JP2019025419A - 分離膜エレメント及びベッセル - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、流れのよどみ箇所を低減し、長期間に亘って脱塩率及び透過水量を維持可能な、分離膜エレメントを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、有孔中心管に、一以上の分離膜リーフが巻回された分離膜エレメントであって、上記分離膜リーフは、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材から構成されており、上記分離膜は、供給面と、透過面とをそれぞれ有し、上記分離膜リーフの供給面側において、幅方向における両端面の少なくとも一部が封止されており、上記分離膜リーフの供給面側において、長さ方向における外周端部の少なくとも一部が開口されており、上記供給側流路材は、表面に複数の凸部が形成されたシートである、分離膜エレメント。【選択図】図12

Description

本発明は、液体、気体等の流体に含まれる成分を分離するために使用される分離膜エレメントに関する。
液体、気体等の流体に含まれる成分を分離するために、様々な方法が提案されている。例えば、海水又はかん水等に含まれるイオン性物質を除くための技術においては、近年、省エネルギー及び省資源のためのプロセスとして分離膜エレメントによる分離法の利用が拡大している。
分離膜エレメントによる分離法に使用される分離膜は、その孔径及び分離機能等に基づいて、精密ろ過膜、限外ろ過膜、ナノろ過膜、逆浸透膜、正浸透膜等に分類される。これらの膜は、例えば海水、かん水若しくは有害物を含んだ水からの飲料水の製造、工業用超純水の製造、廃水処理又は有価物の回収等に用いられており、目的とする分離成分及び分離性能によって使い分けられている。
スパイラル型分離膜エレメントは、少なくとも1枚の分離膜リーフを有孔中心管の周りに巻回することによって形成され、分離膜リーフは、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材から構成される。分離膜は供給側の面(供給面)と透過側の面(透過面)を有し、供給側流路材は、互いに向かい合う分離膜の供給面の間に配置され、透過側流路材は、互いに向かい合う分離膜の透過面の間に配置される。分離膜リーフの透過面側においては、幅方向における両端面と、有孔中心管から離れた外周端部が接着剤でそれぞれ封止されており、有孔中心管に近い内周端部のみが開口している。分離膜リーフが有孔中心管の周りに巻回された後、最外周部は、フィラメントワインディングやフィルム等によって被覆されることが一般的である。
スパイラル型分離膜エレメントにおいて、供給水は分離膜エレメントの一の端面から供給され、一部は分離膜を透過して有孔中心管へと流入する。分離膜を透過しなかった供給水は、分離膜エレメントの他方の端面から濃縮水として排出される。この種類のスパイラル型分離膜エレメントにおいては、供給水が流入する方向と、濃縮水が排出される方向とは同じである。しかしながら、流路の濃縮側においては、供給水の速度が相対的に低くなり、濃度分極が分離膜表面に発生し易くなり、脱塩率の低下、透過水流量の低下及び分離膜寿命の低下に繋がることが知られている。
また近年、ランニングコストの低減と、膜寿命の増加への要求とが益々増加している。例えば、特許文献1及び2においては、周方向の供給水流れを有するスパイラル型分離膜エレメントが記載されており、これにより膜面線速度が増加し、膜面濃度分極を低減することができる。また、特許文献3においては、供給側と透過側との流路が設けられた分離膜が開示されており、従来のメッシュタイプスペーサーよりも流動抵抗を低減することが記載されている。
米国特許出願公開第2012/0111787号明細書 米国特許4855058号明細書 米国特許出願公開第2016/0271564号明細書
しかしながら、特許文献1及び2に記載のスパイラル型分離膜エレメントでは、除去性能の増加や分離膜寿命の増加をもたらすことができるが、流れのよどみ箇所が生じることによって透過水量が少なくなってしまう。また特許文献3に記載のスパイラル型分離膜エレメントにおいては、流動抵抗を低減し、透過水量を増加させることができるが、濃度分極の低減と長期間の安定運転とにおいては課題がある。
そこで本発明の目的は、流れのよどみ箇所を低減し、長期間に亘って脱塩率及び透過水量を維持可能な、分離膜エレメントを提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、有孔中心管に、一以上の分離膜リーフが巻回された分離膜エレメントであって、上記分離膜リーフは、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材から構成されており、上記分離膜は、供給面と、透過面とをそれぞれ有し、上記分離膜リーフの供給面側において、幅方向における両端面の少なくとも一部が封止されており、上記分離膜リーフの供給側において、長さ方向における外周端部の少なくとも一部が開口されており、上記供給側流路材は、表面に複数の凸部が形成されたシートである、分離膜エレメントを提供する。
本発明によれば、分離膜エレメントを長期間に亘って運転しても、脱塩率を維持し、透過水量の減少を抑制することができる。
一般的なスパイラル型分離膜エレメントを示す分解斜視図である。 I型スパイラル型分離膜エレメントの展開図である。 L型スパイラル型分離膜エレメントの展開図である。 T型スパイラル型分離膜エレメントの展開図である。 逆L型スパイラル型分離膜エレメントの展開図である。 逆T型スパイラル型分離膜エレメントの展開図である。 本発明における透過側流路材の展開図の一例である。 本発明における透過側流路材の横断面図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の横断面図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。 本発明における供給側流路材の展開図の一例である。
次に、本発明の分離膜エレメント及びベッセルについて、詳細に説明する。
図1に示すように、スパイラル型分離膜エレメント1は、有孔中心管6の周りに分離膜2が巻回されている。スパイラル型分離膜エレメント1は、供給側流路材5と透過側流路材4とをさらに備え、供給側流路材5は分離膜本体2の供給面側に、透過側流路材4は分離膜本体2の透過面側に配置され、分離膜リーフ3が形成される。
分離膜リーフ3の透過面側においては、幅方向における両端面と、有孔中心管から離れた外周端部がそれぞれ封止されており、有孔中心管に近い内周端部のみが開口されており、透過水は透過側流路材4の隙間を流れて有孔中心管6へと流れる。
端版101及び102はスパイラル形状を保つために取り付けられる。しかし、特に低圧運転において、端版は必ずしも必要ではない。端版101及び102の代わりに、供給側流路材5の端部を接着剤で封止しても構わない。
一般的には、図2に示すように、供給水10は分離膜リーフ7の幅方向における端面11から供給され、濃縮水9は分離膜リーフ7の幅方向における端面12から排出される。分離膜リーフ7の幅方向において、有孔中心管6とは反対側の外周端部13は、フィラメントワインディングやフィルム状のシートがスパイラル分離膜エレメント1に被覆されることで封止されている。この種類のスパイラル型分離膜エレメント1の流れは図2に示されており、I型エレメント(又はI型)と呼ぶ。一方で本発明においては、外周端部13は少なくともその一部が開口されており、構成は以下に記載される。
本発明の一つの実施形態においては、図3に示すように、供給水10は外周端部13から供給され内周部に向かって流れ、濃縮水は分離膜リーフの幅方向における一端面12から排出される。本実施形態においては、他の端面11の供給面側は完全に封止されており、端面12の供給面側は有孔中心管6から離れた部分が封止されている。封止されていない部分の長さは分離膜リーフ7の長さの内、5〜50%が好ましく、より好ましくは10〜30%であり、さらに好ましくは10〜20%である。本発明の実施形態においては、2枚の分離膜リーフ7が示されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。この種類のスパイラル型分離膜エレメント1の流れは図3に示されており、L型エレメント(又はL型)と呼ぶ。
他の実施形態においては、図4に示すように供給水10は外周端部13から供給され内周部に向かって流れ、濃縮水9(a)と9(b)とが端面11と端面12から排出される。本実施形態において、端面11と端面12は有孔中心管6から離れた部分が封止されており、封止されていない部分の長さは分離膜リーフの長さの内、5〜50%が好ましく、より好ましくは5〜20%であり、さらに好ましくは5〜10%である。本実施形態においては、2枚の分離膜リーフ7が示されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。この種類のスパイラル型分離膜エレメント1の流れは図4に示されており、T型エレメント(又はT型)と呼ぶ。
他の実施形態においては、図5に示すように供給水10は端面12から供給され、外周部に向かって流れ、濃縮水9が外周端部13から排出される。本実施形態において、端面11は完全に封止されており、端面12は有孔中心管6から離れた部分が封止されており、封止されていない部分の長さは分離膜リーフの長さの内、5〜50%が好ましく、より好ましくは5〜30%であり、さらに好ましくは10〜20%である。本実施形態においては、2枚の分離膜リーフ7が示されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。この種類のスパイラル型分離膜エレメント1の流れは図5に示されており、逆L型エレメント(又は逆L型)と呼ぶ。
他の実施形態においては、図6に示すように供給水10(a)と10(b)とは、端面11と端面12とから供給され、外周部に向かって流れ、外周端部13から排出される。本実施形態において、端面11と端面12とは有孔中心管6から離れた部分が封止されており、封止されていない部分の長さは分離膜リーフの長さの内、5〜50%が好ましく、より好ましくは10〜30%であり、さらに好ましくは10〜20%である。本実施形態においては、2枚の分離膜リーフ7が示されているが、必ずしもこの構成に限定されるものではない。この種類のスパイラル型分離膜エレメント1の流れは図6に示されており、逆T型エレメント(又は逆T型)と呼ぶ。
上述した4種類の実施形態においては、供給面側の流速を増加させることができるため、濃度分極を抑制することができ、長期間運転を行った際の性能を向上させることができる。特に外周部に向かって供給水が流れる形態において、透過水流量が多く、よどみ点が少ないため、好ましい。特に供給水の供給部が端面12で、濃縮水の排出部が外周端部13である、図5の構成(逆L型)が最も好ましい。
分離膜2としては、使用方法、目的等に応じた分離性能を有する膜が用いられる。分離膜2は、単一層であってもよいし、分離機能層と基材とを備える複合膜であってもよい。また、複合膜においては、分離機能層と基材との間に、さらに多孔性支持層があってもよい。
ここで、分離機能層を有する面を供給面側、分離機能層を有する面とは反対側の面を透過面側と呼び、供給面側が互いに向かい合うように形成された状態の分離膜のことを、分離膜リーフと呼ぶ。
分離機能層は、分離機能及び支持機能の両方を有する層であってもよいし、分離機能のみを有する層であっても構わない。
分離機能層が分離機能及び支持機能の両方を有する場合、分離機能層としては、セルロース、ポリフッ化ビニリデン、ポリエーテルスルホン及びポリスルホンからなる群から選ばれるポリマーを主成分として含有する層が好ましい。
一方、分離機能層としては、孔径の制御が容易であり、かつ耐久性に優れるという点で、架橋高分子を使用することが好ましい。特に、供給水中の成分の分離性能に優れるという点で、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを重縮合させて得られるポリアミド分離機能層や、有機無機ハイブリッド機能層等が好ましい。これらの分離機能層は、多孔性支持層上でモノマーを重縮合することで形成できる。
例えばポリアミドを主成分として含有する分離機能層は、公知の方法により、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物とを界面重縮合することで形成できる。より具体的には、多孔性支持層上に多官能アミン水溶液を塗布し、余分な多官能アミン水溶液をエアーナイフ等で除去した後、多官能酸ハロゲン化物を含有する有機溶媒溶液を塗布することで、重縮合が起きポリアミド分離機能層が得られる。
多孔性支持層は、分離機能層を支持する層であり、材料が樹脂の場合には多孔性樹脂層とも言い換えることができる。
多孔性支持層に使用される材料や、その形状は特に限定されないが、例えば、多孔性樹脂によって基板上に形成されてもよい。多孔性支持層としては、ポリスルホン、酢酸セルロース、ポリ塩化ビニル若しくはエポキシ樹脂又はそれらを混合若しくは積層したものが使用され、化学的、機械的、熱的に安定性が高く、孔径が制御しやすいポリスルホンを使用することが好ましい。
多孔性支持層は、例えば、ポリスルホンのN,N−ジメチルホルムアミド溶液を、後述する基材(例えば密に織ったポリエステル不織布)の上に一定の厚さに注型し、それを水中で湿式凝固させることで形成できる。
また多孔性支持層は、“オフィス・オブ・セイリーン・ウォーター・リサーチ・アンド・ディベロップメント・プログレス・レポート”No.359(1968)に記載された方法に従って形成できる。なお、所望の形態を得るために、ポリマー濃度、溶媒の温度、貧溶媒を調整可能である。
分離膜2の強度及び寸法安定性等の観点から、分離膜2は基材を有してもよい。基材としては、強度、流体透過性の点で長繊維不織布又は短繊維不織布等の繊維状の基材を用いることが好ましい。
透過側流路材4は、分離膜2の透過面側に挟まれるように配置され、分離膜2を透過した供給水を有孔中心管6の孔まで導く透過側流路を形成する役割を担う。
透過側流路材4は、透過側流路の流動抵抗を低減し、かつ加圧ろ過下においても分離膜2の透過側流路への落ち込みを抑制し、流路を安定に形成する点では、透過側流路材の横断面積比が0.3〜0.75であることが好ましく、0.4〜0.6がより好ましい。透過側流路材の種類は特に限定されず、従来のトリコットを流路が広がるように厚くした緯編物や、繊維の目付量を低減した緯編物、不織布のような多孔性シートに凸部を配置したシート(図7及び図8)、フィルムや不織布を凹凸加工した凹凸加工シートを用いることができる。
透過側流路材4の厚みは、厚ければ圧力損失を小さくすることができるものの、分離膜エレメント1の容器に充填できる膜面積が減少してしまう。一方で、薄ければ分離膜エレメント1に充填可能な膜面積は大きくなるものの、圧力損失は大きくなってしまう。透過側流路材4の厚みは、好ましくは0.1mm〜0.5mmであり、より好ましくは0.2mm〜0.4mmである。
透過側流路材4の厚みは、市販の厚み測定器により直接測定することができる。
透過側流路材4の材料は、有孔中心管6に容易に巻回できるものであればよく、分離膜2と異なることが好ましい。透過側流路材4の圧縮弾性率は、0.1〜5GPaであることが好ましい。圧縮弾性率がこの範囲内であれば、透過側流路材4を有孔中心管6に容易に巻回することができる。具体的には、ポリエステル、ポリエチレン又はポリプロピレン等が好ましく用いられる。
透過側流路材4の圧縮弾性率は、精密万能試験機を用いて圧縮試験を行い、応力ひずみ線図を作成することにより、測定することができる。
図9〜21に示すように、供給側流路材5は、供給側流路材用シート23に供給側流路25(又は26)が形成されるように供給側流路材5の凸部24が配置されて構成される。供給側流路が形成されるように供給側流路材5の凸部24が配置されるとは、全ての供給水が供給部から分離膜リーフ7の流路に流れ、全ての非透過供給水(濃縮水)が排出部に到達するように流路材が配置されることを意味する。供給水の流入部と濃縮水の流出部は、図11に示すように、これらの流路によって連結されており、流れの方向はシート上に設けられた凸部24によって形成された流路に沿った方向である。図12においては、流路は直線的であり、図13においては、流路は部分的に湾曲しており、図14においては、完全に湾曲している。最も好ましい凸部24の配置は、凸部24が、有孔中心管6に近い端部では供給側流路材5の幅方向に形成されており、有孔中心管6から遠い他の端部では、供給側流路材5の長さ方向に形成されている配置である。供給側流路材5の流路角部31において、供給側流路は曲がることになるが、流路角部31は流路の連続性及び乱流効果の点で、湾曲された角部であることが好ましい。
L型や逆L型のようなスパイラル型分離膜エレメント1の構成の場合、供給側流路材5は、図12〜16に示すような構成が好ましい。この場合、供給側流路25(又は26)は、スパイラル型分離膜エレメント1に供給される供給水が凸部24によって形成される流路に分配され、分離膜リーフ7の長さ方向に流れ、濃縮水が分離膜リーフ7の外周端部又は端面から排出される。
T型や逆T型のようなスパイラル型分離膜エレメント1の構成の場合、供給側流路材5は、図17〜20に示すような構成が好ましい。この場合、供給側流路25(又は26)は、スパイラル型分離膜エレメント1に供給される供給水が凸部24によって形成される流路に分配され、分離膜リーフ7の長さ方向に流れ、濃縮水が分離膜リーフの外周端部又は端面から排出される。
一般的な分離膜エレメントは回収率30%以下で運転するが、本発明の分離膜エレメントは回収率35%以上においても安定に作動することができ、回収率が高くなるほど従来の分離膜エレメントに対して優位性を発現することができる。
供給側流路材5の厚みHは、250〜1500μmであることが好ましく、より好ましくは250〜1000μm、さらに好ましくは250〜750μmである。厚みの測定については、電磁式、超音波式、磁力式又は光透過式等様々な方式のフィルム膜厚測定器が市販されているが、非接触のものであればいずれの方式でもよく、ランダムに10箇所で測定を行いその平均値を厚みHとする。厚みHが250μm以上であることで、供給側流路材としての強度を備え、応力が負荷されても供給側流路材の潰れや破れを引き起こすことなく取り扱うことができる。また、厚みHが1500μm以下であることで、有孔中心管への巻囲性を損なうことなく、分離膜エレメント内に挿入できる分離膜を増加させることができる。
供給側流路材5の凸部の高さhは、100〜750μmであることが好ましく、溝幅x及びyは1〜20mmであることが好ましい。凸部の高さや溝幅xは、供給側流路材5の横断面を市販のマイクロスコープ等で観察することで測定することができる。
一定回収率運転において、供給側流路の流速が大きくなると、特に高回収率運転時に濃度分極が抑制され、スケールの形成も減少する。隣り合う凸部24の間隔は、図14〜16、19、20に示すように同等でなくても(非同等であっても)よく、図12、13、17、18に示すように同等であってもよい。分離膜リーフ7が長い場合は、隣り合う凸部の間隔が非同等である方が圧力損失の低減の点で好ましい。隣り合う凸部の間隔が非同等である場合、T型及び逆T型のエレメント構成においては、供給側流路材5の長さ方向において有孔中心管に近いほど凸部24同士の間隔が大きく、かつ、供給側流路材5の幅方向において中心に近いほど凸部24同士の間隔が大きくなることが好ましい。L型及び逆L型のエレメント構成においては、供給側流路材5の長さ方向において有孔中心管に近いほど凸部24同士の間隔が大きく、かつ、供給側流路材5の幅方向において凸部24同士の間隔が一の端面に近いほど大きいことが好ましい。
隣り合う凸部24同士の間隔は、0.05〜20mmであることが好ましく、より好ましくは1〜10mmであり、さらに好ましくは1〜5mmである。特に供給水濃度が高く、高回収率で運転する場合においては、隣り合う凸部24の間隔は小さい方が好ましい。
供給側流路材の凸部と分離膜とで形成される空間が流路となり、凸部の高さや間隔が上記範囲内であることで、より流動抵抗を低く、流れのよどみ箇所を少なくすることができ、造水性能に優れた分離膜エレメントを得ることができる。
供給側流路材5の凸部24は図10に示すように、間欠的に形成されていてもよく、図11〜20に示すように連続的に形成されていてもよい。凸部が連続的であるとは、スパイラル型分離膜エレメントに供給水を供給した際の、供給部から排出部にかけて連続的に凸部が設けられていることを言う。
連続的な凸部を形成する方法としては、例えば、ロール型コーター、ノズル型のホットメルトアプリケーター、スプレー型のホットメルトアプリケーター、フラットノズル型のホットメルトアプリケーター若しくは押出型コーターを用いる方法、又は、グラビア法、印刷、噴霧、エンボス、水圧成型若しくはカレンダー加工等が挙げられる。
供給側流路材5の凸部の幅Wは、好ましくは0.3mm以上であり、より好ましくは0.5mm以上である。また幅Wは、好ましくは2mm以下であり、より好ましくは1mm以下である。幅Wが2mm以下であることで、分離膜の供給面側の流路を十分確保することができる。
また、供給側流路材5の材料としては、ポリマーが好ましい。ポリマーとしては、供給側流路材4の形状を保持し、供給水中への成分の溶出が少ないものであるならば特に限定されず、例えば、ナイロン等のポリアミド系、ポリエステル系、ポリアクリロニトリル系、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系又はポリフルオロエチレン系等の合成樹脂が挙げられるが、特に強度や親水性を考慮すると、ポリオレフィン系又はポリエステル系の合成樹脂が好ましい。
供給側流路材5の凸部24は、巻回方向に垂直な方向での断面形状において、幅に変化があるような台形状の壁状物、楕円柱、楕円錐、四角錐又は半球のような形状であってもよい。
供給側流路材5の凸部24はシートの一方の面に設けられてもよく、両方の面に設けられてもよいが、供給水の流路を確保する点で、シートの両方の面に設けられている方が好ましい。
供給側流路材用のシート23としては、編み物や織物、多孔性フィルムや不織布又はネット等を用いることができ、特に不織布は、不織布を構成する繊維同士で形成された流路となる空間が広くなるため水が流動しやすく、その結果、分離膜エレメントの造水能が向上するため好ましい。
供給側流路材用のシートの厚みは20〜150μmが好ましく、目付け量は20〜100g/mが好ましい。
分離膜リーフの供給面側を封止する方法としては、例えば、スパイラル型分離膜エレメントを巻回する前に分離膜リーフ7の幅方向における供給側端面11及び端面12に接着剤を塗布する方法が挙げられる。または、スパイラル型分離膜エレメントを巻回した後に、スパイラル型分離膜エレメントの供給側端面と排出側端面とにキャップ又は端板を取り付けることにより、所定の箇所を封止することもできる。または、スパイラル型分離膜エレメントの供給側端面と排出側端面とに接着剤を塗布することにより、所定の箇所を封止することもできる。さらには、図23に示すような供給側流路材5の端部の凸部であるP及びQの凸部の厚みを最も大きくして幅方向の供給水の流れを遮ることにより封止することもできる。
有孔中心管6は、透過水を集水するための管であり、材質、大きさ、形は特に限定されない。例えば、有孔中心管6は複数の孔を有する同心円状の形状のものが用いられる。
ベッセルは、スパイラル型分離膜エレメントをその中に装填するための容器であり、0.1〜10MPaの範囲内でろ過操作が行われる。ベッセルは供給水、透過水、濃縮水の流入孔及び排出孔を有する。排出孔はチューブに接続され、透過水及び濃縮水はベッセルの外部に排出される。
ベッセルは通常、供給水、濃縮水及び透過水が各々混合しないように、ブラインシールや、有孔中心管に設けられたOリングによって区画される。ブラインシールは供給水と濃縮水が混合しないように、スパイラル型エレメントの外周部に設けられる。有孔中心管に設けられたOリングはベッセルの透過水の排出孔と連結され、濃縮水と透過水が混合しないように区画される。
本発明のベッセルは、L型及び逆L型のスパイラル型エレメントを装填する場合、ベッセルは3つの孔を有すればよく、T型及び逆T型のスパイラル型エレメントを装填する場合、ベッセルは4つの孔を有すればよい。本発明のベッセルは4箇所の孔を有するが、その孔の1つを閉止すれば、L型及び逆L型のスパイラル型エレメントであっても本発明のベッセルを用いることができる。
1.6 スパイラル型分離膜エレメントの利用
スパイラル型分離膜エレメントは複数本をベッセル内に入れて装填し、直列に接続して用いることができる。
加えて、スパイラル型分離膜エレメントは供給ポンプや前処理ユニットと組み合わせて配列される。これらの装置を用いることによって、供給水は透過水と濃縮水とに分離される。
運転圧力が高くなると、除去効率は向上するが、より消費エネルギーが大きくなる。運転圧力は0.2〜8MPaであることが好ましい。塩除去率は供給水の温度が高くなると増加するが、供給水温度が低くなると、透過流束は低下する。したがって、供給水の温度は5〜45℃が好ましい。供給水のpHが高く、海水にように供給水の塩濃度が高いと、マグネシウムスケールが発生し易くなるため、pHは中性域で運転することが好ましい。
本発明の実施例について以下に詳細を説明するが、本発明は実施例中の記載に限定されるものではない。
(透過水流量)
スパイラル型分離膜エレメントを用いたろ過において、供給水として、温度25℃、pH7.0、濃度200mg/LのNaCl水溶液を0.41MPaの圧力で60分間予備透過させた。回収率を調整した後で、透過水と濃縮水とを1分間採取した。回収率は次式で計算した。
(回収率)(%)=(透過水流量)/(供給水流量)×100
(供給水流量)=(透過水流量)+(濃縮水流量)
(塩除去率)
供給水と透過水とのTDS濃度は、電気伝導度計(DKK−TOA社製)で測定し、換算した。塩除去率は、次式で計算した。評価の際には、3本のスパイラル型エレメントを評価し、各エレメントの平均値を算出した。
(塩除去率)(%)=100×(1−(透過水の塩濃度)/(供給水の塩濃度))
スパイラル型分離膜エレメントは、後述の方法によって作製した。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレート長繊維からなる不織布(糸径:1.2デシテックス、厚み:1000μm、通気度:1.1cc/cm2/s、繊維配向度:支持層側45°、支持層とは反対側20°)上に、ポリスルホンの15.5重量%のN,N−ジメチルホルムアミド溶液を200μmの厚みで室温(25℃)でキャストし、ただちに純水中に浸漬して5分間放置し、80℃の温水で1分間浸漬することによって繊維補強ポリスルホン支持膜からなる、多孔性支持層(厚み150μm)を作製した。
その後、多孔性支持層ロールを巻き出し、m−フェニレンジアミンの1.85重量%、ε−カプロラクタム4.2重量%水溶液中に2分間浸漬し、該支持膜を垂直方向にゆっくりと引き上げ、エアーノズルから窒素を吹き付け支持膜表面から余分な水溶液を取り除いた後、トリメシン酸クロリド0.1重量%を含むn−デカン溶液を表面が完全に濡れるように塗布して1分間静置した。次に、支持膜から余分な溶液を除去するために支持膜を1分間垂直に保持して液切りした。その後、90℃の熱水で2分間洗浄して、分離膜ロールを得た。
供給側流路材は、スリット幅0.4mm、ピッチ0.8mmの櫛形シムを装填したアプリケーターを用いて、高結晶性PP(MFR1000g/10分、融点161℃)55重量%と、低結晶性α−オレフィン系ポリマー(出光興産株式会社製;低立体規則性ポリプロピレン「L−MODU・S400」(商品名))45重量%からなる組成物ペレットとを樹脂温度200℃、走行速度10m/minで、不織布上に塗布することで作製した。不織布は厚み100μmであった。凸部は図13に示すように配置し、隣り合う凸部の間隔は同等であり、厚みは500μmであった。
また、分離膜を切断し、折りたたまれた分離膜の間に、供給側流路材を配置し、その後、分離膜の透過面側の有孔中心管側を除く三辺にウレタン系接着剤(イソシアネート:ポリオール=1:3)を塗布し、分離膜リーフ透過面側の開口部の所定部分を有孔集水管の外周面に接着し、スパイラル状に巻囲することで巻囲体を作製し、外周部に孔を有するフィルムを巻きつけた。孔はフィルムの中央部の幅200mmの箇所に幅40mm、高さ10mmで幅方向に4箇所、高さ方向に4箇所設けた。得られた巻回体の両端のエッジカットを行い、直径が2インチのスパイラル型分離膜エレメントを作製した。
得られたスパイラル型分離膜エレメントの一端面全体に接着剤(セメダインハイスーパー(登録商標)5、セメダイン社製)を塗布し、他端面は分離膜リーフの長さ方向において、有孔中心管に近い部分20%を除いて接着剤を塗布し、図3に示すようなL型エレメントを作製した。
スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例2)
他端面における開口率を50%に変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例3)
他端面における開口率を30%に変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例4)
他端面における開口率を10%に変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例5)
他端面における開口率を5%に変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例6)
供給側流路材の厚みを250μmに変更し、スパイラル型分離膜エレメントの径を1.8インチに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例7)
供給側流路材の厚みを250μmに変更し、分離膜の長さを長くすることで膜面積を1.61mに増加させた以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例8)
供給側流路材の厚みを1000μmに変更し、スパイラル型分離膜エレメントの径を2.3インチに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例9)
供給側流路材の厚みを1000μmに変更し、分離膜の長さを短くすることで膜面積を0.87mに減少させた以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例10)
供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように、隣り合う樹脂の間隔が変動するように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表1にまとめて示す。
(実施例11)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を図4に示すようなT型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図18に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例12)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を図4に示すようなT型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図20に示すように、隣り合う樹脂の間隔が変動するように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例13)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を図5に示すような逆L型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図13に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例14)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を図5に示すような逆L型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように、隣り合う樹脂の間隔が変動するように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例15)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を図6に示すような逆T型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように、隣り合う樹脂の間隔が変動するように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例16)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を図6に示すような逆T型に変更し、供給側流路材の樹脂配置パターンを図20に示すように、隣り合う樹脂の間隔が変動するように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例17)
分離膜リーフ数を2に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例18)
分離膜リーフ数を2に、スパイラル型分離膜エレメントの種類をT型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図18に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例19)
分離膜リーフ数を2に、スパイラル型分離膜エレメントの種類を逆L型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例20)
分離膜リーフ数を2に、スパイラル型分離膜エレメントの種類を逆T型に変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図20に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表2にまとめて示す。
(実施例21)
スパイラル型分離膜エレメントの径を4インチに変更し、リーフ数を5枚に変更し、膜面積を8mに変更し、供給側流路材の厚みを700μmに変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(実施例22)
スパイラル型分離膜エレメントの径を4インチに変更し、リーフ数を6枚に変更し、膜面積を8mに変更し、供給側流路材の厚みを700μmに変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(実施例23)
スパイラル型分離膜エレメントの径を8インチに変更し、リーフ数を21枚に変更し、膜面積を34mに変更し、供給側流路材の厚みを1000μmに変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(実施例24)
スパイラル型分離膜エレメントの径を8インチに変更し、リーフ数を25枚に変更し、膜面積を34mに変更し、供給側流路材の厚みを1000μmに変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図16に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(比較例1)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を従来のI型エレメントに変更し、供給側流路材をネットに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(比較例2)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を従来のI型エレメントに変更し、供給側流路材の凸部配置パターンを図9に示すように変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(比較例3)
供給側流路材をネットに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(比較例4)
スパイラル型分離膜エレメントの種類をT型エレメントに変更し、供給側流路材をネットに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(比較例5)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を逆L型エレメントに変更し、供給側流路材をネットに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
(比較例6)
スパイラル型分離膜エレメントの種類を逆T型エレメントに変更し、供給側流路材をネットに変更した以外は、実施例1と同様にしてスパイラル型分離膜エレメントを作製し、性能評価を行った。スパイラル型分離膜エレメントの詳細仕様、運転条件、性能評価結果を表3にまとめて示す。
表1〜3より明らかなとおり、本発明の分離膜エレメントを用いることで、流れのよどみ箇所を低減することができ、高い透過水流量及び高い塩除去率を有する。
1 スパイラル型分離膜エレメント
2 分離膜
3 分離膜リーフ
4 透過側流路材
5 供給側流路材
6 有孔中心管
7 分離膜リーフ
8 透過水
9 濃縮水
9(a) 濃縮水
9(b) 濃縮水
10 供給水
10(a) 供給水
10(b) 供給水
11 分離膜リーフの幅方向における一端面
12 分離膜リーフの幅方向における他端面
13 分離膜リーフの長さ方向における外周端部
14 透過側流路材用シート
15 透過側流路材の樹脂
16、17 透過側流路
23 供給側流路材用シート
24 供給側流路材の凸部
25、26 供給側流路
27 有孔中心管の近傍の部分
28 有孔中心管から遠方の部分
31 供給側流路材の流路角部
101、102 端板
a、b 透過側流路材の隣り合う凸部の間隔
x、y 供給側流路材の隣り合う凸部の間隔
H 供給側流路材の厚み
h 供給側流路材の凸部の厚み
P、Q 供給側流路材の最端部の凸部
W 供給側流路材の凸部の幅

Claims (13)

  1. 有孔中心管に、一以上の分離膜リーフが巻回された分離膜エレメントであって、
    前記分離膜リーフは、分離膜、供給側流路材及び透過側流路材から構成されており、
    前記分離膜は、供給面と、透過面とをそれぞれ有し、
    前記分離膜リーフの供給面側において、幅方向における両端面の少なくとも一部が封止されており、
    前記分離膜リーフの供給面側において、長さ方向における外周端部の少なくとも一部が開口されており、
    前記供給側流路材は、表面に複数の凸部が形成されたシートである、分離膜エレメント。
  2. 前記分離膜リーフの供給面側において、幅方向における片方の端面の全体が封止されている、請求項1記載の分離膜エレメント。
  3. 隣り合う前記凸部の間隔が非同等である、請求項1又は2記載の分離膜エレメント。
  4. 隣り合う前記凸部の間隔が、前記供給側流路材の長さ方向において前記有孔中心管に近いほど大きく、かつ、
    前記供給側流路材の幅方向において中心に近いほど大きい、請求項3記載の分離膜エレメント。
  5. 隣り合う前記凸部の間隔が、前記供給側流路材の長さ方向において前記有孔中心管に近いほど大きく、かつ、
    前記供給側流路材の幅方向において一の端面に近いほど大きい、請求項3記載の分離膜エレメント。
  6. 隣り合う前記凸部の間隔が同等である、請求項1又は2記載の分離膜エレメント。
  7. 前記凸部が、前記供給側流路材の一の端部から、該端部と直交する他の端部にかけて連続的に形成されている、請求項1〜6のいずれか一項記載の分離膜エレメント。
  8. 前記凸部が、前記供給側流路材の一の端部から、該端部と直交する他の端部にかけて間欠的に形成されている、請求項1〜6のいずれか一項記載の分離膜エレメント。
  9. 前記シートが多孔性シートである、請求項1〜8のいずれか一項記載の分離膜エレメント。
  10. 前記多孔性シートが不織布である、請求項9記載の分離膜エレメント。
  11. 前記凸部が、前記有孔中心管に近い端部では前記供給側流路材の幅方向に形成されており、かつ、
    他の端部では前記供給側流路材の長さ方向に形成されている、請求項1〜10のいずれか一項記載の分離膜エレメント。
  12. 隣り合う前記凸部の間隔が、0.5〜2mmである、請求項1〜11のいずれか一項記載の分離膜エレメント。
  13. 4箇所の孔を有する、請求項1〜12のいずれか一項記載の分離膜エレメント用のベッセル。
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