JP2019032209A - 繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置 - Google Patents

繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡素な構成でありながら、効率よく且つ高精度に検査することの可能な繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置を提供すること。
【解決手段】 導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランド101を含んでなる繊維強化複合材ケーブル100における静電容量に関連する値を測定することでストランド101の折れ等の損傷の有無を検査する。ストランド101の周方向Cに沿って配設される素線2aよりなるコイル2をストランド101の外周面に対し所定の間隙をおいて配置する。コイル2に交流電圧を印加して当該コイル2とストランド101との間に誘電分極を生じさせる。誘電分極による静電容量に関連する値をコイル2で測定する。その測定結果に基づいてストランド101の折れ等の損傷の有無を検査する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置に関する。さらに詳しくは、導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランドを含んでなる繊維強化複合材ケーブルにおける静電容量に関連する値を測定することで前記ストランドの折れの有無を検査する繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置に関する。
従来、上述の如き検査方法として、例えば特許文献1に記載の如きものが知られている。この検査方法では、隣り合うストランドを組としてストランドに直接交流電圧を印加し、ストランド間の静電容量に関連する値を測定している。そのため、この手法では、ストランド間に絶縁不良(短絡)があるとストランド間で静電容量が生じず、検査精度が低下するおそれがあった。また、損傷が大きい場合、その損傷箇所より下流に電流が流れないため、下流側の検査が困難となる場合もあった。さらに、ケーブル全体の損傷結果を得るために、ストランドの組み合わせを変えて何度も測定しなければならず、作業性の向上が望まれていた。しかも、ストランドが被覆されていると、ストランドを露出する作業が必要となり、さらに作業性が低下していた。
特開2013−167602号公報
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、簡素な構成でありながら、効率よく且つ高精度に検査することの可能な繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る繊維強化複合材ケーブルの検査方法の特徴は、導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランドを含んでなる繊維強化複合材ケーブルにおける静電容量に関連する値を測定することで前記ストランドの折れ等の損傷の有無を検査する方法において、前記ストランドの周方向に沿って配設される素線よりなるコイルを前記ストランドの外周面に対し所定の間隙をおいて配置し、前記コイルに交流電圧を印加して当該コイルと前記ストランドとの間に誘電分極を生じさせ、前記誘電分極による前記静電容量に関連する値を前記コイルで測定し、その測定結果に基づいて前記損傷の有無を検査することにある。
上記構成によれば、ストランドの周方向に沿って配設される素線よりなるコイルをストランドの外周面に対し所定の間隙をおいて配置し、コイルに交流電圧を印加して当該コイルとストランドとの間に誘電分極を生じさせるので、ストランドに対して局所的に静電容量を生じさせることができる。従って、ストランド間の絶縁状態や損傷の程度に関わらずストランド(ケーブル)全体を一度で検査でき、精度が低下することもない。しかも、被覆材の有無に関わらずストランドの外部から静電容量を発生させて検査できるので、作業性がよく検査効率もよい。
前記コイルは前記ストランドの軸方向に適宜間隔をおいて一対備え、一対のコイルの出力差により前記損傷の有無を検査するとよい。これにより、コイルとストランドとの間隙(相対距離)の変化により発生するノイズ(ガタ雑音)を抑制でき、さらに検査精度を向上させることができる。
前記素線は前記ストランドの全周にわたって配設され、前記ストランドを挿通させた状態で前記コイルを前記ストランドの軸方向に相対移動させるとよい。これにより、例えば、繊維強化複合材ケーブルの製造時において、コイルにストランド(ケーブル)を挿通させることでストランド全長にわたって検査可能となり、作業効率が極めて高い。
一方、前記素線の一部は前記ストランドの一部を覆うように配設され、前記素線の他部は前記ストランドに対し前記素線の一部と同一側に位置し、前記コイルを前記ストランドの軸方向に相対移動させてもよい。これにより、前記コイルをストランド(ケーブル)の外周面に沿わせて相対移動(走査)することができるので、例えば繊維強化複合材ケーブルを各種設備、装置や機械等に設置、施工する際や、その設置後の保守検査時にケーブルを取り外すことなくストランド全長にわたって検査可能でき、作業効率がよい。
上記いずれかの構成において、前記ケーブルは1本の前記ストランドより構成されていてもよく、前記ケーブルは複数の前記ストランドより構成されていてもよい。係る場合、前記1本のストランドは被覆材により覆われてなり、前記間隙は前記被覆材の肉厚を含んでいてもよい。また、前記複数のストランドは被覆材により覆われてなり、前記間隙は前記被覆材の肉厚を含んでいてもよい。
上記目的を達成するため、本発明に係る繊維強化複合材ケーブルの検査装置の特徴は、導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランドを含んでなる繊維強化複合材ケーブルにおける静電容量に関連する値を測定することで前記ストランドの折れ等の損傷の有無を検査する構成において、前記ストランドの周方向に沿って配設される素線よりなり、前記ストランドの外周面に対し所定の間隙をおいて配置されるコイルと、前記コイルに交流電圧を印加して当該コイルと前記ストランドとの間に誘電分極を生じさせる交流印加手段と、前記誘電分極による静電容量に関連する値を前記コイルで測定し、その測定結果に基づいて前記損傷の有無を判定する判定手段とを有することにある。
前記コイルは、前記ストランドの軸方向に適宜間隔をおいて一対設けられ、前記判定手段は、一対のコイルの出力差により前記損傷の有無を判定するとよい。
また、前記素線を前記ストランドの全周にわたって配設し、且つ前記ストランドを挿通させた状態で前記素線を前記ストランドの軸方向に相対移動可能に保持する治具をさらに備えてもよい。
一方、前記素線の一部を前記ストランドの一部を覆うように配設すると共に前記素線の他部を前記ストランドに対し前記素線の一部と同一側に位置し、且つ前記素線を前記ストランドの軸方向に相対移動可能に保持する治具をさらに備えてもよい。係る場合、前記治具は、前記素線の他部を前記素線の一部と適宜間隔をおいて保持するようにするとよい。
上記本発明に係る繊維強化複合材ケーブルの検査方法及び検査装置の特徴によれば、簡素な構成でありながら、効率よく且つ高精度に検査することが可能となった。
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
本発明に係る繊維強化複合材ケーブルの検査方法を示す概略図である。 検査対象となる繊維強化複合材ケーブルの断面図である。 本発明に係る検査装置のブロック図である。 ブリッジ回路図である。 誘電分極を説明する図である。 等価回路図である。 検査方法の一例を説明する図である。 正常品に対応する基準試験体の測定信号の一例を示す図である。 損傷品に対応する基準試験体の測定信号の一例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係るコイルの一例を示す図である。 本発明の他の検査対象の一例を示す図である。
次に、図1〜7を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明の検査対象となる繊維強化複合材ケーブル(以下、単に「ケーブル」と称する。)は、導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランド101を含んでなる。例えば、本実施形態におけるケーブル100は、図2に示すように、中心のストランド101の周囲に6本のストランド101を略点対称に配置して撚り合わせて撚り線として構成され、その撚り線の外周を塩化ビニル等の樹脂材料よりなる被覆材102で覆ってなる。
このストランド101は、1本が数μ程度のカーボンファイバー101aを数万本程度まとめて熱可塑性等の樹脂101bで固めて(含浸させて)構成されている。被覆材102の厚み(肉厚)は、例えば外径φ8mmのケーブル100で約1mm、外径φ12mmのケーブル100で約2〜3mmとしてある。この厚みが、検査対象物であるストランド101の外周面101xと後述するコイル2との間隙Gの一部G1となる。また、繊維強化複合材としては、例えば炭素繊維強化プラスチック(CFRP)が挙げられる。なお、本明細書において、ケーブルとは、ワイヤーやロープ等の若干の可撓性のあるものを含む。
本発明に係るケーブル100の検査装置1は、大略、図1に示すように、ストランド101を挿通するコイル2と、コイル2に交流電圧を印加して当該コイル2とストランド101との間に誘電分極を生じさせる交流印加手段としての発振器31を有し、誘電分極による静電容量に関連する値をコイル2で測定する渦電流探傷装置3と、渦電流探傷装置3の測定結果に基づいてストランド101の折れ等の損傷の有無を判定する判定手段としての信号処理装置4を備える。
図1に示すように、コイル2は、ストランド101の周方向に沿って配設される素線2a(巻き線)よりなる自己誘導型コイルである。このコイルは、交流電界を生じさせ、同一コイルで静電容量の変化を検出する。本実施形態におけるコイル2は、ストランド101(ケーブル100)の軸方向に適宜間隔をおいて配置される一対の第一、第二コイル21,22を備える。この第一、第二コイル21,22に交流電圧を印加すると、図5に示す如く、電流の向きが互いに逆向きとなるので出力差を検出でき、その出力差によりストランド101の損傷の有無を検査する。このように、対をなす第一、第二コイル21,22を用いる差動方式を採用することで、ストランド101の折れなどの局所的な変化を高精度に検出することができる。しかも、本実施形態の如き撚り線の撚りのような緩やかな変化を相殺することも可能であり、コイル2のガタ信号も相殺できるので、検出精度が向上する。
第一、第二コイル21,22は、例えば図7に示すように、コイル21,22の各素線がケーブル100(ストランド101)の全周にわたって配設可能に治具10に巻設されている。この治具10は、コイル2の素線2aをストランド101を挿通された状態でその軸方向に相対移動可能に保持する走査手段としても機能する。
図3に示すように、渦電流探傷装置3は、大略、交流印加手段としての発振器31、電力増幅器32、ブリッジ回路33、増幅器34、同期検波器35、移相器36及びフィルタ37を備える。ブリッジ回路33は、図4に示すように、固定抵抗器33a(抵抗Z1)、可変抵抗器33b(抵抗Z2)、第一コイル21(インピーダンスZ3)及び第二コイル23(インピーダンスZ4)により構成される。
発振器31からの交流出力は、電力増幅器32を介してブリッジ回路33の固定抵抗器33a、可変抵抗器33b及び自己誘導型の第一、第二コイル21,22に印加される。そして、第一、第二コイル21,22のインピーダンス差ΔZ(Z3−Z4)を電圧変化ΔVとして出力する。
そして、第一、第二コイル21,22間の不平衡出力は増幅器34で増幅され、同期検波器35a,35bに送られて、移相器36a,36bの出力とあいまって検波される。そして、渦電流信号をフィルタ37a,37bや図示省略するA/D変換器を介して信号処理装置4に取り込み、測定結果等を表示器5に表示する。信号処理装置4としては、例えば渦電流探傷装置3に接続されたパーソナルコンピューター(PC)で構成される。また、本実施形態では、渦電流探傷装置3には、リジェクション手段6を介して記録計7が接続されている。
ところで、コイル2(第一、第二コイル21,22)のインピーダンスZは、複素数表示では下記の式で表される。
Figure 2019032209
ω=2πfのため、周波数fが高いと1/ωCは極めて小さくなり、対象物が金属材料のような導電体の場合には無視できる。しかし、本発明の検査対象であるストランド101を構成するカーボンファイバー101aは、金属に比べ、その素線方向(軸方向)への導電率が1/104と小さい。さらに、このカーボンファイバー101aは電気的に異方性を有し、軸方向に直交する方向(周方向)の導電率は金属と比べ、1/108とさらに小さくなる。すなわち、カーボンファイバー101aの周方向には、ほとんど電気は流れない。
図1に示すように、カーボンファイバー101aにより構成されるストランド101を含むケーブル100にコイル2を配置して交流電流を流すと、コイル2の周囲に交流の電界及び磁界が発生する。一般に、対象物が金属材料の場合、電磁誘導現象により対象物の周方向に渦電流が誘導される。しかしながら、上述したように、カーボンファイバー101aは電気的に異方性があり、周方向の導電率が極めて小さいため、本来誘導される周方向に電流は流れない。そのため、導体であるストランド101には、金属材料で起こりうるような周方向への誘導電流が流れることとはない。従って、本発明において、インピーダンス変化は、上記数1における巻き線2aの抵抗Rとキャパシタンス(静電容量)ωCのみを考慮すればよいこととなる。
図5に示すように、コイル2としての第一、第二コイル21,22とストランド101の外周面101xとの間には、間隙Gとして樹脂よりなる被覆材102(G1)及び空気よりなる隙間G2が不導体(誘電体)として存在する。よって、ストランド101(導体)の周囲に被覆材102(G1)及び隙間G2(不導体)を有するケーブル100において、コイル2により電界E1,E2を作用させると、ストランド101の周方向に誘導電流が流れないため、ストランド101とコイル2との間には誘導分極により静電容量が発生する。
図5左側の第一コイル21で例示するように、コイル2に対応するストランド101の部分が損傷部Dのない健全部の場合、第一コイル21の浮遊容量C1、第一コイル21のインダクタンスL1、及びストランド101と第一コイル21との間の静電容量C2,C3によって、図6左側の回路図の如き等価回路が成立すると思われる。
他方、図5右側の第二コイル22で例示するように、コイル2に対応するストランド101の一部に折れ等の損傷部Dが存在する場合、その損傷部Dでは導体が存在しないので、当該部分で誘導分極は生じない。係る場合、図6右側の回路図の如く、ストランド101と第一コイル21との間の静電容量C2,C3は損傷部Dによって開放されてしまうため、等価回路が成立しないものと推測される。このように、ストランド101の損傷部Dに起因する静電容量の変化を検出することで、高精度にケーブル100内のストランド101の折れ等の損傷の有無を検査することができる。
ここで、本発明に係るケーブル100の検査方法について説明する。
まず、検査対象のケーブル100と同種のものを基準試験体として正常品(健全部のみ)及び損傷品(損傷部Dあり)を用意し、その基準試験体を用いて試験周波数、位相、ゲイン、フィルタ、探傷速度等の検査条件を決定する。なお、位相については、ガタ信号及びきず信号がX方向又はY方向に表れるように調整する。また、損傷品とは、ケーブル100内のストランド101の一部又は全部が折れたものである。
次に、設定した検査条件で基準試験体にて信号を測定し、その測定データから閾値(絶対値又はp−p値)を設定する。例えば、図8Aに例示する正常品の測定データの最大値よりも大で且つ図8Bに例示する損傷品(ストランド101が7本破損)のきず信号より小さい信号レベルを閾値(例えば、0.15V)として設定する。そして、例えば図7に示すように、第一、第二コイル21,22を巻設した円筒状の治具10,10を固定し、ストランド101の外周面101xに対し間隙Gをおいて固定したコイル2にケーブル100を挿通させ、第一、第二コイル21,22に交流電圧を印加して当該コイル21,22とストランド101との間に誘電分極を生じさせると共にそのケーブル110を軸方向Aに移動させることで誘電分極による静電容量に関連する値を測定し、閾値を超えた場合に折れ等の損傷Dが存在すると判定する。
最後に、本発明の他の実施形態の可能性について言及する。なお、上述の実施形態と同様の部材には同一の符号を附してある。
上記実施形態において、第一、第二コイル21,22の素線2aを各々円筒状の治具10に巻設したが、例えば1つの円筒状の治具の両端に第一、第二コイル21,22を巻設することも可能である。すなわち、コイル2の素線2aをストランド101の全周にわたって配設し、且つストランド101を挿通させた状態で素線2aをストランド101の軸方向に相対移動可能な態様であれば、上記態様に限定されない。
また、上記実施形態におけるケーブル100の検査では、固定したコイル2に対しケーブル100を挿通させることで検査している。これは、例えば、ケーブル100の製造時の検査工程として実施可能である。一方、ケーブル100が装置に組み込まれた場合、ケーブル100の両端部が装置に固定されているため、上述の如き円筒状の治具10,10は使用できない。
そこで、例えば図9に示す如き、正面視半円状の治具10’を用い、コイル21,22の素線2aを巻設するとよい。同図(b)に示すように、溝部11’に第一、第二コイル21,22の素線の一部2a1を係止させる一方、素線の他部2a2を下方に弛ませておく。そして、同図(a)に示すように、その他部2a2を治具10’をくぐらせて素線の一部2a1と離隔させて治具表面12’に載置する。これにより、装置からケーブル100を取り外すことなく測定(保守検査)でき、検査効率がよい。なお、図9はあくまで一例に過ぎず、素線の一部2a1をストランド101の一部を覆うように配設すると共に素線の他部2a2をストランド101に対し素線の一部2a1と同一側に位置し、且つ素線2aをストランド101の軸方向に相対移動可能に保持する態様であれば、この態様に限られない。
上記実施形態において、ケーブル100は、中心のストランド101の周囲に6本のストランド101を略点対称に配置して撚り合わせて撚り線として構成され、その撚り線の外周を塩化ビニル等の樹脂材料よりなる被覆材102で覆って構成されていた。しかし、検査対象はこれに限られるものではない。例えば、図10(a)(c)に示す如く、1本のストランド101や19本のストランド101よりなるケーブル100であっても検査可能である。
また、図10に示すように、被覆材102のないものであってもよい。上述したように、導体(ストランド101)と不導体との間の静電容量の変化を検出するので、ストランド101とコイル2との間に不導体として間隙Gを形成できる態様であれば検査可能である。なお、上記実施形態において、繊維強化複合材として、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を例に説明したが、これに限られるものではなく、例えば炭化ケイ素繊維等、上述の電気的特性を有する繊維強化複合材料(繊維素材)であればよい。
上記実施形態において、検査装置1を渦電流探傷装置3、判定手段としての信号処置装置4(パーソナルコンピュータ)及び表示器5より構成した。しかし、この態様に限られるものではなく、例えば、判定手段4及び表示手段5等を含む渦電流探傷装置により検査装置1を構成することも可能である。また、上記実施形態において、自己誘導型の差動方式を採用したがこれに限られない。但し、差動方式が検出精度の点で優れている。なお、上記実施形態において、インピーダンス差として電圧変化を出力したが、静電容量に関連する値はこれに限られるものではない。
1:検査装置、2:コイル、2a:素線、3:渦電流探傷装置、4:信号処置装置(判定手段)、5:表示手段、6:リジェクション手段、7:記録計、10:治具、11’:溝部、12’:表面、21:第一コイル、22:第二コイル、31:発振器(交流印加手段)、32:電力増幅器、33:ブリッジ回路、33a:固定抵抗器、33b:可変抵抗器、34:増幅器、35:同期検波器、36:移相器、37:フィルタ、100:高強度繊維複合材ケーブル、101:ストランド、101a:カーボンファイバー、101b:樹脂、101x:外周面、102:被覆材、A:軸方向、C:周方向、D:損傷(折れ)、E:電界の向き、G:間隙(不導体)

Claims (13)

  1. 導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランドを含んでなる繊維強化複合材ケーブルにおける静電容量に関連する値を測定することで前記ストランドの折れ等の損傷の有無を検査する繊維強化複合材ケーブルの検査方法であって、
    前記ストランドの周方向に沿って配設される素線よりなるコイルを前記ストランドの外周面に対し所定の間隙をおいて配置し、
    前記コイルに交流電圧を印加して当該コイルと前記ストランドとの間に誘電分極を生じさせ、
    前記誘電分極による前記静電容量に関連する値を前記コイルで測定し、
    その測定結果に基づいて前記損傷の有無を検査する繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  2. 前記コイルは前記ストランドの軸方向に適宜間隔をおいて一対備え、一対のコイルの出力差により前記損傷の有無を検査する請求項1記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  3. 前記素線は前記ストランドの全周にわたって配設され、前記ストランドを挿通させた状態で前記コイルを前記ストランドの軸方向に相対移動させる請求項1又は2記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  4. 前記素線の一部は前記ストランドの一部を覆うように配設され、前記素線の他部は前記ストランドに対し前記素線の一部と同一側に位置し、前記コイルを前記ストランドの軸方向に相対移動させる請求項1又は2記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  5. 前記ケーブルは、1本の前記ストランドよりなる請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  6. 前記ケーブルは、複数の前記ストランドよりなる請求項1〜4のいずれかに記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  7. 前記1本のストランドは被覆材により覆われてなり、前記間隙は前記被覆材の肉厚を含む請求項5記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  8. 前記複数のストランドは被覆材により覆われてなり、前記間隙は前記被覆材の肉厚を含む請求項6記載の繊維強化複合材ケーブルの検査方法。
  9. 導電性を有する繊維強化複合材よりなるストランドを含んでなる繊維強化複合材ケーブルにおける静電容量に関連する値を測定することで前記ストランドの折れ等の損傷の有無を検査する繊維強化複合材ケーブルの検査装置であって、
    前記ストランドの周方向に沿って配設される素線よりなり、前記ストランドの外周面に対し所定の間隙をおいて配置されるコイルと、
    前記コイルに交流電圧を印加して当該コイルと前記ストランドとの間に誘電分極を生じさせる交流印加手段と、
    前記誘電分極による静電容量に関連する値を前記コイルで測定し、その測定結果に基づいて前記損傷の有無を判定する判定手段とを有する繊維強化複合材ケーブルの検査装置。
  10. 前記コイルは、前記ストランドの軸方向に適宜間隔をおいて一対設けられ、前記判定手段は、一対のコイルの出力差により前記損傷の有無を判定する請求項9記載の繊維強化複合材ケーブルの検査装置。
  11. 前記素線を前記ストランドの全周にわたって配設し、且つ前記ストランドを挿通させた状態で前記素線を前記ストランドの軸方向に相対移動可能に保持する治具をさらに備える請求項9又は10記載の繊維強化複合材ケーブルの検査装置。
  12. 前記素線の一部を前記ストランドの一部を覆うように配設すると共に前記素線の他部を前記ストランドに対し前記素線の一部と同一側に位置し、且つ前記素線を前記ストランドの軸方向に相対移動可能に保持する治具をさらに備える請求項9又は10記載の繊維強化複合材ケーブルの検査装置。
  13. 前記治具は、前記素線の他部を前記素線の一部と適宜間隔をおいて保持する請求項12記載の繊維強化複合材ケーブルの検査装置。
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