JP2019027372A - 圧縮機 - Google Patents

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Takeshi Fukunaga
剛 福永
孝浩 土井
Takahiro Doi
孝浩 土井
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Abstract

【課題】吐出孔内およびその近傍において死容積となる領域を減らすことができる圧縮機を提供する。【解決手段】圧縮機は、第1端板部材(50)および/または第2端板部材に設けられ、ガスを吐出する吐出孔(53)と、シリンダ(21)の軸方向において吐出孔(53)と隣り合う切り欠き(20)とを備える。切り欠き(20)の表面(120)と、吐出孔(53)の内周面(153)のうちの切り欠き(20)の表面(120)に連なる表面(153a)とは、それぞれ、弁体(100)の全開時におけるガスの流線において最大速度ベクトルに対応する最大流線(FL)に沿う曲面である。【選択図】図7

Description

この発明は、例えば1シリンダ構造または2シリンダ構造の圧縮機に関する。
従来、圧縮機としては、第1端板部材と第2端板部材に挟まれたシリンダ内においてピストンが配置され、第1端板部材の吐出孔がシリンダ内からのガスを吐出するものがある(例えば、特開昭61−34380号公報(特許文献1)参照)。
上記吐出孔の中心軸は水平方向に対して傾斜している。また、上記シリンダの内周面には、吐出孔の上流端(シリンダ側の端)に連なる切り欠きが設けられている。この切り欠きは、吐出孔の傾斜角と同じ傾斜角度で水平方向に対して傾斜する方向に延在する。
また、上記吐出孔は弁体によって開閉され、弁体の開度が最大となったとき、吐出孔から吐出されるガスの流量が最大となる。すなわち、弁体が最大限に開いたとき、最大流量のガスが吐出孔を通過する。
特開昭61−34380号公報
ところで、上記従来の圧縮機では、弁体が開いたとき、シリンダ内のガスは、水平方向に傾斜する方向に流れ、切り欠き、吐出孔を順次通過した後、弁体を迂回するために、水平方向に流れて、上方へ流れる。
このように、上記ガスが一直線ではなく折れ曲がって流れるとき、切り欠きの表面の近傍領域と、吐出孔の内周面のうちの切り欠きの表面に連なる表面の近傍領域とにおいて、ガスの流速が必要以上に遅くなってしまう。これらの近傍領域は、死容積となってしまうので、問題であった。
すなわち、上記従来の圧縮機には、吐出孔内およびその近傍において死容積となる領域が増えてしまうという問題があった。
そこで、この発明の課題は、吐出孔内およびその近傍において死容積となる領域を減らすことができる圧縮機を提供することにある。
この発明の一態様に係る圧縮機は、
少なくとも1つのシリンダと、
上記シリンダの軸方向の一方側に配置された第1端板部材と、
上記シリンダの軸方向の他方側に配置された第2端板部材と、
上記第1端板部材および/または上記第2端板部材に設けられ、ガスを吐出する吐出孔と、
上記吐出孔を開閉する弁体と、
上記シリンダの内周面に設けられて、上記シリンダの軸方向において上記吐出孔と隣り合う切り欠きと
を備え、
上記切り欠きの表面と、上記吐出孔の内周面のうちの上記切り欠きの表面に連なる表面とが、それぞれ、上記弁体の全開時における上記ガスの流線において最大速度ベクトルに対応する最大流線に沿う曲面である。
上記構成によれば、上記切り欠きの表面と、吐出孔の内周面のうちの切り欠きの表面に連なる表面とを、それぞれ、弁体の全開時におけるガスの流線において最大速度ベクトルに対応する最大流線に沿う曲面にすることよって、それらの表面に沿ってガスをスムーズに流すことができるので、上記表面の近傍領域ではガスが減速し難い。したがって、上記表面の近傍領域でガスの淀みが発生するのを抑制することができ、上記近傍領域が死容積となるのを防ぐことができる。すなわち、上記吐出孔内およびその近傍において死容積となる領域を減らすことができる。
一実施形態の圧縮機では、
上記第1端板部材および/または上記第2端板部材に設けられていると共に、上記吐出孔を囲むように突設され、円形状である弁座を備える。
上記実施形態によれば、上記弁座を円形状とするので、弁座を楕円形状にするよりも、弁体の吐出孔側の受圧面積に対する弁座の周長の比率を小さくすることができる。したがって、上記弁座の周囲に例えば油が溜まっても、弁体に付着する油膜の面積を小さくすることができるため、弁体が弁座に張り付き難い。その結果、上記弁体の開きに遅れが生じるのを防ぐことができるので、弁体の開きの遅れによる過圧縮損失を低減でき、圧縮効率を向上させることができる。
これに対して、従来(特開昭61−34380号公報)のように、水平方向に対して傾斜する方向に吐出孔を延在させた場合、弁座が楕円形状となるので、シール長の増加を引き起こしてしまう。この場合、上記弁座が円形状であるときと比べ、弁体の吐出孔側の受圧面積に対する弁座の周長の比率が大きくなる。したがって、上記弁座の周囲に例えば油が溜まると、弁体に付着する油膜の面積が増大し、弁体が弁座に張り付き易くなってしまう。その結果、上記弁体の開きに遅れが生じるので、その遅れによる過圧縮損失を増大し、圧縮効率が低下してしまう。
一実施形態の圧縮機では、
上記切り欠きの表面は、上記吐出孔の内周面のうちの上記切り欠きの表面に連なる表面と滑らかに連なる。
上記実施形態によれば、上記切り欠きの表面が、吐出孔の内周面のうちの切り欠きの表面に連なる表面と滑らかに連なるので、これらの表面間でガスの淀みが発生するのを効果的に防ぐことができる。
この発明の圧縮機によれば、上記切り欠きの表面と、上記吐出孔の内周面のうちの上記切り欠きの表面に連なる表面とを、それぞれ、上記弁体の全開時における上記ガスの流線において最大速度ベクトルに対応する最大流線に沿う曲面にすることにより、吐出孔内およびその近傍において死容積となる領域を減らすことができる。
この発明の一実施形態のロータリー圧縮機の模式断面図である。 上記ロータリー圧縮機の圧縮機構部の模式上面図である。 図2のフロントヘッドから弁押さえおよび弁体を外した状態の模式上面図である。 上記圧縮機構部のシリンダおよびピストンの模式上面図である。 上記シリンダのブッシュ収容孔およびその周辺部の模式斜視図である。 上記シリンダのブッシュ収容孔およびその周辺部の模式上面図である。 図3のVII−VII線矢視の模式断面図である。 図7のVIII−VIII線矢視の模式断面図である。 図7のIX−IX線矢視の模式断面図である。 図7のX−X線矢視の模式断面図である。 比較例のロータリー圧縮機の要部の模式断面図である。
以下、この発明の圧縮機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態のロータリー圧縮機を鉛直面で切った断面を模式的に示している。なお、図1では、弁体100および弁押さえ130の図示は省略している。
上記ロータリー圧縮機は、密閉容器1と、この密閉容器1内に配置された圧縮機構部2と、密閉容器1内に配置され、圧縮機構部2を回転軸12を介して駆動するモータ3とを備えている。
より詳しくは、上記ロータリー圧縮機は、いわゆる縦型の高圧ドーム型のロータリー圧縮機であって、密閉容器1内の下側に圧縮機構部2を配置し、その圧縮機構部2の上側にモータ3を配置している。このモータ3のロータ6によって、回転軸12を介して、圧縮機構部2を駆動するようにしている。このモータ3は、インナーロータ型のモータである。
圧縮機構部2は、アキュームレータ10から吸入管11を通して冷媒ガスを吸入する。なお、上記冷媒ガスはガスの一例である。
また、上記ロータリー圧縮機では、アキュームレータ10からの冷媒ガスが、圧縮機構部2によって圧縮されて高温高圧になった後、圧縮機構部2から吐出されて密閉容器1内を満たす。このとき、上記冷媒ガスは、ステータ5とロータ6の間の隙間を通過して、モータ3を冷却した後、モータ3の上側に設けられた吐出管13から外部に吐出する。
密閉容器1内の高圧領域の下部(リアヘッド60下の領域)には、潤滑油を貯める油溜まり部9が形成されている。回転軸12は、油溜まり部9に貯まった潤滑油を内部に吸い込む吸込口12aと、この吸込口12aから内部に吸い込んだ潤滑油を吐出する吐出口12b,12c,12dとを有する。
より詳しくは、給油路12e内の吸込口12a近傍には、例えば螺旋羽根状のポンプ機構(図示せず)が設けられている。これにより、回転軸12が回転すると、油溜まり部9に貯留された潤滑油は、吸込口12aから回転軸12内に吸い込まれて、回転軸12内で上下方向に延在する給油路12eを介して、吐出口12b,12c,12dから、圧縮機構部2の摺動箇所などに供給される。
圧縮機構部2は、シリンダ21と、シリンダ21の軸方向の一方側に配置されたフロントヘッド50と、シリンダ21の軸方向の他方側に配置されたリアヘッド60とを備えている。なお、フロントヘッド50は第1端板部材の一例である。また、リアヘッド60は第2端板部材の一例である。
シリンダ21は、密閉容器1の内周面に例えば溶接で固定されている。また、シリンダ21内には、シリンダ室22が設けられている。このシリンダ室22は、シリンダ21の内周面と、フロントヘッド50の下側の端面と、リアヘッド60の上側の端面とによって画定される。また、シリンダ室22内には、アキュームレータ10からの冷媒ガスが流入する。
フロントヘッド50は、シリンダ21の上側の開口端に取り付けられ、シリンダ21上に位置する。また、フロントヘッド50は、円板形状の本体部51と、この本体部51の中央に上方へ設けられたボス部52とを有する。この本体部51およびボス部52には、駆動軸12が挿通されている。
本体部51には、シリンダ室22に連通する吐出孔53(図2に示す)が設けられている。そして、本体部51に関してシリンダ21側とは反対側に位置するように、本体部51に弁体100が取り付けられている。この弁体100は、板バネ状のリード弁であり、吐出孔53を開閉する。
また、本体部51の上側の端面はカップ型のマフラカバー40で覆われている。このマフラカバー40は、ボルト35などによって本体部51に固定されている。マフラカバー40は、ボス部52が挿通されている。
マフラカバー40およびフロントヘッド50によって、マフラ室42が形成される。マフラ室42は、吐出孔53(図2に示す)の開放時、吐出孔53を介して、シリンダ室22と連通する。
また、マフラカバー40は、ボス部52との間に隙間43を有する。マフラ室42とマフラカバー40の外側とは、隙間43を介して、互いに連通している。
一方、リアヘッド60は、シリンダ21の下側の開口端に取り付けられており、円板形状の本体部61と、この本体部61の中央に下方へ設けられたボス部62とを有する。この本体部61およびボス部62は、駆動軸12が挿通されている。
このようにして、駆動軸12の一端部(下側の端部)は、フロントヘッド50およびリアヘッド60に支持されている。
また、駆動軸12の一端部には偏心軸部26が設けられている。この偏心軸部26は、シリンダ室22内に配置される。
図2は、上記ロータリー圧縮機の圧縮機構部2の上面図を模式的に示している。なお、図2において、図1の構成部と同一の構成部には、図1の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
フロントヘッド50には円形状の吐出孔53が設けられている。この吐出孔53を開閉する弁体100は、吐出孔53を覆う円板形状の先端部100aと、一端が先端部100aに連なるアーム部100bと、フロントヘッド50に固定され、アーム部100bの他端に連なる基部100cとを有する。
また、フロントヘッド50には、弁押さえ130を弁体100と共に取り付けている。この弁押さえ130は、弁体100がガス冷媒の吐出圧力により開くときの開度を制限して、弁体100の開き過ぎを防止するようになっている。
図3は、図2のフロントヘッド50から弁押さえ130および弁体100を外した状態の上面図を模式的に示している。なお、図3において、図1,図2の構成部と同一の構成部には、図1,図2の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
フロントヘッド50には、吐出孔53を囲むように円形状の弁座101が突設されている。シリンダ室22とマフラ室42の間で生じる差圧により、弁体100の先端部100a(図2に示す)が弁座101側に付勢されて弁座101に当接して、吐出孔53が閉じられる。このような弁体100、弁座101および弁押さえ130が、吐出弁を構成している。
図4は、圧縮機構部2のシリンダ21およびピストン29の上面図を模式的に示している。なお、図4において、図1〜図3の構成部と同一の構成部には、図1〜図3の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
シリンダ21には、ブッシュ25,25を収容するブッシュ収容孔110と、ブレード収容孔111とが設けられている。
ピストン29は、ローラ27と、このローラ27と一体に設けられたブレード28とを有し、シリンダ21内で揺動する。
ローラ27には、駆動軸12の一端部の偏心軸部26が嵌合している。この偏心軸部26が駆動軸12と共に偏心回転すると、ローラ27は、外周面がシリンダ室22の内周面に接しつつ、シリンダ室22内で公転する。
ブレード28はシリンダ室22内を仕切っている。これにより、ブレード28の右側の空間は、吸入管11と連通する吸入室22aとなる一方、ブレード28の左側の空間は、吐出孔53と連通する圧縮室22bとなっている。
また、ブレード28は、ブッシュ25とブッシュ25の間に進退可能に配置されている。このブレード28のブッシュ25,25側の各表面は、潤滑油で潤滑される。
また、ローラ27の公転に伴い、吸入管11内の低圧の冷媒ガスは、吸入室22aに吸入されて、圧縮室22bで圧縮されて高圧になった後、吐出孔53から吐出される。その後、吐出孔53から吐出された高圧の冷媒ガスは、マフラ室42(図1に示す)を経由して、マフラカバー40の外側に排出される。
また、ローラ27の公転に伴い、ブレード28の先端部がブレード収容孔111に出没する。
なお、図示しないが、シリンダ21の外周面とシリンダ21の内周面との間には、鉛直方向にシリンダ21を貫通する複数の断熱孔などが設けられている。
図5は、シリンダ21のブッシュ収容孔110およびその周辺部を斜め上方から見た斜視図を模式的に示す。また、図6は、シリンダ21のブッシュ収容孔110およびその周辺部の上面図を模式的に示す。なお、図5,図6において、図1〜図4の構成部と同一の構成部には、図1〜図4の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
図5,図6に示すように、シリンダ21の内周面の上部(フロントヘッド50側の部分)には、切り欠き20が設けられている。この欠き20は、ブッシュ収容孔110近傍に位置し、圧縮室22b(図4に示す)に面する。
なお、図5,図6の220は、後述する図11の比較例の切り欠きである。
図7は、図3のVII−VII線の矢印方向から見た断面を模式的に示す。なお、図7において、図1〜図6の構成部と同一の構成部には、図1〜図6の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
切り欠き20は、吐出孔53下に位置して、シリンダ21の軸方向において吐出孔53と隣り合っている。また、切り欠き20の表面120は、最大流線FLに沿う曲面となっている。ここで、最大流線FLとは、弁体100の全開時における冷媒ガスの流線において最大速度ベクトルに対応する流線を指す。
また、吐出孔53の内周面153の一部153aも、最大流線FLに沿う曲面となっている。吐出孔53の内周面153の一部153aは、切り欠き20の表面120と滑らかに連なる。ここで、吐出孔53の内周面153の一部153aは、吐出孔の内周面のうちの切り欠きの表面に連なる表面の一例である。
また、吐出孔53の下端つまり入口の近傍では、冷媒ガスは、上昇しながらシリンダ21の径方向外側に向かうように流れる。すなわち、吐出孔53の入口から少し上流側までの領域における冷媒ガス、および、吐出孔53の入口から少し下流側までの領域における冷媒ガスは、斜め上方に流れる。
また、上記冷媒ガスは、吐出孔53内に流入した後、吐出孔53の軸方向に沿って上昇して、吐出孔53から吐出される。
また、吐出孔53の入口の開口面積は、吐出孔53の出口の開口面積よりも小さくなっている。
図8は、図7のVIII−VIII線の矢印方向から見た断面を模式的に示す。また、図9は、図7のIX−IX線の矢印方向から見た断面を模式的に示す。また、図10は、図7のX−X線の矢印方向から見た断面を模式的に示す。なお、図8〜図10において、図7の構成部と同一の構成部には、図7の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
吐出孔53の内周面153の軸方向の略中央部は、図8に示すように、断面形状が円形状になっている。このような断面形状の内周面153の径方向内側では、冷媒ガスがシリンダ21の軸方向に沿って上昇する。
また、吐出孔53の内周面153において、軸方向の略中央部よりも上流側の部分は、図9,図10に示すように、軸方向の略中央部の断面形状とは異なる断面形状を有している。この断面形状は、径方向外側の一部が円弧形状でない湾曲形状であり、かつ、その一部以外の部分が円弧形状である。この湾曲形状が内周面153の一部153aの断面形状に相当する。このような湾曲形状を含む断面形状の内周面の径方向内側では、冷媒ガスは斜め上方に流れる。
また、図9では、吐出孔53の内周面153における軸方向の略中央部かつ径方向外側の部分の断面形状を二点鎖線で示している。この二点鎖線から明かなように、吐出孔53の内周面153における軸方向の略中央部かつ径方向外側の部分に比べて、図9の内周面153の一部153aの方が、吐出孔53の径方向内側に設けられている。また、図9の内周面153の一部153aの曲率は、吐出孔53の内周面153における軸方向の略中央部かつ径方向外側の部分の曲率よりも、小さくなっている。
また、図10では、吐出孔53の内周面153における軸方向の略中央部かつ径方向外側の部分の断面形状と、図9の内周面153の一部153aの断面形状とを、二点鎖線で示している。これらの二点鎖線から明かなように、図9の吐出孔53の内周面153の一部153aに比べて、図10の吐出孔53の内周面153の一部153aの方が、吐出孔53の径方向内側に設けられている。また、図10の吐出孔53の内周面153の一部153aの曲率は、図9の吐出孔53の内周面153の一部153aの曲率よりも、小さくなっている。
上記構成のロータリー圧縮機では、切り欠き20の表面120と、吐出孔53の内周面153の一部153aとが、それぞれ、弁体100の全開時におけるガスの流線において最大速度ベクトルに対応する最大流線に沿う曲面であるので、それらの表面120,153aに沿って冷媒ガスをスムーズに流すことができる。したがって、表面120,153aの近傍領域において、冷媒ガスが減速し難くなる。その結果、表面120,153aの近傍領域では、冷媒ガスの淀みが発生するのを抑制することができ、その近傍領域が死容積となるのを防ぐことができる。すなわち、吐出孔53内およびその近傍において死容積となる領域を減らすことができる。
また、弁座101が円形状であるので、楕円形状の弁座に比べて、弁体100の先端部100aの吐出孔53側の受圧面積に対する弁座101の周長の比率を小さくすることができる。したがって、弁座101の周囲に例えば油が溜まっても、弁体100の先端部100aに付着する油膜の面積を小さくすることができるため、弁体100の先端部100aが弁座101に張り付き難い。その結果、弁体100の開きに遅れが生じるのを防ぐことができるので、弁体100の開きの遅れによる過圧縮損失を低減でき、圧縮効率を向上させることができる。
また、切り欠き20の表面120が、吐出孔53の内周面153の一部153aが滑らかに連なるので、これらの表面間で冷媒ガスの淀みが発生するのを効果的に防ぐことができる。
図11は、比較例のロータリー圧縮機の要部の模式断面図である。なお、図11において、図7の構成部と同一の構成部には、図7の構成部の参照番号と同一の参照番号を付している。
上記比較例のロータリー圧縮機は、シリンダ221と、このシリンダ221上に配置されたフロントヘッド250とを備えている。
シリンダ221の内周面の上部には、切り欠き20とは形状が異なる切り欠き220が設けられている。この切り欠き220の表面320は、円筒面の一部からなっている。
フロントヘッド250の本体部251は、内周面353が円筒面である吐出孔253を有している点だけが、フロントヘッド50の本体部151と異なっている。
上記構成の比較例のロータリー圧縮機によれば、切り欠き220の表面320と、吐出孔253の内周面353の一部であって切り欠き220の表面に連なる表面353aとは、それぞれ、最大流線FLに沿った曲面になっていない。その結果、網掛けしている領域で冷媒ガスが淀んでしまい、その領域が死容積となってしまう。
上記実施形態では、圧縮機の一例としてのロータリー圧縮機について説明したが、この発明の圧縮機はロータリー圧縮機に限定されず、他の構成の圧縮機にこの発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、1シリンダ構造の圧縮機について説明したが、2シリンダ構造の圧縮機などにこの発明を適用してもよい。
2シリンダ構造の圧縮機にこの発明を適用した場合、第1,第2シリンダの軸方向の一方側に配置された第1端板部材と、第1,第2シリンダの軸方向の他方側に配置された第2端板部材とのうちの少なくとも一方において、吐出孔53と同様の吐出を形成すると共に、第1シリンダの内周面と、第2シリンダの内周面とのうちの少なくとも一方に、切り欠き20と同様の切り欠きを設けてもよい。
また、上記実施形態では、圧縮機構部の駆動軸が鉛直方向と平行となるように配置される圧縮機に、この発明を適用した場合の一例について説明したが、例えば、圧縮機構部の駆動軸が水平方向と平行となるように配置される圧縮機に、この発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、空気調和機に使用される圧縮機について説明したが、空気調和機以外の機器に使用される圧縮機に、この発明を適用してもよい。すなわち、この発明の圧縮機で圧縮するガスは、冷媒ガスに限定されない。
また、上記実施形態では、押さえ130の吐出孔53側の端部における幅は、弁体100の先端部100aにおける幅よりも狭かったが、弁体100の先端部100aにおける幅と同じにしたり、弁体100の先端部100aにおける幅よりも広くしたりしてもよい。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施形態および変形例に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
1 密閉容器
2 圧縮機構部
3 モータ
5 ステータ
6 ロータ
9 油溜まり部
10 アキュームレータ
11 吸入管
12 回転軸
13 吐出管
20,220 切り欠き
21 シリンダ
22 シリンダ室
22a 吸入室
22b 圧縮室
25 ブッシュ
26 偏心軸部
27 ローラ
28 ブレード
29 ピストン
35 ボルト
40 マフラカバー
42 マフラ室
43 隙間
50 フロントヘッド
51 本体部
51a 吐出ポート
52 ボス部
53 吐出孔
60 リアントヘッド
61 本体部
62 ボス部
100 弁体
101 弁座
120,320 表面
130 弁押さえ
153 内周面
153a 一部
FL 最大流線

Claims (3)

  1. 少なくとも1つのシリンダ(21)と、
    上記シリンダ(21)の軸方向の一方側に配置された第1端板部材(50)と、
    上記シリンダ(21)の軸方向の他方側に配置された第2端板部材(60)と、
    上記第1端板部材(50)および/または上記第2端板部材(60)に設けられ、ガスを吐出する吐出孔(53)と、
    上記吐出孔(53)を開閉する弁体(100)と、
    上記シリンダ(21)の内周面に設けられて、上記シリンダ(21)の軸方向において上記吐出孔(53)と隣り合う切り欠き(20)と
    を備え、
    上記切り欠き(20)の表面(120)と、上記吐出孔(53)の内周面(153)のうちの上記切り欠き(20)の表面(120)に連なる表面(153a)とが、それぞれ、上記弁体(100)の全開時における上記ガスの流線において最大速度ベクトルに対応する最大流線(FL)に沿う曲面であることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記第1端板部材(50)および/または上記第2端板部材(60)に設けられていると共に、上記吐出孔(53)を囲むように突設され、円形状である弁座(101)を備えることを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1または2に記載の圧縮機において、
    上記切り欠き(20)の表面(120)は、上記吐出孔(53)の内周面のうちの上記切り欠き(20)の表面(120)に連なる表面(153a)と滑らかに連なることを特徴とする圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2021214913A1 (ja) * 2020-04-22 2021-10-28 三菱電機株式会社 圧縮機

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