JP2019024102A - コイル部品 - Google Patents

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高之 山北
Takayuki Yamakita
高之 山北
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Abstract

【課題】ワイヤのねじれ癖や損傷を防止したワイヤ巻回方法を提供する。【解決手段】ワイヤ巻回方法は、複数のワイヤをテンショナ51、52とノズル60とに順に通して、複数のワイヤの先端をコア10側に固定する第1工程と、複数のワイヤのそれぞれが通されたノズル60の複数のワイヤ挿通孔61、62の相互の位置関係がテンショナに対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、複数のワイヤをねじりコア10に巻き付ける第2工程とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤ巻回方法およびワイヤ巻回装置に関する。
従来、コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回方法としては、特開2010−147132号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このワイヤ巻回方法は、2本のワイヤをガイドとノズルとに順に通して、2本のワイヤの先端をコアに接続する第1工程と、ノズルを所定回数だけ正方向に自転させて、ガイドとノズルの間およびノズルとコイルの間にワイヤの撚り部を形成する第2工程と、コアを回転させて、ノズルとコイルの間のワイヤの撚り部をコアに巻き回す第3工程と、ノズルを逆方向に自転させて、ガイドとノズルの間のワイヤの撚り部の撚りを戻す第4工程とを有する。
特開2010−147132号公報
ところで、前記従来のワイヤ巻回方法を実際に使用すると、次の問題があることを発見した。ガイドとノズルの間の2本のワイヤを一度撚りその撚りを戻す際に、ガイドとノズルの間の2本のワイヤにおいて、ねじれ癖がついたり、ワイヤの被膜がこすれて損傷するおそれがある。
そこで、本発明の課題は、ワイヤのねじれ癖や損傷を防止したワイヤ巻回方法およびワイヤ巻回装置を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明のワイヤ巻回方法は、
コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回方法であって、
前記複数のワイヤをテンショナとノズルとに順に通して、前記複数のワイヤの先端をコア側に固定する第1工程と、
前記複数のワイヤのそれぞれが通されたノズルの複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係が前記テンショナに対して一定となるように、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させて、前記複数のワイヤをねじりながら前記コアに巻き付ける第2工程と
を備える。
本発明のワイヤ巻回方法によれば、複数のワイヤのそれぞれが通されたノズルの複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係がテンショナに対して一定となるように、ノズルをコアの周囲に公転させて、複数のワイヤをねじりながらコアに巻き付ける。
したがって、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらずに、ノズルとコアの間の複数のワイヤのみをねじることができる。このように、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらないので、テンショナとノズルの間の複数のワイヤにおいて、ねじれ癖がつかず、かつ、ワイヤの被膜がこすれて損傷しない。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記第2工程では、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させながら、前記コアを前記ノズルの回転方向と同じ方向に自転させる。
前記実施形態によれば、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と同じ方向に自転させるので、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記ノズルの回転数は、前記コアの回転数よりも大きい。
前記実施形態によれば、ノズルの回転数は、コアの回転数よりも大きいので、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを増加できる。これにより、モード変換特性の改善が見込める。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記第2工程では、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させながら、前記コアを前記ノズルの回転方向と反対方向に自転させる。
前記実施形態によれば、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と反対方向に自転させるので、複数のワイヤをコアに迅速に巻き回すことができる。
また、コイル部品の製造方法では、前記ワイヤ巻回方法によって前記コアに前記ワイヤを巻き付けて、前記コイル部品を製造する。
前記実施形態によれば、ワイヤ巻回方法によってコアにワイヤを巻き付けて、コイル部品を製造するので、ワイヤのねじれ癖や損傷を防止したコイル部品を製造することができる。
本発明のワイヤ巻回装置は、
コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回装置であって、
前記複数のワイヤに張力を加えるためのテンショナと、
前記テンショナによって張力を加えられる前記複数のワイヤのそれぞれが通される複数のワイヤ挿通孔を有するノズルと、
前記ノズルの前記複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係が前記テンショナに対して一定となるように、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させて、前記複数のワイヤをねじりながら前記コアに巻き付けるノズル駆動部と
を備える。
本発明のワイヤ巻回装置によれば、ノズルは、テンショナによって張力を加えられる複数のワイヤのそれぞれが通される複数のワイヤ挿通孔を有する。ノズル駆動部は、ノズルの複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係がテンショナに対して一定となるように、ノズルをコアの周囲に公転させて、複数のワイヤをねじりながらコアに巻き付ける。
したがって、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらずに、ノズルとコアの間の複数のワイヤのみをねじることができる。このように、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらないので、テンショナとノズルの間の複数のワイヤにおいて、ねじれ癖がつかず、かつ、ワイヤの被膜がこすれて損傷しない。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記ノズルの回転方向と同じ方向に前記コアを自転させるコア駆動部を有する。
前記実施形態によれば、コア駆動部は、ノズルの回転方向と同じ方向にコアを自転させる。したがって、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と同じ方向に自転させることができ、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記コア駆動部は、前記ノズルの回転数を前記コアの回転数よりも大きくする。
前記実施形態によれば、コア駆動部は、ノズルの回転数をコアの回転数よりも大きくするので、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを増加できる。これにより、モード変換特性の改善が見込める。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記ノズルの回転方向と反対方向に前記コアを自転させるコア駆動部を有する。
前記実施形態によれば、コア駆動部は、ノズルの回転方向と反対方向にコアを自転させる。したがって、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と反対方向に自転させることができ、複数のワイヤをコアに迅速に巻き回すことができる。
本発明のワイヤ巻回方法およびワイヤ巻回装置によれば、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらないので、テンショナとノズルの間の複数のワイヤにおいて、ねじれ癖がつかず、かつ、ワイヤの被膜がこすれて損傷しない。
本発明のワイヤ巻回方法の第1実施形態を示す説明図である。 第1実施形態を示す平面図である。 第1実施形態を示す説明図である。 コイル部品を示す平面図である。 本発明のワイヤ巻回装置の第1実施形態を示す簡略斜視図である。 本発明のワイヤ巻回方法の第2実施形態を示す説明図である。 ワイヤのねじれを示す説明図である。 本発明のワイヤ巻回方法の第3実施形態を示す説明図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明のワイヤ巻回方法の第1実施形態を示す説明図である。図1に示すように、ワイヤ巻回方法は、コイル部品のコア10に第1、第2ワイヤ21,22を巻き回す方法である。第1、第2ワイヤ21,22をコア10に巻き回して、コイル部品が製造される。コイル部品は、例えば、コモンモードチョークコイルである。
コア10は、巻芯部13と、巻芯部13の一端に設けられた第1鍔部11と、巻芯部13の他端に設けられた第2鍔部12とを有する。コア10の材料としては、例えば、アルミナ(非磁性体)や、Ni−Zn系フェライト(磁性体、絶縁体)や、樹脂などの材料を用いる。
巻芯部13の形状は、例えば、直方体である。第1鍔部11の形状と第2鍔部12の形状は、例えば、矩形の平板である。第1鍔部11の底面および第2鍔部12の底面には、それぞれ、第1電極31および第2電極32が設けられている。第1、第2電極31,32の材料は、例えば、Ag等である。第1、第2電極31,32は、図示しない実装基板の電極に電気的に接続される。
第1、第2ワイヤ21,22は、導線と導線を覆う被膜とを有する。第1ワイヤ21は、コア10に巻き回されることで、一次側コイルを構成する。第2ワイヤ22は、コア10に巻き回されることで、二次側コイルを構成する。
次に、ワイヤ巻回方法について説明する。
まず、第1、第2ワイヤ21,22を第1、第2テンショナ51,52とノズル60とに順に通して、第1、第2ワイヤ21,22の先端をコア10側に固定する。以下、この工程を第1工程という。
第1工程において、第1、第2ワイヤ21,22は、図示しないコイルボビンから引き出される。第1テンショナ51は、第1ワイヤ21に張力を加える。第2テンショナ52は、第2ワイヤ22に張力を加える。
ノズル60は、第1、第2ワイヤ挿通孔61,62を有する。第1ワイヤ挿通孔61には、第1テンショナ51によって張力を加えられる第1ワイヤ21が通される。第2ワイヤ挿通孔62には、第2テンショナ52によって張力を加えられる第2ワイヤ22が通される。
第1ワイヤ21の先端は、コア10の第1鍔部11の第1電極31に接続される。第2ワイヤ22の先端は、コア10の第1鍔部11の第2電極32に接続される。そして、第1、第2ワイヤ21,22は、第1、第2テンショナ51,52とコア10との間で、第1、第2テンショナ51,52により、張力を加えられる。コア10は、第1鍔部11と第2鍔部12を結ぶ長軸L方向がZ方向に一致するように、XY面上に設置される。
第1工程の後に、図2の平面図に示すように、ノズル60の第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の相互の位置関係が第1、第2テンショナ51,52に対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、第1、第2ワイヤ21,22をねじりながらコア10に巻き付ける。以下、この工程を第2工程という。
第2工程において、ノズル60は、Z軸を中心として、コア10の周囲を公転する。このとき、第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の左右の位置関係は、第1、第2テンショナ51,52に対して変わらない。
このようにノズル60を公転させることで、図3に示すように、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらずに、ノズル60とコア10の間の第1、第2ワイヤ21,22のみをねじることができる。また、ノズル60をZ方向に沿って第1鍔部11から第2鍔部12に向かって移動させることで、第1、第2ワイヤ21,22を第1鍔部11から第2鍔部12に向かって巻き付けることができる。
したがって、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらないので、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22において、ねじれ癖がつかず、かつ、第1、第2ワイヤ21,22の被膜がこすれて損傷しない。要するに、第1、第2ワイヤ21,22のコア10に巻き回す部分だけをねじることで、第1、第2ワイヤ21,22の損傷を防止して、短絡や断線のリスクを軽減し、信頼性低下や設備トラブルを抑制できる。
また、第1、第2ワイヤ21,22をねじって巻芯部13に巻き回すことができ(ツイスト巻きとでき)、コイル特性を安定化できる。この実施形態では、巻芯部13のサイズによらず、第1、第2ワイヤ21,22を1ターンにつき2回クロスさせることができる。
第2工程において、第1、第2ワイヤ21,22を巻芯部13に巻き回した後、図4に示すように、第1ワイヤ21の巻き終わりの端部を、コア10の第2鍔部12の第1電極31に接続し、第2ワイヤ22の巻き終わりの端部を、コア10の第2鍔部12の第2電極32に接続する。これにより、コイル部品1を製造する。したがって、前記ワイヤ巻回方法によってコア10にワイヤ21,22を巻き付けて、コイル部品1を製造するので、ワイヤ21,22のねじれ癖や損傷を防止したコイル部品1を製造することができる。
次に、ワイヤ巻回装置について説明する。
図5に示すように、ワイヤ巻回装置は、前記第1、前記第2テンショナ51,52と、前記ノズル60と、コア10を掴むチャック70と、ノズル60を駆動するノズル駆動部65とを有する。第1、第2テンショナ51,52およびノズル60は、前述で説明した通りである。第1、第2テンショナ51,52とノズル60との間には、プーリ75が配置され、第1、第2ワイヤ21,22を誘導する。
チャック70は、コア10の第1鍔部11を掴んで固定する。このとき、コア10は、コア10の長軸L方向が、ノズル60側を向くように、設置される。
ノズル駆動部65は、ノズル60の第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の相互の位置関係が第1、第2テンショナ51,52に対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、第1、第2ワイヤ21,22をねじりながらコア10に巻き付ける。つまり、ノズル駆動部65は、ノズル60を、コア10の長軸Lを中心として公転させ、かつ、コア10の長軸L方向に沿って移動させる。
ワイヤ巻回装置によれば、ノズル駆動部65により、ノズル60の第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の相互の位置関係が第1、第2テンショナ51,52に対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、第1、第2ワイヤ21,22をねじりながらコア10に巻き付ける。
したがって、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらずに、ノズル60とコア10の間の第1、第2ワイヤ21,22のみをねじることができる。このように、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらないので、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22において、ねじれ癖がつかず、かつ、第1、第2ワイヤ21,22の被膜がこすれて損傷しない。
(第2実施形態)
図6は、本発明のワイヤ巻回方法の第2実施形態を示す説明図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、第2工程のみが相違する。この相違する部分のみを以下に説明する。
図6に示すように、第2実施形態の第2工程では、第1実施形態の第2工程に加え、さらに、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向(矢印A方向)と同じ方向(矢印B方向)に自転させる。つまり、ノズル60をコア10の長軸Lを中心として公転させ、かつ、コア10をコア10の長軸Lを中心として自転させる。
したがって、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と同じ方向に自転させるので、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。例えば、図7に示すように、第1、第2ワイヤ21,22のねじりによって、腹部41および節部42が形成される。そして、隣り合うターンにおいて、一方のターンの腹部41と他方のターンの腹部41とを揃えることができる。このように、腹部41および節部42の位置を揃えることで、特性のバラつきを抑制できる。
また、ノズル60の回転数N1が、コア10の回転数N2よりも大きくてもよく、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを増加して、モード変換特性の改善が見込める。具体的に述べると、単位ターン数あたりのねじり量は、N1/N2となる。また、第1、第2ワイヤ21,22のコア10への巻回工程と、第1、第2ワイヤ21,22のねじれ工程とを、同時に行うことができる。
なお、ノズル60の回転数N1が、コア10の回転数N2と同じであってもよく、このとき、第1、第2ワイヤ21,22は、コア10に巻き回されずに、ねじれるのみである。このため、第1、第2ワイヤ21,22のコア10への巻回工程と、第1、第2ワイヤ21,22のねじれ工程とを、別々に行うことができる。例えば、第1、第2ワイヤ21,22を先にねじってから、その後、ねじれた第1、第2ワイヤ21,22をコア10に巻き回すことができる。
次に、ワイヤ巻回装置の第2実施形態について説明する。
ワイヤ巻回装置の第2実施形態は、図5を参照して、ワイヤ巻回装置の第1実施形態に加えて、さらに、コア10を駆動する第1コア駆動部71を有する。第1コア駆動部71は、ノズル60の回転方向と同じ方向にコア10を自転させる。これにより、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と同じ方向に自転させることができ、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。
また、第1コア駆動部71は、ノズル60の回転数をコア10の回転数よりも大きくしてもよく、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを増加できる。
(第3実施形態)
図8は、本発明のワイヤ巻回方法の第3実施形態を示す説明図である。第3実施形態は、第1実施形態とは、第2工程のみが相違する。この相違する部分のみを以下に説明する。
図8に示すように、第3実施形態の第2工程では、第1実施形態の第2工程に加え、さらに、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向(矢印A方向)と反対方向(矢印C方向)に自転させる。つまり、ノズル60をコア10の長軸Lを中心として公転させ、かつ、コア10をコア10の長軸Lを中心として自転させる。
したがって、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と反対方向に自転させるので、第1、第2ワイヤ21,22をコア10に迅速に巻き回すことができる。
また、ノズル60の回転数N1とコア10の回転数N2とを調整することで、単位ターン数あたりのねじり量を調整できる。具体的に述べると、単位ターン数あたりのねじり量は、1/(N1+N2)となる。
次に、ワイヤ巻回装置の第3実施形態について説明する。
ワイヤ巻回装置の第3実施形態は、図5を参照して、ワイヤ巻回装置の第1実施形態に加えて、さらに、コア10を駆動する第2コア駆動部72を有する。第2コア駆動部72は、ノズル60の回転方向と反対方向にコア10を自転させる。これにより、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と反対方向に自転させることができ、第1、第2ワイヤ21,22をコア10に迅速に巻き回すことができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1から第3実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記実施形態では、2本のワイヤをコアに巻き回しているが、3本以上のワイヤをコアに巻き回すようにしてもよい。このとき、ノズルは、3つ以上のワイヤ挿通孔を有する。
前記実施形態では、ワイヤの先端をコアの電極に接続してから、ノズルをコアの周囲に公転させているが、ワイヤの先端をコアに仮止めし又はコアを掴むチャックに固定してから、ノズルをコアの周囲に公転させ、その後、ワイヤの先端をコアの電極に接続するようにしてもよい。
前記実施形態では、ノズルをコアの長軸方向に沿って移動させているが、コアをノズルに対してコアの長軸方向に沿って移動させるようにしてもよい。
前記実施形態では、第1、第2コア駆動部を別々に設けているが、第1、第2コア駆動部を両方設けて選択可能としてもよい。
1 コイル部品
10 コア
11 第1鍔部
12 第2鍔部
13 巻芯部
21 第1ワイヤ
22 第2ワイヤ
31 第1電極
32 第2電極
51 第1テンショナ
52 第2テンショナ
60 ノズル
61 第1ワイヤ挿通孔
62 第2ワイヤ挿通孔
65 ノズル駆動部
70 チャック
71 第1コア駆動部
72 第2コア駆動部
L コアの長軸
本発明は、コイル部品に関する。
従来、コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回方法としては、特開2010−147132号公報(特許文献1)に記載されたものがある。このワイヤ巻回方法は、2本のワイヤをガイドとノズルとに順に通して、2本のワイヤの先端をコアに接続する第1工程と、ノズルを所定回数だけ正方向に自転させて、ガイドとノズルの間およびノズルとコイルの間にワイヤの撚り部を形成する第2工程と、コアを回転させて、ノズルとコイルの間のワイヤの撚り部をコアに巻き回す第3工程と、ノズルを逆方向に自転させて、ガイドとノズルの間のワイヤの撚り部の撚りを戻す第4工程とを有する。
特開2010−147132号公報
ところで、前記従来のワイヤ巻回方法を実際に使用すると、次の問題があることを発見した。ガイドとノズルの間の2本のワイヤを一度撚りその撚りを戻す際に、ガイドとノズルの間の2本のワイヤにおいて、ねじれ癖がついたり、ワイヤの被膜がこすれて損傷するおそれがある。
そこで、本発明の課題は、ワイヤのねじれ癖や損傷を防止したコイル部品を提供することにある。
前記課題を解決するため、
本発明のコイル部品は、
複数のワイヤとコアとを備え、
前記コアは、巻芯部と、前記巻芯部の一端に設けられた第1鍔部と、前記巻芯部の他端に設けられた第2鍔部とを有し、
前記複数のワイヤは、ねじられた状態で前記巻芯部に巻回されると共に、前記複数のワイヤの隣り合うターンにおいてねじりピッチが異なった状態で前記巻芯部に巻回されている
本発明のコイル部品は、
複数のワイヤとコアとを備え、
前記コアは、巻芯部と、前記巻芯部の一端に設けられた第1鍔部と、前記巻芯部の他端に設けられた第2鍔部とを有し、
前記複数のワイヤは、ねじられた状態で前記巻芯部に巻回され、前記複数のワイヤの隣り合うターンにおいて、一方のターンの腹部と他方のターンの腹部が揃っている部分が存在する
本発明のコイル部品は、
複数のワイヤとコアとを備え、
前記コアは、巻芯部と、前記巻芯部の一端に設けられた第1鍔部と、前記巻芯部の他端に設けられた第2鍔部とを有し、
前記複数のワイヤは、ねじられた状態で前記巻芯部に巻回され、前記複数のワイヤのねじれ癖がない
本発明のワイヤ巻回方法は、
コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回方法であって、
前記複数のワイヤをテンショナとノズルとに順に通して、前記複数のワイヤの先端をコア側に固定する第1工程と、
前記複数のワイヤのそれぞれが通されたノズルの複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係が前記テンショナに対して一定となるように、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させて、前記複数のワイヤをねじりながら前記コアに巻き付ける第2工程と
を備える。
本発明のワイヤ巻回方法によれば、複数のワイヤのそれぞれが通されたノズルの複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係がテンショナに対して一定となるように、ノズルをコアの周囲に公転させて、複数のワイヤをねじりながらコアに巻き付ける。
したがって、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらずに、ノズルとコアの間の複数のワイヤのみをねじることができる。このように、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらないので、テンショナとノズルの間の複数のワイヤにおいて、ねじれ癖がつかず、かつ、ワイヤの被膜がこすれて損傷しない。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記第2工程では、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させながら、前記コアを前記ノズルの回転方向と同じ方向に自転させる。
前記実施形態によれば、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と同じ方向に自転させるので、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記ノズルの回転数は、前記コアの回転数よりも大きい。
前記実施形態によれば、ノズルの回転数は、コアの回転数よりも大きいので、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを増加できる。これにより、モード変換特性の改善が見込める。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記第2工程では、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させながら、前記コアを前記ノズルの回転方向と反対方向に自転させる。
前記実施形態によれば、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と反対方向に自転させるので、複数のワイヤをコアに迅速に巻き回すことができる。
また、コイル部品の製造方法では、前記ワイヤ巻回方法によって前記コアに前記ワイヤを巻き付けて、前記コイル部品を製造する。
前記実施形態によれば、ワイヤ巻回方法によってコアにワイヤを巻き付けて、コイル部品を製造するので、ワイヤのねじれ癖や損傷を防止したコイル部品を製造することができる。
本発明のワイヤ巻回装置は、
コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回装置であって、
前記複数のワイヤに張力を加えるためのテンショナと、
前記テンショナによって張力を加えられる前記複数のワイヤのそれぞれが通される複数のワイヤ挿通孔を有するノズルと、
前記ノズルの前記複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係が前記テンショナに対して一定となるように、前記ノズルを前記コアの周囲に公転させて、前記複数のワイヤをねじりながら前記コアに巻き付けるノズル駆動部と
を備える。
本発明のワイヤ巻回装置によれば、ノズルは、テンショナによって張力を加えられる複数のワイヤのそれぞれが通される複数のワイヤ挿通孔を有する。ノズル駆動部は、ノズルの複数のワイヤ挿通孔の相互の位置関係がテンショナに対して一定となるように、ノズルをコアの周囲に公転させて、複数のワイヤをねじりながらコアに巻き付ける。
したがって、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらずに、ノズルとコアの間の複数のワイヤのみをねじることができる。このように、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらないので、テンショナとノズルの間の複数のワイヤにおいて、ねじれ癖がつかず、かつ、ワイヤの被膜がこすれて損傷しない。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記ノズルの回転方向と同じ方向に前記コアを自転させるコア駆動部を有する。
前記実施形態によれば、コア駆動部は、ノズルの回転方向と同じ方向にコアを自転させる。したがって、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と同じ方向に自転させることができ、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記コア駆動部は、前記ノズルの回転数を前記コアの回転数よりも大きくする。
前記実施形態によれば、コア駆動部は、ノズルの回転数をコアの回転数よりも大きくするので、複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを増加できる。これにより、モード変換特性の改善が見込める。
また、ワイヤ巻回方法の一実施形態では、前記ノズルの回転方向と反対方向に前記コアを自転させるコア駆動部を有する。
前記実施形態によれば、コア駆動部は、ノズルの回転方向と反対方向にコアを自転させる。したがって、ノズルをコアの周囲に公転させながら、コアをノズルの回転方向と反対方向に自転させることができ、複数のワイヤをコアに迅速に巻き回すことができる。
本発明のコイル部品によれば、ワイヤ巻回方法およびワイヤ巻回装置によ、テンショナとノズルの間の複数のワイヤをねじらないので、テンショナとノズルの間の複数のワイヤにおいて、ねじれ癖がつかず、かつ、ワイヤの被膜がこすれて損傷しない。
本発明のワイヤ巻回方法の第1実施形態を示す説明図である。 第1実施形態を示す平面図である。 第1実施形態を示す説明図である。 コイル部品を示す平面図である。 本発明のワイヤ巻回装置の第1実施形態を示す簡略斜視図である。 本発明のワイヤ巻回方法の第2実施形態を示す説明図である。 ワイヤのねじれを示す説明図である。 本発明のワイヤ巻回方法の第3実施形態を示す説明図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明のワイヤ巻回方法の第1実施形態を示す説明図である。図1に示すように、ワイヤ巻回方法は、コイル部品のコア10に第1、第2ワイヤ21,22を巻き回す方法である。第1、第2ワイヤ21,22をコア10に巻き回して、コイル部品が製造される。コイル部品は、例えば、コモンモードチョークコイルである。
コア10は、巻芯部13と、巻芯部13の一端に設けられた第1鍔部11と、巻芯部13の他端に設けられた第2鍔部12とを有する。コア10の材料としては、例えば、アルミナ(非磁性体)や、Ni−Zn系フェライト(磁性体、絶縁体)や、樹脂などの材料を用いる。
巻芯部13の形状は、例えば、直方体である。第1鍔部11の形状と第2鍔部12の形状は、例えば、矩形の平板である。第1鍔部11の底面および第2鍔部12の底面には、それぞれ、第1電極31および第2電極32が設けられている。第1、第2電極31,32の材料は、例えば、Ag等である。第1、第2電極31,32は、図示しない実装基板の電極に電気的に接続される。
第1、第2ワイヤ21,22は、導線と導線を覆う被膜とを有する。第1ワイヤ21は、コア10に巻き回されることで、一次側コイルを構成する。第2ワイヤ22は、コア10に巻き回されることで、二次側コイルを構成する。
次に、ワイヤ巻回方法について説明する。
まず、第1、第2ワイヤ21,22を第1、第2テンショナ51,52とノズル60とに順に通して、第1、第2ワイヤ21,22の先端をコア10側に固定する。以下、この工程を第1工程という。
第1工程において、第1、第2ワイヤ21,22は、図示しないコイルボビンから引き出される。第1テンショナ51は、第1ワイヤ21に張力を加える。第2テンショナ52は、第2ワイヤ22に張力を加える。
ノズル60は、第1、第2ワイヤ挿通孔61,62を有する。第1ワイヤ挿通孔61には、第1テンショナ51によって張力を加えられる第1ワイヤ21が通される。第2ワイヤ挿通孔62には、第2テンショナ52によって張力を加えられる第2ワイヤ22が通される。
第1ワイヤ21の先端は、コア10の第1鍔部11の第1電極31に接続される。第2ワイヤ22の先端は、コア10の第1鍔部11の第2電極32に接続される。そして、第1、第2ワイヤ21,22は、第1、第2テンショナ51,52とコア10との間で、第1、第2テンショナ51,52により、張力を加えられる。コア10は、第1鍔部11と第2鍔部12を結ぶ長軸L方向がZ方向に一致するように、XY面上に設置される。
第1工程の後に、図2の平面図に示すように、ノズル60の第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の相互の位置関係が第1、第2テンショナ51,52に対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、第1、第2ワイヤ21,22をねじりながらコア10に巻き付ける。以下、この工程を第2工程という。
第2工程において、ノズル60は、Z軸を中心として、コア10の周囲を公転する。このとき、第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の左右の位置関係は、第1、第2テンショナ51,52に対して変わらない。
このようにノズル60を公転させることで、図3に示すように、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらずに、ノズル60とコア10の間の第1、第2ワイヤ21,22のみをねじることができる。また、ノズル60をZ方向に沿って第1鍔部11から第2鍔部12に向かって移動させることで、第1、第2ワイヤ21,22を第1鍔部11から第2鍔部12に向かって巻き付けることができる。
したがって、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらないので、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22において、ねじれ癖がつかず、かつ、第1、第2ワイヤ21,22の被膜がこすれて損傷しない。要するに、第1、第2ワイヤ21,22のコア10に巻き回す部分だけをねじることで、第1、第2ワイヤ21,22の損傷を防止して、短絡や断線のリスクを軽減し、信頼性低下や設備トラブルを抑制できる。
また、第1、第2ワイヤ21,22をねじって巻芯部13に巻き回すことができ(ツイスト巻きとでき)、コイル特性を安定化できる。この実施形態では、巻芯部13のサイズによらず、第1、第2ワイヤ21,22を1ターンにつき2回クロスさせることができる。
第2工程において、第1、第2ワイヤ21,22を巻芯部13に巻き回した後、図4に示すように、第1ワイヤ21の巻き終わりの端部を、コア10の第2鍔部12の第1電極31に接続し、第2ワイヤ22の巻き終わりの端部を、コア10の第2鍔部12の第2電極32に接続する。これにより、コイル部品1を製造する。したがって、前記ワイヤ巻回方法によってコア10にワイヤ21,22を巻き付けて、コイル部品1を製造するので、ワイヤ21,22のねじれ癖や損傷を防止したコイル部品1を製造することができる。
次に、ワイヤ巻回装置について説明する。
図5に示すように、ワイヤ巻回装置は、前記第1、前記第2テンショナ51,52と、前記ノズル60と、コア10を掴むチャック70と、ノズル60を駆動するノズル駆動部65とを有する。第1、第2テンショナ51,52およびノズル60は、前述で説明した通りである。第1、第2テンショナ51,52とノズル60との間には、プーリ75が配置され、第1、第2ワイヤ21,22を誘導する。
チャック70は、コア10の第1鍔部11を掴んで固定する。このとき、コア10は、コア10の長軸L方向が、ノズル60側を向くように、設置される。
ノズル駆動部65は、ノズル60の第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の相互の位置関係が第1、第2テンショナ51,52に対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、第1、第2ワイヤ21,22をねじりながらコア10に巻き付ける。つまり、ノズル駆動部65は、ノズル60を、コア10の長軸Lを中心として公転させ、かつ、コア10の長軸L方向に沿って移動させる。
ワイヤ巻回装置によれば、ノズル駆動部65により、ノズル60の第1、第2ワイヤ挿通孔61,62の相互の位置関係が第1、第2テンショナ51,52に対して一定となるように、ノズル60をコア10の周囲に公転させて、第1、第2ワイヤ21,22をねじりながらコア10に巻き付ける。
したがって、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらずに、ノズル60とコア10の間の第1、第2ワイヤ21,22のみをねじることができる。このように、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22をねじらないので、第1、第2テンショナ51,52とノズル60の間の第1、第2ワイヤ21,22において、ねじれ癖がつかず、かつ、第1、第2ワイヤ21,22の被膜がこすれて損傷しない。
(第2実施形態)
図6は、本発明のワイヤ巻回方法の第2実施形態を示す説明図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、第2工程のみが相違する。この相違する部分のみを以下に説明する。
図6に示すように、第2実施形態の第2工程では、第1実施形態の第2工程に加え、さらに、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向(矢印A方向)と同じ方向(矢印B方向)に自転させる。つまり、ノズル60をコア10の長軸Lを中心として公転させ、かつ、コア10をコア10の長軸Lを中心として自転させる。
したがって、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と同じ方向に自転させるので、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。例えば、図7に示すように、第1、第2ワイヤ21,22のねじりによって、腹部41および節部42が形成される。そして、隣り合うターンにおいて、一方のターンの腹部41と他方のターンの腹部41とを揃えることができる。このように、腹部41および節部42の位置を揃えることで、特性のバラつきを抑制できる。
また、ノズル60の回転数N1が、コア10の回転数N2よりも大きくてもよく、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを増加して、モード変換特性の改善が見込める。具体的に述べると、単位ターン数あたりのねじり量は、N1/N2となる。また、第1、第2ワイヤ21,22のコア10への巻回工程と、第1、第2ワイヤ21,22のねじれ工程とを、同時に行うことができる。
なお、ノズル60の回転数N1が、コア10の回転数N2と同じであってもよく、このとき、第1、第2ワイヤ21,22は、コア10に巻き回されずに、ねじれるのみである。このため、第1、第2ワイヤ21,22のコア10への巻回工程と、第1、第2ワイヤ21,22のねじれ工程とを、別々に行うことができる。例えば、第1、第2ワイヤ21,22を先にねじってから、その後、ねじれた第1、第2ワイヤ21,22をコア10に巻き回すことができる。
次に、ワイヤ巻回装置の第2実施形態について説明する。
ワイヤ巻回装置の第2実施形態は、図5を参照して、ワイヤ巻回装置の第1実施形態に加えて、さらに、コア10を駆動する第1コア駆動部71を有する。第1コア駆動部71は、ノズル60の回転方向と同じ方向にコア10を自転させる。これにより、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と同じ方向に自転させることができ、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを容易に変更できる。
また、第1コア駆動部71は、ノズル60の回転数をコア10の回転数よりも大きくしてもよく、第1、第2ワイヤ21,22の単位ターン数あたりのねじりピッチを増加できる。
(第3実施形態)
図8は、本発明のワイヤ巻回方法の第3実施形態を示す説明図である。第3実施形態は、第1実施形態とは、第2工程のみが相違する。この相違する部分のみを以下に説明する。
図8に示すように、第3実施形態の第2工程では、第1実施形態の第2工程に加え、さらに、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向(矢印A方向)と反対方向(矢印C方向)に自転させる。つまり、ノズル60をコア10の長軸Lを中心として公転させ、かつ、コア10をコア10の長軸Lを中心として自転させる。
したがって、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と反対方向に自転させるので、第1、第2ワイヤ21,22をコア10に迅速に巻き回すことができる。
また、ノズル60の回転数N1とコア10の回転数N2とを調整することで、単位ターン数あたりのねじり量を調整できる。具体的に述べると、単位ターン数あたりのねじり量は、1/(N1+N2)となる。
次に、ワイヤ巻回装置の第3実施形態について説明する。
ワイヤ巻回装置の第3実施形態は、図5を参照して、ワイヤ巻回装置の第1実施形態に加えて、さらに、コア10を駆動する第2コア駆動部72を有する。第2コア駆動部72は、ノズル60の回転方向と反対方向にコア10を自転させる。これにより、ノズル60をコア10の周囲に公転させながら、コア10をノズル60の回転方向と反対方向に自転させることができ、第1、第2ワイヤ21,22をコア10に迅速に巻き回すことができる。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1から第3実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記実施形態では、2本のワイヤをコアに巻き回しているが、3本以上のワイヤをコアに巻き回すようにしてもよい。このとき、ノズルは、3つ以上のワイヤ挿通孔を有する。
前記実施形態では、ワイヤの先端をコアの電極に接続してから、ノズルをコアの周囲に公転させているが、ワイヤの先端をコアに仮止めし又はコアを掴むチャックに固定してから、ノズルをコアの周囲に公転させ、その後、ワイヤの先端をコアの電極に接続するようにしてもよい。
前記実施形態では、ノズルをコアの長軸方向に沿って移動させているが、コアをノズルに対してコアの長軸方向に沿って移動させるようにしてもよい。
前記実施形態では、第1、第2コア駆動部を別々に設けているが、第1、第2コア駆動部を両方設けて選択可能としてもよい。
1 コイル部品
10 コア
11 第1鍔部
12 第2鍔部
13 巻芯部
21 第1ワイヤ
22 第2ワイヤ
31 第1電極
32 第2電極
51 第1テンショナ
52 第2テンショナ
60 ノズル
61 第1ワイヤ挿通孔
62 第2ワイヤ挿通孔
65 ノズル駆動部
70 チャック
71 第1コア駆動部
72 第2コア駆動部
L コアの長軸

Claims (7)

  1. コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回方法であって、
    前記複数のワイヤのそれぞれが通されたノズルを前記コアの周囲に公転させ、かつ、前記コアを前記ノズルの回転方向と同じ方向に自転させることで、前記複数のワイヤをねじり、前記コアに巻き付ける工程を備える、ワイヤ巻回方法。
  2. 前記工程では、前記複数のワイヤの隣り合うターンにおいて、一方のターンの腹部と他方のターンの腹部とを揃える、請求項1に記載のワイヤ巻回方法。
  3. 前記工程では、前記複数のワイヤの単位ターン数あたりのねじりピッチを変更する、請求項1または2に記載のワイヤ巻回方法。
  4. 前記工程では、前記複数のワイヤを先にねじってから、その後、ねじれた前記複数のワイヤを前記コアに巻き回す、請求項1から3の何れか一つに記載のワイヤ巻回方法。
  5. 前記工程では、前記ノズルの回転数を前記コアの回転数と同じにする、請求項1から4の何れか一つに記載のワイヤ巻回方法。
  6. 請求項1から5の何れか一つに記載のワイヤ巻回方法によって前記コアに前記ワイヤを巻き付けて、前記コイル部品を製造するコイル部品の製造方法。
  7. コイル部品のコアに複数のワイヤを巻き回すワイヤ巻回装置であって、
    前記複数のワイヤのそれぞれが通される複数のワイヤ挿通孔を有するノズルと、
    前記ノズルを前記コアの周囲に公転させるノズル駆動部と、
    前記コアを前記ノズルの回転方向と同じ方向に自転させるコア駆動部と
    を備える、ワイヤ巻回装置。
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