JP2019034082A - 医療用マニピュレーターの可撓チューブ及び屈曲構造体 - Google Patents

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純 小早川
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雄一郎 山内
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Shimpei Kurokawa
真平 黒川
裕樹 保戸田
Hiroki Hotoda
裕樹 保戸田
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Abstract

【課題】小型化を図りつつねじり剛性、耐荷重、及び屈曲性に優れた医療用マニピュレーターの可撓チューブを提供する。
【解決手段】超弾性合金からなる医療用マニピュレーターの可撓チューブであって、軸線方向に連設された複数のリング部21と、軸線方向で隣接するリング部21間を周方向の一部で結合するチューブ結合部23a,23bと、軸線方向で隣接するリング部21間においてチューブ結合部23a,23bの周方向の両側に区画されチューブ結合部23a,23bの曲げによる可撓チューブ15の屈曲を許容するスリットとを備え、チューブ結合部23a,23bは、周方向幅w2が屈曲時に固定側となる軸線方向の一側から屈曲時に可動側となる軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、手術ロボット等の医療用マニピュレーターの屈曲部に適用可能な可撓チューブ及び屈曲構造体に関する。
近年の医療においては、手術の際に患者及び医師の双方の負担を軽減可能とする手術ロボットのロボット鉗子や手動鉗子等の医療用マニピュレーターが普及してきている。
ロボット鉗子や手動鉗子等の医療用マニピュレーターでは、患者の小さな創から内視鏡カメラとアームを挿入し、医師が3Dモニターを通して術野を目で捉えながら、実際に鉗子を動かしている感覚で手術を行うことを可能とする。
このような医療用マニピュレーターとしては、特許文献1のように、アームに屈曲部による関節機能を持たせることにより、高い自由度を確保でき、より精緻な手術操作を可能とするものがある。
こうした医療用マニピュレーターは、患者の創を小さくして、精神的、肉体的な負担を軽減するために、小型化が望まれる。これに応じて、アームに用いられる屈曲部も、小型化が望まれている。
しかし、特許文献1の技術では、屈曲部がコイルスプリングによって構成されているため、耐荷重及び屈曲性を確保する必要性から、小型化に限界があった。
このような問題は、上記のようにロボット鉗子や手動鉗子等の医療用マニピュレーターだけでなく、内視鏡カメラ等の他の医療用マニピュレーターにおいても同様に存在する。
特開2014−38075号公報
解決しようとする問題点は、小型化を図りつつ耐荷重及び屈曲性を確保することに限界があった点である。
本発明は、小型化を図りつつ耐荷重及び屈曲性に優れたものとするために、超弾性合金からなる医療用マニピュレーターの可撓チューブであって、軸線方向に連設された複数のリング部と、前記軸線方向で隣接するリング部間を周方向の一部で結合するチューブ結合部と、前記軸線方向で隣接するリング部間において前記チューブ結合部の周方向の両側に区画され前記チューブ結合部の曲げによる前記可撓チューブの屈曲を許容するスリットとを備え、前記チューブ結合部は、前記周方向の寸法が前記屈曲時に固定側となる前記軸線方向の一側から前記屈曲時に可動側となる前記軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっていることを可撓チューブの最も主な特徴とする。
本発明は、超弾性合金からなる可撓チューブが、複数のリング部を軸線方向でチューブ結合部によって結合して形成され、チューブ結合部の曲げによって屈曲が可能となっているため、小型化を図りつつ耐荷重及び屈曲性に優れたものとすることができる。
しかも、周方向の寸法が屈曲時に固定側となる軸線方向の一側から屈曲時に可動側となる軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている構成により、可撓チューブの軸線方向の他側においてもチューブ結合部の曲げ時のひずみを十分に生じさせることができる。
これにより、軸線方向の一側のチューブ結合部のひずみを緩和でき、ひずみを均一化することができ、耐荷重及び屈曲性にさらに優れたものとすることができる。
(A)は可撓チューブを用いたロボット鉗子を示す正面側から見た斜視図、(B)は同背面側から見た斜視図である(実施例1)。 図1のロボット鉗子を示し、(A)は側面図、(B)は正面図である(実施例1)。 図1のロボット鉗子の可撓チューブを示す側面図である(実施例1)。 図3の可撓チューブの一部拡大側面図である(実施例1)。 屈曲時の可撓チューブを示す正面図である(実施例1)。 ひずみの分布を示す可撓チューブの側面図であり、(A)は実施例1、(B)は比較例である。(実施例1)。 ひずみの最大値と屈曲角との関係を示すグラフである(実施例1)。 屈曲角と荷重値の増減との関係を示すグラフであり、(A)は実施例1、(B)は比較例である(実施例1)。 屈曲角度とばね定数との関係を示すグラフであり、図9(A)は実施例1、図9(B)は比較例である(実施例1)。 可撓チューブの荷重と屈曲角との関係を示すグラフである(実施例1)。 可撓チューブを示し、図11(A)は側面図、図11(B)は正面図である(実施例2)。 ひずみの分布を示す可撓チューブの側面図であり、(A)は実施例2、(B)は比較例である(実施例2)。 可撓チューブを示し、図13(A)は側面図、図13(B)は正面図である(実施例3)。 可撓チューブを示す一部拡大正面図である(実施例4)。 変形例に係る可撓チューブを示す一部拡大正面図である(実施例4)。 可撓チューブを示す一部拡大正面図である(実施例5)。 可撓チューブを用いた屈曲構造体を示す斜視図である(実施例6)。 図17の屈曲構造体を示す正面図である(実施例6)。 図17の屈曲構造体のガイド部を示す斜視図である(実施例6)。 図19のガイド部を示す正面図である(実施例6)。 図19のガイド部を示す平面図である(実施例6)。 可撓チューブを用いた屈曲構造体を示す正面図である(実施例7)。 図22の屈曲構造体を示す平面図である(実施例7)。 可撓チューブを用いた屈曲構造体を示す斜視図である(実施例8)。 図24の屈曲構造体を示す側面図である(実施例8)。 図24の屈曲構造体を示す平面図である(実施例8)。 可撓チューブを用いた屈曲構造体を示す斜視図である(実施例9)。 図27の屈曲構造体を示す側面図である(実施例9)。 図27の屈曲構造体を示す平面図である(実施例9)。 可撓チューブを用いた屈曲構造体を示す斜視図である(実施例10)。 図30の屈曲構造体を示す側面図である(実施例10)。 図30の屈曲構造体を示す平面図である(実施例10)。
本発明は、小型化を図りつつ耐荷重及び屈曲性に優れたものにするという目的を、軸線方向に連設された複数のリング部をチューブ結合部により結合し、チューブ結合部の周方向の寸法を屈曲時に固定側となる軸線方向の一側から屈曲時に可動側となる軸線方向の他側にかけて漸次小さくした超弾性合金からなる可撓チューブにより実現した。
各リング部において、軸線方向の一側のチューブ結合部は、軸線方向の他側のチューブ結合部に対して周方向の寸法を小さくしてもよい。
チューブ結合部は、軸線方向で隣接するリング部間を径方向で対向する周方向の二ヵ所で結合し、各リング部の軸線方向の一側のチューブ結合部と軸線方向の他側のチューブ結合部とが周方向に180/N度(Nは2以上の整数)ずれており、軸線方向の一側及び他側のチューブ結合部の曲げによって異なる方向への可撓チューブの屈曲を可能とした構成を採用してもよい。
ただし、交差する異なる方向へ屈曲させる場合は、一つの可撓チューブを上記のように構成するものに限られず、例えば、二つの可撓チューブを連続して設け、それぞれが異なる方向へ曲がるように構成することも可能である。
[ロボット鉗子の構造]
図1(A)は、可撓チューブを用いたロボット鉗子を示す正面側から見た斜視図、図1(B)は同背面側から見た斜視図、図2(A)は同側面図、図2(B)は同正面図である。
ロボット鉗子1は、医療用マニピュレーターである手術ロボットのロボットアーム先端を構成するものである。なお、ロボット鉗子1は、医療用マニピュレーターの一例である。可撓チューブ15を適用可能な医療用マニピュレーターは、手術ロボットに取り付けるか否かに拘わらず、医師等が手で操作するものであって、屈曲動作を行う屈曲部を有すれば、特に限定されるものではない。従って、医療用マニピュレーターには、手術ロボットに取り付けない内視鏡カメラや手動鉗子等も含まれる。
ロボット鉗子1は、シャフト部5、屈曲部7、把持部9によって構成されている。
シャフト部5は、円筒形状に形成されている。シャフト部5内には、屈曲部7を駆動するための駆動ワイヤー(図示せず)や把持部9を駆動するためのプッシュプルケーブル(図示せず)が通っている。シャフト部5の先端には、屈曲部7を介して把持部9が設けられている。
屈曲部7は、本実施例の可撓チューブ15によって構成され、駆動ワイヤーの操作により屈曲可能となっている。可撓チューブ15の詳細は後述する。
把持部9は、屈曲部7の先端に取り付けられた基部9aに対して鉗子部9bが軸支されている。鉗子部9bは、プッシュプルケーブルの進退動作(プッシュプル動作)で開閉するようになっている。
把持部9の駆動は、プッシュプルケーブルに限らず、エアチューブや複数の駆動ケーブルを用いても良い。
[可撓チューブの構造]
図3は、図1のロボット鉗子1の可撓チューブ15を示す側面図、図4は、同一部拡大側面図、図5は、屈曲時の可撓チューブ15を示す正面図である。なお、なお、図3〜図5の可撓チューブ15は、図1及び図2とは形状が僅かに異なるが、同一のものを示しており、相違は、簡略化等による。
可撓チューブ15は、軸線方向の一側(基端側)を固定側、軸線方向の他側(先端側)を可動側として屈曲可能となっている。なお、図3〜図5において、基端側は下方側、先端側は上方側である。
この可撓チューブ15は、超弾性合金からなり、連結部19a,19bと、リング部21と、チューブ結合部23a,23bと、チューブスリット25とで構成されている。なお、超弾性合金は、NiTi合金(ニッケルチタン合金)、ゴムメタル(登録商標)等のチタン系合金、Cu-Al-Mn合金(銅系合金)、Fe-Mn-Al系合金(鉄系合金)等とすることが可能である。
連結部19a,19bは、両端部に設けられたリング状であり、ロボット鉗子1側に連結される部分である。これら連結部19a,19b間には、複数のリング部21が位置している。
複数のリング部21は、軸線方向に等間隔で連設されている。軸線方向で隣接するリング部21間の間隔dは一定に保持されており、各リング部21の径r1、軸線方向での寸法としての軸線方向幅w1、及び肉厚tも一定となっている。
なお、肉厚tは、連結部19a,19b及びチューブ結合部23a,23bを含めた可撓チューブ15全体において一定である。
本実施例において、各リング部21の軸線方向幅w1は、先端側に位置する最も小さいチューブ結合部23aの周方向幅w2の2倍程度に設定されている。
隣接するリング部21は、周方向の一部でチューブ結合部23a,23bによって結合されている。両端部のリング部21は、チューブ結合部23a,23bによって連結部19a,19bに結合されている。
チューブ結合部23a,23bは、リング部21に一体に設けられ、軸線方向で隣接するリング部21間を径方向で対向する周方向の二ヵ所で結合している。
各リング部21において、軸線方向の一側(基端側)に位置するチューブ結合部23a,23bと他側(先端側)に位置するチューブ結合部23b,23aは、周方向に180/N度ずれて配置されている。ここでのチューブ結合部23a,23bのずれは、チューブ結合部23a,23bの中心線間のずれをいう(以下、同じ。)。Nは、2以上の整数である。本実施例では、N=2であり、チューブ結合部23a,23bが90度ずれて配置されている。
なお、チューブ結合部23a,23b間のずれは、60度等とすることも可能であるが、90度にするのが好ましい。これは、可撓チューブ15の屈曲に必要なリング部21の数を少なくでき、全体の長さをコンパクトにすることができるためである。
各チューブ結合部23a,23bは、軸線方向に伸びる矩形板状であり、リング部21に応じて僅かに曲率を有している。チューブ結合部23a,23bの両端部は、円弧部26を介してリング部21に遷移する。これにより、チューブ結合部23a,23bとリング部21との間は、接線連続となっている。
なお、リング部21の径方向において、チューブ結合部23a,23bとリング部21の間は、内外周が段差なく遷移している。ただし、チューブ結合部23a,23bをリング部21よりも厚肉又は薄肉にして段差を有するような形態とすることも可能である。
チューブ結合部23a,23bの周方向幅w2は、基端側から先端側にかけて漸次小さくなっている。本実施例では、各リング部21において、基端側に位置するチューブ結合部23a,23bよりも先端側に位置するチューブ結合部23b,23aの周方向幅w2が小さくなっている。
これにより、最も先端側に位置するチューブ結合部23aの周方向幅w2が最も小さく、最も基端側に位置するチューブ結合部23bの周方向幅w2が最も大きくなっている。
各チューブ結合部23a,23b内での周方向幅w2は、一定となっている。各リング部21間で径方向で相互に対向する二ヵ所のチューブ結合部23a,23bは、周方向幅w2が同一となっている。
なお、チューブ結合部23a,23bの周方向幅w2は、基端から途中まで一定にし、その後先端まで漸次小さくなる等のように、一定の区間が存在していてもよい。このように一定の区間が存在していても、チューブ結合部23a,23bの周方向幅w2は、基端側から先端側にかけて漸次小さくなっているものとなる。
本実施例のチューブ結合部23a,29bの周方向幅w2は、次の式で表すことができる。

ここで、hは、チューブ結合部23a,29bの周方向幅w2の寸法であり、Lは、軸線方向における先端からチューブ結合部23a,29bの中心までの距離、wは、荷重、εminは、軸線方向における先端から最初のチューブ結合部23aでのひずみである。
ひずみεminは、次の式で表すことができる。

ここで、Lminは、軸線方向における先端から最初のチューブ結合部23aの中心までの距離、hminは、最初のチューブ結合部23aの周方向幅w2の寸法である。
かかるチューブ結合部23a,23bは、周方向の一側を圧縮して他側を伸長するように曲がることで可撓チューブ15の屈曲を可能とする。本実施例では、周方向に90度ずれたチューブ結合部23a,23bが曲がることにより、交差する異なる二方向X及びYへの屈曲が可能となっている。
各チューブ結合部23a,23bの周方向両側には、チューブ結合部23a,23bの曲げによる可撓チューブ15の屈曲を許容するチューブスリット25が設けられている。
すなわち、チューブスリット25は、軸線方向で隣接するリング部21間においてチューブ結合部23a,23bの周方向両側に区画されている。各チューブスリット25は、リング部21及びチューブ結合部23a,23bの形状に応じて、角の丸い矩形状となっている。
チューブスリット25の軸線方向幅d(リング部21間の間隔dと同じ)は、リング部21の軸線方向幅w1よりも大きく形成されている。
なお、本実施例の可撓チューブ15の各部の寸法は、全長Lが22.4mm、リング部21の径r1が6mm、軸線方向幅w1が最も細いところで0.2mm、最も太いところで0.4mm、肉厚tが0.4mm、チューブ結合部23a,23bの周方向幅w2が0.2〜0.5mm、円弧部26の曲率半径r2が0.3mm、チューブスリット25の軸線方向幅dが1.0mmとなっている。
ただし、これら各部の寸法は、一例であり、要求される大きさや特性に応じて適宜変更することが可能である。例えば、リング部21及びチューブ結合部23a,23bの肉厚t、リング部21の径r1、軸線方向幅w1は、可撓チューブ15に要求される特性に応じて一定としなくてもよい。また、リング部21の径r1、軸線方向幅w1、チューブ結合部23a,23bの周方向幅w2、円弧部26の曲率半径r2、チューブスリット25の軸線方向幅dの相対的な大きさの関係を変更することも可能である。
[可撓チューブの動作]
屈曲部7としての可撓チューブ15は、医師がロボット鉗子1を操作する際、何れか一つの駆動ワイヤーを引くことにより、シャフト部5側に位置する固定側に対して把持部9側に位置する可動側が屈曲する。そして、いくつかの駆動ワイヤーを組み合わせて引くことにより、360度全方位に屈曲させることが可能となる。
何れか一つの駆動ワイヤーを引いて屈曲させる際、可撓チューブ15は、図5のように中立軸上に位置するチューブ結合部23a,23bの一方(実施例ではチューブ結合部23b)が、中立軸に対する屈曲内側部分を圧縮させると共に屈曲外側部分を伸長させるように曲がる。
チューブ結合部23bが曲がると、チューブ結合部23bに対する先端側のリング部21がチューブ結合部23bを支点としてチューブスリット25を閉じるように変位する。一方で、中立軸上のチューブ結合部23bから周方向に90度ずれたチューブ結合部23aは、曲がらずにリング部21の姿勢を保持する。
このように、可撓チューブ15は、中立軸上に位置するチューブ結合部23bが曲がることで全体として屈曲することになる。
このとき、各チューブ結合部23bは、曲げによるひずみが生じる。ここで、本実施例では、チューブ結合部23a,23bが基端側から先端側にかけて漸次周方向幅が小さくなっているので、先端側のチューブ結合部23bが曲がりやすいものとなる。
それによって、本実施例では、屈曲時に可撓チューブ15の基端側だけでなく先端側においてもチューブ結合部23bに曲げによるひずみを十分に生じさせることができる。
結果として、基端側のチューブ結合部23a,23bのひずみの最大値を抑えてひずみの緩和をすることができる。従って、本実施例の可撓チューブ15は、基端側のチューブ結合部23bから先端側のチューブ結合部23bにわたって屈曲時のひずみの均一性が向上し、屈曲動作の異方性を抑制し、屈曲動作の安定性、正確性を向上することができる。
図6(A)及び(B)は、ひずみの分布を示す可撓チューブ15の側面図であり、図6(A)は実施例1、図6(B)は比較例である。なお、比較例では、チューブ結合部23a,23bが基端側から先端側にわたって同一の周方向幅を有し、その他の構成が実施例1と同一となっている。図6では、相対的にひずみの大きい部分を濃く、相対的にひずみの小さい部分を薄く示している。
図6(A)のように、本実施例の可撓チューブ15では、先端側においてもチューブ結合部23a,23bにひずみを十分に生じさせることができ、基端側のチューブ結合部23a,23bのひずみを緩和することができている。
この結果、本実施例では、基端側から先端側のチューブ結合部23bにわたってひずみの均一性が向上し、ロボット鉗子1の屈曲部7を屈曲させる際、屈曲動作の異方性を抑制でき、屈曲動作ひいては医師による屈曲操作の安定性、正確性を確保できる。
これに対し、比較例では、図6(B)のように、先端側のチューブ結合部23bにひずみを十分生じさせることができておらず、基端側のチューブ結合部23bのひずみが大きく、先端側のチューブ結合部23bのひずみが漸次小さくなっている。
結果として、比較例では、90度ずれた位置のチューブ結合部23a及び23b間でひずみの状況が異なり、ロボット鉗子1の屈曲部7を屈曲させる際、屈曲動作の異方性を招き、屈曲操作の安定性、正確性を確保することが実施例1と比較して困難である。
図7は、ひずみの最大値と屈曲角との関係を示すグラフである。図7は、実施例1と比較例において、0度〜90度まで屈曲させる際の荷重をプロットしたものである。
図7のように、本実施例では、屈曲角が0度〜30度程度までの屈曲初期に比較例よりもひずみの最大値が高くなっているものの、30度〜90度までは比較例よりもひずみの最大値を低くすることができている。
これにより、本実施例では、異なる方向への屈曲であっても、荷重特性がほぼ変動せず、屈曲時と戻り時との間で荷重のヒステリシスが少なく、チューブ結合部23a,23bの折損リスクを低減することができる。
図8(A)及び(B)は、屈曲角と荷重値の増減との関係を示すグラフであり、図8(A)は実施例1、図8(B)は比較例である。
図8(A)のように、本実施例では、屈曲角が0度〜90度まで変化しても、0度を100%して、荷重値の増減率が−0.3%から1.7%となっており、荷重値の変動を抑制できている。このため、本実施例の可撓チューブ15は、荷重の異方性が少なく、医師による屈曲操作時に異方性を感じさせることを抑制でき、安定且つ正確な動作を可能とする。
図9は、屈曲角度とばね定数との関係を示すグラフであり、図9(A)は実施例1、図9(B)は比較例である。
図9(A)のように、本実施例の可撓チューブ15では、屈曲角度が90度であっても、屈曲角度が0度の場合に対するばね定数の増加率が6%程度となっている。
従って、本実施例では、屈曲動作中のばね定数の変動を小さくすることができ、かかる点からも動作の安定性、正確性を向上することができる。
これに対し、比較例では、図9(B)のように、屈曲角が90度の場合、屈曲角度が0度の場合に対するばね定数の増加率が14%程度となっている。従って、比較例では、屈曲角が大きくなるにつれてばね定数が本実施例よりも大きくなっている。
[耐荷重]
図10は、実施例1に係る可撓チューブ15の荷重と屈曲角との関係を示すグラフである。
図10では、屈曲角が0度から90度となるまで屈曲させ、その後に0度まで戻るときの荷重をプロットしている。なお、本実施例では、屈曲角が90度のときに荷重が10Nとなる線形特性を理想的な耐荷重特性を示す理想線ISとしている。
本実施例では、屈曲角90度のときの荷重が16N程度と理想線ISよりも高く、しかも屈曲時と戻り時との間でヒステリシスが少なく線形性が高い。このため、本実施例の可撓チューブ15は、チューブ結合部23a,23bの折損リスクを軽減することができ、荷重を高めることもでき、耐荷重性が優れたものとなっている。
これに対し、比較例では、屈曲角90度のときの荷重が本実施例よりも僅かに低く、しかもヒステリシスも大きく線形性が低い。従って、比較例は、本実施例よりも耐荷重性が劣っていることが分かる。
[屈曲性]
本実施例では、図10のように、屈曲角90度のときに、荷重が約16Nであり、チューブ結合部23a,23bの折損がなく、曲げ半径Rを約10.2mmと小さくすることができた。なお、曲げ半径Rは、中立軸の曲げ半径をいう(以下、同じ。)。
一方、比較例では、屈曲角90度のときに、荷重が約15.5Nであり、チューブ結合部23a,23bの折損がなかったものの、曲げ半径Rが約14.3mmであった。
従って、本実施例では、可撓チューブ15の小型化を図っても、小さい曲げ半径で容易且つ確実に屈曲させることができ、屈曲性に優れたものとすることができる。
[実施例1の効果]
以上説明したように、本実施例の可撓チューブ15は、超弾性合金からなる医療用マニピュレーターの可撓チューブであって、軸線方向に連設された複数のリング部21と、軸線方向で隣接するリング部21間を周方向の一部で結合するチューブ結合部23a,23bと、軸線方向で隣接するリング部21間においてチューブ結合部23a,23bの周方向の両側に区画されチューブ結合部23a,23bの曲げによる可撓チューブ15の屈曲を許容するスリットとを備えている。
従って、本実施例の可撓チューブ15は、小型化を図りつつ耐荷重及び屈曲性に優れたものとすることができる。
そして、本実施例では、チューブ結合部23a,23bが、周方向幅w2が屈曲時に固定側となる軸線方向の一側から屈曲時に可動側となる軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている。
従って、本実施例では、屈曲時に可撓チューブ15の基端側だけでなく先端側においてもチューブ結合部23a,23bにひずみを十分に生じさせることができ、基端側のチューブ結合部23a,23bのひずみを緩和することができる。
これにより、本実施例では、基端側のチューブ結合部23bから先端側のチューブ結合部23bに渡って屈曲時のひずみの均一性が向上し、耐荷重及び屈曲性にさらに優れたものとすることができると共に屈曲動作ひいては医師による屈曲操作の安定性、正確性を向上することができる。
しかも、本実施例の可撓チューブ15は、可撓チューブ15がリング部21間をチューブ結合部23a,23bによって結合する構成により、ねじり剛性に優れたものとすることもできる。
また、本実施例では、各リング部21において、基端側のチューブ結合部23bが先端側のチューブ結合部23aに対して周方向の寸法が小さいので、より全体として屈曲時のひずみの均一性を向上することができ、耐荷重及び屈曲性にさらに優れたものとし、屈曲動作及び屈曲操作の安定性、正確性をさらに向上することができる。
また、チューブ結合部23a,23bは、軸線方向で隣接するリング部21間を径方向で対向する周方向の二ヵ所で結合し、各リング部21の基端側のチューブ結合部23bと先端側のチューブ結合部23aとが周方向に180/N度、特に90度ずれており、先端側及び基端側のチューブ結合部23a,23bの曲げによって異なる方向への可撓チューブ15の屈曲を可能としている。
かかる構成により、単一の可撓チューブ15により異なる方向への屈曲を可能としながら、屈曲時のひずみの均一性によって屈曲動作の異方性を抑制することが可能となる。
また、本実施例では、屈曲動作中のばね定数の変動を小さくすることができ、かかる点からも屈曲動作及び屈曲操作の安定性、正確性を向上することができる。
図11(A)及び(B)は、本発明の実施例2に係る可撓チューブを示し、図11(A)は側面図、図11(B)は正面図である。なお、実施例2では、実施例1と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の可撓チューブ15は、実施例1に対し、リング部21の軸線方向幅w1を最も太いチューブ結合部23a,23bの周方向幅w2よりも小さく設定したものである。具体的には、リング部21の軸線方向幅w1が、最も先端側に位置する最も小さいチューブ結合部23bの周方向幅w2と同一に設定されている。
かかる構成により、本実施例では、実施例1と同様の作用効果に加え、屈曲時にチューブ結合部23a,23bと共にリング部21を変形させることができるため、可撓チューブ15の構造全体でひずみを発生させることで、ひずみの最大値をさらに小さくしてひずみを緩和することができる。
図12は、ひずみの分布を示す可撓チューブ15の側面図であり、図12(A)は実施例2、図12(B)は比較例である。なお、比較例は、実施例1で用いたものと同一構成である。なお、図12では、ひずみの大きい部分を濃く、ひずみの小さい部分を薄く示している。
図12(A)のように、本実施例の可撓チューブ15では、屈曲時にチューブ結合部23a,23bと共にリング部21を変形させ、可撓チューブ15の構造全体でひずみを発生させていることが分かる。
これに対し、比較例では、図12(B)のように、リング部21は変形しておらず、基端側のチューブ結合部23bでのみひずみを生じさせていることが分かる。
図13(A)及び(B)は、本発明の実施例3に係る可撓チューブを示し、図13(A)は側面図、図13(B)は正面図である。なお、実施例3では、実施例2と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の可撓チューブ15は、実施例1に対し、リング部21の軸線方向幅w1を基端側から先端側にかけて漸次小さく設定したものである。
かかる構成により、本実施例では、屈曲時にチューブ結合部23a,23bと共にリング部21を確実に変形させることができ、且つリング部21のひずみを基端側から先端側にわたって均一化することができる。
従って、本実施例では、より確実に異方性を抑制して安定且つ正確な動作を可能とする。
その他、実施例3でも、実施例2と同様の作用効果を奏することができる。
図14は、本発明の実施例4に係る可撓チューブを示す一部拡大正面図である。実施例4では、実施例1と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例では、実施例1に対し、可撓チューブ15のリング部21の形状を変更したものである。
各リング部21は、周方向一部がチューブスリット25を周方向の中間部で軸線方向に狭めるように軸線方向に偏倚している。具体的には、リング部21が平行部21aと傾斜部21bとで構成されている。平行部21aには、チューブ結合部23a,23bが一体に設けられている。
図15は、変形例に係る可撓チューブ15を示す一部拡大正面図である。
変形例のリング部21は、図14の実施例4とは逆に、チューブスリット25を周方向の中間部で軸線方向に拡げるように、ウェーブ形状を有している。
かかる実施例4及び変形例でも、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
図16は、本発明の実施例5に係る可撓チューブを示す一部拡大正面図である。実施例5では、実施例1と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の可撓チューブ15は、実施例1に対し、可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bの数を変更したものである。
本実施例では、隣接するリング部21間において、チューブ結合部23a,23bが周方向60度毎に三つ配置されている。
このようにチューブ結合部23a,23bの数を変更しても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
図17は、本実施例の可撓チューブを用いた屈曲構造体を示す斜視図、図18は、同正面図、図19は、図17の屈曲構造体のガイド部を示す斜視図、図20は、同正面図、図21は、同平面図である。なお、実施例6では、実施例1と対応する構成部分に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例では、可撓チューブ15内にガイド部17を挿入した屈曲構造体3によってロボット鉗子1の屈曲部7が構成される。なお、可撓チューブ15は、実施例1と同一構成である。
ガイド部17は、可撓チューブ15の少なくとも中央部分に配置され、中央部分を越えて駆動ワイヤー11が移動することを抑制するものである。中央部分は、本実施例において挿通孔33bの位置する軸心部並びに軸心部を囲む領域をいう。
このガイド部17は、可撓チューブ15よりもヤング率の小さい材料からなる。ガイド部17の材料としては、ポリプロピレン等の樹脂を用いることが可能である。また、本実施例のガイド部17は、可撓チューブ15と対応した形状に形成されており、可撓チューブ15に位相を合わせている。
ただし、ガイド部17は、可撓チューブ15内に配置され、少なくとも可撓チューブ15のリング部21間でのガイド部17の曲げ剛性が、可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bの曲げ剛性よりも小さく設定された構成となっていれば、形状や材質は特に限定されるものではない。
本実施例のガイド部17は、ガイド体27と、ガイド結合部29a,29bと、ガイドスリット31とを備えている。
ガイド体27は、可撓チューブ15の複数のリング部21内周にそれぞれ位置する円板状に形成されている。本実施例のガイド体27は、可撓チューブ15のリング部21の範囲内に収まるように軸線方向の板厚が設定されている。ガイド体27の径は、リング部21の内周に嵌合するように設定されている。なお、ガイド体27は、リング部21の内周に遊嵌させることも可能である。
各ガイド体27は、駆動ワイヤー11及びプッシュプルケーブル13を挿通する挿通孔33a,33bを有する。なお、駆動ワイヤー11は、ガイド部17を挿通した後、屈曲構造体3の先端側に固定される。プッシュプルケーブル13は、把持部9に連結される。
プッシュプルケーブル13を挿通する挿通孔33bは、軸心部に設けられている。駆動ワイヤー11を挿通する挿通孔33aは、本実施例において周方向に90度毎に位置して4つ設けられており、それぞれが挿通孔33bに対して径方向外側に偏倚して配置されている。これにより、周方向に90度毎に駆動ワイヤー11をバランスよく保持する。この保持により、ガイド部17は、各駆動ワイヤー11が可撓チューブ15の中央部分を越えて移動することを抑制する。
なお、可撓チューブ15の中央部分を越えた移動とは、駆動ワイヤー11が中央部分へ向かう移動によって、その中央部分を挟んだ反対側へ移動することをいう。本実施例では、駆動ワイヤー11が保持部分から中央部分側へ移動することがない。
なお、ガイド体27は、可撓チューブ15の各リング部21の内周に位置させる必要はなく、例えば一つおきや可撓チューブ15の軸線方向の中間部でのみリング部21の内周に位置させることも可能である。
隣接するガイド体27は、ガイド結合部29a,29bによって結合されている。ガイド結合部29a,29bは、ガイド体27に一体に設けられ、可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bに対応した周方向の一部で隣接するガイド体27を結合している。
本実施例のガイド結合部29aは、軸線方向で隣接する可撓チューブ15のリング部21間において、径方向で対向する可撓チューブ15のチューブ結合部23a間に渡って設けられている。ガイド結合部29bも、同様にチューブ結合部23b間に渡って設けられている。
これにより、ガイド結合部29a,29bは、径方向に延設された帯状に形成され、径方向の中央部及びその両側に肉抜き穴35a,35b,35cが設けられている。
また、ガイド結合部29a,29bは、径方向においてチューブ結合部23a,23bに重なる形状となっており、チューブ結合部23a,23bと同様、軸線方向の両端部が円弧部37を介してガイド体27に遷移し、リング部21との間が接線連続となっている。
さらに、ガイド結合部29a,29bは、チューブ結合部23a,23bに対応して、周方向の寸法が屈曲時に固定側となる軸線方向の一側から屈曲時に可動側となる軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている。
これらガイド結合部29a,29bは、チューブ結合部23a,23bと共に周方向の一側を圧縮して他側を伸長するように曲がることでガイド部17の屈曲を可能とする。ガイド結合部29a,29bの曲げ剛性は、可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bの曲げ剛性よりも低く設定されている。
従って、本実施例では、少なくとも可撓チューブ15のリング部21間でのガイド部17の曲げ剛性が、可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bの曲げ剛性よりも小さく設定された構成となっている。
各ガイド結合部29a,29bの周方向両側には、ガイド結合部29a,29bの曲げによるガイド部17の屈曲を許容するガイドスリット31が設けられている。
すなわち、ガイドスリット31は、軸線方向で隣接するリング部21間においてガイド結合部29a,29bの周方向両側に区画されている。各ガイドスリット31は、ガイド体27及びガイド結合部29a,29bの形状に応じて、角の丸い矩形状となっている。
このように、本実施例の屈曲構造体3は、可撓チューブ15内に配置され医療用マニピュレーターの駆動ワイヤー11をガイドするガイド部17とを備えている。ガイド部17は、少なくとも可撓チューブ15のリング部21間での曲げ剛性が可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bの曲げ剛性よりも小さく設定されている。
従って、可撓チューブ15の屈曲時にガイド部17によって駆動ワイヤー11を適切な位置に維持するため、医師の操作に応じて屈曲部7としての屈曲構造体3に安定且つ正確な屈曲動作を行わせることができる。
しかも、可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bの曲げ剛性よりも小さく設定されていることにより、可撓チューブ15の屈曲を妨げることがない。
特に、本実施例のガイド部17では、ガイド結合部29bが可撓チューブ15のチューブ結合部23bと対応した形状であり、可撓チューブ15よりもヤング率が1/50程度の大幅に小さい材料である。このため、ガイド結合部29bの曲げ剛性がチューブ結合部23bの曲げ剛性よりも大幅に小さく、可撓チューブ15の屈曲の妨げとなることがない。
なお、ガイド部17は、ガイド結合部29bを省略して可撓チューブ15のリング部21間に位置する部分を有さないようにし、これにより可撓チューブ15の屈曲の妨げとならないようにすることも可能である。
この場合、可撓チューブ15のリング部21間でのガイド部17の曲げ剛性がゼロとなるため、可撓チューブ15のチューブ結合部23bの曲げ剛性よりもガイド部17の曲げ剛性が小さくなる。
また、ガイド部17は、可撓チューブ15よりもヤング率の小さい材料からなり、可撓チューブ15の複数のリング部21内周にそれぞれ位置し、駆動ワイヤー11を挿通する挿通孔33aを有する円板状の複数のガイド体27と、軸線方向で隣接するガイド体27間を可撓チューブ15のチューブ結合部23a,23bに対応して周方向の一部で結合するガイド結合部29a,29bと、軸線方向で隣接するガイド体27間においてガイド結合部29a,29bの両側に区画されたガイドスリット31とを備え、ガイド結合部29a,29bは、周方向の寸法が屈曲時に固定側となる軸線方向の一側から屈曲時に可動側となる軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている。
従って、本実施例のガイド部17は、可撓チューブ15に位相を合わせることができ、動作の安定性、正確性を確保できると共に、屈曲時のひずみの均一性が向上する。
図22は、本発明の実施例7に係る屈曲構造体を示す正面図、図23は、同平面図である。なお、実施例7では、実施例6と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の屈曲構造体3は、ガイド部17を円柱形状としたものである。なお、可撓チューブ15は、実施例6と同構成である。
ガイド部17は、円柱状のガイド体27に、周方向90度毎に駆動ワイヤー11をガイドする溝部33cが軸心方向に沿って設けられている。各溝部33cは、平面視において、ガイド体27の外周面から軸心部に向けて径方向に伸びる。軸心部には、プッシュプルケーブル13を挿通する挿通孔33bが設けられている。
かかる実施例7においても、実施例6と同様の作用効果を奏することができる。
図24は、本発明の実施例8に係る屈曲構造体を示す斜視図、図25は、同側面図、図26は、同平面図である。実施例8では、実施例6と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の屈曲構造体3は、ガイド部17を超弾性合金のコイルばねとしたものである。その他は、実施例6と同一形状である。
ガイド部17は、コイル状の内径がプッシュプルケーブル13の外径と同等になっており、コイル状の内周部にプッシュプルケーブル13を挿通する構成となっている。駆動ワイヤー11は、ガイド部17の外周側に配置されている。
従って、本実施例では、ガイド部17によりプッシュプルケーブル13を適切な位置に保持しつつ駆動ワイヤー11が中央部分を越えて極端に移動することを妨げ、安定且つ正確な屈曲動作を行わせることができる。
その他、本実施例においても、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
図27は、本発明の実施例9に係る屈曲構造体を示す斜視図、図28は、同側面図、図29は、同平面図である。実施例9では、実施例8と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の屈曲構造体3は、実施例8に対し、ガイド部17のコイル状の内外径を大きくしたものである。その他は、実施例8と同一構成である。
具体的には、ガイド部17のコイル状の内径がプッシュプルケーブル13の外径よりも大きく、それに応じてガイド部17のコイル状の外径も大きくなっている。
このように構成しても、実施例8と同様の作用効果を奏することができる。
図30は、本発明の実施例10に係る屈曲構造体を示す斜視図、図31は、同側面図、図32は、同平面図である。実施例10では、実施例6と対応する構成に同符号を付して重複した説明を省略する。
本実施例の屈曲構造体3は、実施例6のガイド部を第1ガイド部17とし、この第1ガイド部17に実施例8と同一の超弾性合金からなるコイルばね状のガイド部を第2ガイド部18として追加したものである。その他は、実施例1と同一構成である。
第1ガイド部17は、軸心部の挿通孔33bが実施例6よりも大きい径を有している。この挿通孔33bには、第2ガイド部18が挿通されている。そして、第1ガイド部17の挿通孔33aには、駆動ワイヤー11が挿通し、第2ガイド部18の内周部には、プッシュプルケーブル13が挿通している。
従って、本実施例においても、実施例6と同様の作用効果を奏することができる。
1 ロボット鉗子(医療用マニピュレーター)
11 駆動ワイヤー
15 可撓チューブ
21 リング部
23a,23b チューブ結合部
25 チューブスリット

Claims (6)

  1. 超弾性合金からなる医療用マニピュレーターの可撓チューブであって、
    軸線方向に連設された複数のリング部と、
    前記軸線方向で隣接するリング部間を周方向の一部で結合するチューブ結合部と、
    前記軸線方向で隣接するリング部間において前記チューブ結合部の周方向の両側に区画され前記チューブ結合部の曲げによる前記可撓チューブの屈曲を許容するスリットとを備え、
    前記チューブ結合部は、前記周方向の寸法が前記屈曲時に固定側となる前記軸線方向の一側から前記屈曲時に可動側となる前記軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている、
    ことを特徴とする可撓チューブ。
  2. 請求項1記載の可撓チューブであって、
    各リング部において、前記軸線方向の一側のチューブ結合部は、前記軸線方向の他側のチューブ結合部に対して前記周方向の寸法が小さい、
    ことを特徴とする可撓チューブ。
  3. 請求項1又は2記載の可撓チューブであって、
    前記チューブ結合部は、前記軸線方向で隣接するリング部間を径方向で対向する周方向の二ヵ所で結合し、
    各リング部の前記軸線方向の一側のチューブ結合部と前記軸線方向の他側のチューブ結合部とが周方向に180/N度ずれており、前記軸線方向の一側及び他側の前記チューブ結合部の曲げによって異なる方向への前記可撓チューブの屈曲を可能とし、
    Nは、2以上の整数である、
    ことを特徴とする可撓チューブ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の可撓チューブを備えた屈曲構造体であって、
    前記可撓チューブ内に配置され医療用マニピュレーターの駆動ワイヤーをガイドするガイド部を備え、
    前記ガイド部は、少なくとも前記可撓チューブのリング部間での曲げ剛性が、前記可撓チューブの前記チューブ結合部の曲げ剛性よりも小さく設定されている、
    ことを特徴とする屈曲構造体。
  5. 請求項4記載の屈曲構造体であって、
    前記ガイド部は、前記可撓チューブの少なくとも中央部分に配置され、前記中央部分を越えて前記駆動ワイヤーが移動することを抑制する、
    ことを特徴とする屈曲構造体。
  6. 請求項4又は5記載の屈曲構造体であって、
    前記ガイド部は、
    前記可撓チューブよりもヤング率の小さい材料からなり、
    前記可撓チューブの前記複数のリング部内周にそれぞれ位置し、前記駆動ワイヤーを挿通する挿通孔を有する円板状の複数のガイド体と、
    前記軸線方向で隣接するガイド体間を前記可撓チューブの前記チューブ結合部に対応して周方向の一部で結合するガイド結合部と、
    前記軸線方向で隣接するガイド体間において前記ガイド結合部の両側に区画されたガイドスリットと、を備え、
    前記ガイド結合部は、前記周方向の寸法が前記屈曲時に固定側となる前記軸線方向の一側から前記屈曲時に可動側となる前記軸線方向の他側にかけて漸次小さくなっている、
    ことを特徴とする屈曲構造体。
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