JP2019028392A - 光源装置、照明装置及びプロジェクター - Google Patents
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Abstract
【課題】射出光の進行方向のずれの影響を低減できる光源装置を提供する。また、上記の光源装置を備えた照明装置を提供する。また、上記の照明装置を備えたプロジェクターを提供する。【解決手段】被照明領域に照明光を照射する光源装置であって、光を射出する少なくとも一つの光源と、第1の光学素子と第2の光学素子とを含み、光の断面形状を整形して照明光を生成するビーム整形作用を有する少なくとも一つのビーム整形素子とを備える。第1の光学素子は、光の主光線がビーム整形素子に入射する方向に見た平面視において、ビーム整形素子の中心を含む領域に設けられ、かつビーム整形作用を有している。第2の光学素子は、ビーム整形素子の端部に設けられ、光の一部が第2の光学素子に入射した場合、該光の一部を第2の光学素子に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する機能と、光の一部を被照明領域側に偏向させて射出する機能と、のうち一方を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、光源装置、照明装置及びプロジェクターに関するものである。
プロジェクター用の光源としてレーザー光源が注目されている。例えば、下記特許文献1には、レーザー光からなる励起光を蛍光体層に入射させることで蛍光を生成する光源装置が開示されている。この光源装置では、蛍光体層上における励起光の断面形状を拡散板で整形することで、蛍光を効率良く生成している。
しかしながら、上記光源装置においては、レーザー光源の実装精度が低い場合、拡散板で拡散された励起光の進行方向が蛍光体から外れ、励起光が蛍光体層の所定の領域に入射しない、という課題があった。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、光源から射出された光の進行方向が所定の方向からずれている場合に起こりうる影響が低減された光源装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の光源装置を備えた照明装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の照明装置を備えたプロジェクターを提供することを目的の一つとする。
本発明の第1態様に従えば、被照明領域に照明光を照射する光源装置であって、光を射出する少なくとも一つの光源と、第1の光学素子と第2の光学素子と、を含み、前記光の断面形状を整形して前記照明光を生成するビーム整形作用を有する少なくとも一つのビーム整形素子と、を備え、前記第1の光学素子は、前記光の主光線が前記ビーム整形素子に入射する方向に見た平面視において、前記ビーム整形素子の中心を含む領域に設けられており、かつ前記ビーム整形作用を有しており、前記第2の光学素子は、前記ビーム整形素子の端部に設けられており、前記光の一部が前記第2の光学素子に入射した場合、該光の一部を前記第2の光学素子に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する機能と、前記光の一部を前記被照明領域側に偏向させて射出する機能と、のうち一方を備えている光源装置が提供される。
第1態様に係る光源装置では、被照明領域からの照明光のはみ出しが低減されているので、光源から射出された光の進行方向が所定の方向からずれている場合に起こりうる影響を低減することができる。
上記第1態様において、前記第2の光学素子は、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子とが並んでいる第1の方向と平行な母線を有するシリンドリカル面を含むのが好ましい。
この構成によれば、第2の光学素子は該光の一部を母線と直交する方向に屈折させる機能をさらに備えているので、被照明領域における光のパワー密度を低減できる。
上記第1態様において、前記第2の光学素子は、前記光の一部を前記被照明領域側に偏向させる屈折力を有する偏向面を含むのが好ましい。
この構成によれば、光の進行方向のずれの影響を低減することができる。
上記第1態様において、前記第2の光学素子は平板からなる平板部を含むのが好ましい。
この構成によれば、第2の光学素子は該光の一部を第2の光学素子に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出できるので、光の進行方向のずれの影響を低減することができる。
上記第1態様において、前記第2の光学素子は、異方性拡散素子を含むのが好ましい。
この構成によれば、第2の光学素子は光の進行方向のずれが生じていない方向において光を拡散させることができるので、被照明領域における光のパワー密度を低減できる。
上記第1態様において、前記第1の光学素子は、拡散素子からなるのが好ましい。
この構成によれば、拡散素子によって所望のビーム整形作用を得ることができる。
上記第1態様において、前記第1の光学素子は、自由曲面を有するレンズからなるのが好ましい。
この構成によれば、自由曲面によって任意のビーム整形作用を得ることができる。
上記第1態様において、前記レンズの光軸に垂直な平面において互いに直交する2つの軸をx軸、y軸としたとき、前記自由曲面の形状は、xとyとを変数とする(1)式で表されるのが好ましい。
この構成によれば、所望のビーム整形作用を得る自由曲面を設計することができる。
上記第1態様において、前記少なくとも一つのビーム整形素子の後段に設けられた集光光学系をさらに備え、前記少なくとも一つの光源は複数の光源を備え、前記少なくとも一つのビーム整形素子は、各々が前記複数の光源に対応して設けられた複数のビーム整形素子を備え、前記集光光学系は、前記複数の光源から射出されて前記複数のビーム整形素子のうち対応するビーム整形素子を透過した複数の光を前記被照明領域に向けて集光する機能を有しているのが好ましい。
この構成によれば、複数のビーム整形素子を透過した複数の光を被照明領域上で互いに重畳させることができる。
上記第1態様において、前記複数のビーム整形素子はビーム整形素子アレイを構成しており、前記複数のビーム整形素子のうち前記ビーム整形素子アレイの輪郭を構成している第1のビーム整形素子の前記第2の光学素子は、前記輪郭に沿って設けられており、前記複数の光源は、前記第1のビーム整形素子に対応した第1の光源を備え、前記第1のビーム整形素子の前記第2の光学素子は、前記第1の光源から射出され前記第1のビーム整形素子の前記第2の光学素子に入射した成分を前記被照明領域側に偏向させる屈折力を有しているのが好ましい。
この構成によれば、第1のビーム整形素子へ入射する光の進行方向が輪郭からはみ出す方向にずれていて、光の一部が第2の光学素子に入射した場合、該光の一部を被照明領域側に偏向させることができる。よって、光の進行方向のずれの影響を低減することができる。
本発明の第2態様に従えば、上記第1態様に係る光源装置と、前記光源装置から射出された前記照明光を受けて拡散光を生成する拡散光生成素子と、を備える照明装置が提供される。
第2態様に係る照明装置では、照明光が被照明領域である拡散光生成素子に効率良く入射することができる。よって、明るい拡散光を得ることができる。
本発明の第3態様に従えば、上記第2態様に係る照明装置と、前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、前記画像光を投射する投射光学系と、を備えるプロジェクターが提供される。
第3態様に係るプロジェクターでは、明るい画像を表示できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
(第一実施形態)
まず、本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系6とを備えている。
まず、本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクターの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーンSCR上にカラー映像を表示する投射型画像表示装置である。プロジェクター1は、照明装置2と、色分離光学系3と、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、合成光学系5と、投射光学系6とを備えている。
色分離光学系3は、白色光WLを赤色光LRと、緑色光LGと、青色光LBとに分離する。色分離光学系3は、第1のダイクロイックミラー7a及び第2のダイクロイックミラー7bと、第1の全反射ミラー8a、第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bとを備えている。
第1のダイクロイックミラー7aは、照明装置2からの白色光WLを赤色光LRと、その他の光(緑色光LG及び青色光LB)とに分離する。第1のダイクロイックミラー7aは、分離された赤色光LRを透過すると共に、その他の光を反射する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGを反射すると共に青色光LBを透過させる。
第1の全反射ミラー8aは、赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。第2の全反射ミラー8b及び第3の全反射ミラー8cは、青色光LBを光変調装置4Bに導く。緑色光LGは、第2のダイクロイックミラー7bによって光変調装置4Gに向けて反射される。
第1のリレーレンズ9a及び第2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路中における第2のダイクロイックミラー7bの後段に配置されている。
光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色の画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色の画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色の画像光を形成する。
光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bには、例えば透過型の液晶パネルが用いられている。また、液晶パネルの入射側及び射出側各々には、偏光板(図示せず。)が配置されている。
また、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bの入射側には、それぞれフィールドレンズ10R,フィールドレンズ10G,フィールドレンズ10Bが配置されている。
合成光学系5には、光変調装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bからの各画像光が入射する。合成光学系5は、各画像光を合成し、この合成された画像光を投射光学系6に向けて射出する。合成光学系5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられている。
投射光学系6は、投射レンズ群からなり、合成光学系5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投射する。これにより、スクリーンSCR上には、拡大されたカラー映像が表示される。
(照明装置)
続いて、本発明の一実施形態に係る照明装置2について説明する。図2は照明装置2の概略構成を示す図である。図2に示すように、照明装置2は、光源装置2Aと、蛍光発光素子27と、拡散反射素子30と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33aとを備えている。本実施形態において、インテグレーター光学系31と重畳レンズ33aとは重畳光学系33を構成している。
続いて、本発明の一実施形態に係る照明装置2について説明する。図2は照明装置2の概略構成を示す図である。図2に示すように、照明装置2は、光源装置2Aと、蛍光発光素子27と、拡散反射素子30と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33aとを備えている。本実施形態において、インテグレーター光学系31と重畳レンズ33aとは重畳光学系33を構成している。
光源装置2Aは、アレイ光源21と、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、光整形素子アレイ24と、第1の位相差板28aと、偏光分離素子25と、第1の集光光学系26と、第2の位相差板28bと、第2の集光光学系29とを備える。
照明装置2において、アレイ光源21と、コリメーター光学系22と、アフォーカル光学系23と、光整形素子アレイ24と、第1の位相差板28aと、偏光分離素子25と、第2の位相差板28bと、第2の集光光学系29と、拡散反射素子30とは、アレイ光源21の光軸ax1上に順次並んで配置されている。一方、蛍光発光素子27と、第1の集光光学系26と、偏光分離素子25と、インテグレーター光学系31と、偏光変換素子32と、重畳レンズ33aとは、照明光軸ax2上に順次並んで配置されている。光軸ax1と照明光軸ax2とは、同一面内にあり、互いに直交する。
以下、図面を用いた説明において、XYZ座標系を用いて説明する。X方向は、照明光軸ax2に平行な方向である。Y方向は、アレイ光源21の光軸ax1に平行な方向である。Z方向は、X方向およびY方向にそれぞれ直交する方向である。
アレイ光源21は、固体光源としての複数の半導体レーザー21aを備える。複数の半導体レーザー21aは光軸ax1と直交する面内(XZ平面内)において、アレイ状に並んで配置されている。半導体レーザー21aは、例えば青色の光線BL(例えばピーク波長が460nmのレーザー光)を射出する。アレイ光源21は、複数の光線BLからなる光線束を射出する。本実施形態において、半導体レーザー21aは特許請求の範囲の「光源」に相当する。
アレイ光源21から射出された光線BLは、コリメーター光学系22に入射する。コリメーター光学系22は、アレイ光源21から射出された光線BLを平行光に変換する。コリメーター光学系22は、例えばアレイ状に並んで配置された複数のコリメーターレンズ22aから構成されている。複数のコリメーターレンズ22aは、複数の半導体レーザー21aに対応して配置されている。
コリメーター光学系22を通過した複数の光線BLは、アフォーカル光学系23に入射する。アフォーカル光学系23は、例えば凸レンズ23a,凹レンズ23bから構成されている。アフォーカル光学系23は、複数の光線BLの間隔を狭めるように調整する。アフォーカル光学系23を通過した光線BLは光整形素子アレイ24に入射する。
なお、アフォーカル光学系23は必ずしも必要ではなく、複数の光線BLの間隔を調整する必要が無い場合は省略しても良い。
なお、アフォーカル光学系23は必ずしも必要ではなく、複数の光線BLの間隔を調整する必要が無い場合は省略しても良い。
図3は光整形素子アレイ24を光軸ax1の方向に平面視した平面図である。
光整形素子アレイ24は、図3に示すように、光軸ax1と垂直な面内においてアレイ状に配列された複数の光整形素子60を備えている。複数の光整形素子60は複数の半導体レーザー21aと1対1で対応している。つまり、ひとつの光整形素子60はひとつの半導体レーザー21aから射出された光を受光する。複数の光整形素子60の各々は、回転非対称な自由曲面からなるレンズ面60aを有する。レンズ面60aについては後述する。
本実施形態において、光整形素子アレイ24は、特許請求の範囲に記載の「ビーム整形素子アレイ」に相当し、光整形素子60は、特許請求の範囲に記載の「ビーム整形素子」に相当する。
光整形素子アレイ24は、図3に示すように、光軸ax1と垂直な面内においてアレイ状に配列された複数の光整形素子60を備えている。複数の光整形素子60は複数の半導体レーザー21aと1対1で対応している。つまり、ひとつの光整形素子60はひとつの半導体レーザー21aから射出された光を受光する。複数の光整形素子60の各々は、回転非対称な自由曲面からなるレンズ面60aを有する。レンズ面60aについては後述する。
本実施形態において、光整形素子アレイ24は、特許請求の範囲に記載の「ビーム整形素子アレイ」に相当し、光整形素子60は、特許請求の範囲に記載の「ビーム整形素子」に相当する。
複数の半導体レーザー21aから射出されて光整形素子アレイ24(複数の光整形素子60)を透過した複数の光線BLは、後述する第1の集光光学系26或いは第2の集光光学系29により被照明領域(蛍光体層34或いは拡散反射素子30)上にそれぞれ重畳される。
なお、光整形素子アレイ24の詳細な構成については後述する。
なお、光整形素子アレイ24の詳細な構成については後述する。
光整形素子アレイ24を通過した光線BLは第1の位相差板28aに入射する。第1の位相差板28aは、例えば回転可能とされた1/2波長板である。半導体レーザー21aから射出された光線BLは直線偏光である。第1の位相差板28aの回転角度を適切に設定することにより、第1の位相差板28aを透過する光線BLを、偏光分離素子25に対するS偏光成分とP偏光成分とを所定の比率で含む光線とすることができる。第1の位相差板28aを回転させることにより、S偏光成分とP偏光成分との比率を変化させることができる。
S偏光成分とP偏光成分とを含む光線BLは偏光分離素子25に入射する。偏光分離素子25は、光軸ax1及び照明光軸ax2に対して45°の角度をなしている。
偏光分離素子25は、波長選択特性を有する。偏光分離素子25は、光線BLを、偏光分離素子25に対するS偏光成分の光線BLsとP偏光成分の光線BLpとに分離する偏光分離機能を有している。
また、偏光分離素子25は光線BLとは波長帯が異なる蛍光YLを、その偏光状態にかかわらず透過させる色分離機能を有している。
偏光分離素子25で反射されたS偏光の光線BLsは、第1の集光光学系26に入射する。第1の集光光学系26は、光線BLsを蛍光体層34に向けて集光させる。
本実施形態において、第1の集光光学系26は、例えば第1レンズ26a及び第2レンズ26bから構成されている。第1の集光光学系26から射出された光線BLsは、蛍光発光素子27に集光した状態で入射する。蛍光発光素子27は、蛍光体層34と、この蛍光体層34を支持する基板35と、蛍光体層34を基板35に固定する固定部材36とを有している。
本実施形態において、蛍光体層34は、蛍光体層34の側面と基板35との間に設けられた固定部材36により、基板35に固定されている。蛍光体層34の光線BLsが入射する側とは反対側の面は基板35に接触している。
蛍光体層34は、光線BLsを吸収して励起される蛍光体を含む。この光線BLsにより励起された蛍光体は、例えば500〜700nmの波長域にピーク波長を有する蛍光(黄色光)YLを射出する。本実施形態において、蛍光体層34は特許請求の範囲に記載の「拡散光生成素子」に相当し、蛍光YLは特許請求の範囲の「拡散光」に相当する。
蛍光体層34には、耐熱性及び表面加工性に優れたものを用いることが好ましい。このような蛍光体層34としては、例えば、アルミナ等の無機バインダー中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層や、バインダーを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などを好適に用いることができる。
蛍光体層34の光線BLsが入射する側とは反対側には反射部37が設けられている。反射部37は、蛍光体層34で生成された蛍光YLのうち、基板35に向かって進む成分を反射する。
基板35の蛍光体層34を支持する面とは反対側の面には、ヒートシンク38が配置されている。
蛍光体層34で生成された蛍光YLのうち、一部の蛍光YLは、反射部37によって反射され、蛍光体層34の外部へと射出される。また、蛍光体層34で生成された蛍光YLのうち、他の一部の蛍光YLは、反射部37を介さずに蛍光体層34の外部へと射出される。このようにして、蛍光YLが蛍光体層34から第1の集光光学系26に向かって射出される。
蛍光体層34から射出された蛍光YLは、第1の集光光学系26および偏光分離素子25をこの順に通過して、インテグレーター光学系31に入射する。
偏光分離素子25を透過したP偏光の光線BLpは、第2の位相差板28bに入射する。第2の位相差板28bは、偏光分離素子25と拡散反射素子30との間の光路中に配置された1/4波長板から構成されている。したがって、偏光分離素子25から第2の位相差板28bに入射した光線BLpは、第2の位相差板28bによって、例えば、右回り円偏光の青色光BLc1に変換された後、第2の集光光学系29に入射する。
第2の集光光学系29は、例えばレンズ29aから構成され、青色光BLc1を集光させた状態で拡散反射素子30に入射させる。
拡散反射素子30は、第2の集光光学系29から射出された青色光BLc1を偏光分離素子25に向けて拡散反射させる。拡散反射素子30としては、青色光BLc1をランバート反射させつつ、且つ、円偏光の向きを反転させるものを用いることが好ましい。
以下、拡散反射素子30によって拡散反射された光を青色光BLc2と称する。本実施形態によれば、青色光BLc1を拡散反射させることで略均一な照度分布の青色光BLc2が得られる。右回り円偏光の青色光BLc1は左回り円偏光の青色光BLc2として反射される。本実施形態において、拡散反射素子30は特許請求の範囲に記載の「拡散光生成素子」に相当し、青色光BLc2は特許請求の範囲の「拡散光」に相当する。
青色光BLc2は第2の集光光学系29によって平行光に変換された後に再び第2の位相差板28bに入射する。
左回り円偏光の青色光BLc2は、第2の位相差板28bによってS偏光の青色光BLs1に変換される。S偏光の青色光BLs1は、偏光分離素子25によってインテグレーター光学系31に向けて反射される。
これにより、青色光BLs1は、偏光分離素子25を透過した蛍光YLと合成される。すなわち、青色光BLs1及び蛍光YLは、偏光分離素子25から互いに同一方向に向けて射出され、青色光BLs1と蛍光(黄色光)YLとが混ざった白色光WLが生成される。
白色光WLは、インテグレーター光学系31に入射する。インテグレーター光学系31は、例えば、レンズアレイ31a,レンズアレイ31bから構成されている。レンズアレイ31a,31bは、複数の小レンズがアレイ状に配列されたものからなる。
インテグレーター光学系31を透過した白色光WLは、偏光変換素子32に入射する。偏光変換素子32は、偏光分離膜と位相差板とから構成されている。偏光変換素子32は、非偏光の蛍光YLを含む白色光WLを直線偏光に変換する。
偏光変換素子32を透過した白色光WLは、重畳レンズ33aに入射する。重畳レンズ33aはインテグレーター光学系31と協同して、白色光WLの被照明領域における照度分布を均一化する。このようにして、照明装置2は白色光WLを生成する。
光整形素子は、所定の方向から入射する光に対して所望のビーム整形作用を奏するように設計されている。そのため、光の進行方向が所定の方向からずれていると、所望のビーム整形作用が得られない。上記説明では、光線BLが所定の方向、例えば光軸ax1方向に沿って光整形素子60に入射するという理想的な場合を述べた。しかしながら、実際には、アレイ光源21やコリメーター光学系22の製造ばらつき、あるいは組立のばらつきなどによって光線BLの進行方向が所定の方向からずれる場合がある。光線BLの進行方向が所定の方向からずれると、光線BLに対して所望のビーム整形作用が得られなくなる。
本実施形態の光源装置2Aは光整形素子アレイ24を備えているので、光線BLの進行方向が所定の方向からずれている場合に起こりうる光線BLの損失が低減されている。
本実施形態の光整形素子アレイ24の構成について説明する。図4はひとつの光整形素子60を光軸ax1方向に平面視した図である。
図4に示すように、光整形素子60は、第1の光学素子60Aと第2の光学素子60Bとを含む。第1の光学素子60Aは、光整形素子60の中心を含む領域に設けられており、かつビーム整形作用を有している。光源装置2Aは、光線BLによるスポットBLS1が第1の光学素子60A内に形成されるように設計されている。
図4に示すように、光整形素子60は、第1の光学素子60Aと第2の光学素子60Bとを含む。第1の光学素子60Aは、光整形素子60の中心を含む領域に設けられており、かつビーム整形作用を有している。光源装置2Aは、光線BLによるスポットBLS1が第1の光学素子60A内に形成されるように設計されている。
第1の光学素子60Aは、自由曲面からなるレンズ面60aを有している。自由曲面からなるレンズ面60aの形状は、以下の(1)式で示すxとyとを変数とする多項式で表される。
上記の(1)式において、m,nは0以上の整数であり、kはコーニック定数である。cは曲率である。cjはxmynの係数(j=[(m+n)2+m+3n]/2+1)である。S=[(m1+n1)2+m1+3n1]/2+1、r=√(x2+y2)である。なお、m1,n1はそれぞれm,nの上限である。
自由曲面からなるレンズ面60aの形状は、(1)式の係数cjを適宜調整することにより設計することができる。自由曲面の表現方法は(1)式以外にもあり、それらを使用することも可能であるが、(1)式によればレンズ面60aのx方向の曲率およびy方向の曲率をそれぞれ独立して設計できるため、レンズの設計が容易である。
以下、被照明領域上の光が照射される領域を照明スポットと称し、照明スポットの形状を照明スポット形状と称する。後述するように、角度ずれを有する光線BLは、成分BL1と成分BL2とから構成されている。光線BLに起因する照明スポットのことを、光線BLの照明スポットと称し、成分BL1に起因する照明スポットのことを、成分BL1の照明スポットと称し、成分BL2に起因する照明スポットのことを、成分BL2の照明スポットと称する。光線BLの照明スポットは、成分BL1の照明スポットと成分BL2の照明スポットとを含む。また、照明スポットの形状を照明スポット形状と称する。
本実施形態において、レンズ面60aは、光線BLの照明スポット形状および光線BLの照明スポットにおける照度分布を最適化する。具体的に、レンズ面60aは、照明スポット形状を矩形状とし、且つ照度分布が均一となるように光線BLを整形するビーム整形作用を有する。
また、第2の光学素子60Bは、第1の光学素子60Aの周囲を囲むように設けられている。すなわち、第2の光学素子60Bは、矩形状の光整形素子60の4つの端辺(端部)に沿うように設けられている。
光線BLの進行方向が所定の方向からずれている場合、光線BLによるスポットBLS2は、図4に示したように例えばスポットBLS1よりも+Z方向にずれた位置に形成される。光線BLの進行方向がいずれの方向にずれている場合でも、光線BLのうち第1の光学素子60Aに入射できなかった成分は第2の光学素子60Bに入射する。
本実施形態において、第2の光学素子60Bは平板からなる。よって、第2の光学素子60Bはビーム整形作用を持たず、さらに、入射した光を、第2の光学素子60Bに入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する。ただし、第2の光学素子60Bを透過した光の光軸は、第2の光学素子60Bによって平行移動されている。
図5は光整形素子60の作用を説明する図であり、光整形素子60におけるX方向に直交し、且つ光整形素子60の中心を通る断面図に相当する。また、図5では、光整形素子60を透過した光線BLが蛍光体層34(被照明領域)に入射するまでの光路を示す。
なお、図5では、説明を単純にするため、光整形素子60と蛍光体層34との間に位置する第1の位相差板28a、偏光分離素子25および第1の集光光学系26の図示を省略し、光整形素子60から蛍光体層34までの光線BLの光路を仮想的に直線で示している。光線BLは第1の集光光学系26によって集光されるが、光整形素子60の作用には影響しない。
また、以下の説明では、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれており、X方向にはずれていないものとする。以降、光線BLの進行方向が所定の方向からずれていることを、角度ずれが有る、と表現することがある。
図5に破線で示したように、入射する光線BLに角度ずれが無い場合、光整形素子60のビーム整形作用によって光線BLは整形され、蛍光体層34に効率よく入射する。光線BLの照明スポット形状および照度分布は最適化されているので、蛍光体層34の高い変換効率が得られる。
図5に実線で示したように、光線BLの進行方向が所定の方向から例えば+Z方向にずれている場合、光線BLのうち+Z側の一部は第2の光学素子60Bを透過し、残りは第1の光学素子60Aを透過する。以下、第1の光学素子60Aを透過する成分を成分BL1と称し、第2の光学素子60Bを透過する成分を成分BL2と称す。
第2の光学素子60Bは平板からなるので、成分BL2は第2の光学素子60Bに入射する直前の進行方向と同じ方向に、第2の光学素子60Bから拡がることなく射出し、成分BL2の少なくとも一部は蛍光体層34に入射する。ただし、成分BL2の照明スポット形状および照度分布は調整されない。
成分BL1は所定の方向からずれた方向から第1の光学素子60Aに入射するため、成分BL1の照明スポット形状および照度分布はそれぞれ最適状態からいくらかずれている。しかし、成分BL1は蛍光体層34に効率よく入射する。
成分BL1のうち第1の光学素子60Aと成分BL2が透過する第2の光学素子60Bとの境界近傍を透過する成分は、たとえば成分BL1の入射角度によっては蛍光体層34に入射できない場合がある。その場合であっても、成分BL2の少なくとも一部は蛍光体層34に入射するので、光線BLを従来よりも高い効率で利用できる。
ここで、比較例として、本実施形態の光整形素子60に代えて、第1の光学素子のみで構成された光整形素子60’について説明する。図6は比較例に係る光整形素子60’の作用を説明する図である。図6は、光整形素子60’のX方向に直交し、且つ光整形素子60’の中心を通る断面図に相当する。
図6に破線で示したように、入射する光線BL’に角度ずれが無い場合、光整形素子60’のビーム整形作用によって光線BL’は整形され、蛍光体層34に効率よく入射する。
一方、図6に実線で示したように、入射する光線BL’に角度ずれが生じている場合、光整形素子60’のビーム整形作用によって光線BL’の総ての成分(−Z側の成分BL‘1および+Z側の成分BL’2)が拡張される。つまり、光線BL’のうち+Z側の成分BL’2は拡張されることで蛍光体層34に入射することができない。そのため、光線BL’の利用効率が低い。
一方、図6に実線で示したように、入射する光線BL’に角度ずれが生じている場合、光整形素子60’のビーム整形作用によって光線BL’の総ての成分(−Z側の成分BL‘1および+Z側の成分BL’2)が拡張される。つまり、光線BL’のうち+Z側の成分BL’2は拡張されることで蛍光体層34に入射することができない。そのため、光線BL’の利用効率が低い。
図7Aは比較例に係る光整形素子60’による被照明領域の光線分布を示したシミュレーション結果である。図7Bは本実施形態の光整形素子60による被照明領域の光線分布を示したシミュレーション結果である。なお、図7A及び図7Bにおいて、符号SAは被照明領域を示す。また、本シミュレーションは、コリメータレンズの焦点距離は3mmであり、光線の射出位置がX方向に30μmずれている、という条件で行った。
図7Aに示されるように、比較例の光整形素子60’によれば、被照明領域SAに光線を効率良く入射できないことが分かった。具体的に、光線BL’のうちの13.6%しか被照明領域SAに光線が入射しないことが分かった。
一方、図7Bに示されるように、本実施形態の光整形素子60によれば、比較例の光整形素子60’に比べて被照明領域SAに光線を効率良く入射できることが分かった。具体的に、光線BLのうちの53%が被照明領域SAに入射することが分かった。
以上のように、本実施形態の光源装置2Aによれば、アレイ光源21から射出された光線BLの進行方向が所定の方向からずれている場合、光の進行方向のずれの影響を低減することができるので、光線BLの損失を低減することができる。
なお、図5,6の説明では、被照明領域の外形が蛍光体層34の外形と一致しているとした。しかし、蛍光体層34の外形が所定の被照明領域の外形よりも大きい場合、光線BLのうち所定の被照明領域からはみ出した成分も蛍光体層34に入射する。これにより蛍光が射出される領域が大きくなる。つまりエテンデューが大きくなり、蛍光の利用効率が低下する。しかし、本実施形態の光整形素子60によれば、所定の被照明領域からはみ出す成分が低減されるので、蛍光の利用効率の低下が低減される。このように、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向からずれていることによる影響を低減することができる。
図8は、Z方向において並んで配置されている2つの光整形素子60を示した図である。−Z側の光整形素子60を下段光整形素子61、+Z側の光整形素子60を上段光整形素子62と称すことにする。また、下段光整形素子61に入射すべき光線BLを光線BLaと称し、上段光整形素子62に入射すべき光線BLを光線BLbと称すことにする。
ところで、アレイ光源21から射出される複数の光線BLに生じるばらつきが最も大きくなる状況として、例えば、図8に示すように、光線BLaの進行方向が上方(+Z方向)にずれることで光線BLaの一部が上段光整形素子62に入射するとともに、光線BLbの進行方向が下方(−Z方向)にずれることで光線BLbの一部が下段光整形素子61に入射する場合がある。
本実施形態の光整形素子アレイ24では、下段光整形素子61および上段光整形素子62それぞれにおいて、第1の光学素子60Aの周囲を囲むように第2の光学素子60Bが配置されている。
そのため、光線BLaの一部は上段光整形素子62の第2の光学素子60Bを透過して、蛍光体層34に効率よく入射する。よって、角度ずれがある光線BLaを効率良く利用できる。
同様に、光線BLbの一部は下段光整形素子61の第2の光学素子60Bを透過して、蛍光体層34に効率よく入射する。よって、角度ずれがある光線BLbを効率良く利用できる。
本実施形態の光整形素子アレイ24によれば、第1の光学素子60Aの周囲を囲むように第2の光学素子60Bを配置した複数の光整形素子60を備えるため、隣り合う2つの光整形素子60に対応する光線BL同士が互いに近づくような大きな角度ずれが生じた場合でも、光線BLは被照明領域である蛍光体層34に効率よく入射する。よって、本実施形態の照明装置2によれば、明るい蛍光YLを得ることができる。
なお、上記説明では、光整形素子アレイ24を経由した光線BLが蛍光体層34に入射する場合を例に挙げたが、光整形素子アレイ24を経由した光線BLは拡散反射素子30にも効率良く入射する。
すなわち、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向からずれた場合、光線BLの成分BL2を効率よく拡散反射素子30に入射させることができる。
以上述べたように、本実施形態の光整形素子アレイ24によれば、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向からずれている場合に起こりうる光線BLの損失を低減することができる。本実施形態のプロジェクター1は照明装置2を備えるので、明るい画像を表示することができる。
以上述べたように、本実施形態の光整形素子アレイ24によれば、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向からずれている場合に起こりうる光線BLの損失を低減することができる。本実施形態のプロジェクター1は照明装置2を備えるので、明るい画像を表示することができる。
(第二実施形態)
続いて、第二実施形態に係る光整形素子アレイについて説明する。
図9は、本実施形態の光整形素子アレイ124が備える複数の光整形素子160の1つを光軸ax1方向に平面視した図である。図10Aは図9のA−A線における光整形素子160の断面図であり、図10Bは図9のB−B線における光整形素子160の断面図である。
続いて、第二実施形態に係る光整形素子アレイについて説明する。
図9は、本実施形態の光整形素子アレイ124が備える複数の光整形素子160の1つを光軸ax1方向に平面視した図である。図10Aは図9のA−A線における光整形素子160の断面図であり、図10Bは図9のB−B線における光整形素子160の断面図である。
図9に示すように、光整形素子160は、第1の光学素子160Aと第2の光学素子160Bとを含む。
第1の光学素子160Aは、光整形素子160の中心を含む領域に設けられており、かつビーム整形作用を有している。光源装置2Aは、光線BLによるスポットBLS1が第1の光学素子160A内に形成されるように設計されている。第1の光学素子160Aは、第一実施形態の第1の光学素子60Aと同様の構成を有し、自由曲面からなるレンズ面を有している。
第1の光学素子160Aは、光整形素子160の中心を含む領域に設けられており、かつビーム整形作用を有している。光源装置2Aは、光線BLによるスポットBLS1が第1の光学素子160A内に形成されるように設計されている。第1の光学素子160Aは、第一実施形態の第1の光学素子60Aと同様の構成を有し、自由曲面からなるレンズ面を有している。
第2の光学素子160Bは、第1の光学素子160Aの周囲を囲むように設けられている。すなわち、第2の光学素子160Bは、矩形状の光整形素子160の4つの端辺(端部)に沿うように設けられている。
本実施形態において、第2の光学素子160Bは、2つの第1領域161と、2つの第2領域162と、4つの第3領域163とを含む。
第1領域161は、矩形状の光整形素子160の4つの端辺のうちX方向に平行な2つの端辺に沿ってそれぞれ設けられている。光整形素子160内において、第1領域161はそれぞれ第1の光学素子160Aの+Z側と−Z側とに配置されている。
図10Aに示すように、第1領域161は、シリンドリカル凹面161aを有する。このシリンドリカル凹面161aは、第1の光学素子160Aと第2の光学素子160Bとが並んでいるZ方向(第1の方向)と平行な母線を有する。そのため、第1領域161は、母線と直交するX方向には屈折力を持っているが、母線に平行なZ方向には屈折力を持っていない。したがって、第1領域161は、母線方向に角度ずれを持っている入射光を第1領域161に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する機能を有している。
第2領域162は、矩形状の光整形素子160の4つの端辺のうちZ方向に平行な2つの端辺に沿ってそれぞれ設けられている。光整形素子160内において、第2領域162はそれぞれ第1の光学素子160Aの+X側と−X側に配置されている。
図10Bに示すように、第2領域162は、シリンドリカル凹面162aを有する。このシリンドリカル凹面162aは、第1の光学素子160Aと第2の光学素子160Bとが並んでいるX方向(第2の方向)と平行な母線を有する。そのため、第2領域162は、母線と直交するZ方向には屈折力を持っているが、母線に平行なX方向には屈折力を持っていない。したがって、第2領域162は、母線方向に角度ずれを持っている入射光を第2領域162に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する機能を有している。
第3領域163は、矩形状の光整形素子160内における4つの角部にそれぞれ設けられている。
第3領域163は平板からなる。よって、第3領域163はビーム整形作用を持たず、さらに、入射した光を、第3領域163に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する。ただし、第3領域163を透過する光の光軸は、第3領域163によって平行移動される。
第3領域163は平板からなる。よって、第3領域163はビーム整形作用を持たず、さらに、入射した光を、第3領域163に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する。ただし、第3領域163を透過する光の光軸は、第3領域163によって平行移動される。
図11及び図12は光整形素子160の作用を説明する図である。図11は光整形素子160の、X方向に直交し、且つ光整形素子160の中心を通る断面に相当し、第一実施形態の図5に対応する図である。また、図12は光整形素子160の、Z方向に直交し、且つ第1の光学素子160Aの+Z側に配置された第1領域161の中心を通る断面図である。
以下では、説明を分かり易くするため、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれており、X方向にはずれていないものとする。
以下では、説明を分かり易くするため、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれており、X方向にはずれていないものとする。
図11に破線で示したように、入射する光線BLに角度ずれが無い場合、光整形素子160のビーム整形作用によって光線BLは整形され、蛍光体層34に効率よく入射する。
図11に実線で示したように、光線BLの進行方向が所定の方向から例えば+Z方向にずれている場合、光線BLのうち+Z側の一部は第1領域161を透過し、残りは第1の光学素子160Aを透過する。以下、第1の光学素子160Aを透過する成分を成分BL1と称し、第1の光学素子160Aの+Z側に配置された第1領域161を透過する成分を成分BL2と称す。成分BL1は蛍光体層34に効率よく入射する。
既に述べたように第1領域161はZ方向には屈折力を持っていない。そのため、図11に示した断面視において、成分BL2は第1領域161に入射する直前の進行方向と同じ方向に第1領域161から射出し、成分BL2の少なくとも一部は蛍光体層34に入射する。
しかし、図12に示すように、第1領域161を透過した成分BL2は、第1領域161のシリンドリカル凹面161aの母線と直交するX方向に拡がった状態で被照明領域である蛍光体層34に入射する。これにより、蛍光体層34上における光のパワー密度が低減される。
また、上記説明では、Z方向に角度ずれを持っている光線BLが第1領域161に入射する場合を例に挙げたが、X方向に角度ずれを持っている光線BLが第2領域162に入射した場合でも同様の効果を得ることができる。
本実施形態の光整形素子アレイ124によれば、第1領域161及び第2領域162にシリンドリカル凹面161a,162aをそれぞれ設けたので、照明スポット形状および照度分布が調整されていない成分の蛍光体層34上における光のパワー密度を低減することができる。よって、蛍光体層34の発光効率の低下を低減できる。
光線BLのうち第3領域163に入射した成分は、第3領域163に入射する直前の進行方向と同じ方向に第3領域163から射出されて、蛍光体層34上に入射する。
以上述べたように、本実施形態の光整形素子アレイ124によれば、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向からずれた場合に起こりうる光線BLの損失を低減することができる。また、被照明領域(蛍光体層34)上における光のパワー密度を低減することができる。
上記説明では、光整形素子アレイ124を経由した光線BLが蛍光体層34に入射する場合を例に挙げたが、光整形素子アレイ124を経由した光線BLは拡散反射素子30にも効率良く入射する。
(第三実施形態)
続いて、第三実施形態に係る光整形素子アレイについて説明する。
図13は本実施形態の、複数の光整形素子260を備えた光整形素子アレイ224を光軸ax1の方向に平面視した平面図である。
図13に示すように、複数の光整形素子260は、光軸ax1に垂直な面内(XZ平面と平行な面内)において、2次元アレイ状に配列されている。第1実施形態と同様、複数の光整形素子260は複数の半導体レーザー21aと1対1で対応するように設けられている。
続いて、第三実施形態に係る光整形素子アレイについて説明する。
図13は本実施形態の、複数の光整形素子260を備えた光整形素子アレイ224を光軸ax1の方向に平面視した平面図である。
図13に示すように、複数の光整形素子260は、光軸ax1に垂直な面内(XZ平面と平行な面内)において、2次元アレイ状に配列されている。第1実施形態と同様、複数の光整形素子260は複数の半導体レーザー21aと1対1で対応するように設けられている。
複数の光整形素子260は、複数の第1の光整形素子261と、複数の第2の光整形素子262とを含む。
本実施形態において、第2の光整形素子262は、例えば、第一実施形態の光整形素子60又は第二実施形態の光整形素子160と同様の構成からなる。そのため、第2の光整形素子262の構成及び作用については説明を省略する。
本実施形態において、光整形素子アレイ224の輪郭Rは、複数の第1の光整形素子261を配列した領域の外形に相当する。本実施形態において、複数の光整形素子260は、16個の第1の光整形素子261と、9個の第2の光整形素子262とを含む。本実施形態において、第1の光整形素子261は特許請求の範囲に記載の「第1のビーム整形素子」に相当する。
図14は光整形素子アレイ224の部分拡大図である。図14においては、光整形素子アレイ224の輪郭Rを構成する3個の第1の光整形素子261と、該3個の光整形素子261のうちの2個に隣接する1個の第2の光整形素子262とを図示している。図14において、光整形素子アレイ224の角部に位置する第1の光整形素子261を角部光整形素子261Aと称し、角部光整形素子261Aの左側(−X側)に位置する第1の光整形素子261を角部左側光整形素子261Bと称し、角部光整形素子261Aの下側(−Z側)に位置する第1の光整形素子261を角部下側光整形素子261Cと称する。
図14に示すように、第1の光整形素子261は、第1の光学素子263と第2の光学素子264とを含む。第1の光学素子263は、第1の光整形素子261の中心を含む領域に設けられており、かつビーム整形作用を有している。第1の光学素子263は、自由曲面からなるレンズ面263aを有している。
第2の光学素子264は、光整形素子アレイ224の輪郭Rに沿って設けられている。すなわち、第2の光学素子264は、矩形状の第1の光整形素子261が有する4つの端辺(端部)のうち輪郭Rを構成している端辺に設けられている。第2の光学素子264は、被照明領域の外側から該被照明領域の内側に向けて光を偏向させる屈折力を有する偏向面を含む。
具体的に、角部光整形素子261Aにおいて、第2の光学素子264は角部光整形素子261Aの+Z側の端辺と+X側の端辺とにそれぞれ設けられている。角部左側光整形素子261Bにおいて、第2の光学素子264は角部左側光整形素子261Bの+Z側の端辺に設けられている。角部下側光整形素子261Cにおいて、第2の光学素子264は角部下側光整形素子261Cの+X側の端辺に設けられている。
後述するように、第2の光学素子264は、該第1の光整形素子261に対応する半導体レーザー21a(第1の光源)から射出されて第2の光学素子264に入射した成分を被照明領域側に偏向させて射出する機能を有している。
図15は第1の光整形素子261の作用を説明する図である。図15では、角部光整形素子261AのX方向に直交し、且つ角部光整形素子261Aの中心を通る断面図に相当する。また、図15では、角部光整形素子261Aを透過した光線BLが蛍光体層34(被照明領域)に入射するまでの光路を示す。なお、図15では、説明を単純にするため、光整形素子260と蛍光体層34との間に位置する、第1の位相差板28a、偏光分離素子25および第1の集光光学系26の図示を省略し、角部光整形素子261Aから蛍光体層34までの光線BLの光路を仮想的に直線で示している。
図16は蛍光体層34と光整形素子アレイ224の輪郭Rとの位置関係を示す図である。なお、図16は、蛍光体層34と光整形素子アレイ224との間の光線BLの光路と光線BLsの光路とを仮想的に一直線上に配置して、蛍光体層34を光線BLsの主光線の方向から見た図である。図16に示した座標系は、光整形素子アレイ224に対応している。
図16に示したように、蛍光体層34は光整形素子アレイ224の輪郭Rの内側に位置するように配置されている。
図16に示したように、蛍光体層34は光整形素子アレイ224の輪郭Rの内側に位置するように配置されている。
以下では、説明を分かり易くするため、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれており、X方向にはずれていないものとする。
図15に示すように、光線BLのうち+Z側の一部は第2の光学素子264を透過し、残りは第1の光学素子263を透過する。以下、第1の光学素子263を透過する成分を成分BL1と称し、第2の光学素子264を透過する成分を成分BL2と称す。成分BL1は蛍光体層34に効率よく入射する。
第2の光学素子264は、成分BL2を被照明領域の外側から該被照明領域の内側(−Z方向)に向けて偏向させる屈折力を有する。言い換えれば、第2の光学素子264は、該第2の光学素子264に入射した成分BL2を被照明領域側に偏向させて射出する機能を有している。よって、成分BL2の少なくとも一部は第2の光学素子264の作用により蛍光体層34に入射する。第2の光学素子264が上記偏向作用を持っているため、上記偏向作用を持っていない第1実施形態に比べて大きな角度ずれに対しても効果を発揮する。
角部光整形素子261Aの+X側の端辺に設けられた第2の光学素子264は、被照明領域の外側から該被照明領域の内側(−X方向)に向けて光を偏向させる屈折力を有する。したがって、光線BLの進行方向が所定の方向から+X方向にずれて第1の光学素子263に入射できなかった成分は、第2の光学素子264によって被照明領域側に偏向されるので、蛍光体層34に入射できる。
同様に、角部左側光整形素子261Bの+Z側の端辺に設けられた第2の光学素子264は、被照明領域の外側から該被照明領域の内側(−Z方向)に向けて光を偏向させる屈折力を有する。したがって、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれて第1の光学素子263に入射できなかった成分は、第2の光学素子264によって被照明領域側に偏向されるので、蛍光体層34に入射できる。
同様に、角部下側光整形素子261Cの+X側の端辺に設けられた第2の光学素子264は、被照明領域の外側から該被照明領域の内側(−X方向)に向けて光を偏向させる屈折力を有する。したがって、光線BLの進行方向が所定の方向から+X方向にずれているために第1の光学素子263に入射できなかった成分は、第2の光学素子264によって被照明領域側に偏向されるので、蛍光体層34に入射できる。
本実施形態の光整形素子アレイ224では、図13に示した輪郭Rを構成する他の第1の光整形素子261についてもその位置に応じて、上述した角部光整形素子261A,角部左側光整形素子261B,角部下側光整形素子261Cと同様、輪郭Rに沿った端辺に第2の光学素子264が設けられている。そのため、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向から輪郭Rの外側に向かってずれた状態で第1の光整形素子261に入射する場合に起こりうる光線BLの損失を低減することができる。
上記説明では、光整形素子アレイ224を経由した光線BLが蛍光体層34に入射する場合を例に挙げたが、光整形素子アレイ224を経由した光線BLは拡散反射素子30にも効率良く入射する。
また、本実施形態では、光整形素子アレイ224の輪郭Rが矩形となる場合を例に挙げたが、光整形素子アレイ224の輪郭Rは矩形に限定されない。
なお、本発明は上記実施形態の内容に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
(第一変形例)
第一実施形態では、光整形素子60の第1の光学素子60Aとして自由曲面からなるレンズ面60aを用いる場合を例に挙げたが、光整形素子60の構成はこれに限定されない。第1の光学素子60Aとしては、被照明領域に照射する照明光の断面形状を整形するビーム整形作用を有する構成であれば適宜採用可能である。例えば、ビーム整形作用を有する第1の光学素子60Aとして拡散素子を用いても良い。第1の光学素子60Aとして拡散素子を用いる場合、拡散素子の周辺部に設けた平坦面によって第2の光学素子60Bを構成することができる。
第一実施形態では、光整形素子60の第1の光学素子60Aとして自由曲面からなるレンズ面60aを用いる場合を例に挙げたが、光整形素子60の構成はこれに限定されない。第1の光学素子60Aとしては、被照明領域に照射する照明光の断面形状を整形するビーム整形作用を有する構成であれば適宜採用可能である。例えば、ビーム整形作用を有する第1の光学素子60Aとして拡散素子を用いても良い。第1の光学素子60Aとして拡散素子を用いる場合、拡散素子の周辺部に設けた平坦面によって第2の光学素子60Bを構成することができる。
(第二変形例)
また、第二実施形態では、第2の光学素子160Bを構成する第1領域161及び第2領域162としてシリンドリカル凹面161a,162aを用いる場合を例に挙げたが、第2の光学素子160Bの構成はこれに限定されない。
また、第二実施形態では、第2の光学素子160Bを構成する第1領域161及び第2領域162としてシリンドリカル凹面161a,162aを用いる場合を例に挙げたが、第2の光学素子160Bの構成はこれに限定されない。
図17は第二実施形態の変形例に係る光整形素子アレイ324が備える複数の光整形素子360の1つを光軸ax1方向に平面視した図である。図17に示すように、光整形素子360は、第1の光学素子160Aと第2の光学素子360Bとを含む。なお、本変形例において、第二実施形態の光整形素子アレイ124と共通の構成については同じ符号を付し、その詳細については説明を省略する。
本実施形態において、第2の光学素子360Bは、2つの第1領域361と、2つの第2領域362と、4つの第3領域163とを含む。第1の光学素子160Aと第1領域361とが並んでいる方向をZ方向とし、第1の光学素子160Aと第2領域362とが並んでいる方向をX方向とする。
第1領域361は、矩形状の光整形素子360の4つの端辺のうちX方向に平行な2つの端辺に沿ってそれぞれ設けられている。光整形素子360内において、第1領域361はそれぞれ第1の光学素子160Aの+Z側と−Z側とに配置される。
第1領域361は、異方性拡散素子361aを含む。この異方性拡散素子361aは、入射光をX方向に拡散させるがZ方向にはほとんど拡散させない。したがって、第1領域361は、Z方向に角度ずれを持っている入射光を散乱させるものの、入射光が第1領域361に入射する直前の進行方向と同じ方向に主光線を持つ散乱光を射出する機能を有している。
第2領域362は、矩形状の光整形素子360の4つの端辺のうちZ方向に平行な2つの端辺に沿ってそれぞれ設けられている。光整形素子360内において、第2領域362それぞれは第1の光学素子160Aの+X側と−X側とに配置される。
第2領域362は、異方性拡散素子362aを含む。この異方性拡散素子362aは、入射光をZ方向に拡散させるがX方向には拡散させない。したがって、第2領域362は、X方向に角度ずれを持っている入射光を散乱させるものの、入射光が第2領域362に入射する直前の進行方向と同じ方向に主光線を持つ散乱光を射出する機能を有している。
第3領域163は第二実施形態における第3領域と同じ構成を有しているので、説明を省略する。
図18及び図19は光整形素子360の作用を説明する図である。図18は光整形素子360の、X方向に直交し、且つ光整形素子360の中心を通る断面に相当し、第二実施形態の図11に対応する図である。また、図19は光整形素子360の、Z方向に直交し、且つ第1領域361の中心を通る断面図であり、第二実施形態の図12に対応する。
以下では、説明を分かり易くするため、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれており、X方向にはずれていないものとする。
以下では、説明を分かり易くするため、光線BLの進行方向が所定の方向から+Z方向にずれており、X方向にはずれていないものとする。
図18に破線で示したように、入射する光線BLに角度ずれが無い場合、光整形素子360のビーム整形作用によって光線BLは整形され、蛍光体層34に効率よく入射する。
図18に実線で示したように、光線BLの進行方向が所定の方向から例えば+Z方向にずれている場合、光線BLのうち+Z側の一部は第1領域361を透過し、残りは第1の光学素子160Aを透過する。以下、第1の光学素子160Aを透過する成分を成分BL1と称し、第1の光学素子160Aの+Z側に配置された第1領域361を透過する成分を成分BL2と称す。成分BL1は蛍光体層34に効率よく入射する。
既に述べたように第1領域361は光をZ方向には拡散させない。そのため、図18に示した断面視において、成分BL2は第1領域361に入射する直前の進行方向と同じ方向に、第1領域361から拡がることなく射出し、成分BL2の少なくとも一部は蛍光体層34に入射する。
しかし、第1領域361は光をX方向に拡散させるので、図19に示すように、第1領域361を透過した成分BL2の少なくとも一部は、X方向に拡散された状態で蛍光体層34に入射する。これにより、蛍光体層34上における光のパワー密度が低減される。
また、上記説明では、Z方向に角度ずれを持っている光線BLが第1領域361に入射する場合を例に挙げたが、X方向に角度ずれを持っている光線BLが第2領域362に入射した場合でも同様の効果を得ることができる。
本変形例の光整形素子アレイ324によれば、第1領域361及び第2領域362に異方性拡散素子361a,362aをそれぞれ設けたので、照明スポット形状および照度分布が調整されていない成分の蛍光体層34上における光のパワー密度を低減できる。よって、蛍光体層34の発光効率の低下を低減できる。
以上述べたように、本変形例の光整形素子アレイ324によれば、アレイ光源21から射出される光線BLの進行方向が所定の方向からずれている場合に起こりうる光線BLの損失を低減することができる。また、被照明領域(蛍光体層34)上における光のパワー密度を低減することができる。
本説明では、光整形素子アレイ324を経由した光線BLが蛍光体層34に入射する場合を例に挙げたが、光整形素子アレイ324を経由した光線BLは拡散反射素子30にも効率良く入射する。
なお、本説明では、第1の光学素子160Aが自由曲面からなるレンズ面を含む場合を例に挙げたが、第1の光学素子として拡散素子を用いても良い。
(第三変形例)
上記第一乃至第三実施形態では、アレイ光源21として複数の半導体レーザー21aを有したものを用いたが、アレイ光源21が一つの半導体レーザー21aのみから構成されていてもよい。この場合、上記光整形素子アレイ24、光整形素子アレイ124或いは光整形素子アレイ224は、光整形素子60、光整形素子160或いは光整形素子260を一つずつ有していれば良い。また、第1の集光光学系26或いは第2の集光光学系29は必須ではない。
上記第一乃至第三実施形態では、アレイ光源21として複数の半導体レーザー21aを有したものを用いたが、アレイ光源21が一つの半導体レーザー21aのみから構成されていてもよい。この場合、上記光整形素子アレイ24、光整形素子アレイ124或いは光整形素子アレイ224は、光整形素子60、光整形素子160或いは光整形素子260を一つずつ有していれば良い。また、第1の集光光学系26或いは第2の集光光学系29は必須ではない。
(第四変形例)
第2実施形態では、シリンドリカル凹面を用いたが、シリンドリカル凸面を用いることも可能である。
第2実施形態では、シリンドリカル凹面を用いたが、シリンドリカル凸面を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、蛍光発光素子27は固定されていたが、蛍光体層上における光線BLsの入射領域が時間とともに移動する構成を採用してもよい。この場合、各光線の照明スポットが所定の領域からはみ出していると、エテンデューが大きくなり、蛍光の利用効率が低下する。しかし、本発明の光整形素子によれば、各光線BLの照明スポットが所定の領域からはみ出すことが低減されるので、蛍光YLの利用効率の低下が低減される。拡散反射素子も同様に、拡散反射素子上における青色光BLc1の入射領域が時間とともに移動する構成を採用してもよい。
上記実施形態では、3つの光変調装置4R,4G,4Bを備えるプロジェクター1を例示したが、1つの光変調装置でカラー映像を表示するプロジェクターに適用することも可能である。また、光変調装置として、デジタルミラーデバイスを用いてもよい。
上記実施形態では本発明による光源装置をプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
1…プロジェクター、2…照明装置、2A…光源装置、4B,4G,4R…光変調装置、6…投射光学系、21a…半導体レーザー(光源)、24,124,224…光整形素子アレイ(ビーム整形素子アレイ)、26…第1の集光光学系、27…蛍光発光素子(拡散光生成素子)、29…第2の集光光学系、30…拡散反射素子(拡散光生成素子)、34…蛍光体層(拡散光生成素子)、60,160,260,360…光整形素子(ビーム整形素子)、60A,160A…第1の光学素子、60B,160B…第2の光学素子、161a…シリンドリカル凹面、162a…シリンドリカル凹面、261…第1の光整形素子(第1のビーム整形素子)、263…第1の光学素子、264…第2の光学素子、360B…第2の光学素子、361a…異方性拡散素子、362a…異方性拡散素子、R…輪郭、SA…被照明領域、cj…係数。
Claims (12)
- 被照明領域に照明光を照射する光源装置であって、
光を射出する少なくとも一つの光源と、
第1の光学素子と第2の光学素子と、を含み、前記光の断面形状を整形して前記照明光を生成するビーム整形作用を有する少なくとも一つのビーム整形素子と、を備え、
前記第1の光学素子は、前記光の主光線が前記ビーム整形素子に入射する方向に見た平面視において、前記ビーム整形素子の中心を含む領域に設けられており、かつ前記ビーム整形作用を有しており、
前記第2の光学素子は、前記ビーム整形素子の端部に設けられており、前記光の一部が前記第2の光学素子に入射した場合、該光の一部を前記第2の光学素子に入射する直前の進行方向と同じ方向に射出する機能と、前記光の一部を前記被照明領域側に偏向させて射出する機能と、のうち一方を備えている
光源装置。 - 前記第2の光学素子は、前記第1の光学素子と前記第2の光学素子とが並んでいる第1の方向と平行な母線を有するシリンドリカル面を含む
請求項1に記載の光源装置。 - 前記第2の光学素子は、前記光の一部を前記被照明領域側に偏向させる屈折力を有する偏向面を含む
請求項1又は2に記載の光源装置。 - 前記第2の光学素子は平板からなる平板部を含む
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記第2の光学素子は、異方性拡散素子を含む
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記第1の光学素子は、拡散素子からなる
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記第1の光学素子は、自由曲面を有するレンズからなる
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光源装置。 - 前記レンズの光軸に垂直な平面において互いに直交する2つの軸をx軸、y軸としたとき、
前記自由曲面の形状は、xとyとを変数とする(1)式で表される
請求項7に記載の光源装置。
- 前記少なくとも一つのビーム整形素子の後段に設けられた集光光学系をさらに備え、
前記少なくとも一つの光源は複数の光源を備え、
前記少なくとも一つのビーム整形素子は、各々が前記複数の光源に対応して設けられた複数のビーム整形素子を備え、
前記集光光学系は、前記複数の光源から射出されて前記複数のビーム整形素子のうち対応するビーム整形素子を透過した複数の光を前記被照明領域に向けて集光する機能を有している
請求項1に記載の光源装置。 - 前記複数のビーム整形素子はビーム整形素子アレイを構成しており、
前記複数のビーム整形素子のうち前記ビーム整形素子アレイの輪郭を構成している第1のビーム整形素子の前記第2の光学素子は、前記輪郭に沿って設けられており、
前記複数の光源は、前記第1のビーム整形素子に対応した第1の光源を備え、
前記第1のビーム整形素子の前記第2の光学素子は、前記第1の光源から射出され前記第1のビーム整形素子の前記第2の光学素子に入射した成分を前記被照明領域側に偏向させる屈折力を有している
請求項9に記載の光源装置。 - 請求項1乃至10のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された前記照明光を受けて拡散光を生成する拡散光生成素子と、を備える
照明装置。 - 請求項11に記載の照明装置と、
前記照明装置からの光を画像情報に応じて変調することにより画像光を形成する光変調装置と、
前記画像光を投射する投射光学系と、を備える
プロジェクター。
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