JP2019035622A - 車両用情報記憶方法、車両の走行制御方法、及び車両用情報記憶装置 - Google Patents

車両用情報記憶方法、車両の走行制御方法、及び車両用情報記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両が施設の敷地内に進入するための位置情報を記憶する車両用情報記憶装置及び車両用情報記憶装置、当該情報を用いた車両の走行制御方法を提供する。【解決手段】POIを含む地図情報と、車両の位置に基づいて、車両がPOIに到着する直前に走行した車線を対象車線として特定し、車両が対象車線からPOIで示される施設に進入するための対象車線上の位置を進入位置として算出し、POIと進入位置を関連付けられPOI進入位置を記憶装置に記憶させる。【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用情報記憶方法、車両の走行制御方法、及び車両用情報記憶装置に関する。
自動運転車が乗員を乗車させるため又は降車させるために停車する停車位置をユーザに提供するシステムにおいて、車両の目的地が設定されると、目的地とユーザの歩行距離等に応じて、複数の停車位置を特定する方法が知られている(特許文献1)。このシステムでは、車線上の位置を停車位置として特定する。
米国特許出願公開第2016/370194号公報
従来技術では、施設の敷地内に向かって運転する場合、車両が敷地内に進入するための位置情報をユーザに提供することができないため、敷地内までの運転をスムーズに行うことができない、という問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、車両が施設の敷地内に進入するための位置情報を記憶する車両用情報記憶装置及び車両用情報記憶装置、当該情報を用いた車両の走行制御方法を提供することである。
本発明は、POIを含む地図情報と、車両の位置に基づいて、車両がPOIに到着する直前に走行した車線を対象車線として特定し、車両が対象車線からPOIで示される施設に進入するための対象車線上の位置を進入位置として算出し、POIと進入位置を関連付けられPOI進入位置を記憶装置に記憶させることで、上記課題を解決する。
本発明によれば、車両が施設の敷地内に進入するための位置情報を記憶するので、記憶した位置情報に基づいて、敷地内までの運転をスムーズに行うことができる。
図1は、第1実施形態において、運転知識抽出システムのブロック構成図を示す図である。 図2は、進入位置算出処理を説明するための一例である。 図3は、進入位置算出処理を説明するための他の例である。 図4は、第1実施形態において、運転知識抽出システムの制御手順を示すフローチャートである。 図5は、第2実施形態において、車両走行制御システムのブロック構成図を示す図である。 図6は、第2実施形態において、車両走行制御システムの制御手順を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
≪第1実施形態≫
本実施形態では、本発明に係る車両用情報記憶装置を、サーバ100と車両に搭載された車載装置200と協動する運転知識抽出システムに適用した場合を例にして説明する。
図1は、運転知識抽出システム1のブロック構成を示す図である。本実施形態の運転知識抽出システム1は、サーバ100と車載装置200を備える。運転知識抽出システム1、サーバ100、車載装置200、及びこれらが備える各装置は、CPUなどの演算処理装置を備え、演算処理を実行するコンピュータである。
まず、車載装置200について説明する。本実施形態の車載装置200は、車両コントローラ210、検出装置220、ナビゲーション装置230、対象物検出装置240、入力装置250、出力装置260、及び車載通信装置270を備える。車載装置200を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
本実施形態の車両コントローラ210は、エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit, ECU)などの車載コンピュータである。車両としては、電動モータを走行駆動源として備える電気自動車、内燃機関を走行駆動源として備えるエンジン自動車、電動モータ及び内燃機関の両方を走行駆動源として備えるハイブリッド自動車を例示できる。なお、電動モータを走行駆動源とする電気自動車やハイブリッド自動車には、二次電池を電動モータの電源とするタイプや燃料電池を電動モータの電源とするタイプのものも含まれる。
車両コントローラ210は、車両が公道から施設の敷地内へ進入するための位置情報(以降、進入位置情報とも称す)を算出する処理として、進入位置算出処理を実行する。公道とは、公共一般に広く供されている道路のことである。本実施形態では、後述する道路情報233は、公道の情報を格納している。進入位置算出処理については、後述する。
本実施形態の車両コントローラ210は、検出装置220を備える。検出装置220は、車速センサ221、姿勢センサ222、舵角センサ223を有する。車速センサ221は、車両の速度及び/又は加速度を検出し、車両コントローラ210へ出力する。車速センサ221が検出する速度及び/又は加速度の方向は、車両の進行方向に限られず、車両の上下方向も含む。姿勢センサ222は、車両の位置(車両の高さを含む)、車両のピッチ角、車両のヨー角及び車両のロール角を検出することで、車両の姿勢角を検出するためのセンサである。姿勢角は、車両が走行する平面上において、ある基準となる方向に対して車両の進行方向を示す角度である。言い換えると、自車両の方位角となる。例えば、車両が直線の道路を走行している場合に、姿勢角をゼロ度として仮定すると、この車両がカーブを走行すると、姿勢角はゼロより大きい角度で徐々に変化し、カーブが終了すると、姿勢角は一定の角度となる。姿勢センサ222は、検出した姿勢角を、車両コントローラ210へ出力する。姿勢センサ222は、ジャイロセンサ等の慣性計測装置(Interial Measurement Unit, IMU)を例示できる。舵角センサ223は、操舵装置252の動作情報として、操舵量、操舵速度、操舵加速度などの情報を検出し、車両コントローラ210へ出力する。
本実施形態の車載装置200は、ナビゲーション装置230を備える。ナビゲーション装置230は、自車両の現在位置から目的地までの経路を算出する。経路の算出手法は、ダイキストラ法やA*などのグラフ探索理論に基づく出願時に知られた手法を用いることができる。算出した経路は、車両コントローラ210へ送出される。
ナビゲーション装置230は、位置検出装置231を備える。位置検出装置231は、グローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System, GPS)を備え、走行中の車両の走行位置(緯度・経度)を検出する。位置検出装置231のその他の例として、慣性航法装置(Interial Navigation System, INS)が挙げられる。INSは、ジャイロセンサと加速度センサを備え、加速度の積分により速度を算出し、さらに速度の積分により距離を算出するとともに、ジャイロセンサで移動方向を検出する。INSは、算出した結果と検出した方向に基づいて、所定の起点からの移動距離を算出する。
なお、位置検出装置231は、上述したいずれかの装置一つに限られず、例えば、GPS及びINSで構成する装置でもよい。この場合、位置検出装置231は、GPSにより検出された絶対的な位置である車両の走行位置と、INSにより算出された相対的な車両の移動距離から、車両の走行位置を精度良く算出することができる。位置検出装置231は、例えば、数10cm程度の単位で車両の走行位置を検出することができる。本実施形態では、位置検出装置231を、GPS及びINSで構成する装置として説明する。
また、自車両の走行位置を検出する方法は、位置検出装置231の検出結果をそのまま利用する方法に限定されない。例えば、位置検出装置231として、全方位センサが挙げられる。全方位センサは、例えば、車両の周囲が見渡せる車両の所定箇所に設けられ、車両の周囲全方位をスキャンすることで、車両の周囲全方位を示す三次元のイメージ図を生成する。車両の走行位置は、生成したイメージ図と、後述する地図情報232を用いてマップマッチング処理を実行することで検出することができる。
ナビゲーション装置230は、アクセス可能な地図情報232と、道路情報233とを備える。地図情報232及び道路情報233は、ナビゲーション装置230が読み込むことができればよく、ナビゲーション装置230とは物理的に別体として構成してもよいし、車載通信装置270を介して読み込みが可能なサーバ100に格納してもよい。
地図情報232は、いわゆる電子地図であり、緯度経度と地図情報が対応づけられた情報である。地図情報232は、各地点に対応づけられた道路情報233を有する。地図情報232には、施設の情報を示すPOI(Point Of Insert)情報が記録されている。POI情報は、複数の属性情報を有しており、例えば、一つのPOI情報に対して、施設の名称、緯度経度、電話番号が属性情報として割り当てられている。
POI情報は、レストランなどの商業的な施設や、駅、空港、公園などの公的な施設そのものを表している。一方、レストラン、駅、空港、公園の各施設の周囲に完備されている駐車場などの、各施設に付属する情報は、POI情報として割り当てられない。また、施設には、上述した公的な構造物、建築物その他設備に限られず、一戸建て、マンション等の集合住宅などの住居を用途とする建築物も含む。例えば、一戸建てや集合住宅に駐車場が設けられている場合、一戸建てや集合住宅そのものはPOI情報に割当られるが、敷地内に設けられた駐車場は、施設に付属する情報として、POI情報として割当られない。そのため、ナビゲーション装置230は、POI情報からは、各施設に付属する情報(例えば、施設の敷地内にある駐車場の位置)を検索することはできない。
道路情報233は、ノードと、ノード間を接続するリンクにより定義される。道路情報233は、道路の位置/領域により道路を特定する情報と、道路ごとの道路種別、道路ごとの道路幅、道路の形状情報とを含む。道路情報233は、各道路リンクの識別情報ごとに、道路種別、道路幅、道路形状、道路境界線の位置その他の道路に関する情報を対応づけて記憶する。道路情報233は、上述したように公道についての道路情報である。
なお、例えば、車載装置200が運転者による運転操作ではなく、自動的な運転操作(自動運転)により走行する車両に搭載される場合、道路情報233は、高精度な道路情報を記憶していることが好ましい。この場合、車両は、高精細地図情報である地図情報232に基づいて走行することができる。本実施形態では、地図情報232を高精細地図情報として説明する。
ナビゲーション装置230は、位置検出装置231により検出された自車両の現在位置に基づいて、自車両が走行する走行経路を特定する。走行経路は、自車両の走行予定経路、及び/又は、自車両の走行実績経路である。走行経路はユーザが指定した目的地に至る経路であってもよいし、自車両/ユーザの走行履歴に基づいて推測された目的地に至る経路であってもよい。自車両が走行する走行経路は、道路ごとに特定してもよいし、上り/下りの方向が特定された道路ごとに特定してもよいし、自車両が実際に走行する単一の車線ごとに特定してもよい。ナビゲーション装置230は、道路情報233を参照して、自車両が走行する走行経路の車線ごとに道路リンク(以降、車線識別子又は車線IDとも称す)を特定する。
走行経路は、自車両が将来通過する一つ又は複数の地点の特定情報(座標情報)を含む。走行経路は、自車両が走行する、次の走行位置を示唆する一つの点を少なくとも含む。走行経路は、連続した線により構成されてもよいし、離散的な点により構成されてもよい。特に限定されないが、走行経路は、車線識別子、レーン識別子、リンク識別子により特定される。これらの車線識別子、レーン識別子、リンク識別子は、地図情報232、道路情報233において定義される。ナビゲーション装置230は、特定した走行経路を、地図情報232に含まれる地図に重畳させて、出力装置260が備えるディスプレイ261に表示させる。
車載装置200は、対象物検出装置240を備える。対象物検出装置240は、自車両の周囲の状況を検出する。自車両の対象物検出装置240は、自車両の周囲に存在する障害物を含む対象物の存在及びその存在位置を検出する。特に限定されないが、対象物検出装置240はカメラ241を含む。カメラ241は、例えばCCD等の撮像素子を備える撮像装置である。カメラ241は、赤外線カメラ、ステレオカメラでもよい。カメラ241は自車両の所定の位置に設置され、自車両の周囲の対象物を撮像する。自車両の周囲は、自車両の前方、後方、左側方、右側方を含む。対象物は、路面に表記された停止線又は車線境界線などの二次元の標識を含む。対象物は三次元の物体を含む。対象物は、標識などの静止物を含む。対象物は、歩行者、二輪車、四輪車(他車両)などの移動物体を含む。対象物は、ガードレール、中央分離帯、縁石などの道路構造物を含む。
対象物検出装置240は、画像データを解析し、その解析結果に基づいて対象物の種別を識別してもよい。対象物検出装置240は、パターンマッチング技術などを用いて、画像データに含まれる対象物が、車両であるか、歩行者であるか、標識であるか、路面に表記された二次元の標識であるか否かを識別する。対象物検出装置240は、取得した画像データを処理し、自車両の周囲に存在する対象物の位置に基づいて、自車両から対象物までの距離を取得する。特に、対象物検出装置240は、対象物と自車両との位置関係を取得する。
対象物検出装置240は、レーダー装置242を用いてもよい。レーダー装置242としては、ミリ波レーダー、レーザーレーダー、超音波レーダー、レーザーレンジファインダーなどの出願時に知られた方式のものを用いることができる。対象物検出装置240は、レーダー装置242の受信信号に基づいて対象物の存否、対象物の位置、対象物までの距離を検出する。対象物検出装置240は、レーザーレーダーで取得した点群情報のクラスタリング結果に基づいて、対象物の存否、対象物の位置、対象物までの距離を検出する。
本実施形態の入力装置250は、方向指示スイッチ251、操舵装置252を備える。方向指示スイッチ251は、車両の所定の位置に備えられた方向指示器を運転者の操作により点滅又は消灯させるためのスイッチである。例えば、方向指示スイッチ251は、運転者から見てステアリングコラムの右側面に配置され、方向指示スイッチ251の形状としては、レバー形状が挙げられる。方向指示スイッチ251は、運転者が方向指示スイッチ251を操作して方向指示器を点滅させることで、方向指示器の点滅を示す信号を車両コントローラ210に出力する。
操舵装置252は、運転者が操作するステアリングホイールと、当該ステアリングに連結されたステアリングコラムと、当該ステアリングコラムに連結されたラックアンドピニオンなどのステアリングギヤ機構と、当該ステアリングギヤ機構と操舵輪との間に設けられたステアリングリンク機構と、を備える。本実施形態では、運転者のステアリングホイールの回転操作に基づいて、これらの機械的機構を介して操舵輪が動作する。運転者によるステアリングホイールの回転操作は、舵角センサ223により検出され、舵角センサ223は検出結果を車両コントローラ210に出力する。
本実施形態の出力装置260は、ディスプレイ261を備える。ディスプレイ261は、地図情報232に含まれる地図に、ナビゲーション装置230が特定した走行経路を重畳させたものをルート情報として、車両の乗員に表示する。
本実施形態の車載通信装置270は、電話回線網などを介して、サーバ100のサーバ通信装置40と通信可能となっている。車載通信装置270は、車両コントローラ210から取得した進入位置情報をサーバ通信装置40に送信するとともに、サーバ通信装置40から情報を受信し、受信した情報を車両コントローラ210に出力する。車載通信装置270としては、4G LTEのモバイル通信機能を備えたデバイス、Wifi通信機能を備えたデバイス等が例示できる。
なお、車載通信装置270がサーバ通信装置40と送受信するタイミングは特に限定されない。例えば、車載通信装置270が4G LTEにより常時、サーバ通信装置40と通信可能な場合、車載通信装置270は、常時、サーバ通信装置40との間で情報の授受を行なっていてもよい。また、例えば、車載通信装置270がWifi接続により断続的にサーバ通信装置40と通信可能な場合、車載通信装置270は、サーバ通信装置40と通信可能なタイミングで、サーバ通信装置40との間で情報の授受を行なっていてもよい。この場合、車載通信装置270は、車両コントローラ210から入力された情報を、外付けされた又は内蔵された記憶装置(例えば、HDD)に一時的に記憶させる。そして、車載通信装置270は、サーバ通信装置40との通信可能なタイミングで、記憶装置から情報を読み出して、サーバ通信装置40へ送信する。
車両コントローラ210は、車両が公道から施設の敷地内へ進入するための位置情報を演算する装置である。具体的に、車両コントローラ210は、進入位置算出処理を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、進入位置算出処理を実行する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を備えるコンピュータである。
具体的に、本実施形態の車両コントローラ210は、以下の処理を実行することで、進入位置情報を算出する。車両コントローラ210は、地図上での自車両の位置を検出する車両位置検出処理と、自車両が一時停止したか否かを判定する一時停止判定処理と、自車両が目的地として設定されたPOIに到着したか否かを判定するPOI到着判定処理と、これらの処理結果に基づいて進入位置を算出する進入位置算出処理を実行する。
車両コントローラ210は、上記各機能を実現するため、又は各処理を実行するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
まず、車両位置検出処理について説明する。車両コントローラ210は、位置検出装置231の検出結果に基づいて、車両の走行している位置を検出する。例えば、本実施形態のように、位置検出装置231としてGPS及びINSを用いる場合、車両コントローラ210は、位置検出装置231の検出結果そのものを車両の走行位置とすることができる。また、例えば、位置検出装置231として全方位センサを用いる場合、車両コントローラ210は、車両の周囲全方位を示す三次元のイメージ図と地図情報232から、いわゆるマップマッチングを実行することで、車両の走行位置を検出することができる。車両位置検出処理の処理結果には、車両の走行位置と、車両が走行している車線の車線IDが含まれる。なお、車両位置検出処理は、上述した方法に限られず、本願出願時に知られた車両位置検出処理を適宜に用いることができる。
ここで、車両が実際に走行する場所と、地図情報232との関係について説明する。地図情報232は、いわゆる電子地図であるため、実際の地形と相違する情報を含む。例えば、上述したように、地図情報232には、所定の施設の情報として、POI情報が含まれるが、施設に付属する情報(例えば、施設の敷地内にある駐車場)は含まれない。そのため、仮に車両が施設の敷地内の道路(例えば、私道)を走行した場合に、位置検出装置231は、地図情報232における車両の位置を特定することができない。この場合、車両コントローラ210は、地図上における車両の状態を、地図情報232で識別可能な車線の車線IDに係属していない状態として扱う。一方、車両が地図情報232で識別可能な道路を走行した場合、位置検出装置231は、地図情報232における車両の位置を特定することができるため、この場合、車両コントローラ210は、地図上における車両の状態を、地図情報232で識別可能な車線の車線IDに係属している状態として扱う。例えば、車両が地図情報232で識別可能な道路を右折又は左折して、施設の敷地内に進入した場合、車両コントローラ210は、地図上における車両の状態が車線IDに係属している状態から車線IDに係属していない状態に変更されたことを認識する。
次に、一時停止判定処理について説明する。車両コントローラ210は、車速センサ221の検出結果に基づいて、車両が一時停止したか否かを判定する。例えば、車両コントローラ210は、車速が0km/hの場合、車両が一時停止したと判定する。また、車両コントローラ210は、車速が所定の速度以下の場合、車両が一時停止したと判定してもよい。所定の速度としては、例えば、5km/h程度の速度が挙げられる。例えば、車両コントローラ210は、車速が所定の速度以下となったことを検出し、検出後から所定期間の間、車速が所定の速度以下を維持している場合、車両が一時停止したと判定する。
車両コントローラ210は、車両が一時停止したと判定すると、一時停止の判定結果と車両位置検出処理により検出された現在の車両の走行位置と、方向指示器の操作とを関連付ける。方向指示器の操作には、点灯又は点滅している方向指示器の情報(左側方向指示器、右側方向指示器、又は両側の方向指示器)が含まれる。これにより、車両コントローラ210は、一時停止した地図上の位置と、一時停止状態における方向指示器の操作を一つの情報として扱うことができる。
なお、一時停止の判定結果に関連付ける情報は、地図上の位置情報と、方向指示器の操作情報に限られない。例えば、車両コントローラ210は、車両が一時停止したと判定すると、対象物検出装置240の検出結果に基づいて、車線と車両の距離から、車線の幅方向における車両の位置を算出する。そして、車両コントローラ210は、一時停止の判定結果と、車線の幅方向における車両の位置の情報を関連付けてもよい。車線の幅方向における車両の位置は、例えば、緯度経度で表せる。また、車両コントローラ210は、一時停止の判定結果と、姿勢センサ222の検出結果に基づいて、車両が一時停止した状態における車両の姿勢角を関連付けてもよい。
次に、POI到着判定処理について説明する。車両コントローラ210は、ナビゲーション装置230から入力される情報に基づいて、車両が目的地として設定されたPOIに到着したか否かを判定する。例えば、車両が走行経路の終点(目的地として設定されたPOI)に到着すると、ナビゲーション装置230は、目的地に到着した旨を車両コントローラ210に出力する。車両コントローラ210は、車両が目的地として設定されたPOIに到着したと判定する。
また、車両コントローラ210は、車両が駐車したか否かを判定することで、車両が目的地として設定されたPOIに到着したか否かを判定してもよい。駐車の判定方法として、車両のギアを検出する方法が挙げられる。例えば、車両コントローラ210は、ギアが駐車状態を示す「パーキング」に設定されたことを検出することで、駐車したことを判定する。また、車両コントローラ210は、上述したナビゲーション装置230からの情報よりも、車両が駐車したか否かの判定結果を優先させて、車両の駐車判定を行ってもよい。
また、車両コントローラ210は、ナビゲーション装置230に目的地が設定されていない場合、地図情報232において、車両が駐車したと判定した位置から最も近い場所に位置するPOIを、目的地としてのPOIとしてもよい。これにより、運転者がナビゲーション装置230に目的地を設定せずに運転している場合、すなわち、運転者がナビゲーション装置230を利用せずに運転している場合や、運転者が目的地に向かう途中に所定の施設に立ち寄った場合でも、車両がPOIに到着したか否かを判定することができる。
次に、進入位置算出処理について説明する。車両コントローラ210は、車両位置検出処理、一時停止判定処理、及びPOI到着判定結果のそれぞれの処理結果に基づいて、進入位置情報を算出する。
具体的には、まず、車両コントローラ210は、車両がPOIに到着する直前に走行していた車線の車線IDを特定する。車両コントローラ210は、車両がPOIに到着したと判定すると、車両位置検出処理による処理結果から、直前に検出された車線IDを抽出し、抽出した車線IDを、車両がPOIに到着する直前に走行していた車線の車線IDとして特定する。なお、以降では、説明の便宜上、車両がPOIに到着する直前に走行していた車線を「対象車線」と称し、車両がPOIに到着する直前に走行していた車線の車線IDを「対象車線の車線ID」と称して説明する。
対象車線の車線IDを特定する方法は、上述の方法に限られず、以下に示す方法でもよい。車両コントローラ210は、姿勢センサ222又は舵角センサ223の検出結果に基づいて、対象車線の車線IDを特定してもよい。例えば、車両コントローラ210は、舵角センサ223の検出結果から、車線の方向と車両の走行方向とで形成される角度が所定の角度の範囲内であるか否かを継続的に監視する。車両コントローラ210は、車線の方向と車両の走行方向で形成される角度が所定の角度の範囲内である場合、走行中の車線の車線IDを、対象車線の車線IDとする処理を継続的に実行する。車両が道路を右折又は左折して施設の敷地内に進入すると、車両コントローラ210は、車線の方向と車両の走行方向で形成される角度が所定の角度の範囲外となったことを検出し、直前に更新が行われた車線IDを、対象車線の車線IDとして特定する。所定の角度は、実験的に求められた値である。
次に、車両コントローラ210は、対象車線上において、車両が施設の敷地内に進入するための位置を進入位置として算出する。例えば、地図上における車両の状態が対象車線の車線IDに係属している状態から、係属していない状態に切り替わると、車両コントローラ210は、この切り替わりの位置を進入位置とする。進入位置は、例えば、緯度経度で表される。なお、進入位置の算出方法は、上述した方法に限られず、以下に示す算出方法であってもよい。
車両コントローラ210は、一時停止判定処理の処理結果に基づいて、車両が対象車線上で最後に一時停止した位置を特定し、特定した位置を進入位置として算出してもよい。その際に、車両コントローラ210は、進入位置の算出精度を向上させるため、上述した切り替わりの位置と、対象車線上における最後の停車位置のズレ量を算出してもよい。例えば、車両コントローラ210は、2つの位置の間の距離であるズレ量が所定の距離以下の場合に、最後の停車位置を進入位置としてもよい。所定の距離は実験的に求められた値であり、例えば、3m程度である。車両が道路を右折又は左折して施設の敷地内に進入する場合に、車両が方向指示器を点灯させながら車線上で一時停止する場面が想定される。このような場面において、車両コントローラ210は、適切に進入位置を算出する。
また、例えば、車両コントローラ210は、舵角センサ223の検出結果に基づいて、対象車線上で操舵角が所定の角度以上となった位置を進入位置とし算出してもよい。その際に、車両コントローラ210は、進入位置の算出精度を向上させるため、上述した切り替わりの位置と、対象車線上において操舵角が所定の角度以上となった位置のズレ量を算出してもよい。例えば、車両コントローラ210は、2つの位置の間の距離であるズレ量が所定の距離以下の場合に、操舵角度が所定の角度以上となった位置を進入位置としてもよい。所定の距離は上述した距離(例えば、3m程度)と同じでもよいし、異なっていてもよい。車両が一時停止せずに道路から施設の敷地内に進入する場面が想定される。このような場面において、車両コントローラ210は、適切に進入位置を算出する。
車両コントローラ210は、算出した進入位置と、この進入位置に付随する情報(対象車線の車線ID、一時停止の有無、方向指示器の操作情報、車両の姿勢角、対象車線の幅方向における車両の位置、及び車速情報)をPOIに関連づけて進入位置情報を作成する。
進入位置算出処理を実行した後、車両コントローラ210は、車載通信装置270を介して、進入位置情報をサーバ100に送信する。進入位置情報には、POIに関連付けられた、進入位置と、対象車線の車線IDと、一時停止の判定結果と、方向指示器の操作と、車両の姿勢角と、対象車線の幅方向における車両の位置と、車速情報と、が含まれる。なお、進入位置情報には、車両を識別することができる車両IDが含まれていてもよい。
ここで、図2は、進入位置算出処理を説明するための一例である。図2は、車両V1がナビゲーション装置230により特定された走行経路に沿って、地図情報232に含まれるPOIに到着し、POIで示される施設Fに完備される駐車場P(施設Fの敷地G内の駐車場)に駐車しようとする場面を示す。具体的に、車両V1は、施設Fの敷地Gに左折して進入しようと、左側方向指示器を点滅させながら車線R1上で一時停止している。なお、図2(A)は、図2(B)の一部(エリアA1)を拡大した図である。
図2において、地図情報232には、POIで示される緯度経度の情報が予め記録されているが、施設Fに付属する情報は記録されていないものとする。すなわち、地図情報232には、施設Fの敷地G及び施設Fの駐車場Pに関する情報は記録されていない。例えば、ディスプレイ261が、運転者に走行経路を示すために、地図情報に走行経路を重畳させたものを表示すると、ディスプレイ261には、施設Fを示すPOIの位置情報は表示されるが、施設Fの敷地Gの位置情報及び施設Fの駐車場Pの位置情報は表示されない。
図2の例において、車両コントローラ210には、ナビゲーション装置230から、車両V1が目的地として設定されたPOIに到着した旨が入力される。車両コントローラ210は、車両V1がPOIに到着したことを判定し、車線R1を対象車線として特定するとともに、車両V1が左側方向指示器を点滅させながら車線R1上で一時停止していることを判定する。車両コントローラ210は、判定結果と地図情報232に基づいて、車線R1上の停車位置を進入位置E1として算出する。車両コントローラ210は、進入位置E1及び進入位置E1に付随する情報(例えば、車線R1の車線ID、一時停止した情報、左側方向指示器が操作された情報)をPOIに関連付け、POIの進入位置情報をサーバ100に送信する。
図3は、進入位置算出処理を説明するための他の例である。図3は、図2に対応する場面であるが、図2と異なり、車両V2がPOIで示される施設Fに完備される駐車場Pに駐車しようとする場面を示す。具体的に、車両V2は、施設Fの敷地Gに右折して進入しようと、右側方向指示器を点滅させながら車線R2上で一時停止している。なお、図3(A)は、図3(B)の一部(エリアA1)を拡大した図である。
図3の例においても、車両コントローラ210は、図2の例を用いて説明した方法と同様の方法により、車線R2を対象車線として特定するとともに、車両V2が右側方向指示器を点滅させながら車線R2上で一時停止していることを判定する。車両コントローラ210は、判定結果と地図情報232に基づいて、車線R2上の停車位置を進入位置E2として算出する。車両コントローラ210は、進入位置E2及び進入位置E2に付随する情報(例えば、車線R2の車線ID、一時停止した情報、右側方向指示器が操作された情報)をPOIに関連付け、POIの進入位置情報をサーバ100に送信する。
図2、図3を用いて説明したように、一つのPOIに対して車両が施設の敷地内に進入しようとする進入位置には、車線R1上の進入位置E1と、車線R2上の進入位置E2の2つの位置が存在する。また、施設の敷地内に進入可能な場所は一箇所とは限られない。図2の例及び図3の例では、施設Fには、敷地G内に進入可能な出入口が2箇所(エリアA1、エリアA2)設けられている。本実施形態では、車両コントローラ210は、施設の出入り口の構成及び施設の周辺道路のそれぞれに対応した進入位置を算出する。これにより、POIに到着するための走行経路が複数存在する場合であっても、各走行経路に対応した進入位置を特定することができる。
再び、図1に戻り、サーバ100について説明する。サーバ100は、制御装置10と、データベース20と、記憶装置30と、サーバ通信装置40を備える。制御装置10と、データベース20、記憶装置30、及びサーバ通信装置40とは、有線又は無線の通信回線を介して互いに情報の授受が可能である。サーバ通信装置40は、車載装置200との情報授受、サーバ100内部の情報授受、運転知識抽出システム1の外部との情報授受を行う。
サーバ通信装置40は、電話回線網により、車載装置200の車載通信装置270と通信可能となっている。サーバ通信装置40は、複数の車両にそれぞれ搭載された複数の車載装置200から複数のPOIに関して一又は複数の進入位置情報を受信し、受信した進入位置情報を制御装置10に出力する。また、サーバ通信装置40は、制御装置10から取得したPOI進入位置情報を車載装置200に送信する。なお、サーバ通信装置40は、複数の車両から複数のPOIに関して進入位置情報を受信することに限られず、一の車両に搭載された車載装置200から複数回にわたり、同一のPOIに関して複数の進入位置情報を受信してもよい。
データベース20は、一台の車両又は複数の車両から取得した、進入位置情報を格納しているデータベースである。複数の進入位置情報を取得した場合、データベース20には、POIごとに進入位置情報が格納されている。なお、データベース20には、車載装置200が備える地図情報232、道路情報233が格納されていてもよい。本実施形態では、データベース20は、地図情報232と道路情報233を格納しているものとする。
記憶装置30は、アクセス可能な記憶装置として機能する一又は複数のRAM(Random Access Memory)を備える。後述する制御装置10のプロセッサ11は、POI進入位置特定機能を備えている。記憶装置30は、データベース20に格納されている複数の進入位置情報から特定された、POI進入位置と、当該POI進入位置に付随する情報(一時停止の有無、方向指示器の操作、車両の姿勢角、対象車線の幅方向における車両の位置、及び車速の情報)を、POI進入位置情報として記憶している。POI進入位置とは、後述する制御装置10が備えるプロセッサによりPOIごとに特定された進入位置である。また、図2、図3の例を用いて説明したように、一つのPOIに対して、車線ごと、又は出入口ごとに複数の進入位置が存在する場合、POI進入位置には、一つのPOIに関連付けられた複数の進入位置と各進入位置に付随する情報が含まれる。
次に、制御装置10について説明する。制御装置10は、プロセッサ11を備える。プロセッサ11は、運転知識抽出処理を行う演算装置である。具体的に、プロセッサ11は、運転知識抽出処理を実行させるプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、運転知識抽出処理を実行する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)と、を備えるコンピュータである。
本実施形態に係るプロセッサ11は、車載装置200から送信された進入位置情報をデータベース20に格納する進入位置情報格納処理と、運転知識としてPOI進入位置情報を特定するPOI進入位置情報特定処理を実行する。
プロセッサ11は、上記各機能を実現するため、又は各処理を実行するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
まず、進入位置情報格納処理について説明する。プロセッサ11は、サーバ通信装置40から入力される進入位置情報を、データベース20に格納する。
次に、POI進入位置情報特定処理について説明する。プロセッサ11は、データベース20に格納された複数の進入位置情報に基づいて、POI進入位置と、このPOI進入位置に関連付けられた、一時停止の有無、方向指示器の操作、車両の姿勢角、対象車線の幅方向における車両の位置、及び車速の情報を、POI進入位置情報として特定する。
まず、プロセッサ11は、データベース20に記憶された進入位置情報のうち、同一のPOIに関連付けらた進入位置情報を抽出する。
そして、プロセッサ11は、運転知識として記憶装置30に格納するために、抽出した進入位置情報に含まれる進入位置の情報から、POI進入位置を特定する。なお、進入位置の情報に含まれる対象車線の車線IDが複数存在する場合、プロセッサ11は、抽出した進入位置情報を、さらに対象車線の車線IDごとに分類し、対象車線の車線IDごとに、POI進入位置を特定する。
次に、POI進入位置の特定方法について説明する。プロセッサ11は、進入位置の座標について、クラスタリング処理を実行する。検出誤差等により進入位置の情報にバラツキが発生していることが想定されるためである。例えば、プロセッサ11は、複数の進入位置の座標(緯度、経度)から、複数の進入位置を座標ごとに複数のグループに分類する。
プロセッサ11は、グループごとに、POI進入位置を特定する。POI進入位置を特定する方法は特に限定されない。一つのグループ内に複数の進入位置が存在する場合、例えば、プロセッサ11は、複数の進入位置の座標(緯度、経度)の平均を算出し、平均座標をPOI進入位置として特定してもよい。また、プロセッサ11は、複数の進入位置の座標を分布として捉え、分布の中央値の座標を算出することで、複数の進入位置を一つの進入位置に集約し、POI進入位置として特定してもよい。
プロセッサ11は、グループごとにPOI進入位置を特定すると、特定したPOI進入位置に対応する、一時停止の有無の情報、方向指示器の操作情報、車両の姿勢角情報、対象車線の幅方向における車両の位置情報、及び車速情報を特定する。これらの情報を特定する方法として、クラスタリング処理が例示できる。例えば、プロセッサ11は、データベース20から、特定したPOI進入位置の座標を含む進入位置情報を抽出し、抽出した進入位置情報に対して、上述した各情報ごとにグループ化する。そして、プロセッサ11は、運転知識として記憶装置30に格納するために、グループごとに、各情報を特定する。
例えば、プロセッサ11は、一時停止の有無についてクラスタリング処理を実行することで、POI進入位置において車両が一時停止したか否かの頻度を特定することができる。そして、プロセッサ11は、特定した頻度に基づいて、POI進入位置における車両の一時停止の有無の情報を特定する。
同様に、例えば、プロセッサ11は、方向指示器の操作についてクラスタリング処理を実行することで、POI進入位置において方向指示器が操作された頻度を特定することができる。そして、プロセッサ11は、特定した頻度に基づいて、POI進入位置における方向指示器の操作情報を特定する。
同様に、例えば、プロセッサ11は、車速についてクラスタリング処理を実行することで、POI進入位置における車速の分布を特定することができる。そして、プロセッサ11は、特定した分布に基づいて、POI進入位置における車速情報を特定する。
なお、上述した3つの情報を特定する方法は、特に限定されないが、平均値や分布の中央値による特定方法が挙げられる。また、予め分布から外れる外れ値を除外して、各情報を特定してもよい。
プロセッサ11は、一つのPOI進入位置に付随する情報として、上述した各情報を特定すると、POI進入位置及びPOI進入位置の付随情報と、POIとを関連付けて、POI進入位置情報を作成する。プロセッサ11は、作成したPOI進入位置情報を記憶装置30に格納する。
なお、プロセッサ11は、POI進入位置情報が運転知識として自動運転により走行することが可能な車両の走行制御に適用されることを想定し、POI進入位置情報を特定する前に、進入位置情報の選別処理を実行してもよい。選別の基準として、乗用車が備える車載装置200から送信された進入位置情報か否かが例示できる。乗用車とは、人間が移動するために用いられる車両である。乗用車の場合には、車両が目的地として設定されたPOIに到着すると、車両から降りて施設に入るために、施設の敷地内にある駐車場に駐車することが一般的である。これに対して、主に事業用途(例えば、貨物輸送、旅客輸送等)に使用される車両として商用車がある。
ここで、商用車は、目的地として設定されたPOIに到着しても、施設の敷地内に駐車しない可能性がある。言い換えると、商用車は、POIに到着しても、施設の敷地内に進入しない可能性がある。例えば、商用車の運転者は、施設の周囲に存在する路肩に停車させて、荷物搬送等の作業を行うことが挙げられる。この場合、商用車が備える車載装置200は、路肩での停車位置を進入位置として算出する恐れがある。そして、プロセッサ11は、施設の敷地内に進入していないにもかかわらず進入位置として算出された情報に基づいて、POI進入位置情報を特定する。このようにして特定されたPOI進入位置情報を自動運転により走行が可能な車両の走行制御に適用させるのは好ましくないという観点に基づいて、プロセッサ11は、進入位置情報の選別処理を実行する。
例えば、プロセッサ11は、データベース20に格納されている進入位置情報から、乗用車を示す車両IDを抽出する。プロセッサ11は、抽出した各車両IDに対応する進入位置情報をデータベース20から取得することで、施設の敷地内に進入した可能性が高いとされる乗用車の進入位置情報を取得する。そして、プロセッサ11は、上述した処理を実行して、乗用車の進入位置情報に基づくPOI進入位置情報を、記憶装置30に記憶させる。このように、予め車両の種類について選別処理を実行することで、POI進入位置情報の精度を向上させることができる。
図4は、本実施形態の運転知識抽出システムの制御手順を示すフローチャートである。図4のフローチャートに基づいて、本実施形態の運転知識抽出の制御処理について説明する。なお、以下に説明する運転知識抽出の制御処理は、所定の時間間隔で繰り返し実行されるとともに、POIごとに実行される。
ステップS101において、プロセッサ11は、データベース20に格納されている進入位置情報のうち、同一のPOIを含む進入位置情報を取得する。
ステップS102において、プロセッサ11は、ステップS101で取得した進入位置情報を、対象車線の車線IDごとに分類する。例えば、施設の敷地内に進入することができる出入り口に面する道路が2車線の場合、プロセッサ11は、一方の対象車線の車線IDを含む進入位置情報と、他方の対象車線の車線IDとに分類する。
ステップS103において、プロセッサ11は、進入位置についてクラスタリング処理を実行して、POI進入位置を特定する。例えば、プロセッサ11は、進入位置の座標の平均を算出し、平均座標をPOI進入位置として特定する。
ステップS104において、プロセッサ11は、POI進入位置に付随する情報を特定する。例えば、プロセッサ11は、データベース20から、ステップS103において特定されたPOI進入位置の座標を含む複数の進入位置情報を取得する。プロセッサ11は、複数の進入位置情報に対して、対象車線上での一時停止の有無、方向指示器の操作、車両の姿勢角、対象車線の幅方向における車両の位置、及び車速の情報についてクラスタリング処理を実行し、POI進入位置に対応する各情報を特定する。プロセッサ11は、各情報の平均を算出したり、各情報を分布と捉えて中央値を算出することで、POI進入位置に付随する各情報を特定する。
ステップS105において、プロセッサ11は、ステップS103で特定されたPOI進入位置と、ステップS104で特定されたPOI進入位置の付随情報(対象車線上での一時停止の有無、方向指示器の操作、車両の姿勢角、対象車線の幅方向における車両の位置、及び車速の情報)とを、POI進入位置情報として記憶装置30に記憶させて、運転知識抽出処理を終了する。なお、プロセッサ11は、ステップS102において対象車線の車線IDが複数存在することを検出すると、ステップS103〜ステップS105の処理を、各対象車線の車線IDごとに実行する。
以上のように、本実施形態の車載装置200は、車両コントローラ210と、自車両の走行状態を検出する検出装置220と、自車両の走行位置を検出するナビゲーション装置230と、車載通信装置270とを備える。車両コントローラ210は、ナビゲーション装置230から自車両の走行位置を取得する。車両コントローラ210は、地図情報232と、走行位置に基づいて、車両がPOIに到着する直前に走行した車線を対象車線として特定する。そして、車両コントローラ210は、車両が対象車線からPOIで示される施設の敷地内に進入するための対象車線上の位置を、進入位置として算出する。車両コントローラ210は、POIと進入位置が関連付けられた進入位置情報を、車載通信装置270を介して、サーバ100へ送信する。サーバ100では、制御装置10は、車載装置200から送信された進入位置情報から、POIと進入位置が関連付けられたPOI進入位置を特定し、POI進入位置を含むPOI進入位置情報を記憶装置30に記憶させる。これにより、車両が施設の敷地内に進入するための位置情報としてPOI進入位置情報をユーザに提供することができる。
また、本実施形態のサーバ100では、制御装置10は、一又は複数の車両から同じPOIに関して複数の進入位置情報を取得する。制御装置10は、取得した複数の進入位置に基づいて、POI進入位置を特定する。これにより、何らかの理由により誤って算出された進入位置が存在しても、POI進入位置を精度良く特定することができる。
さらに、本実施形態のサーバ100では、制御装置10は、一つのPOIの進入位置情報に、複数の対象車線の車線IDが含まれている場合、複数の対象車線ごとに、POI進入位置を特定する。これにより、制御装置10は、施設の出入り口の構成及び施設の周辺道路それぞれについて異なるPOI進入位置を特定することができる。その結果、POIに到着するための走行経路が複数存在する場合であっても、各走行経路に応じた進入位置の情報をユーザに提供することができる。
加えて、本実施形態の車載装置200では、車両コントローラ210は、車両が走行する車線の方向と、車両の走行方向とで形成される角度が所定の角度の範囲内であるか否かを継続的に監視する。そして、車両コントローラ210は、車線の方向と車両の走行方向で形成される角度が所定の角度の範囲内である場合、走行中の車線の車線IDを、対象車線の車線IDとする処理を継続的に実行する。これにより、車両が対象車線を右折し対向車線を越えて施設の敷地内に進入する場合であっても、対向車線が対象車線として特定されることを防げる。
また、本実施形態の車載装置200では、車両コントローラ210は、検出装置220から車速情報を取得し、車速情報に基づいて車両が対象車線上で一時停止した位置を進入位置として算出する。これにより、車両が施設の敷地内に進入するために一時的に停車できる位置をユーザに提供することができる。
さらに、本実施形態の車載装置200では、車両コントローラ210は、検出装置220から操舵角の情報を取得し、対象車線上で操舵角が所定の角度以上となった位置を進入位置として算出する。これにより、車両が対象車線上で一時停止することなく施設の敷地内に進入する場合であっても、適切な進入位置を算出することができる。
加えて、本実施形態のサーバ100では、制御装置10は、POI進入位置に付随する情報として、対象車線の幅方向における車両の位置と、車両の姿勢角を特定する。これにより、敷地内に進入するための車両の走行制御の情報をユーザに提供することができる。
また、本実施形態のサーバ100では、制御装置10は、POI進入位置に付随する情報として、車両の一時停止の有無、方向指示器の操作、及び車速のうち少なくとも一つの情報を特定する。これにより、上述した効果と同様の効果を奏する。
さらに、本実施形態の車載装置200では、車両コントローラ210は、車両がPOIに到着したか否かの判断として、車両が駐車した場合には、車両がPOIに到着したと判定する。これにより、商用車が荷物搬送等のために施設の周辺道路の路肩に停車したり、乗用車が乗員の乗降のために施設の周辺道路の路肩に停車する場合には、車両コントローラ210はPOIに到着していないと判定し、進入位置を算出しない。その結果、記憶装置30は、車両が駐車するために敷地内に進入した位置を、進入位置として格納することができる。
加えて、本実施形態の車載装置200では、車両コントローラ210は、車両が駐車したと判定した位置から最も近い場所に位置するPOIを、目的地としてのPOIとする。これにより、運転者がナビゲーション装置230に目的地を設定せずに運転している場合や、運転者が目的地に向かう途中に所定の施設に立ち寄った場合でも、進入位置とPOIを適切に関連付けることができる。
≪第2実施形態≫
次に、上述した実施形態に係る運転知識抽出システム1により、抽出されたPOI進入位置情報を用いて車両の走行を制御する車両走行制御システム2について説明する。
図5は、車両走行制御システム2のブロック構成を示す図である。本実施形態の車両走行制御システム2は、車載装置300を備える。
本実施形態の車載装置300は、上述した実施形態の車載装置200と比べて、車両コントローラ310と、駆動装置330と、制動装置331と、記憶装置30を備えている点と、車載通信装置270とを備えていない点が異なる以外は、同様の構成を備えているため、上述の実施形態の図1を用いた説明を援用する。
本実施形態の車載装置300は、車両コントローラ310、検出装置220、ナビゲーション装置230、対象物検出装置240、入力装置250、出力装置260、駆動装置330、記憶装置30を備える。車載装置300を構成する各装置は、相互に情報の授受を行うためにCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。車両コントローラ310は、記憶装置30に記憶されたPOI進入位置情報と、ナビゲーション装置230が算出した走行経路とに基づいて、駆動装置330、及び入力装置250を動作させる。
本実施形態の駆動装置330は、自車両の駆動機構を備える。駆動機構には、走行駆動源である電動モータ及び/又は内燃機関、これら走行駆動源からの出力を駆動輪に伝達するドライブシャフトや自動変速機を含む動力伝達装置、及び車輪を制動する制動装置331などが含まれる。駆動装置330は、アクセル操作及びブレーキ操作による入力信号、車両コントローラ310から取得した制御信号に基づいて、これら駆動機構の各制御信号を生成し、車両の加減速を含む走行制御を実行する。駆動装置330に制御情報を送出することにより、車両の加減速を含む走行制御を自動的に行うことができる。なお、ハイブリッド自動車の場合には、車両の走行状態に応じた電動モータと内燃機関とのそれぞれに出力するトルク配分も駆動装置330に送出される。
本実施形態の車両コントローラ310は、エンジンコントロールユニット(Engine Control Unit, ECU)などの車載コンピュータであり、車両の運転を電子的に制御する。車両としては、上述した説明した、電気自動車、エンジン自動車、ハイブリッド自動車を例示できる。
本実施形態の車両コントローラ310は、POI進入位置を代替えの目的地に設定する目的地変更処理と、走行経路の各地点での目標速度を算出する経路生成処理と、自動的に運転して車両を走行させる経路追従処理と、施設の敷地内に進入するために車両の走行を制御する進入走行制御処理を実行する。
まず、目的地変更処理について説明する。車両コントローラ310は、車両の乗員がナビゲーション装置230を介して目的地としてのPOIを設定すると、設定されたPOIに対応するPOI進入位置を、代替えの目的地として設定する。例えば、車両コントローラ310は、ナビゲーション装置230からPOI情報が入力されると、記憶装置30に格納されたPOI進入位置情報を取得する。車両コントローラ310は、目的地として設定されたPOIに対応するPOI進入位置情報をパターンマッチング処理により抽出する。そして、車両コントローラ310は、POI進入位置情報に含まれるPOI進入位置の座標を、車両の目的地として設定する。
なお、POI進入位置情報に複数のPOI進入位置の座標が含まれている場合、すなわち、各車線ごと、又は施設の出入り口ごとにPOI進入位置が存在する場合、車両コントローラ310は、複数のPOI進入位置から特定のPOI進入位置を選択する。例えば、車両コントローラ310は、現在の車両の位置に最も近いPOI進入位置を選択する。また、例えば、車両コントローラ310は、POIの座標に最も近いPOI進入位置を選択する。また、例えば、車両コントローラ310は、施設の敷地内に車線(対向車線など)を越えずに進入することが可能なPOI進入位置を選択する。また、例えば、車両コントローラ310は、車両が一時停止をしてから施設の敷地内に進入することが可能なPOI進入位置を選択する。また、例えば、車両コントローラ310は、施設の敷地内への車両の進入回数がPOI進入位置に関連づけられている場合、最大も進入回数が多いPOI進入位置を選択する。
次に、経路生成処理について説明する。車両コントローラ310は、ナビゲーション装置230により算出された走行経路と、検出装置220及び対象物検出装置240から入力される車両の周囲の状況に基づいて、車両が走行するべき経路と経路の各地点における車速(速度プロファイル)を算出する。車速プロファイルとは、経路上の各位置における車速の目標値で表される離散的な値である。例えば、車両コントローラ310は、対象物検出装置240が検出した自車両の周囲の状況に基づいて、ナビゲーション装置230により算出された走行経路を修正する。そして、車両コントローラ310は、修正した経路の各地点における車速を、速度プロファイルとして算出する。なお、経路生成処理は、上述した方法に限られず、車両コントローラ310は、本願出願時に知られた経路生成処理を適宜に用いることができる。
次に、経路追従処理について説明する。車両コントローラ310は、経路生成処理により生成された経路と速度プロファイルに基づいて、操舵装置252及び駆動装置330を含む車載装置300に搭載された各種装置を制御するための情報を算出する。例えば、車両コントローラ310は、車両が生成された経路を走行するように、操舵角の算出を行う。また、例えば、車両コントローラ310は、車両が速度プロファイルに示す車速で走行するように、目標車速を算出する。そして、車両コントローラ310は、算出した操舵角に基づいて操舵装置252を制御し、また、算出した目標車速に基づいて駆動装置330を制御して、自動的な運転を実行させる。経路追従処理は、本願出願時に知られた経路追従処理を適宜に用いることができる。
次に、進入走行制御処理について説明する。車両コントローラ310は、車両を施設の敷地内に進入させるために、車載装置200が備える各装置を制御する。まず、車両コントローラ310は、現在走行中の車線の車線IDが、対象車線の車線IDと一致するか否かを判定することで、車両がPOI進入位置付近を走行しているか否かを判定する。車両コントローラ310は、現在走行中の車線の車線IDが対象車線の車線IDと一致する場合には、車両はPOI進入位置付近を走行していると判定し、反対に、2つの車線IDが不一致の場合には、車両はPOI進入位置付近を走行していないと判定する。
車両コントローラ310は、車両がPOI進入位置付近を走行していると判定すると、POI進入位置に付随する情報を参照して、車両がPOI進入位置から施設の敷地内に進入できるように、走行経路や速度プロファイルを補正する。例えば、車両コントローラ310は、POI進入位置における車速が5km/hの場合、車速がPOI進入位置まで減速するように、速度プロファイルを補正する。また、例えば、車両コントローラ310は、POI進入位置において車線の幅方向の位置が左側の白線から2mの場合、車線の幅方向位置が徐々に左側にシフトするように、走行経路の微調整を行う。
また、POI進入位置情報に、一時停止した情報、方向指示器を操作した情報が含まれている場合、車両コントローラ310は、これらの情報に基づいて、POI進入位置における車両の走行を制御する。例えば、、車両コントローラ310は、POI進入位置で一時停止するように速度プロファイルを補正し、POI進入位置に到着するまでに方向指示器が点滅するように方向指示器を制御する。
また、車両がPOI進入位置又はその周辺に到着すると、車両コントローラ310は、運転の制御を運転者に切替える旨を、運転者に通知する。運転者に通知する場面としては、POI進入位置において、車両が一時停止することができない場面や、車両がPOI進入位置に到着した場面が挙げられる。例えば、車両コントローラ310は、POI進入位置付近において、ディスプレイ261を介して、自動的な運転から運転者による運転に切り替わる旨を通知する。なお、運転が切り替わる旨を通知する方法は、ディスプレイ261による表示に限られず、例えば、スピーカからの音声であってもよい。
図6は、本実施形態の車両走行制御システムの制御手順を示すフローチャートである。図6のフローチャートに基づいて、本実施形態の車両走行制御の制御処理について説明する。
ステップS201において、運転者がナビゲーション装置230に目的地を設定すると、車両コントローラ310には、目的地としてのPOI情報が入力される。車両コントローラ310は、記憶装置30に格納されているPOI進入位置情報から、入力されたPOIに該当するPOI進入位置情報を抽出する。そして、車両コントローラ310は、抽出したPOI進入位置情報に含まれるPOI進入位置の座標を、車両の目的地に設定する。
ステップS202において、車両コントローラ310は、ステップS201において設定した代替目的地の情報を、ナビゲーション装置230に出力する。ナビゲーション装置230は、POI進入位置の座標を新たな目的地として設定するとともに、現在の車両の位置から目的地までの走行経路を算出する。算出された走行経路は、目的地までのルートを示す。
ステップS203において、車両コントローラ310は、経路生成処理により、ステップS202で算出された走行経路と、検出装置220及び対象物検出装置240から入力される車両の周囲の状況に基づいて、車両が走行するべき経路と速度プロファイルを算出する。
ステップS204において、車両コントローラ310は、経路追従処理により、ステップS203で算出された経路及び速度プロファイルに基づいて、車両が実際に走行するための操舵角及び目標車速を算出する。
ステップS205において、車両コントローラ310は、ステップS204において算出れた操舵角及び目標車速に基づいて、操舵装置252及び駆動装置330を制御して、自動的な運転を実行させる。
ステップS206において、車両コントローラ310は、地図情報232を参照して、走行中の車線の車線IDを取得する。
ステップS207において、車両コントローラ310は、ステップS206において取得した車線IDと、ステップS201において抽出したPOI進入位置情報に含まれる対象車線の車線IDとを比較して、車両が対象車線を走行しているか否かを判定する。車両コントローラ310は、2つの車線IDが一致した場合には、車両は対象車線を走行していると判定し、反対に、2つの車線IDが不一致の場合には、車両は対象車線を走行していないと判定する。対象車線を走行している場合には、ステップS208に進み、対象車線を走行していない場合には、ステップS206に戻る。
ステップS208において、車両コントローラ310は、ステップS201において抽出したPOI進入位置情報から、POI進入位置に付随する情報を取得する。POI進入位置に付随する情報には、POI進入位置における、車線の幅方向の位置、車両の姿勢角、一時停止の有無、方向指示器の操作、車速の情報が含まれる。
ステップS209において、車両コントローラ310は、ステップS208において取得した方向指示器の操作情報から、方向指示器を操作する必要があるか否かを判定する。方向指示器を操作する必要がある場合には、ステップS210に進み、反対に、方向指示器を操作する必要がない場合には、ステップS211に進む。
ステップS210において、車両コントローラ310は、ステップS210で判定した方向指示器の操作情報に基づいて、方向指示器を操作する。例えば、車両がPOI進入位置で左折して施設の敷地内に進入する場合、車両コントローラ310は、左側の方向指示器を点滅させる。
ステップS211において、車両コントローラ310は、ステップS208において取得した一時停止の情報から、POI進入位置において車両が一時停止できるか否かを判定する。また、車両コントローラ310は、地図情報232に基づいて、車両がPOI進入位置に到着したか否かを判定する。車両がPOI進入位置で一時停止できない場合、又は車両がPOI進入位置に到着した場合、ステップS212に進む。反対に、車両がPOI進入位置で一時停止できる、かつ、車両がPOI進入位置に到着していない場合、ステップS211で待機する。
ステップS212において、車両コントローラ310は、車両の運転の制御を運転者に旨を運転者に通知する。例えば、車両コントローラ310は、ディスプレイ261を介して、運転者に運転の制御が切り替わることを通知し、走行制御処理を終了する。
以上のように、本実施形態の車載装置300は、車両の運転を自動制御することが可能な車両コントローラ310と、POI進入位置情報を記憶する記憶装置30とを備える。車両コントローラ310は、記憶装置30に格納されたPOI進入位置情報に基づいて、車両の走行を制御する。これにより、POI進入位置及びその周辺において、施設の敷地内に進入するための適切な運転をすることができる。
また、本実施形態において、車両コントローラ310は、POI進入位置を車両の目的地に設定する。これにより、施設の敷地内に進入可能な位置まで、自動的な運転により車両を走行させることができる。
さらに、本実施形態において、車両コントローラ310は、POI進入位置における、一時停止の有無、方向指示器の操作、及び車速の情報に基づいて、車両の走行を制御する。これにより、POI進入位置までの自動的な運転を、運転者による運転のように実行させることができる。
加えて、本実施形態において、車両コントローラ310は、車両がPOI進入位置で一時停止できない場合、自動的な運転から運転者による運転に切り替える旨を、運転者に通知する。これにより、自動的な運転から運転者による運転への移行をシームレスに実行することができる。
なお、以上に説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、上述した第2実施形態において、車両がPOI進入位置で一時停止できない場合、自動的な運転から運転者による運転に切り替える旨を、運転者に通知する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、POI進入位置で一時停止することができる情報がPOI進入位置情報に含まれている場合であっても、自動的な運転から運転者による運転に切り替える旨を、運転者に通知してもよい。
また例えば、上述した第2実施形態において、車両は自動的な運転により目的地として設定されたPOIまで走行する構成を例示したが、これに限定されない。例えば、車両が運転者の運転によりPOIまで走行する場合であっても、車両コントローラは、POI進入位置を新規な目的地として設定してもよい。また、POI進入位置で一時停止が可能な場合には、車両コントローラは、POI進入位置付近において、出力装置を介してPOI進入位置にて一時停止が可能な旨を運転者に通知してもよい。これにより、運転者は、POIで示される施設の敷地内までスムーズに運転することができる。
また、例えば、上述した第2実施形態において、車載装置300は、POI進入位置情報を格納した記憶装置30を備える構成を例示したが、これに限定されない。例えば、サーバ側に記憶装置30を設け、車載装置300とサーバが通信によりPOI進入位置情報の授受を行なってもよい。
また、例えば、本明細書では、本発明に係る車両用情報記憶装置を、運転知識抽出システム1を構成する、サーバ100と車載装置200の車両コントローラ210の構成を例に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、サーバ100が備える、制御装置10、データベース20、記憶装置30を車載装置200が備えていてもよい。
1…運転知識抽出システム
100…サーバ
10…制御装置
11…プロセッサ
20…データベース
30…記憶装置
40…サーバ通信装置
200…車載装置
210…車両コントローラ
220…検出装置
221…車速センサ
222…姿勢センサ
223…舵角センサ
230…ナビゲーション装置
231…位置検出装置
232…地図情報
233…道路情報
240…対象物検出装置
241…カメラ
242…レーダー装置
250…入力装置
251…方向指示スイッチ
252…操舵装置
260…出力装置
261…ディスプレイ
270…車載通信装置

Claims (15)

  1. プロセッサを用いて情報処理を実行し、実行結果を記憶装置に記憶させる車両用情報記憶方法であって、
    車両の位置を検出するセンサの検出結果を取得し、
    POIを含む地図情報と、前記車両の位置に基づいて、前記車両が前記POIに到着する直前に走行した車線を対象車線として特定し、
    前記車両が前記対象車線から前記POIで示される施設に進入するための前記対象車線上の位置を、進入位置として算出し、
    前記POIと前記進入位置が関連付られたPOI進入位置の情報を前記記憶装置に記憶させる車両用情報記憶方法。
  2. 一の前記POIに関する複数の前記進入位置に基づいて、前記POI進入位置を特定する請求項1記載の車両用情報記憶方法。
  3. 前記複数の進入位置が複数の前記対象車線上に存在する場合、前記複数の対象車線ごとに、前記POI進入位置を特定する請求項2記載の車両用情報記憶方法。
  4. 前記車両が走行する車線の方向と、前記車両の走行方向とで形成される角度が所定の角度範囲内の場合、前記車線を前記対象車線として特定する請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用情報記憶方法。
  5. 前記車両の走行状態を検出する前記センサの検出結果を取得し、
    前記車両が停車した前記対象車線上の位置を、前記進入位置として算出する請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用情報記憶方法。
  6. 前記車両の操舵角が所定の操舵角度以上となる前記対象車線上の位置を、前記進入位置として算出する請求項5に記載の車両用情報記憶方法。
  7. 前記車両の走行状態を検出する前記センサの検出結果を取得し、
    前記POI進入位置の情報は、前記対象車線の幅方向における前記車両の位置と、前記進入位置における前記車両の姿勢角を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の車両用情報記憶方法。
  8. 前記車両の走行状態を検出する前記センサの検出結果を取得し、
    前記POI進入位置の情報は、前記進入位置における、前記車両の一時停止の有無、前記車両の方向指示器の操作、及び前記車両の車速のうち少なくとも一つの情報を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の車両用情報記憶方法。
  9. 前記車両が駐車した場合、前記車両が前記POIに到着したと判定する請求項1〜8のいずれか一項に記載の車両用情報記憶方法。
  10. 前記車両が駐車した位置に最も近い位置に存在する前記POIと、前記進入位置を関連付けて前記POI進入位置の情報とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の車両用情報記憶方法。
  11. プロセッサを用いて、情報処理を実行し、実行結果に基づいて自動的に運転することが可能な車両の走行を制御する車両の走行制御方法であって、
    前記車両の位置を検出するセンサの検出結果を取得し、
    POIを含む地図情報と、前記車両の位置に基づいて、前記車両が前記POIに到着する直前に走行した車線を対象車線として特定し、
    前記車両が前記対象車線から前記POIで示される施設に進入するための前記車線上の位置を、進入位置として算出し、
    前記POIと前記進入位置が関連付られたPOI進入位置の情報に基づいて、前記車両の走行を制御する車両の走行制御方法。
  12. 前記POI進入位置を前記車両の目的地とする請求項11記載の車両の走行制御方法。
  13. 前記POI進入位置の情報は、前記進入位置における、前記車両の一時停止の有無、前記車両の方向指示器の操作、及び前記車両の車速のうち少なくとも一つの情報を含み、
    前記車両の走行状態を検出する前記センサの検出結果を取得し、
    前記POI進入位置の情報に基づいて、前記車両の車速、及び/又は前記車両の方向指示器の操作を制御する請求項11又は請求項12に記載の車両の走行制御方法。
  14. 前記POI進入位置において、前記車両が一時停止できない場合、前記車両の運転者が運転するよう、前記運転者に通知する請求項13に記載の車両の走行制御方法。
  15. 情報処理を実行するプロセッサと、
    前記プロセッサの実行結果を記憶する記憶装置を備え、
    前記プロセッサは、
    車両の位置を検出するセンサの検出結果を取得し、
    POIを含む地図情報と、前記車両の位置に基づいて、前記車両が前記POIに到着する直前に走行した車線を対象車線として特定し、
    前記車両が前記車線から前記POIで示される施設に進入するための前記対象車線上の位置を、進入位置として算出し、
    前記POIと前記進入位置が関連付られたPOI進入位置の情報を前記記憶装置に記憶させる車両用情報記憶装置。
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