JP2019035565A - 渦流燃焼器およびこれを用いた可搬式発電装置 - Google Patents

渦流燃焼器およびこれを用いた可搬式発電装置 Download PDF

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【課題】燃焼騒音を低減し静音性に優れた渦流燃焼器およびこれを用いた可搬式発電装置を提供すること。【解決手段】燃焼室11内に渦状の火炎を形成する渦流燃焼器1であって、燃焼室11の内面の接線方向に向けて燃料ガスや空気からなる気体を導入する導入部12を、燃焼室の軸線方向に沿って複数段設けた構成とし、さらに導入部12から導入される気体における燃料ガスの割合を、上流側導入部(第一導入部121)が下流側導入部(第二導入部122)よりも多くした。このように構成することで、燃焼を段階的に行わせることができるため、燃焼室11内の急激な圧力の上昇を抑えることができる。これにより、振動燃焼の発生を防止し燃焼騒音を低減することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、渦流燃焼器および可搬式発電装置に関するものである。
従来、筒状の燃焼室を備え、この燃焼室の内面の接線方向に向けて燃料ガスと空気、またはその予混合気を導入して旋回流を発生させ、この旋回流に点火することで燃焼室内に渦状の火炎を形成する渦流燃焼器が知られている(例えば特許文献1)。この渦流燃焼器は、高速の旋回流によって安定した火炎が燃焼室内に形成されるので、燃焼火炎の温度のバラツキが小さく、局所的な高温領域が形成されにくいため、NOxの発生を抑えることが可能となる。加えて、渦流火炎は燃焼室内にのみ存在するため、燃焼器の小型化も達成することができる。
また、近年においては、屋外や災害時などに使用することのできる、持ち運び可能な可搬式の電源として、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電モジュールを用いた発電装置が提案されている(例えば特許文献2)。この熱電発電モジュールは、低温部と高温部との温度差により起電力を発生するものであって、温度差が大きいほど大きな起電力を得ることができるため、高温部を加熱する加熱源が必要である。特許文献2では、この加熱源として触媒燃焼器を用いているが、加熱源として特許文献1のような渦流燃焼器を用いることで、発電効率の高い発電装置を小型に構成することが可能になると考えられる。
特開2004−93118号公報 特開2009−27876号公報
ところで、このような燃焼器においては、燃焼室の温度が上昇すると燃料ガスや空気の体積が膨張して燃焼室内に急激な圧力の変動が生じる。そしてこの圧力変動がもとで、燃焼火炎に脈動や振動が発生し、火炎が周期的に振動する振動燃焼を引き起こすことになる。このように振動燃焼が起こると、騒音が上昇したり、振動によって燃焼状態が不安定になるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためのもので、燃焼騒音を低減し静音性に優れた渦流燃焼器およびこれを用いた可搬式発電装置を提供することを目的とする。
本発明は、筒状の燃焼室と、前記燃焼室の内面の接線方向に向けて燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気のいずれかの気体を導入する導入流路を有する導入部と、を備え、前記燃焼室内に渦流火炎を形成する渦流燃焼器であって、前記導入部は、前記燃焼室の軸線方向に沿って複数段設けられており、前記導入部から導入される気体における燃料ガスの割合は、上流側導入部が下流側導入部より多いことを特徴とする渦流燃焼器である。
また、渦流燃焼器と、前記渦流燃焼器によって高温側が加熱される熱電発電モジュールと、前記熱電発電モジュールの低温側を冷却する冷却部と、を備えることを特徴とする可搬式発電装置である。
上述のように構成することにより、燃焼騒音を低減し静音性に優れた渦流燃焼器およびこれを用いた可搬式発電装置を提供することができる。
本発明の実施形態における渦流燃焼器の一例を示す構成図である。 図1のA−A‘断面図である。 渦流燃焼器における一次空気比と音圧レベルとの関係を示したグラフである。 本発明の実施形態における渦流燃焼器の他の一例を示す構成図である。 本発明の実施形態における発電装置の一例を示す構成図である。
好適と考える本発明の実施形態を、本発明の作用効果を示して簡単に説明する。
本発明は、燃焼室内に渦状の火炎を形成する渦流燃焼器であって、燃焼室の内面の接線方向に向けて燃料ガスや空気からなる気体を導入する導入部を、燃焼室の軸線方向に沿って複数段設けた構成とし、さらに導入部から導入される気体における燃料ガスの割合を、上流側導入部が下流側導入部よりも多くした。このように構成することで、燃焼を段階的に行わせることができるため、燃焼室内の急激な圧力の上昇を抑えることができる。これにより、振動燃焼の発生を防止し燃焼騒音を低減することができる。
また、導入部から導入される気体を、燃料ガスと空気の予混合気、または空気とした。つまり、最上流の導入部からは予混合気を導入することで安定燃焼しやすい状態を作ることができる。これにより、燃焼が段階的に完結し、燃焼室の温度分布を均一とすることで局所的な振動や脈動の発生を抑制することができる。
また、最上流の導入部から導入される予混合気の空気比を0.5〜0.7とすることで、緩やかに燃焼が開始されるため、燃焼開始位置での急激な圧力上昇を抑制することができ、騒音レベルを低減することができる。
また、導入流路を燃焼室の周方向に沿って複数配置し、同一の周上に配設された導入流路からは燃料ガスの割合が同じ気体を導入することで、燃焼室内に安定した火炎が形成されるので、効果的に振動燃焼や火炎の脈動を抑制することができる。
また、同一の周上に配設された導入流路からは同量の気体を導入することで、より火炎のバランスが安定し、効果的に振動燃焼や火炎の脈動を抑制することができる。
また、導入流路の断面積を、下流側導入部が上流側導入部より大きくすることで、下流側導入部から導入される気体の流速が抑えられる。これにより、上流側導入部から導入された気体によって燃焼室内に形成されている旋回流を乱すことなく、下流側導入部から気体を導入することができるため、安定した燃焼状態を維持することができる。
また、燃焼器本体の内部に燃焼排ガス流路と、燃焼室と、導入部とを備え、燃焼器本体が渦流火炎と燃焼排ガスによって加熱されるようにすることで、放熱による熱の損失を抑え燃焼器本体が効率よく加熱されるため、小型かつ高効率の熱源として用いることができる。
また、燃焼排ガス流路を、導入部が接続されている供給部の下流側である燃焼部に配設することで、燃焼排ガスによって燃焼部を効率よく加熱することができ、より高効率の熱源となる。
また、熱電発電モジュールを備えた発電装置において、熱電発電モジュールを加熱するための熱源として上述の渦流燃焼器を用いることにより、燃焼騒音を低減し静音に優れた発電装置を構成することができる。
以下、本発明の具体的な実施例について図を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態における渦流燃焼器の一例を示す構成図であり、図2は図1のA−A‘断面図である。本実施形態の渦流燃焼器1は、筒状の燃焼室11と、この燃焼室11の内面の接線方向に向けて燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気のいずれかの気体を導入する導入部12を備えている。導入部12から燃焼室11内に燃料ガスや空気などの気体が導入されることで、気体は燃焼室11内で旋回流になって燃焼室11内に渦流火炎が形成される。
導入部12は、燃焼室11の軸線方向Lに沿って複数段設けられている。本実施形態の導入部12は、旋回流の進行方向上流側の第一導入部121と、下流側の第二導入部122の二段が設けられた構成となっている。また、それぞれの導入部121、122には燃焼室11の周方向に沿って導入流路が複数設けられており、本実施形態では第一導入部121には2本の導入流路131a、131bが接続され、第二導入部122にも同じく二本の導入流路132a、132bが接続された構成となっており、この導入流路から燃焼室11の内面の接線方向に向けて燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気のいずれかの気体を流入させる。導入部12に接続される導入流路の数はこれに限らず、二本以上であってもよいし、上流側と下流側とで数が異なっていてもよい。
上流側の第一導入部121の導入流路131a、131bから燃焼室11の内面の接線方向に向けて導入された気体は、燃焼室11内に高速の旋回流を発生させ、旋回流は下流側の第二導入部122へ向かう。そして第二導入部122では、この旋回流と旋回方向が同じくなるように導入流路132a、132bから気体を導入し、旋回流と混合させる。
上流側の第一導入部121と下流側の第二導入部122とでは、導入する気体に含まれる燃料ガスの割合が異なり、第一導入部121から導入される気体に含まれる燃料ガスの割合は、第二導入部122から導入される気体に含まれる燃料ガスの割合よりも多い。例えば、第一導入部121から燃料ガスのみを導入した場合、第二導入部122からは燃料ガスと空気との予混合気、または空気を導入する。これにより、燃焼は旋回流の進行方向の上流側から段階的に行われるようになり、渦流火炎は下流に向かって広がる略円錐台形状となる。燃焼が段階的に行われることで、燃焼室11内部での急激な圧力の上昇を抑え、振動燃焼の発生を防止し燃焼騒音を低減することができる。なお、導入部12の数は二段以上であってもよく、第二導入部122の下流にさらに第三導入部を有する構成とすることもできる。この場合、第一導入部121から燃料ガス、第二導入部122から燃料ガスと空気との予混合気、第三導入部からは空気を導入してもよい。
また、第一導入部121からは、燃料ガスと空気との予混合気を導入することができる。この場合、第二導入部122から導入される気体は、第一導入部121から導入される予混合気よりも燃料ガスの割合の少ない予混合気、または空気のみとなる。このように、最上流の導入部(本実施形態においては第一導入部121)から予混合気を導入することで、燃焼室11内で火炎が安定して燃焼しやすい状態を作ることができるため、燃焼室11の温度分布を均一にすることができ、局所的な振動や脈動の発生を抑制することができる。
燃焼室11の同一周上に接続された導入流路(第一導入部121の導入流路131aと131b、第二導入部122の導入流路132aと132b)からは、それぞれ燃料ガスの割合が異なる気体を導入してもよい。結果として上流側の第一導入部121から導入される燃料ガスの濃度が下流側の第二導入部122から導入される燃料ガスの濃度より高くなっていれば、段階的に燃焼を行わせることができ、燃焼騒音を低減させることができる。なお、同一の周上に配設された導入流路(131aと131b、132aと132b)からは燃料ガスの割合が同じ気体が導入されるようにすることもできる。この場合、燃焼室11内に安定した火炎を形成することができるので、効果的に振動燃焼や火炎の脈動を抑制することができる。
また、前述のように同一の周上に配設された導入流路(131aと131b、132aと132b)から燃料ガスの割合が同じ気体を導入する場合、さらに流量も同量とすることができる。これにより、燃焼室11内で発生する旋回流に偏りが生じることなく火炎のバランスが安定するため、より効果的に振動燃焼や火炎の脈動を抑制することができる。
本実施形態においては、第一導入部121の導入流路131a、131bの管径より、第二導入部122の導入流路132a、132bの管径を大きく設定している。具体的には、燃焼室11の径Φ20.5に対し、第一導入部121の導入流路131a、131bがΦ3.0、第二導入部122の導入流路132a、132bがΦ4.0となっている。最初に旋回流を形成する第一導入部121は、その管径が大きすぎると接線方向から吹き出す流速が低下していまい渦流火炎が形成されなくなるが、逆に径が小さすぎると旋回流が高速になってしまい、燃焼が促進されず排気のCOが増加してしまうことになる。そのため、第一導入部121の管径は渦流火炎を形成しつつ、COの増加を抑えることのできる管径に設定する。また、第二導入部122から導入される気体は、この第一導入部121から導入された気体によって形成された旋回流に合流するため、第二導入部122から高速で気体を導入してしまうとすでに形成されている旋回流を乱してしまうおそれがある。そこで、流速を弱めるために、第二導入部122は第一導入部121よりも管径を大きくし、すでに形成されている旋回流を乱さないように第一導入部121から導入された気体と混合させる。これにより、安定した燃焼状態を維持することができる。なお、燃焼室21および、各導入管131a、131b、132a、132bの径は一例であり、これに限らない。
図3は、上述の渦流燃焼器1において最上流の導入部から導入される予混合気の空気比の割合と燃焼騒音の音圧レベルを表したグラフである。(a)〜(c)は燃焼負荷の大きさをそれぞれ300W、400W、500Wとしたときのグラフであり、全空気比を1.20、1.30、1.40、1.50の4パターンとしたとき、最上流の導入部(本実施形態では第一導入部121)から導入する予混合気の空気比(一次空気比)を0.40〜1.20の間で変動させて音圧レベルを測定した。図3(a)では、全空気比の値に関係なく、一次空気比0.5〜0.7の間で音圧レベルが著しく低下することが確認できた。さらに図3(b)および図3(c)においても同様の結果を得ることとなった。つまり、全空気比や燃焼負荷の大きさに因らず、一次空気比を0.5〜0.7とすることで燃焼が緩やかに開始されるため、燃焼開始位置での急激な圧力上昇を抑制することができ、これにより、騒音レベルを低減することが可能となる。
このように、本実施形態の渦流燃焼器は、燃焼室11の内面の接線方向に向けて、燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気のいずれかの気体を導入する導入部12を、燃焼室11の軸線方向に沿って複数段設けた構成とし、さらに導入部12から導入される気体における燃料ガスの割合を、上流側導入部(第一導入部121)が下流側導入部(第二導入部122)よりも多くすることで、燃焼を段階的に行わせることができ、燃焼室11内の急激な圧力の上昇を抑えることができる。これにより、振動燃焼の発生を防止し燃焼騒音を低減することができる。
次に、本発明の渦流燃焼器における他の実施形態について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施形態における渦流燃焼器の他の一例を示す概略構成図であり、内部の構成を透視した状態を示す。また、説明のために一部の構成には網掛けをしている。燃焼器本体20の内部に、筒状の燃焼室21と、燃焼室21の内面の接線方向に向けて燃料ガス、空気、または燃焼ガスと空気との予混合気を導入する導入部22と、燃焼室21の下流側を囲繞するように設けられた燃焼室外管24と、燃焼室21で発生した燃焼排ガスが流通する燃焼排ガス流路25を備えている。燃焼器本体20の表面には、燃焼排ガス流路25の下流端と連通し、燃焼排ガスを燃焼器本体20の外に排出する燃焼排ガス出口26が設けられている。
燃焼器本体20は、大きさの異なる2つのパーツ、本体上部20aと本体下部20bを組み合わせて構成されており、導入部22は本体上部20aに設けられ、燃焼室外管24と燃焼排ガス流路25は本体下部20bに設けられている。
導入部22は、燃焼室21の軸線方向に沿って複数段設けられている。本実施形態の導入部22は、旋回流の進行方向上流側の第一導入部221と、下流側の第二導入部222の二段が設けられた構成となっている。また、それぞれの導入部221、222には燃焼室21の周方向に沿って導入流路が複数設けられており、本実施形態では第一導入部221には二本の導入流路231a、231bが接続され、第二導入部222にも同じく二本の導入流路232a、232bが接続された構成となっており、この導入流路から燃焼室21の内面の接線方向に向けて燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気のいずれかの気体を流入させる。
上流側の第一導入部221の導入流路231a、231bから燃焼室21の内面の接線方向に向けて導入された気体は、燃焼室21内に高速の旋回流を発生させ、旋回流は下流側の第二導入部222へ向かう。そして第二導入部222では、この旋回流と旋回方向が同じくなるように導入流路232a、232bから気体を導入し、旋回流と混合させる。
上流側の第一導入部221と下流側の第二導入部222とでは、導入する気体に含まれる燃料ガスの割合が異なり、第一導入部221から導入される気体に含まれる燃料ガスの割合は、第二導入部222から導入される気体に含まれる燃料ガスの割合よりも多い。これにより、燃焼は旋回流の進行方向の上流側から段階的に行われるようになり、渦流火炎は下流に向かって広がる略円錐台形状となる。燃焼が段階的に行われることで、燃焼室21内部での急激な圧力の上昇を抑え、振動燃焼の発生を防止し燃焼騒音を低減することができる。
燃焼室21の同一周上に配設された導入流路(第一導入部221の導入流路231aと231b、第二導入部222の導入流路232aと232b)からは燃料ガスの割合が同じ気体が導入されるようにすることができる。これにより、燃焼室21内に安定した火炎を形成することができるので、効果的に振動燃焼や火炎の脈動を抑制することができる。加えて、流量も同量とすることで、燃焼室21内で発生する旋回流に偏りが生じることなく火炎のバランスが安定するため、より効果的に振動燃焼や火炎の脈動を抑制することができる
また、第一導入部221の導入流路231a、231bの管径より、第二導入部222の導入流路232a、232bの管径を大きいものとすることができる。第二導入部222から導入される気体は、この第一導入部221から導入された気体によって形成された旋回流に合流するため、第二導入部222から高速で気体を導入してしまうとすでに形成されている旋回流を乱してしまうおそれがある。そこで、流速を弱めるために、第二導入部222は第一導入部221よりも管径を大きくし、すでに形成されている旋回流を乱さないように第一導入部221から導入された気体と混合させる。これにより、安定した燃焼状態を維持することができる。
燃焼室21内に渦流火炎が形成されると、燃焼によって高温の燃焼排ガスが発生する。燃焼により発生した燃焼排ガスは、燃焼室21の下流端で折り返して、燃焼室21と燃焼室外管24の間を上方に流過し、燃焼排ガス流路25に流入する。燃焼排ガス流路25は、燃焼器本体20内を長手方向に向かって燃焼室21と平行に延びており、燃焼排ガスはこの燃焼排ガス流路25を通過する間に燃焼器本体20との熱交換により燃焼器本体20を加熱する。また、燃焼器本体20は、燃焼室21に形成される渦流火炎によっても加熱される。燃焼排ガス流路25を流過した燃焼排ガスは、燃焼排ガス出口26から燃焼器本体20の外に排出される。
このように、燃焼器本体20は、渦流火炎と燃焼排ガスによって加熱されるので、放熱による熱の損失が抑えられ、燃焼器本体20を高温に保つことができる。それゆえ本実施形態の渦流燃焼器1は、小型かつ高効率の熱源として利用することができる。
また、燃焼室21は導入部22が接続されている供給部27(本体上部20a側)と、供給部27の下流である燃焼部28(本体下部20b側)とを含んで構成されており、燃焼排ガス流路25は、燃焼部28と対応する位置に設けられている。これにより、燃焼排ガスによって燃焼部28を効率よく加熱することができるため、より高効率の熱源となる。
次に、本発明の発電装置について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施形態における発電装置の一例を示す構成図である。
本実施形態の発電装置31は、外装ケース32内に、熱電発電モジュール33と、熱電発電モジュール33の高温側に設けられた渦流燃焼器1と、熱電発電モジュール33の低温側に設けられた冷却部34と、冷却部34に送風する送風機35と、燃料ガスを供給する燃料供給部36と、燃焼用空気を供給する燃焼用空気供給部37と、燃料ガスと燃焼用空気を分配して渦流燃焼器1に燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気として供給する分配部38と、電池部39と、電力切換部40を収納して構成されている。また、外装ケース32には、熱電発電モジュール33で発生した電力を外部へ供給する出力部41が形成されている。なお、図中の破線は電力の供給ラインを示している。
熱電発電モジュール33は、ゼーベック効果を利用して熱起電力を発生するゼーベック素子(半導体素子)を用いている。このようなゼーベック素子は、n型半導体とp型半導体を貼り合わせて形成されており、加熱されると異種半導体の境界間でキャリア移動が行われ、起電力を生じる。このとき、高温部と低温部の温度差が大きいほど生成される起電力は大きくなるため、渦流燃焼器1の燃焼によって高温側を加熱し、冷却部34によって低温側を冷却することで温度差を発生させている。
渦流燃焼器1は、燃料供給部36から供給される燃料ガスを、燃焼用空気供給部37から供給される燃焼用空気を用いて燃焼させ、熱電発電モジュール33の高温側を加熱する。本実施形態では、例えば図4に示す渦流燃焼器を用いて構成される。
渦流燃焼器1は、燃焼により発生した熱を、熱電発電モジュール33に伝達するため、熱伝導率の高い金属部材(例えば、アルミニウムやアルミニウム合金等)で燃焼器本体20を構成し、熱電発電モジュール33はこの燃焼器本体20の外周面に密接して設けられる。なお、燃焼器本体20の形状は、略直方体形状に限らず、立方体形状であってもよいし、円筒形状であってもよい。また、本実施例では、熱電発電モジュール33は、燃焼器本体20の外周面のうち、最も面積の大きい2面に配置しているが、熱電発電モジュール33の数や配置はこれに限らない。さらにはその形状も燃焼器本体20と密接させることができるものであればよく、平板状に限らない。
冷却部34は、熱電発電モジュール33の低温側に設けられ、送風機35の回転により外装ケース32内に取り入れた空気を通過させることで、熱電発電モジュール33から熱を奪い冷却する。冷却部34は、たとえば長手方向に沿って立設する複数のフィンを備え、冷却部34に取り入れられた空気は、フィンの間を通過することでフィンから熱を奪い、熱電発電モジュール33を効率よく冷却する。
燃料供給部36は、渦流燃焼器1に可燃性の燃料ガスを供給するものであって、例えば電磁弁によって構成され、この先には圧縮された液化ガスが収容されたガスボンベ36aが接続される。ガスボンベ36aは、外装ケース32内に収容して構成してもよい。
燃焼用空気供給部37は、例えば送風機により構成され、渦流燃焼器1に燃焼用の空気を供給する。渦流燃焼器1は内部の圧力損失が大きいため、燃料ガスが噴出する際に発生するエゼクタ効果だけでは燃焼に必要な空気を供給することができない。また、燃焼室21内に高速の旋回流を発生させるためには燃焼用空気供給部37による空気の供給が必要となる。そのため、本実施形態の発電装置31には、燃焼用空気供給部37が設けられ、渦流燃焼器1に強制的に空気を供給する。
また、燃焼用空気供給部37としては、遠心式の送風機を用いるのがよい。遠心送風機は軸流送風機に比べて高い静圧下でも作動できるので、内部の圧力損失の大きい渦流燃焼器1に燃焼用空気を供給するのに適している。さらに、遠心送風機の中でもターボファンは風量も比較的多いため、少ない消費電力で安定して燃焼用空気を供給することができる。
分配部38は、燃料供給部36から供給される燃料ガスと、燃焼用空気供給部37から供給される空気を必要に応じて混合し、渦流燃焼器1の導入部22に気体(燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気)を分配して供給する。分配された気体は、導入部22の各導入流路231a、231b、232a、232bに供給される。
電池部39は、熱電発電モジュール33が発電を開始するまでの間、電力を必要とする送風機35、燃料供給部36および燃焼用空気供給部37に電力を供給して駆動させる。電力供給源(熱電発電モジュール33と電池部39)の切換は、電力切換部40を介して行われる。なお、電池部39は乾電池等の一次電池、リチウムイオン電池等の二次電池のいずれでもよいが、二次電池とすることで熱電発電モジュール33が発電を開始した際には、熱電発電モジュール33からの出力によって消費した分の電力を充電することができる。
次に、上述の構成における発電装置31の動作について説明する。この発電装置31では、発電開始の指示があると、まず渦流燃焼器1での燃焼を行わせるため、燃料ガスと燃焼用空気の供給を開始する。燃料ガスと燃焼用空気を供給するためには、燃料供給部36(電磁弁)を開き、燃焼用空気供給部37を駆動させなければならないが、まだ熱電発電モジュール33は発電を開始していない。そのため、送風機35、燃料供給部36および燃焼用空気供給部37は、電池部39から電力が供給されて駆動される。
燃料供給部36から供給される燃料ガスと、燃焼用空気供給部37から供給される燃焼用空気は、分配部38を通って渦流燃焼器1の導入部22に供給される。導入部22は燃焼室21の軸線方向に沿って複数段設けられており、上流側と下流側の導入部22からは燃料ガスの割合が異なる気体を燃焼室21に導入する。そのため、分配部38では燃料ガスと空気とを必要に応じて所定の割合で混合し導入部22に供給する。分配部38から供給された気体は、燃焼室21内の接線方向に導入されることで高速の旋回流となり、点火装置によって点火することで燃焼室21に渦流火炎が形成される。
ここで、点火時には、理論空気比に対して燃料過濃状態となるよう燃焼用空気供給部37から供給される空気量が制御される。これにより、着火精度が向上し、着火ミスを防止することができる。
また、燃焼が開始されると、理論空気比に対して燃料希薄状態となるよう燃焼用空気供給部37から供給される空気量が変更される。これにより、燃焼排ガス中に含まれる一酸化炭素濃度を低減することができる。燃焼中は、燃料ガスの濃度が一定に保たれるよう燃焼用空気が供給されて安定燃焼を継続する。
渦流燃焼器1では、火炎は燃焼室21内にのみ存在するため、燃焼器本体20を小型に構成することができる。これにより発電装置31を小型に構成することができる。さらには、渦流火炎の高速な周方向回転速度によって火炎の熱が燃焼室21を介して燃焼器本体20全体に素早く熱伝達されるため、熱電発電モジュール33が均等に加熱されるので、高い発電効率を得ることができる。
また、本実施形態の渦流燃焼器1は、燃焼室21に燃料および空気を導入する導入部22が、燃焼室21の軸線方向に沿って複数段設けられている。これにより、燃焼が段階的に行われることとなり、燃焼室21内の急激な圧力の上昇を抑えることができるため、振動燃焼の発生を抑制し燃焼騒音も低減することができる。
燃焼器本体20の熱が熱電発電モジュール33に伝達され、熱電発電モジュール33の高温側が加熱されると、低温側との温度差によって起電力が発生し発電開始となる。また、送風機35の駆動により、外装ケース32内に取り入れられた空気が冷却部34に流入する。冷却部34に流入した空気は、熱電発電モジュール33の低温側を冷却し、外装ケース32に設けられた図示しない排気口より排出される。これにより、熱電発電モジュール33の低温側と高温側の温度差が大きくなり、熱電発電モジュール33の出力が上昇する。
そして、熱電発電モジュール33の出力が安定し所定値以上となると、送風機35、燃料供給部36および燃焼用空気供給部37の駆動源がこれまでの電池部39から熱電発電モジュール33の出力に切り替えられる。さらには発電装置31の駆動に必要な電力を差し引いた余剰の電力が出力部41へ供給される。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更、改良等が可能である。
1 渦流燃焼器
11、21 燃焼室
12、22 導入部
121、221 第一導入部(上流側導入部)
122、222 第二導入部(下流側導入部)
131a、131b、132a、132b 導入流路
20 燃焼器本体
231a、231b、232a、232b 導入流路
25 燃焼排ガス流路
27 供給部
28 燃焼部
33 熱電発電モジュール
34 冷却部

Claims (9)

  1. 筒状の燃焼室と、前記燃焼室の内面の接線方向に向けて燃料ガス、空気、または燃料ガスと空気との予混合気のいずれかの気体を導入する導入流路を有する導入部と、を備え、前記燃焼室内に渦流火炎を形成する渦流燃焼器であって、
    前記導入部は、前記燃焼室の軸線方向に沿って複数段設けられており、
    前記導入部から導入される気体における燃料ガスの割合は、上流側導入部が下流側導入部より多い
    ことを特徴とする渦流燃焼器。
  2. 前記導入部から導入される気体は、燃料ガスと空気の予混合気、または空気である
    ことを特徴とする請求項1記載の渦流燃焼器。
  3. 最上流の前記導入部からは空気比が0.50〜0.70である予混合気を導入する
    ことを特徴とする請求項2記載の渦流燃焼器。
  4. 前記導入部は、前記燃焼室の周方向に沿って前記導入流路を複数有し、同一の周上に配設された前記導入流路からは燃料ガスの割合が同じ気体を導入する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の渦流燃焼器。
  5. 同一の周上に配設された前記導入流路からは同量の気体を導入する
    ことを特徴とする請求項4記載の渦流燃焼器。
  6. 前記導入流路の断面積は、下流側導入部が上流側導入部より大きい
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の渦流燃焼器。
  7. 前記燃焼室で発生した燃焼排ガスが流通する燃焼排ガス流路と、
    該燃焼排ガス流路と前記燃焼室と前記導入部とが内部に設けられた燃焼器本体を備え、
    前記燃焼器本体が渦流火炎と燃焼排ガスによって加熱される
    ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の渦流燃焼器。
  8. 前記燃焼室は、前記導入部が接続されている供給部と、前記供給部の下流である燃焼部とを含み、
    前記燃焼排ガス流路は、前記燃焼部と対応する位置に設けられている
    ことを特徴とする請求項7に記載の渦流燃焼器
  9. 請求項1〜8のいずれか1つに記載の渦流燃焼器と、
    前記渦流燃焼器によって高温側が加熱される熱電発電モジュールと、
    前記熱電発電モジュールの低温側を冷却する冷却部と、を備えることを特徴とする可搬式発電装置。
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