JP2019027389A - 膨張タービン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型の膨張タービン装置においてスラスト気体軸受を採用するのを容易にする技術を提供する。【解決手段】膨張タービン装置2では、箱80が構成されている。箱80は、一対のスラスト軸受60a,60bと、軸受60a,60bの間に存しスラストカラー50を収容する収容空間110を有している。箱80では、入口開口90から出口開口95へと作動流体が流れる流体経路200が構成されている。流体経路200上において、入口開口90と、収容空間110と、出口開口95とは、この順に現れる。収容空間110は、出口開口95が開口する箱80の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である。【選択図】図1
Description
本開示は、膨張タービン装置に関する。
窯業炉、鋳造炉等の装置からの排熱を利用した発電が行われている。また、地熱、太陽熱等の自然エネルギー由来の熱を利用した発電が行われている。
これらの発電には、ランキンサイクルを用いた発電機が用いられることがある。このサイクルの膨張過程は、種々の流体機械によって実現され得る。特許文献1には、そのような流体機械の一例が記載されている。
流体機械では、回転部品が回転軸に取り付けられている。回転軸のスラスト軸受として、気体軸受が用いられる場合がある。気体軸受が支持できる軸方向荷重には制限がある。本発明者らは、小型の膨張タービン装置においてスラスト気体軸受を採用するのを容易にする技術を提供したいと考えた。しかしながら、特許文献1では、そのような技術について十分には検討されていない。
本開示は、小型の膨張タービン装置においてスラスト気体軸受を採用するのを容易にする技術を提供することを目的とする。
本開示は、
ラジアルタービンを用いた膨張タービン装置であって、
前記膨張タービン装置は、
前記ラジアルタービンのタービンホイールと、
スラストカラーと、
前記タービンホイール及び前記スラストカラーが取り付けられた回転軸と、
前記タービンホイールからみて前記回転軸の径方向の外側に存し、前記タービンホイールに作動流体を供給するノズルと、
前記回転軸の軸方向荷重を支持する一対のスラスト軸受と、
前記回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、を有し、
前記一対のスラスト軸受及び前記ラジアル軸受は、気体軸受であり、
前記膨張タービン装置では、箱が構成され、
前記箱は、
前記一対のスラスト軸受と、
前記一対のスラスト軸受の間に存し、前記スラストカラーを収容する収容空間と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの入口開口と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの出口開口と、を有し、
前記箱では、前記少なくとも1つの入口開口から前記少なくとも1つの出口開口へと前記作動流体が流れる流体経路が構成され、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記収容空間は、前記少なくとも1つの出口開口が開口する前記箱の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である、膨張タービン装置を提供する。
ラジアルタービンを用いた膨張タービン装置であって、
前記膨張タービン装置は、
前記ラジアルタービンのタービンホイールと、
スラストカラーと、
前記タービンホイール及び前記スラストカラーが取り付けられた回転軸と、
前記タービンホイールからみて前記回転軸の径方向の外側に存し、前記タービンホイールに作動流体を供給するノズルと、
前記回転軸の軸方向荷重を支持する一対のスラスト軸受と、
前記回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、を有し、
前記一対のスラスト軸受及び前記ラジアル軸受は、気体軸受であり、
前記膨張タービン装置では、箱が構成され、
前記箱は、
前記一対のスラスト軸受と、
前記一対のスラスト軸受の間に存し、前記スラストカラーを収容する収容空間と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの入口開口と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの出口開口と、を有し、
前記箱では、前記少なくとも1つの入口開口から前記少なくとも1つの出口開口へと前記作動流体が流れる流体経路が構成され、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記収容空間は、前記少なくとも1つの出口開口が開口する前記箱の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である、膨張タービン装置を提供する。
本開示に係る技術によれば、小型の膨張タービン装置においてスラスト気体軸受を採用するのが容易となる。
(本発明者らによる知見:気体軸受の優位性)
ランキンサイクルの膨張過程では、膨張機構が作動流体を膨張させる。膨張機構は、ラジアルタービンを用いて実現され得る。
ランキンサイクルの膨張過程では、膨張機構が作動流体を膨張させる。膨張機構は、ラジアルタービンを用いて実現され得る。
膨張機構の回転系に作用する荷重には、径方向荷重がある。回転系の回転数が曲げ共振固有値よりも高い場合には、曲げ共振により回転系に大きな径方向荷重が印加される。曲げ共振固有値は、曲げ共振周波数と呼ばれることもある。
膨張機構の回転系に作用する荷重には、軸方向荷重もある。ラジアルタービンのタービンホイールは、軸方向荷重を発生させる。具体的には、作動流体が、タービンホイールに流入し、ラジアルタービンで減圧され、タービンホイールから排出されることによって、軸方向荷重が回転系に印加される。
膨張機構では、径方向荷重及び軸方向荷重は、軸受によって支持される。軸受として、アンギュラ転がり軸受が知られている。アンギュラ転がり軸受は、径方向荷重とともに軸方向荷重を支持することができる。しかしながら、アンギュラ転がり軸受には、以下の問題点がある。
回転系に作用する軸方向荷重は、大きくなり易い。このため、膨張機構を適正に作動させるには、軸方向荷重を支持できるよう軸受を選定することが重要である。アンギュラ転がり軸受を用いる場合、想定される軸方向荷重に合わせて軸受を選定することが考えられる。しかしながら、そのように選定すると、軸受の寸法に基づく回転数の制約がシビアになり、回転数を定格回転数まで高めることができなくなることがある。
アンギュラ転がり軸受を採用する場合には、その破損を防止するために、dmn値を一定値以下にするという制約が課される。dmn値は、転動体の中心径と回転系の回転数の積である。一方、膨張機構の機械効率を確保するには、回転系の回転数を高める必要がある。転動体の中心径を小さくすれば、機械効率確保のために回転系の回転数を高めることができ且つdmn値の制約を満たすことも可能となるようにも思われる。しかしながら、転動体の中心径を小さくするには、回転系のジャーナル部の径を小さくする必要がある。ジャーナル部の径を小さくすると、回転系の曲げ共振周波数が低くなる。曲げ共振周波数が低い場合には、回転数を低くすることによって回転系の回転の安定性を確保せざるを得ない。結局、機械効率を確保することができない。
アンギュラ転がり軸受は、潤滑油によって潤滑される必要がある。潤滑油に作動流体が混入すると、潤滑油の粘度が低下し、軸受の負荷容量が低下する。また、作動流体の混入は、軸受の転動面又は軸受面において油膜切れを発生させ、軸受を焼損させることがある。
潤滑油は、膨張機構から漏れ出すと、サイクルを構成する他の要素の内壁に付着し、サイクル全体の性能を低下させることがある。例えば、熱交換器の伝熱面に付着した潤滑油は、伝熱面の熱抵抗を高め、サイクル全体の性能を低下させることがある。
潤滑油への作動流体の混入及び潤滑油の膨張機構からの漏出を防止するには、潤滑油を作動流体から隔離しつつ潤滑油を軸受周囲に留めるためのシールを設けることが考えられる。しかしながら、ジャーナル部の周速すなわちジャーナル周速は高いため、回転系のジャーナル部にシールを接触させると、シールが焼損するおそれがある。ラビリンスシール等の非接触式シールを用いれば、接触によるシールの焼損を避けることができる。しかしながら、非接触式シールでは、潤滑油への作動流体の混入及び膨張機構からの潤滑油の漏出を完全には防止できない。
また、潤滑油が必要な軸受を採用する場合、潤滑系補機が原因で、装置全体が大型化し易くなる。また、潤滑系補機は、装置に要するコストを増大させる。
アンギュラ転がり軸受の上記デメリットを踏まえ、本発明者らは、別の軸受を採用することを考えた。具体的には、本発明者らは、軸方向荷重を支持するスラスト気体軸受と径方向荷重を支持するラジアル気体軸受とを用いることを考えた。
気体軸受は、滑り軸受の一種である。気体軸受では、作動流体が、潤滑油の役割を果たす。気体軸受をタービンに適用する場合、タービンの作動流体の一部を軸受に供給することができる。あるいは、タービン外部から、作動流体と同じ流体を軸受に供給することができる。
アンギュラ転がり軸受の採用を避けることにより、想定される軸方向荷重に合わせて軸受を選定するが故に回転系の回転数を高めることができないという事態を回避することができる。
また、気体軸受は、転動体を有さない。このため、気体軸受を用いることにより、dmn値の制約がなくなる。このため、回転系の縦横比、すなわち回転軸の長さに対する径方向寸法の比率、を大きくすることができる。これにより、曲げ共振固有値の制約により回転系の回転数及びジャーナル周速を高めに設定することができないという事態を回避することができる。
また、気体軸受の採用により、潤滑油に由来する問題も解消される。
(本発明者らによる知見:更なる検討)
スラスト軸受として気体軸受等の滑り軸受を用いる場合、スラストカラーを通じて回転軸の軸方向荷重を支持することが考えられる。スラスト軸受が支持できる軸方向荷重は、スラストカラーの径方向の寸法に依存する。以下では、スラスト軸受が支持できる軸方向荷重を、スラスト軸受の軸受容量と称することがある。
スラスト軸受として気体軸受等の滑り軸受を用いる場合、スラストカラーを通じて回転軸の軸方向荷重を支持することが考えられる。スラスト軸受が支持できる軸方向荷重は、スラストカラーの径方向の寸法に依存する。以下では、スラスト軸受が支持できる軸方向荷重を、スラスト軸受の軸受容量と称することがある。
スラストカラーの径方向の寸法を大きくすれば、スラスト軸受の軸受容量は大きくなる。ただし、この寸法が大きいと、高速回転時において回転系が振れ回り易くなり、回転系の回転が不安定となり易くなる。また、この寸法が大きいと、カラー表面の平面度及び回転軸との軸芯ずれを厳しく管理する必要が生じ、回転系の製作費用が高額となる。
気体軸受は、潤滑油を用いる軸受に比べ、軸受容量が低い傾向にある。このため、スラスト軸受が気体軸受である場合には、スラストカラーの径を大きくする必要性が高い。しかしながら、上述の通り、カラーの径を大きくすることは、回転系の安定回転及び製作費用の観点では不利である。このような理由で、スラスト軸受が支持するべき軸方向荷重が大きくなり易い場合には、スラスト気体軸受を用いるのは容易ではない。
本発明者らの検討によれば、ラジアルタービンを用いて膨張機構を実現する場合には、ラジアルタービン由来の軸方向荷重が原因で、スラスト気体軸受を用いることが困難になることがある。本発明者らは、ラジアルタービンを用いた膨張タービン装置のスラスト軸受として気体軸受を採用することを容易にする技術を検討した。具体的に、本発明者らは、ラジアルタービン由来の軸方向荷重とは逆方向の軸方向荷重を発生させることによって、ラジアルタービン由来の軸方向荷重の少なくとも一部を相殺することを考えた。
また、膨張タービン装置のユーザーにとって、膨張タービン装置は小型であることが望ましい場合が多い。本発明者らは、上記の相殺を、小型の膨張タービン装置でも実現できる技術を検討した。
本開示の第1態様は、
ラジアルタービンを用いた膨張タービン装置であって、
前記膨張タービン装置は、
前記ラジアルタービンのタービンホイールと、
スラストカラーと、
前記タービンホイール及び前記スラストカラーが取り付けられた回転軸と、
前記タービンホイールからみて前記回転軸の径方向の外側に存し、前記タービンホイールに作動流体を供給するノズルと、
前記回転軸の軸方向荷重を支持する一対のスラスト軸受と、
前記回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、を有し、
前記一対のスラスト軸受及び前記ラジアル軸受は、気体軸受であり、
前記膨張タービン装置では、箱が構成され、
前記箱は、
前記一対のスラスト軸受と、
前記一対のスラスト軸受の間に存し、前記スラストカラーを収容する収容空間と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの入口開口と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの出口開口と、を有し、
前記箱では、前記少なくとも1つの入口開口から前記少なくとも1つの出口開口へと前記作動流体が流れる流体経路が構成され、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記収容空間は、前記少なくとも1つの出口開口が開口する前記箱の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である、膨張タービン装置を提供する。
ラジアルタービンを用いた膨張タービン装置であって、
前記膨張タービン装置は、
前記ラジアルタービンのタービンホイールと、
スラストカラーと、
前記タービンホイール及び前記スラストカラーが取り付けられた回転軸と、
前記タービンホイールからみて前記回転軸の径方向の外側に存し、前記タービンホイールに作動流体を供給するノズルと、
前記回転軸の軸方向荷重を支持する一対のスラスト軸受と、
前記回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、を有し、
前記一対のスラスト軸受及び前記ラジアル軸受は、気体軸受であり、
前記膨張タービン装置では、箱が構成され、
前記箱は、
前記一対のスラスト軸受と、
前記一対のスラスト軸受の間に存し、前記スラストカラーを収容する収容空間と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの入口開口と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの出口開口と、を有し、
前記箱では、前記少なくとも1つの入口開口から前記少なくとも1つの出口開口へと前記作動流体が流れる流体経路が構成され、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記収容空間は、前記少なくとも1つの出口開口が開口する前記箱の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である、膨張タービン装置を提供する。
第1態様の箱では、収容空間は、圧力室である。その収容空間に、スラストカラーが収容されている。このため、スラストカラーに圧力が印加される。これにより、ラジアルタービン由来の軸方向荷重とは逆方向の軸方向荷重が得られる。この逆方向の軸方向荷重により、ラジアルタービン由来の軸方向荷重の少なくとも一部を相殺することができる。この相殺により、スラスト軸受が支持するべき軸方向荷重を小さくすることができる。これにより、スラスト軸受として気体軸受を用い易くなる。
また、第1態様の箱は、小型に構成され得る。このため、第1態様の技術は、膨張タービン装置の小型化の観点から有利である。
本開示の第2態様は、第1態様に加え、
前記箱は、
少なくとも1つの流入孔と、
少なくとも1つの流出孔と、を有し、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記少なくとも1つの流入孔と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの流出孔と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記少なくとも1つの流出孔の総断面積は、前記少なくとも1つの流入孔の総断面積よりも小さい、膨張タービン装置を提供する。
前記箱は、
少なくとも1つの流入孔と、
少なくとも1つの流出孔と、を有し、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記少なくとも1つの流入孔と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの流出孔と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記少なくとも1つの流出孔の総断面積は、前記少なくとも1つの流入孔の総断面積よりも小さい、膨張タービン装置を提供する。
第2態様の箱では、少なくとも1つの流出孔の総断面積は、少なくとも1つの流入孔の総断面積よりも小さい。このため、収容空間の圧力が確保され易い。
本開示の第3態様は、第2態様に加え、
前記少なくとも1つの流出孔の総断面積は、前記少なくとも1つの流入孔の総断面積の50%以下である、膨張タービン装置を提供する。
前記少なくとも1つの流出孔の総断面積は、前記少なくとも1つの流入孔の総断面積の50%以下である、膨張タービン装置を提供する。
第3態様によれば、収容空間の圧力が確保され易い。
本開示の第4態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つに加え、
前記箱は、前記径方向について前記スラストカラーの外周端よりも内側において前記収容空間に開口する少なくとも1つの内側開口を有し、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口のうちの少なくとも1つの開口と、前記少なくとも1つの内側開口と、前記収容空間とは、この順に現れる、膨張タービン装置を提供する。
前記箱は、前記径方向について前記スラストカラーの外周端よりも内側において前記収容空間に開口する少なくとも1つの内側開口を有し、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口のうちの少なくとも1つの開口と、前記少なくとも1つの内側開口と、前記収容空間とは、この順に現れる、膨張タービン装置を提供する。
第4態様によれば、スラストカラーとスラスト軸受との間の摩擦損失が低くなり、機械効率が高くなる。
本開示の第5態様は、第4態様に加え、
前記箱は、前記径方向について前記スラストカラーの外周端よりも外側において前記収容空間に開口する少なくとも1つの外側開口を有し、
前記流体経路上において、前記収容空間と、前記少なくとも1つの外側開口と、前記少なくとも1つの出口開口のうちの少なくとも1つの開口とは、この順に現れる、膨張タービン装置を提供する。
前記箱は、前記径方向について前記スラストカラーの外周端よりも外側において前記収容空間に開口する少なくとも1つの外側開口を有し、
前記流体経路上において、前記収容空間と、前記少なくとも1つの外側開口と、前記少なくとも1つの出口開口のうちの少なくとも1つの開口とは、この順に現れる、膨張タービン装置を提供する。
第5態様によれば、収容空間における作動流体の流れがスムーズになる。これにより、機械効率が高くなる。
本開示の第6態様は、第1態様〜第5態様のいずれか1つに加え、
前記膨張タービン装置は、前記回転軸から離間しているリップシールを有し、
前記箱は、前記回転軸の周囲に存し、且つ、前記回転軸の軸方向について前記タービンホイールと前記一対のスラスト軸受とを仕切っている仕切りを有し、
前記箱は、前記仕切りと前記回転軸との間に存する第1間隙を有し、
前記流体経路は、前記軸方向について前記仕切りと前記一対のスラスト軸受の間に存する少なくとも1つの被シール部を有し、
前記箱は、前記リップシールと前記回転軸との間に存し、前記少なくとも1つの被シール部と前記第1間隙とを連通させる第2間隙を有し、
前記リップシールは、前記少なくとも1つの被シール部及び前記第2間隙に露出し、前記仕切りに取り付けられ、前記第1間隙に向かって凸の形状を有し、
前記少なくとも1つの被シール部における前記作動流体の圧力は、前記リップシールを変形させ、前記第2間隙の前記径方向の寸法を小さくする、膨張タービン装置を提供する。
前記膨張タービン装置は、前記回転軸から離間しているリップシールを有し、
前記箱は、前記回転軸の周囲に存し、且つ、前記回転軸の軸方向について前記タービンホイールと前記一対のスラスト軸受とを仕切っている仕切りを有し、
前記箱は、前記仕切りと前記回転軸との間に存する第1間隙を有し、
前記流体経路は、前記軸方向について前記仕切りと前記一対のスラスト軸受の間に存する少なくとも1つの被シール部を有し、
前記箱は、前記リップシールと前記回転軸との間に存し、前記少なくとも1つの被シール部と前記第1間隙とを連通させる第2間隙を有し、
前記リップシールは、前記少なくとも1つの被シール部及び前記第2間隙に露出し、前記仕切りに取り付けられ、前記第1間隙に向かって凸の形状を有し、
前記少なくとも1つの被シール部における前記作動流体の圧力は、前記リップシールを変形させ、前記第2間隙の前記径方向の寸法を小さくする、膨張タービン装置を提供する。
第6態様によれば、タービンホイール側の高温の作動流体が第1間隙及び第2間隙を介して被シール部に漏れ込み難くなる。これにより、高温の作動流体が収容空間に流入し難くなり、スラスト軸受の温度上昇が抑制される。このため、回転軸とともに回転する回転部品が固定部品と接触することが防止される。第6態様によれば、このような理由で、膨張タービン装置の信頼性を向上させ、寿命を長くすることができる。
本開示の第7態様は、第6態様に加え、
前記リップシールにおける前記第1間隙の反対側に存する凹面には、少なくとも一本の筋状の溝が切られている、膨張タービン装置を提供する。
前記リップシールにおける前記第1間隙の反対側に存する凹面には、少なくとも一本の筋状の溝が切られている、膨張タービン装置を提供する。
第7態様の筋状の溝によれば、リップシールの変形量を調整することが容易となる。
本開示の第8態様は、第1態様〜第7態様のいずれか1つに加え、
前記回転軸には、前記軸方向荷重を生じさせる流体要素として、前記タービンホイールのみが取り付けられている、膨張タービン装置を提供する。
前記回転軸には、前記軸方向荷重を生じさせる流体要素として、前記タービンホイールのみが取り付けられている、膨張タービン装置を提供する。
第8態様は、膨張タービン装置の小型化の観点から有利である。
本開示の第9態様は、第1態様〜第8態様のいずれか1つに加え、
前記ラジアルタービンは、単段のラジアルタービンである、膨張タービン装置を提供する。
前記ラジアルタービンは、単段のラジアルタービンである、膨張タービン装置を提供する。
第9態様は、流量及び圧力比を確保するとともに膨張タービン装置の構造を簡易化する観点から有利である。
本開示の第10態様は、第1態様〜第9態様のいずれか1つに加え、
前記作動流体は、フッ素系冷媒である、膨張タービン装置を提供する。
前記作動流体は、フッ素系冷媒である、膨張タービン装置を提供する。
フッ素系冷媒によれば、高いサイクル効率を確保し易い。
本開示の第11態様は、第1態様〜第10態様のいずれか1つに加え、
前記収容空間における前記作動流体の圧力は、前記タービンホイールの入口における前記作動流体の圧力の80〜120%である、膨張タービン装置を提供する。
前記収容空間における前記作動流体の圧力は、前記タービンホイールの入口における前記作動流体の圧力の80〜120%である、膨張タービン装置を提供する。
第11態様で規定している程度に収容空間における作動流体の圧力が高いことは、スラスト軸受が支持するべき軸方向荷重を小さくする観点から有利である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。本開示は、以下の実施の形態に限定されない。
図1に、本実施の形態の膨張タービン装置2を示す。膨張タービン装置2は、ラジアルタービンを用いたものである。膨張タービン装置2は、ラジアルタービンのタービンホイール10と、スラストカラー50と、回転軸20と、ノズル100と、一対のスラスト軸受60a,60bと、ラジアル軸受70と、を有している。膨張タービン装置2は、リップシール40を有している。膨張タービン装置2は、発電機回転子31と、発電機固定子32と、を有している。また、膨張タービン装置2は、ダクト15を有している。
回転軸20には、タービンホイール10及びスラストカラー50が取り付けられている。本実施の形態では、回転軸20には、発電機回転子31も取り付けられている。以下では、回転軸20が延びる方向を、回転軸20の軸方向5と称することがある。軸方向5に直交する方向を、回転軸20の径方向6と称することがある。また、回転軸20を取り囲むように回転する方向を、周方向7と称することがある。
ノズル100は、タービンホイール10からみて径方向6の外側に存する。ノズル100は、タービンホイール10に作動流体を供給する。具体的には、ノズル100は、タービンホイール10に気体状態の作動流体を噴射する。
タービンホイール10に作動流体が供給されると、タービンホイール10が回転する。回転軸20、スラストカラー50及び発電機回転子31も回転する。発電機回転子31が回転しているときには、発電機回転子31と発電機固定子32とが協働して発電を行う。タービンホイール10で膨張した作動流体は、ダクト15を経由して排出される。
一対のスラスト軸受60a,60bは、回転軸20の軸方向荷重を支持する。具体的には、一対のスラスト軸受60a,60bは、スラストカラー50を通じて回転軸20の軸方向荷重を支持する。一対のスラスト軸受60a,60bは、気体軸受である。詳細には、一対のスラスト軸受60a,60bは、動圧気体軸受である。
一対のスラスト軸受60a,60bは、第1スラスト軸受60aと、第2スラスト軸受60bと、有している。図2に示すように、第1スラスト軸受60aは、第1軸受面61aを有している。第2スラスト軸受60bは、第2軸受面61bを有している。
図示は省略するが、第1スラスト軸受60aは、第1軸受面61aに取り付けられた動圧発生機構を有する。本実施の形態では、動圧発生機構は、例えば、複数の扁平片の組み合わせである。扁平片は、薄板片とも称され得る。具体的には、隣り合う扁平片が部分的に重なり合うように並ぶことによって、複数の扁平片が回転軸20を取り囲んでいる。複数の扁平片は、全体として、第1軸受面61aに沿って拡がる閉じた枠の形状を呈している。このような扁平片によれば、第1軸受面61aとスラストカラー50との間で気体の動圧を好適に発生させることができる。具体的には、複数の扁平片とスラストカラー50との間に僅かな隙間が形成された状態で、スラストカラー50が回転する。これにより、これらの間で動圧が発生する。
図示は省略するが、第2スラスト軸受60bは、第2軸受面61bに取り付けられた動圧発生機構を有する。本実施の形態では、動圧発生機構は、例えば、複数の扁平片の組み合わせである。具体的には、隣り合う扁平片が部分的に重なり合うように並ぶことによって、複数の扁平片が回転軸20を取り囲んでいる。複数の扁平片は、全体として、第2軸受面61bに沿って拡がる閉じた枠の形状を呈している。これらの扁平片は、第1軸受面61aに取り付けられた扁平片と同様に作用する。
スラストカラー50は、第1回転面51a及び第2回転面51bを有している。典型的には、スラストカラー50は、円盤形状を有している。
第1軸受面61a、第2軸受面61b、第1回転面51a及び第2回転面51bは、径方向6に拡がっている。第1軸受面61aは、動圧発生機構を介して第1回転面51aに対向している。第2軸受面61bは、動圧発生機構を介して第2回転面51bに対向している。
ラジアル軸受70は、回転軸20の径方向荷重を支持する。ラジアル軸受70は、気体軸受である。詳細には、ラジアル軸受70は、動圧気体軸受である。
図1に示すように、ラジアル軸受70は、軸受面71を有している。図示は省略するが、ラジアル軸受70は、軸受面71に取り付けられた動圧発生機構を有する。本実施の形態では、動圧発生機構は、例えば、複数の扁平片の組み合わせである。具体的には、隣り合う扁平片が部分的に重なり合うように並ぶことによって、複数の扁平片が回転軸20を取り囲んでいる。複数の扁平片は、全体として、軸受面71に沿って拡がる筒形状を呈している。このような扁平片によれば、軸受面71と回転軸20との間で気体の動圧を好適に発生させることができる。具体的には、複数の扁平片と軸受面71との間に僅かな隙間が形成された状態で、回転軸20が回転する。これにより、これらの間で動圧が発生する。
膨張タービン装置2では、箱80が構成されている。箱80は、その内部における圧力を確保するように作用する。箱80は、静止した部材である。
箱80の少なくとも一部は、一対のスラスト軸受60a,60bによって構成されている。つまり、箱80は、一対のスラスト軸受60a,60bを有している。本実施の形態では、箱80の一部は、ラジアル軸受70によって構成されている。つまり、箱80は、ラジアル軸受70を有している。
箱80は、その内部に収容空間110を有している。収容空間110は、一対のスラスト軸受60a,60bの間に存する。本実施の形態では、具体的には、第1スラスト軸受60a及び第2スラスト軸受60bは、収容空間110に露出している。収容空間110は、スラストカラー50を収容している。
図2に示すように、本実施の形態では、収容空間110は、第1介在空間110a、第2介在空間110b及び周囲空間110cを含んでいる。第1介在空間110aは、第1スラスト軸受60aとスラストカラー50との間に介在している。第1スラスト軸受60a及びスラストカラー50は、第1介在空間110aに露出している。第2介在空間110bは、第2スラスト軸受60bとスラストカラー50との間に介在している。第2スラスト軸受60b及びスラストカラー50は、第2介在空間110bに露出している。周囲空間110cは、スラストカラー50よりも径方向6の外側に存する。
本実施の形態では、箱80は、複数の入口開口90と、複数の出口開口95と、を有している。入口開口90は、箱80の外部空間に開口している。出口開口95は、箱80の外部空間に開口している。なお、入口開口90の数は、1つであってもよい。出口開口95の数は、1つであってもよい。
箱80では、入口開口90から出口開口95へと作動流体が流れる流体経路200が構成されている。具体的には、流体経路200には、気体状態の作動流体が流れる。流体経路200上において、入口開口90と、収容空間110と、出口開口95とは、この順に現れる。
なお、本実施の形態では、膨張タービン装置2は、ノズル100へと作動流体を導く図示しない経路を有している。この経路は分岐点を有している。そして、膨張タービン装置2は、この分岐点から入口開口90に作動流体を導く分岐経路250を有している。
本実施の形態では、ラジアル軸受70が、入口開口90及び出口開口95を有している。ただし、箱80の他の部分が入口開口90及び出口開口95を有していてもよい。
本実施の形態の箱80では、仕切り120が構成されている。つまり、箱80は、仕切り120を有している。仕切り120は、回転軸20の周囲に存する。仕切り120は、軸方向5についてタービンホイール10と一対のスラスト軸受60a,60bとを仕切っている。仕切り120は、タービンホイール10における高温の作動流体が箱80の内部へと流れ込むことを抑制している。
図3に示すように、本実施の形態では、箱80は、第1間隙121を有している。第1間隙121は、仕切り120と回転軸20の間に存する。本実施の形態では、第1間隙121は、環状形状を有している。第1間隙121は、仕切り120と回転軸20との接触を防止し、該接触による膨張タービン装置2の故障を防止する。
本実施の形態では、流体経路200は、被シール部210aを有している。図2及び図5から理解されるように、被シール部210aは、軸方向5について、仕切り120と一対のスラスト軸受60a,60bとの間に存する。被シール部210aの数は、典型的には1つであり、図の例では環状形状を有している。ただし、被シール部210aの数は、複数であってもよい。
図3に戻って、本実施の形態では、箱80は、第2間隙122を有している。第2間隙122は、リップシール40と回転軸20との間に存する。本実施の形態では、第2間隙122は、環状形状を有している。第2間隙122は、被シール部210aと第1間隙121とを連通させている。ただし、後述するように、この連通による作動流体の被シール部210a及び収容空間110への流入は、リップシール40の変形により抑制される。
本実施の形態では、リップシール40は、被シール部210a及び第2間隙122に露出している。リップシール40は、仕切り120に取り付けられている。リップシール40は、第1間隙121に向かって凸の形状を有している。リップシール40は、回転軸20から離間している。つまり、リップシール40は、非接触式シールである。これにより、リップシール40と回転軸20との接触による該シール40の焼損が回避される。
図5に示すように、本実施の形態では、仕切り120は、シールプレート120aと、第1アタッチメント120bと、第2アタッチメント120cと、を有している。シールプレート120aは、第1アタッチメント120bを径方向6の外側から取り囲んでいる。第1アタッチメント120bは、第2アタッチメント120cを径方向6の外側から取り囲んでいる。ただし、仕切り120は、単一部材により構成されていてもよい。
本実施の形態では、仕切り120、スラスト軸受60a、60b、及びラジアル軸受70を構成部材として有する箱80は、複数の導入開口91と、複数の導出開口92と、を有している。導入開口91及び導出開口92は、収容空間110に開口している。なお、導入開口91の数は、1つであってもよい。導出開口92の数は、1つであってもよい。
図2及び図5に示す例では、導入開口91は、1つの第1導入開口91aと、複数の第2導入開口91bと、を有している。第1導入開口91aは、回転軸20を取り囲む形状、具体的には環状形状を有している。複数の第2導入開口91bは、回転軸20を取り囲む周方向7に沿って断続的に、具体的には等間隔に配置されている。なお、第1導入開口91aの数は、複数であってもよい。第2導入開口91bの数は、1つであってもよい。
複数の導出開口92は、周囲空間110cに開口している。なお、導出開口92の数は、1つであってもよい。
本実施の形態では、箱80は、複数の流入孔97と、複数の流出孔98と、を有している。典型的には、流入孔97及び流出孔98は、キリ孔であり、屈曲部を除いて同一の断面積を維持した状態で延びている。流体経路200上において、入口開口90と、流入孔97と、収容空間110と、流出孔98と、出口開口95とは、この順に現れる。なお、流入孔97の数は、1つであってもよい。流出孔98の数は、1つであってもよい。
具体的に、入口開口90は、複数の第1入口開口90aと、複数の第2入口開口90bと、を有している。流入孔97は、複数の第1流入孔97aと、複数の第2流入孔97bと、を有している。流体経路200上において、第1入口開口90aと、第1流入孔97aと、第1介在空間110aとは、この順に現れる。流体経路200上において、第2入口開口90bと、第2流入孔97bと、第2介在空間110bとは、この順に現れる。なお、第1入口開口90aの数は、1つであってもよい。第2入口開口90bの数は、1つであってもよい。第1流入孔97aの数は、1つであってもよい。第2流入孔97bの数は、1つであってもよい。
本実施の形態では、複数の第1入口開口90aは、周方向7について等間隔に配置されている。複数の第2入口開口90bは、周方向7について等間隔に配置されている。また、複数の第1入口開口90a及び複数の第2入口開口90bは、周方向7について同じ位置に配置されている。なお、図6に示す下線付きのB〜Gは、開口90a及び90bが配置された位置を指す。
図4に示すように、流体経路200では、複数の第1入口開口90aと、複数の第1部分201aと、複数の第2部分202aと、複数の第3部分203aと、複数の第1接続部93と、第1導入開口91aと、収容空間110と、がこの順に並んでいるとも言える。第1部分201aは、径方向6に沿って直線状に延びている。具体的には、複数の第1部分201aは、径方向6に沿って放射状に延びている。第2部分202aは、軸方向5に沿って直線状に延びている。第3部分203aは、径方向6に沿って直線状に延びている。具体的には、複数の第3部分203aは、径方向6に沿って放射状に延びている。軸方向5について、第3部分203aは、タービンホイール10と一対のスラスト軸受60a,60bとの間に存する。図7から理解されるように、第1接続部93は、径方向6に沿って直線状に延びている。具体的には、複数の第1接続部93は、径方向6に沿って放射状に延びている。
また、流体経路200では、複数の第2入口開口90bと、複数の第4部分204bと、1つの第2接続部94と、収容空間110と、がこの順に並んでいるとも言える。第4部分204bは、径方向6に沿って直線状に延びている。具体的には、複数の第4部分204bは、径方向6に沿って放射状に延びている。軸方向5について、第4部分204bは、一対のスラスト軸受60a,60bからみてタービンホイール10とは反対側に存する。図6から理解されるように、第2接続部94は、回転軸20の周囲に存する。
第1部分201aの数は、1つであってもよい。第2部分202aの数は、1つであってもよい。第3部分203aの数は、1つであってもよい。第1接続部93の数は、1つであってもよい。第4部分204bの数は、1つであってもよい。第2接続部94の数は、複数であってもよい。
本実施の形態では、第1部分201aの径と、第2部分202aの径と、第3部分203aの径とは、実質的に同一である。これらの部分201a,202a及び203aの各々は、同一の断面積を維持した状態で延びている。
本実施の形態では、第4部分204bの径は、第1部分〜第3部分201a〜203aの径よりも小さい。ただし、第4部分204bの径は、第1部分〜第3部分201a〜203aの径と同じであってもよく、これらの径よりも大きくてもよい。
本実施の形態では、第1部分201a、第2部分202a、第3部分203a及び第4部分204bは、流入孔97を構成している。具体的には、第1部分201a、第2部分202a及び第3部分203aは、第1流入孔97aを構成している。第4部分204bは、第2流入孔97bを構成している。
図4における実線矢印及び点線ブロック矢印は、作動流体の流れを模式的に示している。作動流体は、分岐経路250を流れ、径方向6の外側から箱80に近づく。次に、作動流体は、分流し、その一部は第1入口開口90aから流体経路200に流入し、別の一部は第2入口開口90bから流体経路200に流入する。前者の一部の作動流体は、第1入口開口90a、第1流入孔97a、第1接続部93、第1導入開口91a、第1介在空間110a、導出開口92、流出孔98及び出口開口95をこの順に流れ、その後、箱80の外部空間に排出される。後者の一部の作動流体は、第2入口開口90b、第2流入孔97b、第2接続部94、第2導入開口91b、第2介在空間110b、導出開口92、流出孔98及び出口開口95をこの順に流れ、その後、箱80の外部空間に排出される。
先に説明したように、ラジアルタービンのタービンホイール10は、軸方向荷重を発生させる。しかしながら、本実施の形態の箱80は、ラジアルタービン由来の軸方向荷重の少なくとも一部を相殺することができる。以下、この点について説明する。
収容空間110は、少なくとも1つの出口開口95が開口する箱80の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である。そして、その収容空間110に、スラストカラー50が収容されている。このため、スラストカラー50に圧力が印加される。これにより、ラジアルタービン由来の軸方向荷重とは逆方向の軸方向荷重が得られる。この逆方向の軸方向荷重により、ラジアルタービン由来の軸方向荷重の少なくとも一部を相殺することができる。この相殺により、スラスト軸受60a及び60bが支持するべき軸方向荷重を小さくすることができる。これにより、スラスト軸受として気体軸受を用い易くなる。また、箱80は、小型に構成され得る。このため、本実施の形態の技術は、小型の膨張タービン装置においてスラスト気体軸受を採用するのを容易にすると言える。
実際に、本実施の形態では、スラスト軸受60a及び60bとして気体軸受を用いている。これにより、タービンの回転数を高め易くなり、タービンにより実現される膨張機構の機械効率を高め易くなる。
さらに、気体軸受には、潤滑油が不要であるというメリットがある。潤滑油が不要であれば、潤滑系補機が原因で、膨張タービン装置2全体が大型化したり、装置2に要するコストが増大したりすることを避けることができる。
本実施の形態では、少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、少なくとも1つの流入孔97の総断面積よりも小さい。このため、収容空間110の圧力が確保され易い。具体的には、本実施の形態では、少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、少なくとも1つの流入孔97の総断面積の50%以下である。少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、少なくとも1つの流入孔97の総断面積の30%以下にすることもできる。
一例では、少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、少なくとも1つの流入孔97の総断面積の10%以上である。このようにすれば、収容空間110の圧力が過度に高まって回転抵抗が過度に大きくなるという事態を招き難い。少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、少なくとも1つの流入孔97の総断面積の15%以上であってもよい。
少なくとも1つの流入孔97の総断面積は、流入孔97の数が1つの場合は、その1つの流入孔97の断面積である。少なくとも1つの流入孔97の総断面積は、流入孔97の数が複数の場合は、各流入孔97の断面積の総和である。少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、流出孔98の数が1つの場合は、その1つの流出孔98の断面積である。少なくとも1つの流出孔98の総断面積は、流出孔98の数が複数の場合は、各流出孔98の断面積の総和である。孔の断面積は、その孔を流れる作動流体の進行方向に直交する断面の面積を指す。
本実施の形態によれば、収容空間110における作動流体の圧力を、タービンホイール10の入口10iにおける作動流体の圧力と同等にすることができる。例えば、収容空間110における作動流体の圧力を、タービンホイール10の入口10iにおける作動流体の圧力の80〜120%とすることができる。
本実施の形態では、回転軸20には、軸方向荷重を生じさせる流体要素として、タービンホイール10のみが取り付けられている。このようにすることは、膨張タービン装置2の小型化の観点から有利である。ここで、「流体要素」は、流体との間でエネルギー変換を行う要素を指す。
タービンホイールの対となるコンプレッサインペラ等の流体要素を回転軸に取り付けず、且つ、箱80を構成しない場合には、軸方向荷重が大きくなり易い。この場合には、タービンホイール由来の軸方向荷重に比べ、タービンホイール由来の軸方向荷重とは逆方向の軸方向荷重が大幅に小さくなり易いためである。このため、この場合には、スラスト軸受として気体軸受を用いるのは容易ではない。しかしながら、先に説明した通り、本実施の形態では、箱80の収容空間110が圧力室であることにより、スラスト軸受60a及び60bとして気体軸受を用いることが容易となっている。コンプレッサインペラ等の流体要素を回転軸20に取り付けることなくスラスト気体軸受を用いることができることは、本実施の形態による利点の1つである。
本実施の形態では、単段のラジアルタービンが採用されている。以下、このことに基づく利点について説明する。
容積型流体機械は、小流量の作動流体を高い圧力比で膨張させることに適している。このため、小出力の発電を行う場合には、容積型流体機械を用いて膨張機構を実現することが多い。一方、速度型流体機械は、大流量の作動流体を膨張させることができる構造を有している。このため、大出力の発電を行う場合には、軸流タービン等の速度型流体機械を用いて膨張機構を実現することが一般的である。しかしながら、単段の軸流タービンでは、高い圧力比を確保することは難しい。このため、火力発電所等において用いられる蒸気タービンでは、軸流タービンを複数段直列に配置することにより、大流量の作動流体を高い圧力比で膨張させている。
ランキンサイクルを用いた発電機には、窯業炉、鋳造炉等の装置からの排熱を利用する発電機(以下、排熱回収発電機と称することがある)がある。排熱回収発電機は、上述の装置の補機として扱われる。このため、排熱回収発電機では、性能の確保のみならず、製造費用及び運用費用を抑えることが望まれる。製造費用及び運用費用を抑えためには、発電機の構造を簡易にすることが望ましい。発電機に適用される膨張タービン装置の構造を簡易にするには、タービンの段数を単段とすることが望ましい。
この点、ラジアルタービンは、単段であっても、比較的大流量の作動流体を高い圧力比で膨張させることができる。このような理由で、単段のラジアルタービンを用いた膨張機構は、流量及び圧力比を確保するとともに膨張タービン装置の構造を簡易化する観点から有利である。これを考慮し、本実施の形態では、ラジアルタービンを、単段のラジアルタービンとしている。つまり、タービンホイール10の数を1つとしている。
本実施の形態では、先に説明したように、箱80が圧力室を有していることにより、ラジアルタービン由来の軸方向荷重の少なくとも一部を相殺している。圧力室によりラジアルタービンの採用が容易となっており、圧力室とラジアルタービンの組み合わせにより膨張タービン装置の構造を簡易にし易くなっていると言える。
念のために断っておくが、単段のラジアルタービンは、排熱回収発電機ではない発電機に組み込まれる膨張タービン装置にも適用可能である。
本実施の形態では、作動流体として、フッ素系冷媒を用いている。このため、膨張タービン装置2では、オーガニックランキンサイクルが構成されている。ここで、フッ素系冷媒は、フッ素原子を含有する成分を含む冷媒を指す。フッ素系冷媒は、低温度でも蒸発するため、熱を好適に搬送できる。具体的には、フッ素系冷媒は、低温低圧の条件でも蒸発し、蒸発により圧力が大幅に高圧化するという特徴を有する。このため、フッ素系冷媒によれば、高いサイクル効率を確保し易い。
例えば、200℃程度までの比較的低温度の熱源から熱を回収する出力1〜100kWクラスの膨張タービン装置2では、フッ素系冷媒の上記特徴を特に有効に活かすことができる。ただし、膨張タービン装置2が比較的高温度の熱源から熱を回収するものであったり、出力が大きいものであったりする場合にも、作動流体としてフッ素系冷媒を採用することができる。
フッ素系冷媒を採用すると、タービンホイール由来の軸方向荷重が増大する。しかしながら、先に説明した通り、本実施の形態では、収容空間110が圧力室であることにより、スラスト軸受として気体軸受を用いることが容易となっている。フッ素系冷媒を採用しつつスラスト気体軸受を用いることができることは、本実施の形態による利点の1つである。
フッ素系冷媒を採用しつつ気体軸受を採用する場合には、フッ素系冷媒が潤滑油に混入して潤滑油の粘度が低下するという問題が回避される。気体軸受は潤滑油を必要としないためである。フッ素系冷媒と気体軸受の組み合わせによれば、各々の利点を享受しつつ、フッ素系冷媒に由来する上記問題の発生を回避することができる。
なお、フッ素系冷媒以外の作動流体を用いることも可能である。例えば、大気中の空気を作動流体として用いることもできる。
本実施の形態では、箱80は、径方向6についてスラストカラー50の外周端よりも内側において収容空間110に開口する少なくとも1つの内側開口を有している。流体経路200上において、少なくとも1つの入口開口90のうちの少なくとも1つの開口と、少なくとも1つの内側開口と、収容空間110とは、この順に現れる。図2及び図5等から理解されるように、本実施の形態では、回転軸20を取り囲む1つの第1導入開口91aと、回転軸20を取り囲む周方向7に沿って断続的に配置された複数の第2導入開口91bが、内側開口に該当する。具体的には、全ての導入開口91が内側開口に該当する。ただし、導入開口91の一部のみが内側開口に該当するようにしてもよい。以下、内側開口に基づく利点について説明する。
スラストカラーの外周端よりも径方向外側の位置から収容空間に作動流体を供給する方式を、第1供給方式とする。スラストカラーの外周端よりも径方向内側の位置から収容空間に作動流体を供給する方式を、第2供給方式とする。収容空間では、高圧の作動流体がスラストカラーの回転方向と同一回転方向に回転している。この状況においては、第1供給方式ではなく第2供給方式を採用した方が、作動流体は収容空間にスムーズに流入し易い。また、第1供給方式ではなく第2供給方式を採用した方が、収容空間に流入する作動流体を収容空間にもともと存する作動流体の流れに沿わせ易く、収容空間における作動流体の流れを乱し難い。
内側開口によれば、第2供給方式で作動流体を収容空間110に供給することができる。このため、作動流体は収容空間110にスムーズに流入し、且つ、収容空間110における作動流体の流れは乱れ難い。本実施の形態によれば、これらの作用が相俟って、スラストカラー50とスラスト軸受60a,60bとの間の摩擦損失が低くなり、機械効率が高くなる。
本実施の形態では、箱80は、径方向6についてスラストカラー50の外周端よりも外側において収容空間110に開口する少なくとも1つの外側開口を有する。流体経路200上において、収容空間110と、少なくとも1つの外側開口と、少なくとも1つの出口開口95のうちの少なくとも1つの開口とは、この順に現れる。図2等から理解されるように、本実施の形態では、全ての導出開口92が外側開口に該当する。ただし、導出開口92の一部のみが外側開口に該当するようにしてもよい。
作動流体は、遠心力により、径方向6の外側に向かおうとする。外側開口は、内側開口よりも径方向6の外側に存する。このため、本実施の形態によれば、収容空間110における作動流体の流れがスムーズになる。これにより、機械効率が高くなる。
本実施の形態では、少なくとも1つの被シール部210aにおける作動流体の圧力が、リップシール40を変形させ、第2間隙122の径方向6の寸法を小さくする。これにより、タービンホイール10側の高温の作動流体が、第1間隙121及び第2間隙122を介して被シール部210aに漏れ込み難くなる。これにより、高温の作動流体が収容空間110に流入し難くなり、スラスト軸受60a及び60bの温度上昇が抑制される。スラスト軸受60a及び60bの軸受の温度上昇が抑制されると、材料の熱膨張に基づく回転軸20の寸法変化及び変形が抑制される。このため、回転軸20とともに回転する回転部品が固定部品と接触することが防止される。本実施の形態によれば、このような理由で、膨張タービン装置2の信頼性を向上させ、寿命を長くすることができる。
なお、リップシールの変形を完全に防止することは難しい。また、従来の非接触式のリップシールは、流体から圧力が印加されると漏れが大きくなるように配置されている場合が多い。そのような配置は漏れを低減するのに適していない。これに対し、本実施の形態では、リップシール40は、流体から圧力が印加されると漏れが小さくなるように配置されている。このため、本実施の形態では、リップシール40は、非接触式のシールでありながら、漏れを低減するのに適している。
本実施の形態では、リップシール40における第1間隙121の反対側に存する凹面41には、少なくとも一本の筋状の溝が切られている。このような筋状の溝によれば、リップシール40の変形量を調整することが容易となる。例えば、溝の太さ、数等により、変形を調整することができる。溝は、例えば、回転軸を取り巻くように方向に延びる1又は複数の環状溝である。
本実施の形態では、箱80は、軸方向5について、発電機回転子31と発電機固定子32の組み合わせと、タービンホイール10との間に配置されている。タービンホイール10の最大直径をRとしたとき、箱80の径方向6の寸法Dは、例えば2R以下である。
本開示に係る技術によれば、小型のスラスト気体軸受を用いた膨張タービン装置を実現できる。これにより、膨張タービン装置の信頼性を確保しつつ、高い作動効率を確保することができる。
2 膨張タービン装置
5 軸方向
6 径方向
7 周方向
10 タービンホイール
10i 入口
15 ダクト
20 回転軸
31 発電機回転子
32 発電機固定子
40 リップシール
41 凹面
50 スラストカラー
51a,51b 回転面
60a,60b スラスト軸受
61a,61b,71 軸受面
70 ラジアル軸受
80 箱
90,90a,90b,91,91a,91b,92,95 開口
93,94 接続部
97,97a,97b,98 孔
100 ノズル
110 収容空間
110a,110b 介在空間
110c 周囲空間
120 仕切り
120a シールプレート
120b,120c アタッチメント
121,122 間隙
200 流体経路
201a,202a,203a,204b 部分
210a 被シール部
250 分岐経路
5 軸方向
6 径方向
7 周方向
10 タービンホイール
10i 入口
15 ダクト
20 回転軸
31 発電機回転子
32 発電機固定子
40 リップシール
41 凹面
50 スラストカラー
51a,51b 回転面
60a,60b スラスト軸受
61a,61b,71 軸受面
70 ラジアル軸受
80 箱
90,90a,90b,91,91a,91b,92,95 開口
93,94 接続部
97,97a,97b,98 孔
100 ノズル
110 収容空間
110a,110b 介在空間
110c 周囲空間
120 仕切り
120a シールプレート
120b,120c アタッチメント
121,122 間隙
200 流体経路
201a,202a,203a,204b 部分
210a 被シール部
250 分岐経路
Claims (11)
- ラジアルタービンを用いた膨張タービン装置であって、
前記膨張タービン装置は、
前記ラジアルタービンのタービンホイールと、
スラストカラーと、
前記タービンホイール及び前記スラストカラーが取り付けられた回転軸と、
前記タービンホイールからみて前記回転軸の径方向の外側に存し、前記タービンホイールに作動流体を供給するノズルと、
前記回転軸の軸方向荷重を支持する一対のスラスト軸受と、
前記回転軸の径方向荷重を支持するラジアル軸受と、を有し、
前記一対のスラスト軸受及び前記ラジアル軸受は、気体軸受であり、
前記膨張タービン装置では、箱が構成され、
前記箱は、
前記一対のスラスト軸受と、
前記一対のスラスト軸受の間に存し、前記スラストカラーを収容する収容空間と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの入口開口と、
前記箱の外部空間に開口する少なくとも1つの出口開口と、を有し、
前記箱では、前記少なくとも1つの入口開口から前記少なくとも1つの出口開口へと前記作動流体が流れる流体経路が構成され、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記収容空間は、前記少なくとも1つの出口開口が開口する前記箱の外部空間の圧力に比べて高い圧力を有する圧力室である、膨張タービン装置。 - 前記箱は、
少なくとも1つの流入孔と、
少なくとも1つの流出孔と、を有し、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口と、前記少なくとも1つの流入孔と、前記収容空間と、前記少なくとも1つの流出孔と、前記少なくとも1つの出口開口とは、この順に現れ、
前記少なくとも1つの流出孔の総断面積は、前記少なくとも1つの流入孔の総断面積よりも小さい、請求項1に記載の膨張タービン装置。 - 前記少なくとも1つの流出孔の総断面積は、前記少なくとも1つの流入孔の総断面積の50%以下である、請求項2に記載の膨張タービン装置。
- 前記箱は、前記径方向について前記スラストカラーの外周端よりも内側において前記収容空間に開口する少なくとも1つの内側開口を有し、
前記流体経路上において、前記少なくとも1つの入口開口のうちの少なくとも1つの開口と、前記少なくとも1つの内側開口と、前記収容空間とは、この順に現れる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の膨張タービン装置。 - 前記箱は、前記径方向について前記スラストカラーの外周端よりも外側において前記収容空間に開口する少なくとも1つの外側開口を有し、
前記流体経路上において、前記収容空間と、前記少なくとも1つの外側開口と、前記少なくとも1つの出口開口のうちの少なくとも1つの開口とは、この順に現れる、請求項4に記載の膨張タービン装置。 - 前記膨張タービン装置は、前記回転軸から離間しているリップシールを有し、
前記箱は、前記回転軸の周囲に存し、且つ、前記回転軸の軸方向について前記タービンホイールと前記一対のスラスト軸受とを仕切っている仕切りを有し、
前記箱は、前記仕切りと前記回転軸との間に存する第1間隙を有し、
前記流体経路は、前記軸方向について前記仕切りと前記一対のスラスト軸受の間に存する少なくとも1つの被シール部を有し、
前記箱は、前記リップシールと前記回転軸との間に存し、前記少なくとも1つの被シール部と前記第1間隙とを連通させる第2間隙を有し、
前記リップシールは、前記少なくとも1つの被シール部及び前記第2間隙に露出し、前記仕切りに取り付けられ、前記第1間隙に向かって凸の形状を有し、
前記少なくとも1つの被シール部における前記作動流体の圧力は、前記リップシールを変形させ、前記第2間隙の前記径方向の寸法を小さくする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の膨張タービン装置。 - 前記リップシールにおける前記第1間隙の反対側に存する凹面には、少なくとも一本の筋状の溝が切られている、請求項6に記載の膨張タービン装置。
- 前記回転軸には、前記軸方向荷重を生じさせる流体要素として、前記タービンホイールのみが取り付けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の膨張タービン装置。
- 前記ラジアルタービンは、単段のラジアルタービンである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の膨張タービン装置。
- 前記作動流体は、フッ素系冷媒である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の膨張タービン装置。
- 前記収容空間における前記作動流体の圧力は、前記タービンホイールの入口における前記作動流体の圧力の80〜120%である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の膨張タービン装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017149196A JP2019027389A (ja) | 2017-08-01 | 2017-08-01 | 膨張タービン装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017149196A JP2019027389A (ja) | 2017-08-01 | 2017-08-01 | 膨張タービン装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019027389A true JP2019027389A (ja) | 2019-02-21 |
Family
ID=65477979
Family Applications (1)
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JP2017149196A Pending JP2019027389A (ja) | 2017-08-01 | 2017-08-01 | 膨張タービン装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019027389A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115773182A (zh) * | 2022-11-01 | 2023-03-10 | 星辰萌想科技(北京)有限公司 | 一种燃气轮机 |
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2017
- 2017-08-01 JP JP2017149196A patent/JP2019027389A/ja active Pending
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