時間攪拌後、ろ過、湯洗、乾燥、粉砕することにより、緑色顔料組成物(G10)を得た。
(調色に用いるピグメントイエロー138の分散)
ピグメントイエロー138(大日精化社製クロモファインエロー6206EC) 1.65gを、DISPERBYK−161(ビックケミー社製) 3.85g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 11.00gと共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物(MY1)を得た。着色組成物(MY1) 4.0g、ユニディックZL−295 0.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで調色用組成物(TY1)を得た。
ピグメントイエロー138(大日精化社製クロモファインエロー6206EC) 1.65gを、DISPERBYK−161(ビックケミー社製) 3.85g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 11.00gと共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物(MY1)を得た。着色組成物(MY1) 4.0g、ユニディックZL−295 0.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 0.22gを加えて、ペイントシェーカーで混合することで調色用組成物(TY1)を得た。
実施例1(α−Cl4[1]の評価)
緑色顔料組成物(G1) 2.48gを、ビックケミー社製BYK−LPN6919 1.24g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 1.86g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92gと共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物(MG1)を得た。着色組成物(MG1)4.0g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 0.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.22gを加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物(CG1)を得た。この評価用組成物(CG1)をソーダガラスに膜厚を変えてスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
緑色顔料組成物(G1) 2.48gを、ビックケミー社製BYK−LPN6919 1.24g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 1.86g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.92gと共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物(MG1)を得た。着色組成物(MG1)4.0g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 0.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.22gを加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物(CG1)を得た。この評価用組成物(CG1)をソーダガラスに膜厚を変えてスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
実施例2(α−Cl4[2]の評価)
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G2)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG2)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G2)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG2)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例3(α−Cl4[3]の評価)
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G3)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG3)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G3)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG3)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例4(α−Cl4[4]の評価)
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G4)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG4)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G4)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG4)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例5(α−Cl4[5]の評価)
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G5)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG5)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G5)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG5)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例6(α−Cl4[6]の評価)
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G6)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG6)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例1において緑色顔料組成物(G1)を緑色顔料組成物(G6)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG6)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
実施例7(Y138によるα−Cl4[4]の調色)
調色用組成物(TY1)と評価用組成物(CG4)を20:80で混合して得られる塗液をソーダガラスにスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
調色用組成物(TY1)と評価用組成物(CG4)を20:80で混合して得られる塗液をソーダガラスにスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
比較例1(β−Cl4の評価)
緑色顔料組成物(G7) 2.48gを、ビックケミー社製BYK−LPN6919 1.24g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 1.86g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.92gと共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物(MG7)を得た。着色組成物(MG7)4.0g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 0.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.22gを加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物(CG7)を得た。この評価用組成物(CG7)をソーダガラスに膜厚を変えてスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
緑色顔料組成物(G7) 2.48gを、ビックケミー社製BYK−LPN6919 1.24g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 1.86g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート10.92gと共に0.3〜0.4mmのジルコンビーズを用いて、東洋精機株式会社製ペイントシェーカーで2時間分散して、着色組成物(MG7)を得た。着色組成物(MG7)4.0g、DIC株式会社製 ユニディックZL−295 0.98g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート0.22gを加えて、ペイントシェーカーで混合することでカラーフィルタ用緑色画素部を形成するための評価用組成物(CG7)を得た。この評価用組成物(CG7)をソーダガラスに膜厚を変えてスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
比較例2(α−Cl2の評価)
比較例1において緑色顔料組成物(G7)を緑色顔料組成物(G8)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG8)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例1において緑色顔料組成物(G7)を緑色顔料組成物(G8)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG8)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例3(R1の評価)
比較例1において緑色顔料組成物(G7)を緑色顔料組成物(G9)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG9)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例1において緑色顔料組成物(G7)を緑色顔料組成物(G9)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG9)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例4(R2の評価)
比較例1において緑色顔料組成物(G7)を緑色顔料組成物(G10)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG10)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例1において緑色顔料組成物(G7)を緑色顔料組成物(G10)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG10)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例5(ピグメントイエロー138によるβ−Cl4の調色)
調色用組成物(TY1)と評価用組成物(CG7)を20:80で混合して得られる塗液をソーダガラスにスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
調色用組成物(TY1)と評価用組成物(CG7)を20:80で混合して得られる塗液をソーダガラスにスピンコートし、230℃で60分乾燥して評価用ガラス基板を得た。この評価用ガラス基板のコントラストを壺坂電機株式会社製コントラストテスターCT−1で測定した。さらに、日立ハイテクサイエンス社製U−3900で分光透過スペクトルを測定し、日立ハイテクサイエンス社製白色干渉顕微鏡VS1330で膜厚を測定することで色度を算出した。
比較例6(ピグメントイエロー138によるR1の調色)
比較例5において評価用組成物(CG7)を評価用組成物(CG9)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG10)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
比較例5において評価用組成物(CG7)を評価用組成物(CG9)に代えた以外は同様にして評価用組成物(CG10)と評価用ガラス基板を作製し、同様にしてコントラストと色度を測定した。
これらの実施例及び比較例の結果を下表に示す。
表中のxは、y = 3.5x − 0.15の直線で規格化した時の色度xを示す。
また表中のCR(コントラスト)は、膜厚1μmでの値である。
表中のxは、y = 3.5x − 0.15の直線で規格化した時の色度xを示す。
また表中のCR(コントラスト)は、膜厚1μmでの値である。
実施例1〜6は原料としてα−テトラクロロ亜鉛フタロシアニンを用いているため、得られた塩素化臭素化亜鉛フタロシアニンの各芳香環のα位には少なくとも1つ塩素原子が導入されており、一分子中の塩素原子の数は4以上となっている。一方で、比較例1で用いた塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン(β−Cl4)の平均塩素化率は5.7であるが、原料としてβ−テトラクロロ亜鉛フタロシアニンを用いているため、得られた顔料のα位に導入されている塩素原子の数は最高でも1.7個である。同様に比較例2〜4においても、原料として用いた塩素化亜鉛フタロシアニンもしくは亜鉛フタロシアニンの塩素原子数から、得られた顔料のα位に導入されている塩素原子の数が求められ、この値は実施例よりも低く何れも4未満となる。
表1からわかるように、α位に優先的に塩素原子が導入されている顔料を用いた実施例3のコントラストは同等色相でβ位に優先的に塩素原子が導入されている顔料を用いた比較例1のコントラストと比べて高い値を示している。また、α位の塩素原子数が少ない比較例2は同等色相でα位の塩素原子数が多い実施例5のコントラストよりも低い値となっている。さらに、塩素原子の置換位置を特に制御していない比較例3、4はそれぞれ同等色相の実施例5、6よりも低くなっている。また、実施例1〜実施例5は膜厚を1.2μm〜2.5μmとしたときに、単体でC光源を使用して測色した時のCIEのXYZ表色系において、下記式(2)〜(5)で囲まれるxy色度座標領域を表示できる。この色相でα位に優先的に塩素原子を導入していない塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を用いた場合よりも特に高いコントラストを示すことがわかる。
式(2)
y=2.874x+0.025
(ただし、式中xは0.12<x<0.20である。)
式(3)
y=−0.6667x+0.45
(ただし、式中xは0.12<x<0.18である。)
式(4)
y=2x−0.03
(ただし、式中xは0.18<x<0.24である。)
式(5)
y=−3.75x+1.35
(ただし、式中xは0.20<x<0.24である。)
式(2)
y=2.874x+0.025
(ただし、式中xは0.12<x<0.20である。)
式(3)
y=−0.6667x+0.45
(ただし、式中xは0.12<x<0.18である。)
式(4)
y=2x−0.03
(ただし、式中xは0.18<x<0.24である。)
式(5)
y=−3.75x+1.35
(ただし、式中xは0.20<x<0.24である。)
さらに表2より、調色用黄色顔料を本発明の緑色顔料と併用した場合も、同様に高いコントラストを示すことがわかる。
Claims (5)
- 質量換算で顔料1部あたり樹脂1.25部からなる塗膜を、膜厚が1.2μm〜2.5μmとなるように形成した際に、
単体でC光源を使用して測色した時のCIEのXYZ表色系において、
下記式(2)〜(5)で囲まれるxy色度座標領域を表示できることを特徴とする、
請求項1に記載の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料。
式(2)
y=2.874x+0.025
(ただし、式中xは0.12<x<0.20である。)
式(3)
y=−0.6667x+0.45
(ただし、式中xは0.12<x<0.18である。)
式(4)
y=2x−0.03
(ただし、式中xは0.18<x<0.24である。)
式(5)
y=−3.75x+1.35
(ただし、式中xは0.20<x<0.24である。) - 下記式(6)〜(9)で囲まれるxy色度座標領域を表示できる、請求項2に記載のカラーフィルタ用顔料。
式(6)
y=3.2x−0.058
(ただし、式中xは0.14<x<0.19である。)
式(7)
y=−0.6667x+0.4833
(ただし、式中xは0.14<x<0.185である。)
式(8)
y=2x−0.01
(ただし、式中xは0.185<x<0.22である。)
式(9)
y=−4x+1.31
(ただし、式中xは0.19<x<0.22である。) - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の塩素化臭素化亜鉛フタロシアニン顔料を画素部に有するカラーフィルタ。
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JP2021054964A (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 東洋インキScホールディングス株式会社 | フタロシアニン顔料、着色組成物、感光性着色組成物、及びカラーフィルタ |
WO2022131191A1 (ja) | 2020-12-16 | 2022-06-23 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ |
WO2022130773A1 (ja) | 2020-12-17 | 2022-06-23 | 富士フイルム株式会社 | 組成物、膜、光学フィルタ、固体撮像素子、画像表示装置および赤外線センサ |
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